JP2003144080A - 食品の軟化防止方法、食品の軟化防止剤およびレトルト食品 - Google Patents

食品の軟化防止方法、食品の軟化防止剤およびレトルト食品

Info

Publication number
JP2003144080A
JP2003144080A JP2002180587A JP2002180587A JP2003144080A JP 2003144080 A JP2003144080 A JP 2003144080A JP 2002180587 A JP2002180587 A JP 2002180587A JP 2002180587 A JP2002180587 A JP 2002180587A JP 2003144080 A JP2003144080 A JP 2003144080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
softening
food
vegetables
preventing
foods
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002180587A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3954449B2 (ja
Inventor
Arimichi Okano
有理 岡野
Katsunori Chiba
克則 千葉
Yasunori Kakizaki
泰則 柿崎
Mitsutake Sato
光毅 佐藤
Takeo Shimomura
武生 下村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aoba Kasei Co Ltd
Original Assignee
Aoba Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aoba Kasei Co Ltd filed Critical Aoba Kasei Co Ltd
Priority to JP2002180587A priority Critical patent/JP3954449B2/ja
Publication of JP2003144080A publication Critical patent/JP2003144080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3954449B2 publication Critical patent/JP3954449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高圧加熱殺菌処理や凍結解凍処理によって生じ
る野菜その他の食品の軟化を防止し、野菜その他の食品
の食感を保持するとともに保形性を維持する。 【解決手段】水と、カルシウム塩およびマグネシウム塩
の少なくとも一方と、増粘多糖類と、前記水のpHを7
以下に保つpH調整剤と、糖類とを含む溶液を野菜に付
着させたものを袋内に密封し、70℃以上の温度に加熱
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、野菜その他の食品
の軟化防止方法、食品の軟化防止剤およびレトルト食品
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レトルト処理などによる野菜類の
軟化防止についてはカルシウム塩あるいはマグネシウム
塩の使用が効果的とされていた。そのような従来技術と
して、例えば、特開平4−190756号公報および特
公平3−711102号公報に示すものがある。
【0003】しかし、これらの処理を行った場合でも、
加熱処理等を施すと十分な食感の固さまたは保形性を保
つことができない、あるいは処理方法が簡便でなく実用
性に乏しいという課題があった。また、従来、野菜等の
食品を凍結解凍した場合、軟化するという課題があっ
た。例えば、最近、ゴボウ、ニンジン、大根、筍、フ
キ、ワラビ、ゼンマイ等の各種野菜類の水煮したレトル
トパウチ食品が店頭に出されている。しかしながら、こ
れらの野菜は加熱調理すると組織がやわらかくなりすぎ
たり、形が崩れたりして、著しく商品価値を落としてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高圧加熱殺
菌処理や凍結解凍処理によって生じる野菜その他の食品
の軟化を防止し、野菜その他の食品の食感を保持すると
ともに保形性を維持する食品の軟化防止方法、食品の軟
化防止剤およびレトルト食品を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る食品の軟化防止方法は、カルシウム塩
およびマグネシウム塩の少なくとも一方と増粘多糖類と
を含む溶液を食品に付着させて加熱することを特徴とす
る。特に、本発明に係る食品の軟化防止方法では、前記
溶液はpH7以下であることが好ましい。さらに、本発
明に係る食品の軟化防止方法では、前記溶液は糖類を含
