JP2003130861A - 分析装置 - Google Patents

分析装置

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JP2003130861A
JP2003130861A JP2001325775A JP2001325775A JP2003130861A JP 2003130861 A JP2003130861 A JP 2003130861A JP 2001325775 A JP2001325775 A JP 2001325775A JP 2001325775 A JP2001325775 A JP 2001325775A JP 2003130861 A JP2003130861 A JP 2003130861A
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Japan
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container
carrier gas
solvent
extraction
analyzer
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JP2001325775A
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English (en)
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Katsuo Seki
勝男 関
Yuichi Okuzaki
友一 奥崎
Hiroyoshi Shizukuishi
広悦 雫石
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却灰や飛灰や等の試料中に含まれているダ
イオキシン類等の被測定物の分析結果を迅速に得られる
分析装置が強く求められている。 【解決手段】 試料1中の被測定物6を溶媒2で抽出す
る抽出装置11等と、被測定物6を抽出した抽出液5か
ら不要物を除去する前処理カラム15a,15b等と、
不要物を除去された抽出液5を濃縮する濃縮装置16等
と、濃縮された抽出液5から溶媒2を気化して除去した
後、被測定物6を加熱気化してキャリアガス4と共にキ
ャピラリカラム21c内へ送給することにより、被測定
物6を種類ごとに分離するガスクロマトグラフ(GC)
21と、GC21で分離された被測定物6の定性および
定量を行う質量分析装置(MS)22とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却灰や飛灰や土
壌等の試料中に含まれているダイオキシン類やポリ塩化
ビフェニル類等のようなハロゲン化有機化合物等の被測
定物を分析するダ分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却炉等から発生する焼却灰や飛灰
またはごみ焼却炉等の周辺の土壌中等には、ダイオキシ
ン類やポリ塩化ビフェニル(PCB)類等のようなハロ
ゲン化有機化合物が含まれている場合がある。このよう
なハロゲン化有機化合物は、人体や動植物に被害をもた
らして自然環境を破壊してしまう虞がある。このため、
上記焼却灰や飛灰または上記土壌においては、その中に
含まれているハロゲン化有機化合物の濃度を測定して把
握する必要がある。このような焼却灰や飛灰や土壌等に
含まれているハロゲン化有機化合物の濃度を測定する場
合には、従来、現地で採取した試料を分析室へ持ち帰っ
て「JIS K 0311」の規定に準拠して分析して
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、「JI
S K 0311」の規定に準拠した分析方法は、試料
中からの分析障害物の除去等の前処理に多数の機器を使
用することから、現地で分析を行うことが難しく、さら
に、測定結果が得られるまでに1ヵ月近くかかってしま
うため、その間、焼却灰や飛灰や土壌等を保管しておか
なければならず、保管場所の確保に難点があった。
【0004】このため、焼却灰や飛灰や土壌等の試料中
に含まれているダイオキシン類やポリ塩化ビフェニル類
等のようなハロゲン化有機化合物等の被測定物の分析結
果を迅速に得られる分析装置が強く求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、第一番目の発明による分析装置は、試料中の被
