JP5173600B2 - ポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、二軸押出機を用いたポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法に関する。さらに詳しくは、ツイストニーディングディスクを組み込んだスクリュを組み込んだ二軸押出機により、溶融押出した際のペレット黄変の抑制と該ペレットを用いた成形時の滞留耐熱性を向上させ、さらに、該ペレットを用い押出加工した際の初期着色性を抑制することができるポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法に関する。
従来のニーディングディスクを用いた可塑化混練部は、ポリカーボネート樹脂粉粒体を下流へ送る能力を持った送り翼(FK)、上流に戻す能力を持った戻し翼(BK)、輸送能力のない中立翼(CK)を、ポリカーボネート粉粒体の特性や、要求品質に合わせ、送り翼、戻し翼、中立翼を組み合わせ、形成されている。可塑化混練部では、固体輸送部から送られてきたポリカーボネート樹脂粉粒体を、上記の混練翼を組み合わせた混練部で、ある程度堰き止めながら、シリンダ内壁と混練翼で形成される空隙で、スクリュの回転により、混練翼の狭い空隙に押し込め、その空隙で発生するせん断応力やせん断エネルギーにより、ポリカーボネート樹脂粉粒体を固体から溶融体に変化させる。スクリュの回転により混練翼の狭い空隙に押し込められることにより局部的に大きな力が発生する。この力が発生したスクリュ部位でスクリュとシリンダ内壁が接触し、シリンダ内壁やスクリュが摩耗することや、折損する問題があった。そして、可塑化混練部および溶融混練分散部で発生する内圧を低下し、シリンダ、スクリュの摩耗低減をすることを目的として、ツイストニーディングディスクを一定のL/D以上でスクリュに組み込むことが提案されている。また、このツイストニーディングディスクを用いると押出時の樹脂温度が低下する効果もあるとされている(特許文献1)。
しかしながら、ツイストニーディングディスクに一定の効果があることは記載されているけれども、組み込む部位を規定することやスクリュ混練部中のツイストニーディングディスクの比率には言及されていない。特に、スクリュ中に混練部を2個以上有するスクリュで、さらにL/Dが30以上と長くなる場合は、押出機内での樹脂混練による樹脂の劣化、とりわけペレットの黄変が著しくなり、ツイストニーディングディスクの混練部中の比率や箇所が重要となる。
ところで、ポリカーボネート樹脂のTgは130〜140℃と高い。そのため、押出時のシリンダ設定温度は250〜300℃の高温となる。ポリカーボネート樹脂は1.5×10〜4.0×10までの各種粘度平均分子量域のグレードが生産されており、パウダーを溶融押出機により押出す際の溶融時のせん断エネルギー発生は、その分子量に依存して上昇する。
また、高吐出による押出ペレット化は進んでおり、Q/Ns一定で吐出量を増加させると押出機内でのせん断速度は増加し、そのせん断エネルギーによる樹脂の劣化は促進され、ペレットの黄変や成形耐熱性の低下が進み易くなる。特に分子量が高いポリカーボネート粉粒体を押出す際には、押出時のせん断エネルギーは大きくなり、押出されたペレットの黄変や成形時の成形耐熱性の低下は特に促進される。
この黄変や成形耐熱性低下を抑制するために、熱安定剤をパウダーに0.01〜0.2重量%ブレンドする方法が用いられるが、300℃付近の高温押出ではその効果が十分でない。この問題を解決するために、特殊なリン系化合物を含有させることが提案されている(特許文献2)。また、ポリカーボネートペレットを用い成形した際の初期着色性の問題もある。ペレットを用いた成形後の初期着色性を抑制するために熱安定剤を組み合わせる処方などがされている(特許文献3)。しかしながら、使用する熱安定剤が限定されるという問題がある。
このように、特殊な熱安定剤を用いずに、押出時のペレット黄変抑制と成形時の滞留耐熱性を向上する方法が特に望まれている。
特開2007−237679号公報 特開2006−193634号公報 特開平06−312493号公報
本発明の目的は、ポリカーボネート樹脂粉粒体を二軸押出機により溶融押出し、ペレタイズした際のペレットの黄変を抑制することができ、かつ、該ペレットを用いて成形加工した際の初期着色性を抑制し、さらに成形時の滞留耐熱性を向上することができるポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法を提供することにある。特に、粘度平均分子量が高いポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融押出した際のペレットの黄変の抑制と成形時の滞留耐熱性を向上させ、該ペレットを用い押出加工した際の初期着色性を抑制することができるポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法を提供する。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、スクリュに組み込まれている可塑化混練部および溶融混練分散部の混練翼ディスクの総L/Dに対して、下記式(1)にて求められるツイストニーディングディスクの比率が30%以上で、かつ、混練部の最上流にツイストニーディングディスクを組み込んだスクリュを用いた二軸押出機により、粘度平均分子量2.0×102.8×10のポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融押出すことにより、従来の押出機によるペレタイズ後のペレットと比較して黄変が抑制され、特に、分子量が高いのポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融押出した際のペレット黄変が極めて抑制されること、また、該ペレットを用い成形した際の初期着色性を抑制すること、さらに成形時の滞留耐熱性が著しく向上することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、
1.粘度平均分子量2.0×102.8×10のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(1)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)
2.粘度平均分子量2.0×102.8×10のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、サイドフィーダ(11)、第二ベント(6b)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)、サイドフィード後の溶融混練分散部(12)、第二溶融体輸送部(10b)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(2)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)および溶融混練分散部(12)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)
