JP2003136374A - ボア加工におけるシリンダブロックの搬送方法および搬送装置 - Google Patents

ボア加工におけるシリンダブロックの搬送方法および搬送装置

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JP2003136374A
JP2003136374A JP2001339943A JP2001339943A JP2003136374A JP 2003136374 A JP2003136374 A JP 2003136374A JP 2001339943 A JP2001339943 A JP 2001339943A JP 2001339943 A JP2001339943 A JP 2001339943A JP 2003136374 A JP2003136374 A JP 2003136374A
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cylinder block
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processing
bore
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Ichiro Majima
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マシニングセンタの周囲にコンベア類を配置
した従来の搬送装置は、多くの設備費を要するなどの問
題点があった。 【解決手段】 気筒をV型に配置したシリンダブロック
CBに対して、気筒列において隣接する気筒を第1加工
ステージS1と第2加工ステージS2で別々にボア加工
するに際し、シリンダブロックCBを傾斜させて第1加
工ステージS1で一方の気筒列の所定の気筒にボア加工
を行う工程と、180度回転させて第1加工ステージS
1で他方の気筒列の所定の気筒にボア加工を行う工程
と、第2加工ステージS2で他方の気筒列の残りの気筒
にボア加工を行う工程と、180度回転させて第2加工
ステージS2で一方の気筒列の残りの気筒にボア加工を
行う工程と、搬入時の姿勢に戻して搬出する工程を備
え、短い範囲で搬送することにより設備費の低減等を実
現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも4気筒
をV型に配置したシリンダブロックのボア加工であっ
て、気筒列において隣接する気筒を第1加工ステージと
第2加工ステージで別々にボア加工する際に用いるシリ
ンダブロックの搬送方法および搬送装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来において、ボア加工におけるシリン
ダブロックの搬送方法および搬送装置としては、例えば
図9に示すようなものがあった。
【0003】図示のシリンダブロックCBは、V型6気
筒エンジン用であって、マシニングセンタMCにおい
て、回転工具T1〜T3を垂下状態に備えた第1および
第2の加工ステージ101,102でボア加工が行われ
る。ここで、V型6気筒エンジンのシリンダブロックC
Bにボア加工を行う場合、1つの気筒列に3個のシリン
ダがあるが、シリンダの狭い間隔に対応して回転工具の
主軸を配置することが困難であるため、例えば、第1加
工ステージ101に設けた1つの工具T1で気筒列の中
央のボア加工を行い、第2加工ステージ102に設けた
2つの工具T2,T3で気筒列の両側のボア加工を行っ
ている。
【0004】上記ボア加工を行うに際してシリンダブロ
ックCBを搬送する搬送装置は、マシニングセンタMC
の入口側に、第1インデックス装置111と第1チルト
装置121を備えると共に、出口側に、第2チルト装置
122と第2インデックス装置112を備えている。ま
た、マシニングセンタMCの背面側の左右に、第3イン
デックス装置113と第4インデックス装置114を備
えると共に、マシニングセンタMCの両側および背面側
に、第1〜第4のインデックス装置111〜114間で
シリンダブロックCBを搬送する第1〜第3のコンベア
131〜133を備えている。
【0005】シリンダブロックCBは、搬入用トラバー
サ141から搬入用コンベア142により第1インデッ
クス装置111に搬入され、所定の位置決めが成された
後、第1チルト装置121において、一方の気筒列の気
筒軸線が垂直となるように角度調整される。そして、第
1加工ステージ101に送られて一方の気筒列における
中央のボア加工が行われ、続いて、第2加工ステージ1
02に送られて一方の気筒列における両側のボア加工が
行われる。
【0006】一方の気筒列のボア加工が終了したシリン
ダブロックCBは、第2チルト装置122により搬入時
の姿勢に戻され、第2インデックス装置112で90度
方向転換をして第1コンベア131により第3インデッ
クス装置113に搬送され、さらに、第2コンベア13
2、第4インデックス装置114および第3コンベア1
33を経て第1インデックス装置111に戻される。こ
の間、シリンダブロックCBの間欠的な搬送タイミング
に合わせて未加工のシリンダブロックCBを搬入し、順
次ボア加工を行っている。
【0007】そして、第1インデックス装置111に戻
ったシリンダブロックCBは、第1チルト装置121に
より他方の気筒列の気筒軸線が垂直となるように角度調
整された後、再び第1加工ステージ101および第2加
工ステージ102に順送りされて他方の気筒列のボア加
工が行われ、その後、第2チルト装置122で元の姿勢
に戻され、第2インデックス装置112および搬出用コ
ンベア143を経て搬出用トラバーサ144に搬出する
ようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のシリンダブロックの搬送方法および搬送
