JP2003137846A - 第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物の製造法 - Google Patents
第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物の製造法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物
を工業的に製造する方法を提供する。 【解決手段】 安息香酸、サリチル酸、フタル酸のよう
な芳香族カルボン酸の存在下、第四級アンモニウム塩と
過酸化水素とを、芳香族カルボン酸のカルボキシル基/
第四級アンモニウムカチオン比が、0.01〜1となる
ようにして接触させて、第四級アンモニウム塩の過酸化
水素化物を製造する。
を工業的に製造する方法を提供する。 【解決手段】 安息香酸、サリチル酸、フタル酸のよう
な芳香族カルボン酸の存在下、第四級アンモニウム塩と
過酸化水素とを、芳香族カルボン酸のカルボキシル基/
第四級アンモニウムカチオン比が、0.01〜1となる
ようにして接触させて、第四級アンモニウム塩の過酸化
水素化物を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は第四級アンモニウム
塩の過酸化水素化物の製造法に関する。この第四級アン
モニウム塩の過酸化水素化物は、半導体集積回路、プリ
ント配線基板、液晶の製造工程におけるフォトレジスト
層及びチタン酸化物の剥離剤に使用される。
塩の過酸化水素化物の製造法に関する。この第四級アン
モニウム塩の過酸化水素化物は、半導体集積回路、プリ
ント配線基板、液晶の製造工程におけるフォトレジスト
層及びチタン酸化物の剥離剤に使用される。
【0002】
【従来の技術】第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物
は、第四級アンモニウム塩に過酸化水素が配位したもの
である。過酸化水素が第四級アンモニウム塩に配位する
ことで、過酸化水素の性質が大きく変化し、白金と接触
しても分解しなくなるなど取扱いやすくなる。この第四
級アンモニウム塩の過酸化水素化物の最も有用な用途は
レジスト剥離剤である。レジスト剥離剤は、半導体、液
晶などの回路形成のため使用されるフォトレジスト、あ
るいはその残渣の剥離に使用される。
は、第四級アンモニウム塩に過酸化水素が配位したもの
である。過酸化水素が第四級アンモニウム塩に配位する
ことで、過酸化水素の性質が大きく変化し、白金と接触
しても分解しなくなるなど取扱いやすくなる。この第四
級アンモニウム塩の過酸化水素化物の最も有用な用途は
レジスト剥離剤である。レジスト剥離剤は、半導体、液
晶などの回路形成のため使用されるフォトレジスト、あ
るいはその残渣の剥離に使用される。
【0003】以上の様に、第四級アンモニウム塩の過酸
化水素化物は有用な物質であるが、その工業的な製造法
は全く知られていなかった。そこで、工業的に可能な第
四級アンモニウム塩過酸化水素化物の製造法の開発が望
まれていた。
化水素化物は有用な物質であるが、その工業的な製造法
は全く知られていなかった。そこで、工業的に可能な第
四級アンモニウム塩過酸化水素化物の製造法の開発が望
まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、工業
的に可能な第四級アンモニウム塩過酸化水素化物の製造
法の開発が望まれていた。そのため本発明の目的は、工
業的に可能な第四級アンモニウム塩過酸化水素化物の製
造法を提供することにある。
的に可能な第四級アンモニウム塩過酸化水素化物の製造
法の開発が望まれていた。そのため本発明の目的は、工
業的に可能な第四級アンモニウム塩過酸化水素化物の製
造法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは四級アンモ
ニウム塩過酸化水素化物の製造法について鋭意検討した
結果、芳香族カルボン酸を触媒とすることにより、第四
級アンモニウム塩と過酸化水素化物から第四級アンモニ
ウム塩の過酸化水素化物が容易に製造できることを見い
出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明
は、芳香族カルボン酸の存在下、第四級アンモニウム塩
と過酸化水素を接触させることを特徴とする第四級アン
モニウム塩の過酸化水素化物の製造法である。
ニウム塩過酸化水素化物の製造法について鋭意検討した
結果、芳香族カルボン酸を触媒とすることにより、第四
級アンモニウム塩と過酸化水素化物から第四級アンモニ