むことが好ましい。その場合、Brixは5以上である
ことが好ましい。加熱の温度は70℃であることが好ま
しい。
【0006】本発明に係る食品の軟化防止剤は、カルシ
ウム塩およびマグネシウム塩の少なくとも一方と増粘多
糖類とを含むことを特徴とする。特に、本発明に係る食
品の軟化防止剤は、カルシウム塩およびマグネシウム塩
の少なくとも一方と、増粘多糖類と、所定の水溶液のp
Hを7以下に保つpH調整剤とを含むことが好ましい。
さらに、本発明に係る食品の軟化防止剤は、カルシウム
塩およびマグネシウム塩の少なくとも一方と、増粘多糖
類と、所定の水溶液のpHを7以下に保つpH調整剤
と、糖類とを含むことが好ましい。本発明に係る食品の
軟化防止剤は、例えば、カルシウム塩と、ペクチンと、
アルギン酸ナトリウムと、所定の水溶液のpHを7以下
に保つ酸味料と、グルコン酸ナトリウムと、乳糖とから
成る。酸味料としては、例えば、グルコノデルタラクト
ンを用いることができる。
【0007】本発明に係るレトルト食品は、水と、カル
シウム塩およびマグネシウム塩の少なくとも一方と、増
粘多糖類と、前記水のpHを7以下に保つpH調整剤
と、糖類とを含む溶液を野菜に付着させたものが袋内に
密封され、70℃以上の温度に加熱して成ることを特徴
とする。溶液のBrixは5以上であることが好まし
い。
【0008】本発明に係るレトルト食品の製造方法は、
カルシウム塩およびマグネシウム塩の少なくとも一方と
増粘多糖類とを含む溶液に食品を浸漬した後、袋に密封
して加熱することを特徴とする。
【0009】本発明において、以下の(イ)から(ニ)
の条件を満たすことが好ましい。 ( イ) カルシウムあるいはマグネシウムを含む物質と増
粘多糖類を併用する。 ( ロ) pH調整を行う。 ( ハ) Brix調整を行う。 ( ニ) 加熱処理を行う。
【0010】すなわち、本発明は、カルシウムあるいは
マグネシウムを含む物質と増粘多糖類を用いた溶液で野
菜その他の食品を加熱処理することにより、加熱や凍結
処理による野菜類の軟化を防止できることに着目してな
されたものである。また、pHやBrixを調整するこ
とにより相乗効果を発揮する。
【0011】本発明で対象となる食品は、加熱または凍
結などの処理により軟化あるいは煮崩れを起こす野菜、
果物、食肉などの食品であり、特に、大根、ニンジン、
ジャガイモ、ゴボウ、カボチャ、白菜、タマネギなどの
野菜が挙げられる。例えば、前記食品はジャガイモ、ニ
ンジン、エダマメ、タマネギ、カボチャおよび大根のう
ちの1種または2種以上である。食品は、冷凍野菜であ
ってもよい。特に、本発明は、レトルト食品に効果的で
ある。なお、レトルト食品の場合、圧力の調整、食品の
カットサイズの変更など、最適なレトルト処理条件を設
定することが好ましい。
【0012】カルシウム塩およびマグネシウム塩には、
例えば、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カル
シウム、クエン酸カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸
二水素カルシウム、焼成カルシウム、塩化マグネシウ
ム、炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどの1種ま
たは2種以上を用いることができる。
【0013】増粘多糖類には、カラギーナン、ローカス
トビーンガム、ジェランガム、アルギン酸Na、ゼラチ
ン、HMペクチン、LMペクチン、グアガム、キサンタ
ンガム、タラガム、タマリンドガム、寒天などの1種ま
たは2種以上を用いることができる。
【0014】野菜その他の食品は、カルシウム塩および
マグネシウム塩の少なくとも一方と増粘多糖類とを添加
した調味液などの水溶液とともに加熱処理を施すことに
より軟化を防止することができる。本発明に係る食品の
軟化防止方法、食品の軟化防止剤、レトルト食品および
レトルト食品の製造方法では、特に、冷凍野菜に対して
軟化防止効果を高めることができる。
【0015】本発明において、水に対するカルシウム塩
およびマグネシウム塩の合計の濃度は、カルシウムイオ
ンおよびマグネシウムイオンの合計の濃度で、0.05
重量%以上0.5重量%以下である。水に対する増粘多
糖類の濃度は、0.005重量%以上である。加熱温度
は、70℃以上の温度であり、特に、100℃前後で3
0分程度が好ましい。加熱処理は、ブランチングと合わ
せて行うことが好ましい。なお、野菜その他の食品の種
類により加熱温度および加熱時間などの処理条件を定め
ることが好ましい。
【0016】本発明において、加熱の温度が70℃の場
合、前記食品がジャガイモのときには、軟化防止のほ
か、黒変防止の効果がある。
【0017】本発明に係る食品の軟化防止剤は、カルシ
ウム塩およびマグネシウム塩の少なくとも一方を10重
量%以上99重量%以下、増粘多糖類を1重量%以上9
0重量%以下の量で含む。
【0018】また、水溶液とともに加熱処理を施す際
に、pH、Brixを調整する事でさらに軟化防止効果
を高める事ができる。
