JP2003112617A - ブレーキ制御装置および車両制御装置 - Google Patents

ブレーキ制御装置および車両制御装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】緊急操作状態であることを高い信頼性を以て検
出する。 【解決手段】操作力センサによって検出された操作力が
設定操作力Fa以上であり、ストロークセンサによって
検出されたストロークが設定ストロークSa以下である
場合には、緊急操作状態であるとする。設定ストローク
は、標準操作状態における操作力と操作ストロークとの
関係と、実際の操作力とに基づいて決まる値で、標準操
作状態で、その操作力で操作された場合のストロークま
たはそれより設定値以上小さい値である。このように、
ブレーキ操作状態を表す2つの物理量の絶対値に基づい
て緊急操作状態が検出されるのであり、物理量の微分値
に基づいて検出されるのではないため、緊急操作状態で
あることを高い信頼性を以て検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はブレーキ制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開2001−71878号公報には、
ブレーキ操作部材の操作状態を表す1つの物理量の大き
さと変化量とに基づいてブレーキ操作状態が緊急操作状
態であることを検出する緊急操作状態取得装置を含むブ
レーキ制御装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効
果】本発明の課題は、ブレーキ制御装置の信頼性を向上
させることであり、例えば、ブレーキ操作状態が緊急操
作状態であることを高い信頼性で検出することである。
上記課題は、ブレーキ制御装置を下記各態様の構成のも
のとすることによって解決される。各態様は、請求項と
同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて
他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あく
まで、本明細書に記載の技術の理解を容易にするためで
あり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組み
合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきでは
ない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場
合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければならな
いものではなく、一部の事項のみを取り出して採用する
ことも可能である。
【0004】以下の各項のうち、(1)項が請求項1に対
応し、(5)項が請求項2に対応し、(7)が請求項3に対応
する。また、(11)項が請求項4に対応し、(12)項が請求
項5に対応する。さらに、(15)項, (17)項、(18)項が
それぞれ請求項6〜8に対応し、(21)項が請求項9に対
応し、(27)項が請求項10に対応する。
【0005】(1)ブレーキ操作部材と、そのブレーキ操
作部材の運転者による操作状態に関連する2つの物理量
をそれぞれ別個に検出する2つの操作状態関連量検出装
置と、それら2つの操作状態関連量検出装置によって検
出される2つの物理量の一方の他方に対する遅れ量に基
づいて前記ブレーキ操作部材の操作状態を取得する操作
状態取得装置とを含むことを特徴とするブレーキ制御装
置。本項に記載のブレーキ装置においては、ブレーキ操
作部材の運転者による操作状態に関連する2つの物理量
の遅れ量に基づいて、ブレーキ操作部材の操作状態が取
得される。そのため、1つの物理量の大きさと変化量と
に基づく場合より高い信頼性を以て操作状態を取得する
ことができる。ブレーキ操作部材の操作状態に関連する
物理量には、例えば、運転者によってブレーキ操作部材
に加えられる操作力、操作ストローク等が該当する。ま
た、操作力や操作ストロークと等価的な物理量も含まれ
る。例えば、ハウジングと、そのハウジングにシール部
材を介して摺動可能に嵌合され、ブレーキ操作部材に連
携させられた加圧ピストンとを含む流体圧シリンダの、
加圧ピストンの前方の加圧室の圧力、その加圧ピストン
のストローク等が該当する。これら2つの物理量の遅れ
量は、例えば、一方の物理量に応じて決まる他方の物理
量の標準的な大きさと、他方の物理量との差で表すこと
ができる。他方の物理量が一方の物理量に応じて決まる
標準的な値より小さい場合に遅れが生じたとすることが
でき、その標準的な値と実際の値との差を遅れ量として
表すことができる。逆に、一方の物理量が、他方の物理
量に応じて決まる標準的な値より大きい場合に、他方の
物理量が一方の物理量に対して遅れが生じたとすること
もできる。一方の物理量と他方の物理量とのいずれを基
準にしてもよいのである。ブレーキ操作部材の操作状態
は、例えば、遅れ量が基準遅れ量より小さい場合は標準
操作状態であり、基準遅れ量より大きい場合は速操作状
態であるとすることができる。操作状態は、また、標準
操作状態,標準操作状態(あるいは標準状態の操作速度
の下限値)より緩やかな速度で操作される緩操作状態,
標準操作状態(あるいは標準状態の操作速度の上限値)
より速い速度で操作される速操作状態等に分けることも
できる。標準操作状態は、例えば、ブレーキ操作部材が
通常の速度または予め定められた速度で操作される状
態、その運転者の平均的な速度で操作される状態等とす
ることができる。標準操作状態は、緩操作状態や速操作
状態を判定するための基準操作状態と考えることも可能
である。しかし、基準操作状態は必ずしも標準操作状態
である必要はなく、例えば、2つの物理量の間に実質的
な遅れが生じないほど緩やかな速度でブレーキ操作部材
が操作される状態を基準操作状態とし、その基準ブレー
キ操作状態における2つの物理量の間の関係を基準とし
て遅れ量を取得することも可能である。 (2)前記操作状態取得装置が、前記操作状態関連量検出
装置によって検出される2つの物理量と、基準操作状態
における2つの物理量の関係とに基づいて前記遅れ量を
取得する遅れ量取得部を含む(1)項に記載のブレーキ制
御装置。本項における基準操作状態として、例えば、前
項の説明における標準操作状態を採用することができ
る。 (3)前記操作状態取得装置が、前記ブレーキ操作部材の
操作状態が予め定められた設定状態であることを取得す
る設定操作状態取得部を含む(1)項または(2)項に記載の
ブレーキ制御装置。 (4)前記操作状態取得装置が、前記ブレーキ操作部材の
操作状態が標準的な操作状態より大きな速度で操作され
た状態であることを取得する速操作状態取得部を含む
(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載のブレーキ制御
装置。 (5)前記操作状態取得装置が、前記ブレーキ操作部材の
操作状態が緊急操作状態であることを取得する緊急操作
状態取得部を含む(1)項ないし(4)項のいずれか1つに記
載のブレーキ制御装置。緊急操作状態は、運転者による
ブレーキ操作部材の操作速度が設定速度以上である状態
とすることができる。この形態には、例えば、緊急操作
状態が速操作状態に相当する場合、速操作状態の一部
(操作速度が特に大きい領域)に相当する場合、ブレー
キ操作部材が速操作状態より大きい速度で操作される状
態である場合等がある。また、操作速度が設定速度以上
であり、かつ、操作力が設定値以上に達した場合に、緊
急操作状態とすることもできる。
【0006】(6)前記2つの物理量間の関係を変更する
関係変更装置を含む(1)項ないし(5)項のいずれか1つに
記載のブレーキ制御装置。 (7)前記操作状態取得装置が、前記関係変更装置による
2つの物理量間の関係の変更に伴う前記遅れ量の変化に
基づいて前記操作状態が緊急操作状態であることを取得
する緊急操作状態取得部を含む(6)項に記載のブレーキ
制御装置。関係変更装置によれば、一方の物理量に応じ
て決まる標準操作状態における他方の物理量の標準的な
値が変更され、それに伴って緊急操作状態における遅れ
量も変わる。したがって、関係変更装置による関係の変
更に伴う遅れ量の変化に基づけば、緊急操作状態にある
ことをより精度よく取得することができる。 (8)前記関係変更装置が、前記遅れ量が大きくなるよう
に、2つの物理量間の関係を変更する遅れ助長部を含む
(7)項に記載のブレーキ制御装置。2つの物理量間の関
