JP2003137544A - 無機又は金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子の製造方法、並びに該複合粒子を含有する複合組成物及び複合体 - Google Patents

無機又は金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子の製造方法、並びに該複合粒子を含有する複合組成物及び複合体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭酸カルシウム自体の特質と各種の無機又は
金属微粒子が有する固有の特質とを併せ持つ無機又は金
属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子、該粒子を含有する
複合組成物又は複合体の提供。 【解決手段】 合成炭酸カルシウムを炭酸ガス化合法に
より生成する炭酸化反応前又は炭酸化反応過程におい
て、シリカと二酸化チタンを除く、水に分散させた時の
ゼータ電位が負であり石灰水に分散させた時のゼータ電
位が正である無機又は金属微粒子の少なくとも1種以上
の無機又は金属微粒子を添加することにより、無機又は
金属微粒子と、生成した炭酸カルシウム粒子とを固着さ
せ、無機又は金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無機又は金属微粒
子−炭酸カルシウム複合粒子の製造方法、並びに該複合
粒子を含有する複合組成物又は複合体に関する。さらに
詳しくは、合成された炭酸カルシウムと各種無機又は金
属の微粒子を固着させた無機又は金属微粒子−炭酸カル
シウム複合粒子の製造方法、並びにその複合粒子を含有
する複合組成物及び複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】炭酸カルシウムには天然の白色石灰石を
物理的に粉砕した重質炭酸カルシウムと化学的な沈殿反
応による合成炭酸カルシウムとがある。前者の重質炭酸
カルシウムは、天然の高白色度の石灰石を物理的に粉砕
するという製造プロセスであるため、粒度分布幅が広く
物理的粉砕独特の不規則な形態をしており、この手法で
均一な粒子形状や粒子径のそろった粒子を製造すること
は困難である。
【0003】これに対し、後者の合成炭酸カルシウム
は、軽質炭酸カルシウムあるいは沈降製(性)炭酸カル
シウムとも呼ばれ、化学的な沈殿反応により製造され
る。その製造法としては、水酸化カルシウムスラリー中
に炭酸ガスを吹き込むことにより炭酸カルシウムを沈殿
させる炭酸ガス化合法、塩化カルシウムと炭酸ナトリウ
ムとの反応による塩化カルシウムソーダ法、あるいは炭
酸水素カルシウムと水酸化カルシウムとの反応による水
処理法等が工業的に採用されている。特に本邦では、豊
富に産出する良質の石灰石から得られる生石灰を原料と
する炭酸ガス化合法を用いるのが一般的であり、かつ経
済的にも最も有利である。
【0004】このように合成炭酸カルシウムは化学的な
沈殿反応により生成するものであることから、原料中の
カルシウム濃度、炭酸化の温度あるいは炭酸化反応の速
度などの製造条件を調節することによって、粒子形状や
粒子径を制御することが可能である。その粒子形状とし
ては、紡錘状、立方体状、柱状、連鎖状等の粒子形状の
ものが良く知られており、粒度分布幅も比較的狭く粒子
径は揃っている。
【0005】例えば、紡錘状炭酸カルシウムは、通常、
長径1.5〜6μm、短径0.3〜2μm(電子顕微鏡
法による平均粒子径。以下に示される粒子径も同様)の
紡錘形をなしており、比較的高い白色度を有しており経
済性に優れることから、主として製紙用填料として大量
に使用されている。
【0006】また、立方体状炭酸カルシウムは、平均粒
子径が0.02〜0.3μmの立方体状の形状をなして
おり、粒子径の比較的大きい0.08μm以上ものは製
紙塗工用顔料や塗料の体質顔料として、逆に粒子径の小
さいコロイド状炭酸カルシウムと呼ばれるものは表面処
理され、プラスチックやゴムの填料として使用される。
さらに、柱状炭酸カルシウムは短径0.1〜0.5μ
m、長径0.5〜2.0μmで、製紙用塗工顔料等として
使用されている。
【0007】このように合成炭酸カルシウムは、それぞ
れが有している粒子形状あるいは粒子径等の違いに由来
する特有の機能や特性を生かして、製紙分野や、プラス
チック、ゴム、塗料等の高分子材料分野で広く用いられ
使い分けられている。これらの合成炭酸カルシウムにつ
いては、前述のように単独のままで利用するのみでなく
他の微粒子と複合化し、新たな機能や特性を有する微粒
子を創製しようとする試みが多くなされている。
【0008】例えば、特開平2−69317号公報で提
案している炭酸カルシウム粒子のスラリーのpHを8〜
11に維持した状態で70〜95℃の温度で亜鉛化合物
の溶液およびシリカ含有物質の溶液と同時に混合するこ
とを特徴とする炭酸カルシウム粒子上の耐酸コーティン
グの製造方法、特許2990261号公報が提案してい
る表面にアルミナ水和物又はチタニア水和物からなる被
覆層を形成させた被覆炭酸カルシウム粒子の製造方法、
あるいは特開平10−273316号公報で提案してい
る沈殿剤含有水溶液に炭酸カルシウム粒子を懸濁させ、
この中へ被覆形成剤水溶液を徐々に注入し、炭酸カルシ
ウム表面に被覆層を形成させた被覆炭酸カルシウム粒子
の製造方法がある。
【0009】そして、前述した以外にもあり、それには
特開平2−242998号公報で提案する炭酸カルシウ
ム等の無機粉体表面に有機バインダーを用いて無機微粒
子等の高隠蔽性顔料を固着することによって得られる複
合粉体、あるいは3CaO・Al23・6H2Oの懸濁
液に炭酸ガスを導入・沈殿させた水酸化アルミニウム微
粒子で被覆された炭酸カルシウムファイバー(Journal
of the Ceramic Society of Japan、 vol.105、347-376、1
997)がある。
