JP2003145257A - 溶鋼注入終了判定方法及び判定装置 - Google Patents

溶鋼注入終了判定方法及び判定装置

Info

Publication number
JP2003145257A
JP2003145257A JP2001344255A JP2001344255A JP2003145257A JP 2003145257 A JP2003145257 A JP 2003145257A JP 2001344255 A JP2001344255 A JP 2001344255A JP 2001344255 A JP2001344255 A JP 2001344255A JP 2003145257 A JP2003145257 A JP 2003145257A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten steel
ladle
weight
time
injection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001344255A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3604661B2 (ja
Inventor
Itsuo Ikuno
逸夫 生野
Yuji Kuramoto
裕司 倉本
Yasunori Yamamoto
康典 山本
Mitsuru Masuoka
満 増岡
Katsuhiko Kawamoto
克彦 河本
Keiji Kobayashi
啓二 小林
Seiji Nagata
清二 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Shinkawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Shinkawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp, Shinkawa Electric Co Ltd filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2001344255A priority Critical patent/JP3604661B2/ja
Publication of JP2003145257A publication Critical patent/JP2003145257A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3604661B2 publication Critical patent/JP3604661B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取鍋内の溶鋼を取鍋注入口を介して中間鍋に
注入しさらに中間鍋から鋳型内に溶鋼を鋳造する連続鋳
造において、自動的、かつ安価に確実に取鍋からタンデ
ィッシュへの溶鋼注入の終了を判定する方法及び装置を
提供する。 【解決手段】 取鍋1内の溶鋼6を取鍋注入口3を介し
て中間鍋2に注入しさらに中間鍋2から鋳型12内に溶
鋼6を鋳造する連続鋳造において、取鍋1から中間鍋2
への溶鋼注入の終了を判定する方法であって、取鍋重量
34又は中間鍋重量18(鍋重量)の時間変化量の変動
を検出して溶鋼注入終了とすることを特徴とする溶鋼注
入終了判定方法及び判定装置。区間30における鍋重量
の時間変化量20(又はそれの平均時間変化量24との
差の絶対値)が臨界回数23以上連続して臨界時間変化
量22(又は臨界時間変化率21)以下となったときを
もって終了判定とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋内の溶鋼を取
鍋注入口を介して中間鍋(タンディッシュ)に注入しさ
らに中間鍋から鋳型内に溶鋼を鋳造する連続鋳造におい
て、取鍋から中間鍋への溶鋼注入が終了して取鍋からの
スラグ流出が開始する時期を判定する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造においては、取鍋内の溶鋼
を取鍋注入口を介してタンディッシュと呼ばれる中間鍋
(以下「タンディッシュ」という。)に注入し、さらに
タンディッシュから鋳型内に溶鋼を鋳造する。取鍋内の
溶鋼注入が完了すると、鋳造を継続しながら取鍋を交換
し、次の取鍋内の溶鋼をタンディッシュ内に注入する。
このようにして2以上の取鍋の溶鋼を用いて連続鋳造を
継続することができる。
【0003】取鍋内には、溶鋼の上をスラグが覆ってい
るので、溶鋼の注入が完了した後に注入口を介してスラ
グがタンディッシュ内に流出することとなる。タンディ
ッシュ内に流出したスラグは鋼中の介在物の原因となる
ため、鋼の品質向上のためにはタンディッシュへのスラ
グの流出を極力排除する必要がある。
【0004】従来、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注
入終了の判定は、タンディッシュ内へのスラグ流出をオ
ペレータが目視判定する方法によって行っていた。取鍋
注入口からタンディッシュへの注入流がロングノズルで
遮蔽されている場合には、取鍋スラグがロングノズルを
通ってタンディッシュ内に流出し、ロングノズル周囲の
溶鋼面上にスラグが浮上するのが確認された時点で溶鋼
注入終了と判定している。また、ロングノズルを用いず
にシールボックスを設置し内部をArシールする方法に
おいては、シールボックスに注入流監視用窓を設け、こ
の窓から注入流を観察し、取鍋スラグの流出が確認され
た時点で溶鋼注入終了と判定している。
【0005】取鍋からのスラグ流出を自動的に検出する
方法が各種提案されている。例えば光学的に注入流の色
(波長)の変化からスラグ流出を検知したり、磁場の変
化からスラグ流出を検知する方法が提案されている。ま
た、取鍋注入口ノズルの周囲に電磁式スラグ流出検出装
置を設けて、注入流を取り囲むように注入口に電磁コイ
ルを埋め込み、このコイルによって注入流に渦電流を形
成し、溶鋼とスラグの導電率の差による生成渦電流の差
を誘導起電力の差として検出する方法が提案されている
(例えば特開平9−150251号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】スラグ流出を目視判定
する方法では、取鍋注入の末期にオペレータが注入流を
常時監視していなければ成らず、高温環境下にさらされ
て作業性が悪く、またオペレータの目視判定に頼るた
め、スラグ流出の判定に個人差があって判定タイミング
にばらつきを生じやすく、取鍋内残溶鋼量が増大して製
造歩留の悪化を来したり、逆にタンディッシュ内へのス
ラグ流出量が多くなりすぎることがあった。また、タン
ディッシュ内の溶鋼表面にスラグが浮上した時点での判
定では、判定が遅すぎてタンディッシュ内へのスラグ流
