JP2003145956A - 平版印刷用原版 - Google Patents

平版印刷用原版

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JP2003145956A
JP2003145956A JP2002243903A JP2002243903A JP2003145956A JP 2003145956 A JP2003145956 A JP 2003145956A JP 2002243903 A JP2002243903 A JP 2002243903A JP 2002243903 A JP2002243903 A JP 2002243903A JP 2003145956 A JP2003145956 A JP 2003145956A
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compound
group
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acid
vinyloxy
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Application number
JP2002243903A
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English (en)
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Satoshi Hoshi
聡 星
Manabu Kumada
学 熊田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な機上現像性を有し、しかも高感度で高
耐刷な平版印刷用原版を提供する。 【解決手段】 支持体上に、(1)2個以上のビニルオキ
シ基を有する化合物を含有する微粒子及び2個以上のビ
ニルオキシ基を有する化合物を内包するマイクロカプセ
ルから選ばれた少なくとも一つの成分、(2)光熱変換
剤、(3)親水性樹脂、ならびに(4)酸前駆体を含有する
画像形成層を有することを特徴とし、または、さらに
(5)上記ビニルオキシ基と熱により架橋する官能基を
有する化合物を含有する樹脂微粒子を有してもよく、該
微粒子又はマイクロカプセルが光熱変換剤を含有し、該
光熱変換剤がシアニン色素であり、該酸前駆体がオニウ
ム塩化合物であり、該微粒子又はマイクロカプセルが該
ビニルオキシ基と反応する官能基を有する化合物を含有
し、該親水性樹脂が該ビニルオキシ基と反応する官能基
を有することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に親水性
の画像形成層を有するネガ型の平版印刷用原版に関す
る。より詳しくは、デジタル信号に基づいた赤外線走査
露光による画像記録が可能であり、画像記録したものは
そのまま印刷機に装着して機上現像による製版が可能な
平版印刷用原版に関する。
【0002】
【従来の技術】近年進展が目覚ましいコンピュータ・ツ
ウ・プレートシステム(CTP)用刷版については、多
数の研究がなされている。その中で、一層の工程合理化
と廃液処理問題の解決を目指すものとして、露光後、現
像処理することなしにそのまま印刷機に装着して印刷で
きる平版印刷用原版が研究され、種々の方法が提案され
ている。
【0003】処理工程をなくす方法の一つに、露光済み
の印刷用原版を印刷機のシリンダーに装着し、シリンダ
ーを回転しながら湿し水とインキを供給することによっ
て、印刷用原版の非画像部を除去する機上現像と呼ばれ
る方法がある。すなわち、印刷用原版を露光後、そのま
ま印刷機に装着し、通常の印刷過程の中で処理が完了す
る方式である。このような機上現像に適した平版印刷用
原版は、湿し水やインキ溶剤に可溶な感光層を有し、し
かも、明室に置かれた印刷機上で現像されるのに適した
明室取り扱い性を有することが必要とされる。
【0004】例えば、日本特許第2938397号公報
には、親水性バインダーポリマー中に熱可塑性疎水性重
合体の微粒子を分散させた感光層を親水性支持体上に設
けた平版印刷用原版が開示されている。この公報には、
該平版印刷用原版において、赤外線レーザー露光して熱
可塑性疎水性重合体の微粒子を熱により合体させて画像
形成した後、印刷機シリンダー上に版を取付け、湿し水
および/またはインキにより機上現像できることが記載
されている。
【0005】また、特開平9−127683号公報およ
び国際公開第99/10186号パンフレットにも熱可
塑性微粒子を熱による合体後、機上現像により印刷版を
作製することが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような熱による微粒子の融合などで画像を作る方法は、
感度が低く、又、高耐刷が得にくい問題があった。本発
明の目的は、この問題を解決することである。すなわ
ち、良好な機上現像性を有し、しかも高感度で高耐刷な
平版印刷用原版を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成の手段で達成される。 1.支持体上に、(1)2個以上のビニルオキシ基を有す
る化合物を含有する微粒子及び2個以上のビニルオキシ
基を有する化合物を内包するマイクロカプセルから選ば
れた少なくとも一つの成分、(2)光熱変換剤、(3)親水
性樹脂、ならびに(4)酸前駆体、を含有する画像形成層
を有する平版印刷用原版であって、前記酸前駆体が、微
粒子またはマイクロカプセルに含有されないことを特徴
とする平版印刷用原版。
【0008】2.支持体上に、(1)2個以上のビニルオ
キシ基を有する化合物を含有する微粒子及び2個以上の
ビニルオキシ基を有する化合物を内包するマイクロカプ
セルから選ばれた少なくとも一つの成分、(2)光熱変換
剤、(3)親水性樹脂、(4)酸前駆体、ならびに(5)上
記ビニルオキシ基と熱により架橋する官能基を有する化
合物を含有する樹脂微粒子、を含有する画像形成層を有
する平版印刷用原版であって、前記酸前駆体が、微粒子
またはマイクロカプセルに含有されないことを特徴とす
る平版印刷用原版。
【0009】3.上記(5)におけるビニルオキシ基と
熱により架橋する官能基が酸性基又は水酸基であること
を特徴とする前記2に記載の平版印刷用原版。 4.前記光熱変換剤が微粒子又はマイクロカプセル又は
樹脂微粒子に含有されていることを特徴とする前記1〜
3の何れかに記載の平版印刷用原版。 5.前記光熱変換剤がシアニン色素であることを特徴と
する前記1〜4の何れかに記載の平版印刷用原版。 6.前記酸前駆体がオニウム塩化合物であることを特徴
とする前記1〜5の何れかに記載の平版印刷用原版。 7.前記親水性樹脂が、前記ビニルオキシ基と反応する
官能基を有することを特徴とする前記請求項1〜6の何
れかに記載の平版印刷用原版。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。 〔画像形成層〕本発明の平版印刷用原版の画像形成層
は、少なくとも(1)2個以上のビニルオキシ基を有する
化合物(以下、単に、ビニルオキシ基を有する化合物と
もいう)を含有する微粒子及び2個以上のビニルオキシ
基を有する化合物を内包するマイクロカプセルから選ば
れた少なくとも一つの成分、(2)光熱変換剤、(3)親水
性樹脂、ならびに(4)酸前駆体を含有するものである。
前記微粒子またはマイクロカプセルが含有する前記化合
物は、ビニルオキシ基を2個以上有することによって、
画像形成層の露光部が有効に架橋することができ、本発
明の効果が得られる。
【0011】前記ビニルオキシ基は、一般式(I)で示
される。
【0012】
【化1】
【0013】式中R1、R2及びR3は、同一もしくは異
なってもよく、水素原子、アルキル基又はアリール基を
表す。また、それらの内の2つが結合して飽和又はオレ
フィン性不飽和の環を形成してもよい。
【0014】更に詳しくは、一般式(I)において、R
1、R2、及びR3のいずれかがアリール基の場合、その
アリール基は一般に6〜20個の炭素原子を有し、アル
キル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルメルカプト
基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ
基、スルホニル基、シアノ基、ハロゲン原子等により置
換されていてよい。
【0015】又R1、R2、及びR3のいずれかがアルキ
ル基又はアルケニル基の場合には、一般に炭素数1〜2
0の直鎖状、分岐鎖状又は脂環状の炭素鎖のものであ
り、かつハロゲン原子、シアノ基、アルコキシカルボニ
ル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アリール基等により置換されていてもよい。更にR
1、R2及びR3のいずれか2つが結合してビニル基の炭
素原子と共に環を形成している場合には、それは通常炭
素数3〜8、好ましくは5〜6の飽和又は不飽和の環で
ある。
【0016】本発明において、一般式(I)で示される
ビニルオキシ基のうち、より好ましいのは、R1、R2
びR3のうちいずれか一つがメチル基又はエチル基で、
残りが水素原子であるビニルオキシ基、特に好ましいの
はR1、R2及びR3がすべて水素原子であるビニルオキ
シ基(ビニルエーテル基)である。
【0017】本発明のビニルオキシ基を有する化合物と
しては、大気圧下で60℃以上の沸点を有する化合物で
あり、より好ましい化合物としては、ビニルエーテル基
を有する下記一般式(II)又は(III)で示す化合物が
挙げられる。
【0018】 A−〔−O−(R4−O)n−CH=CH2〕m (II) A−〔−B−R4−O−CH=CH2〕m (III)
【0019】ここで、Aはm価のアルキル基、アリール
基又はヘテロ環基を示し、Bは−CO−O−、−NHC
OO−又は−NHCONH−を示し、R4は炭素数1〜
10の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、nは0又は
1〜10の整数、mは2〜6の整数を示す。
【0020】一般式(II)で示される化合物は例えば、
