JP2003130860A - 揮発性物質自動分析装置 - Google Patents

揮発性物質自動分析装置

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JP2003130860A
JP2003130860A JP2001322282A JP2001322282A JP2003130860A JP 2003130860 A JP2003130860 A JP 2003130860A JP 2001322282 A JP2001322282 A JP 2001322282A JP 2001322282 A JP2001322282 A JP 2001322282A JP 2003130860 A JP2003130860 A JP 2003130860A
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gas
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volatile
automatic analyzer
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JP2001322282A
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English (en)
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Hideaki Imai
秀秋 今井
Kazuyuki Yoshida
和之 吉田
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料から放散される揮発性物質を高精度且つ
効率的に分析することが可能な揮発性物質自動分析装置
を提供する。 【解決手段】 揮発性物質自動分析装置は、温度及び湿
度が制御された清浄な気体を製造する気体製造装置と、
試料を収納するチャンバー4と、吸着剤が充填された吸
着管6,7と、吸着剤から揮発性物質を脱着する自動固
相抽出装置12,13と、揮発性物質を分析する分析装
置14,15と、を主な構成要素としている。そして、
チャンバー4内で試料から揮発性物質を放散させ、この
揮発性物質を含む気体を吸着管6,7に通して吸着剤に
揮発性物質を吸着させる。アーム式ロボット11によ
り、吸着管6,7を自動固相抽出装置12,13に移す
とともに、新たな吸着管をセットし、自動固相抽出装置
12,13で吸着剤から脱着した揮発性物質を分析装置
14,15で分析する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅資材,自動車
用内装材,日常生活用品等から放散される揮発性物質を
自動分析する分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、住宅,商業用ビルが省エネルギー
化等のために高気密化されたり、新建材が多く用いられ
るようになったのに伴い、住宅資材等から放散される揮
発性有機化合物が原因と考えられるシックハウス症候群
や化学物質過敏症と呼ばれる健康障害が問題となってい
る。また、自動車の車内や公共設備内等の比較的気密性
の高い空間における揮発性有機化合物、あるいは日常生
活用品等から放散され臭気成分となる揮発性物質が、健
康や環境に悪影響を与える可能性も示唆されてきてい
る。
【0003】従来、各種材料から放散された揮発性有機
化合物の分析方法としては、例えば、以下のようなもの
が知られている。チャンバー内に試料を入れ、所定の温
度及び湿度の空気をチャンバー内に供給する。試料から
放散された揮発性有機化合物を含む空気をチャンバーか
ら取り出し、吸着剤に接触させて、空気中の揮発性有機
化合物を吸着剤に吸着させる。そして、揮発性有機化合
物を吸着した吸着剤から、有機溶媒による抽出法又は熱
脱離法によって揮発性有機化合物を脱離させ、ガスクロ
マトグラフィー,ガスクロマトグラフ質量分析法、高速
液体クロマトグラフィーにより分析する。
【0004】また、試料から放散された揮発性炭化水素
をコールドトラップにより捕集して、ガスクロマトグラ
フィーで分析するという方法も提案されている(例え
ば、特開平5−232095号公報や特開平6−167
482号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法においては、吸着剤による揮発性物質
の捕集を人手によって行っており、分析1回毎に行う吸
着剤の交換や、吸着した揮発性物質を吸着剤から脱着し
て分析装置へ供給する操作を人手によって行っていたの
で、脱着工程において揮発性物質の脱着の程度にばらつ
きが生じたり、分析に極めて手間を要するという問題点
があった。
【0006】さらに、前述の揮発性炭化水素をコールド
トラップしてガスクロマトグラフィーで分析する方法で
は、分析方法がガスクロマトグラフィーの1種類である
ため、揮発性物質として低沸点成分,高沸点成分等の複
