JP2003136556A - 発泡樹脂成形品の成形方法 - Google Patents
発泡樹脂成形品の成形方法Info
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- JP2003136556A JP2003136556A JP2001333797A JP2001333797A JP2003136556A JP 2003136556 A JP2003136556 A JP 2003136556A JP 2001333797 A JP2001333797 A JP 2001333797A JP 2001333797 A JP2001333797 A JP 2001333797A JP 2003136556 A JP2003136556 A JP 2003136556A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、短時間のうちに含水率の低い発泡
樹脂成形品を得ることができる発泡樹脂成形品の成形方
法を提供する。 【解決手段】 本発明の発泡樹脂成形品の成形方法は、
雌雄成形型1、2を型閉めしてキャビティ3を形成する
型閉め工程と、雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に
予備加熱媒体を流通させて成形壁部13、23を予備加熱す
る予備加熱工程と、キャビティ3内に発泡性樹脂粒子を
充填する充填工程と、雌雄成形型1、2のチャンバー1
4、24内に蒸気を供給して発泡性樹脂粒子を加熱発泡さ
せる加熱発泡工程と、キャビティ3内の発泡樹脂成形品
を冷却させる冷却工程と、雌雄成形型1、2を型開きす
る工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返
し行う発泡樹脂成形品の成形方法であって、冷却工程が
流路131 、231 内に冷却媒体を流通させるのに並行して
チャンバー14、24内を真空吸引してキャビティ3内の発
泡樹脂成形品を冷却させる。
樹脂成形品を得ることができる発泡樹脂成形品の成形方
法を提供する。 【解決手段】 本発明の発泡樹脂成形品の成形方法は、
雌雄成形型1、2を型閉めしてキャビティ3を形成する
型閉め工程と、雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に
予備加熱媒体を流通させて成形壁部13、23を予備加熱す
る予備加熱工程と、キャビティ3内に発泡性樹脂粒子を
充填する充填工程と、雌雄成形型1、2のチャンバー1
4、24内に蒸気を供給して発泡性樹脂粒子を加熱発泡さ
せる加熱発泡工程と、キャビティ3内の発泡樹脂成形品
を冷却させる冷却工程と、雌雄成形型1、2を型開きす
る工程とを一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返
し行う発泡樹脂成形品の成形方法であって、冷却工程が
流路131 、231 内に冷却媒体を流通させるのに並行して
チャンバー14、24内を真空吸引してキャビティ3内の発
泡樹脂成形品を冷却させる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築材、断熱材、
包装材、包装容器、緩衝材等に好適に用いられる発泡樹
脂成形品を成形するための発泡樹脂成形品の成形方法に
関する。
包装材、包装容器、緩衝材等に好適に用いられる発泡樹
脂成形品を成形するための発泡樹脂成形品の成形方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、雌雄成形型の対向面間に形成
されたキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填した後、こ
の発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させることによって発泡
樹脂成形品を得る成形方法が広く用いられている。
されたキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填した後、こ
の発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させることによって発泡
樹脂成形品を得る成形方法が広く用いられている。
【0003】このような成形方法として、実公昭55−
42915号公報には、チャンバーを備えた雌雄成形型
を型閉めしてキャビティを形成し、雌雄成形型における
キャビティを形成する成形壁部内に設けられた流路内に
予備加熱媒体を流通させて成形壁部を予備加熱した後、
このキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填し、上記雌雄
成形型のチャンバー内に蒸気を供給して上記キャビティ
を加熱すると共に、チャンバーとキャビティとを連結、
連通する蒸気孔を通じて上記蒸気を発泡性樹脂粒子に接
触させることによって発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させ
て発泡樹脂成形品を得た後、上記雌雄成形型の流路内に
冷却媒体を流通させることによって発泡樹脂成形品を冷
却する発泡樹脂成形品の成形方法が記載されている。
42915号公報には、チャンバーを備えた雌雄成形型
を型閉めしてキャビティを形成し、雌雄成形型における
キャビティを形成する成形壁部内に設けられた流路内に
予備加熱媒体を流通させて成形壁部を予備加熱した後、
このキャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填し、上記雌雄
成形型のチャンバー内に蒸気を供給して上記キャビティ
を加熱すると共に、チャンバーとキャビティとを連結、
連通する蒸気孔を通じて上記蒸気を発泡性樹脂粒子に接
触させることによって発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させ
て発泡樹脂成形品を得た後、上記雌雄成形型の流路内に
冷却媒体を流通させることによって発泡樹脂成形品を冷
却する発泡樹脂成形品の成形方法が記載されている。
【0004】しかしながら、上記成形方法では、発泡樹
脂成形品の冷却を雌雄成形型の流路に流通させた冷却媒
体によってのみ行っていることから、発泡樹脂成形品の
冷却に長時間を有し、発泡樹脂成形品の成形工程に要す
る時間が長いといった問題点があった。
脂成形品の冷却を雌雄成形型の流路に流通させた冷却媒
体によってのみ行っていることから、発泡樹脂成形品の
冷却に長時間を有し、発泡樹脂成形品の成形工程に要す
る時間が長いといった問題点があった。
【0005】又、発泡樹脂成形品の冷却に伴って、発泡
性樹脂粒子を加熱、発泡させるために接触させた蒸気が
温度低下によって凝縮し、この凝縮水が、発泡樹脂成形
品の表面に付着すると共に、発泡性樹脂粒子同士の融着
界面に生じる僅かな隙間を通じて発泡樹脂成形品の内部
にまで進入しており、得られる発泡樹脂成形品の含水率
が高いといった問題点があった。
性樹脂粒子を加熱、発泡させるために接触させた蒸気が
温度低下によって凝縮し、この凝縮水が、発泡樹脂成形
品の表面に付着すると共に、発泡性樹脂粒子同士の融着
界面に生じる僅かな隙間を通じて発泡樹脂成形品の内部
にまで進入しており、得られる発泡樹脂成形品の含水率
が高いといった問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷却工程に
おいて、発泡樹脂成形品を冷却媒体による冷却と真空吸
引による冷却とを並行して行って短時間のうちに含水率
の低い発泡樹脂成形品を得ることができる発泡樹脂成形
品の成形方法を提供することを課題とする。
おいて、発泡樹脂成形品を冷却媒体による冷却と真空吸
引による冷却とを並行して行って短時間のうちに含水率
の低い発泡樹脂成形品を得ることができる発泡樹脂成形
品の成形方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決する手段】請求項1に記載の発泡樹脂成形
品の成形方法は、チャンバーを備えた一対の雌雄成形型
を型閉めし、この雌雄成形型の対向面間にキャビティを
形成する型閉め工程と、このキャビティを形成する上記
雌雄成形型の成形壁部内に形成された流路内の何れか一
方又は双方に予備加熱媒体を流通させて成形壁部を予備
加熱する予備加熱工程と、上記キャビティ内に発泡性樹
脂粒子を充填する充填工程と、上記雌雄成形型のチャン
バー内に蒸気を供給してキャビティとチャンバーとを連
結、連通する蒸気孔を通じてチャンバー内の蒸気を発泡
性樹脂粒子に接触させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡さ
せる加熱発泡工程と、上記キャビティ内の発泡樹脂成形
品を冷却させる冷却工程と、上記雌雄成形型を型開きし
て上記発泡樹脂成形品を取り出す型開き工程とを一連の
成形工程とし、この成形工程を繰り返し行う発泡樹脂成
形品の成形方法であって、上記冷却工程が、上記雌雄成
形型の流路内に冷却媒体を流通させるのに並行してチャ
ンバー内を真空吸引することによってキャビティ内の発
泡樹脂成形品を冷却させることを特徴とする。
品の成形方法は、チャンバーを備えた一対の雌雄成形型
を型閉めし、この雌雄成形型の対向面間にキャビティを
形成する型閉め工程と、このキャビティを形成する上記
雌雄成形型の成形壁部内に形成された流路内の何れか一
方又は双方に予備加熱媒体を流通させて成形壁部を予備
加熱する予備加熱工程と、上記キャビティ内に発泡性樹
脂粒子を充填する充填工程と、上記雌雄成形型のチャン
バー内に蒸気を供給してキャビティとチャンバーとを連
結、連通する蒸気孔を通じてチャンバー内の蒸気を発泡
性樹脂粒子に接触させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡さ
せる加熱発泡工程と、上記キャビティ内の発泡樹脂成形
品を冷却させる冷却工程と、上記雌雄成形型を型開きし
て上記発泡樹脂成形品を取り出す型開き工程とを一連の
成形工程とし、この成形工程を繰り返し行う発泡樹脂成
形品の成形方法であって、上記冷却工程が、上記雌雄成
形型の流路内に冷却媒体を流通させるのに並行してチャ
ンバー内を真空吸引することによってキャビティ内の発
泡樹脂成形品を冷却させることを特徴とする。
【0008】又、請求項2に記載の発泡樹脂成形品の成
