JP2003142312A - 磁気回路ブロックおよび磁石装置 - Google Patents

磁気回路ブロックおよび磁石装置

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JP2003142312A
JP2003142312A JP2001338421A JP2001338421A JP2003142312A JP 2003142312 A JP2003142312 A JP 2003142312A JP 2001338421 A JP2001338421 A JP 2001338421A JP 2001338421 A JP2001338421 A JP 2001338421A JP 2003142312 A JP2003142312 A JP 2003142312A
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JP2001338421A
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Fumio Akimoto
文夫 秋元
Hideo Takaku
秀雄 高久
Toru Tamura
亨 田村
Yasunori Nishimura
安徳 西村
Yoshio Moriya
良雄 守屋
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に効率よく製造できる磁石装置の磁気回
路ブロックを提供する。 【解決手段】 非磁性材料の引き抜き材を引き抜き加工
して断面略T字状に連結部材20を形成する。この連結
部材20の天板部21、側板部22、介在部23および
固定爪部24にて囲まれる空間内に、あらかじめ鋳造形
成した一対の磁性部材7を挿入する。連結部材20は、
磁性部材7の上面から収容凹溝部を設けた側面と反対側
の側面7bに亘る外面を天板部21および側板部22に
て覆い包み込み、介在部23を一対の磁性部材7間に介
在させて所定の間隙を維持させ、介在部23と固定爪部
24とにて入れ込み保持する。一対の磁性部材7の対向
する固定凹溝部9間に丸棒28を圧入固定して磁気回路
ブロックを組立形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳造物を非磁性材
料にて鋳ぐるみして一体に射出成形された磁石装置およ
びその磁気回路ブロックに関する。
【0002】
【背景技術】従来、内周面が略円筒状の磁気回路ブロッ
ク内に回転可能に円柱状の永久磁石を収容し、この永久
磁石を所定の角度で回転することにより、磁気回路ブロ
ックの外周面に磁極を形成して磁性体に離脱可能に吸着
して固定される磁石装置が知られている。このような磁
石装置として、例えば特公昭60−29206号公報に
記載の構成が採られている。
【0003】この特公昭60−29206号公報に記載
の磁石装置は、図2にも示すように、永久磁石を収容す
る磁気回路ブロック51が、磁性を有し左右対称形の一
対の鋳造物52をアルミニウム合金などの非磁性物53
で一体的に接合して形成される。この磁気回路ブロック
51を構成する一対の鋳造物52は、互いに対向する面
に軸方向に沿って凹面溝状の収容凹溝部をそれぞれ有し
ている。これら収容凹溝部は、鋳造物52が所定の距離
を介して対向する状態で永久磁石を収容する略円筒形を
構成する。また、鋳造物52の対向する面には、対向す
る位置に孔54が複数穿設されている。これら孔54
は、雌ねじのように軸方向に沿って凹凸上に形成されて
いる。
【0004】そして、磁気回路ブロック51の形成に際
しては、一対の鋳造物52を互いに収容凹溝部が対向す
る状態で所定の間隙を介して対向し、鋳造物52が鋳型
の一部を構成する状態とする。この状態で、孔54に非
磁性物53を流入しつつ鋳造物52間に非磁性物53を
注入する。このことにより、鋳造物52は、非磁性物5
3を介在して一体的に形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
2にも示す特公昭60−29206号公報に記載のもの
では、鋳造物52に孔54を設け、接合部分の接合面積
を増大させて鋳造物52を強固に接合する必要がある。
このため、切削加工や複雑な形状の型枠を用いて鋳造物
52を形成しなければならず、製造性の向上が図れな
い。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みて、容易に効