【0019】pHは低くするほど軟化防止効果が高まる
が、食味への影響の点からpH5以上8以下に調整する
事が好ましく、特に、効果の点からpH7以下に調整す
る事が好ましい。pHの調整は有機酸または有機酸塩で
行うことが好ましく、例えば、アジピン酸、クエン酸、
グルコノデルタラクトン、グルコン酸、酢酸、DL−酒
石酸、L−酒石酸、乳酸、フマル酸、DL−リンゴ酸、
クエン酸三ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、酢酸ナ
トリウム、DL−酒石酸ナトリウム、L−酒石酸、乳酸
ナトリウム、フマル酸一ナトリウム、DL−リンゴ酸ナ
トリウムなどの1種または2種以上を用いることができ
る。pHを低くすることにより、カルシウム塩およびマ
グネシウム塩の食品への浸透性が高められ、また、増粘
多糖類が加水分解を受けて低分子化され、野菜その他の
食品への浸透性が高くなり、結果として相乗的に軟化防
止効果が高まると考えられる。
【0020】Brixは、高くするほど効果が高まり、
特に、5以上で効果が顕著である。Brixの調整は、
主に糖類で行い、例えば、グルコース、フラクトース、
スクロース、トレハロース、キシロース、ソルビトー
ル、水飴、オリゴ糖、デキストリン、エリスリトール、
マルチトール、キシリトールなどの1種または2種以上
を用いることができる。
【0021】Brixは、高くするほど効果が高まり、
特に、5以上で効果が顕著である。Brixの調整は、
主に糖類で行い、例えば、グルコース、フラクトース、
スクロース、トレハロース、キシロース、ソルビトー
ル、水飴、オリゴ糖、デキストリン、エリスリトール、
マルチトール、キシリトールなどの1種または2種以上
を用いることができる。
【0022】
【比較例1】縦20mm、横20mm、厚さ10mmに
カットした大根をpH5.5、Brix3.0の味噌調
味液とともにレトルトパウチ袋に充填密封し、121
℃、30分間の条件で高圧加熱殺菌を行った。
【0023】
【実施例1】比較例1と同様にカットした大根を、比較
例1で使用した味噌調味液に貝殻焼成カルシウム0.3
重量%、LMペクチン0.7重量%添加し、乳酸および
乳酸ナトリウムにてpH7.0に調整した液とともにレ
トルトパウチ袋に充填密封し、121℃、30分間の条
件で高圧加熱殺菌を行った。
【0024】
【実施例2】比較例1と同様にカットした大根を、実施
例1で使用した味噌調味液をさらに乳酸および乳酸ナト
リウムにてpH5.5に調整した液とともにレトルトパ
ウチ袋に充填密封し、121℃、30分間の条件で高圧
加熱殺菌を行った。
【0025】
【実施例3】比較例1と同様にカットした大根を、実施
例2で使用した味噌調味液をさらに水飴にてBrix1
0に調整した液とともにレトルトパウチ袋に充填密封
し、121℃、30分間の条件で高圧加熱殺菌を行っ
た。
【0026】
【実施例4】比較例1と同様にカットした大根を、それ
ぞれ比較例1および実施例1〜3で使用した各味噌調味
液とともに袋に入れ、100℃で30分間、加熱後、−
25℃で凍結した。凍結から2日後、流水解凍を行っ
た。
【0027】比較例1および実施例1〜4で処理した大
根について、外観、食感の官能試験を行った。評価は、
以下の5段階評価で行った。 (5:非常に良好 4:良好 3:普通 2:悪い
1:非常に悪い)比較例1および実施例1〜3の結果を
表1に示す。実施例4の結果を表2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1に示すように、実施例1〜3の処理を
施す事により、野菜類の加熱による軟化を防止する事が
できた。また、pH、Brixの調整により、野菜の軟
化防止に対して相乗効果があることがわかる。
【0031】また、表2に示すように、実施例1〜3で
使用した各味噌調味液で処理を施す事により、野菜類の
凍結による軟化を防止する事ができた。また、pH、B
rixの調整により、野菜の軟化防止に対して相乗効果
があることがわかる。
【0032】ところで、前述の実施例の食品の軟化防止
剤では、野菜の種類によって、表面のみに効果が現れ
て、野菜の外部と内部の食感に差が見られた。このた
め、前処理条件、特に温度と時間とを変えることで軟化
防止剤の浸透性を促進させることについて以下の試験例
1および試験例2で検討した。
【0033】
【試験例1】試験例1は、レトルト食品に対する効果の
試験例を示す。試験方法は以下のとおりである。 [野菜の処理方法]野菜原料(ジャガイモ、ニンジン、
タマネギ)を1〜2cmのサイズにカットした各野菜お
よびエダマメを前処理条件として、50〜70℃の温度
域にて30〜120分間保持した。その後、各種野菜を
1種類づつカレールーとともにレトルトパウチ袋にパッ
ク(カレールー:野菜=2:1)し、レトルト殺菌(12
1℃:30分、2.5kg/cm)を行い水冷し試験サンプ
ルを調整した。効果の判定は、官能的に外観、固さにつ
いて5点評点法を用いて官能検査により行った。野菜の
