JP2003129400A - 繊維成形体製造用の雄型 - Google Patents
繊維成形体製造用の雄型Info
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Abstract
ムーズに移行させることができる繊維成形体製造用の雄
型を提供すること。 【解決手段】 繊維積層体が配される凹状の収容部20
を有する雌型2とともに用いられ、収容部20に配され
た該繊維積層体を収容部20の内面に向けて押圧し成形
する凸状の押圧部30を備え、押圧部30が、押圧成形
後に前記繊維積層体との間に隙間を有するように形成さ
れた繊維成形体製造用の雄型3である。前記押圧成形時
には押圧部30に接するように弾性変形し、押圧成形後
の前記繊維積層体の脱型時にはその弾性復元力を該繊維
積層体の内面に作用させて該繊維積層体を内側より保持
する弾性部材31を備えている。
Description
に、パルプモールド成形体の製造に用いて好適な繊維成
形体製造用の雄型及びこれを用いた繊維成形体の製造方
法に関する。
モールド成形体の製造型に関する従来技術としては、例
えば、特開2001−55699号公報に記載のパルプ
モールド成形体製造用抄紙型が知られている。
状の収容部を有する雌型の該収容部に、外表面にパルプ
層が形成された抄紙型を、該パルプ層の底部が前記収容
部の底部と最初に当接するように挿入し、該抄紙型を前
記収容部の内面形状に追随するように押圧変形させ、前
記パルプ層に前記収容部の内面形状を転写させると共に
該パルプ層に含まれる水分を前記抄紙型の内部を通じて
吸引し該抄紙型の外部へ排出して成形体となすものであ
る。
得られる前記成形体の内周面と、当該抄紙型の外周面と
の間に隙間が生じるため、脱水成形後に該抄紙型で当該
成形体を吸着させて乾燥工程等の次工程へ移行させよう
とした場合、吸引力が十分に働かずに雌型内に当該抄紙
型が留まってしまい、次工程への移行に失敗する場合が
あった。
成形後、成形体を次工程へスムーズに移行させることが
できる繊維成形体製造用の雄型及び繊維成形体の製造方
法を提供することにある。
配される凹状の収容部を有する雌型とともに用いられ、
該収容部に配された繊維積層体を該収容部の内面に向け
て押圧し成形する凸状の押圧部を備え、前記押圧部が、
前記押圧成形後に前記繊維積層体との間に隙間を有する
ように形成された繊維成形体製造用の雄型であって、前
記押圧成形時には前記押圧部に接するように弾性変形
し、該押圧成形後の前記繊維積層体の脱型時にはその弾
性復元力を該繊維積層体の内面に作用させて該繊維積層
体を内側より保持する弾性部材を備えている繊維成形体
製造用の雄型を提供することにより、前記目的を達成し
たものである。
製造用の雄型と、繊維積層体が配される凹状の収容部を
有する雌型とを用いた繊維成形体の製造方法であって、
前記収容部に配された繊維積層体をその内側より前記押
圧部で該収容部の内面に向けて押圧して該繊維積層体を
成形する成形工程と、前記弾性部材の弾性復元力で前記
繊維積層体をその内側より保持しながら前記雄型を該繊
維積層体とともに前記雌型の前記収容部から離間させる
脱型工程とを具備する繊維成形体の製造方法を提供する
ことにより、前記目的を達成したものである。
形態に基づき図面を参照しながら説明する。
を、底部に向けて漸次縮径する有底筒状の飲食品用のパ
ルプモールド製容器の製造型に適用した、第1実施形態
を模式的に示すものである。図1において、符号1は製
造型を示している。
体が配される凹状の収容部20を有する雌型2と、収容
部20に配された該繊維積層体を収容部20の内面に押
圧する凸状の弾性押圧部30を有する雄型3とを備えて
いる。
(剛性材料)から構成されており、収容部20の内面形
状は、成形する繊維成形体の外形形状に対応した形状と
なしてある。
し、収容部20と外部とを連通する多数の流体流通孔2
00を有している。収容部20表面には、流体流通孔2
00を通じた排水がスムーズに行われるように通水溝を
形成することが好ましい。雌型2は、取り扱い性の点か
らは一体的に形成されているものを用いることが好まし
いが、収容部20の形状が複雑となる場合には、一組の
割型が組み合わされて構成されるものを用いることが好
ましい。必要に応じて流体流通孔200は省略すること
もできる。
