JP2015227043A - 画像記録装置、ニス付与装置及びニス付与方法 - Google Patents

画像記録装置、ニス付与装置及びニス付与方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ニス付与工程前の媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にしつつ、コンパクトな搬送系を実現する画像記録装置、ニス付与装置及びニス付与方法を提供する。【解決手段】記録媒体の記録面の反対面を搬送胴の外周面に向ける凹状の湾曲した区間を有する搬送経路に沿って記録媒体を搬送する把持搬送手段と、湾曲した区間において吹き付け風を供給する送風手段と、湾曲した区間に沿った湾曲面を有し、少なくとも湾曲面に送風手段からの吹き付け風を通気させる通気穴を有するガイド手段と、を備えたニス付与装置によって上記課題を解決する。【選択図】図1

Description

本発明は、画像記録装置、ニス付与装置及びニス付与方法に関し、特にニスを付与する記録媒体の表面安定化技術に関する。
インクジェットヘッドによる画像記録において、高画質の画像を得るために、水性インクで記録された画像をヒータ等で加熱、乾燥することで記録媒体に定着させることが一般的に行われている。さらに、記録された画像の保護或いは光沢付与などの目的で、乾燥定着後にオーバーコート工程を行う場合がある。このオーバーコートは、例えば、水性ニス液、紫外線硬化型ニス液を記録媒体に塗布し、定着させるニスコートが用いられる。
特許文献1には、無端状のベルトにより搬送される記録媒体に対して、上流記録ヘッドにより印刷画像を記録し、その後下流記録ヘッドによりオーバーコートを施すプリンタが記載されている。
特開2009―226755号公報
インクジェット記録後の乾燥定着の条件により、オーバーコート液の物性やオーバーコート層とインク層との界面状態が変化し、オーバーコート層の膜物性が適切でなくなる場合がある。例えば、インク層が高温になることで、オーバーコート層表面の乾燥が過度に進み、オーバーコート層が平滑にならなくなったり、インク層表面に偏在するすべり促進剤がオーバーコート液をはじいたり、インク層とオーバーコート層の密着性を劣化させたりする等が発生する場合がある。
したがって、オーバーコート工程の直前のインク層の温度や乾燥定着の状態を制御し、オーバーコート層の性能を安定化させる必要がある。
しかしながら、特許文献1では、記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にできないという問題点があった。
また、特許文献1では、画像記録、乾燥、オーバーコートの全ての工程の記録媒体の搬送を1つの無端状のベルトを用いて行っており、記録媒体の搬送経路が長いという問題点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、記録媒体をコンパクトな搬送系を用いて搬送し、ニス付与工程前の記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にする画像記録装置、ニス付与装置及びニス付与方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためにニス付与装置の一の態様は、記録面に画像が記録された記録媒体の端部を把持して搬送経路に沿って搬送する把持搬送手段と、把持搬送手段によって搬送される記録媒体の記録面に対して吹き付け風を供給する第1送風手段と、第1送風手段によって吹き付け風が供給される記録媒体を記録面の反対面側からガイドするガイド手段と、把持搬送手段から記録媒体を受け取り、記録媒体を外周面に保持して搬送する搬送胴と、搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面にニスを付与するニス付与手段とを備え、把持搬送手段の搬送経路は、記録媒体の記録面の反対面を搬送胴の外周面に向ける凹状の湾曲した区間を有し、第1送風手段は、湾曲した区間において吹き付け風を供給し、ガイド手段は、湾曲した区間に沿った湾曲面を有し、少なくとも湾曲面に第1送風手段からの吹き付け風を通気させる通気穴を備えた。
本態様によれば、画像が記録された記録媒体に吹き付け風を供給するので、ニス付与前の記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。これにより、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。さらに、湾曲した区間において吹き付け風を供給することで、コンパクトな搬送系を実現することができる。また、吹き付け風が供給される湾曲面に通気穴を備えたため、余計な吹き付け風を通気させることができる。
ガイド手段は、記録媒体の搬送に伴って回転する搬送ローラが設けられていることが好ましい。これにより、記録媒体の裏面がガイド手段との接触により損傷することを防止することができる。なお、搬送ローラとして、コロや球形のベアリングを用いることができる。
ガイド手段は、把持搬送手段の搬送経路に沿った搬送ガイド部であって、湾曲面を含む搬送ガイド部と、ガイド手段の端部であって、搬送経路の上流側の端部に向かうほど搬送経路との距離が離れる排気部と、を有することが好ましい。これにより、ガイド手段の端部に排気口を形成することができ、排気口から記録媒体に供給された吹き付け風を適切に排気することができる。
把持搬送手段によって搬送される記録媒体の先端が第1送風手段による吹き付け風が供給される位置に到達した際の記録媒体の後端の位置に対して、ガイド手段の搬送経路の上流側の端部は、把持搬送手段の搬送経路の上流側に位置することが好ましい。このように、ガイド手段の端部の位置を設定することで、記録媒体により排気口が塞がれることがなく、記録媒体に供給された吹き付け風を適切に排気することができる。
ガイド手段は、第1開口率で通気穴が設けられた湾曲面を含む第1搬送ガイド部と、第1搬送ガイド部よりも搬送経路の上流側に位置する第2搬送ガイド部であって、第1開口率よりも高い第2開口率で通気穴が設けられた第2搬送ガイド部と、を有することが好ましい。これにより、記録媒体に供給された吹き付け風を適切に排気することができる。
搬送胴の把持搬送手段からの記録媒体の受け取り位置からニス付与手段までの間に第1冷却手段を備えることが好ましい。これにより、搬送胴の温度や、ニス付与前の記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。したがって、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。
第1冷却手段は、搬送胴との間で記録媒体を挟持して記録媒体を冷却する第1冷却ローラを備えることが好ましい。これにより、記録媒体の搬送経路を長くすることなく、記録媒体の温度を適切な状態にすることができる。
第1冷却ローラは、搬送胴との間に隙間が設けられていることが好ましい。この隙間は、記録媒体の厚みよりも小さい値に設定される。これにより、搬送される記録媒体を冷却するとともに、記録媒体が搬送されない場合に搬送胴と冷却ローラとの接触により搬送胴や冷却ローラが損傷することを防止することができる。
第1冷却ローラの外周面は、記録媒体の記録面に凹凸を設けるための粗さを有することが好ましい。例えば、冷却ローラの外周面を5[μm]〜100[μm]程度の表面粗さとすることができる。これにより、インク層とニス層との密着性を向上させることができる。
第1冷却手段は、搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面に対して吹き付け風を供給する第2送風手段を備えることが好ましい。これにより、搬送胴の温度を適切な状態に維持することができ、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。
