JP2003113210A - オレフィン重合用触媒 - Google Patents

オレフィン重合用触媒

Info

Publication number
JP2003113210A
JP2003113210A JP2002217757A JP2002217757A JP2003113210A JP 2003113210 A JP2003113210 A JP 2003113210A JP 2002217757 A JP2002217757 A JP 2002217757A JP 2002217757 A JP2002217757 A JP 2002217757A JP 2003113210 A JP2003113210 A JP 2003113210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
group
atom
catalyst
hafnium dichloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002217757A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ishihama
由之 石浜
Toshihiko Sugano
利彦 菅野
Manabu Mogi
学 茂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polychem Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polychem Corp filed Critical Japan Polychem Corp
Priority to JP2002217757A priority Critical patent/JP2003113210A/ja
Publication of JP2003113210A publication Critical patent/JP2003113210A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】下記成分[A]、成分[B]、成分[C]
及び、必要に応じて成分[D]を接触させて得られるオ
レフィン重合用触媒。 成分[A]:共役五員環配位子を有する周期律表第4〜
6族の遷移金属化合物 成分[B]:層状珪酸塩 成分[C]:少なくとも1個の活性水素を有する周期律
表第16族原子が5〜14員環構造内の1個の炭素原子
に直接結合し、かつ該環構造を形成する他の炭素原子に
炭素数1〜30の炭化水素基が少なくとも1個結合した
有機化合物 成分[D]:有機アルミニウム化合物 【効果】本発明の触媒は、高いオレフィン重合活性を有
するため、反応器中で速やかに粒子径が増大して、凝集
・付着といった微粉トラブルを低減でき、更には粒子破
砕を起こさないために、工業的な長期安定運転が実現で
きる。また、本発明の触媒は、高いオレフィン重合活性
を有するため、経済的に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はオレフィン重合用触
媒ならびに該触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法
に関する。更に詳しくは、周期律表第16族原子を含む
特定の構造を有する有機化合物を用いることにより、従
来よりも更に高い活性でオレフィン重合体が得られる、
オレフィン重合用触媒ならびに該触媒を用いたオレフィ
ンの重合方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】オレフィンを重合してオレフィン重合体
を製造するにあたり、(1)メタロセン化合物および
(2)イオン交換性層状化合物、無機珪酸塩等からなる
触媒を用いる方法が提案されている(特開平5−301
917号、同8−127613号公報等)。これらの触
媒を用いた重合方法では、従来のいわゆるメチルアルモ
キサンをシリカ、アルミナ等の無機酸化物もしくは有機
物等の担体に担持して用いる方法(特開昭60−350
07号、同61−31404号、同61−108610
号、同61−276805号、同61−296008号
公報等)と比較して遷移金属当たり、Al当たりだけで
なく、固体成分当たりの重合活性が高いものの、未だ十
分とは言えず、更なる改良が必要であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決し、オレフィン重合体をより高い活性で得ることの出
来るオレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィ
ンの重合方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的達
成のために鋭意検討した結果なされたもので、具体的に
は、請求項1に係る発明は、次の通りである。下記成分
[A]、成分[B]、成分[C]及び、必要に応じて成
分[D]を接触させて得られるオレフィン重合用触媒。 成分[A]:共役五員環配位子を有する周期律表第4〜
6族の遷移金属化合物 成分[B]:層状珪酸塩 成分[C]:少なくとも1個の活性水素を有する周期律
表第16族原子が5〜14員環構造内の1個の炭素原子
に直接結合し、かつ該環構造を形成する他の炭素原子に
炭素数1〜30の炭化水素基が少なくとも1個結合した
有機化合物 成分[D]:有機アルミニウム化合物
【0005】また、本発明は、上記のオレフィン重合用
触媒の存在下、オレフィンを単独重合または共重合させ
ることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法にも存
する。尚、本発明における原子の周期律は、1989年
にIUPACにより推奨された18族方式に基づくもの
である。
【0006】
【発明の実施の形態】成分[A] <共役五員環配位子を有する周期律表第4〜6族の遷移
金属化合物>本発明で用いられる成分[A]は、下記一
般式[1]、[2]、[3]又は[4]で表される化合
物である。 [式中、A及びA’は、同一又は異なる共役五員環構造
を有する配位子を、Qは2つの共役五員環配位子を任意
の位置で架橋する結合性基を、Mは周期律表第4〜6族
の遷移金属原子を、ZはMと結合している窒素原子、酸
素原子、ケイ素原子、リン原子またはイオウ原子を含む
配位子、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基を、
Q’は共役五員環配位子の任意の位置とZを架橋する結
合性基を、そしてXおよびYはMと結合した水素原子、
ハロゲン原子、炭化水素基、アルコキシ基、アミノ基、
リン含有炭化水素基またはケイ素含有炭化水素基を、そ
れぞれ示す。]
【0007】AおよびA’は共役五員環配位子であり、
これらは同一化合物内において同一でも異なっていても
よいことは前記したとおりである。この共役五員環配位
子の典型例としては、共役炭素五員環配位子、すなわち
シクロペンタジエニル基を挙げることができる。このシ
クロペンタジエニル基は水素原子を5個有するものであ
ってもよく、また、その誘導体、すなわちその水素原子
のいくつかが置換基で置換されているものであってもよ
い。
【0008】この置換基の一つの具体例は、炭素数1〜
20、好ましくは1〜12の炭化水素基であるが、この
炭化水素基は一価の基としてシクロペンタジエニル基と
結合していてもよく、またこれが複数存在するときにそ
のうちの2個がそれぞれ他端(ω−端)で結合してシク
ロペンタジエニル基の一部とともに環を形成していても
よい。後者の代表例として、2個の置換基がそれぞれの
ω−端で結合して当該シクロペンタジエニル基中の隣接
した2個の炭素原子を共有して縮合六員環を形成してい
るもの、すなわちインデニル基が挙げられる。また、縮
合六員環がシクロペンタジエニル基の共役位置に2個結
合したフルオレニル基、及び縮合七員環を形成している
アズレニル基が挙げられる。
【0009】従って、共役五員環配位子の典型例は、置
換又は非置換のシクロペンタジエニル基、インデニル基
またはフルオレニル基、アズレニル基ということができ
る。シクロペンタジエニル基の置換基としては、前記の
炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜12の炭化水素
基の他に、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭
素)、アルコキシ基(例えばC1〜C12のもの)、ケイ
素含有炭化水素基(例えばケイ素原子を−Si(R1
(R2)(R3)の形で含む炭素数1〜24程度の基)、
リン含有炭化水素基(例えば、リン原子を−P(R1
(R2)の形で含む炭素数1〜18程度の基)、窒素含
有炭化水素基(例えば、窒素原子を−N(R1)(R2
の形で含む炭素数1〜18程度の基)あるいはホウ素含
有炭化水素基(例えば、ホウ素原子を−B(R1
(R2)の形で含む炭素数1〜18程度の基)である。
これらの置換基が複数ある場合、それぞれの置換基は同
一であっても異なっていてもよい。
【0010】Qは、二つの共役五員環配位子間を任意の
位置で架橋する結合性基を、Q’は共役五員環配位子の
任意の位置とZ基を架橋する結合性基を表す。詳しく
は、QおよびQ’は、(イ)メチレン基、エチレン基、
イソプロピレン基、フェニルメチルメチレン基、ジフェ
ニルメチレン基、シクロヘキシレン基等の炭素数1〜2
0のアルキレン基、(ロ)シリレン基、ジメチルシリレ
ン基、フェニルメチルシリレン基、ジフェニルシリレン
基、ジシリレン基、テトラメチルジシリレン基等のシリ
レン基、(ハ)ゲルマニウム、リン、窒素、ホウ素ある
いはアルミニウムを含む炭化水素基、具体的には(CH
32Ge基、(C652Ge基、(CH3)P基、(C
65)P基、(C49)N基、(C65)N基、(CH
3)B基、(C49)B基、(C65)B基、(C
65)Al基、(CH3O)Al基等である。好ましい
ものは、アルキレン基およびシリレン基である。
【0011】Zは、Mと結合している窒素原子、酸素原
子、ケイ素原子、リン原子またはイオウ原子を含む配位
子、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。
Zとして好ましいものの具体例としては、酸素(−O
−)、イオウ(−S−)、炭素数1〜20、好ましくは
1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜20、好ましくは
1〜12のチオアルコキシ基、炭素数1〜40、好まし
くは1〜18のケイ素含有炭化水素基、炭素数1〜4
0、好ましくは1〜18の窒素含有炭化水素基、炭素数
1〜40、好ましくは1〜18のリン含有炭化水素基、
水素原子、塩素、臭素、炭素数1〜20の炭化水素基で
ある。
【0012】XおよびYは、各々水素、ハロゲン原子、
炭素数1〜20、好ましくは1〜10の炭化水素基、炭
素数1〜20、好ましくは1〜10のアルコキシ基、ア
ミノ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のリン含
有炭化水素基(具体的には、例えばジフェニルホスフィ
ン基)、あるいは炭素数1〜20、好ましくは1〜12
のケイ素含有炭化水素基(具体的には、例えばトリメチ
ルシリル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基)であ
る。XとYとは同一であっても異なってもよい。これら
のうちハロゲン原子、炭化水素基(特に炭素数1〜8の
もの)およびアミノ基が好ましい。
【0013】従って、本発明によるオレフィン重合用触
媒において、成分[A]として好ましい一般式[1]、
[2]、[3]又は[4]で表される化合物のうち、特
に好ましいものは下記内容のそれぞれの置換基を有する
ものである。A、A’=シクロペンタジエニル、n−ブ
チル−シクロペンタジエニル、ジメチル−シクロペンタ
ジエニル、ジエチル−シクロペンタジエニル、エチル−
n−ブチル−シクロペンタジエニル、エチル−メチル−
シクロペンタジエニル、n−ブチル−メチル−シクロペ
ンタジエニル、インデニル、2−メチル−インデニル、
2−メチル−4−フェニルインデニル、テトラヒドロイ
ンデニル、2−メチル−テトラヒドロインデニル、2−
メチル−ベンゾインデニル、4−ヒドロアズレニル、
2,4−ジメチルヘキサヒドロアズレニル、2−メチル
−4−フェニル−4H−アズレニル、2−メチル−4−
フェニル−ヘキサヒドロアズレニル(上記において、置
