JP3155522B2 - パルプモールド成形品の製造方法 - Google Patents

パルプモールド成形品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば容器やクッ
ション材等の包装用部材として使用されるパルプモール
ド成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、蓋を有する容器やボトル等の如き包装容器には、成
形性に優れると共に生産性の面でも有利なことから、一
般的にプラスチックが使用されている。しかし、プラス
チック容器は廃棄処理上種々の問題があることから、こ
れに代わるものとして、パルプモールド法により成形し
たパルプモールド容器が注目されつつある。パルプモー
ルド容器は、廃棄処理が容易であることに加え、再生紙
を使用して製造することが可能であることから、コスト
的にも優れている。
【0003】上記パルプモールド容器を製造する方法の
一つとして、次のような方法が知られている。例えば、
金型の外側面からキャビティに連通する複数の孔を有し
金網が張られた、一対の割り金型の中にパルプスラリー
を注入し、該割り金型の外側より吸引して該金網にパル
プ繊維を堆積させることによりパルプ積層体を形成させ
る。そして、割り金型のキャビティ形状をパルプ積層体
に付与させた後、形状付与された該パルプ積層体よりな
るパルプモールド容器を離型して乾燥させる。
【0004】しかし、上記方法では、水分率がかなり高
い状態でパルプ積層体の取出しを必要とする又はパルプ
積層体の脱水、乾燥に長い時間を必要とするため、パル
プモールド容器が変形し易く、乾燥効率も悪く、生産性
が低い。そのため、パルプモールド容器がコスト高にな
ってしまう。
【0005】この他、特開昭54−133972号公報
には、網状の型の中に、特殊ノズルよりパルプスラリー
を噴射させ、さらに高圧空気を吹き込んで相当量の水分
を除去してから離型し、熱風、赤外線等により乾燥させ
ることにより、パルプモールド容器を製造する方法が開
示されている。
【0006】しかし、上記方法では、パルプ積層体の型
表面への密着(押圧)がないため、複雑な形状付与がで
きず、製品形状及び寸法精度のバラツキが大きい。ま
た、乾燥効率が悪く、成形品の肉厚(坪量、密度)の制
御ができない。
【0007】従って、本発明の目的は、複雑な形状とす
ることができると共に、ノズル、胴部、及び底部につな
ぎ目が無くこれらを一体的に成形することのできるパル
プモールド成形品の製造方法及びパルプモールド中空容
器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
外部と内部とを連通させる複数の連通孔が形成された一
組の抄紙用割型のキャビティに、パルプスラリーを注入
してパルプ積層体を形成した後、該割型のキャビティ内
に中子を挿入し、該中子内に流体を供給して該中子を膨
張させ、膨張した該中子によって前記パルプ積層体を前
記キャビティの内面に押圧した状態下に、脱水させ且つ
加熱乾燥させるパルプモールド成形品の製造方法であっ
て、加熱乾燥させる際に、脱水させる際に用いた割型及
中子とはそれぞれ別の割型及び中子を用いるパルプモ
ールド成形品の製造方法を提供することにより、上記の
目的を達成したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した具体的な
実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
先ず、図1を参照しながら第1の実施形態について説明
する。図1はパルプモールド中空容器を製造する工程の
うちの抄紙工程を順次示す工程図であり、(a)はパル
プスラリー注入及び吸引脱水工程、(b)は中子挿入工
程、(c)は加圧脱水工程、(d)は割型を開く工程で
ある。
【0010】本実施形態のパルプモールド成形品の製造
方法における抄紙工程では、上記抄紙用割型3,4の外
側面よりキャビティ1に連通する複数の連通孔2を有す
る一対の該割型3,4内にパルプスラリーを注入し、該
割型3,4を減圧してパルプ繊維を該割型3,4内面に
堆積させることによりパルプ積層体5を形成させた後、
拡縮可能な中子6を該割型3,4内に挿入し、該中子6
内に流体を供給して該中子6を膨らませ、膨らんだ該中