数の成分が放散される場合には、これらの複数の成分の
全てを高感度で分析することは困難であるという問題点
があった。特に、各種材料の臭気分析においては、放散
された揮発性物質には沸点,化学的親和性等が異なる広
範囲の化合物が含まれているので、試料の汚染は分析に
おいて大きな問題となるが、吸着剤の取り扱い時や吸着
剤からの脱着工程において、外部環境からの汚染が起こ
りやすいという問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、上記のような従来技術
が有する問題点を解決し、住宅資材,自動車用内装材,
日常生活用品等から放散される揮発性物質を、高精度且
つ効率的に分析することが可能な揮発性物質自動分析装
置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明に係る請求項1の揮発性物質自動分析装置は、所定の
温度及び湿度に制御された清浄な気体を製造する気体製
造部と、試料が収納され、前記気体製造部から供給され
た前記気体に前記試料が含有する揮発性物質を放散させ
る放散室と、前記放散室から採取した気体を吸着剤に接
触させることにより、その気体に含まれる1種以上の揮
発性物質のうち所定成分を、前記吸着剤に吸着させて捕
集する捕集部と、前記吸着剤に所定の処理を施して、前
記吸着剤から前記所定成分を脱着する脱着部と、前記所
定成分を吸着した前記吸着剤を前記捕集部から前記脱着
部へ移す移送手段と、前記脱着部により脱着された所定
成分を分析する分析部と、を備えることを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る請求項2の揮発性物質
自動分析装置は、所定の温度及び湿度に制御された清浄
な気体を製造する気体製造部と、試料が収納され、前記
気体製造部から供給された前記気体に前記試料が含有す
る揮発性物質を放散させる放散室と、前記放散室から採
取した気体を吸着剤に接触させることにより、その気体
に含まれる1種以上の揮発性物質のうち所定成分を、前
記吸着剤に吸着させて捕集する捕集部と、前記吸着剤に
所定の処理を施して前記吸着剤から前記所定成分を脱着
する操作を前記捕集部内で行う脱着手段と、前記脱着手
段により脱着された所定成分を分析する分析部と、を備
えることを特徴とする。
【0010】さらに、本発明に係る請求項3の揮発性物
質自動分析装置は、請求項1に記載の揮発性物質自動分
析装置において、前記移送手段により前記吸着剤が取り
出された後に、新たな吸着剤を前記捕集部に装着する操
作を自動的に行う吸着剤交換手段を備えることを特徴と
する。さらに、本発明に係る請求項4の揮発性物質自動
分析装置は、請求項2に記載の揮発性物質自動分析装置
において、前記脱着手段により脱着された後の吸着剤を
前記捕集部から取り出し新たな吸着剤を前記捕集部に装
着する操作を自動的に行う吸着剤交換手段を備えること
を特徴とする。
【0011】このような構成であれば、試料が放散する
揮発性物質の定性分析及び定量分析を、人手を要するこ
となく自動的に行うことが可能である。よって、揮発性
物質の分析を迅速且つ効率的に行うことができる。ま
た、分析が自動的に行われるため、分析操作中に試料や
吸着剤が外部環境から汚染されることがほとんどない。
よって、高感度且つ高精度の分析を行うことが可能であ
る。
【0012】さらに、本発明に係る請求項5の揮発性物
質自動分析装置は、請求項3又は4に記載の揮発性物質
自動分析装置において、前記放散室から前記気体を逐次
採取して前記捕集部に送り、採取された気体をそれぞれ
新たな吸着剤に吸着させる操作を自動的に行う自動サン
プリング手段を備えることを特徴とする。さらに、本発
明に係る請求項6の揮発性物質自動分析装置は、請求項
3又は4に記載の揮発性物質自動分析装置において、複
数の放散室を備えるとともに、各放散室から前記気体を
逐次採取して前記捕集部に送り、採取された気体をそれ
ぞれ新たな吸着剤に吸着させる操作を自動的に行う自動
サンプリング手段を備えることを特徴とする。
【0013】このような構成であれば、揮発性物質のサ
ンプリングを経時的に行うことができるから、揮発性物
質の放散速度の自動分析を行うことが可能である。しか
も、請求項6の揮発性物質自動分析装置は複数の放散室
を備えているから、複数の試料について、揮発性物質の
放散速度の自動分析を行うことが可能である。さらに、
本発明に係る請求項7の揮発性物質自動分析装置は、請
求項1〜6のいずれかに記載の揮発性物質自動分析装置
において、特定の揮発性物質を選択的に吸着する吸着剤
を複数種備えることを特徴とする。
【0014】試料は複数の揮発性物質を放散する場合が
あり、そのとき各成分の沸点や化学的親和性が大きく異
なると、1種の吸着剤で全ての成分を完全に吸着するこ
とができない場合がある。そうすると、吸着が不完全で
あった成分については、誤った分析結果が出るおそれが
あり、最悪の場合は成分が検出されず、該成分が放散し