り形成する湿式の抄造型である。前記弾性押圧部30は
弾性押圧部30の外周面300が、前記脱水成形(押圧
成形)後に前記繊維積層体(繊維成形体)との間に隙間
を有するように、繊維積層体の外形よりもやや小さな外
形をしており、その高さが成形する食品容器の高さ(深
さ)よりも大きくなるように形成されている。なお、弾
性押圧部30の外周面の上方にはフランジ部301が形
成されている。
胴部が次第に先細る形態に形成されている。弾性押圧部
30の内部には、上方に向けて開口し、後述の基台32
の連通孔320に通じる中空室302が形成されてい
る。弾性押圧部30の内部には、また、外部からこの中
空室302に直線的に通じる多数の流体流通孔303を
有している。雄型3の使用時、中空室302は、基台3
2の連通孔320を介して真空ポンプ又はコンプレッサ
ーに通じる管路(図示せず)に接続される。
からは略水平方向に伸びるように形成され、中空室30
2の底部からは放射状に拡がるように形成されている。
の抄造時におけるスラリーの吸引効率、脱水時における
脱水効率、脱水時に弾性押圧部30で繊維積層体を押圧
するときの強度の点から7.8×10-3〜0.2cm2
であることが好ましく、0.03〜0.1cm2である
ことがより好ましい。流体流通孔303は、同様の点か
ら、弾性押圧部30の外面において開口部が4cm2当
たり1〜20個、特に5〜10個形成されるように設け
ることが好ましい。
を高める上で、流体流通孔303を結ぶように排水・排
気用の溝を格子状に形成することもできる。
と弾性押圧部30との間で繊維積層体を脱水成形(押圧
成形)する弾性押圧部30の押圧状態においても排水経
路が十分に確保されるようになしてある。
のものを特に制限なく用いることができるが、耐久・耐
熱性等の点から、天然ゴム、ウレタンゴム、フッ素系ゴ
ム、シリコーン系ゴム又はエラストマー等の合成ゴムか
らなる弾性材で構成されたものを用いることが好まし
い。
成形時には前記弾性押圧部30に接するように弾性変形
し、該押圧成形後の前記繊維積層体の脱型時にはその弾
性復元力を該繊維積層体の内面に作用させて該繊維積層
体を内側より保持する弾性部材31を備えている。
造型である場合には、弾性を有する袋状の網状体で構成
され、弾性押圧部30とともに基台32を被覆するよう
に配され、弾性押圧部30における外周面300と前記
収容部20の開口部201に対応する部分との間に隙間
Sを有するように被覆されている。
外面に密着被覆させた状態での平均開孔面積率が10〜
80%、特に20〜40%であることが吸水性、通気性
及び強度の点から好ましい。
の被覆部37を被覆した状態における延伸性(伸長性)
が、5〜100%、特に10〜60%であることが好ま
しい。また、弾性部材31は、当該弾性部材31に対す
る繊維スラリー中の固形成分の通過や目詰まりを抑えつ
つ確実に繊維積層体の抄造を行う上で、平均最大開孔幅
が0.1〜1.5mmであるものが好ましく、0.3〜
1.0mmであるものがより好ましい。
スラリー中の水分は通過させるが繊維は通過させない程
度の網目を有する。この網目の大きさは20〜100メ
ッシュ、特に40〜60メッシュであることが、繊維積
層体の成形性及び繊維の目詰まり防止の点から好まし
い。
31は、弾性押圧部30の弾性変形に対応した充分な延
伸性(収縮性)、通水性、通気性、耐熱性、繊維の抄造
性を備えたものであれば、その形態、材質には特に限定
されないが、編物、織布及び不織布等の形態を有する合
成樹脂製等の材質のものが挙げられ、特に延伸性(伸縮
性)の点から、ナイロン、ポリウレタン等の合成樹脂繊
維製の編物を用いることが好ましい。
32と、弾性押圧部30の外表面を覆う流体透過性材料
33〜35とを具備している。
いる。基台32には、前記中空室302に通じる連通路
320が形成されている。また、基台32の側面部に
は、ハンドリングロボット等で雄型3の移動、回転(反
転)などを行う際に利用される係合部(図示せず)が形
成されている。
0の外表面を被覆している。該流体透過性材料は、前記
弾性押圧部30の流体流通孔303の跡を成形後の繊維
成形体の内表面に残さないように配されたものである。
上記液体透過性材料33には、ステンレス、銅製の金属
ネット、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂製の