ニス付与手段によってニスが付与された記録媒体を前記搬送胴から受け取り、記録媒体を搬送する搬送手段を備え、搬送胴の搬送手段への記録媒体の受け渡し位置から把持搬送手段からの記録媒体の受け取り位置までの間に第2冷却手段を備えることが好ましい。これにより、搬送胴の温度を適切な状態に維持することができ、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。
第2冷却手段は、搬送胴に接して搬送胴を冷却する第2冷却ローラを備えることが好ましい。また、第2冷却手段は、搬送胴に対して吹き付け風を供給する第3送風手段を備えてもよい。これにより、搬送胴の温度を適切な状態に維持することができる。
把持搬送手段の搬送経路の第1送風手段より上流側に、把持搬送手段によって搬送される記録媒体の記録面を加熱乾燥させる加熱乾燥手段を備え、第1送風手段は、加熱乾燥手段によって加熱された記録媒体を吹き付け風によって冷却することが好ましい。これにより、記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にすることができる。
把持搬送手段は、無端状のチェーンと、無端状のチェーンが巻きかけられる1対のスプロケットと、無端状のチェーンに設けられたグリッパとを有し、把持搬送手段の搬送経路の凹状の湾曲した区間は、スプロケットに沿った区間であることが好ましい。本態様は、1対のスプロケットに巻きかけられる無端状のチェーンを用いたチェーングリッパ等の把持搬送手段による記録媒体の搬送に好適に用いることができる。
上記目的を達成するために画像記録装置の一の態様は、記録媒体の記録面にインクを付与して画像を記録する画像記録手段と、記録面に画像が記録された記録媒体の端部を把持して搬送経路に沿って搬送する把持搬送手段と、把持搬送手段によって搬送される記録媒体の記録面に対して吹き付け風を供給する第1送風手段と、第1送風手段によって吹き付け風が供給される記録媒体を記録面の反対面側からガイドするガイド手段と、把持搬送手段から記録媒体を受け取り、記録媒体を外周面に保持して搬送する搬送胴と、搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面にニスを付与するニス付与手段とを備え、把持搬送手段の搬送経路は、記録媒体の記録面の反対面を搬送胴の外周面に向ける凹状の湾曲した区間を有し、第1送風手段は、湾曲した区間において吹き付け風を供給し、ガイド手段は、湾曲した区間に沿った湾曲面を有し、少なくとも湾曲面に第1送風手段からの吹き付け風を通気させる通気穴を備えたニス付与装置であって、画像が記録された記録媒体の記録面にニスを付与するニス付与装置と、ニスが付与された記録媒体の記録面を乾燥させるニス乾燥手段とを備えた。
本態様によれば、画像が記録された記録媒体に吹き付け風を供給し、記録媒体が搬送されていない場合は吹き付け風を通気穴に通気させるので、ニス付与前の記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。したがって、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。さらに、湾曲した区間において吹き付け風を供給することでコンパクトな搬送系を実現することができる。
ニス付与手段は、記録媒体の記録面に接触して表面に保持したニスを転写塗布するニス塗布ローラであることが好ましい。これにより、記録媒体の記録面にニスを一様に付与することができるので、ニス乾燥手段によるニスの乾燥を安定させることができる。
上記目的を達成するためにニス付与方法の一の態様は、記録面に画像が記録された記録媒体を把持搬送手段によって端部を把持して搬送経路に沿って搬送する乾燥搬送工程と、把持搬送手段によって搬送される記録媒体を記録面の反対面側からガイド手段によってガイドし、記録面に対して第1送風手段によって吹き付け風を供給する送風工程と、把持搬送手段から記録媒体を受け取り、記録媒体を搬送胴の外周面に保持して搬送するニス付与搬送工程と、搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面にニスを付与するニス付与工程とを備え、乾燥搬送工程の搬送経路は、記録媒体の記録面の反対面を搬送胴の外周面に向ける凹状の湾曲した区間を有し、送風工程は、湾曲した区間において吹き付け風を供給し、ガイド手段は、湾曲した区間に沿った湾曲面を有し、少なくとも湾曲面に第1送風手段からの吹き付け風を通気させる通気穴を備えた。
本態様によれば、画像が記録された記録媒体に吹き付け風を供給し、記録媒体が搬送されていない場合は吹き付け風を通気穴に通気させるので、ニス付与前の記録媒体の温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。したがって、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。さらに、湾曲した区間において吹き付け風を供給することでコンパクトな搬送系を実現することができる。
本発明によれば、コンパクトな搬送系を用いてオーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。
図1は、インクジェット記録装置10の全体構成図である。 図2は、ニス前処理部60の第1送風ユニット62及びガイドボード66の斜視図である。 図3は、第1送風ユニット62の吹き付け開始位置と排気口75の位置との距離を説明するための用紙Pの搬送経路の概略図である。 図4は、第1送風ユニット62及びコロ69を併設したガイドボード66の斜視図である。 図5は、ニス圧胴52と第1冷却ローラ78との位置関係を示す側面図である。 図6は、ニス圧胴52と第1冷却ローラ78との位置関係を示す正面図である。 図7は、第1冷却ローラ78の形状を示す正面図である。 図8は、インクジェット記録装置110の全体構成図である。 図9は、ニス前処理部60の第1送風ユニット62及びガイド部材166の斜視図である。 図10は、ニス前処理部60の第1送風ユニット62及びガイド部材166の斜視図である。 図11は、ニス前処理部60の第2送風ユニット182による吹き付け風の流れを説明するための図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
<第1の実施形態>
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
図1に示すインクジェット記録装置10(画像記録装置の一例)は、枚葉の用紙P(記録媒体の一例)に水性インク(以下、単にインクという)を用いて画像を記録するインクジェット方式のプリンタである。インクジェット記録装置10は、画像記録部20、第1チェーン搬送部30、インク乾燥定着部40、ニス付与部50、ニス前処理部60、第2チェーン搬送部80、ニス乾燥定着部90等を備えている。後述するように、インクジェット記録装置10は、ニス付与装置100を備えている。
〈画像記録部〉
画像記録部20は、用紙Pの記録面にインクを付与して画像を記録する画像記録手段であり、搬送胴22、ヘッドユニット24(記録手段の一例)等から構成される。
搬送胴22は、給紙部(不図示)から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを外周面に保持して回転搬送し、第1チェーン搬送部30に受け渡す円筒形状のドラムである。搬送胴22は、回転軸(不図示)に固定されており、回転軸を中心に回転駆動される。また、搬送胴22は、外周面に爪形状のグリッパ(不図示)を備えている。このグリッパは、給紙部から用紙Pが受け渡される位置で用紙Pの先端を把持し、第1チェーン搬送部30に用紙を受け渡す位置で用紙Pの把持を解除する。