【0010】しかしながら、これらの技術は、液々反応
による沈殿形成反応であるため一定の条件に制御する必
要がある、限られた条件下で被覆形成剤を徐々に添加す
る、有機バインダーを使用する、あるいは数段階の反応
を必要とする等、工業的に実用化するには困難な問題も
多く、製造効率や経済性においても満足できるほど優れ
たものとはいえない。
【0011】このような中で、つい最近、各種素材から
なる薄片状基質の懸濁液に撹拌下カルシム塩水溶液及び
炭酸塩水溶液を添加し、炭酸カルシウムを微粒子として
薄片状基質表面に被覆せしめ、その後、ろ過、洗浄、乾
燥せしめて炭酸カルシウム被覆薄片状顔料を製造する方
法が提案されている(特開2001−98185公報)
ものの、この方法も液々反応であり、少量生産で高価格
販売が可能な用途においては採用可能であっても、大量
かつ各種分野において利用可能である技術とするには生
産規模や経済性の点で大きな問題が残っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上のような理由によ
り、炭酸カルシウムと、それとは異なる特性を有する無
機又は金属微粒子とを簡便に複合化せしめることができ
る手法の開発が嘱望されていた。このような状況下にお
いて、本発明者らも、この課題を解決すべく、既に炭酸
カルシウムの複合化技術の研究開発に鋭意取り組んでい
る。
【0013】その結果、炭酸カルシウムを生成する炭酸
化過程でシリカ微粒子を添加することにより炭酸カルシ
ウムとシリカの複合体を製造することに成功し、特許出
願した(特開2001−247310)。その後も引き
続き複合化技術の研究開発に取り組んでおり、二酸化チ
タンについても同様の方法にて複合体を製造することに
成功し特許出願した(特開2002−29739)。
【0014】そして、本発明者らは、前記以外の無機又
は金属微粒子と、炭酸カルシウムとの複合粒子を製造す
べく、その後も更に研究を継続して行い、その結果、開
発に成功したのが本発明である。したがって、本発明
は、シリカ又は二酸化チタン以外の無機又は金属微粒子
と炭酸カルシウムとの複合粒子を製造する技術を提供す
ることを解決課題とするものである。さらに、製造され
た複合粒子を用いて、それを含む複合組成物又は複合体
を製造することも解決課題とするものである。
【0015】また、本発明の解決課題は、炭酸カルシウ
ムと他の無機又は金属微粒子との新たな複合化の簡便な
手法を提案し、大量かつ経済性に優れた製造方法を提供
することにあり、更にこれらの無機又は金属微粒子−炭
酸カルシウム複合粒子を含有する複合組成物又は複合体
を提供することにある。なお、本発明は、本発明者らが
最近出願した前記2件の発明と同様に炭酸カルシウムの
結晶が生成あるいは成長している系に、炭酸カルシウム
以外の一定の条件を有する無機又は金属微粒子(シリカ
及び二酸化チタンを除く)を共存させることにより、炭
酸カルシウムと無機又は金属微粒子を直接接触した状態
で固着させることができるという知見を得、完成するに
至ったものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するものであり、そのうちの無機又は金属微粒子−炭酸
カルシウム複合粒子の製造方法は、炭酸ガス化合法によ
り炭酸カルシウムを生成させる炭酸化反応過程におい
て、シリカと二酸化チタンを除く、水に分散させた時の
ゼータ電位が負であり石灰水に分散させた時のゼータ電
位が正である無機又は金属微粒子の少なくとも1種以上
を共存させることにより、無機又は金属微粒子と合成さ
れた炭酸カルシウム粒子とを固着させることを特徴とす
るものである。また、複合組成物又は複合体は、前記無
機又は金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子を含有する
ものであり、それら複合組成物又は複合体の代表的なも
のは、中性紙を始めとする紙、塗料、プラスチック、又
はゴムである。
【0017】そして、本発明では、合成炭酸カルシウム
が生成する炭酸化反応過程の少なくとも一時期におい
て、生成する炭酸カルシウムと、上記の条件を満たす無
機又は金属微粒子とを添加等により共存させるという簡
便な手法で、無機又は金属微粒子(粉体)と炭酸カルシ
ウムとが固着した複合粒子を製造できる。また、このよ
うにして得られた無機又は金属微粒子−炭酸カルシウム
複合粒子は、炭酸カルシウム自体の特質と複合化した無
機又は金属微粒子が有する固有の特性、すなわち両者の
性質を併せ持つばかりでなく、それら無機又は金属微粒
子を適切に組み合わせることにより予期しない効果を発
揮する可能性をも秘めており、様々な分野への利用が期
待できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態及び
詳細について説明するが、本発明は、それらによって限
定されるものではなく、特許請求の範囲の記載によって
特定されるものであることはいうまでもない。
【0019】本発明で製造される無機又は金属微粒子−
炭酸カルシウム複合粒子は、炭酸ガス化合法により炭酸
カルシウムを生成させる炭酸化反応過程において、水に
分散させた時のゼータ電位が負であり石灰水に分散させ
た時のゼータ電位が正である無機又は金属微粒子を添加
等で共存させることにより製造される。すなわち、核生
成あるいは炭酸カルシウム粒子の成長過程に水に分散さ
せた時のゼータ電位が負であり石灰水に分散させた時の
ゼータ電位が正である無機又は金属微粒子を共存させる
ことによって複合化が可能になる。
【0020】炭酸ガス化合法とは、酸化カルシウム(生
石灰)や、水酸化カルシウム(消石灰)に水を加えて得
られた水酸化カルシウムスラリーに、上述したように炭
酸ガスを導入して合成炭酸カルシウムを生成させる方法
であり、その酸化カルシウム原料としては、天然資源と
して豊富に産する石灰石をはじめ、貝殻や珊瑚などの生
物源の炭酸カルシウム、製糖工場で発生するライムケー
キ等の炭酸カルシウムや水酸化カルシウムであれば特に
