JP2003127032A - 圧入装置 - Google Patents

圧入装置

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JP2003127032A
JP2003127032A JP2001325569A JP2001325569A JP2003127032A JP 2003127032 A JP2003127032 A JP 2003127032A JP 2001325569 A JP2001325569 A JP 2001325569A JP 2001325569 A JP2001325569 A JP 2001325569A JP 2003127032 A JP2003127032 A JP 2003127032A
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fitting
punch
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JP2001325569A
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English (en)
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Kazuhisa Iinuma
和久 飯沼
Hiroo Oguri
洋朗 小栗
Hideki Sugiura
秀樹 杉浦
Toshimitsu Asaoka
俊光 浅岡
Kazuhiko Shimada
和彦 嶋田
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来に比べて強度的に強く、安価な圧入装置
を提供する。 【解決手段】 軸方向に移動するベースプレート3にボ
ルト7によってパンチホルダ4が支持される。パンチホ
ルダ4とベースプレート3との間にはスラストベアリン
グと皿バネ9が配設され、圧入時に第1圧入部材11に
径方向の力が作用した場合、パンチ5が固定されたパン
チホルダ4がスラストベアリング9により径方向に移動
し、垂直状態と成る構成において、ベースプレート3に
は段付孔3bが形成され、この段付孔3bにボルト7が
遊挿され、パンチ5が支持される構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一方に孔を有し、
他方に孔に圧入される突起を有する2つの圧入部材を、
圧入して一体化を行う圧入装置に関するものであり、特
に、2つの圧入部材との間で軸と孔の位置ずれが発生し
た場合でも、安定した圧入が行える圧入装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの圧入部材(例えば、軸を有
する部材と、孔を有する部材)の嵌め合い作業におい
て、ロボットを使用する場合、圧入作業を行うロボット
自身の定位置への繰り返し精度や絶対決め精度、更に
は、圧入する部品を位置決めするテーブル等の位置決め
精度、軸および孔の寸法精度等といった誤差の為に、軸
と孔の2部材間で位置ずれ(軸心ずれ)が生じることが
多い。
【0003】この様な軸心ずれを補正する装置として、
例えば、特開平8−21438号公報に示される装置が
知られている。この公報に示される装置は、挿入組立機
に固着されたベースに対して、X方向に移動する第1テ
ーブルとY方向に移動する第2テーブルを有する水平移
動機構を備えている。また、この第2テーブルには挿入
または挿入される2つのワークの芯の傾きに応じて傾斜
するコイルスプリングによって、傾斜テーブルが吊り下
げられた構成となっている。
【0004】また、別の方法として、軸部品と孔部品と
の画像をカメラにより取り込み、取り込んだ画像をコン
ピュータの画像処理により、座標変換を行って位置補正
を行なう方法が知られている。
【0005】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
公報の如く、傾斜テーブルをコイルスプリングにより吊
