JP2003113207A - 水系エマルション組成物および接着性組成物 - Google Patents

水系エマルション組成物および接着性組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品などの広汎な材料に対して高い接着強
度を有し、表面の極性が低い被着体に対しても十分な濡
れ性を確保して、十分な接着性能を発現させることがで
き、さらには、エマルションの安定性が良好で、機械的
安定性および貯蔵安定性の向上を図ることができる、水
系エマルション組成物、および、その水系エマルション
組成物を含有する接着性組成物を提供すること。 【解決手段】 少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重
合体またはその変性樹脂、光重合開始剤およびエチレン
性不飽和モノマーを少なくとも配合して、溶解または分
散させることにより、油滴成分を調製し、この油滴成分
を界面活性剤によって水中に乳化させることにより、少
なくとも、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその変
性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノマー
を内包するミセルが、水中に分散している状態の水系エ
マルション組成物を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系エマルション
組成物および接着性組成物に関し、詳しくは、プライマ
ーや接着剤として好適に用いられる水系エマルション組
成物および接着性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチックフィルム、プラ
スチックシート、プラスチックフォーム、繊維、合成皮
革、金属などの各種の成形品を接着するための接着性組
成物としては、有機溶剤系の接着剤が広く使用されてい
る。
【0003】この有機溶剤系の接着剤は、比較的硬質の
成形品に対しても、高い接着強度を有しており、種々の
用途において使用されている。しかし、一方で、引火の
危険性があり、また、衛生環境上あまり好ましいもので
はないため、近年、このような有機溶剤系の接着剤に代
えて、水系の接着剤が開発されるようになってきてい
る。
【0004】そのような水系の接着剤として、エチレン
−酢酸ビニル共重合体を含有する水系エマルションから
なる接着性組成物が知られており、例えば、ヨーロッパ
公開特許公報EP1106628A1では、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物のカルボキシル変性樹脂と
界面活性剤とを含有する水系エマルション組成物が提案
されており、これを接着性組成物として用いれば、広汎
な材料に対して高い接着強度を有し、成形品などであっ
ても良好に接着できることが記載されている。
【0005】より具体的には、ヨーロッパ公開特許公報
EP1106628A1には、まず、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物のカルボキシル変性樹脂を界面活
性剤によって水に乳化させることにより水系エマルショ
ン組成物を調製し、次いで、この水系エマルション組成
物に、エチレン性不飽和モノマーや光重合開始剤を任意
的に配合することによって、接着強度の高い接着性組成
物が得られることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、ヨーロッパ
公開特許公報EP1106628A1に記載される接着
性組成物は、確かに、従来より知られているエチレン−
酢酸ビニル共重合体を含有する水系エマルションからな
る接着性組成物よりも、高い接着強度で接着することが
できるが、このような接着性組成物では、エチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物のカルボキシル変性樹脂を界
面活性剤によって乳化させた後、その調製されたエマル
ションに、親水性の高い(換言すると極性の高い)エチ
レン性不飽和モノマーや光重合開始剤を任意的に配合し
ているため、被着体、とりわけ、表面の極性が低い被着
体に対する濡れ性が不十分となり、十分な接着性能を発
現させることができない場合があり、また、エマルショ
ンの安定性も十分ではなく、機械的安定性および貯蔵安
定性の不良を生じる場合がある。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、その目的とするところは、成形品などの広汎な
材料に対して高い接着強度を有し、表面の極性が低い被
着体に対しても十分な濡れ性を確保して、十分な接着性
能を発現させることができ、さらには、エマルションの
安定性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性に優れ
る、水系エマルション組成物、および、その水系エマル
ション組成物を含有する接着性組成物を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の水系エマルション組成物は、エチレン−酢
酸ビニル共重合体またはその変性樹脂、光重合開始剤お
よびエチレン性不飽和モノマーを内包するミセルが、水
中に分散していることを特徴としている。
【0009】また、本発明の水系エマルション組成物
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその変性樹
脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノマーを少
なくとも配合して、溶解または分散させることにより、
油滴成分を調製し、この油滴成分を界面活性剤によって
水中に乳化させることにより得られることを特徴として
いる。
【0010】また、本発明においては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体の変性樹脂が、エチレン−酢酸ビニル共
重合体の部分ケン化物のカルボキシル変性樹脂であるこ
とが好ましい。また、本発明においては、光重合開始剤
が、少なくとも、分子間水素引き抜き型光重合開始剤を
含んでいるか、または、少なくとも、分子間水素引き抜
き型光重合開始剤および分子内結合開裂型光重合開始剤
を含んでいることが好ましい。
【0011】また、本発明においては、エチレン性不飽
和モノマーが、(メタ)アクリレートであることが好ま
しく、さらには、その(メタ)アクリレートが、少なく
とも、エステル部分として炭素数6〜16の炭化水素基
を有する(メタ)アクリレートを含んでいることが好ま
しい。
【0012】また、本発明においては、エチレン−酢酸
ビニル共重合体またはその変性樹脂が、エチレン性不飽
和モノマー100重量部に対して、3〜60重量部の割
合で含まれていることが好ましく、また、光重合開始剤
が、エチレン性不飽和モノマー100重量部に対して、
1〜160重量部の割合で含まれていることが好まし
