JP2003144261A - ナックル機構及び該ナックル機構を備えた車両用シート装置 - Google Patents

ナックル機構及び該ナックル機構を備えた車両用シート装置

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JP2003144261A
JP2003144261A JP2001346979A JP2001346979A JP2003144261A JP 2003144261 A JP2003144261 A JP 2003144261A JP 2001346979 A JP2001346979 A JP 2001346979A JP 2001346979 A JP2001346979 A JP 2001346979A JP 2003144261 A JP2003144261 A JP 2003144261A
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Mitsunori Imazu
光徳 今津
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Toyo Seat Co Ltd
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Toyo Seat Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度性能と操作性等に優れたナックル機構及
びこれを備えた車両用シート装置を提供する。 【解決手段】 ナックル機構10を、シートクッション
2とシートバック3の何れか一方側にセクター部材16
を、何れか他方側にロック部材14を、それぞれ取付け
るとともに、シートバック3の後方側への移動量が所定
量以下の状態ではセクター部材16とロック部材14と
の非係合状態を維持し所定量以上の状態ではこれらを係
合させて姿勢規制を行う動作手段19を備えて構成す
る。また、左右一対のナックル機構4,10を備えてな
る車両用シート装置において、該一対のナックル機構
4,10のうち、一方のナックル機構4にはシートバッ
ク3の姿勢保持機能と姿勢変更機能を持たせる一方、他
方のナックル機構10には上記ナックル機構10を採用
し、シートバック3への過大荷重の入力時には一対のナ
ックル機構4,10の共働によってその姿勢保持を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車両用シート装
置に関し、さらに詳しくは当該シート装置におけるナッ
クル構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用シートにおいては、車体床面側に
固定されるシートクッションと該シートクッションの後
端部に取り付けられるシートバックとをヒンジ結合して
該シートバックを傾倒可能とするとともに、このシート
バックの所定の傾倒位置への位置設定及び当該位置での
姿勢保持及び荷重保持を行うために、上記ヒンジ部分に
ナックル機構を配置するのが通例である。
【0003】そして、車両用シートにおける上記ナック
ル機構の配置方式として、従来より、片側ナックル方式
と両側ナックル方式とが知られている。
【0004】片側ナックル方式は、左右一対のヒンジの
うち、一方側のみにナックル機構を設け、該ナックル機
構によってシートバックの姿勢変更と姿勢保持及び該シ
ートバックにかかる荷重保持とを行うものである。
【0005】一方、両側ナックル保持は、左右一対のヒ
ンジのそれぞれにナックル機構を設け、これら二つのナ
ックル機構によって、シートバックの姿勢変更と姿勢保
持及び該シートバックにかかる荷重保持とを行うもので
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、片側ナック
ル方式のものにあっては、片側のナックル機構の操作の
みによって上記機能を為し得ることから、操作が簡便で
且つ構造が簡単で安価であるという利点を有する反面、
シートバックにかかる荷重を片側のナックル機構のみに
よって支持しなければならないことから、シートバック
への入力荷重に対する強度性能を確保しにくく、特に車
両後突時の如くシートバックに大きな荷重が衝撃的に入
