JP2003145737A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP2003145737A
JP2003145737A JP2001347185A JP2001347185A JP2003145737A JP 2003145737 A JP2003145737 A JP 2003145737A JP 2001347185 A JP2001347185 A JP 2001347185A JP 2001347185 A JP2001347185 A JP 2001347185A JP 2003145737 A JP2003145737 A JP 2003145737A
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ink
recording medium
electromagnetic radiation
suction
recording
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JP2001347185A
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English (en)
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Ryozo Akiyama
良造 秋山
Koichi Adachi
耕一 足立
Kazuhiko Otsu
和彦 大津
Minoru Koyada
実 古谷田
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁輻射線硬化特性を有するインク成分中に
含まれるモノマーが引き起こす悪影響を軽減する。 【解決手段】 記録媒体に電磁輻射線により硬化するイ
ンクIKを付着させ、電磁輻射線を照射してインクIK
を硬化密着させる記録装置に適用する。記録媒体に対す
る電磁輻射線の照射位置又は照射位置近傍で、記録媒体
に付着したインクIKから発生する成分を吸引する吸引
機構Dを設ける。そして、記録媒体に付着させたインク
IKに電磁輻射線を照射している間、吸引機構Dを動作
させ、これによって、電磁輻射線照射後に記録媒体中に
残留するインク成分中のモノマー成分、あるいは、電磁
輻射線照射によって蒸気成分となって雰囲気中に揮発す
るインク成分中のモノマー成分を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体に電磁輻
射線により硬化するインクを付着させ、このインクに電
磁輻射線を照射して硬化密着させる記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁輻射線硬化特性を有するイン
クが開発されている。
【0003】このような特性を有するインクを用いた記
録装置としては、オフセット印刷、グラビア印刷、金属
印刷等の印刷装置が既に実施化されている。また、最近
では、インクジェット記録方式による記録装置の分野に
おいても、電磁輻射線硬化特性を有するインクの適用が
検討され始めている。
【0004】そして、記録媒体に付着した未硬化インク
を硬化密着させる電磁輻射線としては、紫外線や電子線
等が利用され、これらの紫外線、電子線等は、記録媒体
や印刷特性等を考慮して適宜選択使用されている。
【0005】このような電磁輻射線硬化特性を有するイ
ンクのうち、紫外線により硬化するインク(以下UVイ
ンクと略す)は、溶剤を用いないので、従来の溶剤イン
クに比べて環境中に排出される有害物が低減されるとい
う利点がある。これは、溶剤インクはインク中の溶媒が
揮発することによってインク中の固形成分が固まり定着
するのに対して、UVインクは紫外線(UV)を照射さ
せることによりUVインク自体が硬化し記録媒体に定着
するからである。
【0006】電子線により硬化するインク(EBイン
ク)は、電子線を照射することによってインクが硬化す
るもので、インクの硬化メカニズムはUVインクとほぼ
同様であるが、UVインクと比べてインクの組成の一つ
である光重合開始剤を用いなくても重合が開始される点
が異なる。
【0007】なお、記録媒体に付着させた電磁輻射線硬
化特性を有するインクに対する電磁輻射線の照射は、電
磁輻射線照射装置によって行なう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】電磁輻射線硬化特性を
有するインクを用いて印刷を行なう場合、印刷する記録