率よく製造できる磁石装置およびその磁気回路ブロック
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の磁気回
路ブロックは、所定の距離を介して互いに対向し対向す
る側面に軸方向に沿って略半円溝状に設けられた収容凹
溝部およびこの収容凹溝部に沿って設けられた凹溝状の
固定凹溝部を有した略対称形の一対の磁性部材と、前記
収容凹溝部および前記固定凹溝部をそれぞれ対向させて
前記収容凹溝部にて略円筒形の収容部を構成する状態
で、前記一対の磁性部材の上面および前記収容凹溝部が
設けられた側面と反対側の側面に亘って被覆するととも
に上面に連続する一対の磁性部材間に介在して前記一対
の磁性部材を入れ込み保持する非磁性の連結部材と、前
記対向する磁性部材の固定凹溝部間に圧入固定される非
磁性の固定部材とを具備したことを特徴とする。
【0008】この発明では、略対称形の一対の磁性部材
の収容凹溝部および固定凹溝部がそれぞれ対向し収容凹
溝部にて略円筒形の収容部を構成する状態で、一対の磁
性部材の上面および収容凹溝部が設けられた側面と反対
側の側面に亘って被覆するとともに、上面に連続する一
対の磁性部材間に介在する状態に、一対の磁性部材を非
磁性の連結部材に入れ込み保持させ、対向する磁性部材
の固定凹溝部間に非磁性の固定部材を圧入固定する。こ
のことにより、例えば炭素鋼などの比較的硬質な磁性部
材を接合面積を増大させて接合強度を増大させる目的で
複雑な形状とする必要がなく、アルミニウム合金などの
比較的軟質で加工が容易な連結部材を一対の磁性部材を
入れ込み保持可能に形成すればよく、また、あらかじめ
形成した連結部材に一対の磁性部材を入れ込み保持させ
た後に固定部材を圧入して固定させる組立工程で形成で
き、効率よく容易に製造性の向上が図れる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の磁気回路ブロックにおいて、連結部材は、引き抜き加
工により形成されたものである。
【0010】この発明では、連結部材を引き抜き加工に
より形成する。このことにより、一対の磁性部材を入れ
込み保持可能な形状の連結部材が容易に形成される。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の磁気回路ブロックにおいて、磁性部材は、側
面に係合部を有し、連結部材は、前記係合部に係合され
る係止部を有したことを特徴とする。
【0012】この発明では、磁性部材の側面に設けた係
合部を連結部材に設けた係止部に係合させることによ
り、連結部材に磁性部材を入れ込み保持させる。このこ
とにより、一対の磁性部材の上面および側面に亘って被
覆し収容凹溝部にて収容部を構成させ所定の距離を介し
て互いに対向させた状態で、一対の磁性部材が連結部材
に確実に入れ込み保持される。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の磁気回路ブロックにおいて、係合部および係止部のう
ちのいずれか一方は、収容凹溝部に沿った凹溝状に形成
され、係合部および係止部のうちのいずれか他方は、係
合部に係合するリブ状に形成されたものである。
【0014】この発明では、係合部および係止部のう
ち、いずれか一方を収容凹溝部に沿った凹溝状に形成
し、いずれか他方を係合部に係合するリブ状に形成す
る。このことにより、簡単な構成で連結部材へ一対の磁
性部材が容易に入れ込み保持され、また例えば連結部材
を引き抜き加工により形成する場合でも係合部に係合さ
れる係止部が容易に形成され、確実な入れ込み保持がで
きる構成が容易に得られ、製造性が向上する。
【0015】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
4のいずれかに記載の磁気回路ブロックにおいて、連結
部材は、表面が耐食性酸化皮膜処理されたものである。
【0016】この発明では、連結部材の表面を耐食性酸
化皮膜処理する。このことにより、例えば比較的軟質で
加工が容易なアルミニウムなどを用いて連結部材を形成
しても塗料の塗布などをすることなくそのまま組立形成
すればよく、製造性の向上が図れる。
【0017】請求項6に記載の磁石装置は、請求項1な
いし5のいずれかに記載の磁気回路ブロックと、この磁
気回路ブロックの収容部内に回転可能に収容され回転に
より磁気回路ブロックの外面に磁極を形成または非形成
