JP3486292B2 - 金属メッシュヒータのクリーニング方法 - Google Patents

金属メッシュヒータのクリーニング方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ化学蒸着
法(以下、CVD法とする)によるアモルファスシリコ
ン系薄膜の成膜において、高性能の膜を形成するために
用いられる金属メッシュヒータのクリーニング方法に関
する。 【0002】 【従来の技術】従来の金属メッシュヒータを有する高周
波式プラズマCVD装置の概略を図3に示す。 【0003】図3において、9は反応容器である。10
は高周波電極であり、例えば周波数13.56MHz の
高周波電源11に接続されている。12は対向電極であ
り、例えばガラスまたはステンレスからなる基板13を
保持できる構造となっている。また、通常、対向電極1
2内にはヒータが取付けられており、基板13を加熱で
きるようになっている。 【0004】14は例えばステンレスからなる金属メッ
シュヒータであり、高周波電極10と対向電極12の中
間であって、基板13に近い位置、例えば基板13から
5〜30cm程度の位置に基板13と平行に設置されてい
る。この金属メッシュヒータ14は、直流または交流電
源15に接続されており、電圧を制御することにより金
属メッシュヒータ14の温度が制御できるようになって
いる。 【0005】高周波式プラズマCVD法によるアモルフ
ァスシリコン系薄膜の成膜では、原料ガスとして例えば
シランSiH4を用いる。反応容器9内を真空排気した
後、0.1〜数Torr程度の圧力になるようにシランSi
H4を導入し、高周波電力を供給すると、電子が加速さ
れ、いわゆるグロー放電プラズマが発生する。 【0006】シランSiH4は、プラズマ中で分解して
エネルギー的に活性な励起種(ラジカル)となり、ラジ
カルが基板13の表面に輸送されて表面拡散した後、薄
膜に取り込まれる。表面での反応を促進するため、基板
13は通常100〜200℃程度に加熱されている。こ
のようにして形成される薄膜の特性は、膜表面に輸送さ
れるラジカルの種類、濃度およびそのエネルギーに依存
する。 【0007】金属メッシュヒータ14は、この温度が図
4に示すように成膜前および成膜中、一定温度、たとえ
ば350℃に保持されており、基板13付近でラジカル
を熱的に励起し、そのエネルギーを制御し、膜特性を向
上させる機能を有する。 【0008】例えば、原料ガスとしてシランSiH4を
用いて水素化アモルファスシリコン(a−Si:H)薄
膜を形成する場合、金属メッシュヒータ14を用いない
従来方法の場合の薄膜中の欠陥密度は1015〜1016
/cm3 であるのに対し、金属メッシュヒータ14を用い
てプラズマ中のSiH4ラジカルの回転エネルギーの温
度を300℃以上に制御すると、薄膜中の欠陥密度は1
14個/cm3 台に低下する。 【0009】なお、薄膜中の欠陥密度は、薄膜の光学的
および電気的特性と関連しており、太陽電池や薄膜トラ
ンジスタなどの半導体デバイス材料としては、低欠陥密
度膜が要求される。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】従来のアモルファスシ
リコン系薄膜を形成するためのプラズマCVD装置の金
属メッシュヒータにおいては、以下の課題があった。 【0011】(1)金属メッシュヒータの線材自体にも
膜が成長するため、成膜時間の増加とともに開口面積が
1mm2 程度の金属メッシュの開口率が低下する。このた
め、成膜時間の増加とともに基板に成長する薄膜の成膜
速度が低下する。 【0012】(2)また、金属メッシュヒータの表面に
膜が付着すると、金属メッシュヒータによるラジカルの
加熱効果が低減する。 【0013】(3)金属メッシュヒータの線材に付着し
た膜は、薄膜の成膜前後あるいは成膜中に金属メッシュ
ヒータの線材から剥離・脱落し、その一部は基板表面に
付着する。付着した膜の破片(フレーク)は薄膜のピン
ホールの原因となるため、フレークが存在する薄膜をデ
バイスに用いた場合、そのデバイスの特性は著しく低下
する。 【0014】このような課題を解決する手段の1つとし
て、薄膜の成膜前に反応容器を大気開放し、金属メッシ
ュヒータを洗浄あるいは清掃する方法がある。しかし、
この方法の場合、大気開放および真空排気に長時間を要
するとともに反応容器の内壁が大気成分を吸着するた
め、その後の成膜過程において、薄膜中に酸素あるいは
窒素が不純物として混入し、薄膜の特性が低下するとい
う課題があった。 【0015】本発明は、上記の課題を解決しようとする