評価方法の官能評価基準を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】検体区は以下のとおりである。 (1)無処理区:レトルト処理のみ (2)対照区:3%軟化防止剤+トレハロース5%の水
溶液中に浸漬しボイル処理を行った。ボイル温度は10
0℃で、ボイル時間はジャガイモ、ニンジン、エダマメ
は5分間、タマネギ、カボチャは3分間に設定した。そ
の後、カレールー:野菜を10:1の割合にパック充填
後レトルト処理を行った。 (3)試験区−1:3%軟化防止剤+トレハロース5%
の水溶液中に浸漬しボイル処理を行った。ボイル処理条
件は50〜70℃の温度域にて30〜120分とした。
その後、カレールー:野菜を2:1の割合にパック充填
後レトルト処理を行った。 (4)試験区−2:3%軟化防止剤+トレハロース5%
の水溶液にてブランチング後、水溶液から取り出して、
3%軟化防止剤+トレハロース5%の水溶液中に浸漬し
ボイル処理を行った。ボイル処理条件は60℃の温度域
にて30〜120分とした。その後、カレールー:野菜
を2:1の割合にパック充填後レトルト処理を行った。
【0036】なお、試験例1および試験例2において、
軟化防止剤の処方は以下のとおりである。配合の%は、
すべて重量%を意味する。 貝殻焼成カルシウム:5.0% ペクチン:3.0
% アルギン酸ナトリウム:1.0% グルコ
ノデルタラクトン(酸味料):43% グルコン酸
ナトリウム:5.0% 乳糖(食品素材):43% 以下に結果を示す。
【0037】1.生ジャガイモにおける効果
【0038】
【表4】
【0039】表4の結果の如く、いずれの検体とも煮崩
れはほとんど確認できなかった。無処理区のみ角が丸く
なっており若干の煮崩れを起こした。さらに、50℃〜
60℃の温度の処理区で黒変現象を起こし、50℃の温
度域では加熱時間が長くなるにつれ黒変現象が高くな
り、60℃では逆に時間が長くなるにつれ黒変現象が見
られなかった。即ち、明らかにポリフェノールオキシダ
ーゼ活性を抑制する効果がみられた。
【0040】
【表5】
【0041】表5の結果は、食感評価を示す。いずれの
試験区のジャガイモも固い食感であったが、処理温度を
高く、処理時間を長くとることにより軟化防止効果が高
い傾向にあった。
【0042】2.冷凍ジャガイモにおける効果
【0043】
【表6】
【0044】表6の結果は外観評価を示す。いずれの試
験区も煮崩れの現象は小さく、無処理区、対照区ともに
煮崩れの程度は角が取れている程度であった。しかしな
がら、50℃〜60℃の温度域で処理した試験区におい
て黒変現象が見られ、50℃の温度域では、長時間処理
すると、黒変現象の程度が高くなったが、60℃では逆
に長時間処理すると、黒変の程度が低くなった。この現
象は、生ジャガイモの現象と同様であった。
【0045】
【表7】
【0046】表7の結果は食感評価を示す。いずれの試
験区のジャガイモも固い食感を維持していたが、高温で
長時間処理することによってその効果は高くなる傾向に
あった。しかしながら、いずれの試験区においても酸味
が感じられた。
【0047】3.生ニンジンにおける効果
【0048】
【表8】
【0049】表8の結果は外観の煮崩れ現象を示す。い
ずれの試験区とも、煮崩現象はほとんどみられず、試験
区−1、2において色の変化がみられ、若干黄色に変色
していた。
【0050】
【表9】
【0051】表9の結果は食感評価の結果を示す。いず
れの試験区とも固い食感示した。高温にて長時間処理す
ることによってその効果は高くなる傾向にあった。
【0052】4.冷凍ニンジンにおける効果
【0053】
【表10】
【0054】表10は外観評価の結果を示す。いずれの
試験区とも煮崩れの現象はみられなかった。煮崩れ現象
がみられた試験区も角が丸まっている程度であった。対
照区では色調が若干変化し黄味を呈していた。
【0055】
【表11】
【0056】表11は食感評価の結果を示す。いずれの
試験区とも固い食感であり、高温、長時間処理を行うと
その効果は高くなる傾向にあった。しかしながら、いず
れの試験区においても酸味が感じられた。
【0057】5.生タマネギにおける効果
【0058】
【表12】
【0059】表12の結果は外観評価の結果を示す。い
ずれの試験区ともに煮崩れの現象はみられなかった。無
処理区において若干溶けているようであった。
【0060】
【表13】
【0061】表13は食感評価の結果を示す。いずれの
試験区ともにタマネギの食感を保持していた。しかしな
がら、処理温度が70℃の条件では長時間処理すると若
干であるが柔らかくなる傾向にあった。
【0062】6.冷凍タマネギにおける効果
【0063】
【表14】
【0064】表14は外観評価の結果を示す。試験区−
2において長時間処理するにつれて煮崩れ現象がみら
れ、試験区−1においても処理温度が70℃域で長時間
加熱処理するにつれて煮崩れ現象の程度が大きくなる傾
向にあった。
【0065】
【表15】
【0066】表15は食感評価の結果を示す。加熱処理
条件が過酷になるにつれ固くなる傾向にあったが、温度
域によっては逆に軟らかくなる傾向にあった。また、い
ずれの試験区においても酸味が感じられた。