力されるような場合には殊更である。
【0007】一方、両側ナックル方式のものにあって
は、左右両側のナックル機構によって荷重の支持を行う
ことから強度性能的には優れるものの、左右両側のナッ
クル機構においてはセクター部材の係合爪に対してロッ
ク部材のロック爪が常時係合する構成であることから、
これら各ナックル機構相互間の同期性を確保することが
必要であるが、同期ズレが発生し易く操作性という点に
おいて問題があった。また、この左右のナックル機構相
互間の同期性を確保する手法として、これら両者間を連
結シャフトで連結することがしられているが、かかる構
成の場合には、該連結シャフトの存在によってシート装
置の車体側に対するレイアウト性が損なわれるとかシー
ト装置の重量増大を招来する等の問題があった。
【0008】そこで本願発明は、両側ナックル方式を基
調としたものにおいて、シートバックへの入力荷重に対
する強度性能を十分に確保しつつ、操作性及び車体側へ
のレイアウト性に優れたナックル機構及びこれを備えて
なる車両用シート装置を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0010】本願の第1の発明にかかるナックル機構で
は、係合爪17を備え且つシートクッション2とシート
バック3の何れか一方側に取り付けられたセクター部材
16と、上記係合爪17に係合可能なロック爪15を備
え且つ上記シートクッション2とシートバック3の何れ
か他方側に取り付けられたロック部材14と、上記シー
トバック3のシート後方側への移動量が所定量以下の状
態では上記係合爪17と上記ロック爪15との非係合状
態を維持する一方、所定量以上の状態では上記係合爪1
7に上記ロック爪15を係合させて上記シートクッショ
ン2に対する上記シートバック3の相対姿勢を保持する
動作手段19とを備えたことを特徴としている。
【0011】本願の第2の発明では、シートクッション
2とシートバック3とを、これらの両側部にそれぞれ配
置した左右一対のナックル機構4,10を介して連結し
てなる車両用シート装置において、上記一対のナックル
機構4,10のうち、何れか一方のナックル機構4はこ
れを上記シートバック3の上記シートクッション2に対
する相対姿勢を常時規制するとともに選択的に上記規制
作用を解除し得る構成とする一方、何れか他方のナック
ル機構10はこれを上記第1の発明にかかるナックル機
構で構成したことを特徴としている。
【0012】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
【0013】 本願の第1の発明にかかるナックル機
構によれば、シートバック3が荷重入力によって所定量
以上後方側へ移動した時にのみ、セクター部材16の係
合爪17とロック部材14のロック爪15とが係合して
荷重支持機能とシートバック3の姿勢保持機能とを発揮
する一方、それ以外の場合においては上記セクター部材
16とロック部材14とが非係合とされ上記シートバッ
ク3の姿勢変更を許容することから、例えばシートバッ
ク3への過大な荷重の入力時においてのみ所要の強度性
能を発揮すれば足りるような使用条件下において用いら
れるナックル機構として好適である。
【0014】 本願の第2の発明にかかる車両用シー
ト装置では、シートクッション2とシートバック3と
を、これらの両側部にそれぞれ配置した左右一対のナッ
クル機構4,10を介して連結してなる車両用シート装
置において、上記一対のナックル機構4,10のうち、
何れか一方のナックル機構4はこれを上記シートバック
3の上記シートクッション2に対する相対姿勢を常時規
制するとともに選択的に上記規制作用を解除し得る構成
とする一方、何れか他方のナックル機構10はこれを上
記第1の発明にかかるナックル機構で構成している。
【0015】従って、この発明の車両用シート装置によ
れば、上記シートバック3のシート後方側への移動量が
所定量以下である場合(即ち、車両の後突によって上記
シートバック3に過大な荷重が入力されたような場合以
外の通常時)には、上記他方のナックル機構10は何ら
規制機能を発揮しないので、上記一方のナックル機構4
の作動のみによって上記シートバック3の姿勢保持と該
シートバック3に入力される荷重(通常の着座乗員の背
