JP3973368B2 - パルプモールド成形体製造用中子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パルプモールド成形体製造用中子及びこれを用いたパルプモールド成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
抄紙型の抄紙面にパルプ繊維を堆積させて湿潤状態の成形体を形成した後、伸縮自在な弾性体からなる中空状の中子内に所定の流体を供給して該中子を膨張させ、膨張した該中子により前記成形体を前記抄紙面へ向けて押圧して脱水し、所定形状の成形体を得るパルプモールド成形体の製造方法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のパルプモールド成形体の製造方法では、成形体の形状、特に、上方部に比べて下方部に広い容積を有していたり、深い括れを有する容器の加圧脱水、加圧加熱を行う場合には、弾性体の伸びが局所的に大きくなるため、均一な加圧状態が得られにくくなり、脱水、乾燥後において、成形体に肉厚ムラが生じる場合があった。
【0004】
従って本発明の目的は、脱水、乾燥後における成形体の肉厚ムラの発生を確実に抑えることができるパルプモールド成形体製造用中子及びこれを用いたパルプモールド成形体の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パルプモールド法により製造された成形体の脱水又は乾燥時に用いられるパルプモールド成形体製造用中子であって、伸縮自在な袋状の第1の弾性体と、該第1の弾性体の内部に配設された伸縮自在な袋状の第2の弾性体と、該第1の弾性体及び該第2の弾性体それぞれに個別に流体を給排出する給排出管とを備えており、該第2の弾性体で該第1の弾性体を局部的に押圧するようになしてあるパルプモールド成形体製造用中子を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0006】
また、本発明は、前記本発明のパルプモールド成形体製造用中子を用いたパルプモールド成形体の製造方法であって、少なくとも、抄造型又は乾燥型内に抄造又は配置された開口部を有する湿潤状態の成形体内に、前記中子を該開口部から挿入し、前記第1及び第2の弾性体内に流体を供給してこれらの弾性体を拡張させて該抄造型又は該乾燥型の内面に該成形体を押圧しながら、該成形体の脱水又は乾燥を行う工程を具備するパルプモールド成形体の製造方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、その好ましい実施の形態に基づき図面を参照しながら説明する。
【0008】
図1は、本発明のパルプモールド成形体製造用中子(以下、単に中子ともいう。)の第1実施形態を示したものである。同図において符号1は、中子を示している。
【0009】
図1に示すように、中子1は、パルプモールド法により製造された成形体の脱水又は乾燥時に用いられるパルプモールド成形体製造用中子であり、伸縮自在な袋状の弾性体(第1の弾性体)2と、弾性体2の内部に配設された伸縮自在な袋状の弾性体(第2の弾性体)3と、弾性体2及び弾性体3それぞれに個別に流体を給排出する給排出管4とを備えており、弾性体3で弾性体2を局部的に押圧するようになしてある。
【0010】
弾性体2及び弾性体3は、後述する給排出管4の固定手段42,43によって固定されている。
【0011】
弾性体2及び弾性体3には、伸縮してその体積が変化する材質のものを特に制限なく用いることができるが、耐久・耐熱性等の点から、天然ゴム、ウレタン、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム又はエラストマー等合成ゴムからなる弾性材で構成されたものを用いることが好ましい。
【0012】
給排出管4は、弾性体3内に流体を供給する外管40と、弾性体3内に流体を供給する内管41とを備えた二重管で構成されている。
外管40の下端部の内周及び内管41の下端部の外周には、互いに螺着可能なネジが形成されており、外管40及び内管41は、下端部部において互いに気密に螺着されて固定されている。
【0013】
前記弾性体2の固定手段42は、外周部に雄ネジを有するリング部材42aと、該雄ネジに螺着可能な雌ネジを有するリング部材42bとから構成されている。リング部材42aは、その内側に外管40が挿入されて固定されている。そして、このリング部材42aに、リング部材42bを螺着させ、弾性部材2の開口部20を両部材間において狭持することで、弾性体2を外管40に固定できるようになっている。
