JP2003112395A - 包装フィルム及びシュリンク包装体 - Google Patents

包装フィルム及びシュリンク包装体

Info

Publication number
JP2003112395A
JP2003112395A JP2001311247A JP2001311247A JP2003112395A JP 2003112395 A JP2003112395 A JP 2003112395A JP 2001311247 A JP2001311247 A JP 2001311247A JP 2001311247 A JP2001311247 A JP 2001311247A JP 2003112395 A JP2003112395 A JP 2003112395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polymer resin
shrink
longitudinal
measured
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001311247A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Hamada
和宏 浜田
Masaru Nakanishi
大 中西
Osamu Saeki
修 佐伯
Toru Matsumoto
徹 松本
Shigemitsu Kiyama
成満 木山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Kohjin Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd, Kohjin Co filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
Priority to JP2001311247A priority Critical patent/JP2003112395A/ja
Publication of JP2003112395A publication Critical patent/JP2003112395A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温収縮性に優れ特定の熱収縮応力特性や伸
び特性を有し収縮後の透明性も良好である、ストレッチ
シュリンク及びシュリンク包装体として好適に用いられ
る包装フィルム、及び、様々な自動包装機で仕上がりが
良く、電子レンジで加熱した時の容器変形も少ない、シ
ュリンク包装体を提供する。 【構成】 エチレン系重合体樹脂とプロピレン系重合体
樹脂を主成分とする3層以上からなり、下記(a)〜
(d)の特性を持つフィルム、及び該フィルムを用いた
シュリンク包装体。 (a)ASTM D1204で測定した90℃での熱風
収縮率が縦及び横方向共に20%以上 (b)ASTM D2838で測定した100℃での最
大熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が1.5〜2.5
MPaであり、かつ平衡熱収縮応力の縦及び横方向の平
均値が0.5〜1.5MPa (c)JIS Z1707で測定した時の30%伸張時
の横方向の引っ張り応力が10〜22MPa (d)JIS K7105で測定した100℃で0〜3
0%収縮後の曇り度が2%以下

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弁当や惣菜容器等
の蓋付き容器や精肉や生鮮野菜等の蓋なしトレー等の被
包装物を覆い、0〜30%の余裕率を持たせてシールし
た後、熱収縮によって被包装物に密着して緊張されたシ
ュリンク包装体、及びそれに用いる包装フィルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】シュリンク包装体は、種々の形状の異な
る被包装物をしわも無く美麗に包装出来ること、また自
動包装機を用いる事で包装作業の効率を大きく向上出来
る等の利点から、カップラーメン、玩具、日用雑貨、弁
当、惣菜、精肉、生鮮野菜等の広い分野の包装体として
利用されている。これらのシュリンク包装体を得る方法
としては、被包装物を覆ったフィルムの前後左右を被包
装物の底部に折り込み、シールさせ、熱風トンネルを通
過させる押し上げ方式オーバーラップシュリンク包装、
フィルムを筒状にしてフィルムの重なり部を粘着させ、
その中に被包装物を挿入した後、筒状のフィルムの開口
部を被包装物の底部に折り込み、底面全体をヒートシー
ルし、熱風トンネルを通過させるピロー方式オーバーラ
ップシュリンク包装、筒状のフィルムの開口部を折り込
まずに溶断シール或いはシールアンドカットした後、熱
風トンネルを通過させる3方シール式ピローシュリンク
包装、1枚のフィルムを半分に折りそのフィルムの間に
被包装物を挿入した後、開口した3方をシールし熱風ト
ンネルを通過させる3方シール包装、これを連続的に行
うL型シール包装、2枚のフィルムで被包装物を覆い4
方の開口部をシールした後熱風トンネルを通過させる4
方シール包装等がある。いずれの包装方法の場合でも、
余裕率が大きい場合は、シールした製袋内に密閉された
空気を収縮時に逃がすことが出来ず、被包装物に密着し
て緊張されたシュリンク包装体が得られにくくなる。こ
のような場合は、針の付いたローラーによりフィルムに
小孔を開けたり、或いはシール前の製袋品に抑えローラ
ー等で圧力をかけて、あらかじめ密閉された空気を少な
くする等の工夫がなされている。
【0003】弁当、惣菜、精肉、生鮮野菜等の食品類を
被包装物とする分野は、従来までは可塑化ポリ塩化ビニ
ル系のストレッチフィルムを用いて、フィルムを引き延
ばしながら行うストレッチ包装が一般的であったが、最
近では、シュリンク包装の特徴と安全衛生及び環境問題
等から、従来のストレッチ包装機に熱風トンネルを付
し、あるいはフィルムを引き延ばす程度や余裕率、更に
ヒートシール方法を変える等の工夫、改良を行い、スト
レッチ包装とシュリンク包装の併用(ストレッチシュリ
ンク包装)或いはシュリンク包装のみの形態に変わって
きている。これらの包装形態の変化に対応して、ポリオ
レフィン系原料を用いたシュリンクフィルムの開発も行
われてきており、例えば、特開平9−216956号公
