JP2003115340A - ピアシング端子 - Google Patents

ピアシング端子

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JP2003115340A
JP2003115340A JP2001309707A JP2001309707A JP2003115340A JP 2003115340 A JP2003115340 A JP 2003115340A JP 2001309707 A JP2001309707 A JP 2001309707A JP 2001309707 A JP2001309707 A JP 2001309707A JP 2003115340 A JP2003115340 A JP 2003115340A
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Japan
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conductor
flat
flat cable
piercing terminal
conductor connecting
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Application number
JP2001309707A
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English (en)
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Hirotaka Yamada
浩孝 山田
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
  • Connections By Means Of Piercing Elements, Nuts, Or Screws (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平形ケーブルの平形導体とピアシング端子の
導体接続部との接続信頼性を長期に亘って維持可能なピ
アシング端子を提供すること。 【解決手段】 接続される平形ケーブルの長手方向に沿
って延びる平形導体の幅よりも狭く形成された基部と、
この基部の左右両側から立設された導体接続部とを備
え、該導体接続部を前記平形ケーブルに貫通させて前記
平形導体と接触導通させてなるピアシング端子であっ
て、前記導体接続部の内側面及び/又は外側面の少なく
とも前記平形導体と接触する部位の一部又は全部に粗面
化処理手段により粗面部を形成したピアシング端子とす
る。この粗面部により表面積が増大し、導体接続部に貫
通された平形ケーブル(平形導体)の引っ掛かり抵抗が
増大する。そのため、例え振動等が作用した場合であっ
ても、平形ケーブル(平形導体)の下方へのずれを防止
でき、接続信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピアシング端子に
関し、更に詳しくは、自動車、OA機器、家電製品等の
内部配線等に使用される平形ケーブルとの接続に好適に
用いられるピアシング端子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、OA機器、家電製品等を
中心に高性能、高機能化が急速に進められてきており、
例えば、自動車のドア内やシート内等においては、様々
な内装部品や配線等が多数使用され、より複雑化する傾
向にある。そのため、内部配線等には、より一層省スペ
ース化及び軽量化が要求されており、配線するのにほと
んど隙間の無いような場所においては、従来一般に使用
されている丸形ケーブル等に比較して、非常に薄型かつ
可撓性に優れた平形ケーブルが一般に使用されている。
【0003】この種の平形ケーブルは、いわゆるFFC
(フレキシブルフラットケーブル)と称され、その構造
としては、図10に示すように、銅箔等からなる平形導
体30が所定間隔を開けて平行に配設され、ポリエチレ
ンテレフタレート等の絶縁性の樹脂からなる絶縁シート
31により表裏両側から挟着されることにより、全体と
して可撓性を有するリボン形状に形成されている。
【0004】そしてこのような平形ケーブル32に接続
される接続端子としては、平形ケーブル32の平形導体
30ごと突き刺して接続する突刺型接続端子である、い
わゆる、ピアシング端子が一般に用いられている。
【0005】図9に示すように、ピアシング端子33の
構造としては、図略の相手側端子(オス型)が嵌合接続
される嵌合部34と、この嵌合部34の底面から後方に
所定長さ延出された基部35と、この基部35の左右両
側からそれぞれ上方に向かって立設された導体接続部3
6とを備えており、導体接続部36の先端部37は平形
ケーブル32を平形導体30ごと突き刺すことができる
ように尖鋭に形成されている。
【0006】このような構造を有するピアシング端子3