換基の位置としては、1位及び又は3位が好ましい。)
Q、Q’=エチレン、ジメチルシリレン、イソプロピリ
デン、Z=t−ブチルアミド、フェニルアミド、シクロ
ヘキシルアミド、X、Y=塩素原子、メチル、ジエチル
アミノ。
【0014】本発明において、成分[A]は、同一の一
般式で表される化合物群内において、および(または)
異なる一般式で表される化合物間において二種以上の化
合物の混合物として用いることができる。以下、MがH
f(ハフニウム)原子の場合について、具体的に化合物
を例示する。
【0015】(イ)一般式[1]で表される化合物、す
なわち結合性基Qを有せず共役五員環配位子を2個有す
るハフニウム化合物: (1)ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロ
リド、(2)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロリド、(3)ビス(ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロリド、(4)ビス(トリメ
チルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、
(5)ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロリド、(6)ビス(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(7)ビス(i
−プロピルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリ
ド、(8)ビス(n−ブチルシクロペンタジエニル)ハ
フニウムジクロリド、(9)ビス(t−ブチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(10)ビス
(エチル−n−ブチル−シクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、
【0016】(11)ビス(エチル−メチル−シクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(12)ビス
(n−ブチル−メチル−シクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、(13)(シクロペンタジエニル)
(n−ブチル−シクロペンタジエニル)ハフニウムジク
ロリド、(14)(シクロペンタジエニル)(エチル−
メチル−シクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリ
ド、(15)(n−ブチルシクロペンタジエニル)(ジ
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、
(16)ビス(インデニル)ハフニウムジクロリド、
(17)ビス(テトラヒドロインデニル)ハフニウムジ
クロリド、(18)ビス(2−メチルインデニル)ハフ
ニウムジクロリド、(19)ビス(2−メチルテトラヒ
ドロインデニル)ハフニウムジクロリド、(20)ビス
(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、
【0017】(21)ビス(シクロペンタジエニル)ハ
フニウムモノクロリドモノハイドライド、(22)ビス
(シクロペンタジエニル)メチルハフニウムモノクロリ
ド、(23)ビス(シクロペンタジエニル)エチルハフ
ニウムモノクロリド、(24)ビス(シクロペンタジエ
ニル)フェニルハフニウムモノクロリド、(25)ビス
(シクロペンタジエニル)ハフニウムジメチル、(2
6)ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウムジフェニ
ル、(27)ビス(シクロペンタジエニル)ハフニウム
ジネオペンチル、(28)ビス(シクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジハイドライド、(29)(シクロペン
タジエニル)(インデニル)ハフニウムジクロリド、
(30)(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハ
フニウムジクロリド、(31)(シクロペンタジエニ
ル)(アズレニル)ハフニウムジクロリド等、
【0018】(ロ)一般式[2]で表される化合物、す
なわち結合性基Q、例えば(ロ−1)Q=アルキレン基
のハフニウム化合物: (1)メチレンビス(インデニル)ハフニウムジクロリ
ド、(2)エチレンビス(インデニル)ハフニウムジク
ロリド、(3)エチレンビス(インデニル)ハフニウム
モノクロリドモノハイドライド、(4)エチレンビス
(インデニル)メチルハフニウムモノクロリド、(5)
エチレンビス(インデニル)ハフニウムモノメトキシド
モノクロリド、(6)エチレンビス(インデニル)ハフ
ニウムジエトキシド、(7)エチレンビス(インデニ
ル)ハフニウムジメチル、(8)エチレンビス(4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル)ハフニウムジク
ロリド、(9)エチレンビス(2−メチルインデニル)
ハフニウムジクロリド、(10)エチレンビス(2−エ
チルインデニル)ハフニウムジクロリド、
【0019】(11)エチレンビス(2,4−ジメチル
インデニル)ハフニウムジクロリド、(12)エチレン
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,
5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジク
ロリド、(13)エチレン(2−メチル−4−t−ブチ
ルシクロペンタジエニル)(3’−t−ブチル−5’−
メチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、
(14)エチレン(2,3,5−トリメチルシクロペン
タジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(15)エチレ
ン−1,2−ビス(4−インデニル)ハフニウムジクロ
リド、(16)エチレン1,2−ビス[4−(2,7−
ジメチルインデニル)]ハフニウムジクロリド、(1
7)エチレン1,2−ビス(4−フェニルインデニル)
ハフニウムジクロリド、(18)イソプロピリデンビス
(インデニル)ハフニウムジクロリド、(19)イソプ
ロピリデン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(3’,5’−ジメチルペンタジエニル)ハフニウムジ
クロリド、(20)エチレンビス(インデニル)ハフニ
ウムモノクロリドモノハイドライド、
【0020】(21)メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、(22)メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムモノクロリドモノハイドライド、(23)メチレ
ン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジメチル、(24)メチレ
ン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジフェニル、(25)メチ
レン(シクロペンタジエニル)(トリメチルシクロペン
タジエニル)ハフニウムジクロリド、(26)メチレン
(シクロペンタジエニル)(テトラメチルシクロペンタ
ジエニル)ハフニウムジクロリド、(27)イソプロピ
リデン(シクロペンタジエニル)(3,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(28)
イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,3,
4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニウ
ムジクロリド、(29)イソプロピリデン(シクロペン
タジエニル)(3−メチルインデニル)ハフニウムジク
ロリド、(30)イソプロピリデン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、
【0021】(31)イソプロピリデン(2−メチルシ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジク
ロリド、(32)イソプロピリデン(3−t−ブチルシ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジク
ロリド、(33)イソプロピリデン(2,5−ジメチル
シクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメチルシクロ
ペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(34)イソ
プロピリデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、(35)
エチレン(シクロペンタジエニル)(3,5−ジメチル
ペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(36)エチ
レン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニ
ウムジクロリド、(37)エチレン(2,5−ジメチル
シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジ
クロリド、(38)エチレン(2,5−ジエチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリ
ド、(39)ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、(40)ジフェニルメチレン(シクロ
ペンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジクロリド、(41)シクロヘキシリ
デン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニ
ウムジクロリド、(42)シクロヘキシリデン(2,5
−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,4’−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、
(43)ジクロロ{1,1’−ジメチルメチレンビス
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム、(44)ジクロロ{1,1’−
トリメチレンビス[2−メチル−4−(4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム、
【0022】(ロ−2)Q=シリレン基の化合物:、 (1)ジメチルシリレンビス(インデニル)ハフニウム
ジクロリド、(2)ジメチルシリレンビス(4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)ハフニウムジクロリ
ド、(3)ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニ
ル)ハフニウムジクロリド、(4)ジメチルシリレンビ
ス(2,4−ジメチルインデニル)ハフニウムジクロリ
ド、(5)ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,
5,6,7−テトラヒドロインデニル)ハフニウムジク
ロリド、(6)ジメチルシリレンビス(2,4−ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシク
ロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(7)ジメ
チルシリレンビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデ
ニル)ハフニウムジクロリド、(8)ジメチルシリレン
ビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ハフニウ
