JP2003142672A - 固体イメージセンサ及び固体イメージセンサの製造方法 - Google Patents

固体イメージセンサ及び固体イメージセンサの製造方法

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JP2003142672A
JP2003142672A JP2001334055A JP2001334055A JP2003142672A JP 2003142672 A JP2003142672 A JP 2003142672A JP 2001334055 A JP2001334055 A JP 2001334055A JP 2001334055 A JP2001334055 A JP 2001334055A JP 2003142672 A JP2003142672 A JP 2003142672A
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photodiode
solid
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Masatoshi Kimura
雅俊 木村
Yasuyuki Endo
康行 遠藤
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣接する画素間のクロストークノイズを低減
し、光電変換によって生じたキャリアの収穫効率を向上
させる固体イメージセンサ及び固体イメージセンサの製
造方法を提供する。 【解決手段】 N型エピタキシャル層8の主面内には、
フォトダイオード10の深いP型半導体領域7が画素毎
に形成されており、深いP型半導体領域7のそれぞれの
間には、N型エピタキシャル層8が介在している。その
ため、深いP型半導体領域7とN型エピタキシャル層8
との間にPN接合が生じ、光電変換によって深いP型半
導体領域7で発生したキャリア200の隣接する画素部
100への拡散は抑制される。その結果、画素間のクロ
ストークノイズを低減することができる。また、当該P
N接合によって、キャリア200はN+基板9の方向へ
も拡散しにくくなり、キャリア200の収穫効率が向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、固体イメージセ
ンサ及び固体イメージセンサの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の固体イメージセンサの回
路図であって、特にCMOSイメージセンサの画素部1
00の回路を示している。図10に示すように、固体イ
メージセンサの画素部100は、フォトダイオード10
と、リセットトランジスタ11aと、ソースフォロワト
ランジスタ11bと、選択トランジスタ11cとを備え
ており、これらによって一つの画素を構成している。な
お、リセットトランジスタ11aと、ソースフォロワト
ランジスタ11bと、選択トランジスタ11cとは、M
OSトランジスタであって、フォトダイオード10にお
ける光電変換時に発生したキャリアを制御している。
【0003】次に、固体イメージセンサの画素部100
の動作について簡単に説明する。まず、画素リセット線
300を立ち上げ、リセットトランジスタ11aをON
させると、フォトダイオード10で発生したキャリアの
うちの電子がリセットトランジスタ11aによって引き
抜かれ、フォトダイオード10の電位が電源電圧VDD
に設定され、フォトダイオード10の電位がリセットさ
れる。その後、画素リセット線300を立ち下げると、
フォトダイオード10に入射している光による光電変換
によってキャリアが生じ、当該キャリアによってフォト
ダイオード10の電位が下がり、入射光の光強度に応じ
てフォトダイオード10の電位が変化する。その後に、
画素選択線301を立ち上げると選択トランジスタ11
cがONし、フォトダイオード10の電位がソースフォ
ロワトランジスタ11bによって増幅される。そして、
フォトダイオード10の入射光の光強度に対応した電位
が、選択トランジスタ11cを通して、画素出力線30
2に出力される。
【0004】図11は、図10に示す固体イメージセン
サの構造を模式的に示す断面図であって、図10に示す
素子のうち、フォトダイオード10とリセットトランジ
スタ11aとの構造を示している。図11に示すよう
に、従来の固体イメージセンサは、P+基板19と、P+
基板19上に形成されたP型エピタキシャル層18と、
P型エピタキシャル層18に形成されたフォトダイオー
ド10及びリセットトランジスタ11aとを備えてい
る。
【0005】具体的には、P型エピタキシャル層18の
主面には、素子分離酸化膜であるLOCOS(Local Ox
idation Of Silicon)分離膜1が形成されている。そし
て、P型エピタキシャル層18の主面内には深いPウェ