係が操作速度が大きい場合に遅れ量が大きくなるように
変更されるようにすれば、緊急操作状態にあることをさ
らに精度よく取得することができる。 (9)前記2つの物理量の一方の他方に対する相対的な増
加状態を変更する相対的増加状態変更装置を含む(1)項
ないし(8)項のいずれか1つに記載のブレーキ制御装
置。相対的な増加状態が変更されれば、2つの物理量の
関係が変更されるため、相対的増加状態変更装置は関係
変更装置の一態様であると考えることができる。 (10)前記操作状態関連量検出装置の一方が、前記ブレ
ーキ操作部材に加えられる操作力を検出する操作力検出
装置であり、他方が操作ストロークを検出する操作スト
ローク検出装置であり、前記操作状態取得装置が、操作
力に対する操作ストロークの遅れ量に基づいて前記ブレ
ーキ操作部材の操作状態を取得するストローク遅れ量対
応取得部を含む(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載
のブレーキ制御装置。操作速度が大きい場合には操作力
に対して操作ストロークが遅れる。そのため、操作力に
対する操作ストロークの遅れ量に基づけば操作速度に関
する情報を取得することができる。
【0007】(11)ブレーキ操作部材と、そのブレーキ
操作部材の運転者による操作状態を表す2つの物理量を
それぞれ別個に検出する2つの操作状態関連量検出装置
と、それら2つの操作状態関連量検出装置によって検出
される2つの物理量間の関係に基づいて前記ブレーキ操
作部材の操作状態が緊急操作状態であることを取得する
操作状態取得装置とを含むことを特徴とするブレーキ制
御装置。本項に記載のブレーキ制御装置においては、2
つの物理量の関係に基づいて操作状態が緊急操作状態で
あることを取得することができる。標準操作状態におけ
る2つの物理量の関係と緊急操作状態における2つの物
理量の関係とは異なるため、これらの関係によれば、緊
急操作状態であることを取得することができる。本項に
記載のブレーキ制御装置には、(1)項ないし(10)項のい
ずれかの技術的特徴を採用することができる。
【0008】(12)前記2つの操作状態関連量検出装置
の一方が、前記ブレーキ操作部材に加えられる操作力を
検出する操作力検出装置であり、他方が、前記ブレーキ
操作部材のストロークを検出するストローク検出装置で
あり、前記操作状態取得装置が、前記ストローク検出装
置によって検出されたストロークが、前記操作力検出装
置によって検出された操作力に前記ブレーキ操作部材が
標準的な操作速度で操作された場合において対応するス
トロークである基準ストロークより設定値小さい場合
に、緊急操作状態であるとするストローク遅れ依拠緊急
操作状態取得部を含む(1)項ないし(11)項のいずれか1
つに記載のブレーキ制御装置。本項に記載のブレーキ制
御装置においては、操作力とストロークとの関係に基づ
いて緊急操作状態にあることが取得される。例えば、ハ
ウジングと、そのハウジングに液密かつ摺動可能に嵌合
され、前記ブレーキ操作部材に連携させられた加圧ピス
トンとを含み、加圧ピストンの前方の加圧室にブレーキ
操作部材に加えられる操作力に応じた液圧が発生させら
れる液圧シリンダにおいて、加圧室からの作動液の流出
に対して抵抗が作用する場合には、操作力の増加に対し
て操作ストロークの増加が遅れる。作動液流出抵抗があ
る状態においては、加圧室から作動液が流出し難い分、
加圧室の液圧の増加勾配が大きくなるため、結果とし
て、加圧ピストンの前進速度が大きい場合にはストロー
クの増加が操作力の増加に対して遅れることになるので
ある。したがって、実際のストロークが、標準操作状態
において同じ操作力に対応するストロークである標準ス
トロークに対して小さい場合に、緊急操作状態にあると
することができる。
【0009】(13)ハウジングと、そのハウジングの内
部を2つの容積室に仕切る仕切部材とを含み、それら2
つの容積室の一方に前記ブレーキ操作部材の運転者によ
って加えられた操作力に応じた大きさの圧力の流体が供
給され、他方の容積室に設けられた弾性部材により前記
一方の容積室に供給された流体の量に応じた移動を許容
し、その流体圧に応じた反力を前記仕切部材に加えるス
トロークシミュレータを含む(1)項ないし(12)項のいず
れか1つに記載のブレーキ制御装置。流体は液体とした
り、気体としたりすることができる。 (14)ハウジングと、そのハウジングに摺動可能に嵌合
され、前記ブレーキ操作部材に連携させられた加圧ピス
トンと、その加圧ピストンの前方の、前記ブレーキ操作
部材に加えられる操作力に応じた圧力を発生させる加圧
室とを含む流体圧シリンダを含み、前記加圧室と前記ス
トロークシミュレータの一方の容積室とが接続された(1
3)項に記載のブレーキ制御装置。 (15)前記一方の容積室へ流入する流体に流入抵抗を付
与する流入抵抗付与装置を含む(13)項または(14)項に記
載のブレーキ制御装置。前記容積室へ流入する流体に流
入抵抗が付与されれば、操作力の増加速度が大きい場合
において、操作ストロークの増加が操作力の増加に対し
て遅れることになる。また、ブレーキ制御装置が、(14)
項の流体圧シリンダを含む場合には、流入抵抗付与装置
は、加圧室から一方の容積室への流体の流出抵抗を付与
する流出抵抗付与装置として機能する。流入抵抗付与装
置は、抵抗が固定の固定絞りとしたり、抵抗が可変の可
変絞りとしたりすることができる。抵抗が変われば、操
作力に対する操作ストロークの遅れの程度を変えること
ができるのであり、抵抗が大きい場合は小さい場合より
遅れの程度を大きくすることができる。この意味におい
て抵抗が可変である流入抵抗付与装置を操作力/ストロ
ーク関係変更装置または操作力/ストローク相対的増加
状態変更装置と考えることができる。 (16)ブレーキシリンダの流体圧により摩擦係合部材が
ブレーキ回転体に押し付けられることにより、車輪の回
転を抑制するブレーキと、前記流体圧シリンダの加圧室
とブレーキシリンダとの間に設けられ、前記加圧室から
ブレーキシリンダへの流体の流出を阻止する流出阻止弁
とを含む(14)項または(15)項に記載のブレーキ制御装
置。ブレーキシリンダが流出阻止弁によって加圧室から
遮断された状態で、ブレーキ制御が行われるのが普通で
ある。流体圧シリンダとブレーキシリンダとが遮断され
た場合には、加圧室からの流体のブレーキシリンダへの
流出が阻止されるため運転者によるブレーキ操作部材の
操作フィーリングが悪くなる。それに対して、ストロー
クシミュレータを設ければ、操作フィーリングの悪化を
抑制することができる。ストロークシミュレータによれ
ば、ブレーキ操作部材のストロークが許容されるのであ
り、ストロークシミュレータにおける仕切部材の移動が
ブレーキ操作部材の前進に対応する。また、流出阻止弁
は、加圧室からブレーキシリンダへの流体の流出抵抗を
付与する流出抵抗付与装置であると考えることができる
が、流体圧シリンダの流体がブレーキシリンダに供給さ
れる場合においても、その流体通路によって流出抵抗が
付与される場合もある。流体圧シリンダは、マスタシリ
ンダとすることができる。しかし、ブレーキシリンダに
マスタシリンダの液圧でなく、加圧装置の液圧が供給可
能とされる場合には、ブレーキ装置にマスタシリンダ自
体が不可欠ではなくなる。
【0010】(17)前記流入抵抗付与装置が、前記スト
ロークシミュレータの一方の容積室への流体の流入状態
を制御することによって前記ブレーキ操作部材の操作力
とストロークとの変化特性を変更する流入制御弁装置を
含む(15)項または(16)項に記載のブレーキ制御装置。流
入制御弁装置によれば、操作力と操作ストロークとの変
化特性を容易に変更することができる。 (18)前記流入制御弁装置が、前記一方の容積室への流
体の流入流量を制御可能な流入流量制御弁を含む(17)項
に記載のブレーキ制御装置。流入流量が制御されれば、
ストロークの操作力に対する増加勾配が制御され、それ
によって、操作力とストロークとの関係が制御される。
流入流量制御弁は、例えば、供給電流量に応じて連続的
に流量を制御可能なリニア制御弁としたり、デューティ
制御により流量を制御可能な電磁開閉弁としたりするこ
とができる。いずれにしても、流入流量制御弁への供給
電流の制御により流入流量を制御することができる。 (19)前記流入制御弁装置が、前記一方の容積室への流
体の流入を許容する状態と阻止する状態とに切り換え可
能な流入制御弁を含む(17)項または(18)項に記載のブレ
ーキ制御装置。流入制御弁は、前述のように、リニア制
御弁であっても開閉弁であってもよい。 (20)前記流入制御弁装置が、運転者によるブレーキ操