り下げる装置では、傾斜テーブルを重力に抗してコイル
スプリングにより吊り下げる為、コイルスプリングの強
度に応じた軸心補正しかできない。つまり、コイルスプ
リングのバネ強度を弱く設定すると、傾斜テーブルを安
定した位置で支持できないと共に、耐荷重が小さくな
る。一方、大きく設定するとワークとの間で軸心ずれが
発生しても、一方のコイルスプリングが撓みにくくな
り、ワークに対する軸心補正の追従性が良くないものと
なる。また、この構成では、X方向およびY方向に2つ
のテーブルを移動させる構成を必要とし、圧入装置とし
ては大掛かりなものとなり、コストアップしてしまう。
【0006】一方、カメラおよびカメラによって取り込
んだ画像に対して画像処理技術を用いて位置補正を行う
方法では、カメラで良好な画像を得る為、例えば、圧入
される孔部品に貫通孔等を設け、孔部品の下側から透過
光を照射して画像処理技術を用いて位置補正を行う方法
があるが、この方法では、孔を有する圧入部品自体に光
が透過する透視孔を設けなければならない他、カメラや
画像処理を用いるためにコントローラが必要になり、設
備の構造が複雑なものとなる。しかも、画像処理を用い
た制御は難しくなり、その結果として、設備コストが増
大してしまう。
【0007】よって、本発明は上記の問題点に鑑みてな
されたものであり、従来に比べて強い圧入が行えるこ
と、コントローラを用いることなく、構造が安価となる
圧入装置を提供することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに講じた第1の技術的手段は、軸方向に移動する第1
ベース部材と、該第1ベース部材に支持される支持部材
と、一端に第1圧入部材が取り付けられ、他端が前記支
持部材によって支持されるパンチ部材と、該パンチ部材
と前記第1ベース部材との間に配設されるスラストベア
リングとを備え、前記第1圧入部材を第2圧入部材に対
して圧入する際、前記第1圧入部材に径方向の力が作用
した場合、前記パンチ部材が前記スラストベアリングに
より径方向に移動して垂直状態と成り、前記第1圧入部
材が前記第2圧入部材に圧入される圧入装置において、
前記支持部材はフランジ部を有し、前記第1ベース部材
には段付孔が形成され、該段付孔にて前記フランジ部は
支持された状態で、前記支持部材は前記段付孔に遊挿さ
れ、前記パンチ部材を支持するようにしたことである。
【0009】上記の手段によれば、支持部材はフランジ
部を有し、第1ベース部材には段付孔が形成され、段付
孔にてフランジ部は支持される。この状態下で、支持部
材は段付孔に遊挿され、パンチ部材を支持するので、第
1圧入部材が第2圧入部材との間で軸心ずれが発生し、
パンチ部材に径方向の力が作用した場合には第1ベース
部材に遊挿される支持部材が傾いた状態から、スラスト
ベアリングによりパンチ部材は移動して垂直状態と成
り、第1圧入部材が第2圧入部材に圧入される。つま
り、支持部材は段付孔に対して傾斜した後、垂直状態と
成り、その後、パンチ部材は第1ベース部材と一体とな
って移動するので、従来に比べて圧入強度が強くなる。
また、支持部材を第1ベース部材に形成された段付孔に
遊挿させてパンチ部材を支持すれば良いので、構造が簡
単となると共に、従来の如く、カメラや画像処理技術等
は必要なく、安価な構造の圧入装置となる。
【0010】この場合、第1ベース部材とパンチ部材と
の間に、第1圧入部材を第2圧入部材に対して圧入する
方向に付勢する付勢部材を配設すると、付勢部材の付勢
力によりパンチ部材は第1ベース部材に対して圧入方向
に付勢される。このため、非圧入時にはパンチ部材の所
定位置への保持が安定し、圧入時には安定した圧入が行
える。これにより、付勢部材の付勢力と支持部材とベー
ス部材とのクリアランスで、軸心補正を行うことが可能
である。
【0011】また、支持部材は、パンチ部材の軸に対し
て対称位置に複数設けられ、付勢部材は支持部材の内径
側に配設されると、パンチ部材は複数の支持部材により
安定した状態で支持され、付勢部材を支持部材の内径側
