JP2003112229A - ステンレス材用圧造工具 - Google Patents

ステンレス材用圧造工具

Info

Publication number
JP2003112229A
JP2003112229A JP2001305989A JP2001305989A JP2003112229A JP 2003112229 A JP2003112229 A JP 2003112229A JP 2001305989 A JP2001305989 A JP 2001305989A JP 2001305989 A JP2001305989 A JP 2001305989A JP 2003112229 A JP2003112229 A JP 2003112229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
stainless steel
forging tool
forming
forging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001305989A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Kawamura
新吾 河村
Toshiaki Matsubara
利章 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YKK Corp
Original Assignee
YKK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YKK Corp filed Critical YKK Corp
Priority to JP2001305989A priority Critical patent/JP2003112229A/ja
Publication of JP2003112229A publication Critical patent/JP2003112229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】圧造工具と被加工材との摩擦係数を低減させる
ことによって、圧造工具の工具寿命を大幅に延長させる
ことを目的とする。 【解決手段】 被加工材を成形するための成形部と該成
形部の支持部本体からなるステンレス材用圧造工具にお
いて、当該成形部表面にDLC被膜(ダイヤモンド状カ
ーボン被膜)を被覆してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷間成形鍛造用圧造
工具に係り、特にステンレス製ねじの頭部のプラス穴
部、ならびに類似形状の凹部を成形する長工具寿命を有
した圧造工具(以下、「穴部成形工具」とする。)に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にステンレス製ねじの頭部を成形す
るステンレス線材圧造工具は、高速度工具鋼あるいは超
硬材で作られている。従来、高速度工具鋼等の工具で
は、ねじの頭部をおよそ10,000個加工すると、穴
部成形部(例えばプラス穴では十字矢形状)にチッピン
グやヒートチェックによるクラックが発生し、もはや圧
造工具としての機能を失う。10,000個のねじの加
工は1時間あまりで終了するため、約1時間毎に圧造工
具の交換が必要とされることから、圧造工具の工具寿命
の延長が強く望まれていた。
【0003】圧造工具の長寿命化を図るためTiNやT
iCなどのセラミックス硬質被膜を穴部成形部に形成す
る方法が知られている。かかる方法については例えば特
開平11−390939に開示されている。
【0004】かかる特許によると被加工材が炭素鋼の場
合は顕著な効果が見られるものの、被加工材がステンレ
ス線材(SUS316,SUS304,SUS410な
ど)のような難加工材である場合においては、10,0
00〜11,000個加工すると穴部成形部にクラック
が発生する。因みに何ら被膜のない圧造工具の場合にお
いては4,000〜11,000個で工具寿命となる。
従って、ステンレス線材を成形するに際しては被膜のな
い工具とTiNやTiCを被覆した工具を比較してもほ
とんど変わらない結果となっていた。即ち、圧造工具に
セラミックス硬質被膜を形成しても、ステンレス線材を
加工する場合には圧造工具の工具寿命の延長が図れない
という欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した欠
点を除くためになされたものである。ステンレス材はC
rやNiなどの合金成分含有量が多く含まれるため工具
材料との親和力が大きいという特質を有している。この
ためステンレス材を加工する場合、工具との摩擦係数が
大きくなるため工具表面には大きな引張り応力がかか
り、更に摩擦による発熱量が大きくヒートサイクルによ
る熱応力も大きくなってしまう。そこで本発明者は、工
具寿命の延長のためにはこれら引張り応力並びに熱応力
を低減させることが必要であり、このためには工具と被
加工材との摩擦係数を低減させることが必要であると考
えた。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、被加工材を成形するための成形部と該成形部の支持
部本体からなる圧造工具において、前記成形部表面にD