作部材の操作力に応じた大きさの流体圧が一方の容積室
の流体圧より設定値以上大きい場合に、前記一方の容積
室への流体の流入を許容するリリーフ弁とを含む(17)項
ないし(19)項のいずれか1つに記載のブレーキ制御装
置。リリーフ弁は、操作力に応じた流体圧と一方の容積
室の流体圧との差がリリーフ圧以下の間は、ストローク
シミュレータへの作動液の流入を阻止するが、それらの
圧力差がリリーフ圧に達すれば、流入を許容する。リリ
ーフ圧が、通常のブレーキ操作力に対応する大きさにさ
れれば、通常のブレーキ操作状態において、運転者の操
作フィーリングの低下を抑制することができる。リリー
フ圧が、通常のブレーキ操作力より大きい場合に対応す
る大きさにされれば、大きな力で操作された場合に、ス
トロークが得られるため、操作フィーリングが固くなる
ことを回避することができ、運転者は大きな操作力を維
持することができる。いわゆる、踏力抜けを回避するこ
とができる。また、ストロークシミュレータに流体圧シ
リンダから流体が供給される場合には、流体圧シリンダ
の加圧室の流体圧が過大になることを回避し得、安全弁
としての機能も果たす。 (21)前記リリーフ弁と前記流入制御弁とを並列に設け
た(20)項に記載のブレーキ制御装置。流入制御弁の開状
態においてはリリーフ弁は無効にされるが、流入制御弁
の閉状態においてはリリーフ弁が有効にされる。流入制
御弁の開閉によりリリーフ弁の機能を無効化したり有効
化したりすることができる。
【0011】(22)ハウジングと、そのハウジング内を
2つの容積室に仕切る状態で設けられた移動部材とを含
み、その移動部材の一方の側において前記ブレーキ操作
部材に連携させられ、他方の側に設けられた弾性部材に
よって前記ブレーキ操作部材の前進量に応じた前記移動
部材の移動を許容するとともに、前記ブレーキ操作部材
に加えられた操作力に応じた反力を前記移動部材に付与
するストロークシミュレータと、前記弾性部材が設けら
れた容積室に設けられ、その容積室を大気に連通させる
連通状態と大気から遮断する遮断状態とに切り換え可能
な開放弁とを含む(1)項ないし(21)項のいずれか1つに
記載のブレーキ制御装置。開放弁によって容積室が大気
から遮断された状態においては、移動部材の移動が阻止
され、開放弁によって容積室が大気に連通させられた状
態においては、移動部材の移動が許容される。開放弁の
制御によれば、操作力とストロークとの関係を変更する
ことができるのであり、開放弁を関係変更装置の一構成
要素と考えることができる。前述のように、ブレーキ制
御装置にマスタシリンダが設けられない場合には、運転
者による操作フィーリングの低下を抑制するためにスト
ロークシミュレータを設けることが望ましい。この場合
には、ストロークシミュレータはブレーキを作動させる
ための例えば液圧(流体圧)を発生させる必要がないの
であり、ドライストロークシミュレータとすることがで
きる。なお、ブレーキは、マスタシリンダの液圧により
作動させられる液圧ブレーキに限らず、電動モータの作
動により摩擦係合部材がブレーキ回転体に押し付けられ
る電動ブレーキとしたり、駆動源としての電動モータの
制御により車輪の回転を抑制する回生ブレーキ等とした
りすることができる。
【0012】(23)ブレーキ操作部材と、そのブレーキ
操作部材の運転者による操作状態に関連する2つの物理
量をそれぞれ別個に検出する2つの操作状態関連量検出
装置と、それら2つの操作状態関連量検出装置によって
検出される2つの物理量の一方の他方に対する相対的な
増加状態に基づいて前記ブレーキ操作部材の操作状態を
取得する操作状態取得装置とを含むことを特徴とするブ
レーキ制御装置。本項に記載のブレーキ制御装置には、
(1)項ないし(22)項のいずれかに記載の技術的特徴を採
用することができる。 (24)ブレーキ操作部材と、そのブレーキ操作部材の運
転者による操作状態に関連する2つの物理量をそれぞれ
別個に検出する2つの操作状態関連量検出装置と、それ
ら2つの操作状態関連量検出装置によって検出される2
つの物理量に基づいて運転者によるブレーキ操作部材の
操作速度に関する情報を取得する操作速度関連情報取得
装置とを含むことを特徴とするブレーキ制御装置。本項
に記載のブレーキ制御装置には、(1)項ないし(22)項の
いずれかに記載の技術的特徴を採用することができる。 (25)ブレーキ操作部材と、そのブレーキ操作部材の運
転者による操作力を検出する操作力検出装置と、前記ブ
レーキ操作部材の運転者による操作ストロークを検出す
るストローク検出装置と、それら操作力検出装置によっ
て検出された操作力とストローク検出装置によって検出
されたストロークとに基づいてブレーキ操作状態が緊急
操作状態であることを取得する緊急操作状態取得装置と
を含むことを特徴とするブレーキ制御装置。本項に記載
のブレーキ制御装置には、(1)項ないし(22)項のいずれ
かに記載の技術的特徴を採用することができる。
【0013】(26)車輪の回転を抑制するブレーキと、
前記操作状態取得装置によって運転者によるブレーキ操
作状態が緊急操作状態であるとされた場合に、ブレーキ
作動力の増加勾配を設定勾配以上とする緊急操作時ブレ
ーキ制御部とを含む(1)項ないし(25)項のいずれか1つ
に記載のブレーキ制御装置。緊急操作状態にあることが
取得された場合に増加勾配が設定勾配以上にされれば、
ブレーキ作動力を早急に大きくすることができる。ま
た、ブレーキ作動力の増加勾配が当該ブレーキ制御装置
における最大勾配となるように制御することができる。
なお、ブレーキ作動力の増加勾配の制御に加えてまたは
別個に、ブレーキ作動力が設定値以上となるように制御
することができる。
【0014】(27)車両の走行状態を制御する車両制御
装置であって、(1)項ないし(26)項のいずれか1つに記
載の操作状態取得装置と、その操作状態取得装置によっ
て取得されたブレーキ操作部材の操作状態に応じて当該
車両制御装置の制御特性を変更する制御特性変更部とを
含むことを特徴とする車両制御装置。制御特性は、操作
状態取得装置によって取得されたブレーキ操作状態に基
づいて変更される。制御特性は段階的に変更されるよう
にしても、連続的に変更されるようにしてもよい。例え
ば、2段階で変更される場合には、緊急操作状態と標準
操作状態とで特性を異ならせることもできる。車両制御
装置には、(1)項ないし(26)項のいずれかに記載のブレ
ーキ制御装置、サスペンション制御装置、ステアリング
制御装置等が該当する。一般に、緊急操作状態において
は、ブレーキ作動力を大きくする一方、姿勢安定性、走
行安定性の向上を図り得る制御特性とすることが望まし
い。 (28)前記制御特性変更部が、前記操作状態取得装置に
よって取得されたブレーキ操作部材の操作状態に応じて
ショックアブソーバの減衰特性を変更する減衰特性変更
部を含む(27)項に記載の車両制御装置。緊急操作状態で
あるとされた場合に減衰特性がハードにされれば、緩衝
効果が小さくなり、車体の車輪に対する相対的な上下移
動が起こり難くされる。そのため、制動に伴う荷重移動
によって前輪荷重を大きくすることができ、ブレーキ力
が大きくされることと合わせて前輪の摩擦力を大きくす
ることができる。
【0015】(29)車両の走行状態を制御する車両制御
装置であって、(1)項ないし(26)項のいずれか1つに記
載の操作状態取得装置と、その操作状態取得装置によっ
て取得されたブレーキ操作部材の操作状態に応じて当該
車両の走行状態を制御する走行状態制御部とを含むこと
を特徴とする車両制御装置。 (30)前記走行状態制御部が、前記操作状態取得装置に
よって取得されたブレーキ操作部材の操作状態に応じて
車高を低くする車高調節部を含む(29)項に記載の車両制
御装置。緊急操作状態であるとされた場合に車輪に対す
る車体の重心を低くすれば、車両の走行安定性の低下を
抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態である車両制
御装置について図面に基づいて詳細に説明する。本車両
制御装置には本発明の一実施形態であるブレーキ制御装
置が含まれる。図1に示すように、車両制御装置はブレ
ーキECU10、サスペンションECU12等を含む。
ブレーキECU10によってブレーキ装置14のブレー
キ制御アクチュエータ等が制御され、サスペンションE
CU12によってサスペンション装置16の減衰特性制
御アクチュエータ等が制御される。ブレーキECU1
0、サスペンションECU12は、それぞれ、ブレーキ
装置14、サスペンション装置16に含まれる。サスペ