形方法は、請求項1に記載の発泡樹脂成形品の成形方法
において、冷却工程において、チャンバー内の真空吸引
を流路内の冷却媒体による冷却終了後も行うことを特徴
とする。
形方法は、請求項1に記載の発泡樹脂成形品の成形方法
において、冷却工程において、チャンバー内の真空吸引
を流路内の冷却媒体による冷却終了後も行うことを特徴
とする。
【0009】そして、請求項3に記載の発泡樹脂成形品
の成形方法は、請求項1又は請求項2に記載の発泡樹脂
成形品の成形方法において、成形工程の型開き工程の後
又は型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工
程の型閉め工程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れ
か一方又は双方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、
成形壁部を予備加熱することを特徴とする。
の成形方法は、請求項1又は請求項2に記載の発泡樹脂
成形品の成形方法において、成形工程の型開き工程の後
又は型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工
程の型閉め工程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れ
か一方又は双方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、
成形壁部を予備加熱することを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の発泡樹脂成形品の成形方法によれば、
キャビティ内の発泡樹脂成形品を、成形型の流路内に流
通させた冷却媒体によって冷却するのに並行してチャン
バー内を真空吸引することにより発泡樹脂成形品の表面
に付着した凝縮水及び発泡性樹脂粒子同士の融着界面に
生じた隙間を通じて発泡樹脂成形品の内部に進入した凝
縮水を減圧気化させ、この凝縮水の気化熱によって冷却
しており、冷却効果の向上と、冷却工程の短縮化により
一連の成形工程に要する時間の短縮化を図っている。
キャビティ内の発泡樹脂成形品を、成形型の流路内に流
通させた冷却媒体によって冷却するのに並行してチャン
バー内を真空吸引することにより発泡樹脂成形品の表面
に付着した凝縮水及び発泡性樹脂粒子同士の融着界面に
生じた隙間を通じて発泡樹脂成形品の内部に進入した凝
縮水を減圧気化させ、この凝縮水の気化熱によって冷却
しており、冷却効果の向上と、冷却工程の短縮化により
一連の成形工程に要する時間の短縮化を図っている。
【0011】又、本発明の発泡樹脂成形品の成形方法で
は、発泡性樹脂粒子の加熱、発泡のために蒸気を発泡性
樹脂粒子に接触させており、この蒸気が冷却工程におけ
るキャビティ内温度の低下に伴って凝縮、液化し、この
凝縮水が発泡樹脂成形品の表面及び内部に存在している
が、上述の如く、チャンバー内を真空吸引することによ
って、発泡樹脂成形品の表面及び内部に存在する凝縮水
を減圧気化させてキャビティ内から蒸気孔を通じて強制
的に吸引しており、含水率の低い発泡樹脂成形品を得る
ことができる。
は、発泡性樹脂粒子の加熱、発泡のために蒸気を発泡性
樹脂粒子に接触させており、この蒸気が冷却工程におけ
るキャビティ内温度の低下に伴って凝縮、液化し、この
凝縮水が発泡樹脂成形品の表面及び内部に存在している
が、上述の如く、チャンバー内を真空吸引することによ
って、発泡樹脂成形品の表面及び内部に存在する凝縮水
を減圧気化させてキャビティ内から蒸気孔を通じて強制
的に吸引しており、含水率の低い発泡樹脂成形品を得る
ことができる。
【0012】更に、冷却工程において、上記成形型の流
路内を流通させた冷却媒体による発泡樹脂成形品の冷却
終了後もチャンバー内を真空吸引することによって発泡
樹脂成形品の冷却を継続すれば、発泡樹脂成形品表面に
形成された溝状凹部の奥深くに入り込んだ凝縮水及び発
泡樹脂成形品の内部に進入した凝縮水を、より確実に減
圧気化させて、キャビティ内から蒸気孔を通じて強制的
に吸引、除去することができ、より含水率の低い発泡樹
脂成形品を得ることができる。
路内を流通させた冷却媒体による発泡樹脂成形品の冷却
終了後もチャンバー内を真空吸引することによって発泡
樹脂成形品の冷却を継続すれば、発泡樹脂成形品表面に
形成された溝状凹部の奥深くに入り込んだ凝縮水及び発
泡樹脂成形品の内部に進入した凝縮水を、より確実に減
圧気化させて、キャビティ内から蒸気孔を通じて強制的
に吸引、除去することができ、より含水率の低い発泡樹
脂成形品を得ることができる。
【0013】加えて、成形工程の型開き工程の後又は型
開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型
閉め工程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れか一方
又は双方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、成形壁
部、即ち、キャビティ内を予備加熱している場合には、
蒸気によるキャビティ内の加熱(加熱発泡工程)に先立
ってキャビティ内を所定温度まで加熱しておくことがで
き、よって、蒸気によるキャビティ内の加熱に要する時
間の短縮化を図って一連の成形工程に要する時間の短縮
化を図ることができる。
開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型
閉め工程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れか一方
又は双方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、成形壁
部、即ち、キャビティ内を予備加熱している場合には、
蒸気によるキャビティ内の加熱(加熱発泡工程)に先立
ってキャビティ内を所定温度まで加熱しておくことがで
き、よって、蒸気によるキャビティ内の加熱に要する時
間の短縮化を図って一連の成形工程に要する時間の短縮
化を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の発泡樹脂成形品の
成形方法に用いられる成形装置の一例を図面を参照しつ
つ説明する。成形装置Aは、図1及び図2に示すよう
に、一対の雌雄成形型1、2からなり、雌成形型1は固
定台11に固定されている一方、雄成形型2は移動台21に
固定され、雄成形型2は移動台21を移動させることによ
って雌成形型1に対して接離する方向に移動可能に配設
されている。なお、上記雌雄成形型1、2は、熱伝導率
が良好な銅、アルミニウム、銅及びアルミニウムの合
金、、銅、アルミニウム、マグネシウム及びマンガンの
合金(ジュラルミン)から形成されるのが好ましい。
成形方法に用いられる成形装置の一例を図面を参照しつ
つ説明する。成形装置Aは、図1及び図2に示すよう
に、一対の雌雄成形型1、2からなり、雌成形型1は固
定台11に固定されている一方、雄成形型2は移動台21に
固定され、雄成形型2は移動台21を移動させることによ
って雌成形型1に対して接離する方向に移動可能に配設
されている。なお、上記雌雄成形型1、2は、熱伝導率
が良好な銅、アルミニウム、銅及びアルミニウムの合
金、、銅、アルミニウム、マグネシウム及びマンガンの
合金(ジュラルミン)から形成されるのが好ましい。
【0015】具体的には、上記雌成形型1には凹部12が
凹設されている一方、上記雄成形型2には凸部22が突設
され、上記雌雄成形型1、2は、これら凹部12と凸部22
とを互いに対向させた状態に配設されており、上記雌成
形型1の凹部12内に上記雄成形型2の凸部22を挿入した
状態に雌雄成形型1、2を型閉めすると、上記雌成形型
1の凹部12と上記雄成形型2の凸部22との対向面間にキ
ャビティ3が形成されるように構成されている。なお、
上記雌成形型1には、上記キャビティ3内に発泡性樹脂
粒子を供給するための発泡性樹脂粒子供給管(図示せ
ず)が一体的に設けられていると共にこの発泡性樹脂粒
子供給管にはフィラー弁(図示せず)が介装され、更
に、発泡樹脂成形品Bを雌成形型1から離型させるため
の押出ピン(図示せず)が一体的に設けられている。
凹設されている一方、上記雄成形型2には凸部22が突設
され、上記雌雄成形型1、2は、これら凹部12と凸部22
とを互いに対向させた状態に配設されており、上記雌成
形型1の凹部12内に上記雄成形型2の凸部22を挿入した
状態に雌雄成形型1、2を型閉めすると、上記雌成形型
1の凹部12と上記雄成形型2の凸部22との対向面間にキ
ャビティ3が形成されるように構成されている。なお、
上記雌成形型1には、上記キャビティ3内に発泡性樹脂
粒子を供給するための発泡性樹脂粒子供給管(図示せ
ず)が一体的に設けられていると共にこの発泡性樹脂粒
子供給管にはフィラー弁(図示せず)が介装され、更
に、発泡樹脂成形品Bを雌成形型1から離型させるため
の押出ピン(図示せず)が一体的に設けられている。
【0016】上記キャビティ3を構成する雌雄成形型
1、2の成形壁部13、23、即ち、上記雌雄成形型1、2
の凹凸部12、22を構成する成形壁部内の夫々には、上記
キャビティ3を囲むように複数本の流路131 、231 が形
成されている。
1、2の成形壁部13、23、即ち、上記雌雄成形型1、2
の凹凸部12、22を構成する成形壁部内の夫々には、上記
キャビティ3を囲むように複数本の流路131 、231 が形
成されている。
【0017】なお、上記雌雄成形型1、2の成形壁部内
に流路131 、231 を形成する方法としては、雌雄成形型
1、2を製作する際の鋳造時に銅配管等を鋳包む方法、
機械加工により成形型に複数の穴加工をし、これら複数
の穴を連結する方法、金属の異形押出品等の予め穴が開
いた材料を溶接等の接合により固定する方法、成形型の
肉厚方向に半割で製作したものを合わせて組み立てた際
に流路を形成する方法等が挙げられる。
に流路131 、231 を形成する方法としては、雌雄成形型
1、2を製作する際の鋳造時に銅配管等を鋳包む方法、
機械加工により成形型に複数の穴加工をし、これら複数
の穴を連結する方法、金属の異形押出品等の予め穴が開
いた材料を溶接等の接合により固定する方法、成形型の
肉厚方向に半割で製作したものを合わせて組み立てた際