ていることを見落としてしまうおそれもある。しかしな
がら、本発明に係る請求項7の揮発性物質自動分析装置
は、種類の異なる複数の吸着剤を備えていて、各吸着剤
を使用して分析を行うことができる。よって、放散され
る揮発性物質に適した吸着剤を使用すれば、誤った分析
結果が出る可能性がほとんどない。
【0015】さらに、本発明に係る請求項8の揮発性物
質自動分析装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の揮
発性物質自動分析装置において、前記処理を、前記吸着
剤に所定量の液体を接触させる処理とし、該処理により
前記吸着剤から脱着された前記所定成分を含む前記液体
を、前記分析部に自動的に供給する液体供給手段を備え
ることを特徴とする。さらに、本発明に係る請求項9の
揮発性物質自動分析装置は、請求項1〜7のいずれかに
記載の揮発性物質自動分析装置において、前記処理を、
前記吸着剤を所定の温度に加熱する処理とし、該処理に
より前記吸着剤から脱着された前記所定成分を、キャリ
アーガスによって前記分析部に自動的に供給するガス供
給手段を備えることを特徴とする。
【0016】さらに、本発明に係る請求項10の揮発性
物質自動分析装置は、請求項1〜9のいずれかに記載の
揮発性物質自動分析装置において、前記分析部を、ガス
クロマトグラフィー,ガスクロマトグラフ質量分析法,
及び高速液体クロマトグラフィーのうちの少なくとも1
種の方法を用いた分析装置としたことを特徴とする。こ
のような構成であれば、放散される揮発性物質に適した
分析方法により分析を行うことができるので、揮発性物
質を高感度且つ高精度で分析することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る揮発性物質自動分析
装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであ
って、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の揮発性物質自動分析装置は、温度及び湿度
が制御された清浄な気体を製造する気体製造装置(気体
製造部)と、試料を収納するチャンバー(放散室)と、
吸着剤が収納された捕集装置(捕集部)と、吸着剤から
揮発性物質を脱着する脱着装置(脱着部)と、揮発性物
質を分析する分析装置(分析部)と、を主な構成要素と
している。
【0018】まず、この揮発性物質自動分析装置を用い
た分析の流れを簡単に説明する。所定の表面積又は質量
を有する試料を、保持治具等を用いてチャンバー内に固
定する。そして、気体製造装置により製造された清浄な
気体を気体導入口からチャンバー内に供給しながら、試
料から揮発性物質を放散させる。チャンバーの気体排出
口から排出される揮発性物質を含む気体を捕集装置に導
き、吸着剤に接触させて、吸着剤に揮発性物質を吸着さ
せる。
【0019】揮発性物質の吸着が終了したら、吸着剤移
送装置(移送手段)によって吸着剤を捕集装置から脱着
装置に自動的に移送し、溶媒脱離法,加熱脱着法等の脱
着方法によって、吸着剤から揮発性物質を脱着する。脱
着された揮発性物質は、溶媒脱離法によって脱着された
場合は脱着に使用された液体に溶解しているので、液体
供給装置(液体供給手段)によって脱着装置から分析装
置に供給される。また、加熱脱着法によって脱着された
場合は気体状となっているので、ガス供給装置(ガス供
給手段)によってキャリアーガスとともに分析装置に供
給される。そして、分析装置によって定性分析又は定量
分析が自動的に行われる。
【0020】吸着剤交換装置(吸着剤交換手段)によっ
て捕集装置に新たな吸着剤を装着したら、チャンバーの
気体排出口から排出される気体を捕集装置に導き、次の
分析を行う。このように、揮発性物質を含む気体を逐次
採取して経時的に分析を行うことができるようになって
いるから(すなわち、自動サンプリングシステムが採用
されているから)、揮発性物質の放散速度を自動分析す
ることが可能である。
【0021】次に、揮発性物質自動分析装置を構成する
前述の構成要素について、詳細に説明する。 〔気体製造装置について〕本発明においては、チャンバ
ー内には、所定の温度と湿度とにコントロールされた清
浄な気体を供給する必要がある。このような気体を製造
するには、まず、シリカゲル,酸化カルシウム,塩化カ
ルシウム,ゼオライト等から選ばれる少なくとも1種の
脱水剤で気体の脱水を行い、次いで、活性炭,アルミ
ナ,ゼオライト等から選ばれる少なくとも1種の吸着剤
で、気体中に含有される微量の有機化合物等の不純物を
吸着するか、あるいは、紫外線照射や酸化触媒による酸
化分解によって前記不純物を分解する。なお、吸着と分
解の双方を行ってもよい。これにより、揮発性物質の高
精度分析に悪影響を及ぼす不純物の含有量が極めて低い
(例えば、0.1μg/m3 以下)清浄な気体を得る。
【0022】次に、上記の清浄な気体を、所定の相対湿
度となるような温度の水中にバブリングして飽和水蒸気
圧状態とした後に、所定の温度に戻し、必要とする湿度