子6により該パルプ積層体5を該割型3,4内面に押圧
し該パルプ積層体5を加圧脱水した後、該中子6内の該
流体を抜き、該割型3,4を開いて所定の含水率を有す
るパルプ積層体5を取り出す。
【0011】さらに、本実施形態のパルプモールド中空
容器の製造方法について、図1を参照しながら具体的に
説明する。先ず、図1(a)に示すように、上記抄紙用
割型3,4の外側面よりキャビティ1に連通する複数の
連通孔2を有する一対の該割型3,4内にパルプスラリ
ーを注入する。なお、パルプスラリーは、パルプ繊維を
水に分散させたものである。パルプ繊維は、針葉樹また
は広葉樹等の木材パルプや竹、わら等の非木材パルプで
あるのが好ましい。また、パルプ繊維の長さと太さは、
それぞれ0.1mm以上10mm以下、0.01mm以
上0.05mm以下であるのが好ましい。本実施形態で
は、ノズル部の直径が胴部の直径よりも小さい円筒形状
のボトルを製造するために、該ボトルの形状に応じたキ
ャビティ形状を有する割型3,4を用いたが、キャビテ
ィ形状はこれに限定されるものではない。
【0012】次に、図1(a)に示すように、上記割型
3,4を減圧吸引(該割型3,4の外側よりバキュー
ム)して、パルプ繊維を該割型内面に堆積させる。その
結果、割型内面には、パルプ繊維が積層されたパルプ積
層体5が形成される。
【0013】所定量のパルプスラリーが注入されたら、
パルプスラリーの注入を停止し、キャビティ4内を引き
続き吸引して脱水を更に進行させる。吸引脱水後、図1
(b)に示すように、割型3,4内を減圧すると同時
に、拡縮自在で且つ中空状をなす中子6を該割型3,4
内に挿入する。本発明において拡縮とは、中子6が伸縮
してその体積が変化する場合と、中子6自体は伸縮しな
いが、その内部へ流体を供給又はその内部から流体を除
去することにより、その体積が変化する場合の双方を包
含する。前者の例としてはウレタン、フッ素系ゴム、シ
リコーン系ゴム又はエラストマー等の弾性材が挙げら
れ、後者の例としてはポリエチレンやポリプロピレン等
のプラスチック材料、これらのプラスチック材料のフィ
ルムにアルミニウムやシリカが蒸着されたフィルム、こ
れらのプラスチック材料のフィルムにアルミニウム箔が
ラミネートされたフィルム、紙類、布類等の材料が挙げ
られる。本実施形態においては、中子6として弾性材か
ら形成されたものを用いている。
【0014】次に、図1(c)に示すように、上記中子
6内に流体を供給して該中子6を膨らませ、膨らんだ該
中子6により上記パルプ積層体5を割型内面に押圧す
る。これにより、パルプ積層体5は、中子6を介して割
型内面に押し付けられ、該パルプ積層体5に該割型内面
の形状が転写されると共にパルプ積層体5の加圧脱水が
進行する。このように、キャビティ1内よりパルプ積層
体5が割型内面に押し付けられるために、該割型内面形
状が複雑な形状であっても、精度良く該割型内面形状が
該パルプ積層体5に転写されることになる。上記流体に
は、例えば圧縮気体、油、その他各種の液やアルミナビ
ーズ等の固体粒子が使用される。また、流体を供給する
圧力としては、9.8×103 Pa〜49.0×105
Paが好ましい。9.8×103 Pa未満では、上記中
子6により上記パルプ積層体5を割型内面に押圧するこ
とができない場合があり、49.0×105 Pa超で
は、該中子6によってパルプ積層体5が押しつぶされる
場合がある。
【0015】上記パルプ積層体5にキャビティ1の内面
の形状が十分に転写され且つパルプ積層体5を所定の含
水率まで加圧脱水できたら、図1(d)に示すように、
上記中子6内の流体を抜き、中子6をその弾性力によっ
て縮小させる。次いで、縮小した中子6を割型3,4内
より取出し、該割型3,4を開いて所定の含水率を有す
るパルプ積層体5を取り出す。尚、中子6として、ポリ
エチレンやポリプロピレン等のプラスチック材料からな
る袋状のものを用いた場合には、これをパルプ積層体5
内から取り出さずにパルプ積層体5の内層となしてもよ
い。上記流体は加圧流体とすることが好ましく、これに
より上記中子6への流体の供給時間、排出時間を短くす
ることができる。更には、加熱流体とすることにより乾
燥時間を短くする点で好ましい。
【0016】取り出されたパルプ積層体5は、次に加熱
乾燥工程に付される。加熱乾燥工程では、抄紙、脱水を
行わず、且つ加熱された状態の加熱用割型を用いる以外
は図1に示す抄紙工程とほぼ同様の操作が行われる。即
ち、一対の加熱用割型のキャビティ内に上記パルプ積層
体5を装填し加熱乾燥する。この加熱用割型のキャビテ
ィ形状は、成形すべきパルプモールド中空容器の外形に
対応している。この場合、乾燥効率の向上の点から、図
1に示す抄紙工程において用いた中子6と同様の又は異
なる形状、材質の中子をキャビティ内に挿入し、中子内
に流体を供給して中子を膨張させ、膨張した中子によっ
てパルプ積層体をキャビティの内面に押圧した状態下に
加熱乾燥させる。上記流体は抄紙工程の場合と同様の理
由により加圧流体とすることが好ましい。また、上記流
体は加熱流体であることが乾燥時間を短縮化し得る点か
ら好ましい。
【0017】このようにして製造されたパルプモールド
中空容器7は、図2に示すように、ノズル部7aの直径
が胴部7bの直径よりも小さい円筒形状のボトルであ
り、ノズル部7a、胴部7b、及び底部7cにつなぎ目
が無く、且つ該ノズル部7a、胴部7b、及び底部7c
が一体的に形成されている。このように、本発明方法に
より製造されたパルプモールド中空容器7は、容器外表
面につなぎ目が存在しないので、外観的に優れた見栄え
の良いものとなる。
【0018】次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態については、上述した第1の実施形態と
異なる点についてのみ説明し、同じ点については特に説
明しないが、第1の実施形態に関して詳述した説明が適
宜適用される。
【0019】本実施形態においては、抄紙用割型3,4
の各割型表面に粗と密のネット層を被せた後に、パルプ
スラリーを注入してパルプ積層体を形成する。詳細に
は、該ネット層を第1ネット層と該第1ネット層より目
の細かい第2ネット層とにより構成し、第1ネット層を
抄紙用割型3,4に密着させて被せると共に、第2ネッ
ト層を第1ネット層の上に被せる。又は、ネット層を第
1ネット層と、該第1ネット層より目の細かい第2ネッ
ト層とにより構成し、第1ネット層を抄紙用割型3,4
に密着させて被せると共に、第2ネット層を第1ネット
層の上に形成させる。このように、目の粗い第1ネット
層の上に目の細かい第2ネット層を被せた構成、又は目
の粗い第1ネット層の上に目の細かい第2ネット層を形
成した構成とすることで、抄紙用割型3,4に開ける連
通孔2の数を減らせることができ、且つ後述するパルプ
積層体5を均一な厚みに抄造することができる。
【0020】上記第1ネット層及び第2ネット層は、粗
と密のネット層とされており、上記抄紙用割型3,4に
被せた際に、該抄紙用割型3,4の表面形状に沿って密
着するようになされている。例えば、第1ネット層及び
第2ネット層には、天然素材、合成樹脂、又は金属から
なる単数又は複数が組合わせて用いられる。さらにネッ
ト層の滑り性、耐熱性、耐久性をアップさせる表面改質
コートを行うことも可能である。天然素材としては、植
物繊維、動物繊維等があり、合成樹脂としては、熱可塑
性樹脂、熱硬化性樹脂、再生樹脂、半合成樹脂がある。
【0021】また、第1ネット層は、平均最大開孔幅が
1〜50mmであるのが好ましく、5〜10mmである
のがより好ましい。開孔幅は、第1ネット層の線間距離
を指す。平均最大開孔幅が1mm未満であると、バキュ
ーム効率が悪くなり、パルプ繊維がネット層表面に堆積
されにくいので、その結果パルプ積層体が形成されにく
い。50mm超であると、第2ネット層が第1ネット層
の線間を通り抜け抄紙型表面へ密着する場合があり、バ
キューム効率が局所的に悪くなり、パルプ積層体の厚み
が不均一になる。
【0022】また、上記第1ネット層は、平均開孔面積
率が30〜95%であるのが好ましく、75〜90%で
あるのがより好ましい。平均開孔面積率が30%未満で
あると、バキューム効率が悪くなり、パルプ積層体が形
成されにくく、95%超であると、第2ネット層が抄紙
型表面へ密着する場合があり、バキューム効率が局所的
に悪くなりパルプ積層体の厚みが不均一となる。
【0023】一方、第2ネット層は、平均最大開孔幅が
0.05〜1.0mmであるのが好ましく、0.2〜
0.5mmであるのがより好ましい。開孔幅は、第2の
ネット層の各線の内径寸法を指す。平均最大開孔幅が
0.05mm未満であると、バキューム効率が悪くなる
