JP2003116703A - 玄関用スツール - Google Patents

玄関用スツール

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JP2003116703A
JP2003116703A JP2001319583A JP2001319583A JP2003116703A JP 2003116703 A JP2003116703 A JP 2003116703A JP 2001319583 A JP2001319583 A JP 2001319583A JP 2001319583 A JP2001319583 A JP 2001319583A JP 2003116703 A JP2003116703 A JP 2003116703A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 杖等の携帯品を身近に安定して保持すること
ができるとともに、上がり框に対して、高齢者等の負担
を軽減した状態で上がり降りすることができる玄関用ス
ツールを提供すること。 【解決手段】 支持体11の上部に設けられた座部12
と、この座部12の側部前方に設けられた保持手段40
とを備えて玄関用スツール10が構成されている。保持
手段40は、杖等の携帯品若しくは帽子等の装身具を一
時的に保持させるためのものであり、支持体11を構成
する第2の側板16を前方に延長して略鉛直面内に位置
する板状の本体部41と、この本体部41の上部に設け
られた保持部42とにより構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は玄関用スツールに係
り、更に詳しくは、玄関の上がり框の手前に配置するこ
とに適した玄関用スツールに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、足腰の弱い高齢者若しくは身体
障害者にあっては、玄関の上がり框に上がる際又は上が
り框から玄関に降りる際に、身体的に大きな負担が伴っ
たり、場合によっては困難になることがある。このよう
な場合には、介護者若しくは補助者によって高齢者等の
身体の一部を支えて補助することもあるが、介護者が存
在しない場合には、高齢者等の負担は相当に重くなり、
当該高齢者等の負担を軽減すべく、玄関用スツールを利
用する場合がある。
【0003】一般的な玄関用スツールは、脚等を支持体
として当該支持体の上部に座部を設けた構成となってい
る。この玄関用スツールは玄関の上がり框に上がる前
に、一旦腰掛けて当該上がり框に上がるときの補助用具
として利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな玄関用スツールを用いる対象者である高齢者等は、
外出に際して杖を携帯する場合が多くあり、傘立てのよ
うなものが玄関内に存在しない限り、玄関用スツール近
傍の壁面等に立て掛けておかなければならない。しかし
ながら、このような壁面への立て掛けは、杖を不安定に
することとなり、不用意な倒伏を招来し、この場合に
は、前屈みになるような姿勢で杖を拾い上げなければな
らず、その負担は決して少なくない。
【0005】また、上がり框と玄関のフロア面との段差
が大きい場合には、玄関用スツールを用いても、補助者
の付き添いがなければ上がり降りが困難になるという不
都合もある。
【0006】
【発明の目的】本発明は、このような不都合に着目して
案出されたものであり、その目的は、杖等の携帯品を身
近に安定して保持することができるとともに、上がり框
に対して、高齢者等の負担を軽減した状態で上がり降り
することができる玄関用スツールを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る玄関用スツールは、支持体と、当該支
持体の上部に設けられた座部とを備えた玄関用スツール
において、前記座部の近傍に携帯品若しくは装身具の保
持手段が一体に設けられる、という構成を採っている。
このような構成によれば、例えば、杖を携帯していた場
合には、座部に着座するまで杖を利用し、着座した姿勢
で杖を保持手段に保持させることができる。しかも、杖
が保持手段に保持されることで、不用意なる倒伏も防止
できる他、杖を再び使うときに、着座した位置で当該杖
を手に持つことが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、前記保持手段
は、前記支持体の一部を座部の平面領域外に突出させて
構成するとよい。これにより、座部と保持手段との位置
的な接近を図ることができる。
【0009】また、前記保持手段は略鉛直面内に位置す
る本体部と、この本体部の面内に設けられた保持部とに
より構成することができる。このような構成では、保持
部に支持された携帯品若しくは装身具の支持状態を安定
的に保つことができる他、本体部の面内に複数の保持部