もので、金属メッシュヒータ本来の特徴を維持するため
に真空中で実施可能な金属メッシュヒータのクリーニン
グ方法を提供するものである。 【0016】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る金属メッシュヒータのクリーニング方法は、プラズ
マ化学蒸着方法によりアモルファスシリコン系薄膜が成
膜される基板の表面の近傍に配設され、上記薄膜の成膜
時に電力が供給されて発熱する金属メッシュヒータにお
いて、上記薄膜の成膜前に、上記金属メッシュヒータに
所定値の範囲で周期的に変化する電力を供給し、所定の
温度範囲の温度サイクルを複数回形成させ、金属メッシ
ュヒータの表面に付着した膜を剥離させることを特徴と
している。 【0017】本発明は、本発明者らが前記の課題を解決
するために鋭意研究を重ねた結果、反応容器内に基板を
セットする前に、金属メッシュヒータ表面に付着した膜
を強制的に剥離することにより、薄膜の成膜中に基板表
面にフレークが付着するのを防止できることを見出した
ことによるものである。 【0018】上記において、金属メッシュヒータに供給
する電力を周期的に変化させ、金属メッシュヒータの温
度を周期的に変動させると、金属メッシュヒータの線材
と金属メッシュヒータに付着しているアモルファスシリ
コン系の膜との熱膨張係数の差により、付着力の弱い膜
を剥離・脱落させることができる。 【0019】そのため、基板をセットする前に金属メッ
シュヒータに付着していた膜は、金属メッシュヒータに
周期的に変化する電力を供給し、温度サイクルを形成さ
せることにより除かれ、薄膜の成膜中に、金属メッシュ
ヒータに付着していた膜が剥離・脱落して基板表面に付
着し、成膜されるアモルファスシリコン系薄膜の膜質を
低下させることを防止することができる。 【0020】本発明においては、金属メッシュヒータの
付着膜の除去が真空中で行われるため、反応容器内への
大気成分の吸着がなく、高品質の膜形成が可能であり、
また、薄膜の成膜前に短時間で実施できるため、高い生
産性を維持することができ、クリーニングのための新た
な設備を必要としないため、低コストのクリーニングが
可能となる。 【0021】 【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態に係る金属
メッシュヒータを有したプラズマCVD装置について、
図1により説明する。 【0022】図1に示す本実施形態に係るプラズマCV
D装置は、従来の装置と同様に高周波電源8が接続され
た高周波電極7と、同電極7と対向して配設され同電極
7との対向面に基板3が配設される対向電極6と、同対
向電極6と上記高周波電極7の間に配設され交流電源5
が接続された金属メッシュヒータ4とが内部に設けられ
て形成された反応容器が成膜室2として使用され、この
成膜室2に隣接してロードロック室1が形成されたもの
である。 【0023】なお、上記成膜室2は、この内部を真空状
態に保ったまゝ、基板3をロードロック室1から搬入し
て、対向電極6面にセットするための図示しない機構を
有するものである。 【0024】本実施形態に係るプラズマCVD装置を用
いて行う水素化アモルファスシリコン薄膜のガラス基板
上への形成については、次のように行った。基板3を成
膜室2にセットする前に、まず、ロードロック室1およ
び成膜室2内が10-7Torrとなるまで真空排気した。 【0025】次に、金属メッシュヒータ4に交流電源5
より電力を供給し、加熱した。その際、供給する電力を
0〜500Wの範囲で周期的に変化させ、図2(a)に
示すように、約300℃の温度サイクルを10回与え
た。 【0026】次に、金属メッシュヒータ4に500Wの
電力を供給し、温度を安定させるために20分間そのま
ま保持した。その後、予め有機溶剤で洗浄したガラス基
板3をロードロック室1から成膜室2に搬送し、対向電
極6の基板ホルダーにセットした。なお、対向電極6の
図示しないヒータは、予め所定の温度となるように制御
した。 【0027】次に、成膜室2に水素H2で希釈したシラ
ンSiH4ガスを毎分500cm3 の流量で導入し、圧力
0.1Torrに調整した後、高周波電極7に高周波電源8
より100Wの高周波電力を供給してグロー放電プラズ
マを発生させ、ガラス基板3の表面に水素化アモルファ
スシリコンa−Si:H薄膜の成膜を1時間行った。 【0028】このようにして形成した薄膜の膜厚は、約
8000Åであった。薄膜の欠陥密度は2×1014個/
cm3 と低く、太陽電池材料として良好な特性を有してい
