JP2003136555A - 滑り止め層付き床材の製造方法及び滑り止め層付き床材 - Google Patents

滑り止め層付き床材の製造方法及び滑り止め層付き床材

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JP2003136555A
JP2003136555A JP2001334849A JP2001334849A JP2003136555A JP 2003136555 A JP2003136555 A JP 2003136555A JP 2001334849 A JP2001334849 A JP 2001334849A JP 2001334849 A JP2001334849 A JP 2001334849A JP 2003136555 A JP2003136555 A JP 2003136555A
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Japan
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roll
self
adhesive
flooring
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JP2001334849A
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Eitoku Yasuda
永徳 安田
Shoho Matsumoto
昌宝 松本
Yoshiro Nishi
美郎 西
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SHINKO KASEI KK
Tajima Inc
Original Assignee
SHINKO KASEI KK
Tajima Inc
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/22Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of indefinite length
    • B29C43/222Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of indefinite length characterised by the shape of the surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C43/00Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor
    • B29C43/22Compression moulding, i.e. applying external pressure to flow the moulding material; Apparatus therefor of articles of indefinite length
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Floor Finish (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】床面への敷設及び貼り替えが容易である上、剥
離シートを設けなくても重ね合わせての梱包が可能な床
材を製造する方法、及び上記の優れた機能を有する床材
を提供する。 【解決手段】バッカー材成形用材料を、水平直列に近接
して配設された3本のロール群によりカレンダー加工し
てシート状に成形し、バッカー材を作製すると共に、該
バッカー材の裏面に、自己吸着性の滑り止め層を設ける
床材の製造方法、及び熱可塑性樹脂シートからなるバッ
カー材の裏面に、表面に凹凸が設けられた異形断面形状
を有する自己吸着性の滑り止め層を設けてなる床材であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、滑り止め層付き床
材の製造方法及び滑り止め層付き床材に関する。さらに
詳しくは、本発明は、床面への敷設及び貼り替えが容易
である上、剥離シートを設けなくても重ね合わせての梱
包が可能な滑り止め層付き床材を、カレンダー加工によ
り効率よく製造する方法、及び上記の優れた機能を有す
ると共に、滑り止め層を形成する材料の使用量が少な
く、かつクッション性にも優れる滑り止め層付き床材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、内部仕上用の床材として樹脂タイ
ル(一般にPタイルと呼ばれる)が、弾力性があり、歩
行感に優れ、色やパターンが非常に豊富で継目も少ない
などの特徴を有することから、台所や洗面所など、水を
使用する部分の床などに用いられている。この樹脂タイ
ルの中で、安価であり、特に弾力性があって歩行感に優
れるため、塩化ビニル系樹脂製タイル、いわゆるビニル
タイプが多用されている。しかしながら、このような樹
脂タイルを用いてフローリングを行う場合、以下に示す
ような問題があり、その改善が望まれていた。すなわ
ち、樹脂タイルを、例えばモルタルやコンクリート床、