LC被膜を被覆してなることを特徴とするステンレス材
用圧造工具である。
【0007】DLCは摩擦係数を低減できる被膜材料で
あり、圧造工具に被覆することにより、圧造工具表面の
引張り応力並びに熱応力を低減することができ、大幅な
寿命延長効果が得られた。
【0008】請求項2に記載の発明は、圧造工具成形部
表面のDLC被膜を1〜5μmの膜厚とすることを特徴
とする上記請求項1記載のステンレス材用圧造工具であ
る。
【0009】被膜厚さが1μm未満と薄い場合は、被膜
が早期に摩耗してしまい摩擦低減の効果が早期に失われ
る。また被膜が5μmを超えると厚すぎて被膜自体にク
ラックが入りやすく破壊しやすくなる。このため、被膜
厚さは1〜5μmが適切である。
【0010】請求項3に記載の発明は、圧造工具成形部
のDLC被膜表面粗さの最大高さ(Ry)を5μm以
下、更に表面粗さによって形成される微小突起部の先端
突起半径(R)を0.5μm以上とすることを特徴とす
る上記請求項1又は2記載のステンレス材用圧造工具で
ある。本発明者は、DLC被膜の付着強度向上のために
は、工具の表面粗さも重要であって、Ry(最大高さ)
5μm以下、更に表面の微小突起部の先端半径が0.5
μm以上であることが重要であるとの知見を得た。Ry
が5μmを超え、又Rが0.5μm未満だと、突起部に
応力が集中しDLC被膜が剥離しやすくなることから、
Ryを5μm以下、Rを0.5μm以上としたのであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
に基づいて説明する。
【0012】図1(イ)は本発明の冷間成形鍛造用圧造
工具の一例の正面図を示す。図中1が本体で、左側に成
形部2を有する。成形部2は図1(ロ)に示すように、
中央にねじ穴成形用の突出部3がある。突出部3を拡大
したのが図1(ハ)である。
【0013】図2は本発明の圧造工具によって成形され
る十字穴5付皿ねじの一例で、図中1が表面にねじれ溝
が形成された本体で、その一方側に圧造工具の成形部2
と作用する頭部5、前記突出部3により形成される穴部
(十字穴)5を有する。図2(イ)は正面図、同(ロ)
は左側面図である。
【0014】高速度鋼製工具の突出部3を含む成形部2
にイオンプレーティング法によりDLCの被膜を2μm
の厚さで被覆した。このときのRyは2μm、Rは1μ
mであった。また、同様にDLC被膜厚さが0.7μm
の圧造工具を作製した。なお、DLC被膜は上記に限ら
れず、成形部2及び本体1に被覆してもかまわない。
【0015】かかる圧造工具を用いて、SUS304製
で図2に示す形状の十字穴付き皿ねじの成形加工を行っ
た。比較例として被覆をしないものと、TiN被覆を施
した圧造工具とを用いて同様の成形加工を行った。これ
らの工具につき、加工可能個数と摩擦係数とを試験し
た。試験した結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、DLC被覆により摩擦
係数が低減され、圧造の加工可能個数が被覆を施さない
工具の約1.5倍〜5倍の長寿命となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する冷間成形鍛造用圧造工具の一
例であり、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図、(ハ)
は成形用突出部の拡大図である。
【図2】本発明工具で加工する十字穴付皿ねじの一例で
あり、(イ)は正面図、(ロ)は左側面図である。
【符号の説明】
1 (工具)本体 2 成形部 3 突出部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工材を成形するための成形部と該成
    形部の支持部本体からなる圧造工具において、当該成形
    部表面にDLC被膜(ダイヤモンド状カーボン被膜)を
    被覆してなることを特徴とするステンレス材用圧造工
    具。
  2. 【請求項2】 前記成形部表面のDLC被膜を1〜5μ
    mの膜厚とすることを特徴とする請求項1記載のステン
    レス材用圧造工具。
  3. 【請求項3】 前記圧造工具成形部のDLC被膜の表面
    粗さの最大高さ(Ry)を5μm以下、更に表面粗さに
    よって形成される微小突起部の先端突起半径(R)を
    0.5μm以上とすることを特徴とする請求項1又は2
    記載のステンレス材用圧造工具。
JP2001305989A 2001-10-02 2001-10-02 ステンレス材用圧造工具 Pending JP2003112229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001305989A JP2003112229A (ja) 2001-10-02 2001-10-02 ステンレス材用圧造工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001305989A JP2003112229A (ja) 2001-10-02 2001-10-02 ステンレス材用圧造工具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003112229A true JP2003112229A (ja) 2003-04-15