ウム塩の過酸化水素化物が容易に製造できることを見い
出し、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明
は、芳香族カルボン酸の存在下、第四級アンモニウム塩
と過酸化水素を接触させることを特徴とする第四級アン
モニウム塩の過酸化水素化物の製造法である。
【0006】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0007】本発明の方法において、第四級アンモニウ
ム塩の過酸化水素化物とは、結晶水における水の様に、
第四級アンモニウム塩に過酸化水素が配位したものを意
味する。過酸化水素は様々な化合物に配位して過酸化水
素化物を形成する。他に過酸化水素化物を形成するもの
として知られているのは、フッ化カリウム、炭酸ルビジ
ウム、尿素などがある。本発明の方法において製造する
第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物もこれらと同様
の構造になっていると推定される。
ム塩の過酸化水素化物とは、結晶水における水の様に、
第四級アンモニウム塩に過酸化水素が配位したものを意
味する。過酸化水素は様々な化合物に配位して過酸化水
素化物を形成する。他に過酸化水素化物を形成するもの
として知られているのは、フッ化カリウム、炭酸ルビジ
ウム、尿素などがある。本発明の方法において製造する
第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物もこれらと同様
の構造になっていると推定される。
【0008】本発明の方法において、芳香族カルボン酸
の存在下、第四級アンモニウム塩と過酸化水素とは、第
四級アンモニウム塩の過酸化水素化物を形成する。芳香
族カルボン酸が存在すると、過酸化水素化物の形成速度
は飛躍的に増加する。逆に芳香族カルボン酸が存在しな
いと反応は工業的でないほど遅くなり、反応を進めるた
めに、加熱を要するようになる。
の存在下、第四級アンモニウム塩と過酸化水素とは、第
四級アンモニウム塩の過酸化水素化物を形成する。芳香
族カルボン酸が存在すると、過酸化水素化物の形成速度
は飛躍的に増加する。逆に芳香族カルボン酸が存在しな
いと反応は工業的でないほど遅くなり、反応を進めるた
めに、加熱を要するようになる。
【0009】本発明の方法において使用される芳香族カ
ルボン酸としては、1価または2価の芳香族カルボン酸
を例示することができ、芳香環上の水素原子は、アルキ
ル基や水酸基等の置換基により1個以上置換されていて
もよい。このような芳香族カルボン酸としては、例え
ば、安息香酸、トルイル酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸などが挙げられ、
これらの1種以上を用いればよい。製造した第四級アン
モニウム塩の過酸化水素化物の安定性が良好な点および
工業的に安価に入手できるという点で、安息香酸、サリ
チル酸、フタル酸が好ましい。
ルボン酸としては、1価または2価の芳香族カルボン酸
を例示することができ、芳香環上の水素原子は、アルキ
ル基や水酸基等の置換基により1個以上置換されていて
もよい。このような芳香族カルボン酸としては、例え
ば、安息香酸、トルイル酸、フタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、サリチル酸、没食子酸などが挙げられ、
これらの1種以上を用いればよい。製造した第四級アン
モニウム塩の過酸化水素化物の安定性が良好な点および
工業的に安価に入手できるという点で、安息香酸、サリ
チル酸、フタル酸が好ましい。
【0010】本発明の方法において、過酸化水素は、無
水、水溶液、いずれも使用できるが、安定で工業的に入
手しやすい水溶液を使用するのが好ましい。一般に30
〜35%の濃度の過酸化水素水が市場に流通している
が、濃度にかかわらず使用することができる。
水、水溶液、いずれも使用できるが、安定で工業的に入
手しやすい水溶液を使用するのが好ましい。一般に30
〜35%の濃度の過酸化水素水が市場に流通している
が、濃度にかかわらず使用することができる。
【0011】本発明の方法において使用される原料の第
四級アンモニウム塩は、第四級アンモニウムカチオンと
アニオンから成る。アニオンの種類に特に制限は無い
が、半導体用レジスト剥離剤として使用するためには、
ハロゲン化物イオンは好ましくない場合がある。好まし
いイオンを例示すると、炭酸イオン、カルボン酸イオ
ン、水酸化物イオンが挙げられる。カルボン酸イオンと
しては、脂肪族カルボン酸イオン、芳香族カルボン酸イ