入量が過大になるという問題もあった。
【0007】各種提案されているスラグ流出自動判定方
法については、光学的な検出方法ではロングノズルを使
用する通常の連続鋳造においては採用することが困難で
ある。採用できたとしても、1600℃の高温溶鋼によ
る輻射熱や溶鋼スプラッシュによる測定外乱が大きいた
め、安定した連続観察は難しい。また、取鍋注入口に電
磁コイルを埋め込む方法については、通常の取鍋注入口
周辺には電磁コイルを埋め込むための十分なスペースを
確保することが困難であり、また高温で過酷な条件の中
で耐火物の強度や電気的信頼性を確保しつつコイルを設
置することが困難であり、コスト増大の要因ともなるこ
とから、十分な成果をあげるには至っていない。
【0008】本発明は、取鍋内の溶鋼を取鍋注入口を介
して中間鍋に注入しさらに中間鍋から鋳型内に溶鋼を鋳
造する連続鋳造において、オペレータの目視判定に頼る
ことなく、また光学的方法や取鍋注入口周辺に電磁コイ
ルを埋め込む方法を採用することなく、自動的、かつ安
価に確実に取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入の終了
を判定する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】スラグは溶鋼に比較して
比重が約半分である。そのため、取鍋注入口からの注入
速度を時間当たりの重量で表示すると、溶鋼に比較して
スラグは時間当たりの注入重量が少ない。この原理を応
用することにより、取鍋重量またはタンディッシュ重量
の時間変化量の変動からスラグ流出を検出することが可
能になる。また、取鍋やタンディッシュの重量変動には
スラグ流出以外の要因による変動も含まれているが、ス
ラグ流出時に特有の変動パターンを検出することによ
り、より精度の高い注入終了判定を行うことも可能であ
る。本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであ
り、その要旨とするところを図1〜図4に即して記載す
ると以下のとおりである。
【0010】(1)取鍋1内の溶鋼6を取鍋注入口3を
介して中間鍋2に注入しさらに中間鍋2から鋳型12内
に溶鋼6を鋳造する連続鋳造において、取鍋1から中間
鍋2への溶鋼注入の終了を判定する方法であって、取鍋
重量34又は中間鍋重量18(以下「鍋重量」とい
う。)の時間変化量の変動を検出して溶鋼注入終了とす
ることを特徴とする溶鋼注入終了判定方法。 (2)さらに注入終了予定時刻以前に取鍋注入口3の開
度を一定に保持することを特徴とする請求項1に記載の
溶鋼注入終了判定方法。 (3)鍋重量として中間鍋重量18を用い、注入終了予
定時刻以前に中間鍋2から鋳型内に溶鋼を注入する注入
速度を一定に保持することを特徴とする上記(1)又は
(2)に記載の溶鋼注入終了判定方法。 (4)所定の短い時間間隔(以下「区間30」とい
う。)における鍋重量の時間変化量20を連続して検出
し、予め臨界時間変化率21を定めるとともに臨界回数
23を2以上の数値として定め、直前の平均時間変化量
23に対する時間変化量20の差の絶対値が臨界時間変
化率21を超え、かつ取鍋注入速度が減少する方向に変
化する区間が連続して臨界回数23以上発生したときを
もって溶鋼注入終了とすることを特徴とする上記(1)
乃至(3)のいずれかに記載の溶鋼注入終了判定方法。 (5)鍋重量として中間鍋重量18を用い、所定の短い
時間間隔(区間30)内での鍋重量の時間変化量20を
連続して検出し、予め臨界時間変化量22を負の値とし
て定めるとともに臨界回数23を2以上の数値として定
め、時間変化量20が臨界時間変化量22以下となる区
間が連続して臨界回数23以上発生したときをもって溶
鋼注入終了とすることを特徴とする上記(1)乃至
(3)のいずれかに記載の溶鋼注入終了判定方法。 (6)注入終了予定時刻以前において、中間鍋2の重量
が時間とともにわずかに増加するように取鍋注入口3の
開度を定めることを特徴とする上記(5)に記載の溶鋼
注入終了判定方法。 (7)区間30の時間間隔を1秒以下の一定時間として
定め、臨界回数23を2回とすることを特徴とする上記
(4)乃至(6)のいずれかに記載の溶鋼注入終了判定
方法。 (8)前記鍋重量として、実測した鍋重量測定値の高周
波成分を除去した重量を用いることを特徴とする上記
(1)乃至(7)のいずれかに記載の溶鋼注入終了判定
方法。
【0011】(9)取鍋1内の溶鋼6を取鍋注入口3を
介して中間鍋2に注入しさらに中間鍋2から鋳型12内
に溶鋼6を鋳造する連続鋳造において、取鍋1から中間
鍋2への溶鋼注入の終了を判定するための判定装置であ
って、取鍋重量34又は中間鍋重量18(以下「鍋重
量」という。)の時間変化量の変動を検出して溶鋼注入
終了とすることを特徴とする溶鋼注入終了判定装置。 (10)所定の短い時間間隔(以下「区間30」とい
う。)における鍋重量の時間変化量20を連続して検出
し、予め臨界時間変化率21を定めるとともに臨界回数
23を2以上の数値として定め、直前の平均時間変化量
23に対する時間変化量20の差の絶対値が臨界時間変
化率21を超え、かつ取鍋注入速度が減少する方向に変
化する区間が連続して臨界回数23以上発生したときを
もって溶鋼注入終了とすることを特徴とする上記(9)
に記載の溶鋼注入終了判定装置。 (11)鍋重量として中間鍋重量18を用い、所定の短
い時間間隔(区間30)における鍋重量の時間変化量2
0を連続して検出し、予め臨界時間変化量22を負の値
として定めるとともに臨界回数23を2以上の数値とし
て定め、時間変化量20が臨界時間変化量22以下とな
る区間が連続して臨界回数23以上発生したときをもっ
て溶鋼注入終了とすることを特徴とする上記(9)又は
(10)に記載の溶鋼注入終了判定装置。 (12)区間30の時間間隔を1秒以下の一定時間とし
て定め、臨界回数23を2回とすることを特徴とする上
記(10)又は(11)に記載の溶鋼注入終了判定装
置。 (13)実測した鍋重量測定値の高周波成分を除去する
ローパスフィルターを有し、ローパスフィルターによっ
て高周波成分を除去した鍋重量を用いて判定を行うこと
を特徴とする上記(9)乃至(12)のいずれかに記載
の溶鋼注入終了判定装置。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に基づいて本発明の実施の形
態について説明する。図1において、取鍋1中の溶鋼6
が取鍋注入口3からロングノズル8を経由してタンディ
ッシュ2aに注入される。タンディッシュ2aからは、
タンディッシュ注入口9から浸漬ノズル14を経由して
鋳型12内に溶鋼が注入される。鋳型12に注入された
溶鋼は周囲から凝固しつつロール13によって引き抜か
れ、鋳片15となる。
【0013】取鍋注入口3には通常はスライディングノ
ズル3aが用いられる。スライディングノズル3aは、
黒鉛製の固定プレート3bを1枚乃至2枚、可動プレー