に流路を形成する方法等が挙げられる。
【0018】そして、各流路131 、231 の一端開口部の
夫々には、媒体供給管41、42の一端部を複数本に分岐さ
せてなる分岐端部の夫々を連結、連通させていると共
に、各流路131 、231 の他端開口部の夫々には、媒体排
出管51、52の一端部を複数本に分岐させてなる分岐端部
の夫々を連結、連通させている。なお、上記媒体排出管
51、52には、媒体排出弁51a 、52a が介装されている。
夫々には、媒体供給管41、42の一端部を複数本に分岐さ
せてなる分岐端部の夫々を連結、連通させていると共
に、各流路131 、231 の他端開口部の夫々には、媒体排
出管51、52の一端部を複数本に分岐させてなる分岐端部
の夫々を連結、連通させている。なお、上記媒体排出管
51、52には、媒体排出弁51a 、52a が介装されている。
【0019】更に、上記媒体供給管41、42の他端部は二
つに分岐され、一方を予備加熱媒体供給管411 、421 と
している一方、他方を冷却媒体供給管412 、422 として
おり、そして、上記予備加熱媒体供給管411 、421 には
予備加熱媒体供給弁411a、421aが介装されていると共
に、上記冷却媒体供給管412 、422 には冷却媒体供給弁
412a、422aが介装されている。
つに分岐され、一方を予備加熱媒体供給管411 、421 と
している一方、他方を冷却媒体供給管412 、422 として
おり、そして、上記予備加熱媒体供給管411 、421 には
予備加熱媒体供給弁411a、421aが介装されていると共
に、上記冷却媒体供給管412 、422 には冷却媒体供給弁
412a、422aが介装されている。
【0020】又、上記雌雄成形型1、2内は全面的に中
空とされ、この中空部はチャンバー14、24とされてい
る。そして、上記雌雄成形型1、2の成形壁部13、23に
おける流路131 、131 間、流路231 、231 間の夫々に
は、雌雄成形型1、2を型閉めして形成されるキャビテ
ィ3内とチャンバー14、24内とを連結、連通させる多数
の蒸気孔132 、232 が、好ましくは等間隔毎に貫通状態
に穿設されている。上記蒸気孔132 、232 は、キャビテ
ィ3内への蒸気の供給及びキャビティ3内の真空吸引を
行えるものであれば、特に限定されず、例えば、コアベ
ント、キリ孔、スリット等が挙げられる。なお、上記雌
雄成形型1、2の蒸気孔132 、232 は、雌雄成形型1、
2を型閉めした状態において、互いに対向することなく
ずれた状態となるように穿設するのが好ましく、上記蒸
気孔132 、232 の成形壁部13、23に対する開口率は2〜
4%が好ましい。又、上記蒸気孔132 、232 が円形であ
る場合には、該蒸気孔132 、232 の直径は3〜20mm
が好ましい。
空とされ、この中空部はチャンバー14、24とされてい
る。そして、上記雌雄成形型1、2の成形壁部13、23に
おける流路131 、131 間、流路231 、231 間の夫々に
は、雌雄成形型1、2を型閉めして形成されるキャビテ
ィ3内とチャンバー14、24内とを連結、連通させる多数
の蒸気孔132 、232 が、好ましくは等間隔毎に貫通状態
に穿設されている。上記蒸気孔132 、232 は、キャビテ
ィ3内への蒸気の供給及びキャビティ3内の真空吸引を
行えるものであれば、特に限定されず、例えば、コアベ
ント、キリ孔、スリット等が挙げられる。なお、上記雌
雄成形型1、2の蒸気孔132 、232 は、雌雄成形型1、
2を型閉めした状態において、互いに対向することなく
ずれた状態となるように穿設するのが好ましく、上記蒸
気孔132 、232 の成形壁部13、23に対する開口率は2〜
4%が好ましい。又、上記蒸気孔132 、232 が円形であ
る場合には、該蒸気孔132 、232 の直径は3〜20mm
が好ましい。
【0021】更に、上記チャンバー14、24には、これら
チャンバー14、24内に蒸気を供給するための蒸気供給管
61、62の一端部が連結、連通されている一方、上記蒸気
供給管61、62を通じてチャンバー14、24内に供給した蒸
気をチャンバー14、24外に排出するための蒸気排出管7
1、72の一端部が連結、連通されている。なお、上記蒸
気供給管61、62には蒸気供給弁61a 、62a が介装されて
いると共に、上記蒸気排出管71、72には蒸気排出弁71a
、72a が介装されている。
チャンバー14、24内に蒸気を供給するための蒸気供給管
61、62の一端部が連結、連通されている一方、上記蒸気
供給管61、62を通じてチャンバー14、24内に供給した蒸
気をチャンバー14、24外に排出するための蒸気排出管7
1、72の一端部が連結、連通されている。なお、上記蒸
気供給管61、62には蒸気供給弁61a 、62a が介装されて
いると共に、上記蒸気排出管71、72には蒸気排出弁71a
、72a が介装されている。
【0022】又、上記チャンバー14、24には、これらチ
ャンバー14、24内の空気を真空吸引するための吸引管8
1、82の一端部が連結、連通されており、この吸引管8
1、82には吸引開閉弁81a 、82a が介装されていると共
に、この吸引開閉弁81a 、82a の他端側には真空ポンプ
(図示せず)が配設されている。
ャンバー14、24内の空気を真空吸引するための吸引管8
1、82の一端部が連結、連通されており、この吸引管8
1、82には吸引開閉弁81a 、82a が介装されていると共
に、この吸引開閉弁81a 、82a の他端側には真空ポンプ
(図示せず)が配設されている。
【0023】次に、上記成形装置Aを用いて発泡樹脂成
形品を成形する要領について説明する。先ず、上記チャ
ンバー14、24を備えた一対の雌雄成形型1、2を型閉め
し、この雌雄成形型1、2の成形壁部13、23の対向面間
によってキャビティ3を形成する(型閉め工程)。
形品を成形する要領について説明する。先ず、上記チャ
ンバー14、24を備えた一対の雌雄成形型1、2を型閉め
し、この雌雄成形型1、2の成形壁部13、23の対向面間
によってキャビティ3を形成する(型閉め工程)。
【0024】この型閉め工程の後又は型閉め工程の始ま
り若しくは途上から、予備加熱媒体供給弁411a、421aを
開放して予備加熱媒体供給管411 、421 を通じて雌雄成
形型1、2の流路131 、231 内の双方に予備加熱媒体を
供給すると共に、媒体排出弁51a 、52a を開放して媒体
排出管51、52を通じて流路131 、231 内を流通する予備
加熱媒体を排出することによって、上記流路131 、231
に予備加熱媒体を連続的に流通させて、上記キャビティ
3を形成する成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内を
予備加熱する(予備加熱工程)。この予備加熱温度は、
後述する発泡性樹脂粒子が二次発泡を開始しない温度と
なるように調整される。又、上記雌雄成形型1、2の何
れか一方の流路131 、231 にのみ予備加熱媒体を供給、
流通させて雌雄成形型1、2の何れか一方の成形壁部1
3、23のみを予備加熱するものであってもよい。なお、
上記予備加熱媒体としては、蒸気、熱湯、加熱オイル等
の何れであってもよいが、取り扱い性の容易さから蒸気
が好ましい。
り若しくは途上から、予備加熱媒体供給弁411a、421aを
開放して予備加熱媒体供給管411 、421 を通じて雌雄成
形型1、2の流路131 、231 内の双方に予備加熱媒体を
供給すると共に、媒体排出弁51a 、52a を開放して媒体
排出管51、52を通じて流路131 、231 内を流通する予備
加熱媒体を排出することによって、上記流路131 、231
に予備加熱媒体を連続的に流通させて、上記キャビティ
3を形成する成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内を
予備加熱する(予備加熱工程)。この予備加熱温度は、
後述する発泡性樹脂粒子が二次発泡を開始しない温度と
なるように調整される。又、上記雌雄成形型1、2の何
れか一方の流路131 、231 にのみ予備加熱媒体を供給、
流通させて雌雄成形型1、2の何れか一方の成形壁部1
3、23のみを予備加熱するものであってもよい。なお、
上記予備加熱媒体としては、蒸気、熱湯、加熱オイル等
の何れであってもよいが、取り扱い性の容易さから蒸気
が好ましい。
【0025】続いて、雌成形型1のフィラー弁を開放し
て発泡性樹脂粒子供給管を通じてキャビティ3内に発泡
性樹脂粒子を供給、充填する(充填工程)。この時、上
記予備加熱媒体供給弁411a、421aは開放状態を維持して
いるが、上記媒体排出弁51a、52a は閉止されており、
上記雌雄成形型1、2の流路131 、231 内における予備
加熱媒体の流通を停止させている。
て発泡性樹脂粒子供給管を通じてキャビティ3内に発泡
性樹脂粒子を供給、充填する(充填工程)。この時、上
記予備加熱媒体供給弁411a、421aは開放状態を維持して
いるが、上記媒体排出弁51a、52a は閉止されており、
上記雌雄成形型1、2の流路131 、231 内における予備
加熱媒体の流通を停止させている。
【0026】ここで、発泡性樹脂粒子は、発泡剤を含有
させた合成樹脂粒子を予備発泡させて得られたものであ
り、この合成樹脂粒子を構成する合成樹脂としては、従
来から用いられているものであれば、特に限定されず、
例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、
スチレン−無水マレイン共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂等が挙げられ、ポリスチレン系
樹脂が好ましい。
させた合成樹脂粒子を予備発泡させて得られたものであ
り、この合成樹脂粒子を構成する合成樹脂としては、従
来から用いられているものであれば、特に限定されず、
例えば、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、
スチレン−無水マレイン共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル共重合体等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等
のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル系樹脂等が挙げられ、ポリスチレン系