に配設することにより、内部構造が簡略化され、簡単な
構造となる。
【0012】上記の課題を解決するために講じた第2の
技術的手段は、第2ベース部材と、該第2ベース部材上
に配設され、該第2圧入部材を支持するホルダ部材と、
該ホルダ部材の径方向における移動を所定範囲内とする
ガイド部材とを備えた圧入装置において、前記第2ベー
ス部材と前記ホルダとの間に形成される凹部と、該凹部
に配設される多孔質体と、該多孔質体に流体を供給する
流体供給手段とを備え、第1圧入部材を前記第2圧入部
材に対して圧入する場合、前記ホルダ部材を前記第2ベ
ース部材に対して前記多孔質体に供給される流体の圧力
により浮上させた状態とし、径方向の力が前記第2圧入
部材に作用した際、前記ホルダ部材が前記ガイド内で移
動するようにしたことである。
【0013】上記の手段によれば、第2ベース部材とホ
ルダ部材との間に凹部を形成し、凹部に多孔質体を配設
する。そして、多孔質体に流体供給手段により流体を供
給すると、第1圧入部材を第2圧入部材に対して圧入す
る場合、ホルダ部材をベース部材に対して多孔質体に供
給される流体の圧力により浮上させることが可能とな
る。これによって、第2ベース部材とホルダ部材との間
の摩擦力がなくなるかまたは小さくでき、径方向の力が
第2圧入部材に作用した際、ホルダ部材がガイド内で移
動し易くなる。このため、従来に比べて強固かつ簡単な
構成により、軸心ずれを補正することが可能となる。そ
れ故に、従来の如く、カメラや画像処理等は必要なく、
安価な圧入装置となる。
【0014】この場合、ガイド部材は、ホルダ部材の軸
方向の動きを規制するようにすれば、多孔質体からの流
体圧力が軸方向に作用しても、ホルダ部材の軸方向の動
きが規制され、安定した圧入が行える。
【0015】更に、上記の課題を解決するために講じた
第3の技術的手段は、軸方向に移動する第1ベース部材
と、該第1ベース部材に支持される支持部材と、一端に
第1圧入部材が取り付けられ、他端が前記支持部材によ
って支持されるパンチ部材と、該パンチ部材と前記第1
ベース部材との間に配設されるスラストベアリングと、
第2ベース部材と、該第2ベース部材上に配設され、該
第2圧入部材を支持するホルダ部材と、該ホルダ部材の
径方向における移動を所定範囲内とするガイド部材を備
え、前記第1圧入部材を前記第2圧入部材に対して圧入
する際、前記第1圧入部材に径方向の力が作用した場
合、前記パンチ部材が前記スラストベアリングにより径
方向に移動して垂直状態と成り、前記第1圧入部材が前
記第2圧入部材に圧入される圧入装置において、前記支
持部材はフランジ部を有し、前記第1ベース部材には段
付孔が形成され、該段付孔にて前記フランジ部は支持さ
れた状態で、前記支持部材は前記段付孔に遊挿され、前
記パンチ部材を支持するとともに、前記第2ベース部材
と前記ホルダ部材との間に形成される凹部と、該凹部に
配設される多孔質体と、該多孔質体に流体を供給する流
体供給手段とを備え、前記第1圧入部材を前記第2圧入
部材に対して圧入する場合、前記ホルダ部材を前記第2
ベース部材に対して前記多孔質体に供給される流体の圧
力により浮上させた状態とし、径方向の力が前記第2圧
入部材に作用した際、前記ホルダ部材が前記ガイド内で
移動するようにしたことである。
【0016】上記の手段によれば、第1技術的手段およ
び第2技術的手段の作用を兼ね備えた圧入装置が提供さ
れるものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。尚、本実施形態において
は、2つの圧入部品11(第1圧入部材),12(第2
圧入部材)の内、一方の突起部を有する部材を他方の孔
を有する部材に圧入する装置について説明を行うが、そ
の中で、突起部と孔が設けられる側はどちらであっても
良いものとする。
【0018】図1は圧入装置1のシステム構成を示す。
圧入装置1は、圧入時にY方向(例えば、図1に示す上
下方向)に移動する圧入機構Aと、圧入時において圧入
機構Aの下方位置に図示しない搬送手段によって搬送さ