を配置することができる。複数の保持部を配置した場合
には、杖や、帽子等を本体部の面内に支持させることが
可能となる。
【0010】更に、前記保持部は、前記座部に着座した
ときの腰部領域よりも上方に位置するように設けるとよ
い。これにより、楽な姿勢で携帯品等を保持部に支持さ
せたり、保持部から取り出したりすることができる。
【0011】また、前記座部の下方に、当該座部の平面
領域外に位置するステップを設ける、という構成を併せ
て採用することが好ましい。これにより、ステップが上
がり框の手前に位置するように玄関用スツールを配置す
ることにより、上がり框と玄関のフロア面との間の段差
を小さくすることが可能となる。従って、高齢者等にお
いて、フロア面から上がり框に直接上がる時の負担、及
び上がり框からフロア面に降りるときの負担が解消され
る。なお、上がり框から玄関のフロア面に降りる際に、
前記座部に一旦腰掛けた後に、足をステップに降ろす段
階を経てフロア面に降りることもできる。
【0012】更に、前記座部の下方に、前記ステップと
一体の下棚を設けるとよい。このような構成では、下棚
が玄関用スツール全体の補強として作用する他、当該下
棚の上下を収納領域として利用することもできる。
【0013】また、前記下棚の外縁側に靴脱ぎ支援部を
形成することもできる。このような構成によれば、座部
に腰掛けた姿勢で足首を上方に引き上げるような動作で
履き物を脱ぐことができ、その後に体の向きを転換する
ことで足をステップ上に載せることができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0015】図1には、本実施例に係る玄関用スツール
の概略斜視図が示されている。この図において、玄関の
上がり框Aと壁面Bとが交差するコーナー領域に玄関用
スツール10が配置されている。この玄関用スツール1
0は、支持体11と、当該支持体11の上部に設けられ
た座部12と、当該座部12の下方に配置された下棚1
3と、この下棚13と一体に設けられて座部12の平面
領域外に位置するよううに延びるステップ14と、前記
座部12の平面領域外に設けられた支持手段40とを備
えて構成されている。
【0016】前記支持体11は、前記上がり框Aの延出
方向に沿った位置で起立する第1の側板15と、当該第
1の側板15の一端側に連なるように設けられて前記壁
面Bに沿う第2の側板16と、前記座部12の下面側か
ら垂下するとともに前記下棚13部分を貫通して延びる
脚部17とにより構成されている。第1及び第2の側板
15,16は、図2及び図4に示されるように、平面視
で交差角度が略90度となる向きに設けられ、それらの
下端部分及び脚部17の下端には、アジャスタ18が設
けられている。
【0017】前記座部12は一枚の板材により構成され
ている。この座部12は、同一平面内で延出方向が異な
るように連なる第1及び第2の直線状端縁20,21
と、これら直線状端縁20,21の前記連なり側とは反
対側となる端部間に延びる湾曲端縁としての円弧状端縁
22とを備えた平面形状に設けられている。第1及び第
2の直線状端縁20,21は、それらの長さが略等しく
設けられているとともに、平面視で略90度の角度方向
に延びる形状とされ、これにより、座部12は、その平
面形状が、仮想円の略1/4に対応する外縁形状をなす
扇型とされている。
【0018】前記下棚13は、前記第1及び第2の側板
15,16の内面側に固定されている。この下棚13に
おいて、第1の側板15の反対側となる外縁側は、履き
物脱ぎ支援部を構成する波形端縁25として形成されて
いる。下棚13の高さ位置は、図6に示されるように、
履き物Sを履いた状態で、人の踝近傍に略対応する高さ
位置に設定されており、前記波形端縁25の凹部25A
に履き物Sの後端上部を引っ掛けることにより、当該履
き物Sが容易に脱げるようになっている。
【0019】前記ステップ14は、前記下棚13と同一
平面内に位置するステップ面部30と、このステップ面
部30の下面右側の前後に設けられた支持脚31,31
と、これら支持脚31,31の下端にそれぞれ設けられ
たアジャスタ32とを備えて構成されている。このステ
ップ14の前後幅W、すなわち、図2中上下方向に沿う
幅は、第2の側板16の前後幅W1よりも若干小さく設
定されている。この一方、第1の側板15の図2中右端
からステップ面部30の右端までの延出長さLは、第1
の側板15の長さL1と略等しいか、それより若干大き
く設けられ、これにより、前記波形端縁25を利用して
履き物Sを脱いだ後に、ステップ面部30に足を乗せる
ときの領域が十分に確保される。
【0020】前記支持手段40は、第2の側板16を前
方に延長して略鉛直面内に位置するように設けられた板
状の本体部41と、この本体部41の上部に設けられた
保持部42とにより構成されている。本体部41は、そ
の上端位置が第2の側板16の上端位置よりも高くなる
