JP2003125654A - 土詰播種方法および土詰播種装置 - Google Patents
土詰播種方法および土詰播種装置Info
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Abstract
に各個別ポットの中心に正確に播種穴を加工できるよう
にし、もって一粒播きに円滑に対応できる土詰播種方法
および装置を提供する。 【解決手段】 ポット集合体1を展開枠2を用いてハニ
カム状に展開して納めた育苗箱3を搬送するコンベヤの
上方に、個別ポット5の変形を矯正する整形ローラ12
と、土詰機13と、個別ポット5内に播種穴Tを加工す
る加工ローラ15と、各播種穴Tに種子Pを一粒ずつ供
給する播種ローラ50とを配置し、整形ローラ12およ
び加工ローラ15は、周面に半球状の突起40、41を
有する構成として、各ローラ12、15を育苗箱3内の
ポット集合体1上で転動させて、個別ポット5の開口縁
部に干渉することなく各突起40、41を個別ポット5
内に円滑に嵌合させる。
Description
連接してなるポット集合体をハニカム状に展開して納め
た育苗箱内の個別ポットに対して土詰めおよび播種を連
続的に行うための土詰播種方法および装置に関する。
した個別ポットを水溶性接着剤を介して多数連接させた
ポット集合体(例えば、日本甜菜製糖社製ペーパーポッ
ト(R)、チェーンポット(R)など)をハニカム状に展開し
て育苗箱に納め、これに土詰めおよび播種をして集中的
に育苗し、育苗後、個別ポットに分離するか、または連
結状態で一列に引き出してそのまま圃場に移植すること
が盛んに行われている。図12および図13は、展開後
のポット集合体を示したもので、ポット集合体1は、展
開枠2を用いて扁平状態からハニカム状に展開され、そ
のまま展開枠2と共に育苗箱3内に納められる。展開枠
2は、育苗箱3の上縁部の輪郭に合せて矩形状に形成さ
れており、その両端の短尺フレーム2aに櫛歯状に設け
た爪片4を、ポット集合体1の展開方向の両端に位置す
る個別ポット5に挿入させることで、ポット集合体1を
展開状態に維持できるようになっている。
めた育苗箱3を、展開枠2の両端の短尺フレーム2aが
前後に向くように搬送するコンベヤを備えると共に、こ
のコンベヤの上方に、土詰機と、播種穴加工機と播種機
とを順に配置し、コンベヤにより搬送される育苗箱3内
の個別ポット5に土詰め、播種穴加工および播種を連続
に行う構造となっている。従来、この種の土詰播種装置
において、上記播種穴加工機としては、一般には、特開
平10−14405号公報に記載されるように回転ブラ
シが用いられており、この回転ブラシの回転により各個
別ポット内の培土を掻き取るようにしている。しかし、
このような回転ブラシの使用によれば、播種床が平坦と
なるため、個別ポットに種子を分散させる多粒播きの作
物には適しているが、一つの種子を個別ポット中心に播
くことは困難となり、一粒播きを条件とする作物の育苗
には不向きとなる。
(例えば、玉ねぎ等)を対象にする場合は、図14に示
すように周面に多数の突起6を有する加工ローラ7を播
種穴加工機として用い、この加工ローラ7を育苗箱3内
のポット集合体1の上面を転動させて、個別ポット5内
の培土Sに突起6を押込み、播種穴8を加工するように
していた。
ット集合体1は、かなり柔軟性を有しているため、ハニ
カム状に展開した状態で個別ピット5の全てが規定の形
状(六角形状、四角形状等)に拡張するとは限らず、図
12に示したように、部位によって個別ポット5に変形
が生じる。そして、この変形状態は土詰めによっても修
正されず、この結果、上記加工ローラ7を用いて個別ポ
ット5の中心に正確に播種穴5を加工することは困難と
なり、場合によっては、突起6の先端が個別ポット5の
開口縁部5aに干渉して、個別ポット5が損壊してしま
う、という問題があった。
たもので、その課題とするところは、ポット集合体をハ
ニカム状に展開して納めた育苗箱内の個別ポットの中心
に正確に播種穴を加工できるようにし、もって一粒播き
に円滑に対応できる土詰播種方法および装置を提供する
ことにある。
め、本発明に係る土詰播種方法および装置は、個別ポッ
トを多数連接してなるポット集合体をハニカム状に展開
して納めた育苗箱をコンベヤにより搬送し、このコンベ