Stephen. C. Lapin, Polymers Paint Colour Journal,
179(4237) 、321(1988) に記載されている方法、即ち多
価アルコールもしくは多価フェノールとアセチレンとの
反応、又は多価アルコールもしくは多価フェノールとハ
ロゲン化アルキルビニルエーテルとの反応により合成す
ることができる。
【0021】具体例としてエチレングリコールジビニル
エーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、
1,3−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチ
レングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビ
ニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シク
ロヘキサンジオールジビニルエーテル、テトラエチレン
グリコールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールジ
ビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエー
テル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソ
ルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタ
ビニルエーテル、エチレングリコールジエチレンビニル
エーテル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエ
ーテル、エチレングリコールジプロピレンビニルエーテ
ル、トリエチレングリコールジエチレンビニルエーテ
ル、トリメチロールプロパントリエチレンビニルエーテ
ル、トリメチロールプロパンジエチレンビニルエーテ
ル、ペンタエリスリトールジエチレンビニルエーテル、
ペンタエリスリトールトリエチレンビニルエーテル、ペ
ンタエリスリトールテトラエチレンビニルエーテル、
1,2−ジ(ビニルエーテルメトキシ)ベンゼン、1,
2−ジ(ビニルエーテルエトキシ)ベンゼン、並びに以
下の構造式(M−1)〜(M−41)で示される化合物
を挙げることができるが、これに限定されるものではな
い。
【0022】
【化2】
【0023】
【化3】
【0024】
【化4】
【0025】
【化5】
【0026】
【化6】
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】一方、一般式(III)(B=CO−O−の
場合)で示される化合物は多価カルボン酸とハロゲン化
アルキルビニルエーテルとの反応により製造することが
できる。具体的にはテレフタル酸ジエチレンビニルエー
テル、フタル酸ジエチレンビニルエーテル、イソフタル
酸ジエチレンビニルエーテル、フタル酸ジプロピレンビ
ニルエーテル、テレフタル酸ジプロピレンビニルエーテ
ル、イソフタル酸ジプロピレンビニルエーテル、マレイ
ン酸ジエチレンビニルエーテル、フマル酸ジエチレンビ
ニルエーテル、イタコン酸ジエチレンビニルエーテル等
を挙げることができるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0031】更に本発明において好適に用いられるビニ
ルオキシ基含有化合物としては、下記一般式(IV)、
(V)または(VI)等で示される活性水素を有するビ
ニルオキシ化合物と、イソシアナート基を有する化合物
との反応により合成されるビニルオキシ基含有化合物を
挙げることができる。
【0032】 CH2=CH−O−R5−OH (IV) CH2=CH−O−R5−COOH (V) CH2=CH−O−R5−NH2 (VI)
【0033】ここでR5は炭素数1〜10の直鎖または
分岐のアルキレン基を示す。イソシアナート基を含有す
る化合物としては、例えば架橋剤ハンドブック(大成社
刊、1981年発行)に記載の化合物を用いることがで
きる。
【0034】具体的には、トリフェニルメタントリイソ
シアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、トリ
レンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナ
ートの2量体、ナフタレン−1,5−ジイソシアナー
ト、o−トリレンジイソシアナート、ポリメチレンポリ
フェニルイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナ
ート等のポリイソシアナート型、トリレンジイソシアナ
ートとトリメチロールプロパンの付加体、ヘキサメチレ
ンジイソシアナートと水との付加体、キシレンジイソシ
アナートとトリメチロールプロパンとの付加体等のポリ
イソシアナートアダクト型等を挙げることができる。
【0035】上記イソシアナート基含有化合物と、活性
水素含有ビニルオキシ基含有化合物とを反応させること
により、末端にビニルオキシ基を持つ種々の化合物がで
きる。下記に本発明に使用されるビニルオキシ基を持つ
化合物の例((M−42)〜(M−56))を列挙する
が、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0036】
【化10】
【0037】
【化11】
【0038】更に本発明に好適に用いられるビニルオキ
シ基を有する化合物として、側鎖にビニルオキシ基を有
するポリマーを挙げることができる。具体例としては、
下記のポリマーが挙げられる。
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】本発明では、上記ビニルオキシ基を有する
化合物は、それを含有する微粒子又はそれを内包するマ
イクロカプセルとして画像形成層に添加される。ビニル
オキシ基を有する化合物を含有する微粒子は、例えば、
ビニルオキシ基を有する化合物を単独でもしくは2種以
上混合して非水溶性の有機溶剤に溶解し、これを分散剤
が入った水溶液と混合乳化し、さらに熱をかけて有機溶
剤を飛ばしながら微粒子状に固化させる溶媒蒸発法で得
られるが、これに限定されない。又、本発明において
は、光熱変換剤、ビニルオキシ基と反応する官能基を有
する化合物等の少なくとも一つの成分をビニルオキシ基
を有する化合物と微粒子内に共存させた微粒子も好適で
ある。このような微粒子は、上記溶媒蒸発法でビニルオ
キシ基を有する化合物を非水溶性の有機溶剤に溶解する
場合、光熱変換剤、酸前駆体、有機溶剤可溶性ポリマー
等を一緒に溶解して溶媒蒸発法を行うことにより得られ
る。
【0043】ビニルオキシ基を有する化合物をマイクロ
カプセル化する方法としては、公知の方法が適用でき
る。例えばマイクロカプセルの製造方法としては、米国
特許2800457号、同2800458号にみられる
コアセルベーションを利用した方法、英国特許9904
43号、米国特許3287154号、特公昭38−19
574号、同42−446号、同42−711号にみら
れる界面重合法による方法、米国特許3418250
号、同3660304号にみられるポリマーの析出によ
る方法、米国特許3796669号に見られるイソシア
ネートポリオール壁材料を用いる方法、米国特許391
4511号に見られるイソシアネート壁材料を用いる方
法、米国特許4001140号、同4087376号、
同4089802号にみられる尿素―ホルムアルデヒド
系あるいは尿素ホルムアルデヒド−レゾルシノール系壁
形成材料を用いる方法、米国特許4025445号にみ
られるメラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ヒドロキシセ
ルロース等の壁材を用いる方法、特公昭36−9163
号、同51−9079号にみられるモノマー重合による
in situ法、英国特許930422号米国特許3
111407号にみられるスプレードライング法、英国
特許952807号、同967074号にみられる電解
分散冷却法などがあるが、これらに限定されるものでは
ない。
【0044】本発明に用いられる好ましいマイクロカプ
セル壁は、3次元架橋を有し、溶剤によって膨潤する性
質を有するものである。このような観点から、マイクロ
カプセルの壁材は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリアミド、およびこれら
の混合物が好ましく、特に、ポリウレアおよびポリウレ
タンが好ましい。
【0045】本発明のマイクロカプセルは、その合成時
に、内包物が溶解し、かつ壁材が膨潤する溶剤を分散媒
中に添加することができる。この溶剤によって、内包さ
れた化合物のマイクロカプセル外への拡散が促進され
る。このような溶剤としては、マイクロカプセル分散
媒、マイクロカプセル壁の材質、壁厚および内包物に依
存するが、多くの市販されている溶剤から容易に選択す
ることができる。例えば架橋ポリウレア、ポリウレタン
壁からなる水分散性マイクロカプセルの場合、アルコー
ル類、エーテル類、アセタール類、エステル類、ケトン
類、多価アルコール類、アミド類、アミン類、脂肪酸類
等が好ましい。
【0046】具体的化合物としては、メタノール、エタ
ノール、第3ブタノール、n−プロパノール、テトラヒ
ドロフラン、乳酸メチル、乳酸エチル、メチルエチルケ
トン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチ
レングリコールジエチルエーテル、エチレングリコール
モノメチルエーテル、γ−ブチルラクトン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どがあるが、これらに限られない。またこれらの溶剤を
2種以上用いても良い。マイクロカプセル分散液には溶
解しないが、前記溶剤を混合すれば溶解する溶剤も用い
ることができる。添加量は、素材の組み合わせにより決
まるものであるが、適性値より少ない場合は、画像形成
が不十分となり、多い場合は分散液の安定性が劣化す
る。通常、塗布液の5〜95質量%が有効であり好まし
い範囲は、10〜90質量%、より好ましい範囲は15
〜85質量%である。
【0047】上記のビニルオキシ基を有する化合物を含
有する微粒子及びマイクロカプセルの平均粒径は、0.