Family

ID=19125695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001305989A Pending JP2003112229A (ja) 2001-10-02 2001-10-02 ステンレス材用圧造工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003112229A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031773A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 高速摺動部材及びその製造方法
JP2010115704A (ja) * 2008-10-15 2010-05-27 Hitachi Metals Ltd 塑性加工用被覆金型
JP4601017B1 (ja) * 2010-03-03 2010-12-22 株式会社ユニオン精密 圧造工具
CN102994947A (zh) * 2011-09-17 2013-03-27 中国科学院兰州化学物理研究所 类金刚石复合二硫化钼纳米多层薄膜及其制备方法
JP2013056351A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Yoshimoto Pole Co Ltd 鋼管のプレス加工方法
WO2014025022A1 (ja) * 2012-08-09 2014-02-13 シグマ アンド ハーツ シーオー エルティーディー 圧造成形装置、それを用いた圧造成形方法、及びその圧造成形方法を用いて製造された自動車用交流発電機のロータコア
CN103722064A (zh) * 2014-01-22 2014-04-16 二重集团(德阳)重型装备股份有限公司 大型封头一步成形方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007031773A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 高速摺動部材及びその製造方法
JP2010115704A (ja) * 2008-10-15 2010-05-27 Hitachi Metals Ltd 塑性加工用被覆金型
JP4601017B1 (ja) * 2010-03-03 2010-12-22 株式会社ユニオン精密 圧造工具
JP2011177767A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Union Seimitsu:Kk 圧造工具
JP2013056351A (ja) * 2011-09-08 2013-03-28 Yoshimoto Pole Co Ltd 鋼管のプレス加工方法
CN102994947A (zh) * 2011-09-17 2013-03-27 中国科学院兰州化学物理研究所 类金刚石复合二硫化钼纳米多层薄膜及其制备方法
WO2014025022A1 (ja) * 2012-08-09 2014-02-13 シグマ アンド ハーツ シーオー エルティーディー 圧造成形装置、それを用いた圧造成形方法、及びその圧造成形方法を用いて製造された自動車用交流発電機のロータコア
JPWO2014025022A1 (ja) * 2012-08-09 2016-07-25 シグマ アンド ハーツ シーオー エルティーディー 圧造成形装置、それを用いた圧造成形方法、及びその圧造成形方法を用いて製造された自動車用交流発電機のロータコア
CN103722064A (zh) * 2014-01-22 2014-04-16 二重集团(德阳)重型装备股份有限公司 大型封头一步成形方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20040032151A (ko) 스로우 어웨이 팁
JP4656473B2 (ja) 潤滑剤付着性および耐摩耗性に優れた温熱間加工用被覆工具
JPH06218613A (ja) むくのボールノーズ工具
JP2003112229A (ja) ステンレス材用圧造工具
JP2005103658A (ja) スローアウェイチップ
JP3883103B2 (ja) フィンガカッタ
JP2906138B1 (ja) 分割外周切れ刃部を備えた丸鋸
JPH0720211U (ja) ボールエンドミル
JP2002154008A (ja) 組立切削工具用スローアウェイチップ
JP2004283951A (ja) エンドミル
JPH11309539A (ja) 凹部成形用圧造工具
JP3805060B2 (ja) ダイヤモンド焼結体チップ
SU1742020A1 (ru) Способ изготовлени режущих пластин с износостойким покрытием
JP3638025B2 (ja) 高硬度材加工用ブローチ工具
JPS61288910A (ja) 表面被覆ドリル
CN211758776U (zh) 切削刀具
JPS61288914A (ja) 表面被覆エンドミル
JP3006929U (ja) 角のみ盤用角のみ
JP2003231006A (ja) 切削工具用ホルダー並びに切削工具用カッター本体及び切削工具
JP2000061706A (ja) センタ
JP2525345B2 (ja) エンドミル
JP2007098423A (ja) ピアシング用丸パンチ
JPH0329527B2 (ja)
JPH04217414A (ja) スローアウェイ式ドリル
Ferreira Hard thin film coatings for forming tools