ヤの上方に配置した土詰機と、播種穴加工機と播種機と
により、前記育苗箱内の個別ポットに土詰め、播種穴加
工および播種を連続に行う土詰播種方法および装置にお
いて、前記土詰機の直前位置に、周面に半球状の突起を
多数有する整形ローラを配置し、この整形ローラを前記
育苗箱内のポット集合体上を転動させ、その周面の半球
状突起を前記個別ポットに嵌合させて、該個別ポットを
整形するようにしたことを特徴とする。このように構成
した土詰播種方法および装置においては、整形ローラの
周面に設けた突起が個別ポットに嵌合することで、個別
ポットの変形が修正される。しかして、前記整形ローラ
の周面の突起は半球状をなしているので、該突起が個別
ポットの開口縁部に干渉することなく円滑にその内部に
入り込み、個別ポットにかなり大きな変形があってもそ
の修正が可能になる。本発明に係る土詰播種装置におい
て、上記整形ローラは、搬送方向に配列するポット列に
対して一列おきに分割された分割構造となっており、分
割要素の間隙が土詰機からの培土供給路として供される
構成としても、この分割構造の整形ローラが、相互に分
割要素が噛合う状態で2本並置されている構成としても
よいものである。整形ローラをこのように分割構造とす
ることで、整形ローラの突起が個別ポットに嵌合してい
る最中に、これに隣接する個別ポットに培土が流れ込
み、個別ポットの再変形が抑制される。
播種穴加工機は、上記整形ローラと同様に周面に多数の
半球状突起を有し、前記ポット集合体の上面を転動して
個別ポット内の培土に該突起を押込む加工ローラを備え
ている構成とするのが望ましく、該突起が個別ポットの
開口縁部に干渉することなく円滑にその内部に嵌合する
ので、播種穴加工を正確にかつ安定して行うことができ
る。
に基づいて説明する。図1は本発明に係る土詰播種装置
の要部の構成を、図2は本土詰播種装置の全体的な構成
をそれぞれ示したものである。図2において、10は、
前記ポット集合体1を展開枠2によりハニカム状に展開
して納めた育苗箱3を矢印F方向へ搬送するコンベヤ
で、このコンベヤ10の上方には、土詰め前の空の育苗
箱3を収納し1個ずつ切り出す育苗箱供給装置11と、
この育苗箱供給装置11から切り出された育苗箱3内の
ポット集合体1を構成する個別ポット5を整形する整形
ローラ12と、育苗箱3内に培土Sを供給する土詰機1
3と、育苗箱3内に供給された培土Sの上面を均す回転
ブラシ14と、個別ポット5内の培土Sに播種穴T(図
1)を加工する加工ローラ(播種穴加工機)15と、前
記播種穴Tに種子Pを供給する播種機16と、前記播種
穴Tに供給された種子Pを培土S中に押込む押込ローラ
17と、ポット集合体1の上面に覆土する覆土機18
と、覆土後の上面を均す均し機19とが順に配置されて
いる。
から播種機16に至る搬送ラインに対応する部分がスラ
イド式コンベヤ20として、押込ローラ17から均し機
19に至る搬送ラインに対応する部分がベルト式コンベ
ヤ21としてそれぞれ構成されており、両コンベヤ2
0、21はフロア22上に立設した架台23、24上に
それぞれ設置されている。ここで、スライド式コンベヤ
20は、図3、4にも示すように、前記育苗箱3を滑動
可能に支持する左右一対のスライドレール25と、架台
23の両端部に配置した各一対のスプロケット26およ
び27に掛け回された左右一対のチェーン28と、各チ
ェーン28に所定のピッチで取付けられた複数の送りヒ
ッチ29とを備えている。二対のスプロケット26およ
び27のうちの一方は、モータ(図示略)により回転駆
動されるようになっており、その回転に応じて左右一対
のチェーン28がエンドレスに回転し、各チェーン28
上の送りヒッチ29の1つが左右方向から育苗箱3の後
端に当接して、これをスライドレール25に沿って搬送
方向Fへ移動させる。なお、ベルト式コンベヤ21は、
ここでは左右一対のVベルトからなっている。
は、特開平10−14327号公報に記載のものが用い
られている。このものは、搬送方向Fに対する前側下部
に、展開枠2を含めた育苗箱3の1個分を通過させるに
足る最小限の間隙30(図3)を開けた収納枠31を備
えており、この収納枠31内に空の育苗箱3が段詰み状
態で収納されている。この育苗箱供給装置11において
は、上記スライド式コンベヤ20を構成するチェーン2
8上の送りヒッチ29が収納枠31内の最下段の育苗箱