ト3cを1枚有し、それぞれのプレートに溶鋼が通過す
る穴が開けられている。図1は固定プレート3bと可動
プレート3cがそれぞれ1枚存在するスライディングノ
ズル3aの例である。可動プレート3cを摺動させるこ
とにより、固定プレート3bと可動プレート3cとで構
成する穴の開口面積を調整し、溶鋼注入量の調整を行
う。一方、タンディッシュ注入口9の溶鋼注入量調整に
は、ストッパー9aあるいはスライディングノズルが使
用される。
【0014】取鍋1からタンディッシュ2aに溶鋼6を
注入するに際し、取鍋1はレードルターレットあるいは
レードルカー等の取鍋台車に載置される。従って、取鍋
台車に取鍋秤量機33を配置することにより、取鍋重量
34、すなわち取鍋及びその内容物合計の重量を秤量す
ることができる。また、タンディッシュはタンディッシ
ュカーの上に載置されるので、タンディッシュカーにタ
ンディッシュ秤量機31を配置することにより、タンデ
ィッシュ重量18、すなわちタンディッシュおよびその
内容物合計の重量を秤量することができる。
【0015】鋳造中において、鋳型12内の液面レベル
を鋳型液面レベル計32によって計測し、鋳型内液面制
御装置11からの指令でストッパー9aを動作させてタ
ンディッシュ注入口9の開度調整を行い、鋳型内の液面
レベルを一定に保つ自動制御を行っている。また、タン
ディッシュ重量18をタンディッシュ秤量機31によっ
て計測し、タンディッシュ重量制御装置4からの指令で
スライディングノズル3aの開度を調整し、タンディッ
シュ内の溶鋼量を一定に保つ自動制御を行っている。
【0016】重量計については、一般的に温度ドリフト
や軽重機構のもつ非線形誤差などの計測誤差を生じるの
で、重量の絶対値に着目する判定は通常困難である。し
かし、秤量値の絶対値を用いるのではなく、短時間内の
秤量値の時間変化に着目するのであれば、温度ドリフト
や非線形誤差の影響を受けることなく注入終了判定に用
いることが可能になる。終了判定用に重量計を用いるよ
うにする限りにおいては、それ以降に重量計の精度管理
を従来に比較して強化すべきであることはいうまでもな
い。
【0017】注入中かつ鋳造中のタンディッシュ重量1
8の時間変化量は、取鍋1〜タンディッシュ2aの注入
速度(時間当たりの重量)からタンディッシュ2a〜鋳
型12間の鋳造速度(時間当たりの重量)を差し引いた
値を表している。また、注入中における取鍋重量34の
時間変化量は、取鍋1からタンディッシュ2aへの注入
速度の符号反転したものを表している。
【0018】図4には、溶鋼注入終了前後における鍋重
量の時間推移を示している。図4(a)はタンディッシ
ュ重量18の時間変化、図4(b)は取鍋重量の時間変
化である。さらに、図4(a)には3つの例が示されて
おり、タンディッシュ重量18aのグラフはスラグ流出
開始35前のタンディッシュ重量がほとんど変化せずに
推移している例、タンディッシュ重量18bのグラフは
やや減少しつつ推移している例、タンディッシュ重量1
8cのグラフはやや増加しつつ推移している例を示す。
いずれの例においても、スラグ流出開始35の前後にお
いて鍋重量の時間変化量が変動しており、この変動を検
出することによってスラグ流出開始35をキャッチし溶
鋼注入終了とすることが可能であり、キャッチした時点
で取鍋注入口3を自動的に閉鎖することにより、タンデ
ィッシュ内へのスラグ流出を最小限に留めることができ
る。
【0019】取鍋注入口3の開度が変化すると、当然の
ことながら取鍋1からの注入速度も変化する。本発明に
おいては、取鍋1からの注入速度の変化を検出して注入
終了を判定する。本発明の上記(2)にあるように、判
定時期の前後においては取鍋注入口3の開度を一定に保
持しておくことにより、注入終了時に注入物質が溶鋼か
らスラグに変化した際における注入速度(重量)の変化
を検出することが容易になる。本発明において鍋重量と
して取鍋重量34を検出する場合もタンディッシュ重量
18を検出する場合も同様である。ただし、通常の溶鋼
注入中のように、タンディッシュ内の溶鋼量を一定に保
持するための自動制御を行っている場合においても、本
発明の溶鋼注入終了判定を行うことは可能である。
【0020】鍋重量としてタンディッシュ重量18を検
出する場合においては、さらにタンディッシュ2aから
鋳型12への注入速度を一定に保持することにより、取
鍋注入終了を容易に検出することが可能になる。タンデ
ィッシュからの注入速度が変化すると、それに起因して
タンディッシュ重量18の時間変化量が変動してしまう
からである。このためには、タンディッシュ注入口9の
開度を一定に保持することとしても良いが、鋳型内液面
レベル制御は生かしてタンディッシュ注入口開度制御を
行いつつ連続鋳造の引抜き速度を一定に保持することと
しても良い。
【0021】上述のように、通常の連続鋳造を行ってい
る最中においては、タンディッシュ内の溶鋼レベルを一
定に制御するために取鍋注入口3の開度を調整してい
る。また、鋳型からの鋳造速度は種々の操業条件の変化
に起因して変動させることがある。従って、これらの制
御を行うために取鍋注入口3の開度もタンディッシュ注
入速度も常に変動しているのであって、これらを長時間
継続的に一定に保持することはできない。ただし、取鍋
1からの注入終了前の短時間であれば、若干のタンディ
ッシュ内溶鋼量の増減を許容することによって取鍋注入
口開度を一定に保持することが可能である。また短時間
であれば鋳造速度を一定に保持することによってタンデ
ィッシュ注入速度を一定に保持することが可能である。
【0022】取鍋溶鋼注入終了予定時刻直前の時刻から
取鍋注入口3の開度を一定に保持し、取鍋注入口3から
のスラグ流出の検出に備えることができる。取鍋注入口
開度を一定に保持する開始時刻をあまりにも終了予定時
刻に近づけすぎると、終了時刻が予測に対して前側にず
れた場合に終了判定に失敗することとなる。逆に開始時
刻を早くしすぎると開度一定に保持する時間が長すぎ、
タンディッシュ内溶鋼量異常を起こしたり鋳造異常を起
こすこととなる。一方、取鍋内の初期溶鋼量は比較的正
確に把握することができ、現時点までの取鍋からの溶鋼
注入量についても注入開始からの鋳造長さとタンディッ
シュ内の溶鋼量増減から正確に把握できる。従って、取
鍋からの溶鋼注入終了予定時刻を正確に予測することが
できるので、適切な時刻から取鍋注入口開度を一定に保
持して注入終了判定を行うことが可能である。
【0023】たとえ取鍋注入口の開度を一定に保持し、
かつタンディッシュからの注入速度を一定に保持したと
しても、鍋重量の時間変化量はスラグの溶鋼への混入状
況や巻込み旋回しながら落下するなどの非定常な動きに
よっても、又、スラグ流出以外の様々な要因によっても
変動する。これらのうち、スラグによる要因以外の別の
要因に基づく鍋重量の時間変化量変動をもって注入終了
を判定してしまうと、注入終了を誤って判定してしまう
こととなる。スラグ流出以外の要因としては、例えば鋳