搬送胴22の外周面には吸引孔(不図示)が多数形成されており、吸引孔に発生させた負圧によって用紙Pが搬送胴22の外周面に吸着保持される。なお、負圧吸引によって用紙Pを吸着固定する構成に限らず、例えば、静電吸着により用紙Pを吸着保持してもよい。
ヘッドユニット24は、搬送胴22によって搬送される用紙Pの記録面にそれぞれマゼンタ(M)、黒(K)、シアン(C)、イエロー(Y)の4色の水性インクを付与するインクジェットヘッド24M,24K,24C,24Yを備えている。インクジェットヘッド24M,24K,24C,24Yは、それぞれノズル面(不図示)を搬送胴22に向けて配置されており、ノズル面にはインクを吐出する複数のノズル(不図示)が設けられている。
以上のように構成された画像記録部20は、給紙部(不図示)から供給された用紙Pの先端をグリッパ(不図示)により把持し、用紙Pを搬送胴22の外周面に保持し、搬送胴22を回転させることで用紙Pを搬送する。インクジェットヘッド24M,24K,24C,24Yは、それぞれノズル面が対向する位置に搬送されてきた用紙Pに対して各色インクを吐出し、用紙Pの記録面に画像を記録する。その後、搬送胴22は、第1チェーン搬送部30に画像が記録された用紙Pを受け渡す。
〈第1チェーン搬送部〉
第1チェーン搬送部30(把持搬送手段の一例)は、画像記録部20から受け取った用紙Pをニス付与部50まで搬送するチェーングリッパであり、第1スプロケット32、第2スプロケット34、チェーン36、グリッパ38等から構成される。
第1スプロケット32は画像記録部20側に設置され、第2スプロケット34はニス付与部50側に設置されている。第1スプロケット32と第2スプロケット34とは、軸受(不図示)に軸支されて回転自在に設けられるとともに、第1スプロケット32にはモータ(不図示)が連結される。
チェーン36は無端状に形成されており、第1スプロケット32及び第2スプロケット34(1対のスプロケットの一例)に巻き掛けられている。第1スプロケット32と第2スプロケット34との間には、チェーン36の走行をガイドする複数のチェーンガイド(不図示)が設けられている。
第1スプロケット32、第2スプロケット34、チェーン36、及びチェーンガイド(不図示)は、それぞれ一対で構成され、用紙Pの搬送経路の両側(搬送方向に直交する方向における用紙Pの両側)に配設される。
グリッパ38は、一対で設けられるチェーン36に掛け渡されて設置され、チェーン36に一定の間隔をもって複数取り付けられている。グリッパ38は、搬送胴22から用紙Pが受け渡される位置で用紙Pの先端を把持し、ニス圧胴52に用紙を受け渡す位置で用紙Pの把持を解除する。
以上のように構成された第1チェーン搬送部30は、第1スプロケット32に接続されたモータ(不図示)を駆動すると、第1スプロケット32が図1において右回りに回転し、チェーン36が走行する。グリッパ38は、搬送胴22から受け渡された用紙Pの先端を把持し、チェーン36の走行経路に沿って移動することで用紙Pを搬送し、ニス圧胴52に用紙を受け渡す。これにより、用紙Pが搬送経路に沿って搬送される。
〈インク乾燥定着部〉
インク乾燥定着部40(加熱乾燥手段の一例)は、通過する用紙Pの記録面のインクを乾燥定着させる加熱定着手段であり、加熱乾燥ユニット42、ガイドボード44、ジャムセンサ46a,46b等から構成される。
加熱乾燥ユニット42は、赤外線ヒータ42H及びホットエアナイフ42Nから構成され、赤外線ヒータ42Hにより空気を加熱し、ホットエアナイフ42Nにより加熱した空気を用紙Pへ吹き付ける。
加熱乾燥ユニット42と対向する位置には、ガイド手段の一例であるガイドボード44が配置されている。ガイドボード44は矩形の板状部材であり、用紙Pを保持する平坦な用紙保持面を備えている。用紙保持面の用紙Pの搬送方向のサイズは加熱乾燥ユニット42よりも大きく、用紙Pの搬送方向に直交する方向のサイズは用紙Pの幅よりも大きく形成されている。
ガイドボード44は、チェーン36から一定の距離を離して、用紙保持面を加熱乾燥ユニット42に向けて配置されている。用紙保持面には多数の吸着孔(不図示)が設けられており、吸着孔に連通するポンプ等の吸着手段(不図示)により、第1チェーン搬送部30により搬送される用紙Pを用紙保持面に吸着する。
ジャムセンサ46a,46bは、それぞれ用紙Pの搬送経路における加熱乾燥ユニット42の直前及び直後に配置されている。ジャムセンサ46a,46bにより、用紙Pの搬送の有無を検出することで、インク乾燥定着部40における用紙Pのジャム(詰まり)を検出することができる。
以上のように構成されたインク乾燥定着部40は、第1チェーン搬送部30によって搬送される用紙Pを記録面の裏面(反対面)側からガイドボード44により吸着し、加熱乾燥ユニット42により用紙Pの記録面を加熱して記録面のインクを乾燥定着させる。
このとき、ジャムセンサ46aにおいて検出された用紙Pが一定時間経過後にジャムセンサ46bにおいて検出されない場合は、インク乾燥定着部40においてジャムが発生したと判断する。ジャムと判断した場合は、用紙Pの搬送を強制的に停止させ、加熱乾燥ユニット42の熱源への通電を遮断する等の安全確保措置を行う。
〈ニス付与部〉
ニス付与部50(ニス付与手段の一例)は、画像が記録された用紙Pの記録面にニス液(コーティング液)を塗布するニス液塗布手段であり、ニス圧胴52、ニス胴54、ニス供給ローラ56、ニスチャンバー58等から構成される。
ニス圧胴52は、第1チェーン搬送部30から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを外周面に保持して回転搬送し、第2チェーン搬送部80に受け渡す円筒形状のドラムである。ニス圧胴52は、回転軸(不図示)に固定されており、回転軸を中心に回転駆動される。さらに、ニス圧胴52は、外周面に爪形状のグリッパ52G(図5参照)を備えている。このグリッパは、第1チェーン搬送部30から用紙Pが受け渡される位置で用紙Pの先端を把持し、第2チェーン搬送部80に用紙を受け渡す位置で用紙Pの把持を解除する。
ニス胴54は、表面に保持したニス液を用紙Pの記録面に転写塗布(コーティング)するニス塗布ローラであり、外周面にはニス版(不図示、樹脂版あるいはブランケット)が巻かれている。ニス供給ローラ56は、ニス胴54のニス版表面に一定量のニス液を供給する計量ローラである。ニスチャンバー58は、ニス液を貯留しており、このニス液にニス供給ローラ56の一部を浸漬することで、ニス供給ローラ56にニス液を供給する。ニスチャンバー58へのニス液の供給は、ニス液循環装置(不図示)によって行われる。
使用されるニスの種類については、特に限定はなく、例えば、水性ニス、紫外線硬化型ニス(UVニス)等を用いることができる。
以上のように構成されたニス付与部50は、ニスチャンバー58からニス供給ローラ56にニス液が供給される。ニスチャンバー58から供給されたニス液は、チャンバーブレード(不図示)によりニス供給ローラ56の表面から余分なニス液が掻き落とされることで、ニス供給ローラ56にニス液が定量計量かつ均一に供給される。続いて、ニス供給ローラ56からニス胴54のニス版(不図示)に、計量されたニス液が均一に転写される。
一方、第1チェーン搬送部30からニス圧胴52に受け渡された用紙Pは、ニス圧胴52の外周面に保持され、ニス圧胴52が回転することで搬送され、ニス圧胴52とニス胴54との接触点(ニップ点)に到達する。
ニス胴54のニス版に均一塗布されて保持されたニス液は、ニス版とニス圧胴52によって搬送される用紙Pとがニップ点において接触することで、用紙Pの記録面に一様に転写塗布される。このように、ニス液が用紙Pの記録面に一様に転写されることで、ニス乾燥定着部90におけるニス液の乾燥定着が安定する。
ニス胴54によって用紙Pの記録面にニス液を一様に転写塗布した後、ニス圧胴52は、第2チェーン搬送部80に用紙Pを受け渡す。