3の後端に当接することで、該最下段の育苗箱3が前記
間隙30を通過して収納枠31の外へ押出されるように
なる。
培土Sを収納するホッパ32を上部に有する箱形の機体
33を備えている。機体33の底部の一端側には育苗箱
3の幅とほぼ同じ幅の培土供給口34が形成されてお
り、機体33は、その培土供給口34を搬送方向Fに対
する後側すなわち上流側に向ける配置で前記架台23上
に固定されている。土詰機13はまた、その機体33内
の、前記ホッパ32下に位置する部分にコンベヤ(ベル
トコンベヤ)35を備えている。このコンベヤ35は、
前記スライド式コンベヤ20を駆動するモータ(図示
略)を共用してエンドレスに回転するようになってお
り、このコンベヤ35の回転によりホッパ32内の培土
Sが前記培土供給口34へ移送され、該培土供給口34
からスライド式コンベヤ20により一定速度で搬送され
る育苗箱3に対して一定量の培土Sが供給される。
示すように、土詰機13の培土供給口34に隣接して配
置されている。すなわち、土詰機13の上流側の一端部
には、その機体33の左右側板を延ばした延長部36が
配設されており、この左右の延長部36に、整形ローラ
12の回転軸37の両端部を回動自在に支承する台形状
の支承板38がピン39を用いて揺動可能に取付けられ
ている。ピン39と整形ローラ12の支承部とは、支承
板38の下底側の両端部に、ピン39が上流側に位置す
るように設定されており、整形ローラ12は、ピン39
を支点にした支承板38の揺動に応じて、土詰機13の
培土供給口34の近傍を上下動するようになっている。
また、支承板38は、その上端に設けた外向きの曲げ片
38aを延長部36の上縁に設けた内向きの曲げ片36
aに係合させることにより、図3に見て時計方向への回
転が規制されている。そして、支承板38が時計方向へ
の回転を規制された状態において、整形ローラ12は、
スライド式コンベヤ20により搬送される育苗箱3に干
渉する部位に位置決めされるようになっており、これに
より、いま、育苗箱3が搬送方向Fへ搬送されてくる
と、整形ローラ12はこの育苗箱3に押されて持ち上が
り、展開枠2を乗り越えて育苗箱3内のポット集合体1
の上に乗り移り、その上面を自由に転動するようにな
る。
の突起40を多数設けている。この半球状の突起40
は、展開枠2により展開されたポット集合体1における
個別ポット5の正規の(理想的な)配列パターンと同じ
パターンで、個別ポット5の全数の数分の一数だけ配列
されており、ポット集合体1の上面における整形ローラ
12の転動に応じて、順次個別ポット5に嵌合するよう
になる。ところで、ポット集合体1を構成する個別ポッ
ト5は、展開枠2を用いてハニカム状に展開した状態
で、図4に示すように部位により変形を起こしている
が、前記した整形ローラ12の突起40の嵌合によりこ
の個別ポット5の変形が矯正される。この嵌合に際して
は、突起40が半球状をなしていることから、その球面
が個別ポット5の開口縁部から逃げる逃げ面として機能
し、これにより各突起40は、前記開口縁部に干渉する
ことなく円滑に個別ポット5内に嵌合する。ここで、上
記整形ローラ12の各突起40は、ポット集合体1を構
成する個別ポット5の開口部に嵌合可能な範囲内で任意
の大きさとすることができるが、個別ポット5に対する
整形効果を十分に発揮させるには、該突起40の大きさ
(直径)は、図示のように六角筒状の個別ポット5を対
象にする場合はその対向辺の間隔の少なくとも70%に、
図示しない四角筒状の個別ポットを対象にする場合はそ
の一辺の長さの少なくとも80%にそれぞれ設定するのが
望ましい。
ように上記した整形ローラ12と実質同じ構造となって
おり、その周面に半球状の突起41を多数設けている。
この加工ローラ15の回転軸42は、前記回転ブラシ1
4の回転軸43に一端部が回動可能に結合された左右一
対の支承板44の自由端部に回動自在に支承されてい
る。各支承板44の自由端部は、搬送方向Fに対する前
側すなわち下流側へ延ばされており、その先端部には、
前記架台23の段部23a(図6)に係合し、図5、6
に見て時計方向への支承板44の回転を規制する外向き
の曲げ片44aが設けられている。そして、支承板44
が時計方向への回転を規制された状態において、加工ロ
