JP2003146453A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2003146453A JP2002010833A JP2002010833A JP2003146453A JP 2003146453 A JP2003146453 A JP 2003146453A JP 2002010833 A JP2002010833 A JP 2002010833A JP 2002010833 A JP2002010833 A JP 2002010833A JP 2003146453 A JP2003146453 A JP 2003146453A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットを低下させずに用紙送り精度の
低下を防止し、以て適切な印刷結果を得るようにする。 【解決手段】 複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置
と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向け
て精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装置及び紙
送り機能部の動作を制御する制御部と、を備えた記録装
置であって、前記制御部は、記録開始の最初の1枚目の
用紙には、前記紙送り機能部を構成する紙送りローラに
用紙先端を食い付かせてから該紙送りローラを逆転させ
て吐き出す方式のスキュー取りを実行し、その後前記紙
送りローラを正転させてスキュー取りした用紙を前記記
録機能部に送るようにし、2枚目以降の用紙には前記ス
キュー取りは実行しないでそのまま記録領域に送る1枚
目のみスキュー取り実行モードを備えていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数枚の被記録材
を堆積保持し且つ最上位のものから1枚ずつ下流側へと
給送する給紙装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】記録装置の1つとしてプリンタがあり、
プリンタには、被記録材としての用紙を紙送り機能部へ
と1枚ずつ給送する給紙装置を備えるものがある。更
に、この様な給紙装置には、回動駆動される給紙ローラ
と、用紙の幅方向に長い板状体からなり、用紙の給送経
路を側面視して傾斜姿勢に設けられ且つ上部に回動支点
を備え、回動することにより前記給紙ローラに対して離
間動作及び圧接動作を行うホッパとを備え、該ホッパに
よって堆積保持された用紙を押し上げることによって最
上位のものから1枚ずつ給送するものがある。
【0003】ここで、ホッパは、付勢手段によって付勢
されることによって給紙ローラに圧接する方向に回動
し、これによって堆積された用紙が給紙ローラに圧接す
る様に構成されている。また、ホッパはレリース手段を
備え、該レリース手段によって給紙ローラから離間する
方向に回動し且つ保持される様に構成されている。以上
によりホッパは、最上位の印刷用紙を給紙ローラに圧接
させる給紙位置(給紙状態)と、給紙ローラから最も離
間した待機位置(レリース状態)との2つの位置に変位
する様になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、給紙装置に
セット(堆積)された複数枚の用紙に1つのジョブで記
録を実行する場合には、最初の1枚目の用紙から2枚
目、3枚目と順に、該用紙を給紙し、更に前記紙送り機
能部にて所定量の頭出しをした後、記録を行う記録機能
部に向けて紙送りして記録を実行するが、その際、前記
最初の1枚目の用紙は、当該給紙装置が待機状態に用紙
を位置させた全くの休止状態(ウォーミングアップ不足
の状態)からの給紙であり、一方2枚目以降の用紙は給
紙装置が一旦給紙動作を行った直後の動作継続状態(ウ
ォーミングアップ済みの状態)からの給紙である。従っ
て休止状態からのホッパ回動動作には時間が掛かり、最
初の1枚目の用紙は、2枚目以降の用紙よりも、用紙先
端位置精度が低下しやすい等といった用紙送り精度低下
の問題が発生し易いという傾向があった。
【0005】また、プリンタにおいては低コスト化の
為、1つの駆動源或いは駆動軸で2以上の駆動対象を駆
動する様に構成される場合があるが、例えば前記給紙ロ
ーラの回動軸が前記給紙ローラのみならず他の駆動対象
を駆動する為の動力伝達軸として兼用される様な構成に
おいては、給紙中に他の駆動対象に動力を伝達すると回
動軸に捻れが生じ、これによっても用紙送り精度低下が
発生する場合があった。
【0006】そこで本発明は上記問題に鑑みなされたも
のであり、その課題は、給紙装置においてスループット
を低下させずに用紙送り精度の低下を防止し、以て適切
な印刷結果を得るようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の給紙装置は、複数枚の単票紙を
セット可能な給紙装置と、該給紙装置から給紙される用
紙を記録機能部に向けて精密送りを行う紙送り機能部
と、前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制
御部と、を備えた記録装置であって、前記制御部は、記
録開始の最初の1枚目の用紙には、前記紙送り機能部を
構成する紙送りローラに用紙先端を食い付かせてから該
紙送りローラを逆転させて吐き出す方式のスキュー取り
を実行し、その後前記紙送りローラを正転させてスキュ
ー取りした用紙を前記記録機能部に送るようにし、2枚
目以降の用紙には前記スキュー取りは実行しないでその
まま記録領域に送る1枚目のみスキュー取り実行モード
を備えていることを特徴とするものである。
【0008】本願請求項1記載の発明によれば、用紙送
り精度の低下し易い最初の1枚目の用紙にだけ前記スキ
ュー取りを行うので、このスキュー取りによって前記所
定の頭出し量などを高精度で実現でき、用紙送り精度の
低下を簡単に防止できる。しかも、用紙送り精度の低下
し難い2枚目以降の用紙には前記スキュー取りは行わな
いので、1つのジョブの記録開始から終了までの全行程
において用紙送り精度を確保し且つスループットを向上
させることができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、前記給紙装置は、回転することで給紙を行う給紙ロ
ーラと、該給紙ローラに向けて用紙を押し上げて当接さ
せるホッパとを備え、前記ホッパは、記録開始の最初の
1枚目の用紙については大ストロークで用紙を押し上
げ、2枚目以降の用紙には前記大ストロークより小さい
小ストロークで押し上げるように構成されていることを
特徴とする。
【0010】前記ホッパが、記録開始の最初の1枚目の
用紙については大ストロークで用紙を押し上げ、2枚目
以降の用紙には前記大ストロークより小さい小ストロー
クで押し上げるように構成されているものは、特に最初
の1枚目の用紙の送り精度が低下しやすいので、本発明
を適用してその作用効果は顕著である。
【0011】前記大ストロークと小ストロークの具体的
構造例として、以下の様な構成がある。ホッパを給紙ロ
ーラから離間させるレリース手段が、ホッパを制御する
3つのモード、即ち非レリースモードと、大レリースモ
ードと、更にこの中間に位置する小レリースモードとを
備えている。非レリースモードにおいては、レリース手
段はホッパに何らの外力を付与せず、付勢手段の付勢力
に任せて被記録材を給紙ローラに圧接させる状態とす
る。つまり、非レリースモードにおいては、ホッパは給
紙位置(給紙状態)にある。次に、大レリースモードに
おいては、ホッパを給紙ローラから最も離間した状態と
なる様に回動させ且つ保持する。つまり、大レリースモ
ードにおいては、ホッパは完全な待機位置(レリース状
態)にあり、当該状態において被記録材のセット作業を
行うことが可能となる。
【0012】ここで、給紙装置は、ホッパ位置が非レリ
ースモードと大レリースモードとの間に位置する小レリ
ースモードを備えている。即ち、小レリースモードにお
いては、最上位の被記録材が給紙ローラから僅かに離間
した状態となる様にホッパを回動させ且つ保持する。従
って、当該状態から次位の被記録材の給紙動作の為にホ
ッパが回動する場合、被記録材が給紙ローラに圧接する
為に回動する角度(揺動角度)が最小限に抑えられるこ
とになり、例えば次の給紙ジョブが控えている場合に当
該小レースモードを実行すれば、被記録材が給紙ローラ
に圧接する際に発生する騒音が低減されると共に、高速
な給紙動作(繰り返し給紙)を行うことが可能となる。
【0013】請求項3に記載の発明は、複数枚の単票紙
をセット可能な給紙装置と、該給紙装置から給紙される
用紙を記録機能部に向けて精密送りを行う紙送り機能部
と、前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制
御部と、を備えた記録装置であって、前記制御部は、記
録を実行するためのデータの中の余白寸法が基準値より
小さいときにスキュー取りを実行してから用紙を前記記
録機能部に送るスキュー取り有りモードと、前記余白寸
法が基準値より大きいときにスキュー取りはせずに用紙
を前記記録機能部に送るスキュー取り無しモードと、を
備えていることを特徴とする。
【0014】用紙の余白ぎりぎりにまで印刷を行うよう
な場合はスキューがあるとそれが目立ちやすく、一方余
白が比較的大きい印刷では少しのスキューがあってもそ
れが目立ちにくい。本発明によれば、用紙の余白ぎりぎ
りにまで印刷を行うような場合だけ、当該スキュー取り
有りモードを適用し、余白が比較的大きく有る印刷には
スキュー取り無しモードを適用するので、余白が比較的
大きい印刷の場合はスループットの向上を優先すること
ができる。
【0015】請求項4に記載の発明は、複数枚の単票紙
をセット可能な給紙装置と、該給紙装置から給紙される
用紙を記録機能部に向けて精密送りを行う紙送り機能部
と、前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制
御部と、を備えた記録装置であって、前記制御部は、記
録を実行するためのデータの中の画像データ量が基準値
より大きいときにスキュー取りを実行してから用紙を前
記記録機能部に送るスキュー取り有りモードと、前記画
像データ量が基準値より小さいときにスキュー取りはせ
ずに用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り無しモー
ドと、を備えていることを特徴とする。
【0016】本発明によれば、前記制御部は、記録を実
行するためのデータの中の画像(印字を含む)データ量
が基準値より大きいときにスキュー取りを実行してから
用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り有りモード
と、前記画像データ量が基準値より小さいときにスキュ
ー取りはせずに用紙を前記記録機能部に送るスキュー取
り無しモードと、を備えているので、スキューの目立ち
にくい画像データが少ない場合に、スループットを向上
することができる。
【0017】請求項5に記載の発明は、複数枚の単票紙
をセット可能な給紙装置と、該給紙装置から給紙される
用紙を記録機能部に向けて精密送りを行う紙送り機能部
と、前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制
御部と、を備えた記録装置であって、前記給紙装置は、
回転することで給紙を行う給紙ローラと、該給紙ローラ
に向けて用紙を押し上げて当接させるホッパとを備え、
前記ホッパは、記録開始の最初の1枚目の用紙について
は大ストロークで用紙を押し上げ、2枚目以降の用紙に
は前記大ストロークより小さい小ストロークで押し上げ
るように構成され、前記制御部は、前記大ストロークの
ときのホッパ押し上げ速度を前記小ストロークのときの
押し上げ速度より遅くする速度変化モードを備えている
ことを特徴とする。
【0018】大ストロークの場合にはホッパ揺動距離が
大きいため、給紙ローラに当接する際の音が大きくなり
やすいが、本発明によれば、前記制御部は、前記大スト
ロークのときのホッパ押し上げ速度を前記小ストローク
のときの押し上げ速度より遅くする速度変化モードを備
えているので、前記音の問題を効率的に解消出来ると共
に、1つの印刷ジョブにおける全体としてのスループッ
トを向上させることができる。
【0019】請求項6に記載の発明は、複数枚の単票紙
をセット可能な給紙装置と、該給紙装置から給紙される
用紙を記録機能部に向けて精密送りを行う紙送り機能部
と、前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制
御部と、を備えた記録装置であって、前記制御部は、請
求項1から5のいずれか1項に記載された各モードを2
以上備えていることを特徴とする。
【0020】本発明によれば、異なる紙種やサイズの用
紙に対する1つの印刷ジョブにおいて、最適な給紙モー
ドを選択して実行することができる。
【0021】請求項7に記載の発明は、駆動モータによ
って回動駆動され、回動することによって用紙を給紙す
る給紙ローラを備えた、複数枚の単票紙をセット可能な
給紙装置と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能
部に向けて精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装