なお、ニス付与部50は、ニスチャンバー58のチャンバーブレード(不図示)とニス供給ローラ56との接触圧力や、ニス胴54とニス圧胴52との圧力、即ちニス胴54のニス版とニス圧胴52に保持された用紙Pとのニップ圧力を調整できるように構成されている。また、ニス供給ローラ56の表面とニス胴54のニス版の表面との線速度を調整可能に構成されており、用紙Pへのニス液の供給量を調整することも可能である。
また、ニス付与部50には安全カバー(不図示)が設けられており、ニス付与中に安全カバーが開かないように制御される。また、ニス付与部50は、安全カバーが開いている状態ではニス液の塗布処理を行うことができないように構成される。
また、用紙Pに記録される画像パターンに合わせて、用紙Pの記録面にニス液のパターンを塗布する場合もあり、スポットニスと呼ばれている。スポットニスは、記録した画像に対する位置合わせが必要であり、位置合わせのためにニス胴54に巻かれたニス版を移動させる機能を備えている。このニス版の移動は、送り方向の位置調整(天地調整)及び幅方向の位置調整(左右調整)は、ニス胴54及びギア(不図示)の噛み合いを調整することで行う。また、斜めの調整は、ニス版を斜めに貼り(巻き)直したり、ニス圧胴52への用紙Pの受け渡しを斜めにしたりすることで行う。
〈ニス付与部の洗浄〉
ニス付与部50は、ニス液塗布処理終了後に、ニス胴54やニス供給ローラ56を清掃する必要がある。その際に、用紙Pの搬送経路(ニス圧胴52)と切り離し、独立に作業できるように、ニス胴54、ニス供給ローラ56、ニスチャンバー58が一体でニス圧胴52に対して昇降できる構造を有している。ニス胴54、ニス供給ローラ56、ニスチャンバー58をニス圧胴52から切り離し、用紙Pの搬送経路との間に安全シャッターを設けることで、ニス胴54、ニス供給ローラ56、ニスチャンバー58のメンテナンスが安全に実施できる構造になっている。
また、ニス胴54及びニス供給ローラ56を清掃する場合は、操作部(不図示)等を用いて、通常使用時よりも低速に回転させ、清掃の補助動作をさせる必要がある。この作業中にニス胴54やニス供給ローラ56等が高速に回転すると危険なため、ニス供給ローラ56を覆うカバー(不図示)が開放されている場合には高速回転しないように構成にしたり、ニス胴54やニス供給ローラ56のある速度以上の回転速度を検出すると回転を停止させたりする安全装置を設けてもよい。
また、ニス付与部50の清掃作業中に布などの清掃部材が各回転体に巻き込まれるなどの危険に対して、ニス付与部50に対する非常停止スイッチをニス付与部50の操作面両側に設けるなど、安全装置を設けてもよい。
また、水性ニスと紫外線硬化型ニスを切り替える場合には、両者は液の混合によって性能が著しく劣化するため、混合することがないように、ニス液循環装置(不図示)内のポンプおよび配管、ニスチャンバー58を2系統独立設けることが好ましい。これにより、配管路内の洗浄は、多少の洗浄残りがあっても、大きな性能劣化に至ることはない。また、洗浄工程も水性ニスと紫外線硬化型ニスで使用する洗浄液が異なったり、洗浄する工程順番が異なっていたりするので、それぞれのニス液の種類に応じた洗浄プログラムで自動的に洗浄するように構成されている。
〈ニス前処理部〉
ニス前処理部60は、用紙Pの記録面に画像を記録してからニス液を塗布するまでの間に、記録面の温度や乾燥状態を適切な状態にする前処理手段であり、第1送風ユニット62、ガイドボード66、第1冷却ローラ78等から構成される。
第1送風ユニット62(第1送風手段の一例)は、第1チェーン搬送部30により搬送される用紙Pの記録面へ吹き付け風を供給する第1電動ファン64(図2参照)を備えている。第1送風ユニット62は、第1チェーン搬送部30による用紙Pの搬送の有無にかかわらず、第1電動ファン64により常時吹き付け風を供給する。
また、第1送風ユニット62と対向する位置には、ガイドボード66が配置されている。ガイドボード66(ガイド手段の一例)は、第1チェーン搬送部30により搬送される用紙Pを裏面側からガイドするガイド面を備えている。
第1冷却ローラ78(第1冷却手段の一例)は、用紙Pに接触することで用紙Pから吸熱し、用紙Pの温度を下げる冷却手段であり、ニス圧胴52の回転に従動して回転する円筒形状のドラムを含んで構成される。第1冷却ローラ78は、ニス圧胴52との間で用紙Pを挟持し、第1冷却ローラ78の外周面が用紙Pの記録面と接触するように設けられている。第1冷却ローラ78には、内部に冷却水を流通させる流通路(不図示)や、内部に風を通気させる通気路(不図示)等の、第1冷却ローラ78自体を冷却する機構が設けられている。
第1冷却ローラ78は、ニス圧胴52の用紙Pの搬送経路において、第1チェーン搬送部30から用紙Pを受け取る位置からニス胴54とのニップ点までの間に配置されている。この位置に配置することで、用紙Pの搬送経路を長くすることなく、用紙Pを冷却することができる。
以上のように構成されたニス前処理部60は、第1チェーン搬送部30によって搬送される用紙Pを記録面の裏面側からガイドボード66によりガイドし、第1送風ユニット62により用紙Pの記録面に空気流を供給して用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にする。また、第1冷却ローラ78は、ニス圧胴52によって搬送される用紙Pの記録面と接触し、用紙Pの温度を適切な状態にする。
なお、本実施形態に係るニス付与装置100は、少なくとも第1チェーン搬送部30、ニス付与部50、ニス前処理部60により構成される。また、ニス付与装置100は、インク乾燥定着部40を含んで構成される態様も可能である。なお、ニス前処理部60の詳細については、後述する。
〈第2チェーン搬送部〉
第2チェーン搬送部80(搬送手段の一例)は、ニス付与部50から受け取った用紙Pを排紙部(不図示)まで搬送するチェーングリッパであり、第1スプロケット82、第2スプロケット84、チェーン86、グリッパ88等から構成される。
第1スプロケット82はニス付与部50側に設置され、第2スプロケット84は排紙部(不図示)側に設置されている。第1スプロケット82と第2スプロケット84とは、軸受(不図示)に軸支されて回転自在に設けられるとともに、第1スプロケット82にはモータ(不図示)が連結される。
チェーン86は無端状に形成されており、第1スプロケット82及び第2スプロケット84に巻き掛けられている。第1スプロケット82と第2スプロケット84との間には、チェーン86の走行をガイドする複数のチェーンガイド(不図示)が設けられている。
第1スプロケット82、第2スプロケット84、チェーン86、及びチェーンガイド(不図示)は、それぞれ一対で構成され、用紙Pの搬送経路の両側に配設される。
グリッパ88は、一対で設けられるチェーン86に掛け渡されて設置され、チェーン86に一定の間隔をもって複数取り付けられている。グリッパ88は、ニス圧胴52から用紙Pが受け渡される位置で用紙Pの先端を把持し、排紙部(不図示)に用紙を受け渡す位置で用紙Pの把持を解除する。
以上のように構成された第2チェーン搬送部80は、第1スプロケット82に接続されたモータ(不図示)を駆動すると、第1スプロケット82が図1において右回りに回転し、チェーン86が走行する。グリッパ88は、ニス圧胴52から受け渡された用紙Pの先端を把持し、チェーン86の走行経路に沿って移動することで用紙Pを搬送し、排紙部(不図示)に用紙を受け渡す。
〈ニス乾燥定着部〉
ニス乾燥定着部90(ニス乾燥手段の一例)は、通過する用紙Pの記録面のニスを乾燥定着させるニス液乾燥定着手段であり、加熱乾燥ユニット92、紫外線照射ユニット94、ガイドボード96、ジャムセンサ98a,98b等から構成される。
加熱乾燥ユニット92は、赤外線ヒータ92H及びホットエアナイフ92Nから構成され、赤外線ヒータ92Hにより空気を加熱し、ホットエアナイフ92Nにより加熱した空気を用紙Pへ吹き付ける。