れてくるか、または、圧入機構Aの下方の所定位置にて
固定した状態で設けられるベース機構Bとを備える。
尚、ここに示す圧入機構Aおよびベース機構Bは、圧入
装置1に一体で設けられていても、別体で設けられてい
ても良い。
【0019】そこで、まず、圧入機構Aに説明する。圧
入機構Aは、Y方向に可動を行う可動プレート2にベー
スプレート3が圧入装置1の中心軸に対して対称位置に
複数のボルト(支持部材)6により固定される。可動プ
レート2とベースプレート3で第1ベース部材を構成し
ている。ボルト6はベースプレート3に設けられた孔3
aおよび可動プレート2に設けられた孔2aに螺合す
る。また、ベースプレート3には中心軸に対して対称位
置に、上方において大径部となり、下方において小径部
となった段付孔3bが設けられ、この段付孔3bに対し
て、上方よりフランジ状の頭部(フランジ部)7aを有
するボルト7が上方より通され、段付孔3bに対して遊
びをもった状態で挿通される。つまり、ボルト7が孔2
a、3aに挿通された状態では、ボルト7の軸方向の上
端と可動プレート2の下面とはクリアランスが設けられ
る。また、ボルト7は段付孔3bに遊挿されることか
ら、段付孔3bの小径部とボルト7、大径部とボルト7
とはクリアランスが設けられる。
【0020】ベースプレート3の段付孔3bに挿通され
るボルト7の軸方向の先端はベースプレート3の下面か
ら突出し、そのボルト7の先端にパンチホルダ4が螺合
し、パンチホルダ4はベースプレート3に支持される。
更に、パンチホルダ4には下方において、軸方向途中に
フランジ部を有する円柱状のパンチ5が取り付けられ
る。パンチホルダ4とパンチ5とはX方向(例えば、径
方向)からボルト20により、Y方向(軸方向)に抜け
ない様、パンチ5はパンチホルダ4に一体で固定され、
パンチ部材を構成している。パンチ5の下方にはY方向
に延在する小径となった先端5bを有する挿入部5aが
連続して設けられており、この先端5bが圧入部品11
の有する孔11aの中に挿入され、パンチ5に圧入部品
11がセットされる。
【0021】一方、ベースプレート3の下面のボルト7
より内径に位置する中央には凹部3cが形成され、この
凹部3cにコイルスプリングに比べてバネ定数が高い皿
バネ(付勢部材)9とスラストベアリング8がパンチ5
と同軸で配設される。スラストベアリング8はベースプ
レート3に面接触にて当接し、ベースプレート3に対し
てボルト7によって支持されるパンチホルダ4が径方向
対して滑らかに移動する。また、皿バネ9は、パンチホ
ルダ4に当接するスラストベアリング8の軸方向の上面
および凹部3cの底面に当接し、パンチホルダ4を常時
下方に付勢し、非圧入時にはパンチホルダ4およびパン
チホルダ4に固定されるパンチ5を安定な状態で保持す
る。
【0022】次に、ベース機構Bについて説明する。ベ
ース機構Bは、圧入時には圧入機構Aの下方に配設さ
れ、ベースプレート15の上にパッドベース14が配設
される。ベースプレート15とパッドベース14はパッ
ドベース14にY方向に延在する段付孔にボルト18が
取り付けられ、共に一体となっており、第2ベース部材
を構成している。このパッドベース14は中央に円形を
成す凹部14aが設けられ、パッドベース14の側面か
ら凹部14aに連通する孔14bが径方向に設けられ
る。この孔14bに、圧入装置1の外部に配設される流
体供給源19(流体供給手段)から流体(例えば、エ
ア)を供給できる。また、凹部14aには、この凹部1
4aの形状に合致した、表面に多数の孔が開いた多孔質
体からなるパッド16が配設されると共に、パッドベー
ス14の上方には、環状もしくは略U字状のガイド部材
17が取り付けられる。ガイド部材17の内径の軸方向
の上方には孔部品と称される圧入部品12が入る凹部1
3aを有し、下方にはフランジ部13bを有する有底円
筒状のホルダ(ホルダ部材)13が配設される。フラン
ジ部13bにおいては、ホルダ13の外径とガイド部材
17の内壁17bとの間にはクリアランスが設けられ、
このクリアランスの範囲内において、ホルダ13はX方