ため、パルプ積層体が形成されにくく、1.0mm超で
あると、パルプ繊維の通り抜けが起こりやすくなるた
め、パルプ積層体の形成が困難となる。
【0024】また、第2ネット層は、平均開孔面積率が
30〜90%であるのが好ましく、50〜80%である
のがより好ましい。平均開孔面積率が30%未満である
と、バキューム効率が悪くなるため、パルプ積層体が形
成されにくく、90%超であると、パルプ繊維の通り抜
けが起こりやすくなるためパルプ積層体の形成が困難と
なる場合がある。
【0025】本実施形態では、第1ネット層には、上記
抄紙用割型3,4に装着した状態において、平均最大開
孔幅が3〜6mm、平均開孔面積率が80〜92%、線
幅が0.3mmであるネットを用いた。かかる第1ネッ
ト層は、抄紙用割型3,4に装着する前の状態において
は、それぞれ平均最大開孔幅が0.08〜0.25m
m、平均開孔面積率が46%、線幅が0.12mmであ
る。第2ネット層には、上記抄紙用割型3,4に装着し
た状態において、平均最大開孔幅が0.22〜0.35
mm、平均開孔面積率が58〜69%、線幅が0.06
〜0.07mmであるストッキングを用いた。かかる第
2ネット層は、抄紙用型2、3に装着する前の状態にお
いては、それぞれ平均最大開孔幅が0.38〜0.42
mm、平均開孔面積率が75〜75%、線幅が0.05
〜0.06mmである。第2ネット層は、抄紙用割型内
部をバキュームすることによって、第1ネット層開孔を
通り、該抄紙用割型表面に接触しない程度の剛性があれ
ばよい。
【0026】本発明の製造方法によれば、脱水・乾燥が
終了した段階でパルプモールド中空容器7の取出しがで
きるので、乾燥効率が良く生産性に優れ、また容器の変
形が抑えられる。また、本発明の製造方法によれば、割
型内面への押圧制御ができるため、複雑な形状を付与す
ることが可能であると共に、形状並びに寸法精度のバラ
ツキがなく、乾燥効率も良い。また、厚みと坪量の制御
が可能となり、パルプモールド中空容器7を設計する上
で強度設定が行える。さらに、本発明の製造方法によれ
ば、容器の内外面の表面性が良く、内外面共に美しい容
器を提供できる。
【0027】また、本発明の製造方法によれば、例え
ば、容器高さの高い(60mm以上の)ものや抜きテー
パ角度の無いものはもちろんのこと、三次曲面からなる
もの、或いは底部があるもの無いもの等、複雑な形状の
中空容器を形成することができる。例えば、テーパ角の
無いストレート形状で且つ高さが60mm以上と高く底
部の無い中空容器、中央が凹んだ三次曲面を有する底部
の無い中空容器、容器下端外側面に複数の突起が形成さ
れた三次曲面を有する底部の無い中空容器が挙げられ
る。
【0028】また、ノズルの直径と底部の直径が略同じ
で且つテーパ角の無いストレート形状の有底の中空容
器、ノズルの直径が底部の直径よりも大きく且つ鉢形状
の有底の中空容器が挙げられる。
【0029】また、ノズル部の直径が胴部の直径よりも
小さく有底又は無底の容器、円筒形状で表面に凸模様が
形成された有底の中空容器、中央が凹んだ有底の中空容
器、ノズル部側より底部側に行くに従って次第に外径寸
法が小さくなる有底の中空容器、ノズル部側より底部側
に行くに従って次第に外径寸法が大きくなる有底の中空
容器が挙げられる。
【0030】以上、本発明を適用した具体的な実施形態
について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制
限されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り適宜
変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、
抄紙工程と加熱乾燥工程とを別個の型を用いて行った
が、これに代えて、抄紙後に抄紙用割型3,4を加熱す
ることにより、パルプ積層体5を抄紙用割型3,4から
取り出さずに、加圧脱水と同時に加熱乾燥させてもよ
た、上述した実施形態では、抄紙用割型を2つで
一組として用いたが、成形すべき成形品の形状に応じて
3つ以上の抄紙用分割型を一組として用いてもよい。加
熱用割型に関しても同様である。また、上記実施形態に
おいては、加熱用割型のキャビティ形状が成形すべきパ
ルプモールド中空容器の外形に対応していれば、抄紙用