装置にあっては、マシニングセンタMCの周囲に第3お
よび第4のインデックス装置113,114ならびに第
1〜第3のコンベア131〜133を配置して、シリン
ダブロックCBを周回させるようにしていたため、搬送
経路の長距離化に伴って多くの設備費を要すると共に、
装置内の在庫が無駄に多くなるという問題点があった。
【0009】また、マシニングセンタMCを包囲するよ
うに第3および第4のインデックス装置113,114
や第1〜第3のコンベア131〜133を配置すれば、
全体の設置スペースを節約し得ることとなるが、その一
方では、包囲する装置が障害となってマシニングセンタ
MCのメンテナンス作業が煩雑なものになるという問題
点があり、先の設備費や装置内在庫の不具合を含むこれ
らの問題点を解決することが課題であった。
【0010】
【発明の目的】本発明は、上記従来の課題に着目して成
されたもので、少なくとも4気筒をV型に配置したシリ
ンダブロックのボア加工であって、気筒列において隣接
する気筒を第1加工ステージと第2加工ステージで別々
にボア加工するに際し、シリンダブロックの搬送距離の
短縮化や設備費の低減、装置内在庫の少数化および加工
装置のメンテナンス作業の容易化を実現することができ
るボア加工におけるシリンダブロックの搬送方法および
搬送装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるボア加工
におけるシリンダブロックの搬送方法は、請求項1とし
て、少なくとも4気筒をV型に配置したシリンダブロッ
クのボア加工であって、気筒列において隣接する気筒を
第1加工ステージと第2加工ステージで別々にボア加工
するに際し、搬入したシリンダブロックをその一方の気
筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸線と一致する状
態に傾斜させて第1加工ステージで一方の気筒列の所定
の気筒にボア加工を行う第1工程と、シリンダブロック
を傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させて第1
加工ステージで他方の気筒列の所定の気筒にボア加工を
行う第2工程と、シリンダブロックを第2加工ステージ
に移動させて他方の気筒列の残りの気筒にボア加工を行
う第3工程と、シリンダブロックを傾斜面に対する垂直
軸回りに180度回転させて第2加工ステージで一方の
気筒列の残りの気筒にボア加工を行う第4工程と、シリ
ンダブロックを搬入時の姿勢に戻した後に搬出する第5
工程を備えた構成としており、上記構成をもって従来の
課題を解決するための手段としている。
【0012】また、本発明に係わるボア加工におけるシ
リンダブロックの搬送方法は、請求項2として、第1加
工ステージから第2加工ステージへ至る方向を前進方向
とし、第1工程が、搬入したシリンダブロックをその一
方の気筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸線と一致
する状態に傾斜させる工程と、シリンダブロックを前進
させて第1加工ステージで一方の気筒列の所定の気筒に
ボア加工を行う工程を備え、第2工程が、シリンダブロ
ックを後退させて傾斜面に対する垂直軸回りに180度
回転させる工程と、シリンダブロックを前進させて第1
加工ステージで他方の気筒列の所定の気筒にボア加工を
行う工程を備え、第3工程が、シリンダブロックを前進
させて第2加工ステージで他方の気筒列の残りの気筒に
ボア加工を行う工程を備え、第4工程が、シリンダブロ
ックを前進させて傾斜面に対する垂直軸回りに180度
回転させる工程と、シリンダブロックを後退させて第2
加工ステージで一方の気筒列の残りの気筒にボア加工を
行う工程を備え、第5工程が、シリンダブロックを前進
させて搬入時の姿勢に戻した後に搬出する工程を備えて
いることを特徴としている。
【0013】本発明に係わるボア加工におけるシリンダ
ブロックの搬送装置は、請求項3として、少なくとも4
気筒をV型に配置したシリンダブロックのボア加工であ
って、気筒列において隣接する気筒を第1加工ステージ
と第2加工ステージで別々にボア加工する際に用いる搬
送装置であって、第1加工ステージの入口側に、シリン
ダブロックをその一方の気筒列の気筒軸線が加工ステー
ジの工具軸線と一致する状態に傾斜させる入口側チルト
手段と、シリンダブロックを傾斜面に対する垂直軸回り
に180度回転させる入口側インデックス手段を備え、
第2加工ステージの出口側に、シリンダブロックを傾斜
面に対する垂直軸回りに180度回転させる出口側イン
デックス手段と、傾斜したシリンダブロックを搬入時の
姿勢に戻す出口側チルト手段を備え、入口側チルト手
段、入口側インデックス手段、第1加工ステージ、第2
加工ステージ、出口側インデックス手段および出口側チ
ルト手段の間でシリンダブロックを移動させるトランス
ファ手段を備えた構成としており、上記構成をもって従
来の課題を解決するための手段としている。
【0014】また、本発明に係わるボア加工におけるシ
リンダブロックの搬送装置は、請求項4として、ランス
ファ手段が、入口側チルト手段、入口側インデックス手
段、第1加工ステージおよび第2加工ステージの間でシ
リンダブロックを移動させる第1トランスファ手段と、
第2加工ステージ、出口側インデックス手段および出口
側チルト手段の間でシリンダブロックを移動させる第2
トランスファ手段を備えていることを特徴とし、請求項
5として、第2トランスファ手段が、隣接する手段また
はステージに位置する2つのシリンダブロックを同時に
移動させる手段であることを特徴としている。
【0015】なお、上記構成において、第1および第2
の加工ステージは、1つの加工装置に設けたり、別々の