ンションECU12にはブレーキECU10から指令が
供給され、それに応じて減衰特性制御アクチュエータ等
が制御されることがある。
【0017】ブレーキ装置14は、本実施形態において
は、流体圧としての液圧により摩擦係合部材がブレーキ
回転体に押し付けられることによって車輪の回転を抑制
する摩擦ブレーキとしての液圧ブレーキを含むものであ
り、図2にその回路を示す。ブレーキ装置14は、ブレ
ーキ操作部材としてのブレーキペダル20、動力式液圧
源としてのポンプ装置22、マスタシリンダ24、左右
前輪26,27に設けられたブレーキシリンダ28,2
9を含むブレーキ30,31、左右後輪34,35に設
けられたブレーキシリンダ36,37を含むブレーキ3
8,39等を含む。
【0018】ポンプ装置22は、ポンプ40と、そのポ
ンプ40を駆動するポンプモータ42と、アキュムレー
タ44とを含む。ポンプ40は、リザーバ46の作動液
を加圧して吐出するものであり、ポンプ40から吐出さ
れた高圧の作動液がアキュムレータ44に蓄えられる。
アキュムレータ44の液圧はアキュムレータ圧センサ4
8によって検出されるが、ポンプモータ42は、アキュ
ムレータ圧センサ48による検出液圧が予め定められた
設定範囲内に保たれるように制御される。ポンプ40の
吐出圧側には、ポンプ40への作動液の逆流を防止する
ための逆止弁49が設けられている。ポンプ40の高圧
側と低圧側との間には、リリーフ弁50が設けられ、ポ
ンプ圧が過大になることが回避される。なお、ポンプ4
0は、プランジャポンプであっても、ギヤポンプであっ
てもよい。
【0019】マスタシリンダ24は、2つの加圧ピスト
ン51,52を含むタンデム式のものであり、加圧ピス
トン51,52の前方がそれぞれ加圧室53,54とさ
れる。加圧ピストン52とハウジングの底部との間、2
つの加圧ピストン51,52の間にはそれぞれリターン
スプリング55,56が設けられる。ブレーキペダル2
0が踏み込まれると、2つの加圧室53,54には同じ
高さの液圧が発生させられる。一方の加圧室54に液通
路58を介して左後輪34のブレーキシリンダ36に接
続され、他方の加圧室53に液通路59を介して左前輪
26のブレーキシリンダ28に接続される。
【0020】液通路58,59の途中には、それぞれマ
スタ遮断弁60,62が設けられる。また、左右前輪2
6,27のブレーキシリンダ28,29、左右後輪3
4,35のブレーキシリンダ36,37は、それぞれ、
連通路64,66によって接続されており、連通路6
4,66には、それぞれ、連通弁68,70が設けられ
る。マスタ遮断弁60,62は、コイル72に電流が供
給されない場合に開状態にある常開弁であり、連通弁6
8,70もコイル74に電流が供給されない場合に開状
態にある常開弁である。この状態においては、マスタシ
リンダ24の作動液が左右前後輪26,27,34,3
5のブレーキシリンダ28,29,36,37に供給さ
れ、ブレーキ30,31,38,39が作動させられ
る。
【0021】液通路59のマスタ遮断弁62より上流側
の部分にはシミュレーション装置76が設けられてい
る。シミュレーション装置76は、ストロークシミュレ
ータ77とシミュレータ制御弁78とを含むものであ
り、液通路59に、ストロークシミュレータ77がシミ
ュレータ制御弁78を介して接続される。ストロークシ
ミュレータ77は、ハウジング79aと、そのハウジン
グ79a内を2つの容積室79b、cに仕切る仕切部材
79dとを含む。一方の容積室79bには、マスタシリ
ンダ14の加圧室53が接続され、他方の容積室79c
には、スプリング79eが設けられる。容積室79bに
作動液が供給されると、スプリング79eが収縮され
て、それに応じた弾性力が仕切部材79dに加えられ
る。また、スプリング79eの収縮によって加圧ピスト
ン51の前進が許容されるのであり、加圧ピストン51
に操作力に応じた反力が加えられる。
【0022】シミュレータ制御弁78は、図3に示すよ
うに、常閉弁であり、コイル80を含むソレノイド82
と、弁子84、弁座86およびスプリング88を含むシ
ーティング弁90とを含む。シーティング弁90におい
ては、弁子84を弁座86に着座させる方向にスプリン
グ88の付勢力が作用するとともに、弁子84を弁座8
6から離間させる方向に当該リニアバルブの前後の液圧
差に応じた差圧作用力とコイル80への供給電流量に応
じた電磁駆動力とが作用する。ここでは、マスタシリン
ダ14とストロークシミュレータ77との間の差圧に応
じた差圧作用力が加えられる。コイル80に電流が供給
されない状態において、差圧作用力がスプリング88の
付勢力より小さい場合は、弁子84が弁座86に着座さ
せられた閉状態に保たれるが、差圧作用力が付勢力より
大きい場合は、弁子84が弁座86から離間させられ
る。コイル80に電流が供給される状態においては、弁
子84の弁座86に対する相対位置が、電磁駆動力,ス
プリング88の付勢力,差圧作用力の関係によって決ま
るのであり、相対位置が電磁駆動力の制御によって制御
されることになる。
【0023】このように、シミュレータ制御弁78がマ
スタシリンダ14とストロークシミュレータ77との間
に設けられることにより、マスタシリンダ14からスト
ロークシミュレータ77へ流入する作動液に抵抗が付与
される。また、その抵抗は、シミュレータ制御弁78に
おける弁子84と弁座86との間の距離が短いほど大き
くされる。シミュレータ制御弁78における開度(開口
面積)が小さいほど流入抵抗が大きくされるのであり、
差圧作用力が同じ場合には、コイル80への供給電流が
小さいほど開度が小さくされる。
【0024】前記ポンプ装置22は、液通路92を介し
てすべてのブレーキシリンダ28,29,36,37に
接続される。また、ブレーキシリンダ28,29,3
6,37の各々には、それぞれ、個別液圧制御弁装置と
してのリニアバルブ装置100〜106が設けられる。
リニアバルブ装置100〜106は、それぞれ、増圧用
リニアバルブ110と減圧用リニアバルブ112とを含
むものであり、増圧用リニアバルブ110が上述の液通
路92に設けられ、減圧用リニアバルブ112がブレー
キシリンダ28,29,36,37とリザーバ46とを
接続する液通路114に設けられる。リニアバルブ装置
100〜106の制御により、ブレーキシリンダ28,
29,36,37の液圧が、ポンプ装置22の作動液を
利用して別個に制御される。本実施形態においては、リ
ニアバルブ装置100〜106およびポンプ装置22等
によってブレーキ制御アクチュエータ130が構成され
ると考えることができる。
【0025】増圧用リニアバルブ110,減圧用リニア
バルブ112は、前記シミュレータ制御弁78と同様の
構造を成したものであるが、増圧用リニアバルブ110
に加えられる差圧作用力は、ポンプ装置22の液圧(ア
キュムレータの液圧)とブレーキシリンダ液圧との差圧
に応じた力であり、減圧用リニアバルブ112に加えら
れる差圧作用力は、ブレーキシリンダ液圧とリザーバ4
6の液圧との差圧に応じた力であり、リザーバ46の液
圧はほぼ大気圧であるため、ブレーキシリンダの液圧に
応じた力になる。いずれにしても、増圧用リニアバルブ
110,減圧用リニアバルブ112それぞれの電磁駆動
力を制御すれば(コイル80への供給電流を制御すれ
ば)、ブレーキシリンダの液圧を制御することができ
る。
【0026】また、液通路92の増圧用リニアバルブ1
10とポンプ装置22との間には、液圧センサ140が
設けられている。液圧センサ140によって増圧用リニ
アバルブ110の高圧側の作動液の液圧が検出される。
増圧用リニアバルブ110の高圧側の液圧として液圧セ
ンサ140による検出値が採用されれば、ポンプ装置2
2と増圧用リニアバルブ110との間の圧力損失の影響
を小さくすることができ、アキュムレータ圧センサ48
による検出値を採用する場合に比較して、リニアバルブ
装置100〜106の制御精度を向上させることができ
る。
【0027】ブレーキECU10は、図1に示すよう
に、CPU152,ROM154,RAM156,入出
力部158等を有するコンピュータを主体とするもので
ある。入出力部158には、上述のアキュムレータ圧セ
ンサ48,液圧センサ140に加えて、液通路54,5
6の液圧をそれぞれ検出するマスタ圧センサ160,1
62、ブレーキシリンダ28,29,36,37の液圧
をそれぞれ検出するブレーキ液圧センサ164〜16
7、各車輪26,27,34,35の車輪速度をそれぞ
れ検出する車輪速センサ169〜172、ブレーキペダ
ル20に加えられる操作力を検出する操作力センサ17