向(例えば、図1に示す径方向)に移動することができ
る。また、ホルダ13の凹部13aには、圧入部品11
の先端の突起部11bが圧入される圧入部品12がセッ
トされる。尚、この突起部11bの軸方向の端部外径に
面取りがなされ、圧入し易い状態とすることができる。
【0023】この構成において、ホルダ13は軸方向に
は、軸方向断面がL字状のガイド部材17のY方向(軸
方向)の内壁17dによりY方向の移動が規制される。
しかし、ホルダ13はX方向にはガイド部材17の内壁
との間でクリアランスを持った状態で、ガイドされる。
【0024】次に、圧入機構Aの動作について、図1か
ら図4までを参照して説明する。
【0025】図1に示す状態において、軸部品と称され
る一方の圧入部品11をパンチ5に取り付け、孔部品と
称される他方の圧入部品12をベース機構B側にセット
した状態(両部品間には軸心ずれがある状態)で、圧入機
構Aを下降動作させる。すると、両圧入部品11,12
が当接した状態になる。この様に当接した状態になる
と、パンチ5およびパンチホルダ4に圧入時の荷重が加
わり、荷重が加わった逆側の皿バネ9の一端(例えば、
図2において圧入部品11,12が軸方向において左側
が当接すると、皿バネ9の右側)が撓む。そして、皿バ
ネ9の一方の側が圧入による力によって撓むことによ
り、ボルト7に径方向の力が発生し、圧入部品11、パ
ンチ5およびパンチ5が固定されるパンチホルダ4は、
圧入部品11,12との両部品の接触点を支点として図
2に示す矢印方向に傾き、軸心補正が行われる状態とな
る。
【0026】その後、更に圧入機構Aを下降させていく
と、圧入による力が皿バネ9の弾性力を上回り、パンチ
ホルダ4の軸方向の上面がベースプレート3の下面にお
いて、スラストベアリング8によりX方向に転がりなが
ら、両部品の接触点を支点にして、圧入部品11,1
2、パンチ5、およびパンチホルダ4が垂直状に揃い、
同軸となる。つまり、ベースとなる圧入部品12に対し
て、圧入を行う側の圧入部品11は同軸となるまで、図
3に示す矢印方向にパンチ5およびパンチホルダ4がス
ラストベアリング8の作用により移動する。その後、図
4の如く、圧入機構Aを下降させることにより、両圧入
部品11,12の軸心が補正され、圧入部品11の突起
部11bが圧入部品12の孔12aの中に完全に挿入さ
れて、圧入が完了する。
【0027】次に、圧入時におけるベース機構Bの動作
について、図5から図8を参照にして説明する。
【0028】ベース機構Bは、圧入時にパッドベース1
4に設けられた孔14bから、パッド16へエアが供給
される。そのパッド16に供給されるエアの圧力によっ
て、図5の如く、ガイド部材17の内部に配設されるホ
ルダ13の下面に対して、ホルダ13を上方へと押し上
げ、ホルダ13をパッドベース14より浮上させる。圧
入時には、図6に示す如く、一方の圧入部品11をパン
チ5に取り付けてセットし、他方の圧入部品12をホル
ダ13内に入れてセットした状態(両部品11,12間
には軸心ずれがある状態)で、圧入機構Aのパンチ5を
下降させると、圧入部品11の突起部11bの外径、或
いは、圧入部品12の孔12aの圧入が行われる軸方向
端部のいずれかの部位に、面取りが設けられているもの
とすると、その面取りされた面取り角度により、圧入に
よる力が図6の矢印の如く、径方向へのスライド力に変
わり、軸芯補正が行われる。
【0029】この場合、パッド16とその上に設けられ
るホルダ13の下面とは流体供給源19から供給される
エアによって、ホルダ13がパッド16から浮上もしく
はその両者の間で摩擦力が低くなり、軸心補正を行うこ
とができる。その結果、図7の様に、圧入機構Aを更に
下降させると、圧入による力がエアによるホルダ下面を
押し上げる力を上回り、ホルダ13の下面がパッド上面
にならって、ホルダ移動後には圧入部品11,12は垂
直状態において同軸となり、圧入が行える状態となる。
その後、図8の如く、圧入機構Aのパンチ5を更に下降
させることにより、両部品11,12の軸心が補正さ