及び温度とする。また、所定の温度の水中にバブリング
して得た飽和水蒸気圧の気体と乾燥気体とを混合して、
所定の湿度及び温度の気体とすることもできる。このよ
うにして製造した気体を、所定の流量となるようにマス
フローコントローラ等で流量制御しながら、チャンバー
内へ供給する。
【0023】なお、使用する気体の種類は特に限定され
るものではなく、放散量を測定したい目的の揮発性物質
に応じて、適切な気体を選択することが可能である。 〔チャンバーについて〕チャンバーの材質は、ステンレ
ス,アルミニウム,チタン,ニッケル等の金属又は合
金、ガラス、石英、セラミックス系材料を用いることが
可能で、その容量は必要に応じて選択するとよい。
【0024】チャンバーにおける気体導入口の形態は、
スリット状,孔状,メッシュ状等、特に限定されるもの
ではなく、試料の表面に清浄な気体が供給されるような
位置に設ける。また、気体導入口及び気体排出口は、チ
ャンバー内での気体の滞留時間分布が小さくなるような
位置に設けることが好ましい。チャンバー内の気体の換
気回数が少ない場合は層流状態となり、滞留時間分布は
小さくなるが、換気回数が多くなる場合には、チャンバ
ー内にファン等を設けて気体を撹拌することが好まし
い。
【0025】チャンバーの気体排出口から揮発性物質を
含んだ気体が排出されるので、この気体中の揮発性物質
を所定の時間毎にサンプリングする。サンプリングの方
法としては、 所定量の吸着剤を有する吸着管を必要な数だけ吸着管
ホルダーにセットしておき、揮発性物質を吸着させた吸
着管を捕集装置から脱着装置に移送装置によって移送し
た後、吸着管ホルダーにセットしてある新たな吸着管を
捕集装置に吸着剤交換装置によって装着する方法、 チャンバーの気体排出口に接続されている配管部分に
吸着剤を保持する吸着部を設けて、チャンバーから排出
される気体を該吸着部の吸着剤で吸着し、所定の時間後
に該吸着剤のみを脱着装置へ移送装置によって移送する
とともに、新たな吸着剤を吸着部に吸着剤交換装置によ
って保持させる方法、 チャンバーの気体排出口に接続されている所定数の配
管にそれぞれ前記吸着管を連結し、チャンバーから排出
される気体が流れる配管をバルブの開閉によって切り替
えることにより、各吸着管に決められた順番で気体を流
し、吸着を完了した吸着管を移送装置により脱着装置へ
移動するか、あるいはその場で吸着した揮発性物質を脱
着する方法、などがある。
【0026】なお、試料の保持治具の材質は、ステンレ
ス,アルミニウム,チタン,ニッケル等の金属又は合
金、ガラス、石英、セラミックス系材料であることが好
ましい。また、試料の形態は特に限定されるものではな
く、固体状,粉末状,フィルム状,薄片状,高粘度状態
のものでもよい。さらに、チャンバー内で揮発性物質の
放散を行うと、チャンバーの内壁に揮発性物質が付着す
るおそれがあるので、この付着した揮発性物質を除去す
るために、チャンバー内にはベーキング用のヒータを設
けることが好ましい。例えば、住宅資材の揮発性物質の
場合には、260℃以上に加熱できるヒータを設けるこ
とが好ましい。分析終了後に清浄気体を流したり減圧し
たりしながらベーキングを行うと、チャンバーの内壁に
付着している揮発性物質を除去できる。
【0027】〔吸着剤について〕本発明において使用さ
れる吸着剤は、吸着速度が速く且つ吸着容量が大きいも
のが好ましい。そして、微量の揮発性物質を効率的に吸
着するためには、ガラス製,金属製,又は樹脂製の管に
吸着剤が充填された吸着管を用いることが好ましい。吸
着剤としては、活性炭系,アルミナ系,シリカゲル系,
モレキュラーシーブ系,ポーラスポリマー系,架橋ポリ
マー系,シリカゲルに官能基を化学修飾した固相吸着剤
系,シリカゲルに吸着剤をコーティングした固相吸着剤
系,架橋ポリマーにイオン交換基を修飾した固相吸着剤
系等があげられる。
【0028】例えば、アルデヒド類やケトン類に対して
有効な吸着剤としては、シリカゲルに2,4−ジニトロ
フェニルヒドラジンをコーティングした固相吸着剤があ
げられる。また、揮発性の有機物質(例えばトルエン,
キシレンなど)に対して有効な吸着剤としては、活性
炭、ポリ(2,6−ジフェニル−p−フェニレンオキサ
イド)等のポーラスポリマー、上記ポーラスポリマーに
グラファイトカーボンを適宜混合したものがあげられ
る。中揮発性の有機物質(例えばフタル酸エステル類な
ど)に対して有効な吸着剤としては、スチレンジビニル
ベンゼン共重合体があげられる。
【0029】本発明においては、複数の種類の吸着剤を
用いることにより、沸点,化学的親和性,感度等の異な
る複数の揮発性物質の分析を高精度で行うことができ
る。例えば、沸点の大きく異なる複数の揮発性物質を放
散する試料の場合は、低沸点成分を効率良く吸着する低
沸点用吸着剤と、高沸点成分を効率良く吸着する高沸点
用吸着剤とを用意して、あらかじめ決められたプログラ
ムにしたがって揮発性物質を含む気体を2種の吸着剤に
交互に接触させれば、低沸点成分と高沸点成分のサンプ
リングを行うことができる。