置及び紙送り機能部の動作を制御する制御部と、前記給
紙装置から前記紙送り機能部に向かう紙経路中に設けら
れる、用紙の通過を検出する紙検出器と、を備えた記録
装置であって、前記給紙ローラの回動軸が、前記給紙ロ
ーラ以外の構成要素を駆動させる為の動力伝達軸として
兼用されていて、前記制御部は、用紙先端が前記紙検出
器を通過してから前記紙送り機能部に到達する間に前記
給紙ローラの回動軸に非定常的な負荷が掛かる可能性が
あるときに、スキュー取りを実行してから用紙を前記記
録機能部に送るスキュー取り有りモードと、用紙先端が
前記紙検出器を通過してから前記紙送り機能部に到達す
る間に前記給紙ローラの回動軸に非定常的な負荷が掛か
る可能性がないときに、スキュー取りはせずに用紙を前
記記録機能部に送るスキュー取り無しモードと、を備え
ていることを特徴とする。
【0022】本発明によれば、給紙ローラの回動軸に非
定常的な負荷が掛かることにより、用紙送り精度が低下
する可能性があるときにはスキュー取りが行われるの
で、このスキュー取りによって用紙送り精度の低下を防
止できる。即ち、記録装置においては給紙ローラの回動
軸が給紙ローラ以外の構成要素を駆動させる為の動力伝
達軸として兼用されているので、給紙ローラの回転中に
動力を伝達する際には当該回動軸には非定常的な負荷が
掛かり、当該回動軸に捻れが発生し、当該捻れによって
あるタイミングにおいては給紙量不足が発生している場
合がある。
【0023】一方、記録装置においては給紙装置から紙
送り機能部に向かう紙経路中に用紙の通過を検出する紙
検出器が設けられている。そして、記録装置の制御部
は、当該紙検出器による用紙先端通過の検出タイミング
を基準として、所定量駆動モータ等(給紙ローラの駆動
源となる駆動モータ)を駆動制御することにより、用紙
先端が紙送り機能部に到達したと判断する様に構成され
る場合がある。従ってこの様な構成において、用紙先端
が紙検出器から紙送り機能部にあるときに、前述した回
動軸の捻れが発生すると、当該回動軸の捻れによって実
際には用紙先端が紙送り機能部に到達していないにも関
わらず、制御部は用紙先端が紙送り機能部に到達したと
判断し、用紙先端位置の認識ずれが生じて用紙送り精度
が低下する。
【0024】しかし、制御部はこの様に用紙送り精度が
低下する可能性があるとき、より詳しくは、用紙先端が
紙検出器を通過した後に、紙送りローラの回動軸が動力
伝達軸として機能する場合にはスキュー取りを行うの
で、前述した回動軸の捻れによる用紙先端位置の認識ず
れがキャンセルされ、以て用紙送り精度の低下を防止で
きる。
【0025】請求項8に記載の発明は、駆動モータによ
って回動駆動され、回動することによって用紙を給紙す
る給紙ローラを備えた、複数枚の単票紙をセット可能な
給紙装置と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能
部に向けて精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装
置及び紙送り機能部の動作を制御する制御部と、前記給
紙装置から前記紙送り機能部に向かう紙経路中に設けら
れる、用紙の通過を検出する紙検出器と、を備えた記録
装置であって、前記駆動モータが、前記給紙ローラ以外
の構成要素の駆動源に兼用されていて、前記制御部は、
用紙先端が前記紙検出器を通過してから前記紙送り機能
部に到達する間に前記駆動モータに非定常的な負荷が掛
かる可能性があるときに、スキュー取りを実行してから
用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り有りモード
と、用紙先端が前記紙検出器を通過してから前記紙送り
機能部に到達する間に前記駆動モータに非定常的な負荷
が掛かる可能性がないときに、スキュー取りはせずに用
紙を前記記録機能部に送るスキュー取り無しモードと、
を備えていることを特徴とする。
【0026】本発明によれば、駆動モータに非定常的な
負荷が掛かることにより、前述した本願請求項7記載の
発明と同様な理由で用紙送り精度が低下する虞があると
きにはスキュー取りが行われるので、当該スキュー取り
によって用紙送り精度の低下を防止することが可能とな
る。
【0027】請求項9に記載の発明は、請求項7または
8において、前記給紙装置は、前記給紙ローラに向けて
用紙を押し上げて当接させる、前記駆動モータによって
稼働するホッパを備え、前記ホッパは、記録開始の最初
の1枚目の用紙については大ストロークで用紙を押し上
げ、2枚目以降の用紙には前記大ストロークより小さい
小ストロークで押し上げるように構成されていることを
特徴とする。
【0028】本発明によれば、前記ホッパが、記録開始
の最初の1枚目の用紙については大ストロークで用紙を
押し上げ、2枚目以降の用紙には前記大ストロークより
小さい小ストロークで押し上げるように構成されている
ものは、特に最初の1枚目の用紙の送り精度が低下しや
すいので、前述した本願請求項7または8記載の発明に
本発明を適用してその作用効果は顕著である。
【0029】請求項10に記載の発明は、請求項9にお
いて、前記制御部は、前記大ストロークのときの押し上
げ速度を前記小ストロークのときの押し上げ速度より遅
くする速度変化モードを備えていることを特徴とする。
大ストロークの場合にはホッパ揺動距離が大きいため、
給紙ローラに当接する際の音が大きくなりやすいが、本
発明によれば、前記制御部は、前記大ストロークのとき
のホッパ押し上げ速度を前記小ストロークのときの押し
上げ速度より遅くする速度変化モードを備えているの
で、前記音の問題を効率的に解消出来ると共に、1つの
印刷ジョブにおける全体としてのスループットを向上さ
せることができる。
【0030】請求項11に記載の発明は、請求項7から
10のいずれか1項において、前記制御部は、記録を実
行する為のデータの中の余白寸法が基準値より大きいと
きには前記スキュー取り有りモードを実行しない、こと
を特徴とする。本発明によれば、前述した本願請求項3
記載の発明と同様に、用紙の余白ぎりぎりにまで印刷を
行うような場合だけ、当該スキュー取り有りモードを適
用し、余白が比較的大きく有る印刷にはスキュー取り無
しモードを適用するので、余白が比較的大きい印刷の場
合はスループットの向上を優先することができる。
【0031】請求項12に記載の発明は、請求項7から
11のいずれか1項において、前記制御部は、記録を実
行するためのデータの中の画像データ量が基準値より小
さいときには前記スキュー取り有りモードを実行しな
い、ことを特徴とする。本発明によれば、前述した本願
請求項4記載の発明と同様に、スキューの目立ちにくい
画像データが少ない場合に、スループットを向上するこ
とができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、 1.インクジェットプリンタの全体構成 2.給紙ユニットの詳細な構成 3.ホッパレリース手段の構成 4.制御部が実行する各制御モード の順に、図面を参照しつつ説明する。
【0033】<1.インクジェットプリンタの全体構成
>以下、図1乃至図4を参照しつつ、本発明の一実施形
態に係るインクジェットプリンタの全体構成について説
明する。ここで、図1は当該インクジェットプリンタ
(以下「プリンタ」と略称する)100の装置本体の外
観斜視図であり、図2は同分解斜視図、図3は同側断面
図、図4は同正面図である。
【0034】図1及び図2において、プリンタ100は
装置本体が複数のユニットに分割され、且つ、当該複数
のユニットが合体することによって装置本体が構成され
る。図中、符号1は被記録材としての用紙P(図3参
照)或いはロール紙(図示せず)を給送可能な給紙装置
としての給紙ユニットを、符号120はインクジェット
記録ヘッド124(図3参照)を有するキャリッジ12
2を備えるキャリッジユニットを、符号160は用紙P
を搬送する搬送ユニットを、符号180はインクジェッ
ト記録ヘッド124のメンテナンスを行うインクシステ
ムユニットを示していて、プリンタ100の装置本体は
図2に示す様にこれら4つのユニットに分割され、且
つ、これら4つのユニットが図1に示す様に合体するこ
とによって構成される。尚、本実施形態においては、キ
ャリッジユニット120及びインクシステムユニット1
80が、それぞれ搬送ユニット160の上側及び右側
(図4において右側)に連結し、給紙ユニット1が、キ
ャリッジユニット120の背面側に連結することによっ
て4つのユニットが合体する様構成されている。
【0035】次に、図3を参照しつつ、プリンタ100
の用紙搬送経路について説明する。尚、以下では、図3
の左側(プリンタ100の後方側)を「上流側」と言
い、図3の右側(プリンタ100の前方側)を下流側と
言うこととする。プリンタ100は上流にホッパ6を備
え、該ホッパ6上に単票紙としての用紙Pを傾斜姿勢で
堆積保持する。ホッパ6は上部に位置する回動軸6a
(図7参照)を中心に図3の時計方向及び反時計方向に
回動可能に設けられ、回動することにより、下部が給紙
ローラ3に対して圧接及び離間動作する様になってい
る。また、ホッパ6は用紙Pの幅方向にスライド可能な
可動ガイド4を備え(図1参照)、固定ガイド5(図1
参照)と共に、堆積された用紙Pの側端をガイドする。
そして、堆積された用紙Pの最上位のものは、ホッパ6
が給紙ローラ3に対して圧接動作を行い、当該圧接状態
において給紙ローラ3が回動することによって下流側に
繰り出される。給紙ローラ3は側面視略D形の形状をな
していて、印刷動作時にはその平坦部が用紙Pに対向す
る状態に制御され(図3の状態)、これによって用紙P
の搬送負荷の発生を防止する様になっている。
【0036】尚、給紙ローラ3の円弧部分の長さは、用
紙Pをホッパ6上から繰り出し、そして当該繰り出され
た用紙Pの先端が搬送駆動ローラ162と搬送従動ロー
ラ163とのニップ点に到達させ得る長さ、即ち、給紙
ローラ3と用紙Pとの圧接点から、搬送駆動ローラ16
2と搬送従動ローラ163とのニップ点に至る給送経路
長以上となる様に設定されている。従って例えば、図3
においてより多数枚の用紙Pをホッパ6上に堆積させる
様に構成する場合、給紙ローラ3の配置位置を、図3に
おける上方(左上)に移動する必要があるが、この様な
場合は給紙ローラ3の直径を大なる様にする(本実施形
態では直径48mm)ことで、給紙ローラ3の配置位置
を上方に移動したことに伴う前記給送経路長の変化に対
応することが可能となる。
【0037】次に、給紙ローラ3から下流の下側には板
状体としての紙案内167が略水平に設けられ、給紙ロ
ーラ3によって繰り出された用紙Pの先端が該紙案内1
67に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内される。紙
案内167から下流には、「紙送り機能部」を構成す
る、回動駆動される搬送駆動ローラ162と、該搬送駆
動ローラ162に圧接する搬送従動ローラ163とが設
けられ、用紙Pは、当該搬送駆動ローラ162と搬送従
動ローラ163とにニップされて、一定ピッチで下流側
に搬送される。
【0038】搬送従動ローラ163は搬送従動ローラホ
ルダ164の下流側において軸支されていて、当該搬送
従動ローラホルダ164は、回動軸164aを中心に図
3の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且
つ、図示しないねじりコイルばねによって搬送従動ロー
ラ163が常に搬送駆動ローラ162に圧接する方向
(図3の時計方向)に回動付勢されている。
【0039】次に、最も0桁側(図2の右手前側)に位
置する搬送従動ローラホルダ164近傍には、用紙Pの
通過を検出する、センサ本体部136bと検出子136
aとからなる用紙検出器136が配設されている。検出
子136aは側面視略「く」の字の形状をなし、その中
央付近の回動軸136cを中心に図2の時計方向及び反
時計方向に回動可能に設けられている。検出子136a
の上方に位置するセンサ本体部136bは発光部(図示
せず)及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せ
ず)を備え、検出子136aの回動軸136cから上側
が、その回動動作により、前記発光部から前記受光部に
向かう光の遮断及び通過を行う様になっている。従っ
て、図3に示す様に用紙Pの通過に伴って検出子136
aが上方に押し上げられるように回動すると、検出子1
36aの上側がセンサ本体部136bから外れ、これに
よって前記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を
検出する様になっている。
【0040】続いて、搬送駆動ローラ162の下流に
は、「記録機能部」を構成するプラテン166及びイン
クジェット記録ヘッド124が上下に対向する様に配設
されている。プラテン166は主走査方向に長く(図2
参照)、搬送駆動ローラ162の回動によってインクジ
ェット記録ヘッド124の下へ搬送される用紙Pは、プ
ラテン166によって下から支持される。インクジェッ
ト記録ヘッド124はインクカートリッジ123を搭載
するキャリッジ122の底部に設けられ、該キャリッジ
122は、主走査方向に延びるキャリッジガイド軸12
5にガイドされながら主走査方向に往復動する。尚、本
実施形態においてインクカートリッジ123は図4に示
す様に4つのカートリッジ、即ち、4色のインク(ブラ
ック、イエロー、シアン、マゼンダ)がそれぞれ別個独