測定物を溶媒抽出する抽出手段と、被測定物を抽出した
抽出液から不要物を除去する不要物除去手段と、不要物
を除去された前記抽出液を濃縮する濃縮手段と、濃縮さ
れた前記抽出液から溶媒を気化して除去した後、前記被
測定物を加熱気化してキャリアガスと共にキャピラリカ
ラム内へ送給することにより、前記被測定物を種類ごと
に分離するガスクロマトグラフと、前記ガスクロマトグ
ラフで分離された前記被測定物の定性および定量を行う
計測手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】第二番目の発明による分析装置は、第一番
目の発明において、前記抽出手段が、前記試料を入れら
れる抽出容器と、前記抽出容器内に溶媒を送給する溶媒
送給手段と、前記抽出容器内を加熱する加熱手段とを備
えていることを特徴とする。
【0007】第三番目の発明による分析装置は、第二番
目の発明において、前記抽出手段が、前記抽出容器の内
部にキャリアガスを送給するキャリアガス送給手段を備
えていることを特徴とする。
【0008】第四番目の発明による分析装置は、第一番
目から第三番目の発明のいずれかにおいて、前記不要物
除去手段が、被測定物を抽出した抽出液を貯溜する貯溜
容器と、前記抽出液の流通に伴って当該抽出液中から不
要物を吸着除去する前処理カラムとを備えていることを
特徴とする。
【0009】第五番目の発明による分析装置は、第四番
目の発明において、前記不要物除去手段が、前記貯溜容
器の内部にキャリアガスを送給するキャリアガス送給手
段を備えていることを特徴とする。
【0010】第六番目の発明による分析装置は、第四番
目または第五番目の発明において、前記不要物除去手段
が、前記前処理カラムを複数備え、前記貯溜容器に対す
る接続を切り換えられるように当該貯溜容器に対して当
該前処理カラムを並列的に連結していることを特徴とす
る。
【0011】第七番目の発明による分析装置は、第一番
目から第六番目の発明のいずれかにおいて、前記濃縮手
段が、下方側ほど窄まる円錐部上に円筒部を連結された
濃縮容器と、前記濃縮容器の前記円錐部に設けられた加
熱手段と、前記濃縮容器の前記円筒部に設けられた冷却
手段と、前記濃縮容器の前記円筒部の内部に配設されて
回転可能に支持された回転翼と、前記回転翼を回転させ
る駆動手段と、前記濃縮容器の前記円筒部に連結されて
前記溶媒を回収する回収容器とを備えていることを特徴
とする。
【0012】第八番目の発明による分析装置は、第七番
目の発明において、前記濃縮手段が、前記濃縮容器の内
部にキャリアガスを送給するキャリアガス送給手段を備
えていることを特徴とする。
【0013】第九番目の発明による分析装置は、第一番
目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記抽出手
段が、前記溶媒を100〜200℃に加熱して、5〜1
5MPaの圧力で抽出することを特徴とする。
【0014】第十番目の発明による分析装置は、第一番
目から第九番目の発明のいずれかにおいて、前記溶媒
が、ヘキサン、アセトン、トルエンのいずれか、また
は、これらのうちの2種類以上の混合液であることを特
徴とする。
【0015】第十一番目の発明による分析装置は、第一
番目から第十番目の発明のいずれかにおいて、前記キャ
リアガスが、窒素ガスおよびヘリウムガスのうちの少な
くとも一方であることを特徴とする。
【0016】第十二番目の発明による分析装置は、第一
番目から第十一番目の発明のいずれかにおいて、前記試
料が、焼却灰、飛灰、土壌のいずれかであり、前記被測
定物が、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類等のハ
ロゲン化有機化合物であることを特徴とする。
【0017】第十三番目の発明による分析装置は、第一
番目から第十二番目の発明のいずれかにおいて、前記計
測手段が、質量分析装置、レーザ分析装置、真空紫外分
析装置のいずれかであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明による分析装置の実施の形
態を図1を用いて説明する。図1は、分析装置の概略構
成図である。なお、本発明は以下に説明する実施の形態
に限定されるものではない。
【0019】図1に示すように、抽出装置11は、ごみ
焼却炉等から発生する焼却灰や飛灰またはごみ焼却炉等
の土壌等の試料1を入れられる抽出容器11aと、抽出