い。
【0013】そして、本発明の接着性組成物は、本発明
の水系エマルション組成物を含有していることを特徴と
している。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の水系エマルション組成物
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその変性樹
脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノマーを少
なくとも配合して、溶解または分散させることにより、
油滴成分を調製し、この油滴成分を界面活性剤によって
水中に乳化させることにより得ることができ、得られた
水系エマルション組成物は、エチレン−酢酸ビニル共重
合体またはその変性樹脂、光重合開始剤およびエチレン
性不飽和モノマーを内包するミセルが、水中に分散して
いる状態となっている。
【0015】本発明に用いられるエチレン−酢酸ビニル
共重合体(以下、EVAと略称する。)は、例えば、高
圧法、乳化法などの公知の方法によって製造することが
でき、原料組成の割合として、その酢酸ビニルの含量
が、10〜50重量%、さらには、25〜45重量%の
ものを用いることが好ましい。酢酸ビニルの含量が、そ
れより低いと、柔軟性がなく低温接着性の低下を招く場
合があり、また、それより高いと、耐熱性の低下を招く
場合がある。また、そのメルトインデックス(g/10
min(190℃、2160g):ASTM D−12
38に準拠、以下同じ。)が、0.1〜500、さらに
は、1〜300のものを用いることが好ましい。
【0016】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体の変
性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物のカルボキシル
変性樹脂(以下、C−HEVAと略称する。)が好まし
く用いられる。C−HEVAは、例えば、特公平5−2
6802号公報などにその製造方法が記載されているよ
うに、例えば、まず、EVAを有機溶媒に溶解し、その
溶液中に、低級アルコールを加えた後、特定量の水の存
在下に、触媒としてアルカリアルコラートを添加して部
分ケン化(ケン化度:10〜90%程度)することによ
り、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物(以
下、HEVAと略称する。)を得て、そのHEVAを、
例えば、不飽和カルボン酸や酸無水物などの酸によって
変性することにより得ることができる。このようにして
得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物
のカルボキシル変性樹脂は、その水酸基価が、0〜25
0KOHmg/gであり、その酸価が、2〜150KO
Hmg/gであることが好ましい。水酸基価および酸価
が上記の範囲を外れると、接着性能の低下、耐水性の低
下、低温接着性の低下などを招く場合がある。
【0017】そして、このようなエチレン−酢酸ビニル
共重合体またはその変性樹脂は、例えば、エチレン−酢
酸ビニル共重合体またはエチレン−酢酸ビニル共重合体
の変性樹脂を、それぞれ単独で使用してもよく、また、
エチレン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体の変性樹脂を組み合わせて使用してもよ
い。
【0018】本発明に用いられる光重合開始剤として
は、例えば、ベンゾフェノン系、チオキサントン系、ベ
ンジル、ミヒラーケトン、カンファーキノンなどの分子
間水素引き抜き型光重合開始剤、例えば、アセトフェノ
ン系、ベンゾインエーテル系、アシルホスフィンオキシ
ド系などの分子内結合開裂型光重合開始剤などが挙げら
れる。
【0019】ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、
例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチ
ル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−
4’−メチルジフェニルサルファイド、2,4,6−ト
リメチルベンゾフェノン、(4−ベンゾイルベンジル)
トリメチルアンモニウムクロリド、クロロベンゾフェノ
ン、ヒドロキシベンゾフェノン、メチルベンゾフェノ
ン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、アクリル化ベンゾフェノンなどが挙げられる。
【0020】チオキサントン系光重合開始剤としては、
例えば、2−または4−イソプロピルチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチ
オキサントンなどが挙げられる。
【0021】アセトフェノン系光重合開始剤としては、
例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−
2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(例え
ば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、ダロキュ
アー1173)、ベンジルジメチルケタール(例えば、
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュア
ー651、BASF社製、ルシリンBDKなど)、1−
ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(例え
ば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキ
ュアー184)、2−メチル−2−モルホリノ(4−チ
オメチルフェニル)プロパン−1−オン(例えば、チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー9
07)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン(例えば、チバ・ス
ペシャルティ・ケミカルズ社製、イルガキュアー36
9)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−
メチルビニル)フェニル〕プロパノンのオリゴマー(例
えば、ランベルチ社製、エサキュアー KIP)などが
挙げられる。
【0022】ベンゾインエーテル系光重合開始剤として
は、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどが挙げられ
る。
【0023】アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤
としては、例えば、2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルホスフィンオキシド(例えば、BASF社