木製床、石床などに貼って施工する場合、一般に、まず
床面に接着剤や粘着剤を塗布し、その上にタイルを貼る
方法が用いられている。したがって、従来の樹脂タイル
の施工方法においては、接着剤や粘着剤を塗布する操作
が煩雑である上、補修する際、樹脂タイルを剥がすのが
困難であって、タイルが破損するおそれがあるなど、補
修性が悪く(貼り替えにくい)、しかも、床面に直接樹
脂タイルを貼るため、施工後のフローリング面に、床の
凹凸が現われやすい(耐不陸性に劣る)などの問題があ
った。また、床材を撤去したのち、床面には接着剤や粘
着剤が残存するが、この残存した接着剤や粘着剤を完全
に除去すること、特に床面を損傷することなく、完全に
除去することは極めて困難であるのが実状であった。そ
こで、接着剤や粘着剤を使用することなく、床材を敷設
する方法、例えば従来のものに比べて比重の極めて大き
な床材を用いたり、あるいは床材を両面テープで接着し
て敷設する方法などが試みられている。しかしながら、
このような方法においては、床材にズレが生じるのを免
れないという問題が生じる。また、裏面に予め粘着剤層
を設けた床材が提案されている。しかしながら、この床
材においては、重ね合わせて梱包する場合、粘着剤層上
に剥離シートを設ける必要があり、コスト高になるのを
避けられない上、該床材の敷設時に、剥離シートを処分
しなければならないなどの問題がある。また、粘着剤層
を有するため、床材の貼り替えが困難であったり、床材
の撤去後、床面に粘着剤が残存するという問題は依然と
して解決されていない。一方、本発明者らは、先に、1
工程のカレンダー加工により、塩化ビニル樹脂の厚物化
粧シートや極厚物シートを容易に製造することができる
塩化ビニル樹脂厚物シートの製造方法を提案した(特開
平11−90949号公報)。この方法によれば、適度
の可撓性を有する熱可塑性樹脂材料を用い、床材のバッ
カー材を、容易にかつ経済性よく製造することができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような事情のもと
で、本発明の第1の目的は、床面への敷設及び貼り替え
が容易であり、しかも床材撤去後の床面に接着剤や粘着
剤が残存することがない上、剥離シートを設けなくても
重ね合わせての梱包が可能な床材を、効率よく、かつ経
済的に有利に製造する方法を提供することにあり、第2
の目的は、上記の優れた機能を有する床材を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、本発明者らが
先に提案した塩化ビニル樹脂厚物シートの製造方法を適
用し、床材のバッカー材をカレンダー加工により作製す
ると共に、その裏面に自己吸着性の滑り止め層を設ける
ことにより、第1の目的を達成し得ることを見出した。
また、バッカー材の裏面に、特定のエマルジョンを発泡
硬化させてなる自己吸着性の滑り止め層、あるいは異形
断面構造を有する自己吸着性の滑り止め層を設けた床材
が、前記目的に適合し得ると共に、滑り止め層を形成す
る材料の使用量が少なくてすみ、かつ凹部に空気貯まり
が生じるため、クッション性がより良好になることを見
出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したもの
である。すなわち、本発明は、(1)床材のバッカー材
をカレンダー加工により製造するに当たり、バッカー材
成形用材料を、水平直列に近接して配設された3本のロ
ール群によりカレンダー加工してシート状に成形し、バ
ッカー材を作製すると共に、該バッカー材の裏面に、自
己吸着性の滑り止め層を設けることを特徴とする滑り止
め層付き床材の製造方法、(2)水平直列に配設された
3本のロール群において、(イ)第一のロールの径が中
央のロールの径より小さく、中央のロールの軸の位置が
固定され、第一のロール及び第三のロールの軸が水平方
向に移動する機構、又は(ロ)中央のロールの軸の位置
が固定され、第一のロール及び第三のロールの軸が垂直
方向に移動する機構を有する第1項記載の滑り止め層付
き床材の製造方法、(3)自己吸着性の滑り止め層を、
表面に凹凸を有する異形断面構造に形成させる第1項又
は第2項記載の滑り止め層付き床材の製造方法、(4)
自己吸着性の滑り止め層を、発泡性合成樹脂エマルジョ
ンを用いて形成させる第1項、第2項又は第3項記載の
滑り止め層付き床材の製造方法、(5)熱可塑性樹脂シ
ートからなるバッカー材の裏面に、自己吸着性の滑り止
め層を設けてなる床材において、前記自己吸着性の滑り
止め層が、発泡性アクリル樹脂系エマルジョン及び/又
は発泡性スチレン−ブタジエン共重合体系エマルジョン
を発泡硬化させて得られたものであることを特徴とする
滑り止め層付き床材、(6)熱可塑性樹脂シートからな
るバッカー材の裏面に、自己吸着性の滑り止め層を設け
てなる床材において、前記自己吸着性の滑り止め層が、
表面に凹凸が設けられた異形断面構造を有することを特
徴とする滑り止め層付き床材、(7)自己吸着性の滑り
止め層が、発泡性アクリル樹脂系エマルジョン及び/又
は発泡性スチレン−ブタジエン共重合体系エマルジョン
を発泡硬化させて得られたものである第6項記載の滑り
止め層付き床材、(8)自己吸着性の滑り止め層が、直