加工装置に設けたりすることができる。また、例えば、
加工装置は、従来既知の加工装置のように回転工具を垂
下状態に備えたものが用いられ、シリンダブロックは、
車載の姿勢すなわちV型を成す両気筒列が鉛直線に対し
て左右対称となる姿勢で搬入され且つ搬出される。した
がって、一方の気筒列の気筒軸線が工具軸線と一致する
ようにシリンダブロックを傾斜させる場合には、V型を
成す角度の半分の角度だけシリンダブロックを傾斜させ
る。
【0016】
【発明の作用】本発明に係わるボア加工におけるシリン
ダブロックの搬送方法では、少なくとも4気筒をV型に
配置したシリンダブロックを第1加工ステージおよび第
2加工ステージでボア加工するに際し、第1工程におい
て、搬入したシリンダブロックをその一方の気筒列の気
筒軸線が加工ステージの工具軸線と一致する状態に傾斜
させて第1加工ステージで一方の気筒列の所定の気筒に
ボア加工を行う。
【0017】より具体的には、第1加工ステージから第
2加工ステージへ至る方向を前進方向とした場合、第1
工程において、搬入したシリンダブロックをその一方の
気筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸線と一致する
状態に傾斜させ、その後、シリンダブロックを前進させ
て第1加工ステージで一方の気筒列の所定の気筒にボア
加工を行う。
【0018】次に、第2工程において、シリンダブロッ
クを傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させて第
1加工ステージで他方の気筒列の所定の気筒にボア加工
を行う。より具体的には、シリンダブロックを後退させ
て傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させ、これ
により他方の気筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸
線と一致する状態にし、この状態でシリンダブロックを
前進させて第1加工ステージで他方の気筒列の所定の気
筒にボア加工を行う。
【0019】次に、第3工程において、シリンダブロッ
クを第2加工ステージに移動(前進)させて他方の気筒
列の残りの気筒にボア加工を行う
【0020】次に、第4工程において、シリンダブロッ
クを傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させて第
2加工ステージで一方の気筒列の残りの気筒にボア加工
を行う。より具体的には、シリンダブロックを前進させ
て傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させ、これ
により一方の気筒列の気筒軸線が再び加工ステージの工
具軸線と一致する状態にし、この状態でシリンダブロッ
クを後退させて第2加工ステージで一方の気筒列の残り
の気筒にボア加工を行う。
【0021】そして、第5工程において、シリンダブロ
ックを搬入時の姿勢に戻した後に搬出する。より具体的
には、シリンダブロックを前進させて搬入時の姿勢に戻
した後に搬出する。
【0022】このように、当該搬送方法では、搬入、角
度調整、前進して第1加工ステージで一方の気筒列の所
定の気筒にボア加工、後退して180度回転、前進して
第1加工ステージで他方の気筒列の所定の気筒にボア加
工、前進して第2加工ステージで他方の気筒列の残りの
気筒にボア加工、前進して180度回転、後退して第2
加工ステージで一方の気筒列の残りの気筒にボア加工、
前進して傾斜姿勢の修正、搬出の順でシリンダブロック
を搬送する。つまり、当該搬送方法では、シリンダブロ
ックの前後進と180度の回転を組合わせることで、短
い範囲でシリンダブロックの搬送が行われる。
【0023】本発明に係わるボア加工におけるシリンダ
ブロックの搬送装置では、少なくとも4気筒をV型に配
置したシリンダブロックを第1加工ステージおよび第2
加工ステージでボア加工するに際し、入口側チルト手
段、入口側インデックス手段、第1加工ステージ、第2
加工ステージ、出口側インデックス手段および出口側チ
ルト手段を順に並べ、これらの間において、トランスフ
ァ手段によりシリンダブロックを前後進させる。
【0024】すなわち、第1加工ステージから第2加工
ステージへ至る方向を前進方向とした場合、入口側チル
ト手段において、搬入したシリンダブロックをその一方
の気筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸線と一致す
る状態に傾斜させ、その後、シリンダブロックを第1加
工ステージまで前進させ、第1加工ステージにおいて一
方の気筒列の所定の気筒にボア加工を行う。
【0025】次に、シリンダブロックを入口側インデッ
クス手段まで後退させ、入口側インデックス手段におい
て、シリンダブロックを傾斜面に対する垂直軸回りに1
80度回転させ、これにより他方の気筒列の気筒軸線と
加工ステージの工具軸線とを一致させる。そして、シリ
ンダブロックを再び第1加工ステージまで前進させ、第
1加工ステージにおいて他方の気筒列の所定の気筒にボ
ア加工を行う。
【0026】次に、シリンダブロックを第2加工ステー
ジまで前進させ、第2加工ステージにおいて他方の気筒
列の残りの気筒にボア加工を行う
【0027】次に、シリンダブロックを出口側インデッ
クス手段まで前進させ、出口側インデックス手段におい
て、シリンダブロックを傾斜面に対する垂直軸回りに1
80度回転させ、これにより一方の気筒列の気筒軸線と
加工ステージの工具軸線とを再び一致させる。そして、
シリンダブロックを再び第2加工ステージまで後退さ
せ、第2加工ステージにおいて一方の気筒列の残りの気
筒にボア加工を行う。
【0028】このようにして、全ての気筒のボア加工が