型内の浸漬ノズルの局部溶損防止のために、接液位置を
調整する目的でタンディッシュカーを昇降させることが
あり、この昇降によって重量秤量値に外乱が生まれる。
また、タンディッシュ上部からの消耗型熱電対によるタ
ンディッシュ内溶鋼温度測定が行われるが、このときに
オペレータがタンディッシュカーの上に飛び乗り、それ
によってオペレータの体重分だけ重量秤量値に外乱が生
じる等がある。
【0024】本発明においては、溶鋼注入終了予定時刻
の直前からのごく短い時間間隔のみにて注入終了判定を
行うことにより、スラグ流出以外の要因による誤検出の
頻度を少なくすることができる。
【0025】本発明者らは更に、鍋重量時間変化量の変
動について詳細に比較検討すると、注入終了時における
変動と、それ以外の原因による変動とでは変動のパター
ンが異なることを見出した。図2に基づいて説明を行
う。まず、0.2〜1秒前後の所定の短い時間間隔を設
定し、この時間間隔を「区間30」と称する。時間軸を
この短い時間間隔で分割し、各区間毎に区間30におけ
る鍋重量の時間変化量を算出する。図2では鍋重量とし
てタンディッシュ重量18を用いた場合について説明を
行う。図2(a)において、●は各区間の終了時刻にお
ける鍋重量(タンディッシュ重量18)を示す。各区間
の終了時刻における鍋重量から前の区間の終了時刻(す
なわち当該区間の開始時刻)における鍋重量を差し引い
た値がこの区間における鍋重量の時間変化量20であ
る。図2(a)において、区間30aにおける時間変化
量が20a、区間30bにおける時間変化量が20bで
ある。図2(b)には、鍋重量の時間変化量20を縦軸
にとってプロットを行っている。取鍋注入口開度を一定
に保って溶鋼が注入されている間、鍋重量は一定速度で
増加または減少しているので、各区間における鍋重量の
時間変化量はほぼ一定に保たれる。図2(b)におい
て、区間30aから区間30dまでは溶鋼注入中であ
り、鍋重量の時間変化量20はほぼ平均時間変化量24
の前後に推移している。
【0026】取鍋からの溶鋼注入終了時においては、注
入される物質が溶鋼からスラグに変化し、このとき(重
量)注入速度が低下する。注入速度即ち鍋重量の時間変
化量20の低下は継続して維持され、注入速度が瞬時に
して元に戻ることはたまにはあり得るが、終点として判
定するべきではない。図2(b)において、区間30e
から区間30gにかけては、鍋重量の時間変化量20が
継続して低い値を維持しており、この区間でスラグが流
出していることがわかる。これを利用して、後述する本
発明の上記(4)(5)のように、重量の増加勾配過程
で重量変化率がマイナスの一定値以下を所定の回数継続
した場合をもって終点と判定することもできる。
【0027】一方、注入終了以外の原因で鍋重量の時間
変化量が変動する場合には、例えばタンディッシュの上
にオペレータが乗り移って作業を行うような場合、オペ
レータが乗り移った瞬間に鍋重量が増大して鍋重量の時
間変化量20が変動するが、その後鍋重量の時間変化量
20は元に戻る。オペレータが作業を終了してタンディ
ッシュから離れると、その瞬間に鍋重量が減少して鍋重
量の時間変化量20が変動するが、やはりその後鍋重量
の時間変化量20は元に戻る。図2において、区間30
bで鍋重量の時間変化量が低下しているが、区間30c
では元に戻っており、この変動はスラグ流出以外の要因
に基づくことが分かる。
【0028】以上のとおりであるから、鍋重量の時間変
化量の変動(注入速度が低下する方向での変動)が継続
して維持されたらそのタイミングが注入終了時であり、
鍋重量の時間変化量の変動が継続されなかったらそれは
注入終了とは異なる原因による変動であると判断するこ
とができる。
【0029】本発明の上記(4)においては、まず時間
変化量20が変動したと認識するための臨界時間変化率
21を定める。また、臨界時間変化率21を超える変動
が何回継続したら注入終了と判定するかについて臨界回
数23を定める。次に現時点の直前における鍋重量の時
間変化量20の平均を求めて平均時間変化量24とす
る。平均時間変化量24は、例えば直前のn区間の移動
平均のような方法で定めることができる。図2(b)に
おいて、平均時間変化量24は、区間30d以前の定め
られた区間内における鍋重量の時間変化量20の平均と
して算出されたものである。
【0030】次に、現時点の区間における鍋重量の時間
変化量20と計算した平均時間変化量24との差を求め
る。図2(c)は鍋重量時間変化量20と平均時間変化
量24との差を縦軸に表した図である。差の絶対値が臨
界時間変化率21を超え、かつ取鍋注入速度が減少する
方向に変化した区間が臨界回数以上連続して発生したと
きを溶鋼注入終了として判定をくだす。図2(c)を例
にとると、区間30bにおいて差の絶対値が臨界時間変
化率21を超えているが、次の区間30cでは回復して
おり、この変動はスラグ流出起因ではないと判定でき
る。区間30eから区間30gにかけては、連続して差
の絶対値が臨界時間変化率21を超えており、この区間
でスラグ流出が開始していると判定することができる。
臨界回数23を2回として判定を行う場合には、区間3
0fの終了時刻において注入終了と判定することができ
る。
【0031】図2においてはタンディッシュ重量18を
用いた場合について説明したが、取鍋重量34を用いた
場合についても全く同様に判定を行うことができる。
【0032】上記方法において、区間30の時間長さを
長くするほど時間変化量を確実にキャッチできるが、逆
にスラグ流出が開始してから判定までのタイムラグが大
きくなる。区間30の時間長さを短くするとその逆の影
響が発生する。従って、区間30の時間長さは、判定タ
イムラグが大きくならない範囲で確実に鍋重量時間変化
を把握することのできる値を実績に基づいて定めること
となる。同様に、臨界回数23についても、回数を多く
するほど誤検出を防止する上で有利である一方、スラグ
流出が開始してから判定までのタイムラグが大きくな
る。本発明においては、区間30の時間長さを0.5秒
前後とし、臨界回数23を2回とすると、2回連続して
臨界時間変化率21を超えた場合のみを終了と判定する
ので誤検出の可能性が大幅に減少し、一方判定までのタ
イムラグも1秒に抑えられるので、実操業において有効
な溶鋼注入終了判定を行うことができる。
【0033】臨界時間変化率21についても、その値を
大きくするほど誤検出の可能性は減少する一方、真の溶
鋼注入終了を判定できない可能性は増大する。誤検出の
可能性を極小化しつつ判定不能の可能性も極小化するた
めの最適な臨界時間変化率21は、実績データに基づい
て定めることができる。
【0034】注入中においては取鍋1から溶鋼がタンデ
ィッシュ2aへ一定速度で注入される一方、タンディッ
シュ2aから鋳型12へ溶鋼が一定速度で鋳造されてお
り、通常は両者がバランスしてタンディッシュ重量18
が一定に保持されるように調整されている。従って、判