オンのいずれも使用することができるが、本発明の方法
で使用する触媒と同じ芳香族カルボン酸イオンを使用す
るのが工業的には好ましい。これらのアニオンは1種類
で使用しても良いし、2種類以上が存在していても良
い。
四級アンモニウム塩は、第四級アンモニウムカチオンと
アニオンから成る。アニオンの種類に特に制限は無い
が、半導体用レジスト剥離剤として使用するためには、
ハロゲン化物イオンは好ましくない場合がある。好まし
いイオンを例示すると、炭酸イオン、カルボン酸イオ
ン、水酸化物イオンが挙げられる。カルボン酸イオンと
しては、脂肪族カルボン酸イオン、芳香族カルボン酸イ
オンのいずれも使用することができるが、本発明の方法
で使用する触媒と同じ芳香族カルボン酸イオンを使用す
るのが工業的には好ましい。これらのアニオンは1種類
で使用しても良いし、2種類以上が存在していても良
い。
【0012】本発明の方法において使用される原料の第
四級アンモニウム塩を形成する第四級アンモニウムカチ
オンには特に制限は無いが、例えば、比較的安価なテト
ラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニ
ウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、
エチルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメ
チルアンモニウムカチオン、オクチルトリメチルアンモ
ニウムカチオン、デシルトリメチルアンモニウムカチオ
ン、ドデシルトリメチルアンモニウムカチオンなどのテ
トラアルキルアンモニウムカチオン、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムカチオンなどのベンジルトリアルキルア
ンモニウムカチオン、ヒドロキシエチルトリメチルアン
モニウムカチオンなどのヒドロキシアルキルトリアルキ
ルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
四級アンモニウム塩を形成する第四級アンモニウムカチ
オンには特に制限は無いが、例えば、比較的安価なテト
ラメチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニ
ウムカチオン、テトラプロピルアンモニウムカチオン、
エチルトリメチルアンモニウムカチオン、トリエチルメ
チルアンモニウムカチオン、オクチルトリメチルアンモ
ニウムカチオン、デシルトリメチルアンモニウムカチオ
ン、ドデシルトリメチルアンモニウムカチオンなどのテ
トラアルキルアンモニウムカチオン、ベンジルトリメチ
ルアンモニウムカチオンなどのベンジルトリアルキルア
ンモニウムカチオン、ヒドロキシエチルトリメチルアン
モニウムカチオンなどのヒドロキシアルキルトリアルキ
ルアンモニウムカチオンなどが挙げられる。
【0013】本発明の方法において、芳香族カルボン酸
の量は、好ましくはその芳香族カルボン酸/第四級アン
モニウムカチオンのモル比に芳香族カルボン酸1分子の
カルボキシル基の数を乗じた値が、0.01〜1、より
好ましくは0.1〜1である。このような範囲とするこ
とにより、原料の過酸化水素を分解することなく、工業
的に十分な反応速度で第四級アンモニウム塩の過酸化水
素化物を製造することができる。
の量は、好ましくはその芳香族カルボン酸/第四級アン
モニウムカチオンのモル比に芳香族カルボン酸1分子の
カルボキシル基の数を乗じた値が、0.01〜1、より
好ましくは0.1〜1である。このような範囲とするこ
とにより、原料の過酸化水素を分解することなく、工業
的に十分な反応速度で第四級アンモニウム塩の過酸化水
素化物を製造することができる。
【0014】本発明の方法において、過酸化水素の量に
は特に制限はない。第四級アンモニウム塩に対し過剰に
添加しても良いし、過酸化水素より第四級アンモニウム
塩を過剰に添加しても良い。
は特に制限はない。第四級アンモニウム塩に対し過剰に
添加しても良いし、過酸化水素より第四級アンモニウム
塩を過剰に添加しても良い。
【0015】本発明の方法において、第四級アンモニウ
ム塩、過酸化水素及び芳香族カルボン酸を接触させる順
序に特に制限は無い。第四級アンモニウム塩、過酸化水
素、芳香族カルボン酸を一緒に混合しても良いし、第四
級アンモニウム塩と芳香族カルボン酸の混合物に過酸化
水素を添加しても、過酸化水素と芳香族カルボン酸の混
合物に第四級アンモニウム塩を添加しても、過酸化水素
に芳香族カルボン酸と第四級アンモニウム塩の混合物を
添加しても良い。しかし、第四級アンモニウム塩、過酸