剛性ネット等が用いられる。液体透過性材料33には、
空隙確保の観点から、目開きが20〜70メッシュのも
のが好ましく、30〜60メッシュのものがより好まし
い。流体透過性材料33は必要に応じて省略することが
できる。
構成される袋状の網状体であり、前記流体透過性材料3
3をその外面において密着被覆している。流体透過性材
料34、35は、これらを弾性押圧部30の外面に密着
被覆させた状態での平均開孔面積率が10〜80%、特
に20〜40%であることが吸水性、通気性及び強度の
点から好ましい。
30の外面を被覆した状態における延伸性(伸長性)
が、5〜50%、特に10〜30%であることが好まし
い。さらに、流体透過性材料34、35は、当該流体透
過性材料34、35に対する繊維スラリー中の固形成分
の通過や目詰まりを抑えつつ確実に繊維積層体の抄造を
行う上で、平均最大開孔幅が0.1〜1.5mmである
ものが好ましく、0.3〜1.0mmであるものがより
好ましい。
35は、繊維スラリー中の水分は通過させるが繊維は通
過させない程度の網目を有する。この網目の大きさは2
0〜100メッシュ、特に40〜60メッシュであるこ
とが、繊維積層体の成形性及び繊維の目詰まり防止の点
から好ましい。
性材料34、35は、弾性押圧部30の弾性変形に対応
した充分な延伸性(収縮性)、通水性、通気性、繊維の
抄造性を備えたものであれば、その形態、材質には特に
限定されないが、編物、織布及び不織布等の形態を有
し、天然繊維、合成繊維素材、金属素材等の材質のもの
が挙げられ、特に延伸性(伸縮性)の点から、合成樹脂
繊維製の編物を用いることが好ましい。流体透過性材料
34、35は必要に応じて一方又は両方を省略すること
ができる。
を覆うように金属製のリング状の押さえ部材36を配設
し、押さえ部材36を前記基台32の下面の所定位置に
ボルトで固定することで、当該基台32に固定されてい
る。押さえ部材36は、シリコーン樹脂製の被覆部材3
7で被覆されている。
前記連通孔320、中空室302、流体流通孔303、
流体透過性材料33〜35及び前記弾性部材31が連通
して、雄型3の外部より内部へ連通する流体流通路が形
成される。雄型3においては、弾性部材31は、その弾
性力に反して繊維層の堆積に前記隙間Sがほぼなくなる
ように押圧部30側に吸引され前記流体透過性材料35
にほぼ密着した状態となり、被覆部材37を覆う部分に
も吸引力が働いて繊維層が抄造されるようになってい
る。そして、この繊維層が、弾性部材31における弾性
押圧部30の外面を覆う部分に抄造される繊維層に連な
り、全体としてフランジ部を有するカップ状の繊維積層
体が抄造されるようになっている。
ルド成形体(繊維成形体)の製造に用いられている通常
の湿式の製造装置、例えば、レシプロタイプやロータリ
ータイプの湿式の製造装置に装着されて使用される。
方法について、図1及び図2を参照しながら説明する。
なお、図2では便宜上、雄型3は一部の構成を略して示
している。
を湛えたプール4内に前記雄型3を浸漬した後、前記流
体流通路を通じて該スラリーを吸引し、前記弾性部材3
1の表面にスラリー中の固形分を堆積させることによっ
て、弾性部材31の外表面に湿潤状態の繊維積層体10
を形成する。前述のように、雄型3においては、弾性部
材31は、繊維層の堆積に伴ってその弾性力に反して次
第に前記隙間Sがほぼなくなるように押圧部30側に吸
引され、前記流体透過性材料35にほぼ密着した状態で
繊維積層体10が形成される。
ものが好ましく用いられる。また、パルプ繊維と水に加
え、タルクやカオリナイト等の無機物、ガラス繊維やカ
ーボン繊維等の無機繊維、ポリオレフィン等の熱可塑性
合成樹脂の粉末又は繊維、非木材又は植物質繊維、多糖
類等の成分を含有していてもよい。これらの成分の配合
量は、パルプ繊維及び該成分の合計量に対して1〜70
重量%、特に5〜50重量%であることが好ましい。パ
ルプ繊維は、針葉樹または広葉樹等の木材パルプや竹、
わら等の非木材パルプであるのが好ましい。また、パル
プ繊維の長さと太さは、それぞれ0.1mm以上10m
m以下、0.01mm以上0.05mm以下であるのが
好ましい。
助剤、着色料、着色助剤、サイズ剤、定着剤等の従来か
らこの種の繊維成形体に用いられている通常の添加剤を
