JP2003137696A - 炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法および製造装置

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JP2003137696A
JP2003137696A JP2001339657A JP2001339657A JP2003137696A JP 2003137696 A JP2003137696 A JP 2003137696A JP 2001339657 A JP2001339657 A JP 2001339657A JP 2001339657 A JP2001339657 A JP 2001339657A JP 2003137696 A JP2003137696 A JP 2003137696A
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container
single crystal
carbide single
pedestal
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Masao Nagakubo
雅夫 永久保
Koki Futatsuyama
幸樹 二ッ山
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規な構成にて高品質な単結晶を製造できるよ
うにする。 【解決手段】容器5内において炭化珪素固形原料6を加
熱昇華させて種結晶となる炭化珪素単結晶基板9から炭
化珪素単結晶16を成長させる際において、容器5内に
種結晶となる炭化珪素単結晶基板9を配置した後の成長
前において容器5内にプラズマ17を発生させて種結晶
9の表面をプラズマ中の荷電粒子によって清浄化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、台座に装着した炭
化珪素種結晶から、欠陥の少ない高品質な炭化珪素単結
晶を製造するための方法及びこれに適した炭化珪素単結
晶の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭化珪素単結晶は、高耐圧、高電子移動
度という特徴を有するため、パワーデバイス用半導体基
板として期待されている。炭化珪素単結晶成長には、一
般に、昇華法(改良レーリー法)と呼ばれる単結晶成長
方法が用いられる。
【0003】改良レーリー法は、黒鉛製ルツボ内に炭化
珪素原料を挿入すると共にこの原料部と対向するように
種結晶を黒鉛製ルツボの内壁に装着し、原料部を220
0〜2400℃に加熱して昇華ガスを発生させ、原料部
より数十〜数百℃低温にした種結晶に再結晶化させるこ
とで炭化珪素単結晶を成長させるものである。
【0004】ここで、従来では、黒鉛製ルツボの内壁に
直接、または、図15に示すような黒鉛製ルツボ100
の台座101の内壁に種結晶102を貼り付けた状態で
結晶成長を行っていた。このため、図16に示すよう
に、種結晶102からの炭化珪素単結晶103の成長初
期に、表面に炭化珪素原料部から蒸発したアルミ(A
l)などの金属不純物や、黒鉛ルツボ内壁に付着してい
た微粒子が付着し、その悪影響によって炭化珪素単結晶
103に欠陥が生じるという問題があった。
【0005】また、種結晶表面に炭化珪素単結晶が成長
する段階では、成長に寄与するSiやCからなる活性種
(分子)がその成長表面において十分な拡散エネルギー
を持たないために、図17に示すように成長表面の数ヵ
所にて成長核が形成され、その成長核同士の衝突によっ
てマイクロパイプと呼ばれる貫通穴欠陥やラセン転移等
が発生し結晶品質を著しく低下させるという問題があっ
た。
【0006】上記、活性種の表面エネルギーを増大させ
る方法としては、単純に種結晶表面の温度をより高温に
保持することが好適である。しかしながら、この場合は
種結晶が昇華により消失してしまわないように、ルツボ
壁温度をより高温に保持する必要があり、装置の耐熱限
界を超えてしまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような背
景の下になされたものであり、その目的は、新規な構成
にて高品質な単結晶を製造できるようにすることにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、単結晶成長前に、種結晶の表面に付着した不純
物や微粒子をプラズマ中の荷電粒子(正イオン、負イオ
ンなど)によって物理的に除去することにより、高品質
な炭化珪素単結晶を製造することができる。
【0009】請求項2に記載の発明によれば、成長の途
中に、結晶成長面において成長に寄与する活性種に表面
拡散エネルギーを付与することで、反応種の配向性を向
上させて結晶欠陥の発生原因を除去し高品質な炭化珪素
単結晶を製造することができる。より具体的には、プラ
ズマ中の荷電粒子の衝突によって表面に存在する結晶成
長に寄与するSiやC原子(あるいはクラスター)およ