4、ブレーキペダル20の操作ストロークを検出するス
トロークセンサ176等が接続されている。また、ポン
プモータ42、各リニアバルブ装置100〜106、シ
ミュレータ制御弁78,各電磁開閉弁60,62,6
8,70のコイルがそれぞれ駆動回路182を介して接
続される。ブレーキECU10には、さらに、サスペン
ションECU12が接続される。
【0028】本液圧ブレーキ装置においては、操作力セ
ンサ174による出力信号に基づいて運転者の所望する
要求制動力としての要求ブレーキ液圧が求められる。マ
スタ遮断弁60,62が閉状態にされ、ブレーキシリン
ダ28,29,36,37がマスタシリンダ24から遮
断された状態で、ポンプ装置22の液圧により、実際の
ブレーキ液圧が要求ブレーキ液圧に近づくようにリニア
バルブ装置100〜106が制御される。
【0029】サスペンション装置16は、図4に示すよ
うに、各車輪毎に、車輪側部材と車体側部材との間に設
けられたショックアブソーバ付きニューマチックシリン
ダ200を含む。ショックアブソーバ付きニューマチッ
クシリンダ200は、一端部において図示しない車輪側
部材に取り付けられ、他端部においてアッパサポート2
02を介して車体側部材204に取り付けられる。ショ
ックアブソーバ付きニューマチックシリンダ200は、
エアチャンバ210とショックアブソーバ212とを含
む。
【0030】エアチャンバ210の本体211にはダイ
ヤフラム214が取り付けられ、ダイヤフラム214の
内部がエア室216とされる。ダイヤフラム214に
は、また、ショックアブソーバ212が気密に取り付け
られ、ダイヤフラム214の変形に伴ってエアチャンバ
210の本体211に対して相対移動可能とされる。こ
れらダイヤフラム214とショックアブソーバ212と
によってエアチャンバ210のピストン218が構成さ
れると考えることができる。
【0031】エア室216には、エア通路220を介し
てエア源222が接続される。エア源222は、コンプ
レッサ、モータ等を含むものであり、高圧のエアを供給
可能なものである。エア通路220には、流通制限装置
224と電磁開閉弁226とが直列に設けられ、エア通
路220の流通制限装置224とエア源222との間の
部分と大気との間には電磁開閉弁228が設けられる。
電磁開閉弁226,228はともに常閉弁である。流通
制限装置224は、互いに並列に設けられたオリフィス
230およびリリーフ弁232と、エアフィルタ234
とを含む。リリーフ弁232はエア源222からエア室
216へ向かう作動液の流れを許容し、逆向きの流れを
阻止するものである。
【0032】電磁開閉弁228が閉状態にあり、電磁開
閉弁226が開状態にある場合には、エア室216が大
気から遮断されてエア源222に連通させられる。エア
室216にはエア源222からエアが供給される。ダイ
ヤフラム214が変形させられ、ショックアブソーバ2
12が車体側部材204から離間する方向に移動させら
れ、それによって、車高が高くなる。電磁開閉弁226
が閉状態にある場合には、エア室216におけるエアの
流出入が阻止される。電磁開閉弁226、228の両方
が開状態にある場合には、エア室216がオリフィス2
30を経て大気に連通させられる。エア室216からエ
アが流出させられる。ダイヤフラム214の変形によっ
て、ショックアブソーバ212が車体側部材204に接
近する方向に移動させられる。それによって、車高が低
くなる。なお、エア源220の高圧側にはリリーフ弁2
36が設けられているため、電磁開閉弁228が開状態
にあってもエア源222の圧力がリリーフ弁236のリ
リーフ圧(設定圧)以下に下がることはない。これら電
磁開閉弁226,電磁開閉弁228は、車両の走行状態
に基づいて、予め定められた条件に従って制御される
が、ブレーキECU10からの指令に従って制御される
こともある。本実施形態においては、エアチャンバ21
0,エア源222,電磁開閉弁226,電磁開閉弁22
8等によって車高調節装置238が構成され、そのうち
の、電磁開閉弁226および電磁開閉弁228によって
車高調節バルブ240が構成される。
【0033】ショックアブソーバ212は、シリンダ本
体254と、シリンダ本体254に摺動可能に嵌合され
たピストン256とを含む。シリンダ本体254が前述
のダイヤフラム214に取り付けられ、ピストン256
によって、シリンダ内部が、上側の上室260と下側の
下室262とに仕切られる。ピストン256の移動限度
はリバウンドストッパ263によって規定される。図
5,6に示すように、ピストン256の端面には円環状
の凹部264,265,266が形成され、これら凹部
264,265,266が開口部とされた状態で、概し
て軸方向に延びる複数の液通路268〜271が形成さ
れる(図示する液通路は一部である)。また、凹部26
4,265,266にはそれぞれ円盤状の薄板274、
275,276が設けられる。これら薄板274,27
5,276が弁子とされ、凹部264,265,266
が弁座とされ、これらによってバルブが構成されるので
あるが、薄板274,275,276自体をリーフバル
ブと称することができるため、以下、本実施形態におい
ては、薄板をリーフバルブ274,275,276と称
する。
【0034】ピストン256には、また、半径方向に延
びる連通路278、280が形成されるとともに、中央
部を軸方向に貫通する中央貫通穴282が形成される。
連通路278によって中央貫通穴282と上室260と
が接続され、連通路280によって中央貫通穴282と
液通路268,269とが接続される。中央貫通穴28
2にはロータリバルブ290がピストン256に対して
軸線回りに相対回転可能に設けられ、回転駆動軸292
がピストンロッド294を貫通して減衰特性制御アクチ
ュエータ296(図4参照)に連結される。減衰特性制
御力アクチュエータ296によってロータリバルブ29
0がピストン256に対して相対回転させられることに
よって、連通路278,280が開状態と閉状態とに切
り換えられる。
【0035】ロータリバルブ290によって連通路27
8,280が閉状態にされた場合には、減衰特性がハー
ドな状態とされる。車体側部材と車輪側部材との間の距
離が短くなると、下室262の液圧が上室260の液圧
より高くなる。図5に示すように、下室262の液圧と
上室260の液圧との差に応じた力がリーフバルブ27
5を撓ませるのに要する力より大きくなる(液圧差がリ
ーフバルブ275の開弁圧より大きくなる)と、下室2
62の作動液が、破線に示すように、液通路270,凹
部265,リーフバルブ275を経て上室260に流れ
る。車体側部材と車輪側部材との間の距離が長くなる
と、上室260の液圧が下室262の液圧より高くな
る。これらの液圧差がリーフバルブ276の開弁圧より
大きくなると、実線に示すように、上室260の作動液
が、液通路271、凹部266,リーフバルブ276を
経て下室262に流れる。このように、連通路278,
280が閉状態にされた場合には、上室260と下室2
62との液圧差がリーフバルブ275,276の開弁圧
に達するまでの間は、上室260と下室262との間の
作動液の流れは阻止される。また、リーフバルブ27
5,276の開弁圧に達した後も、液通路270または
271を経ての流れが許容されるのみである。したがっ
て、車体の車輪に対する自由な相対的な上下移動が許容
されないことになり、減衰特性が堅くなる。この意味に
おいて、リーフバルブ275,276をハードバルブと
称することができる。
【0036】ロータリバルブ290によって連通路27
8,280が開状態にされた場合には、減衰特性がソフ
トな状態とされる。この状態においては、上室260と
下室262とが中央貫通穴282,連通路278を経て
連通させられる。図6に示すように、下室262の液圧
が上室260の液圧より高い場合には、上述のように、
下室262の作動液が中央貫通穴282,連通路278
を経て上室260へ流れる。さらに、これらの液圧差が
リーフバルブ274の開弁圧以上になると、中央貫通穴
282,連通路280、液通路268,269,凹部2
64,リーフバルブ274を経て上室260に流れる。
また、リーフバルブ275の開弁圧以上になると、液通
路270,凹部265,リーフバルブ275を経て上室
260に流れる。なお、中央貫通穴282,連通路28
0,液通路268,隙間298を経て上室260に流れ
る作動液もある。上室260の液圧が下室262の液圧
より高い場合には、上述のように、上室260の作動液
が、連通路278,中央貫通穴282を経て下室262