紫外線照射ユニット94は、高圧水銀ランプや発光ダイオード等の紫外線光源94Lと、紫外線光を集光する手段、紫外線光を偏向させる手段等として機能する光学系(不図示)とから構成され、用紙Pの記録面に紫外線光を照射する。
加熱乾燥ユニット92及び紫外線照射ユニット94は、その出力強度が調整可能に構成されている。
加熱乾燥ユニット92及び紫外線照射ユニット94と対向する位置には、ガイドボード96が配置されている。ガイドボード96は矩形の板状部材であり、用紙Pの搬送方向のサイズは加熱乾燥ユニット92及び紫外線照射ユニット94よりも大きく、用紙Pの搬送方向に直交する方向のサイズは用紙Pの幅よりも大きく形成されている。
また、ガイドボード96は、用紙Pを保持する平坦な用紙保持面を備えており、チェーン86から一定の距離を離して、用紙保持面を加熱乾燥ユニット92及び紫外線照射ユニット94に向けて配置されている。用紙保持面には多数の吸着孔(不図示)が設けられており、第2チェーン搬送部80により搬送される用紙Pを用紙保持面に吸着する。
ジャムセンサ98a,98bは、それぞれ用紙Pの搬送経路における加熱乾燥ユニット92及び紫外線照射ユニット94の直前及び直後に配置されている。ジャムセンサ98a,98bにより、用紙Pの搬送の有無を検出することで、ニス乾燥定着部90における用紙Pのジャムを検出することができる。
以上のように構成されたニス乾燥定着部90は、第2チェーン搬送部80によって搬送される用紙Pを記録面の裏面側からガイドボード96により吸着し、加熱乾燥ユニット92により用紙Pの記録面を加熱、又は紫外線照射ユニット94により用紙Pの記録面に紫外線光を照射して、記録面のニスを乾燥定着させる。
ニス液の乾燥定着は、水性ニスを使用した場合には加熱乾燥ユニット92、紫外線硬化型ニスを使用した場合には紫外線照射ユニット94により行う。また、水性ニスの乾燥促進のために紫外線照射ユニット94により紫外線光を追加照射したり、紫外線硬化型ニスの性能向上のために加熱乾燥ユニット92によりプレ加熱を行ったりしてもよい。加熱乾燥ユニット92及び紫外線照射ユニット94の出力強度は、適宜適切な値に調整すればよい。
このとき、ジャムセンサ98aにおいて検出された用紙Pが一定時間経過後にジャムセンサ98bにおいて検出されない場合は、ニス乾燥定着部90において用紙Pのジャムが発生したと判断する。ジャムと判断した場合は、用紙Pの搬送を強制的に停止させ、赤外線ヒータ92H、ホットエアナイフ92N、紫外線光源94Lへの通電を遮断する等の安全確保措置を行う。
第2チェーン搬送部80によってニス乾燥定着部90を通過した用紙Pは、その後排紙部(不図示)へ送られる。用紙Pを回収する排紙部は、用紙Pを平積み(スタック)する。
なお、第2チェーン搬送部80の用紙Pの搬送経路における紫外線照射ユニット94と排紙部との間に、通過する用紙Pに冷風を送風して冷却する冷却装置を配置してもよい。また、排紙部において用紙Pを平積みした集積部に風を送り、平積み状態のまま用紙間に風を通して冷却する冷却装置を配置してもよい。
〔ニス前処理部の詳細な構成〕
〈送風ユニットとガイドボード〉
図2に示すように、ガイドボード66は、湾曲部70、平行部72、傾斜部74から構成されている。湾曲部70、平行部72、傾斜部74は、それぞれ第1チェーン搬送部30によって搬送される用紙Pを裏面側からガイドする湾曲面70a、平行面72a、傾斜面74aを有しており、用紙Pの搬送方向上流側から順に、傾斜面74a、平行面72a、湾曲面70aが連続したガイド面を形成している。
第1チェーン搬送部30の用紙Pの搬送経路は、第2スプロケット34において用紙Pの裏面をニス圧胴52の外周面に向ける凹状の湾曲した区間C(図1参照)を有している。湾曲面70aは、この凹状の湾曲した区間Cに沿って設けられた曲面である。
平行面72aは、第1チェーン搬送部30の用紙Pの搬送経路に平行に設けられた平面であり、湾曲面70aと連続した面を形成している。
また、傾斜面74aは、第1チェーン搬送部30の用紙Pの搬送経路に対して、上流側(ガイドボード44側)の端部に向かうほどチェーン36の走行経路との距離が離れるように形成された平面であり、平行面72aと連続した面を形成している。
第1送風ユニット62は、ガイドボード66の湾曲面70aに対向して設けられている。第1送風ユニット62は、ガイドボード66の幅方向(用紙Pの搬送方向に直交する方向)全体に渡って複数の第1電動ファン64が配置されており、この複数の第1電動ファン64は、その送風口が湾曲面70aに対して向けられている。第1送風ユニット62は、複数の第1電動ファン64がそれぞれ回転することで、湾曲面70aの幅方向全体に均一に雰囲気の空気(吸気風、吹き付け風)を送風することができる。搬送される用紙Pの厚みに応じて吹き付け風の風量を変更可能に構成してもよい。さらに、用紙Pに付与されたインク量や雰囲気温度等を検出し、検出結果に応じて適切な乾燥状態となるように吹き付け風の風量を制御してもよい。
このように、第1送風ユニット62により画像が記録された用紙Pの記録面に対して送風することで、用紙Pの記録面の乾燥状態を適切な状態にすることができる。これにより、用紙Pの記録面に適切にニス層を形成することができる。また、用紙Pの搬送経路の凹状の湾曲した区間Cにおいて送風しているため、コンパクトな搬送系を実現することができる。
ガイドボード66の湾曲部70及び平行部72には、第1送風ユニット62からの吹き付け風を通気させるための複数の通気穴68が貫通して形成されている。この通気穴68により、湾曲部70及び平行部72に用紙Pが存在しない場合であっても、第1送風ユニット62から供給された吹き付け風を、ガイドボード66の反対面側に通気させることができる。これにより、ガイドボード66のガイド面側に吹き付け風が滞留することを防止することができる。なお、通気穴68は、少なくとも湾曲部70に設けられていればよい。
また、ガイドボード66のガイド面の反対面側には、ダクト76が設けられている。第1送風ユニット62から供給された吹き付け風は、通気穴68を介してガイドボード66を通気し、ダクト76の内部に流入する。ダクト76の内部に流入した気体は、ダクト76を介してインクジェット記録装置10の外部へ排気される。
なお、ガイドボード66に用紙Pが存在しない場合に、第1送風ユニット62からの吹き付け風の供給を停止してもよい。
図3に示すように、ガイドボード66の傾斜面74a(排気部の一例)は、平行面72aと連続する端部とは反対側の端部(用紙Pの搬送方向上流側の端部)に向かうほど第1チェーン搬送部30の用紙Pの搬送経路から離れる。このように傾斜面74aを設けることで、傾斜面74aの用紙Pの搬送方向上流側の端部と、用紙Pの搬送経路に沿って配置されたガイドボード44の用紙Pの搬送方向下流側の端部との間に、排気口75を形成する。
第1チェーン搬送部30によって用紙Pが搬送され、用紙Pの先端が第1送風ユニット62の吹き付け位置に到達すると、通気穴68は用紙Pにより塞がれる。このため、第1送風ユニット62から供給される吹き付け風は、通気穴68を介して通気させることができない。このとき、吹き付け風は、用紙Pの表面に沿って搬送経路の上流方向(インク乾燥定着部40の方向)へ流れる。ここで、用紙Pが排気口75を塞いでいる場合には吹き付け風を排気することができないが、用紙Pの後端が排気口75に届いていない場合には、用紙Pが風のガイドとなり吹き付け風の逆流風を誘い込み、排気口75からガイドボード44の下面へ排気される。これにより、インク乾燥定着部40の加熱乾燥ユニット42へ届くことはない。
したがって、第1送風ユニット62の吹き付け位置から排気口75までの距離Lは、第1チェーン搬送部30において搬送する用紙Pの搬送方向長さよりも長く設定する必要がある。このように排気口75の位置(傾斜面74aの端部)を設定することで、第1送風ユニット62の吹き付け風がインク乾燥定着部40に入り込むことを防止することができる。