びそれらの結合した活性分子に適度な表面拡散エネルギ
ーを付与することで結晶欠陥を発生させずに単結晶成長
させることができる。
【0010】請求項3に記載の発明によれば、プラズマ
発生のための材料として炭化珪素固形原料から発生する
昇華ガスを使用すると、導入する雰囲気ガスによる原子
の取りこみ量を減らすことができる。また、炭化珪素固
形原料から飛び出す熱電子はプラズマ発生を容易にし、
また安定化させる効果がある。
【0011】請求項4に記載の発明によれば、プラズマ
発生のための材料として炭化珪素単結晶成長のための原
料ガスを使用すると、導入する雰囲気ガスによる原子の
取りこみ量を減らすことができる。
【0012】請求項5に記載のように、圧力についてプ
ラズマの発生および持続に好適な10-3〜200Tor
rの範囲とするとよい。請求項7に記載の発明によれ
ば、容器と台座を電気的に絶縁することで、各々に電圧
印加が可能となり、プラズマを発生することが可能にな
る。
【0013】容器と台座との間にプラズマを発生する手
段として、容器と台座との間に直接電圧を印加するので
はなく、請求項11に記載のように、容器内にプラズマ
を発生させるための電極板を設け、この電極板と台座と
の間に電圧を印加して容器内に存在するガスをプラズマ
化することもできる。
【0014】上記電極板の形状は請求項12や請求項1
3に記載のように平板でもよいし、少なくとも一部が曲
面を有してもよく、電極板の形状によって成長する結晶
の形状を制御できるため、目的に応じた電極板形状とす
ればよい。
【0015】請求項14に記載の発明によれば、結晶の
成長に伴って変化する電極板と成長面との距離を補正す
ることによって、容器内のプラズマ状態を常に一定に保
つことができ、結晶品質も均一とすることが可能とな
る。
【0016】請求項15に記載の発明によれば、プラズ
マと台座との電位差によって種結晶の表面が荷電粒子に
て衝撃されるため、表面のクリーニング効果ならびに活
性種の表面拡散エネルギー付与効果を、容器と台座との
間に電圧印加する場合と同等に得ることができる。
【0017】請求項16に記載の発明によれば、容器内
でのプラズマの発生は電極板への電圧印加によって行
い、一方、台座に電圧を印加してプラズマ中から荷電粒
子を引き出して種結晶の表面の清浄化および活性種への
表面拡散エネルギー付与を行うようにすることにより、
プラズマの状態は電極板への給電条件で最適化できると
ともに、台座への電圧印加は荷電粒子衝撃の観点から条
件を最適化できる。
【0018】請求項20に記載の発明によれば、印加す
る電圧を実効値で10ボルト以上とすることにより、不
純物原子が表面から叩き出されるという観点及び表面拡
散エネルギー付与の観点から好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明す
る。
【0020】図1には、本実施形態における炭化珪素単
結晶の製造装置を示す。石英管1は、円筒状をなし、立
設した状態で配置されている。この石英管1の下面開口
部は蓋材2にて密閉状態で塞がれるとともに、上面開口
部は蓋材3にて密閉状態で塞がれている。また、石英管
1の外周部は二重管構造をなし、冷却水を流すことがで
きるようになっている。このようにして、石英管1は密
閉容器となっており、本例では真空槽として用いられ
る。
【0021】前述の蓋材2には炭素製シャフト4が貫通
した状態で固定され、同シャフト4は石英管1の内部に
延びている。石英管1の内部においてシャフト4の先端
部には黒鉛製容器5が固定されている。この容器5は有
底円筒状をなし、容器5内には炭化珪素固形原料6が適
量充填されている。
【0022】一方、前述の蓋材3には炭素製シャフト7
が貫通した状態で固定され、同シャフト7は石英管1の
内部に延びている。石英管1の内部においてシャフト7
の先端部には台座8が固定され、同台座8は容器5の上
面開口部に位置している。この台座8の下面には種結晶
としての炭化珪素単結晶基板9が貼り付けられている。
このようにして容器5の開口部には台座8が空隙を介し
て離間した状態で配置されており、これにより容器5と
台座8が電気的に絶縁されている(詳しくは、室温下で
電気的に絶縁されている)。このように容器5と台座8
を電気的に絶縁することで、各々に電圧印加が可能とな
り、両者5,8の間の空間においてプラズマを発生する
ことが可能となる。また、炭化珪素固形原料6と対向す
るように炭化珪素単結晶基板(種結晶)9が所定の距離
をもって配置されている。さらに、台座8の外径D1は
容器5の開口部内径D2よりも小さくなっており、炭化
珪素固形原料6からの昇華ガスは台座8の脇を通って後
方(上方)に抜ける。
【0023】石英管1の下面からはアルゴンガス(A
r)を導入できるようになっている。また、石英管1の
上面からはターボ分子ポンプ(メインポンプ)10とロ
ータリポンプ(補助ポンプ)11により真空引きするこ
とができるようになっている。さらに、石英管1の外周
部には誘導コイル12が巻回され、同コイル12を通電
することによりその内方に位置する容器5や炭化珪素固