報には特定の物性を持つ架橋されたエチレン系重合体樹
脂よりなる包装フィルムが、特開平9−254338号
公報にはポリオレフィン系エラストマーを含む混合樹脂
でなる層とポリプロピレン系樹脂からなる層を含む少な
くとも4層のストレッチシュリンク包装フィルムが開示
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者は
低温収縮性が劣り被包装物を強く加熱しなければならな
い等の、また後者は余裕率を大きくとるとシュリンク包
装後にフィルムの透明性が大きく低下する等の問題があ
った。さらに、食品類を被包装物とした場合のシュリン
ク包装体では、電子レンジ等で加熱された時に、再び収
縮力を発現し、被包装物容器の強度低下と相まって容器
変形を発生する等の問題を有していた。このように、自
動包装機適性、包装体の外観、電子レンジ加熱による容
器変形、等の点で、十分に満足出来るものが得られてい
ないのが実状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するために検討した結果、ある特定の特性をも
つ包装フイルムにより、被包装物の縦及び横方向の周長
に対して各々0〜30%の余裕率を持たせて包装フィル
ムで被包装物を覆い、フィルムの開口部及び重なり部を
シールした後、熱収縮によって被包装物に密着して緊張
されたシュリンク包装体が、収縮後の透明性に優れると
共に、電子レンジ加熱による容器変形が大幅に改良され
ることを見いだし、本発明に至った。すなわち、本発明
は、 (1)シュリンク包装体に用いる包装フィルムであり、
該包装フィルムがエチレン系重合体樹脂とプロピレン系
重合体樹脂を主成分とする3層以上からなり、下記
(a)〜(d)の特性を持つフィルムであることを特徴
とする包装フィルム、 (a)ASTM D1204で測定した90℃での熱風
収縮率が縦及び横方向共に20%以上 (b)ASTM D2838で測定した100℃での最
大熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が1.5〜2.5
MPaであり、かつ平衡熱収縮応力の縦及び横方向の平
均値が0.5〜1.5MPa (c)JIS Z1707で測定した時の30%伸張時
の横方向の引っ張り応力が10〜22MPa (d)JIS K7105で測定した100℃で0〜3
0%収縮後の曇り度が2%以下 (2)包装フィルムが、縦及び横方向それぞれに2〜5
倍延伸した後、40〜100℃で熱処理されていること
を特徴とする上記(1)記載の包装フィルム、 (3)エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる2つ
の表面層と、エチレン系重合体樹脂からなる少なくとも
1つの内部層と、エチレン系重合体樹脂とプロピレン系
重合体樹脂との混合物からなる少なくとも1つの他の内
部層からなる5層以上のフィルムであって、他の内部層
のプロピレン系重合体樹脂がプロピレン単独重合体とゴ
ム成分の混合物からなる軟質プロピレン系樹脂であるこ
とを特徴とする上記(1)ないし(2)記載の包装フィ
ルム、 (4)被包装物の縦及び横方向の周長に対して各々0〜
30%の余裕率を持たせた包装フィルムで被包装物を覆
い、フィルムの開口部及び重なり部をシールした後、熱
収縮によって被包装物に密着して緊張されたシュリンク
包装体において、該包装フィルムがエチレン系重合体樹
脂とプロピレン系重合体樹脂を主成分とする3層以上か
らなり、下記(a)〜(d)の特性を持つフィルムであ
ることを特徴とするシュリンク包装体、 (a)ASTM D1204で測定した90℃での熱風
収縮率が縦及び横方向共に20%以上 (b)ASTM D2838で測定した100℃での最
大熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が1.5〜2.5
MPaであり、かつ平衡熱収縮応力の縦及び横方向の平
均値が0.5〜1.5MPa (c)JIS Z1707で測定した時の30%伸張時
の横方向の引っ張り応力が10〜22MPa (d)JIS K7105で測定した100℃で0〜3
0%収縮後の曇り度が2%以下 (5)包装フィルムが、縦及び横方向それぞれに2〜5
倍延伸した後、40〜100℃で熱処理されていること
を特徴とする上記(4)記載のシュリンク包装体、 (6)エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる2つ
の表面層と、エチレン系重合体樹脂からなる少なくとも
1つの内部層と、エチレン系重合体樹脂とプロピレン系
重合体樹脂との混合物からなる少なくとも1つの他の内
部層からなる5層以上のフィルムであって、他の内部層
のプロピレン系重合体樹脂がプロピレン単独重合体とゴ
ム成分の混合物からなる軟質プロピレン系樹脂であるこ
とを特徴とする上記(4)ないし(5)記載の包装フィ
ルム、を提供するものである。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
包装フィルムから得られる本発明のシュリンク包装体に
ついて説明する。被包装物を包装フィルムで覆い、シー
ルを行い、製袋する方式は、前述の押し上げ方式オーバ
ーラップシュリンク包装、ピロー方式オーバーラップシ
ュリンク包装、3方シール式ピローシュリンク包装、L
型シール包装、4方シール包装のいずれかを使用して行
われる。被包装物をフィルムで覆う際、被包装物の縦及
び横方向の周長に対して各々0〜30%の余裕率を持た
せる事が必要である。ここで言う縦方向とは、被包装物
を包装機械に流す場合の流れ方向のことであり、横方向
とは上記縦方向と直角方向のことである。また、0〜3
0%の余裕率とは、被包装物の縦及び横方向の周長に対
して各々0〜30%長くすることである。ただし、余裕
率0%の場合、周長よりも短いフィルムを5〜30%程
度引き延ばす事で周長と同じ長さにして被包装物を覆っ
てもよい。余裕率を持たせることにより、被包装物の形
状が直方体や立方体のものの他に円錐形や円錐台形状、
突起物を持った不定形形状のもの等にも対応することが
できる。余裕率を小さくすると、被包装物の一部(部分
的に余裕率の小さい部分やフィルムとの滑りが劣る部分
等)にしわが残りやすくなる。また、余裕率を30%よ
り大きくすると被包装物に密着した緊張されたシュリン