凭れ荷重)の支持が行われ、上記シートバック3の通常
時における所要の機能が確保される。
【0016】また、この通常時においては、上述のよう
に上記他方のナックル機構10は機能していないので、
上記シートバック3の姿勢変更操作に際しては上記一方
のナックル機構4の解除操作のみによってこれを行うこ
とができ、例えば従来の両側ナックル方式の車両用シー
ト装置の場合のように左右ナックル機構を同期作動させ
る必要がなく、従って、これら各ナックル機構4,10
の同期ズレに起因する操作性の悪化等が未然に且つ確実
に防止される。
【0017】一方、上記シートバック3のシート後方側
への移動量が所定量以上となった場合、例えば、車両の
後突によって上記シートバック3に過大な荷重が入力さ
れた場合のような異常時には、該シートバック3の後方
側への移動に伴って上記他方のナックル機構10が作動
し、そのセクター部材16の係合爪17とロック部材1
4のロック爪15とが相互に係合して上記シートバック
3の傾動を規制してその姿勢を保持する。従って、この
場合には、上記一方のナックル機構4と他方のナックル
機構10とが共働して上記シートバック3に入力される
過大な荷重を支持することとなり、これによって上記シ
ートバック3の過度の後傾が未然に且つ確実に防止さ
れ、着座乗員の安全性が確保されるものである。
【0018】また、上記一方のナックル機構4と他方の
ナックル機構10とを同期させる必要がないことから、
従来の両側ナックル車両用シート装置のように左右一対
のナックル機構間を連結シャフトによって連結する必要
がなく、該連結シャフトが設置されない分だけ車両用シ
ート装置の車体側へのレイアウトの自由度が向上し、レ
イアウト設計の容易化が図れる。
【0019】以上のように、この発明にかかる車両用シ
ート装置においては、左右一対のナックル機構4,10
の何れか一方のナックル機構10として上記第1の発明
にかかるナックル機構を採用することで、強度性能が高
く使用上の信頼性に優れるとともに、操作性の良好な車
両用シート装置を提供することができるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1には、本願発明にかかるナッ
クル機構を備えた車両用シート装置を示している。この
シート装置1は、車体床面に取り付けられるシートクッ
ション2と該シートクッション2の後端部に次述の左右
一対の第1ナックル機構4及び第2ナックル機構10を
介してシート前後方向に傾倒可能に連結されたシートバ
ック3とを備えて構成される。
【0021】上記第1ナックル機構4は、従来周知の構
造をもつものであって、上記シートクッション2とシー
トバック3とをヒンジピン8によって相対回動自在に連
結するヒンジ機構としての機能と、該シートクッション
2に対する上記シートバック3の傾動姿勢を保持し且つ
該シートバック3にかかるシート後方側(矢印方向)へ
の荷重(例えば、通常時における着座乗員の背凭れ荷重
とか車両後突時の衝撃荷重等)を支持する機能とを備え
るとともに、操作レバー5の操作によって上記姿勢保持
機能等を解除して上記シートバック3の姿勢変更操作を
許容する機能を併せ持つものである。
【0022】上記第2ナックル機構10は、本願発明の
要旨を成すものであって、次述するように、上記シート
クッション2とシートバック3とをヒンジピン13によ
って相対回動自在に連結するヒンジ機構としての機能
と、上記シートバック3に過大な後方側への荷重が入力
される車両後突時等の異常時においてのみ該シートバッ
ク3の姿勢を保持する異常時姿勢保持機能とを備え、上
記第1ナックル機構4の如き通常時におけるシートバッ
ク3の姿勢保持機能は備えていない。
【0023】このように、この実施形態のシート装置1
は、上記第1ナックル機構4と第2ナックル機構10と
を備えた両側ナックル方式を採用したものであって、特
に、この第1ナックル機構4と第2ナックル機構10と
の間においてその機能を一部異ならせることで、後述す
るように、両側ナックル方式を基調とした構成でありな
がら、シートバック3への入力荷重に対する強度性能を
十分に確保しつつ、操作性及び車体側へのレイアウト性
に優れたシート装置を提供することができるものであ
る。
【0024】ここで、上記第2ナックル機構10の具体