3の平形ケーブル32への接続方法としては、図10に
示すように、ピアシング端子33を平形ケーブル32の
下側から押圧することにより導体接続部36を平形導体
30に貫通させる。これにより導体接続部36の両側面
と平形導体30の破断面とが接触して導通される。
【0007】その後、平形ケーブル32の上面に突出し
た導体接続部36の先端部37を内側に丸め込むように
して加締めることにより、導体接続部36と平形導体3
0との接触部分に接触荷重が発生し、これにより接続信
頼性が確保され、ピアシング端子33の平形ケーブル3
2への接続が完了する。
【0008】このようにして接続されるピアシング端子
は、平形ケーブルの絶縁シートを剥がすことなく簡便に
平形ケーブルに接続することができるといった利点を有
している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記接続方法によれ
ば、通常、ピアシング端子に貫通された平形ケーブル
は、図10に拡大して示すように、ピアシング端子の導
体接続部近傍において略山状に隆起した状態になってお
り、平形ケーブルは導体接続部の基端部まで貫通されて
いない。
【0010】すなわち、図11に示すように、導体接続
部と平形導体との接触位置は、導体接続部の基端部を含
む水平面内には位置しておらず、その水平面よりも高い
位置において浮き上がった状態になっており、この状態
で接触導通状態となっている。
【0011】ところで、平形ケーブルとピアシング端子
とを接続したばかりの初期状態においては、平形ケーブ
ルの平形導体とピアシング端子の導体接続部とは、互い
に清浄面同士で接触導通された状態にある。しかしなが
ら、ピアシング端子は銅等の金属材料で形成されている
ことから、外気に曝されている部分は時間の経過ととも
に酸化され、その表面は絶縁性の酸化被膜で覆われるこ
ととなる。
【0012】したがって、従来のピアシング端子を自動
車等へ適用した場合には、振動等が常時生じる環境にあ
ることから、平形導体と導体接続部との接触位置が下方
へ移動し(接触位置の上方への移動については、導体接
続部が加締められて屈曲されていることから特に問題に
はならない)、酸化被膜で覆われている導体接続部の部
位において平形導体と導体接続部とが接触するようにな
り、これにより電気的接続が不安定になって接続信頼性
が低下するといった問題が生じていた。
【0013】そこで本発明が解決しようとする課題は、
平形ケーブルの平形導体とピアシング端子の導体接続部
との接続信頼性を長期に亘って維持可能なピアシング端
子を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明に係るピアシング端子は、請求項1に記載の
ように、接続される平形ケーブルの長手方向に沿って延
びる平形導体の幅よりも狭く形成された基部と、この基
部の左右両側から立設された導体接続部とを備え、該導
体接続部を前記平形ケーブルに貫通させて前記平形導体
と接触導通させてなるピアシング端子であって、前記導
体接続部の内側面及び/又は外側面の少なくとも前記平
形導体と接触する部位の一部又は全部には、粗面化処理
手段により粗面部が形成されていることを要旨とするも
のである。
【0015】上記構成によれば、ピアシング端子の導体
接続部の内側面及び/又は外側面の少なくとも平形導体
と接触する部位の一部又は全部に粗面化処理手段により
粗面部が形成されているので、粗面部における表面積が
増大し、導体接続部に貫通された平形ケーブル(平形導
体)の引っ掛かり抵抗が増大する。そのため、例え振動
等が作用した場合であっても、平形ケーブル(平形導
体)が次第に下方へ移動してしまうことがない。
【0016】したがって、酸化被膜で覆われた導体接続
部の部位と平形導体とが接触することがなく、良好な電
気的接続状態を長期に亘って維持することが可能とな
り、平形ケーブルの平形導体とピアシング端子の導体接
続部との接続信頼性を向上させることが可能となる。
【0017】この場合、請求項2に記載のように、前記
粗面化処理手段は、ブラスト加工又は研磨手段による研
磨加工であることが好ましい。ブラスト加工又は研磨手
段による研磨加工によれば、導体接続部に容易に無数の
凹凸状の粗面部を形成することができるからである。
【0018】また、前記導体接続部は、請求項3に記載
のように、前記平形ケーブルの長手方向に沿って前記基
部の左右両側から互い違いに複数立設されていている
か、或いは、請求項4に記載のように、前記平形ケーブ
ルの長手方向に沿って前記基部の左右両側から対向して
複数対立設されていることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照にして詳細に説明する。尚、相手側端子
(図示せず)との嵌合方向を前方側とし、同一部材、同
一形状を有する部位については同一名称、同一符合を用
いて説明する。
【0020】初めに本発明の第1実施形態に係るピアシ
ング端子について図1から図5を用いて説明する。図1