【0067】7.生カボチャにおける効果
【0068】
【表16】
【0069】表16は外観評価を示す。レトルト処理を
施すことにより煮崩れ現象が強くなりその傾向は、前処
理条件の温度が高くなるにつれて大きかった。
【0070】
【表17】
【0071】表17は食感評価の結果を示す。外観の煮
崩れ現象に比例して食感が柔らかくなっていた。
【0072】8.冷凍カボチャにおける効果
【0073】
【表18】
【0074】表18は外観評価の結果を示す。レトルト
処理を施すことにより顕著に煮崩れ現象を起こし、その
現象は前処理条件が過酷になるほど大きかった。
【0075】
【表19】
【0076】表19は食感評価の結果を示す。外観の評
価結果と同様にレトルト処理を施すことにより明らかに
食感が軟らかくなる傾向があった。最も固い食感をもた
らしたのは50℃で30〜60分処理区であった。レト
ルト処理を行わない対照区では表面のみが固くなってい
た。
【0077】9.冷凍エダマメにおける効果
【0078】
【表20】
【0079】表20は外観評価の結果を示す。いずれの
試験区においても差は見られなかった。
【0080】
【表21】
【0081】表21は食感評価の結果を示す。どの試験
区も固い食感であった。前処理温度が高く、前処理時間
を長くとることによってより効果の出ている結果となっ
た。
【0082】
【試験例2】さらに、軟化防止剤を前処理条件で使用し
た場合に冷凍保存中の野菜の組織の軟化防止が可能か否
かについて大根を使用して試験を行った。試験方法は以
下のとおりである。
【0083】[野菜の処理方法]1cm厚の扇状にカッ
トした野菜原料(大根)を、3%軟化防止剤および5%ト
レハロースを加熱溶解した沸騰水溶液中に入れて5分間
加熱処理を行った。冷却後、調味液とともにパウチ袋に
パックした。90℃にて45分間加熱処理を行い冷却
後、凍結処理を行った。比較対照として調味液に浸漬
後、液切りを行った後に凍結処理を行った。効果の判定
は、官能的に固さについて5点評点法を用いて官能検査
により行った。野菜の評価方法の官能評価基準は、食感
により、 5.0:非常に固い、 4.0 :固い、 3.0 :普
通、 2.0 :軟らかい、 1.0 :非常に軟らかい、 の5
段階であった。
【0084】検体区は以下のとおりである。 (1)無処理区 :水溶液中で5分間加熱を行った後に
水冷 (2)試験区−1:3%軟化防止剤+5%トレハロース
の溶液にて5分間加熱後水冷 (3)試験区−2:3%軟化防止剤+5%トレハロース
の溶液にて5分間加熱後放冷 (4)試験区−3:3%軟化防止剤+5%トレハロース
の溶液:大根=1:1の割合で真空パックを行い、温浴
中で5分間加熱後水冷 (5)試験区−4:水溶液中で5分間加熱後、3%軟化
防止剤+5%トレハロースの溶液にて冷却 (6)試験区−5:3%軟化防止剤+5%トレハロース
の溶液にて大根原料を1時間浸漬後、液切りを行い、水
溶液中で5分間加熱を行った。
【0085】
【表22】
【0086】上記の表22の結果で、パウチに大根を調
味液と同時に充填した試験区のサンプルの評価は、凍結
したサンプルを沸騰水中にて5分間煮沸した後に官能的
にその評価を行った。無包装品については、電子レンジ
にて加熱解凍後に官能的に評価を行った。試験区−3,
4,5においてパウチ充填品、無包装品ともに大根の中
心まで薬剤の浸透が見られ、明らかに軟化防止効果が見
られたが、試験区−1,4では表面のみが固くなってお
り、内部は凍結変性により組織が脆弱化していた。試験
区−3,5は軟化防止剤が全面的に浸透していたので、
自然な食感を保っていた。試験区−4は比較的内部まで
浸透していたが、全体的に柔らかい食感であった。
【0087】<考察>試験に用いた各種野菜に於いて共
通して、薬剤に浸漬処理する場合に処理温度を高く、処
理時間を長くすることにより食感が固くなりまた外観も
比例して煮崩れを防止出来る効果があることが確認出来
た。従って、野菜を高温で長時間、軟化防止剤溶液中に
浸漬する事により野菜中に軟化防止剤の浸透を促進でき
る結果が得られた。しかしながら、カボチャにおいては
処理条件が過酷になると逆に食感が柔らかくなる傾向に
あった。また、タマネギでは処理条件を過酷にすると、
一端は固くなる傾向を示すがある条件を過ぎると逆に柔
らかくなる傾向にあった。
【0088】このことから、野菜を高い温度域で長時間
処理溶液中に浸漬することにより処理剤の浸透は促進さ
せられるが、加熱過多の状態になると逆に熱による組織
の脆弱化が起こり、軟化を促進する結果をもたらした。
【0089】生・凍結の野菜の差については、ジャガイ
モ、ニンジンなどの根菜類は生のものより凍菜の方が軟
化防止剤による効果の差が顕著であった。これは野菜が
凍結条件を施される事で細胞組織が凍結変成を起こし組
織が破壊されスポンジ状になり、軟化防止剤が浸透しや
すくなるためと考えられる。
【0090】また、ジャガイモ(生,凍菜)の試験区で
は、処理条件が緩慢な場合、ポリフェノールオキシダー
ゼに起因すると考えられる黒変現象が強く現れた。中で
も50℃の温度域において処理時間が長くなるにつれて