定に用いる鍋重量としてタンディッシュ重量18を用い
る場合には、上記(4)における平均時間変化量をゼロ
として終了判定を行うことが可能である。即ち、本発明
の上記(5)においては、平均時間変化量24を定め
ず、また臨界時間変化率21のかわりに臨界時間変化量
22を定める。上記(4)における臨界時間変化率21
は現在の時間変化量20と平均時間変化量24の差につ
いての臨界値であったが、上記(5)における臨界時間
変化量22は現在の時間変化量20についての臨界値で
ある。臨界時間変化量を負の値として定めることによ
り、取鍋注入速度の減少時のみをキャッチすることがで
きる。現時点の区間におけるタンディッシュ重量の時間
変化量が臨界時間変化量よりも低い値となる区間が臨界
回数以上連続した発生したときを溶鋼注入終了として判
定をくだす。
【0035】上記(5)の発明を図3に基づいて説明す
る。図3(a)は縦軸に鍋重量すなわちタンディッシュ
重量18をとったもの、図3(b)は鍋重量変化量20
をとったものである。溶鋼注入終了直前である区間30
aから区間30dにかけて、鍋重量時間変化量20はほ
ぼゼロに近い付近に位置している。区間30bのみは臨
界変化時間量22よりも低い値を示しているが、連続し
て2回発生していないので、スラグ流出以外の要因によ
る変動と判定できる。区間30eから区間30gにかけ
ては連続して鍋重量時間変化量20が臨界時間変化量2
2よりも低い値を示し、スラグ流出が開始したことを判
定できる。この場合も、臨界回数を2回として判定を行
うことが可能である。
【0036】以上のように、鍋重量としてタンディッシ
ュ重量18を用いる上記(5)においては、鍋重量の平
均時間変化量24を求める必要がなく、また現時点の鍋
重量時間変化量20と平均時間変化量24の差を求める
必要もないので、判定ロジックを簡明化することができ
る。
【0037】上記(5)の発明において、注入終了直前
におけるタンディッシュ重量18については、ほぼ一定
重量が保持されるように調整されているが、時間ととも
に重量がわずかずつ増加する傾向(図4(a)の18
c)、ほとんど変動しない傾向(図4(a)の18
a)、わずかずつ減少する傾向(図4(a)の18b)
の中から選択するように取鍋注入口3の開度を定めるこ
とが可能である。いずれの傾向であっても注入終了判定
を行うことが可能であるが、その中でも、本発明の上記
(6)にあるように、タンディッシュの重量が時間とと
もにわずかに増加するように取鍋注入口の開度を定めた
場合において、最も良好な判定を行うことができる。即
ち、この場合において、注入終了の誤検出の頻度が最も
少なく、検出できない失敗の発生も少なく、スラグ流出
開始から判定までのタイムラグも少なくすることが可能
である。
【0038】区間30の時間間隔は、一定とせずに何ら
かのパラメータの変化に応じて変動するように設定して
も良く、また一定の時間として設定しても良い。本発明
の上記(7)においては、区間30の時間間隔を1秒以
下の一定時間として定める。1秒以下程度であれば、区
間内における鍋重量の時間変化量20も安定した値を得
ることができ、さらにスラグ流出開始から判定までのタ
イムラグを少なくすることができる。区間30の時間間
隔は0.5秒前後であれば最も好ましい。区間30の時
間間隔を0.5秒程度とすると、鍋重量の臨界時間変化
率21あるいは臨界時間変化量22は5kg程度の値と
なる。時間間隔が0.5秒未満となると、区間内におけ
る鍋重量の時間変化量が小さな値となり、鍋重量の不規
則変動の影響を受けて誤検出の可能性が増大するので、
区間の時間間隔は0.5秒以上とすると好ましい。
【0039】臨界回数23は、2回以上の任意の回数と
することができる。臨界回数23が多くなるほど誤検出
の可能性は減少するが、逆にスラグ流出から判定までの
タイムラグが増大する。本発明の上記(7)にあるよう
に、終了間近の段階に限って判定するのであれば大きな
重量計外乱(スラグ要因以外)は少ないため、臨界回数
23を2回とすると、誤検出の頻度も少なくタイムラグ
を最少にすることが可能であり好ましい。
【0040】取鍋重量34の測定値もタンディッシュ重
量18の測定値も、さまざまな雑音成分を有している。
雑音は、建家内を移動するクレーンによる振動、その他
諸々の電動機や移動機械による振動が原因として発生す
る。これら雑音成分はいずれも注入終了判定の誤検出の
要因となる。一方、これら雑音成分はそのほとんどが高
周波成分であるのに対し、本発明の終了判定において
は、区間の時間間隔を1秒以下程度とすると最適である
ことからもわかるとおり、判定のポイントとなる鍋重量
の変動はきわめて低周波成分である。本発明の上記
(8)においては、前記鍋重量として、実測した鍋重量
測定値の高周波成分を除去した重量を用いることによ
り、雑音成分に基づく検出不良を大幅に減少することを
可能にした。高周波成分の除去方法としては、鍋重量の
測定値からアナログ的なローパスフィルターによって行
う方法を採用することも可能であるが、近年のデジタル
演算器の発達により安価かつ簡易なソフトで実施できる
鍋重量のデジタル演算処理を加えることによって高周波
成分を除去する方法を採用すると良い。高周波成分とし
て、5Hz以上の高周波成分を除去するように設定する
と、有害な雑音成分を有効に除去し、一方で注入終了判
定に必要な重量変化を見逃すことがなく、好ましい。
【0041】例えば取鍋溶鋼重量が60トンの連続鋳造
設備においては、タンディッシュ内溶鋼重量は通常6ト
ン程度である。この場合、レードルターレット上に設置
する取鍋秤量機は最大150トンの重量を測定する秤量
機が設置され、タンディッシュカーに配置するタンディ
ッシュ秤量機は最大10トンの重量を測定する秤量機が
設置される。一方、秤量機の分解能は、タンディッシュ
カーへの組込型など機械的誤差を有するケースが多いの
で、低めに見積って最大秤量値の1/2000程度であ
るため、取鍋秤量機の分解能は75kg、タンディッシ
ュ秤量機の分解能は5kg程度となり、タンディッシュ
秤量機の方が分解能の高い秤量を行うことが可能であ
る。上述のように、臨界時間変化率あるいは臨界時間変
化量は5kg程度のきわめてわずかな値であるから、秤
量機の分解能が判定精度に及ぼす影響は大きい。従っ
て、判定に使用する鍋重量としては、取鍋重量を用いる
よりもタンディッシュ重量を用いた方が好ましい結果を
得ることができる。なお、取鍋の重量測定は理想的な秤
量機構となるため1/6000程度の分解能を持たせる
ことも可能であるが、最大秤量値が大きくなることが課
題である。
【0042】本発明の溶鋼注入終了判定装置17におけ
る判定のフローチャートの一例を図5に示す。このフロ
ーチャートは、判定用鍋重量としてタンディッシュ重量
を用い、判定方法として本発明の上記(6)を採用した
場合におけるものを表示している。
【0043】
【実施例】図1に示すような連続鋳造設備において本発