ムジクロリド、(9)ジメチルシリレンビス(2−メチ
ル−4,4−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ
−4−シラインデニル)ハフニウムジクロリド、(1
0)ジメチルシリレンビス[4−(2−フェニルインデ
ニル)]ハフニウムジクロリド、
【0023】(11)ジメチルシリレンビス[4−(2
−t−ブチルインデニル)ハフニウムジクロリド、(1
2)ジメチルシリレンビス[4−(2−フェニル−3−
メチルインデニル)]ハフニウムジクロリド、(13)
ジメチルシリレンビス[4−(2−メチル−4,5,
6,7−テトラヒドロインデニル)]ハフニウムジクロ
リド、(14)フェニルメチルシリレンビス(インデニ
ル)ハフニウムジクロリド、(15)フェニルメチルシ
リレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニ
ル)ハフニウムジクロリド、(16)フェニルメチルシ
リレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)
(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、(17)フェニルメチルシリレン
(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)
(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、(18)フェニルメチルシ
リレンビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフ
ニウムジクロリド、(19)ジフェニルシリレンビス
(インデニル)ハフニウムジクロリド、(20)テトラ
メチルジシリレンビス(インデニル)ハフニウムジクロ
リド、
【0024】(21)テトラメチルジシリレンビス(シ
クロペンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(22)
テトラメチルジシリレン(3−メチルシクロペンタジエ
ニル)(インデニル)ハフニウムジクロリド、(23)
ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(3,4−
ジメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジクロリ
ド、(24)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(トリメチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジ
クロリド、(25)ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ハフニ
ウムジクロリド、(26)ジメチルシリレン(シクロペ
ンタジエニル)(3,4−ジエチルシクロペンタジエニ
ル)ハフニウムジクロリド、(27)ジメチルシリレン
(シクロペンタジエニル)(トリエチルシクロペンタジ
エニル)ハフニウムジクロリド、(28)ジメチルシリ
レン(シクロペンタジエニル)(テトラエチルシクロペ
ンタジエニル)ハフニウムジクロリド、(29)ジメチ
ルシリレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)
ハフニウムジクロリド、(30)ジメチルシリレン(3
−t−ブチル−シクロペンタジエニル)(フルオレニ
ル)ハフニウムジクロリド、
【0025】(31)ジメチルシリレン(シクロペンタ
ジエニル)(2,7−ジ−t−ブチルフルオレニル)ハ
フニウムジクロリド、(32)ジメチルシリレン(シク
ロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ハフ
ニウムジクロリド、(33)ジメチルシリレン(2−メ
チルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウ
ムジクロリド、(34)ジメチルシリレン(2,5−ジ
メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニ
ウムジクロリド、(35)ジメチルシリレン(2−エチ
ルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウム
ジクロリド、(36)ジメチルシリレン(2,5−ジエ
チルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ハフニウ
ムジクロリド、(37)ジエチルシリレン(2−メチル
シクロペンタジエニル)(2’,7’−ジ−t−ブチル
フルオレニル)ハフニウムジクロリド、(38)ジメチ
ルシリレン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)
(2’,7’−ジ−t−ブチルフルオレニル)ハフニウ
ムジクロリド、(39)ジメチルシリレン(2−エチル
シクロペンタジエニル)(2’,7’−ジ−t−ブチル
フルオレニル)ハフニウムジクロリド、(40)ジメチ
ルシリレン(ジエチルシクロペンタジエニル)(2’,
7’−ジ−t−ブチルフルオレニル)ハフニウムジクロ
リド、
【0026】(41)ジメチルシリレン(ジエチルシク
ロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ハフ
ニウムジクロリド、(42)ジメチルシリレン(ジメチ
ルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニ
ル)ハフニウムジクロリド、(43)ジメチルシリレン
(エチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオ
レニル)ハフニウムジクロリド、(44)ジメチルシリ
レン(ジエチルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロ
フルオレニル)ハフニウムジクロリド、(45)ジメチ
ルシリレンビス[1−(2−メチル−4−フェニル−4
H−アズレニル)]ハフニウムジクロリド、(46)ジ
クロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2−i−プ
ロピル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム、(47)ジクロロ{1,1’−ジメ
チルシリレンビス[2−メチル−4−(2−フルオロ−
4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウ
ム、(48)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビ
ス[2−エチル−4−(2−フルオロ−4−ビフェニリ
ル)−4H−アズレニル]}ハフニウム、(49)ジク
ロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−
4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル]}ハ
フニウム、(50)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリ
レンビス[2−メチル−4−(2’,6’−ジメチル−
4−ビフェニリル)−4H−アズレニル]}ハフニウ
ム、
【0027】(51)ジクロロ{1,1’−ジメチルシ
リレンビス[2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H
−アズレニル]}ハフニウム、(52)ジクロロ{1,
1’−ジメチルシリレンビス[2−i−プロピル−4−
(1−ナフチル)−4H−アズレニル]}ハフニウム、
(53)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(2−ナフチル)−4H−アズレニ
ル]}ハフニウム、(54)ジクロロ{1,1’−ジメ
チルシリレンビス[2−i−プロピル−4−(4−t−
ブチルフェニル)−4H−アズレニル]}ハフニウム、
(55)ジクロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス
[2−エチル−4−(9−アントリル)−4H−アズレ
ニル]}ハフニウム、(56)ジクロロ{ジメチルシリ
レン−1−[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−
4H−アズレニル]−1−[2−メチル−4−(4−ビ
フェニリル)インデニル]}ハフニウム、(57)ジク
ロロ{1,1’−ジメチルシリレンビス[2−メチル−
4−(4−ビフェニリル)−4H−5,6,7,8−テ
トラヒドロアズレニル]}ハフニウム、等、
【0028】(ロ−3)Q=ゲルマニウム、リン、窒
素、ホウ素あるいはアルミニウムを含む炭化水素基の化
合物: (1)ジメチルゲルミレンビス(インデニル)ハフニウ
ムジクロリド、(2)ジメチルゲルミレン(シクロペン
タジエニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、
(3)メチルアルミニウムビス(インデニル)ハフニウ
ムジクロリド、(4)フェニルアルミニウムビス(イン
デニル)ハフニウムジクロリド、(5)フェニルホスフ
ィノビス(インデニル)ハフニウムジクロリド、(6)
エチルホラノビス(インデニル)ハフニウムジクロリ
ド、(7)フェニルアミノビス(インデニル)ハフニウ
ムジクロリド、(8)フェニルアミノ(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ハフニウムジクロリド、
(9)ジクロロ{1,1’−ジメチルゲルミレンビス
[2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズ
レニル]}ハフニウム、
【0029】(ハ)一般式[3]で表される化合物、す
なわち結合性基Q’を有せず共役五員環配位子を1個有
するハフニウム化合物: (1)ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(フェ
ニル)アミノハフニウムジクロリド、(2)インデニル
−ビス(フェニル)アミドハフニウムジクロリド、
(3)ペンタメチルシクロペンタジエニル−ビス(トリ
メチルシリル)アミノハフニウムジクロリド、(4)ペ
ンタメチルシクロペンタジエニルフェノキシハフニウム
ジクロリド、(5)シクロペンタジエニルハフニウムト
リクロリド、(6)ペンタメチルシクロペンタジエニル
ハフニウムトリクロリド、(7)シクロペンタジエニル
ハフニウムベンジルジクロリド、(8)シクロペンタジ
エニルハフニウムジクロロハイドライド、(9)シクロ
ペンタジエニルハフニウムトリエトキシド、等。
【0030】(ニ)一般式[4]で表される化合物、す
なわち結合性基Q’で架橋した共役五員環配位子を一個
有するハフニウム化合物: (1)ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)フェニルアミドハフニウムジクロリド、(2)
ジメチルシリレン(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)−t−ブチルアミドハフニウムジクロリド、(3)
ジメチルシリレン(インデニル)シクロヘキシルアミド
ハフニウムジクロリド、(4)ジメチルシリレン(テト
ラヒドロインデニル)デシルアミドハフニウムジクロリ
ド、(5)ジメチルシリレン(テトラヒドロインデニ
ル)((トリメチルシリル)アミノ)ハフニウムジクロ
リド、(6)ジメチルゲルミレン(テトラメチルシクロ
ペンタジエニル)(フェニル)アミノハフニウムジクロ
リド等、が例示される。
【0031】また、上記(イ)〜(ニ)の化合物の塩素
を臭素、ヨウ素、ヒドリド、メチル、フェニル、ジエチ
ルアミド基等に置き換えたものも使用可能である。な
お、上記例示において、シクロペンタジエニル環の二置
換体は1,2−および1,3−置換体を含み、三置換体
は1,2,3−および1,2,4−置換体を含む。これ
らのうちで好ましいものは、(イ)、(ロ)に例示した
化合物である。なお、これらのメタロセン系遷移金属化
合物に不斉炭素が生じる場合には、特に記載が無い場
合、立体異性体の1つまたはその混合物(ラセミ体を含
む)を示す。