ク包装体を得にくくなる傾向にあり、美麗なシュリンク
包装体とならない。このため熱風等の温度を上げると透
明性の低下やフィルムの耐熱性を越えて、溶融して孔が
開く等の問題を引き起こす。
【0007】シールはヒートーシル、溶断シール、イン
パルスシール等の通常のシール方法を使用する包装形態
に合わせて選択すればよく、これらのシール方法を組み
合わせて用いても良い。また、熱収縮は熱風、蒸気等を
使用できるが、後処理のいらない熱風で十分である。
【0008】被包装物の包装フィルムには、必要に応じ
て、例えば、余裕率が大きい時や、嵩高かつ異形の被包
装物で製袋内の空気が多いような時で、小孔が無いと、
製袋内の空気圧によって熱収縮が妨げられ被包装物に密
着した緊張されたシュリンク包装体が得られにくくなる
場合、空気抜きの小孔が開けられる。空気抜きの小孔
は、針や熱針あるいはレーザー等を用いて開けることが
でき、小孔の大きさや数も被包装物の種類や余裕率によ
って、適宜選択される。
【0009】本発明の包装フィルムについて説明する。
本発明の包装フィルムは、エチレン系重合体樹脂とプロ
ピレン系重合体樹脂を主成分とする3層以上からなる。
エチレン系重合樹脂のみであると耐熱性が十分でなく、
熱風トンネルやヒートシールする際に溶融し易く、プロ
ピレン系重合体樹脂のみであると、伸び易さが不十分で
破れ易い等の問題がある。本発明に用いるエチレン系重
合体樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、チーグラー系マルチサイ
ト触媒を用いた直鎖状低密度ポリエチレン及び超低密度
ポリエチレン、あるいは近年開発が急速に進んでいるシ
ングルサイト触媒を用いたエチレン系共重合体等、α−
オレフィンを10%以上含むエチレン−α−オレフィン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不
飽和カルボン酸エステル共重合体、アイオノマー樹脂等
が使用できる。中でも、表面層に用いる場合は、低温シ
ール性に優れるエチレン−酢酸ビニル共重合体が好まし
く、内部層に用いる場合は、強度等の点で優れる直鎖状
低密度ポリエチレンが好ましい。本発明に用いるプロピ
レン系重合体樹脂としては、プロピレン単独重合体、プ
ロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−ブテン共重
合体、プロピレン−エチレン−ブテン共重合体、ポリプ
ロピレン中にゴム成分を分散させたプロピレン系軟質樹
脂等が用いられる。
【0010】本発明の包装フィルムは3層以上であり、
中でもエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂からなる表面
層と、エチレン系重合体樹脂からなる少なくとも1つの
内部層と、エチレン系重合体樹脂とプロピレン系重合体
樹脂との混合物を主成分とする少なくとも1つの他の内
部層からなる5層以上のフィルムが、包装機適性、包装
仕上がり、収縮後の透明性に優れたシュリンク包装体を
得るのに望ましい。また、このような5層構成の内部層
に用いられるプロピレン系重合体樹脂としては、耐熱性
と低温収縮性と両立に優れる点で、重合中にポリマーア
ロイ化して、結晶性プロピレン単独重合体中に、エチレ
ン−プロピレンゴムをミクロンオーダーで細かく分散さ
せたものや、高分子量で沸騰ヘプタン可溶のアタクチッ
クポリプロピレン5〜50重量%と沸騰ヘプタン不溶の
結晶性アイソタクチックポリプロピレン50〜95重量
%の混合物を重合段階で生成させたプロピレン系軟質樹
脂が好ましく用いられる。
【0011】また本発明の目的に支障をきたさない範囲
であれば、対象とする包装機種及び被包装物によって、
滑り性の向上やブロッキング防止を目的とした滑剤、ア
ンチブロッキング剤等、防曇性の付与を目的とした界面
活性剤類、弾性率の向上を目的とした石油樹脂、同水添
樹脂、テルペン樹脂、同水添樹脂等の添加剤や樹脂をそ
れぞれ有効な作用を具備させる目的で適宜使用すること
は当然である。
【0012】本発明の包装フィルムは、以下の(a)〜
(d)の4つの特性を持つことが要求される。 (a)ASTM D1204で測定した90℃での熱風
収縮率が縦及び横方向共に20%以上という低温収縮性
である。縦及び横方向共に熱風収縮率が20%未満では
包装フィルムが被包装物に密着して緊張した包装体にな
りにくく、従来のポリプロピレン系収縮フィルムではこ
のような低温収縮性を付与することが難しく、収縮を大
きくするために収縮温度をあげるとフィルムが溶融して
しまったり、透明性が悪くなったりしていた。
【0013】(b)ASTM D2838で測定した1
00℃での最大熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が
1.5〜2.5MPaであり、かつ平衡熱収縮応力の縦
及び横方向の平均値が0.5〜1.5MPaであること
である。ここで言う熱収縮応力とは、測定フィルムが1
00℃である間に発生する応力の最大値を最大熱収縮応
力とし、この最大値を示した後に応力が緩和し、応力が
平衡値に達した時の応力を平衡熱収縮応力とする。最大
熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が1.5MPa未満
であると、被包装物に密着して緊張したシュリンク包装
体とならないし、2.5MPaを越えると収縮力により
包装品が変形する等の問題が発生する。また、平衡熱収
縮応力の縦及び横方向の平均値が0.5MPa未満であ
ると、シュリンク包装直後は密着して緊張したシュリン
ク包装体を得ることができたように見えても、輸送や段
積み等によりゆるみが生じたり、1.5MPaを越える
と、シュリンク包装体を電子レンジで再び加熱した時に
容器変形を生じたり、オーバーラップシュリンク包装で
用いるとフィルムの重なり部をシールする時に重なり部
が剥げてしまったり、熱風トンネルの中で空気抜きの小
孔からフィルムが破れる等の問題がある。
【0014】(c)JIS Z1707で測定した応力
−伸び曲線から読みとった30%伸張時の横方向の引っ
張り応力が10〜22MPaのものである。この引っ張
り応力が22MPaを越えると、フィルムを引き延ばし
ながら被包装物を覆う際あるいは熱風トンネルで収縮す
る際に、フィルムの伸び易さが不十分で、空気抜きの小
