JP2006190793A - 基板処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数枚のウエハ1を一括処理する処理室32を形成したプロセスチューブ31と、処理室32を排気する排気管35と、処理室32にオゾンガス81を供給する第一ガス供給管40と、処理室32にTMAガス83を供給する第二ガス供給管50と、オゾンガスおよびTMAガスを処理室32に吹き出すガス供給口39を有するノズル38とを備えたALD装置において、第一ガス供給管40に金属汚染物質をサンプリングするサンプリング室64、65、66を接続する。第一ガス供給管を流れるガスをサンプリングすることにより、金属汚染物質を測定できるので、金属汚染物質の処理室への流入が発生するのを防止する処置を未然に講ずることができる。
【選択図】図8
Description
オゾンは微青色の気体で沸点は161K、融点は80Kであり、特に高温下では分解し易いため、保存することが難しく、使用する場所で製造する必要がある。
また、ICの製造方法においては、処理ガスは重金属等の不純物を含まないことが必要不可欠であるため、高純度のオゾンが必要になる。
オゾンを工業的に大量に製造するには、無声放電によるオゾナイザが多く使用されている。
なお、オゾンを使用してウエハの表面に酸化膜を形成する基板処理装置を述べている例としては、特許文献1がある。
O2 +N2 →N2 O+NOx ・・・(1)
N2 O+O2 →O3 +N2 ・・・(2)
式(1)の反応で生成された酸化窒素とオゾンを供給するガス供給管の内部に残留した水分(H2 O)が反応し、硝酸(HNO3 )が形成される。
この硝酸とステンレス鋼製のガス供給管の表面の鉄(Fe)やクロム(Cr)とが反応して、次式の通り、金属酸化物が生成される。
HNO3 +Fe→FeOまたはFeO3 、FeO4 ・・・(3)
HNO3 +Cr→CrO3 ・・・(4)
これらの金属酸化物がオゾンガスと共に処理室へ供給されると、これらの金属酸化物がウエハに吸着することにより、ウエハの表面に形成される半導体集積回路の電気特性を劣化させるために、金属酸化物の処理室への混入を防止する必要がある。
ALD法は、ある成膜条件(温度、時間等)の下で、成膜に用いる2種類(またはそれ以上)の原料となるガスを1種類ずつ順次に基板上に供給し、1原子層単位で吸着させ、表面反応を利用して成膜を行う方法、である。
例えば、酸化アルミニウム(Al2 O3 )膜を形成する場合のALD法においては、トリメチルアルミニウム[Al(CH3 )3 。以下、TMAという。]ガスと、オゾンガスとを交互に供給することによって、250〜450℃の低温下において、高品質の成膜が可能である。
そして、ALD法においては、複数種類の反応性ガスを1種類ずつ交互に供給することによって成膜を行う。また、膜厚の制御は、反応性ガス供給のサイクル数によって実行することができる。例えば、成膜速度が1Å/サイクルとすると、20Åの膜を形成する場合には、複数種類のガスの供給は20サイクル実行される。
そして、外部搬送装置(図示せず)によって搬送されて来たカセット2がカセットステージ13に垂直姿勢(カセット2に収納されたウエハ1が垂直になる状態)で載置されると、ウエハ姿勢整合装置14がカセット2に収納されたウエハ1のノッチやオリエンテーションフラットが同一になるようにウエハ1の姿勢を整合する。
カセット授受ユニット12とカセット棚15との間には、カセット移載装置17が設備されている。カセット移載装置17は前後方向に進退可能なロボットアーム18を備えており、ロボットアーム18は横行および昇降可能に構成されている。ロボットアーム18は進退、昇降および横行の協働によって、カセットステージ13の上の水平姿勢となったカセット2をカセット棚15または予備カセット棚16へ搬送して移載するように構成されている。
ウエハ移載装置19の後方には、複数枚のウエハ1を保持したボート25を昇降させるボートエレベータ22が設備されており、ボートエレベータ22のアーム23にはボート25がシールキャップ24を介して水平に設置されている。
シールキャップ24の中心線上には回転軸27が挿通されており、回転軸27はシールキャップ24と共に昇降し、かつ、回転駆動装置28によって回転されるように構成されている。回転軸27の上端には支持板29が水平に固定されており、支持板29の上にはボート25が断熱キャップ部26を介して垂直に立脚されて支持されている。