【0032】以上、成分[A]として、一般式[1]、
[2]、[3]又は[4]で表されるハフニウム化合物
(MがHf原子の場合)を多数例示した。以下例示は省
略するが、Mがジルコニウム、チタニウム、クロミウム
等周期律表第4〜6族の遷移金属である場合も同様に使
用することができる。成分[A]は2種類以上を使用し
てもよい。上記のハフニウム化合物の中から、(イ)、
(ロ)、(ハ)等の化合物を2種類以上組み合わせても
よく、また、ハフニウム化合物とジルコニウム化合物を
組み合わせることもできる。
【0033】成分[B] <層状珪酸塩> 本発明に用いられる成分[B]は、粘土鉱物の大部分を
占めるものであり、好ましくはイオン交換性層状珪酸塩
である。層状珪酸塩とは、イオン結合等によって構成さ
れる面が互いに弱い結合力で平行に積み重なった結晶構
造をとる珪酸塩化合物でる。大部分の層状珪酸塩は、天
然には主に粘土鉱物の主成分として産出するが、これ
ら、層状珪酸塩は特に天然産のものに限らず、人工合成
物であってもよい。
【0034】層状珪酸塩の具体例としては、例えば、白
水晴雄著「粘土鉱物学」朝倉書店(1995年)、等に
記載される公知の層状珪酸塩であって、ディッカイト、
ナクライト、カオリナイト、アノーキサイト、メタハロ
イサイト、ハロイサイト等のカオリン族、クリソタイ
ル、リザルダイト、アンチゴライト等の蛇紋石族、モン
モリロナイト、ザウコナイト、バイデライト、ノントロ
ナイト、サポナイト、テニオライト、ヘクトライト、ス
チーブンサイト等のスメクタイト族、バーミキュライト
等のバーミキュライト族、雲母、イライト、セリサイ
ト、海緑石等の雲母族、アタパルジャイト、セピオライ
ト、パリゴルスカイト、ベントナイト、パイロフィライ
ト、タルク、緑泥石群が挙げられる。これらは混合層を
形成していてもよい。
【0035】これらの中では、モンモリロナイト、ザウ
コナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイ
ト、ヘクトライト、スチーブンサイト、ベントナイト、
テニオライト等のスメクタイト族、バーミキュライト
族、雲母族が好ましい。スメクタイト族の代表的なもの
としては、一般にはモンモリロナイト、バイデライト、
サポナイト、ノントライト、ヘクトライト、ソーコナイ
ト等である。「ベンクレイSL」(水澤化学工業社
製)、「クニピア」、「スメクトン」(いずれもクニミ
ネ工業社製)、「モンモリロナイトK10」(アルドリ
ッチ社製、ジュートヘミー社製)、「K−Catalystsシ
リーズ」(ジュートヘミー社製)等の市販品を利用する
こともできる。雲母族の代表的なものとしては、白雲
母、パラゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライト等が
ある。市販品の「合成雲母ソマシフ」(コープケミカル
社製)、「フッ素金雲母」、「フッ素四ケイ素雲母」、
「テニオライト」(いずれもトピー工業社製)等の市販
品を利用することもできる。更に好ましいのは「ベンク
レイSL」等のスメクタイト族である。
【0036】一般に、天然品は、非イオン交換性(非膨
潤性)であることが多く、その場合は好ましいイオン交
換性(ないし膨潤性)を有するものとするために、イオ
ン交換性(ないし膨潤性)を付与するための処理を行う
ことが好ましい。そのような処理のうちで特に好ましい
ものとしては次のような化学処理があげられる。すなわ
ち、これらの珪酸塩は化学処理を施したものであること
が好ましい。ここで化学処理とは、表面に付着している
不純物を除去する表面処理と層状珪酸塩の結晶構造、化
学組成に影響を与える処理のいずれをも用いることがで
きる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)アルカリ処
理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が挙げられ
る。
【0037】これらの処理は、表面の不純物を取り除
く、層間の陽イオンを交換する、結晶構造中のAl、F
e、Mg等の陽イオンを溶出させる等の作用をし、その
結果、イオン複合体、分子複合体、有機誘導体等を形成
し、表面積や層間距離、固体酸性度等を変えることがで
きる。これらの処理は単独で行ってもよいし、2つ以上
の処理を組み合わせてもよい。化学処理に用いられる
(イ)酸としては、合目的的な無機酸あるいは有機酸、
好ましくは例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸
等があげられ、(ロ)アルカリとしては、NaOH、K
OH、NH3等があげられる。(ハ)塩類としては、2
族から14族原子からなる群より選ばれた少なくとも1
種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子または無機酸
もしくは有機酸由来の陰イオンからなる群より選ばれた
少なくとも1種の陰イオン、とからなる化合物が好まし
い。
【0038】更に好ましいものは、Li、Mg、Ca、
Al、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、M
n、W、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、B、A
l、GeまたはSn由来のイオンを陽イオンとするも
の、Cl、SO4、NO3、OH、C24およびPO4
来のイオンを陰イオンとするもの、である。(ニ)有機
物としては、アルコール(炭素数1〜4の脂肪族アルコ
ール、好ましくは例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール、エチレングリコール、グリセリン、炭素数6
〜8の芳香族アルコール、好ましくは例えばフェノー
ル)、高級炭化水素(炭素数5〜10、好ましくは5〜
8、のもの、好ましくは例えばヘキサン、ヘプタン等)
があげられる。 また、ホルムアミド、ヒドラジン、ジ
メチルスルホキシド、N−メチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアニリン等が好ましくあげられる。塩類及び
酸は、2種以上であってもよい。
【0039】塩類処理と酸処理を組み合わせる場合にお
いては、塩類処理を行った後、酸処理を行う方法、酸処
理を行った後、塩類処理を行う方法、及び塩類処理と酸
処理を同時に行う方法がある。塩類及び酸による処理条
件は、特には制限されないが、通常、塩類および酸濃度
は、0.1〜50重量%、処理温度は室温〜沸点、処理
時間は、5分〜24時間の条件を選択して、層状珪酸塩
を構成している物質の少なくとも一部を溶出する条件で
行うことが好ましい。また、塩類及び酸は、トルエン、
n−ヘプタン、エタノール等の有機溶媒中、または塩
類、酸が処理温度において液体状であれば、無溶媒で用
いることもできるが、好ましくは水溶液として用いられ
る。
【0040】本発明の成分[B]は、全ての工程の前、
間、後のいずれの時点においても、粉砕、造粒、分粒、
分別等によって粒子性状を制御することができる。その
方法は合目的的な任意のものであり得る。特に造粒法に
ついて示せば、例えば噴霧造粒法、転動造粒法、圧縮造
粒法、撹拌造粒法、ブリケッティング法、コンパクティ
ング法、押出造粒法、流動層造粒法、乳化造粒法および
液中造粒法等が挙げられる。特に好ましい造粒法は、上
記の内、噴霧造粒法、転動造粒法および圧縮造粒法であ
る。
【0041】成分[C] <特定の活性水素化合物> 本発明の触媒に用いられる成分[C]は、少なくとも1
個の活性水素を有する周期律表第16族原子が5〜14
員環構造内の1個の炭素原子に直接結合しており、該環
構造を形成する他の炭素原子に結合する炭素数1〜30
の炭化水素基を少なくとも1個有する有機化合物であ
る。
【0042】ここで、活性水素とは、岩波書店1982
年発行、玉虫等編集の「理化学辞典第3版増補版」24
8ページの活性水素の項に記載されるように、有機化合
物中の水素原子を、炭素に直接結合しているものと、酸
素、窒素などと結合しているものとにわけて、後者を反
応性が強いということから呼ぶものである。本発明にお
いては、周期律表第16族の原子、具体的には酸素、イ
オウ、セレン、テルル、ポロニウムのいずれかの原子に
活性水素が結合した化合物が用いられる。酸素原子に結
合した化合物としてはアルコール類、フェノール類、イ
オウ原子に結合した化合物としてはチオール類、チオフ
ェノール類、セレン原子に結合した化合物としてはセレ
ノール(selenol)類、テルル原子に結合した化合物と
してはテルロール(tellurol)類、ポロニウム原子に結
合した化合物としてはポロノール(polonol)類などを
挙げることが出来る。
【0043】ここで、5〜14員環構造とは、主とし
て、炭素原子を環員とする構造であり、具体的には次の
7種に分類できる。 (C−1)単環式飽和炭化水素構造 (C−2)単環式不飽和炭化水素構造 (C−3)縮合多環式炭化水素構造 (C−4)縮合多環式炭化水素の部分水素化化合物構造 (C−5)架橋環式炭化水素構造 (C−6)スピロ炭化水素構造 (C−7)(C−1)〜(C−6)に対応する構造であ
って、該構造において炭素原子の少なくとも1つがヘテ
ロ原子で置換されたヘテロ環化合物構造 IUPAC有機化学命名法委員会1979年発行、平山
健三訳、訳書南江堂1988年発行の「有機化学・生化
学命名法 改訂第2版」18ページから64ページに、
上記の分類が詳しく記載されている。5〜14員環構造
の内容を更に具体的に例示すると、次の通りである。以
下、環構造を炭化水素の基の名称で表示する。
【0044】(C−1)単環式飽和炭化水素構造 シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル
基、シクロオクチル基、シクロノナニル基、シクロデカ
ニル基、シクロウンデカニル基、シクロドデカニル基、
シクロトリデカニル基、シクロテトラデカニル基、
【0045】(C−2)単環式不飽和炭化水素構造 2−シクロペンテン−1−イル基、2,4−シクロペン
タジエン−1−イル基、シクロペンチリデン基、シクロ
ヘキセニル基、1,3−シクロヘキサジエニル基、2,
4−シクロヘキサジエン−1−イリデン基、1−シクロ
デセン−4−イニル基、1−シクロテトラデセン−4−
イニル基、フェニル基
【0046】(C−3)縮合多環式炭化水素構造 ペンタレニル基、インデニル基、ナフタレニル基、アズ
レニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−
インダセニル基、s−インダセニル基、アセナフチレニ
ル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレ
ニル基、アントラセニル基、1H−シクロペンタシクロ
オクテニル基、ベンゾシクロオクテニル基、
【0047】(C−4)縮合多環式炭化水素基の部分水
素化化合物構造 1,4−ジヒドロナフタレニル基、テトラデカヒドロア
ントラセニル基、6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシク
ロヘプテニル基、4,5,6,7,8,9−ヘキサヒド
ロ−1H−シクロペンタシクロオクテニル基、インダニ
ル基
【0048】(C−5)架橋環式炭化水素構造 ビシクロ[3.2.1]オクタニル基、ビシクロ[5.
2.0]ノナニル基、ビシクロ[2.2.2]オクタ−
2−エニル基、トリシクロ[2.2.1.0]ヘプタニ
ル基、トリシクロ[5.3.1.1]ドデカニル基、ト
リシクロ[5.4.0.0]ウンデカニル基、トリシク
ロ[7.3.2.0]テトラデカニル基、1,4−ジヒ
ドロ−1,4−メタノペンタレニル基、
【0049】(C−6)スピロ炭化水素構造 スピロ[3.4]オクタニル基、スピロ[4.5]デカ
−1,6−ジエニル基、スピロ[シクロペンタン−1,
1’−インデニル]基、
【0050】(C−7)(C−1)〜(C−6)に対応
する構造であって、該構造において炭素原子の少なくと
も1つがヘテロ原子で置換されたヘテロ環化合物構造 チアントレニル基、ピラニル基、クロメニル基、フェノ
キサチイニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、モ
ルフォリニル基、1−オキサスピロ[4.5]デカニル
基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−スピ
ロ−4’−ピペリジニル基、7−アザビシクロ[2.