終了したシリンダブロックを出口側チルト手段まで前進
させ、出口側チルト手段においては、シリンダブロック
を搬入時の姿勢に戻して搬出する。
【0029】このように、当該搬送装置では、入口側チ
ルト手段で角度調整、前進して第1加工ステージで一方
の気筒列の所定の気筒にボア加工、後退して入口側イン
デックス手段で180度回転、前進して第1加工ステー
ジで他方の気筒列の所定の気筒にボア加工、前進して第
2加工ステージで他方の気筒列の残りの気筒にボア加
工、前進して出口側インデックス手段で180度回転、
後退して第2加工ステージで一方の気筒列の残りの気筒
にボア加工、前進して出口側チルト手段で傾斜姿勢の修
正、搬出の順でシリンダブロックを搬送する。
【0030】つまり、当該搬送装置では、入口側チルト
手段、入口側インデックス手段、第1加工ステージ、第
2加工ステージ、出口側インデックス手段、出口側チル
ト手段およびトランスファ手段により、シリンダブロッ
クを前後進と180度の回転を行うことで、短い範囲で
シリンダブロックの搬送が行われる
【0031】また、本発明に係わるボア加工におけるシ
リンダブロックの搬送装置では、トランスファ手段とし
て、入口側チルト手段、入口側インデックス手段、第1
加工ステージおよび第2加工ステージの間でシリンダブ
ロックを移動させる第1トランスファ手段と、第2加工
ステージ、出口側インデックス手段および出口側チルト
手段の間でシリンダブロックを移動させる第2トランス
ファ手段を備えることにより、複数のシリンダブロック
を同時に工程送りし得ることとなり、また、とくに第2
トランスファ手段において、隣接する手段またはステー
ジに位置する2つのシリンダブロックを同時に移動させ
るものとすることにより、より多くのシリンダブロック
を同時に工程送りし得ることとなる。
【0032】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるボア加工にお
けるシリンダブロックの搬送方法によれば、少なくとも
4気筒をV型に配置したシリンダブロックのボア加工で
あって、気筒列において隣接する気筒を第1加工ステー
ジと第2加工ステージで別々にボア加工するに際し、第
1〜第5の工程によりシリンダブロックの前後進や18
0度回転を行うことから、短い範囲でシリンダブロック
を搬送し得るものとなり、例えば加工装置の周囲に配置
したコンベア等を用いる従来の搬送方法に比べて、搬送
距離を大幅に短縮することができると共に、加工装置を
含む全体の設置スペースの小型化を図ることができる。
また、搬送距離の短縮化に伴って、設備費の大幅な低減
ならびにコストの低下を実現することができると共に、
装置内における在庫数を削減して効率的な搬入および搬
出を行うことができ、また、加工装置を包囲する装置の
配置を廃止して、加工装置のメンテナンス作業にも容易
に対処することができる。
【0033】本発明の請求項2に係わるボア加工におけ
るシリンダブロックの搬送方法によれば、請求項1と同
様の効果を得ることができるうえに、とくに第1、第2
および第4の工程を細分化したことから、より多くのシ
リンダブロックを同時に工程送りすることができると共
に、シリンダブロックを傾斜させる手段や180度回転
させる手段を1工程毎の専用手段にして構造の簡略化を
図ることができる。
【0034】本発明の請求項3に係わるボア加工におけ
るシリンダブロックの搬送装置によれば、少なくとも4
気筒をV型に配置したシリンダブロックのボア加工であ
って、気筒列において隣接する気筒を第1加工ステージ
と第2加工ステージで別々にボア加工するに際し、入口
側のチルト手段およびインデックス手段、出口側のチル
ト手段およびインデックス手段、ならびにトランスファ
手段を採用したことにより、シリンダブロックの前後進
や180度回転を行うことで短い範囲でシリンダブロッ
クを搬送することができ、例えば加工装置の周囲にコン
ベア等を配置した従来の搬送装置に比べて、搬送距離を
大幅に短縮することができると共に、加工装置を含む全
体の設置スペースをより小さくすることができる。ま
た、搬送距離の短縮化に伴って、設備費の大幅な低減な
らびにコストの低下を実現することができると共に、装
置内における在庫数を削減して効率的な搬入および搬出
を行うことができ、また、加工装置を包囲する装置の配
置を廃止して、加工装置のメンテナンス作業にも容易に
対処することができる。
【0035】本発明の請求項4に係わるボア加工におけ
るシリンダブロックの搬送装置によれば、請求項3と同
様の効果を得ることができるうえに、トランスファ手段
として第1および第2のトランスファ手段を採用したこ
とにより、複数のシリンダブロックを同時に工程送りす
ることができ、シリンダブロックの生産効率を高めるこ
とができる。
【0036】本発明の請求項5に係わるボア加工におけ
るシリンダブロックの搬送装置によれば、請求項4と同
様の効果を得ることができるうえに、隣接する手段また
はステージに位置する2つのシリンダブロックを同時に
移動させる第2トランスファ手段手段を採用したことに
より、より多くのシリンダブロックを同時に工程送りす
ることができ、シリンダブロックの生産性のさらなる向
上に貢献することができる。
【0037】
【実施例】以下、図面に基づいて、本発明に係わるボア
加工におけるシリンダブロックの搬送方法および搬送装
置の一実施例を説明する。なお、本発明に係わる搬送装
置は、その詳細な構成が以下の実施例のみに限定される
ことはない。
【0038】図1中に示すシリンダブロックCBは、V
型6気筒エンジン用であって、図2に示すマシニングセ
ンタMCにおいて、1本の回転工具T1を垂下状態に備
えた第1加工ステージS1で気筒列の中央のボア加工が
行われ、続いて、2本の回転工具T2,T3を垂下状態
に備えた第2加工ステージS2で気筒列の両側のボア加