孔に応力が集中して小孔からフィルムが破れる等の問題
が発生する。更には、折り箱型トレーの角、海老、蟹等
の突起を有する被包装物に対しても、フィルムが破れ易
くなり、好ましくない。また引っ張り応力が10MPa
未満であると、シュリンク包装体の特に空間部でのフィ
ルムの強度が不足する等の問題となる。
【0015】(d)JIS K7105で測定した10
0℃で0〜30%収縮後の曇り度が2%以下のものであ
る。曇り度は被包装物の識別や商品価値を左右する重要
な特性である。収縮後の曇り度が2%を越えると被包装
物の見映えが劣り、その結果シュリンク包装体としての
商品価値が劣ったものになる。本発明の包装フィルムは
低温収縮性であり、フィルムを構成する樹脂が溶融して
白化するような高温に収縮温度を上げる必要もなく、ま
た収縮後に冷却しても透明性の低下が小さい。
【0016】本発明の包装フィルムの製造方法について
説明する。本発明の特性を有する熱収縮性フィルムは、
例えばチューブラー方式の2軸延伸方法を用いて得るこ
とが出来る。まず、樹脂を環状ダイスより溶融状態で押
し出し、水等の液体冷媒で急冷して無延伸状態のチュー
ブ状原反を製造する。つぎに、このチューブ状原反をチ
ューブラー二軸延伸装置に導き、熱風あるいは赤外線ヒ
ーター等の加熱によりチューブを60〜90℃程度に加
熱した後、加熱部の下方よりバブルに沿って流れる空気
を供給する中で、チューブを2組のニップロールの間で
速度比をつけて機械の流れ方向に延伸しつつ、チューブ
内にエアーを注入して機械の流れ方向と直角方向にも延
伸する。本発明のシュリンク包装体を得るには、使用す
る包装フィルムが縦及び横方向共、それぞれ少なくとも
30%以上収縮し、特定の熱収縮応力を有する必要があ
り、延伸倍率は機械の流れ方向及びその直角方向共2〜
5倍の延伸倍率が好ましい。次に、延伸に続いて熱処理
を行い、熱収縮応力や他の特性の調整を行う。熱処理
は、テンター法、熱ロール法、バブル法等の特に限定は
されず、また、フィルムの白化を生じさせない範囲の温
度であれば構わないが、40〜100℃の温度が好まし
く用いられる。熱処理は緊張熱固定であっても弛緩熱処
理あっても良く、前述の特性の調整に応じて選択され
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明における測定方法、評価方
法は以下に示す通りである。 (1)熱風収縮率 ASTM D1204に準拠して測定した。
【0018】(2)最大熱収縮応力及び平衡熱収縮応力 ASTM D2838に準拠して測定した。最大熱収縮
応力は、フィルムを加熱直後に発生する最大応力の値で
あり、平衡熱収縮応力とは、加熱開始から20秒後の収
縮応力の値である。
【0019】(3)30%伸張時の横方向の引っ張り応
力 JIS Z1707に準拠して測定した応力−伸び曲線
から、フィルムが30%伸張した時点の横方向の引っ張
り応力を読みとった。まお、横方向とは、包装機によっ
て主として引き延ばされる方向であり、フィルムロール
の巻き長さ方向と直角の方向をいう。
【0020】(4)曇り度 JIS K7105に準拠して測定した。なお、100
℃で余裕率30%の収縮とは、フィルムを257mm角
に切り出し180mm角の木枠にフィルム四方の角を合
わせフィルムをたるませた状態で固定した後、炉内温度
が100℃である収縮トンネル(協和電機株式会社 型
式DS−300)を5秒通過させてフィルムの縦及び横
方向に30%収縮させることをいい、また、余裕率0%
の収縮とは、180mm角の木枠にフィルム四方の角を
合わせフィルムを張った状態で固定した後、収縮トンネ
ルを5秒通過させ収縮させることをいう。
【0021】(5)ストレッチシュリンク包装評価 オーバーラップシュリンク包装となる市販のピロー式の
ストレッチシュリンク包装機を使用して、シュリンク包
装体を作製した。被包装物としては発泡ポリスチレント
レーを用い、フィルムを筒状にしてフィルムの重なり部
を粘着させ、その中に被包装物を挿入した後、筒状のフ
ィルムの開口部を被包装物の底部に折り込んだ後、熱板
により加熱されたベルトの上で底面全体をヒートシール
し、熱風トンネルを通過させシュリンク包装体を得る。
この時の余裕率は縦及び横方向とも0%で行い、空気抜
きの小孔は付与しなかった。シュリンク包装仕上がりと
熱板ヒートシール性について、以下の基準で評価を行っ
た。 包装評価(シュリンク包装仕上がり) ○:目立つようなしわが無く被包装物に包装フィルムが
密着して緊張しており、透明性が良好であるもの。 ×:被包装物にしわや十分に収縮していない角或いはフ
ィルムの白化が目立つもの。 包装評価(熱板ヒートシール性) ○:底面のフィルムの重なり部分が、剥がそうとすると
破れる程度に、十分にヒートシールされているもの。 ×:底面のフィルムの重なり部分がヒートシールされて
いない、或いは重なり部分がめくれているもの。
【0022】(6)シュリンク包装評価 市販の横型ピローシュリンク包装機を使用してシュリン
ク包装体を作製した。被包装物としては蓋の付いたポリ
プロピレン製弁当容器を用い、弁当容器の周りにフィル
ムを筒状に送り、被包装物の底部のフィルムの合わせ目
をヒートシールする。引き続き、筒状になったフィルム
の両端をシール&カット方式でヒートシールし、熱風ト
ンネルを通過させシュリンク包装体を得る。この時、余
裕率は縦方向が30%、横方向が5%とし、空気抜きの
小孔は被包装物の上面に針状の突起により付与した。シ
ュリンク包装仕上がりと小孔からの破れ難さについて、
以下の基準で評価を行った。 包装評価(シュリンク包装仕上がり) ○:目立つようなしわが無く被包装物に包装フィルムが
密着して緊張しており、透明性が良好であるもの。 ×:被包装物にしわや十分に収縮していない角やフィル
ムの白化が目立つもの。 但し、小孔から破れ易いものについては、破れなかった
シュリンク包装体についてのみ評価した。 包装評価(小孔からの破れ難さ) ○:空気抜き用の小孔から破れないもの。 ×:フィルムが横方向に引き延ばされる製袋部或いは収
縮応力が発生する熱風トンネル内において、空気抜き用
の小孔から破れるもの。
【0023】(7)電子レンジ適性 上記の(6)シュリンク包装評価、と同様にして得た弁
当のシュリンク包装体を、1500W、60秒間、電子