形原料6等を加熱することができるようになっている。
【0024】また、前述の炭素製シャフト4,7はその
途中に絶縁部材13,14が介在され、シャフト4にお
いては絶縁部材13よりも上側の部材4aと下側の部材
4bに電気的に分離されている。同様に、シャフト7に
おいては絶縁部材14よりも下側の部材7aと上側の部
材7bに電気的に分離されている。シャフト4,7にお
ける部材4a,7aの間には直流電源15が接続され、
台座8と容器5とはそれぞれ電気伝導性の炭素製シャフ
ト4a,7aを通じて直流電源15での電圧を印加する
ことができるようになっている。つまり、容器5を支持
する第1のシャフト4と、台座8を保持する第2のシャ
フト7を高融点導電性材料にて構成し、これらシャフト
4,7(詳しくは、部材4a,7a)を通して容器5と
台座8に電圧を印加することができるようになってい
る。
【0025】なお、図1ではシャフト4,7の材質を炭
素としたが、これに限ることはなく、無論、高融点の電
気伝導性を有したものなら何でもよい。また、シャフト
4,7を途中で絶縁部材13,14を介さずに、図2に
示すように、絶縁性シール材18a,18bを用いて直
接、石英管(真空槽)1の外に出して給電してもよい。
また、直流電源15の代わりに交流(高周波)電源を用
いてもよい。
【0026】なお、図1中、符号19aは容器5(炭化
珪素固形原料6)の温度を測定するための二色温度計で
あり、符号19bは台座8(種結晶9)の温度を測定す
るための二色温度計である。
【0027】次に、炭化珪素単結晶の製造方法について
説明する。図1の容器5内に炭化珪素固形原料6を配置
するとともに、台座8に種結晶となる炭化珪素単結晶基
板9を固定して容器5の開口部に配置する。そして、ポ
ンプ10,11を用いて石英管1の内部の気体を抜く。
さらに、図3に示すように、アルゴンガスを石英管1内
に1×10-3〜200Torrで流しつつ、誘導コイル
12による誘導加熱により容器5および炭化珪素固形原
料6を、約1800℃まで昇温する(t1のタイミン
グ)。すると、炭化珪素固形原料6の昇華が開始され、
容器5内に昇華ガスが充満する。この状態で、直流電源
15にて台座8と容器5との間に直流電圧を台座8が+
10ボルト以上になるよう印加する。
【0028】なお、本実施形態ではプラスの電位を印加
した場合について述べるが、マイナスの電位を印加して
も同様の効果が得られることを確認している。また、台
座8と容器5の間への電圧印加は、図4に示すように、
昇温前の温室状態で予め印加しておいてもよい。
【0029】この電圧を印加した状態で、容器5の温度
を、炭化珪素単結晶基板(種結晶)9から単結晶16
(図1参照)が成長する温度である約2200℃まで昇
温する(図3のt1〜t2の期間)。すると、図1の炭
化珪素固形原料6からの昇華ガスの発生はより顕著とな
り、図3のt1〜t2の期間においてアルゴンガスと昇
華ガスが電離して容器5内においてプラズマ17が発生
する。同時に、プラズマ中に形成された荷電粒子(正イ
オンや負イオン等)が種結晶9の表面に衝突して表面が
清浄化(クリーニング)される。詳しくは、図16にお
いて種結晶の表面に付着した不純物や黒鉛微粒子やSi
ドロップレット(シリコンが溶けて固まったもの;パー
ティクル等の異物)を物理的に除去する。この除去によ
り、成長時における欠陥の発生を未然に防止することが
でき、高品質な炭化珪素単結晶を製造することができる
ようになる。
【0030】このように、容器5内に種結晶9を配置し
た後の成長前において容器5内にプラズマ17を発生さ
せて種結晶9の表面をプラズマ中の荷電粒子によって清
浄化するようにした。よって、単結晶成長前に、種結晶
9の表面に付着した不純物や微粒子をプラズマ中の荷電
粒子(正イオン、負イオンなど)によって物理的に除去
することにより、高品質な炭化珪素単結晶を製造するこ
とができる。
【0031】特に、プラズマ発生のためのガスとして、
容器5内に導入したアルゴンガス(雰囲気ガス)と、炭
化珪素固形原料6からの昇華ガスを用いたので(プラズ
マ発生のための材料として炭化珪素固形原料6から発生
する昇華ガスを使用すると)、導入する雰囲気ガス原子
の取りこみ量を減らすことができる。また、炭化珪素固
形原料6から飛び出す熱電子はプラズマ発生を容易に
し、また安定化させる効果がある。
【0032】また、プラズマ発生のために、雰囲気ガス
としてのアルゴンガスを1×10-3〜200Torrの
範囲内で導入しながら、容器5と台座8との間に実効値
(直流換算値)で10ボルト以上を印加するようにした
ので、1×10-3〜200Torrの範囲とすることは
プラズマの発生および持続に好適であり、また、印加す
る電圧を実効値(直流換算値)で10ボルト以上とする
ことは不純物原子が叩き出されるという観点から好まし
い。
【0033】製造工程の説明に戻り、図3のt2以降に
おいて、クリーンな種結晶9の表面から炭化珪素単結晶
16が良好な品質を持って成長を開始する。このとき、
容器5内に発生させたプラズマ17中の荷電粒子(Ar
イオンやSiイオン)が炭化珪素成長面に衝突して、成