的構成等について図2以下を参照して説明する。
【0025】図2及び図3に示すように、上記シートク
ッション2の後端部の側部にはブラケット6が、また上
記シートバック3の下端部の側部にはブラケット7が、
それぞれ設けられるとともに、該ブラケット7側にはヒ
ンジピン13が突設されており、上記ブラケット6とブ
ラケット7とは上記ヒンジピン13と次述の第2ナック
ル機構10とを介して連結され、該ヒンジピン13を中
心として相対回動可能とされている。これによって、上
記シートバック3は、上記シートクッション2に対して
傾倒自在とされる。
【0026】上記第2ナックル機構10は、ケース11
とロック部材14とセクター部材16と付勢部材19と
を備えて構成される。
【0027】上記ケース11は、円形の一側をその中心
位置よりも外側において直線状に切り欠いたような略半
円状の平面形態をもつ皿状体で構成され、上記ブラケッ
ト6を介して上記シートクッション2側に固定されてい
る。また、このケース11には、その中心位置を一方の
起点としてこれから側方へ延びる長穴23が形成されて
おり、該長穴23内に上記シートバック3側の上記ヒン
ジピン13が嵌挿されている。
【0028】さらに、上記ケース11の内側には、上記
ロック部材14が配置されている。このロック部材14
は、略扇形の平面形態を有する板材で一体形成され、そ
の要部分に相当する部位を、例えばスプライン嵌合(図
示省略)等の結合手段によって固着することで、これと
一体化されている。尚、この場合、上記ヒンジピン13
の一端側に固着される上記ブラケット7と他端側に固着
される上記ロック部材14とは、該ヒンジピン13回り
に予め所定の位相角をもつようにその相対関係が設定さ
れている。
【0029】さらに、上記ケース11の内側には、該ケ
ース11との間に上記ロック部材14を介在させた状態
で次述のセクター部材16が衝合配置され、且つこれと
一体的に固定されている。このセクター部材16は、上
記ケース11の内側形状に対応する外形形状をもつ略半
円板状の基部18を備えるとともに、該基部18の内側
面の外周縁部分には多数の係合爪17,17,・・が内
歯状に形成されている。この係合爪17,17,・・の
形成によって該係合爪17,17,・・の径方向内側に
は凹部が形成され、この凹部内に上記ロック部材14が
遊嵌状態で嵌装されている。
【0030】また、このセクター部材16の上記基部1
8には、上記ケース11の長穴23と略同一形状をもつ
長穴22が、該ケース11側の長穴23と同軸上に位置
し且つ軸方向において重合するようにして形成されてい
る。この長穴22には、上記ヒンジピン13が挿通され
且つ該ヒンジピン13の先端部が該基部18の外面上に
突出している。
【0031】さらに、上記セクター部材16の基部18
の外面側の、上記長穴22をその長手方向に直交する方
向に挟んで対向する二位置には、それぞれ所定間隔をも
って離間配置された一対の掛止ピン20,20、及び掛
止ピン21,21が突設されている。そして、この一方
側の一対の掛止ピン20,20と他方側の一対の掛止ピ
ン21,21には、バネ棒で構成される付勢部材19の
両端部19a,19bがそれぞれ掛止されるととに、該
付勢部材19の中央部19cは弾圧変形状態で上記ヒン
ジピン13の突出端に、上記ロック部材14のロック爪
15寄りの一側から掛止されている。
【0032】従って、上記付勢部材19の付勢力によっ
て、上記ヒンジピン13は、図2に示すように、上記セ
クター部材16の長穴22及び上記ケース11の長穴2
3の起点位置に位置せしめられ且つこの位置が保持され
ている。即ち、上記シートバック3は、上記シートクッ
ション2に対して最もシート前方寄り位置に位置してい
る。この時の上記シートバック3の位置が「通常時位
置」、即ち、上記シートバック3をシート後方側に押し
付ける方向の荷重が所定値以下である状態(例えばシー
ト装置1に乗員が着座していない状態とか、乗員が着座
状態にありその背凭れ荷重が作用しているに過ぎないよ
うな状態)における位置である。
【0033】この「通常時位置」においては、上記ロッ
ク部材14のロック爪15が上記セクター部材16の係
合爪17から離間し、該ロック部材14の回動変位、即
ち、上記シートバック3の傾動変位が許容される。