適宜添加することができる。
造されたところで、雄型3をスラリーから引き上げる。
そして、前記流体流通路を通じて引き続き繊維積層体1
0の水分を吸引脱水して所定の含水率とした後、図2
(b)に示すように、雄型3と前記雌型2とを突き合わ
せる。
図1に示すように、収容部20を伸縮自在なシート5で
によって覆っておくことが好ましい。シート5は、収容
部20の周縁部において所定手段によって固定されてい
る。固定箇所は、周縁部の全域でもよく、或いは周縁部
における相対向する2箇所又はそれ以上の箇所でもよ
い。シート5は、所定の伸縮性を有していれば、その構
成材料に特に制限は無い。例えば、シート5として、流
体透過性の観点から編物、織布、不織布等を用いること
ができ、特に十分な伸縮性を有する点から、編物を用い
ることが好ましい。
0%伸張応力の値が500〜5000Pa、特に500
〜1000Paであることが、弾性押圧部30の収容部
20内への挿入時に繊維積層体10が損傷を受けないこ
と、及び弾性押圧部30の収容部20からの取り出し時
に繊維成形体10が収容部20から離型し易いことから
好ましい。
いるか又は細かい網目のものを用いることで、成形体の
表面が極めて平滑となり、該成形体の外観が非常に良好
になる。シート5は必要に応じて省略することもでき
る。
性押圧部30が、前記シート5を伸張変形させながら収
容部20内に挿入される。弾性押圧部30は、高さが成
形体の高さ(深さ)よりも大きく、テーパー状に形成さ
れているので、弾性押圧部30を挿入し続けると、繊維
積層体10の底部が、シート5とともに雌型2の収容部
20の底面部202と最初に当接する。弾性押圧部30
による繊維積層体10の押圧は、雄型3の前記基台32
を所定の押圧手段(図示せず)で押し付けて行われる。
に示すように、弾性押圧部30は、雌型2の収容部20
の形状に追随するように変形して収容部20の空間を完
全に埋める。その結果、雄型3の弾性部材31の表面に
形成された繊維積層体10が更に加圧脱水され、且つ繊
維積層体10に収容部20の内面形状が転写される。ま
た、前記被覆部材37の下面側に形成された繊維層は、
該下面と雌型2の上面とに挟まれて押圧され、この部分
が、得られる繊維成形体のフランジ部となる。
雄型3における前記流体流通孔302を通じて繊維積層
体10の水分を吸引する。弾性押圧部30の押圧状態下
においては、弾性押圧部30の外面における前記流体流
通孔303の開口部及び弾性押圧部30の外面を被覆す
る弾性部材31は潰れることなく流体を流通させ得るの
で、この吸引によって繊維積層体10に含まれている水
分は、弾性部材31、流体透過性材料33〜35及び弾
性押圧部30の内部(即ち弾性押圧部30に形成された
流体流通孔303及び中空室302)を通じて雄型3の
外へ、また、前記シート5及び前記流体流通孔200を
通じて雌型2の外へそれぞれ排出される。繊維積層体1
0の乾燥によって発生した水蒸気も、同様の経路を通じ
て両型外へ排出される。
圧力は、脱水・乾燥効率を高めて高密度化を図る観点か
ら、0.2〜3MPaであることが好ましく、0.3〜
1.5MPaであることがより好ましい。また、金型温
度(雌型2の温度)は、押圧乾燥による焦げ防止、乾燥
効率等の点において、150〜230℃であることが好
ましく、170〜220℃であることがより好ましい。
ところで雄型3の押圧を停止し、雄型3を上方に引き上
げると、図2(c)に示すように、弾性押圧部30が押
圧前の形状に弾性復元する。これに伴って繊維成形体1
0との間には隙間が生じるが、前記弾性部材31も外側
に弾性復元してその当該弾性復元力が繊維成形体10の
内面に作用し、当該繊維成形体10を内側より保持す
る。これにより、雄型3を上方に退避させて雌型2から
成形体10を離型させた場合にも、当該成形体10が雌
型2内に留まることが無く、次工程への移行を雄型3と
ともに行うことができる。また、本実施形態では、弾性
部材31の弾性復元力に加えて、前記シート5の伸縮力
が作用するため、繊維成形体10の収容部20からの離
型もスムーズに行われる。これらに加えて、必要応じて
前記弾性押圧部30内の流体流通路を通じて繊維成形体
10を弾性部材31の表面に吸着せることで、脱型をよ
り確実にスムーズに行うこともできる。
て、樹脂フィルム等による内層形成、トリミング、塗