は、ピアシング端子が接続される平形ケーブルの外観斜
視図である。この種の平形ケーブル1は、いわゆるFF
C(フレキシブルフラットケーブル)と呼ばれるもの
で、例えば、自動車の天井、ルーフライニング、ドア、
シート等の内側等、非常に隙間の少ない場所での配線に
用いられるものである。
【0021】平形ケーブル1は、銅箔等からなる平形導
体2が所定間隔を開けて平行に配設され、ポリエチレン
テレフタレート等の絶縁性の樹脂からなる絶縁シート3
により表裏両側から挟着されることにより、全体として
可撓性を有するリボン形状に形成されている。
【0022】図2は、本発明の第1実施形態に係るピア
シング端子の外観斜視図である。ピアシング端子4(こ
の場合メス型)は、銅、或いは銅合金等からなる板状の
導電性部材を加工して形成されており、図略の相手側端
子(オス型)が嵌合接続される嵌合部5と、この嵌合部
5の底面から後方に所定長さ延出され、上記平形ケーブ
ル1の平形導体2よりも幅狭に形成された断面略U字状
の基部6と、この基部6の左右両側からそれぞれ上方に
向かって立設された導体接続部7とを備えている。尚、
嵌合部5の内部には、図略の相手側端子のタブ状の挿入
部が挿入され、この挿入された挿入部と接触導通可能な
弾性接触片8が設けられている。
【0023】導体接続部7は、長さ方向に沿って互い違
いに位置するように所定の間隔をおいて立設されてお
り、その先端部9は平形ケーブル1を平形導体2ごと突
き刺すことができるように尖鋭に形成されている。尚、
ここでは、基部6の左右両側からそれぞれ3つずつ合計
6つの導体接続部7が立設されたものを例示している。
この導体接続部7の数は、接続される平形ケーブル1の
平形導体2との接続仕様(電気的特性、機械的強度等)
に応じて種々の変更が可能なものであり、その数は特に
限定されるものではないが、少なくとも基部6の左右両
側から1つずつ立設されていることが必要である。
【0024】そして、導体接続部7の基端部より僅かに
上方の部位、すなわち、貫通される平形ケーブル1の平
形導体2と接触する部位の一部又は全部(貫通後の平形
ケーブル1が導体接続部7近傍で浮き上がり状態となる
ことを予め見込んだ位置)には、粗面部10が形成され
ている。この粗面部10は、貫通される平形ケーブル1
(平形導体2)に対する引っ掛かり抵抗として作用し、
平形ケーブル1(平形導体2)の下方への位置ずれを防
止するためのものである。
【0025】この際、粗面部10は、上記部位のみだけ
でなく、導体接続部の全体に亘って形成されていても良
く、特に限定されるものではない。好ましくは、平形ケ
ーブル1に容易に突き刺すことができる観点から、最終
的に平形導体2と接触する部位の一部又は全部にのみ形
成されていることが好ましい。
【0026】また、粗面部10は、図2に示すように、
導体接続部7の内側面及び外側面の両面に形成されてい
ても良いし、或いは内側面又は外側面のいずれか一方面
に形成されていても良く、特に限定されるものではない
が、平形ケーブル1(平形導体2)に対する引っ掛かり
抵抗を増大させ、平形ケーブル1(平形導体2)の下方
への移動を効果的に抑制する観点から、導体接続部7の
内側面及び外側面の両面に形成されていることが好まし
い。そしてまた、すべての導体接続部7に粗面部10が
形成されていても良いし、或いは一部の導体接続部7に
粗面部10が形成されていても良い。
【0027】このような粗面部10を形成するに当たっ
ては、乾式又は湿式のブラスト加工により無数の凹凸を
形成したり、研磨材等による研磨手段により細かな引っ
掻き傷等を形成するといった物理的な粗面化処理手段に
より粗面部10を形成しても良いし、また、化学薬品を
用いたエッチング等といった化学的な粗面化処理手段に
より粗面部10を形成しても良く、その粗面化処理手段
は特に限定されるものではない。好ましくは、容易に無
数の凹凸を形成することができる観点から、サンドブラ
スト加工又は研磨手段による研磨加工によるのが好まし
い。
【0028】次に、上記構成を備えたピアシング端子4
の平形ケーブル1への接続手順について説明する。図3
に示すように、平形ケーブル1の平形導体2にピアシン
グ端子4の基部6を合わせつつ、この基部6の左右両側
の導体接続部7の上方に平形ケーブル1の端末部を配置
する。この状態では、導体接続部7は平形導体2に対し
て直交する方向にある。
【0029】そして、ピアシング端子4を平形ケーブル
1の下側から押圧することにより、導体接続部7を平形
導体2に貫通させる。これにより導体接続部7が平形ケ
ーブル1の下面側から平形導体2の左右の側縁の少し内
側の位置に刺し込まれて上面側に貫通される。
【0030】この際、図5に示すように、貫通された平
形ケーブル1は、導体接続部7の基端部を含む水平面を
基準に見た場合、粗面部10近傍が最も高く、粗面部1
0から距離が離れるにつれて徐々に平形ケーブルの高さ
が低くなるという、断面略山状の形状になっている。す
なわち、貫通された平形ケーブル1の平形導体2と導体