製、ルシリンTPO)、ビス(2,6−ジメトキシベン
ゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィン
オキシド(BAPO)、ビス(2,4,6−トリメチル
ベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ビス(2,
4,6−トリメチルベンゾイル)エチルホスフィンオキ
シド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)n−
ブチルホスフィンオキシドなどが挙げられる。
【0024】また、これら以外にメチルフェニルグリオ
キシエステル(AKZO社製、バイキュアー55)や
3,6−ビス(2−モルホリノイソブチル)−9−ブチ
ルカルバゾール(旭電化社製、A−Cure3)、チタ
ノセン化合物なども挙げることができる。
【0025】また、これら光重合開始剤は、単独で使用
してもよく、また、2種以上併用してもよい。そのよう
な具体例としては、市販品として、イルガキュアー17
00(ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド/2−
ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパン−1−オン=
25/75%)、イルガキュアー1800(ビス(2,
6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル
ペンチルホスフィンオキシド/1−ヒドロキシシクロヘ
キシル−フェニルケトン=25/75%)(いずれもチ
バ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)などが挙げられ
る。
【0026】また、これら光重合開始剤のうちでは、分
子間水素引き抜き型光重合開始剤が好ましく、また、分
子間水素引き抜き型光重合開始剤とともに分子内結合開
裂型光重合開始剤を併用してもよい。分子間水素引き抜
き型光重合開始剤を用いることにより、接着性能の向上
を図ることができる。また、分子間水素引き抜き型光重
合開始剤とともに分子内結合開裂型光重合開始剤を併用
することにより、接着性能を改善できる場合がある。ま
た、分子間水素引き抜き型光重合開始剤のうちでは、ベ
ンゾフェノン系光重合開始剤が好ましく、また、分子内
結合開裂型光重合開始剤のうちでは、アセトフェノン系
光重合開始剤が好ましい。なお、分子間水素引き抜き型
光重合開始剤および分子内結合開裂型光重合開始剤を併
用する場合には、分子間水素引き抜き型光重合開始剤1
〜30重量部に対して、分子内結合開裂型光重合開始剤
30〜1重量部の割合であることが好ましい。
【0027】また、光重合開始剤による光重合反応を促
進するために、必要に応じて、種々の増感剤や光重合促
進剤を、光重合開始剤とともに配合してもよい。
【0028】増感剤としては、例えば、アミン類、尿素
類、イオウ化合物、ニトリル類、リン化合物、窒素化合
物などが挙げられる。
【0029】アミン類としては、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールア
ミンなどの脂肪族アミン類、例えば、アニリン、N−メ
チルアニリン、N,N−ジメチルアニリンなどの芳香族
アミン類、例えば、ピペリジンなどの複素環アミン類、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモル
ホリンなどのアミン系(メタ)アクリレート、アミン系
ポリエステルアクリレート、アミン系アクリレートオリ
ゴマーなどが挙げられる。
【0030】尿素類としては、例えば、アリル系尿素化
合物、o−トリルチオ尿素などが挙げられる。
【0031】イオウ化合物としては、例えば、ナトリウ
ムジエチルジチオホスフェート、芳香族スルフィン酸の
可溶性塩などが挙げられる。
【0032】ニトリル類としては、例えば、N,N−ジ
置換−p−アミノベンゾニトリル系化合物などが挙げら
れる。
【0033】リン化合物としては、例えば、トリ−n−
ブチルホスフィン、ナトリウムジエチルチオホスフェー
トなどが挙げられる。
【0034】窒素化合物としては、ミヒラーケトン、N
−ニトロソヒドロキシルアミン誘導体、オキサゾリン化
合物などが挙げられる。
【0035】これら増感剤は、単独で使用してもよく、
また、2種以上併用してもよい。また、これら増感剤の
うち、好ましくは、アミン類、より好ましくは、N−メ
チルジエタノールアミンが挙げられる。また、増感剤の
配合量は、適宜選択すればよいが、他の成分において酸
価がある場合(たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合
体またはその変性樹脂や、後述する塩素化ポリオレフィ
ンなどが遊離のカルボキシル基を有している場合)に
は、その他の成分のカルボキシル基の当量以上で、か
つ、その過剰量において光増感作用が発現されるような
配合量とすることが好ましい。
【0036】また、光重合促進剤としては、例えば、ジ
アルキルアミノ安息香酸またはその誘導体(例えば、4
−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香
酸エステルなど)、ホスフィン系光重合促進剤(トリフ
ェニルホスフィンなどのアリールホスフィン、トリアル
キルホスフィンなどのホスフィン系化合物)などが挙げ
られる。また、光重合促進剤の配合量は、適宜選択され
る。
【0037】本発明に用いられるエチレン性不飽和モノ
マーとしては、例えば、単官能性モノマー、二官能性モ
ノマーおよび多官能性モノマーなどが挙げられる。
【0038】単官能性モノマー(単官能重合性希釈剤)
としては、例えば、複素環式エチレン性不飽和化合物
(例えば、N−ビニルピロリドン、N−ビニルピリジ
ン、N−ビニルカプロラクタムなどのN−ビニル−窒素
含有複素環化合物、例えば、モルホリン(メタ)アクリ
レート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート
などの複素環式(メタ)アクリレートなど)、N−ビニ
ルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、ジアルキル
アミノエチル(メタ)アクリレート(例えば、ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエ
チル(メタ)アクリレートなど)、N,N’−ジメチル
アクリルアミド、アルコキシ(ポリ)アルキレングリコ
ール(メタ)アクリレート(例えば、メトキシエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレ
ングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレートなど)、アルキル
フェノキシエチル(メタ)アクリレート(例えば、ノニ
ルフェノキシエチル(メタ)アクリレートなど)、フェ
ノキシ(ポリ)アルキレングリコール(メタ)アクリレ