線状又は曲線状の凹条溝が複数設けられた構造を有する
第6項又は第7項記載の滑り止め層付き床材、及び
(9)自己吸着性の滑り止め層が、複数の独立した凸部
を散点状に配置した構造を有する第6項又は第7項記載
の滑り止め層付き床材、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】まず、本発明の滑り止め層付き床
材の製造方法について説明する。本発明の方法において
は、バッカー材成形用材料を、水平直列に近接して配設
された3本のロール群によりカレンダー加工してシート
状に成形し、バッカー材を作製する。前記バッカー材成
形用材料は、床材に適した熱可塑性樹脂、フィラー及び
所望により用いられる各種添加剤を含むものである。こ
こで、熱可塑性樹脂としては、適度の弾力性を有するも
のが好ましく、例えば軟質塩化ビニル系樹脂又はポリオ
レフィン系樹脂を用いることができる。この軟質塩化ビ
ニル系樹脂における塩化ビニル系樹脂としては、例えば
数平均重合度が約800〜2500のポリ塩化ビニル、
塩化ビニルを主体とする共重合体(例えばエチレン−塩
化ビニル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、
塩化ビニル−ハロゲン化オレフィン共重合体など)、あ
るいはこれらのポリ塩化ビニル又は塩化ビニル共重合体
を主体とする他の相溶性の樹脂(例えばポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウ
レタン樹脂、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン
共重合体、部分ケン化ポリビニルアルコールなど)との
ブレンド物などが挙げられる。前記のポリ塩化ビニル又
は塩化ビニルを主体とする共重合体は塊状重合法、乳化
重合法、懸濁重合法、溶液重合法など常用のいかなる製
造法によって得られたものでもよい。これら塩化ビニル
系樹脂は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
用いてもよい。軟質塩化ビニル系樹脂は、上記塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対し、20〜50重量部程度の
可塑剤を配合することにより、調製することができる。
上記可塑剤としては、例えばジ−n−オクチルフタレー
ト、ジ−2−エチルヘキシルフタレート ジイソノニル
フタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸誘導
体;ジイソオクチルイソフタレート等のイソフタル酸誘
導体;ジオクチルアジペート等のアジピン酸誘導体;そ
の他リン酸トリクレジル、リン酸トリキシレニル、エポ
キシ化大豆油等が包含され、中でもジオクチルフタレー
ト、ジオクチルアジペート、エポキシ化大豆油が適して
いる。一方、ポリオレフィン系樹脂としては、特に制限
はなく、例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1、3
−メチルブテン−1、3−メチルペンテン−1、4−メ
チルペンテン−1などのα−オレフィンの単独重合体や
これらの共重合体、あるいはこれらと他の共重合可能な
不飽和単量体との共重合体などが挙げられる。代表例と
しては、高密度、中密度、低密度ポリエチレンや直鎖状
低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル
共重合体などのポリエチレン類、プロピレン単独重合
体、プロピレン−エチレンブロック共重合体やランダム
共重合体、プロピレン−エチレン−ジエン化合物共重合
体などのポリプロピレン類、ポリブテン−1、ポリ4−
メチルペンテン−1などを挙げることができる。上記ポ
リプロピレン類の中では結晶性のポリプロピレン系樹脂
がよく用いられ、この結晶性のポリプロピレン系樹脂と
しては、例えば結晶性を有するアイソタクチックプロピ
レン単独重合体、エチレン単位の含有量の少ないエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体、プロピレン単独重合
体からなるホモ部とエチレン単位の含有量の比較的多い
エチレン−プロピレンランダム共重合体からなる共重合
部とから構成されたプロピレンブロック共重合体、さら
には前記プロピレンブロック共重合体における各ホモ部
又は共重合部が、さらにブテン−1などのα−オレフィ
ンを共重合したものからなる結晶性のプロピレン−エチ
レン−α−オレフィン共重合体などが挙げられる。
【0006】このポリオレフィン系樹脂は1種用いても
よいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、
再生品も用いることができるが、適当に弾力性を有する
ものが好ましく、したがって低密度ポリエチレン、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重
合体(EPR)、エチレン−ブテン共重合体(EB
M)、あるいはこれらの混合物やこれらと結晶性のポリ
プロピレン系樹脂との混合物などが好適である。一方、