このように、ガイドボード66に搬送ガイド部として湾曲面70a及び平行面72aを設けるとともに、排気部として傾斜面74aを設けて排気口75を形成することで、第1送風ユニット62の吹き付け風の流量を増加させた場合であっても、搬送される用紙Pの挙動を安定させることができ、その結果、冷却効果を向上させることができる。
なお、第1送風ユニット62の吹き付け風により、用紙Pの裏面とガイドボード66とが接触し、用紙Pの裏面が損傷する可能性がある。これを回避するため、図4に示すように、通気穴68に用紙Pの搬送方向に直交する方向を軸として回転するコロ69(搬送ローラの一例)を併設してもよい。このように通気穴68にコロ69を配置することで、吹き付け風により用紙Pがガイドボード66に押し付けられても、コロ69が用紙Pの搬送に伴って回転することにより用紙Pが円滑に搬送され、用紙Pの裏面の損傷を防止することができる。なお、ガイドボード66に配置する搬送ローラはコロ69に限定されず、球形のベアリング等を用いることもできる。
ここでは、第1送風ユニット62を湾曲面70aに対向して設けたが、湾曲面70aにおいて送風する方式はこの態様に限定されない。例えば、第1送風ユニット62をガイドボード66の両サイドに配置し、両サイドから吹き付け風を供給してもよい。この場合、ガイドボード66の幅方向にダクト(不図示)を設け、このダクトに装置外部からの吸気ルートを設ければよい。
〈冷却ローラ〉
図5、図6に示すように、ニス圧胴52には、外周面の2箇所に用紙Pの先端を把持するための複数のグリッパ52Gが設けられている。この複数のグリッパ52Gは、ニス圧胴52の外周面よりも外側に突出している。したがって、ニス圧胴52には、グリッパ52Gと第1冷却ローラ78との衝突を回避するために、グリッパ52Gが配置された位置のニス圧胴52の端部に乗り上げ台52Jが設けられている。
図5(a)、図6(a)に示すように、第1冷却ローラ78はニス圧胴52に向けて付勢され、第1冷却ローラ78とニス圧胴52とが接触するように配置されている。ここで、図5(b)、図6(b)に示すように、ニス圧胴52が回転してグリッパ52Gが第1冷却ローラ78の位置に到達すると、第1冷却ローラ78は乗り上げ台52Jに乗り上げ、グリッパ52Gと第1冷却ローラ78との衝突が回避される。
なお、ニス胴54(図1参照)についても同様に、ニス圧胴52に向けて付勢され、ニス胴54とニス圧胴52とが接触するように配置されており、この乗り上げ台52Jにより、グリッパ52Gとニス胴54との衝突が回避される。
また、図7に示すように、第1冷却ローラ78は、第1冷却ローラ78の両端においてニス圧胴52と接触してニス圧胴52に従動するための接触部78aと、両端の接触部78aの間において用紙Pを冷却するための冷却部78bとを有している。
冷却部78bの半径は、接触部78aの半径よりもΔrだけ小さく構成され、接触部78aと冷却部78bとは、段差を持って構成されている。これにより、ニス圧胴52の外周面と第1冷却ローラ78の冷却部78bの外周面との間には、Δrの隙間が設けられる。このΔrは、用紙Pの厚みよりも小さい値に設定され、例えばΔr=0.1〜0.3ミリメートルである。
第1冷却ローラ78は、吸熱効果を上げるため、一般的に熱伝導率が良いアルミニウム等の金属材料が用いられる。一方、ニス圧胴52も鉄鋼等の金属が用いられる。このように、用紙Pが搬送されない状態では、金属同士が接触し、ニス圧胴52や第1冷却ローラ78の表面が損傷する可能性がある。したがって、ニス圧胴52の外周面と第1冷却ローラ78の冷却部78bの外周面との間に隙間Δrを設けることで、用紙Pが搬送されない状態での動作時に、第1冷却ローラ78とニス圧胴52との金属同士の接触面積をできるだけ減らすようにしている。
さらに、第1冷却ローラ78の冷却部78bの外周面は、適度に粗さを設けることで、用紙P及び用紙Pの記録面のインク層表面に微小な凹凸を設けることができる。例えば、外周面に5[μm]〜100[μm]程度の凹凸を設ければよい。これにより、インク層とニス層との密着性を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る第1チェーン搬送部30、ニス付与部50、ニス前処理部60からなるニス付与装置によれば、ニス付与工程前の用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にできるので、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。また、コンパクトな搬送系を実現することができる。
即ち、第1チェーン搬送部30により記録面に画像が記録された用紙Pの端部をグリッパ38により把持し、チェーン36の走行経路に沿って搬送し(乾燥搬送工程の一例)、第1チェーン搬送部30によって搬送される用紙Pを記録面の反対面側からガイドボード66によってガイドし、記録面に対して第1送風ユニット62によって吹き付け風を供給し(送風工程の一例)、第1チェーン搬送部30から用紙Pを受け取り、用紙Pをニス圧胴52の外周面に保持して搬送し(ニス付与搬送工程の一例)、ニス圧胴52によって搬送される用紙Pの記録面にニス胴54によりニスを付与(ニス付与工程の一例)する。このとき、第1チェーン搬送部30の搬送経路は、用紙Pの記録面の反対面をニス圧胴52の外周面に向ける凹状の湾曲した区間Cを有し、第1送風ユニット62は湾曲した区間Cにおいて吹き付け風を供給し、ガイドボード66は、湾曲した区間Cに沿った湾曲面70aを有し、少なくとも湾曲面70aに第1送風ユニット62からの吹き付け風を通気させる通気穴68を備えている(ニス付与方法の一例)。このように、吹き付け風によりニス付与工程前の用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にすることができる。また、通気穴68により用紙Pが搬送されていない際に吹き付け風をガイドボード66のガイド面の反対面に逃がすことができるので、用紙Pの搬送経路に湿度の高い空気が残留することを防止し、用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にすることができる。さらに、湾曲した区間Cにおいて吹き付け風を供給することで、コンパクトな搬送系を実現することができる。
<第2の実施形態>
〔インクジェット記録装置の全体構成〕
第2の実施形態に係るインクジェット記録装置110について、図8から図11を用いて説明する。なお、第1の実施形態に係るインクジェット記録装置10と共通する部分には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8に示すように、第2の実施形態に係るインクジェット記録装置110(画像記録装置の一例)は、ニス前処理部60にガイド部材166を備えている。また、ニス付与部50に第2送風ユニット182、第3送風ユニット188、及び第2冷却ローラ192を備えている。
〈ガイド部材〉
図9に示すように、ガイド部材166(ガイド手段の一例)は、湾曲部170及び平行部172から構成されている。湾曲部170(第1搬送ガイド部の一例)は、第1の実施形態の湾曲部70と同様に構成されている。すなわち、湾曲部170は、第1チェーン搬送部30の第2スプロケット34による凹状の湾曲した区間C(図8参照)に沿って設けられた湾曲面170aを有している。
ガイド部材166の湾曲部170には、第1送風ユニット62からの吹き付け風を通気させるための複数の通気穴168が貫通して形成されている。ここで、湾曲部170の開口率である第1開口率は、下記のように求められる。
第1開口率=(通気穴168の面積の合計)/(通気穴168を含めた湾曲面170aの面積) …(式1)