長面に存在する結晶成長に寄与する活性分子に表面拡散
エネルギーが付与される。これにより、図5に示すよう
に、表面上に多くの成長核が形成されない。その結果、
図17の従来方式においては成長表面のいたる所にて成
長核が形成され、その成長核同士の衝突によってマイク
ロパイプと呼ばれる貫通穴欠陥やラセン転移等が数多く
発生し結晶品質を著しく低下させていたが、本実施形態
においては核の発生が抑えられ結晶品質を向上させるこ
とができる。
【0034】このように、種結晶9から炭化珪素単結晶
16を成長させるときに、容器5内にプラズマ17を発
生させて、プラズマ中の荷電粒子を炭化珪素成長面に衝
突させ当該成長面に存在する結晶成長に寄与する活性分
子に表面拡散エネルギーを付与するようにした。よっ
て、成長の途中に、結晶成長面において成長に寄与する
活性種に表面拡散エネルギーを付与することで、反応種
の配向性を向上させて結晶欠陥の発生原因を除去し高品
質な炭化珪素単結晶を製造することができる。より具体
的には、プラズマ中の荷電粒子の衝突によって表面に存
在する結晶成長に寄与するSiやC原子(あるいはクラ
スター)およびそれらの結合した活性分子に適度な表面
拡散エネルギーを付与することで結晶欠陥を発生させず
に単結晶成長させることができる。
【0035】また、前にも述べたように、プラズマ発生
のために、雰囲気ガスを1×10-3〜200Torrの
範囲内で導入することにより、圧力についてプラズマの
発生および持続に好適となる。さらに、容器5と台座8
との間に電圧を実効値で10ボルト以上となるように印
加することにより(印加する電圧を実効値で10ボルト
以上とすることにより)、不純物原子が表面から叩き出
されるという観点及び表面拡散エネルギー付与の観点か
ら好ましい。
【0036】なお、図3においては種結晶の表面の清浄
化(クリーニング)を行うとともに成長面への表面拡散
エネルギーの付与(表面拡散のアシスト)を行ったが、
図6に示すように、種結晶の表面の清浄化を行った後の
t3のタイミングにおいて直流電圧の印加を終了してク
リーングのみを行うようにしてもよい。あるいは、図7
に示すように、種結晶の成長温度の約2200℃まで昇
温したt2のタイミングにおいて直流電圧の印加を開始
して表面拡散のアシストのみを行うようにしてもよい。
【0037】また、イオンの種類(プラズマ発生のため
のガス)は容器内に導入するアルゴンを用いたが他の不
活性ガス、例えばヘリウムを用いたり、あるいは、水素
を用いてもよい。つまり、雰囲気ガスとして不活性ガス
または水素ガスを用いることができる。また、加熱用の
誘導電源によりプラズマを発生させることもでき、この
場合には種結晶には所定の電圧(正あるいは負)を印加
する。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0038】図8には、本実施の形態における炭化珪素
単結晶の製造装置を示す。本実施形態においては、第1
の実施形態と異なり炭化珪素結晶成長の原料として固形
原料を用いずにモノシラン(SiH4)とプロパン(C3
8)を所定の割合で混合したガス(混合ガス)を用
い、この原料ガスを容器20内に導入するようにしてい
る。
【0039】なお、原料として用いるガスはこれ以外
に、モノシランの代わりに他の珪素を含むガス、例えば
ジクロルシラン等を用いたり、プロパンの代わりに他の
炭素を含むガス、例えばエタン、メタン、エチレン、メ
チレン等を用いてもよい。
【0040】図8において、台座8と容器20にはそれ
ぞれ電気伝導性の炭素製シャフト7,4を通じて電圧を
印加できるようになっている。本実施形態ではシャフト
4,7の材質を炭素としたが、無論、高融点の電気伝導
性を有したものなら何でもよい。また、シャフト4,7
を途中で絶縁部材13,14を介さずに、図9に示すよ
うに直接真空槽1の外に出して給電してもよい。
【0041】また、図8のシャフト4は管状をなし、そ
の先端には容器20が固定されるとともに管4の内部が
容器20の内部と連通している。そして、管4の内部を
通してアルゴンガス、シランガス、プロパンガス等を容
器20内に供給することができるようになっている。
【0042】次に、炭化珪素単結晶の製造方法について
説明する。まず、図8の真空槽1内を排気した後、アル
ゴンガスの導入を開始する。そして、図10に示すよう
に、誘導加熱により容器20および台座8並びに台座8
に貼りつけた種結晶9を約1800℃まで加熱昇温する
(t10のタイミング)。なお、アルゴンの代わりにヘ
リウムや水素を雰囲気ガスとして用いてもよい。次に、
原料ガスとしてモノシランとプロパンを所定の混合比率
で、かつ、総圧力が1×10-3〜200Torrの範囲
で導入する。この状態で台座8と容器20との間に直流
電圧を台座8がプラス10ボルト以上になるよう印加す
る。すると、導入した雰囲気ガスと原料ガスが分解およ
び電離されて容器20内にプラズマ21が生成され、台
座8に印加した電位のエネルギーを得た各種イオンの衝
突により種結晶9の表面がイオンクリーニングされる。
【0043】なお、本実施形態ではプラスの電位を印加