制限なく使用でき、これらを焼成することにより本発明
で使用する酸化カルシウムを得ることができる。
【0021】本発明に使用する無機または金属微粒子
は、水に分散させた時のゼータ電位が負であり石灰水に
分散させた時のゼータ電位が正であることが必要条件で
あり、その他の条件としては溶解度が高いものを除けば
特に限定されないが、望ましくは不溶性あるいは難溶性
であり、かつ親水性であって水中で分散すれば好適であ
る。
【0022】その微粒子素材としては、具体的には、
鉄、銅、亜鉛、アルミニウム等の金属単体や、ステンレ
ス等の合金類等の金属、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム等の酸化物、水酸化アルミニウム、ハイ
ドロタルサイト等の水酸化物、二水石膏等の硫酸塩、ホ
タル石等のフッ化物、アパタイト等のリン酸塩、又は珪
酸塩があげられる。
【0023】珪酸塩としては、ウォラストナイト(珪灰
石)、トバモライト等の珪酸カルシウムもしくはその含
水物、セピオライト、アスベスト等の柱状もしくは繊維
状鉱物、板状の形態をなすカオリン、クレー、タルク、
雲母、スメクタイト等の層状珪酸塩、ゼオライト等の含
水珪酸塩等があげられる。なお、疎水性の性質を有する
微粒子であっても、有機や無機の界面活性剤や分散剤等
で親水化処理することにより水酸化カルシウムスラリー
中に分散でき使用可能である。
【0024】そして、無機又は金属微粒子のうち、水に
分散させた時のゼータ電位が負であり石灰水に分散させ
た時のゼータ電位が正であるものはそのまま使用可能で
ある。しかしながら、この条件に該当しない粒子、例え
ば水に分散させた時のゼータ電位が正であるもの(ホタ
ル石等)、あるいは石灰水に分散させた時のゼータ電位
が負である無機又は金属微粒子(タルク等)もある。ま
た、微粒子によっては、天然の鉱石の粉砕物では産地に
より、人工的に合成した微粒子では製造方法や製造メー
カーにより、同じ名称で呼ばれていてもゼータ電位の正
負が異なることがある。
【0025】このように条件に該当しない粒子の場合
は、前記各微粒子の機能を損なわない範囲で、常法によ
り無機又は金属微粒子の表面を金属酸化物等の適切な物
質で被覆する、あるいは酸やアルカリ、界面活性剤等で
表面処理を行うことにより表面を改質し、水に分散させ
た時のゼータ電位が負であり石灰水に分散させた時のゼ
ータ電位が正になるようにすることにより、炭酸カルシ
ウムとの複合化が可能になる。この手法は無機または金
属微粒子の板状や繊維状等の独特の形態や磁性等の特性
を利用しようとする場合において有効に使用できる。
【0026】ここでいう水とは、無色無味無臭で特定の
イオンや分子を含まないものをいい、例えば蒸留水、脱
イオン水等があげられる。また石灰水とは、水酸化カル
シウムを溶解した飽和水溶液であり、例えば水酸化カル
シウムスラリー中に炭酸ガスを吹き込んで、炭酸カルシ
ウムを沈殿させる炭酸ガス化合法における炭酸化前の原
料である水酸化カルシウムスラリーにおいて懸濁する固
相粒子を除いた溶液が該当する。
【0027】ゼータ電位は、希薄系では電気泳動法で測
定され、その泳動速度(距離)の測定原理の違いによ
り、顕微鏡法、回転回折格子法、回転プリズム法、レー
ザードップラー法がある。また濃厚系での測定方法とし
ては、電気泳動輸送法、流動電位法、超音波振動電位
法、ESA法がある。このようにゼータ電位の測定手法
としては、種々の測定方式が知られており、同一試料を
同一試料調製方法にて同一測定条件で測定しても、測定
方式や機種によりその値に多少の差が生じることが一般
的である。
【0028】本発明者らがここでいうゼータ電位とは、
これら種々の測定方法の中でも希薄系でのレーザードッ
プラー法を基準とするが、本発明者らが知る限りにおい
て、同一試料を同一試料調製方法にて同一測定条件で測
定すれば、水中あるいは石灰水中において、測定した値
の絶対値には多少の差が生じることがあっても、正負が
逆転することはない。従って同一試料の水中あるいは石
灰水中でのゼータ電位の正負は一義的に決まるといえ
る。
【0029】複合化したい無機または金属微粒子のゼー
タ電位が本発明を実施する上で適切でない場合、すなわ
ち水中に分散させた時にゼータ電位が正または石灰水中
に分散させた時のゼータ電位が負の場合は、前記したと
ころの被覆する方法では、例えば微粒子の表面をシリカ
や酸化チタン等の物質で被覆することができる。表面被
覆を行うには気相法、沈澱法、アルコキシド法等の化学
的手法や、メカノケミカルやメカノフュージョン等の物
理的手法のいずれも使うことができる。また酸やアルカ
リ、あるいは界面活性剤等により表面処理を行ない、微
粒子表面を改質することによって目的を達成してもよ
い。
【0030】本発明の無機又は金属微粒子−炭酸カルシ
ウム複合粒子のもう一方の構成成分である合成炭酸カル
シウムには、カルサイト、アラゴナイト、バテライトの
3種の結晶構造が知られている。これらのうち工業的に
主として使用されているのは、カルサイトとアラゴナイ
トである。
【0031】カルサイトの結晶構造を有するものとして
は、生成後のものがプラスチックや製紙用に一般的に用
いられる粒子径0.02〜0.3μmの立方体状炭酸カ
ルシウム、長径0.3〜3μm、短径0.2〜0.6μ
mの紡錘状炭酸カルシウム、粒子径0.04μmの粒子
が連鎖状に連なった連鎖状カルシウム等がある。またア
ラゴナイトの結晶構造を有するものとしては、長径1〜
5μm、短径0.1〜0.5μmの柱状炭酸カルシウム
がある。これらの炭酸カルシウムは、前述のとおり本発
明の複合粒子製造過程で生成されるものであり、本発明
においては、生成する結晶構造及び結晶形態については
特に制限されるものではない。
【0032】炭酸化反応過程で添加等により共存させる
無機又は金属微粒子の量については特に制限はなく、無
機又は金属微粒子の粒子径や形態、あるいは製造後の複
合粒子において求められる特性や機能によって選択する
ことができ、炭酸化反応後に得られた無機又は金属微粒