黒変現象が強く現れており、60℃の温度域では処理時
間が長くなるにつれて黒変現象が弱くなっていた。70
℃の温度域では酵素が完全に失活しているようで黒変現
象は見られなかった。このことから、薬剤に浸漬する場
合に、野菜類を一定の温度域に保持することにより酵素
を不活性化させる事ができると考えられる。また、適切
な温度の設定により、酵素失活のタイミングをコントロ
ールできる可能性があるとも考えられる。
【0091】従って、軟化防止剤の使用により、野菜な
どブランチングを行う場合より低い温度で酵素を失活さ
せることができるため、食感を損なわずにブランチング
処理を行えるメリットがある。さらに、野菜の凍結によ
る組織の脆弱化を防止することが確認され、特に、大根
の様な組織内に比較的空気を多く含んでいる野菜類に於
いて特に脱気処理を行うことなく軟化防止剤を内部まで
浸透させることが可能であった。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、高圧加熱または凍結処
理を行う野菜のレトルト食品その他の食品で問題となる
軟化を防止することができ、良好な食感、保形性を維持
する事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柿崎 泰則 宮城県仙台市泉区明通4−19−1 青葉化 成株式会社泉開発研究所内 (72)発明者 佐藤 光毅 宮城県仙台市泉区明通4−19−1 青葉化 成株式会社泉開発研究所内 (72)発明者 下村 武生 宮城県仙台市泉区明通4−19−1 青葉化 成株式会社泉開発研究所内 Fターム(参考) 4B016 LC05 LG05 LG06 LG08 LK01 LK04 LK09 LP05 LP11 4B021 LA05 LP01 LP07 LP09 LW02 MC10 MK08 MK28

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルシウム塩およびマグネシウム塩の少な
    くとも一方と増粘多糖類とを含む溶液を食品に付着させ
    て加熱することを特徴とする食品の軟化防止方法。
  2. 【請求項2】前記食品はジャガイモ、ニンジン、エダマ
    メ、タマネギ、カボチャおよび大根のうちの1種または
    2種以上であることを特徴とする請求項1記載の食品の
    軟化防止方法。
  3. 【請求項3】加熱の温度は70℃であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の食品の軟化防止方法。
  4. 【請求項4】前記食品はジャガイモであることを特徴と
    する請求項3記載の食品の軟化防止方法。
  5. 【請求項5】前記食品は凍結野菜であることを特徴とす
    る請求項1,2,3または4記載の食品の軟化防止方
    法。
  6. 【請求項6】カルシウム塩およびマグネシウム塩の少な
    くとも一方と増粘多糖類とを含む溶液に食品を浸漬した
    後、袋に密封して加熱することを特徴とするレトルト食
    品の製造方法。
  7. 【請求項7】カルシウム塩およびマグネシウム塩の少な
    くとも一方と増粘多糖類とを含むことを特徴とする食品
    の軟化防止剤。
  8. 【請求項8】カルシウム塩およびマグネシウム塩の少な
    くとも一方と、増粘多糖類と、所定の水溶液のpHを7
    以下に保つpH調整剤とを含むことを特徴とする食品の
    軟化防止剤。
  9. 【請求項9】カルシウム塩およびマグネシウム塩の少な
    くとも一方と、増粘多糖類と、所定の水溶液のpHを7
    以下に保つpH調整剤と、糖類とを含むことを特徴とす
    る食品の軟化防止剤。
  10. 【請求項10】カルシウム塩と、ペクチンと、アルギン
    酸ナトリウムと、所定の水溶液のpHを7以下に保つ酸
    味料と、グルコン酸ナトリウムと、乳糖とから成ること
    を特徴とする食品の軟化防止剤。
  11. 【請求項11】水と、カルシウム塩およびマグネシウム
    塩の少なくとも一方と、増粘多糖類と、前記水のpHを
    7以下に保つpH調整剤と、糖類とを含む溶液を野菜に
    付着させたものが袋内に密封され、70℃以上の温度に
    加熱して成ることを特徴とするレトルト食品。
JP2002180587A 2001-09-03 2002-06-20 ジャガイモの軟化防止方法およびレトルト食品の製造方法 Expired - Fee Related JP3954449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002180587A JP3954449B2 (ja) 2001-09-03 2002-06-20 ジャガイモの軟化防止方法およびレトルト食品の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001266547 2001-09-03
JP2001-266547 2001-09-03