01〜3.0μmが好ましいが、その中でも0.05〜
2.0μmがさらに好ましく、0.08〜1.0μmが
特に好ましい。この範囲内で良好な解像度および経時安
定性が得られる。これらの微粒子又はマイクロカプセル
の添加量は、画像形成層固形分の50質量%以上が好ま
しく、60質量%以上がさらに好ましい。この範囲内
で、良好な機上現像性と同時に、良好な感度および耐刷
性が得られる。
【0048】本発明のビニルオキシ基を有する化合物を
含有する微粒子は、ビニルオキシ基と反応する官能基を
有する化合物を含有することができる。好適な官能基と
しては、カルボキシル基及びヒドロキシル基を挙げるこ
とができる。本発明の上記官能基を有する化合物として
は、これらの官能基を2個以上有する化合物が好まし
く、低分子化合物及び高分子化合物がある。このような
化合物の具体例として、低分子化合物では、1,4−ビ
ス(2−ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、1,3,
5−トリス(2−ヒドロキシエチルオキシ)ベンゼン、
ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシメチ
ルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(2
−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル)プロパン、4,
4´−ビス(2−ヒドロキシエチルオキシ)ビフェニ
ル、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タンなどが挙げられる。
【0049】又、ビニルオキシ基と反応する高分子化合
物としては、カルボキシル基を有するモノマー、例えば
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
クロトン酸、イソクロトン酸、p−ビニル安息香酸、p
−ビニル桂皮酸、マレイン酸モノメチルエーテル等、又
はヒドロキシル基を有するモノマー、例えば2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、p−ヒドロキシスチレン、ハロゲン化ヒドロ
キシスチレン、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリ
ルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリル
アミド、(4−ヒドロキシフェニル)アクリレート、
(4−ヒドロキシフェニル)メタクリレート等の重合体
又は共重合体が挙げられる。又、ビニルオキシ基と反応
する高分子化合物としては、上記モノマーと共重合可能
な他のモノマーとの共重合体も用いることができる。か
かる共重合可能なモノマーとしては、例えばアクリロニ
トリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、メチルア
クリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、ビニルベンゾエート、塩化ビニル、ビニリデ
ンクロライド、スチレン、酢酸ビニル、ブタジエン、ク
ロロプレン、イソプレン等を挙げることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0050】又、別のビニルオキシ基と反応する高分子
化合物としては、カルボキシル基を有するジヒドロキシ
化合物とジカルボン酸化合物との共縮合等により得られ
るカルボキシル基及びヒドロキシル基を有する線状高分
子を挙げることができる。例えば3,5−ジヒドロキシ
安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオ
ン酸、2,2−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピオ
ン酸、2,2−ビス(3−ヒドロキシプロピル)プロピ
オン酸、ビス(ヒドロキシメチル)酢酸、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)ペンタン酸、酒石酸等のカルボキシル基を
有するジヒドロキシ化合物と、2,4−トリレンジイソ
シアナート、2,4−トリレンジイソシアナートの2量
体、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート、
1,5−ナフチレンジイソシアナート、ヘキサメチレン
ジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アナート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイ
ソシアナート)等のジイソシアナート化合物を等当量で
反応させることにより、カルボキシル基を含有する線状
ポリウレタン樹脂が挙げられる。又更にカルボキシル基
を有せず、イソシアナートと反応しない他の置換基を有
しても良いジオール化合物、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ネオペンチルグリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、ビスフェノールA、水添ビスフェノールA、水添ビ
スフェノールF、ビスフェノールAのエチレンオキサイ
ド付加体等を併用したものでも良い。
【0051】又、別のビニルオキシ基と反応する高分子
化合物としては、上記カルボキシル基を有するジオー
ル、必要に応じて、上記他のジオールと、2官能のカル
ボン酸、例えばフタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、フマル酸、イタコン酸、アジピン酸等とを共縮合す
ることにより得られるカルボキシル基を有するポリエス
テルを挙げることができる。更に、別のビニルオキシ基
と反応する高分子化合物として、例えばフェノールホル
ムアルデヒド樹脂、m−クレゾールホルムアルデヒド樹
脂、p−クレゾールホルムアルデヒド樹脂、o−クレゾ
ールホルムアルデヒド樹脂、m−/p−混合クレゾール
ホルムアルデヒド樹脂、フェノール/クレゾールホルム
アルデヒド樹脂等のノボラック樹脂、レゾール型のフェ
ノール樹脂類、フェノール変性キシレン樹脂等のフェノ
ール樹脂類を挙げることもできる。
【0052】本発明のビニルオキシ基を有する化合物を
内包するマイクロカプセルは、ビニルオキシ基と反応す
る官能基を有する化合物を内包することができる。マイ
クロカプセルの場合に好適な該官能基はヒドロキシル基
であり、前記ビニルオキシ基を有する化合物を含有する
微粒子の場合に例示したヒドロキシル基を有する化合物
を好適に使用できる。
【0053】ビニルオキシ基と反応する化合物の添加量
は、好ましくは微粒子又はマイクロカプセル固形分の1
〜95質量%、より好ましくは20〜90質量%、最も
好ましくは30〜80質量%である。
【0054】また、本発明の平版印刷用原版の別の実施
態様として、画像形成層に、上記2個以上のビニルオキ
シ基を有する化合物を含有する微粒子又はマイクロカプ
セルの他に、該ビニルオキシ基と熱により架橋する官能
基を有する化合物を含有する樹脂微粒子(以下、樹脂微
粒子(5)ともいう)を含有するものである。樹脂微粒
子(5)が含有する、上記化合物が有する、ビニルオキ
シ基と熱により架橋する官能基の好適なものとしては、
カルボキシル基及びヒドロキシル基を挙げることができ
る。本発明の上記官能基を有する化合物としては、これ
らの官能基を2種以上有する化合物が好ましく、低分子
化合物及び高分子化合物がある。このような化合物の具
体例としては、前記したビニルオキシ基と反応する官能
基を有する化合物を挙げることができる。更に、これら
の具体例を以下に列挙するが、本発明の範囲はこれに限
定されるものではない。
【0055】
【化15】
【0056】また、樹脂微粒子(5)は、前記微粒子
(1)と同様の方法によって得ることができる。
【0057】本発明の画像形成層は、機上現像性や画像
形成層自体の皮膜強度も向上のため親水性樹脂を含有す
る。親水性樹脂としては、例えばヒドロキシル基、カル
ボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、アミド基などの
親水基を有するものが好ましい。又、親水性樹脂は、ビ
ニルオキシ基と反応し架橋することによって画像強度が
高まり、高耐刷化されるので、ビニルオキシ基と反応す
る官能基、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、
リン酸基、スルホン酸基を有するものが好ましい。中で
も、ヒドロキシル基又はカルボキシル基を有する親水性
樹脂が好ましい。
【0058】親水性樹脂の具体例として、アラビアゴ
ム、カゼイン、ゼラチン、澱粉誘導体、ソヤガム(soya
gum)、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースおよびそのナトリウム
塩、セルロースアセテート、アルギン酸ナトリウム、酢
酸ビニル−マレイン酸コポリマー類、スチレン−マレイ
ン酸コポリマー類、ポリアクリル酸類およびそれらの
塩、ポリメタクリル酸類およびそれらの塩、ヒドロキシ
エチルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリマ
ー、ヒドロキシエチルアクリレートのホモポリマーおよ
びコポリマー、ヒドロキシプロピルメタクリレートのホ
モポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシプロピルアク
リレートのホモポリマーおよびコポリマー、ヒドロキシ
ブチルメタクリレートのホモポリマーおよびコポリマ
ー、ヒドロキシブチルアクリレートのホモポリマーおよ
びコポリマー、ポリエチレングリコール類、ヒドロキシ
プロピレンポリマー類、ポリビニルアルコール類、なら
びに加水分解度が少なくとも60%、好ましくは少なく
とも80%の加水分解ポリビニルアセテート、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド
のホモポリマーおよびコポリマー、メタクリルアミドの
ホモポリマーおよびコポリマー、N−メチロールアクリ
ルアミドのホモポリマーおよびコポリマー、2−アクリ
ルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸のホモ
ポリマーおよびコポリマー、2−メタクロイルオキシエ
チルホスホン酸のホモポリマーおよびコポリマー等を挙
げることができる。
【0059】又、上記親水性樹脂は印刷機上で未露光部
が現像できる程度に架橋して用いてもよい。架橋剤とし
ては、グリオキザール、メラミンホルムアルデヒド樹
脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂などのアルデヒド類、N
−メチロール尿素やN−メチロールメラミン、メチロー
ル化ポリアミド樹脂などのメチロール化合物、ジビニル
スルホンやビス(β−ヒドロキシエチルスルホン酸)な
どの活性ビニル化合物、エピクロルヒドリンやポリエチ
レングリk−ルジグリシジルエーテル、ポリアミド、ポ
リアミン、エピクロロヒドリン付加物、ポリアミドエピ
クロロヒドリン樹脂などのエポキシ化合物、モノクロル
酢酸エステルやチオグリコール酸エステルなどのエステ
ル化合物、ポリアクリル酸やメチルビニルエーテル/マ
レイン酸共重合物などのポリカルボン酸類、ホウ酸、チ
タニルスルフェート、Cu、Al、Sn、V、Cr塩な
どの無機系架橋剤、変性ポリアミドポリイミド樹脂など
が挙げられる。その他、塩化アンモニウム、シランカプ
リング剤、チタネートカップリング剤等の架橋触媒を併
用できる。
【0060】本発明の画像形成層は酸前駆体を含有す
る。酸前駆体は、露光時に酸を発生してビニルオキシ基
を有する化合物の反応を開始もしくは促進する。酸前駆
体は、画像形成層の親水性樹脂中に含有させる方が、経
時安定性の観点から好ましい。
【0061】本発明で使用できる酸前駆体としては、光
カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、
色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジス
ト等に使用されている公知の酸発生剤等、公知の熱分解
して酸を発生する化合物、及びそれらの混合物を適宜に
選択して使用することができる。
【0062】例えば、S.I.Schlesinge
r,Photogr.Sci.Eng.,18,387
(1974)、T.S.Bal et al,Polym
er,21,423(1980)に記載のジアゾニウム
塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,
056号、同Re27,992号、特開平4−3650
49号の各明細書に記載のアンモニウム塩、D.C.N
ecker et al,Macromolecule
s,17,2468(1984)、C.S.Wenet
al,Teh,Proc.Conf.Rad,Cur
ing ASIA,p478 Tokyo,Oct(19
88)、米国特許第4,069,055号、同4,06
9,056号に記載のホスホニウム塩、J.V.Cri
velloet al,Macromorecule
s,10(6),1307(1977)、Chem.&
Eng.News,Nov.28,p31(198
8)、欧州特許第104,143号、特開平2−150
848号、特開平2−296514号に記載のヨードニ
ウム塩、J.V.Crivello et al,Pol
ymer J.17,73(1985)、J.V.Cr
ivello et al.J.Org.Chem.,4
3,3055(1978)、W.R.Watt et a
l,J.Polymer Sci.,Polymer C
hem.Ed.,22,1789(1984)、J.