した場合について述べるが、マイナスの電位を印加して
もよい。また、台座8と容器20の間への電圧印加は昇
温前の室温状態で予め印加しておいてもよい。
【0044】引き続き、容器20の温度を種結晶9から
炭化珪素単結晶16が成長する温度である約2200℃
まで、上記電圧を印加した状態で昇温する(図10のt
11のタイミング)。すると、種結晶9から炭化珪素単
結晶16が良好な品質を持って成長を開始する。また、
さらに電圧を印加したまま成長を続けると、成長表面に
飛来した、成長に寄与する活性分子の表面拡散を促進
し、欠陥の少ない高品質な結晶を得ることができる。
【0045】以上のように、容器20内に種結晶9を配
置した後の成長前において容器20内にプラズマ21を
発生させて種結晶9の表面をプラズマ中の荷電粒子によ
って清浄化することができる。また、種結晶9から炭化
珪素単結晶16を成長させるときに、容器20内にプラ
ズマ21を発生させて、プラズマ中の荷電粒子を炭化珪
素成長面に衝突させ当該成長面に存在する結晶成長に寄
与する活性分子に表面拡散エネルギーを付与することが
できる。
【0046】本例では特に、プラズマ発生のためのガス
として、容器20内に導入した雰囲気ガス(アルゴンガ
ス等)と炭化珪素単結晶成長のための原料ガスを用いた
ので、プラズマ発生のための材料として炭化珪素単結晶
成長のための原料ガスを使用することにより、導入する
雰囲気ガスによる原子の取りこみ量を減らすことができ
る。
【0047】本例においても、種結晶の表面の清浄化
(クリーニング)のみを行う、あるいは、成長面への表
面拡散エネルギーの付与(表面拡散のアシスト)のみを
行うようにしてもよい。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態を、第2
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0048】図11には、本実施の形態における炭化珪
素単結晶の製造装置を示す。本実施形態においては、第
2の実施形態と同様に原料をガスによって供給する方式
であるが、第2の実施形態のように台座と容器がある空
隙(エアギャップ)をもって互いに電気的絶縁をとるの
ではなく、図11のように高融点絶縁部材32を台座3
1と容器30の間に密着して設けることで、容器30と
台座31を電気的に絶縁している。
【0049】このとき、容器30内に導入された原料及
び雰囲気ガスは容器30に予め設けておいた排気口30
aから真空槽1内に排出される。この排気口30aの形
状、個数、大きさなどを調節することで、導入ガス流量
を一定に保ったままで容器内の圧力を1×10-3Tor
rから200Torrの範囲内で任意に設定できる利点
がある。 (第4の実施の形態)次に、第4の実施の形態を、第2
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0050】図12には、本実施の形態における炭化珪
素単結晶の製造装置を示す。本実施形態においては第2
の実施形態と同様に原料をガスによって供給する方式で
あるが、プラズマの発生を第2の実施形態のように台座
8と容器20との間に直接電圧を印加することにより行
うのではなく、容器20内に設けた電極板40と台座8
との間に電圧印加することでプラズマを発生させるよう
にしている。
【0051】この電極板40は、高融点導電性材料から
なり、円形平板形状を有し、台座8に対向する位置に配
置されている。給電は容器20の下部からカーボンなど
の高融点電気伝導材からなる導線41によってなされ
る。このとき、導線41と容器20とは高融点絶縁材4
2によって絶縁される。電極板40と台座8との間の電
圧印加により、容器20と台座8との間に存在するガス
が電離してプラズマが発生する。このプラズマにより種
結晶表面のクリーニングおよび活性種への表面拡散エネ
ルギーの付与を行う。このとき、電極板40と台座8と
の間の電圧印加は直流でも交流(高周波等)でもよく、
電極板40と台座8との間には実効電位差(直流換算
値)で10ボルト以上となるように印加する。
【0052】つまり、本実施形態での製造装置は、種結
晶9を固定するための台座8と、開口部に台座8が配置
され、原料ガスが導入される容器20と、台座8に対向
する位置に配置され、高融点導電性材料からなる電極板
40と、台座8と電極板40との間に電圧を印加して容
器20と台座8との間に存在するガスを電離し容器20
内にプラズマを発生させるための電源15と、を備えて
いる。もちろん、容器として、第1実施形態のように内
部に炭化珪素固形原料が配置される昇華方式の場合に適
用してもよい。
【0053】本実施の形態は、プラズマの発生手法以外
は第2の実施形態と同様であり、得られる効果について
も同等である。さらに、図12においてシャフト7には
上下動機構43が設けられ、この機構43によりシャフ
ト7を上下動することができるようになっている。そし
て、炭化珪素単結晶16の厚さに応じて結晶成長面と電
極板40との間の距離Lが一定となるように、図示しな