に流れる。また、液圧差がリーフバルブ274の開弁圧
以上になると、リーフバルブ274,凹部264,液通
路268,269,連通路280,中央貫通穴282を
経て下室262へ流れる。さらに、リーフバルブ276
の開弁圧以上になると、液通路271、リーフバルブ2
76を経て下室262に流れる。このように、連通路2
78が開状態にされるため、連通路278,中央貫通穴
282によって、上室260と下室262とが連通させ
られ、上室260と下室262との間の作動液の流れが
許容される。また、複数の液通路において作動液の流れ
が許容されるのであり、液圧差がリーフバルブ274,
275,276の開弁圧以上になれば、大きな流量での
作動液の流れが許容される。車体の車輪に対する自由な
上下動が許容され、減衰特性が柔らかくなる。この意味
において、リーフバルブ274をソフトバルブと称する
ことができる。
【0037】サスペンションECU12は、ブレーキE
CU10と同様に、CPU300、ROM302、RA
M304、入出力部306等を含むものであり、入出力
部306には、ハイトセンサ310等が接続されるとと
もに、駆動回路314を介して車高調節バルブ240
(電磁開閉弁226,228)や減衰力調節アクチュエ
ータ296等が接続される。ハイトセンサ310は、車
輪側部材と車体側部材との間の距離の変化を検出する。
【0038】以下、作動について説明する。本実施形態
において、ブレーキ装置14が正常な場合には、ブレー
キシリンダ28,29,36,37がマスタシリンダ2
4から遮断された状態で、ブレーキシリンダ液圧がポン
プ装置22の液圧を利用して、リニアバルブ装置100
〜106の制御により制御される。通常のブレーキ作動
時には、操作力センサ174による検出値に基づいて目
標ブレーキ液圧が決定され、実際のブレーキ液圧が目標
ブレーキ液圧に近づくようにリニアバルブ装置100〜
106が制御される。それに対して、ブレーキ操作状態
が緊急操作状態であるとされた場合には、リニアバルブ
装置100〜106がブレーキシリンダ28,29,3
6,37の液圧の増圧勾配が最大となるように制御され
る。また、サスペンションECU12に、減衰特性をハ
ードに切り換えるとともに車高を低くする内容の指示が
出力される。サスペンション装置16においては、車両
の重心が低くされ、車体の車輪に対する自由な上下方向
の移動が抑制される。それによって、ブレーキの作動に
伴って前輪の荷重が大きくなり、ブレーキ力を大きくす
ることによって、前輪に加わる摩擦力を大きくして、車
両の減速度を大きくすることができる。また、車高が低
くされるため、車両の走行安定性を向上させることがで
きる。
【0039】ブレーキ操作状態が緊急操作状態であるこ
とは、操作力と操作ストロークとの関係に基づいて取得
される。図9に示すように、ブレーキペダル20に加え
られる操作力がマスタシリンダ14のリターンスプリン
グ56等のセット荷重以上になるとブレーキペダル20
の前進が開始される。操作ストロークは操作力がある程
度大きくなった後に増加するのである。その後、操作力
の増加に伴って操作ストロークが増加する。これら操作
力と操作ストロークとの関係は、シミュレータ制御弁7
8の開口面積等によって決まる。図における標準操作状
態Bにおいては、標準操作状態Aにおける場合より、シ
ミュレータ制御弁78における開口面積は小さい。作動
液に付与される抵抗が大きい状態である。本実施形態に
おいては、通常のブレーキ作動時における操作状態を標
準状態とした。
【0040】また、運転者がブレーキペダル20を大き
な速度で操作した場合には、操作力に対して操作ストロ
ークが遅れる。マスタ遮断弁60,62が遮断状態にさ
れていること、マスタシリンダ14とストロークシミュ
レータ66との間にシミュレータ制御弁78が設けられ
ていることに起因する絞り効果(流出抵抗)により、操
作力が急勾配で増加させられることによりマスタシリン
ダ圧(反力)が急勾配で大きくなるのであるが、流出抵
抗により作動液がそれに伴って流出するわけではなく操
作ストロークが早急に増加することがない。したがっ
て、実際の操作力と、標準の操作状態における操作力と
操作ストロークとの関係とに基づいて決まる設定ストロ
ークより実際の操作ストロークの方が小さい場合には緊
急操作状態にあるとすることができる。また、一対の一
点鎖線で示すように流出抵抗を大きくするほどこの現象
が顕著に現れる。なお、設定ストロークは、実際の操作
力と、標準の操作状態における操作力と操作ストローク
との関係とに基づいて決まる値でるが、操作力に応じて
決まる標準操作状態における操作ストロークとしたり、
その操作ストロークより設定値だけ小さい値としたりす
ることができる。
【0041】そこで、このことを利用して、運転者によ
るブレーキペダル20の操作速度が大きいこと、すなわ
ち、操作力の増加勾配が大きく、緊急ブレーキ操作が行
われたことが検出される。図8のステップ11(以下、
S11と略称する。他のステップについても同様とす
る)において、ブレーキ操作中であるかどうかが検出さ
れる。例えば、操作力センサ174による検出値が設定
値以上の場合にブレーキ操作中であるとすることができ
る。S12において、緊急操作仮フラグがセット状態に
あるか否かが判定される。緊急操作仮フラグがリセット
状態にある場合には、S13,14において、操作力が
設定操作力Fa以上であるかどうか、操作ストロークが
設定ストロークSaより小さいかどうかが判定される。
いずれの判定もYESである場合には、S15において
緊急操作仮フラグがセットされる。設定ストロークSa
は、標準操作状態Aを想定した場合の操作力と操作スト
ロークとの関係と、設定操作力Fa(実際の操作力)と
に基づいて決まる。その後、S16において、シミュレ
ータ制御弁78の制御により、マスタシリンダ14とス
トロークシミュレータ77との間の液通路が絞られる。
マスタシリンダ14からの流出抵抗、換言すれば、スト
ロークシミュレータ77への流入抵抗が大きくされる。
そして、S17,18において、操作力が設定操作力F
b以上であるかどうか、操作ストロークが設定ストロー
クSbより小さいかどうかが判定される。いずれの判定
もYESである場合には、S19において緊急操作フラ
グがセットされる。設定ストロークSbは、標準操作状
態Bを想定した場合の操作力と操作ストロークとの関係
と、設定操作力Fbとに基づいて決まる。ブレーキ操作
が解除された場合に、S20において、緊急操作仮フラ
グ、緊急操作フラグはいずれもリセットされる。
【0042】このように、本実施形態においては、緊急
操作状態にあることが、2つの物理量の関係に基づいて
取得されるため、1つの物理量の大きさと変化量とに基
づいて取得される場合より、精度よく取得することがで
きる。また、2つのセンサによる検出値に基づいて操作
状態が取得されるのであり、検出値の微分値に基づいて
取得されるわけではない。このことによっても取得精度
を向上させることができる。さらに、設定操作力を通常
のブレーキ作動時により大きい値にすれば、操作力が設
定操作力以上かつ操作速度が設定速度以上の場合に緊急
操作状態であると取得されることになり、取得精度をさ
らに向上させることができる。
【0043】図7において、S51において、ブレーキ
操作中であるかどうかが判定され、S52において、緊
急操作フラグがセット状態にあるかどうかが判定され
る。緊急操作フラグがリセット状態にある場合には、S
53において、通常ブレーキ制御が行われ、緊急操作フ
ラグがセット状態にある場合には、S54,55におい
て、ブレーキ液圧の増加勾配が最大になるようにリニア
バルブ装置100〜106が制御され、サスペンション
ECU12に減衰特性をハードにすること、車高を低く
することを表す指令が出力される。
【0044】それによってサスペンション装置16にお
いては、ロータリバルブ290により連通路278,2
80が閉状態にされ、電磁開閉弁226,228の制御
によってエアチャンバ210のエア室216からエアが
流出させられる。減衰特性がハードとされて、車高が低
くされる。ブレーキシリンダ液圧の増加勾配が大きくさ
れるとともに、車両の荷重移動が生じる。前輪の荷重が
大きくなって摩擦力が大きくなり、減速度を大きくする
ことができる。また、車高が低くされるため、走行安定
性の低下を抑制することができる。
【0045】以上のように、本実施形態においては、ブ
レーキECU10の緊急操作状態検出プログラムを記憶
する部分、実行する部分等により操作状態取得装置が構
成される。操作状態取得装置は緊急操作状態取得部でも
