JP3122408B2 - パルプモールド成形品の製造方法 - Google Patents
パルプモールド成形品の製造方法Info
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Description
ション材等の包装用部材として使用されるパルプモール
ド成形品の製造方法及びパルプモールド成形品に関す
る。
ば、蓋を有する容器やボトル等の如き包装容器には、成
形性に優れると共に生産性の面でも有利なことから、一
般的にプラスチックが使用されている。しかし、プラス
チック容器は廃棄処理上種々の問題があることから、こ
れに代わるものとして、パルプモールド法により成形し
たパルプモールド容器が注目されつつある。パルプモー
ルド容器は、廃棄処理が容易であることに加え、再生紙
を使用して製造することが可能であることから、コスト
的にも優れている。
造方法としては、例えば特開平8−232200号公報
に開示されるように、表面に複数の孔を有し且つ製品形
状に合わせて形成した型を、パルプスラリー中に浸漬さ
せ、該型を内側よりバキュームして減圧させることによ
りパルプ繊維を該型の表面に堆積させ、その堆積したパ
ルプ繊維からなるパルプ積層体を乾燥させた後、該型か
らパルプ積層体を離型する方法がある。
した孔の数を増やしたとしても、パルプ積層体の各部で
の肉厚を均一にすることは困難である。そのため、型の
表面に金網を張設させることにより、パルプ積層体の厚
みを均一なものとすることが行われている。かかる方法
は、例えば特開平7−42100号公報等に開示されて
いる。
の製品を製造しようとした場合には、金網を型の形状に
沿わせて張設することは極めて困難である。また、金網
に付着した抄造カス等の除去が困難であると共に、パル
プ積層体が金ネットに抱着してしまい、抄造後及び乾燥
後の離型及び取出しが困難となり、デザイン上の制約を
受ける。
は、上記方法のように型の表面に金網を張り付けて固定
させるのではなく、連続したフラットな多孔性織布を型
の表面に接触介在させて、該多孔性織布面に該型の表面
形状に倣ったパルプ繊維を堆積させた後、積層されたパ
ルプ積層体を脱水乾燥後に該型及び該多孔性織布より離
脱させることにより、パルプモールド成形品を製造する
方法が開示されている。
を型表面に単に接触させているために、製品の深さが6
0mm以上のものや、突起物、段差等を有する複雑な形
状を持つ製品を製造するには、型の形状に沿って多孔性
織布を接触させることは困難である。また、かかる方法
では、型及び多孔性織布を搬送させる搬送機構が複雑で
あると共に、設備が大きくなりコストがかかる。
ることができると共に、ノズル及び胴部につなぎ目や表
面に孔やネット跡等が無く、しかもこれらを一体的に形
成することができ、且つ大型の設備を必要とせず簡単な
方法で製造することのできるパルプモールド成形品の製
造方法及びパルプモールド成形品を提供することにあ
る。
外部と内部とを連通させる複数の連通孔が形成された抄
紙用型の表面に、粗と密のネット層を被せた後、パルプ
繊維を該ネット層に堆積させることによりパルプ積層体
を形成させた後、該ネット層から該パルプ積層体を取り
出すパルプモールド成形品の製造方法であって、上記抄
紙用型が、分割型であって、該分割型を突き合わせて形
成されるキャビティ内に上記ネット層を設け、 上記粗の
ネット層は、平均最大開孔幅が5.0〜10mmで且つ
平均開孔面積率が30〜95%であり、上記密のネット
層は、平均最大開孔幅が0.05〜1.0mmで且つ平
均開孔面積率が30〜90%であることを特徴とするパ
ルプモールド成形品の製造方法を提供することにより、
上記の目的を達成したものである。また請求項2記載の
発明は、外部と内部とを連通させる複数の連通孔が形成
された抄紙用型の表面に、粗と密のネット層を被せた
後、パルプ繊維を該ネット層に堆積させることによりパ
ルプ積層体を形成させた後、該ネット層から該パルプ積
層体を取り出すパルプモールド成形品の製造方法であっ
て、上記抄紙用型が、コア抄紙用型であり、 上記粗のネ
ット層は、平均最大開孔幅が5.0〜10mmで且つ平