そして、ウエハ1の外周縁辺が各保持部材25cの多数条の保持溝25d間にそれぞれ挿入されることにより、複数枚のウエハ1がボート25に水平にかつ互いに中心を揃えられた状態で整列されて保持されるようになっている。
プロセスチューブ31の筒中空部は複数枚のウエハ1を収容して処理する処理室32を形成している。プロセスチューブ31はステンレス鋼等によって上下両端が開口した円筒形状に形成されたマニホールド33の上にシールリング33Aを挟設されて載置されており、マニホールド33が筐体11に据え付けられることにより、筐体11に水平に支持されている。マニホールド33およびプロセスチューブ31の内径は、取り扱うウエハ1の最大外径(例えば、300mm以上)よりも大きくなるように設定されている。
プロセスチューブ31の外部にはプロセスチューブ31の周囲を包囲するヒータユニット34が同心円に設備されており、ヒータユニット34は処理室32を全体にわたって均一または所定の温度分布に加熱するように構成されている。ヒータユニット34はALD装置10の筐体11の上に垂直に据え付けられている。
なお、可変流量制御弁37は、弁体を開閉することによって処理室32の真空排気および真空排気停止を実行するように、かつ、弁体の開度を調節して排気量を調整することによって処理室32の圧力を制御するように、構成されている。
また、第一ガス供給管40の開閉弁44の下流側には、他端が不活性ガス供給源45に接続された第一不活性ガス供給管46の一端が接続されており、第一不活性ガス供給管46の途中には開閉弁47が介設されている。
ここで、ノズル38の上部は第二ガス供給管50から供給される後述するTMAガスの分解温度以上の領域に延在しているが、第二ガス供給管50が処理室32内で第一ガス供給管40と合流している箇所は、TMAの分解温度未満の領域であり、ウエハ1およびウエハ1付近の温度よりも低い温度の領域になっている。すなわち、第二ガス供給管50はノズル38に下端部において接続されている。
第二ガス供給管50の下流側の開閉弁52の下流側には、他端が不活性ガス供給源45に接続された第二不活性ガス供給管57の一端が接続されており、第二不活性ガス供給管57の途中には開閉弁58が介設されている。
主サンプリング管60には第一副サンプリング管61と第二副サンプリング管62と第三副サンプリング管63とが、第一ガス供給管40とそれぞれ並列に介設されている。第一副サンプリング管61には第一サンプリング室64が、第二副サンプリング管62には第二サンプリング室65が、第三副サンプリング管63には第三サンプリング室66がそれぞれ介設されている。
第一副サンプリング管61における第一サンプリング室64の上流側には第一上流側開閉弁67が、第二副サンプリング管62における第二サンプリング室65の上流側には第二上流側開閉弁68が、第三副サンプリング管63における第三サンプリング室66の上流側には第三上流側開閉弁69がそれぞれ介設されている。
第一副サンプリング管61における第一サンプリング室64の下流側には第一下流側開閉弁71が、第二副サンプリング管62における第二サンプリング室65の下流側には第二下流側開閉弁72が、第三副サンプリング管63における第三サンプリング室66の下流側には第三下流側開閉弁73がそれぞれ介設されている。
例えば、第一サンプリング室64には硝酸を希釈した硝酸水が設置されており、第一副サンプリング管61によってサンプリングしたガスを硝酸水中にバブリングすることにより、不純物を吸着するように構成されている。
第二サンプリング室65には活性炭が設置されており、第二副サンプリング管62によってサンプリングしたガスを活性炭中に通すことにより、不純物を吸着するように構成されている。
第三サンプリング室66にはポーラス(多孔質)状のセラミックの粒が設置されており、第三副サンプリング管63によってサンプリングしたガスをセラミック粒中に通すことにより、不純物を吸着するように構成されている。
まず、基板処理装置としての全体の流れを説明する。
図2に示されているように、ALD装置10の被処理基板としてのウエハ1は複数枚がボート25にウエハ移載装置19によって装填(チャージング)される。