ル17が形成されており、その深いPウェル17の主面
内にはN型半導体領域4が形成されている。この深いP
ウェル17とN型半導体領域4とでフォトダイオード1
0を形成している。つまり、図10に示す回路図におい
て、深いPウェル17がアノードとなり、N型半導体領
域4がカソードとなる。また、フォトダイオード10
は、深いPウェル17の主面内にN型半導体領域4より
も浅く形成されたP+型半導体領域3を更に備えている
が、このP+型半導体領域3はフォトダイオード10の
表面準位からの暗電流を低減させるために形成されてい
る。
【0006】また、深いPウェル17の主面内には、P
ウェル6がN型半導体領域4に隣接して形成されてお
り、Pウェル6の主面内には、リセットトランジスタ1
1aのN+型のソース/ドレイン5が形成されている。
ここで、フォトダイオード10のN型半導体領域4側に
位置するソース/ドレイン5は、そのN型半導体領域4
と接続されている。つまり、フォトダイオード10のカ
ソードと、リセットトランジスタ11aのソース/ドレ
イン5の一方とが接続されている。なお、本明細書で
「ソース/ドレイン」と言えば、MOSトランジスタの
ソース及びドレインの両方を意味するものとする。そし
て、Pウェル6の主面上には、ゲート絶縁膜20を介し
てゲート電極2が選択的に形成されている。
【0007】上述の従来の固体イメージセンサの回路図
及び構造については、それと同様の内容が、冨留宮,大
窪,松村,黒澤,中柴,「高感度、低クロストークのC
MOSイメージセンサ画素技術」,映像情報メディア学
会技術報告,Vol.25,No.28,pp.19〜
24(2001)に記載されている。
【0008】次に、図11に示す構造を備える固体イメ
ージセンサの製造方法について説明する。図12〜18
までは、従来の固体イメージセンサの製造工程を模式的
に示す断面図である。なお、図14〜18では、P+
板19とP型エピタキシャル層18との記載を省略して
いる。
【0009】まず、図12に示すように、P+基板19
上にP型エピタキシャル層18を形成し、P型エピタキ
シャル層18を選択的に厚く酸化し、LOCOS分離膜
1を形成する。そして、図13に示すように、P型エピ
タキシャル層18の主面内にP型の不純物を注入し、深
いPウェル17を形成する。次に、図14に示すよう
に、Pウェル6を形成する領域を開口するパターンを有
するレジスト50を、P型エピタキシャル層18の主面
上に形成し、P型の不純物の注入を行い、Pウェル6を
形成する。そして、図15に示すように、レジスト50
を除去し、リセットトランジスタ11aのゲート電極2
をゲート絶縁膜20を介してPウェル6の主面上に選択
的に形成する。
【0010】次に、図16に示すように、フォトダイオ
ード10のN型半導体領域4を形成する領域を開口する
パターンを有するレジスト50を、P型エピタキシャル
層18の主面上に形成し、N型の不純物の注入を行い、
N型半導体領域4を形成する。そして、図16に示すレ
ジスト50を除去し、図17に示すように、P+型半導
体領域3を形成する領域を開口するパターンを有するレ
ジスト50を、P型エピタキシャル層18の主面上に形
成し、P型の不純物の注入を行い、P+型半導体領域3
を形成する。次に、図17に示すレジスト50を除去
し、図18に示すように、ソース/ドレイン5を形成す
る領域を開口するパターンを有するレジスト50を、P
型エピタキシャル層18の主面上に形成し、N+型の不
純物の注入を行い、リセットトランジスタ11aのソー
ス/ドレイン5を形成する。そして、レジスト50を除
去することによって、図11に示す構造が得られる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のような構造を備
える従来の固体イメージセンサでは、フォトダイオード
10のN型半導体領域4の直下に、深いPウェル17を
形成することによって赤色の光の感度を向上している。
具体的には、フォトダイオード10での入射光の変換効
率は入射光の波長と相関があり、入射光の波長が短いほ
どP型エピタキシャル層18の主面付近で吸収されるた
め、他の色と比べて波長の長い赤色の光はP型エピタキ
シャル層18の主面から深い部分で光電変換される。そ
のため、フォトダイオード10のN型半導体領域4の直
下に、深いPウェル17を形成することによって赤色の
光の感度を向上することができる。
【0012】上述の図11では、固体イメージセンサに
おいて、一つの画素を構成している画素部100のフォ
トダイオード10とリセットトランジスタ11aとを示
していたが、固体イメージセンサは複数の画素で構成さ
れているため、画素毎に図11に示す構造が並ぶことに
なる。図19は従来の固体イメージセンサの構造を示す
断面図であって、フォトダイオード10及びリセットト
ランジスタ11aが画素毎に並んでいる様子を示してい