ーラ15は、スライド式コンベヤ20により搬送される
育苗箱3に干渉する部位に位置決めされるようになって
おり、これにより、いま、搬送方向Fへ育苗箱3が搬送
されてくると、加工ローラ15はこの育苗箱3に押され
て持ち上がり、展開枠2を乗り越えて育苗箱3内のポッ
ト集合体1の上に乗り移り、、その上面を自由に転動
し、前記整形ローラ12と同様にその突起41を個別ポ
ット5に順次嵌合させる。なお、該突起41の大きさ
(直径)は、整形ローラ12における突起40と同様
に、六角筒状の個別ポット5を対象にする場合はその対
向辺の間隔の少なくとも70%に、図示しない四角筒状の
個別ポットを対象にする場合はその一辺の長さの少なく
とも80%にそれぞれ設定されている。
ポット集合体1の上に乗り上げる段階では、前記土詰機
13による育苗箱3内への土詰めおよび回転ブラシ14
による上面均し(余剰培土の掻き取り)が終えており、
したがって、この加工ローラ15の転動に応じてその突
起41が個別ポット5内の培土Sに押込まれ、図1によ
く示されるように各個別ポット5内には突起41の押込
み跡としての球面状の播種穴Tが加工される。一方、上
記支承板44の曲げ片44aには、架台23の側面に突
設したばね受45から上方へ延ばされた付勢手段(引張
ばね)46の先端部が連結されており(図6)、加工ロ
ーラ15には、常時引張ばね46から下方向への付勢力
が加えられている。これにより、上記したように加工ロ
ーラ15がポット集合体1の上面を転動する際、その突
起41が各個別ポット5内の培土Sに強く押込まれ、こ
の結果、個別ポット5内には突起41の押込み跡として
の球面状の播種穴Tが確実に加工される。また、この半
球状の突起41は、個別ポット5に嵌合する際、前記整
形ローラ12における突起40と同様にその球面が個別
ポット5の開口縁部から逃げる逃げ面として機能するの
で、該突起41は、前記開口縁部5aに干渉することな
く円滑に個別ポット5に嵌合する。
箱形のカバー48内に配設されており、回転ブラシ14
によりポット集合体1の上面から掻き取られた余剰の培
土は、架台23の隙間を通して架台23の下面に取付け
らたシュート49(図2)内に落下するようになってい
る。
面に種子Pの一粒を保持する多数の種子穴(図示略)を
有する播種ローラ50と、前記架台23に取付けられ、
前記播種ローラ50を支持する左右一対の支承板51
と、播種ローラ50の上部側を覆う、種子Pを収納した
ホッパ52と、播種ローラ50の、上流側に面する下半
分を覆う湾曲状ガイド板53とを備えている。前記種子
穴は、展開枠2により展開されたポット集合体1におけ
る個別ポット5の配列パターンと同じパターンとなるよ
うに播種ローラ50の周面に設けられている。播種ロー
ラ50は、前記スライド式コンベヤ20を駆動するモー
タ(図示略)を共用して、図5に見て反時計方向へ回転
駆動されるようになっており、その回転に応じてホッパ
52内の種子Pが前記多数の種子穴に順次入り込み、続
いてガイド板53により種子穴からの種子Pの脱落を規
制されながら下側へ移送される。ガイド板53は、播種
ローラ50の最下面付近で終端となっており、播種ロー
ラ50により移送された種子Pは、ガイド板53の終端
を通過した時点で前記種子穴から脱落し、図1によく示
されるように、前記加工ローラ15により加工された各
個別ポット5内の播種穴T内に落下する。
2、加工ローラ15と実質同じ構造となっており、その
周面に半球状の突起を多数設けている。押込ローラ17
は、ここでは、図2に示されるように架台24の両側に
固定した左右一対の取付板60に一端部が軸着された揺
動アーム61の先端部に回動可能に支承されている。押
込ローラ17はまた、図示を略すストッパ手段により、
前記ベルトコンベヤ21により搬送される育苗箱3に干
渉する部位に位置決めされている。これにより、いま、
搬送方向Fへ育苗箱3が搬送されてくると、押込ローラ
17は、前記整形ローラ12および加工ローラ15と同
様に育苗箱3内のポット集合体1の上に乗り移ってその
上面を自由に転動し、その突起を個別ポット5に順次嵌
合させ、これにより、前記播種穴T内の種子Pが培土S
中に押込まれるようになる。
様に覆土S´を収納するホッパ65と覆土S´を移送す
るコンベヤ66とを備えており(図2)、コンベヤ66
の回転により育苗箱3内のポット集合体1の上面に覆土
