JP2003113848A - 軸受装置の製造方法および軸受装置 - Google Patents

軸受装置の製造方法および軸受装置

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JP2003113848A
JP2003113848A JP2001311163A JP2001311163A JP2003113848A JP 2003113848 A JP2003113848 A JP 2003113848A JP 2001311163 A JP2001311163 A JP 2001311163A JP 2001311163 A JP2001311163 A JP 2001311163A JP 2003113848 A JP2003113848 A JP 2003113848A
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axial
shaft body
caulking
bearing device
inner ring
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Kazuhisa Toda
一寿 戸田
Shinichiro Kashiwagi
信一郎 柏木
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸受装置に備える複列転がり軸受の一対の内輪
それぞれに対して十分な軸力をバランスよく付与できる
ようにする。 【解決手段】単一の外輪10と2つ一対の内輪8,9と
の間に複数の玉11を2列で介装した複列転がり軸受2
を、軸部3の軸方向他端側から外装して、一方の内輪8
を軸部3のフランジ5に対して突き当てる。そして、フ
ランジ5に対して2つの内輪8,9を押し付けるよう他
方の内輪9に対して軸方向から所定のアキシャル荷重P
2で押圧した状態で、軸部3の円筒部6をかしめて、こ
のかしめ部7とフランジ5とで複列転がり軸受2を挟
む。このかしめ工程において、かしめにより付与するア
キシャル荷重P1と前記アキシャル荷重P2との関係
を、P2/P1=0.33〜0.88に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複列転がり軸受を
備えた軸受装置の製造方法および軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば車両用軸受装置として、図
6に示すようなものがある。図例の車両用軸受装置は、
自動車などの従動輪に用いられるものであり、1はハブ
ホイール、2は複列転がり軸受である。
【0003】上記ハブホイール1に対する複列転がり軸
受2の結合の仕方としては、ハブホイール1の車両イン
ナ側端部に対してナット30を螺合することにより、ナ
ット30とハブホイール1のフランジ5とで複列転がり
軸受2の一対の内輪8,9を軸方向から挟む状態にして
いる。
【0004】これに対し、上記ナットを用いないように
して製造方法を簡易とするために、実施形態で提示した
図1のように、ハブホイール1の車両インナ側端部に円
筒部を設け、この円筒部をローリングかしめなどで径方
向外向きに屈曲変形させて、複列転がり軸受2の車両イ
ンナ側の内輪9の端面に対してかしめつけることによ
り、かしめ部7とフランジ5とで複列転がり軸受2の一
対の内輪8,9を軸方向から挟む構造にしたものがあ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記図1に示した例で
は、複列転がり軸受2の一対の内輪8,9のうち、車両
アウタ側の内輪8に対して十分な軸力を付与できない。
【0006】これは、かしめによるアキシャル荷重が、
車両インナ側の内輪9に対して直接付与できるものの、
車両アウタ側の内輪8に対して車両インナ側の内輪9を
介して間接的に付与されるようになっているからと言え
る。
【0007】このような場合には、車両用軸受装置にお
いて最も応力が集中しやすいハブホイール1のフランジ
5の付け根部分1bを強化するように設計する必要があ