る。また、図19では、赤色の光に対する感度を向上さ
せるために、図11に示す深いPウェル17よりも、更
に深く、深いPウェル17が形成されている。
【0013】図19に示すように、従来の固体イメージ
センサは複数の画素部100を備えており、深いPウェ
ル17の主面内に、フォトダイオード10のN型半導体
領域4と、リセットトランジスタ11aとが、画素毎に
形成されている。言い換えれば、深いPウェル17は複
数の画素部100に渡って形成されている。そして、あ
る画素部100へ光が入射すると、当該画素部100の
フォトダイオード10で光電変換が生じ、その光電変換
によって、N型半導体領域4の下方における深いPウェ
ル17の深い部分でキャリア200が発生する。なお、
図中のキャリア200は電子である。深いPウェル17
の深い部分で発生したキャリア200は、上方のN型半
導体領域4に向かおうとするが、N型半導体領域4まで
の距離が長いため、左右の画素部にも拡散する。これ
は、隣接する画素間でのクロストークノイズの原因とな
る。また、従来の固体イメージセンサでは、P+基板1
9上に形成されたP型エピタキシャル層18に深いPウ
ェル17を形成しているため、キャリア200はP+
板19の方向へも拡散し、N型半導体領域4でのキャリ
ア200の収穫効率の劣化を招く。
【0014】一方、従来の固体イメージセンサにおい
て、P+基板19の変わりにN+基板を、P型エピタキシ
ャル層18の変わりにN型エピタキシャル層を使用した
場合には、N+基板方向へのキャリア200の拡散は、
N型エピタキシャル層と深いPウェル17との間のPN
接合のポテンシャルバリアによって抑制されるが、上述
の隣接する画素間のクロストークノイズは発生する。
【0015】そこで、本発明は上述のような問題を解決
するために成されたものであり、隣接する画素間のクロ
ストークノイズを低減し、光電変換によって生じたキャ
リアの収穫効率を向上させる固体イメージセンサ及び固
体イメージセンサの製造方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この発明のうち請求項1
に記載の固体イメージセンサは、第1導電型の半導体層
と、前記半導体層に画素毎に形成されたフォトダイオー
ドとを備え、各前記フォトダイオードは、前記半導体層
の主面内に形成された前記第1導電型の第1の半導体領
域と、前記半導体層の前記主面内に前記第1の半導体領
域に接してそれよりも深く形成された第2導電型の第2
の半導体領域とを有し、各前記第2の半導体領域間に
は、前記半導体層が介在するものである。
【0017】また、この発明のうち請求項2に記載の固
体イメージセンサは、請求項1に記載の固体イメージセ
ンサであって、前記半導体層に画素毎に形成された、前
記フォトダイオードにおける光電変換時に発生したキャ
リアを制御するMOSトランジスタを更に備え、前記M
OSトランジスタは、前記半導体層の前記主面内に形成
された前記第2導電型のウェルを有し、前記第2の半導
体領域は、前記ウェルよりも深く形成されているもので
ある。
【0018】また、この発明のうち請求項3に記載の固
体イメージセンサの製造方法は、(a)互いに接する第
1導電型の第1の半導体領域と第2導電型の第2の半導
体領域とを有するフォトダイオードを、前記第1導電型
の半導体層に画素毎に形成する工程を備え、前記工程
(a)は、(a−1)前記半導体層の主面内に、前記第
1の半導体領域と、前記第1の半導体領域よりも深くて
互いに独立した前記第2の半導体領域とを形成する工程
を有するものである。
【0019】また、この発明のうち請求項4に記載の固
体イメージセンサの製造方法は、請求項3に記載の固体
イメージセンサの製造方法であって、(b)前記第2導
電型のウェルを有し、前記フォトダイオードにおける光
電変換時に発生したキャリアを制御するMOSトランジ
スタを、前記半導体層に画素毎に形成する工程を更に備
え、前記工程(b)は、(b−1)前記半導体層の前記
主面内に前記ウェルを形成する工程を有し、前記工程
(a),(b)を実行した結果、前記第2の半導体領域
は、前記ウェルよりも深く形成されているものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は本発明における実施の形態
に係る固体イメージセンサの構造を模式的に示す断面図
であって、例えば、上述の図10の回路図で示される画
素部100を複数備える固体イメージセンサの断面図で
ある。図1に示すように、本実施の形態に係る固体イメ
ージセンサは、互いに接するN型半導体領域4と深いP
型半導体領域7とを有するフォトダイオード10と、M
OSトランジスタであるリセットトランジスタ11aと
を画素毎に備えている。ここで、フォトダイオード10
の電位をリセットする際、リセットトランジスタ11a
はフォトダイオード10における光電変換時に発生した