子−炭酸カルシウム複合粒子に、0.01〜99.9重
量%含有されるように添加することがよい。
【0033】その理由は、0.01重量%未満であると
無機又は金属微粒子のもつ特性や機能がほとんど発揮さ
れないことがある。また99.9重量%を超えると、逆
に炭酸カルシウムのもつ特性や機能がほとんど発揮され
ず、複合化の効果が得られない。従って複合化すること
により得ようとする特性や機能にあわせて、必要とする
比率で添加すれば良い。なお、無機又は金属微粒子の量
は、その種類や目的により異なるが、好ましくは1〜9
9%がよく、より好ましくは10〜90%がよい。
【0034】本発明における炭酸化反応とは、水酸化カ
ルシウムスラリー中に炭酸ガスを導入することにより炭
酸カルシウムが生成する反応を指す。また、無機又は金
属微粒子を共存させる態様としては水酸化カルシウムス
ラリー中に該微粒子を添加するのがよいが、特に制限さ
れることはなく、要は炭酸化反応により炭酸カルシウム
が生成あるいは成長する過程において、スラリー中に該
微粒子が存在すればよい。
【0035】無機又は金属微粒子を添加する場合には、
その時期は、炭酸化反応が終了する以前であれば、炭酸
化反応を行う前でも、炭酸化反応を行っている途中であ
ってもよい。つまり、炭酸化反応により炭酸カルシウム
が生成あるいは成長する過程において、そのスラリー中
に無機又は金属微粒子を炭酸カルシウムと共存させるこ
とによって生成する炭酸カルシウムと無機又は金属微粒
子を固着させ、本発明の製造対象物である無機又は金属
微粒子−炭酸カルシウム複合粒子が得られる。
【0036】また、ここでいう固着とは、無機又は金属
微粒子と炭酸カルシウム粒子が互いに表面で接合あるい
は一部が食い込んだ状態で、両者が固定された粒子構造
をいう。したがって、固定したとするものを、水溶液中
で弱く撹拌した際に両者が分離するような状態、例えば
単なる表面電位差による電気的な凝集やファンデルワー
ルス力による凝集は含まれない。
【0037】ただし、添加時期については、その時期が
炭酸化反応の終了間際になると、炭酸カルシウム粒子へ
の無機又は金属微粒子の固着が弱くなる傾向にあること
が確認されており、特に固着させる無機又は金属微粒子
量が生成する炭酸カルシウムに対して比較的多量となる
場合は、炭酸化開始前に添加を済ませるなど早い時期に
添加することがより望ましい。無機又は金属微粒子を添
加した後は、そのまま炭酸化反応を継続する。反応生成
物中に未反応水酸化カルシウムを残留させないために
は、炭酸化反応は終了するまで継続させることが望まし
い。
【0038】炭酸化反応の終了については、pHの測定
によって容易に知ることができる。炭酸ガス化合法で
は、炭酸化率が100%未満では未反応の水酸化カルシ
ウムが存在するためスラリーpHは11〜13とアルカ
リ性を示すが、反応が終了するとpHは中性付近にまで
低下する。以上のようにして、本発明では無機又は金属
微粒子と合成炭酸カルシウム粒子とが固着した無機又は
金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子が製造できる。な
お、本明細書で使用する炭酸化率とは以下の式によって
表される。 炭酸化率(%)=(炭酸化反応によって生成した炭酸カ
ルシウム中のカルシウム量/反応系内に存在するカルシ
ウムの総重量)×100
【0039】さらに、炭酸カルシウムと組み合わせる無
機又は金属微粒子は、1だけに限定されるものではな
く、要求される機能や性質に応じ2以上の複数を組み合
わせてもよい。シリカ又は二酸化チタンと、他の無機又
は金属微粒子とを組み合わせることも本発明に含まれ
る。例えば、本発明における炭酸化反応過程で、セピオ
ライトとシリカとを添加することにより、セピオライト
−シリカ−炭酸カルシウム複合粒子を製造できる。また
酸化チタンとカオリンを添加することにより、酸化チタ
ン−カオリン−炭酸カルシウム複合粒子を製造すること
ができる。
【0040】本発明により無機又は金属微粒子−炭酸カ
ルシウム複合粒子が製造できる理由については明らかで
ないが、いずれの複合粒子も無機又は金属微粒子と炭酸
カルシウムとが互いに表面であるいは一部が食い込んだ
状態で固着しており、無機又は金属微粒子を炭酸カルシ
ウムの結晶成長段階で添加した場合でも無機又は金属微
粒子が炭酸カルシウム粒子と固着していることから、無
機又は金属微粒子を核として炭酸カルシウムが生成した
とは考えられない。
【0041】したがって、本発明者らは、pH11〜1
3という高pHから反応終了間際の中性付近にpHが低
下するという環境の下、結晶の成長過程にある炭酸カル
シウム粒子、溶解過程にあり炭酸化終了間際では消滅し
てしまう水酸化カルシウム粒子、反応には直接関与して
いない無機又は金属微粒子の表面電位の微妙なバランス
が、複合粒子形成に関与しているものと現時点では考え
ている。
【0042】特に複合化できる無機又は金属微粒子は、
水に分散させた時のゼータ電位が負であり、すなわち陽
イオンがほとんど存在しない場合にはゼータ電位が負で
あり、陽イオンが存在する石灰水に分散させた時のゼー
タ電位が正であり、これらのことからして石灰水中では
無機又は金属微粒子の表面に陽イオンであるCaイオン
が吸着している可能性が考えられ、このことが該複合粒
子の形成に重要な役割を果たしているのかもしれないと
本発明者らは推測している。
【0043】また、本発明によれば、該複合粒子を製造
する際において、原料として使用する無機または金属微
粒子が適切か否かを、水に分散させた時のゼータ電位と
石灰水に分散させた時のゼータ電位を測定することによ
り判断できる。すなわち、水に分散させた時のゼータ電
位と石灰水に分散させた時のゼータ電位を測定すること
により無機または金属微粒子を選択し、炭酸ガス化合法
により炭酸カルシウムを生成させる炭酸化反応過程にお
いて、該無機又は金属微粒子の少なくとも1種以上を共
存させることにより、無機又は金属微粒子と合成された