媒体がインクを吸収しない媒体である場合には特に問題
にならないが、印刷する記録媒体がインクを吸収する媒
体である場合、電磁輻射線照射後にも拘らず、インク成
分中に含まれるモノマー成分の一部が記録媒体中に残留
したり、あるいは蒸気成分となって雰囲気中に揮発した
りすることがある。これは、吸収性の記録媒体中へしみ
込んだインクは、吸収媒体自体が電磁輻射線を遮光して
しまうことから、インクに対する電磁輻射線の照射が十
分に届かず、インクの硬化が不完全となるためであると
推定される。そして、このようにして記録媒体中に残留
し、あるいは記録媒体から発生するモノマーは、次に示
すような問題を引き起こす。
【0009】第一に、モノマーは有害であり、臭気を伴
う。したがって、モノマーが記録媒体中に残留すること
によって、印刷物の品質が低下してしまう。
【0010】第二に、電磁輻射線照射装置に設置されて
いる電磁輻射線透過板や反射板に、電磁線照射によって
揮発したモノマーが付着することがあり、この場合に
は、記録媒体に対する電磁輻射線の照射量が電磁線透過
板や反射板の汚れの程度に相応して低下してしまう。
【0011】第三に、記録媒体にインク付着による記録
をする場合、搬送装置によって記録媒体を搬送しながら
記録媒体にインクを付着させ、このインクに電磁輻射線
照射装置から照射した電磁輻射線を照射する構成が一般
的であるのに対して、揮発したモノマーは、搬送装置の
搬送部材にも付着するようになり、この場合、付着した
モノマーが新たに搬送されてくる記録媒体にも付着し、
記録媒体の汚染を引き起こしてしまう。
【0012】これらの問題は、電磁輻射線硬化特性を有
するインクを用いてインク吸収性のある記録媒体に印刷
を行なうときに生じる問題であるが、特に、インクジェ
ット記録方式による記録を行なう場合に顕著な現象であ
る。すなわち、インクジェット記録方式に使用されるイ
ンクは、一般的に、通常のオフセット印刷などの版を有
する印刷方式に比べて粘度が低く設定されている。この
場合、電磁輻射線硬化特性を有するインクにおける粘度
の調整は、主にモノマーの量を加減することによって行
われることから、粘度を低くするためにはモノマー量を
増加させて調整することになる。このため、インクジェ
ット記録方式に使用されるインクは、一般の印刷用イン
クよりも組成中のモノマー量が多くなる傾向にある。し
たがって、このようなインクを電磁輻射線の照射により
硬化させた場合には、モノマーが未反応モノマーとして
残留する割合も多くなり、前述したような問題がより顕
著に発生し易くなるものである。
【0013】本発明の目的は、電磁輻射線硬化特性を有
するインク成分中に含まれるモノマー成分等が引き起こ
す悪影響を軽減することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
記録媒体に電磁輻射線により硬化するインクを付着さ
せ、電磁輻射線を照射してインクを硬化密着させる記録
装置において、記録媒体に対する電磁輻射線の照射位置
又は照射位置近傍で少なくとも記録媒体に付着したイン
クから発生する成分を吸引する吸引機構を設け、記録媒
体に付着させたインクに電磁輻射線を照射している間、
前記吸引機構を動作させるようにした。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の記
録装置において、前記吸引機構は、記録媒体の両側方か
ら吸引動作を行なう。
【0016】請求項3記載の発明は、請求項2記載の記
録装置において、記録媒体をベルトによって搬送するベ
ルト搬送機構を備え、前記吸引機構は、前記ベルトの両
側方から吸引動作を行なう。
【0017】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の記録装置において、前記吸引機構は、記録媒体に対
して電磁輻射線を照射する方向と反対側から吸引動作を
行なう。
【0018】請求項5記載の発明は、請求項4記載の記
録装置において、前記吸引機構による吸引動作範囲の両
側に記録媒体の両側部を一対のベルトによって搬送する
ベルト搬送機構を備える。
【0019】請求項6記載の発明は、請求項4記載の記
録装置において、記録媒体を通気性を有するベルトによ
って搬送するベルト搬送機構を備え、前記吸引機構は、
前記ベルトを介して吸引動作を行なう。
【0020】請求項7記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5又は6記載の記録装置において、前記吸引機