容器11aの底面に配設されたフィルタ11bと、抽出
容器11a内を加熱する加熱手段である加熱器11cと
を備えている。抽出装置11の抽出容器11aには、ヘ
キサン等の溶媒2のタンク12aからポンプ12bによ
り当該溶媒2を送給する溶媒送給手段である溶媒送給装
置12と、窒素ガス等のキャリアガス3のボンベ13a
から減圧弁13bおよび流量調整器13cを介して当該
キャリアガス3を送給するキャリアガス送給手段である
キャリアガス送給装置13とが連結している。
【0020】抽出装置11の抽出容器11aの下部は、
貯溜容器14の上部に連結している。貯溜容器14の上
部には、前記キャリアガス送給装置13が連結されてい
る。貯溜容器14の下部には、硝酸銀シリカゲルや硫酸
シリカゲル等を充填した多層式の一対の前処理カラム1
5a,15bの上端が切り換え可能に並列的に連結され
ている。上記前処理カラム15a,15bの下端は、濃
縮装置16に連結されている。
【0021】前記濃縮装置16は、下方側ほど窄まる円
錐部16aa上に円筒部16abを連結された濃縮容器
16aと、濃縮容器16aの円錐部16aaに設けられ
た加熱手段である加熱器16bと、濃縮容器16aの円
筒部16abに設けられた冷却手段である冷却ジャケッ
ト16cと、濃縮容器16aの円筒部16abの内部に
配設されて回転可能に支持された回転翼16dと、濃縮
容器16aの上部に設けられて前記回転翼16dを回転
させる駆動手段である駆動モータ16eとを備えてい
る。
【0022】前記濃縮装置16の濃縮容器16aの円筒
部16abは、溶媒2を回収する回収容器17に連結し
ている。濃縮装置16の濃縮容器16aには、ヘリウム
ガス等のキャリアガス4のボンベ18aから流量調整器
18cを介してキャリアガス4を送給するキャリアガス
送給手段であるキャリアガス送給装置18が連結されて
いる。
【0023】濃縮装置16の濃縮容器16aの円錐部1
6aaの下部は、ガスクロマトグラフ(GC)21の加
熱室21a内に配設された導入管21bに連絡してい
る。GC21の導入管21bには、前記キャリアガス送
給装置17が連絡している。GC21の加熱室21a内
には、キャピラリカラム21cが配備されており、当該
キャピラリカラム21cの一端側は、上記導入管21b
に連結している。上記キャピラリカラム21cの他端側
は、上記加熱室21aを貫通して、GC21の近傍に配
設された計測手段である質量分析装置(MS)22の試
料導入口に接続されている。
【0024】なお、図1中、19a〜19fは三方バル
ブ、19g〜19k,19mは開閉バルブである。
【0025】また、本実施の形態では、抽出装置11、
溶媒送給装置12、キャリアガス送給装置13等により
抽出手段を構成し、貯溜容器14、前処理カラム15
a,15b、前記キャリアガス送給装置13等により不
要物除去手段を構成し、濃縮装置16、回収容器17、
キャリアガス送給装置18等により濃縮手段を構成して
いる。
【0026】このような分析装置を使用して例えば焼却
灰や飛灰中のダイオキシン類を分析する場合について次
に説明する。
【0027】まず、抽出装置11の抽出容器11a内に
焼却灰や飛灰等の試料1を入れ(10〜30g程度)、
溶媒送給装置12のポンプ12bを作動してタンク12
aから溶媒2を上記抽出容器11a内に供給し(20m
l程度)、開閉バルブ19g,19hを閉じて抽出容器
11の加熱器11cを作動すると、抽出容器11a内が
加熱(100〜200℃程度)加圧(5〜15MPa程
度)され、試料1中のダイオキシン類が溶媒抽出され
る。
【0028】このようにして試料1中のダイオキシン類
を溶媒抽出したら、抽出装置11の抽出容器11a内を
溶媒2の沸点以下程度にまで冷却し、前記バルブ19
g,19hを開放すると共に、キャリアガス送給装置1
3のボンベ13aから抽出容器11a内にキャリアガス
3を送給することにより、抽出容器11a内からフィル
タ11bを介して貯溜容器14内に抽出液5を送給す
る。なお、このときには、開閉バルブ19iを開放して
おく。
【0029】以上の抽出作業を複数回(3回程度)繰り
返して試料1中のダイオキシン類を確実に抽出し終えた
ら、開閉バルブ19iを閉じて開閉バルブ19jを開放
し、貯溜容器14と濃縮装置16との間を一方の前処理
カラム15aを介して連絡させるように三方バルブ19
c〜19eを切り換えると共に、キャリアガス送給装置
13のボンベ13aから減圧弁13bを介して流量調整