り、ここに改良の余地がある。
【0008】このような事情に鑑み、本発明は、軸受装
置に備える複列転がり軸受の一対の内輪それぞれに対し
て十分な軸力をバランスよく付与できるようにする製造
方法の提供を目的としている。また、本発明は、軸体に
結合される複列転がり軸受の一対の内輪それぞれに対し
て十分な軸力をバランスよく付与した軸受装置の提供を
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の軸受装置の製造
方法は、請求項1に示すように、軸方向一端側に径方向
外向きに隆起する隆起部を有するとともに軸方向他端側
に円筒部を有する軸体の外周に対して、単一の外輪と一
対の内輪との間に2列の転動体群を介装した構成の複列
転がり軸受を配設し、前記軸体の円筒部を径方向外向き
に屈曲変形させて前記片方の内輪外端面にかしめつける
ことにより、このかしめ部と前記隆起部とで複列転がり
軸受を軸方向で挟む構造としてなる軸受装置を製造する
方法であって、前記軸体の軸方向他端側から複列転がり
軸受を外装して、複列転がり軸受に備える一対の内輪の
うち一方を軸体の隆起部に対して突き当てる工程と、前
記他方の内輪に対して所定のアキシャル荷重P2を付与
することにより、前記軸体の隆起部に対して前記一対の
内輪を押し付けた状態で、前記軸体の円筒部を径方向外
向きに屈曲変形させて前記他方の内輪外端面に対してか
しめつけることにより前記他方の内輪にアキシャル荷重
P1を付与するかしめ工程とを含み、前記軸体の隆起部
側に位置する内輪に対して発生する軸力Aと、かしめ部
側に位置する内輪に対して発生する軸力Bとの関係を、
A/B≧0.7に設定している。
【0010】本発明の軸受装置の製造方法は、請求項2
に示すように、上記請求項1において、前記かしめ工程
では、前記軸体の軸方向一端側において前記かしめによ
り付与するアキシャル荷重P1の作用方向に正対する領
域にかしめ受け治具をあてがった状態とするとともに、
前記かしめによるアキシャル荷重P1と前記アキシャル
荷重P2との関係を、P2/P1=0.33〜0.88
に設定している。
【0011】本発明の軸受装置の製造方法は、請求項3
に示すように、上記請求項1において、前記かしめ工程
では、前記軸体の軸方向一端側において前記かしめによ
り付与するアキシャル荷重P1の作用方向に正対する領
域以外の領域にかしめ受け治具をあてがった状態とする
とともに、前記かしめによるアキシャル荷重P1と前記
アキシャル荷重P2との関係を、P2/P1=0.4〜
0.8に設定している。
【0012】本発明の軸受装置は、請求項4に示すよう
に、軸方向一端側に径方向外向きに隆起する隆起部を有
するとともに軸方向他端側に円筒部を有する軸体の外周
に対して、単一の外輪と一対の内輪との間に2列の転動
体群を介装した構成の複列転がり軸受を配設し、前記軸
体の円筒部を径方向外向きに屈曲変形させて前記片方の
内輪外端面にかしめつけることにより、このかしめ部と
前記隆起部とで複列転がり軸受を軸方向で挟む構造とし
てなるもので、前記軸体の隆起部に前記2つの内輪を押
し付けた状態で、前記軸体の円筒部を径方向外向きに屈
曲変形させて前記他方の内輪外端面に対してかしめつけ
ることにより、前記軸体に対して複列転がり軸受が結合
されており、前記軸体の隆起部側に位置する内輪に対し
て発生する軸力Aと、前記かしめ部側に位置する内輪に
対して発生する軸力Bとの関係が、A/B≧0.7に設
定されている。
【0013】以上、要するに、本発明の製造方法では、
複列転がり軸受の2つの内輪を軸体の隆起部側へ押し付
けた状態にしておいて、軸体の円筒部をかしめるように
している。これにより、隆起部側の内輪と、かしめ側の
内輪との両方に対して十分な軸力をバランスよく付与で
きるようになるので、一対の内輪と軸体とが密接して構
造物としてみたときにほぼ同体になって、特に軸体と隆
起部との付け根部分の強度が向上する。
【0014】本発明の軸受装置では、一対の内輪の個々
に付与される軸力A,Bの比を特定することにより、十
分な軸力をバランスよく付与した構造にしている。これ