S´がわずかの厚さだけ供給される。また、均し機19
は、複数の鎮圧ローラ67と複数のレーキ(図示略)と
を備えており(図2)、両者の協働により覆土後の上面
を均すことにより、前記播種穴T(図1)には覆土S´
が充填され、種子Pが完全に覆土S´中に埋込まれるよ
うになる。また、この均し機19により掻き取られた余
分の覆土S´は、架台24の下面に取付けたシュート6
8を経て回収される。
土詰めおよび播種を行うには、予めポット集合体1を展
開枠2によりハニカム状に展開して納めた育苗箱3の複
数を育苗箱供給装置11の収納枠31内に段積み状態で
収納する。そして、コンベヤ10を構成するスライド式
コンベヤ20およびベルトコンベヤ21の運転を開始す
ると、スライド式コンベヤ20の一対のチェーン28の
回転により送りヒッチ29の一対が左右方向から最下段
の育苗箱3の後端に当接し、育苗箱3を育苗箱供給装置
11から切り出して搬送方向Fへ一定速度で移動させ
る。すると、先ず整形ローラ12が展開枠2を含む育苗
箱3上に乗り上げ、育苗箱3内のポット集合体1の上面
を転動し、その周面の突起40が個別ポット5に順次嵌
合し、これにより個別ポット5の変形が矯正される。一
方、スライド式コンベヤ20の運転と同時に土詰機13
内のコンベヤ35の運転が開始されており、整形ローラ
12下を通過した育苗箱3内には土詰機13から順次培
土Sが供給され、この培土Sはポット集合体1を構成す
る個別ポット5内に充填される。この時、整形ローラ1
2は、前記したように土詰機13の直前、すなわちその
培土供給口34に臨む位置に配置されており、図3にA
矢視で示したように、整形ローラ12の突起40が個別
ポット5から離れると同時に各個別ポット5内に培土S
が流れ込み、これにより個別ポット5の再変形が抑制さ
れる。なお、この種の土詰播種装置においては、育苗箱
3内への培土Sの充填性を高めるため、土詰機13の培
土供給口34の下方に配設した加振装置(図示略)から
育苗箱3に振動を加えることもあるが、この場合は、前
記整形ローラ12が育苗箱3の跳ね上がりを押えるウエ
イトとして機能する。
動し、回転ブラシ14の回転により育苗箱3内の余剰な
培土Sが、ポット集合体1の上面レベルで掻き取られ
る。この回転ブラシ14による培土Sの掻き取り(均
し)の開始から、わずかの時間遅れで加工ローラ15が
展開枠2を含む育苗箱3内のポット集合体1の上に乗り
上げ、その上面を転動する。そして、この加工ローラ1
5の転動に応じてその周面の突起41が個別ポット5内
の培土Sに押込まれ、図1に示されるように各個別ポッ
ト5内には突起41の押込み跡としての球面状の播種穴
Tが順次加工される。この時、この加工ローラ15は、
引張ばね46から下方向への付勢力を受けているので、
その突起41が各個別ポット5内の培土Sに強く押込ま
れ、これにより個別ポット5内には十分なる深さを有す
る球面状の播種穴Tが加工される。前記整形ローラ12
による事前の矯正により、各個別ポット5はほぼ正規の
位置に正規の形状で配列しているので、加工ローラ15
により加工された播種穴Tは、各個別ポット5のほぼ中
央に形成される。しかも、この半球状の突起41は、個
別ポット5内の培土に対して放射方向への押圧力を均等
に加えるので、たとえ、個別ポット5に変形が残ってい
ても、その変形を矯正するように作用し、播種穴Tは各
個別ポット5のほぼ中央に正確に形成される。
を終えた育苗箱3は、加工ローラ15の直後に配置され
た播種機16下に移動し、スライド式コンベヤ20の運
転開始と同時に回転する播種ローラ50の回転により、
その種子穴に保持されていた種子Pが、図1に示される
ように各個別ポット5内の播種穴T内に一粒ずつ落下す
る。この時、播種穴Tは球面をなしているので、種子P
は播種穴T内をその底中心に向かって移動し、したがっ
て、個別ポット5のほぼ中心に播種されるようになる。
中継ローラ55を経て下流側のベルトコンベヤ21に送
られる。すると、先ず押込ローラ17が展開枠2を含む
育苗箱3の上に乗り上げ、播種を終えた育苗箱3内のポ
ット集合体1の上面を転動し、その周面の突起が個別ポ
ット5に嵌合し、これにより、播種穴T内の種子Pが培
土S中に押込まれ、その播種深さがさらに深くなる。育
苗箱3は、ベルトコンベヤ21によりさらに下流側へ搬