器13cで流量を調整しながらキャリアガス3を送給す
ると、貯溜容器14内の抽出液5がキャリアガス3によ
り一方の前処理カラム15a内に所定量ずつ送給されて
(1〜5ml/l)不要物を吸着除去されながら濃縮装
置16の濃縮容器16a内へ送給される。
【0030】なお、一方の前処理カラム15aに抽出液
5を所定量通過させたら、他方の前処理カラム15bに
抽出液5を通過させるように三方バルブ19c,19d
を切り換え、一方の前処理カラム15aを交換して再生
処理を行い、他方の前処理カラム15bに抽出液5を所
定量通過させたら、一方の前処理カラム15aに抽出液
5を再び通過させるように三方バルブ19c,19dを
切り換え、他方の前処理カラム15bを交換して再生処
理を行うことを繰り返すことにより、抽出液5からの不
要物の除去を連続して行うことができる。
【0031】引き続き、濃縮装置16の駆動モータ16
eを作動して回転翼16dを回転させ(約6000〜8
000rpm)、冷却ジャケット16cに冷媒を流通さ
せると共に、加熱器16bを作動させると、濃縮容器1
6a内の抽出液5は、回転翼16dの回転に伴う気流に
より、円錐部16aa内で渦流となって旋回しながら加
熱器16bで加熱されて(60〜120℃)濃縮され
る。濃縮に伴って気化した前記溶媒2は、上記気流によ
り冷却ジャケット16cに接触して冷却(5〜10℃)
されながら回収容器17へ送給されることにより、液状
態で回収される。
【0032】このようにして濃縮装置16で抽出液5を
濃縮(0.1〜1ml程度)したら、開閉バルブ19k
を開放し、キャリアガス送給装置18のボンベ18aか
ら流量調整器18cで流量を調整しながら濃縮容器16
a内にキャリアガス3を送給して、濃縮された抽出液5
をGC21の導入管21bに送給する。
【0033】次に、GC21の加熱室21a内を加熱し
(100〜130℃)、開閉バルブ19mを開放して加
熱室21a内を開放系にすると共に、三方バルブ19f
を切り換えてキャリアガス送給装置18のボンベ18a
からのキャリアガス4を流量調整器18cで流量調整し
ながらGC21の導入管21b内に送給すると、導入管
21b内の抽出液5がさらに濃縮され、溶媒2がすべて
気化してキャリアガス4と共に加熱室21a内から系外
へ排出されることにより、導入管21b内にダイオキシ
ン類等の被測定物6のみが残留する。
【0034】このようにして導入管21b内から溶媒2
をすべて除去したら、前記開閉バルブ19mを閉じると
共に、加熱室21a内を規定温度(300℃程度)にま
で昇温すると、被測定物6が気化し、キャリアガス4と
共にキャピラリカラム21c内に送給され、種類ごとに
分離されながらMS22に供給されて定性および定量分
析される。
【0035】このような分析装置においては、試料1を
セットしてから分析結果を得るまでの間、被測定物6が
各機器間を流れるようにして移動するようになるので、
現地で採取した試料1を現地でそのまま分析することが
できると共に、試料1をセットしてから分析結果を得る
までの時間を短く済ますことができるようになる(約1
〜2時間程度)。
【0036】したがって、本実施の形態の分析装置によ
れば、試料1に含まれている被測定物6の分析結果を現
地で迅速に得ることができる。
【0037】なお、本実施の形態では、溶媒2としてヘ
キサンを使用したが、他に例えばアセトンやトルエン等
を使用することも可能であり、また、これらの2種類以
上の混合液を使用することも可能である。
【0038】また、本実施の形態では、キャリアガス3
に窒素ガスを使用し、キャリアガス4にヘリウムガスを
使用したが、キャリアガス3,4共に窒素ガスを使用し
たりヘリウムガスを使用したりすることも可能である。
【0039】また、本実施の形態では、抽出装置11お
よび貯溜容器14にキャリアガス送給装置13からのキ
ャリアガス3を送給し、濃縮装置16およびGC21に
キャリアガス送給装置18からのキャリアガス4を送給
するようにしたが、例えば、抽出装置11、貯溜容器1
4、濃縮装置16、GC21に同一のキャリアガス送給
手段からキャリアガスを送給するようにしたり、抽出装
置11、貯溜容器14、濃縮装置16、GC21にそれ
ぞれ独立してキャリアガス送給手段を設けてそれぞれ個
別にキャリアガスを送給できるようにすることも可能で
ある。
【0040】また、本実施の形態では、計測手段として
MS22を使用したが、他に例えばMS/MSやレーザ