フィラーとしては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、カ
オリン、シリカ、パーライト、硫酸カルシウム、硫酸バ
リウム、焼成アルミナ、ケイ酸カルシウム、タルク、マ
イカなどが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのフィラ
ーの中で、経済性などの点から、炭酸カルシウム、タル
ク、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムが好ま
しく、特に炭酸カルシウムが好適である。この炭酸カル
シウムとしては特に制限はなく、沈降製炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウムなど、い
ずれも用いることができる。この炭酸カルシウムの平均
粒径は、通常0.05〜200μm、好ましくは0.5〜
20μmの範囲である。バッカー材成形用材料中の前記
フィラーの含有量としては、20〜85重量%が好まし
く、特に30〜75重量%が好ましい。この含有量が2
0重量%未満では剛性が不十分となるおそれがあるし、
85重量%を越えるとシート成形性及び耐衝撃性が低下
する上、重量が重くなり、好ましくない。バッカー材成
形用材料として、塩化ビニル系樹脂成形用材料を調製す
るには、従来公知の方法、例えば前記軟質塩化ビニル系
樹脂(塩化ビニル系樹脂+可塑剤)、フィラー及び所望
により安定剤、滑剤、着色剤などを配合し、タンブラー
ブレンダー、ヘキシェルミキサーなどで混合するか、又
は混合後さらに、バンバリミキサーなどの混練機で混練
すればよい。一方、ポリオレフィン系樹脂成形用材料を
調製するには、従来公知の方法、例えばポリオレフィン
系樹脂、フィラー及び所望により酸化防止剤、熱安定
剤、紫外線吸収剤、光安定剤、塩素捕捉剤、難燃剤、難
燃助剤、滑剤、着色剤、軟化剤、その他の熱可塑性樹脂
などを配合し、タンブラーブレンダー、ヘキシェルミキ
サーなどで混合するか、又は混合後さらに、バンバリミ
キサー、単軸押出機、多軸押出機などを用いて溶融混練
すればよい。
【0007】なお、前記溶融混練において、成形用材料
を発泡させ、以下に述べるカレンダー加工により、適当
な発泡倍率を有するバッカー材を作製することができ
る。本発明においては、前述のバッカー材成形用材料を
水平直列に近接して配設された3本のロール群により、
カレンダー加工してシート状に成形し、バッカー材を作
製する。この場合、水平直列に近接して配設された3本
のロール群としては、(イ)第一のロールの径が中央の
ロールの径より小さく、中央のロールの軸の位置が固定
され、第一のロール及び第三のロールの軸が水平方向に
移動する機構、又は(ロ)中央のロールの軸の位置が固
定され、第一のロール及び第三のロールの軸が垂直方向
に移動する機構を備えたものを用いることができる。ま
ず、前記(イ)のロール群を用いて、バッカー材を作製
する方法について説明する。図1は、本発明で用いるカ
レンダーロール群の一例の側面図である。このカレンダ
ーロール群は、第一のロール1、中央のロール2及び第
三のロール3の3本のロールが水平直列に並び、第一の
ロール1の径が中央のロール2の径よりも小さい。ま
た、中央のロール2の軸の位置は固定され、第一のロー
ル1及び第三のロール3の軸が水平方向に移動する機構
を備え、第一のロール1及び第三のロール3の軸を水平
方向に移動することにより、ロールギャップを調整す
る。さらに、第三のロール3の外側に、場合により配設
される圧着ロール4が当接されている。このような構成
の3本ロール群を用いる場合、中央のロールと第一のロ
ールの周速比を1.4〜2.0として運転することが好ま
しい。すなわち、中央のロールの周速を、第一のロール
の周速の1.4倍ないし2.0倍とするのがよい。第一の
ロールの径が中央のロールの径より小さく、かつ中央の
ロールと第一のロールの周速比を1.4〜2.0とするこ
とにより、第一のロールと中央のロールのギャップから
送り出されるストックは、滑らかに中央のロールに移行
する。第一のロールの径と中央のロールの径が同一であ
るか、第一のロールの径が中央のロールの径より大きい
と、ロールギャップから送り出されるストックが中央の
ロールに滑らかに移行せず、一部が真下にこぼれ落ちる
おそれがある。中央のロールと第一のロールのロール径
の比は1.1〜1.5、すなわち、中央のロールの径が第
一のロールの径の1.1倍ないし1.5倍であることが好
ましい。中央のロールと第一のロールのロール径の比が
1.1未満であると、ロールギャップから送り出される
ストックの中央のロールへの移行が不安定となるおそれ
がある。中央のロールと第一のロールのロール径の比が
1.5を超えると、第一のロールと中央のロールの寸法
差が大きすぎて、両者の間に適切なバンクを形成するこ
とが困難となるおそれがある。また、中央のロールと第
一のロールの周速比が1.4未満であると、ロールギャ
ップから送り出されるストックが中央のロールに滑らか
に移行せず、一部が真下にこぼれ落ちるおそれがある。
中央のロールと第一のロールの周速比が2.0を超える
と、バッカー材成形用材料にかかる剪断力が大きすぎ
