JP2003118063A - 化粧板 - Google Patents
化粧板Info
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Abstract
いて、化粧材本来の外観品質や表面性能を損なうことな
く、光の当たらない部位に使用しても消臭効果を発揮で
きる化粧板を提供する。 【解決手段】 二酸化ケイ素と酸化亜鉛との複塩を無機
系消臭剤3として、pH6〜8のほぼ中性の酢酸ビニル
系接着剤中に1質量%含有させて基材1上に塗布して接
着剤層2を形成し、その上に透気度が20000sec
以下となるように坪量30g/m2 の原紙4にグラビ
ア印刷してウレタン塗装の保護層5を施した化粧材6を
貼り合わせる。
Description
用材料等に使用される化粧板に関し、さらに詳細には、
消臭機能を有する化粧板に関する。
靴の臭気、雨傘の臭気等が気になる場所や、クローゼッ
ト等の衣服の臭気、台所での下水の臭気等、臭気の発生
する場所に使用する建築内装材には消臭機能を有する材
料が望まれており、特開2001−071423号、特
開2000−103004号、特開2000−1030
02号、特開平11−081196号等の各公報に種々
の提案がなされている。
から発生する臭気に対して、例えば化粧材の表面に臭気
吸着物質や臭気分解物質を配合したトップコート層を設
けたり、または化粧板の原紙に臭気吸着物質をコーティ
ングする方法をとるものであった。
所に近い化粧板表面に設けることは有効な手段ではある
が、例えばトップコート層に消臭剤等を含有させること
により化粧材表面の艶や平滑性に悪影響を生じ、化粧材
本来の性能を損ねてしまうという問題があった。
媒効果を応用した手法も提案されているが、この手法が
効果を発現するためには化粧材表面に酸化チタンを配置
し、その表面に光が当たることが必要である。
部、クロゼット内部等、臭気が気になる部分の多くは通
常光が当たりにくい部分であることから、上述した技術
を適用することが難しく、また酸化チタンの酸化作用に
より有機物は分解されてしまうため、酸化チタンを配置
する層は無機系の塗料など、建材用化粧紙には一般的に
使用されない塗料で構成する必要があった。
する課題は、建築内装材や家具用材料に用いる化粧板に
おいて、化粧材本来の外観品質や表面性能を損なうこと
なく、光の当たらない部位に使用しても消臭効果を発揮
できる化粧板を提供することにある。
め、本発明者らが鋭意検討した結果、空気、ガス等の透
気性を有する化粧材と基材を接着する際、その接着剤中
に化学反応による吸着機能で消臭効果を発揮する消臭剤
を含有させることにより、化粧材本来の外観品質や表面
性能を維持しながら、光の当たらない部位に使用しても
消臭効果を発揮できることを見出し、本発明を完成する
に至った。
により貼り合わせた化粧板において、化粧材の透気度が
20000sec以下であり、かつ、接着剤層中に無機
系消臭剤を含有したことを特徴とする化粧板を提供する
ものである。
説明する。
を示す模式断面図である。基材1としては、合板、MD
F(中密度繊維板)、パーティクルボード、ハードボー
ド等の木質基材が挙げられるが、もちろん、無機質基
材、プラスチックなどの樹脂板あるいはその他の基材で
あってもよい。
ビ系接着剤やエチレン酢ビ系接着剤、水性のウレタン系
接着剤などが挙げられる。
は表面が弱いイオン化した状態をとり、これによりイオ
ン化した物質を吸着するものと考えられることから、吸
着しようとする臭いの種類に応じてプラスイオンやマイ
ナスイオンにイオン化するそれぞれの消臭剤を含有する
ことが好ましい。
に対して十分に消臭効果を発揮するためには、上述の接
着剤の液性としては極端に酸性やアルカリ性の液性を示
すものよりも、pH(水素イオン濃度)で6〜8のほぼ
中性に近い性状の接着剤を使用することが好ましく、中
でも作業性や価格面からは、pHが6〜8のほぼ中性の
酢ビ系接着剤が好ましいのである。
としては、上述した理由によりプラスイオン化すると考
えられる二酸化ケイ素や、マイナスイオン化すると考え
られる酸化亜鉛、酸化銅、酸化銀、ゼオライト等の金属
酸化物が好ましい。例えば二酸化ケイ素のシラノール基
