JP2003127135A - ポリカーボネート樹脂成形材料の製造方法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂成形材料の製造方法

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JP2003127135A
JP2003127135A JP2001323347A JP2001323347A JP2003127135A JP 2003127135 A JP2003127135 A JP 2003127135A JP 2001323347 A JP2001323347 A JP 2001323347A JP 2001323347 A JP2001323347 A JP 2001323347A JP 2003127135 A JP2003127135 A JP 2003127135A
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polycarbonate resin
melt
kneading
bis
resin molding
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JP2001323347A
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Nobuhisa Kamimura
宣尚 上村
Akiyoshi Manabe
昭良 真鍋
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Chemicals Ltd
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、ポリカーボネート樹脂粉粒
体を溶融混練し、押出する際、押出機のスクリューやシ
リンダ表面の腐食を抑えることで設備メンテナンスの頻
度を減らし、また押出時の吐出変動が小さく、効率よく
ポリカーボネート樹脂成形材料を製造し、且つ異物の低
減、色相の向上、塩素含有量の低減といったポリカーボ
ネート樹脂成形材料の品質の向上を図る方法を提供する
ことである。 【解決手段】 ポリカーボネート樹脂粉粒体を原料供給
部から供給し、溶融混練押出してポリカーボネート樹脂
成形材料を製造する方法において、溶融混練部の上流側
に気体排出機構を有し、かつ溶融混練部から樹脂吐出口
の間にベント口を少なくとも1つ以上有する二軸押出機
を用いて、ポリカーボネート樹脂をペレット化すること
を特徴とするポリカーボネート樹脂成形材料の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリカーボネート樹
脂成形材料の製造方法に関する。詳しくはポリカーボネ
ート樹脂を溶融混練し押出する際に、押出機シリンダ内
で発生する塩化水素などの金属腐食ガスをシリンダ外へ
排出することにより、シリンダ、スクリュー表面の腐食
を抑え、長期間使用する際のメンテナンスを簡便にする
と共に、得られるペレット中の異物含有量が少なく、色
相に優れ、且つ塩素含有量の少ないポリカーボネート樹
脂成形材料の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は透明性、耐熱
性、耐衝撃性に優れていることから射出成形、圧縮成
形、押出成形、回転成形などによって溶融成形され、家
電製品、日用品、光ディスク等多くの用途に供される。
【0003】かかるポリカーボネート樹脂、特に二価フ
ェノールとホスゲンを塩化メチレンの存在下反応させる
いわゆる界面重合法によって製造し、造粒されたポリカ
ーボネート樹脂粉粒体は、数十ppmから数百ppmの
メチレンクロライドを含んでおり、このメチレンクロラ
イドが混練溶融押出時に押出機内で分解し、塩化水素を
発生する。それによりシリンダやスクリュー表面を腐食
するため、長期間運転しているとペレット中に金属腐食
物などの異物が増大する現象が見られた。更にシリンダ
内に発生した塩化水素ガスが蓄積されると、スクリュー
でポリカーボネート粉粒体が送られ難くなるためサージ
ングを起こしたり、吐出不良を起こすことがある。
【0004】また粉粒体中のメチレンクロライドや押出
機内で発生した塩化水素を巻き込みながら溶融混練押出
されるため、ベントで脱揮するものの十分に塩素化合物
は低減されない。
【0005】一方、溶融混練押出時の酸化劣化を防止す
るために、特開平8-132436号公報や特開平8-1
32437号公報ではホッパー等から窒素を吹き込むこ
とが開示されている。しかしながら、ホッパーから粉粒
体と共に酸素が巻き込まれたり、粉粒体中に含まれてい
る酸素が完全に窒素置換されていないため溶融樹脂中に
酸素を巻き込み、それによりポリカーボネート樹脂の酸
化が進み色相が悪化するなどの問題がある。
【0006】また、特開平9−29738号公報では、
ベント開口部の長さがスクリュー径の2倍〜15倍のベ
ント開口部を有するバレルで構成される押出機が用いら
れている。この公報は、溶融混練したポリカーボネート
樹脂の残存溶媒を特殊な形状のベントにより除去する方
法が開示されている。しかしながら、溶融混練前に発生
する塩化水素などのガス成分については言及されていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
カーボネート樹脂粉粒体を溶融混練し、押出する際、押
出機のスクリューやシリンダ表面の腐食を抑えることで
設備メンテナンスの頻度を減らし、また押出時の吐出変
動が小さく、効率よくポリカーボネート樹脂成形材料を
製造し、且つ異物の低減、色相の向上、塩素含有量の低
減といったポリカーボネート樹脂成形材料の品質の向上
を図る方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明によれ
ば、ポリカーボネート樹脂粉粒体を原料供給部から供給
し、溶融混練押出してポリカーボネート樹脂成形材料を