化水素及び芳香族カルボン酸を混合すると発熱するた
め、この発熱を制御するには、第四級アンモニウム塩と
芳香族カルボン酸の混合物に過酸化水素を添加するのが
最も好ましい。
ム塩、過酸化水素及び芳香族カルボン酸を接触させる順
序に特に制限は無い。第四級アンモニウム塩、過酸化水
素、芳香族カルボン酸を一緒に混合しても良いし、第四
級アンモニウム塩と芳香族カルボン酸の混合物に過酸化
水素を添加しても、過酸化水素と芳香族カルボン酸の混
合物に第四級アンモニウム塩を添加しても、過酸化水素
に芳香族カルボン酸と第四級アンモニウム塩の混合物を
添加しても良い。しかし、第四級アンモニウム塩、過酸
化水素及び芳香族カルボン酸を混合すると発熱するた
め、この発熱を制御するには、第四級アンモニウム塩と
芳香族カルボン酸の混合物に過酸化水素を添加するのが
最も好ましい。
【0016】本発明の方法において、過酸化水素化物を
製造する際の温度は0〜100℃が好ましく、30〜7
0℃がさらに好ましい。このような温度範囲とすること
により、原料および第四級アンモニウム塩の過酸化水素
化物が分解することなく、工業的に十分な反応速度が得
られる。
製造する際の温度は0〜100℃が好ましく、30〜7
0℃がさらに好ましい。このような温度範囲とすること
により、原料および第四級アンモニウム塩の過酸化水素
化物が分解することなく、工業的に十分な反応速度が得
られる。
【0017】本発明の方法において、使用する溶媒は水
が最も好ましい。最も安価である上、過酸化水素、第四
級アンモニウム塩のいずれも水溶液で市場に流通してい
ることが多く、工業的に有利である。しかし、第四級ア
ンモニウム塩、過酸化水素、芳香族カルボン酸を溶解で
きるアルコールなどの溶媒を添加することは一向に差し
支えない。
が最も好ましい。最も安価である上、過酸化水素、第四
級アンモニウム塩のいずれも水溶液で市場に流通してい
ることが多く、工業的に有利である。しかし、第四級ア
ンモニウム塩、過酸化水素、芳香族カルボン酸を溶解で
きるアルコールなどの溶媒を添加することは一向に差し
支えない。
【0018】本発明の方法において、過酸化水素化物の
安定剤を加えても良い。安定剤は過酸化水素化物を製造
する前の原料に添加しても良いし、過酸化水素化物を製
造した後に添加しても良い。過酸化水素化物の安定剤を
例示すると、アニリン、アセトアニリド、ヒンダードア
ミンなどが挙げられる。これらは単一で使用しても、二
種類以上を併用しても一向に差し支えない。
安定剤を加えても良い。安定剤は過酸化水素化物を製造
する前の原料に添加しても良いし、過酸化水素化物を製
造した後に添加しても良い。過酸化水素化物の安定剤を
例示すると、アニリン、アセトアニリド、ヒンダードア
ミンなどが挙げられる。これらは単一で使用しても、二
種類以上を併用しても一向に差し支えない。
【0019】本発明の方法において、第四級アンモニウ
ム塩の過酸化水素化物は、特願2001−336140
号に従って、液体クロマトグラフィー(LC)で分析す
ることができる。LCで分析すれば、過酸化水素化物に
なっていない第四級アンモニウム塩と本発明の製造法で
過酸化水素化物になった第四級アンモニウム塩を分離す
ることができる。分離剤は通常、カラムに充填されたも
のを使用する。
ム塩の過酸化水素化物は、特願2001−336140
号に従って、液体クロマトグラフィー(LC)で分析す
ることができる。LCで分析すれば、過酸化水素化物に
なっていない第四級アンモニウム塩と本発明の製造法で
過酸化水素化物になった第四級アンモニウム塩を分離す
ることができる。分離剤は通常、カラムに充填されたも
のを使用する。
【0020】カラムとしては、ゲルろ過用(GPC)の
カラムを使用すれば高分離能で分析できる。その中でも
ビニルポリマーを基材とした充填剤を充填したカラムを
使用するのが好ましく、極性有機溶媒系カラムがさらに
好ましい。LCの溶離液としてはアセトニトリルを含む
水溶液を使用するのが好ましい。水とアセトニトリルの
比率は分離する化合物によって異なるため、一概に決め
ることはできない。溶離液の極性を上げる場合には水を
増やし、溶離液の極性を下げる場合はアセトニトリルを
増やす。ピーク形状、分離性を鑑み、自由に比率を変え
ることができる。
カラムを使用すれば高分離能で分析できる。その中でも
ビニルポリマーを基材とした充填剤を充填したカラムを
使用するのが好ましく、極性有機溶媒系カラムがさらに
好ましい。LCの溶離液としてはアセトニトリルを含む
水溶液を使用するのが好ましい。水とアセトニトリルの
比率は分離する化合物によって異なるため、一概に決め