複数枚のウエハ1が装填されたボート25は、シールキャップ24および回転軸27と共にボートエレベータ22によって上昇されて、プロセスチューブ31の処理室32に搬入(ボートローディング)される。
ホットウオール式の炉構造であることにより、処理室32の温度は全体にわたって均一に維持された状態になり、その結果、ボート25に保持されたウエハ1群の温度分布は全長にわたって均一になるとともに、各ウエハ1の面内の温度分布も均一かつ同一になる。
処理室32の外部に搬出されたウエハ1群は、ボート25からウエハ移載装置19によってディスチャージングされる(搬出される)。
以降、前記した作動が繰り返されることにより、複数枚のウエハ1が一括してバッチ処理される。
TMAガスとオゾンガスとを用いて酸化アルミニウム膜を形成する場合には、次の第一ステップ、第二ステップおよび第三ステップが順に実施される。
すなわち、図5に示されているように、第一ガス供給管40に設けた開閉弁44および排気管35に設けた可変流量制御弁37が共に開けられる。酸素ガスがオゾナイザ41に酸素ガス供給源42から供給されると、オゾナイザ41から可変流量制御弁43によって流量調整されたオゾンガス81が、第一ガス供給管40を経由してノズル38へ供給され、ノズル38のガス供給口39から処理室32へ噴出する。
オゾンガス81を処理室32に供給し排気するときは、可変流量制御弁37を適正に調整することにより、処理室32の圧力を10〜1000Paの範囲の所定の圧力に設定する。
また、可変流量制御弁43によって制御されるオゾンガス81の供給流量は、1000〜10000sccmである。
オゾンガス81にウエハ1を晒す時間は、2〜120秒間である。
このときのヒータユニット34の制御温度は、ウエハの温度が250〜450℃になるように設定されている。
そして、図6に示されているように、排気管35の可変流量制御弁37は開いたままにして、処理室32を真空ポンプ36によって20Pa以下に排気することにより、残留したオゾンガス81を処理室32から排除する。
この際に、図6に示されているように、第一不活性ガス供給管46の開閉弁47および第二不活性ガス供給管57の開閉弁58をそれぞれ開くことにより、不活性ガス82を処理室32に供給すると、残留したオゾンガス81を処理室32からより一層効果的に排除することができる。
TMAは常温で液体であり、処理室32に供給するには、加熱して気化させてから供給する方法、キャリアガスをTMA容器51の中に通し、気化している分をそのキャリアガスと共に処理室へと供給する方法等があるが、ここでは、一例として後者のケースで説明する。
図7に示されているように、キャリアガス供給源54に接続された開閉弁56と、第二ガス供給管50の開閉弁52と、排気管35の可変流量制御弁37とがそれぞれ開けられるとともに、キャリアガス供給源54に接続された可変流量制御弁55によって流量調節されることにより、キャリアガス84がTMA容器51に供給される。
キャリアガス84はTMA容器51の中を通り、TMAガス83を生成する。TMAガス83とキャリアガス84との混合ガスとなって、第二ガス供給管50を経由してノズル38に供給され、ノズル38のガス供給口39から処理室32に流入し、ウエハ1にTMAガス83を供給した後に、排気管35から排気される。
TMAガス83を流すときは、排気管35の可変流量制御弁37が適正に調整されることにより、処理室32内の圧力が、10〜900Paに維持される。
また、キャリアガス供給源54に接続された可変流量制御弁55によって制御されるキャリアガス84の供給流量は、10000sccm以下である。
TMAガス83を供給するための時間は、1〜4秒に設定する。その後、さらに吸着させるため上昇した圧力雰囲気中に晒す時間を0〜4秒に設定してもよい。
このときのウエハ1の温度はオゾンガス81の供給時と同じく、250〜450℃である。
TMAガス83の供給により、下地膜上のオゾンとTMAとが表面反応して、ウエハ1の上に酸化アルミニウム膜が成膜される。
この際にも、第一不活性ガス供給管46の開閉弁47および第二不活性ガス供給管57の開閉弁58をそれぞれ開くことにより、不活性ガス82を処理室32に供給すると、残留したTMAガス83を処理室32からより一層効果的に排除することができる。