製造する方法において、溶融混練部の上流側に気体排出
機構を有し、かつ溶融混練部から樹脂吐出口の間にベン
ト口を少なくとも1つ以上有する二軸押出機を用いて、
ポリカーボネート樹脂をペレット化することを特徴とす
るポリカーボネート樹脂成形材料の製造方法が提供され
る。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明の対象とするポリカーボネート樹脂は、二価フェノ
ールとカーボネート前駆体とを界面重合法で反応させて
得られるものである。ここで使用される二価フェノール
の代表的な例としては、ハイドロキノン、レゾルシノー
ル、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、ビス{(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチル)フェニル}メタン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビス
フェノールA)、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ−3
−メチル)フェニル}プロパン、2,2−ビス{(4−
ヒドロキシ−3,5−ジメチル)フェニル}プロパン、
2,2−ビス{(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ)
フェニル}プロパン、2,2−ビス{(3−イソプロピ
ル−4−ヒドロキシ)フェニル}プロパン、2,2−ビ
ス{(4−ヒドロキシ−3−フェニル)フェニル}プロ
パン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メ
チルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3,3−ジメチルブタン、2,4−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−2−メチルブタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,
1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−イソプロピ
ルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、9,
9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,
9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}
フルオレン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−o−ジイソプロピルベンゼン、α,α′−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベン
ゼン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−p
−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4′−ジヒ
ドロキシジフェニルエーテルおよび4,4′−ジヒドロ
キシジフェニルエステル等が挙げられ、これらは単独ま
たは2種以上を混合して使用できる。
【0010】なかでもビスフェノールA、2,2−ビス
{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3−メチル
ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−
3,3−ジメチルブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−4−メチルペンタン、1,1−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサンおよびα,α′−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)−m−ジイソプロピルベンゼンからなる群より選
ばれた少なくとも1種のビスフェノールより得られる単
独重合体または共重合体が好ましく、特に、ビスフェノ
ールAの単独重合体および1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
とビスフェノールA、2,2−ビス{(4−ヒドロキシ
−3−メチル)フェニル}プロパンまたはα,α′−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベ
ンゼンとの共重合体が好ましく使用される。
【0011】カーボネート前駆体としてはカルボニルハ
ライドまたはハロホルメート等が使用され、具体的には
ホスゲンまたは二価フェノールのジハロホルメート等が
挙げられる。
【0012】上記二価フェノールとカーボネート前駆体
を界面重合法によって反応させてポリカーボネート樹脂
を製造するに当っては、必要に応じて末端停止剤、二価
フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。またポリ
カーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物
を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳
香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポ
リエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得
られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合
物であってもよい。