ある。また、シミュレータ制御弁78およびブレーキE
CU10のS16を記憶する部分、実行する部分等によ
り関係変更装置が構成される。これらは、抵抗付与装
置、流入制御弁装置の一態様でもある。シミュレータ制
御弁78は流入流量制御弁でもある。さらに、ブレーキ
ECU10,サスペンションECU12およびブレーキ
アクチュエータ130,減衰特性制御アクチュエータ2
96,車高調節装置338等により車両制御装置が構成
される。
【0046】なお、上記実施形態においては、ブレーキ
操作中において、操作力が設定操作力より大きく、スト
ロークが設定ストロークより小さいことが2回検出され
た場合に、緊急操作状態にある取得されるようにされて
いたが、1回検出された場合に緊急操作状態にあると取
得されるようにすることもできる。また、操作力が設定
操作力以上であり、かつ、操作ストロークが設定ストロ
ーク以下である場合に緊急操作状態であるとされたが、
その時点の操作力に基づいて設定ストロークが決定され
るようにすることもできる。その場合には、操作力が設
定操作力以上にならなくても、操作速度が大きいかどう
かを取得することができる。この場合には、標準操作状
態における操作力と操作ストロークとの関係が予め記憶
され、その時点の操作力と上述の関係とに基づいて設定
ストロークが決定されるようにする。この場合の標準操
作状態は、後述するように(図13)、通常ブレーキ作
動時の操作状態としたり、定常状態が保たれつつ操作さ
れる状態としたり、その運転者による平均的な操作状態
としたりする等標準操作状態は適宜設定することができ
る。さらに、操作力Fの操作ストロークSに対する比率
(F/S)に基づいて緊急操作状態であることを取得す
ることができる。操作力の操作ストロークに対する比率
は遅れが大きくなると大きくなる。操作力の操作ストロ
ークに対する比率は操作力と操作ストロークとの関係の
一態様である。また、実際の操作力が、実際の操作スト
ロークと、標準操作状態における操作力と操作ストロー
クとの関係とに基づいて決まる設定操作力より大きい場
合に緊急操作状態であると取得されるようにすることも
できる。
【0047】さらに、上記実施形態においては、シミュ
レータ制御弁78への供給電流を変更することによっ
て、マスタシリンダ14からストロークシミュレータ7
6への作動液の流入抵抗が変更され、操作力と操作スト
ロークとの関係が変更されるようにされていたが、例え
ば、助勢装置が設けられた場合には、その助勢装置によ
る助勢力の大きさ等の制御によって操作力と操作ストロ
ークとの関係が変更されるようにすることもできる。ま
た、加圧室の液圧等が別個制御されるようにしても操作
力と操作ストロークとの関係を変更することができる。
【0048】さらに、シミュレーション装置の構造は、
上記実施形態におけるそれに限らない。例えば、図10
においては、シミュレーション装置350が、ストロー
クシミュレータ77と、互いに並列に設けられた電磁開
閉弁352とリリーフ弁354とを含む。電磁開閉弁3
52は常閉弁であり、ブレーキシリンダ28,29,3
6,37がマスタシリンダ14から遮断された状態にお
いて開状態とされる。緊急操作仮フラグがセットされた
場合には、図11のフローチャート(他の部分について
は図8のフローチャートと同じ)のS16′において、
予め定められたデューティ比で電磁開閉弁352が開閉
制御される。マスタシリンダ14とストロークシミュレ
ータ77との間の抵抗が大きくされるのであり、上記実
施形態において、シミュレータ制御弁78の開度を小さ
くするのと同様の効果が得られる。
【0049】なお、S16′においては、電磁開閉弁3
52が閉状態に切り換えられるようにすることもでき
る。閉状態にされれば、運転者はストロークが得られな
くなるため、操作力をさらに大きくするのが普通であ
る。その結果、ストロークが大きくならないのに対して
操作力が大きくなるため、これらの関係に基づけば、緊
急操作状態であることをより確実に取得することができ
る。また、電磁開閉弁352が閉状態にされても、リリ
ーフ弁354が設けられているため、操作力が過大にな
っても、加圧室の液圧が過大になることを回避すること
ができる。さらに、操作力が大きくなった場合にストロ
ークが得られるため、操作フィーリングが固くなり、操
作力を維持することが困難となって、いわゆる踏力抜け
が生じることを回避することができる。
【0050】また、液圧ブレーキ装置14にマスタシリ
ンダは不可欠ではない。この場合には、図12に示すよ
うに、ブレーキ装置14にはブレーキ操作装置400が
設けられる。ブレーキ操作装置400は、ブレーキペダ
ル20と反力付与装置402とを含むものであり、反力
付与装置402は、ハウジング404と、ブレーキペダ
ル20に連携される一方、ハウジング404に摺動可能
に嵌合された連結部材406と、伸縮に応じた弾性力を
発生させるスプリング408等の弾性部材とを含む。ブ
レーキペダル20の移動に伴って連結部材406が移動
させられ、それに伴ってスプリング408が伸縮させら
れる。それによって弾性力が発生させられ、反力が加え
られる。本実施形態において、反力付与装置402は作
動液を有しないものであるため、ドライストロークシミ
ュレータまたはエアシリンダと称することができる。
【0051】反力付与装置402において、ハウジング
404のスプリング408が設けられた室410と大気
との間には電磁開閉弁410が設けられる。電磁開閉弁
410の開状態においてはスプリング408の自由な伸
縮が許容され、閉状態においてはスプリング408の自
由な伸縮が阻止される。電磁開閉弁410をデューティ
制御すれば、スプリング408の伸縮抵抗を生じさせる
ことができる。電磁開閉弁410は通常は開状態にある
が、緊急操作仮フラグがセットされた場合にデューティ
制御される。なお、閉状態に切り換えることもできる。
本実施形態においては、ブレーキが液圧により作動させ
られる液圧ブレーキに限らず、電動モータの作動により
摩擦係合部材がブレーキ回転体に押し付けられる電動ブ
レーキとしたり、駆動源の電動モータの制御により車輪
の回転が抑制される回生ブレーキとしたりすることがで
きる。
【0052】さらに、上記実施形態においては、操作力
が操作力センサ174によって検出されるようにされた
が、マスタ圧センサ160,162によって検出される
マスタ圧を採用することもできる。操作力は反力に応じ
た大きさになるため、反力としてのマスタ圧を検出して
も同じである。また、緊急操作状態に限らず、広くブレ
ーキ操作状態を取得することができる。図13に示すよ
うに、操作力と操作ストロークとは、ブレーキペダル2
0が、定常状態を保ちつつ操作された場合には、実線に
示す関係となる。それに対して、通常の状態で操作され
た場合には、破線に示す関係となる。加圧室53,54
の液圧の増加が操作ストロークの増加に対して遅れるの
であり、ストロークに対して操作力が小さくなる。ま
た、操作速度が速い(大きい)場合には、前述のよう
に、操作力がストロークに対して大きくなるため、一点
鎖線で表される関係になる。このことを利用すれば、ブ
レーキ操作状態を検出することが可能となる。
【0053】図14のフローチャートで表されるブレー
キ操作状態検出プログラムの実行に従って、ブレーキ操
作状態が検出される。S101において、ブレーキ操作
中であるかどうかが判定される。ブレーキ操作中である
場合には、S102において、ストロークが設定値以上
になったか否かが判定される。ストロークが設定値以上
の場合には、S103、105において、操作力が設定
値Fe1以下であるか、設定値Fe3以上であるかが、それ
ぞれ判定される。設定値Fe1以下である場合には、S1
04において通常の操作状態であるとされ、設定値Fe3
以上である場合には、S106において操作速度が速い
状態であるとされ、それ以外の場合には、S107にお
いて操作速度が遅く定常状態を保ちつつ操作されている
状態であるとされる。このように、本実施形態において
は、ブレーキ操作状態を検出することができる。
【0054】さらに、ブレーキ操作状態は、図15に示
すように分類することができる。ブレーキペダル20
が、ゆっくりした速度で操作された場合には、操作力と
操作ストロークとが実線に示す関係となる(L)。それ
に対して、普通の速度で操作された場合には、破線に示
す関係となり(M)、操作速度が速い(大きい)場合に
は、一点鎖線で表される関係になる(H)。このことを利
用すれば、ブレーキ操作状態を検出することが可能とな
る。
【0055】図16のフローチャートで表されるブレー