い外部装置により、成長が進行するにつれて台座8を徐
々に上方に移動させるようになっている。このように、
発生するプラズマの状態を適正化すべく結晶の成長に応
じて成長面と電極板40との距離Lが一定となるように
結晶の成長に応じて電極板40と台座8との距離を調整
する。このようにして結晶の成長に伴って変化する電極
板40と成長面との距離を補正することによって、容器
20内のプラズマ状態を常に一定に保つことができ、結
晶品質も均一とすることが可能となる。なお、電極板4
0を上下に移動させるための機構44を設け、これを用
いてL寸法を一定に保つようにしてもよい。
【0054】本実施形態では電極板40の形状を円形平
板としたが、少なくとも一部が曲面を有していても、あ
るいは不定形でもよい。また、ガスの通過を妨げないよ
うメッシュであってもよい。要は、電極板40の形状に
よって成長する結晶の形状を制御できるため、目的に応
じた電極板形状とすればよい。 (第5の実施の形態)次に、第5の実施の形態を、第2
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0055】図13には、本実施の形態における炭化珪
素単結晶の製造装置を示す。図13におけるA−A線で
の断面を図14に示す。本実施形態においては、第2の
実施形態と同様に原料をガスによって供給する方式であ
るが、プラズマの発生を第2の実施形態のように台座8
と容器20の間に電圧を印加するのではなく、容器20
内において対向する状態で配置した一対の電極板50,
51に電圧を印加することでプラズマを発生させるよう
にしている。
【0056】この電極板50,51は、高融点導電性材
料からなり、図14に示すように容器20の内壁に沿う
ような曲面を有している。各々の電極板50,51は図
13での導線52,53と接続され、この導線52,5
3はカーボンなどの高融点電気伝導材からなる。導線5
2,53は容器20の下部から引き出され、電源56と
接続されている。このとき、導線52,53と容器20
とは高融点絶縁材54,55によって絶縁される。
【0057】そして、一対の電極板50,51に電圧を
印加することにより、一対の電極板50,51の間にお
いて容器20と台座8との間に存在するガスを電離して
容器20内にプラズマを発生させる。こうすると、プラ
ズマと台座8との電位差によって種結晶の表面がイオン
衝撃されるため、表面のクリーニング効果ならびに活性
種の表面拡散エネルギー付与効果を、容器20と台座8
との間に電圧印加する場合と同等に得ることができる。
なお、一対の電極板50,51への電圧印加は直流でも
交流(高周波等)でもよく、一対の電極板50,51に
は実効電位差(直流換算値)で10ボルト以上となるよ
うに印加する。
【0058】本実施形態では電極板50,51の形状を
曲面としたが無論、平板でもよいし、不定形でもよい。
また、ガスの通路を妨げないようメッシュであってもよ
い。さらに、本実施形態では図13に示すように、台座
8には導電性シャフト7を介して電源57が接続され、
一対の電極板50,51の間に電圧を印加してプラズマ
を発生させるとともに、台座8に電圧を印加してプラズ
マ中から荷電粒子(イオン)を引き出すようにしてい
る。よって、容器20内でのプラズマの発生は電極板5
0,51への電圧印加によって行い、一方、台座8に電
圧を印加してプラズマ中から荷電粒子(イオン)を引き
出して種結晶9の表面の清浄化および活性種への表面拡
散エネルギー付与を行うようにすることにより、プラズ
マの状態は電極板50,51への給電条件で最適化でき
るとともに、台座8への電圧印加は荷電粒子衝撃(イオ
ン衝撃)の観点から条件を最適化できる。
【0059】つまり、容器20内にプラズマを発生させ
た後に台座8にプラス10ボルト以上の直流電圧を印加
する方式を採用することにより、プラズマの発生維持に
最適な状態を電極板50,51に対する給電で決定でき
る一方、台座8に固定した種結晶9へのイオン衝突条件
をプラズマと別個に決定でき、そのため、より簡便に高
品質な成長結晶が得られる。
【0060】本実施形態での製造装置は、容器として、
第1実施形態のように内部に炭化珪素固形原料が配置さ
れる昇華方式の場合に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における製造装置の断面構成を
示す図。
【図2】別例の断面構成を示す図。
【図3】製造工程を説明するためのタイムチャート。
【図4】別例の製造工程を説明するためのタイムチャー
ト。
【図5】成長結晶表面に対するイオン衝撃効果すなわち
活性種の表面拡散エネルギー付与による高品質成長を示
す図。
【図6】別例の製造工程を説明するためのタイムチャー
ト。
【図7】別例の製造工程を説明するためのタイムチャー
ト。
【図8】第2の実施形態における製造装置の断面構成を
示す図。
【図9】別例の断面構成を示す図。
【図10】製造工程を説明するためのタイムチャート。
【図11】第3の実施形態における製造装置の断面構成
を示す図。
【図12】第4の実施形態における製造装置の断面構成