がマイナスイオンとして機能し、酸化亜鉛がプラスイオ
ンとして機能することから、これらを接着剤層中に含有
させることで種々の臭気を吸着して消臭効果を発現でき
る。
素と金属酸化物の含有率を調整すればよく、両者の比は
質量比で20:80から80:20の割合とすることが
好ましく、中でも40:60〜60:40とすることが
特に好ましい。
する割合としては、化粧板に形成される接着剤層2中に
0.5〜3質量%含有するように添加することが好まし
く、特に1〜2質量%含有するように添加することが好
ましい。
め、接着剤層2中に3質量%以上含有するように添加し
た場合には、接着剤の粘度が上昇するためにロールコー
ター等で基材に塗工する際に塗工困難となりやすく、ま
た、消臭効果を十分に発揮させるために0.5質量%以
上含有するように添加することが好ましいのである。
貼り合わせた後の良好な外観を得ることと、接着剤中へ
の分散のし易さの点から1〜30μmの範囲が好まし
く、1〜15μmが特に好ましい。
コスト等や人体への安全性等の総合的な観点からは無機
系消臭剤として二酸化ケイ素と酸化亜鉛が特に好まし
く、xSiO2・yZnO・zH2O(xが約60質量
%、yが約22質量%、zが18質量%)のような二酸
化ケイ素と酸化亜鉛との複塩も好適に使用できる。
消臭剤3を含有した接着剤層2を介して化粧材6を貼り
合わせることから、化粧材6が透気性を有していること
が必要である。
ということになるが、臭気ガスを考えた場合にはこれら
気体が透過する性質を総称して透気性と言うことにする
と、臭気ガスが透過する度合い(透気度)が20000
sec以下の化粧材であることが必要である。
験方法として、JIS P8117(1980)に規定
されているが、ここでは空気の透気度を対象としてい
る。また、紙パルプ技術協会(Japan Technical Associa
tion of the Pulp and Paper Industry:J TAPPI)も、
上記JIS試験方法に準拠して、測定時間を短縮するた
めに加圧により空気の透気度を測定する方法が規定され
ている(J TAPPINo.5:昭和41年7月制
定、昭和49年12月改正)。
これらの臭気ガスも空気と同様と考えて、測定時間を短
縮できる加圧式のJ TAPPI No.5に準拠し
て、王研式平滑度透気度試験器を用いて臭気ガスの透気
度試験を行っている。この方法により求められた化粧材
としての透気度が、20000sec以下であれば各種
臭気ガスに対して透気性を有することになり、1500
0sec以下の透気度であれば問題なく接着剤層中の無
機系消臭剤に吸着されるのである。
さ25〜100μm(坪量23g/m2 〜100g/
m2 )の紙質材にグラビア印刷、スクリーン印刷、イ
ンクジェットプリンターによる印刷等の種々の印刷方式
により色柄模様を施したものや、さらにこれら印刷層上
にウレタン塗装の保護層5を設けたものでもよい。
設ける場合には、化粧材6全体としての透気度が200
00sec以下となるように保護層を設ける必要があ
る。つまり、周囲の臭気が化粧材6を透過して接着剤層
中の消臭剤へ到達するように適宜設計すればよいのであ
る。
2 の建材用の原紙4(25〜50μm程度)では20
〜60secの十分な透気度を有しており、この原紙に
白色のベタ印刷を行って1〜10μmのウレタン塗装に
よる保護層5を施した化粧材では10000〜1500
0secの透気度を有し、木目調の印刷を行ってウレタ
ン塗装を施した化粧材では800〜8000secの透
気度を有する。
遮断するために基材1上に合成樹脂層や金属箔等の中間
層7を設けて、その上に無機系消臭剤3を含有する接着
剤層2を形成した構成とすることにより、基材の反り等
を防止できるので寸法安定性を要求されるような台所や
収納には好適である。
に説明する。 (実施例1)図1に示すような化粧板を製造するため
に、原紙4として厚さ約40μmの紙間強化紙(天間特
殊製紙製HP−30、坪量30g/m2 )を用意し、
グラビア印刷機を用いて硝化綿系インキでベタ印刷を行
った後、ウレタン系塗料を用いて約5μmの保護層5を
設けて乾燥し、化粧材6を作製した。この化粧材6の透
気度は11600secであった。