【0034】これに対して、上記シートバック3に所定
異常のシート後方側への荷重が入力された場合(例え
ば、車両の後突発生によって着座乗員がシートバック3
側に押し付けられたような場合)には、図3に示すよう
に、上記シートバック3ガ上記シートクッション2に対
してシート後方側へ移動することで、上記ヒンジピン1
3は上記付勢部材19の付勢力に抗して該付勢部材19
を撓曲変形させながら上記セクター部材16側の長穴2
2及び上記ケース11側の長穴23の終点側に相対移動
する。この時、上記シートバック3は上記シートクッシ
ョン2に対して最もシート後方側に位置しており、以下
においてはこのときの位置を「異常時位置」という。従
って、この「異常時位置」においては、上記ヒンジピン
13と一体的に上記ロック部材14もシート後方側へ移
動し、該ロック部材14のロック爪15は上記セクター
部材16の係合爪17に嵌合する。この結果、上記ロッ
ク部材14の上記セクター部材16に対する相対回動、
即ち、上記シートバック3が上記シートクッション2に
対して後方へ傾動するのが規制されることになる。
【0035】尚、この実施形態においては、上記付勢部
材19が特許請求の範囲中の「動作手段」に該当する。
【0036】続いて、上記第1ナックル機構4と上記第
2ナックル機構10とを備えた両側ナックル方式のシー
ト装置1の作動等について説明する。
【0037】上記シート装置1は、その使用時形態で
は、図1に示すように、上記シートバック3が上記シー
トクッション2の後端部に立設され、この姿勢において
乗員の着座が行われる。
【0038】この使用時形態では、上記シートバック3
に所定以上の後方荷重はかかっていないので、上記シー
トバック3は、上記第1ナックル機構4側のヒンジピン
8と上記第2ナックル機構10側の上記ヒンジピン13
とによってシート前後方向に傾動自在とされている。そ
して、この「使用時傾動」での上記シートバック3の傾
動姿勢の保持は、上記第1ナックル機構4側においての
み行われる。即ち、この「使用時傾動」では、上記シー
トバック3は上記「通常時位置」にあり、従って、上記
第2ナックル機構10の上記ロック部材14のロック爪
15が上記セクター部材16の係合爪17と離間し、該
ロック部材14の回動、即ち、上記シートバック3の傾
動変位を許容する状態となっており、従って上記第2ナ
ックル機構10は何ら上記シートバック3の傾動姿勢保
持機能及び該シートバック3にかかる荷重の支持機能を
発揮しない状態にある。
【0039】この「使用時形態」において、上記シート
バック3の傾動姿勢が調整されるが、この場合、上述の
ように上記第2ナックル機構10側が何ら機能しない状
態にあるため、乗員は上記第1ナックル機構4側のヒン
ジピン8を操作して該第1ナックル機構4の傾動姿勢保
持作用を解除することで、上記シートバック3の傾動姿
勢を任意に変更設定することができる。このように、上
記シートバック3の傾動姿勢の変更調整が上記第1ナッ
クル機構4側の作動のみによって行われ、上記第2ナッ
クル機構10はこれに何ら関与しない構成とされている
ことから、例えば従来の両側ナックル方式のシート装置
のように、両側のナックル機構間の同期をとる必要が全
く無く、従って同期不良による操作性の悪化というよう
な問題も発生せず、良好な操作性が確保されることにな
る。また、従来の両側ナックル方式のシート装置のよう
に、同期をるための連結シャフトを設ける必要がなく、
それだけシート装置1の車体に対するレイアウトの自由
度が向上しレイアウト設計が容易になるという利点もあ
る。
【0040】一方、シートバック3の傾動姿勢の調整操
作の完了後は、上記ヒンジピン8の操作を解除すること
で、上記第1ナックル機構4の傾動姿勢保持機能が働
き、上記シートバック3はその時点の傾動姿勢において
姿勢保持されるとともに、該シートバック3に乗員の背
凭れ荷重がかかった場合には該第1ナックル機構4の荷
重支持機能によってこれが支持される。この場合にも、
上記第2ナックル機構10は上記シートバック3にかか
る荷重の支持作用は行っていない。
【0041】これらに対して、例えば車両の後突発生に
よって乗員がシートバック3側に衝撃的に押し付けら
れ、この荷重を受けて上記シートバック3がシート後方
側へ所定値以上移動し、その位置が上記「異常時位置」