樹脂が好ましい。
【0027】又、上記発泡剤としては、例えば、プロパ
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族鎖状炭化水
素類、シクロペンタン、シクロブタン等の脂肪族環状炭
化水素類、トリクロロトリフルオロメタン、ジクロロジ
フルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、トリ
クロロトリフルオロエタン、メチルクロライド、メチレ
ンクロライド、エチルクロライド等のハロゲン化炭化水
素類が挙げられ、単独で用いられても2種以上が併用さ
れてもよい。なお、発泡助剤として、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、スチレン、シクロヘキサン等の芳
香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類等の公知の溶剤を上記発泡剤に添加してもよい。
ン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族鎖状炭化水
素類、シクロペンタン、シクロブタン等の脂肪族環状炭
化水素類、トリクロロトリフルオロメタン、ジクロロジ
フルオロメタン、ジクロロテトラフルオロメタン、トリ
クロロトリフルオロエタン、メチルクロライド、メチレ
ンクロライド、エチルクロライド等のハロゲン化炭化水
素類が挙げられ、単独で用いられても2種以上が併用さ
れてもよい。なお、発泡助剤として、トルエン、キシレ
ン、エチルベンゼン、スチレン、シクロヘキサン等の芳
香族炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル
類等の公知の溶剤を上記発泡剤に添加してもよい。
【0028】しかる後、上記蒸気供給弁61a 、62a 及び
上記蒸気排出弁71a 、72a を開放して蒸気供給管61、62
を通じて雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内に蒸気
を供給、充満させると共に、この蒸気を雌雄成形型1、
2の蒸気排出管71、72を通じてチャンバー14、24外に排
出することによって、蒸気をチャンバー14、24内に流通
させ、キャビティ3内を所定時間だけ加熱した(型加熱
工程)。その後、上記雌成形型1の蒸気供給弁61a を閉
止すると共に上記雄成形型2の蒸気排出弁72aを閉止し
て、上記雄成形型2の蒸気供給管62を通じて上記雄成形
型2のチャンバー24内に蒸気を供給し、この蒸気を、雄
成形型2の蒸気孔232 を通じてキャビティ3内に流入さ
せて、発泡性樹脂粒子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒
子を加熱、発泡させた上で、上記雌成形型1の蒸気孔13
2 を通じて雌成形型1のチャンバー14内に流入させた
後、上記雌成形型1の蒸気排出管71を通じて外部に排出
させる(一方加熱工程)。続いて、上記雌成形型1の蒸
気供給弁61a 及び上記雄成形型2の蒸気排出弁72a を開
放する一方、上記雄成形型2の蒸気供給弁62a 及び上記
雌成形型1の蒸気排出弁71a を閉止して、上記雌成形型
1の蒸気供給管61を通じて上記雌成形型1のチャンバー
14内に蒸気を供給し、この蒸気を、雌成形型1の蒸気孔
132 を通じてキャビティ3内に流入させて発泡性樹脂粒
子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させ
た上で、上記雄成形型2の蒸気孔232 を通じて雄成形型
2のチャンバー24内に流入させた後、上記雄成形型2の
蒸気排出管72を通じて外部に排出させる(逆一方加熱工
程)。最後に、上記雌雄成形型1、2の蒸気供給弁61a
、62a を共に開放状態とする一方、上記雌雄成形型
1、2の蒸気排出弁71a 、72a を共に閉止し、雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内に蒸気供給管61、62を通
じて蒸気を供給、充満させて、雌雄成形型1、2の成形
壁部13、23を加熱してキャビティ3内を加熱すると共
に、チャンバー14、24内の蒸気を蒸気孔132 、232 を通
じてキャビティ3内の発泡性樹脂粒子に接触させること
によって発泡性樹脂粒子を加熱、発泡(両面加熱工程)
させて発泡樹脂成形品を作製する(型加熱工程〜両面加
熱工程を加熱発泡工程とする)。
上記蒸気排出弁71a 、72a を開放して蒸気供給管61、62
を通じて雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内に蒸気
を供給、充満させると共に、この蒸気を雌雄成形型1、
2の蒸気排出管71、72を通じてチャンバー14、24外に排
出することによって、蒸気をチャンバー14、24内に流通
させ、キャビティ3内を所定時間だけ加熱した(型加熱
工程)。その後、上記雌成形型1の蒸気供給弁61a を閉
止すると共に上記雄成形型2の蒸気排出弁72aを閉止し
て、上記雄成形型2の蒸気供給管62を通じて上記雄成形
型2のチャンバー24内に蒸気を供給し、この蒸気を、雄
成形型2の蒸気孔232 を通じてキャビティ3内に流入さ
せて、発泡性樹脂粒子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒
子を加熱、発泡させた上で、上記雌成形型1の蒸気孔13
2 を通じて雌成形型1のチャンバー14内に流入させた
後、上記雌成形型1の蒸気排出管71を通じて外部に排出
させる(一方加熱工程)。続いて、上記雌成形型1の蒸
気供給弁61a 及び上記雄成形型2の蒸気排出弁72a を開
放する一方、上記雄成形型2の蒸気供給弁62a 及び上記
雌成形型1の蒸気排出弁71a を閉止して、上記雌成形型
1の蒸気供給管61を通じて上記雌成形型1のチャンバー
14内に蒸気を供給し、この蒸気を、雌成形型1の蒸気孔
132 を通じてキャビティ3内に流入させて発泡性樹脂粒
子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させ
た上で、上記雄成形型2の蒸気孔232 を通じて雄成形型
2のチャンバー24内に流入させた後、上記雄成形型2の
蒸気排出管72を通じて外部に排出させる(逆一方加熱工
程)。最後に、上記雌雄成形型1、2の蒸気供給弁61a
、62a を共に開放状態とする一方、上記雌雄成形型
1、2の蒸気排出弁71a 、72a を共に閉止し、雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内に蒸気供給管61、62を通
じて蒸気を供給、充満させて、雌雄成形型1、2の成形
壁部13、23を加熱してキャビティ3内を加熱すると共
に、チャンバー14、24内の蒸気を蒸気孔132 、232 を通
じてキャビティ3内の発泡性樹脂粒子に接触させること
によって発泡性樹脂粒子を加熱、発泡(両面加熱工程)
させて発泡樹脂成形品を作製する(型加熱工程〜両面加
熱工程を加熱発泡工程とする)。
【0029】次に、冷却工程に移り、上記雌雄成形型
1、2の冷却媒体供給弁412a、422a及び媒体排出弁51a
、52a 並びに吸引開閉弁81a 、82a を開放する一方、
これら以外の弁を全て閉止し、上記雌雄成形型1、2の
流路131 、231 内に冷却媒体供給管412 、422 を通じて
冷却媒体を供給、流通させると共に、この冷却媒体を媒
体排出管51、52を通じて外部に排出することによってキ
ャビティ3内の発泡樹脂成形品を冷却する。なお、上記
冷却媒体としては、特に限定されず、冷却水、冷却エア
ー、冷却オイル、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられる。
1、2の冷却媒体供給弁412a、422a及び媒体排出弁51a
、52a 並びに吸引開閉弁81a 、82a を開放する一方、
これら以外の弁を全て閉止し、上記雌雄成形型1、2の
流路131 、231 内に冷却媒体供給管412 、422 を通じて
冷却媒体を供給、流通させると共に、この冷却媒体を媒
体排出管51、52を通じて外部に排出することによってキ
ャビティ3内の発泡樹脂成形品を冷却する。なお、上記
冷却媒体としては、特に限定されず、冷却水、冷却エア
ー、冷却オイル、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられる。
【0030】更に、上記冷却媒体による冷却に並行して
真空ポンプを駆動させ、上記雌雄成形型1、2のチャン
バー14、24内を吸引管81、82を通じて真空吸引して減圧
状態とする。
真空ポンプを駆動させ、上記雌雄成形型1、2のチャン
バー14、24内を吸引管81、82を通じて真空吸引して減圧
状態とする。
【0031】なお、上記雌雄成形型1、2の流路131 、
231 内への冷却媒体の流通によるキャビティ3内の発泡
樹脂成形品の冷却と、上記雌雄成形型1、2のチャンバ
ー14、24の真空吸引によるキャビティ3内の発泡樹脂成
形品の冷却とは同時に開始されてもそうでなくてもよ
い。
231 内への冷却媒体の流通によるキャビティ3内の発泡
樹脂成形品の冷却と、上記雌雄成形型1、2のチャンバ
ー14、24の真空吸引によるキャビティ3内の発泡樹脂成
形品の冷却とは同時に開始されてもそうでなくてもよ
い。
【0032】上記冷却媒体による冷却と上記チャンバー
14、24内の真空吸引による冷却とを同時に開始しない場
合、即ち、上記冷却媒体による冷却と上記チャンバー1
4、24内の真空吸引による冷却の何れか一方の冷却を先
に開始し、その冷却に後続して他方の冷却を開始する場
合の具体例としては、上記雌雄成形型1、2の流路13
1、231 内に冷却媒体を流通することによって発泡樹脂
成形品の冷却を開始して所定時間経過後に上記雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引を開始しても
よく、又、上記雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内
を真空吸引することによってキャビティ3内の発泡樹脂
成形品の冷却を開始して所定時間経過後に上記雌雄成形
型1、2の流路131 、231 内への冷却媒体の流通を開始
してもよい。
14、24内の真空吸引による冷却とを同時に開始しない場