て、摩擦熱により該材料が劣化するおそれがある。
【0008】本発明においては、第一のロール1と中央
のロール2との間のバンク5に、バッカー材成形用材料
を供給する。このバッカー材成形用材料を供給する方法
については特に制限はなく、用いる熱可塑性樹脂の種類
に応じて適宜選択することができる。例えばポリオレフ
ィン系樹脂のように、溶融温度よりも30〜60℃程度
高い温度でも熱分解せずに安定性を有する樹脂であれ
ば、押出機のダイのスリットより押出された成形用材料
の溶融物を該バンク5に供給する。一方、塩化ビニル系
樹脂のように熱分解温度が低い樹脂であれば、成形用材
料混練物をミキシングロールなどで板状にし、コンベア
などにより、その帯状物を該バンク5に供給する。本発
明で用いる水平直列の3本のカレンダーロール群によれ
ば、第一のロール1から中央のロール2を経て第三のロ
ール3へのストック、厚物シートの移行が滑らかで安定
し、厚みが1〜5mm程度のバッカー材6を1工程で圧延
することができる。次に、前記(ロ)のロール群を用い
て、バッカー材を作製する方法について説明する。図2
は、本発明で用いるカレンダーロール群の異なる例の側
面図である。このカレンダーロール群は、第一のロール
1'、中央のロール2及び第三のロール3'の3本のロー
ルが水平直列に並び、中央のロール2の軸の位置は固定
され、第一のロール1'及び第三のロール3'の軸が垂直
方向に移動する機構を備えている。第一のロール1'及
び第三のロール3'の軸が垂直方向に移動することによ
り、中央のロール2との間を所望の間隔に広げ、所望の
厚さを有するシートを作製することができる。また、第
三のロール3'の外側に、場合により配設される圧着ロ
ール4が当接されている。本発明においては、第一のロ
ール1'と中央のロール2との間のバンク5に、バッカ
ー材成形用材料を供給する。このバッカー材成形用材料
を供給する方法としては、前記(イ)のカレンダーロー
ル群で説明したとおりである。このように、(イ)及び
(ロ)のカレンダーロール群においては、3本のカレン
ダーロールは水平に配列されているので、作業者は同一
の床面を移動しながら作業することができるので、カレ
ンダー加工を容易に行うことができ、作業性に優れてい
る。さらに、本発明に用いる水平直列3本のカレンダー
ロール群は、直立型ロール、L型ロール、Z型ロールな
どに比べて構造が簡単であるために、設備費が少なく、
保守点検も容易である。
【0009】本発明においては、第三のロール3又は
3'の外側に、所望により圧着ロール4を当接し、第三
のロール3又は3'と圧着ロール4の間で、前記のよう
にして成形されたバッカー材6に別の熱融着用シート7
を熱融着させ、積層シートを製造することができる。該
圧着ロール4は、通常軸が水平に移動する機構が備えら
れており、また、熱融着用シート7は予熱しておくこと
が好ましい。このシートとしては熱融着しうるものであ
ればよく、特に制限されず、絵柄層を有するもの、透明
なものなど、いずれであってもよい。本発明方法の特徴
は、このようなカレンダー加工によりバッカー材を作製
すると共に、該バッカー材の裏面に、自己吸着性の滑り
止め層をオンラインで設けることにある。ここで、自己
吸着性の滑り止め層としては、例えば(1)表面に外気
と連通する開口をもつ独立起泡を有する合成樹脂材料発
泡層や、(2)高摩擦抵抗を有し、かつ離型性に優れる
合成樹脂材料層などを挙げることができる。この自己吸
着性の滑り止め層のズレ防止力としては、通常300〜
1000N、好ましくは400〜700Nの範囲が望ま
しい。なお、このズレ防止力は、下記の方法に従って測
定した値である。<ズレ防止力の測定方法>JIS A
1454に準拠し、斜め引張り型滑り試験機を用い、該
試験機に大きさ70mm×80mmの試験片を取り付け、ス
レート板からなる下地との間の静止摩擦力を測定する。
載荷荷重は785Nである。試験はn=3で行い、平均
値を採用する。前記(1)の合成樹脂材料発泡層は、例
えば発泡性アクリル樹脂系エマルジョンや発泡性スチレ
ン−ブタジエン共重合体系エマルジョンなどを用いて、
発泡硬化させることにより形成させることができる。こ
の発泡性アクリル樹脂系エマルジョンや発泡性スチレン
−ブタジエン共重合体系エマルジョンの調製方法として
は特に制限はなく、従来公知の方法の中から任意の方法
を適宜選択することができる。例えばアクリル樹脂系エ
マルジョンやスチレン−ブタジエン共重合体系エマルジ
ョンを機械的撹拌して空気を混入させ、気泡を形成させ
る方法、あるいは塩化ビニリデン共重合体などの適当な
合成樹脂を殻壁とし、低沸点炭化水素系化合物を内包す
る熱膨張性マイクロカプセルを、アクリル樹脂系エマル
ジョンやスチレン−ブタジエン共重合体系エマルジョン
に添加する方法などにより、発泡性アクリル樹脂系エマ
ルジョンや発泡性スチレン−ブタジエン共重合体系エマ
ルジョン(以下、発泡性エマルジョン塗工液と称す。)
を調製することができる。この発泡性エマルジョン塗工
液には、ズレ防止力を前記範囲に調整するために、架橋
剤を添加することができる。なお、本発明におけるエマ
ルジョンは、通常ラテックスと呼ばれているものも包含
する。また、合成樹脂材料発泡層の発泡倍率は、通常3
〜50倍、好ましくは5〜20倍である。