ように設けられており、これにより、座部12に着座し
たときに、当該着座した者の腰領域よりも高い位置に保
持部42が位置するようになっている。本実施例におけ
る保持部42は、特に限定されるものではないが、二股
状の分岐部材により構成され。そして、この保持部42
の分岐した領域内に杖45の軸部を挟み込んでこれを保
持することが可能となっている。
【0021】次に、本実施例における玄関用スツール1
0の利用方法について説明する。
【0022】図1に示されるように、玄関用スツール1
0は、玄関の上がり框Aと壁面Bとのコーナー領域に配
置される。すなわち、玄関用スツール10における座部
12の第1の直線状端縁20を上がり框Aに沿わせると
ともにステップ14を上がり框Aの前部に位置させる一
方、第2の直線状端縁21が壁面Bに沿う位置に配置さ
れる。
【0023】足腰の弱い高齢者若しくは身体障害者が上
がり框Aに上がるときは、先ず、玄関用スツール10の
座部12Aに着座する。この際、図7(A)に示される
ように、上がり框Aを背にして着座する。このとき、高
齢者等が杖45を携帯している場合には、前記保持手段
40を構成する保持部42に杖45の軸部を保持させれ
ばよい。そして、下棚13に形成された凹部25A内に
足首を位置させるとともに、履き物Sから足を抜き出す
動作を行なうことで、当該履き物Sの後端上部が凹部2
5Aの形成縁に引っ掛かかって履き物Sを脱ぐことがで
きる。この状態では、着座した者の足は、下棚13の前
方に位置することとなる。
【0024】両足の履き物を脱いだ後は、図7(B)に
示されるように、着座姿勢を保ったまま座部12の水平
面内で尻を回転させ、高齢者等が壁面Bを背にする向き
まで体全体の向きを方向転換すればよい。この方向転換
により、足は、上がり框Aの前方となるステップ面部3
0上に位置することとなる。
【0025】次いで、図8(A),(B)に示されるよ
うに、ステップ面部30上で立ち上がって上がり框Aに
上がるか、或いは、着座姿勢を保ったまま、足先を上げ
て上がり框Aに両足を乗せた後、尻を上がり框A側に移
動させながら起き上がるようにすることができる。
【0026】上がり框Aから玄関に降りるときは、前述
した動作とは逆の動作を行なえばよい。
【0027】なお、下棚13の上面側若しくは下面側、
又はステップ面部30の下面側には、脱いだ履き物Sを
収納することができる。
【0028】従って、このような実施例によれば、座部
12に腰掛けた姿勢で、つまり、転倒するおそれを回避
した姿勢で携帯品としての杖45を保持手段40の保持
部42に支持させることができるとともに、履き物Sを
極めて容易に脱ぐことができる。しかも、座部12の円
弧状端縁22に沿って膝下領域を移動させることで履き
物Sを脱いだ足をステップ面部30上に乗せることがで
きるため、段差の高い上がり框Aに対して上がったり、
或いは、降りたりする動作を無理なく行なうことがで
き、足腰の弱い高齢者等にとっての補助用具として極め
て有用性を備えた玄関用スツールとすることができる。
【0029】なお、前記実施例では、保持手段40の保
持部42が一個の場合を示したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、複数の保持部を設けることもでき
る。この場合、本体部41の面にフック状の部材からな
る保持部を設ければ、帽子等の装身具の支持に適したも
のとなる。また、保持手段40の保持部は第2の側板1
6を延長することによって構成したが、第2の側板16
からアーム状の部材を突出させて保持部としてもよい。
【0030】また、下棚13とステップ14とを一体に
設けたが、両者を別体としてもよい。更に、ステップ1
4は、第1の側板15の面に添って図2中左右方向に長
く設けたが、第2の側板16の面に沿うように図2中上
下方向に長く設けてもよい。この場合には、前記保持手
段40の本体部41が第1の側板15側に設けられる構
成となる。
【0031】また、履き物脱ぎ支援部として作用する波
形端縁25を設けるに際して下棚13を利用したが、当
該下棚13を用いることなく、波形端縁25の形状若し
くは軌跡に略対応する部材を別途に用いてもよい。但
し、下棚13を利用した構造によれば、玄関用スツール
10全体に強度的な剛性を付与することができるととも
に、座部12の下方に、上下に仕切られた収納スペース
を形成できる点で有利となる。
【0032】また、座部12が一枚の板材によって構成
された場合を示したが、座部12は網目状のもの等であ
ってもよい。また、座部12は、仮想円の略1/4に対
応する外縁形状を備えたものとしたが、本発明はこれに
限定されるものではない。例えば、第1及び第2の直線
状端縁20,21の連なり側の角度が90度未満であっ
てもよいし、また、90度を越える角度であってもよ
い。また、前記実施例のように、90度とした場合に
は、上がり框Aと壁面Bとのコーナー領域にぴったり収