分析装置や真空紫外分析装置等を使用することも可能で
ある。
【0041】また、本実施の形態では、焼却灰や飛灰中
のダイオキシン類を分析する場合について説明したが、
これに限らず、焼却灰や飛灰や土壌中のダイオキシン類
やPCB類等のハロゲン化有機化合物を分析する場合で
あれば適用することができる。
【0042】なお、ダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベ
ンゾ−p−ダイオキシン類(PCDDs)およびポリ塩
化ジベンゾフラン類(PCDFs)の総称であり、塩素
系化合物や塩素化有機化合物の燃焼時に微量発生すると
いわれ、化学的に無色の結晶である。塩素の数によって
一塩化物から八塩化物まであり、異性体がPCDDsで
75種類、PCDFsで135種類におよび、これらの
なかでも、特に四塩化ジベンゾ−p−ダイオキシン(T
4 CDD)は、最も強い毒性を有するものとして知られ
ている。
【0043】
【実施例】本発明による分析装置の効果を確認するた
め、前述した実施の形態に基づいて、以下のような条件
で確認試験を行った。
【0044】[実施条件] ・試料1:ごみ焼却炉の排気口で捕集された飛灰(10
g) ・溶媒2:ヘキサン ・キャリアガス3:窒素ガス ・キャリアガス4:ヘリウムガス
【0045】<抽出> ・抽出溶媒量:20ml/回 ・抽出回数:3回 ・抽出温度:150℃ ・抽出圧力:15MPa
【0046】<不要物除去> ・前処理カラム:二層シリカゲルSPEカートリッジ
(充填量:25g) ・抽出液流速:3ml/min.
【0047】<濃縮> ・加熱温度:65℃ ・溶媒回収冷却温度:5℃ ・回転翼速度:6000rpm ・濃縮割合:約600倍(0.1ml)
【0048】<GC> ・溶媒除去温度:120℃ ・被測定物気化温度:300℃ ・キャピラリカラム:J&W社製DB−5
【0049】[試験結果]前述した実施の形態に基づい
て上述した条件で確認試験を行ったところ、1回当たり
の分析時間は約90分であった。
【0050】
【発明の効果】第一番目の発明による分析装置は、試料
中の被測定物を溶媒抽出する抽出手段と、被測定物を抽
出した抽出液から不要物を除去する不要物除去手段と、
不要物を除去された前記抽出液を濃縮する濃縮手段と、
濃縮された前記抽出液から溶媒を気化して除去した後、
前記被測定物を加熱気化してキャリアガスと共にキャピ
ラリカラム内へ送給することにより、前記被測定物を種
類ごとに分離するガスクロマトグラフと、前記ガスクロ
マトグラフで分離された前記被測定物の定性および定量
を行う計測手段とを備えたことから、試料をセットして
から分析結果を得るまでの時間を短く済ますことができ
るようになるので、試料に含まれている被測定物の分析
結果を迅速に得ることができる。
【0051】第二番目の発明による分析装置は、第一番
目の発明において、前記抽出手段が、前記試料を入れら
れる抽出容器と、前記抽出容器内に溶媒を送給する溶媒
送給手段と、前記抽出容器内を加熱する加熱手段とを備
えていることから、試料中からの被測定物の抽出を効率
よく行うことができる。
【0052】第三番目の発明による分析装置は、第二番
目の発明において、前記抽出手段が、前記抽出容器の内
部にキャリアガスを送給するキャリアガス送給手段を備
えていることから、抽出容器内から抽出液を送出するこ
とが確実にできる。
【0053】第四番目の発明による分析装置は、第一番
目から第三番目の発明のいずれかにおいて、前記不要物
除去手段が、被測定物を抽出した抽出液を貯溜する貯溜
容器と、前記抽出液の流通に伴って当該抽出液中から不
要物を吸着除去する前処理カラムとを備えていることか
ら、抽出液中に混在する不要物を除去することが確実に
できる。
【0054】第五番目の発明による分析装置は、第四番
目の発明において、前記不要物除去手段が、前記貯溜容
器の内部にキャリアガスを送給するキャリアガス送給手
段を備えていることから、貯溜容器から前処理カラムに
抽出液を定量ずつ送給することが容易にでき、前処理効
率を高めることができる。
【0055】第六番目の発明による分析装置は、第四番
目または第五番目の発明において、前記不要物除去手段
が、前記前処理カラムを複数備え、前記貯溜容器に対す
る接続を切り換えられるように当該貯溜容器に対して当
該前処理カラムを並列的に連結していることから、これ
らの前処理カラムを順番に使用することにより、当該前
処理カラムの交換および再生処理を順次行うことができ