【0030】〔脱着装置及び移送装置について〕吸着剤
からの揮発性物質の脱着は捕集装置内で行うことも可能
であるが、移送装置によって吸着剤を脱着装置に移送し
て行うことが好ましい。移送装置としては、例えば、垂
直及び水平に伸縮が可能なアームを有し本体が回転可能
なアーム式のロボットがあげられる。このロボットは、
アームの先端が二又あるいは三又に分かれていて、吸着
管を捕捉することが可能となっている。なお、アームの
伸縮及び本体の回転は、コンピュータを用いて所定のプ
ログラムにより制御可能であることが望ましい。
【0031】吸着剤に吸着された揮発性物質を吸着剤か
ら脱着する方法としては、有機溶媒等を吸着剤に接触さ
せることにより脱着を行い、揮発性物質を含有する溶液
を得る溶媒脱離法や、吸着剤を加熱して揮発性物質を脱
着させる加熱脱着法などがある。溶媒脱離法において
は、揮発性物質を高濃度で含有する溶液を得るために、
脱着能力の高い溶媒を可能な限り少量使用することが好
ましい。また、加熱脱着法においては、コールドフォー
カス法等を用いると、揮発性物質を濃縮して高感度で分
析できるので好ましい。
【0032】溶媒脱離法や加熱脱着法により得られた液
体又は気体は、一時的に保存するか又は直接的に分析装
置へ供給する。揮発性物質を脱着した吸着剤を、揮発性
物質の吸着に再度使用することも可能であるが、吸着し
た揮発性物質を100%脱着することは極めて困難であ
ることや、脱着で使用した溶媒が残存するなどの理由に
より、吸着効率が低下することもあるため、微量の揮発
性物質を高感度で分析する際には、吸着剤を新しいもの
に交換することが好ましい。
【0033】〔分析装置について〕揮発性物質の分析装
置としては、ガスクロマトグラフィー,ガスクロマトグ
ラフ質量分析法,及び高速液体クロマトグラフィーのう
ちの少なくとも1種の方法を用いた分析装置を用いるこ
とができる。沸点の大きく異なる複数の揮発性物質を放
散する試料であっても、カラムの種類,カラム温度等の
分析条件が異なるガスクロマトグラフ装置や、ガスクロ
マトグラフ質量分析装置へ脱着した成分を供給すれば、
各成分に対して適切な条件で分析を行うことが可能とな
る。
【0034】また、ガスクロマトグラフ装置又はガスク
ロマトグラフ質量分析装置と高速液体クロマトグラフ装
置とを組み合わせて用いてもよい。ガスクロマトグラフ
装置やガスクロマトグラフ質量分析装置には、吸着剤か
ら溶媒脱離法や加熱脱着法により脱着された揮発性物質
を供給することにより、また、高速液体クロマトグラフ
装置には溶媒脱離法により脱着された揮発性物質を供給
することにより、目的とする揮発性物質を高感度で分析
することが可能である。
【0035】さらに、本発明においてはガスクロマトグ
ラフ装置,ガスクロマトグラフ質量分析装置,及び高速
液体クロマトグラフ装置を、自由に組み合わせて用いる
ことが可能であり、必要に応じてカラムの種類やクロマ
トグラフ条件を変えて、それぞれ複数台の装置を組み合
わせて使用してもよい。 〔自動サンプリングシステムについて〕試料から放散す
る揮発性物質の放散量の経時変化を測定する場合等にお
いては、所定の時間をおきながら逐次サンプリングを行
う必要がある。その際には、揮発性物質をサンプリング
する日時,サンプリング時間,サンプリング量,どの吸
着剤に吸着させるか等の諸条件をあらかじめプログラミ
ングしておき、シーケンサー又はコンピュータを用い
て、そのプログラムにしたがって分析を実施することが
好ましい。
【0036】シーケンサー又はコンピュータを用いれ
ば、トラベルブランク値の処理、あらかじめ決められた
全揮発性物質濃度、あらかじめ決められた揮発性物質の
放散量の経時変化などを自動的に計算して、その結果を
表示することも可能である。また、本発明においては、
複数のチャンバーを用いて、気体をサンプリングするチ
ャンバーを切り替えながら分析を行うことも可能であ
る。その場合には、吸着剤を有する吸着管をセットして
ある捕集装置や吸着管ホルダーは、各チャンバー毎に用
意してもよいし、同じものを使用してもよい。
【0037】吸着管ホルダーを各チャンバー毎に替える
場合には、吸着剤から脱着された揮発性物質を分析装置
に送る部分(液体供給装置,ガス供給装置)を共通にす
ればよい。また、吸着管をセットしてある捕集装置と吸
着管ホルダーとの両方を共通にする場合には、捕集装置
の上流側にバルブ等の切替装置を設けて、所定の吸着管
に気体を供給すればよい。その際には、気体のサンプリ
ングを行うチャンバー,使用する吸着管,サンプリング
日時,サンプリング時間,サンプリング量等の諸条件を
あらかじめプログラミングしておき、シーケンサー又は
コンピュータを用いて、そのプログラムにしたがって分
析を実施することが好ましい。
【0038】以下に実施例をあげて、本発明をより具体
的に説明する。 〔実施例1〕図1は、実施例1の揮発性物質自動分析装
置の構成を示す概略図である。図示しないボンベから取
り出した空気を、シリカゲル500gが充填された容量