工が行われる。この際、2つのステージS1,S2を用
いるのは、従来技術の項にも記載したように、シリンダ
の狭い間隔に対応して回転工具の主軸を配置することが
困難であるからである。したがって、気筒列において隣
接する気筒を別工程でボア加工する。
【0039】上記のマシニングセンタMCに対してシリ
ンダブロックCBの搬入および搬出を行う搬送装置は、
図1中で右側となる第1加工ステージS1の入口側に、
シリンダブロックCBをその一方の気筒列の気筒軸線が
加工ステージS1,S2の工具軸線と一致する状態に傾
斜させる入口側チルト手段TL1と、シリンダブロック
CBを傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させる
入口側インデックス手段DX1を備えている。
【0040】また、搬送装置は、第2加工ステージS2
の出口側に、シリンダブロックCBを傾斜面に対する垂
直軸回りに180度回転させる出口側インデックス手段
DX2と、傾斜したシリンダブロックCBを搬入時の姿
勢に戻す出口側チルト手段TL2を備えている。
【0041】さらに、搬送装置は、入口側チルト手段T
L1、入口側インデックス手段DX1、第1加工ステー
ジS1および第2加工ステージS2の間でシリンダブロ
ックCBを移動させる第1トランスファ手段TF1と、
第2加工ステージS2、出口側インデックス手段DX2
および出口側チルト手段TL2の間でシリンダブロック
CBを移動させる第2トランスファ手段TF2を備えて
いる。
【0042】入口側チルト手段TL1、入口側インデッ
クス手段DX1、第1加工ステージS1、第2加工ステ
ージS2、出口側インデックス手段DX2および出口側
チルト手段TL2は、直列に配置してある。入口側チル
ト手段TL1には、搬入側トラバーサTV1から搬入用
コンベアCV1を介してシリンダブロックCBを搬入す
る。また、ボア加工が終了したシリンダブロックCB
は、出口側チルト手段TL2から搬出用コンベアCV2
を介して搬出側トラバーサTV2に搬出する。
【0043】入口側および出口側のチルト手段TL1,
TL2は、ほぼ同一の構成を有するものであって、図3
に示す基台1上において、同図の紙面垂直方向である搬
送方向の両側に、ブラケット2,2を介してローラ3,
3を設けると共に、両ローラ3,3によって概略半円形
状の回動体4を支持している。回動体4の上面側には、
シリンダブロックCBを受けるローラコンベア5と、シ
リンダブロックCBの両側を位置決めする受け具6,6
を備えている。
【0044】図3中で左側となる基台1の背面側には、
出力軸7Aを上向きにした回動体駆動用シリンダ7が設
けてあって、出力軸7Aの上端部と回動体4の片側が連
結具8で連結してある。この構成により、シリンダ7を
伸縮駆動すると回動体4が往復回動することとなる。
【0045】ここで、シリンダブロックCBは、気筒列
に沿う方向を搬送方向として、図3中に仮想線で示す如
く車載の姿勢で入口側チルト手段TL1に搬入される。
つまり、V型を成す両気筒列の気筒軸線が左右対称に傾
斜している。これに対して、加工ステージS1,S2の
回転工具T1〜T3の工具軸線は垂直方向である。した
がって、入口側チルト手段TL1では、両側の気筒軸線
が成す角度θの半分の角度θ/2だけ回動体4とともに
シリンダブロックCBを傾斜させて、一方の気筒列の気
筒軸線を垂直にし、この気筒軸線と回転工具T1〜T3
の工具軸線を一致させる。
【0046】入口側および出口側のインデックス手段D
X1,DX2は、ほぼ同一の構成を有するものであっ
て、図4に示すように、支柱11により円筒状の軸ホル
ダ12を傾斜状態に支持すると共に、軸ホルダ12によ
り回転軸13を回転自在に保持し、回転軸13の上端部
に、シリンダブロックCBを載置する受け板14を備え
ている。受け板14には、搬入したシリンダブロックC
Bに対して突没可能な位置決め用のロケートピン15
や、シリンダブロックCBの上部両側を位置決めする受
け具16,16が設けてある。
【0047】また、軸ホルダ12の下端部には、回転軸
13を180度の範囲で正逆回転させるインデックス用
シリンダ17が設けてある。この構成により、インデッ
クス用シリンダ17を進退駆動すると受け板14が正逆
回転する。
【0048】ここで、軸ホルダ12、回転軸13および
受け板14は、先の入口側チルト手段TL1によるシリ
ンダブロックCBの傾斜角度に対応して傾斜しており、
予め傾斜状態にしたシリンダブロックCBをそのままの
姿勢で受け板14に搬入するようにしてある。
【0049】第1トランスファ手段TF1は、マシニン
グセンタMCの正面側に配置してあって、図5に示すよ
うに、支柱21により支持したフレーム22に、シリン
ダブロックCBの搬送方向に対して平行としたスプライ
ンシャフト23およびスクリューシャフト24が回転可
能な状態で架設してある。
【0050】スプラインシャフト23は、フレーム22
に設けたシャフト駆動用シリンダ25を駆動源として所
定の角度範囲で往復回動される。スプラインシャフト2
3には、スライド体26が軸線方向に摺動自在に設けて
あり、このスライド体26には、アーム27が回動可能
に設けてある。この際、スプラインシャフト23は、ス
ライド体26に対しては回転自在に貫通しており、アー
ム27に対してはスプライン結合した状態で軸線方向に
摺動自在に貫通している。
【0051】アーム27には、シリンダブロックCBの
搬送方向の前後端面に対応する送り爪28が設けてあ
る。また、この実施例では、アーム27に3つの送り爪
28を設けて、2つのシリンダブロックCBを同時に工
程送りするものとしている。
【0052】スクリューシャフト24は、フレーム22
に設けたサーボモータ29を駆動源として正逆回転され
る。このスクリューシャフト24は、スライド体26に