を示す図。
【図13】第5の実施形態における製造装置の断面構成
を示す図。
【図14】図13のA−A線での断面図。
【図15】従来技術を説明するための断面図。
【図16】成長結晶に見られる欠陥を示す図。
【図17】従来における成長結晶の表面において成長核
同士がぶつかって欠陥が形成される様子を模式的に表現
した図。
【符号の説明】
4…シャフト、5…容器、6…炭化珪素固形原料、7…
シャフト、8…台座、9…種結晶、13,14…絶縁部
材、15…電源、16…炭化珪素単結晶、17…プラズ
マ、20…容器、21…プラズマ、30…容器、31…
台座、32…高融点絶縁部材、40…電極板、50,5
1…電極板、56…電源。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器(5)内において炭化珪素固形原料
    (6)を加熱昇華させて種結晶(9)から炭化珪素単結
    晶(16)を成長させる、あるいは、容器(20)内に
    珪素を含む原料ガスと炭素を含む原料ガスを導入して加
    熱した種結晶(9)から炭化珪素単結晶(16)を成長
    させるようにした炭化珪素単結晶の製造方法において、 容器(5,20)内に種結晶(9)を配置した後の成長
    前において容器(5,20)内にプラズマ(17,2
    1)を発生させて種結晶(9)の表面をプラズマ中の荷
    電粒子によって清浄化するようにしたことを特徴とする
    炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 【請求項2】 容器(5)内において炭化珪素固形原料
    (6)を加熱昇華させて種結晶(9)から炭化珪素単結
    晶(16)を成長させる、あるいは、容器(20)内に
    珪素を含む原料ガスと炭素を含む原料ガスを導入して加
    熱した種結晶(9)から炭化珪素単結晶(16)を成長
    させるようにした炭化珪素単結晶の製造方法において、 種結晶(9)から炭化珪素単結晶(16)を成長させる
    ときに、容器(5,20)内にプラズマ(17,21)
    を発生させて、プラズマ中の荷電粒子を炭化珪素成長面
    に衝突させ当該成長面に存在する結晶成長に寄与する活
    性分子に表面拡散エネルギーを付与するようにしたこと
    を特徴とする炭化珪素単結晶の製造方法。
  3. 【請求項3】 プラズマ発生のためのガスとして、容器
    (5)内に導入した雰囲気ガスと、炭化珪素固形原料
    (6)からの昇華ガスを用いたことを特徴とする請求項
    1または2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  4. 【請求項4】 プラズマ発生のためのガスとして、容器
    (20)内に導入した雰囲気ガスと炭化珪素単結晶成長
    のための原料ガスを用いたことを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】 プラズマ発生のために、雰囲気ガスを1
    ×10-3〜200Torrの範囲内で導入しながら、容
    器(5,20)と台座(8)との間に実効値で10ボル
    ト以上を印加するようにしたことを特徴とする請求項3
    または4に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記雰囲気ガスとして、不活性ガスまた
    は水素ガスを用いたことを特徴とする請求項3〜5のい
    ずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  7. 【請求項7】 容器(5)内において炭化珪素固形原料
    (6)を加熱昇華させて種結晶(9)から炭化珪素単結
    晶(16)を成長させる、あるいは、容器(20)内に
    珪素を含む原料ガスと炭素を含む原料ガスを導入して加
    熱した種結晶(9)から炭化珪素単結晶(16)を成長
    させるための炭化珪素単結晶の製造装置であって、 種結晶(9)を固定するための台座(8)と、 開口部に前記台座(8)が電気的に絶縁された状態で配
    置され、内部に炭化珪素固形原料(6)が配置または原
    料ガスが導入される容器(5,20)と、 前記台座(8)と容器(5,20)との間に電圧を印加
    して容器(5,20)内にプラズマ(17,21)を発
    生させるための電源(15)と、を備えたことを特徴と
    する炭化珪素単結晶の製造装置。
  8. 【請求項8】 前記容器(5,20)と台座(8)を空
    隙を介して離間した状態で配置することにより、容器
    (5,20)と台座(8)を電気的に絶縁したことを特
    徴とする請求項7に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  9. 【請求項9】 前記容器(30)と台座(31)を高融
    点絶縁部材(32)を介して配置することにより、容器
    (30)と台座(31)を電気的に絶縁したことを特徴