【0013】界面重合法による反応は、通常二価フェノ
ールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤、触媒および
有機溶媒の存在下に反応させる。
【0014】酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピ
リジン等のアミン化合物が用いられる。
【0015】有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、
クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジク
ロロエタン、ブロモエタン、ブチルクロライド、クロロ
プロパンおよびクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素
が用いられ、特に塩化メチレンが好ましく用いられる。
これらの溶媒は単独もしくは2種以上混合して使用され
る。
【0016】また、反応促進のために用いるアミン系触
媒としては、例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブ
チルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホス
ホニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニ
ウム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒が挙げ
られ、特にトリエチルアミンが好ましく用いられる。
【0017】界面重合法による反応温度は通常0〜40
℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9
以上に保つことが好ましい。
【0018】また、かかる重合反応において、通常末端
停止剤が使用される。かかる末端停止剤として単官能フ
ェノール類を使用することができる。単官能フェノール
類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用
され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単
官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているの
で、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。か
かる単官能フェノール類としては、一般にはフェノール
又は低級アルキル置換フェノールであって、下記式
(1)で表される単官能フェノール類を示すことができ
る。
【0019】
【化1】
【0020】[式中、Aは水素原子、炭素数1〜9の直
鎖または分岐のアルキル基あるいはアリールアルキル基
であり、rは1〜5、好ましくは1〜3の整数であ
る。] 上記単官能フェノール類の具体例としては、例えばフェ
ノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミル
フェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられ
る。
【0021】これらの末端停止剤は、得られたポリカー
ボネート樹脂の全末端に対して少くとも5モル%、好ま
しくは少くとも10モル%末端に導入されることが望ま
しく、末端停止剤は単独でまたは2種以上混合して使用
してもよい。
【0022】ポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平
均分子量(M)で10,000〜100,000が好まし
く、12,000〜50,000がより好ましく、13,
000〜30,000が特に好ましい。かかる粘度平均
分子量を有するポリカーボネート樹脂は、十分な強度が
得られ、また、成形時の溶融流動性も良好であり成形歪
みが発生せず好ましい。かかる粘度平均分子量は塩化メ
チレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを2
0℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に
挿入して求めたものである。 ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]
は極限粘度) [η]=1.23×10-40.83c=0.7
【0023】上記反応により得られたポリカーボネート
樹脂の有機溶媒溶液は、通常水洗浄が施される。この水
洗工程は、好ましくはイオン交換水等の電気伝導度10
μS/cm以下、より好ましくは1μS/cm以下の水
により行われ、前記有機溶媒溶液と水とを混合、攪拌し
た後、静置してあるいは遠心分離機等を用いて、有機溶
媒溶液相と水相とを分液させ、有機溶媒溶液相を取り出
すことを繰り返し行い、水溶性不純物を除去する。水洗
浄を行うことにより水溶性不純物が除去され、得られる
ポリカーボネート樹脂の色相は良好なものとなる。
【0024】また、上述のポリカーボネート樹脂の有機
溶媒溶液は、触媒等の不純物を除去するために酸洗浄や
アルカリ洗浄を行うことも好ましい。
【0025】酸洗浄に用いる酸としてはりん酸、塩酸、
硫酸等の水溶液が好ましく用いられ、好ましくは0.0
004〜40g/リットル濃度(またはpH5以下)の
水溶液が使用される。アルカリ洗浄に用いるアルカリと
しては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ
金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸
化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物が挙げら
れ、特に水酸化ナトリウムが好ましく用いられ、好まし
くは0.1〜20g/リットル濃度(またはpH11.
5以上)の水溶液が使用される。
【0026】アルカリ洗浄や酸洗浄に用いる水溶液と有
機溶媒溶液との割合は、水溶液/有機溶媒溶液(容量
比)で表して0.2〜1.5の範囲で用いるのが、洗浄
が効率的に行われ好ましい。
【0027】前記水洗浄が施された有機溶媒溶液は、次
いで、溶媒を除去してポリカーボネート樹脂の粉粒体を
得る操作が行われる。
【0028】ポリカーボネート樹脂粉粒体を得る方法
(造粒工程)としては、操作や後処理が簡便なことか
ら、ポリカーボネート粉粒体および温水(40〜90℃
程度)が存在する造粒装置中に、攪拌状態で、ポリカー
ボネート樹脂の有機溶媒溶液を連続的に供給して、該溶
媒を蒸発させることにより、スラリーを製造する方法が
好ましく採用される。造粒装置としては攪拌槽やニーダ
ーなどの混合機が好ましく採用される。
【0029】かかるスラリーは、次いで熱水処理を行う
こともできる。熱水処理工程は、かかるスラリーを90
〜100℃の熱水の入った熱水処理容器に供給するかま
たは供給した後に蒸気の吹き込みなどにより水温を90
〜100℃にすることによって、スラリーに含まれる有
機溶媒を除去するものである。
【0030】前記造粒工程で排出されたスラリーまたは
前記熱水処理後のスラリーは、好ましくは濾過、遠心分
離等によって水および有機溶媒をある程度除去し、ポリ
カーボネート樹脂の湿潤ペーストを回収する。
【0031】前記ポリカーボネート樹脂の湿潤ペースト
は、次いで乾燥される。乾燥機としては、伝導加熱方式
でも熱風加熱方式でもよく、ポリカーボネート樹脂が静
置、移送または攪拌されていてもよい。なかでも、伝導
加熱方式でポリカーボネート樹脂が攪拌される溝形また
は円筒乾燥機が好ましく、溝形乾燥機が特に好ましい。
乾燥温度は130℃〜150℃の範囲が好ましく採用さ
れる。
【0032】本発明において、ポリカーボネート樹脂粉
粒体を溶融混練押出する押出機としては、溶融混練部の
上流側に、好ましくは原料供給部から溶融混練部の間に
気体排出機構を有し、かつ溶融混練部から樹脂吐出口の
間にベント口を少なくとも1つ以上有する二軸押出機が
用いられる。なお、溶融混練部とは、ニーディングディ
スクやローターセグメントを用いて、これらスクリュー
セグメント間や、スクリューセグメントとシリンダ間の
せん断発熱やシリンダに取り付けたヒーターからの熱に
より樹脂を溶融、混練させる部分を指す。
【0033】上記気体排出機構は、上面が開放されたシ
リンダを用いても良いし、開放部からの原料漏れを防止
するため、フィルターを設置しても良い。またここから
のガス排気は自然排気でも良いし、真空ポンプなどを用
いた強制排気でも良い。この気体排出機構の設置位置
は、溶融混練部から上流側(原料供給部側)の3〜20
Dの位置に設置することが好ましく、更に5〜10Dの
位置に設置することが好ましい。溶融混練部に近い位置
に設置すると、溶融状態の樹脂と未溶融状態の粉粒体と
が共存した半溶融状態であり、酸素と接触するため樹脂
の色相が悪化することがある。混練部から10D以上上
流側に設置すると、発生ガスの排気が十分に行えず、期
待される効果が得られ難い場合がある。ここで、Dはス
クリュー径を指す。
【0034】この気体排出機構の開口部は円形でも角形
でも良く、幅として1.5Dから2.0Dの範囲が好ま
しく、長さとしては1.5Dから7.0Dの範囲が好ま
しい。開口部が上記範囲であると粉粒体が詰まり難く、
連続運転に好適であり、また排気に対する効果も十分で
ある。
【0035】前記二軸押出機のシリンダ、スクリューの
材質は、ハステロイ、Ni複合合金など耐腐食性、耐摩
耗性に優れた金属を使用することが好ましい。耐腐食
性、耐摩耗性の高い材質を使用した場合、シリンダやス
クリュー表面が侵され難く、ペレット中の異物数がさら
に低減され易くなり好ましい。
【0036】前記二軸押出機に供給されるポリカーボネ
ート樹脂粉粒体の形状は特に制限はないが、粉粒状、顆
粒状、フレーク状、ペレット状のものが好ましく用いら
れる。
【0037】ここで使用されるポリカーボネート樹脂粉
粒体の大きさは特に制限はないが、粉粒体の粒度分布か
らRosin−Rammlerの式を用いて求められる
平均粒径が0.1mm〜4.0mmの粉粒体を使用する
ことが好ましく、0.2mm〜2.0mmの粉粒体を使
用することがより好ましい。平均粒径が0.1mmより
小さいとスクリューでの粉粒体の送りが悪くなり、得ら
れるペレットの色相が悪化することがある。平均粒径が
4.0mmより大きいとスクリューによって粉粒体と共
に酸素なども送り込まれるため、樹脂が混練溶融時に酸
化劣化を起こし易く着色する場合がある。
【0038】本発明において、前記二軸押出機に供給さ
れるポリカーボネート樹脂は、その樹脂中の塩素化合物
含有量が塩素原子に換算して10〜50000ppmが
好ましく、10〜2000ppmがより好ましく、10
〜1000ppmがさらに好ましく、10〜500pp
mが特に好ましい。塩素化合物含有量が50000pp
m以下であると発生するガス成分が適当で、上記二軸押
出機を用いると本発明の効果が十分に発揮される。
【0039】本発明で使用される二軸押出機は、溶融混
練部から樹脂吐出口の間にベント口を少なくとも1つ以
上有する。かかるベント口より、ポリカーボネート粉粒
体中の水分や塩素化合物成分が除去される。各ベントに
おける真空度は、6.7×103Pa以下にするのが好
ましく、4.0×103Pa以下がより好ましい。6.
7×103Pa以下の真空度にすると、ポリカーボネー
ト粉粒体中の水分や塩素化合物成分が十分に除去され、
また得られたペレットを用いた成形品は耐久性が良好で
あり好ましい。なお、ここで云うベント口とは、溶融混
練部より下流側に設置され、真空ポンプなどに繋ぎ込ん
で溶融した樹脂中の脱水、脱揮を目的として設置したも
のを指す。
【0040】本発明においては、さらに上記二軸押出機
のシリンダ内に不活性ガスを連続的に供給することが好
ましい。不活性ガスの供給箇所は、原料供給部から溶融
混練部の間が好ましく、特に気体排出機構から溶融混練
部の間が好ましく、得られるペレット中の異物量および
塩素化合物量が低減し、色相も良好となる。
【0041】押出機内に供給する不活性ガスとしては、
アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素、窒素などが挙げら
れ、安価で入手し易い窒素が好ましく用いられる。不活
性ガスの供給量はポリカーボネート樹脂の押出量1kg
当たり0.5〜5リットルが好ましく、1〜3リットル
がより好ましい。かかる範囲内で不活性ガスを供給する
ことにより、シリンダ内で発生するガスが十分に置換さ
れ、得られるペレットの色相が良好であり、またシリン
ダ内にガスが充満することがなく、樹脂のかみ込み不良
が起こり難く、気体排出機構から粉粒体が飛散する量が
少なく好ましい。
【0042】ポリカーボネート樹脂を溶融混練押出する
際の樹脂温度は、ポリカーボネート樹脂の分子量等によ
り適宜設定され、250〜320℃が好ましく設定され
る。
【0043】また、上記二軸押出機の出口にダイを付設
し、押出機とダイとの間には異物を捕集するためにフィ
ルターを設置することが好ましい。かかるフィルターは
濾過精度10〜200μmのものを使用することが好ま
しく、濾過精度20〜100μmのものを使用すること
がより好ましい。濾過精度が上記範囲であると異物の捕
集能力が高く、且つフィルターの目詰まりが発生し難く
好ましい。
【0044】また、本発明の芳香族ポリカーボネート樹
脂には、後述するような添加剤を配合することができ、
これらの添加剤は、ポリカーボネート樹脂の溶融混練押
出の際に添加することもできる。その場合、添加剤の添
加箇所は1〜3箇所が適当である。添加剤は一種であっ
ても二種以上でもよく、二種以上のときは別々の添加箇
所から添加しても、混合して1箇所から添加してもよ
い。
【0045】固体の添加剤は、サイドフィーダー等を用
いてシリンダ内に強制的に送り込んでもよいし、シリン
ダの開口部より添加してもよく、また加熱溶融して注入
ポンプによりシリンダ内に強制的に送り込んでもよい。
液体の添加剤は、注入ポンプによりシリンダ内に強制的
に送り込んでもよいし、シリンダの開口部より添加して
もよい。添加剤の添加量は、押出後の成形用ポリカーボ
ネート樹脂中に必要量残存するように決定すればよい。
【0046】本発明のポリカーボネート樹脂には、添加
剤として熱安定剤を用いることができる。かかる熱安定
剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホ
ン酸およびこれらのエステル等が挙げられ、具体的に
は、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイ
ト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホス
ファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオク
チルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフ
ェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイ
ト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチル
ジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert
−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−
tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビ
ス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)
ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペ
ンタエリスリトールジホスファイト、トリブチルホスフ
ェート、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェ
ート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオル
ソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオ
クチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、
4,4’−ビフェニレンジホスホスフィン酸テトラキス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、ベンゼン
ホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベ
ンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。なかで
も、トリスノニルフェニルホスファイト、トリメチルホ
スフェート、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフ
ェニル)ホスファイトおよびベンゼンホスホン酸ジメチ
ルが好ましく使用される。これらの熱安定剤は、単独で
もしくは2種以上混合して用いてもよい。
【0047】かかる熱安定剤の配合量は、本発明のポリ
カーボネート樹脂100重量部に対して0.0001〜
1重量部が好ましく、0.0005〜0.5重量部がよ
り好ましく、0.001〜0.1重量部が更に好まし
い。
【0048】本発明のポリカーボネート樹脂には、添加
剤として酸化防止の目的で通常知られた酸化防止剤を用
いることもできる。かかる酸化防止剤としては、例えば
ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロ
ピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−
ラウリルチオプロピオネート)、グリセロール−3−ス
テアリルチオプロピオネート、トリエチレングリコール
−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘ
キサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−ter
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシン
ナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、ト
リス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)イソシアヌレート、4,4’−ビフェニレン
ジホスホスフィン酸テトラキス(2,4−ジ−tert
−ブチルフェニル)、3,9−ビス{1,1−ジメチル
−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}
−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウ
ンデカン等が挙げられる。
【0049】これら酸化防止剤の配合量は、本発明のポ
リカーボネート樹脂100重量部に対して0.0001
〜0.5重量部が好ましい。
【0050】本発明のポリカーボネート樹脂には、添加
剤として溶融成形時の金型からの離型性をより向上させ
るために、離型剤を用いることも可能である。かかる離
型剤としては、オレフィン系ワックス、カルボキシル基
及び/またはカルボン酸無水物基を含有するオレフィン
系ワックス、シリコーンオイル、オルガノポリシロキサ
ン、一価又は多価アルコールの高級脂肪酸エステル、パ
ラフィンワックス、蜜蝋等が挙げられる。
【0051】かかる離型剤の配合量は、本発明のポリカ
ーボネート樹脂100重量部に対し、0.01〜5重量
部が好ましい。
【0052】オレフィン系ワックスとしては、特にポリ
エチレンワックスおよび/または1−アルケン重合体の
使用が好ましくきわめて良好な離型効果が得られる。ポ
リエチレンワックスとしては現在一般に広く知られてい
るものが使用でき、エチレンを高温高圧下で重合したも
の、ポリエチレンを熱分解したもの、ポリエチレン重合
物より低分子量成分を分離精製したもの等が挙げられ
る。また分子量、分岐度等は特に制限されるものではな
いが、分子量としては数平均分子量で1,000以上が
好ましい。
【0053】高級脂肪酸エステルとしては、炭素原子数
1〜20の一価又は多価アルコールと炭素原子数10〜
30の飽和脂肪酸との部分エステル又は全エステルであ
るのが好ましい。かかる一価又は多価アルコールと飽和
脂肪酸との部分エステル又は全エステルとしては、ステ
アリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、
ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノソルビ
テート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリト
ールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラス
テアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネー
ト、プロピレングリコールモノステアレート、ステアリ
ルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステ
アレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテー
ト、ビフェニルビフェネ−ト、ソルビタンモノステアレ
ート、2−エチルヘキシルステアレート等が挙げられ、
なかでも、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸
トリグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレ
ートが好ましく用いられる。
【0054】本発明のポリカーボネート樹脂には、添加
剤として光安定剤を用いることができる。かかる光安定
剤としては、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5’−t
ert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシ
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾ
トリアゾールフェニル)、2,2’−p−フェニレンビ
ス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)等が挙げら
れる。かかる光安定剤の配合量は、本発明のポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対して0.01〜2重量部が
好ましい。
【0055】本発明の製造方法で得られるポリカーボネ
ート樹脂は異物含有量が少なく、色相が良好であり、且
つ塩素含有量が少なく、光ディスク等情報記録媒体用の
基板、眼鏡レンズまたは自動車用ヘッドランプレンズ等
に好適に使用できる。
【0056】
【実施例】以下、実施例に従って本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、評価は次に示す方法で行った。 (1)塩素化合物含有量:試料を完全燃焼させ、生成し
た塩化水素(HCl)を電量的に発生させた銀イオン
(Ag+)で滴定し定量した。 (2)色相:日本電色工業(株)製色差計を用いて、ポ
リカーボネート樹脂ペレットのb値を測定した。数値が
大きいほど黄色味が強いことを意味する。 (3)異物数:ポリカーボネート樹脂ペレット100g
をメチレンクロライド1000mlに溶解した溶液を用
いてハイアックロイコ社製の異物測定機で10μm以上
の異物量を測定した。 (4)押出性:押出により得られたペレットの1分間当
たりの吐出量を測定し、吐出量設定値に対し、±3%未
満の変動を◎、3%以上5%未満の変動を○、5%以上
10%未満の変動を△、10%以上変動がある場合を×
とした。
【0057】[実施例1] (A)ポリカーボネート樹脂粉粒体の調整 ビスフェノールAとホスゲンから界面重合法により製造
され、造粒された分子量23500、平均粒径0.52
mm、塩素化合物含有量300ppmのポリカーボネー
ト樹脂粉粒体100重量部にステアリン酸モノグリセリ
ドを0.2重量部、トリス(2,4−ジ−tert−ブ
チルフェニル)ホスファイトを0.05重量部添加し
た。
【0058】(B)使用する二軸押出機 濾過精度20μmのSUS304フィルターを付設した
ダイを有し、シリンダ、スクリューの材質にNi複合合
金を用い、更にスクリュー表面には窒化チタンコーティ
ングを施したベント付き二軸押出機[(株)日本製鋼所
製TEX30α]において、原料供給部(ホッパー)か
ら溶融混練部の間の溶融混練部から8.5D上流側に、
気体排出機構として(株)日本製鋼所製 脱ガスシリン
ダ(以下DGCと称する。)を設置し、更にDGCに1
50メッシュのフィルターを取り付けた。
【0059】(C)ポリカーボネート樹脂粉粒体の溶融
混練押出 (A)で得られたポリカーボネート樹脂粉粒体を(B)
の押出機のホッパーから樹脂の吐出量40kg/hr、
スクリュー回転数300rpm、シリンダ温度280
℃、真空度2.6×103Paの押出条件で溶融混練押
出した。その際、不活性ガスとして窒素を使用し、ホッ
パーから樹脂の吐出量1kg当たり1.5リットルの窒
素ガスを供給した。また、溶融混練部から5.0D上流
側のシリンダに窒素ガス供給口を設け、そこから樹脂の
吐出量1kg当たり1.0リットルの窒素ガスを供給し
た。
【0060】ポリカーボネート樹脂粉粒体の溶融混練押
出の間、気体排出機構(DGC)の位置における押出機
内の樹脂の状態を確認したところ、ほとんどが粉粒体の
未溶融状態であった。
【0061】ポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融混練
し、ダイより吐出されたストランドは、次いで70℃に
コントロールされたイオン交換水を張った冷却バスによ
り冷却し、その後切断機で切断して直径3mm、長さ3
mmのペレットを得た。得られたペレットを評価し、そ
の結果を表1に示した。
【0062】[実施例2]塩素化合物含有量が1000
ppmであるポリカーボネート粉粒体を使用した以外は
実施例1と同様に行いペレットを得た。得られたペレッ
トを評価し、その結果を表1に示した。
【0063】[実施例3]ホッパーから窒素ガスを注入
しない以外は実施例1と同様に行いペレットを得た。得
られたペレットを評価し、その結果を表1に示した。
【0064】[実施例4]シリンダから窒素ガスを注入
しない以外は実施例1と同様に行いペレットを得た。得
られたペレットを評価し、その結果を表1に示した。
【0065】[実施例5]ホッパーおよびシリンダから
窒素ガスを注入しない以外は実施例1と同様に行いペレ
ットを得た。得られたペレットを評価し、その結果を表
1に示した。
【0066】[比較例1]押出機にDGCを設置しない
以外は実施例1と同様に行いペレットを得た。得られた
ペレットを評価し、その結果を表1に示した。
【0067】[比較例2]ホッパーから窒素ガスを注入
しない以外は比較例1と同様に行いペレットを得た。得
られたペレットを評価し、その結果を表1に示した。
【0068】[比較例3]シリンダから窒素ガスを注入
しない以外は比較例1と同様に行いペレットを得た。得
られたペレットを評価し、その結果を表1に示した。
【0069】[比較例4]ホッパーおよびシリンダから
窒素ガスを注入しない以外は比較例1と同様に行いペレ
ットを得た。得られたペレットを評価し、その結果を表
1に示した。
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、溶融混練押出に使用す
る押出機のシリンダやスクリュー表面の腐食を低減で
き、長期間連続生産が可能となり、この製造方法によっ
て得られたポリカーボネート樹脂は塩素化合物含有量や
異物含有量が少なく、色相に優れており、成形材料とし
て有用である。特に本発明のポリカーボネート樹脂を光
学成形材料として好適であり、その奏する効果は格別な
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F201 AA28 AC01 AM25 BA02 BC01 BC12 BC15 BD05 BK02 BK13 BK27 BK36 BL08 BL10 BL21 BL23 BL43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカーボネート樹脂粉粒体を原料供給
    部から供給し、溶融混練押出してポリカーボネート樹脂
    成形材料を製造する方法において、溶融混練部の上流側
    に気体排出機構を有し、かつ溶融混練部から樹脂吐出口
    の間にベント口を少なくとも1つ以上有する二軸押出機
    を用いて、ポリカーボネート樹脂をペレット化すること
    を特徴とするポリカーボネート樹脂成形材料の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記二軸押出機が、原料供給部から溶融
    混練部の間に気体排出機構を有する請求項1記載のポリ
    カーボネート樹脂成形材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記二軸押出機が、不活性ガス導入機構
    を有し、不活性ガスを該不活性ガス導入機構からシリン
    ダ内に供給する請求項1記載のポリカーボネート樹脂成
    形材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記二軸押出機が、気体排出機構から溶
    融混練部の間に不活性ガス導入機構を有し、不活性ガス
    を該不活性ガス導入機構からシリンダ内に供給する請求
    項1記載のポリカーボネート樹脂成形材料の製造方法。
JP2001323347A 2001-10-22 2001-10-22 ポリカーボネート樹脂成形材料の製造方法 Pending JP2003127135A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016108481A (ja) * 2014-12-09 2016-06-20 三菱化学株式会社 ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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