均開孔面積率が30〜95%であり、上記密のネット層
は、平均最大開孔幅が0.05〜1.0mmで且つ平均
開孔面積率が30〜90%であることを特徴とするパル
プモールド成形品の製造方法を提供することにより、上
記の目的を達成したものである。
実施形態について、実施形態1〜3を例にとり、図面を
参照しながら詳細に説明する。図1は、ネット層の上に
パルプ繊維が堆積した状態を示す要部拡大断面図であ
る。
明する。各実施形態では、抄紙用型の表面に粗の第1ネ
ット層を設け、その上に密の第2ネット層を設けてい
る。詳細には、図2に示すように、ネット層3を第1ネ
ット層3aと該第1ネット層3aより目の細かい第2ネ
ット層3bとにより構成し、第1ネット層3aを抄紙用
型2に密着させて被せると共に、第2ネット層3bを第
1ネット層3aの上に被せている。又は、第1ネット層
3aと、該第1ネット層3aより目の細かい第2ネット
層3bとにより構成し、第1ネット層3aを抄紙用型2
に密着させて被せると共に、第2ネット層3bを第1ネ
ット層3aの上に形成させている。このように、目の粗
い第1ネット層3aの上に目の細かい第2ネット層3b
を被せた構成、又は目の粗い第1ネット層3aの上に目
の細かい第2ネット層3bを形成した構成とすること
で、抄紙用型2に開ける連通孔1の数を減らせることが
でき、且つ後述するパルプ積層体6を均一な厚みに抄造
することができる。
bは、粗と密のネット層とされており、上記抄紙用型2
に配した際に、該抄紙用型2の表面形状に沿って密着す
るようになされている。例えば、第1ネット層3a及び
第2ネット層3bには、天然素材、合成樹脂、又は金属
からなる単数又は複数が組合わせて用いられる。さらに
ネット層の滑り性、耐熱性、耐久性をアップさせる表面
改質コートを行うことも可能である。天然素材として
は、植物繊維、動物繊維等があり、合成樹脂としては、
再生樹脂、半合成樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が
ある。
幅が5.0〜10mmである。開孔幅W1は、図2
(a)に示すように、第1ネット層3aの線間距離を指
す。平均最大開孔幅が5.0mm未満であると、バキュ
ーム効率が悪くなり、パルプ繊維がネット層表面に堆積
されにくいので、その結果パルプ積層体が形成されにく
い、10mm超であると、第2ネット層3bが第1ネッ
ト層3aの線間を通り抜け抄紙型表面へ密着する場合が
あり、バキューム効率が局所的に悪くなり、パルプ積層
体の厚みが不均一になる。
面積率が30〜95%であり、75〜90%であるのが
好ましい。平均開孔面積率が30%未満であると、バキ
ューム効率が悪くなり、パルプ積層体が形成されにく
く、95%超であると、第2ネット層3bが抄紙型表面
へ密着する場合があり、バキューム効率が局所的に悪く
なりパルプ積層体の厚みが不均一となる。
幅が0.05〜1.0mmであり、0.2〜0.5mm
であるのが好ましい。開孔幅W3は、図2(b)に示す
ように、第2のネット層3bの各線の内径寸法を指す。
平均最大開孔幅が0.05mm未満であると、バキュー
ム効率が悪くなるため、パルプ積層体が形成されにく
く、1.0mm超であると、パルプ繊維の通り抜けが起
こりやすくなるため、パルプ積層体の形成が困難とな
る。
率が30〜90%であり、50〜80%であるのが好ま
しい。平均開孔面積率が30%未満であると、バキュー
ム効率が悪くなるため、パルプ積層体が形成されにく
く、90%超であると、パルプ繊維の通り抜けが起こり
やすくなるためパルプ積層体の形成が困難となる。
上記抄紙用型2に装着した状態において、平均最大開孔
幅が3〜6mm、平均開孔面積率が80〜92%、線幅
が0.3mmであるネットを用いた。かかる第1ネット
層3aは、抄紙用型2に装着する前の状態においては、
それぞれ平均最大開孔幅が0.08〜0.25mm、平
均開孔面積率が46%、線幅が0.12mmである。第
2ネット層3bには、上記抄紙用型2に装着した状態に
おいて、平均最大開孔幅が0.22〜0.35mm、平
均開孔面積率が58〜69%、線幅が0.06〜0.0
7mmであるストッキングを用いた。かかる第2ネット