めることができる点でスペース的に無駄を生ずることが
ない、という利点がある。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
座部の側方に携帯品若しくは装身具の保持手段を一体に
設けたから、例えば、杖を携帯していた場合には、座部
に着座するまで杖を利用し、着座した姿勢で杖を保持手
段に保持させることができる。しかも、杖が保持手段に
保持されることで、不用意なる倒伏も防止でき、杖を再
び使うときに、体を前屈みにするような必要なく着座姿
勢で取り出すことができる。
【0034】また、支持体の一部を座部の平面領域外に
突出させて保持手段を構成したから、座部と保持手段と
の位置的な接近を図ることができる。
【0035】更に、略鉛直面内に位置する本体部の面内
に保持部を設けて保持手段を構成したから、保持部に支
持された携帯品若しくは装身具の支持状態を安定的に保
つことができる他、本体部の面内に複数の保持部を配置
することもできる。複数の保持部を配置した場合には、
杖や、帽子等を本体部の面内に支持させることが可能と
なる。
【0036】また、前記保持部が、座部に着座したとき
の腰部領域よりも上方に位置するように設けられている
構成により、楽な姿勢で携帯品等を保持部に支持させた
り、保持部から取り出したりすることができる。
【0037】更に、座部の下方領域外にステップを設け
たから、ステップが上がり框の手前に位置するように玄
関用スツールを配置することにより、上がり框と玄関の
フロア面との間の段差を小さくすることが可能となる。
従って、高齢者等において、フロア面から上がり框に直
接上がる時の負担、及び上がり框からフロア面に降りる
ときの負担が解消される。なお、上がり框から玄関のフ
ロア面に降りる際に、前記座部に一旦腰掛けた後に、足
をステップに降ろす段階を経てフロア面に降りることも
できる。
【0038】また、前記ステップと一体の下棚を設けた
構成では、下棚が玄関用スツール全体の補強として作用
する他、当該下棚の上下を収納領域として利用すること
もできる。
【0039】更に、前記下棚の外縁側に靴脱ぎ支援部を
形成したから、座部に腰掛けた姿勢で足首を上方に引き
上げるような動作で履き物を脱ぐことができ、その後に
体の向きを転換することで足をステップ上に載せること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る玄関用スツールの使用状態を示す
概略斜視図。
【図2】前記玄関用スツールの平面図。
【図3】図2の正面図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】図3のB−B線断面図
【図6】波形端縁を利用して履き物を脱ぐ状態を示す要
部説明図。
【図7】玄関用スツールの利用方法を説明するための概
略平面図。
【図8】図7における利用方法の更に次の段階を示す概
略平面図。
【符号の説明】
10 玄関用スツール 11 支持体 12 座部 13 下棚 14 ステップ 15 第1の側板(支持体) 16 第2の側板(支持体) 17 脚部(支持体) 20 第1の直線状端縁 21 第2の直線状端縁 22 円弧状端縁 25 波形端縁 25A 凹部 30 ステップ面部 A 上がり框 B 壁面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、当該支持体の上部に設けられ
    た座部とを備えた玄関用スツールにおいて、 前記座部の近傍に携帯品若しくは装身具の保持手段が一
    体に設けられていることを特徴とする玄関用スツール。
  2. 【請求項2】 前記保持手段は、前記支持体の一部を座
    部の平面領域外に突出させて構成されていることを特徴
    とする請求項1記載の玄関用スツール。
  3. 【請求項3】 前記保持手段は略鉛直面内に位置する本
    体部と、この本体部の面内に設けられた保持部とにより
    構成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の
    玄関用スツール。
  4. 【請求項4】 前記保持部は、前記座部に着座したとき
    の腰部領域よりも上方に位置することを特徴とする請求
    項3記載の玄関用スツール。
  5. 【請求項5】 前記座部の下方には、当該座部の平面領
    域外に位置するステップが設けられていることを特徴と
    する請求項1,2,3又は4記載の玄関用スツール。
  6. 【請求項6】 前記座部の下方には、前記ステップと一
    体の下棚が設けられていることを特徴とする請求項5記
    載の玄関用スツール
  7. 【請求項7】 前記下棚の外縁側には靴脱ぎ支援部が形
    成されていることを特徴とする請求項6記載の玄関用ス
    ツール。
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