3.スクリュ(2)のL/Dが21〜32である前項1記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法
4.スクリュ(2)のL/Dが33以上である前項2記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、および
5.ポリカーボネート樹脂粉粒体の粘度平均分子量が2.4×10 〜2.8×10 である前項1または2に記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
が提供される。
本発明で使用される可塑化混練二軸押出機の一態様を図1に示す。図1で示される可塑化混練二軸押出機(I)は、加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されている。スクリュは、減速機(4)と連結し、減速機に連結されているモータ(3)にて同方向回転に駆動している。2本のスクリュは、お互い噛み合っている。シリンダには上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、排出口(7)が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、溶融体輸送部(10a)で構成されている。該可塑化混練部には、図3に示したディスクB1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部GにおけるディスクBの前面側の頂部と該ディスクBの後面側の頂部との間の角度である螺旋角度θが、スクリュの軸を法線とするディスクの断面を軸先端方向に見てスクリュの反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、スクリュの軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度Eが0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを、上記式(1)によって算出される割合で30%以上、好ましくは33%以上、可塑化混練部の最上流部に組み込まれる。
該可塑化混練二軸押出機(I)が有するスクリュ構成全体のL(L;スクリュ全体の長さ)/D(D;押出機シリンダの直径)は21〜32が好ましく、21〜28がより好ましい。
また、本発明で使用されるサイドフィーダを有する可塑化混練二軸押出機の一態様を図2に示す。図2で示される可塑化混練二軸押出機(II)は、加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されている。スクリュは、減速機(4)と連結し、減速機に連結されているモータ(3)にて同方向回転に駆動している。2本のスクリュは、お互い噛み合っている。シリンダには上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、サイドフィーダ(11)、第二ベント(6b)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)、サイドフィード後の溶融混練分散部(12)、第二溶融体輸送部(10b)で構成されている。該可塑化混練部には、図3に示したディスクB1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部GにおけるディスクBの前面側の頂部と該ディスクBの後面側の頂部との間の角度である螺旋角度θが、スクリュの軸を法線とするディスクの断面を軸先端方向に見てスクリュの反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、スクリュ軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度Eが0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを、上記式(2)によって算出される割合で30%以上、好ましくは33%以上、可塑化混練部の最上流部に組み込まれる。
該可塑化混練二軸押出機(II)が有するスクリュ構成全体のL(L;スクリュ全体の長さ)/D(D;押出機シリンダの直径)は33以上が好ましく、35以上がより好ましく、37以上がさらに好ましい。L/Dは50以下で充分である。
また、本発明で使用される可塑化混練部はツイストニーディングディスクと従来の混練翼(送り翼(順ニーディング:FK)、戻し翼(逆ニーディング:BK)、中立翼(直交ニーディング:CK))と組み合わせて構成されることが好ましい。
[ツイストニーディング混練翼について]
図3にツイストニーディング混練翼(ツイストニーディングディスク)を示す。ディスクB1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、好ましくは0.1〜0.3倍で、より好ましくは0.1〜0.2倍である。ディスクBのチップ部GのディスクBの前面側の頂部aとそのディスクBの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θが、ディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、スクリュ2の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度Eが0°<E<90°で配列されている。
[従来の混練翼について]
図4に従来の混練翼を示す。FKは、5枚のディスクBで構成された混練翼であり、各ディスクBが、プラスチック原料Hの流れ方向に、位相角度Eでずれて配列されたものである。ディスクBの幅は、シリンダ内壁Fの直径に対し0.1〜0.9倍である。ディスクBのフライト頂点と、シリンダ内壁Fで構成された部分がチップ部Gである。
BKは、5枚のディスクBで構成された混練翼であり、各ディスクBが、プラスチック原料Hの流れ方向と逆に、位相角度Eがずれて配列したものである。ディスクBの幅は、シリンダ内壁Fの直径に対し0.1〜0.9倍である。ディスクBのフライト頂点と、シリンダ内壁Fで構成された部分がチップ部Gである。
CKは、5枚のディスクBで構成された混練翼であり、各ディスクBの位相角度Eを90度ずらして配列したものである。ディスクBの幅は、シリンダ内壁Fの直径に対し0.1〜0.9倍である。ディスクBのフライト頂点と、シリンダ内壁Fで構成された部分がチップ部Gである。
[サイドフィーダおよび供給される混合粉粒体について]
サイドフィーダは、サイドフィーダシリンダ、サイドフィーダスクリュ、サイドフィーダモータ、サイドフィーダ減速機で構成されており、冷却可能なサイドフィーダシリンダ内に、サイドフィーダスクリュが2本装備されているものが好ましい。サイドフィーダスクリュは、サイドフィーダ減速機と連結し、サイドフィーダ減速機に連結されているサイドフィーダモータにて同方向回転に駆動している。2本のサイドフィーダスクリュは、お互い噛み合っている。サイドフィーダシリンダには、サイドフィーダ供給口があり、ポリカーボネート樹脂粉粒体と添加剤との混合粉粒体が供給される。