明の溶鋼注入終了判定を行った。この連続鋳造装置は、
150mm角ビレット用連続鋳造装置であり、2ストラ
ンドのビレットを同時に鋳造する。取鍋1は溶鋼量60
トンの容量を持ち、中間鍋2としてタンディッシュ2a
を用い、タンディッシュ2aは溶鋼量6トンの容量を持
つ。
【0044】取鍋底部に設けられたスライディングノズ
ル3aを取鍋注入口3としている。スライディングノズ
ル3aは1枚の固定プレート3bと可動プレート3cと
からなり、取鍋注入口開閉装置5の動作によって可動プ
レート3cを動かして取鍋注入口3の開度を調整する。
スライディングノズル3aの下部にはロングノズル8が
配置され、取鍋1から注入された溶鋼が外気に触れずに
タンディッシュ2aに注入される。タンディッシュ秤量
機31によってタンディッシュ重量を秤量する。通常の
注入中においては、タンディッシュ秤量値に基づいてタ
ンディッシュ重量制御装置4が演算を行い、取鍋注入口
開閉装置5に指令してスライディングノズル3aの開度
を調整し、タンディッシュ内の溶鋼量を一定に保持して
いる。
【0045】タンディッシュ2a内の溶鋼は中間鍋注入
口9から浸漬ノズル14を経由して鋳型12内に注入さ
れ、表面から凝固をしつつロール13によって鋳片15
として下方に引き抜かれる。中間鍋注入口9の開度はス
トッパー9aによって調整される。鋳型内の液面レベル
を鋳型液面レベル計32によって測定し、このデータに
基づいて鋳型内液面制御装置11が演算を行い、中間鍋
注入口開閉装置10に指令してストッパー9aの位置を
調整する。鋳型内の液面レベルが一定になるように中間
鍋注入口9の開度調整を行うことにより、ロール13に
よって引き抜かれる鋳造速度と中間鍋注入口9からの溶
鋼注入速度とを一致させる。
【0046】次に取鍋溶鋼注入終了判定方法について説
明する。注入終了判定を行うための鍋重量として、本実
施例ではタンディッシュ重量を用い、判定ロジックとし
ては本発明の上記(6)の方法を採用する。区間30の
時間間隔は0.5秒、臨界変化時間量を−5kg、臨界
回数を2回とする。また、タンディッシュ重量測定値に
ついて5Hzのローパスフィルターによって高周波成分
を除去した上で判定に用いる。
【0047】本実施例においては、注入終了予定時刻の
5分前から取鍋注入口の開度を一定に保持し、注入終了
判定を開始する。注入終了予定時刻は、当該取鍋注入開
始以降それまでに鋳造を完了した鋳造量、及び注入開始
時のタンディッシュ重量と当該時刻におけるタンディッ
シュ重量との差に基づき、±2分の精度で予測すること
ができる。従って、注入終了予定時刻の5分前から注入
終了判定を開始すれば、注入終了予定時刻のばらつきに
よって判定に失敗することはない。本実施例ではタンデ
ィッシュ重量を用いた判定を行うので、注入終了予定時
刻の5分前からは鋳造速度も一定に保ち、これによって
タンディッシュから鋳型への注入速度を一定に保持す
る。本実施例においては、タンディッシュの重量が時間
とともにわずかに増加するように取鍋注入口の開度を調
整して開度を一定に保持する。
【0048】溶鋼注入終了判定装置17による判定を開
始すると、0.5秒間隔の区間毎にタンディッシュ重量
18をサンプリングし、区間後の重量から区間前の重量
を引いた差を時間変化量とする。この時間変化量を臨界
時間変化量である−5kgと対比し、時間変化量が臨界
時間変化量以下となった区間が連続して2回(臨界回
数)発生したら、その時点を溶鋼注入終了と判定する。
判定後直ちに、溶鋼注入終了判定装置17から取鍋注入
口開閉装置5に注入口を閉じる指令を発し、スライディ
ングノズル3aを閉とすることにより注入を終了する。
【0049】以上の方法によって取鍋注入終了の自動判
定を行った結果、注入終了前に誤って終了と判定してし
まう誤検出の発生はなく、またスラグ流出が開始してい
るにもかかわらず判定を行わない不良の発生もなく、ス
ラグ流入が開始してから終了判定信号を発するまでのタ
イムラグについても常に一定のレベルに保持することが
できた。従来のオペレータによる目視判定においては、
タイミング毎あるいはオペレータの個人差に起因し、判
定が早すぎて取鍋内に溶鋼が残りすぎたり、逆に判定が
遅すぎてスラグがタンディッシュ内に過剰に流出するト
ラブルが避けられなかった。本発明を適用した結果、取
鍋内の溶鋼残存量を安定して低い値とすることができる
ので溶鋼歩留まりの向上を図ることができ、またタンデ
ィッシュへのスラグ流出量を安定して低い値とすること
ができるので鋳片の品質を向上することができた。
【0050】
【発明の効果】本発明の溶鋼注入終了判定を用いること
により、取鍋への溶鋼残存量を低減して溶鋼歩留まりを
向上することができると同時に、タンディッシュへのス
ラグ流出量を低減して鋳片の品質を向上することができ
る。
【0051】本発明は、鍋重量測定値に基づいて取鍋溶
鋼注入終了を自動判定することができるので、従来のよ
うにオペレータによる目視判定が不要となり、注入終了
時の取鍋操作作業の省力化を図ることができ、高温環境
下の作業負荷を低減することができる。
【0052】鍋重量という従来から測定しているデータ
を活用して判定を行うので、従来の電磁式スラグ流出検
出装置のように注入口の周囲に電磁コイルを設置する必
要がなく、安価かつ確実に判定を行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する連続鋳造設備の概略を示す断
面図である。
【図2】本発明におけるパラメータの区間毎の時間推移
を示す図であり、(a)は鍋重量、(b)は鍋重量時間
変化量、(c)は鍋重量時間変化量と平均時間変化量の
差を縦軸に取ったものである。
【図3】本発明におけるパラメータの区間毎の時間推移
を示す図であり、(a)は鍋重量、(b)は鍋重量時間
変化量を縦軸に取ったものである。
【図4】スラグ流出開始前後における鍋重量の時間推移
を示す図であり、(a)は鍋重量としてタンディッシュ
重量を、(b)は鍋重量として取鍋重量を用いた場合に
ついて示す。
【図5】本発明の注入終了判定装置の判定フローを示す
フローチャートである。
【符号の説明】 1 取鍋 2 中間鍋 2a タンディッシュ 3 取鍋注入口 3a スライディングノズル 3b 固定プレート 3c 可動プレート 4 タンディッシュ重量制御装置 5 取鍋注入口開閉装置 6 溶鋼 7 スラグ 8 ロングノズル 9 中間鍋注入口(タンディッシュ注入口) 9a ストッパー 10 中間鍋注入口開閉装置 11 鋳型内液面制御装置 12 鋳型 13 ロール 14 浸漬ノズル 15 鋳片 16 流出スラグ 17 溶鋼注入終了判定装置 18 タンディッシュ重量(中間鍋重量) 19 スライディングノズル開度 20 鍋重量時間変化量 21 臨界時間変化率 22 臨界時間変化量 23 臨界回数 24 平均時間変化量 30 区間 31 タンディッシュ秤量機 32 鋳型液面レベル計 33 取鍋秤量機 34 取鍋重量 35 スラグ流出開始