    とする請求項7に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記容器(5,20)を支持する第1
    のシャフト(4)と、台座(8)を保持する第2のシャ
    フト(7)を高融点導電性材料にて構成し、これらシャ
    フト(4,7)を通して前記容器(5,20)と台座
    (8)に電圧を印加するようにしたことを特徴とする請
    求項7に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  11. 【請求項11】 容器(5)内において炭化珪素固形原
    料(6)を加熱昇華させて種結晶(9)から炭化珪素単
    結晶(16)を成長させる、あるいは、容器(20)内
    に珪素を含む原料ガスと炭素を含む原料ガスを導入して
    加熱した種結晶(9)から炭化珪素単結晶(16)を成
    長させるための炭化珪素単結晶の製造装置であって、 種結晶(9)を固定するための台座(8)と、 開口部に前記台座(8)が配置され、内部に炭化珪素固
    形原料(6)が配置または原料ガスが導入される容器
    (5,20)と、 前記台座(8)に対向する位置に配置され、高融点導電
    性材料からなる電極板(40)と、 前記台座(8)と電極板(40)との間に電圧を印加し
    て容器(5,20)と台座(8)との間に存在するガス
    を電離し容器(5,20)内にプラズマを発生させるた
    めの電源(15)と、を備えたことを特徴とする炭化珪
    素単結晶の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記電極板(40)が、平板であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の炭化珪素単結晶の製
    造装置。
  13. 【請求項13】 前記電極板(40)が、少なくとも一
    部が曲面を有することを特徴とする請求項11に記載の
    炭化珪素単結晶の製造装置。
  14. 【請求項14】 発生するプラズマの状態を適正化すべ
    く結晶の成長に応じて成長面と電極板(40)との距離
    (L)が一定となるように結晶の成長に応じて前記電極
    板(40)と台座(8)との距離を調整するようにした
    ことを特徴とする請求項11に記載の炭化珪素単結晶の
    製造装置。
  15. 【請求項15】 容器(5)内において炭化珪素固形原
    料(6)を加熱昇華させて種結晶(9)から炭化珪素単
    結晶(16)を成長させる、あるいは、容器(20)内
    に珪素を含む原料ガスと炭素を含む原料ガスを導入して
    加熱した種結晶(9)から炭化珪素単結晶(16)を成
    長させるための炭化珪素単結晶の製造装置であって、 種結晶(9)を固定するための台座(8)と、 開口部に前記台座(8)が配置され、内部に炭化珪素固
    形原料(6)が配置または原料ガスが導入される容器
    (5,20)と、 前記容器(5,20)内において対向する状態で配置さ
    れ、高融点導電性材料からなる一対の電極板(50,5
    1)と、 前記一対の電極板(50,51)に電圧を印加して一対
    の電極板(50,51)の間において容器(5,20)
    と台座(8)との間に存在するガスを電離し容器(2
    0)内にプラズマを発生させるための電源(56)と、
    を備えたことを特徴とする炭化珪素単結晶の製造装置。
  16. 【請求項16】 一対の電極板(50,51)の間に電
    圧を印加してプラズマを発生させるとともに、台座
    (8)に電圧を印加してプラズマ中から荷電粒子を引き
    出すようにしたことを特徴とする請求項15に記載の炭
    化珪素単結晶の製造装置。
  17. 【請求項17】 プラズマ発生のためのガスとして、容
    器(5)内に導入した雰囲気ガスと、炭化珪素固形原料
    (6)からの昇華ガスを用いたことを特徴とする請求項
    7〜16のいずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造
    装置。
  18. 【請求項18】 プラズマ発生のためのガスとして、容
    器(20)内に導入した雰囲気ガスと炭化珪素単結晶成
    長のための原料ガスを用いたことを特徴とする請求項7
    〜16のいずれか1項に記載の炭化珪素単結晶の製造装
    置。
  19. 【請求項19】 前記雰囲気ガスとして、不活性ガスま
    たは水素ガスを用いたことを特徴とする請求項17また
    は18に記載の炭化珪素単結晶の製造装置。
  20. 【請求項20】 プラズマ発生のための電圧として、実
    効値で10ボルト以上となるように印加したことを特徴
    とする請求項7〜19のいずれか1項に記載の炭化珪素
    単結晶の製造装置。
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