立に充填された4つのカートリッジからなり、それぞれ
が別個独立に交換可能となっている。
【0041】次に、インクジェット記録ヘッド124か
ら下流はプリンタ100の排紙部となっていて、排紙駆
動ローラ165と、排紙従動ローラ131と、排紙補助
ローラ132とが配設されている。排紙駆動ローラ16
5は回動駆動される排紙駆動ローラ軸165aの軸方向
に渡って複数個取り付けられ(図4参照)、排紙フレー
ム130に取り付けられた排紙従動ローラホルダ131
aに軸支される排紙従動ローラ131は、排紙駆動ロー
ラ165に軽く圧接することによって従動回動する様に
設けられている。従ってインクジェット記録ヘッド12
4によって印刷の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ1
65と排紙従動ローラ131とによってニップされた状
態で排紙駆動ローラ165が回動することにより、排紙
方向(図3の矢印方向)に排出される。尚、排紙補助ロ
ーラホルダ132aに軸支される排紙補助ローラ132
は、排紙従動ローラ131のやや上流側に設けられ、用
紙Pをやや下方に押しつける様にして用紙Pのプラテン
166からの浮き上がりを防止し、以て用紙Pとインク
ジェット記録ヘッド124との距離を規制している。
【0042】ここで、以上説明したホッパ6,可動ガイ
ド4,固定ガイド5,給紙ローラ3は、図1及び図2に
示す前述の給紙ユニット1に設けられている。給紙ユニ
ット1は、図2に示す様にホッパ6を挟んで左右に立設
配置される、略柱形状をなす取付部右2aと取付部左2
bとを備えた給紙ユニットフレーム2によってその基体
が構成され、前記ホッパ6,給紙ローラ3の回動軸であ
る給紙ローラ軸3a等が、当該給紙ユニットフレーム2
に設けられている。そして、当該給紙ユニット1は、取
付部2a及び取付部2bの上部においてキャリッジユニ
ット120の背面側に連結される。尚、給紙ユニット1
の更に詳細な構成については、後に詳述する。
【0043】次に、前記紙案内167,搬送駆動ローラ
162,搬送従動ローラホルダ164,排紙駆動ローラ
軸165aは、図1及び図2に示す搬送ユニット160
に設けられている。搬送ユニット160は図2に示す様
に平面視略コの字形の形状をなす搬送ユニットフレーム
161によって基体が構成され、後方にプリンタ100
の電源供給部である電源ユニット168を備え、前方に
おいて排紙駆動ローラ軸165aを、本体中程において
搬送駆動ローラ162を軸支し、また、前方上部にプラ
テン166を、中程上部に搬送従動ローラホルダ164
を備えている。また、搬送ユニット160は左側下部
に、給紙ローラ3,搬送駆動ローラ162,排紙駆動ロ
ーラ165,後述するポンプ装置182,ブレードユニ
ット184、のこれらの共通の駆動源となる駆動モータ
169(図4参照)を備えている。駆動モータ169
と、該駆動モータ169によって駆動される前記5つの
駆動対象とは、前記4つのユニットが図1に示す様に合
体した状態において、図示及び説明を省略する動力伝達
機構によって連結され、且つ、選択的に駆動可能となっ
ている。
【0044】搬送ユニット160の右側部に連結され
る、インクジェット記録ヘッド124のメンテナンス手
段としてのインクシステムユニット180は、図2に示
す様に搬送ユニットフレーム161の右側面に連結され
る、ユニットの基体となるフレーム181を備え、該フ
レーム181に、キャップ装置183,ポンプ装置18
2,ブレードユニット184を備えている。キャップ装
置183はキャリッジ122がホームポジション(図4
の右側領域)に移動した際にインクジェット記録ヘッド
24をキャップしてノズル面(図示せず)を保護し、ポ
ンプ装置182は当該キャップ状態のキャップ装置18
3に負圧を供給し、インクジェット記録ヘッド124の
ノズル開口からのインク吸引を行う。また、ブレードユ
ニット184はキャリッジ122の往復動領域を横切る
位置と往復動領域から退避する位置とを移動可能となっ
ていて、キャリッジ122の往復動領域を横切る位置に
移動し、そしてキャリッジ122が印字領域からホーム
ポジション(図4の右側領域)に移動することにより、
或いは、その逆方向に移動することにより、インクジェ
ット記録ヘッド124のノズル面(図示せず)を払拭す
ることによりクリーニングを行う。
【0045】そして、前記キャリッジガイド軸125及
び用紙検出器136は、キャリッジユニット120に設
けられている。キャリッジユニット120は、図2に示
す様に主フレーム121aと、該主フレーム121aの
両サイドに立設されるサイドフレーム右121b及びサ
イドフレーム左121cとによって基体が構成され、後
方において前記キャリッジガイド軸125を軸支してい
る。
【0046】また、図4に示す様にキャリッジユニット
120はユニット左側背面にキャリッジモータ(以下
「CRモータ」と言う)127を備え、該CRモータ1
27には駆動プーリ128が取り付けられている。そし
て、ユニット右側には従動プーリ129を備え、駆動プ
ーリ128と従動プーリ129との間にはキャリッジベ
ルト126が掛架されていて、該キャリッジベルト12
6の一部が、キャリッジ122に固定されている。従っ
てキャリッジ122は、CRモータ127の回動によっ
て主走査方向(図4の左右方向)に往復動する。
【0047】尚、図2において排紙フレーム130はキ
ャリッジユニット120側に取り付けられているが、排
紙フレーム130はキャリッジユニット120側に取り
付けることも、搬送ユニット160側に取り付けること
も可能となっていて、いずれの側に属することも可能と
なっている。以上がプリンタ100の装置本体の構成で
あり、前記4つのユニットが合体し、且つ、連結される
ことによってプリンタ100が可動となる。
【0048】<2.給紙ユニットの詳細な構成>次に、
図5乃至図9を参照しつつ、給紙ユニット1の詳細な構
成(全体構成)について説明する。ここで、図5は給紙
ユニット1の外観斜視図、図6は同正面図、図7は同側
断面図、図8(A),(B)は給紙ローラ3及び給紙補
助ローラ15の側面図及び同正面図、図9は用紙Pの分
離パッド8への突入角度の説明図(図7の部分拡大図)
である。
【0049】先ず、給紙ユニット1は前述の様に給紙ユ
ニットフレーム2によって基体が構成され、該給紙ユニ
ットフレーム2の左側面(図6における左側)に伝達歯
車装置17を、同右側面(図6における右側)に、ロー
タリーカム20等からなる、後述するホッパレリース手
段を備え、そしてこれらの間には、給紙ローラ軸3aが
設けられている。
【0050】伝達歯車装置17は、給紙ユニット1がキ
ャリッジユニット120と連結された状態(図1参照)
において搬送ユニット160の図示しない伝達歯車と噛
合し、搬送ユニット160に取り付けられた駆動モータ
169(図4参照)の回動力を給紙ローラ軸3aに伝達
する。従って、給紙ユニット1(給紙ローラ軸3a)
は、搬送駆動ローラ162等の駆動源となる駆動モータ
169を動力源とし、これによって独自の駆動源を持た
ず、以て給紙ユニット1を低コストに構成している。そ
して、給紙ローラ軸3aは、伝達歯車装置17によって
左側端に付与された回動力を、右側端側に設けられたホ
ッパレリース手段(後述)へ伝達する。従って、本実施
形態における給紙ローラ軸3aは、給紙ローラ3の回動
軸としての機能のみならず、動力伝達軸としての機能を
も果たしている。
【0051】給紙ローラ軸3aによって回動駆動される
給紙ローラ3は、図6に示す様に右側端、即ち、伝達歯
車装置17から遠い側に偏倚した位置に設けられてい
る。ここで、給紙ローラ3は前述の様に側面視略D形の
形状をなし、図5及び図7に示す様に給紙ローラ軸3a
と樹脂成形によって一体的に形成されるローラ本体3c
と、該ローラ本体3cの外周部に巻回される「弾性部
材」としてのゴム材3bとによって構成されていて、当
該ゴム材3bにより用紙Pとの摩擦係数が確保され、こ
れによって給紙ローラ3に圧接した用紙Pを滑ることな
く確実に給送する様になっている。尚、本実施形態にお
いては、ゴム材3bとしてEPDM(エチレンプロピレ
ンゴム)を用いている。また、給紙ローラ軸3aには、
軸方向視において側面視略D形の形状をなす給紙補助ロ
ーラ15が、給紙ローラ軸3aの左側端と給紙ローラ3
との間に設けられているが、これについては後に詳述す
る。
【0052】次に、給紙ユニット1には前述の様に用紙
Pの幅方向に長い板状体からなるホッパ6が図7に示す
様に傾斜姿勢で設けられている。ホッパ6は前述の様に
回動軸6aを回動中心として図7の時計方向及び反時計
方向に回動可能に設けられ、且つ、その背面側下方に
は、ホッパ6の下部を給紙ローラ3に向けて付勢する
「付勢手段」としての圧縮コイルばね7が設けられ、こ
れにより、ホッパ6は常に給紙ローラ3と圧接する方向
に回動付勢されている。尚、給紙ユニット1はホッパ6
が給紙ローラ3から離間する方向に回動させる「ホッパ
レリース手段」を備えているが、当該ホッパレリース手
段の構成及び作用効果については、後に詳述する。
【0053】次に、ホッパ6の下方には、分離パッドホ
ルダ9及びガイド部材13が設けられている。分離パッ
ドホルダ9は、図6に示す様に給紙ローラ3と対向する
位置に配置され、図7に示す様に摩擦部材からなる分離
パッド8を給紙ローラ3と対向する様に保持している。
また、分離パッドホルダ9は、回動軸9aを中心に図7
の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且
つ、圧縮コイルばね10によって分離パッド8が給紙ロ
ーラ3に圧接する方向に回動付勢されている。従ってこ
れにより、図7に示す状態(分離パッド8と給紙ローラ
3の平坦部とが向き合った状態)から給紙ローラ3が回
動すると、分離パッド8は、給紙ローラ3の円弧部分と
圧接する様になっている。
【0054】分離パッドホルダ9に設けられた分離パッ
ド8は、当該分離パッド8に当接角αで当接(突入)す
る最上位の用紙Pを給紙ローラ3との間で挟圧すること
により、次位以降の用紙Pの重送を防止する様になって
いる。より詳しくは、給紙ローラ3と用紙Pとの摩擦係
数をμとし、用紙P同士の摩擦係数をμ、用紙Pと
分離パッドとの摩擦係数をμとすると、μ>μ
μなる関係となる様にゴム材3b及び分離パッド3の
材質が選定されている。従ってこれにより、給送される
べき最上位の用紙Pは、給紙ローラ3の回動に従って確
実に下流側に繰り出され、そして次位以降の用紙Pは分
離パッド8で滞留し、以て用紙Pの重送が防止される様
になっている。尚、ホッパ6の下部には、給紙ローラ3
及び後述する給紙補助ローラ15と対向する位置に保持
パッド6bが設けられていて、当該保持パッド6bによ
り、ホッパ6上に保持された用紙Pの束が、最上位の用
紙Pの給送時に束ごと下流側に移動しない様に保持され
ている。
【0055】ところで、本実施形態における当接角αの
変動範囲は、即ち、ホッパ6の揺動角度を決定する回動
軸6aの配置位置及びホッパ6の給送方向寸法(用紙P
の長さ方向寸法)は、以下の様に設定されている。即
ち、ホッパ6が、給紙ローラ3から最も離間した状態か
ら、最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接する状態とな
る迄に揺動する角度は、ホッパ6上に堆積される用紙P
の多少によって変化し、これによって用紙P先端が分離
パッド8に当接する当接角αも変化する。図9はこの様
子を示すものであり、(A)は用紙Pが最大セット枚数
にある場合の当接角αmaxを示し、(B)は用紙Pが
大凡最小セット枚数にある場合の当接角α minを示し
たものである。図から明らかな様に、用紙Pのセット枚
数が多い程当接角αは大なるものとなる。尚、図9にお
いて符号Pは最上位の用紙を、符号Pは当該用紙P
の次位のものを示している。
【0056】しかし、図9(A)において当接角α
maxが最上位の用紙Pが通過可能な当接角の最大値α
よりも大なるものとなると、給送されるべき最上位の
用紙Pは分離パッド8に引っ掛かり、給送されない事
態も生じる。また逆に、当接角α minが用紙Pの重送
を防止し得る当接角の最小値αよりも小なるものとな
ると、次位の用紙P(或いは、当該用紙Pを含め更
に次位以降の、複数枚の用紙P)が、給送されるべき用
紙Pと分離パッド8との間に挟入し、そして重送され
る事態も生じる。そこで、本実施形態においては、当接
角αが、ホッパ6上に堆積された用紙Pの枚数に関わら
ずα≦α≦αなる関係を維持する様にホッパ6の回
動軸6aの配置位置及びホッパ6の給送方向寸法が設定
されている。従って、用紙Pの堆積枚数に関わらず、当
接角αmaxが上限値αを上回ることが無く、且つ、
当接角αminが下限値αを下回ることも無いので、
常に適切な給紙動作を行える様になっている。尚、本実
施形態においては、ホッパ6の給送方向長さは約130
mm、ホッパ6の揺動角度は約10degとなってい
る。但し、この場合において用紙Pを最大枚数セットし
た際に最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接するまでの
ホッパ6の揺動角度2deg分は含んでいない。
【0057】次に、ガイド部材13について説明する。
図6に示す様に1つのガイド部材13は、用紙Pを下流
側に案内する滑らかなガイド面13a(図7参照)を用
紙Pの幅方向に所定の距離を置いて2つ備え、当該2つ
のガイド面13aを有するガイド部材13が、用紙Pの
幅方向に所定の間隔で2つ設けられている。また、ガイ