ート(例えば、フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レートなど)、アルキル(メタ)アクリレート(例え
ば、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレー
ト、イソステアリル(メタ)アクリレートなど)、シク
ロアルキル(メタ)アクリレート(例えば、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレートなど)、アラルキル(メタ)
アクリレート(例えば、ベンジル(メタ)アクリレー
ト)、橋架け環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレ
ート(例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジ
シクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンテニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル
(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシアル
キル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニルオキシ
エチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチ
ル(メタ)アクリレートなど)、ヒドロキシル基含有
(メタ)アクリレート(例えば、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニ
ルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)
アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタ
ル酸、3−アクリロイルオキシグリセリンモノ(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ
ート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ペ
ンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4
−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなど)、
ポリε−カプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、グ
リシジル(メタ)アクリレート、モノ[2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチル]アッシドホスフェート、ハロ
ゲン含有(メタ)アクリレート(例えば、トリフルオロ
エチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラ
フルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,
4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレー
ト、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート
など)などが挙げられる。
【0039】二官能性モノマー(二官能重合性希釈剤)
としては、例えば、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシ
プロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオ
ネートのジ(メタ)アクリレート、(ポリオキシ)アル
キレングリコールジ(メタ)アクリレート(例えば、エ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アク
リレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ペンタンジオールジ(メタ)アクリレートなど)、グリ
セリンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのアルキレン
オキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド)付加物のジ(メタ)アクリレート(例えば、2,2
−ビス(2−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンの
ジ(メタ)アクリレートなど)、橋架け環式炭化水素基
を有するジ(メタ)アクリレート(例えば、トリシクロ
デカンジメチロールのジ(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンタジエンジ(メタ)アクリレートなど)、二官能
エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸付加物(例えば、
2,2−ビス(グリシジルオキシフェニル)プロパンの
(メタ)アクリル酸付加物など)などが挙げられる。
【0040】多官能性モノマー(多官能重合性希釈剤)
としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシ
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)
イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレート、トリス
(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリ(メ
タ)アクリレート、トリアリルトリメリット酸、トリア
リルイソシアヌレートなどが挙げられる。
【0041】これらエチレン性不飽和モノマーは、単独
で使用してもよく、また、2種以上併用してもよい。ま
た、これらエチレン性不飽和モノマーのうち、好ましく
は、(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0042】そのような(メタ)アクリレートとして
は、(メタ)アクリレート((メタ)アクリル酸エステ
ル)のエステル部分が、炭素数6〜16の炭化水素基
(例えば、脂肪炭化水素基、脂環族炭化水素基、芳香脂
肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基などを含む)を有す
る(メタ)アクリレートが好ましく用いられ、より具体
的には、例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、イソミリスチル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレ
ート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンタジエン(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0043】また、このような、エステル部分として炭
素数6〜16の炭化水素基を有する(メタ)アクリレー
トとともに、エステル部分としてヒドロキシル基を有
し、炭素数2〜5の炭化水素基を有する(メタ)アクリ
レートを用いることが好ましく、そのようなエステル部
分としてヒドロキシル基を有し、炭素数2〜5の炭化水
素基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレートなどが挙げられる。
【0044】このような(メタ)アクリレートを用いる
ことによって、後述する油滴成分の調製において、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体またはその変性樹脂と光重合
開始剤との両方の溶解性および分散性の向上、さらに
は、接着性能の向上を図ることができる。そして、この
ような(メタ)アクリレートとともに、他のエチレン性
不飽和モノマーを、適宜、組み合わせて用いることによ
り、接着性能を調整することができる。
【0045】なお、上記したヒドロキシル基含有(メ
タ)アクリレートなどの親水性の(メタ)アクリレート
を、得られたエマルション組成物に後添加すると、水中
に良好に分散しているミセルの形成を損なわせる場合が
ある。
【0046】そして、本発明の水系エマルション組成物
を得るには、まず、少なくとも、エチレン−酢酸ビニル
共重合体またはその変性樹脂、光重合開始剤およびエチ
レン性不飽和モノマーを配合して、溶解または分散させ
ることにより、油滴成分を調製する。
【0047】油滴成分の調製は、例えば、エチレン性不
飽和モノマーに、少なくとも、エチレン−酢酸ビニル共
重合体またはその変性樹脂と、光重合開始剤とを配合し
て、適宜、撹拌および混合することにより、溶解または
分散させればよい。なお、このような撹拌および混合に
おいては、必要により、例えば、40〜70℃に加温し
てもよく、また、溶解性の向上を図るべく、適宜、その
他の公知の有機溶媒を配合してもよい。なお、そのよう
な有機溶媒を配合する場合には、後述する乳化(強制乳
化)において、水の共沸とともに留去することが好まし
い。
【0048】また、エチレン−酢酸ビニル共重合体また
はその変性樹脂、および、エチレン性不飽和モノマーの
配合割合は、エチレン性不飽和モノマー100重量部に
対して、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその変性
樹脂が3〜60重量部、さらには、5〜40重量部であ
ることが好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体また
はその変性樹脂の配合割合が、これより多いと、エチレ
ン性不飽和モノマーに対する溶解および分散性が低下し
て、接着性能の低下を招き、また、これより少ないと、
エマルションの安定性が低下して、同じく、接着性能の
低下を招く場合がある。
【0049】また、光重合開始剤、および、エチレン性
不飽和モノマーの配合割合は、エチレン性不飽和モノマ
ー100重量部に対して、光重合開始剤が1〜160重
量部、さらには、1〜130重量部で、とりわけ、15
重量部以上であることが好ましい。光重合開始剤の配合
割合が、これより多いと、エチレン性不飽和モノマーに
対する溶解および分散性が低下して、エマルションの安
定性が低下し、その結果、接着性能の低下を招き、ま
た、これより少ないと、同じく、接着性能の低下を招く
場合がある。また、光重合開始剤の配合割合を、15重
量部以上とすることによって、被着体の脱脂処理をしな
くても、十分な接着性能を発現させることができる。
【0050】そして、本発明の水系エマルション組成物
は、このようにして調製された油滴成分を界面活性剤に
よって水中に乳化させることにより得ることができる。
【0051】油滴成分を界面活性剤によって水中に乳化
させるには、例えば、撹拌下において、油滴成分中に、
界面活性剤および水を添加して、転相乳化(強制乳化)
させればよい。
【0052】本発明に用いられる界面活性剤は、特に限
定されることなく、公知の界面活性剤を用いることがで
き、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アル
キルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリ
オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩などのア
ニオン系界面活性剤、例えば、アルキルアミン塩、第4
級アンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤、例え
ば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキ
シアルキレンアルキルフェニルエーテル、ソルビタン脂
肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤などが挙げら
れる。
【0053】また、本発明においては、オキシエチレン
基を有する界面活性剤が好ましく用いられ、そのような
オキシエチレン基を有する界面活性剤として、例えば、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル、その他のポリオキシエチレン
の誘導体、あるいは、それらにエチレン性不飽和基など
を付加させた反応性界面活性剤などのポリオキシエチレ
ン系の界面活性剤などが挙げられる。
【0054】このような界面活性剤は、単独で使用して
もよく、また、2種以上併用してもよい。また、界面活
性剤の配合量は、油滴成分を乳化(強制乳化)させるこ
とができれば、特に限定されないが、例えば、油滴成分
100重量部に対して、3〜50重量部、さらには、5
〜30重量部であることが好ましい。界面活性剤の配合
量がそれより少ないと、分散性の低下を招く場合があ
り、また、それより多いと、接着性能の低下を招く場合
がある。
【0055】また、水の配合量も、油滴成分を乳化(強
制乳化)させることができれば、特に限定されないが、
例えば、油滴成分100重量部に対して、100〜30
00重量部、さらには、200〜2000重量部である
ことが好ましい。
【0056】また、このようにして得られる水系エマル
ション組成物は、最終的には、その固形分(水以外の成
分)が、3〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%
として調製されることが好ましい。
【0057】そして、このようにして得られる水系エマ
ルション組成物は、少なくとも、エチレン−酢酸ビニル
共重合体またはその変性樹脂、光重合開始剤およびエチ
レン性不飽和モノマーを内包するミセルが、水中に分散
している状態となっている。
【0058】また、このようにして得られる水系エマル