送され、この間、覆土機18による覆土および均し機1
9により上面均しの作用を受け、これにより前記播種穴
Tには覆土S´が充填され、これにて一連の土詰めおよ
び播種は終了する。
ローラ12として、その周面の全域に突起40を有する
ものを用いたが、この整形ローラは、図8に示すよう
に、搬送方向に配列する個別ポット5のポット列5a,
5b、5c…に対して一列おきに分割された分割構造の
整形ローラ12Aとして、その分割要素12aのみに突
起40を有する構成とすることができる。この場合は、
その分割要素12aの相互間隙が土詰機13からの培土
Sの供給路(矢印で示す)として供されるようになり、
整形ローラ12Aの突起40が個別ポット5に嵌合して
いる最中に、これに隣接する個別ポット5に培土Sが流
れ込み、この結果、個別ポット5の再変形がより一層抑
制される。本発明はまた、図9に示すように上記分割構
造の整形ローラ12Aの2本を、相互に分割要素12a
が噛合うように並置してもよく、この場合は、2本の整
形ローラ12Aが相互に相隣接する個別ポット5に嵌合
している間に個別ポット5に培土Sが流れ込み、この結
果、個別ポット5の再変形がより一層抑制される。
び図11に示すように、これよりも大径の大径ローラ7
0に代えることができる。すなわち、この大径ローラ7
0は、その周面に、展開枠2により展開されたポット集
合体1における個別ポット5の正規の(理想的な)配列
パターンと同じパターンで、個別ポット5の全数と同じ
数だけの突起71を設けている。
前記架台23の両側に固定した左右一対の取付板73に
ピン74を用いて一端部が回動可能に軸着された支承板
75の長手方向中間部位に支承されている。各支承板7
5の自由端部は、搬送方向Fの後側すなわち上流側へ延
ばされており、その先端部には、架台23の上面に当接
し、図10,11に見て支承板75の反時計方向への回
転を規制するストッパ部材76が設けられている。大径
ローラ70は、前記ストッパ部材76により、前記スラ
イド式コンベヤ20により搬送される育苗箱3に干渉す
る部位に位置決めされている。ストッパ部材76は、こ
こではねじ部材からなっており、その、支承板75に対
するねじ込み量を変えることにより大径ローラ70の設
置高さが調整されるようになっている。しかして、この
大径ローラ70の周面には、前記突起71が全く存在し
ない空白域(無突起域)Wが設けられており、この空白
域Wのほぼ中間位置には、半径外方向へ起立する位置決
め用プレート77が軸方向へ延ばして設けられている。
また、この大径ローラ70には、前記空白域W側に偏っ
た偏心位置を軸方向に縦断するウエイト78が設けられ
ている。大径ローラ70は、前記ウエイト78の偏心荷
重により常時は位置決め用プレート77をほぼ最下位に
位置させる状態に位置決めされるようになっている(図
10)。
0により育苗箱3が搬送されてくると、育苗箱3の先端
が前記位置決め用プレート77に当接して大径ローラ7
0が回転し始め、続いて大径ローラ70の全体が持ち上
げられて育苗箱3の上に乗り上げる。この時、最初に大
径ローラ70の無突起域Wが展開枠2を含む育苗箱3の
前縁に乗り上げることで、大径ローラ70の回転方向の
最前列の突起71が、搬送方向Fの最前列の個別ポット
5に正確に嵌合し、以降、大径ローラ70の転動に応じ
て、その突起71が順次個別ポット5に嵌合する。この
突起71は、前記加工ローラ15の突起41と同じ大き
さで、しかもポット集合体1を構成する個別ポット5の
総数と同数設けられているので、大径ローラ70の一回
転で全ての個別ポット5内に播種穴Tが加工されるよう
になる。なお、上記実施の形態における整形ローラ12
は、このような大径ローラ70に代えてもよいことはも
ちろんである。
詰播種方法および装置によれば、土詰機の直前位置に、
半球状をなす突起を周面に有する整形ローラを配置し
て、土詰め直前でポット集合体を構成する個別ポットを
整形するようにしたので、後の播種穴加工および播種を
より正確にかつ安定して行うことができ、一粒播きを条
件とする作物を対象に用いて好適となる。また、加工ロ
ーラとして、上記整形ローラと同様に周面に半球状突起
を設けたものを用いた場合は、該突起が個別ポットの開
口縁部に干渉することなく円滑にその内部に嵌合するの
で、播種穴加工を正確にかつ安定して行うことができ