させる永久磁石とを具備したことを特徴とする。
【0018】この発明では、効率よく容易に製造性の向
上が図れる請求項1ないし5のいずれかに記載の磁気回
路ブロックを備える。このことにより、製造性の向上が
図れる。
【0019】
【発明の実施の形態】〔磁石装置の構成〕次に、本発明
の磁石装置の一実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】図1において、1は磁石装置で、この磁石
装置1は、磁気回路ブロック2と、永久磁石3と、操作
つまみ部4とを備えている。
【0021】磁気回路ブロック2は、断面略U字形状の
ブロック本体6を有している。このブロック本体6は、
磁性を有した炭素鋼などの部材にて例えば鋳造により左
右対称形の一対の磁性部材7にて形成されている。
【0022】一対の磁性部材7には、対向される長手方
向の一側面の略中央に、長手方向に沿って軸方向を有し
た断面略半円形状の略半円溝状の収容凹溝部8がそれぞ
れ設けられている。また、一対の磁性部材7の収容凹溝
部8が設けられた側面7aには、それぞれ対向する位置
に収容凹溝部8より一側である下側に位置して、収容凹
溝部8に対して略平行に湾曲面溝状の固定凹溝部9が設
けられている。なお、この固定凹溝部9は、収容凹溝部
8より小さい曲率半径で形成されている。さらに、磁性
部材7には、収容凹溝部8が設けられた側面7aに対し
て反対側の側面7bに固定凹溝部9側となる下側に位置
して、収容凹溝部8に対して略平行に係合部としての係
合溝部10が設けられている。
【0023】そして、これら一対の磁性部材7は、図1
に示すように、収容凹溝部8および固定凹溝部9がそれ
ぞれ対向する状態に所定の距離を介して対向する。この
磁性部材7が対向する状態では、対向する収容凹溝部8
にて略内周円筒状の収容部11が構成されるとともに、
対向する固定凹溝部9にて略内周円筒状の固定部12が
構成される。
【0024】ブロック本体6には、これら磁性部材7を
覆い包み込むように連結部材20が一体に被覆する状態
で設けられている。すなわち、連結部材20は、一対の
磁性部材7の上面を被覆する天板部21を有している。
この天板部21の長手方向の両側には、天板部21に対
して略垂直に形成され一対の磁性部材7の外面である対
向方向と反対側の側面7bを被覆する一対の側板部22
が設けられている。さらに、天板部21の略中央には、
長手方向に沿って壁状で、一対の磁性部材7の上面に連
続する側である収容凹溝部8より上側の磁性部材7間に
介在される介在部23が設けられている。また、側板部
22の下端縁には、内方である対向方向に向けて突出す
る係止部としての固定爪部24が下端縁にリブ状に設け
られている。これら天板部21、側板部22、介在部2
3および固定爪部24により、連結部材20が断面略T
字状に形成されている。
【0025】この連結部材20は、例えばアルミニウム
やアルミニウム合金などの非磁性で引き抜き加工可能な
比較的に軟質な非磁性材料にて形成されている。そし
て、連結部材20は、一対の磁性部材7を天板部21お
よび側板部22にて覆い包み込み、介在部23および固
定爪部24にて脱落しないように入れ込み保持可能に、
断面略T字状に引き抜き加工にて形成されている。な
お、連結部材20は、磁性部材7を入れ込み保持する前
にあらかじめ、耐食性酸化被膜処理、例えば酸化アルミ
ニウムなどの耐食性酸化皮膜を表面に形成する処理であ
るいわゆるアルマイト(登録商標)処理されている。
【0026】また、磁気回路ブロック2には、固定部材
としての丸棒28が設けられている。この丸棒28は、
例えばアルミニウムやアルミニウム合金あるいはアルミ
ニウムに補強部材が混入された複合部材などの非磁性材
料にて形成されている。
【0027】なお、補強部材としては、炭化珪素繊維、
アルミナ繊維、炭化珪素ウィスカ、窒化ケイ素ウィス
カ、カーボンウィスカ、硼素化チタンウィスカ、窒化ア
ルミニウムウィスカ、アルミナウィスカ、チタン酸カリ
ウムウィスカ、アルミナ−酸化硼素ウィスカ、マグネシ
アウィスカ、珪酸アルミニウムウィスカ、ボロン繊維、
金属繊維などが用いられる。
【0028】そして、丸棒28は、ブロック本体6に形
成され対向する固定凹溝部9にて構成される固定部12
内に圧入されてロウ付けなどの接着により位置決め固定
される。このブロック本体6に丸棒28が固定されるこ
とにより、磁気回路ブロック2は、外径が直方体形状
で、対向する収容凹溝部8にて長手方向に沿って軸方向