炭酸カルシウム粒子とを固着させて本発明の無機又は金
属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子を製造することがで
きる。
【0044】さらに、複合化させる上で水に分散させた
時あるいは石灰水に分散させた時のゼータ電位が不都合
な場合には、前記したとおり化学的又は物理的な手法に
より水に分散させた時のゼータ電位が負で石灰水に分散
させた時のゼータ電位が正となるように無機または金属
微粒子の表面を改質し、炭酸ガス化合法により炭酸カル
シウムを生成させる炭酸化反応過程において、該無機又
は金属微粒子の少なくとも1種以上を共存させることに
より、無機又は金属微粒子と合成された炭酸カルシウム
粒子とを固着させて本発明の無機又は金属微粒子−炭酸
カルシウム複合粒子を製造することもできる。
【0045】本発明で製造される無機又は金属微粒子−
炭酸カルシウム複合粒子においては、無機又は金属微粒
子の種類、粒子径、形状等の選択の幅が広く、様々な機
能や特徴を複合化することが可能であり、これらの用途
としては、製紙用の顔料や填料、プラスチックやゴム等
のポリマーの填料あるいは添加剤、塗料やシーリング材
の体質顔料、さらには触媒能、吸着能、吸水能、調湿
能、光学的機能、遮音性、吸音性等を有する機能性素材
として活用できる。また、炭酸カルシウム粒子の表面に
無機又は金属微粒子を均一に固着できることから、各微
粒子の偏析が生じ難くセラミック原料としても有望であ
る。
【0046】特に、製紙分野では、紙の中性紙化と共に
紙の軽量化や薄紙化、白色度や不透明度の一層の向上が
望まれ、その結果不透明性やインクの吸収性において、
より優れた特性を有する填料や顔料の出現が要望されて
いる。そのため抄紙工程では、炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、クレー、酸化チタン、シリカ等の無機微粒
子を複数種組み合わせて使用しているが、無機微粒子の
それぞれの形状や比重、表面電位等の性状や分散・凝集
等の水中での挙動が異なるため、抄紙工程上の解決すべ
き種々の課題を抱えている。
【0047】このような課題のいくつかは、前記無機微
粒子を複数組み合わせて併用するのではなく、これらの
無機微粒子を本発明のように複合化することにより解決
することが可能である。例えば、本発明により、カオリ
ン−シリカ−炭酸カルシウム複合粒子を製造し、それを
使用すると、カオリンの不透明性、シリカの吸油・吸水
性、炭酸カルシウムの白色度をあわせ持つ製紙用填料あ
るいは顔料となり、複数種の填料や顔料を組み合わせ配
合する必要がなくなる。
【0048】このように本発明で製造する無機又は金属
微粒子−炭酸カルシウム複合粒子は、製紙分野では広く
中性紙全般に従来と同様に使用でき、新聞用紙や薄葉紙
のみならず一般に使用される印刷用紙、包装用紙、そし
て無機粉体を60〜80重量%含有する無機質紙やその
他の機能紙や合成紙においても好適に使用できる。
【0049】そして、本発明における複合組成物とは、
形態の定まらない流動性を有する粉体、スラリーあるい
はペースト状のものを指し、塗料、コーティング剤、製
紙用塗工剤、化粧料、歯磨剤等が該当し、かつ前記複合
粒子を含有するものである。また複合体とは、通常の環
境下でブロック、フィルム、繊維、各種のタンク、ケー
ス、タイヤ等の特殊形状体等成形体として形態が維持さ
れ、かつそれらの内部に該複合組成物を含有するか、あ
るいは表面に該複合組成物の膜を有するもの等であり、
その材質としては、紙、プラスチック、ゴム、塗膜付き
金属や木板等があげられる。
【0050】本発明で製造される無機又は金属微粒子−
炭酸カルシウム複合粒子は、炭酸カルシウムの性質と複
合化した微粒子の性質、例えば分散性、吸着能、形態的
特徴等の両方の性質を併せ持ち、更には無機又は金属微
粒子を適切に組み合わせることにより予期しない効果を
発揮する可能性をも秘めている。
【0051】すなわち、このようにして得られた無機又
は金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子は、例えば白色
度、不透明性、吸油・吸水性、引張強度、剛度等で優れ
た特性を要求される中性紙用の顔料や填料、着色性、不
透明性、強度等の物性を多種多様に要求されるプラスチ
ックやゴム等のポリマーの填料あるいは添加剤、塗膜強
度、不透明性、着色性や、セルフレベリング性、チクソ
性等の優れた流動特性を要求される塗料やシーリング材
の体質顔料、さらには触媒能、吸着能、吸水能、光学的
機能、遮音性、電磁特性等を有する機能性素材、複数種
の微粒子を均一に混合する必要があるセラミック原料と
して活用でき、様々な分野への利用の可能性を秘めた複
合粒子といえる。
【0052】なお、本発明で製造する無機又は金属微粒
子−炭酸カルシウム複合粒子を含有した複合組成物又は
複合体を製造するにあたっては、製紙、塗料、プラスチ
ック、ゴム等の製造過程において、既に使用している炭
酸カルシウム等の無機微粒子と同様の手法で使用でき、
その結果従来使用している無機微粒子より優れた特性や
性能を発現することができるものである。
【0053】
【実施例】本発明について、実施例及び比較例を挙げて
更に具体的に説明するが、本発明は、この実施例によっ
て何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲によっ
て把握されるものであることはいうまでもない。その実
施例及び比較例では、各種の無機又は金属微粒子を使用
するが、それらのゼータ電位は下記のとおり測定した。
【0054】[ゼータ電位の測定]後述する実施例及び比
較例にて使用した無機又は金属微粒子の水及び石灰水に
分散させた際のゼータ電位を測定した。水には蒸留水を
使用し、石灰水はイオン交換水2Lに生石灰10gを投
入し1時間撹拌したのち、メンブレインフィルターにて
固形分を除去して調製した。なお、ゼータ電位測定に
は、マルバーン社製ゼータサイザー3000HS(電気