V.Crivello et al,PolymerBu
ll.,14,279(1985)、J.V.Criv
ello etal,Macromorecules,
14(5),1141(1981)、J.V.Criv
el.lo et al,J.Polymer Sc
i.,Polymer Chem.Ed.,17,28
77(1979)、欧州特許第370,693号、同
3,902,114号、同233,567号、同29
7,443号、同297,442号、米国特許第4,9
33,377号、同161,811号、同410,20
1号、同339,049号、同4,760,013号、
同4,734,444号、同2,833,827号、独
国特許第2,904,626号、同3,604,580
号、同3,604,581号に記載のスルホニウム塩、
【0063】J.V.Crivello et al,M
acromorecules,10(6),1307
(1977)、J.V.Crivel lo et a
l,J.Polymer Sci.,Polymer C
hem.Ed.,17,1047(1979)に記載の
セレノニウム塩、C.S.Wen et al,Teh,
Proc.Conf.Rad.Curing ASI
A,p478 Tokyo,Oct(1988)に記載
のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,90
5,815号、特公昭46−4605号、特開昭48−
36281号、特開昭55−32070号、特開昭60
−239736号、特開昭61−169835号、特開
昭61−169837号、特開昭62−58241号、
特開昭62−212401号、特開昭63−70243
号、特開昭63−298339号に記載の有機ハロゲン
化合物、K.Meier et al,J.Rad.Cu
ring,13(4),26(1986),T.P.G
ill et al,Inorg.Chem.,19,3
007(1980)、D.Astruc,Acc.Ch
em.Res.,19(12),377(1896)、
特開平2−161445号に記載の有機金属/有機ハロ
ゲン化物、S.Hayase etal,J.Poly
mer Sci.,25,753(1987)、E.R
eichmanis et al,J.Polymer
Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,
1(1985)、Q.Q.Zhu et al,J.Ph
otochem.,36,85,39,317(198
7)、B.Amit et al,Tetrahedro
n Lett.,(24)2205(1973),
【0064】D.H.R.Barton et al,
J.Chem.Soc.3571(1965)、P.
M.Collins et al,J.Chem.So
c.,Perkin I,1695(1975)、M.
Rudinstein etal,Tetrahedr
on Lett.,(17),1445(1975)、
J.W.Walker et al,J.Am.Che
m.Soc.,110,7170(1988)、S.
C.Busman et al,J.Imaging T
echnol.,11(4),191(1985)、
H.M.Houlihan et al,Macromo
lecules,21,2001(1988)、P.
M.Collins et al,J.Chem.So
c.,Chem.Commun.,532(197
2)、S.Hayase et al,Macromol
ecules,18,1799(1985)、E.Re
ichmanis etal,J.Electroch
em.Soc.,SolidState Sci.Te
chnol.,130(6)、F.M.Houliha
n et al,Macromolecules,21,
2001(1988)、欧州特許第0290,750
号、同046,083号、同156,535号、同27
1,851号、同0,388,343号、米国特許第
3,901,710号、同4,181,531号、特開
昭60−198538号、特開昭53−133022号
に記載のo−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生
剤、M.TUNOOKA et al,Polymer
Preprints Japan,38(8)、G.B
erner et al,J.Rad.Curing,1
3(4)、W.J.Mijset al,Coatin
g Technol.,55(697),45(198
3)、Akzo,H.Adachi etal,Pol
ymer Preprints,Japan,37
(3)、欧州特許第0199,672号、同84515
号、同199,672号、同044,115号、同01
01,122号、米国特許第4,618,564号、同
4,371,605号、同4,431,774号、特開
昭64−18143号、特開平2−245756号、特
願平3−140109号に記載のイミノスルフォネート
等に代表される、光分解してスルホン酸を発生する化合
物、特開昭61−166544号に記載のジスルホン化
合物を挙げることができる。
【0065】またこれらの酸を発生する基、あるいは化
合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、例え
ば、M.E.Woodhouse et al,J.A
m.Chem.Soc.,104,5586(198
2)、S.P.Pappasetal,J.Imagi
ng Sci.,30(5),218(1986)、
S.Kondo et al. Makromol.Ch
em.,RapidCommun.,9,625(19
88)、Y.Yamada et al,Makromo
l.Chem.,152,153,163(197
2)、J.V.Crivello et al.J.Po
ylmer Sci.,Polymer Chem.E
d.,17,3845(1979)、米国特許第3,8
49,137号、独国特許第3,914,407、特開
昭63−26653号、特開昭55−164824号、
特開昭62−69263号、特開昭63−146038
7、特開昭63−163452号、特開昭62−153
853号、特開昭63−146029号に記載の化合物
を用いることができる。
【0066】更に、V.N.R.Pillai,Syn
thesis,(1),1(1980)、A.Abad
et al,Tetrahedron Lett.,
(47)4555(1971)、D.H.R.Bart
on et al,J.Chem.Soc.,(C),
329(1970)、米国特許第3,779,778
号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸
を発生する化合物も使用することができる。更に具体的
には、下記化合物を挙げることができる。
【0067】
【化16】
【0068】
【化17】
【0069】
【化18】
【0070】
【化19】
【0071】
【化20】
【0072】
【化21】
【0073】
【化22】
【0074】これらの酸前駆体の添加量は、画像形成層
全固形分の0.01〜20質量%が好ましく、より好ま
しくは0.1〜10質量%である。
【0075】本発明の画像形成層は、光熱変換効率を上
げ高感度化するために、光熱変換剤を含有する。光熱変
換剤は画像形成層の親水性樹脂中に含有させることもで
きるが、微粒子中もしくはマイクロカプセル又は樹脂微
粒子中に含有させた方が高感度、高耐刷が得やすい。
【0076】かかる光熱変換剤としては、700〜12
00nmの少なくとも一部に吸収帯を有する光吸収物質
であればよく、種々の顔料、染料および金属微粒子を用
いることができる。
【0077】顔料としては、市販の顔料およびカラーイ
ンデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本
顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」(CMC出版、1984年刊)に記載されている赤
外吸収性の顔料が利用できる。
【0078】これら顔料は、添加される層に対する分散
性を向上させるため、必要に応じて公知の表面処理を施
して用いることができる。表面処理の方法には、親水性
樹脂や親油性樹脂を表面コートする方法、界面活性剤を
付着させる方法、反応性物質(例えば、シリカゾル、ア
ルミナゾル、シランカップリング剤やエポキシ化合物、
イソシアナート化合物等)を顔料表面に結合させる方法
等が考えられる。親水性の層に添加する顔料は、水溶性
の樹脂と分散しやすく、かつ親水性を損わないように、
親水性樹脂やシリカゾルで表面がコートされたものが望
ましい。顔料の粒径は0.01μm〜1μmの範囲にあ
ることが好ましく、0.01μm〜0.5μmの範囲に
あることが更に好ましい。顔料を分散する方法として
は、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散
技術が使用できる。特に好ましい顔料としては、カーボ
ンブラックを挙げることができる。
【0079】染料としては、市販の染料および文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊、「化学工業」1986年5月号P.45〜51の
「近赤外吸収色素」、「90年代機能性色素の開発と市
場動向」第2章2.3項(1990)シーエムシー)あ
るいは特許に記載されている公知の染料が利用できる。
具体的には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロン
アゾ染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、
カルボニウム染料、キノンイミン染料、ポリメチン染
料、シアニン染料などの赤外線吸収色素が好ましい。
【0080】さらに、例えば、特開昭58−12524
6号、特開昭59−84356号、特開昭60−787
87号等に記載されているシアニン染料、特開昭58−
173696号、特開昭58−181690号、特開昭