構は、記録媒体に対する電磁輻射線の照射位置よりも下
流側で記録媒体に付着したインクから発生する成分を吸
引する。
【0021】請求項8記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6又は7記載の記録装置において、前記吸
引機構は、記録媒体の近傍の雰囲気温度が40℃以上の
とき、負圧−10mmHg以下の吸引力で吸引動作を行
なう。
【0022】請求項9記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6、7又は8記載の記録装置において、電
磁輻射線は、紫外線である。
【0023】請求項10記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6、7又は8記載の記録装置において、電
磁輻射線は、電子線である。
【0024】請求項11記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8、9又は10記載の記録装置に
おいて、インクジェット記録方式で記録動作を行なう。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態を図1
ないし図2に基づいて説明する。図1は記録装置の概略
側面図、図2は紫外線照射装置及び吸引機構の縦断正面
図である。
【0026】本実施の形態の記録装置は、記録媒体であ
る印刷用紙101に電磁輻射線である紫外線により硬化
する紫外線硬化型インクIK(以下、紫外線硬化型イン
クをUVインクと略称する)を付着させて画像を形成
し、UVインクIKに紫外線を照射して未硬化のインク
を印刷用紙101に硬化密着させる構造を有している。
そこで、本実施の形態の記録装置には、印刷用紙101
を搬送する搬送機構Aと、搬送機構Aによって搬送され
る印刷用紙101に対してUVインクIKを付着させる
記録機構Bと、記録機構Bによって印刷用紙101に付
着させたUVインクIKに対し紫外線を照射して硬化さ
せ、これによって印刷用紙101にUVインクIKを密
着させる紫外線照射機構Cと、UVインクIKが含むモ
ノマーを吸引する吸引機構Dとを基本的な構造として備
えている。以下、これらの搬送機構A、記録機構B、電
磁線照射機構C及び吸引機構Dについて説明する。
【0027】[搬送機構A]印刷用紙101の搬送は、
エンドレスのベルト102を一対のプーリ103に掛け
渡した構造のベルト搬送機構である搬送機構Aによって
実現される。このようなベルト搬送機構は、一対のプー
リ103のうち、一方のプーリ103は図示しない駆動
源からの動力が伝達されて回転し、これによってベルト
102が回転駆動され、ベルト102上に載置された印
刷用紙101を搬送する。印刷用紙101は、給紙カセ
ット104に積層収納され、最上位の印刷用紙101が
図示しない給送機構によってベルト102上にピックア
ップ給送され、これによって印刷用紙101がベルト1
02上に載置されることになる。
【0028】[記録機構B]ベルト102の回転駆動に
よって搬送される印刷用紙101に対して、本実施の形
態では、インクジェット記録方式によって画像記録動作
を行なう。つまり、本実施の形態の記録装置では、ベル
ト102の上面に対面させてインクジェットヘッド10
5が配置されている。そこで、このインクジェットヘッ
ド105からインク液滴IDを選択的に吐出させて印刷
用紙101に向け飛翔させ、印刷用紙101にインク液
滴IDを付着させることによって印刷用紙101に画像
記録動作を実行する。
【0029】ここで、本実施の形態では、インクジェッ
トヘッド105から吐出させるインクとして、前述した
ように、UVインクIKが用いられている。UVインク
は、紫外線を照射することによって硬化する特性を有し
ている。このようなUVインクIKは、光重合性のオリ
ゴマー、光重合性モノマー、光重合開始剤、色材である
有機又は無機顔料などを主な組成としている。オリゴマ
ーは、インクが皮膜化(硬化)したときの主成分であ
り、インクの印刷適性を決める要素となる。モノマー
は、インク皮膜骨格の一部となり、オリゴマーだけでは
インクとしてかなりの高粘度となるため、インクジェッ
ト用インクとして適切な粘度に調整するために使用され
る。光重合開始剤は、紫外線を吸収しラジカルを生成さ
せる成分であり、この光重合開始剤がないとUVインク
IKは硬化が始まらない。
【0030】[電磁線照射機構C]前述したように、記
録機構Bにおいては、インクジェットヘッド105から
印刷用紙101上へインク液滴IDを吐出させて画像を