ド部材13は、傾斜姿勢で堆積保持される用紙Pの先端
が略垂直に当接する、ガイド面13aと接続する当接面
13bを備えている(図7参照)。当該当接面13b
は、ホッパ6の回動軸6aを中心とする円弧(曲面)に
よって形成されていて、ホッパ6に傾斜姿勢で堆積保持
される用紙Pの先端が、ホッパ6の回動に従って、当該
当接面13b上を摺動する様になっている。
【0058】ここで、当接面13bと用紙P先端との摩
擦係数が大なるものであると、ホッパ6を回動させるこ
とによって最上位の用紙Pを給紙ローラ3に圧接させる
圧接動作に時間を要し、給紙動作に悪影響を及ぼす場合
があることから、前記摩擦係数は可能な限り低いことが
望ましい(例えば、μ<0.3)。従って、本実施形態
においては、ガイド部材13をPOM(ポリオキシメチ
レン)又はAES(アクリロニトリルエチレンスチレ
ン)を用いた樹脂成形によって形成し、更に、当接面1
3bに滑材を塗布することによって低摩擦係数を実現し
ている。尚、分離パッドホルダ9においても、同様な当
接面9bが形成されている。
【0059】次に、図5及び図6に示す様に、給紙ロー
ラ軸3aにおいて給紙ローラ3と伝達歯車装置17との
間には、給紙補助ローラ15が設けられている。給紙補
助ローラ15は、前述の様に給紙ローラ軸3aの軸方向
視において側面視略D形の形状をなし、給紙ローラ3と
同様に、給紙ローラ軸3aと樹脂成形によって一体的に
形成されたローラ本体15cと、該ローラ本体15cの
外周部に巻回される「弾性部材」としてのゴム材15b
とによって構成されていて、当該ゴム材15bにより、
用紙Pの印刷面への傷の付与を防止している。
【0060】この様に構成された給紙補助ローラ15
は、本実施形態に係る給紙ユニット1において以下に説
明する2つの機能を果たしている。先ず第1に、用紙P
の給送姿勢を規制する機能を果たしている。即ち、給紙
ローラ3と分離パッド8とは対になって設けられる為、
低コスト化の要請により、給紙ローラ3及び分離パッド
8を本実施形態の様に一対のみ設けることが望ましい
が、多様なサイズの用紙Pに対応すべく、特に、幅方向
寸法の小さいサイズの用紙Pに対応する為に、給紙ロー
ラ3と分離パッド8とを0桁側(図6の右側)に偏倚し
た位置に設けている。
【0061】しかし、図3に示す様に給紙ユニット1は
給紙ローラ3によって用紙Pを下に凸となる様に湾曲さ
せて給送を行う構成を採るので、給紙ローラ3が0桁側
に偏倚した位置に設けられていると、用紙Pは幅方向に
渡って一様に湾曲せず、即ち、給紙ローラ3の配設され
ていない側(図6の左側)が、給紙ローラ3の配設され
た側に比して湾曲せず、これによって用紙P先端におい
て左右の進み具合に差が生じ、所謂スキュー(斜行)が
発生する虞がある。従って、給紙ローラ3の配設されて
いない側に給紙補助ローラ15を設けることにより、用
紙Pの湾曲姿勢を一様となる様に規制し、以て正常な給
紙動作を実現している。
【0062】ここで、給紙補助ローラ15は給紙ローラ
3と同様に側面視略D形の形状をなし、且つ、給紙ロー
ラ3と同じ直径によって形成されているが、D形の形状
における平坦部が、給紙ローラ3よりも更に削られた形
状となっている。図8(A)はこれを示したものであ
り、図に示す様に給紙補助ローラ15の平坦部は給紙補
助ローラ3の平坦部よりも回動中心側(給紙ローラ軸3
a側)に削られた形状となっている(例えば、給紙ロー
ラ3及び給紙補助ローラ15の直径48mmに対して4
mm)。
【0063】以下、この理由について説明する。用紙P
の搬送時(印刷動作時)には、搬送負荷(搬送駆動ロー
ラ162(図3参照)の回動負荷)を軽減する為に、図
7に示す様に給紙ローラ3(及び給紙補助ローラ15)
の平坦部が用紙Pと対向する状態とする。ここで、給紙
ローラ3の下方には、図8(B)に示す様に紙戻しレバ
ー12,12が配設されていて(図7も参照)、用紙P
は、図8(B)に示す様に幅方向視において給紙ローラ
3と、紙戻しレバー12,12とによって僅かに撓み付
けられた状態となっている。この時、給紙補助ローラ1
5の形状が給紙ローラ3と同一形状であると、用紙Pは
図8(B)の破線で示す様に更に凸状に撓み付けられ、
用紙Pの剛性及び給紙ローラ3、給紙補助ローラ15、
紙戻しレバー12による摩擦によって搬送負荷が増加す
る不具合が生ずる。従って、給紙補助ローラ15の形状
を前述の様に給紙ローラ3と異なる様にすることによ
り、用紙Pに不必要な撓みを与えず、搬送負荷の増加を
防止している。
【0064】ところで、図6において仮想線で示す用紙
PはA4サイズの用紙を縦にセットした状態を示すもの
であり、そして本実施形態において給紙ローラ3と給紙
補助ローラ15とは、図示する様にA4サイズの用紙P
の幅寸法に合わせて均等に配置されている。従ってこれ
により、一般的に使用頻度が高いA4サイズの用紙Pの
給送姿勢を最も均一に規制することができ、用紙Pの給
送姿勢を規制する給紙補助ローラ15の作用効果を最も
効率的に奏することが可能となっている。しかし、給紙
補助ローラ15の配設位置は、用紙Pを正常に給紙し得
る位置、即ち、用紙Pの給送姿勢を規制し得る位置であ
れば、本実施形態に限定されずどの様な場所であっても
構わない。
【0065】そして第2に、給紙補助ローラ15は、給
紙ローラ軸3aの捻れを抑制する「捻れ抑制部材」とし
ての機能を果たしている。即ち、前述の様に給紙ローラ
軸3aは、装置左側(図6の左側)に設けられた伝達歯
車装置17によって回動力が付与され、装置右側(図6
の右側)に設けられた、後述するホッパレリース手段へ
動力を伝達する動力伝達軸の機能を果たしている。従っ
て給紙ローラ軸3aにはホッパレリース手段への動力伝
達の際、或いは、給紙ローラ3による給紙動作の際に負
荷が生じ、これによって捻れが生じることになる。給紙
ローラ軸3aに捻れが生じると、給紙ローラ3の回動動
作、或いは、動力を供給されるホッパレリース手段の動
作に位相ずれが生じ、正常な給紙動作及び動力伝達が行
えないという問題が生じる。特に、給紙ローラ3にあっ
ては、給紙ローラ軸3aにおいて回動力が付与される軸
端(図6の左側)から遠い側に偏倚した位置に設けられ
ている為、より一層捻れの影響を受け易くなっている。
【0066】しかし、給紙ローラ軸3a上に給紙補助ロ
ーラ15が設けられることにより、当該給紙補助ローラ
15を設けた部分においては捻れが低減され、以て捻れ
に伴って発生する前述した位相ずれの問題を軽減するこ
とが可能となっている。尚、この様な捻れ抑制部は適宜
その他の位置に更に設けることによってより一層の作用
効果を奏することが可能となり、またその際、その形状
も給紙ローラ3と同一形状である必要は無く、給紙ロー
ラ軸3aよりも径方向寸法が大なるものであればどの様
な形状であっても構わない。加えて、本実施形態におい
ては、給紙ローラ軸3a、給紙ローラ3(ローラ本体3
c)、給紙補助ローラ15(ローラ本体15c)をAB
S樹脂を用いた樹脂成形によって一体的に形成し、これ
によってこれらを低コストに得ると共に、一体的に成形
されることによって前述した捻れ抑制効果をより一層得
ることが可能となっている。尚、例えば給紙補助ローラ
15と給紙ローラ軸3aとが別個独立に形成され、給紙
補助ローラ15が接着手段等によって給紙ローラ軸3a
に取り付けられていても、当該接着効果によって所定の
捻れ抑制効果を得ることは可能となる。
【0067】ところで、給紙補助ローラ15の外周部に
は、前述の様にゴム材15bが巻回されている。このゴ
ム材15bは、給紙ローラ3の外周部に巻回されるゴム
材3bと同様に本実施形態ではEPDM(エチレンプロ
ピレンゴム)からなるが、前述したゴム材3bのEPD
Mに更に添加剤を加えてなるものであり、これによって
引っ張り強度が向上されたものとなっている。以下、こ
の様に給紙補助ローラ15に巻回されるゴム材15bの
引っ張り強度を、給紙ローラ3に巻回されるゴム材3b
よりも向上させる意義について説明する。
【0068】先ず、給紙補助ローラ15の外周部には前
述の様に用紙Pの印刷面保護の観点から弾性部材を巻回
するのが望ましいが、低コスト化の観点により、給紙ロ
ーラ3と同一幅のものを用いることは望ましくない。し
かし、給紙ローラ3よりも幅の小なるものを用いると、
全体として強度が低下し、以下の様な問題が生ずる。即
ち、給紙補助ローラ15と対向する位置には、図7に示
す様に用紙Pを下流側に滑らかにガイドするガイド部材
13が設けられ、且つ、図6に示す様に2つのガイド面
13a,13aの間に給紙補助ローラ15が配置されて
いる。従って、この様な構成において用紙Pが多数枚重
送されると、当該用紙Pの束が給紙補助ローラ15と2
つのガイド面13a,13aとの間で挟圧された状態、
つまり、紙ジャムとなる。
【0069】ここで、給紙ユニット1が、例えば紙ジャ
ム発生時に給紙ローラ3を停止する制御を行う様に構成
されている場合、給紙ローラ3を回動駆動する駆動モー
タ169(図4参照)が励磁状態である為、紙ジャムと
なった前記用紙束を引き抜く際に給紙ローラ軸3aが回
動せず、従って当該状態において前記用紙束を無理に引
き抜くと、ゴム材15bが引き裂かれる不具合が生ずる
場合がある従って、給紙補助ローラ15に巻回されるゴ
ム材15bの引っ張り強度を向上させることにより、該
給紙補助ローラ15と2つのガイド面13a,13aと
の間で紙ジャムが生じ、そして紙ジャムとなった用紙束
を無理に引き抜く場合においても、給紙補助ローラ15
に巻回されたゴム材15bが引き裂かれる様な不具合の
発生を防止することができると同時に、幅方向寸法を小
なる様にすることにより、低コストなものとすることが
できる。
【0070】尚、本実施形態においては、図6に示す様
に給紙補助ローラ15を給紙ローラ3よりも小なる幅と
することによってゴム材15bを低コスト化しつつ、給
紙補助ローラ15の周囲スペースを節約し、以て給紙ユ
ニット1をキャリッジユニット120に連結した際(図
1参照)の、キャリッジユニット120の構成要素の配
置の自由度を高めているが、給紙補助ローラ15のロー
ラ本体15cを給紙ローラ3と同一幅若しくはそれ以上
とし、且つ、外周部に巻回されるゴム材15bの幅はそ
のままとすることによって、前述した給紙ローラ軸3a
の捻れ抑制効果をより一層得ると同時に、以上説明した
給紙補助ローラ15の種々の作用効果を得ることが可能
となる。また、給紙ローラ3及び給紙補助ローラ15の
外周部に巻回される弾性部材は本実施形態(ゴム材:E
PDM)に限られず、その他の材質、例えば、ブチルゴ
ム等を用いても良い。即ち、給紙ローラ3にあっては用
紙Pの給送を正常に行い得る摩擦係数を確保可能であ
り、給紙補助ローラ15にあっては用紙Pの印刷面を保
護し且つ低コストであれば、どの様なものであっても構
わない。
【0071】次に、図7においてホッパ6と対向する位
置には回動軸14aを中心に図7の時計方向及び反時計
方向に回動可能な紙押さえ部材14が設けられている
(本実施形態では、給紙ローラ3を挟んで2つ設けられ
ている:図示省略)。紙押さえ部材14は自重によって
ホッパ6上に堆積された用紙Pを上方から軽く押さえる
機能を果たし、これにより、ホッパ6上に堆積された用
紙Pの浮き上がりが防止される様になっている。また、
ホッパ6の下部には回動軸12aを中心にして、図示し
ないカム機構によって回動駆動される紙戻しレバー12
が設けられている(本実施形態では、給紙ローラ3を挟
んで2つ設けられている:図6及び図8(B)参照)。
紙戻しレバー12は、前述した様に重送防止の為に設け
られた分離パッド8近傍に滞留した用紙Pをホッパ6上
に戻し、次位の用紙Pの給紙動作を正常に行う為の機能
を果たしている。以上が、給紙ユニット1の詳細な構成
である。
【0072】<3.ホッパレリース手段の構成>次に、
図10から図13及び、適宜その他の図面をも参照しつ
つ、ホッパ6を給紙ローラ3から離間する方向に回動さ
せるホッパレリース手段の構成について説明する。ここ
で、図10は給紙ユニット1の部分拡大斜視図であり、
図11はホッパ6に作用する外力の作用位置を示す模式
図である。また、図12(A)はロータリーカム20の
正面図、同図(B)は(A)におけるy−y断面図、図
13(A)はカムレバーホルダ35の正面図、同図
(B)は同側面図((A)におけるz矢視図)である。
【0073】前述の様に、当該ホッパレリース手段は、
給紙ユニット1の右側面(図5の手前側:図6の右側)
に設けられている。図5において給紙ローラ軸3aの右
側端には伝達歯車11が取り付けられていて、該伝達歯
車11と、回動軸21によって回動可能に取り付けられ
たロータリーカム20の背面側に形成された歯車部25
(図12(B)参照)とが噛合し、これによってロータ
リーカム20が回動駆動される様になっている。即ち、
給紙ローラ3の回動に従ってロータリーカム20が回動
する様構成されていて、ホッパレリース手段は、独自の
駆動源を持たずに低コストに構成されている。尚、伝達
歯車11はロータリーカム20と直接噛合し、且つ、伝
達歯車11と歯車部25とは同じ歯数の歯車であるの
で、従って給紙ローラ3が時計方向に1回転すると、ロ
ータリーカム20が反時計方向に1回転する様な両者の
関係となっている。
【0074】一方、ロータリーカム20の下方には、ロ
ータリーカム20の回動に従って揺動可能なカムレバー
30及びカムレバーホルダ35が設けられていて、以下
詳説する当該ホッパレリース手段は、ロータリーカム2
0→カムレバー30→カムレバーホルダ35の順に係合
動作を行う様構成され、そしてカムレバーホルダ35の