1リットルのSUS製のシリカゲルカラム1と、活性炭
500gが充填された容量1リットルのSUS製の活性
炭カラム2とに通し、脱水及び不純物の除去を行った。
活性炭カラム2を通した後の空気中の揮発性有機化合物
の濃度は、1μg/m3 以下であった。
【0039】さらに、この空気を容量1リットルのSU
S製のボトル3(温度・湿度調整器)内に満たした純水
中にバブリングさせて、温度と湿度とを調整した。この
ようにして得られた温度25℃、相対湿度55%の清浄
化された空気を、容量20リットルのSUS製のチャン
バー4内に流速167ml/分で供給した。チャンバー
4内には、試料として表面積440cm2 の住宅床材
(図示せず)がSUS製治具で固定されており、この試
料から揮発性物質が放散して供給された空気に混合され
る。
【0040】チャンバー4の気体排出口に接続された配
管は複数に分岐していて、それぞれに吸着剤を備えた吸
着管6,7の一端がバルブ5a,5bを介して接続され
ている。そして、各吸着管6,7の他端から延びる配管
が一つに合流して、積算流量計8に連結している。吸着
剤としては、2,4−ジニトロフェニルヒドラジン(D
NPH)をシリカゲルにコーティングした固相吸着剤
と、活性炭とを採用し、それぞれSUSチューブに充填
して使用した。なお、これ以降は、DNPHをシリカゲ
ルにコーティングした固相吸着剤をSUSチューブに充
填した吸着管をDNPH吸着管6と記し、活性炭をSU
Sチューブに充填した吸着管を活性炭吸着管7と記す。
【0041】また、DNPH吸着管6と活性炭吸着管7
とをそれぞれ7本ずつ用意して、それぞれ別の吸着管ホ
ルダー9,10にセットした。チャンバー4から排出さ
れた揮発性物質を含有する空気を、所定の時間毎に、バ
ルブ5bを開状態とすることによってDNPH吸着管6
に導き、揮発性物質をDNPH吸着管6内の吸着剤に吸
着させる。そして、30リットルの空気がDNPH吸着
管6に通された時点で、バルブ5bを閉状態とする。続
いて、チャンバー4から排出された空気を、バルブ5a
を開状態とすることによって活性炭吸着管7に導き、揮
発性物質を活性炭吸着管7内の吸着剤に吸着させる。そ
して、30リットルの空気が活性炭吸着管7に通された
時点で、バルブ5aを閉状態とする。
【0042】吸着が終了した吸着管6,7は、アーム式
ロボット11により配管から取り外されて、揮発性物質
の脱着を行う自動固相抽出装置12,13にそれぞれ装
着される。そして、次のサンプリングに備えるため、吸
着管ホルダー9,10にセットしてある未使用のDNP
H吸着管6,活性炭吸着管7が、アーム式ロボット11
により1本ずつ取り出され、配管に連結される。自動固
相抽出装置12においては、抽出溶媒としてアセトニト
リルを用いる溶媒脱離法により、DNPH吸着管6から
の揮発性物質の脱着が行われる。具体的には、DNPH
吸着管6の一端からアセトニトリルを注入して、揮発性
物質(アルデヒド類)を含有するアセトニトリル溶液を
他端から回収する。アセトニトリルの注入は、揮発性物
質を含有するアセトニトリル溶液が3ml回収されるま
で行う。なお、回収されたアセトニトリル溶液中のアル
デヒド類は、吸着剤によりDNPH誘導体化されてい
る。
【0043】得られたアセトニトリル溶液20μlを、
液体供給装置を用いて自動固相抽出装置12から高速液
体クロマトグラフ装置14に送り、液体クロマトグラフ
ィーによる分析を行う。一方、自動固相抽出装置13に
おいては、抽出溶媒として二硫化炭素を用いる溶媒脱離
法により、活性炭吸着管7からの揮発性物質の脱着が行
われる。具体的には、活性炭吸着管7の一端から二硫化
炭素を注入して、揮発性物質を含有する二硫化炭素溶液
を他端から回収する。二硫化炭素の注入は、揮発性物質
を含有する二硫化炭素溶液が3ml回収されるまで行
う。
【0044】得られた二硫化炭素溶液1μlを、液体供
給装置を用いて自動固相抽出装置13からガスクロマト
グラフ質量分析装置15に送り、ガスクロマトグラフ質
量分析法による分析を行う。このようにして得られた分
析データは、あらかじめ作成しておいたプログラムにし
たがって計算され、揮発性物質の定量分析結果が出力さ
れる。5回の繰り返し分析により、ホルムアルデヒド,
トルエン,キシレン,エチルベンゼンを、0.1μg/
2 /hrの精度で再現性良く測定できることが分かっ
た。
【0045】なお、全ての分析が終了した後に、清浄気
体を流しながらチャンバー4内を260℃でベークアウ
トし、チャンバー4の内壁に付着している揮発性物質を
除去することが好ましい。上記の工程を繰り返すことに
より、今まで人手を介して実施していた前処理操作(吸
着剤による揮発性物質の捕集、吸着剤の交換等)を全自
動で行うことができる。さらに、揮発性物質の放散の経
時変化の分析を含めた揮発性物質の放散量の分析を、全
自動で行うことができる。
【0046】〔実施例2〕実施例2の揮発性物質自動分
析装置の構成及び操作方法は、実施例1の揮発性物質自
動分析装置とほぼ同様であるので、図1を参照しながら
異なる部分のみ説明し、同様の部分の説明は省略する。