装、印刷等の後工程に雄型3とともに移行され、該工程
で所定の処理が施された後、製造が完了される。
部材31の弾性復帰力を押圧成形後の繊維成形体10の
内面に作用させて当該成形体10を雄型3とともに雌型
2から離間させるようにしたので、成形後の後工程に成
形体10を雄型3とともにスムーズに移行させることが
できる。
ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜
変更することができる。
実施形態におけるように、抄造型として用いた当該雄型
をそのまま脱水・乾燥成形に用い、その後の後工程に当
該雄型でそのまま搬送する場合に特に好適であるが、例
えば別の抄紙型で抄紙された湿潤状態の繊維積層体を脱
水・乾燥成形する場合にも用いることができ、また、脱
水成形のみ行った後、他の乾燥装置による乾燥工程に搬
送する場合や、脱水成形済みの繊維積層体を乾燥成形
し、その後の工程に搬送する場合にも用いることができ
る。
実施形態におけるように、抄造型として用いる場合に
は、前記弾性部材に前記抄紙ネットとしての機能を要す
るが、抄紙型として用いない場合には、前記弾性を有し
ていれば、抄紙ネットとしての機能は不要である。した
がって、この場合には、弾性部材は、網状体のような形
態に限られず、弾性を有する複数の紐状体、帯状体等で
構成することもできる。
は、前記実施形態のように、押圧部全体が弾性変形可能
な材料で構成されていることが好ましいが、繊維積層体
を弾性変形可能な部材で押圧することが可能であれば良
いので、押圧部全体を弾性変形可能な部材で構成する必
要はなく、押圧部内部又は繊維積層体を直接押圧しない
部位は、金属、セラミックス、硬質樹脂等の剛性材で構
成することもできる。
は、前記実施形態のように、一軸回転対称体となる繊維
成形体の製造に特に好ましいが、繊維成形体の形状は一
軸回転対称体以外の成形体にも特に制限無く適用するこ
とができ、例えば、広い開口部を有する箱形のカートン
状成形体、置物等の他の形態の成形体に適用することが
できる。
後、成形体を次工程へスムーズに移行させることができ
る。
造型の一実施形態を模式的に示す断面図である。
を模式的に示す断面図であり、(a)は繊維積層体の抄
造工程を示す図、(b)は脱水乾燥工程を示す図、
(c)は脱型工程を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 繊維積層体が配される凹状の収容部を有
する雌型とともに用いられ、該収容部に配された繊維積
層体を該収容部の内面に向けて押圧し成形する凸状の押
圧部を備え、前記押圧部が、前記押圧成形後に前記繊維
積層体との間に隙間を有するように形成された繊維成形
体製造用の雄型であって、 前記押圧成形時には前記押圧部に接するように弾性変形
し、該押圧成形後の前記繊維積層体の脱型時にはその弾
性復元力を該繊維積層体の内面に作用させて該繊維積層
体を内側より保持する弾性部材を備えている繊維成形体
製造用の雄型。 - 【請求項2】 前記押圧部が弾性変形可能な部材で構成
されている請求項1記載の繊維成形体製造用の雄型。 - 【請求項3】 前記弾性部材が弾性を有する袋状の網状
体で構成され、前記押圧部が、その外周面と前記収容部
の開口部に対応する部分との間に隙間を有するよう該弾
性部材で被覆されているとともに、該押圧部の内部に繊
維スラリーを吸引して前記網状体の外表面に繊維を堆積
させる吸引路を有している請求項1又は2記載の繊維成
形体製造用の雄型。 - 【請求項4】 請求項1記載の繊維成形体製造用の雄型
と、繊維積層体が配される凹状の収容部を有する雌型と
を用いた繊維成形体の製造方法であって、 前記収容部に配された繊維積層体をその内側より前記押
圧部で該収容部の内面に向けて押圧して該繊維積層体を
成形する成形工程と、前記弾性部材の弾性復元力で前記
繊維積層体をその内側より保持しながら前記雄型を該繊
維積層体とともに前記雌型の前記収容部から離間させる
脱型工程とを具備する繊維成形体の製造方法。 - 【請求項5】 前記繊維積層体が湿式抄造体であり、該
繊維積層体を前記成形工程で脱水成形又は加熱成形する
請求項4記載の繊維成形体の製造方法。
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