合、即ち、上記冷却媒体による冷却と上記チャンバー1
4、24内の真空吸引による冷却の何れか一方の冷却を先
に開始し、その冷却に後続して他方の冷却を開始する場
合の具体例としては、上記雌雄成形型1、2の流路13
1、231 内に冷却媒体を流通することによって発泡樹脂
成形品の冷却を開始して所定時間経過後に上記雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引を開始しても
よく、又、上記雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内
を真空吸引することによってキャビティ3内の発泡樹脂
成形品の冷却を開始して所定時間経過後に上記雌雄成形
型1、2の流路131 、231 内への冷却媒体の流通を開始
してもよい。
【0033】すると、上記チャンバー14、24内と上記キ
ャビティ3内とは蒸気孔132 、232を通じて連結、連通
した状態となっていることから、上記真空ポンプによる
真空吸引によって発泡樹脂成形品のあるキャビティ3内
も減圧状態となる。
ャビティ3内とは蒸気孔132 、232を通じて連結、連通
した状態となっていることから、上記真空ポンプによる
真空吸引によって発泡樹脂成形品のあるキャビティ3内
も減圧状態となる。
【0034】一方、発泡性樹脂粒子の加熱、発泡に用い
られた蒸気が上記冷却による温度低下に伴って凝縮、液
化し、この凝縮水はキャビティ3内にある発泡樹脂成形
品の表面及び内部に存在している。
られた蒸気が上記冷却による温度低下に伴って凝縮、液
化し、この凝縮水はキャビティ3内にある発泡樹脂成形
品の表面及び内部に存在している。
【0035】しかるに、上記発泡樹脂成形品の表面及び
内部に存在する凝縮水は上述のようにして減圧状態とな
ることによって円滑に気化し、この凝縮水の気化熱によ
って発泡樹脂成形品が冷却されると共に、この気化した
水分は直ちに真空ポンプによって吸引されて吸引管81、
82を通じて外部に排出、除去される。
内部に存在する凝縮水は上述のようにして減圧状態とな
ることによって円滑に気化し、この凝縮水の気化熱によ
って発泡樹脂成形品が冷却されると共に、この気化した
水分は直ちに真空ポンプによって吸引されて吸引管81、
82を通じて外部に排出、除去される。
【0036】このように、キャビティ3内の発泡樹脂成
形品を、雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に冷却媒
体を流通させることによって冷却するのに並行してチャ
ンバー14、24内を真空吸引によって発泡樹脂成形品表面
及び内部に存在する凝縮水を減圧気化させ、この凝縮水
の気化熱により冷却しており、よって、発泡樹脂成形品
は、短時間のうちに効果的に冷却される。又、上述の如
く、発泡樹脂成形品の表面に付着した凝縮水及び発泡樹
脂成形品内部に進入した凝縮水を減圧気化させて強制的
に吸引除去しており、含水率の低い発泡樹脂成形品を得
ることができる。
形品を、雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に冷却媒
体を流通させることによって冷却するのに並行してチャ
ンバー14、24内を真空吸引によって発泡樹脂成形品表面
及び内部に存在する凝縮水を減圧気化させ、この凝縮水
の気化熱により冷却しており、よって、発泡樹脂成形品
は、短時間のうちに効果的に冷却される。又、上述の如
く、発泡樹脂成形品の表面に付着した凝縮水及び発泡樹
脂成形品内部に進入した凝縮水を減圧気化させて強制的
に吸引除去しており、含水率の低い発泡樹脂成形品を得
ることができる。
【0037】そして、キャビティ3内の発泡樹脂成形品
を所定温度まで冷却した後、雌雄成形型1、2の冷却媒
体供給弁412a、422aを閉止して流路131 、231 への冷却
媒体の供給を停止する。
を所定温度まで冷却した後、雌雄成形型1、2の冷却媒
体供給弁412a、422aを閉止して流路131 、231 への冷却
媒体の供給を停止する。
【0038】なお、上記真空ポンプによる上記雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引は、上記雌雄
成形型1、2の流路131 、231 内の冷却媒体による冷却
終了後も適宜行われてもよく、このように、冷却媒体に
よる冷却が終了した後も上記真空ポンプにより上記雌雄
成形型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引を行うこ
とによって、キャビティ3内の発泡樹脂成形品表面及び
内部に存在する凝縮水の除去をより確実なものとするこ
とができ、より含水率の低い発泡樹脂成形品を得ること
ができる。
型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引は、上記雌雄
成形型1、2の流路131 、231 内の冷却媒体による冷却
終了後も適宜行われてもよく、このように、冷却媒体に
よる冷却が終了した後も上記真空ポンプにより上記雌雄
成形型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引を行うこ
とによって、キャビティ3内の発泡樹脂成形品表面及び
内部に存在する凝縮水の除去をより確実なものとするこ
とができ、より含水率の低い発泡樹脂成形品を得ること
ができる。
【0039】続いて、雌雄成形型1、2に配設された真
空ポンプを停止させると共に吸引開閉弁81a 、82a を閉
止し、更に、雌雄成形型1、2の蒸気排出弁71a 、72a
を開放させて、雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内
の減圧状態を開放してチャンバー14、24内を大気圧とし
た上で、上記移動台21を移動させることによって上記雌
雄成形型1、2を型開きし、雌成形型1に設けられた押
出ピンを作動させてキャビティ3内の発泡樹脂成形品を
離型させ取り出すことができる(型開き工程)。
空ポンプを停止させると共に吸引開閉弁81a 、82a を閉
止し、更に、雌雄成形型1、2の蒸気排出弁71a 、72a
を開放させて、雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内
の減圧状態を開放してチャンバー14、24内を大気圧とし
た上で、上記移動台21を移動させることによって上記雌
雄成形型1、2を型開きし、雌成形型1に設けられた押
出ピンを作動させてキャビティ3内の発泡樹脂成形品を
離型させ取り出すことができる(型開き工程)。
【0040】そして、型閉め工程〜型開き工程を一連の
成形工程とし、この成形工程を繰り返し行って発泡樹脂
成形品を連続的に成形するが、次の成形工程に要する時
間の短縮化を図るために、上記型開き工程の後又は上記
型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の
型閉め工程の途上又は終了に至るまでにおいて、上記予
備加熱工程と同様の要領で雌雄成形型1、2の成形壁部
13、23、即ち、キャビティ3内を予備加熱しておいても
よい。
成形工程とし、この成形工程を繰り返し行って発泡樹脂
成形品を連続的に成形するが、次の成形工程に要する時
間の短縮化を図るために、上記型開き工程の後又は上記
型開き工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の
型閉め工程の途上又は終了に至るまでにおいて、上記予
備加熱工程と同様の要領で雌雄成形型1、2の成形壁部
13、23、即ち、キャビティ3内を予備加熱しておいても
よい。
【0041】具体的には、雌雄成形型1、2の予備加熱
媒体供給弁411a、421aを開放させて予備加熱媒体供給管
411 、421 を通じて雌雄成形型1、2の流路131 、231
内に予備加熱媒体を供給させると共に媒体排出管51、52
を通じて外部に排出することによって、上記流路131 、
231 内に予備加熱媒体を流通させ、雌雄成形型1、2の
成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内を予備加熱す
る。
媒体供給弁411a、421aを開放させて予備加熱媒体供給管
411 、421 を通じて雌雄成形型1、2の流路131 、231
内に予備加熱媒体を供給させると共に媒体排出管51、52
を通じて外部に排出することによって、上記流路131 、
231 内に予備加熱媒体を流通させ、雌雄成形型1、2の
成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内を予備加熱す
る。
【0042】ここで、上記では、雌雄成形型1、2で形
成されるキャビティ3内(雌雄成形型1、2の成形壁部
13、23)の予備加熱を雌雄成形型1、2の流路131 、23
1 の双方に予備加熱媒体を流通させることによって行っ
たが、何れか一方の成形型の流路にのみ予備加熱媒体を
流通させてキャビティ3内の予備加熱を行うものであっ
てもよい。
成されるキャビティ3内(雌雄成形型1、2の成形壁部
13、23)の予備加熱を雌雄成形型1、2の流路131 、23
1 の双方に予備加熱媒体を流通させることによって行っ
たが、何れか一方の成形型の流路にのみ予備加熱媒体を
流通させてキャビティ3内の予備加熱を行うものであっ
てもよい。
【0043】このような場合には、上記加熱発泡工程に
おいて、予備加熱媒体を流通させていない成形型のチャ
ンバー内への蒸気の供給圧力を、予備加熱媒体を流通さ
せた成形型のチャンバー内への蒸気の供給圧力よりも大
きくして雌雄成形型の加熱状態の均一化を図ることが好
ましい。
おいて、予備加熱媒体を流通させていない成形型のチャ
ンバー内への蒸気の供給圧力を、予備加熱媒体を流通さ
せた成形型のチャンバー内への蒸気の供給圧力よりも大
きくして雌雄成形型の加熱状態の均一化を図ることが好
ましい。
【0044】又、上記では、上記雌雄成形型1、2のキ
ャビティ3内に発泡性樹脂粒子のみを充填させた場合に
ついて説明したが、上記キャビティ3内に発泡性樹脂粒
子を充填させる前に上記キャビティ3内における雌雄成
形型1、2の少なくとも一方の成形壁部13、23に沿って
合成樹脂シート、不織布、金属シート等のシート状物を
予め配設しておき、得られる発泡樹脂成形品の片面又は
両面にシート状物を積層一体化させてもよい。