吸着剤としては、DNPHをシリカゲルにコーティング
した固相吸着剤と、ポリ(2,6−ジフェニル−p−フ
ェニレンオキサイド)(PDPPO)とを採用し、それ
ぞれSUSチューブに充填して使用した。なお、これ以
降は、DNPHをシリカゲルにコーティングした固相吸
着剤をSUSチューブに充填した吸着管をDNPH吸着
管6と記し、PDPPOをSUSチューブに充填した吸
着管をPDPPO吸着管7と記す。
【0047】実施例1と同様に揮発性物質を吸着剤に吸
着させたら、吸着管6,7をアーム式ロボット11によ
り配管から取り外し、DNPH吸着管6は自動固相抽出
装置12に、PDPPO吸着管7は加熱脱着装置13に
それぞれ装着する。自動固相抽出装置12においては、
アセトニトリルを用いる溶媒脱離法により、実施例1と
同様にしてDNPH吸着管6からの揮発性物質の脱着が
行われる。そして、得られたアセトニトリル溶液20μ
lを自動固相抽出装置12から高速液体クロマトグラフ
装置14に送り、液体クロマトグラフィーによる分析を
行う。
【0048】一方、加熱脱着装置13においては、加熱
脱着法によりPDPPO吸着管7からの揮発性物質の脱
着が行われる。具体的には、脱離温度270℃,脱離時
間10分,脱離ガス流量40ml/分,冷却トラップ温
度−30℃,冷却トラップ吸着剤TenaxTA(SU
PELCO社製、35/65mesh),トランスファ
ーライン温度220℃の条件に設定した加熱脱着装置1
3により、PDPPO吸着管7からの揮発性物質の脱着
が行われる。脱着した成分を、ガス供給装置を用いてキ
ャリアーガスとともに図示しないトランスファーライン
を経由してガスクロマトグラフ質量分析装置15に導入
し、ガスクロマトグラフ質量分析法による分析を行う。
【0049】得られた分析データの処理については、実
施例1と同様である。 〔実施例3〕実施例3の揮発性物質自動分析装置の構成
及び操作方法は、実施例1の揮発性物質自動分析装置と
ほぼ同様であるので、図1を参照しながら異なる部分の
み説明し、同様の部分の説明は省略する。実施例3にお
いては、試料としてクリーンルーム用のフィルター材料
を用いたので、チャンバー4に供給する空気を清浄化す
るための活性炭カラム2を3本直列に連結して用いた。
このことにより、活性炭カラム2を通した後の気体中の
揮発性有機化合物の濃度は、0.01μg/m3 以下と
なった。
【0050】また、吸着剤としては活性炭を採用し、活
性炭吸着管7を10本用意して吸着管ホルダー10にセ
ットした。チャンバー4から排出された揮発性物質を含
有する空気を、所定の時間毎に、バルブ5aを開状態と
することによって活性炭吸着管7に導き、揮発性物質を
活性炭吸着管7内の吸着剤に吸着させる。そして、10
0リットルの空気が活性炭吸着管7に通された時点で、
バルブ5aを閉状態とする。
【0051】吸着が終了した活性炭吸着管7は、アーム
式ロボット11により配管から取り外されて、揮発性物
質の脱着を行う自動固相抽出装置13に装着される。そ
して、次のサンプリングに備えるために、吸着管ホルダ
ー10にセットしてある未使用の活性炭吸着管7が、ア
ーム式ロボット11により1本取り出され配管に連結さ
れる。自動固相抽出装置13においては、抽出溶媒とし
て二硫化炭素を用いる溶媒脱離法により、活性炭吸着管
7からの揮発性物質の脱着が行われる。具体的な方法
は、実施例1と同様である。
【0052】得られた二硫化炭素溶液1μlを、液体供
給装置を用いて自動固相抽出装置13から2台のガスク
ロマトグラフ質量分析装置15にそれぞれ送り、ガスク
ロマトグラフ質量分析法による分析を行う。このとき、
2台のガスクロマトグラフ質量分析装置15の一方は、
カラム温度が低温に設定されており、他方はカラム温度
が高温に設定されている。得られた分析データは、あら
かじめ作成しておいたプログラムにしたがって計算さ
れ、揮発性物質の定量分析結果が出力される。
【0053】その結果、ヘキサンとテトラデカン等のよ
うな沸点が大きく異なる揮発性物質においても、0.0
1μg/m2 /hrの精度で再現性良く測定できること
が分かった。これにより、沸点が大きく異なる複数の揮
発性物質が放散される試料においても、高感度で高精度
の分析が可能であることが分かった。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明の揮発性物質自動
分析装置によれば、試料から放散される揮発性物質の定
性分析,定量分析を人手によらず全自動で行うことがで
きるので、外部環境からの汚染がなく高精度且つ効率的
に分析を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である揮発性物質自動分析