2.1]ヘプタニル基、2,6−ジオキサビシクロ
[3.2.1]オクタ−7−イル基
【0051】5〜14員環構造として上記のような構造
を挙げることができるが、(C−2)単環式不飽和炭化
水素構造、(C−3)縮合多環式炭化水素構造および
(C−4)縮合多環式炭化水素の部分水素化化合物構
造、(C−5)架橋環式炭化水素構造、(C−6)スピ
ロ炭化水素構造が好ましく、これらの中でも(C−2)
に属する芳香族環構造を有する化合物が更に好ましい。
【0052】周期律表第16族原子が結合する炭素原子
以外の、他の炭素原子に結合する炭素数1〜30の炭化
水素基とは、直鎖状でも分岐状でも環状でもよい炭化水
素基であり、また、飽和炭化水素基でも不飽和炭化水素
基でも良い。更に、ここでいう炭素数1〜30の炭化水
素基とは、該炭化水素基の水素原子をハロゲン原子や、
トリメチルシリル基やトリエチルシリル基等のトリアル
キルシリル基に置換した炭化水素誘導基も含む。好まし
くは炭素数1〜4のアルキル基、更に好ましくはメチル
基である。置換炭化水素基のうち、該炭化水素基の直鎖
状部分または分岐状部分に酸素原子、硫黄原子、窒素原
子、リン原子等で形成されるルイス塩基部位を含む構造
のものは好ましくない。
【0053】成分[C]の、少なくとも1個の活性水素
を有する周期律表第16族原子が直接結合している5〜
14員環構造内の炭素原子を基準として、環上のα位、
α’位、β位、β’位いずれかの位置に、上記炭素数1
〜30の炭化水素基が少なくとも1個結合していること
が好ましい。また、該炭素数1〜30の炭化水素基は2
個以上存在しても良い。この場合、上記環上のα位と
α’位に同時に2個有していても良く、α位とβ位1個
ずつでも良い。
【0054】以上述べた成分[C]について、周期律表
第16族原子が酸素である化合物の場合を例として具体
例を示すと、(C−1)に属する化合物として、2−メ
チルシクロペンタン−1−オール、2−エチルシクロペ
ンタン−1−オール、2−プロピルシクロペンタン−1
−オール、3−メチルシクロペンタン−1−オール、4
−メチルシクロペンタン−1−オール、2−メチルシク
ロヘキサン−1−オール、2,3−ジメチルシクロヘキ
サン−1−オール、2,4−ジメチルシクロヘキサン−
1−オール、2,5−ジメチルシクロヘキサン−1−オ
ール、2,6−ジメチルシクロヘキサン−1−オール、
3,4−ジメチルシクロヘキサン−1−オール、3,5
−ジメチルシクロヘキサン−1−オール、2−エチル−
3−メチルシクロヘキサン−1−オール、2,3,4−
トリメチルシクロヘキサン−1−オール、2,3,5−
トリメチルシクロヘキサン−1−オール、2,4−ジメ
チルシクロオクタン−1−オール、2,3,4−トリメ
チルシクロオクタン−1−オール、2,5−ジメチルヘ
キサン−1,3−ジオール、等
【0055】(C−2)に属する化合物として、2−メ
チル−2−シクロペンテン−1−オール、3−メチル−
2−シクロペンテン−1−オール、4−メチル−2−シ
クロペンテン−1−オール、5−メチル−2−シクロペ
ンテン−1−オール、2−n−ブチル−2−シクロペン
テン−1−オール、2,3−ジメチル−2−シクロペン
テン−1−オール、2,4−ジメチル−2−シクロペン
テン−1−オール、2,5−ジメチル−2−シクロペン
テン−1−オール、3,4−ジメチル−2−シクロペン
テン−1−オール、3,5−ジメチル−2−シクロペン
テン−1−オール、4,5−ジメチル−2−シクロペン
テン−1−オール、2−メチル−2,4−シクロペンタ
ジエン−1−オール、2−メチルフェノール、3−メチ
ルフェノール、4−メチルフェノール、2−エチルフェ
ノール、2−プロピルフェノール、2−n−ブチルフェ
ノール、2,3−ジメチルフェノール、2,4−ジメチ
ルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、3,4−
ジメチルフェノール、3,5−ジメチルフェノール、
2,6−ジイソプロピルフェノール、2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェノール、3−エチル−4−メチ
ルフェノール、2,3,4−トリメチルフェノール、
2,5−ジメチル−1,3−ベンゼンジオール、3,
3’,6,6’−テトラメチル−4,4’−ビフェニル
ジオール、等
【0056】(C−3)に属する化合物として、ペンタ
レン−1−オール、2−メチルペンタレン−1−オー
ル、3−メチルペンタレン−1−オール、インデン−1
−オール、2−メチルインデン−1−オール、3−メチ
ルインデン1−1オール、インデン−2−オール、1−
メチルナフトール、3−メチルナフトール、1,4−ジ
メチルナフトール、2−メチルアズレン−1−オール、
1−メチルアズレン−2−オール、8−メチルアズレン
−7−オール、1−メチルアントロール、等
【0057】(C−4)に属する化合物として、2−メ
チル−1,4−ジヒドロナフタレン−1−オール、2,
3−ジメチル−1,4−ジヒドロナフタレン−1−オー
ル、2,4−ジメチル−1,4−ジヒドロナフタレン−
1−オール、1−メチル−5,6,7,8−テトラヒド
ロナフトール、2−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−
ベンゾシクロヘプテン−1−オール、3−メチル−6,
7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−1−オー
ル、3−メチル−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシク
ロヘプテン−2−オール、3−メチル−6,7−ジヒド
ロ−5H−ベンゾシクロヘプテン−4−オール、8−メ
チル−6,7−ジヒドロ−5H−ベンゾシクロヘプテン
−9−オール、等
【0058】(C−5)に属する化合物として、1−メ
チル−ビシクロ[3.2.1]オクタン−2−オール、
3−メチル−ビシクロ[3.2.1]オクタン−2−オ
ール、4−メチル−ビシクロ[3.2.1]オクタン−
2−オール、1−メチル−トリシクロ[2.2.1.
0]ヘプタン−2−オール、1−メチル−トリシクロ
[2.2.1.0]ヘプタン−7−オール、1,3−ジ
メチル−トリシクロ[2.2.1.0]ヘプタン−2−
オール、等
【0059】(C−6)に属する化合物として、1−メ
チル−スピロ[3.4]オクタン−2−オール、1,3
−ジメチル−スピロ[3.4]オクタン−2−オール、
1,1,3−トリメチル−スピロ[3.4]オクタン−
2−オール、1,1,3,3−テトラメチル−スピロ
[3.4]オクタン−2−オール、等
【0060】(C−7)に属する化合物として、1−メ
チルチアントレノール、2−メチルピラノール、2−メ
チルクロメノール、1−メチルフェノキサチイノール、
1−メチルカルバゾロール、3,4,5−トリメチルア
クリジノール、2,4,5,6−テトラメチルモルフォ
リノール、2,6−ジメチル−1−オキサスピロ[4.
5]デカン−3−オール、1,2’,6’−トリメチル
−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−スピロ
−4’−ピペリジン−2−オール、2,4−ジメチル−
7−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−オー
ル、1,5,7−トリメチル−2,6−ジオキサビシク
ロ[3.2.1]オクタン−7−オールなどが挙げられ
る。
【0061】以上に具体的な化合物名を挙げたが、これ
らは例示であって、本発明がこれらの化合物に限定され
るものでない。上記はアルコール類又はフェノール類の
例示であるが、チオール類、チオフェノール類、セレノ
ール類、テルロール類、ポロノール類などについても同
様である。また、成分[C]は2種類以上を組み合わせ
て使用してもよい。
【0062】成分[D] <有機アルミニウム化合物> 成分[D]は必要に応じて使用される。成分[D]とし
て用いられる有機アルミニウム化合物の例は、次の一般
式で示される化合物である。 AlR8 j3-j (式中、R8 はC1〜C20の炭化水素基、Xは水素、ハ
ロゲン、アルコキシ基、jは0<j≦3の数を示す。)
具体的には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアル
キルアルミニウムまたはジエチルアルミニウムモノクロ
ライド、ジエチルアルミニウムメトキシド等のハロゲン
もしくはアルコキシ含有アルキルアルミニウムである。
またこの他、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン
等も使用できる。これらのうち特にトリアルキルアルミ
ニウムが好ましい。
【0063】触媒成分として更にホウ素化合物、例えば
トリス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素に代表される
ルイス酸、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ートに代表されるアニオン性化合物等を使用することも
できる。
【0064】成分[A]、成分[B]、成分[C]の接
触は特に限定されないが、以下のような接触順序で接触
させることができる。 a1.成分[A]と成分[B]を接触させた後に成分
[C]を添加する。 a2.成分[A]と成分[C]を接触させた後に成分
[B]に添加する。 b1.成分[B]と成分[C]を接触させた後に成分
[A]を添加する。 その他、三成分を同時に接触してもよい。
【0065】また、成分[C]を、成分[A]、成分
[B]、必要に応じて使用される成分[D]、オレフィ
ンが存在する重合系に、直接添加することもできる。こ
の場合、成分[C]が、成分[A]、成分[B]、成分
[A]と成分[B]の接触生成物、成分[A]と成分
[D]の接触生成物、成分[B]と成分[D]の接触生
成物、成分[A]と成分[B]と成分[D]の接触生成
物、のいずれかに接触させた後、オレフィンと接触する
ような、成分[C]の添加方法を、好ましいオレフィン
の重合方法として挙げることが出来る。更には、成分
[D]を使用する場合の、成分[A]、成分[B]、成
分[C]の接触は合目的的であれば特に限定されない
が、成分[C]が、成分[A]、成分[B]、成分
[A]と成分[B]の接触生成物、成分[A]と成分
[D]の接触生成物、成分[B]と成分[D]の接触生
成物、成分[A]と成分[B]と成分[D]の接触生成
物、のいずれかに接触した後、オレフィンの存在下、新
たに成分[D]と接触するような、成分[C]の添加方
法を、成分[D]を使用する場合の好ましいオレフィン
の重合方法として挙げることが出来る。
【0066】成分[A]の使用量は、成分[B]1g当
たり、各々0.001〜10000mmol、好ましく
は0.01〜100mmolである。成分[C]の使用
量は、成分[B]1g当たり、0.001〜100mm
ol、好ましくは0.01〜9.0mmolである。ま
た、成分[A]中の遷移金属と成分[C]の原子比が
1:0.001〜1000、好ましくは0.1〜100
である。重合系に成分[C]を添加する場合、成分
[C]の使用量の好ましい範囲は、成分[B]1g当た
り、溶媒存在下でのスラリー重合あるいは溶液重合の場
合、0.01〜9.0mmol、更に好ましくは0.0
5〜5.0mmolであり、気相重合の場合、0.00
1〜2.0mmol、更に好ましくは0.005〜1.