により、一対の内輪と軸体とが密接して構造物としてみ
たときにほぼ同体になっているので、特に軸体と隆起部
との付け根部分の強度は向上している。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係る車両用軸
受装置の構成を図1に基づいて説明する。
【0016】図1は、車両用軸受装置の縦断側面図であ
る。尚、図1において左側は車両アウタ側、右側は車両
インナ側を示している。
【0017】図1の車両用軸受装置は、従動輪用として
のハブホイール1と複列転がり軸受2とを備えている。
【0018】ハブホイール1は、円柱形の軸部3の車両
アウタ側軸端に、径方向外向きに延びるフランジ5を設
けた構成である。この構成において、軸部3は請求項に
記載の軸体に、また、フランジ5は請求項に記載の隆起
部に相当する。
【0019】ハブホイール1のフランジ5の円周方向数
箇所には、車輪、ブレーキディスクロータなどを取り付
けるためのボルト16の挿通孔5aが形成されている。
また、ハブホイール1の車両アウタ側端部には、車輪や
ブレーキディスクロータの中心孔が嵌合される円筒部4
が設けられている。
【0020】複列転がり軸受2は、単一の外輪10と2
つ一対の内輪8,9との間に、冠型保持器12で保持し
た複数の玉11を2列で介装し、軸方向両端に潤滑油の
漏れを防ぐとともに外部からの異物の侵入を防ぐシール
21,22を嵌着して構成されており、ハブホイール1
の軸部3の外周面に装着されている。
【0021】そして、ハブホイール1の軸部3の車両イ
ンナ側の円筒部が径方向外向きに屈曲変形させられて、
内輪9の外端面にかしめ部7としてかしめつけられてお
り、このかしめ部7とフランジ5とで複列転がり軸受2
を軸方向で挟むことによって、ハブホイール1と複列転
がり軸受2を一体的に結合するようになっている。
【0022】このような構成の車両用軸受装置では、複
列転がり軸受2に備える2つの内輪8,9個々に対し
て、十分な軸力をバランスよく付与させることが望まし
い。
【0023】そこで、ハブホイール1において、フラン
ジ5側に配置される内輪8に対して発生する軸力Aと、
かしめ部7側に配置される内輪9に対して発生する軸力
Bとの関係について、本願発明者らは、A/B≧0.7
に特定すればよいことを知見した。この根拠について
は、以下で説明する実験データに基づいている。
【0024】また、上記条件を満足させるには、上記ハ
ブホイール1の軸部3における車両インナ側の円筒部6
をかしめるときの作業を工夫すればよい。以下、上記条
件を満足させた車両用軸受装置を製造する方法につい
て、詳細に説明する。なお、この製造方法としては、2
パターンあるので、実施形態1,2として順に説明す
る。
【0025】最初に、実施形態1に係る製造方法につい
て、図2および図3を用いて説明する。
【0026】図2は実施形態1のかしめ工程前における
車両用軸受装置の縦断側面図、図3は実施形態1のかし
め工程中における車両用軸受装置の縦断側面図である。
【0027】まず、ハブホイール1の軸部3に対して複
列転がり軸受2を仮組みしてから、図2に示すように、
作業台上にハブホイール1のフランジ5側を下にした姿
勢で配置する。
【0028】この状態において、ハブホイール1の軸部
3における車両インナ側の円筒部6をローリングかしめ
法により径方向外向きに屈曲変形させて車両インナ側の
内輪9の端面に対してかしめつけるのであるが、ハブホ
イール1の軸部3における車両アウタ側の円筒部4の内
周部分に対して円柱形のかしめ受け治具14をあてがう
ようにする。このとき、かしめ受け治具14のかしめ受
け面15は、ハブホイール1の車両インナ側の円筒部6
をかしめるときに付与するアキシャル荷重P1の作用方
向に正対する領域Hにあてがわれている。
【0029】このように準備した後、まず、車両インナ
側の内輪9の端面に対して所定のアキシャル荷重P2を
付与することにより、2つの内輪8,9をフランジ5に
対して押し付ける。
【0030】この状態において、図3に示すように、ハ
ブホイール1の車両インナ側の円筒部6に対してかしめ