レンジで加熱し、被包装物の変形の程度を評価した。 ○:被包装物の変形がほとんんどみられないもの。 ×:被包装物が明らかに変形しており、商品価値を損な
うとみられるもの。
【0024】
【実施例】以下実施例により、本発明を更に具体的に説
明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるもの
ではない。実施例及び比較例において用いた原料樹脂を
下記に示す。 A1:線状低密度ポリエチレン(マルチサイト触媒、密
度=0.920g/cm 、MFR(測定温度190
℃、荷重2.16kg)=1.0g/10分) A2:線状低密度ポリエチレン(シングルサイト触媒、
密度=0.916g/cm 、MFR(190℃、
2.16kg)=1.0g/10分) A3:エチレン−ブテン−1共重合体(密度=0.88
g/cm 、MFR(190℃、2.16kg)=
3.6g/10分) A4:エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー製
NUC−3758、酢酸ビニル含量15重量%、MF
R(190℃、2.16kg)=2.2g/10分、密
度=0.94g/cm ) B1:プロピレン系軟質樹脂(サンアロマー製 Q20
0F、MFR(230℃、2.16kg)=0.8g/
10分、密度=0.89g/cm ) B2:プロピレン単独重合体(ホモポリマー、MFR
(230℃、2.16kg)=15g/10分、密度
0.91g/cm ) B3:プロピレン−エチレン共重合体(MFR(230
℃、2.16kg)=2.6g/10分) C:水添テルペン樹脂
【0025】実施例1 表1に示す配合比の原料樹脂に、非イオン系界面活性剤
のジグリセリン脂肪酸エステル2重量%を添加した表面
層用組成物と芯層用組成物を、3台の押出機で、それぞ
れを170℃〜240℃にて溶融混練し、延伸後の厚み
が約11μm、各層の厚み比が表面層:芯層:表面層=
1:5:1になるように各押出機の押出量を調節して、
240℃に保った3層環状ダイスのスリットより下向き
に押し出した。押し出された3層構成溶融チューブ状フ
イルムを、ダイス直下に取付た約20℃の水により冷却
している円筒形マンドレルの外表面を摺動させながら、
外側は水槽を通すことにより水冷して室温まで冷却して
引取り、チューブ状未延伸フイルムを得た。このチュー
ブ状未延伸フイルムを、チューブラー二軸延伸装置に導
き、膨張延伸を行った。この時、環状赤外線ヒーターの
電圧、電流を調節し、フイルムを加熱し、バブルの形状
や安定性を調整した。また環状赤外線ヒーター下方より
バブルに沿って流れる空気を供給する中で、低速ニップ
ロール、高速ニップロールの間の管状フイルムに加圧空
気を送り込んで該空気と低速、高速ニップロールの周速
比によって縦4.5倍、横4.0倍にバブル延伸し、そ
の後、熱ロール温度90℃で縦方向(フィルム製造時の
流れ方向)及び横方向(流れ方向と直角方向)とも10
%弛緩させ、熱処理を行い約11μmの延伸フイルムを
得た。延伸性は良好であり、延伸点の上下動や延伸バブ
ルの揺動もなく、また、ネッキングなどの不均一延伸状
態も観察されなかった。得られたフイルムは、表2に示
すように、低温収縮性があり、適度な収縮応力の緩和を
有しており、ストレッチ性も良好で、透明性の低下も少
ないことがわかる。得られたフィルムを用いて、ピロー
方式のストレッチシュリンク包装機にて包装を行ったと
ころ、底面のフィルムの重なり部分は十分にヒートシー
ルされており、包装仕上がりも綺麗で、透明性も良好で
あった。また、横型ピローシュリンク包装機で包装した
ところ、空気抜き用の小孔からの破れもなく、包装仕上
がりも綺麗で、透明性も良好であった。更に、得られた
フィルムを用いて包装したシュリンク包装体(弁当)を
電子レンジで加熱したが、被包装物の変形はほとんんど
みられなかった。
【0026】実施例2 表1に示す配合比の原料樹脂に、非イオン系界面活性剤
のジグリセリン脂肪酸エステル2重量%を添加した表面
層用組成物と中間層用組成物と芯層用組成物を、5台の
押出機で、それぞれを170℃〜240℃にて溶融混練
し、延伸後の厚みが約11μm、各層の厚み比が表面
層:中間層:芯層:中間層:表面層=1:2:3:2:
1になるように各押出機の押出量を調節して、240℃
に保った5層環状ダイスのスリットより下向きに押し出
し、その後は表1に示した条件以外は実施例1と同様に
してフィルムを得た。延伸性は良好であり、延伸点の上
下動や延伸バブルの揺動もなく、また、ネッキングなど
の不均一延伸状態も観察されなかった。得られたフイル
ムは、表2に示すように、低温収縮性があり、適度な収
縮応力の緩和を有しており、ストレッチ性も良好で、透
明性の低下も少ないことがわかる。得られたフィルムを
用いて、ピロー方式のストレッチシュリンク包装機にて
包装を行ったところ、底面のフィルムの重なり部分は十
分にヒートシールされており、包装仕上がりも綺麗で、
透明性も良好であった。また、横型ピローシュリンク包
装機で包装したところ、空気抜き用の小孔からの破れも
なく、包装仕上がりも綺麗で、透明性も良好であった。
更に、得られたフィルムを用いて包装したシュリンク包
装体(弁当)を電子レンジで加熱したが、被包装物の変
形はほとんんどみられなかった。
【0027】実施例3〜5 表1に示した配合比と条件以外は実施例2と同様にして
フィルムを得た。延伸性は良好であり、延伸点の上下動
や延伸バブルの揺動もなく、また、ネッキングなどの不
均一延伸状態も観察されなかった。得られたフイルム
は、表2に示すように、低温収縮性があり、適度な収縮
応力の緩和を有しており、ストレッチ性も良好で、透明
性の低下も少ないことがわかる。得られたフィルムを用
いて、ピロー方式のストレッチシュリンク包装機にて包
装を行ったところ、底面のフィルムの重なり部分は十分
にヒートシールされており、包装仕上がりも綺麗で、透
明性も良好であった。また、横型ピローシュリンク包装
機で包装したところ、空気抜き用の小孔からの破れもな
く、包装仕上がりも綺麗で、透明性も良好であった。更
に、得られたフィルムを用いて包装したシュリンク包装
体(弁当)を電子レンジで加熱したが、被包装物の変形
はほとんんどみられなかった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】比較例1 表3に示した配合比と条件以外は実施例2と同様にして