設けたナット30に螺合貫通させてあり、このナット3
0とともにボールねじを構成している。
【0053】第1トランスファ手段TF1は、上記の構
成により、シャフト駆動用シリンダ25を伸縮駆動する
と、スプラインシャフト23とともにアーム27が上下
に往復回動する。この際、アーム27は、回動上限にお
いては、送り爪28がシリンダブロックCBの搬送経路
上側に離脱した状態となり、回動下限においては、送り
爪28が搬送経路中に振り込まれてシリンダブロックC
Bの前後端面に対応する。また、サーボモータ29を駆
動すると、スクリューシャフト24およびナット30の
働きにより、スライド体26およびアーム27がスプラ
インシャフト23に案内されつつ往復動する。したがっ
て、アーム27を回動下限にしてスライド体26を往復
動させることにより、シリンダブロックCBを工程間で
進退させることができる。
【0054】第2トランスファ手段TF2は、マシニン
グセンタMCの正面側に配置してあると共に、図6に示
すように、第1トランスファ手段TF1と同様の構成を
有している。ただし、第2トランスファ手段TF2は、
第1トランスファ手段TF1に対して各構成部位が対称
的に配置してあると共に、1つのシリンダブロックCB
を搬送するものとしている。
【0055】すなわち、第2トランスファ手段TF2
は、支柱31、フレーム32、スプラインシャフト3
3、スクリューシャフト34、シャフト駆動用シリンダ
35、スライド体36、アーム37、送り爪38、サー
ボモータ39およびナット40を備えると共に、これら
の構成により、第1トランスファ手段TF1と同様の動
作をしてシリンダブロックCBを搬送する。
【0056】なお、上記の入口側チルト手段TL1、入
口側インデックス手段DX1、第1加工ステージS1、
第2加工ステージS2、出口側インデックス手段DX2
および出口側チルト手段TL2は、各構成部位の動きや
シリンダブロックCBの有無を検出するために、例えば
近接スイッチ類を入力源とする位置検出手段を備えてお
り、これらの検出信号を利用して全体を自動制御するよ
うにしてある。
【0057】上記構成を備えた搬送装置は、マシニング
センタMCでシリンダブロックCBのボア加工を行うに
際して、図7に示す第1〜第5の工程W1〜W5により
シリンダブロックCBを搬送する。なお、第1加工ステ
ージS1から第2加工ステージS1へ至る方向を前進方
向として説明する。
【0058】第1工程W1では、搬入したシリンダブロ
ックCBをその一方の気筒列の気筒軸線が加工ステージ
S1,S2の工具軸線と一致する状態に傾斜させて第1
加工ステージS1で一方の気筒列の所定の気筒にボア加
工を行う。
【0059】すなわち、図7(a)に示すように、入口
側チルト手段TL1に搬入したシリンダブロックCBを
一方の気筒列の気筒軸線が垂直になるように傾斜させ、
図7(b)に示すように、第1トランスファ手段TF1
によりシリンダブロックCBを入口側インデックス手段
DX1まで前進させ、続いて図7(c)に示すように、
第1加工ステージS1まで前進させ、図7(d)に示す
ように、一方の気筒列における中央の気筒B2のボア加
工を行う。
【0060】第2工程W2では、シリンダブロックCB
を傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させて第1
加工ステージS1で他方の気筒列の所定の気筒にボア加
工を行う。
【0061】すなわち、図7(e)に示すように、第1
トランスファ手段TF1によりシリンダブロックCBを
入口側インデックス手段DX1まで後退させ、図7
(f)に示すように、シリンダブロックCBを傾斜面に
対する垂直軸回りに180度回転させる。これにより、
他方の気筒列の気筒軸線が垂直となって、加工ステージ
S1,S2の工具軸線と一致する。そして、図7(g)
に示すように、第1トランスファ手段TF1によりシリ
ンダブロックCBを再び第1加工ステージS1まで前進
させ、図7(h)に示すように、他方の気筒列における
中央の気筒B5のボア加工を行う。
【0062】第3工程W3では、シリンダブロックCB
を第2加工ステージS2まで前進させて他方の気筒列の
残りの気筒にボア加工を行う。
【0063】すなわち、図7(i)に示すように、第1
トランスファ手段TF1によりシリンダブロックCBを
第2加工ステージS2まで前進させ、図7(j)に示す
ように、他方の気筒列における両側の気筒B4,B6の
ボア加工を行う。
【0064】第4工程W4では、シリンダブロックCB
を傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転させて第2
加工ステージS2で一方の気筒列の残りの気筒にボア加
工を行う。
【0065】すなわち、図7(k)に示すように、第2
トランスファ手段TF2によりシリンダブロックCBを
出口側インデックス手段DX2まで前進させ、図7
(l)に示すように、シリンダブロックCBを傾斜面に
対する垂直軸回りに180度回転させる。これにより、
再び一方の気筒列の気筒軸線が垂直となって、加工ステ
ージS1,S2の工具軸線と一致する。そして、図7
(m)に示すように、第2トランスファ手段TF2によ
りシリンダブロックCBを再び第2加工ステージS2ま
で後退させ、図7(n)に示すように、一方の気筒列に
おける両側の気筒B1,B3のボア加工を行う。
【0066】第5工程W5では、上記の第1〜第4の工
程W1〜W4により全ての気筒B1〜B6にボア加工が
成されたシリンダブロックCBを搬入時の姿勢に戻して
搬出する。
【0067】すなわち、図7(o)に示すように、第2
トランスファ手段TF2によりシリンダブロックCBを
出口側インデックス手段DX2まで前進させ、続いて図
7(p)に示すように、出口側チルト手段TL2まで前