また、平行部172(第2搬送ガイド部の一例)は、複数のプレート174から構成されている。各プレート174は、用紙Pの搬送方向に一定の幅を有し、搬送方向に直交する方向の長さは用紙Pの幅よりも大きい形状を有しており、それぞれ用紙Pの搬送方向に一定の隙間176を設けて配置されている。
各プレート174の上面及び各プレート174の上面を延長した面は、チェーン36から一定の距離を離して、第1チェーン搬送部30の用紙Pの搬送経路に平行な平面である平行面172aを形成している。この平行面172aは湾曲部170の湾曲面170aと連続しており、湾曲面170a及び平行面172aにより用紙Pのガイド面を構成する。
隙間176は、第1送風ユニット62から供給された吹き付け風を、プレート174の上面の反対面側に通気させる通気穴として機能する。この隙間176により、ガイド部材166のガイド面側に吹き付け風が滞留することを防止することができる。プレート174の上面の反対面側にダクト76を配置してもよい。ここで、平行部172の開口率である第2開口率は、下記のように求められる。
第2開口率=(隙間176の面積の合計)/(平行面172aの面積の合計+隙間176の面積の合計) …(式2)
この第2開口率は、第1開口率よりも大きい。これにより、ガイド部材166のガイド面側に吹き付け風が滞留することを防止することができる。
このように、搬送ガイド部として、第1開口率を有する湾曲部170と第1開口率よりも大きい第2開口率を有する平行部172とを設けたガイド部材166を用いることで、第1送風ユニット62の吹き付け風の流量を増加させた場合であっても、搬送される用紙Pの挙動を安定させることができ、その結果、冷却効果を向上させることができる。したがって、用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。これにより、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。
また、ガイド部材166の平行部172は、図10に示すように、ローラ180を配置して構成してもよい。ここでは、用紙Pの搬送方向に直交する方向に延びる複数の軸178が用紙Pの搬送方向に一定の隙間176を持って配置されている。各軸178は、支持部材(不図示)により支持されており、用紙Pの搬送方向に直交する方向の長さは用紙Pの幅よりも大きい。また、各軸178には、軸178を中心に回転する複数のローラ180が一定の間隔を持って備えられている。
各ローラ180の上端を結ぶ面は、チェーン36から一定の距離を離して、第1チェーン搬送部30の用紙Pの搬送経路に平行な平面である平行面172aを形成する。この平行面172aは湾曲部170の湾曲面170aと連続しており、湾曲面170a及び平行面172aにより用紙Pのガイド面を構成する。
図9に示した例と同様に、隙間176は、第1送風ユニット62から供給された吹き付け風を、プレート174の上面の反対面側に通気させる通気穴として機能する。この隙間176により、ガイド部材166のガイド面側に吹き付け風が滞留することを防止することができる。平行部172の開口率である第2開口率は、式2により求めることができ、この第2開口率は、第1開口率よりも大きい。
このように、平行部172を構成することで、第1送風ユニット62の吹き付け風の流量を増加させた場合であっても、搬送される用紙Pの挙動を安定させることができ、その結果、冷却効果を向上させることができる。したがって、用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。これにより、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。さらに、ローラ180が用紙Pの搬送に伴って回転することにより用紙Pが円滑に搬送され、用紙Pの裏面の損傷を防止することができる。
〈第2送風ユニット〉
次に、第2送風ユニット182について説明する。第2送風ユニット182(第2送風手段の一例)は、ニス圧胴52の用紙Pの搬送経路であって、第1冷却ローラ78よりも用紙Pの搬送方向上流側(ニス圧胴52の第1チェーン搬送部30からの用紙Pの受け取り位置と第1冷却ローラ78との間)に配置されている。
図11に示すように、第2送風ユニット182は、ニス圧胴52の幅方向(用紙Pの搬送方向に直交する方向)に沿って設けられた用紙冷却ファン184を有している。用紙冷却ファン184は、その送風口に規制板184aが設けられており、この規制板184aにより送風口から送風される吹き付け風がニス圧胴52によって搬送される用紙Pの記録面へ供給される。これにより、用紙Pをニス圧胴52に密着させるとともに、用紙Pを冷却することができる。
また第2送風ユニット182は、用紙冷却ファン184とインクジェット記録装置110の筐体の外壁(不図示)との間に設けられた外気導入ファン186を備えている。外気導入ファン186は、インクジェット記録装置110の筐体の外壁に設けられたパンチングプレート等の外気導入口187から外気の冷風を導入する。また、外気導入ファン186の送風口には規制板186aが設けられており、この規制板186aにより送風口から送風される吹き付け風が用紙冷却ファン184へ供給される。
したがって、第2送風ユニット182によれば、外気導入ファン186によって外気が導入され、この導入された外気が用紙冷却ファン184により用紙Pに吹き付けられる。これにより、用紙Pをニス圧胴52に密着させるとともに、用紙Pを冷却することができる。用紙冷却ファン184の吹き付け風の吹き付け位置に用紙Pが存在しない場合には、第2送風ユニット182の動作を停止させてもよい。
用紙Pに吹き付けられた用紙冷却ファン184の吹き付け風は、ガイド部材166の湾曲面170a、及び平行面172aに沿って用紙Pの搬送方向上流側へ移動する。この間に通気穴168や隙間176を介して吹き付け風をガイド部材166のガイド面の反対面へ逃がすことができる。したがって、用紙冷却ファン184の吹き付け風がインク乾燥定着部40に入り込むことを防止することができる。
〈第3送風ユニット及び第2冷却ローラ〉
インク乾燥定着部40において加熱乾燥された用紙Pは、第1送風ユニット62により温度が低下するが、第2送風ユニット182及び第1冷却ローラ78により冷却されるまでは比較的高温の状態でニス圧胴52に受け渡される。したがって、この用紙Pの持つ熱により、ニス圧胴52の温度が上昇する。また、ニス圧胴52は、第1チェーン搬送部30や第2チェーン搬送部80、ニス圧胴52を駆動するモータ(不図示)の熱や各種照明光の熱等によっても温度が上昇する。
このようにニス圧胴52の温度が上昇すると、第2送風ユニット182や第1冷却ローラ78によっても、用紙Pの温度を適切な温度に下げることができなくなる。この温度の上昇を防止するために、インクジェット記録装置110は、ニス圧胴52を冷却するための第3送風ユニット188、及び第2冷却ローラ192を備えている。
図8に示すように、第3送風ユニット188及び第2冷却ローラ192は、ニス圧胴52の第2チェーン搬送部80への用紙Pの受け渡し位置から第1チェーン搬送部30からの用紙Pの受け取り位置までの間に、ニス圧胴52の回転方向上流側から第3送風ユニット188、第2冷却ローラ192の順に配置されている。
第3送風ユニット188(第3送風手段の一例)は、ニス圧胴52の幅方向(用紙Pの搬送方向に直交する方向)に沿って設けられた圧胴冷却ファン190を有している。圧胴冷却ファン190の吹き付け風はニス圧胴52へ直接供給される。これにより、ニス圧胴52を冷却する。第3送風ユニット188には、第2送風ユニット182と同様に外気導入ファン(不図示)を設けてもよい。