フィルムを得た。延伸性は良好であり、延伸点の上下動
や延伸バブルの揺動もなく、また、ネッキングなどの不
均一延伸状態も観察されなかった。得られたフイルム
は、表4に示すように物性は良好であった。しかしプロ
ピレン系重合体を含んでいないため、耐熱性が不十分と
なり、ピロー方式のストレッチシュリンク包装機にて包
装を行ったところ、包装仕上がりは綺麗であるが、底面
のフィルムの重なり部分を十分にヒートシールしようと
して熱板温度を上げると溶融して孔が開いてしまった。
また、横型ピローシュリンク包装機で包装したところ、
空気抜き用の小孔からの破れはなかったが、余裕率を十
分に収縮させようとして温度を上げると、溶融して孔が
開いてしまった。
【0031】比較例2 表3に示した配合比と条件以外は実施例1と同様にして
フィルムを得た。延伸性は良好であり、延伸点の上下動
や延伸バブルの揺動もなく、また、ネッキングなどの不
均一延伸状態も観察されなかった。得られたフイルム
は、表4に示すように熱収縮応力、引っ張り応力が大き
いものであった。ピロー方式のストレッチシュリンク包
装機にて包装を行ったところ、包装仕上がりは綺麗であ
るが、低温シール性が不足し、底面のフィルムの重なり
部分がめくれてしまった。また、横型ピローシュリンク
包装機で包装したところ、包装仕上がりは綺麗である
が、製袋時や熱風トンネル内で空気抜き用の小孔から破
れてしまった。更に、得られたフィルムを用いて包装し
たシュリンク包装体(弁当)を電子レンジで加熱したと
ころ、被包装物が大きく変形してしまった。
【0032】比較例3 表3に示した配合比と条件以外は実施例2と同様にして
フィルムを得た。延伸性は良好であり、延伸点の上下動
や延伸バブルの揺動もなく、また、ネッキングなどの不
均一延伸状態も観察されなかったが、熱処理後に、やや
フィルムの透明性が低下する傾向が見られた。得られた
フイルムは、表4に示すように、収縮後の透明性が劣る
ものであった。ピロー方式のストレッチシュリンク包装
機にて包装を行ったところ、シール性は良好であった
が、シュリンク包装体の透明性がやや劣り気味であっ
た。また、横型ピローシュリンク包装機で包装したとこ
ろ、空気抜き用の小孔からの破れはなかったが、やはり
シュリンク包装体の透明性が劣るものであった。
【0033】比較例4 表3に示した配合比と条件に変更し、熱処理を行わない
以外は実施例2と同様にしてフィルムを得た。延伸性は
良好であり、延伸点の上下動や延伸バブルの揺動もな
く、また、ネッキングなどの不均一延伸状態も観察され
なかった。得られたフイルムは、表4に示すように熱収
縮応力、引っ張り応力が大きいものであった。ピロー方
式のストレッチシュリンク包装機にて包装を行ったとこ
ろ、包装仕上がりは綺麗であるが、収縮力が大きく、底
面のフィルムの重なり部分がめくれてしまった。また、
横型ピローシュリンク包装機で包装したところ、包装仕
上がりは綺麗であるが、製袋時や熱風トンネル内で空気
抜き用の小孔から破れてしまった。更に、得られたフィ
ルムを用いて包装したシュリンク包装体(弁当)を電子
レンジで加熱したところ、被包装物が大きく変形してし
まった。
【0034】比較例5 表3に示した配合比と条件以外は実施例2と同様にして
フィルムを得た。延伸性は良好であり、延伸点の上下動
や延伸バブルの揺動もなく、また、ネッキングなどの不
均一延伸状態も観察されなかった。得られたフイルム
は、表4に示すように平衡熱収縮応力、引っ張り応力が
やや高いものであった。ピロー方式のストレッチシュリ
ンク包装機での包装は良好であったが、横型ピローシュ
リンク包装機で包装したところ、空気抜き用の小孔から
の破れが見られた。更に、得られたフィルムを用いて包
装したシュリンク包装体(弁当)を電子レンジで加熱し
たところ、被包装物が変形してしまった。
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明の包装フィルムは、低温収縮性に
優れ、特定の熱収縮応力特性や伸び特性を有し、収縮後
の透明性も良好であるため、ストレッチシュリンク及び
シュリンク包装体として好適に用いることが出来る。ま
た本発明のシュリンク包装体は、様々な自動包装機で仕
上がりが良く、電子レンジで加熱した時の容器変形も少
ない事から、広範囲のシュリンク包装分野において有用
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 (72)発明者 木山 成満 熊本県八代市高島町4296−7 Fターム(参考) 3E086 AB01 AD13 AD16 BA04 BA15 BA33 BB67 CA01 4F100 AK04B AK04C AK07C AK07D AK63 AK68A AK68E AL05C AL05D AN00D CA18 EH20 EJ38 GB15 GB16 JA03 JK02 JK13D JL01 JL05 JN01 4F210 AA04 AA10 AA11 AE01 AG01 AG03 AH54 AR06 AR12 RA03 RC02 RG02 RG07 RG09 RG43 RG53

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シュリンク包装体に用いる包装フィルム
    であり、該包装フィルムがエチレン系重合体樹脂とプロ
    ピレン系重合体樹脂を主成分とする3層以上からなり、
    下記(a)〜(d)の特性を持つフィルムであることを
    特徴とする包装フィルム。 (a)ASTM D1204で測定した90℃での熱風
    収縮率が縦及び横方向共に20%以上 (b)ASTM D2838で測定した100℃での最
    大熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が1.5〜2.5
    MPaであり、かつ平衡熱収縮応力の縦及び横方向の平
    均値が0.5〜1.5MPa (c)JIS Z1707で測定した時の30%伸張時
    の横方向の引っ張り応力が10〜22MPa (d)JIS K7105で測定した100℃で0〜3
    0%収縮後の曇り度が2%以下
  2. 【請求項2】 包装フィルムが、縦及び横方向それぞれ
    に2〜5倍延伸した後、40〜100℃で熱処理されて
    いることを特徴とする請求項1記載の包装フィルム。