ることはできない。溶離液の極性を上げる場合には水を
増やし、溶離液の極性を下げる場合はアセトニトリルを
増やす。ピーク形状、分離性を鑑み、自由に比率を変え
ることができる。
【0021】本発明の方法で製造した第四級アンモニウ
ム塩の過酸化水素化物は、水、水溶性有機溶媒、アミン
類、腐食抑制剤を加えて、レジスト剥離剤とすることが
できる。このレジスト剥離剤は、無機質基体上に塗布さ
れたフォトレジスト膜、また無機質基体上に塗布された
フォトレジスト膜をドライエッチング後に残存するフォ
トレジスト層、あるいはドライエッチング後にアッシン
グを行い残存するフォトレジスト残渣物などを剥離する
のに用いられる。
ム塩の過酸化水素化物は、水、水溶性有機溶媒、アミン
類、腐食抑制剤を加えて、レジスト剥離剤とすることが
できる。このレジスト剥離剤は、無機質基体上に塗布さ
れたフォトレジスト膜、また無機質基体上に塗布された
フォトレジスト膜をドライエッチング後に残存するフォ
トレジスト層、あるいはドライエッチング後にアッシン
グを行い残存するフォトレジスト残渣物などを剥離する
のに用いられる。
【0022】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】なお、過酸化水素化物は液体クロマトグラ
フィーで分析したが、カラムとしては、ゲルろ過用のカ
ラムを使用し、溶離液としてはアセトニトリルを含む水
溶液を使用した。
フィーで分析したが、カラムとしては、ゲルろ過用のカ
ラムを使用し、溶離液としてはアセトニトリルを含む水
溶液を使用した。
【0024】実施例1
室温でテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの25%
水溶液100g(0.275モル)にフタル酸18.2
g(0.110モル)を添加した。さらに撹拌しながら
30%過酸化水素水溶液45.4g(0.401モル)
を2時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続
けた。水溶液を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、第四級アンモニウム塩の97%が過酸化水素化物に
なっていた。
水溶液100g(0.275モル)にフタル酸18.2
g(0.110モル)を添加した。さらに撹拌しながら
30%過酸化水素水溶液45.4g(0.401モル)
を2時間かけて滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続
けた。水溶液を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、第四級アンモニウム塩の97%が過酸化水素化物に
なっていた。
【0025】比較例1
フタル酸を使用しなかった以外は実施例1と同じ方法で
過酸化水素化物の製造を試みた。過酸化水素滴下終了
後、1時間撹拌した水溶液を液体クロマトグラフィーで
分析したところ、第四級アンモニウム塩の過酸化水素化
物は検出されなかった。
過酸化水素化物の製造を試みた。過酸化水素滴下終了
後、1時間撹拌した水溶液を液体クロマトグラフィーで
分析したところ、第四級アンモニウム塩の過酸化水素化
物は検出されなかった。
【0026】比較例2
90℃でテトラメチルアンモニウムヒドロキシドの25
%水溶液100g(0.275モル)に30%過酸化水
素水溶液45.4g(0.401モル)を2時間かけて
滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続けた。水溶液を
液体クロマトグラフィーで分析したところ、第四級アン
モニウム塩の91%が過酸化水素化物になっていた。
%水溶液100g(0.275モル)に30%過酸化水
素水溶液45.4g(0.401モル)を2時間かけて
滴下した。滴下終了後、1時間撹拌を続けた。水溶液を
液体クロマトグラフィーで分析したところ、第四級アン
モニウム塩の91%が過酸化水素化物になっていた。
【0027】実施例2
ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシドの40%
水溶液115g(0.275モル)に炭酸ガスを吹き込
み、ベンジルトリメチルアンモニウム炭酸塩とした。こ
れにフタル酸18.2g(0.110モル)、30%過
酸化水素水溶液45.4g(0.401モル)を加え、
5時間撹拌を続けた。水溶液を液体クロマトグラフィー
で分析したところ、第四級アンモニウム塩の99%が過
酸化水素化物になっていた。
水溶液115g(0.275モル)に炭酸ガスを吹き込