この混合粉粒体を供給する方法は、ポリカーボネート樹脂粉粒体に添加剤を高濃度に混合した添加剤マスターを供給する方法が好ましく採用される。サイドフィーダより供給される添加剤は最終的に要求される特性に応じた量がペレット中に残存するように添加量を決定する。サイドフィーダからの添加剤の供給量は要求される特性に依存するが、添加剤マスターを供給する場合は、得られるポリカーボネート樹脂ペレットに対して、添加剤マスターを0.1〜30重量%の範囲にすることが好ましい。より好ましくは0.2〜20重量%の範囲であり、さらに好ましくは0.3〜10重量%の範囲である。
[ポリカーボネート樹脂粉粒体の形状、押出、脱揮方法およびペレタイズ方法について]
本発明において、混練押出処理に供給されるポリカーボネート樹脂粉粒体の形状は、粉末状、微粒状、フレーク状、ペレット状のもののいずれであってもよく、好ましくは粉末状、微粒状またはフレーク状のものである。本発明において、ポリカーボネート樹脂粉粒体は、押出機供給口に設けられたホッパーに直接供給されてもよく、定量供給フィーダーによって一定量づつ供給されてもよい。また、供給ホッパーに窒素を通気することによって、ポリカーボネート樹脂の酸化劣化をある程度抑えることが可能であり採用することができる。可塑化混練部で溶融したポリカーボネート樹脂は、溶融体輸送部のベントでポリカーボネート樹脂粉粒体中に含まれる不要な揮発成分が除去されながら排出口へ輸送され、排出口を通してシリンダ外にストランド状で排出される。二軸押出機の各ベントにおける真空度は、6.7kPa以下が好ましく、2.0kPa以下がより好ましい。また、ポリカーボネート樹脂を混練押出する際の樹脂温度は、ポリカーボネート樹脂の分子量等により適宜設定され、270〜320℃程度が好ましく用いられる。
ストランド状で排出されたポリカーボネート樹脂は、カッターにより、ペレット形状となる。カッターは、排出口と間隔を開けて設置されている。溶融したポリカーボネート樹脂は、排出口前に装備されたフィルターにより、ポリカーボネート樹脂粉粒体中に含まれる不要な固体不純物をろ過する場合もある。
[ポリカーボネート樹脂について]
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを一例として溶剤の存在下界面重合法または溶融重合法で反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂である。ここで用いる二価フェノールとしては例えばハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(通称ビスフェノールZ)、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン等があげられる。なかでもビスフェノールA、ビスフェノールZ、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。これらは単独で用いても、二種以上併用してもよい。
カーボネート前駆体としてはカルボニルハライド、ハロホルメートまたはカーボネートエステル等が使用され、具体的にはホスゲン、二価フェノールのジハロホルメートまたはジフェニルカーボネート等が挙げられる。
上記二価フェノールとカーボネート前駆体を界面重縮合法によって反応させてポリカーボネート樹脂を製造するに当っては、必要に応じて末端停止剤、二価フェノールの酸化防止剤等を使用してもよい。またポリカーボネート樹脂は三官能以上の多官能性芳香族化合物を共重合した分岐ポリカーボネート樹脂であっても、芳香族または脂肪族の二官能性カルボン酸を共重合したポリエステルカーボネート樹脂であってもよく、また、得られたポリカーボネート樹脂の2種以上を混合した混合物であってもよい。界面重縮合法による反応は、通常二価フェノールとホスゲンとの反応であり、酸結合剤、触媒および有機溶媒の存在下に反応させる。
酸結合剤としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物またはピリジン等のアミン化合物が用いられる。
有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、ブロモエタン、ブチルクロライド、クロロプロパンおよびクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられ、特に塩化メチレンが好ましく用いられる。これらの溶媒は単独もしくは2種以上混合して使用される。
また、反応促進のために用いるアミン系触媒としては、例えばトリエチルアミン、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の第三級アミン、第四級アンモニウム化合物、第四級ホスホニウム化合物等の触媒が挙げられ、特にトリエチルアミンが好ましく用いられる。
界面重縮合法による反応温度は通常0〜40℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つことが好ましい。
また、かかる重合反応において、通常末端停止剤が使用される。かかる末端停止剤として単官能フェノール類を使用することができる。単官能フェノール類は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端が単官能フェノール類に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。かかる単官能フェノール類としては、例えばフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−クミルフェノールおよびイソオクチルフェノールが挙げられる。
これらの末端停止剤は、得られたポリカーボネート樹脂の全末端に対して少なくとも5モル%、好ましくは少なくとも10モル%末端に導入されることが望ましく、末端停止剤は単独でまたは2種以上混合して使用してもよい。
上記界面重合反応により得られたポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液は、通常水洗浄が施される。この水洗工程は、好ましくはイオン交換水等の電気伝導度10μS/cm以下、より好ましくは1μS/cm以下の水により行われ、前記有機溶媒溶液と水とを混合、攪拌した後、静置してあるいは遠心分離機等を用いて、有機溶媒溶液相と水相とを分液させ、有機溶媒溶液相を取り出すことを繰り返し行い、水溶性不純物を除去する。水洗浄を行うことにより水溶性不純物が除去され、得られるポリカーボネート樹脂の色相は良好なものとなる。
また、上述のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液は、触媒等の不純物を除去するために酸洗浄やアルカリ洗浄を行うことも好ましい。
酸洗浄に用いる酸としてはりん酸、塩酸、硫酸等の水溶液が好ましく用いられ、好ましくは0.0004〜40g/リットル濃度(またはpH5以下)の水溶液が使用される。アルカリ洗浄に用いるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物が挙げられ、特に水酸化ナトリウムが好ましく用いられ、好ましくは0.1〜20g/リットル濃度(またはpH11.5以上)の水溶液が使用される。
アルカリ洗浄や酸洗浄に用いる水溶液と有機溶媒溶液との割合は、水溶液/有機溶媒溶液(容量比)で表して0.2〜1.5の範囲で用いるのが、洗浄が効率的に行われ好ましい。
前記水洗浄が施された有機溶媒溶液は、次いで、溶媒を除去してポリカーボネート樹脂の粉粒体を得る操作が行われる。
ポリカーボネート樹脂粉粒体を得る方法(造粒工程)としては、操作や後処理が簡便なことから、ポリカーボネート粉粒体および温水(40〜90℃程度)が存在する造粒装置中に、攪拌状態で、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液を連続的に供給して、該溶媒を蒸発させることにより、スラリーを製造する方法が好ましく採用される。造粒装置としては攪拌槽やニーダーなどの混合機が好ましく採用される。
かかるスラリーは、次いで熱水処理を行うこともできる。熱水処理工程は、かかるスラリーを90〜100℃の熱水の入った熱水処理容器に供給するかまたは供給した後に蒸気の吹き込みなどにより水温を90〜100℃にすることによって、スラリーに含まれる有機溶媒を除去するものである。
前記造粒工程で排出されたスラリーまたは前記熱水処理後のスラリーは、好ましくは濾過、遠心分離等によって水および有機溶媒をある程度除去し、ポリカーボネート樹脂の湿潤ペーストを回収する。
前記ポリカーボネート樹脂の湿潤ペーストは、次いで乾燥される。乾燥機としては、伝導加熱方式でも熱風加熱方式でもよく、ポリカーボネート樹脂が静置、移送されても攪拌されてもよい。なかでも、伝導加熱方式でポリカーボネート樹脂が攪拌される溝形または円筒乾燥機が好ましく、溝形乾燥機が特に好ましい。乾燥温度は130℃〜150℃の範囲が好ましく採用される。
一方、溶融エステル交換法による反応は、通常、二価フェノールとカーボネートエステルとのエステル交換反応であり、不活性ガスの存在下に二価フェノールとカーボネートエステルとを加熱しながら混合して、生成するアルコール又はフェノールを留出せしめる方法により行われる。反応温度は、生成するアルコール又はフェノールの沸点等により異なるが、殆どの場合は120〜350℃の範囲内である。反応後期には反応系を1.33×10〜13.3Pa程度に減圧して、生成されるアルコール又はフェノールの留出を容易にさせる。反応時間は、通常、1〜4時間程度である。
溶融エステル交換法により得られた溶融ポリカーボネート樹脂は、そのまま溶融押出機により、ペレット化することができる。このペレットは成形用に供される。
本発明で使用される添加剤としては、下記に示されるものが使用される。添加剤は、押出機に供給される前のポリカーボネート樹脂に添加してもよく、押出機において排出口に最も近い位置のベントより排出口に近い位置でサイドフィーダを用いて押出機内に送り込む方法が用いられる。
押出機に供給される前のポリカーボネート樹脂に添加する方法には、各所定量の各添加剤を予め混合したものをポリカーボネート樹脂パウダーやペレットとブレンドする方法、また、各所定量の各添加剤を各々別個に計量し、ポリカーボネート樹脂パウダーやペレットに順次添加後ブレンドする方法等を採用することができる。また、溶液重合法(界面重合法)においては、重合終了後のポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液を撹拌された温水中に導入し、撹拌流中でポリカーボネート粉状体を製造する方法がしばしば用いられる。この際、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液に、予め添加剤を添加溶解し、ポリカーボネート樹脂に導入する方法も採用される。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂の分子量は、粘度平均分子量(M)で2.0×102.8×10の範囲のものであり、2.2×102.8×10の範囲が好ましく、2.4×10〜2.8×10の範囲が特に好ましい。かかる粘度平均分子量を有するポリカーボネート樹脂は、ツイストニーディングディスクを使用することにより、成形品の黄変が抑制され、さらに溶融滞留時の色相の低下が抑制された成形品を得ることができる。かかる粘度平均分子量は塩化メチレン100mlにポリカーボネート樹脂0.7gを20℃で溶解した溶液から求めた比粘度(ηsp)を次式に挿入して求めたものである。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−40.83
c=0.7
[添加剤について]
本発明のポリカーボネート樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で各種特性を付与する為に、各種添加剤を使用することができる。添加剤としては離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、熱線遮蔽剤、蛍光染料(蛍光増白剤含む)、顔料、光拡散剤、強化充填剤、他の樹脂やエラストマー等を配合することができる。
離型剤としては、その90重量%以上がアルコールと脂肪酸のエステルからなるものが好ましい。アルコールと脂肪酸のエステルとしては、具体的には一価アルコールと脂肪酸のエステルおよび/または多価アルコールと脂肪酸との部分エステルあるいは全エステルが挙げられる。前記一価アルコールと脂肪酸のエステルとは、炭素原子数1〜20の一価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸とのエステルが好ましい。また、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルあるいは全エステルとは、炭素原子数1〜25の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルが好ましい。
具体的に一価アルコールと飽和脂肪酸とエステルとしては、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート等があげられ、ステアリルステアレートが好ましい。
具体的に多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ビフェニルビフェネ−ト、ソルビタンモノステアレート、2−エチルヘキシルステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサステアレート等のジペンタエリスルトールの全エステルまたは部分エステル等が挙げられる。
これらのエステルのなかでも、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ステアリン酸トリグリセリドとステアリルステアレートの混合物が好ましく用いられる。
離型剤中の前記エステルの量は、離型剤を100重量%とした時、90重量%以上が好ましく、95重量%以上がより好ましい。
ポリカーボネート樹脂粉粒体中の離型剤の含有量としては、ポリカーボネート樹脂粉粒体100重量部に対して0.005〜2.0重量部の範囲が好ましく、0.01〜0.6重量部の範囲がより好ましく、0.02〜0.5重量部の範囲がさらに好ましい。
熱安定剤としては、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤およびヒンダードフェノール系熱安定剤が挙げられる。
リン系熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル等が挙げられ、具体的には、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリブチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェート、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、ベンゼンホスホン酸ジプロピル、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイトおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト等が挙げられる。
なかでも、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイトおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイトが使用され、特に好ましくはテトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトが使用される。
ポリカーボネート樹脂粉粒体中のリン系熱安定剤の含有量としては、ポリカーボネート樹脂粉粒体100重量部に対して0.001〜0.2重量部が好ましい。
硫黄系熱安定剤としては、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ステアリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3、3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3、3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3、3’−チオジプロピオネート等が挙げられ、なかでもペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ジラウリル−3、3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3、3’−チオジプロピオネートが好ましい。特に好ましくはペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)である。該チオエーテル系化合物は住友化学工業(株)からスミライザーTP−D(商品名)およびスミライザーTPM(商品名)等として市販されており、容易に利用できる。
ポリカーボネート樹脂粉粒体中の硫黄系熱安定剤の含有量としては、ポリカーボネート樹脂粉粒体100重量部に対して0.001〜0.2重量部が好ましい。
ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートおよび3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンなどが挙げられ、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが特に好ましく用いられる。
ポリカーボネート樹脂粉粒体中のヒンダードフェノール系熱安定剤の含有量としては、ポリカーボネート樹脂粉粒体100重量部に対して0.001〜0.3重量部が好ましい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、環状イミノエステル系紫外線吸収剤およびシアノアクリレート系からなる群より選ばれた少なくとも1種の紫外線吸収剤が好ましい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2’−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾ−ルが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上の混合物で用いることができる。
好ましくは、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾ−ルであり、より好ましくは、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]である。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホキシトリハイドライドレイトベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−ソジウムスルホキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンソフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン等が挙げられる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−(4,6−ビス(2.4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(オクチル)オキシ]−フェノール等が挙げられる。
環状イミノエステル系紫外線吸収剤としては、2,2’−ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−m−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(1,5−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2−メチル−p−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(2−ニトロ−p−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)および2,2’−(2−クロロ−p−フェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)などが例示される。なかでも2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)、2,2’−(4,4’−ジフェニレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)および2,2’−(2,6−ナフタレン)ビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好適であり、特に2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好適である。かかる化合物は竹本油脂(株)からCEi−P(商品名)として市販されており、容易に利用できる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル)プロパン、および1,3−ビス−[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]ベンゼンなどが例示される。
当該紫外線吸収剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂粉粒体100重量部に対して好ましくは0.01〜3.0重量部であり、より好ましくは0.02〜1.0重量部であり、さらに好ましくは0.05〜0.8重量部である。かかる配合量の範囲であれば、用途に応じ、ポリカーボネート樹脂成形品に十分な耐候性を付与することが可能である。
ブルーイング剤としては、バイエル社のマクロレックスバイオレットB及びマクロレックスブルーRR並びにクラリアント社のポリシンスレンブル−RLS等が挙げられる。ブルーイング剤は、ポリカーボネート樹脂粉粒体の黄色味を消すために有効である。特に耐候性を付与したポリカーボネート樹脂粉粒体の場合は、一定量の紫外線吸収剤が配合されているため「紫外線吸収剤の作用や色」によってポリカーボネート樹脂成形品が黄色味を帯びやすい現実があり、特にシートやレンズに自然な透明感を付与するためにはブルーイング剤の配合は非常に有効である。
ブルーイング剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂粉粒体に対して好ましくは0.05〜1.5ppmであり、より好ましくは0.1〜1.2ppmである。
本発明の方法により得られたポリカーボネート樹脂ペレットは、押出成形や射出成形等通常の方法により成形される。得られた成形品は、光学ディスクやヘッドランプレンズ、建材シート、メガネレンズ用途などに好適に使用される。
本発明は、スクリュに組み込んでいる可塑化混練部および溶融混練分散部の混練翼ディスクの総L/Dに対して一定以上の割合で、かつ、混練部の最上流にツイストニーディングディスクを組み込んだスクリュを用いた二軸押出機によりポリカーボネート樹脂粉粒体を溶融押出してペレタイズすることによって、従来のスクリュ混練翼を用いた構成でペレタイズしたペレットと比較して、押出後のペレット黄変を抑制することができる。さらに、該ペレットを用いて成形加工した際の初期着色性を抑制することができ、また滞留耐熱性を向上することができる。特に、分子量の比較的高いポリカーボネート樹脂粉粒体を押出した際の、ペレット黄変抑制と該ペレットを用いて成形加工した際の初期着色性の抑制および滞留耐熱性の向上に優れ、その奏する工業的効果は格別である。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例になんら限定されるものではない。なお、二軸押出機の概略的な構成は、課題を解決するための手段項で示したものと同様であるので詳細の説明は省略する。また、以下の各実施例においてチップ部Gの螺旋角度θは、TKD(ツイストニーディングディスク)をスクリュ軸先端方向にみた場合、1枚のディスクにおける前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度を指すものとし、ディスクの断面A−A(スクリュの軸を法線とするディスクの断面)を軸先端方向に見てスクリュの反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にある。TKDの各ディスク(B)の位相角度Eは、スクリュの軸周りのディスク相互間のずれ角度であり、0°<E<90°の範囲内にある。
尚、実施例中の部は重量部であり、%は特に断らないかぎり重量%を示す。評価は下記の方法で行った。
押出原料:ビスフェノールAとホスゲンから界面縮重合法により製造されたポリカーボネート樹脂パウダー(粘度平均分子量16,000、20,000、25,000および27,000)を用いて溶融混練した。添加剤をブレンドしたパウダーもしくはポリカーボネート樹脂パウダーのみを溶融混練した。添加剤を混合したパンライトパウダーは各種添加剤を各配合量でブレンダーにて混合した。得られたパウダーそれぞれをベント付き押出機により、押出機温度250〜300℃で溶融混練してペレットを得た。
配合成分
[1]紫外線吸収剤:
(i)2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル(ケミプロ化成(株)製ケミソーブ79(商品名)
[2]熱安定剤:
(1)ヒンダードフェノール系化合物
(i)ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5)ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート](チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガノックス1010(商品名))
(2)リン系化合物
(i)トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガフォス168)
(ii)テトラキス−2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−4,4´−ビフェニレンジホスフィン酸(クラリアントジャパン(株)製 フォスタノックスP−EPQ(商品名))
[3]離型剤:
(i)ペンタエリスリトールテトラステアレート(理研ビタミン(株)製 リケスターEW400(商品名))
[4]ブルーイング剤:
(i)アントラキノン系化合物(バイエル(株)製:マクロレックスバイオレットB(商品名))
評価方法
(1)ペレットの青味:各実施例で得たペレットの青味を日本電色(株)製色差計SE−2000型を用いて透過光を測定したb値にて評価した。b値が高いほど黄色みを帯びており、ポリカーボネート樹脂の溶融押出時における熱安定性が劣っていたことを示す。
(2)成形耐熱性(滞留耐熱性):各実施例で得たペレットを用いて射出成形機によりシリンダー温度350℃、1分サイクルで「滞留前の色相測定用平板」(縦70mm×横50mm×厚み2mm)を成形した。さらに、シリンダー中に樹脂を10分間滞留させた後、「滞留後の色相測定用平板」(縦70mm×横50mm×厚み2mm)を成形した。滞留前後の平板の色相を日本電色(株)製SE−2000を用いてC光源により測定し、次式により色差ΔEを求めた。ΔEが小さいほど成形耐熱性が優れることを示す。
ΔE={(L−L’)+(a−a’)+(b−b’)1/2
「滞留前の色相測定用平板」の色相:L、a、b
「滞留後の色相測定用平板」の色相:L’、a’、b’
(3)成形後の青味抜け:実施例Eで得られた厚さ約5mmのシートの青味を目視にて確認し、さらに、日本電色(株)製色差計SE−2000型を用いて透過光を測定したb値にて成形板の青味を評価した。なお、表中の○、Xは下記の基準により評価した。
○;5mm板を3枚重ねて側面を観察した際に青味を感じる。
X;5mm板を3枚重ねて側面を観察した際に無色を感じる。
(実施例A)
[実施例1〜6、比較例1〜10]
本実施例Aでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて粘度平均分子量16,000から27,000までのポリカーボネート樹脂パウダーを混練し、スクリュ中のツイストニーディングの比率が及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求めた。溶融混練したパウダーの組成および評価結果を表1および表2に示した。
押出条件:
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
また、本実施例Aで使用したスクリュの可塑化混練部形状を下記に示した。
No.1スクリュは従来の混練翼を使用したスクリュである。
No.1スクリュはディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの3倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が0であるスクリュ。
No.2スクリュはツイストニーディングディスクを使用したスクリュである。
No.2スクリュはディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にシリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が33.3%であるスクリュ。
表1および表2より分子量が20,000以上のポリカーボネート樹脂粉粒体をペレタイジングした後のペレットの黄変はツイストニーディングを組み込んだスクリュ2を用いることにより、抑制された。さらに、分子量25,000以上のポリカーボネート樹脂粉粒体をペレタイジングした後の黄変抑制効果は著しいことが分かる。
なお、表1および表2中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
Figure 0005173600
Figure 0005173600
(実施例B)
[実施例7〜10、比較例11〜14]
本実施例Bでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて樹脂を混練し、スクリュ中のツイストニーディングの比率が及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求めた。溶融混練したパウダーの組成および評価結果を表3に示した。
押出条件:
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
また、本実施例Bで使用したスクリュの可塑化混練部形状を下記に示した。
No.1スクリュは従来の混練翼を組み込んだスクリュである。
No.1スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.2スクリュはツイストニーディングディスクを使用したスクリュである。
No.2スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.3スクリュはディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約1.5倍の長さ(L/D:1.5)で組み込んでいる。その下流側にシリンダ内径Dの0.1倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの0.5倍の長さ(L/D:0.5)で組み込んでいる。その下流側にシリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。さらに、その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が25.0%であるスクリュ。
No.4スクリュはツイストニーディングディスクを使用したスクリュである。
No.4スクリュはディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約2.0倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が50.0%であるスクリュ。
表3よりツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に30%以上組み込んだスクリュを用いることにより、ペレタイジングした後のペレットの黄変は抑制され、成形耐熱性は向上したことが分かる。
なお、表3中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
Figure 0005173600
(実施例C)
[実施例11〜12、比較例15〜16]
本実施例Cでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて樹脂を混練し、スクリュ中のツイストニーディングを最上流部に組み込むことが及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求めた。溶融混練したパウダーの組成および評価結果を表4に示した。
押出条件:
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
また、本実施例Cで使用したスクリュの可塑化混練部形状を下記に示した。
No.2スクリュはツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.2スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.5スクリュは従来の混練翼を混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.5スクリュはディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらに、その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が33.3%であるスクリュ。
表4よりツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込んだスクリュを用いることにより、ペレタイジングした後のペレットの黄変は抑制され、成形耐熱性は向上したことが分かる。
なお、表4中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
Figure 0005173600
(実施例D)
[実施例13〜14、比較例17〜18]
本実施例Dでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、サイドフィーダ、第二ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部、サイドフィード後の溶融混練分散部、第二溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて樹脂を混練した。また、原料の供給口から供給するポリカーボネート樹脂パウダー100重量部に対し、サイドフィーダから添加剤を表5の組成となるようにポリカーボネート樹脂パウダー5重量部に予め混合したマスターパウダーを供給した。さらに、スクリュ中のツイストニーディングの比率が及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求め、評価結果は表5に示した。
押出条件:
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=41
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
また、本実施例Dで使用したスクリュの可塑化混練部形状を下記に示した。
No.6スクリュはツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込み、サイドフィード後の溶融混練分散部には従来の混練翼を組み込んだ。
No.6スクリュの可塑化混練部はディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約3.0倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。ディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらに、その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
さらに、サイドフィード後の溶融混練分散部はシリンダ内径Dの0.1倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部および溶融混練分散部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が42.9%であるスクリュ。
No.7スクリュは従来の混練翼を混練部の最上流部に組み込み、サイドフィード後の溶融混練分散部には従来の混練翼を組み込んだ。
No.7スクリュはディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの3倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
さらに、サイドフィード後の溶融混練分散部はシリンダ内径Dの0.1倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部および溶融混練分散部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が0%であるスクリュ。
表5よりツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に30%以上組み込んだスクリュを用いることにより、ペレタイジングした後のペレットの黄変は抑制され、成形耐熱性は向上したことが分かる。
なお、表5中のTDK比率とは、式(2)にて算出された値を示す。
Figure 0005173600
(実施例E)
[実施例15、比較例19]
本実施例Eでは下記スクリュを用いて、ポリカーボネートパウダーをペレタイジングしたペレットを用いて、Tダイ押出法により、厚み5mmのシートを成形した。シートの成形方法は、ポリカーボネート樹脂ペレットをスクリュ径90φの押出機に供給して250〜300℃で溶融し、Tダイを経由し、シート形状に押出した。第1ロール〜第3ロールはすべて鏡面金属ロール(ロール径300mm)を使用し、第1ロール、第2ロール及び第3ロールの温度をそれぞれ140℃、150℃及び145℃に設定し、押出した溶融ポリカーボネート樹脂ペレットを第1ロールと第2ロールとの間に狭持し6MPa・cmの線圧で押圧して、第2ロールと第3ロールとの間を第3ロールに接触させながら通過させて、厚さ5mm、幅1,000mmに制御したシートを成形した。シートに用いた添加剤組成および得られたシートの成形後の青味抜け性能を評価し、その評価結果を表6に示した。
押出条件:
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
また、本実施例Eで使用したスクリュの可塑化混練部形状を示す。
No.1スクリュは従来の混練翼を混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.1スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.4スクリュはツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.4スクリュは実施例Bにて使用したスクリュである。
表6よりNo.4スクリュを用いペレタイジングしたペレットをシートに押出成形した後の初期着色性は抑制されていたことが分かる。
なお、表6中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
Figure 0005173600
本発明で使用される可塑化混練二軸押出機の一態様を示した図である。 本発明で使用されるサイドフィーダを有する可塑化混練二軸押出機の一態様を示した図である。 ツイストニーディングディスクを示した図である。 従来の混練翼を示した図である。
符号の説明
(1)シリンダ
(2)スクリュ
(3)モータ
(4)減速機
(5)原料の供給口
(6a)第一ベント
(6b)第二ベント
(7)排出口
(8)固体輸送部
(9)可塑化混練部
(10a)第一溶融体輸送部
(10b)第二溶融体輸送部
(11)サイドフィーダ
(12)溶融混練分散部
B:ディスク
E:位相角度
G:チップ部
H:樹脂の流れ方向
θ:螺旋角度
F:シリンダ内壁

Claims (5)

  1. 粘度平均分子量2.0×102.8×10のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
    可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(1)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
    式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)
  2. 粘度平均分子量2.0×102.8×10のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
    可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、サイドフィーダ(11)、第二ベント(6b)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)、サイドフィード後の溶融混練分散部(12)、第二溶融体輸送部(10b)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(2)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
    式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)および溶融混練分散部(12)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)
  3. スクリュ(2)のL/Dが21〜32である請求項1記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
  4. スクリュ(2)のL/Dが33以上である請求項2記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
  5. ポリカーボネート樹脂粉粒体の粘度平均分子量が2.4×10 〜2.8×10 である請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
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