に達すると、上記第2ナックル機構10が作動し、その
ロック部材14のロック爪15が上記セクター部材16
の係合爪17に嵌合し該ロック部材14の回動が規制さ
れる。従って、上記シートバック3の傾動姿勢の保持と
該シートバック3への入力荷重の支持とが、上記第1ナ
ックル機構4と上記第2ナックル機構10の両者の共働
によって行われる。この結果、この実施形態のシート装
置1においては、例えば片側ナックル方式のシート装置
のような過大荷重の入力時における強度性能面での不安
もなく、作動上の信頼性が格段に向上することになる。
【0042】以上のように、この実施形態のシート装置
1によれば、両側ナックル方式を基調としたシート装置
でありながら、シートバック3への入力荷重に対する強
度性能を十分に確保しつつ、操作性及び車体側へのレイ
アウト性に優れたシート装置を提供することができるも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる車両用シート装置の全体斜視
図である。
【図2】図1に示したナックル機構の通常時における正
面図(一部断面)である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図1に示したナックル機構の追突時における正
面図(一部断面)である。
【符号の説明】
1はシート装置、2はシートクッション、3はシートバ
ック、4は第1ナックル機構、5は操作レバー、6及び
7はブラケット、10は第2ナックル機構、11はケー
ス、12はカバー、13はヒンジピン、14はロック部
材、15はロック爪、16はセクター部材、17は係合
爪、18は基部、19は付勢部材(動作手段)、20及
び21は掛止ピンである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 係合爪(17)を備え且つシートクッシ
    ョン(2)とシートバック(3)の何れか一方側に取り
    付けられたセクター部材(16)と、 上記係合爪(17)に係合可能なロック爪(15)を備
    え且つ上記シートクッション(2)とシートバック
    (3)の何れか他方側に取り付けられたロック部材(1
    4)と、 上記シートバック(3)のシート後方側への移動量が所
    定量以下の状態では上記係合爪(17)と上記ロック爪
    (15)との非係合状態を維持する一方、所定量以上の
    状態では上記係合爪(17)に上記ロック爪(15)を
    係合させて上記シートクッション(2)に対する上記シ
    ートバック(3)の相対姿勢を保持する動作手段(1
    9)とを備えたことを特徴とするナックル機構。
  2. 【請求項2】 シートクッション(2)とシートバック
    (3)とを、これらの両側部にそれぞれ配置した左右一
    対のナックル機構(4),(10)を介して連結してな
    る車両用シート装置であって、 上記一対のナックル機構(4),(10)のうち、何れ
    か一方のナックル機構(4)は上記シートバック(3)
    の上記シートクッション(2)に対する相対姿勢を常時
    規制するとともに選択的に上記規制作用を解除し得る構
    成とされる一方、 何れか他方のナックル機構(10)はこれを請求項1に
    記載のナックル機構で構成したことを特徴とする車両用
    シート装置。
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JP2001346979A Pending JP2003144261A (ja) 2001-11-13 2001-11-13 ナックル機構及び該ナックル機構を備えた車両用シート装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7986095B2 (en) 2005-08-26 2011-07-26 Samsung Electronics Co., Ltd. Organic light emitting diode with enhanced luminance and light uniformity

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