揺動動作により、ホッパ6の背面側(図7において右
側)と係合するレリースバー16(図10参照)を回動
させ、以てホッパ6を回動させる様に構成されている。
以上が、当該ホッパレリース手段の概略である。
【0075】以下、ホッパ6の背面側に設けられるレリ
ースバー16の構成及び作用効果について説明する。図
10に示す様にレリースバー16は略コの字形の形状を
なし、ホッパ6の長手方向(用紙Pの幅方向)に延びる
第1の軸部16bと、該第1の軸部16bの一端から圧
縮コイルばね7近傍まで垂直に延びる第2の軸部16a
と、第1の軸部16bの他端から第2の軸部16aと略
平行に延びる第3の軸部16cと、からなっている。
【0076】レリースバー16は、図7に示す様に側面
視において「く」の字形の形状をなすサブフレーム19
の上方に設けられた軸受け部18によって第1の軸部1
6bが軸支され、これによって第2の軸部16a及び第
3の軸部16cが、第1の軸部16bを回動軸として図
7における時計方向及び反時計方向に回動可能となって
いる。
【0077】一方、ホッパ6の背面側には第2の軸部1
6aの先端が係合する係合部6c(図7参照)が設けら
れ、また、後に詳説するカムレバーホルダ35には、図
13(A),(B)に示す様に第3の軸部16cの折り
曲げられた先端部が嵌合する「ホッパ作用部」としての
凹部44が突起38によって設けられていて、カムレバ
ーホルダ35が図13(A)における時計方向及び反時
計方向に回動すると、レリースバー16が第1の軸部1
6bを回動軸として回動し、以てホッパ6が揺動する様
になっている。つまり、カムレバーホルダ35、カムレ
バー30、ロータリーカム20が、レリースバー16を
回動させる「レリースバー回動手段」を構成している。
【0078】ところで、レリースバー16とホッパ6と
の係合部、即ち、係合部16cの配設位置と、圧縮コイ
ルばね7の配置位置とは、図7及び図10に示す様に略
同位置となっているので、従ってレリースバー16がホ
ッパ6に付与する力の作用点と、圧縮コイルばね7がホ
ッパ6に付与する力の作用点とが、ホッパ6の平面視に
おいて略同じ場所に位置していることになる。従ってこ
れにより、ホッパ6に曲げモーメントが殆ど発生せず、
ホッパ6の変形が防止され、以て正常な給紙動作を維持
することが可能となっている。
【0079】より詳しくは、図11に示す様にホッパ6
は用紙Pの幅方向に長い板状体からなるので、レリース
バー16(第2の軸部16a)がホッパ6に付与する力
の作用点(図11における白矢印)と、圧縮コイルばね
7がホッパ6に付与する力の作用点(図11における黒
矢印)とが、図11における左右方向及び紙面の表裏方
向、つまり、ホッパ6の平面上において一致していない
場合、ホッパ6には曲げモーメントが発生し、これによ
ってホッパ6が一時的に或いは将来的に湾曲した状態と
なる。この様にホッパ6が湾曲した状態となると、用紙
Pの最大セット枚数が減少する、或いは、用紙Pの給送
時に斜行(スキュー)が生じる等の種々の不具合が生じ
ることになる。
【0080】しかし、前述の様に給紙ユニット1におい
てはレリースバー16がホッパ6に付与する力の作用点
と、圧縮コイルばね7がホッパ6に付与する力の作用点
とが、図11に示す様にホッパ6の平面上において略同
じ場所に位置する様構成されているので、従ってホッパ
6に曲げモーメントが殆ど発生せず、ホッパ6の変形が
防止され、以て正常な給紙動作を維持することが可能と
なると共に、力の作用点がホッパ6上において一致して
いることから、ホッパ6の高速な揺動動作を安定して行
うことができる。
【0081】次に、レリースバー16を回動させるレリ
ースバー回動手段としてのロータリーカム20、カムレ
バー30、及びカムレバーホルダ35について説明す
る。先ず、図12(A)に示す様に、ロータリーカム2
0は、正面視において軸孔21aに回動軸21(図5参
照)を挿通して回動する円盤形状をなし、外周から軸孔
21aに向かって階段状に隆起する様に形成された段状
カム部(図12(A)において領域で示す範囲)を備
えている。当該段状カム部は、正面視において扇形形状
をなす、外周面においてカムレバー30と係合する扇形
カム22a〜22eによって構成されている。そして、
当該扇形カム22aに隣接して、カムレバー30を扇形
カム22a〜22eの外周面へ案内する、ガイド面23
a及び扇形ガイド面23b〜23eと、更にガイド面2
3a及び扇形ガイド面23b〜23eにカムレバー30
を案内するガイド斜面24a〜24cと、からなる、カ
ムレバー30を用紙Pの堆積量に対応したいずれかの扇
形カム(22a〜22e)の外周面に案内するカムレバ
ーガイド部(図12(A)において領域で示す範囲)
が形成されている。
【0082】ガイド面23a及び扇形ガイド面23b〜
23eは、扇形カム22a〜22eの外周面よりも一段
ずつロータリーカム20の内周側に位置していて、これ
によって例えば扇形ガイド面23cにあるカムレバー3
0は、当該状態からロータリーカム20の回動(図12
(A)の反時計方向)により、扇形カム22bの外周面
と係合(圧接)する様になっている。尚、扇形ガイド面
23b〜23eは、図12(A)に示す様に螺旋状に位
相(円弧の開始点)が異なる様に形成されている。
【0083】ガイド斜面24a〜24cは、非カム部2
6(後述)に位置するカムレバー30をガイド面23a
及び扇形ガイド面23b〜23eに案内する機能を果た
している。ガイド斜面24aは、図5に示す様にロータ
リーカム20の時計回りに徐々に隆起し、径方向に均一
な高さ(図12(B)において左側が高い側)となった
後に内周側においては扇形ガイド面23eに略同一高さ
で接続し、径方向中央部においては扇形ガイド面23e
よりも低い位置にある扇形ガイド面23b,23c,2
3dに滑り落ちるガイド斜面24bと接続し、外周側に
おいてはガイド面23aに滑り落ちるガイド斜面24c
と接続している。
【0084】次に、扇形カム22a〜22eに隣接し
て、平坦な円盤面からなる非カム部26が設けられてい
る(図12(A)において領域で示す範囲)。非カム
部26はカムレバー30をロータリーカム20の径方向
に拘束せず、従って例えば最も外周側に位置する扇形カ
ム22aとの係合状態にあるカムレバー30は、当該状
態からロータリーカム20が回動(図12(A)の反時
計方向)して非カム部26の領域に入ると、図7に示し
た圧縮コイルばね7の付勢力により、最上位の用紙Pが
給紙ローラ3に圧接した状態となるまで、ロータリーカ
ム20の回動中心に向かって変位する。また逆に、非カ
ム部26の領域にあるカムレバー30は、当該状態から
ロータリーカム20が図12(A)の時計方向に回動す
ると、扇形カム22aの外周面に滑らかに続くカム面2
6aにガイドされながら、最も外周側に位置する扇形カ
ム22aの外周面に案内される。尚、この様にカム面2
6aによってカムレバー30が滑らかにガイドされるの
で、これによってホッパ6上に堆積された用紙Pが給紙
ローラ3に衝突する際の衝突音が軽減される様になって
いる。
【0085】次に、図13においてカムレバーホルダ3
5は回動軸36(図5参照)を軸通する軸孔40から延
びる腕部39aと、該腕部39aから向きを変えて斜め
上方に延びる腕部39bとからなるアーム形状をなし、
軸孔40を中心に回動可能に給紙ユニットフレーム2に
取り付けられる。また、カムレバーホルダ35にはばね
掛止部43が設けられ、給紙ユニットフレーム2側にも
同様なばね掛止部(図示せず)が設けられていて、これ
らの間には、引っ張りコイルばね37が掛架されている
(図5参照)。この引っ張りコイルばね37は、カムレ
バーホルダ35が図13の時計方向に回動する様なばね
力を発揮し、これによって突起38がレリースバー16
に常に接した状態で動作する様になっている。
【0086】ここで、図13(A)において、カムレバ
ーホルダ35が図の時計方向に回動すると、レリースバ
ー16(第3の軸部16c)が図の反時計方向に回動
し、これによってホッパ6が給紙ローラ3から離間する
方向に回動する。尚この時、カムレバーホルダ35は、
圧縮コイルばね7(図7参照)のばね力に抗してホッパ
6を回動させる。一方、カムレバーホルダ35が図の反
時計方向に回動すると、レリースバー16(第3の軸部
16c)が図の時計方向に回動し、これによってホッパ
6が給紙ローラ3に圧接する方向に回動する。尚この
時、レリースバー16及びカムレバーホルダ35は、圧
縮コイルばね7(図7参照)のばね力によって回動す
る。
【0087】カムレバー30は回動軸32を有し、該回
動軸32がカムレバーホルダ35に形成された軸受部4
1,41によって軸支され、図12(B)及び図13
(B)の仮想線で示す様にロータリーカム20の軸方向
に揺動可能となっている。また、カムレバー30側には
ばね掛止部33が設けられ、カムレバーホルダ35側に
は穴部42が設けられていて、これらの間にねじりコイ
ルばね31が設けられている。従ってカムレバー30
は、当該ねじりコイルばね31のばね力によってロータ
リーカム20側に引き寄せられ、該ロータリーカム20
と常に接触する様になっている。
【0088】以上の様に構成されたロータリーカム2
0、カムレバー30、及びカムレバーホルダ35の係合
動作について概説する。先ず、図12(A)において、
仮想線及び符号30で示す様にカムレバーが扇形カム2
2aの外周面に圧接した状態にあり、当該状態からロー
タリーカム20が1回転(360°)する場合を説明す
る。
【0089】カムレバー30が扇形カム22aにある
と、図13(A)から明らかな様にカムレバーホルダ3
5は最も時計方向に回動した位置にあり、従ってホッパ
6が給紙ローラ3から最も離間した状態となる。そし
て、ロータリーカム20が図12(A)の反時計方向に
回動すると、カムレバー30は扇形カム22aから外れ
て非カム部26の領域(領域)に入り、ロータリーカ
ム20の回動中心に向かって変位動作する。この様にカ
ムレバー30がロータリーカム20の中心方向に変位動
作すると、カムレバーホルダ35は図13(A)の反時
計方向に回動し、以てホッパ6は圧縮コイルばね7の付
勢力によって給紙ローラ3に圧接する方向に回動する。
【0090】ここで、ホッパ6上にセットされた用紙P
の堆積量が多いと、ホッパ6の揺動角度は小さくなる
為、従ってこの場合カムレバー30は、扇形カム22a
から外れても、ロータリーカム20の回動中心に向かっ
て小さく変位動作することになる。一方で、ホッパ6上
にセットされた用紙Pの堆積量が少ないと、ホッパ6の
揺動角度は大きくなる為、従ってこの場合カムレバー3
0は、扇形カム22aから外れた後、ロータリーカム2
0の回動中心に向かって大きく変位動作する。
【0091】そしてロータリーカム20が更に図12
(A)の反時計方向に回動すると、カムレバー30はカ
ムレバーガイド部(領域)に入り、ガイド斜面24a
との係合を開始する。この時カムレバー30は、ロータ
リーカム20の径方向への変位動作は行わないながら
も、ロータリーカム20の軸方向に揺動(図12(B)
参照)し、そして扇形ガイド面23e、ガイド斜面24
b(その後に、扇形ガイド面23b〜23d)、ガイド
斜面24c(その後に、ガイド面23a)のいずれかへ
案内される。
【0092】ここで、カムレバー30がロータリーカム
20の径方向においていずれの位置にあるかは、前述の
通りホッパ6上にセットされた用紙Pの堆積量に依存す
る為、カムレバー30が扇形ガイド面23e、ガイド斜
面24b(その後に、扇形ガイド面23b〜23d)、
ガイド斜面24c(その後に、ガイド面23a)のいず
れに案内されるかは、用紙Pの堆積量に依存することに
なる。従って例えば、用紙Pの堆積量が最少の場合はカ
ムレバー30は扇形ガイド面23eに案内され、用紙P
の堆積量が最大の場合は、ガイド斜面24c(その後
に、ガイド面23a)に案内されることとなる。
【0093】次に、ロータリーカム20が更に回動する
と、カムレバー30は案内されたガイド面23a及び扇
形ガイド面23b〜23eのいずれか、即ち、その時の
ロータリーカム20における径方向位置から、外周側に
最初に位置する扇形カム(扇形カム22a〜22e)の
外周面へと乗り上がる。つまり、カムレバー30がロー
タリーカム20の径方向(ロータリーカム20の回動中
心から外周に向かう方向)に小さく変位動作し、カムレ
バーホルダ35が図13(A)の時計方向に小さく回動
する。従ってこれにより、ホッパ6が、給紙ローラ3か
ら離間する方向に僅かに揺動する。以上により、給紙ロ
ーラ3と圧接状態にあった用紙Pは、最上位の用紙Pが
給紙ローラ3から少し離間した(フリーな状態)状態と
なる。
【0094】以上がロータリーカム20、カムレバー3
0、及びカムレバーホルダ35の係合動作の概要であ
り、以上からホッパレリース手段は、ホッパ6を給紙ロ
ーラ3から最も離間させる様に回動させる「大レリース
モード」(カムレバー30が最も外周側に位置する扇形
カム22aの外周面と係合した状態)と、ホッパ6を給
紙ローラ3に圧接させる「非レリースモード」(カムレ
バー30が非カム部26(領域)又はカムレバーガイ
ド部(領域)にある状態)と、最上位の用紙Pと給紙
ローラ3とが僅かに離間した状態となる様にホッパ6を
回動させ且つ保持する「小レリースモード」(カムレバ
ー30が領域から領域へ移った状態)と、の3つの
モードを有し、ロータリーカム20(給紙ローラ軸3
a)の回動制御によってこれらを自在に実行することが
可能となっている。尚、ロータリーカム20に形成され
た段状カム部(扇形カム22a〜22e)の段数は本実
施形態では5段であるが、以上から明らかな様に当該段
数が多い程、より細かに用紙Pの堆積量の多少に応じて
ホッパ6の制御を行うことが可能となることは言うまで
も無い。
【0095】次に、図14乃至図22を参照しながら、
給紙ユニット1における実際の給紙制御について説明し
つつ、ホッパレリース手段の作用効果について説明す
る。ここで、図14は給紙ローラ3、カムレバー30、
ホッパ6の動作推移を示すタイミングチャートであり、
図15乃至図22は、図14に示したタイミングチャー
トの各タイミングにおける給紙ローラ3、カムレバー3
0、ホッパ6の状態を示す状態説明図であり、(A)は
主として給紙ローラ3とホッパ6との位置関係を、
(B)は主としてカムレバー30とロータリーカム20
との係合状態を示すものである。
【0096】尚、図14に示す領域,,は、図1
2(A)に示すロータリーカム20の各領域と対応して
いる。また、カムレバー30のチャート上に示す符号
は、カムレバー30が係合する扇形カム22a〜22e
或いはガイド面23a及び扇形ガイド面(23b〜23
e)を示している。更に、ホッパ6の「非レリース」と
は前記非レリースモードによってホッパ6上にセットさ
れた用紙Pが給紙ローラ3に圧接した状態の当該ホッパ
6を意味し、同「小レリース」とは、前記小レリースモ
ードによってホッパ6上にセットされた用紙P(最上位
の用紙P)が給紙ローラ3から僅かに離間した状態の当
該ホッパ6を意味し、同「大レリース」とは、前記大レ
リースモードによってホッパ6が給紙ローラ3から最も
離間した状態の当該ホッパ6を意味するものである。ま
た、給紙ローラ3の正転とは図15乃至図22における
時計方向の回転を意味し、当該給紙ローラ3の正転によ
り、ロータリーカム20が同図において反時計方向に回
転することになる。
【0097】先ず、給送開始時、カムレバー30は扇形
カム22aにあり(図15(B))、ホッパ6は給紙ロ
ーラ3から最も離間した状態となっていて(図15
(A))、給紙ユニット1は当該状態において用紙Pの
セットが可能な休止状態となっている。当該状態から給
紙動作の為に給紙ローラ3が正転すると、ロータリーカ
ム20が図の反時計方向に回転し、これによってカムレ
バー30が扇形カム22aから外れて非カム部26の領
域(領域)に入り(図16(B))、ホッパ6上にセ
ットされた用紙Pが給紙ローラ3に圧接する(図16
(A))。即ち、ホッパレリース手段は非レリースモー
ドを実行する(図14−区間a)。そして、給紙ローラ
3の回動により、最上位の用紙Pの給送が開始する。
【0098】次に、更に給紙ローラ3が正転すると、カ
ムレバー30がガイド斜面24a(カムレバーガイド
部:領域)との係合を開始し、ホッパ6上にセットさ
れた用紙Pの堆積量に応じてガイド面23a及び扇形ガ
イド面23b〜23dのいずれかに案内される(図17
(B):本実施形態では、ガイド斜面24bを経由して
扇形ガイド面23cに案内される)。尚この時、ホッパ
6上にセットされた用紙Pは給紙ローラ3に圧接したま
ま(非レリース状態)となっている(図14−区間b,
c)。
【0099】次に、更に給紙ローラ3が正転すると、カ
ムレバー30は扇形ガイド面23cから扇形カム22c
の外周面に乗り上がり、(図18(B))、ホッパ6が
給紙ローラ3から離間する方向に小さく回動し(図18
(A))、以て用紙Pが給紙ローラ3から僅かに離間し
た状態となる(図19(A),(B))。即ち、ホッパ
レリース手段は、小レリースモードを実行する(図14
−区間d)。
【0100】そして給紙ローラ3が1回転(360°)
し、側面視略D形の形状における平坦部が分離パッド8
と対向した状態で給紙ローラ3の回動を停止し、印刷動
作(搬送動作)中の用紙Pに搬送負荷が生じない状態と
して、当該状態で次位の用紙Pの給送開始まで待機する
(図19(A),(B))(図14−区間e)。つま
り、ホッパレリース手段は、次位以降の用紙Pの給送ジ
ョブが残っている場合には、1枚の用紙Pの給紙動作終
了後にホッパ6を給紙ローラ3から最も離間した状態と
する大レリースモードを実行せず、用紙Pの給紙動作終
了後に小レリースモードを実行し、最上位の用紙Pが給
紙ローラ3から僅かに離間した状態とする。そして、次
位の用紙Pの給送時には、ホッパ6は僅かな揺動角度に
よって用紙Pを給紙ローラ3に圧接させることが可能と
なる。
【0101】次に、全ての印刷動作が終了し、以降の用
紙Pの給送ジョブが無い場合には、ホッパレリース手段
は大レリースモードを実行して休止状態に移行する。よ
り詳しくは、図14のe区間終了後(印刷動作終了後)
にf区間に移行する。当該f区間では、給紙ローラ3を
正転させることによってカムレバー30を扇形カム22
cから一旦外して非カム部26へ誘い(図20
(B))、そして当該状態から給紙ローラ3を逆転させ
ることによってカムレバー30を扇形カム22aの外周
面へ案内し(図21(B))、ホッパ6を給紙ローラ3
から最も離間する様に回動させる、即ち、大レリースモ
ードを実行する(図22)。
【0102】尚、ここでは給紙ローラ3を正転させるこ
とによってカムレバー30を扇形カム22cから一旦外
して非カム部26へと誘ったが、給紙ローラ3を逆転方
向に回転させる(ロータリーカム20を図の時計方向に
回動させる)ことによっても非カム部26へと誘うこと
ができ、この場合は、カムレバー30が扇形カム22c
にある状態から、給紙ローラ3を逆転方向に1回転させ
ることによって前記大レリースモードを実行することが
可能となる。
【0103】以上説明した様に、ホッパレリース手段
は、最上位の用紙Pの給紙動作終了後、次位以降の用紙
Pの給送を行う給送ジョブが残っている場合には小レリ
ースモードを実行するので、これによって次位の用紙P
を給送する際のホッパ6の揺動範囲(揺動角度)を最小
限に抑えることが可能となり、以てホッパ6の揺動に際
して発生する騒音を低減すると共に、高速な給紙動作
(繰り返し給紙)を実行することが可能となっている。
【0104】尚、ホッパ6は圧縮コイルばね7によって
給紙ローラ3と圧接する方向に回動するが、当該圧接方
向への回動は、カムレバーホルダ35によって拘束され
た状態にあるレリースバー16を介して行われる為、従
ってホッパ6上に堆積された用紙Pが圧縮コイルばね7
のばね力によって勢い良く給紙ローラ3と衝突すること
が無く、これによって用紙Pの不揃いや、用紙Pに皺が
発生する様な不具合の発生を防止することが可能となっ
ている。
【0105】<4.制御部が実行する各制御モード>次
に、図23乃至図27を参照しつつ、プリンタ100の
制御部が給紙動作時に実行する各制御モードの内容につ
いて説明する。ここで、図23はプリンタ100の制御
部の構成を示すブロック図であり、図24はスキュー取
りを行うか否かを判定するプログラムのフローチャー
ト、図25乃至図27は、前記プログラムから呼び出さ
れる各判定ルーチンのフローチャートである。
【0106】先ず、図23を参照しつつ、プリンタ10
0の制御部150の構成について概説する。ここで、図
3は、プリンタ100の制御部150の構成を示すブロ
ック図である。プリンタ100の制御部150は、プリ
ンタ100に印刷情報を送信するホスト・コンピュータ
200との間でデータの送受信が可能に構成され、ホス
ト・コンピュータ200とのインタフェース部(以下
「IF」と言う)151と、ASIC152,RAM1
53,PROM154,EEPROM155,CPU1
56,発振回路157,DCユニット158,駆動モー
タドライバ159,およびCRモータドライバ170を
備えている。
【0107】DCユニット158には、搬送される用紙
Pの始端および終端を検出する前述した用紙検出器13
6からの検出信号と、搬送駆動ローラ162の回動量を
検出するロータリエンコーダ171からの検出信号と、
リニアエンコーダ172からの出力信号が与えられる。
ここで、リニアエンコーダ172は、主走査方向(図2
3では左右方向)に往復動するキャリッジ122の、当
該主走査方向における絶対位置を検出する為のものであ
り、符号板173のスリットを通過する光によって、該
スリットの前端を検出する立ち上がり信号と、後端を検
出する立ち下がり信号を出力する。従って、キャリッジ
122のホームポジション(図4の右端)を基準位置と
し、且つ、該基準位置から前記出力信号をカウントする
ことにより、キャリッジ122の絶対位置の検出が可能
となっている。
【0108】次に、CPU156は、プリンタ100全
体の制御を行い、発信回路157は、CPU156に対
して各種処理に必要な周期的な割り込み信号を発生させ
る。ASIC152は、ホスト・コンピュータ200か
らIF151を介して送信される印刷データ(後述する
上下端マージンデータおよび1ラスタラインのドット形
成データを含む)に基づいて印刷解像度や記録ヘッド1
24の駆動波形等を制御するものである。RAM153
は、ASIC152およびCPU156の作業領域や他
のデータの1次格納領域として用いられ、PROM15
4およびEEPROM155には、プリンタ100を制
御する為に必要な制御プログラム(ファームウェア)お
よび処理に必要なデータが格納されている。尚、前記制
御プログラムには、後述するスキュー取りを行うか否か
を判定するプログラムが含まれる。
【0109】次に、駆動モータドライバ159は、DC
ユニット158の制御の下、駆動モータ169を駆動制
御して、前述した様に5つの駆動対象、即ち、給紙ロー
ラ3,搬送駆動ローラ162,排紙駆動ローラ165,
ポンプ装置182,ブレードユニット184(以上、図
2および図3参照)を稼働させる。CRモータドライバ
170は、DCユニット158の制御の下、CRモータ
127を駆動制御することによりキャリッジ122を主
走査方向に往復動させ、または停止・保持させる。以上
が、制御部150の概略構成である。
【0110】次に、図24乃至図27を参照しつつ、制
御部150が実行する制御モード、具体的には、「1枚
目のみスキュー取り実行モード」、「スキュー取り有り
モード」、「スキュー取り無しモード」、「速度変化モ
ード」について説明する。ここで、本実施形態における
「スキュー取り」とは、搬送駆動ローラ162と搬送従
動ローラ163(図3参照)に用紙Pの先端を一旦食い
付かせた後に搬送駆動ローラ162を逆転させ、用紙P
を上流側(図3の左側)に吐き出してから、あらためて
搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とによる
紙送りを行うものである(所謂「食いつき吐き出し方式
のスキュー取り)。
【0111】つまり、前記吐き出し動作の際には用紙P
の上流側は給紙ローラ3とホッパ6とによって拘束され
た状態にあり、これによって吐き出された用紙Pの先端
はスキュー(斜行)を矯正され、そして再び搬送駆動ロ
ーラ162と搬送従動ローラ163とによって適正な姿
勢で紙送りが行われる。またこの場合において、用紙P
の紙送り量(特に、インクジェット記録ヘッド124下
への用紙Pの頭出し量)は、前記吐き出し動作を行った
後の、搬送駆動ローラ162の回動量を基準に判断され
るので、給紙ローラ3の回動量を基準に判断する様な場
合、例えば、用紙検出器136が用紙P先端の通過を検
出した時を基準として、駆動モータ169の駆動量から
用紙Pの紙送り量(頭出し量)を判断する場合と比し
て、正確な紙送り精度(頭出し動作)を得ることが可能
となる。但し、この様なスキュー取りを行う場合には、
用紙Pを繰り返し給紙して連続印刷する場合にはスルー
プットが低下することになる。
【0112】以上を踏まえて以下、具体的な一実施例に
ついて説明する。図24において、符号300はPRO
M154(図23参照)に記憶された、スキュー取りを
行うか否かを決定するプログラムの処理フローであり、
当該プログラムは改ページ動作時(給紙ローラ3による
用紙Pの給紙動作時)に必ず実行される様になってい
る。先ず、当該処理においては2つの変数(FLG_Jおよ
びFLG_S)をゼロリセットする(ステップS301,S
302)。
【0113】ここで、FLG_Jはこれから給紙する用紙P
が一連の印刷ジョブの最初の1枚目であるかを示すフラ
グであり、”0”であれば最初の1枚目を、”1”であ
れば2枚目以降であることを示す。尚、本実施形態にお
いて「最初の1枚目」を給紙する際は、前述の通り給紙
ユニット1は休止状態にあり、従ってホッパ6が前述し
た大レリースの状態にあるものとする。また、FLG_Sは
スキュー取りを行うか否かを、給紙動作を制御する親プ
ログラム(図示せず)に返す為の引数であり、”1”を
返すときは前記親プログラムがスキュー取りを実行
し、”0”を返すときは前記親プログラムがスキュー取
りを実行しない様になっている。従って、図24の処理
フロー300で示されるプログラムが、FLG_Sを”1”
で返せば「スキュー取り有りモード」が実行されること
を意味し、”0”で返せば「スキュー取り無しモード」
が実行されることを意味する。
【0114】次に、ステップS303においてジョブ判
定ルーチンを実行する。ジョブ判定ルーチンの処理フロ
ーを、図25において符号400で示す。処理フロー4
00では、先ず、これから給紙する用紙Pが一連の印刷
ジョブの最初の1枚目であるかどうかを判断する(ステ
ップS401)。最初の1枚目であれば、駆動モータ1
69(図23参照)の駆動速度をω2に設定し(ステッ
プS403)、FLG_Jを”0”にセットする(ステップ