工具90を当接させて、ローリングかしめする。これに
より、ハブホイール1の車両インナ側の円筒部6が徐々
に径方向外向きに屈曲変形されて、前記円筒部6がかし
め部7となって車両インナ側の内輪9の端面に対してか
しめつけられる。これで、かしめ部7とフランジ部5と
で2つの内輪8,9が軸方向から挟まれることになり、
両内輪8,9に対して所定の軸力A,Bが付与された状
態で、ハブホイール1に対して複列転がり軸受2が結合
される。この後、複列転がり軸受2の車両インナ側にシ
ール22を装着して、車両用軸受装置が完成する。
【0031】ところで、上記かしめ過程において、前記
円筒部6を屈曲変形させることに伴い、車両インナ側の
内輪9の端面に対して前記円筒部6がかしめ部7となっ
て押し付けられ始めると、車両インナ側の内輪9に対し
てかしめにより発生するアキシャル荷重P1が付与され
る。
【0032】以上説明したような形態でかしめを行うの
であるが、車両アウタ側つまりハブホイール1のフラン
ジ5側に配置される内輪8に対して発生する軸力Aと、
車両インナ側つまりハブホイール1のかしめ部7側に配
置される内輪9に対して発生する軸力Bとの関係を、A
/B≧0.7に設定するには、上記アキシャル荷重P
1,P2の関係を、P2/P1=0.33〜0.88に
設定すればよい。
【0033】ここで、上記アキシャル荷重比P2/P1
を0.33〜0.88に特定した根拠について、実験に
より調べているので、説明する。
【0034】この実験は、上述した製造方法において、
アキシャル荷重P1、P2をいろいろ変えたときの軸力
比A/Bと、車両用軸受装置の寿命比を調べている。ま
た、軸力A,Bの測定は、歪みゲージを用いるが、この
歪みゲージは内輪8,9の軌道面に直接貼り付ける形態
としている。さらに、寿命比は、従来例の図6に示した
ナット結合タイプの車両用軸受装置の寿命を基準として
対比したものであり、この従来例と同等の場合に寿命比
を「1」としている。
【0035】結果としては、表1に示すように、寿命比
が「1」以上になるものは、アキシャル荷重比P2/P
1が0.33〜0.88であり、また、その場合に、軸
力比A/Bが0.7以上であることが判る。
【0036】以上説明したように、かしめ工程につい
て、かしめ中に2つの内輪8,9に対して与圧(アキシ
ャル荷重P2)をかける形態にするとともに、かしめに
より付与するアキシャル荷重P1と前記アキシャル荷重
P2の比P2/P1を0.33〜0.88に設定すれ
ば、軸力比A/Bを0.7以上に設定することができ
る。
【0037】そして、軸力比A/Bを0.7以上に設定
すれば、ハブホイール1に対して複列転がり軸受2を結
合した状態で、最も応力が集中しやすい場所、つまりハ
ブホイール1においてフランジ5の付け根部分1bの強
度が向上することになり、十分な寿命が得られることに
なる。前記付け根部分1bの強度が向上する理由として
は、軸力比A/Bを0.7以上に設定することで、2つ
の内輪8,9がハブホイール1に対して密接して、構造
物としてみたときにほぼ同体になるからであると推定さ
れる。
【0038】したがって、本実施形態の車両用軸受装置
では、従来例のように上記付け根部分1bを厚肉設計す
るなどして過剰に強化する必要がなくなり、無駄な材料
コストや重量の増加を防げるようになり、好ましい。
【0039】次に、実施形態2に係る製造方法につい
て、図4を用いて説明する。図4は実施形態2のかしめ
工程中における車両用軸受装置の縦断側面図である。
【0040】実施形態2の製造方法は、かしめ工程にお
いてかしめ受け治具14をあてがう位置とアキシャル荷
重比P2/P1とを実施形態1と相違させており、それ
以外は、実施形態1の製造方法と同じである。したがっ
て、ここでは、同じ点についての説明を省略し、前記異
なる点についてのみ説明する。
【0041】かしめ工程におけるかしめ受け治具24の
あてがう位置は、図4に示すように、フランジ5の車両
アウタ側の面である。このとき、前記かしめ受け治具2
4のかしめ受け面25は、ハブホイール1の車両インナ
側の円筒部6をかしめるときに発生するアキシャル荷重