ャビティ3内に発泡性樹脂粒子のみを充填させた場合に
ついて説明したが、上記キャビティ3内に発泡性樹脂粒
子を充填させる前に上記キャビティ3内における雌雄成
形型1、2の少なくとも一方の成形壁部13、23に沿って
合成樹脂シート、不織布、金属シート等のシート状物を
予め配設しておき、得られる発泡樹脂成形品の片面又は
両面にシート状物を積層一体化させてもよい。
【0045】この時、上述の如く、発泡樹脂成形品の冷
却工程において、発泡樹脂成形品に冷却水を噴霧してい
ないことから、冷却水によってシート状物が損なわれる
といったこともなく、片面又は両面にシート状物が積層
一体化された美麗な発泡樹脂成形品を得ることができ
る。
却工程において、発泡樹脂成形品に冷却水を噴霧してい
ないことから、冷却水によってシート状物が損なわれる
といったこともなく、片面又は両面にシート状物が積層
一体化された美麗な発泡樹脂成形品を得ることができ
る。
【0046】
【実施例】(実施例1)図1に示した成形装置Aを用い
て以下の要領で発泡樹脂成形品を得た。即ち、先ず、上
記雌雄成形型1、2(材質:ジュラルミン)を型閉め
し、この雌雄成形型1、2の成形壁部13、23の対向面間
によってキャビティ3を形成した(型閉め工程)。
て以下の要領で発泡樹脂成形品を得た。即ち、先ず、上
記雌雄成形型1、2(材質:ジュラルミン)を型閉め
し、この雌雄成形型1、2の成形壁部13、23の対向面間
によってキャビティ3を形成した(型閉め工程)。
【0047】この型閉め工程の始めから、予備加熱媒体
供給弁411a、421aを開放して予備加熱媒体供給管411 、
421 を通じて雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に1
20℃の予備加熱蒸気を供給すると共に、媒体排出弁51
a 、52a を開放して媒体排出管51、52を通じて流路131
、231 内を流通させた予備加熱蒸気を排出することに
よって、上記流路131 、231 に予備加熱蒸気を連続的に
流通させて上記雌雄成形型1、2の成形壁部13、23、即
ち、キャビティ3内を予備加熱した(予備加熱工程)。
この時、蒸気排出弁71a 、72a も開放しておく。なお、
上記予備加熱工程は、後述するように、上記型閉め工程
に先立って行われた成形工程における型開き工程の開始
と同時に行われる予備加熱工程から連続して行われたも
のである。
供給弁411a、421aを開放して予備加熱媒体供給管411 、
421 を通じて雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に1
20℃の予備加熱蒸気を供給すると共に、媒体排出弁51
a 、52a を開放して媒体排出管51、52を通じて流路131
、231 内を流通させた予備加熱蒸気を排出することに
よって、上記流路131 、231 に予備加熱蒸気を連続的に
流通させて上記雌雄成形型1、2の成形壁部13、23、即
ち、キャビティ3内を予備加熱した(予備加熱工程)。
この時、蒸気排出弁71a 、72a も開放しておく。なお、
上記予備加熱工程は、後述するように、上記型閉め工程
に先立って行われた成形工程における型開き工程の開始
と同時に行われる予備加熱工程から連続して行われたも
のである。
【0048】続いて、雌成形型1のフィラー弁を開放し
て発泡性樹脂粒子供給管を通じてキャビティ3内に発泡
剤を含むポリスチレン樹脂粒子(積水化成品社製 商品
名「エスレンビーズHDMF」)を嵩倍率60倍に予備
発泡させた発泡性樹脂粒子を供給、充填した(充填工
程)。
て発泡性樹脂粒子供給管を通じてキャビティ3内に発泡
剤を含むポリスチレン樹脂粒子(積水化成品社製 商品
名「エスレンビーズHDMF」)を嵩倍率60倍に予備
発泡させた発泡性樹脂粒子を供給、充填した(充填工
程)。
【0049】なお、上記充填工程の開始から終了に至る
まで、上記予備加熱媒体供給弁411a、421aを開放状態に
維持する一方、上記媒体排出弁51a 、52a を閉止して、
上記雌雄成形型1、2の流路131 、231 内における予備
加熱蒸気の流通を停止させ、予備加熱蒸気を流路131 、
231 内に滞留させた状態に維持し、この流路131 、231
内に滞留させた予備加熱蒸気によって雌雄成形型1、2
の成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内の予備加熱を
継続して行った。
まで、上記予備加熱媒体供給弁411a、421aを開放状態に
維持する一方、上記媒体排出弁51a 、52a を閉止して、
上記雌雄成形型1、2の流路131 、231 内における予備
加熱蒸気の流通を停止させ、予備加熱蒸気を流路131 、
231 内に滞留させた状態に維持し、この流路131 、231
内に滞留させた予備加熱蒸気によって雌雄成形型1、2
の成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内の予備加熱を
継続して行った。
【0050】しかる後、上記蒸気供給弁61a 、62a を開
放して蒸気供給管61、62を通じて雌雄成形型1、2のチ
ャンバー14、24内に100℃の蒸気を供給、充満させる
と共に、この蒸気を雌雄成形型1、2の蒸気排出管71、
72を通じてチャンバー14、24外に排出することによっ
て、蒸気をチャンバー14、24内に流通させ、キャビティ
3内を所定時間だけ加熱した(型加熱工程)。その後、
上記雌成形型1の蒸気供給弁61a を閉止すると共に上記
雄成形型2の蒸気排出弁72a を閉止して、上記雄成形型
2の蒸気供給管62を通じて上記雄成形型2のチャンバー
24内に105℃の蒸気を供給し、この蒸気を雄成形型2
の蒸気孔232 を通じてキャビティ3内に流入させて発泡
性樹脂粒子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒子を加熱発
泡させた上で、上記雌成形型1の蒸気孔132 を通じて雌
成形型1のチャンバー14内に流入させた後、上記雌成形
型1の蒸気排出管71を通じて外部に排出させた(一方加
熱工程)。続いて、上記雌成形型1の蒸気供給弁61a 及
び上記雄成形型2の蒸気排出弁72a を開放する一方、上
記雄成形型2の蒸気供給弁62a 及び上記雌成形型1の蒸
気排出弁71a を閉止して、上記雌成形型1の蒸気供給管
61を通じて上記雌成形型1のチャンバー14内に105℃
の蒸気を供給、充満させ、この蒸気を雌成形型1の蒸気
孔132 を通じてキャビティ3内に流入させて発泡性樹脂
粒子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒子を加熱、発泡さ
せた上で、上記雄成形型2の蒸気孔232を通じて雄成形
型2のチャンバー24内に流入させた後、上記雄成形型2
の蒸気排出管72を通じて外部に排出させた(逆一方加熱
工程)。最後に、上記雌雄成形型1、2の蒸気供給弁61
a 、62a を共に開放状態とする一方、上記雌雄成形型
1、2の蒸気排出弁71a 、72a を共に閉止し、雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内に115℃の蒸気を充満
させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡(両面加熱工程)さ
せて発泡樹脂成形品を作製した。
放して蒸気供給管61、62を通じて雌雄成形型1、2のチ
ャンバー14、24内に100℃の蒸気を供給、充満させる
と共に、この蒸気を雌雄成形型1、2の蒸気排出管71、
72を通じてチャンバー14、24外に排出することによっ
て、蒸気をチャンバー14、24内に流通させ、キャビティ
3内を所定時間だけ加熱した(型加熱工程)。その後、
上記雌成形型1の蒸気供給弁61a を閉止すると共に上記
雄成形型2の蒸気排出弁72a を閉止して、上記雄成形型
2の蒸気供給管62を通じて上記雄成形型2のチャンバー
24内に105℃の蒸気を供給し、この蒸気を雄成形型2
の蒸気孔232 を通じてキャビティ3内に流入させて発泡
性樹脂粒子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒子を加熱発
泡させた上で、上記雌成形型1の蒸気孔132 を通じて雌
成形型1のチャンバー14内に流入させた後、上記雌成形
型1の蒸気排出管71を通じて外部に排出させた(一方加
熱工程)。続いて、上記雌成形型1の蒸気供給弁61a 及
び上記雄成形型2の蒸気排出弁72a を開放する一方、上
記雄成形型2の蒸気供給弁62a 及び上記雌成形型1の蒸
気排出弁71a を閉止して、上記雌成形型1の蒸気供給管
61を通じて上記雌成形型1のチャンバー14内に105℃
の蒸気を供給、充満させ、この蒸気を雌成形型1の蒸気
孔132 を通じてキャビティ3内に流入させて発泡性樹脂
粒子に接触、通過させ、発泡性樹脂粒子を加熱、発泡さ
せた上で、上記雄成形型2の蒸気孔232を通じて雄成形
型2のチャンバー24内に流入させた後、上記雄成形型2
の蒸気排出管72を通じて外部に排出させた(逆一方加熱
工程)。最後に、上記雌雄成形型1、2の蒸気供給弁61
a 、62a を共に開放状態とする一方、上記雌雄成形型
1、2の蒸気排出弁71a 、72a を共に閉止し、雌雄成形
型1、2のチャンバー14、24内に115℃の蒸気を充満
させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡(両面加熱工程)さ
せて発泡樹脂成形品を作製した。
【0051】次に、冷却工程に移り、上記雌雄成形型
1、2の冷却媒体供給弁412a、422a及び媒体排出弁51a
、52a 並びに吸引開閉弁81a 、82a を開放する一方、
これら以外の弁を全て閉止し、上記雌雄成形型1、2の
流路131 、231 内に冷却媒体供給管412 、422 を通じて
35℃の冷却水を供給、流通させると共に、この冷却水
を媒体排出管51、52を通じて外部に排出することによっ
てキャビティ3内の発泡樹脂成形品を冷却した。
1、2の冷却媒体供給弁412a、422a及び媒体排出弁51a
、52a 並びに吸引開閉弁81a 、82a を開放する一方、
これら以外の弁を全て閉止し、上記雌雄成形型1、2の
流路131 、231 内に冷却媒体供給管412 、422 を通じて
35℃の冷却水を供給、流通させると共に、この冷却水
を媒体排出管51、52を通じて外部に排出することによっ
てキャビティ3内の発泡樹脂成形品を冷却した。
【0052】更に、上記冷却媒体による冷却の開始と同
時に真空ポンプを駆動させ、上記雌雄成形型1、2のチ
ャンバー14、24内を真空吸引してゲージ圧において−
0.08MPaの減圧状態とした。
時に真空ポンプを駆動させ、上記雌雄成形型1、2のチ
ャンバー14、24内を真空吸引してゲージ圧において−
0.08MPaの減圧状態とした。
【0053】そして、キャビティ3内の発泡樹脂成形品
を所定温度まで冷却した後、雌雄成形型1、2の冷却媒
体供給弁412a、422aを閉止して流路131 、231 への冷却
媒体の供給を停止した。なお、上記真空ポンプによる上
記雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引は
そのまま継続した。
を所定温度まで冷却した後、雌雄成形型1、2の冷却媒
体供給弁412a、422aを閉止して流路131 、231 への冷却
媒体の供給を停止した。なお、上記真空ポンプによる上
記雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内の真空吸引は
そのまま継続した。
【0054】続いて、雌雄成形型1、2に配設した真空
ポンプを停止させると共に吸引開閉弁81a 、82a を閉止
し、更に、雌雄成形型1、2の蒸気排出弁71a 、72a を
開放させ、雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内の減
圧状態を開放して大気圧とした上で、上記移動台21を移
動させることによって上記雌雄成形型1、2を型開き
し、雌成形型1に設けられた押出ピンを作動させ、キャ
ビティ3内の発泡樹脂成形品Bを離型させて取り出した
(型開き工程)。
ポンプを停止させると共に吸引開閉弁81a 、82a を閉止
し、更に、雌雄成形型1、2の蒸気排出弁71a 、72a を
開放させ、雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内の減
圧状態を開放して大気圧とした上で、上記移動台21を移
動させることによって上記雌雄成形型1、2を型開き
し、雌成形型1に設けられた押出ピンを作動させ、キャ
ビティ3内の発泡樹脂成形品Bを離型させて取り出した
(型開き工程)。
【0055】更に、上記雌雄成形型1、2の型開きの開
始と同時に上記雌雄成形型1、2の予備加熱媒体供給弁
411a、421aを開放し、予備加熱媒体供給管411 、421 を
通じて雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に120℃
の予備加熱蒸気を供給させると共に媒体排出管51、52を
通じて外部に排出することによって、上記流路131 、23
1 内に120℃の予備加熱蒸気を流通させ、雌雄成形型
1、2の成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内を予備
加熱した。
始と同時に上記雌雄成形型1、2の予備加熱媒体供給弁
411a、421aを開放し、予備加熱媒体供給管411 、421 を
通じて雌雄成形型1、2の流路131 、231 内に120℃
の予備加熱蒸気を供給させると共に媒体排出管51、52を
通じて外部に排出することによって、上記流路131 、23
1 内に120℃の予備加熱蒸気を流通させ、雌雄成形型
1、2の成形壁部13、23、即ち、キャビティ3内を予備
加熱した。
【0056】そして、上記型閉め工程〜上記型開き工程
を一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返し行って
複数個の発泡性樹脂成形品Bを連続的に成形した。この
発泡樹脂成形品Bは、図2に示したように、外底面が縦
550mm×横350mmの平面縦長長方形状で高さが
170mm、肉厚が25mmの有底四角筒状に形成され
てあり、嵩倍率は60倍であった。
を一連の成形工程とし、この成形工程を繰り返し行って
複数個の発泡性樹脂成形品Bを連続的に成形した。この
発泡樹脂成形品Bは、図2に示したように、外底面が縦
550mm×横350mmの平面縦長長方形状で高さが
170mm、肉厚が25mmの有底四角筒状に形成され
てあり、嵩倍率は60倍であった。
【0057】(比較例1)図1に示した成形装置Aにお
いて、雌雄成形型1、2に流路131 、231 を形成しない
一方、雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内に冷却水
噴霧部材を配設し、この冷却水噴霧部材からシャワー状
の冷却水を雌雄成形型1、2の成形壁部13、23の成形面
と反対側に全面的に噴霧可能に構成した成形装置を用い
た。
いて、雌雄成形型1、2に流路131 、231 を形成しない
一方、雌雄成形型1、2のチャンバー14、24内に冷却水
噴霧部材を配設し、この冷却水噴霧部材からシャワー状
の冷却水を雌雄成形型1、2の成形壁部13、23の成形面
と反対側に全面的に噴霧可能に構成した成形装置を用い
た。
【0058】そして、上記成形装置を用い、充填工程の
終了後、蒸気供給弁61a 、62a 及び蒸気排出弁71a 、72
a を開放して蒸気供給管61、62を通じて雌雄成形型1、
2のチャンバー14、24内に118℃の蒸気を供給、充満
させると共に、この蒸気を雌雄成形型1、2の蒸気排出
管71、72を通じてチャンバー14、24外に排出することに
よって、蒸気をチャンバー14、24内に流通させ、雌雄成
形型1、2の成形壁部13、23(キャビティ3内)を所定
時間だけ予備加熱し、しかる後、型加熱工程を行ったこ
と、更に、冷却工程において、冷却水噴霧部材から雌雄
成形型1、2の成形壁部13、23の成形面と反対側に35
℃の冷却水を全面的に噴霧してキャビティ3内の発泡樹
脂成形品を冷却した後、雌雄成形型1、2のチャンバー
14、24内の真空吸引を行ったこと以外は実施例1と同様
にして同一形状で且つ同一嵩倍率の発泡樹脂成形品Bを
得た。なお、冷却工程において、発泡樹脂成形品の冷却
に用いられた冷却水は、雌雄成形型1、2の蒸気排出弁
71a 、72a を開放し、蒸気排出管71、72を通じてチャン
バー14、24外に排出した。
終了後、蒸気供給弁61a 、62a 及び蒸気排出弁71a 、72
a を開放して蒸気供給管61、62を通じて雌雄成形型1、
2のチャンバー14、24内に118℃の蒸気を供給、充満
させると共に、この蒸気を雌雄成形型1、2の蒸気排出
管71、72を通じてチャンバー14、24外に排出することに
よって、蒸気をチャンバー14、24内に流通させ、雌雄成
形型1、2の成形壁部13、23(キャビティ3内)を所定
時間だけ予備加熱し、しかる後、型加熱工程を行ったこ
と、更に、冷却工程において、冷却水噴霧部材から雌雄
成形型1、2の成形壁部13、23の成形面と反対側に35
℃の冷却水を全面的に噴霧してキャビティ3内の発泡樹
脂成形品を冷却した後、雌雄成形型1、2のチャンバー
14、24内の真空吸引を行ったこと以外は実施例1と同様
にして同一形状で且つ同一嵩倍率の発泡樹脂成形品Bを
得た。なお、冷却工程において、発泡樹脂成形品の冷却
に用いられた冷却水は、雌雄成形型1、2の蒸気排出弁
71a 、72a を開放し、蒸気排出管71、72を通じてチャン
バー14、24外に排出した。
【0059】(比較例2)図1に示した成形装置Aにお
いて、雌雄成形型1、2に吸引管81、82、吸引開閉弁81
a 、82a 及び真空ポンプを配設していない成形装置を用
いた。
いて、雌雄成形型1、2に吸引管81、82、吸引開閉弁81
a 、82a 及び真空ポンプを配設していない成形装置を用
いた。
【0060】そして、上記成形装置を用い、雌雄成形型
1、2のチャンバー14、24内の真空吸引を行わなかった
こと以外は実施例1と同様にして同一形状で且つ同一嵩
倍率の発泡樹脂成形品Bを得た。
1、2のチャンバー14、24内の真空吸引を行わなかった
こと以外は実施例1と同様にして同一形状で且つ同一嵩
倍率の発泡樹脂成形品Bを得た。
【0061】以上の如くして発泡樹脂成形品Bを得る際
の各工程に要した時間、一連の成形工程に要した時間
(成形工程所要時間)及び得られた発泡樹脂成形品Bの
含水率を以下に示した方法で測定し、その結果を表1に
示した。
の各工程に要した時間、一連の成形工程に要した時間
(成形工程所要時間)及び得られた発泡樹脂成形品Bの
含水率を以下に示した方法で測定し、その結果を表1に
示した。
【0062】(成形工程所要時間)成形工程所要時間を
型閉め工程の開始から型開き工程の完了までの時間とし
た。なお、各工程に要した時間及び成形工程所要時間
は、複数回行った成形工程における各工程の平均所要時
間とした。又、表1に示した成形工程所要時間には、上
述した型閉め工程、予備加熱工程、充填工程、加熱発泡
工程、冷却工程、型開き工程の他に、これら工程間にお
いて適宜行われるクラッキング工程、プリブロー工程、
ブローバック工程等が含まれている。
型閉め工程の開始から型開き工程の完了までの時間とし
た。なお、各工程に要した時間及び成形工程所要時間
は、複数回行った成形工程における各工程の平均所要時
間とした。又、表1に示した成形工程所要時間には、上
述した型閉め工程、予備加熱工程、充填工程、加熱発泡
工程、冷却工程、型開き工程の他に、これら工程間にお
いて適宜行われるクラッキング工程、プリブロー工程、
ブローバック工程等が含まれている。
【0063】(発泡樹脂成形品の含水率)
発泡樹脂成形品Bの含水率(%)=100×(成形直後
の発泡樹脂成形品Bの重量−60℃で24時間乾燥後の
発泡樹脂成形品Bの重量)/60℃で24時間乾燥後の
発泡樹脂成形品Bの重量
の発泡樹脂成形品Bの重量−60℃で24時間乾燥後の
発泡樹脂成形品Bの重量)/60℃で24時間乾燥後の
発泡樹脂成形品Bの重量
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】本発明の発泡樹脂成形品の成形方法は、
チャンバーを備えた一対の雌雄成形型を型閉めし、この
雌雄成形型の対向面間にキャビティを形成する型閉め工
程と、このキャビティを形成する上記雌雄成形型の成形
壁部内に形成された流路内の何れか一方又は双方に予備
加熱媒体を流通させて成形壁部を予備加熱する予備加熱
工程と、上記キャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填する
充填工程と、上記雌雄成形型のチャンバー内に蒸気を供
給してキャビティとチャンバーとを連結、連通する蒸気
孔を通じてチャンバー内の蒸気を発泡性樹脂粒子に接触
させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させる加熱発泡工程
と、上記キャビティ内の発泡樹脂成形品を冷却させる冷
却工程と、上記雌雄成形型を型開きして上記発泡樹脂成
形品を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、こ
の成形工程を繰り返し行う発泡樹脂成形品の成形方法で
あって、上記冷却工程が、上記雌雄成形型の流路内に冷
却媒体を流通させるのに並行してチャンバー内を真空吸
引することによってキャビティ内の発泡樹脂成形品を冷
却させることを特徴とするので、キャビティ内の発泡樹
脂成形品を、雌雄成形型の流路内に流通させた冷却媒体
によって冷却するのに並行してチャンバー内の真空吸引
による発泡樹脂成形品の表面及び内部に存在する凝縮水
の減圧気化に伴う気化熱によって冷却しており、冷却効
果の向上と、冷却工程の短縮化により一連の成形工程に
要する時間の短縮化を図ることができ、特に、工業的に
大量の発泡樹脂成形品を連続的に成形する場合には大幅
な成形時間の短縮を図ることができる。
チャンバーを備えた一対の雌雄成形型を型閉めし、この
雌雄成形型の対向面間にキャビティを形成する型閉め工
程と、このキャビティを形成する上記雌雄成形型の成形
壁部内に形成された流路内の何れか一方又は双方に予備
加熱媒体を流通させて成形壁部を予備加熱する予備加熱
工程と、上記キャビティ内に発泡性樹脂粒子を充填する
充填工程と、上記雌雄成形型のチャンバー内に蒸気を供
給してキャビティとチャンバーとを連結、連通する蒸気
孔を通じてチャンバー内の蒸気を発泡性樹脂粒子に接触
させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させる加熱発泡工程
と、上記キャビティ内の発泡樹脂成形品を冷却させる冷
却工程と、上記雌雄成形型を型開きして上記発泡樹脂成
形品を取り出す型開き工程とを一連の成形工程とし、こ
の成形工程を繰り返し行う発泡樹脂成形品の成形方法で
あって、上記冷却工程が、上記雌雄成形型の流路内に冷
却媒体を流通させるのに並行してチャンバー内を真空吸
引することによってキャビティ内の発泡樹脂成形品を冷
却させることを特徴とするので、キャビティ内の発泡樹
脂成形品を、雌雄成形型の流路内に流通させた冷却媒体
によって冷却するのに並行してチャンバー内の真空吸引
による発泡樹脂成形品の表面及び内部に存在する凝縮水
の減圧気化に伴う気化熱によって冷却しており、冷却効
果の向上と、冷却工程の短縮化により一連の成形工程に
要する時間の短縮化を図ることができ、特に、工業的に
大量の発泡樹脂成形品を連続的に成形する場合には大幅
な成形時間の短縮を図ることができる。
【0066】又、本発明の発泡樹脂成形品の成形方法で
は、雌雄成形型のチャンバー内を真空吸引することによ
って、キャビティ内にある発泡樹脂成形品表面及び内部
に存在する凝縮水を減圧気化させてキャビティ内から蒸
気孔を通じて強制的に吸引、除去しており、含水率の低
い発泡樹脂成形品を得ることができる。
は、雌雄成形型のチャンバー内を真空吸引することによ
って、キャビティ内にある発泡樹脂成形品表面及び内部
に存在する凝縮水を減圧気化させてキャビティ内から蒸
気孔を通じて強制的に吸引、除去しており、含水率の低
い発泡樹脂成形品を得ることができる。
【0067】更に、発泡性樹脂粒子の充填に先んじてキ
ャビティ内が予備加熱されているので、キャビティ内に
蒸気を送り込んで上記発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させ
る際、蒸気がキャビティ内で冷却されることに起因する
凝縮水の発生を抑制することができ、よって、含水率の
低い発泡樹脂成形品を得ることができる。
ャビティ内が予備加熱されているので、キャビティ内に
蒸気を送り込んで上記発泡性樹脂粒子を加熱、発泡させ
る際、蒸気がキャビティ内で冷却されることに起因する
凝縮水の発生を抑制することができ、よって、含水率の
低い発泡樹脂成形品を得ることができる。
【0068】一方、発泡樹脂成形品の表面には、発泡性
樹脂粒子同士が発泡融着することにより生じた僅かな隙
間を通じて発泡樹脂成形品の内部にも蒸気の凝縮水が入
り込んでいるが、請求項2に記載の発泡樹脂成形品の成
形方法のように、冷却工程において、チャンバー内の真
空吸引を流路内の冷却媒体による冷却終了後も行えば、
発泡樹脂成形品表面に付着した凝縮水及び内部に入り込
んだ凝縮水をより確実に減圧気化させて発泡樹脂成形品
の冷却をより確実に行えると共にキャビティ内から蒸気
孔を通じてより確実に吸引、除去することができ、より
含水率の低い発泡樹脂成形品を得ることができる。
樹脂粒子同士が発泡融着することにより生じた僅かな隙
間を通じて発泡樹脂成形品の内部にも蒸気の凝縮水が入
り込んでいるが、請求項2に記載の発泡樹脂成形品の成
形方法のように、冷却工程において、チャンバー内の真
空吸引を流路内の冷却媒体による冷却終了後も行えば、
発泡樹脂成形品表面に付着した凝縮水及び内部に入り込
んだ凝縮水をより確実に減圧気化させて発泡樹脂成形品
の冷却をより確実に行えると共にキャビティ内から蒸気
孔を通じてより確実に吸引、除去することができ、より
含水率の低い発泡樹脂成形品を得ることができる。
【0069】更に、請求項3に記載の発泡樹脂成形品の
成形方法の如く、成形工程の型開き工程の後又は型開き
工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型閉め
工程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れか一方又は
双方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、成形壁部を
予備加熱している場合には、蒸気によるキャビティ内の
加熱に先立ってキャビティ内を所定温度まで加熱してお
くことができ、よって、蒸気によるキャビティ内の加熱
に要する時間の短縮化を図って一連の成形工程に要する
時間の短縮化を図ることができる。
成形方法の如く、成形工程の型開き工程の後又は型開き
工程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型閉め
工程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れか一方又は
双方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、成形壁部を
予備加熱している場合には、蒸気によるキャビティ内の
加熱に先立ってキャビティ内を所定温度まで加熱してお
くことができ、よって、蒸気によるキャビティ内の加熱
に要する時間の短縮化を図って一連の成形工程に要する
時間の短縮化を図ることができる。
【図1】発泡樹脂成形品の成形装置を示した概要断面図
である。
である。
【図2】実施例で作製された発泡樹脂成形品を示した斜
視図である。
視図である。
1 雌成形型
13 成形壁部
131 流路
14 チャンバー
2 雄成形型
23 成形壁部
231 流路
24 チャンバー
3 キャビティ
Claims (3)
- 【請求項1】 チャンバーを備えた一対の雌雄成形型を
型閉めし、この雌雄成形型の対向面間にキャビティを形
成する型閉め工程と、このキャビティを形成する上記雌
雄成形型の成形壁部内に形成された流路内の何れか一方
又は双方に予備加熱媒体を流通させて成形壁部を予備加
熱する予備加熱工程と、上記キャビティ内に発泡性樹脂
粒子を充填する充填工程と、上記雌雄成形型のチャンバ
ー内に蒸気を供給してキャビティとチャンバーとを連
結、連通する蒸気孔を通じてチャンバー内の蒸気を発泡
性樹脂粒子に接触させて発泡性樹脂粒子を加熱、発泡さ
せる加熱発泡工程と、上記キャビティ内の発泡樹脂成形
品を冷却させる冷却工程と、上記雌雄成形型を型開きし
て上記発泡樹脂成形品を取り出す型開き工程とを一連の
成形工程とし、この成形工程を繰り返し行う発泡樹脂成
形品の成形方法であって、上記冷却工程が、上記雌雄成
形型の流路内に冷却媒体を流通させるのに並行してチャ
ンバー内を真空吸引することによってキャビティ内の発
泡樹脂成形品を冷却させることを特徴とする発泡樹脂成
形品の成形方法。 - 【請求項2】 冷却工程において、チャンバー内の真空
吸引を流路内の冷却媒体による冷却終了後も行う請求項
1に記載の発泡樹脂成形品の成形方法。 - 【請求項3】 成形工程の型開き工程の後又は型開き工
程の始まり若しくは途上から、次の成形工程の型閉め工
程に至るまでにおいて、雌雄成形型の何れか一方又は双
方の流路内に予備加熱媒体を流通させて、成形壁部を予
備加熱する請求項1又は請求項2に記載の発泡樹脂成形
品の成形方法。
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---|---|---|---|
JP2001333797A JP2003136556A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 発泡樹脂成形品の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001333797A JP2003136556A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 発泡樹脂成形品の成形方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=19149011
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---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2003136556A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001333797A patent/JP2003136556A/ja active Pending
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