た。また、高輝度ライトのもとで薄膜表面を観察したと
ころ、フレークやパーティクルなどは全く認められなか
った。同条件で10回成膜を繰り返したが、フレークの
発生は認められなかった。また、成膜速度は一定であっ
た。 【0029】比較のため、薄膜の成膜前に金属メッシュ
ヒータ4に温度サイクルを与えるプロセスを省略した従
来方法で成膜を実施した。成膜条件は、上記と同一とし
た。この場合、高輝度ライト下での観察の結果、2回目
の成膜から基板表面に多数のフレークが認められ、その
量は成膜回数とともに増加した。 【0030】基板表面に付着したフレークを光学顕微鏡
で観察したところ、金属メッシュに等しい曲率を有して
おり、金属メッシュヒータ4から剥離したものであるこ
とが確認された。薄膜中の欠陥密度は6×1015個/cm
3 であり、温度サイクルを与えた場合に比べ、1桁以上
大きかった。また、成膜速度は成膜毎に約3%程度低下
していた。 【0031】上記金属メッシュヒータ4の温度サイクル
の温度範囲については、実験結果より100℃以上50
0℃以下が望ましいことが判った。100℃以下ではク
リーニング効果が認められないためであり、500℃以
上の場合はクリーニング効果はあるものの、金属メッシ
ュヒータ4の変形を引き起こす可能性があるためであ
る。 【0032】また、温度サイクルの回数については、実
験により図2(b)に示す実験結果を得ており、3回以
下の場合、クリーニング効果がきわめて少なく、少なく
とも3回以上必要であることが判った。 【0033】 【発明の効果】本発明の金属メッシュヒータのクリーニ
ング方法は、アモルファスシリコン系薄膜の成膜前に、
これが成膜される基板の表面近傍に配設された金属メッ
シュヒータに周期的に変化する電力を供給し、所定の温
度範囲の温度サイクルを形成させ、金属メッシュヒータ
の表面に付着した膜を剥離させることによって、成膜中
に基板表面への膜の破片の付着による薄膜の膜質低下の
防止が可能となり、また、成膜前に短時間でクリーニン
グすることができるとともに、金属メッシュの開口率が
変化せず常に安定した成膜速度を維持することができる
ため、生産性の向上が可能となり、金属メッシュヒータ
の付着膜の除去が真空中で実施されるため、薄膜への大
気成分の混入がなく、優れた特性を有するアモルファス
シリコン系薄膜を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施の一形態に係るプラズマCVD装
置の説明図である。 【図2】上記一実施形態に係る金属メッシュヒータの作
用説明図で、(a)は温度サイクル、(b)は温度サイ
クル数とフレーク数の関係の説明図である。 【図3】従来のプラズマCVD装置の説明図である。 【図4】従来の装置における金属メッシュヒータの温度
変化の説明図である。 【符号の説明】 1 ロードロック室 2 成膜室 3 基板 4 金属メッシュヒータ 5 交流電源 6 対向電極 7 高周波電極 8 高周波電源
フロントページの続き (72)発明者 高野 暁己 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (72)発明者 青井 辰史 長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重 工業株式会社長崎研究所内 (56)参考文献 特開 平6−204142(JP,A) 特開 平6−338470(JP,A) 特開 昭62−216190(JP,A) 特開 平6−204140(JP,A) 特開 平9−192474(JP,A) 特開 平10−102261(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 11/00 C23C 16/44 H05B 3/20

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 プラズマ化学蒸着方法によりアモルファ
    スシリコン系薄膜が成膜される基板の表面の近傍に配設
    され、上記薄膜の成膜時に電力が供給されて発熱する金
    属メッシュヒータにおいて、上記薄膜の成膜前に、上記
    金属メッシュヒータに所定値の範囲で周期的に変化する
    電力を供給し、所定の温度範囲の温度サイクルを複数回
    形成させ、金属メッシュヒータの表面に付着した膜を剥
    離させることを特徴とする金属メッシュヒータのクリー
    ニング方法。
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