【0010】一方、前記(2)の高摩擦抵抗を有し、か
つ離型性に優れる合成樹脂材料層は、例えばアクリル樹
脂系エマルジョンやスチレン−ブタジエン共重合体系エ
マルジョンに剥離性向上剤を含む粘着剤を用いて形成さ
せることができる。ここで、剥離性向上剤としては、例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチ
レンコポリマー及びこれらの混合物などの軟化点が10
0〜150℃程度のオレフィン系重合体を挙げることが
できる。また、ベースとなるアクリル樹脂系エマルジョ
ンやスチレン−ブタジエン共重合体系エマルジョンに
は、ズレ防止力を前記範囲に調整するために、架橋剤を
添加することができる。このようにして、アクリル樹脂
系エマルジョンやスチレン−ブタジエン共重合体系エマ
ルジョンに剥離性向上剤を含む粘着剤(以下、剥離性向
上剤含有エマルジョン塗工液と称す。)を調製すること
ができる。本発明においては、自己吸着性滑り止め層の
形成材料としては、これらの中で、前者の発泡性エマル
ジョン塗工液が好適である。本発明方法においては、バ
ッカー材の裏面に、自己吸着性の滑り止め層をオンライ
ンで設けるが、その方法については特に制限はなく、様
々な方法を用いることができる。図3は、本発明方法に
おいては、滑り止め層付き床材を作製する一例の工程説
明図であって、水平直列に近接して配設された3本のロ
ール群(1、2及び3)によりカレンダー加工され、次
いで所望により、絵柄層などを有する熱融着用シート7
が表面に熱融着されてなるバッカー材6は、滑り止め層
形成機構8、加熱機構9及び冷却機構10を通ったの
ち、必要に応じトリマ11により両耳がトリミングさ
れ、さらに裁断機12により裁断されて滑り止め層付き
床材13が得られる。
【0011】前記滑り止め層形成機構8においては、前
述の発泡性エマルジョン塗工液又は剥離性向上剤含有エ
マルジョン塗工液を用い、バッカー材の裏面に平坦な表
面を有する滑り止め層を設けてもよいし、あるいは、表
面に凹凸を有する異形断面構造の滑り止め層を設けても
よい。ここで、異形断面構造とは、滑り止め層を任意に
垂直に切断した場合、その断面において、表面が平坦で
なく、凹凸を有するものをいう。このような異形断面構
造としては、例えば滑り止め層に、直線状又は曲線状の
凹条溝が複数設けられた構造を有するものや、複数の独
立した凸部を散点状に配置した構造を有するものなどを
挙げることができる。このような異形断面構造を有する
滑り止め層は、床材の貼り替え性がよく、かつ凹部に空
気貯まりができてクッション性がより一層良好となり、
かつ滑り止め層形成材料が少なくてすむなどのメリット
を有し、有利である。この滑り止め層を形成する方法と
しては、(1)バッカー材の裏面に、前述の発泡性エマ
ルジョン塗工液又は剥離性向上剤含有エマルジョン塗工
液を直接塗布する方法、(2)バッカー材と同質の熱可
塑性樹脂シートの片面に該塗工液を塗布して滑り止め層
を設け、このシートの背面を該バッカー材の裏面に熱融
着させる方法、及び(3)シリコーン樹脂などの剥離剤
を塗布して剥離処理が施された剥離シートの剥離処理面
に、該塗工液を塗布して滑り止め層を形成し、これをバ
ッカー材の裏面に転写する方法などを用いることができ
る。前記(1)のバッカー材の裏面に滑り止め層を直接
設ける方法としては、例えば平坦な表面を有する滑り止
め層を全面に設ける場合は、ロールコート法、エアナイ
フコート法、バーコート法などを用いて滑り止め層を形
成することができるし、複数の独立した凸部を散点状に
配置した構造の滑り止め層を設ける場合は、上記のよう
にして平坦な滑り止め層を設けたのち、エンボスロール
と接触させることにより、凸部を散点状に設けることが
できる。また、直線状の凹条溝が複数設けられた構造の
滑り止め層を設ける場合は、櫛型ブレードなどを用いて
直線状の凹条溝を有する滑り止め層を設けてもよいし、
上記のようにして平坦な滑り止め層を設けたのち、櫛目
形状のロールと接触させて、直線状の凹条溝を形成して
もよい。
【0012】また、前記(2)の別の熱可塑性樹脂シー
トの片面に滑り止め層を設け、このシートの背面をバッ
カー材の裏面に熱融着させる方法としては、該熱可塑性
樹脂シートの片面に、スクリーン印刷法などにより、複
数の独立した凸部を散点状に配置した構造の滑り止め層
を形成させるか、あるいは前記(1)の方法に準じて各
種断面形状の滑り止め層を形成させたのち、このシート
の背面をバッカー材の裏面に熱融着させる方法などが用
いられる。さらに、前記(3)の転写方法においては、
剥離シートの剥離処理面に、転写することによって所望
形状の滑り止め層(直線状又は曲線状の凹条溝が設けら
れた構造、あるいは凸部が散点状に設けられた構造)が
形成されるように、公知の方法により形状加工が施され
てなる形状転写面に滑り止め層を形成したのち、乾燥硬
化させる前に、この剥離シートをバッカー材の裏面に該
滑り止め層が対面するように貼合し、剥離シートを剥離
する方法などが用いられる。なお、この剥離された剥離
シートは、再使用が可能である。このようにして形成さ
れた滑り止め層の厚さは、通常0.1〜5.0mm、好まし
くは0.5〜3.0mmの範囲で選定される。また、滑り止