れ、圧入部品11の突起部11bが圧入部品12の孔1
2aに完全に挿入され、圧入が完了する。
【0030】次に、圧入装置1における圧入の一連の動
作について、図9を参照して説明する。最初、図9の
(a)の様に、パンチ5の挿入部5aに一方の圧入部品
11を挿入してセットし、ベース機構Bのホルダ13の
孔13aに他方の圧入部品12を入れてセットする。そ
の後、圧入機構Aを下降動作させる駆動信号(例えば、
スイッチ等からの入力)によって、圧入機構Aは下降動
作を開始する。これと同時に、ベース機構Bにおいて
は、パッドベース14の孔14bを介して流体供給源1
9からのエアが凹部14aに供給される。凹部14aに
供給されたエアの圧力によって、パッド16の多孔質体
の表面から均一に、ホルダ13の軸方向の下面に対して
エアが供給される。このエアの作用によって、ホルダ1
3を上方へと押し上げる。その結果、圧入部品12が内
部に入ったホルダ13は、パッドおよびパッドベース1
4の上面より浮上し、ホルダ13はパッドベース14に
対して、径方向に動き易くなる。
【0031】この状態下で、圧入機構Aを下降させる
と、図9の(b)に示す如く、圧入初期において圧入部
品11,12は当接する。この様に当接した状態になる
と、圧入機構Aでは、圧入部品11による力の伝達が発
生し、パンチ5およびパンチホルダ4にそのときの荷重
が加わる。このため、圧入による荷重が加わった側とは
軸方向において対称となる逆側の皿バネ8の一端が撓
み、皿バネ8が撓む。これによって、ボルト7はベース
プレート3の段付孔3bの大径部および小径部との内径
との間でクリアランスが存在することから、径方向に傾
きが生じる。そして、圧入部品11がセットされたパン
チ5およびパンチホルダ4は、圧入部品11,12の当
接点を支点として傾くが、スラストベアリング8によっ
て径方向に動ける状態となる。これと同時に、ベース機
構Bには、両圧入部品11,12の当接による径方向の
力が作用し、圧入機構Aのパンチ5およびパンチホルダ
4が径方向の力がなくなる方向にスラストベアリング8
の作用により移動すると同時に、ベース機構Bに作用す
る径方向の力をなくす方向に、ホルダ13がパッド上を
径方向に移動することにより、圧入機構Aとベース機構
Bとの間で相対移動が発生し、図9の(c)に示す如
く、軸芯補正が行われる。
【0032】その後、更に圧入機構Aをベース機構Bに
対して下降させると、圧入による力が皿バネ9の弾性力
を上回る為、パンチホルダ4の上面がベースプレート3
の下面に近づき、パンチ5およびパンチホルダ4、及
び、圧入部品11が同軸となる。また、ベース機構Bに
おいても、圧入による力がエアによってホルダ13の下
面を押し上げる力を上回り、ホルダ13の下面がパッド
上において、ホルダ13および圧入部品12が同軸とな
り、図9の(d)に示す如く、この状態下で、更に圧入
機構Aをベース機構Bに対して下降動作させることによ
って、2つの圧入部品11,12の軸心にずれが生じな
い圧入が完了する。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、支持部材はフランジ部
を有し、第1ベース部材には段付孔が形成され、段付孔
にてフランジ部は支持される。この状態下で、支持部材
は段付孔に遊挿され、パンチ部材を支持するので、第1
圧入部材が第2圧入部材との間で軸心ずれが発生し、パ
ンチ部材に径方向の力が作用した場合にはベース部材に
遊嵌される支持部材が傾いた状態から、スラストベアリ
ングによりパンチ部材は移動して垂直状態と成り、第1
圧入部材が第2圧入部材に圧入される。つまり、支持部
材は段付孔に対して傾斜した後、垂直状態と成り、その
後、パンチ部材はベース部材と一体となって移動するの
で、従来に比べて圧入強度が強くなる。また、支持部材
をベース部材に形成された段付孔に遊挿させてパンチ部
材を支持すれば良いので、構造を簡単にできる、また、
従来の如く、カメラや画像処理技術等は必要なく、安価
な構造の圧入装置とすることができる。
【0034】この場合、ベース部材とパンチ部材との間