進させ、この出口側チルト手段TL2でシリンダブロッ
クCBの姿勢を元に戻してから搬出する。
【0068】また、当該搬送装置では、第2工程W2に
おいてシリンダブロックCBの回転を行う際、図7
(f)に示す如く次の未加工のシリンダブロックCBを
入口側チルト手段TL1に搬入し、第1トランスファ手
段TF1で2つのシリンダブロックCBを同時に工程送
りする。これにより、大量生産されるシリンダブロック
Cbのボア加工が効率的に行われる。
【0069】このように、当該搬送方法および搬送装置
では、入口側チルト手段TL1、入口側インデックス手
段DX1、第1加工ステージS1、第2加工ステージS
2、出口側インデックス手段DX2および出口側チルト
手段TL2を直列に配置し、これらの間でシリンダブロ
ックCBの進退や180度の回転を組合わせているの
で、図9に示す従来の搬送装置と比べると、その搬送範
囲が非常に短いことが明らかであると共に、マシニング
センタMCを含む全体の設置スペースが大幅に節減され
たものとなり、設備費の大幅な低減を実現し得る。
【0070】また、装置内のシリンダブロックCBの在
庫数が無駄に多くなることがないと共に、各手段TL
1,TL1,DX1,DX2,TF1,TF2がマシニ
ングセンタMCの正面側にのみ配置されるので、これら
の手段がマシニングセンタMCのメンテナンス作業の妨
げになることもない。
【0071】図8は、本発明に係わる搬送装置の他の実
施例におけるトランスファ手段を説明する図である。こ
の実施例のトランスファ手段TFは、先の実施例では第
1と第2のトランスファ手段TF1,TF2が個々に独
立した構成であったのに対して、1組の駆動源で2つ分
の動作を可能にしたものである。
【0072】すなわち、フレーム41には、図示しない
シャフト駆動用シリンダを駆動源として往復回動する1
本のスプラインシャフト42が設けてあり、このスプラ
インシャフト42には、第1および第2のスライド体4
3,44が摺動可能に設けてある。両スライド体43,
44には、先の実施例と同様に、送り爪55を有する第
1および第2のアーム45,46が設けてある。なお、
この実施例では、両アーム45,46が、2つのシリン
ダブロックCBを同時に工程送りし得るものとしてい
る。
【0073】また、フレーム41には、サーボモータ4
7を駆動源として回転駆動される第1スクリューシャフ
ト48と、これに平行な連動シャフト49が設けてあ
り、両シャフト48,49の間には、動力伝達を断続す
る機能を備えた伝達機構50が設けてある。なお、連動
シャフト49は、第1スクリューシャフト48と同じ方
向に回転する。
【0074】第1スクリューシャフト48は、第1スラ
イド体43に設けたナット51に螺合している。連動シ
ャフト49は、第1スライド体43において摺動自在に
且つ回転自在に保持してある。また、第1スライド体4
3には、逆転機構52を介して第2スクリューシャフト
53の一端部が保持してある。そして、第2スクリュー
シャフト53は、第2スライド体44に設けたナット5
4に螺合している。なお、第2スライド体44と、第1
スクリューシャフト48および連動シャフト49は、上
下の配置関係にあって互いに干渉することはない。
【0075】上記のトランスファ手段TFは、伝達機構
50を接続の状態にしてサーボモータ47を駆動する
と、第1および第2のスクリューシャフト48,53が
互いに逆方向に回転し、図8(a)に示す如く第1およ
び第2のスライド体43,44を互いに離間する方向へ
駆動し、また、図8(b)に示す如く第1および第2の
スライド体43,44を互いに接近する方向へ駆動す
る。
【0076】このような動作は、例えば図7(k)〜
(m)に示すように、第1および第2の加工ステージS
1,S2から入口側および出口側のインデックス手段D
X1,DX2へ2つのシリンダブロックCBを同時に移
動させたり、その逆方向へ移動させたりする場合に行わ
れる。
【0077】また、トランスファ手段TFは、伝達機構
50を遮断の状態にしてサーボモータ47を駆動する
と、第1スクリューシャフト48のみが回転し、図8
(c)に示す如く第1スライド体43だけを駆動する。
この際、第1スライド体43によって第2スライド体4
4を押動することも可能である。このような動作は、例
えば図7(i)(o)に示すように、第1加工ステージ
S1から第2加工ステージS2へシリンダブロックCB
を移動させる場合に行われる。
【0078】上記のトランスファ手段TFによれば、1
組の駆動源だけでより多くのシリンダブロックCBを工
程送りすることができるものとなり、装置の簡略化や設
備費のさらなる低減を実現すると共に、シリンダブロッ
クの生産効率がより高められる。
【0079】なお、上記実施例では、V型6気筒エンジ
ン用のシリンダブロックをボア加工する場合を説明した
が、V型4気筒やV型8気筒あるいはそれ以上の気筒数
のエンジンに用いるシリンダブロックのボア加工にも当
然適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるボア加工におけるシリンダブロ
ックの搬送装置の一実施例を説明する全体の概略平面図
である。
【図2】マシニングセンタを説明する側面図(a)およ
び正面図(b)である。
【図3】チルト手段を説明する搬送方向からの側面図で
ある。
【図4】インデックス手段を説明する搬送方向からの側
面図である。
【図5】第1トランスファ手段を説明する平面図
(a)、正面図(b)および側面図(c)である。
【図6】第2トランスファ手段を説明する平面図
(a)、正面図(b)および側面図(c)である。
【図7】当該搬送装置による搬送過程を示す説明図であ
る。
【図8】本発明に係わる搬送装置の他の実施例における
トランスファ手段を説明する図であって、第1と第2の