を有した略円筒状の収容部11が形成された略筒形状に
形成される。
【0029】さらに、磁気回路ブロック2には、長手方
向の一側面である上面の略中央に、上下方向に沿って軸
方向を有する雌ねじ部31が設けられている。そして、
この雌ねじ部31には、螺合する図示しない雄ねじ部を
有した把手が取り付けられる。
【0030】また、磁気回路ブロック2の軸方向の一端
面には、収容部11の軸方向の一端側を閉塞する図示し
ない閉塞部が一体に設けられている。さらに、磁気回路
ブロック2の軸方向の他端面には、図示しない台座部が
一体に設けられている。なお、これら閉塞部および台座
部は、別部材をロウ付けなどにより取り付ける構成やあ
らかじめ一体的に形成する構成など、いずれの構成でも
できる。
【0031】一方、永久磁石3は、外径寸法が磁気回路
ブロック2の収容部11の内径寸法と略同寸法に略円柱
状に形成され、磁気回路ブロック2の収容部11内に回
転可能に収容されている。なお、磁気回路ブロック2の
収容部11の内面と永久磁石3の外面との間には、グリ
スなどの潤滑剤が介在される。そして、永久磁石3は、
外周面に径方向に位置して異なる磁極が位置する状態に
着磁されている。
【0032】また、永久磁石3の軸方向の一端、すなわ
ち、収容部11の閉塞部にて閉塞されない開口する側に
臨む一端面には、径方向に沿って壁状に軸方向に向けて
突出する係合リブ35が設けられている。そして、磁石
装置1は、永久磁石3が磁極を磁気回路ブロック2の磁
性部材7の対向方向である左右方向と直交する上下方向
に位置する状態に回転された場合、磁性部材7が磁力の
影響を受け、磁気回路ブロック2の外面、すなわち磁性
材料上に載置される場合の磁性材料とにて磁気回路が構
成されて磁性材料に対向する下面に磁極が形成される。
【0033】一方、操作つまみ部4は、操作つまみ体4
0と、磁気回路ブロック2の台座部に取り付けられ操作
つまみ体40を磁気回路ブロック2に取り付ける取付板
41とを備えている。
【0034】そして、取付板41は、磁気回路ブロック
2の長手方向の端面と略同形状の平板状に形成されてい
る。この取付板41の略中央には略円形の回転孔43が
設けられ、四隅近傍には磁気回路ブロック2の台座部に
設けられたねじ孔に螺着されるねじを挿通するねじ挿通
孔44が穿設されている。さらに、取付板41には、台
座部に嵌合して回転不可能に位置決めされる図示しない
嵌合位置決め部が設けられている。
【0035】また、操作つまみ体40は、略円盤状の円
板部46有している。この円板部46の一面側の周縁に
は、取付板41の回転孔43の開口縁に係合する周方向
に沿った段差状の図示しない段差係合部が設けられてい
る。そして、円板部46の一面側には、この円板部46
の略径方向に沿った壁状で一端側が円板部46の周縁よ
り外方に突出するつまみ部47が設けられている。円板
部46の他面側には、径寸法が永久磁石3の径寸法と略
同寸法の円柱状で円板部46の中心を通る中心軸を有し
た連結部48が設けられている。この連結部48の基端
部は、取付部嵌合位置決め部に所定角度の範囲に回転規
制されて回転可能に軸支されている。そして、連結部4
8の先端面には、径方向に沿った溝状で永久磁石3の係
合リブ35が係合する図示しない係合溝部が設けられて
いる。
【0036】そして、操作つまみ体40は、取付板41
にて円板部46の段差係合部が取付板41の回転孔43
の周縁に係合されるとともに、連結部48の基端部が取
付部嵌合位置決め部に所定角度の範囲に回転規制されて
回転可能に軸支されて、操作つまみ部4が一体的に構成
されている。また、操作つまみ部4は、操作つまみ体4
0の連結部48が磁気回路ブロック2の収容部11に回
転可能に嵌挿されるとともに、連結溝部が永久磁石3の
係合リブ35に係合され、操作つまみ体40は永久磁石
3に一体的に回転可能に連結される。このことにより、
操作つまみ体40のつまみ部47を回動させる操作にて
回転させることにより、一体的に永久磁石3が回転さ
れ、磁気回路ブロック2に永久磁石3による磁力にて磁
気回路を構成させ、外面に磁極を形成あるいは非形成さ
せる。
【0037】〔磁気回路ブロックの製造動作〕次に、上
記一実施の形態の磁気回路ブロック2を製造する動作に
ついて説明する。
【0038】まず、所定の金型や砂型などを用いて、例
えば磁性を有した炭素鋼などの部材にて鋳造により左右
対称形の一対の磁性部材7を形成する。一方、非磁性材
料の引き抜き材を所定の加工装置に配設し、引き抜き材
を引き抜き加工して断面略T字状に連結部材20を形成
する。この引き抜き加工した連結部材20に一対の磁性
部材7をそれぞれ所定の間隙を介して対向する状態に入
れ込み保持し、ブロック本体6を組立形成する。
【0039】すなわち、連結部材20の天板部21、側
板部22、介在部23および固定爪部24にて囲まれる
空間内に挿入し、磁性部材7の上面から側面に亘る外周
面を連結部材20の天板部21および側板部22にて覆
い包み込み、介在部を一対の磁性部材7間に介在させて
対向する所定の間隙を維持させ、連結部材20の介在部
23と固定爪部24との間に脱落防止して入れ込み保持
する。
【0040】このブロック本体6の対向する一対の磁性
部材7の固定凹溝部9にて構成される固定部12に丸棒
28を圧入する。この丸棒28の圧入により、一対の磁
性部材7は丸棒28にて連結部材20に圧着される状態
となり、連結部材20から一対の磁性部材7が脱落しな
いように突っ張り固定される。そして、丸棒28を磁性
部材7にロウ付けなどにて接着固定し、磁気回路ブロッ
ク2を形成する。
【0041】〔磁石装置の組立動作〕次に、上記実施の
形態の磁石装置1を組立形成する動作について説明す
る。
【0042】上述した手順で形成した磁気回路ブロック
2の収容部11内に、永久磁石3を係合リブ35が設け
られた側と反対側の端部から挿入する。この永久磁石3
の挿入の際、収容部11内あるいは永久磁石3の外周面
にグリスなどの潤滑剤を塗布しておく。
【0043】この後、あらかじめ一体的に組立形成され
た操作つまみ部4の操作つまみ体40の連結部48を磁
気回路ブロック2の収容部11に嵌挿しつつ、連結部4
8の連結溝部に永久磁石3の係合リブ35を係合させ
る。そして、取付板41を台座部に回転不可能に重ね合
わせ、図示しないねじを取付板41のねじ挿通孔44か
ら磁気回路ブロック2のねじ孔に螺合して取付板41を
取り付け、操作つまみ体40を磁気回路ブロック2に脱
落することなく回転可能に配設する。次に、取付部30
の雌ねじ部31に図示しない把手の雄ねじ部を螺合して
磁気回路ブロック2に把手を取り付けて磁石装置1を組
立形成する。
【0044】〔磁石装置の作用〕次に、上記実施の形態
の磁石装置1の作用について説明する。
【0045】磁石装置1を鋼板などの図示しない磁性材
料上の固定したい位置に載置する。この状態では、永久
磁石3に形成された異極方向が、垂直方向すなわち磁性
材料の表面に対して略垂直方向に沿った方向である磁気
回路ブロック2の磁性部材7の対向方向に直交する方向
となっている。この状態では、永久磁石3と磁性部材7
とにて磁気回路が構成され、磁石装置1の磁性材料と対
向する下面には磁極が形成されない。
【0046】そして、操作つまみ部4の操作つまみ体4
0のつまみ部を所定の方向に回動操作する。この回動操
作により、永久磁石3に形成された異極方向が、上下方
向すなわち磁性材料の表面に略垂直方向に沿った方向か
ら、水平方向すなわち磁性材料の表面に沿った方向とな
る。この状態では、永久磁石3の磁力により一対の磁性
部材7は異なる磁極の影響を受け、永久磁石3、一対の
磁性部材7および磁性材料とにて磁気回路が構成され
る。このことにより、磁石装置1の下面に磁性材料とて
異極が形成され、磁石装置1は磁性材料に磁力により吸
着して固定される。
【0047】〔磁石装置の効果〕上記一実施の形態によ
れば、次のような効果を得ることができる。
【0048】(1)略対称形の一対の磁性部材7の収容凹
溝部8および固定凹溝部9がそれぞれ対向し収容凹溝部
8にて略円筒形の収容部11を構成する状態で、一対の
磁性部材7の上面および収容凹溝部8が設けられた側面
7bと反対側の側面に亘って被覆するとともに、上面に
連続する一対の磁性部材7間に介在する状態に、一対の
磁性部材7を非磁性の連結部材20に入れ込み保持さ
せ、対向する磁性部材7の固定凹溝部9間に非磁性の丸
棒28を圧入固定して磁気回路ブロック2を形成する。
このため、例えば炭素鋼などの比較的硬質な磁性部材7
を接合面積を増大させて接合強度を増大させる目的で複
雑な形状とする必要がなく、アルミニウム合金などの比
較的軟質で加工が容易な連結部材20を一対の磁性部材
7を入れ込み保持可能に形成すればよく、また、あらか
じめ形成した連結部材20に一対の磁性部材7を入れ込
み保持させた後に丸棒28を圧入する組立工程で形成で
き、容易に効率よく磁気回路ブロック2を製造でき、製
造性を向上できる。
【0049】(2)連結部材20を引き抜き加工により形
成する。このため、一対の磁性部材7を入れ込み保持可
能な断面略T字状の連結部材20を容易に形成でき、製
造性を向上できる。
【0050】(3)磁性部材7の側面に設けた係合溝部1
0を連結部材20に設けた固定爪部24に係合させるこ
とにより、連結部材20に磁性部材7を入れ込み保持さ
せる。このため、一対の磁性部材7の上面および側面7
bに亘って被覆し収容凹溝部8にて収容部11を構成さ
せ所定の距離を介して互いに対向させた状態で、一対の
磁性部材7を連結部材20に確実に入れ込み保持するこ
とができる。
【0051】(4)磁性部材7に凹溝状に設けた係合溝部
10に連結部材20にリブ状に設けた固定爪部24を係
合させる。このため、簡単な構成で連結部材20へ一対
の磁性部材7を容易に入れ込み保持でき、また例えば連
結部材20を引き抜き加工により形成する場合でも係合
溝部10に係合される固定爪部24を容易に形成でき、
確実な入れ込み保持ができる構成が容易に得られ、製造
性が向上する。
【0052】(5)連結部材20の表面を耐食性酸化皮膜
処理する。このため、例えば比較的軟質で加工が容易な
アルミニウムなどを用いて連結部材20を形成しても塗
料の塗布などをすることなくそのまま組立形成すればよ
く、製造性を向上できる。さらに、連結部材20をアル
ミニウム系の非磁性材料にて形成していわゆるアルマイ
ト処理するので、着色も容易にできる。
【0053】〔他の実施の形態〕なお、本発明は上記一
実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を
達成できるものであれば、次に示すような変形形態も適
用されるものである。
【0054】すなわち、連結部材20を天板部21、側
板部22、介在部23および固定爪部24とにて断面略
T字状に形成して説明したが、この形状に限らず、一対
の磁性部材7を対向する収容凹溝部8にて収容部11を
構成する状態で、一対の磁性部材7の上面および側面7
bに亘って被覆するとともに上面に連続する一対の磁性
部材7間に介在させて所定の間隙を介して対向する状態
に入れ込み保持できるいずれの構成でもできる。
【0055】そして、磁性部材7は、炭素鋼に限らず、
磁性を有するいずれの部材にて形成してもよく、左右方
向で対称形でなくてもよい。
【0056】同様に、連結部材20および丸棒28もア
ルミニウム系の非磁性材料に限らず、非磁性のいずれの
部材にて形成してもよい。
【0057】また、連結部材20は、引き抜き加工によ
り形成したものに限らず、いずれの方法により形成して
もできる。そして、表面に耐食性酸化皮膜処理を施さな
くてもよく、別途塗料を塗布してもよい。
【0058】さらに、丸棒28を圧入固定したが、対向
する固定凹溝部9間に圧入固定可能なないずれの形状で
もできる。
【0059】そして、係合部として磁性部材7に凹溝状
の係合溝部10を設け、係止部として連結部材20にリ
ブ状の固定爪部24を設けて説明したが、例えば逆の構
成の構成としたり、磁性部材7に係合溝部10および固
定爪部24を設け、連結部材20に係合溝部10に対応
する位置に固定爪部24を設けるとともに固定爪部24
に対向する位置に係合溝部10を設けるなど、互いに係
合可能ないずれの構成でもできる。
【0060】また、台座部は、永久磁石3を回転させる
ための操作つまみ部4を取り付けるいずれの形状でもで
きる。そして、この操作つまみ部4も、操作つまみ体4
0と取付板41とにて構成したが、永久磁石3を回転さ
せて磁気回路ブロック2の外面に磁極を形成あるいは非
形成させることが可能ないずれの構造のものでもでき
る。
【0061】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構
造などとしてもよい。
【0062】
【発明の効果】本発明の磁気回路ブロックによれば、収
容凹溝部および固定凹溝部がそれぞれ対向し収容凹溝部
にて収容部を構成する状態で、一対の磁性部材の上面お
よび収容凹溝部が設けられた側面と反対側の側面に亘っ
て被覆するとともに、上面に連続する磁性部材間に介在
する状態に、一対の磁性部材を連結部材に入れ込み保持
させ、対向する固定凹溝部間に固定部材を圧入固定する
ため、例えば炭素鋼などの比較的硬質な磁性部材を接合
面積を増大させて接合強度を増大させる目的で複雑な形
状とする必要がなく、アルミニウム合金などの比較的軟
質で加工が容易な連結部材を一対の磁性部材を入れ込み
保持可能に形成すればよく、また、あらかじめ形成した
連結部材に一対の磁性部材を入れ込み保持させた後に固
定部材を圧入して固定させる組立工程で形成でき、効率
よく容易に製造でき、製造性を向上できる。
【0063】本発明の磁石装置によれば、上記磁気回路
ブロックを備えるため、製造性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁石装置を示す分解斜視図である。
【図2】従来例の磁石装置の磁気回路ブロックを示す平
面断面図である。
【符号の説明】
1 磁石装置 2 磁気回路ブロック 3 永久磁石 4 操作つまみとしての操作つまみ部 10 収容部 30 磁性部材 31 収容凹溝部 33 非磁性部材としての鋳ぐるみ部 35 台座部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 亨 広島県呉市広古新開6−8−20 株式会社 ミツトヨ内 (72)発明者 西村 安徳 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 (72)発明者 守屋 良雄 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の距離を介して互いに対向し対向す
    る側面に軸方向に沿って略半円溝状に設けられた収容凹
    溝部およびこの収容凹溝部に沿って設けられた凹溝状の
    固定凹溝部を有した略対称形の一対の磁性部材と、 前記収容凹溝部および前記固定凹溝部をそれぞれ対向さ
    せて前記収容凹溝部にて略円筒形の収容部を構成する状
    態で、前記一対の磁性部材の上面および前記収容凹溝部
    が設けられた側面と反対側の側面に亘って被覆するとと
    もに上面に連続する一対の磁性部材間に介在して前記一
    対の磁性部材を入れ込み保持する非磁性の連結部材と、 前記対向する磁性部材の固定凹溝部間に圧入固定される
    非磁性の固定部材とを具備したことを特徴とした磁気回
    路ブロック。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気回路ブロックにお
    いて、 連結部材は、引き抜き加工により形成されたことを特徴
    とした磁気回路ブロック。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の磁気回路ブロ
    ックにおいて、 磁性部材は、側面に係合部を有し、 連結部材は、前記係合部に係合される係止部を有したこ
    とを特徴とした磁気回路ブロック。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の磁気回路ブロックにお
    いて、 係合部および係止部のうちのいずれか一方は、収容凹溝
    部に沿った凹溝状に形成され、 係合部および係止部のうちのいずれか他方は、係合部に
    係合するリブ状に形成されたことを特徴とした磁気回路
    ブロック。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の磁
    気回路ブロックにおいて、 連結部材は、表面が耐食性酸化皮膜処理されたことを特
    徴とした磁気回路ブロック。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の磁
    気回路ブロックと、 この磁気回路ブロックの収容部内に回転可能に収容され
    回転により磁気回路ブロックの外面に磁極を形成または
    非形成させる永久磁石とを具備したことを特徴とした磁
    石装置。
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EP1559518A2 (en) * 2004-01-29 2005-08-03 Mitutoyo Corporation Tool stand fixed by vacuum-suction
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EP1559518A3 (en) * 2004-01-29 2010-09-15 Mitutoyo Corporation Tool stand fixed by vacuum-suction

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