キャリアを制御し、具体的には、フォトダイオード10
から当該キャリアを引き抜いて、フォトダイオード10
の電位を所定値に設定する。
【0021】本実施の形態に係る固体イメージセンサの
構造を詳細に説明すると、本実施の形態に係る固体イメ
ージセンサは、N+基板9と、N+基板9上に形成された
N型の半導体層であるN型エピタキシャル層8と、N型
エピタキシャル層8に画素毎に形成されたフォトダイオ
ード10及びリセットトランジスタ11aとを備えてい
る。
【0022】さらに具体的には、N型エピタキシャル層
8の主面には、画素毎に素子分離酸化膜であるLOCO
S分離膜1が形成されている。そして、N型エピタキシ
ャル層8の主面内には、リセットトランジスタ11aの
Pウェル6が画素毎に形成されており、各Pウェル6の
主面内には、リセットトランジスタ11aのN+型のソ
ース/ドレイン5が形成されている。また、各Pウェル
6の主面上には、リセットトランジスタ11aのゲート
電極2がゲート絶縁膜20を介して選択的に形成されて
いる。
【0023】そして、N型エピタキシャル層8の主面内
には、フォトダイオード10のカソードであるN型半導
体領域4が画素毎に形成されており、当該N型半導体領
域4は、リセットトランジスタ11aのソース/ドレイ
ン5の一方と接続されている。つまり、フォトダイオー
ド10のカソードと、リセットトランジスタ11aのソ
ース/ドレイン5の一方とが接続されている。また、N
型エピタキシャル層8の主面内には、フォトダイオード
10のアノードである深いP型半導体領域7が、N型半
導体領域4に接してそれよりも深く画素毎に形成されて
おり、かつリセットトランジスタ11aのPウェル6よ
りも深く形成されている。そして、深いP型半導体領域
7のそれぞれの間には、N型エピタキシャル層8が介在
している。
【0024】また、各フォトダイオード10は、N型エ
ピタキシャル層8の主面内にN型半導体領域4に接して
それよりも浅く形成されたP+型半導体領域3を更に備
えているが、このP+型半導体領域3はフォトダイオー
ド10の表面準位によって生じる暗電流を低減させるた
めに形成されている。
【0025】次に、上述の構造を備える本実施の形態の
固体イメージセンサの製造方法について説明する。図2
〜9は、本実施の形態の固体イメージセンサの製造工程
を模式的に示す断面図である。まず、図2に示すよう
に、N+基板9上にN型エピタキシャル層8を形成し、
N型エピタキシャル層8を選択的に厚く酸化して、画素
毎にLOCOS分離膜1を形成する。そして、図3に示
すように、フォトダイオード10の深いP型半導体領域
7を形成する領域を開口するパターンを有するレジスト
50を、N型エピタキシャル層8の主面上に形成する。
次に、当該レジスト50をマスクに用いて、例えば、エ
ネルギー500k〜1.5MeV,注入量5E12〜1
E14ions/cm2で、P型の不純物であるボロン
(B)を注入し、深いP型半導体領域7を画素毎に互い
に独立して形成する。言い換えれば、深いP型半導体領
域7を画素毎に互いに接続せずに形成する。
【0026】次に、図3に示す工程で使用したレジスト
50を除去し、図4に示すように、Pウェル6を形成す
る領域を開口するパターンを有するレジスト50を、N
型エピタキシャル層8の主面上に形成する。そして、当
該レジスト50をマスクに用いて、例えば、エネルギー
70〜200KeV,注入量1E12〜5E13ions/
cm2で、P型の不純物であるボロン(B)を注入し、
リセットトランジスタ11aのPウェル6を、深いP半
導体領域7よりも浅く画素毎に形成する。そして、図4
に示す工程で使用したレジスト50を除去し、図5に示
すように、リセットトランジスタ11aのゲート電極2
をPウェル6の主面上にゲート絶縁膜20を介して選択
的に形成する。
【0027】次に、図6に示すように、フォトダイオー
ド10のN型半導体領域4を形成する領域を開口するパ
ターンを有するレジスト50を、N型エピタキシャル層
8の主面上に形成する。そして、当該レジスト50をマ
スクに用いて、例えば、エネルギー100〜500Ke
V,注入量1E12〜1E14ions/cm2で、N型の
不純物であるリン(P)を注入し、N型半導体領域4
を、深いP型半導体領域7に接してそれよりも浅く画素
毎に形成する。
【0028】そして、図6に示すレジスト50を除去
し、図7に示すように、P+型半導体領域3を形成する
領域を開口するパターンを有するレジスト50を、N型
エピタキシャル層8の主面上に形成する。次に、当該レ
ジスト50をマスクに用いて、エネルギー5〜40Ke
V,注入量1E12〜5E14ions/cm2で、P型の
不純物であるボロン(B)を注入し、P+型半導体領域
3を画素毎に形成する。次に、図7に示すレジスト50
を除去し、図8に示すように、リセットトランジスタ1
1aのソース/ドレイン5を形成する領域を開口するパ