ション組成物には、その目的および用途によって、例え
ば、塩素化ポリオレフィン、ロジン類、シランカップリ
ング剤などの接着性能を向上させる成分や、例えば、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、増白剤、染料などの
各種の添加剤を、乳化前の油滴成分または乳化後のエマ
ルション組成物に、適宜、添加してもよい。
【0059】塩素化ポリオレフィンとしては、例えば、
塩素化ポリオレフィン樹脂を、単独で、あるいは、塩素
化ポリオレフィン樹脂をそれ以外の重合体と混合するこ
とによって得られるものが挙げられる。このような塩素
化ポリオレフィン樹脂としては、特に限定されず、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、ポリブテン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重
合体などのポリオレフィン類やこれらポリオレフィン類
にカルボキシル基、水酸基、酸無水物基などを導入した
変性ポリオレフィン類を公知の方法で塩素化させた塩素
化ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。
【0060】これら塩素化ポリオレフィンは、単独で使
用してもよく、また、2種以上併用してもよい。また、
塩素化ポリオレフィンの配合量は、適宜選択される。好
ましくは、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレン
を塩素化することによって得られる塩素化ポリオレフィ
ン樹脂や、上記した塩素化ポリオレフィン樹脂を無水マ
レイン酸などで変性した酸無水物変性塩素化ポリオレフ
ィン樹脂が挙げられる。なお、これら塩素化ポリオレフ
ィンの塩素含有率は、特に限定されないが、15〜40
重量%であると、ポリオレフィンからなる被着体との密
着性を向上させることができる。
【0061】ロジン類としては、例えば、アビエチン酸
を主成分とする熱可塑性樹脂であるガムロジン、ウッド
ロジン、トール油ロジンなどが挙げられる。より具体的
には、例えば、水添ロジン(ジヒドロアビエチン酸、テ
トラヒドロアビエチン酸)、不均化ロジン、不均化水添
ロジン、重合ロジン(一部重合ロジンを含む)などの変
性ロジン類、例えば、ロジンあるいは変性ロジン類のア
ルキルエステル、グリコールエステル、グリセリンエス
テル、ペンタエリスリトールエステル、例えば、ポリエ
ステルの酸の一部にロジンあるいは変性ロジンを用いた
ロジン変性ポリエステルなどが挙げられる。なお、ロジ
ン変性ポリエステルは、ロジンまたは変性ロジンのグリ
シジルエステルと、カルボン酸を有する化合物との反応
によって得ることもできる。これらロジン類は、単独で
使用してもよく、また、2種以上併用してもよい。ま
た、ロジン類の配合量は、適宜選択される。
【0062】また、シランカップリング剤としては、例
えば、エポキシシラン、アミノシラン、ビニルシランな
どが挙げられる。エポキシシランが好ましく用いられ、
そのようなエポキシシランとしては、例えば、γ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ一グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシ
シクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどが挙げ
られる。これらシランカップリング剤は、単独で使用し
てもよく、また、2種以上併用してもよい。また、シラ
ンカップリング剤の配合量は、適宜選択される。
【0063】そして、このようにして得られる本発明の
水系エマルション組成物は、接着性組成物、すなわち、
プライマーや接着剤として好適に用いることができ、広
汎な材料に対して高い接着強度を有し、例えば、プラス
チックフィルム、プラスチックシート、プラスチックフ
ォーム、繊維、合成皮革、金属などの各種の成形品を良
好に接着することができる。
【0064】とりわけ、このような接着性組成物では、
得られた水系エマルション組成物が、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体またはその変性樹脂と、光重合開始剤と
が、エチレン性不飽和モノマー中に溶解または分散され
た状態で、ミセルに内包されており、そのミセルが水中
に分散しているので、被着体、とりわけ、表面の極性が
低い被着体に対しても十分な濡れ性を確保して、十分な
接着性能を発現させることができ、さらには、エマルシ
ョンの安定性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性
の向上を図ることができる。
【0065】また、このような接着性組成物は、水系で
あるため、引火の危険が少なく、良好な衛生環境を確保
することができる。さらに、初期の接着力、低温での接
着力および耐水性にも優れており、各種の用途において
有効に使用することができる。
【0066】なお、本発明の接着性組成物を用いて接着
するには、例えば、接着される被着体に対して公知の方
法により塗布すればよく、その使用方法は制限されず、
例えば、接着の前処理として用いられるプライマーとし
て使用してもよく、また、接着剤として使用してもよ
い。また、プライマーや接着剤に配合するようにして使
用してもよい。なお、塗布後には、例えば、50〜10
00mJ/cmの紫外線を照射することが好ましい。
【0067】
【実施例】実施例1 EVA(酢酸ビニル含量:40%、メルトインデック
ス:65、商品名:エバフレックスEV40WY(三井
デュポンポリケミカル社製))5重量部と、1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(光重合開始
剤、商品名:イルガキュアー184(チバ・スペシャル
ティ・ケミカルズ社製))5重量部とを、イソオクチル
アクリレート50重量部および2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート30重量部の混合液に投入し、撹拌しなが
ら50℃に加温して溶解させることにより、油滴成分を
調製した。
【0068】この油滴成分を高速ミキサーにて撹拌(回
転数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商
品名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイ
オン交換水885重量部とを添加して強制乳化を行な
い、水系エマルション組成物を得た。
【0069】実施例2 EVA(酢酸ビニル含量:35%、メルトインデック
ス:30、商品名:エバフレックスEV150(三井デ
ュポンポリケミカル社製))5重量部と、ベンジルジメ
チルケタール(光重合開始剤、商品名:イルガキュアー
651(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製))5
重量部とを、シクロヘキシルメタクリレート50重量