キ操作状態検出プログラムの実行に従って、ブレーキ操
作状態が検出される。本実施形態においては、操作力が
設定値に達した場合のストロークに基づいてブレーキ操
作状態が検出される。S203、205において、操作
ストロークが設定値Sb1より小さいか、設定値Sb2より
大きいかが、それぞれ判定される。設定値Sb1より小さ
い場合には、S204においてブレーキ操作状態がH状
態であるとされ、設定値Sb2より大きい場合には、S2
06においてブレーキ操作状態がL状態であるとされ、
それ以外の場合には、S207においてM状態とされ
る。
【0056】また、ブレーキ装置14、サスペンション
装置16の構造は、本実施形態におけるそれに限らな
い。ブレーキ装置14においては、リニアバルブ装置の
代わりに複数の電磁開閉弁を含むものとすることができ
る。ブレーキ装置は、運転者によるブレーキ操作状態と
は別にブレーキ作動力を制御可能なものであればどのよ
うなものであってもよい。サスペンション装置16にお
いて、減衰特性、車高の少なくとも一方が調節可能なも
のであればよい。減衰特性は3段階以上に切り換え可能
なものとすることもできる。さらに、緊急操作状態が検
出された場合に、サスペンション装置が制御されるよう
にすることは不可欠ではない。緊急操作状態が取得され
た場合にブレーキ力を大きくしたり、増加勾配を大きく
したりすれば、十分である。本発明は、前記〔発明が解
決しようとする課題、課題解決手段および効果〕に記載
の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良
を施した態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である車両制御装置全体を
示す図である。
【図2】上記車両制御装置によって制御されるブレーキ
装置の回路図である。
【図3】上記車両制御装置のブレーキ制御装置に含まれ
るリニアバルブを概念的に示す断面図である。
【図4】上記車両制御装置によって制御されるサスペン
ション装置の一部を示す図である。
【図5】上記サスペンション装置に含まれるショックア
ブソーバの一部断面図である。
【図6】上記ショックアブソーバの別の作動状態におけ
る一部断面図である。
【図7】上記ブレーキ制御装置のブレーキECUのRO
Mに格納されたブレーキ等制御プログラムを表すフロー
チャートである。
【図8】上記ブレーキECUのROMに格納された緊急
操作状態検出プログラムを表すフローチャートである。
【図9】上記ブレーキ装置におけるストロークと操作力
との関係を示す図である。
【図10】上記車両制御装置によって制御される別のブ
レーキ装置の一部を示す図である。
【図11】上記ブレーキ制御装置のブレーキECUのR
OMに格納された緊急操作状態検出プログラムを示すフ
ローチャートである。
【図12】上記車両制御装置によって制御される別のブ
レーキ装置の一部を示す図である。
【図13】本発明の別の一実施形態である車両制御装置
によって制御されるブレーキ装置における操作ストロー
クと操作力との関係を示す図である。
【図14】上記車両制御装置に含まれるブレーキ制御装
置のブレーキECUのROMに格納された操作状態検出
プログラムを表すフローチャートである。
【図15】本発明のさらに別の一実施形態である車両制
御装置によって制御されるブレーキ装置における操作ス
トロークと操作力との関係を示す図である。
【図16】上記車両制御装置に含まれるブレーキ制御装
置のブレーキECUのROMに格納された操作状態検出
プログラムを表すフローチャートである。
【符号の説明】
10ブレーキECU 12サスペンシ
ョンECU 60,62マスタ遮断弁 78シミュレー
タ制御弁 130ブレーキ制御アクチュエータ 174操作力セ
ンサ 176ストロークセンサ 240車高調節
バルブ 296減衰特性制御アクチュエータ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレーキ操作部材と、 そのブレーキ操作部材の運転者による操作状態に関連す
    る2つの物理量をそれぞれ別個に検出する2つの操作状
    態関連量検出装置と、 それら2つの操作状態関連量検出装置によって検出され
    る2つの物理量の一方の他方に対する遅れ量に基づいて
    前記ブレーキ操作部材の操作状態を取得する操作状態取
    得装置とを含むことを特徴とするブレーキ制御装置。
  2. 【請求項2】前記操作状態取得装置が、前記ブレーキ操
    作部材の操作状態が緊急操作状態であることを取得する
    緊急操作状態取得部を含む請求項1に記載のブレーキ制
    御装置。
  3. 【請求項3】前記2つの物理量間の関係を変更する関係
    変更装置を含み、前記操作状態取得装置が、その関係変
    更装置による2つの物理量間の関係の変更に伴う前記遅
    れ量の変化に基づいて前記操作状態が緊急操作状態であ
    ることを取得する緊急操作状態取得部を含む請求項1ま
    たは2に記載のブレーキ制御装置。
  4. 【請求項4】ブレーキ操作部材と、 そのブレーキ操作部材の運転者による操作状態を表す2
    つの物理量をそれぞれ別個に検出する2つの操作状態関
    連量検出装置と、 それら2つの操作状態関連量検出装置によって検出され
    る2つの物理量間の関係に基づいて前記ブレーキ操作部
    材の操作状態が緊急操作状態であることを取得する操作
    状態取得装置とを含むことを特徴とするブレーキ制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記2つの操作状態関連量検出装置の一方
    が、前記ブレーキ操作部材に加えられる操作力を検出す
    る操作力検出装置であり、他方が、前記ブレーキ操作部
    材のストロークを検出するストローク検出装置であり、
    前記操作状態取得装置が、前記ストローク検出装置によ
    って検出されたストロークが、前記操作力検出装置によ
    って検出された操作力に前記ブレーキ操作部材が標準的
    な操作速度で操作された場合において対応するストロー
    クである基準ストロークより設定値小さい場合に、緊急
    操作状態であるとするストローク遅れ依拠緊急操作状態
    取得部を含む請求項1ないし4のいずれか1つに記載の
    ブレーキ制御装置。
  6. 【請求項6】ハウジングと、そのハウジングの内部を2
    つの容積室に仕切る仕切部材とを含み、それら2つの容
    積室の一方に前記ブレーキ操作部材の運転者によって加
    えられた操作力に応じた大きさの圧力の流体が供給さ
    れ、他方の容積室に設けられた弾性部材により前記一方
    の容積室に供給された流体の量に応じた移動を許容し、
    その流体圧に応じた反力を前記仕切部材に加えるストロ
    ークシミュレータと、 前記一方の容積室へ流入する流体に流入抵抗を付与する
    流入抵抗付与装置とを含む請求項1ないし5のいずれか
    1つに記載のブレーキ制御装置。
  7. 【請求項7】前記流入抵抗付与装置が、前記ストローク
    シミュレータの一方の容積室への流体の流入状態を制御
    することによって前記ブレーキ操作部材の操作力とスト
    ロークとの変化特性を変更する流入制御弁装置を含む請
    求項6に記載のブレーキ制御装置。
  8. 【請求項8】前記流入制御弁装置が、前記一方の容積室
    への流体の流入流量を制御可能な流入流量制御弁を含む
    請求項7に記載のブレーキ制御装置。
  9. 【請求項9】前記流入制御弁装置が、前記一方の容積室
    への流体の流入を許容する状態と阻止する状態とに切り
    換え可能な流入制御弁と、その流入制御弁と並列に設け
    られ、運転者によるブレーキ操作部材の操作力に応じた
    大きさの流体圧が一方の容積室の流体圧より設定値以上
    大きい場合に、前記一方の容積室への流体の流入を許容
    するリリーフ弁とを含む請求項7に記載のブレーキ制御
    装置。
  10. 【請求項10】車両の走行状態を制御する車両制御装置
    であって、 請求項1ないし9のいずれか1つに記載のブレーキ制御
    装置と、 前記操作状態取得装置によって取得されたブレーキ操作
    部材の操作状態に応じて当該車両制御装置の制御特性を
    変更する制御特性変更部とを含むことを特徴とする車両
    制御装置。
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