S405)。最初の1枚目でなければ、駆動モータ16
9の駆動速度をωに設定し(ステップS402)、FL
G_Jを”1”にセットする(ステップS404)。
【0115】ここで、一連の印刷ジョブの最初の1枚目
では、ホッパ6は給紙動作に際して大きく回動し(大ス
トローク動作)、2枚目以降については小さく回動する
様になっている(小ストローク動作)。そして、駆動モ
ータ169の駆動速度をωと駆動速度をωとの関係
については、ω>ωとなっていて、従ってホッパ6
が大ストローク動作を行う際には、小ストローク動作を
行う場合よりも緩やかな回動速度(用紙Pの押し上げ速
度)でホッパ6が稼働する。この様に、最初の1枚目
(ホッパ6の大ストローク)と次位以降(ホッパ6の小
ストローク)とでホッパ6の押し上げ速度を変化させる
「速度変化モード」によって、用紙Pが給紙ローラ3に
衝突する際の衝突音が軽減される様になっている。
【0116】次に、図24に戻ってステップS304で
FLG_Jが1であるか否かを判定する。そしてFLG_Jが”
1”であれば(ステップS304の肯定枝)、FLG_S
が”0”のまま親プログラム(図示せず)に戻り、FLG_
Jが”0”であれば(ステップS304の否定枝)、余
白判定ルーチン(ステップS305)を実行する。つま
り、これから給紙する用紙Pが一連の印刷ジョブの最初
の1枚目でなければスキュー取りの必要無しと判定し、
最初の1枚目であれば、一応、スキュー取りの必要性が
生じるものとして、以降の処理に進む。
【0117】ここで、一連の印刷ジョブの最初の1枚目
でスキュー取りの必要性が生じるものとするのは、以下
の理由による。即ち、図7において給紙ローラ3によっ
て給送される用紙Pは、用紙検出器136の検出子13
6aを通過した後に、搬送駆動ローラ162と搬送従動
ローラ163とによってニップされる。そして、当該2
つのローラによってニップされた後に、一定量の頭出し
制御が行われ、用紙Pへの印刷が開始される。ここで、
本実施形態において当該一定量の頭出し制御は、用紙検
出器136からの用紙P先端の通過検出信号を受け、当
該タイミングによって搬送駆動ローラ162を予め定め
られた位相分回動駆動することによって行われる。
【0118】一方、図14では、用紙検出器136が用
紙P先端の通過を検出するタイミング及び、用紙P先端
が搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ163とのニ
ップ点に到達するタイミングと、ホッパ6の状態との関
係を示している。即ち、符号Iで示す地点で用紙P先端
が用紙検出器136の検出子136aを通過し、符号II
で示す地点において搬送駆動ローラ162と搬送従動ロ
ーラ163とのニップ点に到達する。
【0119】しかし、ホッパ6が大ストローク動作を行
う様な場合には、用紙Pが給紙ローラ3に圧接するタイ
ミングが遅れる場合があり、そうすると、前述したI地
点及びII地点が、図14に示す様にI’地点及びII’地
点にシフトする虞がある。すると、I’地点とII’地点
との間において、ホッパ6が非レリース状態から小レリ
ース状態に切り替わるポイントが含まれる、つまり、小
レリースモードが実行される虞がある。
【0120】ここで、ホッパ6が小レリースモードを実
行する際、前述の様にカムレバー30は小径カム部23
から大径カム部22に乗り上げる(図12(A)参照)
ので、この時にロータリーカム20の回動軸である給紙
ローラ軸3aには回転負荷、即ち、「非定常的な負荷」
が掛かり、これによって給紙ローラ軸3aに捻れが発生
する。この様に給紙ローラ軸3aに捻れが発生すると、
その分だけ用紙Pの給送量が減少することになる。
【0121】しかし、前述の様に搬送駆動ローラ162
と搬送従動ローラ163とのニップ点からの用紙Pの頭
出し量が、用紙検出器136からの用紙P先端の通過検
出信号を受けたタイミングによって制御される場合にお
いて、最上位の用紙Pが給紙ローラ3に圧接するタイミ
ングが遅れ、以て前述の様にI’地点及びII’地点の間
で給紙ローラ軸3aの捻れによって用紙Pの給送量が減
少すると、用紙P先端が搬送駆動ローラ162と搬送従
動ローラ163とのニップ点に到達するタイミングが遅
れ、これによって目的とする頭出し量が得られない場合
がある。これは、ホッパ6が大レリース状態(給紙ユニ
ット1が休止状態)にあり、当該大レリース状態から非
レリースモード(大ストローク動作)を実行することに
よって最上位の用紙Pを圧接させ、以て一連の印刷ジョ
ブを開始する際の当該最初の1枚目の用紙Pにおいて、
ホッパ6の揺動角度が最も大きくなることから特に問題
となる。
【0122】以上により、図24に示す処理フロー30
0においては、ステップS304においてFLG_Jが”
1”である場合、即ち、これから給紙する用紙Pが一連
の印刷ジョブの2枚目以降である場合にはスキュー取り
の必要無しと判定し、最初の1枚目である場合には、以
降の判定処理(ステップS305およびステップS30
7)を行った上で必要がある場合にはスキュー取りを行
う。従って本実施形態においてはこれよって行われるス
キュー取りが「1枚目のみスキュー取り実行モード」で
あり、当該「1枚目のみスキュー取り実行モード」によ
り、前述の様な頭出し量不足の問題を解消することがで
きる。
【0123】尚、当該「1枚目のみスキュー取り実行モ
ード」は、本実施形態に係る給紙ユニット1の様に給紙
動作の際に給紙ローラ軸3aに非定常的な負荷が掛かる
様な場合に限らず、どの様な構成に適用してもその作用
効果を奏することができる。即ち、休止状態から復帰す
る場合にはどの様な構成であっても用紙送り精度が低下
する可能性があり、この様な場合にはスキュー取りを行
うことによって用紙送り精度の低下を防止することが可
能となる。また、前述した用紙Pの頭出し量不足は、一
連の印刷ジョブの最初の1枚目に限らず、2枚目以降の
給紙動作の際に給紙ローラ軸3aに非定常的な負荷が掛
かることによって発生することもあるから、2枚目以降
の給紙動作に際してスキュー取りを実行する様に構成し
ても良い。更に、前述した用紙Pの頭出し量不足は、給
紙ローラ軸3aの捻れのみならず、駆動モータ169に
非定常的な負荷が掛かり、これによって駆動モータ16
9が所定量回動しなかった場合にも発生する可能性があ
り、この様な可能性があるときにスキュー取りを実行す
る様に構成しても良い。
【0124】加えて、ホッパ6の付勢手段(本実施形態
では圧縮コイルばね7:図7参照)の付勢力を強力なも
のとし、大レリース動作をより素早く行う様に構成すれ
ば、尚一層効果的である。
【0125】次に、図24においてステップS304が
否定枝の場合、ステップS305へ進み、余白判定ルー
チンを実行する。余白判定ルーチンの処理フローを、図
26において符号500で示す。処理フロー500で
は、先ず、上端マージンがa(aは予め定められた、余
白長さを示す値(余白値))以上であるかどうかを判定
し(ステップS501)、aより小さい場合(ステップ
S501の否定枝)は、ステップS503においてFLG_
Sを”1”にセットする。上端マージンがa以上の場合
(ステップS501の肯定枝)は、下端マージンがa以
上であるか否かを判定し(ステップS502)、下端マ
ージンがaより小さい場合(ステップS502の否定
枝)には、FLG_Sを”1”にセットする(ステップS5
03)。つまり、上下端マージンが大きい場合は、用紙
Pの頭出し量不足が印刷結果からさほど目立たないの
で、この場合はスループットを優先し、スキュー取りを
行うフラグ(FLG_S)を”0”(スキュー取りを行わな
い)に維持し、上下端マージンが小さい場合にのみ、FL
G_Sを”1”(スキュー取りを行う)にセットする。
尚、処理フロー500に、右端マージンおよび左端マー
ジンが予め定められた余白値よりも小さい場合にFLG_S
を”1”にセットするステップを設けることも可能であ
る。
【0126】尚、本実施形態では、上述の様に用紙Pの
上端マージンおよび下端マージンの大きさによってスキ
ュー取り実行の有無を決定することとしているが、用紙
Pの左端マージンおよび右端マージンが大きい場合も用
紙Pのスキューがさほど目立たないことから、用紙Pの
左端マージンおよび右端マージンの大きさによってスキ
ュー取り実行の有無を決定する様にしても良い。また、
上下端マージンまたは左右端マージンのいずれかによっ
てスキュー取り実行の有無を決定するのではなく、上下
端マージンおよび左右端マージンの双方を用いてスキュ
ー取り実行の有無を決定する様にしても良い。
【0127】次に、図24に戻ってステップS306で
FLG_Sが1であるか否かを判定する。そしてFLG_Sが”
1”であれば(ステップS306の肯定枝)以降のステ
ップ(ステップS307)を実行せずにそのまま親プロ
グラム(図示せず)に戻り、FLG_Sが”0”であれば
(ステップS306の否定枝)、データ量判定ルーチン
(ステップS307)を実行する。即ち、前述の通りこ
れから給紙する用紙Pの上下端マージンが大きい場合は
スキュー取りの必要無しと判定し、小さい場合には、一
応、スキュー取りの必要性が生じるものとして、以降の
処理に進む。
【0128】次に、データ量判定ルーチンの処理フロー
を、図27において符号600で示す。処理フロー60
0では、ステップS601において、1ラスタラインあ
たりのドット形成数がc以上であるか否かを判定する。
ここで、判定するラスタラインは副走査方向のラスタラ
インのうちいずれのものでも良いが、本実施形態におい
ては最も上(印刷領域の上)を形成するラスタラインの
ドット形成数を判定するものとする。つまり、1ラスタ
ラインあたりのドット形成数を判定するのは、1ラスタ
ラインあたりのドット形成数が少ない場合(予め適当な
値に設定されたcより小さい場合)は、印刷される画像
データ量が少ない(例えば、テキストデータ等)場合で
あり、この様な場合には用紙Pの頭出し量の不足が目立
ち難く、従ってスキュー取りを行わないでスループット
を優先させることができるからである。以上により、1
ラスタラインあたりのドット形成数がc以上である場合
(ステップS601の肯定枝)にはFLG_Sを”1”にセ
ットし(ステップS302)、処理ルーチン300にリ
ターンする。
【0129】以上により、制御部150はスループット
を最優先に、スキュー取りの必要性があるときにのみス
キュー取りを行う様になっているので、これによって適
切な給紙動作が実行可能となっていると共に、例えば高
速な連続給紙によってテキスト印刷等を行う普通紙と、
高画質が要求される光沢紙等を混ぜて印刷する様な場合
でも適切な給紙動作が行えることになる。
【0130】尚、以上説明した処理ルーチン300は一
例であり、ジョブ判定ルーチン400、余白判定ルーチ
ン500、データ量判定ルーチン600をその他の組み
合わせで処理することも可能である。例えば、ジョブ判
定ルーチン400のみ実行し、これから給紙する用紙P
が一連の印刷ジョブの最初の1枚目であれば、用紙Pの
上下端マージンや印刷データ量の如何に関わらずスキュ
ー取りを実行しても良いし、余白判定ルーチン500或
いはデータ量判定ルーチン600のみを実行し、これか
ら給紙する用紙Pが一連の印刷ジョブの最初の1枚目で
あるか否かに関わらず、上下端マージンや印刷データ量
のみを判断してスキュー取りを実行するようにしても良
い。
【0131】加えて、本実施形態においては、前述の様
にスキュー取りを「食いつき吐き出し方式」により行っ
ているが、その他のスキュー取り方式、例えば、用紙P
先端を、停止状態の搬送駆動ローラ162に勢いよく突
き当てることによってスキュー取りを行う「突き当て方
式」等により行っても構わない。即ち、用紙検出器13
6(図3参照)が用紙P先端の通過を検出してから、用
紙P先端が搬送駆動ローラ162と搬送従動ローラ16
3とにニップされるまでの間に、給紙ローラ3による給
紙動作に何らかの不具合が生じて、用紙P先端の頭出し
不足が生じた場合に、スキュー取りを行うことによって
当該頭出し不足をキャンセルすることができれば、どの
様なスキュー取り方式であっても構わない。
【0132】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、用
紙送り精度の低下し易い最初の1枚目の用紙にだけ前記
スキュー取りを行うので、このスキュー取りによって前
記所定の頭出し量などを高精度で実現でき、用紙送り精
度の低下を簡単に防止できる。しかも、用紙送り精度の
低下し難い2枚目以降の用紙には前記スキュー取りは行
わないので、1つのジョブの記録開始から終了までの全
行程において用紙送り精度を確保し且つスループットを
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本
体の外観斜視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本
体の分解斜視図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面
図である。
【図4】本発明に係るインクジェットプリンタの装置本
体の正面図である。
【図5】本発明に係る給紙装置の斜視図である。
【図6】本発明に係る給紙装置の正面図である。
【図7】本発明に係る給紙装置の側断面図である。
【図8】(A)は給紙ローラ及び給紙補助ローラの側面
図であり、(B)は同正面図である。
【図9】用紙Pの分離パッド8への突入角度の説明図
(図7の部分拡大図)である。
【図10】本発明に係る給紙装置の斜視図(部分拡大