部、4−ヒドロキシブチルアクリレート30重量部およ
びトルエン70重量部の混合液に投入し、撹拌しながら
50℃に加温して溶解させることにより、油滴成分を調
製した。
【0070】この油滴成分を高速ミキサーにて撹拌(回
転数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商
品名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイ
オン交換水885重量部とを添加して強制乳化を行な
い、転相乳化後に系内に残存するトルエンを留去し、水
系エマルション組成物を得た。
【0071】実施例3 C−HEVA(水酸基価:0KOHmg/g、酸価:8
4KOHmg/g、トルエン溶液(樹脂含量:20重量
%)、商品名:デュミランSD−181(三井武田ケミ
カル社製))25重量部と、1−ヒドロキシ−シクロヘ
キシル−フェニルケトン(光重合開始剤、商品名:イル
ガキュアー184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ
社製))5重量部とを、イソボルニルメタクリレート5
0重量部および2−ヒドロキシエチルメタクリレート3
0重量部の混合液に投入し、撹拌して溶解させることに
より、油滴成分を調製した。
【0072】この油滴成分を高速ミキサーにて撹拌(回
転数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商
品名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイ
オン交換水885重量部とを添加して強制乳化を行な
い、転相乳化後に系内に残存するトルエンを留去し、水
系エマルション組成物を得た。
【0073】実施例4 実施例3におけるイソボルニルメタクリレートの代わり
にベンジルメタクリレートを用いた以外は、実施例3と
同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を得
た。
【0074】実施例5 実施例3におけるイソボルニルメタクリレートの代わり
にイソミリスチルアクリレートを用いた以外は、実施例
3と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物
を得た。
【0075】実施例6 実施例3におけるイソボルニルメタクリレートの代わり
にイソステアリルアクリレートを用いた以外は、実施例
3と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物
を得た。
【0076】実施例7 実施例3におけるイソボルニルメタクリレートの代わり
にイソブチルメタクリレートを用いた以外は、実施例3
と同様の配合および操作にて水系エマルション組成物を
得た。
【0077】実施例8 実施例3における2−ヒドロキシエチルメタクリレート
30重量部を添加しない以外は、実施例3と同様の配合
および操作にて水系エマルション組成物を得た。
【0078】実施例9 C−HEVA(水酸基価:0KOHmg/g、酸価:8
4KOHmg/g、トルエン溶液(樹脂含量:20重量
%)、商品名:デュミランSD−181(三井武田ケミ
カル社製))50重量部と、ベンゾフェノン30重量部
とを、イソボルニルメタクリレート50重量部および2
−ヒドロキシエチルメタクリレート30重量部の混合液
に投入し、撹拌して溶解させることにより、油滴成分を
調製した。
【0079】この油滴成分を高速ミキサーにて撹拌(回
転数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商
品名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイ
オン交換水885重量部とを添加して強制乳化を行な
い、転相乳化後に系内に残存するトルエンを留去し、水
系エマルション組成物を得た。
【0080】実施例10 実施例9におけるベンゾフェノンの代わりに4−メチル
ベンゾフェノンを用いた以外は、実施例9と同様の配合
および操作にて水系エマルション組成物を得た。
【0081】実施例11 実施例9におけるベンゾフェノンの代わりに4−フェニ
ルベンゾフェノンを用いた以外は、実施例9と同様の配
合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
【0082】実施例12 実施例9におけるベンゾフェノンの代わりにo−ベンゾ
イル安息香酸メチルを用いた以外は、実施例9と同様の
配合および操作にて水系エマルション組成物を得た。
【0083】実施例13 C−HEVA(水酸基価:0KOHmg/g、酸価:8
4KOHmg/g、トルエン溶液(樹脂含量:20重量
%)、商品名:デュミランSD−181(三井武田ケミ
カル社製))50重量部と、ベンゾフェノン30重量部
と、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン
(光重合開始剤、商品名:イルガキュアー184(チバ
・スペシャルティ・ケミカルズ社製))5重量部とを、
イソボルニルメタクリレート50重量部および2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート30重量部の混合液に投入
し、撹拌して溶解させることにより、油滴成分を調製し
た。
【0084】この油滴成分を高速ミキサーにて撹拌(回
転数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商
品名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイ
オン交換水850重量部とを添加して強制乳化を行な
い、転相乳化後に系内に残存するトルエンを留去し、水
系エマルション組成物を得た。
【0085】実施例14 C−HEVA(水酸基価:0KOHmg/g、酸価:8
4KOHmg/g、トルエン溶液(樹脂含量:20重量
%)、商品名:デュミランSD−181(三井武田ケミ
カル社製))50重量部と、4−メチルベンゾフェノン
80重量部と、N−メチルジエタノールアミン3重量部
とを、イソボルニルメタクリレート50重量部および2
−ヒドロキシエチルメタクリレート30重量部の混合液
に投入し、撹拌して溶解させることにより、油滴成分を
調製した。
【0086】この油滴成分を高速ミキサーにて撹拌(回
転数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商
品名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイ
オン交換水802重量部とを添加して強制乳化を行な
い、転相乳化後に系内に残存するトルエンを留去し、水
系エマルション組成物を得た。
【0087】比較例1 C−HEVA(水酸基価:0KOHmg/g、酸価:8
4KOHmg/g、トルエン溶液(樹脂含量:20重量
%)、商品名:デュミランSD−181(三井武田ケミ
カル社製))25重量部を高速ミキサーにて撹拌(回転