系接着剤に対して、二酸化ケイ素と酸化亜鉛と水の複塩
(質量比で約60:22:18)である無機系消臭剤3
(ラサ工業製、シュークレンズKD−211G、平均粒
径10μm)を1質量%配合し、これを撹拌混合したも
のを準備した。
プII合板(3プライ、Fc0グレード)を用意し、そ
の表面へロールコーターを用いて上記無機系消臭剤3を
配合した接着剤を50g/m2 塗布して接着剤層2を設
けた。
2の上に化粧材6を重ね合わせ、ロールプレスにて貼り
合わせて化粧板を得て、10cm×10cmの大きさの
試験片を作製した。なお、試験片の化粧材表面は非常に
良好な面であった。
させずに、ウレタン系塗料に無機系消臭剤を質量比で3
%含有させたこと以外は、実施例1と同様にして試験片
を作製した。ただし、試験片の化粧材表面は無機系消臭
剤の白濁色のざらついた面となっており、化粧板として
の意匠性は著しく劣るものであった。
させないこと以外は実施例1と同様にして試験片を作製
した。なお、試験片の化粧材表面は非常に良好な面であ
った。
バッグ(フッ化ビニル樹脂製)に実施例1、比較例2、
3の各試験片を入れ、各種臭気ガスを所定の濃度で封入
し、経過時間とともにテドラーバッグ内の臭気ガス濃度
をガス検知管(ガステック製)を使用して測定した(検
出限界は0.2〜0.25ppm以下)。試験の臭気ガ
スは、例えば硫化水素は腐乱臭、メチルメルカプタンは
下水臭、イソ吉草酸は靴下の臭い等に相当する臭気を有
している。なお、各試験片とも基材裏面からの臭気ガス
の吸着を防止するためアルミテープでシールして測定し
た。測定した結果を表1に示す。
度(ppm)
対する消臭効果は、全く消臭剤を含有しない比較例2と
比べると明らかに効果を奏し、また、ウレタン系塗料に
無機系消臭剤を含有させて保護層とした比較例1の化粧
板とは同等か若干良好な消臭効果を有していることが分
かる。
を発現させるために無機系消臭剤の含有率を多くする
と、化粧材表面が上述した状態より白濁色が強くなり、
著しく意匠性を損なうことになる。
よる化粧板では無機系消臭剤を接着剤層中に配合するこ
とで、従来の化粧材表面等に消臭剤を配置する方法と比
較して、化粧材本来の外観品質や表面性能を維持しなが
ら十分な消臭効果を発現できる。
図。
面図。
Claims (7)
- 【請求項1】 基材と化粧材を接着剤により貼り合わせ
た化粧板において、該化粧材の透気度が20000se
c以下であり、かつ、接着剤層中に無機系消臭剤を含有
したことを特徴とする化粧板。 - 【請求項2】 該接着剤がpH6〜8である請求項1に
記載の化粧板。 - 【請求項3】 該接着剤層中の該無機系消臭剤の含有率
が0.5〜3質量%である請求項1又は2に記載の化粧
板。 - 【請求項4】 該無機系消臭剤が、少なくともプラスイ
オン化する無機系消臭剤とマイナスイオン化する無機系
消臭剤からなる請求項1から3のいずれかに記載の化粧
板。 - 【請求項5】 該プラスイオン化する無機系消臭剤とマ
イナスイオン化する無機系消臭剤との割合が、質量比で
20:80から80:20である請求項4に記載の化粧
板。 - 【請求項6】 該プラスイオン化する無機系消臭剤が二
酸化ケイ素であり、該マイナスイオン化する無機系消臭
剤が金属酸化物である請求項4又は5に記載の化粧板。 - 【請求項7】 該基材と該接着剤層との間に、さらに中
間層を有する請求項1から6のいずれかに記載の化粧
板。
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JP2006015489A (ja) * | 2004-06-30 | 2006-01-19 | Toyo Aluminium Foil Products Kk | 保護シート |
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-
2001
- 2001-10-12 JP JP2001315194A patent/JP3915465B2/ja not_active Expired - Lifetime
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