JP2002180587A JP3954449B2 (ja) 2001-09-03 2002-06-20 ジャガイモの軟化防止方法およびレトルト食品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003144080A true JP2003144080A (ja) 2003-05-20
JP3954449B2 JP3954449B2 (ja) 2007-08-08

Family

ID=26621574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002180587A Expired - Fee Related JP3954449B2 (ja) 2001-09-03 2002-06-20 ジャガイモの軟化防止方法およびレトルト食品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3954449B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004107867A1 (ja) * 2003-06-05 2004-12-16 Ajinomoto Co., Inc. 冷凍食品の製造法
WO2006066802A1 (en) * 2004-12-23 2006-06-29 Unilever N.V. Frozen or chilled vegetable objects
JP2006254839A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Yamasan Shokuhin Kogyo Kk 海洋深層水を利用したレトルト食品の製造方法
JP2008017769A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 House Foods Corp 加工根菜類の製造方法及び根菜類を含む食品の製造方法
JP2008517620A (ja) * 2004-11-19 2008-05-29 シージェイ チェイルジェダン コーポレーション 混合蔬菜の製造方法
JP2009033994A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 House Foods Corp 電子レンジ加熱用加工食品の製造方法
JP2011083209A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Aoba Kasei Kk 野菜の軟化抑制剤、野菜の軟化抑制方法および加熱野菜
KR101546073B1 (ko) 2014-02-14 2015-08-20 강릉원주대학교산학협력단 히카마 스낵의 제조방법
JP2016220554A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 ニッカプランニング株式会社 冷凍根菜類の製造方法
JP2020018230A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 日清フーズ株式会社 具材入りソース及びその製造方法
JP2020043767A (ja) * 2018-09-14 2020-03-26 理研ビタミン株式会社 野菜類の軟化抑制剤
JP2020114208A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 株式会社フリーポート 食品の除菌方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004107867A1 (ja) * 2003-06-05 2004-12-16 Ajinomoto Co., Inc. 冷凍食品の製造法
JP2008517620A (ja) * 2004-11-19 2008-05-29 シージェイ チェイルジェダン コーポレーション 混合蔬菜の製造方法
WO2006066802A1 (en) * 2004-12-23 2006-06-29 Unilever N.V. Frozen or chilled vegetable objects
JP2006254839A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Yamasan Shokuhin Kogyo Kk 海洋深層水を利用したレトルト食品の製造方法
JP2008017769A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 House Foods Corp 加工根菜類の製造方法及び根菜類を含む食品の製造方法
JP4490398B2 (ja) * 2006-07-12 2010-06-23 ハウス食品株式会社 加工根菜類の製造方法及び根菜類を含む食品の製造方法
JP2009033994A (ja) * 2007-07-31 2009-02-19 House Foods Corp 電子レンジ加熱用加工食品の製造方法