  3. 【請求項3】 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂から
    なる2つの表面層と、エチレン系重合体樹脂からなる少
    なくとも1つの内部層と、エチレン系重合体樹脂とプロ
    ピレン系重合体樹脂との混合物からなる少なくとも1つ
    の他の内部層からなる5層以上のフィルムであって、他
    の内部層のプロピレン系重合体樹脂がプロピレン単独重
    合体とゴム成分の混合物からなる軟質プロピレン系樹脂
    であることを特徴とする請求項1ないし2記載の包装フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 被包装物の縦及び横方向の周長に対して
    各々0〜30%の余裕率を持たせた包装フィルムで被包
    装物を覆い、フィルムの開口部及び重なり部をシールし
    た後、熱収縮によって被包装物に密着して緊張されたシ
    ュリンク包装体において、該包装フィルムがエチレン系
    重合体樹脂とプロピレン系重合体樹脂を主成分とする3
    層以上からなり、下記(a)〜(d)の特性を持つフィ
    ルムであることを特徴とするシュリンク包装体。 (a)ASTM D1204で測定した90℃での熱風
    収縮率が縦及び横方向共に20%以上 (b)ASTM D2838で測定した100℃での最
    大熱収縮応力の縦及び横方向の平均値が1.5〜2.5
    MPaであり、かつ平衡熱収縮応力の縦及び横方向の平
    均値が0.5〜1.5MPa (c)JIS Z1707で測定した時の30%伸張時
    の横方向の引っ張り応力が10〜22MPa (d)JIS K7105で測定した100℃で0〜3
    0%収縮後の曇り度が2%以下
  5. 【請求項5】 包装フィルムが、縦及び横方向それぞれ
    に2〜5倍延伸した後、40〜100℃で熱処理されて
    いることを特徴とする請求項4記載のシュリンク包装
    体。
  6. 【請求項6】 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂から
    なる2つの表面層と、エチレン系重合体樹脂からなる少
    なくとも1つの内部層と、エチレン系重合体樹脂とプロ
    ピレン系重合体樹脂との混合物からなる少なくとも1つ
    の他の内部層からなる5層以上のフィルムであって、他
    の内部層のプロピレン系重合体樹脂がプロピレン単独重
    合体とゴム成分の混合物からなる軟質プロピレン系樹脂
    であることを特徴とする請求項4ないし5記載の包装フ
    ィルム。
JP2001311247A 2001-10-09 2001-10-09 包装フィルム及びシュリンク包装体 Pending JP2003112395A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311247A JP2003112395A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 包装フィルム及びシュリンク包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001311247A JP2003112395A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 包装フィルム及びシュリンク包装体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003112395A true JP2003112395A (ja) 2003-04-15

Family

ID=19130106

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001311247A Pending JP2003112395A (ja) 2001-10-09 2001-10-09 包装フィルム及びシュリンク包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003112395A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007083421A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Okura Ind Co Ltd 積層ストレッチシュリンクフィルム
JP2008030840A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Fuji Seal International Inc シュリンクラベル及びラべル付き容器
JP2009234095A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Mitsui Chemicals Inc 積層フィルム
JP2014006554A (ja) * 2007-04-05 2014-01-16 Avery Dennison Corp 感圧収縮ラベル
JP2014037078A (ja) * 2012-08-15 2014-02-27 Asahi Kasei Chemicals Corp 熱収縮多層フィルム及びそれを用いた包装袋
US9637264B2 (en) 2010-01-28 2017-05-02 Avery Dennison Corporation Label applicator belt system
WO2023132301A1 (ja) * 2022-01-06 2023-07-13 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 ポリオレフィン系バイオマスシュリンクフィルム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08112885A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Okura Ind Co Ltd 熱収縮性フィルム