るので、抽出液からの不要物の除去を連続して行うこと
ができる。
【0056】第七番目の発明による分析装置は、第一番
目から第六番目の発明のいずれかにおいて、前記濃縮手
段が、下方側ほど窄まる円錐部上に円筒部を連結された
濃縮容器と、前記濃縮容器の前記円錐部に設けられた加
熱手段と、前記濃縮容器の前記円筒部に設けられた冷却
手段と、前記濃縮容器の前記円筒部の内部に配設されて
回転可能に支持された回転翼と、前記回転翼を回転させ
る駆動手段と、前記濃縮容器の前記円筒部に連結されて
前記溶媒を回収する回収容器とを備えていることから、
抽出液の濃縮を簡単な構造で容易に行うことができる。
【0057】第八番目の発明による分析装置は、第七番
目の発明において、前記濃縮手段が、前記濃縮容器の内
部にキャリアガスを送給するキャリアガス送給手段を備
えていることから、濃縮容器内の濃縮された抽出液を送
出することが容易にできる。
【0058】第九番目の発明による分析装置は、第一番
目から第八番目の発明のいずれかにおいて、前記抽出手
段が、前記溶媒を100〜200℃に加熱して、5〜1
5MPaの圧力で抽出するので、試料中からの被測定物
の抽出を確実に行うことができる。
【0059】第十番目の発明による分析装置は、第一番
目から第九番目の発明のいずれかにおいて、前記溶媒
が、ヘキサン、アセトン、トルエンのいずれか、また
は、これらのうちの2種類以上の混合液であるので、試
料中からの被測定物の抽出を確実に行うことが低コスト
でできる。
【0060】第十一番目の発明による分析装置は、第一
番目から第十番目の発明のいずれかにおいて、前記キャ
リアガスが、窒素ガスおよびヘリウムガスのうちの少な
くとも一方であるので、被測定物や抽出液に悪影響を与
えることなく被測定物や抽出液を搬送することが低コス
トでできる。
【0061】第十二番目の発明による分析装置は、第一
番目から第十一番目の発明のいずれかにおいて、前記試
料が、焼却灰、飛灰、土壌のいずれかであり、前記被測
定物が、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル類等のハ
ロゲン化有機化合物であることから、上述した効果を最
も顕著に発現させることができる。
【0062】第十三番目の発明による分析装置は、第一
番目から第十二番目の発明のいずれかにおいて、前記計
測手段が、質量分析装置、レーザ分析装置、真空紫外分
析装置のいずれかであるので、定性および定量分析を確
実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による分析装置の実施の形態の概略構成
図である。
【符号の説明】
1 試料 2 溶媒 3,4 キャリアガス 5 抽出液 6 被測定物 11 抽出装置 11a 抽出容器 11b フィルタ 11c 加熱器 12 溶媒送給装置 12a タンク 12b ポンプ 13 キャリアガス送給装置 13a ボンベ 13b 減圧弁 13c 流量調整器 14 貯溜容器 15a,15b 前処理カラム 16 濃縮装置 16a 濃縮容器 16aa 円錐部 16ab 円筒部 16c 冷却ジャケット 16d 回転翼 16e 駆動モータ 17 回収容器 18 キャリアガス送給装置 18a ボンベ 18c 流量調整器 19a〜19f 三方バルブ 19g〜19k,19m 開閉バルブ 21 ガスクロマトグラフ(GC) 21a 加熱室 21b 導入管 21c キャピラリカラム 22 質量分析装置(MS)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 30/26 G01N 30/26 A L 30/46 30/46 G 30/72 30/72 A 30/74 30/74 E Z 33/00 33/00 D (72)発明者 雫石 広悦 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内 Fターム(参考) 4D056 AB18 AC02 AC03 AC08 CA17 CA22 CA33 CA34 DA01 DA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中の被測定物を溶媒抽出する抽出手
    段と、 被測定物を抽出した抽出液から不要物を除去する不要物
    除去手段と、 不要物を除去された前記抽出液を濃縮する濃縮手段と、 濃縮された前記抽出液から溶媒を気化して除去した後、
    前記被測定物を加熱気化してキャリアガスと共にキャピ