例えば、第一ガス供給管40に使用される新規のステンレス鋼管は、パーティクルの発生や水分の吸着を抑制するために、通例では、その内面が電界研磨等によって表面処理されている。この表面処理が施されると、ステンレス鋼管が使用された第一ガス供給管40の内面のクロムの濃度が高まる。この状態で、酸化窒素を含むオゾンガスが第一ガス供給管40に流されると、酸化窒素とステンレス鋼管製の第一ガス供給管40内に残留した水分とが反応することにより、硝酸が形成され、これがクロムと反応して酸化クロムが形成される。
次いで、酸素ガスが酸素ガス供給源42からオゾナイザ41へ可変流量制御弁43によって流量を調整されながら供給されて、オゾンガス81が第一ガス供給管40に供給される。
同時に、主サンプリング管60に接続された真空ポンプ36が運転されるとともに、第一副サンプリング管61における第一上流側開閉弁67および第一下流側開閉弁71が開かれる。これにより、第一副サンプリング管61における第一サンプリング室64には、第一ガス供給管40を流れるオゾンガス81と共に金属汚染物質がサンプリングされる。サンプリングされた金属汚染物質のうち指定された物質(例えば、酸化鉄)が、第一サンプリング室64の吸着材(例えば、硝酸水)に吸着する。
所定の第一サンプリング時間が経過すると、第一副サンプリング管61における第一上流側開閉弁67および第一下流側開閉弁71が閉じられる。
次いで、第二副サンプリング管62における第二上流側開閉弁68および第二下流側開閉弁72が開かれる。これにより、第二副サンプリング管62における第二サンプリング室65には、第一ガス供給管40を流れるオゾンガス81と共に金属汚染物質がサンプリングされる。サンプリングされた金属汚染物質のうち指定された物質(例えば、酸化クロム)が、第二サンプリング室65の吸着材(例えば、活性炭)に吸着する。
所定の第二サンプリング時間が経過すると、第二副サンプリング管62における第二上流側開閉弁68および第二下流側開閉弁72が閉じられる。
次いで、第三副サンプリング管63における第三上流側開閉弁69および第三下流側開閉弁73が開かれる。これにより、第三副サンプリング管63における第三サンプリング室66には、第一ガス供給管40を流れるオゾンガス81と共に金属汚染物質がサンプリングされる。サンプリングされた金属汚染物質のうち指定された物質(例えば、酸化窒素)が、第三サンプリング室66の吸着材(例えば、セラミック粒)に吸着する。
所定の第三サンプリング時間が経過すると、第三副サンプリング管63における第三上流側開閉弁69および第三下流側開閉弁73が閉じられる。
ICP質量分析法は、ICP放電室に液体試料を粉霧し、放電によって生じた試料中の測定対象物質(金属汚染物質)を質量分析器によって測定する定量分析法、である。
例えば、第一サンプリング室64から取り出した硝酸水の場合には、硝酸水をICP放電室に粉霧し、硝酸水中の測定対象物(例えば、酸化鉄)の量を質量分析器によって測定する。
第二サンプリング室65から取り出した活性炭の場合には、活性炭を硝酸等の酸によって溶かし、その液体をICP放電室に粉霧し、その液体中の測定対象物(例えば、酸化クロム)の量を質量分析器によって測定する。
第三サンプリング室66ら取り出したセラミック粒の場合には、セラミック粒を硝酸等の酸によって溶かし、その液体をICP放電室に粉霧し、その液体中の測定対象物(例えば、酸化窒素)の量を質量分析器によって測定する。
例えば、オゾンガス81を第一ガス供給管40に主サンプリング管60を経由して流し続けることにより、ステンレス鋼管製の第一ガス供給管40の内面のクロムの量をオゾンによって減少させるとともに、第一ガス供給管40の内面の表面に酸化被膜を形成させて、酸化クロムの形成量を減少させる。
この場合には、気化させたテトラキス(N−エチル−N−メチルアミノ)ハフニウム(常温で液体)のハフニウム原料ガスと、オゾンガスとを交互に流すことにより、酸化ハフニウム膜の成膜が実施される。
Claims (1)
- 被処理基板を処理する処理室に処理ガスを供給するガス供給系に、前記処理ガスの不純物をサンプリングするためのサンプリング室が設けられていることを特徴とする基板処理装置。
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2005
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