に、第1圧入部材を第2圧入部材に対して圧入する方向
に付勢する付勢部材を配設すると、付勢部材の付勢力に
よりパンチ部材はベース部材に対して圧入方向に付勢さ
れるので、非圧入時にはパンチ部材の所定位置への保持
が安定し、圧入時には安定した圧入ができ、これによ
り、付勢部材の付勢力と支持部材とベース部材とのクリ
アランスで、軸心補正を行うことができる。
【0035】また、支持部材は、パンチ部材の軸に対し
て対称位置に複数設けられ、付勢部材は支持部材の内径
側に配設されると、パンチ部材は複数の支持部材により
安定した状態で支持され、付勢部材を支持部材の内径側
に配設することにより、内部構造が簡略化され、簡単な
構造にできる。
【0036】本発明によれば、第2ベース部材とホルダ
部材との間に凹部を形成し、凹部に多孔質体を配設し、
多孔質体に流体を流体供給手段により供給すると、第1
圧入部材を第2圧入部材に対して圧入する場合、ホルダ
部材をベース部材に対して多孔質体に供給される流体の
圧力により浮上させることができる。これによって、第
2ベース部材とホルダ部材との間の摩擦力がなくなるか
または小さくでき、径方向の力が第2圧入部材に作用し
た際、ホルダ部材がガイド内で移動し易くすることがで
きる。このため、従来に比べて強固かつ簡単な構成によ
り、軸心ずれを補正することができ、従来の如く、カメ
ラや画像処理等は必要なく、安価な圧入装置とすること
ができる。
【0037】この場合、ガイド部材は、ホルダ部材の軸
方向の動きを規制するようにすれば、多孔質体からの圧
力が軸方向に作用しても、ホルダ部材の軸方向の動きが
規制され、安定した圧入を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における圧入装置の構成を
示すシステム構成図である。
【図2】図1に示す圧入機構Aの第1の圧入動作を説明
する説明図である。
【図3】図1に示す圧入機構Aの第2の圧入動作を説明
する説明図である。
【図4】図1に示す圧入機構Aの第3の圧入動作を説明
する説明図である。
【図5】図1に示すベース機構Bの第1の圧入動作を説
明する説明図である。
【図6】図1に示すベース機構Bの第2の圧入動作を説
明する説明図である。
【図7】図1に示すベース機構Bの第3の圧入動作を説
明する説明図である。
【図8】図1に示すベース機構Bの第4の圧入動作を説
明する説明図である。
【図9】図1に示す圧入機構Aとベース機構Bの一連の
圧入動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 圧入装置 2 可動プレート(第1ベース部材) 3 ベースプレート(第1ベース部材) 3b 段付孔 4 パンチホルダ(パンチ部材) 5 パンチ(パンチ部材) 7 ボルト(支持部材) 7a フランジ部 8 スラストベアリング 9 皿バネ(付勢部材) 11 圧入部品(第1圧入部材) 12 圧入部品(第2圧入部材) 13 ホルダ(ホルダ部材) 14 パッドベース(第2ベース部材) 14a 凹部 15 ベースプレート(第2ベース部材) 16 パッド(多孔質体) 17 ガイド部材 19 流体供給源(流体供給手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅岡 俊光 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 嶋田 和彦 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 Fターム(参考) 3C030 BC01 BC11 BC19 BC25 3J102 AA02 BA18 CA04 CA13 CA16 CA32 CA34 EA02 EA06 FA08 GA07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に移動する第1ベース部材と、 該第1ベース部材に支持される支持部材と、 一端に第1圧入部材が取り付けられ、他端が前記支持部