図)である。
【図11】ホッパ6に作用する外力の作用位置を示す模
式図である。
【図12】(A)はロータリーカムの正面図であり、
(B)は(A)におけるy−y断面図である。
【図13】(A)はカムレバーホルダの正面図であり、
(B)は同側面図である。
【図14】給紙ローラ、カムレバー、ホッパの動作推移
を示すタイミングチャートである。
【図15】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図16】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図17】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図18】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図19】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図20】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図21】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図22】本発明に係る給紙装置の給紙動作中における
状態説明図であり、(A)は給紙ローラとホッパとの位
置関係を、(B)はカムレバーとロータリーカムとの係
合状態を示すものである。
【図23】本発明に係るインクジェットプリンタの制御
部の構成を示すブロック図である。
【図24】本発明に係るインクジェットプリンタの制御
部が実行するプログラムの処理フローである。
【図25】本発明に係るインクジェットプリンタの制御
部が実行するプログラムの処理フローである。
【図26】本発明に係るインクジェットプリンタの制御
部が実行するプログラムの処理フローである。
【図27】本発明に係るインクジェットプリンタの制御
部が実行するプログラムの処理フローである。
【符号の説明】
1 給紙ユニット 2 給紙ユニットフレーム 3 給紙ローラ 6 ホッパ 8 分離パッド 13 ガイド部材 15 給紙補助ローラ 16 レリースバー 20 ロータリーカム 21 回動軸 22a〜22e 扇形カム 23a ガイド面 23b〜23e 扇形ガイド面 24a〜24c ガイド斜面 26 非カム部 30 カムレバー 35 カムレバーホルダ 120 キャリッジユニット 160 搬送ユニット 180 インクシステムユニット 100 インクジェットプリンタ 150 制御部 P 印刷用紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65H 7/08 B65H 7/08 (72)発明者 山中 剛 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 古山 将史 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 福島 透 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C058 AB08 AC07 AC17 AE02 AE09 AF04 AF20 AF23 GC02 GC06 2C059 AA05 AA08 AA22 AA26 AA32 3F048 AA05 AB01 BA05 BB03 BD07 CC03 DA06 DC09 DC13 EB24 3F343 FA02 FB01 FC14 GA02 GB01 GC01 GD01 HA31 HD17 JA03 KB05 LC10 LC19 LC20 LC22 LD10 MA37 MA60 MB04 MB12 MB14 MC09 MC21

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置
    と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向け
    て精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装置及び紙
    送り機能部の動作を制御する制御部と、を備えた記録装
    置であって、 前記制御部は、記録開始の最初の1枚目の用紙には、前
    記紙送り機能部を構成する紙送りローラに用紙先端を食
    い付かせてから該紙送りローラを逆転させて吐き出す方
    式のスキュー取りを実行し、その後前記紙送りローラを
    正転させてスキュー取りした用紙を前記記録機能部に送
    るようにし、2枚目以降の用紙には前記スキュー取りは
    実行しないでそのまま記録領域に送る1枚目のみスキュ
    ー取り実行モードを備えていることを特徴とする記録装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記給紙装置は、回
    転することで給紙を行う給紙ローラと、該給紙ローラに
    向けて用紙を押し上げて当接させるホッパとを備え、 前記ホッパは、記録開始の最初の1枚目の用紙について
    は大ストロークで用紙を押し上げ、2枚目以降の用紙に
    は前記大ストロークより小さい小ストロークで押し上げ
    るように構成されていることを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置
    と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向け
    て精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装置及び紙
    送り機能部の動作を制御する制御部と、を備えた記録装
    置であって、 前記制御部は、記録を実行するためのデータの中の余白
    寸法が基準値より小さいときにスキュー取りを実行して
    から用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り有りモー
    ドと、前記余白寸法が基準値より大きいときにスキュー
    取りはせずに用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り
    無しモードと、を備えていることを特徴とする記録装
    置。
  4. 【請求項4】 複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置
    と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向け
    て精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装置及び紙
    送り機能部の動作を制御する制御部と、を備えた記録装
    置であって、 前記制御部は、記録を実行するためのデータの中の画像
    データ量が基準値より大きいときにスキュー取りを実行
    してから用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り有り
    モードと、前記画像データ量が基準値より小さいときに
    スキュー取りはせずに用紙を前記記録機能部に送るスキ
    ュー取り無しモードと、を備えていることを特徴とする
    記録装置。
  5. 【請求項5】 複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置
    と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向け
    て精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装置及び紙
    送り機能部の動作を制御する制御部と、を備えた記録装
    置であって、 前記給紙装置は、回転することで給紙を行う給紙ローラ
    と、該給紙ローラに向けて用紙を押し上げて当接させる
    ホッパとを備え、 前記ホッパは、記録開始の最初の1枚目の用紙について
    は大ストロークで用紙を押し上げ、2枚目以降の用紙に
    は前記大ストロークより小さい小ストロークで押し上げ
    るように構成され、 前記制御部は、前記大ストロークのときのホッパ押し上
    げ速度を前記小ストロークのときの押し上げ速度より遅
    くする速度変化モードを備えていることを特徴とする記
    録装置。
  6. 【請求項6】 複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置
    と、該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向け
    て精密送りを行う紙送り機能部と、前記給紙装置及び紙
    送り機能部の動作を制御する制御部と、を備えた記録装
    置であって、前記制御部は、請求項1から5のいずれか
    1項に記載された各モードを2以上備えていることを特
    徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 駆動モータによって回動駆動され、回動
    することによって用紙を給紙する給紙ローラを備えた、
    複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置と、 該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向けて精
    密送りを行う紙送り機能部と、 前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制御部
    と、 前記給紙装置から前記紙送り機能部に向かう紙経路中に
    設けられる、用紙の通過を検出する紙検出器と、を備え
    た記録装置であって、 前記給紙ローラの回動軸が、前記給紙ローラ以外の構成
    要素を駆動させる為の動力伝達軸として兼用されてい
    て、 前記制御部は、用紙先端が前記紙検出器を通過してから
    前記紙送り機能部に到達する間に前記給紙ローラの回動
    軸に非定常的な負荷が掛かる可能性があるときに、スキ
    ュー取りを実行してから用紙を前記記録機能部に送るス
    キュー取り有りモードと、用紙先端が前記紙検出器を通
    過してから前記紙送り機能部に到達する間に前記給紙ロ
    ーラの回動軸に非定常的な負荷が掛かる可能性がないと
    きに、スキュー取りはせずに用紙を前記記録機能部に送
    るスキュー取り無しモードと、を備えていることを特徴
    とする記録装置。
  8. 【請求項8】 駆動モータによって回動駆動され、回動
    することによって用紙を給紙する給紙ローラを備えた、
    複数枚の単票紙をセット可能な給紙装置と、 該給紙装置から給紙される用紙を記録機能部に向けて精
    密送りを行う紙送り機能部と、 前記給紙装置及び紙送り機能部の動作を制御する制御部
    と、 前記給紙装置から前記紙送り機能部に向かう紙経路中に
    設けられる、用紙の通過を検出する紙検出器と、を備え
    た記録装置であって、 前記駆動モータが、前記給紙ローラ以外の構成要素の駆
    動源に兼用されていて、 前記制御部は、用紙先端が前記紙検出器を通過してから
    前記紙送り機能部に到達する間に前記駆動モータに非定
    常的な負荷が掛かる可能性があるときに、スキュー取り
    を実行してから用紙を前記記録機能部に送るスキュー取
    り有りモードと、用紙先端が前記紙検出器を通過してか
    ら前記紙送り機能部に到達する間に前記駆動モータに非
    定常的な負荷が掛かる可能性がないときに、スキュー取
    りはせずに用紙を前記記録機能部に送るスキュー取り無
    しモードと、を備えていることを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、前記給紙装
    置は、前記給紙ローラに向けて用紙を押し上げて当接さ
    せる、前記駆動モータによって稼働するホッパを備え、 前記ホッパは、記録開始の最初の1枚目の用紙について
    は大ストロークで用紙を押し上げ、2枚目以降の用紙に
    は前記大ストロークより小さい小ストロークで押し上げ
    るように構成されていることを特徴とする記録装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、前記制御部は、前
    記大ストロークのときの押し上げ速度を前記小ストロー
    クのときの押し上げ速度より遅くする速度変化モードを
    備えていることを特徴とする記録装置。
  11. 【請求項11】 請求項7から10のいずれか1項にお
    いて、前記制御部は、記録を実行する為のデータの中の
    余白寸法が基準値より大きいときには前記スキュー取り
    有りモードを実行しない、ことを特徴とする記録装置。
  12. 【請求項12】 請求項7から11のいずれか1項にお
    いて、前記制御部は、記録を実行するためのデータの中
    の画像データ量が基準値より小さいときには前記スキュ
    ー取り有りモードを実行しない、ことを特徴とする記録
    装置。
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