ターンを有するレジスト50を、N型エピタキシャル層
8の主面上に形成し、当該レジスト50をマスクに用い
て、N+型の不純物の注入を行い、リセットトランジス
タ11aのソース/ドレイン5を各Pウェル6の主面内
に形成する。そして、図9に示すように、レジスト50
を除去することによって、本実施の形態に係る固体イメ
ージセンサが得られる。
【0029】上述の図3,6,7に示す工程をまとめて
言えば、N型エピタキシャル層8にフォトダイオード1
0を画素毎に形成する工程であって、図4,5,8に示
す工程をまとめて言えば、N型エピタキシャル層8にリ
セットトランジスタ11aを画素毎に形成する工程であ
る。また、図3,6に示す工程をまとめて言い換える
と、N型エピタキシャル層8の主面内に、N型半導体領
域4と、N型半導体領域4よりも深くて互いに独立した
深いP型半導体領域7とを画素毎に形成する工程であ
る。
【0030】上述のように、本実施の形態に係る固体イ
メージセンサでは、画素毎に形成されたフォトダイオー
ド10の深いP型半導体領域7のそれぞれの間には、N
型エピタキシャル層8が介在するため、深いP型半導体
領域7と、N型エピタキシャル層8との間でPN接合が
生じる。そのため、図1に示すように、ある画素に対応
するフォトダイオード10での光電変換によって、深い
P型半導体領域7の深い部分でキャリア200(電子)
が発生した場合、当該キャリア200は、N型半導体領
域4に向かうだけではなく、隣接する画素に対応するフ
ォトダイオード10の方へ、言い換えれば隣接する画素
部100の方へも向かおうとする。しかし、深いP型半
導体領域7とN型エピタキシャル層8との間のPN接合
のポテンシャルバリアによって、隣接する画素部100
への当該キャリア200の拡散は抑制される。その結
果、上述の従来の固体イメージセンサよりも、隣接する
画素間のクロストークノイズを低減することができる。
【0031】また、フォトダイオード10の深いP型半
導体領域7は、導電型の異なるN型エピタキシャル層8
の主面内に形成されているため、深いP型半導体領域7
の深い部分で発生したキャリア200は、深いP型半導
体領域7とN型エピタキシャル層8とのPN接合によっ
て、N+基板9の方向へも拡散しにくくなり、言い換え
れば、キャリア200が発生した位置からさらに深い方
向への拡散が抑制される。そのため、N型半導体領域4
でのキャリア200の収穫効率が従来の固体イメージセ
ンサと比べて向上する。
【0032】また、フォトダイオード10の深いP型半
導体領域7は、リセットトランジスタ11aのPウェル
6よりも深く形成されているため、深いP型半導体領域
7を、Pウェル6と同じ深さに形成した場合と比べて、
赤色の光に対する感度が向上する。
【0033】なお、図1に示す構造において、P型とN
型とをすべて入れ替えた構造であっても、上述の効果と
同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】この発明のうち請求項1に係る固体イメ
ージセンサによれば、画素毎に形成されたフォトダイオ
ードの各第2の半導体領域の間には、半導体層が介在す
るため、第2導電型の第2の半導体領域と、第1導電型
の半導体層との間でPN接合が生じる。そのため、ある
画素に対応するフォトダイオードにおける光電変換によ
って、第2の半導体領域に発生したキャリアが、隣接す
る画素に対応するフォトダイオードの方へ向かおうとす
る際、当該PN接合のポテンシャルバリアによって、当
該キャリアの拡散が抑制される。その結果、隣接する画
素間のクロストークノイズを低減することができる。
【0035】また、フォトダイオードの第2の半導体領
域は、導電型の異なる半導体層に形成されているため、
第2の半導体領域の深い部分で発生したキャリアは、第
2の半導体領域と半導体層とのPN接合によって、当該
キャリアが発生した位置からさらに深い方向へ拡散する
ことが抑制される。そのため、第1の半導体領域でのキ
ャリアの収穫効率が向上する。
【0036】また、この発明のうち請求項2に係る固体
イメージセンサによれば、フォトダイオードの第2の半
導体領域は、MOSトランジスタのウェルよりも深く形
成されているため、MOSトランジスタのウェルと同じ
深さの第2の半導体領域を形成する場合と比べて、赤色
の光に対する感度が向上する。
【0037】また、この発明のうち請求項3に係る固体
イメージセンサの製造方法によれば、フォトダイードの
第2の半導体領域は、半導体層に互いに独立して形成さ
れるため、第2の半導体領域間には半導体層が介在す
る。そのため、第2導電型の第2の半導体領域と、第1
導電型の半導体層との間でPN接合が生じる。その結
果、ある画素に対応するフォトダイオードにおける光電
変換によって、第2の半導体領域に発生したキャリア
が、隣接する画素に対応するフォトダイオードに向かお