め層が、直線状又は曲線状の凹条溝を複数有する場合、
凹条溝の断面形状としては特に制限はなく、例えば三角
形状、四角形状、U字型形状など、いずれであってもよ
い。この凹条溝は、開口部の幅が、通常2〜50mm、好
ましくは5〜40mmであり、深さが、通常0.1〜5.0
mm、好ましくは0.5〜3.0mmであり、ピッチが、通常
2〜50mm、好ましくは5〜40mmの範囲である。さら
に、滑り止め層が、複数の独立した凸部を散点状に有す
る場合、凸部の形状としては特に制限はないが、半球状
に近い形状のものが好ましい。この場合、底面の直径
は、通常2〜10mm、好ましくは3〜5mmの範囲であ
る。また、凸部の底面の面積の合計は、滑り止め層の全
表面積に対し、30〜80%程度が好ましい。このよう
にして、滑り止め層付き床材を効率よく製造することが
できる。
【0013】次に、本発明の滑り止め層付き床材につい
て説明する。本発明の滑り止め層付き床材は、熱可塑性
樹脂シートからなるバッカー材の裏面に、自己吸着性の
滑り止め層が設けられており、そして、この自己吸着性
の滑り止め層が、発泡性アクリル樹脂系エマルジョン及
び/又は発泡性スチレン−ブタジエン共重合体系エマル
ジョンを発泡硬化させて得られたもの、あるいは表面に
凹凸が設けられた異形断面構造を有するものである。こ
の異形断面構造としては、例えば直線状又は曲線状の凹
条溝が複数設けられた構造、あるいは、複数の独立した
凸部を散点状に配置した構造などを挙げることができ
る。前記バッカー材の材料や厚さ、自己吸着性の滑り止
め層の厚さ、ズレ防止力、異形断面の構造などについて
は、前述の製造方法で説明したとおりである。この滑り
止め層付き床材の製造方法としては、上記性状及び構造
を有する床材が得られる方法であればよく、特に制限は
ないが、前述の本発明の製造方法を好ましく適用するこ
とができる。また、異形断面構造を有する滑り止め層と
しては、前述の発泡性アクリル樹脂系エマルジョン及び
/又は発泡性スチレン−ブタジエン共重合体系エマルジ
ョンを発泡硬化させて得られたものが好適である。本発
明の滑り止め層付き床材としては特に制限はないが、タ
イル状又はシート状の合成樹脂製床材、カーペットタイ
ルを好適なものとして例示することができる。本発明の
滑り止め層付き床材は、剥離シートを設けなくても重ね
合わせての梱包が可能である上、滑り止め層が特に異形
断面構造を有する場合、床面への敷設性及び貼り替え性
に優れる上、滑り止め層の凹部に空気貯まりが生じるの
で、クッション性がより一層良好となる。また、滑り止
め層形成用材料の使用が少なくてすむなどの特徴を有し
ている。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 実施例1 図3に示す装置を用いて、滑り止め層付き塩化ビニル樹
脂床材を作製した。 (1)バッカー材成形用材料の調製 塩化ビニル樹脂100重量部、ジオクチルフタレート4
0重量部、炭酸カルシウム300重量部、ステアリン酸
バリウム2重量部、ジブチルスズジラウレート1重量部
及びカーボンブラック1重量部を、ヘンシェルミキサを
用いて混合したのち、バンバリーミキサを用いて混練
し、バッカー材成形用材料を調製した。 (2)バッカー材の作製 水平直列に並んだカレンダーロール群は、第一のロール
が直径610mm、中央のロールと第三のロールが直径7
10mmであり、ロールの胴長はすべて2340mmであ
る。ロールの温度は、第一のロール140℃、中央のロ
ール150℃、第三のロール140℃に設定し、各ロー
ルの周速は、第一のロール23.3m/分、中央のロー
ル32.7m/分、第三のロール35.0m/分(周速
比、第一のロール:中央のロール:第三のロール=1.
0:1.4:1.5)に設定した。上記(1)で調製した
バッカー材成形用材料をストレーナーを通し帯状にコン
ベアにより第一のロールと中央のロールの間のバンク5
に供給した。第一のロールと中央のロールのギャップか
ら送り出されたストックは、中央のロールに滑らかに移
り、さらに第三のロールに移って厚み2.0mmのシート
状バッカー材6となって送り出された。原反ロールから
化粧印刷された厚み0.1mmの塩化ビニル樹脂フィルム
7を送り出し、加熱器により予熱し、第三のロールより
送り出されるシート状バッカー材6に積層し、圧着ロー
ルにより圧着して熱融着し、表面に化粧印刷されたフィ
ルム層を有するバッカー材6を作製した。 (3)滑り止め層の形成 上記(2)で得られたバッカー材6の裏面に、滑り止め
層形成機構8により、オンラインで異形断面構造を有す
る滑り止め層を、以下のようにして形成した。発泡性ア
クリル樹脂系エマルジョン[(株)イーテック製「A41
2−A」]100重量部に架橋剤[(株)イーテック製
「CR−5L」]2重量部を添加したものを、櫛形ブレ
ードを用いて、バッカー材の裏面に塗布したのち、加熱
機構9により、150℃で加熱し、次いで冷却機構10
により冷却したのち、トリマ11で両耳をトリミング
し、さらに裁断機12で裁断して、厚み2.1mm、幅5
00mm、長さ500mmの滑り止め層付き床材を作製し
た。滑り止め層は、独立気泡を有し、厚さ2.0mmであ
り、凹条溝(断面四角形状)の開口部幅3mm、深さ2.