装置の構成を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 シリカゲルカラム 2 活性炭カラム 3 温度・湿度調整器 4 チャンバー 6 DNPH吸着管 7 活性炭吸着管 11 アーム式ロボット 12,13 自動固相抽出装置 14 高速液体クロマトグラフ装置 15 ガスクロマトグラフ質量分析装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/62 G01N 27/62 C V 30/88 30/88 M Fターム(参考) 2G052 AA01 AB11 AC12 AD02 AD33 AD42 AD47 BA21 CA46 ED03 ED11 GA27 JA06 JA09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の温度及び湿度に制御された清浄な
    気体を製造する気体製造部と、 試料が収納され、前記気体製造部から供給された前記気
    体に前記試料が含有する揮発性物質を放散させる放散室
    と、 前記放散室から採取した気体を吸着剤に接触させること
    により、その気体に含まれる1種以上の揮発性物質のう
    ち所定成分を、前記吸着剤に吸着させて捕集する捕集部
    と、 前記吸着剤に所定の処理を施して、前記吸着剤から前記
    所定成分を脱着する脱着部と、 前記所定成分を吸着した前記吸着剤を前記捕集部から前
    記脱着部へ移す移送手段と、 前記脱着部により脱着された所定成分を分析する分析部
    と、を備えることを特徴とする揮発性物質自動分析装
    置。
  2. 【請求項2】 所定の温度及び湿度に制御された清浄な
    気体を製造する気体製造部と、 試料が収納され、前記気体製造部から供給された前記気
    体に前記試料が含有する揮発性物質を放散させる放散室
    と、 前記放散室から採取した気体を吸着剤に接触させること
    により、その気体に含まれる1種以上の揮発性物質のう
    ち所定成分を、前記吸着剤に吸着させて捕集する捕集部
    と、 前記吸着剤に所定の処理を施して前記吸着剤から前記所
    定成分を脱着する操作を前記捕集部内で行う脱着手段
    と、 前記脱着手段により脱着された所定成分を分析する分析
    部と、を備えることを特徴とする揮発性物質自動分析装
    置。
  3. 【請求項3】 前記移送手段により前記吸着剤が取り出
    された後に、新たな吸着剤を前記捕集部に装着する操作
    を自動的に行う吸着剤交換手段を備えることを特徴とす
    る請求項1に記載の揮発性物質自動分析装置。
  4. 【請求項4】 前記脱着手段により脱着された後の吸着
    剤を前記捕集部から取り出し新たな吸着剤を前記捕集部
    に装着する操作を自動的に行う吸着剤交換手段を備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の揮発性物質自動分析
    装置。
  5. 【請求項5】 前記放散室から前記気体を逐次採取して
    前記捕集部に送り、採取された気体をそれぞれ新たな吸
    着剤に吸着させる操作を自動的に行う自動サンプリング
    手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の
    揮発性物質自動分析装置。
  6. 【請求項6】 複数の放散室を備えるとともに、各放散
    室から前記気体を逐次採取して前記捕集部に送り、採取
    された気体をそれぞれ新たな吸着剤に吸着させる操作を
    自動的に行う自動サンプリング手段を備えることを特徴
    とする請求項3又は4に記載の揮発性物質自動分析装
    置。
  7. 【請求項7】 特定の揮発性物質を選択的に吸着する吸
    着剤を複数種備えることを特徴とする請求項1〜6のい
    ずれかに記載の揮発性物質自動分析装置。
  8. 【請求項8】 前記処理を、前記吸着剤に所定量の液体
    を接触させる処理とし、該処理により前記吸着剤から脱
    着された前記所定成分を含む前記液体を、前記分析部に
    自動的に供給する液体供給手段を備えることを特徴とす
    る請求項1〜7のいずれかに記載の揮発性物質自動分析
    装置。
  9. 【請求項9】 前記処理を、前記吸着剤を所定の温度に
    加熱する処理とし、該処理により前記吸着剤から脱着さ
    れた前記所定成分を、キャリアーガスによって前記分析
    部に自動的に供給するガス供給手段を備えることを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の揮発性物質自動
    分析装置。
  10. 【請求項10】 前記分析部を、ガスクロマトグラフィ
    ー,ガスクロマトグラフ質量分析法,及び高速液体クロ
    マトグラフィーのうちの少なくとも1種の方法を用いた
    分析装置としたことを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    かに記載の揮発性物質自動分析装置。
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