0mmolである。成分[D]の使用量は、成分[B]
1g当たり、0.01〜10000mmol、好ましく
は0.1〜100mmolである。また、成分[A]中
の遷移金属と成分[D]中のアルミニウムの原子比が
1:0.01〜10000、好ましくは0.1〜100
0である。また、成分[C]と成分[D]中のアルミニ
ウムの原子比が1:0.1〜1000、好ましくは1:
1〜500、更に好ましくは1:6〜200である。こ
れらの使用比率は、通常の割合例を示すものであって、
触媒が合目的的なものとなっておれば、上に述べた使用
比率の範囲によって、本発明が限定されることにはなら
ないことは当然である。
【0067】成分[A]、成分[B]などからなる触媒
をオレフィン重合用(本重合)の触媒として使用する前
に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセ
ン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等
のオレフィンを予備的に少量重合する(予備重合)する
ことができる。予備重合した触媒は、本重合の際に安定
であるので、粒子破砕による微粉ポリマーの生成を防
ぎ、流動性に優れた重合体粒子を製造できる。重合反応
が安定運転できるので好ましい。また、予備重合工程に
は、活性点の形成を促進するという利点が存在する。す
なわち、予備重合を実施することによって、成分[B]
が予備重合触媒粒子内で微分散化されることにより、そ
の表面積が増加し、新たな重合活性前駆点が形成される
こと、または、予備重合ポリマーが重合活性点を包含す
ることによって、当該活性点と被毒物との接触が制限さ
れて、失活が防止できること、などの工業的な取り扱い
上の利点が挙げられる。
【0068】このエチレン等による予備的な重合は、そ
の効果が失われない限りにおいて、触媒製造における全
工程の、前、間、後、いずれにおいても実施可能であ
り、不活性溶媒中または無溶媒中(あるいは液状α−オ
レフィンを予備重合に使用する場合は該α−オレフィン
中でもよい)、上記各成分の接触下、必要に応じて新た
に前記成分[D]のような有機アルミニウムを追加し
て、エチレン、プロピレン等を供し、触媒成分1g当た
り0.01〜1000g、好ましくは0.1〜100g
の重合体が生成するように行うことが望ましい。予備重
合温度は−100〜100℃、好ましくは−60〜10
0℃、であり、予備重合時間は0.1〜100時間、好
ましくは0.1〜20時間である。
【0069】本発明のオレフィン重合用触媒により重合
できるオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブ
テン−1、3−メチルブテン−1、3−メチルペンテン
−1、4−メチルペンテン−1、ビニルシクロアルカ
ン、ブタジエン等の共役ジエン、1,5−ヘキサジエン
等の非共役ジエン、スチレンあるいはこれらの誘導体等
が挙げられる。また、重合は単独重合の他通常公知のラ
ンダム共重合やブロック共重合にも好適に適用できる。
重合反応は、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、
トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素や液化α
−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは実質的に溶媒や
単量体の液相が存在しない状態で気相重合により行うの
が好ましい。気相重合は、例えば流動床、撹拌床、撹拌
・混合機を備えた撹拌流動床等の反応装置を用いて行う
ことができる。重合温度、重合圧力等の条件は特に限定
されないが、重合温度は、一般に−50〜250℃、好
ましくは0〜100℃であり、また、重合圧力は通常、
常圧〜約2000kgf/cm2、好ましくは常圧〜2
00kgf/cm2、更に好ましくは常圧〜50kgf
/cm2の範囲である。また、重合系内に分子量調節剤
として水素を存在させてもよい。
【0070】
【実施例】実施例により本発明を具体的に示すが、本発
明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0071】[実施例1] (1)粘土鉱物の酸処理 市販の膨潤性モンモリロナイトの造粒分級品37kgを
25%硫酸148kg中に分散させ、90℃で2時間撹
拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。 (2)粘土鉱物の塩処理 市販の硫酸チタニル(堺化学工業(株)製、TiO2
して7.5%含有、SO4として25.6%含有)23
6kgの中に上記(1)で得られた硫酸処理モンモリロ
ナイトのケーキを全量分散させ、30℃で3時間攪拌し
た。これを脱塩水にてpH3.5まで濾過・洗浄した
後、得られた含水固体ケーキを110℃で10時間予備
的に乾燥してチタニウム塩処理モンモリロナイトを得
た。この予備乾燥モンモリロナイトのうち、目開き15
0メッシュの篩を通過した粒子を更に、ロータリーキル
ンを用いて、温度200℃、向流窒素気流下(窒素流量
49Nm3/h)で、3kg/hrの速さ(滞留時間1
0分)で連続乾燥し、乾燥窒素下で回収した。
【0072】(3)触媒調製および予備重合 窒素雰囲気下、容量0.92m3の誘導攪拌装置付き反
応器に、上記(2)で製造した塩処理モンモリロナイト
粒子の200℃乾燥品5.0kgとn−ヘプタン392
Lを導入し、温度を13℃とした。ここへ、温度を保持
したまま、撹拌下、ビス(n−ブチルシクロペンタジエ
ニル)ハフニウムジクロリド1.20mol(590
g)を添加して15分間攪拌した。引き続き温度を保持
したままトリエチルアルミニウム4.90mol(56
0g)を添加して、更に20分間攪拌を続けた。次に系
の温度を約1時間かけて80℃とした後、エチレンガス
を2時間供給して予備重合を行った。この時のエチレン
ガス供給速度は、開始から15分間は36kg/hrで
あり、以後は17kg/hrであった。エチレンの供給
を停止し、反応器内のエチレンガスを窒素で置換した。
この予備重合触媒スラリーを、濃度1mmol/Lのト
リエチルアルミニウム(TEA)を含むn−ヘプタンで
洗浄率1/127まで洗浄した後、窒素雰囲気下におい
て、伝導受熱のためのスチームジャケットを装備した槽
型振動式減圧乾燥機に抜き出して、70℃に加熱しなが
ら減圧乾燥を行って溶媒を除去した。その結果、予備重
合触媒粉末43.1kgを回収した。
【0073】(4)エチレン・1−ヘキセン共重合 上記(3)で得た予備重合触媒粉末を使用してスラリー
重合を行った。すなわち、誘導撹拌装置付きの3Lオー
トクレーブに、1−ヘキセン180ml、n−ヘプタン
1.5L、2,5−ジメチルフェノール0.25mmo
l(0.1mmol/mlのn−ヘプタン溶液として
2.5ml)、上記(3)の触媒を成分[B]100m
g相当分を室温にて撹拌しながら順に加えた後、15分
で80℃に昇温した。ついで温度を保持したまま、トリ
イソブチルアルミニウム2.5mmolをエチレンとと
もに導入し、エチレンの導入を継続して全圧を22kg
/cm2−Gに保ち、80℃で0.46時間重合を行っ
た。0.46時間後、エタノールを加えて重合を停止し
た。得られたエチレン−1−ヘキセン共重合体は104
gであり、成分[B]1g当たり、1時間当たりの共重
合体生成量は2267g/g/hrであった。触媒組成
を表1に、重合結果と製品物性を表2に示した。
【0074】[実施例2〜3]実施例1(4)と同様に
して、実施例1(3)で得た予備重合触媒粉末を使用し
てスラリー重合を行った。ただし、成分[C]として添
加する有機化合物とその使用量は表1の通りである。触
媒組成を表1に、重合結果と製品物性を表2に示した。
【0075】[比較例1〜2]実施例1(4)と同様に
して、実施例1(3)で得た予備重合触媒粉末を使用し
てスラリー重合を行った。ただし、成分[C]は無添加
(比較例1)又は、本件請求項に含まれない化合物を使
用した。触媒組成を表1に、重合結果と製品物性を表2
に示した。
【0076】[実施例4] (1)粘土鉱物のクロム塩処理 実施例1(1)と同様にして得られた酸処理モンモリロ
ナイトケーキを110℃で10時間予備乾燥して粒子状
の酸処理モンモリロナイトを得た。次に、純水200g
に市販のCr(NO3)3・9H2O 48gを溶解させた
後、この粒子状酸処理モンモリロナイト20gを分散さ
せ、90℃で3時間攪拌した。これを脱塩水にてpH6
まで濾過・洗浄した後、得られた含水固体ケーキを11
0℃で10時間予備乾燥して、全て流れ性の良い粒子状
のクロム塩処理モンモリロナイトを得た。この予備乾燥
モンモリロナイト粒子を更に200℃で2時間減圧乾燥
し、乾燥モンモリロナイト粒子を得た。 (2)クロム塩処理モンモリロナイトの有機Al処理 窒素雰囲気下、300mLフラスコにおいて(1)で得
たクロム塩処理モンモリロナイト粒子10.1gをn−
ヘプタン202mlに分散させてスラリーとした。次い
で室温において撹拌下、トリエチルアルミニウムのn−
ヘプタン溶液(濃度0.622mol/L)48.2m
lを添加した。室温で1時間接触させた後、上澄み液を
抜き出し、固体部をn−ヘプタンで洗浄した。 (3)触媒調製および予備重合 窒素雰囲気下、容量1Lの誘導攪拌装置付き反応器にn
−ヘプタン550mlと(2)で得た有機Al処理モン
モリロナイト全量を反応器へ導入した。次いで30℃で
トリエチルアルミニウム9.60mmol(1.10
g)を添加して、更に10分間攪拌を続けた。ここへビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド
2.40mmol(0.702g)をトルエン234m
lで溶液として添加し、30℃で10分間攪拌した後、
60℃に昇温し、更に10分間攪拌を続けた。系の温度
を保持したまま、エチレンガスを1.0NL/分の速度
で18分間導入して予備重合を行った。エチレンの供給
を停止し、反応器内容物を窒素雰囲気下においてn−ヘ
プタンで洗浄した後、70℃に加熱しながら減圧乾燥を
行って溶媒を除去した。この結果、予備重合触媒粉末2
7.5gを回収した。 (4)エチレン単独重合 上記(3)で得た予備重合触媒粉末を使用してスラリー
重合を行った。すなわち、誘導撹拌装置付きの3Lオー
トクレーブに、n−ヘプタン1.5L、2,5−ジメチ
ルフェノール0.15mmol(0.1mmol/ml
のn−ヘプタン溶液として1.5ml)、上記(3)の
触媒を成分[B]300mg相当分を室温にて撹拌しな
がら順に加えた後、15分で93℃に昇温した。ついで
温度を保持したまま、トリイソブチルアルミニウム2.