58−194595号等に記載されているメチン染料、
特開昭58−112793号、特開昭58−22479
3号、特開昭59−48187号、特開昭59−739
96号、特開昭60−52940号、特開昭60−63
744号等に記載されているナフトキノン染料、 特開
昭58−112792号等に記載されているスクワリリ
ウム染料、英国特許434,875号記載のシアニン染
料や米国特許第4,756,993号記載の染料、米国
特許第4,973,572号記載のシアニン染料、特開
平10−268512号記載の染料、特開平11−23
5883号記載のフタロシアニン化合物を挙げることが
できる。
【0081】また、染料として米国特許第5,156,
938号記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、ま
た、米国特許第3,881,924号記載の置換された
アリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−1
42645号記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開
昭58−181051号、同58−220143号、同
59−41363号、同59−84248号、同59−
84249号、同59−146063号、同59−14
6061号に記載されているピリリウム系化合物、特開
昭59−216146号記載のシアニン染料、米国特許
第4,283,475号に記載のペンタメチンチオピリ
リウム塩等や特公平5−13514号、同5−1970
2号公報に開示されているピリリウム化合物、エポリン
社製エポライトIII−178、エポライトIII−130、
エポライトIII−125等も好ましく用いられる。これ
らの中で、画像形成層の親水性樹脂中などの親水性マト
リックス中に添加するのに好ましい色素は水溶性色素
で、以下に具体例を示す。
【0082】
【化23】
【0083】
【化24】
【0084】本発明の画像形成層のマイクロカプセル中
など疎水性化合物中に添加する赤外線吸収色素として
は、前記の赤外線吸収色素であっても良いが、親油性の
色素がより好ましい。具体例として、以下の色素を挙げ
ることができる。
【0085】
【化25】
【0086】
【化26】
【0087】上記の有機系の赤外線吸収色素は、画像形
成層中に30質量%まで添加することができる。好まし
くは5〜25質量%であり、特に好ましくは6〜20質
量%である。この範囲内で、良好な感度が得られる。
【0088】本発明の画像形成層などには、赤外線吸収
色素として金属微粒子を用いることもできる。金属微粒
子の多くは、光熱変換性であって、かつ自己発熱性でも
ある。好ましい金属微粒子として、Si、Al、Ti、
V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、
Zr、Mo、Ag、Au、Pt、Pd、Rh、In、S
n、W、Te、Pb、Ge、Re、Sbの単体又は合金
あるいはそれらの酸化物、硫化物の微粒子が挙げられ
る。これらの金属微粒子を構成する金属の中でも好まし
い金属は、光照射によって熱融着し易い融点がおよそ1
000℃以下で赤外、可視又は紫外線領域に吸収をもつ
金属、たとえばRe、Sb、Te、Au、Ag、Cu、
Ge、Pb及びSnである。また、とくに好ましいの
は、融点も比較的低く、熱線に対する吸光度も比較的高
い金属の微粒子、たとえばAg、Au、Cu、Sb、G
e及びPbで、とくに好ましい元素はAg、Au及びC
uが挙げられる。
【0089】また、例えばRe、Sb、Te、Au、A
g、Cu、Ge、Pb、Snなどの低融点金属の微粒子
とTi、Cr、Fe、Co、Ni、W、Geなどの自己
発熱性金属の微粒子を混合使用するなど、2種以上の光
熱変換物質で構成されていてもよい。また、Ag、P
t、Pdなど微小片としたときに光吸収がとくに大きい
金属種の微小片と他の金属微小片を組み合わせて用いる
ことは好ましい。以上に述べた金属単体及び合金の微粒
子は、表面を親水性化処理することによって、本発明の
効果がより発揮される。表面親水性化の手段は、親水性
でかつ粒子への吸着性を有する化合物、例えば界面活性
剤で表面処理したり、粒子の構成物質と反応する親水性
基を持つ物質で表面処理したり、保護コロイド性の親水
性高分子皮膜を設けるなどの方法を用いることができ
る。特に好ましいのは、表面シリケート処理であり、例
えば鉄微粒子の場合は、70℃のケイ酸ナトリウム(3
質量%)水溶液に30秒浸漬する方法によって表面を十
分に親水性化することができる。他の金属微粒子も同様
の方法で表面シリケート処理を行うことができる。
【0090】これらの粒子の粒径は、好ましくは10μ
m以下、より好ましくは0.003〜5μm、特に好ま
しくは0.01〜3μmである。この範囲内で、良好な
感度と解像力が得られる。
【0091】本発明において、これらの金属微粒子を赤
外線吸収色素として用いる場合、その添加量は、好まし
くは画像形成層固形分の10質量%以上であり、より好
ましくは20質量%以上、特に好ましくは30質量%以
上で用いられる。この範囲内で高い感度が得られる。
【0092】また、本発明の画像形成層には、画像形成
後、画像部と非画像部の区別をつきやすくするため、可
視光域に大きな吸収を持つ染料を画像の着色剤として使
用することができる。具体的には、オイルイエロー#1
01、オイルイエロー#103、オイルピンク#31
2、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイル
ブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラック
BS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学
工業(株)製)、ビクトリアピュアブルー、クリスタル
バイオレット(CI42555)、メチルバイオレット
(CI42535)、エチルバイオレット、ローダミン
B(CI145170B)、マラカイトグリーン(CI
42000)、メチレンブルー(CI52015)等、
及び特開昭62−293247号に記載されている染料
を挙げることができる。また、フタロシアニン系顔料、
アゾ系顔料、酸化チタン等の顔料も好適に用いることが
できる。添加量は、画像形成層塗布液全固形分に対し
0.01〜10質量%が好ましい。
【0093】さらに、本発明の画像形成層には、必要に
応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤を加える
ことができる。例えば、ポリエチレングリコール、クエ
ン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチ
ル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、リン酸
トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオクチ
ル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル等が用いられ
る。
【0094】本発明の画像形成層は、必要な上記各成分
を溶剤に溶解又は分散して塗布液を調製し、塗布され
る。ここで使用する溶剤としては、エチレンジクロライ
ド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、
2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プ
ロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチル、乳
酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−メチル
ピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、γ−
ブチルラクトン、トルエン、水等を挙げることができる
が、これに限定されるものではない。これらの溶剤は、
単独又は混合して使用される。塗布液の固形分濃度は、
好ましくは1〜50質量%である。
【0095】また塗布、乾燥後に得られる支持体上の画
像形成層塗布量(固形分)は、用途によって異なるが、
一般的に0.5〜5.0g/m2が好ましい。塗布する
方法としては、種々の方法を用いることができる。例え
ば、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カー
テン塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード
塗布、ロール塗布等を挙げられる。
【0096】本発明にかかわる画像形成層塗布液には、
塗布性を良化するための界面活性剤、例えば、特開昭6
2−170950号に記載されているようなフッ素系界
面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、
画像形成層全固形分の0.01〜1質量%、さらに好ま
しくは0.05〜0.5質量%である。
【0097】〔オーバーコート層〕本発明の平版印刷用
原版は、親油性物質による画像形成層表面の汚染防止の
ため、画像形成層上に、水溶性オーバーコート層を設け
ることができる。本発明に使用される水溶性オーバーコ
ート層は印刷時容易に除去できるものであり、水溶性の
有機高分子化合物から選ばれた樹脂を含有する。ここで
用いる水溶性の有機高分子化合物としては、塗布乾燥に
よってできた被膜がフィルム形成能を有するもので、具
体的には、ポリ酢酸ビニル(但し加水分解率65%以上
のもの)、ポリアクリル酸、そのアルカリ金属塩もしく
はアミン塩、ポリアクリル酸共重合体、そのアルカリ金
属塩もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸、そのアルカ
リ金属塩もしくはアミン塩、ポリメタクリル酸共重合
体、そのアルカリ金属塩もしくはアミン塩、ポリアクリ
ルアミド、その共重合体、ポリヒドロキシエチルアクリ
レート、ポリビニルピロリドン、その共重合体、ポリビ