    材によって支持されるパンチ部材と、 該パンチ部材と前記第1ベース部材との間に配設される
    スラストベアリングと、を備え、 前記第1圧入部材を第2圧入部材に対して圧入する際、
    前記第1圧入部材に径方向の力が作用した場合、前記パ
    ンチ部材が前記スラストベアリングにより径方向に移動
    して垂直状態と成り、前記第1圧入部材が前記第2圧入
    部材に圧入される圧入装置において、 前記支持部材はフランジ部を有し、前記第1ベース部材
    には段付孔が形成され、該段付孔にて前記フランジ部は
    支持された状態で、前記支持部材は前記段付孔に遊挿さ
    れ、前記パンチ部材を支持することを特徴とする圧入装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1ベース部材と前記パンチ部材と
    の間に、前記第1圧入部材を前記第2圧入部材に対して
    圧入する方向に付勢する付勢部材を配設したことを特徴
    とする請求項1に記載の圧入装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材は、前記パンチ部材の軸に
    対して対称位置に複数設けられ、前記付勢部材は前記支
    持部材の内径側に配設されることを特徴とする請求項2
    に記載の圧入装置。
  4. 【請求項4】 第2ベース部材と、 該第2ベース部材上に配設され、第2圧入部材を支持す
    るホルダ部材と、 該ホルダ部材の径方向における移動を所定範囲内とする
    ガイド部材と、を備えた圧入装置において、 前記第2ベース部材と前記ホルダ部材との間に形成され
    る凹部と、 該凹部に配設される多孔質体と、 該多孔質体に流体を供給する流体供給手段とを備え、 第1圧入部材を前記第2圧入部材に対して圧入する場
    合、前記ホルダ部材を前記第2ベース部材に対して前記
    多孔質体に供給される流体の圧力により浮上させた状態
    とし、径方向の力が前記第2圧入部材に作用した際、前
    記ホルダ部材が前記ガイド内で移動することを特徴とす
    る圧入装置。
  5. 【請求項5】 前記ガイド部材は、前記ホルダ部材の軸
    方向の動きを規制することを特徴とする請求項4に記載
    の圧入装置。
  6. 【請求項6】 軸方向に移動する第1ベース部材と、該
    第1ベース部材に支持される支持部材と、一端に第1圧
    入部材が取り付けられ、他端が前記支持部材によって支
    持されるパンチ部材と、該パンチ部材と前記第1ベース
    部材との間に配設されるスラストベアリングと、 第2ベース部材と、該第2ベース部材上に配設され、該
    第2圧入部材を支持するホルダ部材と、該ホルダ部材の
    径方向における移動を所定範囲内とするガイド部材を備
    え、 前記第1圧入部材を前記第2圧入部材に対して圧入する
    際、前記第1圧入部材に径方向の力が作用した場合、前
    記パンチ部材が前記スラストベアリングにより径方向に
    移動して垂直状態と成り、前記第1圧入部材が前記第2
    圧入部材に圧入される圧入装置において、 前記支持部材はフランジ部を有し、前記第1ベース部材
    には段付孔が形成され、該段付孔にて前記フランジ部は
    支持された状態で、前記支持部材は前記段付孔に遊挿さ
    れ、前記パンチ部材を支持するとともに、 前記第2ベース部材と前記ホルダ部材との間に形成され
    る凹部と、該凹部に配設される多孔質体と、該多孔質体
    に流体を供給する流体供給手段とを備え、前記第1圧入
    部材を前記第2圧入部材に対して圧入する場合、前記ホ
    ルダ部材を前記第2ベース部材に対して前記多孔質体に
    供給される流体の圧力により浮上させた状態とし、径方
    向の力が前記第2圧入部材に作用した際、前記ホルダ部
    材が前記ガイド内で移動することを特徴とする圧入装
    置。
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