割型のキャビティ形状に特に制限はない。また、上記実
施形態はボトル状の容器の製造方法の例であるが、これ
に代えて箱形のカートン状の容器及びその他の形状の容
器を製造することもできる。更に、内容物の収容に用い
られる容器の形状のほか、置物等のオブジェなどデザイ
ン上自由な種々の形状とすることができる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、デザイン上複雑な形状とすることができる
と共に、ノズル、胴部、及び底部につなぎ目が無くこれ
らを一体的に成形することのできるパルプモールド成形
品の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パルプモールド中空容器を製造する工程のうち
の抄紙工程を順次示す工程図であり、(a)はパルプス
ラリー注入及び吸引脱水工程、(b)は中子挿入工程、
(c)は加圧脱水工程、(d)は割型を開く工程であ
る。
【図2】本発明により得られるパルプモールド中空容器
の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 キャビティ 2 連通孔 3,4 割型 5 パルプ積層体 6 中子 7 パルプモールド中空容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実公 昭35−9669(JP,Y1) 米国特許2961043(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21J 3/10

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部と内部とを連通させる複数の連通孔
    が形成された一組の抄紙用割型のキャビティに、パルプ
    スラリーを注入してパルプ積層体を形成した後、該割型
    のキャビティ内に中子を挿入し、該中子内に流体を供給
    して該中子を膨張させ、膨張した該中子によって前記パ
    ルプ積層体を前記キャビティの内面に押圧した状態下
    に、脱水させ且つ加熱乾燥させるパルプモールド成形品
    の製造方法であって、加熱乾燥させる際に、脱水させる
    際に用いた割型及び中子とはそれぞれ別の割型及び中子
    を用いるパルプモールド成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記割型の前記キャビティ内に前記流体
    を9.8×103 Pa〜49.0×105 Paの圧力で
    供給して、前記パルプ積層体を前記割型内部に押圧して
    脱水する請求項1記載のパルプモールド成形品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記抄紙用割型の各割型表面に粗と密の
    ネット層を被せたことを特徴とする請求項1又は2記載
    のパルプモールド成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 加熱乾燥させる際に、脱水させる際に用
    いた中子とは異なる形状及び材質の中子を用いる請求項
    1〜3の何れかに記載のパルプモールド成形品の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記抄紙用割型が、その上部において開
    口しており、該開口を通じて上記キャビティに上記パル
    プスラリーを注入する請求項1〜4の何れかに記載のパ
    ルプモールド成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記キャビティ形状が、成形すべきパル
    プモールド成形体である高さ60mm以上の中空容器の
    外形に対応したものである請求項1〜5の何れかに記載
    のパルプモールド成形品の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記キャビティ形状が、成形すべきボト
    ル状又は箱形のカートン状のパルプモールド成形体の外
    形に対応したものである請求項1〜6の何れかに記載の
    パルプモールド成形品の製造方法。
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