JPH10272747A (ja) * 1997-03-31 1998-10-13 Kohjin Co Ltd 積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2000272069A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Kohjin Co Ltd ポリオレフィン系積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2000343647A (ja) * 1999-03-31 2000-12-12 Kohjin Co Ltd 積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2001105551A (ja) * 1999-10-14 2001-04-17 Ube Ind Ltd 食品包装用多層フィルム

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08112885A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Okura Ind Co Ltd 熱収縮性フィルム
JPH10272747A (ja) * 1997-03-31 1998-10-13 Kohjin Co Ltd 積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2000272069A (ja) * 1999-03-29 2000-10-03 Kohjin Co Ltd ポリオレフィン系積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2000343647A (ja) * 1999-03-31 2000-12-12 Kohjin Co Ltd 積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2001105551A (ja) * 1999-10-14 2001-04-17 Ube Ind Ltd 食品包装用多層フィルム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007083421A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Okura Ind Co Ltd 積層ストレッチシュリンクフィルム
JP4614850B2 (ja) * 2005-09-20 2011-01-19 大倉工業株式会社 積層ストレッチシュリンクフィルム
JP2008030840A (ja) * 2006-07-31 2008-02-14 Fuji Seal International Inc シュリンクラベル及びラべル付き容器
JP2014006554A (ja) * 2007-04-05 2014-01-16 Avery Dennison Corp 感圧収縮ラベル
JP2009234095A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Mitsui Chemicals Inc 積層フィルム
US9637264B2 (en) 2010-01-28 2017-05-02 Avery Dennison Corporation Label applicator belt system
JP2014037078A (ja) * 2012-08-15 2014-02-27 Asahi Kasei Chemicals Corp 熱収縮多層フィルム及びそれを用いた包装袋
WO2023132301A1 (ja) * 2022-01-06 2023-07-13 興人フィルム&ケミカルズ株式会社 ポリオレフィン系バイオマスシュリンクフィルム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003112395A (ja) 包装フィルム及びシュリンク包装体
CN116096562A (zh) 多层、共挤出的聚烯烃膜及其在三泡生产线上的制造
JP3272554B2 (ja) 多層ポリエチレン系ストレッチシュリンクフィルム及びその製造方法
JP3188175B2 (ja) 包装フィルム及びそれを用いたシュリンク包装体
JP4287875B2 (ja) ポリオレフィン系積層ストレッチシュリンクフィルム
JP3614810B2 (ja) ポリエチレン系架橋シュリンクフイルム
JPS58175635A (ja) 高延伸多層フイルム及びその製造方法
JP3908354B2 (ja) ポリオレフィン系積層ストレッチシュリンクフィルム
JPH0815777B2 (ja) 積層熱収縮性フイルム
JP3440227B2 (ja) 積層ストレッチシュリンクフイルム
JP2750610B2 (ja) ポリプロピレン系多層シュリンクフイルム
JP5399048B2 (ja) ポリエチレン系架橋シュリンクフィルム
JP2683275B2 (ja) 積層ポリオレフィン系熱収縮性フイルムによるオーバーラップ収縮包装方法
JPH0826193B2 (ja) ブテンに富むブテン−1プロピレン共重合体組成物
JPS6227981B2 (ja)
JP3748639B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂組成物
JP3093449B2 (ja) ポリオレフィン系熱収縮性多層フィルム及びこれを用いた収縮包装方法
JPH0153184B2 (ja)
JP2003260764A (ja) ポリオレフィン系樹脂熱収縮性多層フィルム
JPH10100343A (ja) 積層ストレッチシュリンクフィルム
JP2957660B2 (ja) 熱収縮性積層フイルム
JP2888855B2 (ja) 熱収縮性フイルム
JPH05192999A (ja) 熱収縮性多層フィルム
JPS6222787B2 (ja)
JPH09239927A (ja) 積層ポリオレフィン系ストレッチシュリンクフイルム

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040309

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040512

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050301