泳動法レーザードップラー方式)を用いた。その結果を
表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】[実施例1]工業用生石灰60gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残査
を除去してから、水道水を加え、濃度37g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。消石灰スラリーにカオ
リン(大阪窯業製、平均粒子径20μm)300gを添
加し、スラリー温度を30℃に調節した。
【0057】その後撹拌しながら炭酸ガスを0.20L
/分の速度で導入し、炭酸化反応を行った。スラリーの
pHが7になった時点で反応を終了させた。得られた生
成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、カオリン
粒子表面に紡錘状炭酸カルシウムが固着していることが
確認された。
【0058】[実施例2]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を30
℃に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L
/分の速度で炭酸化反応を開始した。
【0059】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、スメクタイト(コープケミカル社製親水性スメクタ
イトSWN、多孔体比表面積200m2/g)5gを3
00mLの水道水に分散させたスラリーを添加し、その
後引き続き炭酸化反応を継続させた。スラリーのpHが
7になった時点で反応を終了させた。得られた生成物を
走査型電子顕微鏡にて観察したところ、長径1.5〜2
μm、短径0.3〜0.5μmの紡錘状炭酸カルシウム
表面にスメクタイト微粒子が固着しており、スメクタイ
トの単独粒子は観察されなかった。
【0060】[実施例3]工業用生石灰90gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残査
を除去してから、水道水を加え、濃度55g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を15℃
に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.8L/分
の速度で導入し炭酸化反応を開始した。
【0061】炭酸化反応開始から20分が経過した時点
(炭酸化率56%)で、スメクタイト(コープケミカル
社製親水性スメクタイトSWN、多孔体比表面積200
2/g)5gを300mLの水道水に分散させたスラ
リーを添加し、その後引き続き炭酸化反応を継続させ
た。スラリーのpHが7になった時点で反応を終了させ
た。
【0062】得られた生成物を透過型電子顕微鏡にて観
察したところ、粒子径0.04〜0.06μmのコロイ
ド状炭酸カルシウムは確認されたものの、スメクタイト
粒子は判別できなかった。また、コロイド状炭酸カルシ
ウムを脱水・乾燥すると、通常乾燥凝集して固結した塊
状物となるが、本実施例の生成物のスラリーを脱水・乾
燥したところ、乾燥凝集の非常に弱い白色粉体が得られ
たことから、スメクタイトがコロイド状炭酸カルシウム
の表面に固着し、コロイド状炭酸カルシウム同士の乾燥
凝集を防止しているものと考えられる。
【0063】[実施例4]工業用生石灰60gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残査
を除去してから、水道水を加え、濃度37g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。このスラリーに、ウォ
ラストナイト(巴工業社製NYAD−G、平均繊維長6
00μm、平均繊維径40μm)50gを添加し、スラ
リー温度を30℃に調節した。
【0064】その後撹拌しながら炭酸ガスを0.20L
/分の速度で導入し、炭酸化反応を行った。スラリーの
pHが7になった時点で反応を終了させた。得られた生
成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、ウォラス
トナイト表面に、長径0.5〜1μmの紡錘状〜柱状の
炭酸カルシウムが固着していることが確認された。
【0065】[実施例5]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。このスラリーに、繊
維状のセピオライト(昭和鉱業社製、ミルコンSP−
2、平均繊維長5μm、平均繊維径0.1μm)25g
を添加し、スラリー温度を30℃に調節した。
【0066】その後撹拌しながら炭酸ガスを0.35L
/分の速度で導入し、炭酸化反応を行った。スラリーの
pHが7になった時点で反応を終了させた。得られた生
成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、絡み合っ
た繊維状セピオライトに長径1μmの紡錘状炭酸カルシ
ウム粒子が固着している3〜5μmの複合粒子を形成し
ていることが確認された。
【0067】[実施例6]工業用生石灰90gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残査
を除去してから、水道水を加え、濃度56g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。このスラリーに、繊維
状のセピオライト(実施例5に同じ)25gを添加し、
スラリー温度を30℃に調節した。
【0068】その後撹拌しながら炭酸ガスを1.0L/
分の速度で導入し、炭酸化反応を行った。スラリーのp
Hが7になった時点で反応を終了させた。得られた生成
物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、粒子径0.