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 倉本 裕司 広島市中区光南3丁目2−24 新川電機株 式会社ソフト開発グループ内 (72)発明者 山本 康典 徳山市五月町10−45 新川電機株式会社西 中国支社内 (72)発明者 増岡 満 徳山市五月町10−45 新川電機株式会社西 中国支社内 (72)発明者 河本 克彦 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 小林 啓二 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 (72)発明者 永田 清二 光市大字島田3434番地 新日本製鐵株式会 社光製鐵所内 Fターム(参考) 4E004 MB05 MB19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取鍋内の溶鋼を取鍋注入口を介して中間
    鍋に注入しさらに中間鍋から鋳型内に溶鋼を鋳造する連
    続鋳造において、取鍋から中間鍋への溶鋼注入の終了を
    判定する方法であって、取鍋重量又は中間鍋重量(以下
    「鍋重量」という。)の時間変化量の変動を検出して溶
    鋼注入終了とすることを特徴とする溶鋼注入終了判定方
    法。
  2. 【請求項2】 さらに注入終了予定時刻以前に取鍋注入
    口の開度を一定に保持することを特徴とする請求項1に
    記載の溶鋼注入終了判定方法。
  3. 【請求項3】 鍋重量として中間鍋重量を用い、注入終
    了予定時刻以前に中間鍋から鋳型内に溶鋼を注入する注
    入速度を一定に保持することを特徴とする請求項1又は
    2に記載の溶鋼注入終了判定方法。
  4. 【請求項4】 所定の短い時間間隔(以下「区間」とい
    う。)における鍋重量の時間変化量を連続して検出し、
    予め臨界時間変化率を定めるとともに臨界回数を2以上
    の数値として定め、直前の平均時間変化量に対する時間
    変化量の差の絶対値が前記臨界時間変化率を超え、かつ
    取鍋注入速度が減少する方向に変化する区間が連続して
    臨界回数以上発生したときをもって溶鋼注入終了とする
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の溶
    鋼注入終了判定方法。
  5. 【請求項5】 鍋重量として中間鍋重量を用い、所定の
    短い時間間隔(区間)における鍋重量の時間変化量を連
    続して検出し、予め臨界時間変化量を負の値として定め
    るとともに臨界回数を2以上の数値として定め、時間変
    化量が前記臨界時間変化量以下となる区間が連続して臨
    界回数以上発生したときをもって溶鋼注入終了とするこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の溶鋼
    注入終了判定方法。
  6. 【請求項6】 注入終了予定時刻以前において、中間鍋
    の重量が時間とともにわずかに増加するように取鍋注入
    口の開度を定めることを特徴とする請求項5に記載の溶
    鋼注入終了判定方法。
  7. 【請求項7】 前記区間の時間間隔を1秒以下の一定時
    間として定め、臨界回数を2回とすることを特徴とする
    請求項4乃至6のいずれかに記載の溶鋼注入終了判定方
    法。
  8. 【請求項8】 前記鍋重量として、実測した鍋重量測定
    値の高周波成分を除去した重量を用いることを特徴とす
    る請求項1乃至8のいずれかに記載の溶鋼注入終了判定
    方法。
  9. 【請求項9】 取鍋内の溶鋼を取鍋注入口を介して中間
    鍋に注入しさらに中間鍋から鋳型内に溶鋼を鋳造する連
    続鋳造において、取鍋から中間鍋への溶鋼注入の終了を
    判定するための判定装置であって、取鍋重量又は中間鍋
    重量(以下「鍋重量」という。)の時間変化量の変動を
    検出して溶鋼注入終了とすることを特徴とする溶鋼注入
    終了判定装置。
  10. 【請求項10】 所定の短い時間間隔(以下「区間」と
    いう。)における鍋重量の時間変化量を連続して検出
    し、予め臨界時間変化率を定めるとともに臨界回数を2
    以上の数値として定め、直前の平均時間変化量に対する
    時間変化量の差の絶対値が前記臨界時間変化率を超え、
    かつ取鍋注入速度が減少する方向に変化する区間が連続
    して臨界回数以上発生したときをもって溶鋼注入終了と
    することを特徴とする請求項9に記載の溶鋼注入終了判
    定装置。
  11. 【請求項11】 鍋重量として中間鍋重量を用い、所定
    の短い時間間隔(区間)における鍋重量の時間変化量を
    連続して検出し、予め臨界時間変化量を負の値として定
    めるとともに臨界回数を2以上の数値として定め、時間
    変化量が前記臨界時間変化量以下となる区間が連続して
    臨界回数以上発生したときをもって溶鋼注入終了とする
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の溶鋼注入終
    了判定装置。
  12. 【請求項12】 前記区間の時間間隔を1秒以下の一定
    時間として定め、臨界回数を2回とすることを特徴とす
    る請求項10又は11に記載の溶鋼注入終了判定装置。
  13. 【請求項13】 実測した鍋重量測定値の高周波成分を
    除去するローパスフィルターを有し、ローパスフィルタ
    ーによって高周波成分を除去した鍋重量を用いて判定を
    行うことを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記
    載の溶鋼注入終了判定装置。
JP2001344255A 2001-11-09 2001-11-09 溶鋼注入終了判定方法及び判定装置 Expired - Fee Related JP3604661B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001344255A JP3604661B2 (ja) 2001-11-09 2001-11-09 溶鋼注入終了判定方法及び判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001344255A JP3604661B2 (ja) 2001-11-09 2001-11-09 溶鋼注入終了判定方法及び判定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003145257A true JP2003145257A (ja) 2003-05-20
JP3604661B2 JP3604661B2 (ja) 2004-12-22