スライド体を駆動する場合を示す平面図(a)(b)、
および第1スライド体だけを駆動する場合を示す平面図
(c)である。
【図9】従来のシリンダブロックの搬送装置を説明する
全体の概略平面図である。
【符号の説明】
B1〜B6 気筒 CB シリンダブロック DX1 入口側インデックス手段 DX2 出口側インデックス手段 S1 第1加工ステージ S2 第2加工ステージ TF トランスファ手段 TF1 第1トランスファ手段 TF2 第2トランスファ手段 TL1 入口側チルト手段 TL2 出口側チルト手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも4気筒をV型に配置したシリ
    ンダブロックのボア加工であって、気筒列において隣接
    する気筒を第1加工ステージと第2加工ステージで別々
    にボア加工するに際し、 搬入したシリンダブロックをその一方の気筒列の気筒軸
    線が加工ステージの工具軸線と一致する状態に傾斜させ
    て第1加工ステージで一方の気筒列の所定の気筒にボア
    加工を行う第1工程と、 シリンダブロックを傾斜面に対する垂直軸回りに180
    度回転させて第1加工ステージで他方の気筒列の所定の
    気筒にボア加工を行う第2工程と、 シリンダブロックを第2加工ステージに移動させて他方
    の気筒列の残りの気筒にボア加工を行う第3工程と、 シリンダブロックを傾斜面に対する垂直軸回りに180
    度回転させて第2加工ステージで一方の気筒列の残りの
    気筒にボア加工を行う第4工程と、 シリンダブロックを搬入時の姿勢に戻した後に搬出する
    第5工程を備えたことを特徴とするボア加工におけるシ
    リンダブロックの搬送方法。
  2. 【請求項2】 第1加工ステージから第2加工ステージ
    へ至る方向を前進方向とし、 第1工程が、搬入したシリンダブロックをその一方の気
    筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸線と一致する状
    態に傾斜させる工程と、シリンダブロックを前進させて
    第1加工ステージで一方の気筒列の所定の気筒にボア加
    工を行う工程を備え、 第2工程が、シリンダブロックを後退させて傾斜面に対
    する垂直軸回りに180度回転させる工程と、シリンダ
    ブロックを前進させて第1加工ステージで他方の気筒列
    の所定の気筒にボア加工を行う工程を備え、 第3工程が、シリンダブロックを前進させて第2加工ス
    テージで他方の気筒列の残りの気筒にボア加工を行う工
    程を備え、 第4工程が、シリンダブロックを前進させて傾斜面に対
    する垂直軸回りに180度回転させる工程と、シリンダ
    ブロックを後退させて第2加工ステージで一方の気筒列
    の残りの気筒にボア加工を行う工程を備え、 第5工程が、シリンダブロックを前進させて搬入時の姿
    勢に戻した後に搬出する工程を備えていることを特徴と
    する請求項1に記載のボア加工におけるシリンダブロッ
    クの搬送方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも4気筒をV型に配置したシリ
    ンダブロックのボア加工であって、気筒列において隣接
    する気筒を第1加工ステージと第2加工ステージで別々
    にボア加工する際に用いる搬送装置であって、 第1加工ステージの入口側に、シリンダブロックをその
    一方の気筒列の気筒軸線が加工ステージの工具軸線と一
    致する状態に傾斜させる入口側チルト手段と、シリンダ
    ブロックを傾斜面に対する垂直軸回りに180度回転さ
    せる入口側インデックス手段を備え、 第2加工ステージの出口側に、シリンダブロックを傾斜
    面に対する垂直軸回りに180度回転させる出口側イン
    デックス手段と、傾斜したシリンダブロックを搬入時の
    姿勢に戻す出口側チルト手段を備え、 入口側チルト手段、入口側インデックス手段、第1加工
    ステージ、第2加工ステージ、出口側インデックス手段
    および出口側チルト手段の間でシリンダブロックを移動
    させるトランスファ手段を備えたことを特徴とするボア
    加工におけるシリンダブロックの搬送装置。
  4. 【請求項4】 トランスファ手段が、入口側チルト手
    段、入口側インデックス手段、第1加工ステージおよび
    第2加工ステージの間でシリンダブロックを移動させる
    第1トランスファ手段と、第2加工ステージ、出口側イ
    ンデックス手段および出口側チルト手段の間でシリンダ
    ブロックを移動させる第2トランスファ手段を備えてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のボア加工における
    シリンダブロックの搬送装置。
  5. 【請求項5】 第2トランスファ手段が、隣接する手段
    またはステージに位置する2つのシリンダブロックを同
    時に移動させる手段であることを特徴とする請求項4に
    記載のボア加工におけるシリンダブロックの搬送装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011058453A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Tokyo Energy & Systems Inc シリンダカバー用反転装置
CN113514249A (zh) * 2021-04-01 2021-10-19 江苏理工学院 一种发动机气缸体综合检测装置及检测方法

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