数:2000min−1)しながら、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸エステル塩系界面活性剤(商品
名:エマールE27C(花王社製))25重量部とイオ
ン交換水885重量部とを添加して強制乳化を行ない、
転相乳化後に系内に残存するトルエンを留去し、水系エ
マルション組成物を調製した。
【0088】この水系エマルション組成物に、1−ヒド
ロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(光重合開始
剤、商品名:イルガキュアー184(チバ・スペシャル
ティ・ケミカルズ社製))5重量部と、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート30重量部との混合液を、撹拌
下、添加した。
【0089】評価 実施例および比較例で得られた水系エマルション組成物
について、分散安定性および接着性能を評価した。
【0090】1)分散安定性 実施例および比較例で得られた各水系エマルション組成
物について、製造直後(初期)と、40℃で7日間貯蔵
したものとを目視で観察し、次に示すように評価した。
その結果を表1に示す。
【0091】○:均一に分散 ×:相分離または沈殿物を生じている 2)接着性能 実施例および比較例の各水系エマルション組成物を、E
VA発泡体とポリ塩化ビニル(PVC)シートとの間の
接着のプライマーとして用い、その接着性能を評価し
た。すなわち、 EVA発泡体:150mm×25mm×25mmのシー
ト状成形品 PVCシート:150mm×25mm×1mmのシート
状成形品 2液配合ポリウレタン系接着剤 PVC用プライマー を用意して、PVCシートに、PVC用プライマーを塗
布するとともに、EVA発泡体に、各水系エマルション
組成物を塗布し、300mJ/cmの紫外線を照射し
た後、これを2液配合ポリウレタン系接着剤を介して接
着した。室温で1日放置した後、JIS K 6854
に準拠して、180度剥離試験により接着強度を測定し
た。その結果を表1に示す。なお、表1中の接着性能の
評価は、次の通りである。
【0092】AA:EVA発泡体の材料破壊 A:接着強度が40N/cm以上 B:接着強度が20〜40N/cmの範囲 C:接着強度が20N/cm未満
【0093】
【表1】
【0094】
【発明の効果】本発明の水系エマルション組成物は、プ
ライマーや接着剤などの接着性組成物として好適に用い
ることができ、そのような本発明の接着性組成物は、広
汎な材料に対して高い接着強度を有し、例えば、プラス
チックフィルム、プラスチックシート、プラスチックフ
ォーム、繊維、合成皮革、金属などの各種の成形品を良
好に接着することができる。また、このような接着性組
成物では、被着体、とりわけ、表面の極性が低い被着体
に対しても十分な濡れ性を確保して、十分な接着性能を
発現させることができ、さらには、エマルションの安定
性が良好で、機械的安定性および貯蔵安定性の向上を図
ることができる。また、水系であるため、引火の危険が
少なく、良好な衛生環境を確保することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白木 寛之 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 三井武田ケミカル株式会社研究所内 Fターム(参考) 4J011 QA03 RA10 SA01 SA21 SA31 SA64 SA84 WA06 4J026 AC04 BA27 FA04 GA07 4J040 DA051 DA052 DE031 DE032 FA051 FA101 FA141 FA151 FA161 FA181 FA191 HA18 HA19 HB16 HD19 HD27 JA03 KA13 KA38 LA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体またはそ
    の変性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノ
    マーを内包するミセルが、水中に分散していることを特
    徴とする、水系エマルション組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体またはそ
    の変性樹脂、光重合開始剤およびエチレン性不飽和モノ
    マーを少なくとも配合して、溶解または分散させること
    により、油滴成分を調製し、この油滴成分を界面活性剤
    によって水中に乳化させることにより得られることを特
    徴とする、水系エマルション組成物。
  3. 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体の変性樹
    脂が、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物の
    カルボキシル変性樹脂であることを特徴とする、請求項
    1または2に記載の水系エマルション組成物。
  4. 【請求項4】 光重合開始剤が、少なくとも、分子間水
    素引き抜き型光重合開始剤を含んでいることを特徴とす
    る、請求項1〜3のいずれかに記載の水系エマルション
    組成物。
  5. 【請求項5】 光重合開始剤が、少なくとも、分子間水
    素引き抜き型光重合開始剤および分子内結合開裂型光重
    合開始剤を含んでいることを特徴とする、請求項1〜3
    のいずれかに記載の水系エマルション組成物。
  6. 【請求項6】 エチレン性不飽和モノマーが、(メタ)
    アクリレートであることを特徴とする、請求項1〜5の
    いずれかに記載の水系エマルション組成物。
  7. 【請求項7】 (メタ)アクリレートが、少なくとも、
    エステル部分として炭素数6〜16の炭化水素基を有す
    る(メタ)アクリレートを含んでいることを特徴とす
    る、請求項6に記載の水系エマルション組成物。
  8. 【請求項8】 エチレン−酢酸ビニル共重合体またはそ
    の変性樹脂が、エチレン性不飽和モノマー100重量部
    に対して、3〜60重量部の割合で含まれていることを
    特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の水系エマ
    ルション組成物。
  9. 【請求項9】 光重合開始剤が、エチレン性不飽和モノ
    マー100重量部に対して、1〜160重量部の割合で
    含まれていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれ
    かに記載の水系エマルション組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の水系
    エマルション組成物を含有していることを特徴とする、
    接着性組成物。
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