    ラリカラム内へ送給することにより、前記被測定物を種
    類ごとに分離するガスクロマトグラフと、 前記ガスクロマトグラフで分離された前記被測定物の定
    性および定量を行う計測手段とを備えたことを特徴とす
    る分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記抽出手段が、 前記試料を入れられる抽出容器と、 前記抽出容器内に溶媒を送給する溶媒送給手段と、 前記抽出容器内を加熱する加熱手段とを備えていること
    を特徴とする分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記抽出手段が、 前記抽出容器の内部にキャリアガスを送給するキャリア
    ガス送給手段を備えていることを特徴とする分析装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、 前記不要物除去手段が、 被測定物を抽出した抽出液を貯溜する貯溜容器と、 前記抽出液の流通に伴って当該抽出液中から不要物を吸
    着除去する前処理カラムとを備えていることを特徴とす
    る分析装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記不要物除去手段が、 前記貯溜容器の内部にキャリアガスを送給するキャリア
    ガス送給手段を備えていることを特徴とする分析装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5において、 前記不要物除去手段が、 前記前処理カラムを複数備え、前記貯溜容器に対する接
    続を切り換えられるように当該貯溜容器に対して当該前
    処理カラムを並列的に連結していることを特徴とする分
    析装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかにおい
    て、 前記濃縮手段が、 下方側ほど窄まる円錐部上に円筒部を連結された濃縮容
    器と、 前記濃縮容器の前記円錐部に設けられた加熱手段と、 前記濃縮容器の前記円筒部に設けられた冷却手段と、 前記濃縮容器の前記円筒部の内部に配設されて回転可能
    に支持された回転翼と、 前記回転翼を回転させる駆動手段と、 前記濃縮容器の前記円筒部に連結されて前記溶媒を回収
    する回収容器とを備えていることを特徴とする分析装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記濃縮手段が、 前記濃縮容器の内部にキャリアガスを送給するキャリア
    ガス送給手段を備えていることを特徴とする分析装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から請求項8のいずれかにおい
    て、 前記抽出手段が、前記溶媒を100〜200℃に加熱し
    て、5〜15MPaの圧力で抽出することを特徴とする
    分析装置。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のいずれかにお
    いて、 前記溶媒が、ヘキサン、アセトン、トルエンのいずれ
    か、または、これらのうちの2種類以上の混合液である
    ことを特徴とする分析装置。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項10のいずれかに
    おいて、 前記キャリアガスが、窒素ガスおよびヘリウムガスのう
    ちの少なくとも一方であることを特徴とする分析装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から請求項11のずれかにお
    いて、 前記試料が、焼却灰、飛灰、土壌のいずれかであり、 前記被測定物が、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニル
    類等のハロゲン化有機化合物であることを特徴とする分
    析装置。
  13. 【請求項13】 請求項1から請求項12のいずれかに
    おいて、 前記計測手段が、質量分析装置、レーザ分析装置、真空
    紫外分析装置のいずれかであることを特徴とする分析装
    置。
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