ニルメチルエーテル、ビニルメチルエーテル/無水マレ
イン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチ
ル−1−プロパンスルホン酸、そのアルカリ金属塩もし
くはアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−メチル
−1−プロパンスルホン酸共重合体、そのアルカリ金属
塩もしくはアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体(例
えば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチル
セルローズ、メチルセルローズ等)、その変性体 、ホ
ワイトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテル化デ
キストリン等を挙げることができる。また、目的に応じ
て、これらの樹脂を二種以上混合して用いることもでき
る。また、水溶性オーバーコート層に用いるポリマーと
して、前記の極性変換ポリマーは、画像部の湿し水に対
する耐性を高め、耐刷力を向上させる点で、特に好まし
い。
【0098】また、オーバーコート層には、前記の水溶
性赤外線吸収色素を添加しても良い。さらに、オーバー
コート層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗
布の場合には、ポリオキシエチレンノニルフェニルエー
テル、ポリオキシエチレンドデシルエーテルなどの非イ
オン系界面活性剤を添加することができる。オーバーコ
ート層の乾燥塗布量は、0.1〜2.0g/m2が好ま
しい。この範囲内で、機上現像性を損なわず、指紋付着
汚れなどの親油性物質による画像形成層表面の良好な汚
染防止ができる。
【0099】〔支持体〕本発明の平版印刷用原版におい
て前記画像形成層を塗布可能な支持体としては、寸度的
に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック(例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン
等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニ
ウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、
二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セ
ルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸
セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアセタール等)、上記の如き金属がラミ
ネート若しくは蒸着された紙又はプラスチックフィルム
等が挙げられる。好ましい支持体としては、ポリエステ
ルフィルム又はアルミニウム板が挙げられる。
【0100】該アルミニウム板は、純アルミニウム板お
よびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合
金板であり、さらにはアルミニウムまたはアルミニウム
合金の薄膜にプラスチックがラミネートされているもの
である。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ
素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、
ビスマス、ニッケル、チタンなどがある。合金中の異元
素の含有量は高々10重量%以下である。また、DC鋳
造法を用いたアルミニウム鋳塊からのアルミニウム板で
も、連続鋳造法による鋳塊からのアルミニウム板であっ
ても良い。しかし、本発明に適用されるアルミニウム板
は、従来より公知公用の素材のアルミニウム板をも適宜
に利用することができる。本発明で用いられる上記の基
板の厚みは0.05mm〜0.6mm、好ましくは0.
1mm〜0.4mm、特に好ましくは0.15mm〜
0.3mmである。
【0101】アルミニウム板を使用するに先立ち、表面
の粗面化、陽極酸化などの表面処理をすることが好まし
い。表面処理により、親水性の向上および画像形成層と
の接着性の確保が容易になる。アルミニウム板表面の粗
面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機
械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化
する方法および化学的に表面を選択溶解させる方法によ
り行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラ
シ研磨法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方
法を用いることができる。化学的方法としては、特開昭
54−31187号公報に記載されているような鉱酸の
アルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法が適してい
る。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝
酸などの酸を含む電解液中で交流または直流により行う
方法がある。また、特開昭54−63902号に開示さ
れているように混合酸を用いた電解粗面化方法も利用す
ることができる。
【0102】上記の如き方法による粗面化は、アルミニ
ウム板の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.2〜1.
0μmとなるような範囲で施されることが好ましい。粗
面化されたアルミニウム板は必要に応じて水酸化カリウ
ムや水酸化ナトリウムなどの水溶液を用いてアルカリエ
ッチング処理がされ、さらに中和処理された後、所望に
より耐摩耗性を高めるために陽極酸化処理が施される。
アルミニウム板の陽極酸化処理に用いられる電解質とし
ては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の電解質の使用が
可能で、一般的には硫酸、塩酸、蓚酸、クロム酸あるい
はそれらの混酸が用いられる。それらの電解質の濃度は
電解質の種類によって適宜決められる。陽極酸化の処理
条件は、用いる電解質により種々変わるので一概に特定
し得ないが、一般的には電解質の濃度が1〜80重量%
溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜60A/dm2
電圧1〜100V、電解時間10秒〜5分の範囲であれ
ば適当である。形成される酸化皮膜量は、1.0〜5.
0g/m2、特に1.5〜4.0g/m2であることが好
ましい。
【0103】本発明で用いられる支持体としては、上記
のような表面処理をされ陽極酸化皮膜を有する基板その
ままでも良いが、上層との接着性、親水性、汚れ難さ、
断熱性などの一層の改良のため、必要に応じて、特願2
000−65219号や特願2000−143387号
に記載されている陽極酸化皮膜のマイクロポアの拡大処
理、マイクロポアの封孔処理、及び親水性化合物を含有
する水溶液に浸漬する表面親水化処理などを適宜選択し
て行うことができる。上記親水化処理のための好適な親
水性化合物としては、ポリビニルホスホン酸、スルホン
酸基をもつ化合物、糖類化合物、クエン酸、アルカリ金
属珪酸塩、フッ化ジルコニウムカリウム、リン酸塩/無
機フッ素化合物などを挙げることができる。
【0104】本発明の支持体としてポリエステルフィル
ムなど表面の親水性が不十分な支持体を用いる場合は、
親水層を塗布して表面を親水性にすることが望ましい。
親水層としては、特願2000−10810号に記載
の、ベリリウム、マグネシウム、アルミニウム、珪素、
チタン、硼素、ゲルマニウム、スズ、ジルコニウム、
鉄、バナジウム、アンチモンおよび遷移金属から選択さ
れる少なくとも一つの元素の酸化物または水酸化物のコ
ロイドを含有する塗布液を塗布してなる親水層が好まし
い。中でも、珪素の酸化物又は水酸化物のコロイドを含
有する塗布液を塗布してなる親水層が好ましい。
【0105】本発明においては、画像形成層を塗布する
前に、必要に応じて、特願2000−143387号に
記載の、例えばホウ酸亜鉛等の水溶性金属塩のような無
機下塗層、又は例えばカルボキシメチルセルロース、デ
キストリン、ポリアクリル酸などの含有する有機下塗層
が設けられてもかまわない。又、この下塗層には、前記
赤外線吸収色素を含有させてもよい。
【0106】〔製版及び印刷〕本発明の平版印刷用原版
は熱により画像形成される。具体的には、熱記録ヘッド
等による直接画像様記録、赤外線レーザによる走査露
光、キセノン放電灯などの高照度フラッシュ露光や赤外
線ランプ露光などが用いられるが、波長700〜120
0nmの赤外線を放射する半導体レーザ、YAGレーザ
等の固体高出力赤外線レーザによる露光が好適である。
本発明の平版印刷用原版は、レーザー出力が0.1〜3
00Wのレーザーで照射をすることができる。また、パ
ルスレーザーを用いる場合には、ピーク出力が1000
W、好ましくは2000Wのレーザーを照射するのが好ま
しい。この場合の露光量は、印刷用画像で変調する前の
面露光強度が0.1〜10J/cm2の範囲であることが好
ましく、0.3〜1J/cm2の範囲であることがより好ま
しい。画像露光された本発明の平版印刷用原版は、それ
以上の処理なしに印刷機に装着し、インキと湿し水を用
いて通常の手順で印刷することができる。また、これら
の平版印刷用原版は、日本特許2938398号に記載
されているように、印刷機シリンダー上に取りつけた後
に、印刷機に搭載されたレーザーにより露光し、その後
に湿し水および/またはインクをつけて機上現像するこ
とも可能である。また、これらの平版印刷用原版は、水
または適当な水溶液を現像液とする現像をした後、印刷
に用いることもできる。
【0107】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 支持体の製造例 99.5%以上のアルミニウムと、Fe 0.30%、
Si 0.10%、Ti0.02%、Cu 0.013%
を含むJIS A1050合金の溶湯を清浄化処理を施
し、鋳造した。清浄化処理には、溶湯中の水素などの不
要なガスを除去するために脱ガス処理し、セラミックチ
ューブフィルタ処理をおこなった。鋳造法はDC鋳造法
で行った。凝固した板厚500mmの鋳塊を表面から1
0mm面削し、金属間化合物が粗大化してしまわないよ
うに550℃で10時間均質化処理を行った。 次い
で、400℃で熱間圧延し、連続焼鈍炉中で500℃6
0秒中間焼鈍した後、冷間圧延を行って、板圧0.30
mmのアルミニウム圧延板とした。圧延ロールの粗さを
制御することにより、冷間圧延後の中心線平均表面粗さ
Raを0.2μmに制御した。その後、平面性を向上さ
せるためにテンションレベラーにかけた。
【0108】次に平版印刷版支持体とするための表面処
理を行った。まず、アルミニウム板表面の圧延油を除去
するため10質量%アルミン酸ソーダ水溶液で50℃3
0秒間脱脂処理を行い、30質量%硫酸水溶液で50℃
30秒間中和、スマット除去処理を行った。次いで支持
体と画像形成層の密着性を良好にし、かつ非画像部に保
水性を与えるため、支持体の表面を粗面化する、いわゆ
る、砂目立て処理を行った。1質量%の硝酸と0.5質
量%の硝酸アルミを含有する水溶液を45℃に保ち、ア
ルミウェブを水溶液中に流しながら、間接給電セルによ
り電流密度20A/dm2、デューティー比1:1の交
番波形でアノード側電気量240C/dm2を与えるこ
とで電解砂目立てを行った。その後10質量%アルミン
酸ソーダ水溶液で50℃30秒間エッチング処理を行
い、30質量%%硫酸水溶液で50℃30秒間中和、ス
マット除去処理を行った。
【0109】さらに耐摩耗性、耐薬品性、保水性を向上
させるために、陽極酸化によって支持体に酸化皮膜を形
成させた。電解質として硫酸20質量%水溶液を35℃
で用い、アルミウェブを電解質中に通搬しながら、間接
給電セルにより14A/dm2の直流で電解処理を行う
ことで2.5g/m2の陽極酸化皮膜を作成した。この
後印刷版非画像部としての親水性を確保するため、シリ
ケート処理を行った。処理は3号珪酸ソーダ1.5質量
%水溶液を70℃に保ちアルミウェブの接触時間が15
秒となるよう通搬し、さらに水洗した。Siの付着量は
10mg/m2であった。以上のように作製した支持体
(1)の中心線表面粗さRaは0.25μmであった。
【0110】微粒子(1)〜(3)の合成例 油相成分として本明細書記載のポリマーP−13(重量
平均分子量45,000)6.5g、赤外線吸収色素
(本明細書記載のIR−28)1.5g、及びパイオニ
ンA−41C(竹本油脂(株)製)0.1gを酢酸エチル
18.0gに溶解した後、水相成分のポリビニルアルコ
ール(クラレ(株)製PVA205)4質量%水溶液3
6.0gに混合し、ホモジナイザーで12000rpm
で10分間乳化分散させた。その後、水を24g追加
し、40℃で3時間攪拌しながら、酢酸エチルを蒸発さ
せた。得られた微粒子分散液の固形分濃度は12.0質
量%であった。また平均粒径は0.25μmであった。
また、微粒子(2)〜(3)については、それぞれ、本明細
書記載のP−15およびP−16を用いて、上記と同様
に微粒子分散液を調製した。
【0111】微粒子(4)の合成例 油相成分として2官能ビニルオキシ化合物(本明細書記
載のM−11)3.5g、ポリ-p-ヒドロキシスチレン
(重量平均分子量23,000)3.0g、赤外線吸収
色素(本明細書記載のIR−28)1.5g、及びパイ
オニンA−41C 0.1gを酢酸エチル18.0gに
溶解した後、水相成分のPVA205の4質量%水溶液
36.0gに混合し、ホモジナイザーで12000rp
mで10分間乳化分散させた。その後、水を24g追加
し、40℃で3時間攪拌しながら、酢酸エチルを蒸発さ
せた。得られた微粒子分散液の固形分濃度は11.5質
量%であった。また平均粒径は0.26μmであった。
【0112】マイクロカプセル(1)の合成例 油相成分としてトリメチロールプロパンとキシリレンジ
イソシアナートとの付加体(武田薬品工業製タケネート
D−110N、マクロカプセル壁材)100g、2官能
ビニルオキシ化合物(本明細書記載のM−11)58.
8g、及びパイオニンA41C 1.2gを酢酸エチル
162.5gに溶解した。水相成分としてPVA205
の4質量%水溶液375gを調製した。油相成分及び水
相成分をホモジナイザーを用いて12000rpmで1
0分間乳化した。その後水を240g添加し、室温で3
0分さらに40℃で3時間攪拌した。このようにして得
られたマイクロカプセル液の固形分濃度は22.5質量
%であり、平均粒径は0.41μmであった。
【0113】マイクロカプセル(2)〜(6)、(11)、
(12)の合成例 油相成分としてタケネートD−110N 100g、2
官能ビニルオキシ化合物(本明細書記載のM−11)4
0.8g、赤外線吸収色素(本明細書記載のIR−2
8)18.0g、及びパイオニンA41C 1.2gを
酢酸エチル162.5gに溶解した。水相成分としてP
VA205の4質量%水溶液375gを調製した。油相
成分及び水相成分をホモジナイザーを用いて12000
rpmで10分間乳化した。その後水を240g添加
し、室温で30分さらに40℃で3時間攪拌した。この
ようにして得られたマイクロカプセル液の固形分濃度は
21.0質量%であり、平均粒径は0.35μmであっ
た。M−11の代わりにM−8、M−24、M−32及
び下記M−57、M−58を用いることにより、マイク
ロカプセル(3)〜(5)、(11)、(12)を合成した。ま
た、M−11の代わりにM−40、IR−28の代わり
にIR−24を用いることにより、マイクロカプセル
(6)を合成した。
【0114】
【化27】
【0115】マイクロカプセル(7)の合成例 油相成分としてタケネートD−110N 10g、ビニ
ルオキシ基を有するポリマー(本明細書記載のP−1
1、重量平均分子量23,000)5.88、及びパイ
オニンA41C 0.12gを酢酸エチル16.25g
に溶解した。水相成分としてPVA205の4質量%水
溶液37.5gを調製した。油相成分及び水相成分をホ
モジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化
した。その後水を24g添加し、室温で30分さらに4
0℃で3時間攪拌した。このようにして得られたマイク
ロカプセル液の固形分濃度は21.8質量%であり、平
均粒径は0.32μmであった。
【0116】マイクロカプセル(8)、(10)の合成例 油相成分としてタケネートD−110N 10g、ビニ
ルオキシ基を有するポリマー(本明細書記載のP−1
1、重量平均分子量51,000)4.08g、赤外線
吸収色素(本明細書記載のIR−28)1.8g、及びパ
イオニンA41C0.12gを酢酸エチル16.25g
に溶解した。水相成分としてPVA205の4質量%水
溶液37.5gを調製した。油相成分及び水相成分をホ
モジナイザーを用いて12000rpmで10分間乳化
した。その後水を24g添加し、室温で30分さらに4
0℃で3時間攪拌した。このようにして得られたマイク
ロカプセル液の固形分濃度は21質量%であり、平均粒
径は0.35μmであった。P−11の代わりにP−1
4を用いることにより、マイクロカプセル(10)を合成
した。
【0117】マイクロカプセル(9)の合成例 油相成分としてタケネートD−110N 10g、2官
能ビニルオキシ化合物(本明細書記載のM−11)4.
08g、ビニルオキシ基を有するポリマー(本明細書記
載のP−11、重量平均分子量51,000)10g、
赤外線吸収色素(本明細書記載のIR−28)1.8
g、およびパイオニンA41C 0.12gを酢酸エチ
ル16.25gに溶解した。水相成分としてPVA20
5の4質量%水溶液37.5gを調製した。油相成分及
び水相成分をホモジナイザーを用いて12000rpm
で10分間乳化した。その後水を24g添加し、室温で
30分さらに40℃で3時間攪拌した。このようにして
得られたマイクロカプセル液の固形分濃度は23.2質
量%であり、平均粒径は0.42μmであった。
【0118】マイクロカプセル(13)の合成例 油相成分としてタケネートD−110N 100g、2
官能ビニルオキシ化合物(本明細書記載のM−11)4
0.8g、赤外線吸収色素(本明細書記載のIR−2
8)18.0g、酸前駆体(本明細書記載のA−14)
11.0g及びパイオニンA41C 1.2gを酢酸エ
チル162.5gに溶解した。水相成分としてPVA2
05の4質量%水溶液375gを調製した。油相成分及
び水相成分をホモジナイザーを用いて12000rpm
で10分間乳化した。その後水を240g添加し、室温
で30分さらに40℃で3時間攪拌した。このようにし
て得られたマイクロカプセル液の固形分濃度は20.5
質量%であり、平均粒径は0.33μmであった。
【0119】樹脂微粒子(5)の合成例 油相成分として本明細書記載のポリマーP−17(重量
平均分子量40,000)50g、及びアニオン界面活
性剤パイオニンA−41C(竹本油脂(株)製)1.2g
を酢酸エチル150gに溶解した後、水相成分のポリビ
ニルアルコール(クラレ(株)製PVA203)5質量
%水溶液300gに混合し、ホモジナイザーで1300
0rpmで15分間乳化分散させた。その後、水を20
0g追加し、45℃で180分間攪拌しながら、酢酸エ
チルを蒸発させた。得られたポリマー微粒子分散液の固
形分濃度は12.2質量%であった。また平均粒径は
0.35μmであった。
【0120】樹脂微粒子(6)の合成例 油相成分として本明細書記載のポリマーP−25を50
g、赤外線吸収色素(本明細書記載のIR−28)12
g、及びパイオニンA−41C 1gを酢酸エチル16
0gに溶解した後、水相成分のPVA205の5質量%
水溶液200gに混合し、ホモジナイザーで13000
rpmで15分間乳化分散させた。その後、水を200
g追加し、45℃で180分間攪拌しながら、酢酸エチ
ルを蒸発させた。得られたポリマー微粒子分散液の固形
分濃度は13.3質量%であった。また平均粒径は0.
22μmであった。
【0121】実施例1〜20及び比較例1〜6 上記製造例で得た支持体上に、合成例の微粒子(1)〜
(4)及びマイクロカプセル(1)〜(13)、樹脂微
粒子(5)〜(6)から選ばれた微粒子成分を含有する
下記の組成よりなる画像形成層塗布液(1)〜(9)
を、表1に示した組み合わせで調整した後、バー塗布
し、オーブンで80℃90秒の条件で乾燥し、画像形成
層の乾燥塗布量1.0g/m2の平版印刷用原版を作製
した。
【0122】 画像形成層塗布液(1)(画像形成層マトリックス中に赤外線吸収色素含有) 実施例1,7 水 100g 微粒子又はマイクロカプセル(固形分換算で) 6.0g 赤外線吸収色素(本明細書に記載のIR−12) 0.7g 酸前駆体(本明細書に記載のA−21) 0.4g
【0123】 画像形成層塗布液(2)実施例2〜5,8,9,12,13,比較例1,2, 3 水 100g 微粒子又はマイクロカプセル(固形分換算で) 6.7g 酸前駆体(本明細書に記載のA−21) 0.4g
【0124】 画像形成層塗布液(3)実施例10,11,14,15 水 100g 微粒子(固形分換算で) 0.7g マイクロカプセル(固形分換算で) 6.0g 酸前駆体(本明細書に記載のA−21) 0.4g
【0125】 画像形成層塗布液(4)実施例6 水 100g マイクロカプセル(固形分換算で) 6.0g 酸前駆体(本明細書に記載のA−22) 0.4g 親水性樹脂(表1に記載のもの) 0.7g 画像形成層塗布液(5)(画像形成層マトリックス中に酸前駆体を含有しない )比較例4 水 100g マイクロカプセル(固形分換算で) 7.1g
【0126】 画像形成層塗布液(6)実施例16、17 水 120g 微粒子又はマイクロカプセル(固形分換算で) 7g 樹脂微粒子(固形分換算で) 3g 赤外線吸収色素(本明細書に記載のIR−7) 0.3g 酸前駆体(本明細書に記載のA−21) 0.7g
【0127】 画像形成層塗布液(7)実施例18〜20 水 120g 微粒子又はマイクロカプセル(固形分換算で) 7g 樹脂微粒子(固形分換算で) 3g 酸前駆体(本明細書に記載のA−21) 0.5g
【0128】 画像形成層塗布液(8)(画像形成層マトリックス中に酸前駆体を含有しない )比較例5 水 100g マイクロカプセル(固形分換算で) 7g 樹脂微粒子(固形分換算で) 3g 画像形成層塗布液(9)比較例6 水 120g 樹脂微粒子(固形分換算で) 10g 酸前駆体(本明細書に記載のA−21) 0.5g
【0129】実施例1〜20及び比較例1〜2、4〜6
の平版印刷用原版を、水冷式40W赤外線半導体レーザ
ーを搭載したCreo社製Trendsetter32
44VFSにて、出力9W、外面ドラム回転数210r
pm、版面エネルギー100mJ/m2、解像度240
0dpiの条件で露光した後、現像処理することなく、
ハイデルベルグ社製印刷機SOR−Mのシリンダーに取
り付け、湿し水を供給した後、インキを供給し、さらに
紙を供給して印刷を行った。なお、比較例3では、Tr
endsetter3244VFSにて、出力9W、外
面ドラム回転数105rpm、版面エネルギー200m
J/m2、解像度2400dpiの条件で露光した以外
は、実施例1〜20と同様に印刷を行った。またその結
果、全ての実施例の印刷用原版について問題なく機上現
像することができ、印刷可能であった。各印刷用原版に
関して、MEKで10分間浸漬溶出処理した際の画像部
不溶化率(単位質量%)と印刷可能枚数を表1に示した。
なお、上記不溶化率が高いほど、架橋密度が高く高耐刷
である。
【0130】さらに、経時安定性の評価として、印刷用
原版を60℃3日間強制経時させた後に、前記と同様、
印刷機上で湿し水およびインクを供給して印刷を行い、
良好な印刷物が得られるまでの損紙枚数(機上現像枚
数)を計測した。経時安定性が良好な印刷用原版ほど、
損紙枚数が少ない。
【0131】
【表1】
【0132】表1において、PVAはマイクロカプセル
または微粒子の分散剤として用いたPVA205を表
す。PAAは、ポリアクリル酸(重量平均分子量25,
000)を表す。
【0133】上記結果のように、2個以上のビニルオキ
シ基を有する化合物を内包したマイクロカプセルまたは
2個以上のビニルオキシ基を有する化合物を含有する微
粒子を用いた平版印刷用原版は、溶剤に対する不溶化率
が高く、高耐刷であることが明らかである。また、比較
例3では露光エネルギーを高くしても耐刷枚数は低く、
以上の結果より、本発明の平版印刷用原版は高感度であ
ることが明らかである。さらに、比較例4及び5から、
酸前駆体をマイクロカプセルに含有させず、画像形成層
の親水性樹脂中に含有した本実施例において、経時安定
性が良好であることは明らかである。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば、デジタル信号に基づい
た走査露光による製版が可能であり、良好な機上現像性
を有し、しかも、高感度で高耐刷、経時安定性の良好な
平版印刷用原版を提供できる。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA01 AA12 AB03 AC08 BC13 BC42 BC84 BC86 BE07 BJ03 CC13 CC17 DA10 2H096 AA06 BA06 EA04 2H114 AA04 AA23 BA01 BA10 DA21 DA41 DA74 DA75

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、(1)2個以上のビニルオキ
    シ基を有する化合物を含有する微粒子及び2個以上のビ
    ニルオキシ基を有する化合物を内包するマイクロカプセ
    ルから選ばれた少なくとも一つの成分、(2)光熱変換
    剤、(3)親水性樹脂、ならびに(4)酸前駆体、を含有す
    る画像形成層を有する平版印刷用原版であって、前記酸
    前駆体が、微粒子またはマイクロカプセルに含有されな
    いことを特徴とする平版印刷用原版。
  2. 【請求項2】 支持体上に、(1)2個以上のビニルオキ
    シ基を有する化合物を含有する微粒子及び2個以上のビ
    ニルオキシ基を有する化合物を内包するマイクロカプセ
    ルから選ばれた少なくとも一つの成分、(2)光熱変換
    剤、(3)親水性樹脂、(4)酸前駆体、ならびに(5)上
    記ビニルオキシ基と熱により架橋する官能基を有する化
    合物を含有する樹脂微粒子、を含有する画像形成層を有
    する平版印刷用原版であって、前記酸前駆体が、微粒子
    またはマイクロカプセルに含有されないことを特徴とす
    る平版印刷用原版。
  3. 【請求項3】 上記(5)におけるビニルオキシ基と熱
    により架橋する官能基が酸性基又は水酸基であることを
    特徴とする請求項2に記載の平版印刷用原版。
  4. 【請求項4】 前記光熱変換剤は、微粒子又はマイクロ
    カプセル又は樹脂微粒子に含有されていることを特徴と
    する請求項1〜3の何れか1項に記載の平版印刷用原
    版。
  5. 【請求項5】 前記光熱変換剤がシアニン色素であるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の平版
    印刷用原版。
  6. 【請求項6】 前記酸前駆体がオニウム塩化合物である
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の平
    版印刷用原版。
  7. 【請求項7】 前記親水性樹脂が、前記ビニルオキシ基
    と反応する官能基を有することを特徴とする請求項1〜
    6の何れか1項に記載の平版印刷用原版。
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