接続部7の粗面部10との接触位置は、導体接続部7の
基端部を含む水平面内には位置しておらず、その水平面
よりも高い位置において浮き上がった状態となってお
り、この状態において導体接続部7の粗面部10と平形
ケーブル1の平形導体2とが接触導通状態になってい
る。
【0031】尚、平形ケーブル1にピアシング端子4を
接続する場合、良好な電気的接続を得る観点から、平形
ケーブル1の平形導体2とピアシング端子4の導体接続
部7とが互いに清浄面同士の接続となるように接触導通
されるのが好ましく、また、酸化を防止する観点から、
外部からの空気が入らないくらい気密な状態で接続され
ることが好ましい。
【0032】他方、平形ケーブル1を貫通した導体接続
部7の先端部9は、平形ケーブル1を介して導体接続部
7に対向配置される治具(図示されない)の当接面(凹
面)に当接し、更にピアシング端子4を下側から押圧し
ていくと、導体接続部7の先端部9は、治具の当接面に
案内され、図4及び図5に示すように、導体接続部7の
先端部9が平形ケーブル1の表面に向けられた状態に加
締められる。
【0033】この際、治具の当接面としては種々の形状
を選択することができる。例えば、当接面の形状を略半
円筒状とし、更に導体接続部7の先端部9が当接面に当
接した際における導体接続部7の外側方向に所定の隙間
を設けた場合には、導体接続部7は一旦外側に押し広げ
られた後、内側に折り曲げられて加締められる。そのた
め、加締め後の導体接続部7の外側が平形導体2の破断
面に押圧された状態となり、導体接続部7の外側におけ
る接圧力を増大させるように接続することができる。
【0034】他にも例えば、上記において導体接続部7
の先端部9が当接面に当接した際における導体接続部7
の外側方向に隙間を設けず、導体接続部7の内側方向に
傾斜した傾斜面を形成した場合には、導体接続部7は初
めから内側に折り曲げられて加締められる。そのため、
加締め後の導体接続部7の内側が平形導体2の破断面に
押圧された状態となり、導体接続部7の内側における接
圧力を増大させるように接続することができる。
【0035】尚、上記ピアシング端子4の導体接続部7
の加締め方法は、特に限定されるものではなく、治具の
当接面の形状を種々選択して導体接続部7の加締めを行
うことができることは言うまでもない。
【0036】以上のようにして、平形ケーブル1の端末
部にピアシング端子4の導体接続部7が貫通されるとと
もに、導体接続部7の粗面部10と貫通された平形ケー
ブル1の平形導体2とが接触導通状態となり、導体接続
部7が加締められて両者の接続が完了する。
【0037】上記本発明に係るピアシング端子によれ
ば、導体接続部の内側面及び外側面の平形ケーブルの平
形導体と接触する部位の一部又は全部に、粗面化処理手
段により粗面部が形成されているので、粗面部における
表面積が増大し、導体接続部に貫通された平形ケーブル
(平形導体)の引っ掛かり抵抗が増大する。そのため、
例え振動等が作用した場合であっても、平形ケーブル
(平形導体)が次第に下方へ移動してしまうことを抑制
することができる。
【0038】したがって、酸化被膜で覆われた導体接続
部の部位と平形導体とが接触することがなく、良好な電
気的接続状態を長期に亘って維持することが可能とな
り、平形ケーブルの平形導体とピアシング端子の導体接
続部との接続信頼性を向上させることが可能となる。
【0039】また、平形ケーブルの長手方向に沿ってピ
アシング端子の基部の左右両側から導体接続部が互い違
いに複数立設されているので、基部の幅をより狭く(挟
ピッチ化)することができ、平形ケーブルの平形導体の
幅をより狭くした場合であっても接続することができ
る。そしてまた、本発明に係るピアシング端子において
は、導体接続部に粗面部が形成されているので、平形ケ
ーブルの長手方向における導体接続部の数が従来のピア
シング端子に比較して少ない場合であっても、十分な接
続信頼性を確保することが可能となる。
【0040】これにより、従来のピアシング端子に比較
して、ピアシング端子の幅方向及び長手方向の寸法を小
さく設計することが可能となり、小型化を図ることも可
能となる。
【0041】次に本発明の第2実施形態に係るピアシン
グ端子について図6から図8を用いて説明する。尚、ピ
アシング端子が接続される平形ケーブルは、上述したも
のと同様であるのでその説明については省略する。
【0042】図6は、本発明の第2実施形態に係るピア
シング端子の外観斜視図である。ピアシング端子11
(この場合メス型)は、上述したピアシング端子4とほ
ぼ同様の構成となっている。すなわち、図略の相手側端
子(オス型)が嵌合接続される嵌合部5と、この嵌合部
5の底面から後方に所定長さ延出され、平形ケーブル1
の平形導体2よりも幅狭に形成された基部12とを備え
ており、この基部12の左右両側には、対向した複数対
の導体接続部13が上方に向かって立設されている。
【0043】尚、ここでは、基部12の左右両側から3
対の導体接続部13が対向立設されたものを例示してい