JP4668960B2 (ja) * 2007-07-31 2011-04-13 ハウス食品株式会社 電子レンジ加熱用加工食品の製造方法
JP2011083209A (ja) * 2009-10-14 2011-04-28 Aoba Kasei Kk 野菜の軟化抑制剤、野菜の軟化抑制方法および加熱野菜
KR101546073B1 (ko) 2014-02-14 2015-08-20 강릉원주대학교산학협력단 히카마 스낵의 제조방법
JP2016220554A (ja) * 2015-05-27 2016-12-28 ニッカプランニング株式会社 冷凍根菜類の製造方法
JP2020018230A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 日清フーズ株式会社 具材入りソース及びその製造方法
JP2020043767A (ja) * 2018-09-14 2020-03-26 理研ビタミン株式会社 野菜類の軟化抑制剤
JP7138000B2 (ja) 2018-09-14 2022-09-15 理研ビタミン株式会社 野菜類の軟化抑制剤
JP2020114208A (ja) * 2019-01-17 2020-07-30 株式会社フリーポート 食品の除菌方法
JP7185196B2 (ja) 2019-01-17 2022-12-07 株式会社フリーポート 食品の除菌方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3954449B2 (ja) 2007-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3954449B2 (ja) ジャガイモの軟化防止方法およびレトルト食品の製造方法
WO2012132590A1 (ja) 復元可能な乾燥植物性素材の製造方法
JPH09140365A (ja) 食品用鮮度保持剤及び鮮度保持方法
CN108056417A (zh) 一种鲜脆冻干枣及枣片的加工方法
KR100573468B1 (ko) 트리메틸아민생성억제방법및그용도
JP4884263B2 (ja) アボカド果肉加工品と、その製造及び保存方法
CN107788437B (zh) 速食食品用干燥绿色蔬菜及其制造方法
JP5554958B2 (ja) 野菜の軟化抑制剤、野菜の軟化抑制方法および加熱野菜
JP3816481B2 (ja) 生食用野菜、および生食用半乾燥野菜、並びに調味冷凍野菜の製造方法。
US5902616A (en) Process for preparing a tomato sauce using a pectinase enzyme
JP6333510B2 (ja) カット果実または野菜を含むソースの製造方法
US11185099B2 (en) Ingredient-containing liquid seasoning packed in a hermetically sealed vessel
JP3135520B2 (ja) 野菜類の軟化防止方法
KR20070111180A (ko) 저염 김치 및 그 제조방법
JPH11313651A (ja) 食品の保存方法
JP2000125799A (ja) 焙焼野菜や焙焼果実の冷凍品の製造方法
KR0159679B1 (ko) 가열살균시 고 펙틴질 야채의 조직연화 방지방법
JP2007175039A (ja) 冷凍水煮大根、冷凍味付大根及びこれらの製造方法
JP2004081136A (ja) 冷凍生ウニ製造方法およびこれにより製造された冷凍生ウニ
JP3058589B2 (ja) 軟化防止野菜および野菜類の軟化防止方法
JP2000354459A (ja) 保存性と食感に優れた調理方法
JP3953499B2 (ja) 加工食品の調製方法及びレトルト食品
JP3352030B2 (ja) 緑色野菜の製造方法
US6004591A (en) Freshly packed tomato sauce
JP2002186443A (ja) 加工済み野菜の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060801

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061002

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061207

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070209

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3954449

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130511

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140511

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees