JP5173600B2 - ポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法 - Google Patents
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Description
このように、特殊な熱安定剤を用いずに、押出時のペレット黄変抑制と成形時の滞留耐熱性を向上する方法が特に望まれている。
1.粘度平均分子量2.0×104〜2.8×104のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(1)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)
2.粘度平均分子量2.0×104〜2.8×104のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、サイドフィーダ(11)、第二ベント(6b)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)、サイドフィード後の溶融混練分散部(12)、第二溶融体輸送部(10b)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(2)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)および溶融混練分散部(12)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)
3.スクリュ(2)のL/Dが21〜32である前項1記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
4.スクリュ(2)のL/Dが33以上である前項2記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、および
5.ポリカーボネート樹脂粉粒体の粘度平均分子量が2.4×10 4 〜2.8×10 4 である前項1または2に記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法、
が提供される。
図3にツイストニーディング混練翼(ツイストニーディングディスク)を示す。ディスクB1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、好ましくは0.1〜0.3倍で、より好ましくは0.1〜0.2倍である。ディスクBのチップ部GのディスクBの前面側の頂部aとそのディスクBの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θが、ディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、スクリュ2の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度Eが0°<E<90°で配列されている。
図4に従来の混練翼を示す。FKは、5枚のディスクBで構成された混練翼であり、各ディスクBが、プラスチック原料Hの流れ方向に、位相角度Eでずれて配列されたものである。ディスクBの幅は、シリンダ内壁Fの直径に対し0.1〜0.9倍である。ディスクBのフライト頂点と、シリンダ内壁Fで構成された部分がチップ部Gである。
サイドフィーダは、サイドフィーダシリンダ、サイドフィーダスクリュ、サイドフィーダモータ、サイドフィーダ減速機で構成されており、冷却可能なサイドフィーダシリンダ内に、サイドフィーダスクリュが2本装備されているものが好ましい。サイドフィーダスクリュは、サイドフィーダ減速機と連結し、サイドフィーダ減速機に連結されているサイドフィーダモータにて同方向回転に駆動している。2本のサイドフィーダスクリュは、お互い噛み合っている。サイドフィーダシリンダには、サイドフィーダ供給口があり、ポリカーボネート樹脂粉粒体と添加剤との混合粉粒体が供給される。
本発明において、混練押出処理に供給されるポリカーボネート樹脂粉粒体の形状は、粉末状、微粒状、フレーク状、ペレット状のもののいずれであってもよく、好ましくは粉末状、微粒状またはフレーク状のものである。本発明において、ポリカーボネート樹脂粉粒体は、押出機供給口に設けられたホッパーに直接供給されてもよく、定量供給フィーダーによって一定量づつ供給されてもよい。また、供給ホッパーに窒素を通気することによって、ポリカーボネート樹脂の酸化劣化をある程度抑えることが可能であり採用することができる。可塑化混練部で溶融したポリカーボネート樹脂は、溶融体輸送部のベントでポリカーボネート樹脂粉粒体中に含まれる不要な揮発成分が除去されながら排出口へ輸送され、排出口を通してシリンダ外にストランド状で排出される。二軸押出機の各ベントにおける真空度は、6.7kPa以下が好ましく、2.0kPa以下がより好ましい。また、ポリカーボネート樹脂を混練押出する際の樹脂温度は、ポリカーボネート樹脂の分子量等により適宜設定され、270〜320℃程度が好ましく用いられる。
本発明で使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを一例として溶剤の存在下界面重合法または溶融重合法で反応させて得られる芳香族ポリカーボネート樹脂である。ここで用いる二価フェノールとしては例えばハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(通称ビスフェノールZ)、2,2−ビス(3−フェニル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、3,3′−ジメチル−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルオキシド、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−5,7−ジメチルアダマンタン等があげられる。なかでもビスフェノールA、ビスフェノールZ、9,9−ビス{(4−ヒドロキシ−3−メチル)フェニル}フルオレン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、α,α′−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。これらは単独で用いても、二種以上併用してもよい。
有機溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1−ジクロロエタン、ブロモエタン、ブチルクロライド、クロロプロパンおよびクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられ、特に塩化メチレンが好ましく用いられる。これらの溶媒は単独もしくは2種以上混合して使用される。
界面重縮合法による反応温度は通常0〜40℃、反応時間は10分〜5時間程度、反応中のpHは9以上に保つことが好ましい。
酸洗浄に用いる酸としてはりん酸、塩酸、硫酸等の水溶液が好ましく用いられ、好ましくは0.0004〜40g/リットル濃度(またはpH5以下)の水溶液が使用される。アルカリ洗浄に用いるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物が挙げられ、特に水酸化ナトリウムが好ましく用いられ、好ましくは0.1〜20g/リットル濃度(またはpH11.5以上)の水溶液が使用される。
アルカリ洗浄や酸洗浄に用いる水溶液と有機溶媒溶液との割合は、水溶液/有機溶媒溶液(容量比)で表して0.2〜1.5の範囲で用いるのが、洗浄が効率的に行われ好ましい。
ポリカーボネート樹脂粉粒体を得る方法(造粒工程)としては、操作や後処理が簡便なことから、ポリカーボネート粉粒体および温水(40〜90℃程度)が存在する造粒装置中に、攪拌状態で、ポリカーボネート樹脂の有機溶媒溶液を連続的に供給して、該溶媒を蒸発させることにより、スラリーを製造する方法が好ましく採用される。造粒装置としては攪拌槽やニーダーなどの混合機が好ましく採用される。
溶融エステル交換法により得られた溶融ポリカーボネート樹脂は、そのまま溶融押出機により、ペレット化することができる。このペレットは成形用に供される。
ηsp/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
本発明のポリカーボネート樹脂には、本発明の目的を損なわない範囲で各種特性を付与する為に、各種添加剤を使用することができる。添加剤としては離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ブルーイング剤、帯電防止剤、難燃剤、熱線遮蔽剤、蛍光染料(蛍光増白剤含む)、顔料、光拡散剤、強化充填剤、他の樹脂やエラストマー等を配合することができる。
離型剤中の前記エステルの量は、離型剤を100重量%とした時、90重量%以上が好ましく、95重量%以上がより好ましい。
熱安定剤としては、リン系熱安定剤、硫黄系熱安定剤およびヒンダードフェノール系熱安定剤が挙げられる。
硫黄系熱安定剤としては、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ステアリルチオプロピオネート)、ジラウリル−3、3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3、3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3、3’−チオジプロピオネート等が挙げられ、なかでもペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ジラウリル−3、3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3、3’−チオジプロピオネートが好ましい。特に好ましくはペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)である。該チオエーテル系化合物は住友化学工業(株)からスミライザーTP−D(商品名)およびスミライザーTPM(商品名)等として市販されており、容易に利用できる。
ヒンダードフェノール系熱安定剤としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルホスホネート−ジエチルエステル、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレートおよび3,9−ビス{1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンなどが挙げられ、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートが特に好ましく用いられる。
ポリカーボネート樹脂粉粒体中のヒンダードフェノール系熱安定剤の含有量としては、ポリカーボネート樹脂粉粒体100重量部に対して0.001〜0.3重量部が好ましい。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)フェニルベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2,2’−メチレンビス(4−クミル−6−ベンゾトリアゾールフェニル)、2,2’−p−フェニレンビス(1,3−ベンゾオキサジン−4−オン)、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンゾトリアゾ−ルが挙げられ、これらを単独あるいは2種以上の混合物で用いることができる。
ブルーイング剤の配合量は、ポリカーボネート樹脂粉粒体に対して好ましくは0.05〜1.5ppmであり、より好ましくは0.1〜1.2ppmである。
押出原料:ビスフェノールAとホスゲンから界面縮重合法により製造されたポリカーボネート樹脂パウダー(粘度平均分子量16,000、20,000、25,000および27,000)を用いて溶融混練した。添加剤をブレンドしたパウダーもしくはポリカーボネート樹脂パウダーのみを溶融混練した。添加剤を混合したパンライトパウダーは各種添加剤を各配合量でブレンダーにて混合した。得られたパウダーそれぞれをベント付き押出機により、押出機温度250〜300℃で溶融混練してペレットを得た。
[1]紫外線吸収剤:
(i)2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル(ケミプロ化成(株)製ケミソーブ79(商品名)
[2]熱安定剤:
(1)ヒンダードフェノール系化合物
(i)ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5)ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート](チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガノックス1010(商品名))
(2)リン系化合物
(i)トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガフォス168)
(ii)テトラキス−2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−4,4´−ビフェニレンジホスフィン酸(クラリアントジャパン(株)製 フォスタノックスP−EPQ(商品名))
[3]離型剤:
(i)ペンタエリスリトールテトラステアレート(理研ビタミン(株)製 リケスターEW400(商品名))
[4]ブルーイング剤:
(i)アントラキノン系化合物(バイエル(株)製:マクロレックスバイオレットB(商品名))
(1)ペレットの青味:各実施例で得たペレットの青味を日本電色(株)製色差計SE−2000型を用いて透過光を測定したb値にて評価した。b値が高いほど黄色みを帯びており、ポリカーボネート樹脂の溶融押出時における熱安定性が劣っていたことを示す。
(2)成形耐熱性(滞留耐熱性):各実施例で得たペレットを用いて射出成形機によりシリンダー温度350℃、1分サイクルで「滞留前の色相測定用平板」(縦70mm×横50mm×厚み2mm)を成形した。さらに、シリンダー中に樹脂を10分間滞留させた後、「滞留後の色相測定用平板」(縦70mm×横50mm×厚み2mm)を成形した。滞留前後の平板の色相を日本電色(株)製SE−2000を用いてC光源により測定し、次式により色差ΔEを求めた。ΔEが小さいほど成形耐熱性が優れることを示す。
ΔE={(L−L’)2+(a−a’)2+(b−b’)2}1/2
「滞留前の色相測定用平板」の色相:L、a、b
「滞留後の色相測定用平板」の色相:L’、a’、b’
(3)成形後の青味抜け:実施例Eで得られた厚さ約5mmのシートの青味を目視にて確認し、さらに、日本電色(株)製色差計SE−2000型を用いて透過光を測定したb値にて成形板の青味を評価した。なお、表中の○、Xは下記の基準により評価した。
○;5mm板を3枚重ねて側面を観察した際に青味を感じる。
X;5mm板を3枚重ねて側面を観察した際に無色を感じる。
[実施例1〜6、比較例1〜10]
本実施例Aでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて粘度平均分子量16,000から27,000までのポリカーボネート樹脂パウダーを混練し、スクリュ中のツイストニーディングの比率が及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求めた。溶融混練したパウダーの組成および評価結果を表1および表2に示した。
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
No.1スクリュは従来の混練翼を使用したスクリュである。
No.1スクリュはディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの3倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が0であるスクリュ。
No.2スクリュはディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にシリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が33.3%であるスクリュ。
なお、表1および表2中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
[実施例7〜10、比較例11〜14]
本実施例Bでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて樹脂を混練し、スクリュ中のツイストニーディングの比率が及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求めた。溶融混練したパウダーの組成および評価結果を表3に示した。
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
No.1スクリュは従来の混練翼を組み込んだスクリュである。
No.1スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.2スクリュはツイストニーディングディスクを使用したスクリュである。
No.2スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。さらに、その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が25.0%であるスクリュ。
No.4スクリュはディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約2.0倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が50.0%であるスクリュ。
なお、表3中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
[実施例11〜12、比較例15〜16]
本実施例Cでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて樹脂を混練し、スクリュ中のツイストニーディングを最上流部に組み込むことが及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求めた。溶融混練したパウダーの組成および評価結果を表4に示した。
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
No.2スクリュはツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.2スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.5スクリュは従来の混練翼を混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.5スクリュはディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらに、その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が33.3%であるスクリュ。
なお、表4中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
[実施例13〜14、比較例17〜18]
本実施例Dでは加熱冷却可能なシリンダ内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュが挿入されており、該シリンダには原料供給側である上流側から、原料の供給口、第一ベント、サイドフィーダ、第二ベント、排出口が配備されており、スクリュは、上流側から固体輸送部、可塑化混練部、第一溶融体輸送部、サイドフィード後の溶融混練分散部、第二溶融体輸送部で構成されているポリカーボネート樹脂粉粒体の可塑化混練押出機を用いて、以下のスクリュ条件にて樹脂を混練した。また、原料の供給口から供給するポリカーボネート樹脂パウダー100重量部に対し、サイドフィーダから添加剤を表5の組成となるようにポリカーボネート樹脂パウダー5重量部に予め混合したマスターパウダーを供給した。さらに、スクリュ中のツイストニーディングの比率が及ぼす影響を実施した。その際のペレット色相および成形耐熱性を求め、評価結果は表5に示した。
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=41
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
No.6スクリュはツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込み、サイドフィード後の溶融混練分散部には従来の混練翼を組み込んだ。
No.6スクリュの可塑化混練部はディスクの1枚の幅がシリンダ内径Dの約0.2倍で、ディスクのチップ部Gのディスクの前面側の頂部aとそのディスクの後面側の頂部bとの間の角度である螺旋角度θがディスクBの断面A−Aを軸先端方向にみてスクリュの反回転方向に約11度で傾斜しており、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のTKDを、シリンダ内径Dの約3.0倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。ディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。さらに、その下流側にディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクBの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
さらに、サイドフィード後の溶融混練分散部はシリンダ内径Dの0.1倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部および溶融混練分散部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が42.9%であるスクリュ。
No.7スクリュはディスクBの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの3倍の長さ(L/D:3.0)で組み込んでいる。その下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが90度で配列されている5枚組のCK(中立翼、直交ニーディング)を、シリンダ内径Dの2.0倍の長さ(L/D:2.0)で組み込んでいる。さらにCKの下流側にディスクの1枚の幅が、シリンダ内径Dの0.2倍で、各ディスクの位相角度Eが−45度で配列されている5枚組のBKを、シリンダ内径Dの1倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
さらに、サイドフィード後の溶融混練分散部はシリンダ内径Dの0.1倍で、各ディスクBの位相角度Eが45度で配列されている5枚組のFK(送り翼、順ニーディング)をシリンダ内径Dの1.0倍の長さ(L/D:1.0)で組み込んでいる。
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部および溶融混練分散部の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%)にて算出された値が0%であるスクリュ。
なお、表5中のTDK比率とは、式(2)にて算出された値を示す。
[実施例15、比較例19]
本実施例Eでは下記スクリュを用いて、ポリカーボネートパウダーをペレタイジングしたペレットを用いて、Tダイ押出法により、厚み5mmのシートを成形した。シートの成形方法は、ポリカーボネート樹脂ペレットをスクリュ径90φの押出機に供給して250〜300℃で溶融し、Tダイを経由し、シート形状に押出した。第1ロール〜第3ロールはすべて鏡面金属ロール(ロール径300mm)を使用し、第1ロール、第2ロール及び第3ロールの温度をそれぞれ140℃、150℃及び145℃に設定し、押出した溶融ポリカーボネート樹脂ペレットを第1ロールと第2ロールとの間に狭持し6MPa・cmの線圧で押圧して、第2ロールと第3ロールとの間を第3ロールに接触させながら通過させて、厚さ5mm、幅1,000mmに制御したシートを成形した。シートに用いた添加剤組成および得られたシートの成形後の青味抜け性能を評価し、その評価結果を表6に示した。
機種:TEX65α−28BW−V((株)日本製鋼所製:噛み合い同方向二軸スクリュ押出機:シリンダ内径D=φ69mm、スクリュのL/D=28
運転条件:処理量Q=374kg/h、スクリュ回転数Ns=252rpm
可塑化混練部シリンダ温度設定:285℃
No.1スクリュは従来の混練翼を混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.1スクリュは実施例Aにて使用したスクリュである。
No.4スクリュはツイストニーディングディスクを混練部の最上流部に組み込んだスクリュである。
No.4スクリュは実施例Bにて使用したスクリュである。
表6よりNo.4スクリュを用いペレタイジングしたペレットをシートに押出成形した後の初期着色性は抑制されていたことが分かる。
なお、表6中のTDK比率とは、式(1)にて算出された値を示す。
(2)スクリュ
(3)モータ
(4)減速機
(5)原料の供給口
(6a)第一ベント
(6b)第二ベント
(7)排出口
(8)固体輸送部
(9)可塑化混練部
(10a)第一溶融体輸送部
(10b)第二溶融体輸送部
(11)サイドフィーダ
(12)溶融混練分散部
B:ディスク
E:位相角度
G:チップ部
H:樹脂の流れ方向
θ:螺旋角度
F:シリンダ内壁
Claims (5)
- 粘度平均分子量2.0×104〜2.8×104のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(1)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
式(1):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%) - 粘度平均分子量2.0×104〜2.8×104のポリカーボネート樹脂粉粒体を下記構成の可塑化混練押出機により溶融押出し、ペレタイジングすることを特徴とするポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
可塑化混練押出機の構成:加熱冷却可能なシリンダ(1)内に、駆動機にて同方向に回転する2本のスクリュ(2)が挿入されており、前記シリンダ(1)には原料供給側である上流側から、原料の供給口(5)、第一ベント(6a)、サイドフィーダ(11)、第二ベント(6b)、排出口(7)が配備されており、スクリュ(2)は、上流側から固体輸送部(8)、可塑化混練部(9)、第一溶融体輸送部(10a)、サイドフィード後の溶融混練分散部(12)、第二溶融体輸送部(10b)で構成されており、前記可塑化混練部(9)の最上流部に、ディスク(B)1枚の幅がシリンダ内径Dの0.1〜0.5倍で、チップ部(G)における前記ディスク(B)の前面側の頂部(a)と該ディスク(B)の後面側の頂部(b)との間の角度である螺旋角度θが、前記スクリュ(2)の軸を法線とする前記ディスク(B)の断面を軸先端方向に見て前記スクリュ(2)の反回転方向に0°<θ<90°の範囲内にあり、前記スクリュ(2)の軸周りのディスク相互間のずれ角度である位相角度(E)が0°<E<90°で配列されているツイストニーディングディスクを組み込み、かつ、下記式(2)によって算出される割合が30%以上であるスクリュ(2)を挿入した可塑化混練押出機
式(2):(スクリュ中のツイストニーディングディスクL/Dの合計/スクリュ中の可塑化混練部(9)および溶融混練分散部(12)の混練翼ディスクL/Dの合計)×100(%) - スクリュ(2)のL/Dが21〜32である請求項1記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
- スクリュ(2)のL/Dが33以上である請求項2記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
- ポリカーボネート樹脂粉粒体の粘度平均分子量が2.4×10 4 〜2.8×10 4 である請求項1または2に記載のポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法。
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