08〜0.1μmの立方体状炭酸カルシウムが、絡み合
った繊維状セピオライト表面に固着していることが確認
された。
【0069】[実施例7]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度75g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を28
℃に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L
/分の速度で導入し炭酸化反応を開始した。
【0070】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、ステンレス粉(山石金属社製、10〜100μm)
50gを250mLの水道水に分散させたスラリーを添
加し、その後引き続き炭酸化反応を継続させた。110
分後、スラリーのpHが7になった時点で反応を終了さ
せた。得られた生成物を走査型電子顕微鏡にて観察した
ところ、ステンレス粉表面に長径1〜1.5μmの紡錘
状炭酸カルシウムが固着していることが確認された。
【0071】[実施例8]工業用生石灰20gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度9g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。このスラリーに二水石
膏(排脱石膏、CaSO4・2H2O 純度97.7%)
200gを添加して5分間攪拌し、スラリー温度を28
℃に調節した。
【0072】その後撹拌しながら炭酸ガスを0.35L
/分の速度で炭酸化反応を開始した。スラリーのpHが
7になった時点で反応を終了させた。得られた生成物を
走査型電子顕微鏡にて観察したところ、石膏表面に長径
0.5〜2μmの柱状の炭酸カルシウムが固着している
ことが確認された。
【0073】[実施例9]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。この石灰乳に繊維状
のセピオライト(実施例5に同じ)20gを粉末で添加し
て5分間攪拌し、スラリー温度を28℃に調節してか
ら、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L/分の速度で導
入し炭酸化反応を開始した。
【0074】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、コロイダルシリカ(日産化学社製、スノーテックス
20L)20gを添加し、その後引き続き炭酸化反応を
継続させ、スラリーのpHが7になった時点で反応を終
了させた。得られた生成物を走査型電子顕微鏡にて観察
したところ、粒子径30〜50nmのコロイダルシリカ
粒子が、長径1.0〜1.5μm、短径0.2〜0.4
μmの紡錘状炭酸カルシウム表面に固着し、その炭酸カ
ルシウム粒子が絡み合った繊維状のセピオライトに固着
した3〜5μmの複合粒子を形成していることが確認さ
れた。
【0075】[実施例10]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。この石灰乳の温度を
28℃に調節した後、撹拌しながら炭酸ガス導入速度
0.35L/分で炭酸化反応を開始した。
【0076】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、酸化鉄(Fe23、関東化学試薬特級)20gを添
加し、引き続き炭酸化反応を継続させ、スラリーのpH
が7になった時点で反応を終了させた。得られた生成物
を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、粒子径が5〜
15μmの酸化鉄表面に長径0.3〜1μmの紡錘状炭
酸カルシウム粒子が固着していることが確認された。
【0077】[実施例11]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。この石灰乳の温度を
28℃に調節した後、撹拌しながら炭酸ガス導入速度
0.35L/分で炭酸化反応を開始した。
【0078】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、リン酸3カルシウム(和光純薬化学用)20gを添
加し、引き続き炭酸化反応を継続させ、スラリーのpH
が7になった時点で反応を終了させた。得られた生成物
を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、粒子径が5〜
15μmのリン酸3カルシウム凝集体表面に長径1〜2
μmの紡錘状〜柱状炭酸カルシウム粒子が固着している
ことが確認された。
【0079】[実施例12]工業用生石灰20gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残査
を除去してから、水道水を加え、濃度10g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。この石灰乳の温度を2
8℃に調節した後、撹拌しながら炭酸ガス導入速度0.
35L/分で炭酸化反応を開始した。
【0080】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、水酸化アルミニウム試薬(関東化学試薬特級)20
0gを添加し、引き続き炭酸化反応を継続させ、スラリ
ーのpHが7になった時点で反応を終了させた。得られ
た生成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、粒子
径が20〜100μmの水酸化アルミニウム粒子表面に
短径0.1μm、長径0.2〜1μmの連鎖状炭酸カル
シウム粒子が固着していることが確認された。
【0081】[実施例13]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度12g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。この石灰乳の温度を
28℃に調節した後、撹拌しながら炭酸ガス導入速度
0.35L/分で炭酸化反応を開始した。
【0082】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、酸化アルミニウム試薬(和光純薬試薬特級)200
gを添加し、引き続き炭酸化反応を継続させ、スラリー
のpHが7になった時点で反応を終了させた。得られた
生成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、粒子径
が20〜100μmの酸化アルミニウム粒子表面に長径
0.3〜1.5μmの紡錘状炭酸カルシウム粒子が固着
していることが確認された。
【0083】[実施例14]タルク(ソブエクレー社製ミス
トロンベーパー)50gを1.0Lのエタノール中に分
散させ、これにシリコンエトキシド30g、29%のア
ンモニア水40g、水40mLとを添加し、6時間撹拌
した後固形分を濾別し、200℃で12時間加熱処理す
ることにより、シリカで表面処理されたタルクを調製し
た。
【0084】続いて、工業用生石灰120gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残渣
を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を30℃
に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L/
分の速度で導入し炭酸化反応を開始した。
【0085】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、シリカにより表面処理されたタルク50gを300
mLの水道水に分散させたスラリーを添加し、その後も
引き続き炭酸化反応を継続させた。スラリーのpHが7
になった時点で反応を終了させた。得られた生成物を走
査型電子顕微鏡にて観察したところ、3〜15μmのタ
ルクの板状粒子表面に、長径0.8〜1.2μm、短径
0.2〜0.4μmの紡錘状炭酸カルシウムが、固着し
ていることが確認された。
【0086】[実施例15]500mLのエタノールとチタ
ンイソプロポキシド6gの混合溶液に、蛍石(関東化学
社製、試薬特級)20gを加えたのち、液温を55℃に
保持しながら、エタノール60mLとイオン交換水16
mLの混合溶液を、90分間かけて滴下し、さらに3時
間撹拌を続けた。その後、固形分を濾別、105℃での
真空乾燥及び400℃での熱処理を施して、チタニアに
より表面処理された蛍石を調製した。
【0087】続いて、工業用生石灰120gを70℃に
加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生石
灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残査
を除去してから、水道水を加え、濃度70g/Lの消石
灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を28℃
に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L/
分の速度で導入し炭酸化反応を開始した。
【0088】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
(炭酸化率3.3%)で、チタニアにより表面処理され
た蛍石20gを150mLの水道水に分散させたスラリ
ーを添加し、その後も引き続き炭酸化反応を継続させ
た。スラリーのpHが7になった時点で反応を終了させ
た。得られた生成物を透過型電子顕微鏡にて観察したと
ころ、長径0.8〜1.2μmの紡錘状炭酸カルシウム
の表面に、蛍石の直径0.2μm前後の粒子が固着して
いることが確認された。
【0089】[比較例1]実施例1と同様にして濃度37
g/Lの消石灰スラリー2.0Lを調製した。消石灰ス
ラリー温度を30℃に調節した後、撹拌しながら炭酸ガ
スを0.20L/分の速度で導入し、炭酸化反応を行っ
た。スラリーのpHが7になった時点で、カオリン(大
阪窯業製、平均粒子径20μm)150gを添加した。
【0090】その後もそのまま撹拌しながら炭酸ガスを
導入し続け、20分間経過後導入を終了させた。得られ
た生成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、カオ
リン粒子と紡錘状炭酸カルシウムは別々に存在してお
り、両者が固着しているものは観察されなかった。
【0091】[比較例2]実施例2と同様にして、濃度7
4g/Lの消石灰スラリー2.0Lを調製した。スラリ
ー温度を30℃に調節してから、撹拌しながら炭酸ガス
を0.35L/分の速度で導入し炭酸化反応を開始し
た。スラリーのpHが7になった時点で、スメクタイト
(コープケミカル社製親水性スメクタイトSWN)5g
を300mLの水道水に分散させたスラリーを添加し
た。
【0092】その後も引き続き撹拌しながら炭酸ガスを
導入し続け、20分間経過後導入を終了させた。得られ
た生成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、紡錘
状炭酸カルシウムのまわりにスメクタイト微粒子が散在
しており、紡錘状炭酸カルシウムの表面には固着してい
ないことが確認された。
【0093】[比較例3]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
渣を除去してから、水道水を加え、濃度74g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を30
℃に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L
/分の速度で導入し炭酸化反応を開始した。
【0094】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
で、タルク(ソブエクレー社製ミストロンベーパー)5
0gを300mLの水道水に分散させたスラリーを添加
し、その後も引き続き炭酸化反応を継続させた。スラリ
ーのpHが7になった時点で反応を終了させた。得られ
た生成物を走査型電子顕微鏡にて観察したところ、長径
0.8〜1.2μm、短径0.2〜0.4μmの紡錘状
炭酸カルシウムと、3〜15μmのタルクの板状粒子と
が観察されたが、両者は複合化しておらず、それぞれ独
立した粒子であることが確認された。
【0095】[比較例4]工業用生石灰120gを70℃
に加温した水道水1L中に投入し、30分間撹拌して生
石灰を消化させた後、100メッシュフルイにて消化残
査を除去してから、水道水を加え、濃度70g/Lの消
石灰スラリー2.0Lを調製した。スラリー温度を28
℃に調節してから、撹拌しながら炭酸ガスを0.35L
/分の速度で導入し炭酸化反応を開始した。
【0096】炭酸化反応開始から5分が経過した時点
(炭酸化率3.3%)で、蛍石(関東化学社製、試薬特
級)20gを150mLの水道水に分散させたスラリー
を添加し、その後も引き続き炭酸化反応を継続させた。
スラリーのpHが7になった時点で反応を終了させた。
得られた生成物を透過型電子顕微鏡にて観察したとこ
ろ、長径0.8〜1.2μmの紡錘状炭酸カルシウムと
蛍石の直径0.2μm前後の粒子とが観察されたが、両
者は複合化しておらず、それぞれ独立した粒子であるこ
とが確認された。
【0097】以上の実施例及び比較例からも明らかなよ
うに、水に分散させた時のゼータ電位が負であり石灰水
に分散させたときのゼータ電位が正である無機微粒子
は、炭酸化反応過程に共存させることにより、炭酸カル
シウム粒子と複合化できるのに対して、水に分散させた
際のゼータ電位と石灰水に分散させたときのゼータ電位
がともに負であったり(比較例3)、水に分散させた際
のゼータ電位と石灰水に分散させたときのゼータ電位が
ともに正である場合には(比較例4)、炭酸カルシウム
と複合化できないことがわかる。また、比較例3及び4
で使用した無機粉体の表面を、水に分散させた時のゼー
タ電位が負で、石灰水に分散させたときのゼータ電位が
正となるように処理することにより、炭酸カルシウムと
の複合化が可能となることも理解できる(実施例14、
15)。
【0098】
【発明の効果】本発明の炭酸ガス化合法による無機又は
金属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子の製造方法によれ
ば、合成炭酸カルシウムが生成する炭酸化反応過程の少
なくと一時期において、生成する炭酸カルシウムと、水
に分散させた時のゼータ電位が負であり石灰水に分散さ
せたときのゼータ電位が正である無機又は金属微粒子と
を添加等により共存させるという簡便な手法で、各種の
無機又は金属微粒子(粉体)と炭酸カルシウムとが固着
した複合粒子を製造できる。
【0099】このようにして得られた無機又は金属微粒
子−炭酸カルシウム複合粒子は、炭酸カルシウム自体の
特質と複合化した無機又は金属微粒子の特性、すなわち
両者の性質を併せ持つばかりでなく、これら無機または
金属微粒子を適切に組み合わせることにより予期しない
効果を発揮する可能性をも秘めており、様々な分野への
利用が期待できる複合粒子といえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られたカオリン−炭酸カルシウ
ム複合粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡(SE
M)写真である。
【図2】 実施例4で得られたウォラストナイト−炭酸
カルシウム複合粒子の粒子構造を示す走査型電子顕微鏡
(SEM)写真である。
【図3】 実施例9で得られたシリカ−セピオライト−
炭酸カルシウム複合粒子の粒子構造を示す走査型電子顕
微鏡(SEM)写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鵜籠 敦 東京都西多摩郡日の出町平井8−1 日鉄 鉱業株式会社内 (72)発明者 田上 直樹 東京都西多摩郡日の出町平井8−1 日鉄 鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4G076 AA16 AB06 BA34 BB03 CA01 CA02 DA02 DA15 4L055 AG12 AG94 AG98 AG99 AH01 AH02 FA11 FA12 GA34

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭酸ガス化合法により炭酸カルシウムを
    生成させる炭酸化反応過程において、シリカと二酸化チ
    タンを除く、水に分散させた時のゼータ電位が負であり
    石灰水に分散させた時のゼータ電位が正である無機又は
    金属微粒子の少なくとも1種以上を共存させることによ
    り、無機又は金属微粒子と合成された炭酸カルシウム粒
    子とを固着させることを特徴とする無機又は金属微粒子
    −炭酸カルシウム複合粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 合成された炭酸カルシウムが紡錘状炭酸
    カルシウム、立方体状炭酸カルシウム、コロイド状炭酸
    カルシウム、連鎖状炭酸カルシウム、又は柱状炭酸カル
    シウムである請求項1に記載の無機又は金属微粒子−炭
    酸カルシウム複合粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2で製造された無機又は金
    属微粒子−炭酸カルシウム複合粒子を含有する複合組成
    物又は複合体。
  4. 【請求項4】 紙、塗料、プラスチック、又はゴムであ
    る請求項3に記載の複合組成物又は複合体。
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