P1の作用方向に正対する領域H以外の領域にあてがわ
れる。
【0042】かしめ工程におけるアキシャル荷重比P2
/P1については、車両アウタ側つまりハブホイール1
のフランジ5側に配置される内輪8に対して発生する軸
力Aと、車両インナ側つまりハブホイール1のかしめ部
7側に配置される内輪9に対して発生する軸力Bとの関
係を、A/B≧0.7に設定するために、アキシャル荷
重比を、P2/P1=0.4〜0.8に設定すればよ
い。
【0043】ここで、前記アキシャル荷重比P2/P1
を0.4〜0.8に特定した根拠について、実験により
調べているので、説明する。
【0044】この実験は、実施形態1の実験と同様な方
法により、アキシャル荷重P1、P2をいろいろ変えた
ときの軸力比A/Bと、車両用軸受装置の寿命比を調べ
ている。
【0045】結果としては、表2に示すように、寿命比
が「1」以上になるものは、アキシャル荷重P2/P1
が0.4〜0.8であり、また、その場合に、軸力比A
/Bを0.7以上であることが判る。
【0046】以上説明したように、かしめ工程につい
て、かしめ中に2つの内輪8,9に対して与圧(アキシ
ャル荷重P2)をかける形態にするとともに、かしめに
より付与するアキシャル荷重P1と前記アキシャル荷重
P2の比P2/P1を0.4〜0.8に設定すれば、軸
力比A/B≧0.7に設定することができる。これによ
り、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
【0047】なお、上記実施形態1のかしめ受け治具1
4をあてがう位置の別実施形態としては、ハブホイール
1の車両インナ側の円筒部6をかしめるときに発生する
アキシャル荷重P1の作用方向に正対する領域Hであれ
ば、どこでもよく、図5に示すような、ハブホイール1
の車両アウタ側の円筒部4の端面にかしめ受け治具34
のかしめ受け面35をあてがった状態でかしめ工程を行
ってもよい。
【0048】
【発明の効果】請求項1から3の発明に係る軸受装置の
製造方法では、かしめ中に複列転がり軸受の2つの内輪
に対して与圧(アキシャル荷重P2)をかける形態にす
るとともに、かしめにより付与するアキシャル荷重P1
と前記アキシャル荷重P2の比P2/P1を特定してい
るから、前記2つの内輪個々に対して十分な軸力をバラ
ンスよく発生させることができる。これにより、2つの
内輪が軸体に密接して、構造物としてみたときにほぼ同
体となるといえるから、軸体において最も応力が集中し
やすい場所、つまり軸体において隆起部の付け根部分の
強度が向上することになり、十分な耐荷重性が得られる
ことになる。したがって、従来例のように上記付け根部
分を厚肉設計するなどして過剰に強化する必要がなくな
り、無駄な材料コストや重量の増加を防げるようになる
など、好ましい。
【0049】請求項4の発明に係る軸受装置は、軸体外
径に複列転がり軸受を配設して軸端の一端をかしめるこ
とにより複列転がり軸受を軸体に結合する構造におい
て、前記複列転がり軸受の2つの内輪個々に発生される
軸力の比A/Bを0.7以上に設定することにより、複
列転がり軸受の2つの内輪を軸体に対して密接させて、
構造物としてみたときにほぼ同体にしているから、軸体
に対して複列転がり軸受を結合した状態で、最も応力が
集中しやすい場所、つまり軸体において隆起部の付け根
部分の強度を向上させることができて、十分な耐荷重性
を確保できるようになる。したがって、従来例のように
上記付け根部分を厚肉設計するなどして過剰に強化する
必要がなくなり、無駄な材料コストや重量の増加を防げ
るようになるなど、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用軸受装置の縦断側面図
【図2】実施形態1のかしめ工程前の車両用軸受装置の
縦断側面図
【図3】実施形態1のかしめ工程中の車両用軸受装置の
縦断側面図
【図4】実施形態2のかしめ工程中の車両用軸受装置の
縦断側面図
【図5】実施形態1の別実施形態のかしめ工程中の車両
用軸受装置の縦断側面図
【図6】ナット結合タイプの車両用軸受装置の縦断側面
【符号の説明】
1 ハブホイール 2 複列転がり軸受 3 軸部 5 フランジ 6 円筒部 7 かしめ部 8 内輪 9 内輪 10 外輪 11 玉 14,24,34 かしめ受け治具 P1 アキシャル荷重 P2 アキシャル荷重 H 領域
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Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向一端側に径方向外向きに隆起する隆
    起部を有するとともに軸方向他端側に円筒部を有する軸
    体の外周に対して、単一の外輪と一対の内輪との間に2
    列の転動体群を介装した構成の複列転がり軸受を配設
    し、前記軸体の円筒部を径方向外向きに屈曲変形させて
    前記片方の内輪外端面にかしめつけることにより、この
    かしめ部と前記隆起部とで複列転がり軸受を軸方向で挟
    む構造としてなる軸受装置を製造する方法であって、 前記軸体の軸方向他端側から複列転がり軸受を外装し
    て、複列転がり軸受に備える一対の内輪のうち一方を軸
    体の隆起部に対して突き当てる工程と、 前記他方の内輪に対して所定のアキシャル荷重P2を付
    与することにより、前記軸体の隆起部に対して前記一対
    の内輪を押し付けた状態で、前記軸体の円筒部を径方向
    外向きに屈曲変形させて前記他方の内輪外端面に対して
    かしめつけることにより前記他方の内輪にアキシャル荷
    重P1を付与するかしめ工程とを含み、前記軸体の隆起
    部側に位置する内輪に対して発生する軸力Aと、かしめ
    部側に位置する内輪に対して発生する軸力Bとの関係
    を、A/B≧0.7に設定していることを特徴とする軸
    受装置の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の軸受装置の製造方法にお
    いて、 前記かしめ工程では、前記軸体の軸方向一端側において
    前記かしめにより付与するアキシャル荷重P1の作用方
    向に正対する領域にかしめ受け治具をあてがった状態と
    するとともに、 前記かしめによるアキシャル荷重P1と前記アキシャル
    荷重P2との関係を、P2/P1=0.33〜0.88
    に設定していることを特徴とする軸受装置の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の軸受装置の製造方法にお
    いて、 前記かしめ工程では、前記軸体の軸方向一端側において
    前記かしめにより付与するアキシャル荷重P1の作用方
    向に正対する領域以外の領域にかしめ受け治具をあてが
    った状態とするとともに、 前記かしめによるアキシャル荷重P1と前記アキシャル
    荷重P2との関係を、P2/P1=0.4〜0.8に設
    定していることを特徴とする軸受装置の製造方法。
  4. 【請求項4】軸方向一端側に径方向外向きに隆起する隆
    起部を有するとともに軸方向他端側に円筒部を有する軸
    体の外周に対して、単一の外輪と一対の内輪との間に2
    列の転動体群を介装した構成の複列転がり軸受を配設
    し、前記軸体の円筒部を径方向外向きに屈曲変形させて
    前記片方の内輪外端面にかしめつけることにより、この
    かしめ部と前記隆起部とで複列転がり軸受を軸方向で挟
    む構造としてなる軸受装置であって、 前記軸体の隆起部に前記2つの内輪を押し付けた状態
    で、前記軸体の円筒部を径方向外向きに屈曲変形させて
    前記他方の内輪外端面に対してかしめつけることによ
    り、前記軸体に対して複列転がり軸受が結合されてお
    り、 前記軸体の隆起部側に位置する内輪に対して発生する軸
    力Aと、前記かしめ部側に位置する内輪に対して発生す
    る軸力Bとの関係が、A/B≧0.7に設定されている
    ことを特徴とする軸受装置。
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