み、ベンジルトリメチルアンモニウム炭酸塩とした。こ
れにフタル酸18.2g(0.110モル)、30%過
酸化水素水溶液45.4g(0.401モル)を加え、
5時間撹拌を続けた。水溶液を液体クロマトグラフィー
で分析したところ、第四級アンモニウム塩の99%が過
酸化水素化物になっていた。
【0028】実施例3
コリンヒドロキシド(ヒドロキシエチルトリメチルアン
モニウムヒドロキシド)の50%水溶液66.6g
(0.275モル)に安息香酸16.8g(0.138
モル)、フタル酸9.1g(0.055モル)を加え、
コリン安息香酸塩、コリンフタル酸塩とコリンヒドロキ
シドの混合物とした。これに30%過酸化水素水溶液4
5.4g(0.401モル)を加え、5時間撹拌を続け
た。水溶液を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、第四級アンモニウム塩の88%が過酸化水素化物に
なっていた。
モニウムヒドロキシド)の50%水溶液66.6g
(0.275モル)に安息香酸16.8g(0.138
モル)、フタル酸9.1g(0.055モル)を加え、
コリン安息香酸塩、コリンフタル酸塩とコリンヒドロキ
シドの混合物とした。これに30%過酸化水素水溶液4
5.4g(0.401モル)を加え、5時間撹拌を続け
た。水溶液を液体クロマトグラフィーで分析したとこ
ろ、第四級アンモニウム塩の88%が過酸化水素化物に
なっていた。
【0029】実施例4〜10
第四級アンモニウム塩として15%テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド水溶液を40g(0.066モル)
使用し、これに35%過酸化水素水、芳香族カルボン酸
を加え撹拌した。芳香族カルボン酸の種類、それぞれの
使用量、温度、撹拌時間を表1に示した。また水溶液を
液体クロマトグラフィーで分析し、原料の第四級アンモ
ニウム塩の過酸化水素化物への転化率も表1に示した。
ニウムヒドロキシド水溶液を40g(0.066モル)
使用し、これに35%過酸化水素水、芳香族カルボン酸
を加え撹拌した。芳香族カルボン酸の種類、それぞれの
使用量、温度、撹拌時間を表1に示した。また水溶液を
液体クロマトグラフィーで分析し、原料の第四級アンモ
ニウム塩の過酸化水素化物への転化率も表1に示した。
【0030】
【表1】
【発明の効果】本発明の製造法は、レジスト剥離剤原料
として有用な第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物を
工業的に製造できる方法を提供するものである。
として有用な第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物を
工業的に製造できる方法を提供するものである。
Claims (6)
- 【請求項1】 芳香族カルボン酸の存在下、第四級アン
モニウム塩と過酸化水素を接触させることを特徴とする
第四級アンモニウム塩の過酸化水素化物の製造法。 - 【請求項2】 芳香族カルボン酸が、安息香酸、サリチ
ル酸、フタル酸からなる群より選ばれる少なくとも1種
である請求項1に記載の製造法。 - 【請求項3】 第四級アンモニウム塩を形成するアニオ
ンが、炭酸イオン、カルボン酸イオン、水酸化物イオン
から成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1
又は請求項2に記載の製造法。 - 【請求項4】 第四級アンモニウム塩を形成するカチオ
ンが、テトラアルキルアンモニウムイオン、トリアルキ
ルベンジルアンモニウムイオン、ヒドロキシアルキルト
リアルキルアンモニウムイオンからなる群より選ばれる
少なくとも1種である請求項1〜請求項3のいずれかに
記載の製造法。 - 【請求項5】 芳香族カルボン酸を、カルボキシル基/
第四級アンモニウムカチオンが0.01〜1となるよう
添加する請求項1〜請求項4のいずれかに記載の製造
法。 - 【請求項6】 過酸化水素化物を製造する際の温度を0
〜100℃とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載
の製造法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006110279A1 (en) * | 2005-04-08 | 2006-10-19 | Sachem, Inc. | Selective wet etching of metal nitrides |
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