第2冷却ローラ192(第2冷却手段の一例、第2冷却ローラの一例)は、ニス圧胴52に接触することでニス圧胴52から吸熱し、ニス圧胴52の温度を下げる冷却手段である。第2冷却ローラ192は、ニス圧胴52の回転に従動して回転する円筒形状のドラムを含んで構成されており、このドラムの外周面がニス圧胴52と接触するように設けられている。第2冷却ローラ192には、ドラム内部に冷却水を流通させる流通路(不図示)や、内部に風を通気させる通気路(不図示)等の、ドラム自体を冷却する機構が設けられている。これにより、安定してニス圧胴52を冷却することができる。
以上のように、第3送風ユニット188及び第2冷却ローラ192により、ニス圧胴52を冷却することができる。したがって、ニス圧胴52において搬送する用紙Pの温度や乾燥状態を適切な状態にでき、ニス付与後のニス層の膜質性能を安定化させることができる。これにより、オーバーコート層として用いられるニス層の膜質性能を安定化させることができる。
本発明の技術的範囲は、上記実施形態に記載の範囲には限定されない。各実施形態における構成等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、各実施形態間で適宜組み合せることができる。
10,110…インクジェット記録装置、20…画像記録部、24…ヘッドユニット、30…第1チェーン搬送部、32…第1スプロケット、34…第2スプロケット、36…チェーン、38…グリッパ、40…インク乾燥定着部、50…ニス付与部、60…ニス前処理部、62…第1送風ユニット、64…第1電動ファン、66…ガイドボード、68…通気穴、69…コロ、70,170…湾曲部、70a,170a…湾曲面、72,172…平行部、72a,172a…平行面、74…傾斜部、74a…傾斜面、76…ダクト、78…第1冷却ローラ、80…第2チェーン搬送部、90…ニス乾燥定着部、166…ガイド部材、168…通気穴、176…隙間、182…第2送風ユニット、184a,186a…規制板、186…外気導入ファン、187…外気導入口、188…第3送風ユニット、190…圧胴冷却ファン、192…第2冷却ローラ

Claims (18)

  1. 記録面に画像が記録された記録媒体の端部を把持して搬送経路に沿って搬送する把持搬送手段と、
    前記把持搬送手段によって搬送される記録媒体の記録面に対して吹き付け風を供給する第1送風手段と、
    前記第1送風手段によって吹き付け風が供給される記録媒体を前記記録面の反対面側からガイドするガイド手段と、
    前記把持搬送手段から記録媒体を受け取り、該記録媒体を外周面に保持して搬送する搬送胴と、
    前記搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面にニスを付与するニス付与手段と、
    を備え、
    前記把持搬送手段の搬送経路は、前記記録媒体の記録面の反対面を前記搬送胴の外周面に向ける凹状の湾曲した区間を有し、
    前記第1送風手段は、前記湾曲した区間において吹き付け風を供給し、
    前記ガイド手段は、前記湾曲した区間に沿った湾曲面を有し、少なくとも該湾曲面に前記第1送風手段からの吹き付け風を通気させる通気穴を備えたニス付与装置。
  2. 前記ガイド手段は、前記記録媒体の搬送に伴って回転する搬送ローラが設けられている請求項1に記載のニス付与装置。
  3. 前記ガイド手段は、前記把持搬送手段の搬送経路に沿った搬送ガイド部であって、前記湾曲面を含む搬送ガイド部と、前記ガイド手段の端部であって、前記搬送経路の上流側の端部に向かうほど前記搬送経路との距離が離れる排気部と、を有する請求項1又は2に記載のニス付与装置。
  4. 前記把持搬送手段によって搬送される記録媒体の先端が前記第1送風手段による吹き付け風が供給される位置に到達した際の該記録媒体の後端の位置に対して、前記ガイド手段の端部は、前記把持搬送手段の搬送経路の上流側に位置する請求項3に記載のニス付与装置。
  5. 前記ガイド手段は、第1開口率で通気穴が設けられた前記湾曲面を含む第1搬送ガイド部と、前記第1搬送ガイド部よりも前記搬送経路の上流側に位置する第2搬送ガイド部であって、前記第1開口率よりも高い第2開口率で通気穴が設けられた第2搬送ガイド部と、を有する請求項1又は2に記載のニス付与装置。
  6. 前記搬送胴の前記把持搬送手段からの記録媒体の受け取り位置から前記ニス付与手段までの間に第1冷却手段を備える請求項1から5のいずれか1項に記載のニス付与装置。
  7. 前記第1冷却手段は、前記搬送胴との間で前記記録媒体を挟持して該記録媒体を冷却する第1冷却ローラを備える請求項6に記載のニス付与装置。
  8. 前記第1冷却ローラは、前記搬送胴との間に隙間が設けられている請求項7に記載のニス付与装置。
  9. 前記第1冷却ローラの外周面は、前記記録媒体の記録面に凹凸を設けるための粗さを有する請求項7又は8に記載のニス付与装置。
  10. 前記第1冷却手段は、前記搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面に対して吹き付け風を供給する第2送風手段を備える請求項6から9のいずれか1項に記載のニス付与装置。
  11. 前記ニス付与手段によってニスが付与された記録媒体を前記搬送胴から受け取り、該記録媒体を搬送する搬送手段を備え、
    前記搬送胴の前記搬送手段への記録媒体の受け渡し位置から前記把持搬送手段からの記録媒体の受け取り位置までの間に第2冷却手段を備える請求項1から10のいずれか1項に記載のニス付与装置。
  12. 前記第2冷却手段は、前記搬送胴に接して該搬送胴を冷却する第2冷却ローラを備える請求項11に記載のニス付与装置。
  13. 前記第2冷却手段は、前記搬送胴に対して吹き付け風を供給する第3送風手段を備える請求項11又は12に記載のニス付与装置。
  14. 前記把持搬送手段の搬送経路の前記第1送風手段より上流側に、前記把持搬送手段によって搬送される記録媒体の記録面を加熱乾燥させる加熱乾燥手段を備え、
    前記第1送風手段は、前記加熱乾燥手段によって加熱された記録媒体を前記吹き付け風によって冷却する請求項1から13のいずれか1項に記載のニス付与装置。
  15. 前記把持搬送手段は、無端状のチェーンと、該無端状のチェーンが巻きかけられる1対のスプロケットと、前記無端状のチェーンに設けられたグリッパと、を有し、
    前記把持搬送手段の搬送経路の凹状の湾曲した区間は、前記スプロケットに沿った区間である請求項1から14のいずれか1項に記載のニス付与装置。
  16. 記録媒体の記録面にインクを付与して画像を記録する画像記録手段と、
    前記画像が記録された記録媒体の記録面にニスを付与する請求項1から15のいずれか1項に記載のニス付与装置と、
    前記ニスが付与された記録媒体の記録面を乾燥させるニス乾燥手段と、
    を備えた画像記録装置。
  17. 前記ニス付与手段は、前記記録媒体の記録面に接触して表面に保持したニスを転写塗布するニス塗布ローラである請求項16に記載の画像記録装置。
  18. 記録面に画像が記録された記録媒体を把持搬送手段によって端部を把持して搬送経路に沿って搬送する乾燥搬送工程と、
    前記把持搬送手段によって搬送される記録媒体を前記記録面の反対面側からガイド手段によってガイドし、該記録面に対して第1送風手段によって吹き付け風を供給する送風工程と、
    前記把持搬送手段から記録媒体を受け取り、該記録媒体を搬送胴の外周面に保持して搬送するニス付与搬送工程と、
    前記搬送胴によって搬送される記録媒体の記録面にニスを付与するニス付与工程と、
    を備え、
    前記乾燥搬送工程の搬送経路は、前記記録媒体の記録面の反対面を前記搬送胴の外周面に向ける凹状の湾曲した区間を有し、
    前記送風工程は、前記湾曲した区間において吹き付け風を供給し、
    前記ガイド手段は、前記湾曲した区間に沿った湾曲面を有し、少なくとも該湾曲面に前記第1送風手段からの吹き付け風を通気させる通気穴を備えたニス付与方法。
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