る。この導体接続部13の対の数は、接続される平形ケ
ーブル1の平形導体2との接続仕様(電気的特性、機械
的強度等)に応じて種々の変更が可能なものであり、そ
の対の数は特に限定されるものではない。
【0044】そして、導体接続部13の基端部より僅か
に上方の部位、すなわち、貫通される平形ケーブル1の
平形導体2と接触する部位の一部又は全部(貫通後の平
形ケーブル1が導体接続部13近傍で浮き上がり状態と
なることを予め見込んだ位置)には、粗面部14が形成
されている。尚、粗面部14の詳細については、上述し
たものと同様であるのでその説明は省略する。
【0045】次に、上記構成を備えたピアシング端子1
1の平形ケーブル1への接続手順について説明すると、
平形ケーブル1の平形導体2にピアシング端子11の基
部12を合わせつつ、この基部12の左右両側の導体接
続部13の上方に平形ケーブル1の端末部を配置し、ピ
アシング端子11を平形ケーブル1の下側から押圧する
ことにより、導体接続部13を平形導体2に貫通させ
る。これにより導体接続部13が平形ケーブル1の下面
側から平形導体2の左右の側縁の少し内側の位置に刺し
込まれて上面側に貫通される。
【0046】そして平形ケーブル1を貫通した導体接続
部13の先端部15は、平形ケーブル1を介して導体接
続部13に対向配置される治具(図示されない)の当接
面(凹面)に当接し、更にピアシング端子11を下側か
ら押圧していくと、導体接続部13の先端部15は、治
具の当接面に案内されて内側に丸め込まれ、図7及び図
8に示すように、導体接続部13の先端部15が平形ケ
ーブル1の表面に向けられた状態に加締められて接続が
完了する。
【0047】この場合も、図8に示すように、貫通され
た平形ケーブル1は、導体接続部13の基端部を含む水
平面を基準に見た場合、粗面部14近傍が最も高く、粗
面部14から距離が離れるにつれて徐々に平形ケーブル
の高さが低くなるという、断面略山状の形状になってい
る。すなわち、貫通された平形ケーブル1の平形導体2
と導体接続部13の粗面部14との接触位置は、導体接
続部13の基端部を含む水平面内には位置しておらず、
その水平面よりも高い位置において浮き上がった状態と
なっており、この状態において導体接続部13の粗面部
14と平形ケーブル1の平形導体2とが接触導通状態に
なっている。
【0048】尚、この図8においては、導体接続部13
は一旦外側に押し広げられた後、内側に折り曲げられて
加締められた状態を示しているが、それ以外にも、導体
接続部13は初めから内側に傾斜するように折り曲げら
れて加締められても良く、その加締め方法は、特に限定
されるものではない。
【0049】上記本発明に係るピアシング端子によれ
ば、導体接続部の内側面及び外側面の平形ケーブルの平
形導体と接触する部位の一部又は全部に、粗面化処理手
段により粗面部が形成されているので、粗面部における
表面積が増大し、導体接続部に貫通された平形ケーブル
(平形導体)の引っ掛かり抵抗が増大する。そのため、
例え振動等が作用した場合であっても、平形ケーブル
(平形導体)が次第に下方へ移動してしまうことを抑制
することができる。
【0050】したがって、酸化被膜で覆われた導体接続
部の部位と平形導体とが接触することがなく、良好な電
気的接続状態を長期に亘って維持することが可能とな
り、平形ケーブルの平形導体とピアシング端子の導体接
続部との接続信頼性を向上させることが可能となる。
【0051】また、平形ケーブルの長手方向に沿ってピ
アシング端子の基部の左右両側から導体接続部が対向し
て複数対立設されており、この導体接続部に粗面部が形
成されているので、導体接続部の対の数が従来のピアシ
ング端子に比較して例え少ない場合であっても、十分な
接続信頼性を確保することが可能となる。したがって、
従来のピアシング端子に比較して、ピアシング端子の長
手方向の寸法をより小さく設計することも可能となり、
これにより小型化を図ることも可能となる。
【0052】以上本発明の実施の形態について説明した
が、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものでは
なく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可
能であることは勿論である。例えば、上記実施の形態に
おいては、ピアシング端子を接続する平形ケーブルとし
て、FFC(フレキシブルフラットケーブル)を用いて
説明したが、他にも、FPC(フレキシブルプリント回
路板)等の平形導体を有する平形ケーブルにも適用可能
なものであり、特に限定されるものではない。
【0053】また、上記実施の形態においては、ピアシ
ング端子の基部の左右両側に立設した導体接続部を平形
ケーブルの平形導体にすべて貫通させたが、左右どちら
か片側の導体接続部のみを平形ケーブルの平形導体に貫
通させるようにして用いても良く、特に限定されるもの
ではない。
【0054】また、上記実施の形態においては、メス型