うとする際、当該PN接合のポテンシャルバリアによっ
て、当該キャリアの拡散が抑制され、画素間のクロスト
ークノイズを低減することができる。
【0038】また、この発明のうち請求項4に係るによ
れば、工程(a),(b)を実行した結果、フォトダイ
オードの第2の半導体領域は、MOSトランジスタのウ
ェルよりも深く形成されているため、MOSトランジス
タのウェルと同じ深さの第2の半導体領域を形成する場
合と比べて、赤色の感度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの構造を模式的に示す断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態1に係る固体イメージセ
ンサの製造工程を模式的に示す断面図である。
【図10】 従来の固体イメージセンサの回路図であ
る。
【図11】 従来の固体イメージセンサの構造を模式的
に示す断面図である。
【図12】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図13】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図14】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図15】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図16】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図17】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図18】 従来の固体イメージセンサの製造工程を模
式的に示す断面図である。
【図19】 従来の固体イメージセンサの構造を模式的
に示す断面図である。
【符号の説明】
4 N型半導体領域、6 Pウェル、7 深いP型半導
体領域、8 N型エピタキシャル層、9 N+基板、1
0 フォトダイオード、11a リセットトランジス
タ、100 画素部、200 キャリア。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA01 AA05 AA10 AB01 BA14 CA04 CA18 DD12 EA01 EA15 EA16 FA06 FA28 5C024 CX11 CY47 GX03 5F049 MA03 MB12 NA04 NB05 PA10 QA14 QA15 RA04 RA08 UA01 UA07 UA13 UA14

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体層と、 前記半導体層に画素毎に形成されたフォトダイオードと
    を備え、 各前記フォトダイオードは、前記半導体層の主面内に形
    成された前記第1導電型の第1の半導体領域と、前記半
    導体層の前記主面内に前記第1の半導体領域に接してそ
    れよりも深く形成された第2導電型の第2の半導体領域
    とを有し、 各前記第2の半導体領域間には、前記半導体層が介在す
    る、固体イメージセンサ。
  2. 【請求項2】 前記半導体層に画素毎に形成された、前
    記フォトダイオードにおける光電変換時に発生したキャ
    リアを制御するMOSトランジスタを更に備え、 前記MOSトランジスタは、前記半導体層の前記主面内
    に形成された前記第2導電型のウェルを有し、 前記第2の半導体領域は、前記ウェルよりも深く形成さ
    れている、請求項1記載の固体イメージセンサ。
  3. 【請求項3】 (a)互いに接する第1導電型の第1の
    半導体領域と第2導電型の第2の半導体領域とを有する
    フォトダイオードを、前記第1導電型の半導体層に画素
    毎に形成する工程を備え、 前記工程(a)は、 (a−1)前記半導体層の主面内に、前記第1の半導体
    領域と、前記第1の半導体領域よりも深くて互いに独立
    した前記第2の半導体領域とを形成する工程を有する、
    固体イメージセンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 (b)前記第2導電型のウェルを有し、
    前記フォトダイオードにおける光電変換時に発生したキ
    ャリアを制御するMOSトランジスタを、前記半導体層
    に画素毎に形成する工程を更に備え、 前記工程(b)は、 (b−1)前記半導体層の前記主面内に前記ウェルを形
    成する工程を有し、 前記工程(a),(b)を実行した結果、前記第2の半
    導体領域は、前記ウェルよりも深く形成されている、固
    体イメージセンサの製造方法。
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