形成する。そして、画像が形成された印刷用紙101
は、紫外線硬化型インクであるUVインクIKを硬化さ
せるために、印刷用紙101の搬送経路上でインクジェ
ットヘッド105よりも下流側に配置された紫外線照射
装置106へ搬送され、この紫外線照射装置106内で
適切な照射条件で紫外線を露光されつつ搬送される。こ
れにより、UVインクIKが印刷用紙101に硬化密着
し、印刷が完了する。
【0031】ここで、紫外線照射装置106について説
明する。紫外線照射装置106は、紫外線ランプ107
とこの紫外線ランプ107から照射された紫外線を印刷
用紙101の方向に反射させる反射板108とがハウジ
ング109に収納されて保持された基本構造となってい
る。また、ハウジング109の下面には、紫外線ランプ
107からの照射光を外部に導くための紫外線透過板1
10が取り付けられている。この紫外線透過板110
は、石英ガラス等のような紫外線の透過が良好な部材に
よって作成されている。
【0032】紫外線ランプ107は、紫外線を照射する
光源部として用いられているが、紫外線ランプ107に
替えて、水銀ランプやメタルハライドランプなどを使用
しても良い。
【0033】反射板108は、紫外線を効率よく反射し
て印刷用紙101に集光させることを目的として設けら
れている。このような反射板108は、表面が鏡面から
なるアルミ板によって成形されている。発生した紫外線
は、印刷用紙101とUVインクIKとの特性により決
められる最適な照射条件で印刷用紙101へ照射され
る。
【0034】なお、本実施の形態においては、紫外線照
射装置106としてフュージョンUVシステムズ製のH
P−6を用い、紫外線ランプ107として発光波長が3
50〜380nmにピークがあるDバルブを使用してい
る。
【0035】次いで、紫外線ランプ107は、点灯時に
は100℃以上の高温に達するため、紫外線照射装置1
06内の各部を温度上昇させることになり、また、紫外
線ランプ107は、紫外線のみならず赤外エネルギーも
同時に放射する。このため、紫外線ランプ107を冷却
するための冷却手段が必要となる。そこで、本実施の形
態では、図2に示すように、強制空冷方式による冷却手
段が設けられている。つまり、送風手段(図示しない)
から空気を送風し、送風した空気(空気の流れを矢印で
示す)を紫外線ランプ107に照射する。紫外線ランプ
107を通過して温められた空気は、直接、紫外線透過
板110に当たり、ハウジング109内に設けられた送
風路111を経由して、排風手段(図示せず)により吸
引されながら排風される。このような強制冷却過程にお
いて、紫外線透過板110は、冷却用の空気が印刷用紙
101に直接当たらないようにしている。これによっ
て、印刷用紙101の巻き上がりや、印刷用紙101に
対する送風された空気中に含まれるゴミの付着等が防止
される。
【0036】[吸引機構D]次に、モノマーを吸引する
吸引機構Dについて説明する。
【0037】図2に示すように、紫外線照射装置106
の近傍には、搬送機構Aにおけるベルト102の両側部
側に位置させて、一対の吸引口112が配設されてい
る。吸引機構Dは、吸引口112の周辺の空気をそれら
の吸引口112に連結された吸引パイプ113の内部に
吸引する構造を有する。これにより、紫外線の照射中に
印刷用紙101から発生する蒸気成分、すなわち、未硬
化のインク成分ガスを吸引し、このようなインク成分ガ
スが紫外線照射装置106へ流れ込むことを防止するこ
とができる。図2中の矢印は、空気の流れを示してい
る。
【0038】UVインクIKは、インクジェットヘッド
105から吐出後、印刷用紙101に着弾し、所定時間
後に紫外線照射装置106内へ搬送されることになる。
ところが、印刷用紙101に対する着弾から紫外線が照
射されて硬化されるまでの間、UVインクIKの一部
は、印刷用紙101中へ浸透してしまう。すると、印刷
用紙101中へ浸透したUVインクIKに対して紫外線
が照射されても、印刷用紙101自身が紫外線を遮光し
てしまい、紫外線エネルギーがUVインクIKの浸透部
分まで十分に達することが少ない。このため、印刷用紙
101に付着したUVインクIKを100%完全に硬化
させることは困難である。このようなことから、モノマ
ーや光重合開始剤などのインク中の組成物が、微量では
あるが印刷用紙101中に残留したり、あるいは蒸気と
なって印刷用紙101から放出したりすることになる。
蒸気成分として放出された未反応モノマー等は、印刷枚
数が少ないときは特に問題とならないが、印刷枚数が多
くなるにつれて、紫外線照射装置106の近傍部材に付
着し印刷用紙101を汚染したり、あるいは、紫外線透
過板110に付着したりして紫外線透過量の低下を引き
起こしたりしてしまうという不都合がある。特に、紫外
線透過板の紫外線透過量が低下すると、印刷用紙101
の硬化特性を低下させることにもなり、極めて不都合で
ある。
【0039】そこで、本実施の形態では、吸引機構Dを
設けることで、印刷用紙101から発生するインク蒸気
成分をベルト102の両側方に設置した吸引口112へ
流れ込ませる。これにより、印刷用紙101の残留モノ
マーを低減し、また、紫外線ランプ107や印刷用紙1
01の搬送機構A等の汚染を低減する。
【0040】本実施の形態において、吸引機構Dを用い
た蒸気成分の回収・排出効果は、反射板108や紫外線
透過板110をクリーニングする回数が減少したこと、
つまり、それらをクリーニングするまでの期間が延長さ
れたこと、多数枚印刷における印刷用紙101の非印字
面の汚れが減少したこと、印刷完了後(UVインクIK
の硬化終了後)における印刷用紙101から発生する臭
気が減少したこと、等から実証される。なお、印刷用紙
101から発生する臭気は、UVインクIKの主に未反
応成分(モノマー、光重合開始剤)が原因となる推定さ
れる。
【0041】また、本実施の形態の記録装置では、派生
的な効果として、記録装置内の結露防止という効果も得
られる。つまり、紫外線照射時は、印刷用紙101もあ
る程度の温度に昇温し、未反応のインク成分ガスと共に
印刷用紙101の吸湿度に応じて水蒸気が雰囲気中に発
生する。ところが、このような水蒸気は、記録装置内の
低温部分に結露する場合があり、その結露が原因で印刷
用紙101を濡らしたり、印刷用紙101の搬送に障害
をもたらしたりすることがある。これに対して、本実施
の形態では、吸引機構Dによる空気吸引により、結露に
よる障害を低減することができる。
【0042】次いで、本発明の第2の実施の形態を図3
及び図4に基づいて説明する。図3は印刷用紙101を
搬送する搬送機構Aの平面図、図4は紫外線照射装置1
06及び吸引機構Dの縦断側面図である。なお、第1の
実施の形態と同一部分は同一符号で示し説明も省略す
る。
【0043】本実施の形態は、吸引口112を印刷用紙
101への紫外線照射エリアの直下に配置する構成であ
る。つまり、図3に示すように、印刷用紙101への紫
外線照射エリアに位置させて、耐熱性を有する孔空きの
通気構造を有するグリッドプレート121が設けられ、
このグリッドプレート121の下方に位置させて吸引口
112が設けられている。これらのグリッドプレート1
21及び吸引口112は、印刷用紙101の幅と略同一
の幅に形成されている。また、吸引口112は、その全
面に吸引力を生ずる。そして、印刷用紙101を搬送す
る搬送機構Aにおけるベルト搬送機構は、印刷用紙10
1の両側部のみを搬送するように2分割され、グリッド
プレート121を回避する位置に配置されている。
【0044】このような構成において、紫外線照射装置
106を用いて印刷用紙101に付着したUVインクI
Kに対し紫外線照射を行なうに際して、未反応の蒸気成
分として印刷用紙101から放出される汚染物は、グリ
ッドプレート121を介して吸引口112から吸引され
る。これにより、未定着のUVインクIKから放出され
る汚染物を吸引排出することがより効果的に行われ、印
刷用紙101や紫外線透過板110の汚染を最小限に留
めることが可能となる。
【0045】この際、紫外線照射中の印刷用紙101は
かなり高い温度になっており、UVインクIK中の未反
応物は蒸気成分として放出され易い状態である。これに
対して、吸引口112であるグリッドプレート121及
び吸引口112が照射エリア内に設けられていることか
ら、蒸気成分をより効率よく回収できる。
【0046】なお、実施に当たっては、吸引口112と
印刷用紙101との間のギャップを小さくすることで、
吸引効果を大きくすることができる。
【0047】また、吸引機構Dに関しては、第1の実施
の形態として紹介した吸引機構Dと第2の実施の形態と
して紹介した吸引機構Dとを組み合わせて構成しても良
い。
【0048】次いで、本発明の第3の実施の形態を説明
する。第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同一部
分は同一符号で示し説明も省略する。
【0049】本実施の形態は、搬送機構Aにおけるベル
ト102に通気性を持たせている。そして、吸引口11
2を印刷用紙101への紫外線照射エリアの直下に配置
している。つまり、第2の実施の形態として図3に示し
た一例のように、印刷用紙101への紫外線照射エリア
に位置させて、耐熱性を有する孔空きの通気構造を有す
るグリッドプレート121を吸引口112として設けて
いる。このグリッドプレート121は、印刷用紙101
の幅と略同一の幅に形成されており、その全面に吸引力
を生ずる。
【0050】このような構成において、印刷用紙101
を搬送用のベルト102上に固定的に載置した状態で印
刷用紙101に吸引力を作用させることができる。これ
により、蒸気成分の吸引力を増加させることができ、し
たがって、未硬化のUVインクIKから発生する汚染物
除去について、さらに有効な作用を及ぼすことが可能と
なる。
【0051】なお、実施に当たっては、吸引機構Dに関
しては、第1の実施の形態として紹介した吸引機構Dと
第3の実施の形態として紹介した吸引機構Dとを組み合
わせて構成しても良い。
【0052】次いで、本発明の第4の実施の形態を図5
を用いて説明する。図5は、紫外線照射装置106及び
吸引機構Dの縦断側面図である。なお、第2の実施の形
態と同一部分は同一符号で示し説明も省略する。
【0053】本実施の形態は、吸引機構Dを、紫外線照
射装置106から印刷用紙101へ照射される照射エリ
アよりも、印刷用紙101の搬送方向の下流側に設置す
るようにした構造である。
【0054】これにより、未硬化のUVインクIKによ
る画像を形成された印刷用紙101が照射エリア内に突
入し、これによってUVインクIKの硬化が始まる前
に、未反応インク組成物が吸引機構Dにより吸引される
ことを防止することができる。
【0055】なお、実施に当たっては、UV光以外の他
の電磁輻射線として、電子線で硬化するインクを用いて
も良い。この場合、印刷用紙101に付着したインクに
対して、電子線照射装置によって電子線を照射し、これ
によってインクを硬化させる。
【0056】なお、実施に当たっては、吸引機構Dに関
しては、第1の実施の形態として紹介した吸引機構Dと
第4の実施の形態として紹介した吸引機構Dとを組み合
わせて構成しても良い。
【0057】
【実施例】本発明の発明者等は、UV硬化したUVイン
クIKの未反応成分を吸引機構Dにより吸引する際の具
体的な吸引条件を設定するために、実験を行った。
【0058】実験装置としては、図6に示すように、本
発明の第2の実施の形態に近似した構成を採用した。つ
まり、印刷用紙101への紫外線照射エリアの直下に配
置したグリッドプレート121の下方に吸引口112を
配置し、この吸引口112に連絡する吸引パイプ113
にポンプ201を接続し、このポンプ201を作動させ
ることによって吸引口112から空気を吸引する構成と
した。そして、この際の吸引力を計測するために、吸引
パイプ113から分岐させて負圧計202を設けた。
【0059】このような構成にすることにより、印刷用
紙101に付着したUVインクIKに対して紫外線を照
射し硬化した後の未反応成分を、印刷用紙101の裏面
から吸引することができる。
【0060】そして、本発明の発明者等は、印刷用紙1
01として市販のインクジエット記録紙を用いて実際に
インクジェット記録方式による画像形成動作を行ない、
吸引力に対応した臭気の評価を行った。この際、紫外線
の照射タイミングは、UVインクIKの吐出後、0.5
秒後である。その結果、 0〜−5mmHg :臭気がある −5〜−10mmHg:少し臭気を感じる −10mmHg以下 :殆ど臭気を感じない という結果が得られた。
【0061】この時の印刷用紙101の周囲温度に関し
て、40℃の場合と50℃の場合とを比較すると、多
少、50℃の方が臭気の程度が少なかった。また、30
℃においては、−10mmHgでかなりの臭気が残り、
吸引による効果の効率が小さいと考えられる。
【0062】このような実験結果から、−5mmHg程
度の負圧でも印刷用紙101に残留する臭気成分をある
程度除去することはできるが完全に除去することは困難
であることが分る。そして、確実に臭気を除去するため
には、−10mmHg以下の負圧で吸引することが必要
であることが分る。
【0063】
【発明の効果】本発明によれば、電磁輻射線硬化特性を
有するインク成分中に含まれるモノマー成分等が引き起
こす悪影響を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す記録装置全体
の概略側面図である。
【図2】紫外線照射装置及び吸引機構の縦断正面図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す印刷用紙を搬
送する搬送機構の平面図である。
【図4】紫外線照射装置及び吸引機構の縦断側面図であ
る。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示す紫外線照射装
置及び吸引機構の縦断側面図である。
【図6】本発明の実施例として、実験に用いた吸引機構
の縦断側面図である。
【符号の説明】 101 記録媒体(印刷用紙) 102 ベルト A ベルト搬送機構(搬送機構) D 吸引機構 IK 電磁輻射線により硬化するインク(UVイン
ク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 和彦 静岡県三島市南町6番78号 東芝テック株 式会社三島事業所内 (72)発明者 古谷田 実 静岡県三島市南町6番78号 東芝テック株 式会社三島事業所内 Fターム(参考) 2C020 CB00 2C056 EA04 EA16 FC01 FD20 HA29 HA33 KD10

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に電磁輻射線により硬化するイ
    ンクを付着させ、電磁輻射線を照射してインクを硬化密
    着させる記録装置において、 記録媒体に対する電磁輻射線の照射位置又は照射位置近
    傍で少なくとも記録媒体に付着したインクから発生する
    成分を吸引する吸引機構を設け、記録媒体に付着させた
    インクに電磁輻射線を照射している間、前記吸引機構を
    動作させるようにしたことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記吸引機構は、記録媒体の両側方から
    吸引動作を行なうことを特徴とする請求項1記載の記録
    装置。
  3. 【請求項3】 記録媒体をベルトによって搬送するベル
    ト搬送機構を備え、前記吸引機構は、前記ベルトの両側
    方から吸引動作を行なうことを特徴とする請求項2記載
    の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記吸引機構は、記録媒体に対して電磁
    輻射線を照射する方向と反対側から吸引動作を行なうこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記吸引機構による吸引動作範囲の両側
    に記録媒体の両側部を一対のベルトによって搬送するベ
    ルト搬送機構を備えることを特徴とする請求項4記載の
    記録装置。
  6. 【請求項6】 記録媒体を通気性を有するベルトによっ
    て搬送するベルト搬送機構を備え、前記吸引機構は、前
    記ベルトを介して吸引動作を行なうことを特徴とする請
    求項4記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記吸引機構は、記録媒体に対する電磁
    輻射線の照射位置よりも下流側で記録媒体に付着したイ
    ンクから発生する成分を吸引することを特徴とする請求
    項1、2、3、4、5又は6記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記吸引機構は、記録媒体の近傍の雰囲
    気温度が40℃以上のとき、負圧−10mmHg以下の
    吸引力で吸引動作を行なうことを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5、6又は7記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 電磁輻射線は、紫外線であることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の
    記録装置。
  10. 【請求項10】 電磁輻射線は、電子線であることを特
    徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載
    の記録装置。
  11. 【請求項11】 インクジェット記録方式で記録動作を
    行なうことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
    6、7、8、9又は10記載の記録装置。
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