【0014】
前記弾性体3の固定手段43は、前記内管41の下端部と、内管41の下端部に形成された前記ネジに螺着可能な雌ネジを有するリング部材43aとから構成されている。そして、このリング部材43aを内管41の前記雄ネジに螺着させ、弾性体3の開口部30を内管41の下端とリング部材43aとの間において狭持することで、弾性体3を内管41に固定できるようになっている。
【0015】
外管40には、弾性体2内に通じる流体の流通路40aが複数形成されており、当該弾性体2の伸縮は、これらの流通路40aを通じて弾性体2内に流体を給排出することで行えるようになっている。
内管41の下端開口部41aは、流体の流通路となっており、伸縮は、内管41の下端開口部41aを通じて流体を給排出することで行えるようになっている。
【0016】
前記構成の中子1においては、弾性体2、3のそれぞれに、二重管4の外管40及び内管41を通じて流体が供給されると、弾性体2が全体的に膨出する一方において、二重管4の下端部において膨出した弾性体3によって、伸びの大きな弾性体2の下方部が局部的に押圧される。これにより、下方部に広い容積を有する成形体を加圧脱水又は加圧乾燥する際にも、成形体の内面全体が均一に押圧され、成形体の肉厚のムラの発生が抑えられる。
【0017】
次に、本発明のパルプモールド成形体の製造方法を、その好ましい実施形態として、前記中子1を用いたパルプモールド成形体の製造方法に基づいて、図面を参照しながら説明する。
【0018】
先ず、湿潤状態の成形体の抄造工程について説明する。この抄造工程では、図2(a)に示すように、一対の割型6,7からなり、且つ各割型を組み合わせることにより所定形状のキャビティ8が形成される抄紙型9を用意する。キャビティ8は、外部に向けて開口したスラリー注入口90を介して抄紙型9の外部に連通している。キャビティ8の内面は、所定の大きさの網目を有する抄紙ネット(図示せず)によって被覆されている。各割型には、その内部(即ちキャビティの内面)と外部とを連通する複数の連通路60,70が形成されている。各連通路60,70は、吸引ポンプ等の吸引手段(図示せず)に接続されている。
【0019】
この状態下に、スラリー注入口90を通じて所定量のパルプスラリーをキャビティ8内に加圧注入する。これと共に連通路を通じてキャビティ8内を抄紙型9の外側に向けて減圧吸引し、パルプスラリー中の水分を吸引すると共に抄紙面、即ちキャビティ8の内面を被覆する前記抄紙ネット上にパルプ繊維を堆積させる。その結果、抄紙ネット上には、パルプ繊維が堆積されてなる湿潤状態の成形体10が形成される。
【0020】
前記パルプスラリーには、水にパルプ繊維のみからなるものを用いることができ、また、これらに更にタルクやカオリナイト等の無機物、ガラス繊維やカーボン繊維等の無機繊維、ポリオレフィン等の熱可塑性合成樹脂の粉末又は繊維、非木材又は植物質繊維、多糖類等の他の成分を含有させたものを用いることもできる。これら他の成分の配合量は、パルプ繊維及び該他の成分の合計量に対して1〜70重量%、特に5〜50重量%であることが好ましい。また、パルプスラリーには、繊維の分散剤、成形助剤、着色顔料、着色助剤等を含んだものを用いることもできる。
キャビティ内へのパルプスラリー注入終了時での加圧注入の圧力は、キャビティ内の撹拌効果等の点から0.01〜1.0MPaとすることが好ましく、0.1〜0.5MPaとすることがより好ましい。また、キャビティ内に供給するパルプスラリーの温度は、肉厚ムラの発生防止、前記他の成分のの添加効果の低減防止の点から、5〜35℃が好ましく、15〜30℃がより好ましい。
【0021】
前記抄紙ネットには、天然繊維、合成繊維又は金属繊維からなるネットを単一又は複数組み合わせて用いることができ、また、上記素材繊維を組み合わせて編み込んでネットとしたものを用いることができるが、ネットの形成のし易さ、耐久性の点から合成繊維が好ましく用いられる。前記天然繊維としては、植物繊維、動物繊維等が挙げられる。また、前記合成繊維としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、半合成樹脂からなる合成樹脂繊維が挙げられる。また、上記金属繊維としては、ステンレス繊維、銅繊維等が挙げられる。抄紙ネットは、ネットの滑り性、耐久性を向上させる上で繊維表面の改質を行うことが好ましい。また、抄紙ネットは、割型の内面への密着を防いで吸引効率を良好に保つ上で、平均開口面積率が10〜70%であるものが好ましく、25〜55%であるものがより好ましい。また、抄紙ネットは、パルプスラリー中の固形成分のネットの通過やネットへの目詰まりを抑えつつ確実に抄紙を行う上で、平均最大開孔幅が0.1〜1.5mmであるものが好ましく、0.3〜1.0mmであるものがより好ましい。