0mm、ピッチ20mmであった。また、ズレ防止力は59
8Nであった。
【0015】実施例2 実施例1(1)及び(2)と同様にして、表面に化粧印
刷されたフィルム層を有するバッカー材6を作製した。
このバッカー材の裏面に、滑り止め層形成機構8によ
り、オンラインで異形断面構造を有する滑り止め層を、
以下のようにして形成した。まず、厚さ0.1mmの塩化
ビニル樹脂フィルムの片面に、発泡性アクリル樹脂系エ
マルジョン[(株)イーテック製「A412−A」]10
0重量部に架橋剤[(株)イーテック製「CR−5L」]
2重量部を添加したものを、スクリーン印刷法により複
数の独立した凸部が散点状に形成されるように塗布した
のち、150℃で乾燥処理し、滑り止め層を設けた。次
に、前記バッカー材の裏面に、この塩化ビニル樹脂シー
トの背面を150℃で熱融着したのち、冷却機構10に
より冷却し、次いでトリマ11で両耳をトリミングし、
さらに裁断機12で裁断して、厚み2.2mm、幅600m
m、長さ600mmの滑り止め層付き床材を作製した。滑
り止め層は、独立気泡を有し、厚さ2.5mmであり、凸
部はほぼ半球状で、底面の直径は3.5mm、底面の面積
の合計は、滑り止め層の全表面積に対して60%であっ
た。また、ズレ防止力は539Nであった。実施例1及
び2で得られた床材は、いずれも剥離シートを用いなく
ても重ね合わせての梱包が可能であり、また、床面への
敷設が容易である上、貼り替えも極めて容易であった。
さらに、床材を撤去した後に、滑り止め剤が残存するこ
ともなかった。
【0016】
【発明の効果】本発明方法によれば、床面への敷設及び
貼り替えが容易であり、しかも床材撤去後の床面に接着
剤や粘着剤が残存することがない上、剥離シートを設け
なくても重ね合わせての梱包が可能な床材を、効率よ
く、かつ経済的に有利に製造することができる。また、
本発明の床材は、バッカー材の裏面に、異形断面構造を
有する滑り止め層が設けられているので、床面への敷設
性及び貼り替え性に優れる上、クッション性が良好であ
り、また、重ね合わせての梱包が可能で、かつ滑り止め
層形成用材料の使用が少なくてすむなどの効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明で用いるカレンダーロール群の
一例の側面図である。
【図2】図2は、本発明で用いるカレンダーロール群の
異なる例の側面図である。
【図3】図3は、本発明方法において、滑り止め層付き
床材を作製する一例の工程説明図である。
【符号の説明】
1 第一のロール 1' 第一のロール 2 中央のロール 3 第三のロール 3' 第三のロール 4 圧着ロール 5 バンク 6 バッカー材 7 熱融着用シート 8 滑り止め層形成機構 9 加熱機構 10 冷却機構 11 トリマ 12 裁断機 13 滑り止め層付き床材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 31:10 31:10 (72)発明者 西 美郎 東京都足立区宮城1−25−1 株式会社タ ジマ内 Fターム(参考) 4F204 AA15 AE08 AG03 AG05 AG20 FA07 FB02 FW37 FW43

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床材のバッカー材をカレンダー加工により
    製造するに当たり、バッカー材成形用材料を、水平直列
    に近接して配設された3本のロール群によりカレンダー
    加工してシート状に成形し、バッカー材を作製すると共
    に、該バッカー材の裏面に、自己吸着性の滑り止め層を
    設けることを特徴とする滑り止め層付き床材の製造方
    法。
  2. 【請求項2】水平直列に配設された3本のロール群にお
    いて、(イ)第一のロールの径が中央のロールの径より
    小さく、中央のロールの軸の位置が固定され、第一のロ
    ール及び第三のロールの軸が水平方向に移動する機構、
    又は(ロ)中央のロールの軸の位置が固定され、第一の
    ロール及び第三のロールの軸が垂直方向に移動する機構
    を有する請求項1記載の滑り止め層付き床材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】自己吸着性の滑り止め層を、表面に凹凸を
    有する異形断面構造に形成させる請求項1又は2記載の
    滑り止め層付き床材の製造方法。
  4. 【請求項4】自己吸着性の滑り止め層を、発泡性合成樹
    脂エマルジョンを用いて形成させる請求項1、2又は3
    記載の滑り止め層付き床材の製造方法。
  5. 【請求項5】熱可塑性樹脂シートからなるバッカー材の
    裏面に、自己吸着性の滑り止め層を設けてなる床材にお
    いて、前記自己吸着性の滑り止め層が、発泡性アクリル
    樹脂系エマルジョン及び/又は発泡性スチレン−ブタジ
    エン共重合体系エマルジョンを発泡硬化させて得られた
    ものであることを特徴とする滑り止め層付き床材。
  6. 【請求項6】熱可塑性樹脂シートからなるバッカー材の
    裏面に、自己吸着性の滑り止め層を設けてなる床材にお
    いて、前記自己吸着性の滑り止め層が、表面に凹凸が設
    けられた異形断面構造を有することを特徴とする滑り止
    め層付き床材。
  7. 【請求項7】自己吸着性の滑り止め層が、発泡性アクリ
    ル樹脂系エマルジョン及び/又は発泡性スチレン−ブタ
    ジエン共重合体系エマルジョンを発泡硬化させて得られ
    たものである請求項6記載の滑り止め層付き床材。
  8. 【請求項8】自己吸着性の滑り止め層が、直線状又は曲
    線状の凹条溝が複数設けられた構造を有する請求項6又
    は7記載の滑り止め層付き床材。
  9. 【請求項9】自己吸着性の滑り止め層が、複数の独立し
    た凸部を散点状に配置した構造を有する請求項6又は7
    記載の滑り止め層付き床材。
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