層3bは、抄紙用型2に装着する前の状態においては、
それぞれ平均最大開孔幅が0.38〜0.42mm、平
均開孔面積率が75〜75%、線幅が0.05〜0.0
6mmである。第2ネット層は、抄紙用型内部をバキュ
ームすることによって、第1ネット層開孔を通り、該抄
紙用型表面に接触しない程度の剛性があればよい。
状のパルプモールド成形品を製造する例である。図3は
截頭円錐形状のパルプモールド成形品を製造する工程を
順次示す工程図であり、(a)はネット層取付工程、
(b)は抄紙工程、(c)はパルプ積層体離型工程、
(d)は加圧・加熱・乾燥工程、(e)は加圧加熱コア
取出し工程、(f)はパルプモールド成形品取出し工程
である。
方法は、外部より内部に連通する複数の連通孔が表面に
形成された抄紙用型の外表面に、粗と密のネット層を被
せた後、該抄紙用型をパルプスラリー中に浸漬させ、該
抄紙用型を減圧下でパルプ繊維を該ネット層に堆積させ
ることによりパルプ積層体を形成させた後、該パルプ積
層体を乾燥させ、該抄紙用型ごと形状付与型に嵌入させ
て該パルプ積層体を加圧・加熱させた後、該抄紙用型を
該形状付与型より取り出すと共に、該ネット層から該パ
ルプ積層体を取り出すことを特徴とするものである。
品の製造方法について、図3を参照しながら具体的に説
明する。先ず、図3(a)に示すように、内部が中空と
され且つ外部より該内部に連通する複数の連通孔1が形
成されたコア抄紙用型2に、伸縮性及び柔軟性を有する
粗と密のネット層3を、該抄紙用型2の外表面に密着さ
せるようにして被せる。
ールド成形品を製造するため、抄紙用型2を截頭円錐形
状とした。抄紙用型2には、例えば金属、プラスチッ
ク、または金属やプラスチックのネットで構成したもの
を使用する。
a及び第2ネット層3bから構成されるネット層を抄紙
用型2に被せれば、該抄紙用型2の形状に沿って密着し
て取り付けることができる。すなわち、複雑な形状、例
えばネジ形状や三次曲面形状等を有する抄紙用型2であ
っても、簡単に第1ネット層3a及び第2ネット層3b
を張設させることができる。
用型2をパルプスラリー4が満たされた容器5内に浸漬
させる。そして、上記抄紙用型2を内部からバキューム
し、減圧下においてパルプ繊維を該ネット層3に堆積さ
せることによりパルプ積層体6を形成させる。なお、パ
ルプスラリーは、パルプ繊維を主に水に分散させて形成
したものである。パルプ繊維は、針葉樹または広葉樹等
の木材パルプや竹、わら等の非木材パルプであるのが好
ましい。また、パルプ繊維の長さと太さは、それぞれ
0.1mm以上10mm以下、0.01mm以上0.0
5mm以下であるのが好ましい。
び第2ネット層3bの目の粗さを、上述した条件のよう
にしているため、図4に示すように、パルプ繊維をこれ
ら第1ネット層3a及び第2ネット層3bに絡ませるこ
となく、該第2ネット層3bの上に堆積させてパルプ積
層体6を形成させることができる。従来のように、抄紙
用型2に単に金網を被せ、パルプスラリー4が満たされ
た容器5内に浸透させ、該抄紙用型内部からバキューム
するのでは、該金網にパルプ繊維が絡まってパルプ積層
体6を金網より取り外すことができなくなったり、吸引
が不可能になったりするが、本実施形態ではそのような
ことはない。
後、図3(c)に示すように、該パルプ積層体6を抄紙
用型2より離型させる。ここでの上記パルプ積層体6の
乾燥状態は、含水率は1%以上70%以下であるのが好
ましく、1%に近い方がより好ましい。上記パルプ積層
体6は、上記ネット層3が、上記したように目の細かい
材料により形成されているので、抄紙用型2から容易に
離型できる。また、ネット層3に付着した抄造カスの除
去が容易に行える。
パルプ積層体6を、やはり先の構成と同じネット層3を
被せた加圧加熱コア7に取り付ける。そして、加圧加熱
コア7ごと形状付与型8に嵌入させて該パルプ積層体6
を加圧・加熱させる。ここでの加圧条件は、9.8×1
03 Pa以上49.0×105 Pa以下が好ましく、更
には9.8×103 Pa以上29.4×105 Pa以下
であるのが好ましい。9.8×103 Pa未満では加圧
が不十分で平滑な表面を得ることが困難であり、49.