Family

ID=19157807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001344255A Expired - Fee Related JP3604661B2 (ja) 2001-11-09 2001-11-09 溶鋼注入終了判定方法及び判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3604661B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100797992B1 (ko) 2006-12-26 2008-01-28 주식회사 포스코 연주 공정의 턴디쉬내 용강 중량 자동 제어 방법
JP2009241077A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Kurosaki Harima Corp スライディングノズル装置の停止制御方法及びそれに使用されるプレート
CN106041011A (zh) * 2016-08-12 2016-10-26 湖南千盟物联信息技术有限公司 一种连铸中包余钢模型的实现方法
WO2017099538A1 (ko) * 2015-12-11 2017-06-15 주식회사 포스코 연속주조기의 종료동작 처리장치 및 종료동작 처리방법
CN109530648A (zh) * 2019-01-28 2019-03-29 东北大学 一种预测连铸生产中结晶器钢渣界面波动的方法
CN115138832A (zh) * 2021-03-29 2022-10-04 宝山钢铁股份有限公司 一种基于钢液重量信息的延长纯净钢浇注炉数的方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111014606A (zh) * 2019-12-20 2020-04-17 浙江惟精新材料股份有限公司 一种全自动化液面控制系统

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100797992B1 (ko) 2006-12-26 2008-01-28 주식회사 포스코 연주 공정의 턴디쉬내 용강 중량 자동 제어 방법
JP2009241077A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Kurosaki Harima Corp スライディングノズル装置の停止制御方法及びそれに使用されるプレート
WO2017099538A1 (ko) * 2015-12-11 2017-06-15 주식회사 포스코 연속주조기의 종료동작 처리장치 및 종료동작 처리방법
KR101797312B1 (ko) * 2015-12-11 2017-11-14 주식회사 포스코 연속주조기의 종료동작 처리장치 및 종료동작 처리방법
CN108367343A (zh) * 2015-12-11 2018-08-03 株式会社Posco 用于执行连续铸造机的终止操作的设备和方法
CN106041011A (zh) * 2016-08-12 2016-10-26 湖南千盟物联信息技术有限公司 一种连铸中包余钢模型的实现方法
CN109530648A (zh) * 2019-01-28 2019-03-29 东北大学 一种预测连铸生产中结晶器钢渣界面波动的方法
CN115138832A (zh) * 2021-03-29 2022-10-04 宝山钢铁股份有限公司 一种基于钢液重量信息的延长纯净钢浇注炉数的方法
CN115138832B (zh) * 2021-03-29 2024-01-09 宝山钢铁股份有限公司 一种基于钢液重量信息的延长纯净钢浇注炉数的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3604661B2 (ja) 2004-12-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003145257A (ja) 溶鋼注入終了判定方法及び判定装置
JP2004034090A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JPH0985407A (ja) 連続鋳造機におけるモールド内溶鋼レベル制御方法
JP2021514851A (ja) 連続鋼鋳造プロセスを監視するための方法および装置
KR100949679B1 (ko) 레이들에서의 슬래그 유출 검출방법
JPH01210160A (ja) 連続鋳造における縦割れ予知方法
JP4324077B2 (ja) スライディングノズルの開度測定方法及び装置並びにこの方法を用いた溶鋼注入方法
JPS6257427B2 (ja)
JP3610036B2 (ja) 取鍋注入口最小開度判定方法及び判定装置
CN110883332A (zh) 一种在线检测水口堵塞的方法及系统
JPH0571340B2 (ja)
JP2914990B2 (ja) 湯面異常状況検出方法および湯面異常防止方法並びにその防止装置
JP2004276050A (ja) 連続鋳造のスタート方法
KR20060074399A (ko) 침지노즐 침적깊이 측정장치
KR101536088B1 (ko) 주편의 결함 예측 검지 방법, 주편의 제조 방법, 주편의 결함 발생 예측 검지 장치, 그 주편의 결함 발생 예측 검지 장치를 구비한 연속 주조 설비
JPH0538558A (ja) 連続鋳造用モールド内への溶湯注入・停止方法
JP3399085B2 (ja) 連続鋳造のスタート方法
JP4457707B2 (ja) タンディッシュ内溶鋼の注入終了方法
JPH06170511A (ja) 連続鋳造法およびタンディッシュ
KR200180084Y1 (ko) 차단 설정값 보상기능을 구비한 연주 래들 슬래그 차단장치
Banerjee et al. Slag detection in steelmaking
JPH08267219A (ja) 溶融金属容器からのスラグ流出量の検知および制御方法
JP2003236650A (ja) ブレークアウト発生時における鋳型内への溶鋼供給量の制御方法及び装置
KR20020052056A (ko) 다이나믹 소프트 리덕션 시 주형 내 용강레벨 제어장치 및제어방법
AU2020296236A1 (en) Method for balancing a flow of liquid steel into a casting die and continuous flow system for liquid steel

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040809

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040921

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040929

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3604661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111008

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121008

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121008

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121008

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 9

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees