JP2003138554A - 地盤改良装置における固化材吐出装置 - Google Patents

地盤改良装置における固化材吐出装置

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JP2003138554A
JP2003138554A JP2001333685A JP2001333685A JP2003138554A JP 2003138554 A JP2003138554 A JP 2003138554A JP 2001333685 A JP2001333685 A JP 2001333685A JP 2001333685 A JP2001333685 A JP 2001333685A JP 2003138554 A JP2003138554 A JP 2003138554A
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Japan
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pipe
solidified material
stirring
material discharge
discharge
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JP2001333685A
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English (en)
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Masami Makino
昌巳 牧野
Hirokuni Ito
浩邦 伊藤
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Kato Construction Co Ltd
Original Assignee
Kato Construction Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 固化材を安定して且つ効率よく吐出できる固
化材吐出装置を提供する。 【解決手段】 軸心と平行な単一のすり割り溝65を有
する内管47と螺旋状のすり割り溝66を有する外管4
8とを相対回転可能に組み合わせて固化材吐出管42と
し、内管47に固化材圧送管41から固化材を供給す
る。内管47に対して外管48をモータ44にて回転駆
動させ、双方のすり割り溝65,66同士の交差部であ
る吐出口67を固化材吐出管42の長手方向に往復移動
させて、固化材を吐出,拡散させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤改良装置にお
ける固化材吐出装置に関し、特に母機(ベースマシン)
となるバックホウ等の建設機械に支持された掘削,撹拌
用の撹拌装置に装着されて、掘削した土壌と撹拌,混合
するためにセメントや石灰等の粉粒体状もしくはスラリ
状の固化材を地中に吐出する固化材吐出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の地盤改良装置における固化材吐
出技術として、例えば特公平8−6313号公報および
特許第2686920号公報に記載されたものが知られ
ている。
【0003】これらの従来の技術では、固化材圧送管の
先端にラッパ状もしくは漏斗状に広がる吐出口部を設
け、この吐出口部からセメント等の粉粒体状の固化材を
単独もしくは水や圧縮空気とともに放射状に拡散させな
がら吐出するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
では、定位置固定式の吐出口部から一方向に向けて固化
材を吐出するだけであるため、土壌と固化材との撹拌混
合度合いの均一化が図れないだけでなく、上記吐出口部
が土壌中に大きく開口するかたちとなるため、理論上は
吐出の瞬間に広範囲にわたって固化材を拡散噴射させる
ことができるものの、実際には上記吐出口部に土圧抵抗
が加わることになるためにその吐出口部が土壌によって
閉塞されやすく、固化材の吐出効率ひいていは土壌と固
化材との撹拌混合品質もしくは地盤改良品質の向上の上
でなおも改善の余地を残している。
【0005】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、とりわけ撹拌装置に付設された吐出装置が
土壌中にあっても効率よく固化材を吐出して、土壌と均
一に撹拌,混合することができるようにした構造を提供
しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、地盤改良に際してその地盤の掘削,撹拌処理を行う
撹拌装置に装着され、その撹拌装置による土壌の掘削,
撹拌処理と並行して土壌中に粉粒体状もしくはスラリ状
の固化材を吐出する固化材吐出装置であって、相対回転
可能な内管と外管とをもって二重管構造のものとして形
成され、内管側に固化材が圧送される固化材吐出管と、
内管と外管のそれぞれに長手方向に沿って個別に形成さ
れているとともに、少なくともいずれか一方が螺旋状に
形成されていることにより両者が捻れの関係となるよう
に設定されていて、且つ双方の交差部が吐出口として機
能するすり割り溝と、を備えていて、上記内管と外管と
を相対回転させた場合に、双方のすり割り溝同士の交差
部である吐出口が長手方向に移動しながら固化材が連続
的に吐出されるようになっていることを特徴としてい
る。
【0007】この場合において、請求項2に記載のよう
に、他方のすり割り溝が固化材吐出管の軸心と平行にな
るように形成されていることが望ましく、さらには、請
求項3に記載のように、螺旋状をなす一方のすり割り溝
を固化材吐出管の一端部から他端部に向かって上り勾配
のものとなるように形成して、内管と外管の相対回転に
伴い吐出口が特定の一方向に移動するように設定されて
いるが望ましい。
【0008】また、固化材吐出装置が設けられる撹拌装
置としては、例えば請求項7の記載のように、周回駆動
されるエンドレスなチェーンに複数の撹拌翼を装着した
ものが使用される。
【0009】なお、上記固化材吐出管の回転駆動源とし
ては、回転方向や回転速度等の自由度を確保する上で、
撹拌装置そのものの回転駆動源とは独立していることが
望ましい。
【0010】したがって、これらの請求項1〜3に記載
の発明では、内管と外管の双方に長手方向に沿ってすり
割り溝が形成されてはいても、双方のすり割り溝同士の
交差部が実際の吐出口として有効に機能することにな
る。そして、内管と外管とを相対回転駆動させた場合
に、吐出口が固化材吐出管の長手方向に連続移動しなが
らその吐出口から固化材が連続的に吐出されることにな
る。
【0011】特に請求項3に記載のように、螺旋状をな
す一方のすり割り溝を固化材吐出管の一端部から他端部
に向かって上り勾配のものとなるように形成してある
と、例えば固化材吐出管の一端側から他端側に向かって
吐出口が移動し終わると、内管と外管の相対回転に伴い
吐出口が再び固化材吐出管の一端側に戻り、常に吐出口
が固化材吐出管の一端から他端に向かって移動する過程
でのみその吐出口から固化材が連続的に吐出されること
になる。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項2の記載
を前提として、螺旋状をなす一方のすり割り溝を固化材
吐出管の一端部から他端部に向かって上り勾配のものと
なるように形成する一方で、その他端部から一端部に向
かって同様に上り勾配のものとなるように形成して、内
管と外管の相対回転に伴い吐出口が固化材吐出管の軸心
方向で往復移動するように設定されていることを特徴と
している。
【0013】したがって、この請求項4に記載の発明で
は、請求項3に記載の発明と異なり、内管と外管の相対
回転に伴い吐出口が固化材吐出管の長手方向において往
復移動しながら、固化材が連続的に吐出されることにな
る。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項2〜4の
いずれかの記載を前提として、螺旋状をなす一方のすり
割り溝が内管に、固化材吐出管の軸心と平行な他方のす
り割り溝が外管に下向きにそれぞれ形成されているとと
もに、内管を固定側として外管が回転駆動されるように
なっていることを特徴としている。
【0015】したがって、請求項5に記載の発明では、
内管にその軸心と平行となるように形成された他方のす
り割り溝が固定側となり、これに対して、外管に形成さ
れた螺旋状のすり割り溝が回転することから、吐出口は
常に固化材吐出管の軸心方向に沿って移動することにな
る。
【0016】請求項6に記載の発明は、請求項5の記載
を前提として、上記外管側のすり割り溝の外側開口縁で
あって且つ回転方向前方側に排土フィンを設けたことを
特徴としている。
【0017】したがって、この請求項6に記載の発明で
は、排土フィンが外管とともに回転することから、排土
フィンが土壌を押しのけることによって空隙部がつくら
れ、その土壌中の空隙部に向けて吐出口から固化材が連
続的に吐出されることになる。
【0018】請求項8に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれかの記載を前提として、上記外管が撹拌装置の回
転軸を兼ねていて、その外管の外周に複数の撹拌翼が放
射状に装着されていることを特徴としている。すなわ
ち、請求項8に記載の撹拌装置は、請求項7の記載のチ
ェーン駆動方式の撹拌装置と異なり、回転軸に複数の撹
拌翼が放射状に取り付けられたいわゆるタイン式の撹拌
装置を前提としている。
【0019】したがって、この請求項8に記載の発明で
は、撹拌翼の回転に伴いその撹拌翼の回転軸から固化材
が連続的に吐出されることになる。
【0020】
【発明の効果】請求項1〜3に記載の発明によれば、固
化材吐出管を形成している内管と外管との相対回転に伴
い吐出口が連続的に移動する過程で固化材が連続的に吐
出されることになるため、固化材の拡散性に優れるとと
もに吐出口が土圧等によっても塞がれにくく、土壌中に
おいて固化材を効率良く、しかも安定して吐出すること
ができる。
【0021】特に請求項4に記載の発明によれば、吐出
口が往復移動しながら固化材が連続的に吐出されること
になるため、固化材の拡散性が一段と良好なものとなる
利点がある。
【0022】また、請求項5に記載の発明によれば、固
定側となる内管側のすり割り溝が軸心方向に沿って且つ
下向きに形成されているため、吐出口は常に固化材吐出
管の軸心方向に沿って移動することになり、特に請求項
7に記載のようなチェーン駆動方式の撹拌装置にて鉛直
方向に連続撹拌混合処理する場合にきわめて好適なもの
となる。
【0023】請求項6に記載の発明によれば、外管に設
けた排土フィンによって土壌を押しのけて、空隙部をつ
くりながらその空隙部に向けて吐出口から固化材が吐出
されることになるため、固化材の拡散性が一段と良好な
ものとなるとともに、土壌と固化材との撹拌混合がより
均一に行われるようになる。
【0024】請求項8に記載の発明によれば、固化材吐
出管の外管と撹拌翼の回転軸とが共用化されているた
め、請求項1〜6のいずれかに記載の発明と同様の効果
に加えて、部品点数の削減と固化材吐出装置の省スペー
ス化により撹拌装置の一層の小型化を達成できる利点が
ある。
【0025】
【発明の実施の形態】図1〜8は本発明の好ましい実施
の形態として固化材吐出装置を備えた地盤改良装置の一
例を示している。
【0026】図1に示すように、建設機械であるバック
ホウ1を母機(ベースマシン)として、そのアーム2の
先端に土壌の掘削,撹拌のためのチェーン駆動を基本と
したトレンチャー式撹拌装置(以下、単に撹拌装置とい
う)3を装着してある。
【0027】図2,3は上記撹拌装置3の詳細を示す正
面説明図および側面説明図であって、その撹拌装置3の
主体となるフレーム4は、略角柱状の支柱部5と、その
支柱部5の上端に接合された左右一対のサイドプレート
6、およびそれら左右のサイドプレート6,6同士を接
続しているトッププレート7と、このトッププレート7
に接合された二股状のクレビス8と、上記支柱部5の下
端から斜めに延設された左右各一対の補助アーム9,1
0とをもって構成されていて、図1に示したように上記
フレーム4のクレビス8がバックホウ1のアーム2に着
脱可能に接続される。
【0028】上記サイドプレート6,6同士の間には一
対のブラケット11,12が立設されており、これらの
ブラケット11,12には駆動軸13と一体の駆動輪と
しての駆動側チェーンスプロケット14がベアリングユ
ニット15,16にて両持ち支持されるかたちで回転可
能に支持されている。一方のブラケット11の外側には
回転駆動手段として油圧モータ17が取り付けられてお
り、この油圧モータ17によって上記駆動側チェーンス
プロケット14が回転駆動されるようになっている。な
お、上記油圧モータ17としては正逆転駆動が可能なも
のが採用されている。
【0029】また、フレーム4の下端において左右で対
をなす各補助アーム9,10同士の間には、互いに平行
にそれぞれに回転軸18が横架されている。各回転軸1
8の中央部には従動輪としてのチェーンローラ19が装
着されているとともに、各回転軸18の両端部にはガイ
ドローラ20がそれぞれに装着されている。これらのチ
ェーンローラ19とガイドローラ20は個々に独立して
回転できる構成であってもよく、それらチェーンローラ
19と左右一対のガイドローラ20,20とが同軸一体
のものとして構成されていてもよい。加えて、チェーン
ローラ19は駆動側チェーンスプロケット14と異なり
後述するドライブチェーン21と噛み合う歯を有してい
ないものであるが、駆動側チェーンスプロケット14と
同様の歯を有するチェーンスプロケットタイプのもので
もよい。
【0030】そして、上記駆動側チェーンスプロケット
14とチェーンローラ19との間には単一かつエンドレ
スなドライブチェーン21が巻き掛けられていて、この
ドライブチェーン21は上記油圧モータ17の起動に応
じて周回駆動されるようになっているととに、上記ドラ
イブチェーン21の外周には所定のピッチで多数(例え
ば6枚〜12枚程度)の撹拌翼22が装着されている。
この撹拌翼22は、図4に示すように、幅寸法に比して
その長さが十分に長い短冊平板状のもので、上記フレー
ム4の下部では各撹拌翼22の両端部がガイドローラ2
0に接触してこれらのガイドローラ20に案内されるよ
うになっている。また、各撹拌翼22の前面には例えば
四つの切削羽根23が突出形成されているとともに、裏
面側の両端部には突起部材24が一体に形成されてい
る。
【0031】上記フレーム4のうち左右一対のサイドプ
レート6,6同士の対向間隙内には、払拭手段として各
撹拌翼22と同等の長さを有するワイヤブラシもしくは
櫛形状の払拭ブラシ25がドライブチェーン21側に向
けて一直線状に設けられていて、ドライブチェーン21
の周回運動に応じて各撹拌翼22が払拭ブラシ25を通
過する際にこれに接触してその撹拌翼22に付着した泥
や固化材等が払拭されるようになっている。
【0032】また、フレーム4の一部を形成する左右一
対のサイドプレート6,6の内側面には、定位置固定式
の略円弧状に湾曲成形された所定幅寸法の誘導リング2
6がそれぞれに溶接固定されている。そして、各誘導リ
ング26の上半部外周面の位置および曲率半径はドライ
ブチェーン21に固定された撹拌翼22の内周面の周回
移動軌跡と一致させてあり、したがって、ドライブチェ
ーン21とともに周回移動する各撹拌翼22はガイドロ
ーラ20のみならず誘導リング26によってもまた案内
されるようになっている。
【0033】上記フレーム4のうち支柱部5の下面には
一対のチェーンローラ19,19同士の間に位置するよ
うにしてセメントや石灰等に代表される粉粒体状もしく
はスラリ状の地盤改良用の固化材を吐出するための固化
材吐出装置27が設けられている。この固化材吐出装置
27は、後述するように下向きのすり割り溝が形成され
た内外二重管構造の固化材吐出管42を中心として形成
されていて、内管を固定側としてモータ44にて外管を
回転駆動ささせることにより、固化材圧送管42にてそ
の固化材吐出管42に圧送されてきた粉粒体状もしくは
スラリ状(ミルク状)の固化材を下向きにて拡散,吐出
するようになっている。なお、この固化材吐出装置27
の詳細は後述する。
【0034】上記フレーム4のうち支柱部5の両側面に
はドライブチェーン21の張り側および緩み側にそれぞ
れ張力を付与するためのチェーンテンショナ28,29
が配設されている。これらのチェーンテンショナ28,
29は重ね板ばね30の長手方向中央部にテンションロ
ーラ31を取り付けるとともに、各重ね板ばね30を相
互に独立した支持プレート32に固定支持させたもの
で、双方の支持プレート32,32は支柱部5を抱持す
るかのごとく配置された支持体としての共通のスライダ
33に固定されている。
【0035】より詳しくは、各重ね板ばね30はその一
端の目玉部30aを支点として支持プレート32に揺動
可能に支持させるともに、他端を半固定状態とするべく
クリップ30bにて浮動支持させたもので、その支持プ
レート32,32同士を連結しているスライダ33は図
2の左右方向にスライド可能となっている。そして、上
記のように支柱部5を抱持しているスライダ33には矩
形状の窓部34が開口形成されているとともに、支柱部
5側から突設されたガイドブロック35がこの窓部34
に係合していることから、このガイドブロック35と窓
部34とで規制される範囲内でスライダ33がスライド
可能であり、その結果として左右のチェーンテンショナ
28,29が連動するように構成されている。
【0036】したがって、このように構成された地盤改
良装置によれば、図1に示すように撹拌装置3がバック
ホー1のアーム2に支持されている状態で油圧モータ1
7を起動させて、ドライブチェーン21を駆動側チェー
ンスプロケット14とチェーンローラ19との間で周回
駆動させる。この時、ドライブチェーン21の外周に装
着されている各撹拌翼22はドライブチェーン21とと
もに周回移動し、特にフレーム4の下部側では撹拌翼2
2が複数のガイドローラ20によって、またフレーム4
の上部側では撹拌翼22が左右一対の誘導リング26に
よってそれぞれ案内されることから、各撹拌翼22の周
回運動が安定して行われる。
【0037】この状態でバックホー1自体の掘削能力を
もってトレンチャー3を対象とする改良土壌(改良地
盤)G中に挿入し、同時にトレンチャー3先端の固化材
吐出装置27から例えばセメントあるいは石灰等の固化
材を吐出する。これにより、改良土壌が繰り返し掘り返
されながら固化材と混ざり合うように撹拌混合される。
【0038】この撹拌混合の過程では、ドライブチェー
ン21の張り側および緩み側ともに相互に連動するチェ
ーンテンショナ28,29によって所定の張力が付与さ
れており、しかもドライブチェーン21とチェーンロー
ラ19との噛み合い部の両側にそれぞれにガイドローラ
20が位置しているため、石等の異物が噛み込みにくい
ばかりでなく、ドライブチェーン21自体もきわめて外
れにくいものとなる。
【0039】また、各撹拌翼22には切削羽根23とと
もその裏面側に突起部材24が設けられていることか
ら、掘削土壌をほぐしつつその塊を効率よく破砕するこ
とができることはもちろんのこと、掘り起こした土壌中
に適度な空間をつくって固化材と満遍なく混合すること
ができるようになり、またドライブチェーン21の裏側
に土壌が回り込んだとしてもやがては上記突起部材24
によって排除されることになる。
【0040】さらに、上記撹拌翼22に土壌が付着した
としてもその撹拌翼22が周回移動する過程で払拭ブラ
シ25を通過することにより除去されることから、いわ
ゆる撹拌翼22の詰まりによる掘削能率の低下を招かな
いで済むことになる。
【0041】以上の各機能は、必要に応じてドライブチ
ェーン21を逆転駆動した場合でも同様に発揮されるも
のであり、特に双方のチェーンテンショナ28,29が
連動するようになっていて張り側および緩み側ともに適
度な張力が付与されることから、逆転駆動に際して特に
ドライブチェーン21の張り側と緩み側を意識する必要
がなくなる。
【0042】図5〜8は上記固化材吐出装置27の詳細
を示している。
【0043】図5,6に示すように、この固化材吐出装
置27は、大別して固化材圧送管41に接続される固化
材吐出管42と、固化材吐出管42を支持するギヤボッ
クス43と、このギヤボックス43に装着された回転駆
動手段としてのモータ44とから構成される。さらに、
ギヤボックス43はボックス本体45とカバープレート
46とから構成される。
【0044】上記固化材吐出管42は、相対回転可能な
内管47と外管48とをもって実質的に二重管構造のも
のとして形成されていて、内管47の一端(図1の左
端)はキャップ49付きのソケット50を介して固化材
圧送管41に接続されているとともに、他端(図1の右
端)はギヤボックス43に固定支持されている。内管4
7の他端(図1の右端)にはゴムシール51付きのエン
ドプレート52が内挿されており、これをもって内管4
7の他端が閉塞されている。エンドプレート52は支持
ロッド53を介して補助カバー54に支持されていると
ともに、補助カバー54はカバープレート46に固定さ
れている。
【0045】他方、上記内管47に所定の隙間をもって
外挿されるかたちの外管48は内管47およびギヤボッ
クス43に回転可能に支持されていて、ギヤボックス4
3側の端部にはそのギヤボックス43に収容された大径
のドリブンギヤ55がキー56にて連結されている。そ
して、ドリブンギヤ55はモータ44の出力軸に固定さ
れたドライブギヤ57と噛み合っており、モータ44の
起動によりこれらのドライブギヤ57とドリブンギヤ5
5とを介して外管48が回転駆動されるようになってい
る。
【0046】ここで、内管47の一端(図1の左端)に
形成された環状突起58を外管48に嵌合させた上でス
トッパープレート59とエンドカバー60を共締めする
ことにより内管47と外管48との軸心方向での相対移
動が阻止されているとともに、その内管47と外管48
との間はダストシール61にてシールされている。同様
に、外管48の他端とギヤボックス43の間はダストシ
ール62にてシールされているほか、その外管48の他
端と内管47との間もゴムシール63にてシールされて
いる。
【0047】図7,8は内管47および外管48の展開
状態をそれぞれ示しており、内管47にはその軸心方向
に沿って単一のすり割り溝65が形成されている一方、
外管48には展開状態で略V字状をなすすり割り溝66
が形成されている。この外管48側のすり割り溝66
は、外管48の一端部から他端部に向かって上り勾配の
溝部66aが形成されている一方で、その他端部から溝
部66aが折り返すようにして同様に該他端部から一端
部に向かって上り勾配の溝部66bが形成されている。
したがって、内管47と外管48とを二重管構造とした
場合には、内管47側のすり割り溝65と外管48側の
すり割り溝66とが互いに捻れの関係となって、両者が
交差した部分のみが吐出口67として外部に開口し、且
つ内管47と外管48とを相対回転させた場合にはその
吐出口67が軸心方向で往復移動するようになってい
る。なお、外管48側のすり割り溝66にはブリッジ部
68が形成されており、これをもって必要以上のすり割
り溝66の口開きを防止するようになっている。
【0048】また、外管48側のすり割り溝66の外部
開口縁であって且つ回転方向前方側には、図5の(B)
に示すようにすり割り溝66の吐出側を所定距離隔てて
覆う断面略L字状の排土フィン69がその長手方向に沿
って突設されている。したがって、後述するように外管
48が回転駆動された場合にはその排土フィン69をも
って固化材吐出管42の周りの土壌を押しのけるように
なっている。
【0049】上記ギヤボックス43には導入ポート70
を介して外部から圧縮空気が導入されるようになってい
る一方、内管47には複数の空気穴71,72が形成さ
れており、したがって、これらの空気穴71,72を通
して内管47と外管48との隙間に圧縮空気を積極的に
導入することで、その内管47と外管48とのなす隙間
への土砂等の噛み込みを未然に防止するようになってい
る。
【0050】したがって、このように構成された固化材
吐出装置27によれば、図2,3に示したようにフレー
ム4のうち支柱部5の下面であって且つ一対のチェーン
ローラ19,19同士の間に位置するように固化材吐出
装置27を配置してあることから、先に述べたドライブ
チェーン21の周回駆動に基づく撹拌,混合処理と並行
して、固化材吐出装置27から例えばセメントや石灰等
に代表されるような粉粒体状もしくはスラリ状の固化材
が吐出される。
【0051】より詳しくは、図3に示した固化材圧送管
41を通して所定の圧力をもって空気圧送されてきた固
化材が内管47に導入されるとともに、この内管47に
対して外管48がモータ44によって矢印a方向に連続
的に回転駆動される。この外管48の回転駆動に伴っ
て、内管47側のすり割り溝65と外管48側のすり割
り溝66とが相対回転して、両者の交差部である吐出口
67が軸心方向に往復移動することから、この吐出口6
7が往復移動する過程で固化材が外部に拡散,吐出され
ることになる。
【0052】この時、外管48側のすり割り溝66の吐
出側は排土フィン69にて覆われていて、吐出口67か
ら吐出された固化材は直ちに排土フィン69に衝突する
一方で、その外管48の回転に伴い排土フィン69が土
砂を押しのけることによってできた空隙部に向けて上記
排土フィン69に衝突した固化材を吐出することになる
ため、固化材の拡散,吐出効率がきわめて良好なものと
なる。すなわち、上記の排土フィン69は外管48の回
転に伴う土圧抵抗が直接吐出口67に作用するのを防止
する役目をすることから、その土圧抵抗によって固化材
の吐出が遮られることがなく、吐出口67からの土砂の
逆流を阻止しつつ固化材は勢いよく土壌中に放出され
る。
【0053】また、内管47と外管48とのなす隙間に
は予め圧縮空気が導入されていて、その隙間に対する土
砂等の噛み込みが未然に防止されることから、土壌中で
の外管48の回転運動が安定して行われる。
【0054】このように本実施の形態によれば、土壌中
において固化材を効率良く吐出,拡散して、土壌と均一
に撹拌,混合することができることになる。
【0055】ここで、上記外管48側のすり割り溝66
を上記の実施の形態のような展開状態でV字状のものと
することなく、例えば溝部66aまたは66bのみをも
って形成してもよい。ただし、この場合には吐出口67
の移動方向が一方向のみとなることから、吐出口67を
往復移動させて固化材の吐出効率を高める上では上記の
実施の形態の方が有利となる。
【0056】図9,10は本発明の第2の実施の形態を
示す図であり、この実施の形態では撹拌装置としていわ
ゆるタイン式の撹拌装置71を採用するとともに、この
タイン式の撹拌装置71に先の実施の形態と同様の固化
材吐出装置27を適用したものである。なお、このタイ
ン式撹拌装置71についても図1に示すようなバックホ
ウ1等を母機としてそのアーム2の先端に装着される。
【0057】図9,10に示すように、撹拌装置72は
フレーム73を備えていて、そのフレーム73の下部に
は複数の放射状の撹拌翼74を備えた水平な回転軸75
が回転可能に横架されている。この回転軸75は固化材
吐出装置27のおける固化材吐出管42の外管48を兼
ねており、この回転軸75を兼ねた外管48はフレーム
73上部に搭載された油圧モータ76等によって回転駆
動されるようになっている。すなわち、固化材吐出装置
27の一部を構成することになるギヤボックス43内に
は、油圧モータ76の出力軸に固定されたドライブギヤ
57のほか上記外管48と同軸一体のドリブンギヤ55
とが収容されていて、それら両者の間に歯付きベルト等
の巻掛伝達手段77が巻き掛けられている。したがっ
て、油圧モータ76の起動により固化材吐出管42を形
成している外管48が回転駆動されるとともに、その外
管48を回転軸75として共有している複数の撹拌翼7
4が回転駆動されることになる。
【0058】なお、固化材吐出装置27を形成している
内管47と外管48との相互関係やそれら内外管47,
48に形成されているすり割り溝同士の相互関係等をは
じめとするその余の構成は先の実施の形態のものと全く
同様である。
【0059】したがって、この第2の実施の形態によれ
ば、外管48を回転軸75とする撹拌翼74が油圧モー
タ76にて回転駆動されることにより掘削,撹拌処理が
行われ、同時に固化材吐出装置27を形成している外管
48が回転駆動されることで第1の実施の形態と全く同
様にして固化材が吐出,拡散されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態として地盤改良装置
の一例を示す全体構成説明図。
【図2】図1に示す撹拌装置の正面説明図。
【図3】図1に示す撹拌装置の側面説明図。
【図4】図2,3に示すドライブチェーンの詳細を示す
図で、(A)は正面説明図、(B)は同図(A)の平面
説明図、(C)は同図(A)の右側面説明図。
【図5】図2,3の撹拌装置に適用された固化材吐出装
置の詳細を示す図で、(A)はその縦断面説明図、
(B)は同図(A)のA−A線に沿う断面図。
【図6】図5の(A)のB−B線に沿う断面図。
【図7】固化材吐出管を形成している内管の展開説明
図。
【図8】固化材吐出管を形成している外管の展開説明
図。
【図9】本発明の第2の実施の形態を示す図で、タイン
式撹拌装置の断面説明図。
【図10】図1の側面説明図。
【符号の説明】
3…トレンチャー式撹拌装置 21…ドライブチェーン 22…撹拌翼 27…固化材吐出装置 42…固化材吐出管 47…内管 48…外管 65…すり割り溝 66…すり割り溝 67…吐出口 69…排土フィン 71…タイン式撹拌装置 74…撹拌翼 75…回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D040 AA01 AB05 BB01 BD03 CA01 CA03 CB01 CB03 DA01 EA16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地盤改良に際してその地盤の掘削,撹拌
    処理を行う撹拌装置に装着され、その撹拌装置による土
    壌の掘削,撹拌処理と並行して土壌中に粉粒体状もしく
    はスラリ状の固化材を吐出する固化材吐出装置であっ
    て、 相対回転可能な内管と外管とをもって二重管構造のもの
    として形成され、内管側に固化材が圧送される固化材吐
    出管と、 内管と外管のそれぞれに長手方向に沿って個別に形成さ
    れているとともに、少なくともいずれか一方が螺旋状に
    形成されていることにより両者が捻れの関係となるよう
    に設定されていて、且つ双方の交差部が吐出口として機
    能するすり割り溝と、 を備えていて、 上記内管と外管とを相対回転させた場合に、双方のすり
    割り溝同士の交差部である吐出口が長手方向に移動しな
    がら固化材が連続的に吐出されるようになっていること
    を特徴とする地盤改良装置における固化材吐出装置。
  2. 【請求項2】 他方のすり割り溝が固化材吐出管の軸心
    と平行になるように形成されていることを特徴とする請
    求項1に記載の地盤改良装置における固化材吐出装置。
  3. 【請求項3】 螺旋状をなす一方のすり割り溝を固化材
    吐出管の一端部から他端部に向かって上り勾配のものと
    なるように形成して、内管と外管の相対回転に伴い吐出
    口が特定の一方向に移動するように設定されていること
    を特徴とする請求項2に記載の地盤改良装置における固
    化材吐出装置。
  4. 【請求項4】 螺旋状をなす一方のすり割り溝を固化材
    吐出管の一端部から他端部に向かって上り勾配のものと
    なるように形成する一方で、その他端部から一端部に向
    かって同様に上り勾配のものとなるように形成して、内
    管と外管の相対回転に伴い吐出口が固化材吐出管の軸心
    方向で往復移動するように設定されていることを特徴と
    する請求項2に記載の地盤改良装置における固化材吐出
    装置。
  5. 【請求項5】 螺旋状をなす一方のすり割り溝が外管
    に、固化材吐出管の軸心と平行な他方のすり割り溝が内
    管に下向きにそれぞれ形成されているとともに、内管を
    固定側として外管が回転駆動されるようになっているこ
    とを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の地盤改
    良装置における固化材吐出装置。
  6. 【請求項6】 上記外管側のすり割り溝の外側開口縁で
    あって且つ回転方向前方側に排土フィンを設けたことを
    特徴とする請求項5に記載の地盤改良装置における固化
    材吐出装置。
  7. 【請求項7】 上記撹拌装置は、周回駆動されるエンド
    レスなチェーンに複数の撹拌翼を装着したものであるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の地盤改
    良装置における固化材吐出装置。
  8. 【請求項8】 上記外管が撹拌装置の回転軸を兼ねてい
    て、その外管の外周に複数の撹拌翼が放射状に装着され
    ていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載
    の地盤改良装置における固化材吐出装置。
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