0×105 Pa超ではパルプ積層体が破壊される場合も
ある。また、加熱条件は、100℃以上250℃以下が
好ましく、更には、180℃以上220℃以下であるの
が好ましい。100℃未満では乾燥効率が悪く、250
℃超ではパルプ積層体6が焼ける又は焦げる場合があ
る。
加熱コア7を上記形状付与型8より取り出すと共に、ネ
ット層3から形状付与された該パルプ積層体6よりなる
パルプモールド成形品9を取り出す。このようにして製
造されたパルプモールド成形品9は、図3(f)に示す
ように、開口部9a側より底部9c側に行くに従って次
第にその開口径が狭くなる鉢形状とされ、開口部9a、
胴部9b及び底部9cにつなぎ目が無く、且つ該開口部
9a、胴部9b及び底部9cが一体的に形成されてい
る。このように、本発明方法により製造されたパルプモ
ールド成形品9は、ボトル外表面に孔やネット跡等が無
く、しかもつなぎ目が存在しないので、外観的に優れた
見栄えの良いものとなる。
に伸縮性及び柔軟性を有する粗と密のネット層を使用し
ているので、複雑な形状の抄紙用型に対してもその表面
形状に沿って該ネット層を簡単に密着して張設させるこ
とができる共に、均一な厚みに抄造させることができ
る。また、目の粗さの異なる二種類のネット層を抄紙用
型に被せているため、該抄紙用型に形成する連通孔の数
を減らすことができ、抄紙用型のコストを低減できる。
また、本発明の製造方法によれば、複雑な形状、三次曲
面等あらゆるデザインを付加した容器を提供できると共
に、高さが高くしかも抜き勾配に制限のないパルプモー
ルド成形品を製造することができる。
した略円筒形状のパルプモールド成形品を製造する例で
ある。図5は下方が開口した略円筒形状のパルプモール
ド成形品を製造する工程を順次示す工程図であり、
(a)はネット層取付工程、(b)は抄紙工程、(c)
はパルプ積層体離型工程、(d)は加圧・加熱・乾燥工
程、(e)は加圧加熱コア取出し工程、(f)はパルプ
モールド成形品取出し工程である。
るパルプモールド成形品9の形状を異なるものとし、且
つ形状付与型8を割型とした他は、実施形態1と同じで
ある。以下に、実施形態1と異なる部分についてのみ説
明する。
形状のパルプモールド成形品9を製造するために、該パ
ルプモールド成形品9の外形状に応じた形状としたもの
を用いる。また、上記形状付与型8は、実施形態1のよ
うに一体ではなく、左右に分割できる一対の割型として
おり、加圧加熱コア7をその両側より挟み込んで加圧・
加熱させるようになっている。製造プロセスは、実施形
態1と同じである。
成形品9は、図5(f)に示すように、開口部9aを下
方に有すると共に、胴部9bを円筒状とし、上部9cを
該胴部9bよりも小さな直径とした筒状としたものであ
る。かかるパルプモールド成形品9は、開口部9a、胴
部9b及び上部9cにつなぎ目が無く、且つ該開口部9
a、胴部9b及び上部9cが一体的に形成されており、
容器外表面に孔、ネット跡が存在しないので、外観的に
優れた見栄えの良いものとなる。
直径が胴部の直径よりも小さい円筒形状のボトルを製造
する例である。図6はノズル部の直径が胴部の直径より
も小さい円筒形状のボトルを製造する工程を順次示す工
程図であり、(a)はネット層取付工程、(b)は抄紙
工程、(c)はパルプ積層体離型工程、(d)は中子挿
入工程、(e)は加圧・脱水・乾燥工程、(f)は形状
付与金型を開く工程、(g)はボトルの取出し工程であ
る。
内部に連通する複数の連通孔1を有する一対の抄紙用分
割型2’,2’を突き合わせて形成されるキャビティ内
に、ネット層3を挿入する。次に図6(b)に示すよう
に、ネット層3内にパルプスラリーを注入し、分割型
2’,2’を減圧(分割型2’,2’の外側よりバキュ
ーム)して、パルプ繊維をネット層3の内面に堆積させ
る。その結果、ネット層3の内面には、パルプ繊維が積
層されたパルプ積層体6が形成される。引き続き図6
(c)に示すように、分割型2’,2’を開き、形成さ
れたパルプ積層体6を離型して取り出す。
されたパルプ積層体6を一対の分割型からなる形状付与
型8,8内に入れると共にパルプ積層体6内に弾性を有
し伸縮自在である中子10を挿入する。形状付与型8,
8内のキャビティは目的とするボトルの形状に対応する
形状を有している。中子10は、該キャビティ内におい
て風船のように膨らませて使用されることから、引張強
度、反発弾性、伸縮性に優れた、ウレタン、フッ素、シ
リコーン系ゴム、エラストマー等によって形成されてい
ることが好ましい。
内に流体を供給して膨らませ、膨張した中子10により
パルプ積層体6を形状付与型8,8の内面に押圧させ
て、加圧・脱水・乾燥させる。流体としては、例えば圧
縮空気、油、その他各種の液が使用される。また、流体
を供給する圧力としては、9.8×103 Pa〜49.
0×105 Paが好ましい。9.8×103 Pa未満で
は、中子10によりパルプ積層体6を形状付与型8,8
の内面に押圧することができない場合があり、49.0
×105 Pa超では、中子10によってパルプ積層体6
が押しつぶされる場合がある。
10内の流体を抜く。すると、中子10が弾性力によっ
て縮む。次いで、縮小した中子10を取出し、形状付与
型8,8を開いて成形されたボトル9を取り出す。
ズル部9aの直径が胴部9bの直径よりも小さい円筒形
状のボトルであり、ノズル部9a、胴部9b及び底部9
cにつなぎ目が無く、且つ該ノズル部9a、胴部9b及
び底部9cが一体的に形成されている。このように、本
発明方法により製造されたボトル9は、容器外表面につ
なぎ目が存在しないので、外観的に優れた見栄えの良い
ものとなる。
の高い(60mm以上の)ものや抜き勾配の無いものは
もちろんのこと、三次曲面からなるもの、或いは底部が
あるもの無いもの等、複雑な形状の容器を形成すること
ができる。例えば、抜き勾配の無い円筒形状で且つ高さ
が高く底部の無い円筒形状の容器、抜き勾配を有した截
頭円錐形状で且つ高さが高く底部の無い容器、抜き勾配
の無い円筒形状で且つ高さが高く底部を有する容器など
である。底部の無い容器は、予め成形された底部を張り
合わせる際に、該底部の反対側から挿入し容器内部を支
える支え具により底部を支えながら張り合わせることに
より底部を有する容器にすることができる。
について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制
限されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り適宜
変更が可能である。
を減圧下でパルプ繊維をネット層に堆積させることによ
りパルプ積層体を形成させた後に、該パルプ積層体を乾
燥させ、該抄紙用型ごと形状付与型に嵌入させて該パル
プ積層体を加圧・加熱させた後、該抄紙用型を該形状付
与型より取り出すようにしたが、抄紙用型を減圧下でパ
ルプ繊維をネット層に堆積させることによりパルプ積層
体を形成させた後、該ネット層からパルプ積層体を取り
出すようにしてもよい。かかる場合は、パルプ積層体の
乾燥状態は、含水率が1%以上70%以下、更には1%
に近いほうがより好ましい。
パルプモールド成形品は、上述した実施形態に制限され
ず、デザイン上自由な種々の形状とすることができる。
明によれば、複雑な形状とすることができると共に、ノ
ズル及び胴部につなぎ目や外表面に孔やネット跡等が無
く、しかもこれらを一体的に形成することができ、且つ
大型の設備を必要とせず簡単な方法で製造することので
きるパルプモールド成形品の製造方法及びパルプモール
ド成形品を提供することができる。
す要部拡大断面図である。
(b)は第2ネット層の要部拡大平面図である。
る工程を順次示す工程図であり、(a)はネット層取付
工程、(b)は抄紙工程、(c)はパルプ積層体離型工
程、(d)は加圧・加熱・乾燥工程、(e)は加圧加熱
コア取出し工程、(f)はパルプモールド成形品取出し
工程である。
が形成される様子を示す要部拡大断面図である。
形品を製造する工程を順次示す工程図であり、(a)は
ネット層取付工程、(b)は抄紙工程、(c)はパルプ
積層体離型工程、(d)は加圧・加熱・乾燥工程、
(e)は加圧加熱コア取出し工程、(f)はパルプモー
ルド成形品取出し工程である。
形状のボトルを製造する工程を順次示す工程図であり、
(a)はネット層取付工程、(b)は抄紙工程、(c)
はパルプ積層体離型工程、(d)は中子挿入工程、
(e)は加圧・脱水・乾燥工程、(f)は形状付与金型
を開く工程、(g)はボトルの取出し工程である。
Claims (4)
- 【請求項1】 外部と内部とを連通させる複数の連通孔
が形成された抄紙用型の表面に、粗と密のネット層を被
せた後、パルプ繊維を該ネット層に堆積させることによ
りパルプ積層体を形成させた後、該ネット層から該パル
プ積層体を取り出すパルプモールド成形品の製造方法で
あって、 上記抄紙用型が、分割型であって、該分割型を突き合わ
せて形成されるキャビティ内に上記ネット層を設け、 上記粗のネット層は、平均最大開孔幅が5.0〜10m
mで且つ平均開孔面積率が30〜95%であり、上記密
のネット層は、平均最大開孔幅が0.05〜1.0mm
で且つ平均開孔面積率が30〜90%である ことを特徴
とするパルプモールド成形品の製造方法。 - 【請求項2】 外部と内部とを連通させる複数の連通孔
が形成された抄紙用型の表面に、粗と密のネット層を被
せた後、パルプ繊維を該ネット層に堆積させることによ
りパルプ積層体を形成させた後、該ネット層から該パル
プ積層体を取り出すパルプモールド成形品の製造方法で
あって、 上記抄紙用型が、コア抄紙用型であり、 上記粗のネット層は、平均最大開孔幅が5.0〜10m
mで且つ平均開孔面積率が30〜95%であり、上記密
のネット層は、平均最大開孔幅が0.05〜1.0mm
で且つ平均開孔面積率が30〜90%であ ることを特徴
とするパルプモールド成形品の製造方法。 - 【請求項3】 上記ネット層が伸縮性を有することを特
徴とする請求項1又は2記載のパルプモールド成形品の
製造方法。 - 【請求項4】 上記抄紙用型の表面に粗の第1ネット層
を設け、その上に密の第2ネット層を設けたことを特徴
とする請求項1〜3何れかに記載のパルプモールド成形
品の製造方法。
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JP10040696A JP3122408B2 (ja) | 1998-02-23 | 1998-02-23 | パルプモールド成形品の製造方法 |
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