5mmolをエチレンとともに導入し、エチレンの導入
を継続して全圧を7kg/cm2−Gに保ち、93℃で
2時間重合を行った。2時間後、エタノールを加えて重
合を停止した。得られたエチレン単独重合体は212g
であり、成分[B]1g当たり、1時間当たりの共重合
体生成量は376g/g/hrであった。触媒組成を表
3に、重合結果と製品物性を表4に示した。
【0077】[比較例3]実施例4(3)で得た予備重
合触媒粉末を使用して実施例4(4)と同様にしてエチ
レンの単独重合を行った。ただし、成分[C]である
2,5−ジメチルフェノールは使用しなかった。触媒組
成を表3に、重合結果と製品物性を表4に示した。
【0078】[実施例5] (1)成分[A]の合成 〔(r)−ジクロロ[1,1’−ジメチルシリレンビス
{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−ア
ズレニル}]ジルコニウム〕の合成は特開平11−24
090号公報実施例に記載の方法によった。ブロムクロ
ロベンゼン(1.84g,9.59mmol)をジエチ
ルエーテル(10mL)とヘキサン(10mL)の混合
溶媒に溶かし、t−ブチルリチウムのペンタン溶液(1
1.7mL,19.18mmol,1.64N)を−7
8℃で滴下した。−70℃で20分、−5℃で1.5時
間攪拌した。この溶液に2−メチルアズレン(1.22
g,8.63mmol)を加え−5℃で10分、室温で
1.5時間攪拌するとほぼ紫色が消失し、白色沈殿が生
成した。0℃に冷却しテトラヒドロフラン(10mL)
を加え、N−メチルイミダゾール(15μL)とジメチ
ルジクロロシラン(0.52mL,4.31mmol)
を加え、室温まで昇温し、室温で1.5時間攪拌した。
この後、希塩酸を加え、分液した後有機相を硫酸マグネ
シウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン
およびヘキサンージクロロメタン1:1)で精製すると
ジメチルビス1、1’−ジメチルシリレンビス(2−メ
チル−4−(4−クロロフェニル)−1,4−ジヒドロ
アズレン)(2.06g,85%)が得られた。上記で
得られたアズレン(1.27g)をジエチルエーテル
(15mL)に溶かし、−78℃でノルマルブチルリチ
ウムのヘキサン溶液(2.8mL,1.6mol/L)
を滴下し、徐々に昇温して室温で一夜攪拌した。溶媒を
留去し、トルエン(5mL)とジエチルエーテル(0.
12mL)を加えた。−78℃に冷却し、昇華精製した
四塩化ジルコニウム(530mg)を加え、徐々に昇温
し室温で4時間攪拌した。得られた溶液をセライトを用
いてフリット濾過し、トルエン(3mL)でフリット上
洗浄した。濾別したものをジクロロメタンで抽出し、減
圧下濃縮するとジクロロ[1、1’−ジメチルシリレン
ビス(2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H
−アズレニル)]ジルコニウムのラセミ・メソ混合物
(906mg,トルエン込み)が得られた。ラセミ・メ
ソ比は6:4であった。 錯体精製 上記で得られたラセミ・メソ混合物(906mg,トル
エン込み)をジクロロメタン(25mL)に懸濁し、高
圧水銀灯(100W)を用いて40分光照射した。この
溶液をフリットを用いて濾過し、減圧下溶媒を留去し
た。得られた固体にトルエン(7mL)を加え、静置し
た後上澄みを除いた。同様の操作をトルエン(5mL,
6mL)を用いて行い、最後にヘキサン(8mL,5m
L)で洗浄した。減圧下乾燥すると黄色粉末としてラセ
ミ体(275mg)が得られた。1H−NMR(300
MHz,CDCl3)δ0.95(s,6H,SiM
2),2.13(s,6H,2−Me),4.83
(br s,2H,4−H),5.70−5.90
(m,8H),6.05−6.11(m,2H),6.
73(d,2H),7.25−7.30(m,8H,a
rom.).negative CI−MS722(M+36
32 35Cl4Si90Zr).
【0079】(2)粘土鉱物の酸処理 セパラブルフラスコ中で純水3750mLに96%硫酸
(2500g)を加え、さらに市販のモンモリロナイト
(水澤化学社製、ベンクレイSL)1000gを60℃
で攪拌しながらスラリー化した。このスラリーを1時間
かけて90℃まで昇温し90℃で5時間反応させた後、
この反応スラリーを1.5時間で室温まで冷却し蒸留水
で洗浄液(ろ液)がpH3になるまで洗浄した。得られ
た固体を窒素気流下130℃で2日間予備乾燥後、さら
に200℃で6時間減圧乾燥することにより化学処理ス
メクタイト707.2gを得た。この化学処理モンモリ
ロナイトの組成はAl:5.21wt%、Si:38.
9wt%、Mg:0.80wt%、Fe:1.60wt
%、Na:<0.2wt%であり、Al/Si=0.1
39[mol/mol]であった。 (2)酸処理モンモリロナイトの有機Al処理 内容積500mlのガラス製反応器に上記(1)で得た酸処
理モンモリロナイト20.0gを秤量し、ヘプタン73.7ml、
トリノルマルオクチルアルミニウムのヘプタン溶液126.