形状のピアシング端子を例示したが、オス型形状のピア
シング端子とすることが可能なものであり、他にも、ボ
ルト等による締結手段を挿通可能な挿通孔が形成された
締結部としても良く、特に限定されるものではない。
【0055】また、上記実施の形態においては、平形ケ
ーブルにおける1つの平形導体に1つのピアシング端子
を接続した例について示したが、他の平形導体にも同様
にしてピアシング端子を接続することができるものであ
ることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】本発明に係るピアシング端子によれば、
ピアシング端子の導体接続部の内側面及び/又は外側面
の少なくとも平形導体と接触する部位の一部又は全部に
粗面化処理手段により粗面部が形成されているので、粗
面部における表面積が増大し、導体接続部に貫通された
平形ケーブル(平形導体)の引っ掛かり抵抗が増大す
る。そのため、例え振動等が作用した場合であっても、
平形ケーブル(平形導体)の下方へのずれを防止するこ
とができる。
【0057】したがって、平形ケーブルの平形導体とピ
アシング端子の導体接続部との接続において初期の接続
状態を保つことができることから、平形ケーブル(平形
導体)の下方へのずれによって、酸化被膜で覆われた導
体接続部の部位と平形導体とが接触することがなく、良
好な電気的接続状態を長期に亘って維持することが可能
となり、平形ケーブルの平形導体とピアシング端子の導
体接続部との接続信頼性を向上させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るピアシング端子が接続される
平形ケーブルの外観斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係るピアシング端
子の外観斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係るピアシング端
子を平形ケーブルの端末部に接続する様子を示した外観
斜視図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係るピアシング端
子を平形ケーブルに接続した様子を示した外観斜視図で
ある。
【図5】 図4における断面A−Aを示した断面図で
ある。
【図6】 本発明の第2実施形態に係るピアシング端
子の外観斜視図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るピアシング端
子を平形ケーブルに接続した様子を示した外観斜視図で
ある。
【図8】 図7における断面B−Bを示した断面図で
ある。
【図9】 従来のピアシング端子の外観斜視図であ
る。
【図10】 従来のピアシング端子を平形ケーブルに接
続した様子を接続部分の拡大図と共に示した外観斜視図
である。
【図11】 従来のピアシング端子の接続断面を示した
断面図である。
【符号の説明】
1 平形ケーブル 2 平形導体 4 ピアシング端子 6 基部 7 導体接続部 10 粗面部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 浩孝 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内 Fターム(参考) 5E012 AA22 AA43 AA50 5E077 BB05 BB13 BB38 DD11 FF01 FF30 JJ15 JJ25 JJ30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続される平形ケーブルの長手方向に沿
    って延びる平形導体の幅よりも狭く形成された基部と、
    この基部の左右両側から立設された導体接続部とを備
    え、該導体接続部を前記平形ケーブルに貫通させて前記
    平形導体と接触導通させてなるピアシング端子であっ
    て、前記導体接続部の内側面及び/又は外側面の少なく
    とも前記平形導体と接触する部位の一部又は全部には、
    粗面化処理手段により粗面部が形成されていることを特
    徴とするピアシング端子。
  2. 【請求項2】 前記粗面化処理手段は、ブラスト加工又
    は研磨手段による研磨加工であることを特徴とする請求
    項1に記載のピアシング端子。
  3. 【請求項3】 前記導体接続部は、前記平形ケーブルの
    長手方向に沿って前記基部の左右両側から互い違いに複
    数立設されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のピアシング端子。
  4. 【請求項4】 前記導体接続部は、前記平形ケーブルの
    長手方向に沿って前記基部の左右両側から対向して複数
    対立設されていることを特徴とする請求項1又は2に記
    載のピアシング端子。
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