る。
態様とを示す模式図である。
側面開放の状態で示す側面図である。
形ローラおよび土詰機の構造を示す断面図である。
図である。
ーラおよび播種機の構造を示す断面図である。
態で示す側面図である。
図である。
造を示す平面図である。
態を示す平面図である。
構造を、側面開放の状態で示す断面図である。
実施形態を、側面開放の状態で示す断面図である。
示す平面図である。
育苗箱の構造を示す分解図である。
態様とを示す断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 個別ポットを多数連接してなるポット集
合体をハニカム状に展開して納めた育苗箱をコンベヤに
より搬送し、前記育苗箱内の個別ポットに土詰め、播種
穴加工および播種を連続に行う土詰播種方法において、
前記土詰めの直前で、前記育苗箱内のポット集合体上で
ローラを転動させ、該ローラの周面に設けた多数の半球
状突起を前記個別ポットに嵌合させて、該個別ポットを
整形することを特徴とする土詰播種方法。 - 【請求項2】 個別ポットを多数連接してなるポット集
合体をハニカム状に展開して納めた育苗箱を搬送するコ
ンベヤの上方に、土詰機と、播種穴加工機と播種機とを
順に配置し、コンベヤにより搬送される前記育苗箱内の
個別ポットに土詰め、播種穴加工および播種を連続に行
う土詰播種装置において、前記土詰機の直前位置に、周
面に半球状の突起を多数有し、ポット集合体の上面を転
動して該突起を各個別ポットに嵌合させる整形ローラを
配置したことを特徴とする土詰播種装置。 - 【請求項3】 整形ローラが、搬送方向に配列するポッ
ト列に対して一列おきに分割された分割構造となってお
り、分割要素の間隙が土詰機からの培土供給路として供
されることを特徴とする請求項2に記載の土詰播種装
置。 - 【請求項4】 分割構造の整形ローラが、相互に分割要
素が噛合う状態で2本並置されていることを特徴とする
請求項3に記載の土詰播種装置。 - 【請求項5】 播種穴加工機は、周面に多数の半球状突
起を有し、前記ポット集合体の上面を転動して個別ポッ
ト内の培土に該突起を押込む加工ローラを備えているこ
とを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の土
詰播種装置。 - 【請求項6】 加工ローラが、ポット集合体を構成する
個別ポット総数と同数の突起を有し、その一回転により
全ての個別ポット内に播種穴を加工することを特徴とす
る請求項5に記載の土詰播種装置。 - 【請求項7】 加工ローラの周面に、突起を有しない無
突起域を周方向に対して一定幅だけ設けると共に、該無
突起域に、コンベヤにより搬送される育苗箱に当接して
加工ローラの回転位置を決める位置決め用プレートと突
設したことを特徴とする請求項6に記載の土詰播種装
置。
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---|---|---|---|
JP2001327797A JP3603139B2 (ja) | 2001-10-25 | 2001-10-25 | 土詰播種方法および土詰播種装置 |
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JP2003125654A true JP2003125654A (ja) | 2003-05-07 |
JP3603139B2 JP3603139B2 (ja) | 2004-12-22 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108738895A (zh) * | 2018-08-28 | 2018-11-06 | 庞自强 | 一种用于蜂窝育苗袋填土的传送装置以及蜂窝育苗袋育苗设备 |
CN113455373A (zh) * | 2021-07-09 | 2021-10-01 | 北京城农科工科技发展有限公司 | 苗钵支撑落土装置 |
-
2001
- 2001-10-25 JP JP2001327797A patent/JP3603139B2/ja not_active Expired - Fee Related
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