3ml(50.0mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。その
後、ヘプタンで洗浄し、最後にスラリー量を200.0mlに
調製した。 (3)プロピレンによる予備重合 上記(1)で得た(r)-ジクロロ[1,1'-ジメチルシリ
レンビス{2-メチル-4-(4-クロロフェニル)-4H-アズ
レニル}]ジルコニウム 218mg(0.30mmol)にヘプタン8
2.9mlを加えて撹拌し、トリイソブチルアルミニウムの
ヘプタン溶液4.26ml(3.0mmol)を室温にて添加して、6
0分間撹拌した。この錯体溶液を上記(2)でトリノル
マルオクチルアルミニウム処理したモンモリロナイトに
加え、室温で60分間攪拌した。次に、上記混合スラリー
にヘプタン209mlを追加して、内容積1リットルの攪拌式
オートクレーブに投入して攪拌した。オートクレーブ内
の温度が40℃で安定したところでプロピレンを238.1mmo
l/hrで240分間フィードした。プロピレンフィード終了
後40℃に維持したまま60分間撹拌を続けた。その後残存
ガスをパージし、窒素置換してから予備重合スラリーを
オートクレーブより回収した。回収した触媒スラリーを
静置し、上澄みを抜き出した。残った固体成分にトリイ
ソブチルアルミニウムのヘプタン溶液17.02ml(12.02mm
ol)を室温にて加え、室温で10分撹拌した後、減圧乾燥
して固体触媒成分を68.93g回収した。
【0080】(4)プロピレン・エチレン共重合 内容積3Lの撹拌式オートクレーブ内をプロピレンで十
分置換した後に、トリイソブチルアルミニウム・n−ヘ
プタン溶液2.86mL(2.02mmol)を添加
し、さらに2,5−ジメチルフェノール・n−ヘプタン
溶液2.0ml(0.958μmol)添加した。続い
て、水素102mL、エチレン33g、続いて液体プロ
ピレン1500mLを導入し、60℃に昇温しその温度
を維持した。予備重合触媒のノルマルヘプタンスラリー
を、1mL、触媒として8.0mg(予備重合ポリマー
の重量は除く)をアルゴンにて圧入し重合を開始した。
槽内温度を60℃に維持した。1時間後、エタノール1
0mlを加え、残ガスをパージして得られたポリマーを
乾燥した。その結果、229gのポリマーが得られた。
触媒活性は、28600g−PP/g−触媒・時、MF
R=10.2(g/10分)、エチレン含量=4.1
(重量%)であった。触媒組成を表5に、重合結果と製
品物性を表6に示した。なお、MFR(Melt Flow Ra
te)はJIS−K−6758ポリプロピレン試験方法の
メルトフローレート(条件:230℃、荷重2.16k
gf)により測定した。また、DSCによるTmの測定
はセイコー社製DSC測定装置を用い、試料(約5m
g)を採り200℃で5分間融解後、40℃まで10℃
/minの速度で降温して結晶化した後に、さらに10
℃/minで200℃まで昇温して融解したときの融解
ピーク温度および融解終了温度で評価した。
【0081】[実施例6、7]実施例5(4)と同様に
して、実施例5(3)で得た予備重合触媒を使用してプ
ロピレン・エチレン共重合を行った。ただし、成分
[C]として添加する有機化合物とその使用量は表5の
通りである。触媒組成を表5に、重合結果と製品物性を
表6に示した。
【0082】[比較例4]2,5−ジメチルフェノール
・n−ヘプタン溶液を添加しなかった以外は、実施例5
と同様に重合を行った。触媒組成を表5に、重合結果と
製品物性を表6に示した。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】
【表3】
【0086】
【表4】
【0087】
【表5】
【0088】
【表6】
【0089】
【発明の効果】本発明の触媒は、高いオレフィン重合活
性を有するため、反応器中で速やかに粒子径が増大し
て、凝集・付着といった微粉トラブルを低減でき、更に
は粒子破砕を起こさないために、工業的な長期安定運転
が実現できる。また、本発明の触媒は、高いオレフィン
重合活性を有するため、経済的に優れている。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J128 AA01 AB00 AB01 AC01 AC10 AC20 AC28 AC39 AC41 AC42 AC44 AD01 AD05 AD06 AD07 AD08 AD11 AD13 BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC16B BC17B BC25B CA30C CB23 CB23C CB25 CB25C CB26 CB81 CB81C CB82 CB82C CB99 CB99C DA01 EA01 EB01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB09 EB10 EB11 EB13 EB15 EB21 EC01 EC02 FA02 GA05 GA07 GA09 GB01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分[A]、成分[B]、成分[C]
    及び、必要に応じて成分[D]を接触させて得られるオ
    レフィン重合用触媒。 成分[A]:共役五員環配位子を有する周期律表第4〜
    6族の遷移金属化合物 成分[B]:層状珪酸塩 成分[C]:少なくとも1個の活性水素を有する周期律
    表第16族原子が5〜14員環構造内の1個の炭素原子
    に直接結合し、かつ該環構造を形成する他の炭素原子に
    炭素数1〜30の炭化水素基が少なくとも1個結合した
    有機化合物 成分[D]:有機アルミニウム化合物
  2. 【請求項2】成分[C]において5〜14員環構造が、
    芳香環であることを特徴とする請求項1記載のオレフィ
    ン重合用触媒。
  3. 【請求項3】成分[C]において、周期律表第16族原
    子が5〜14員環構造内の1個の炭素原子に直接結合し
    ており、該炭素原子を基準として、環上のα位、α’
    位、β位、β’位いずれかの位置に炭化水素基が結合し
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載のオレフィ
    ン重合用触媒。
  4. 【請求項4】成分[C]において、周期律表第16族原
    子が5〜14員環構造内の1個の炭素原子に直接結合し
    ており、該炭素原子を基準として、環上のα位、α’
    位、β位、β’位いずれかの位置に少なくとも2個の炭
    化水素基が結合していることを特徴とする請求項1〜3
    いずれか1項記載のオレフィン重合用触媒。
  5. 【請求項5】成分[C]において、周期律表第16族原
    子が酸素原子又はイオウ原子であることを特徴とする請
    求項1〜4いずれか1項記載のオレフィン重合用触媒。
  6. 【請求項6】成分[C]において、5〜14員環構造内
    の1個の炭素原子に直接結合する炭化水素基が、炭素数
    1〜4のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜
    5いずれか1項記載のオレフィン重合用触媒。
  7. 【請求項7】成分[C]が、炭素数1〜4のアルキル基
    で2〜6位の少なくとも2カ所が置換されたフェノール
    化合物であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1
    項記載のオレフィン重合用触媒。
  8. 【請求項8】成分[C]が、炭素数1〜4のアルキル基
    で2位及び6位を含む少なくとも2カ所が置換されたフ
    ェノール化合物であることを特徴とする請求項1〜7い
    ずれか1項記載のオレフィン重合用触媒。
  9. 【請求項9】成分[C]が、2,5−ジメチルフェノー
    ル、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブ
    チル−4−メチルフェノール及び2−メチルフェノール
    から選ばれた少なくとも1種のフェノール化合物である
    ことを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のオレ
    フィン重合用触媒。
  10. 【請求項10】請求項1〜9いずれか1項記載のオレフ
    ィン重合用触媒の存在下、オレフィンを単独重合または
    共重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造
    方法。
  11. 【請求項11】成分[C]を、成分[A]、成分
    [B]、成分[A]と成分[B]の接触生成物、成分
    [A]と成分[D]の接触生成物、成分[B]と成分
    [D]の接触生成物、成分[A]と成分[B]と成分
    [D]の接触生成物、のいずれかに接触させた後、オレ
    フィンと接触させることを特徴とする請求項10記載の
    オレフィン重合体の製造方法。
  12. 【請求項12】成分[C]を、成分[A]、成分
    [B]、成分[A]と成分[B]の接触生成物、成分
    [A]と成分[D]の接触生成物、成分[B]と成分
    [D]の接触生成物、成分[A]と成分[B]と成分
    [D]の接触生成物、のいずれかに接触させた後、オレ
    フィンの存在下、新たに成分[D]と接触させることを
    特徴とする請求項10又は11記載のオレフィン重合体
    の製造方法。
JP2002217757A 2001-08-03 2002-07-26 オレフィン重合用触媒 Pending JP2003113210A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002217757A JP2003113210A (ja) 2001-08-03 2002-07-26 オレフィン重合用触媒

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001235883 2001-08-03
JP2001-235883 2001-08-03
JP2002217757A JP2003113210A (ja) 2001-08-03 2002-07-26 オレフィン重合用触媒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003113210A true JP2003113210A (ja) 2003-04-18

Family

ID=26619889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002217757A Pending JP2003113210A (ja) 2001-08-03 2002-07-26 オレフィン重合用触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003113210A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282998A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Japan Polypropylene Corp オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒、およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法
US10940460B2 (en) 2015-05-11 2021-03-09 W. R. Grace & Co.-Conn. Process to produce modified clay, modified clay produced and use thereof
US10982023B2 (en) 2015-05-11 2021-04-20 W. R. Grace & Co.-Conn. Process to produce modified clay, supported metallocene polymerization catalyst

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006282998A (ja) * 2005-03-09 2006-10-19 Japan Polypropylene Corp オレフィン重合用固体触媒成分、オレフィン重合用触媒、およびこれを用いたポリオレフィンの製造方法
US10940460B2 (en) 2015-05-11 2021-03-09 W. R. Grace & Co.-Conn. Process to produce modified clay, modified clay produced and use thereof
US10982023B2 (en) 2015-05-11 2021-04-20 W. R. Grace & Co.-Conn. Process to produce modified clay, supported metallocene polymerization catalyst

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6252097B1 (en) Transition metal compounds
KR100245489B1 (ko) 올레핀중합용촉매및올레핀중합체의제조방법
JP3996184B2 (ja) ビスシクロペンタジエニルジエン錯体
EP0824113B1 (de) Geträgertes Katalysatorsystem, Verfahren zu seiner Herstellung und seine Verwendung zur Polymerisation von Olefinen
JP3737134B2 (ja) アリール置換インデニル誘導体をリガンドとして含んだメタロセン
JP2904301B2 (ja) エチレンポリマーの製造方法、それに用いる触媒および該触媒の構成成分である新規のメタロセン
EP0811627B1 (de) Chemische Verbindung, neutral oder ionisch aufgebaut, geeignet als Katalysatorkomponente für die Olefinpolymerisation
JP2002504485A (ja) 拡大したアニオンを含む触媒活性化剤
JP4028077B2 (ja) α−オレフィン重合用触媒
JP3414769B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびこれを用いたオレフィン重合体の製造方法
JP2000198812A (ja) オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法
JP4644886B2 (ja) 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分およびα−オレフィン重合体の製造方法
JP4202397B2 (ja) α−オレフィン重合用触媒
JP2974494B2 (ja) オレフィン重合用触媒およびオレフィン重合体の製造方法
JP2003105029A (ja) オレフィン重合体及びその製造方法
JP2003113210A (ja) オレフィン重合用触媒
JP2003113209A (ja) オレフィン重合用触媒
JP3973472B2 (ja) オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、およびオレフィン重合体の製造方法
JP2004059828A (ja) オレフィン重合用触媒及びそれを用いるオレフィン重合体の製造方法
JP3295076B1 (ja) α−オレフィン重合用触媒成分
JP4395930B2 (ja) 新規な遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分およびα−オレフィン重合体の製造方法
JP4284673B2 (ja) 帯電防止性オレフィン系樹脂組成物の製造方法
JP2972161B2 (ja) オレフィン重合用触媒成分
JP2004149652A (ja) オレフィン重合用触媒およびそれを用いたオレフィン重合体の製造方法
JP4989823B2 (ja) 新規な遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分、α−オレフィン重合用触媒、及び、α−オレフィン重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040706