【0022】
形成された湿潤状態の成形体10は、次に、加圧脱水工程に付される。図2(b)に示すように、抄紙型9を内部から外部へ向けて吸引した状態下に、前記中子1を弾性体2,3の収縮状態下に成形体10内に挿入する。中子1の外管40及び内管41それぞれの上端部には、切り替えコック(図示せず)を介して加圧流体の供給源及び加圧流体を負圧吸引して排出する排出源(共に図示せず)が接続されている。
【0023】
次に、図2(c)に示すように、前記外管40の前記流通路40aを通じて弾性体2内に所定の加圧流体を供給して弾性体2を膨出させる。その一方で、前記内管41の下端開口部41aを通じて弾性体3内に所定の加圧流体を供給して弾性体3を膨出させる。そして、膨出したこれらの弾性体2により、湿潤状態の成形体10を、抄紙面、即ちキャビティ8の内面に向けて押圧するとともに、弾性体2の伸びの大きい下方部において弾性体3によって弾性体2の内側より当該弾性体2を局部的に押圧することにより、成形体10が内部より均一に押圧されてその脱水が進行すると共に成形体10にキャビティ8の内面形状が転写される。
【0024】
また、図2(c)に示すように、成形体10が、弾性体2,3によってその内部からキャビティ8の内面に向けて押し付けられるために、キャビティ8の形状が複雑であっても、精度良くキャビティ8の内面の成形体10に転写されることになる。特に伸びの大きな弾性体2の下方部において、弾性体3が弾性体2を内側から押圧するため、成形体10のように、下方部に広い容積を有する成形体であっても、肉厚のむらを抑えた加圧脱水が可能であり、脱水後の成形体の肉厚を均一にすることができる。
【0025】
弾性体2,3を膨出させるために用いられる流体としては、例えば空気(加圧空気)、熱風(加熱された加圧空気)、蒸気、過熱蒸気、油(加熱油)、その他各種の液が使用される。特に、空気、熱風、過熱蒸気を用いることが、操作性等の点から好ましい。各弾性体内に流体を供給する圧力は、脱水に強する成形体に応じて適宜設定することができるが、成形体の成形性や弾性体を拡縮させる際の操作、簡易な設備で脱水を行える等の点から、0.01〜5MPa、特に0.1〜3MPaであることが好ましい。
【0026】
成形体10を所定の含水率まで脱水でき且つ成形体10にキャビティ8の内面の形状が十分に転写されたら、図2(d)に示すように、弾性体2,3内の流体を排出し、弾性体2,3を縮小させる。
次いで、縮小した弾性体2,3を成形体10内より取り出し、更に抄紙型9を開いて所定の含水率を有する湿潤状態の成形体10を取り出す。
【0027】
取り出された成形体10は次に加熱乾燥工程に付される。加熱乾燥工程では、抄紙・脱水を行わず、加熱された状態の乾燥型を用いること以外は、図2に示す抄紙・脱水工程とほぼ同様の操作が行われる。即ち、先ず、一組の割型を組み合わせることにより成形すべきパルプモールド成形体の外形に対応した形状のキャビティが形成される乾燥型を別途用意し、該乾燥型を所定温度に加熱しておく。本実施形態においては、乾燥型のキャビティ形状と抄紙型のキャビティ形状とは同じになされている。加熱された状態の乾燥型のキャビティ内に、所定の含水率まで脱水された湿潤状態の成形体10を装填する。
【0028】
次に、図2(b)及び(c)に示す加圧脱水工程で用いた中子1と同様の中子を成形体10内に挿入し、弾性体内に流体を供給して弾性体を膨出させ、膨出した弾性体により成形体をキャビティの内面に向けて押圧する。弾性体の材質及び流体の供給圧力は、加圧脱水工程と同様とすることができる。この状態下に、成形体を加熱乾燥する。成形体が十分に乾燥したら、弾性体内の流体を排出し、該弾性体を縮小させて取り出す。更に乾燥型を開いて、パルプモールド成形体を取り出す。そして、必要に応じてトリミングにより整形した後、塗装等を施してパルプモールド成形体の製造を完了する。
【0029】
このように、本第1実施形態の中子1は、弾性体2で成形体10を内側から押圧する一方で、弾性体3を膨出させることによって伸びの大きな弾性体2の下方部を局部的に押圧できるので、成形体10のように、下方部に広い容積を有する成形体であっても、均一に加圧脱水及び加圧加熱することができ、脱水、乾燥後における成形体10の肉厚ムラを確実に抑えることができる。
【0030】
次に、本発明のパルプモールド成形体製造用中子の第2施形態を図3及び図4に基づいて説明する。なお、これらの図において、前記第1実施形態と共通する部分については、同一符合を付し、その説明は省略する。従って第2実施形態に関し特に説明しない点は、第1の実施形態に関し詳述した説明が適宜適用される。
【0031】
図3は、本発明のパルプモールド成形体製造用中子の第2実施形態を示したものである。
本実施形態の中子1’は、鉛直方向の中間部に深い括れ部分10a’を有する成形体10’(図4参照)の製造に用いられる中子である。
【0032】
図3に示すように、中子1’は、伸縮自在な袋状の弾性体(第1の弾性体)2と、弾性体2の内部に上下二箇所に配設された伸縮自在なドーナツ状の袋状の弾性体(第2の弾性体)3’と、弾性体2及び弾性体3’にそれぞれ個別に流体を給排出する給排出管4’とを備えており、弾性体3’で伸びの大きな弾性体2の上方部及び下方部を局部的に押圧するようになしてある。
【0033】
弾性体3’は、後述する給排出管4’の固定手段43’によって固定されている。弾性体3’には、前記弾性体2と同様の材質のものを用いることができる。
【0034】
給排出4’は、弾性体3’内に流体を供給する外管40’と、弾性体2内に流体を供給する内管41’とを備えた二重管で構成されている。
外管40’は、2本の管状部材400、401が接合されて構成されている。外管40’は、その外径が下方に向けて漸次拡径するテーパー部40b’及び上方に向けて漸次拡径するテーパー部40c’を有しており、外管40’の外周におけるテーパー部40b’,40c’の上下には、雄ネジが形成されている。
【0035】
前記弾性体3’の固定手段43’は、前記外管40’のテーパー部40b’,40c’と、外管40’の外周に形成された前記雄ネジに螺着可能な雌ネジを有するリング部材43a’とから構成されている。そして、このリング部材43a’を外管40’外周の前記雄ネジに螺着させ、弾性体3’の開口部30’を外管40’のテーパー部40b’,40c’とリング部材43a’との間において狭持することで、弾性体3’を外管40’に固定できるようになっている。
【0036】
中子1’においては、弾性体2の伸縮は、内管41の流通路である下端開口部41aを通じて流体を給排出することで行えるようになっている。
また、外管40’には、弾性体3’内に通じる流体の流通路40a’が複数形成されており、弾性体3’の伸縮は、これらの流通路40a’を通じて弾性体3’内に流体を給排出することで行えるようになっている。
【0037】
前記構成の中子1’においては、弾性体2、3’のそれぞれに、二重管4の内管41及び外管40’を通じて流体が供給されると、弾性体2が全体的に膨出する一方において二重管4’の上方部及び下方部において膨出した弾性体3’が、伸びの大きな弾性体2の上方部及び下方部を局部的に押圧する。
【0038】
従って、図4に示すように、抄紙型6’,7’を用いた抄紙工程において、深い括れ10a’を有する成形体10’を抄造し、これを加圧脱水又は加圧乾燥する際にも、弾性体2の伸びの大きな部分を弾性体3’によって押圧することができるので、肉厚のムラの発生を抑えることができる。
【0039】
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜変更することができる。
【0040】
例えば、第1、第2の弾性体の形状及び第2の弾性体の配設箇所は、脱水乾燥する成形体の形態および該形態に応じ、第1の弾性体の伸びが大きな箇所に対応させて適宜設定することができる。
【0041】
また、第1、第2の弾性体に流体を給排出するための給排出管は、前記実施形態におけるように二重管で構成することが好ましいが、独立した複数の管で構成することもできる。
【0042】
また、例えば、第2実施形態における第2の弾性体3’に代えて、袋状の弾性体を外筒から放射状に複数配設することもできる。
【0043】
また、本発明のパルプモールド成形体の製造方法は、前記実施形態におけるように、脱水工程、乾燥工程の何れの工程においても前記中子を用いることが好ましいが、該中子は、脱水工程又は乾燥工程の何れかの工程にのみ用いることもできる。
【0044】
また、本発明のパルプモールド成形体の製造方法は、前記実施形態におけるように、複数の割型を組み合わせて構成される抄造型のキャビティ内にパルプスラリーを供給して成形体を抄造する抄造工程以外に、例えば、複数の割型を組み合わせて抄造型を形成する前に、各割型をパルプスラリー中に浸漬し、各割型の流通路を通じて該スラリーを吸引して各割型の内面に部分成形体を抄造した後に、各割型を組み合わせて抄造型を構成し、該抄造型のキャビティ内にさらにスラリーを供給して部分成形体を一体的な成形体に抄造する抄造工程を採用することもできる。
【0045】
また、本発明のパルプモールド成形体の製造方法は、強度が十分に発現していない湿潤状態の成形体の開口部に触れないように位置決め精度良く中子を挿入したり、振動等を除去して中子を挿入することが不要となる点や、強度が十分に発現していない湿潤状態の成形体の開口部を保護する点からは、抄造型内にパルプスラリーを供給する前に、本発明の中子を挿入しておくことが好ましい。
【0046】
また、本発明のパルプモールド成形体の製造方法は、前記実施形態におけるように、抄造型と乾燥型に同じ形態のキャビティを有するものを用いることが好ましいが、キャビティの形態が異なる抄造型及び乾燥型を用いることもできる。例えば、乾燥型のキャビティの形態を、抄造型のキャビティの一部を広くした形態としておき、乾燥工程において前記中子を膨出させる際に、脱水された湿潤状態の成形体を該乾燥型のキャビティの内面に向けて押圧し、該成形体を部分的に変形させて乾燥させるようにすることもできる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のパルプモールド成形体製造用中子及びこれを用いたパルプモールド成形体の製造方法によれば、第1の弾性体の内部に配設した第2の弾性体を膨出させることによって、第1の弾性体を局部的に押圧することができるので、脱水、乾燥後における成形体の肉厚ムラの発生を確実に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルプモールド成形体製造用中子の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明のパルプモールド成形体製造用中子を使用したパルプモールド成形体の製造工程を示す概略図であり、(a)はパルプスラリー注入及び吸引脱水工程、(b)は中子挿入工程、(c)は押圧脱水工程、(d)は抄紙型を開く工程を示す図である。
【図3】本発明のパルプモールド成形体製造用中子の第2実施形態を示す断面図である。
【図4】同中子の弾性体を抄紙型内で膨出させている状態を示した概略断面図である。
【符号の説明】
1、1’ 中子
2 第1の弾性体
3、3’ 第2の弾性体
4、4’ 給排出管
40a、40a’ 流通路
41a (下端開口部)流通路
Claims (4)
- パルプモールド法により製造された成形体の脱水又は乾燥時に用いられるパルプモールド成形体製造用中子であって、
伸縮自在な袋状の第1の弾性体と、該第1の弾性体の内部に配設された伸縮自在な袋状の第2の弾性体と、該第1の弾性体及び該第2の弾性体それぞれに個別に流体を給排出する給排出管とを備えており、該第2の弾性体で該第1の弾性体を局部的に押圧するようになしてあるパルプモールド成形体製造用中子。 - 前記第2の弾性体を複数個備えている請求項1記載のパルプモールド成形体製造用中子。
- 前記給排出管が二重管で構成されており、一方の管に前記第1の弾性体に通じる流通路に形成され、他方の管に前記第2の弾性体に通じる流通路が形成されている請求項1又は2記載のパルプモールド成形体製造用中子。
- 請求項1記載のパルプモールド成形体製造用中子を用いたパルプモールド成形体の製造方法であって、少なくとも、抄造型又は乾燥型内に抄造又は配置された開口部を有する湿潤状態の成形体内に前記中子を該開口部から挿入し、前記第1及び前記第2の弾性体内に流体を供給してこれらの弾性体を膨出させて該抄造型又は該乾燥型の内面に該成形体を押圧しながら、該成形体の脱水又は乾燥を行う工程を具備するパルプモールド成形体の製造方法。
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