JP2003110288A - 対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法 - Google Patents

対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法

Info

Publication number
JP2003110288A
JP2003110288A JP2002212972A JP2002212972A JP2003110288A JP 2003110288 A JP2003110288 A JP 2003110288A JP 2002212972 A JP2002212972 A JP 2002212972A JP 2002212972 A JP2002212972 A JP 2002212972A JP 2003110288 A JP2003110288 A JP 2003110288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electronic circuit
mounting
circuit board
monitoring
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002212972A
Other languages
English (en)
Inventor
Seigo Kodama
誠吾 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Corp
Original Assignee
Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Machine Manufacturing Co Ltd filed Critical Fuji Machine Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2002212972A priority Critical patent/JP2003110288A/ja
Publication of JP2003110288A publication Critical patent/JP2003110288A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 対回路基板作業システムにおいて、各作業機
の作業の不良発生を早期に検出し、さらに不良発生の原
因を究明することにより適切な処置を行い得るようにす
る。 【解決手段】 電子回路製造システム10において、マ
スク印刷機14,電子部品装着機18,22等、作業機
毎に作業結果を検査する検査機16,20,24を設
け、作業機の監視対象部の情報と検査機による検査結果
の情報との両方を監視装置28に供給し、監視対象部の
現況を推定するとともに、その現況と過去に蓄積された
データとに基づいて変化傾向を取得し、予め設定された
しきい状況を超えないように監視する。監視対象部の現
況がしきい状況を超えれば、作業機における情報と検査
機による検査結果とに基づいて、作業機の不良の原因を
推定し、制御データを自動的に補正したり、モニタや報
知装置により作業者に報知して処置を促す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対回路基板作業シ
ステムおよびそれを使用した電子回路製造方法に関する
ものであり、特に、プリント配線板等の回路基板に電子
回路部品を装着する電子回路部品装着機、回路基板にク
リーム状半田や接着剤等高粘性流体を塗布する高粘性流
体塗布機等、回路基板に予め定められた作業を行う作業
機を1台以上含む対回路基板作業システムおよびそれを
使用した電子回路製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子回路部品装着機を含む電子回路製造
システムにおいて、製造された電子回路を検査すること
は従来から行われていた。しかし、従来は、電子回路部
品装着機により回路基板に装着され、クリーム状半田や
接着剤により回路基板に仮止めされた電子回路部品が、
リフロー炉や硬化炉を経て回路基板に固着された後に、
作業者による目視あるいは撮像装置による撮像によって
検査が行われ、電子回路が正常に製造されたか否かが検
査されていた。
【0003】また、本願出願人は先に、電子回路部品装
着装置に、電子回路部品が装着される毎に装着された電
子回路部品を撮像する撮像装置を含む検査装置を設け、
装着作業の不良を早期に発見することを提案した。特開
平11−330798号公報に記載のものがそれであ
る。このようにすれば、装着作業の不良を早期に発見
し、必要な処置を早期に講じることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果】しかしながら、上記いずれの場合も、不良が発見さ
れた場合に、その不良発生の原因究明が困難である問題
があった。この問題は、電子回路部品装着機を含む対回
路基板作業システムにおいてのみならず、高粘性流体塗
布機等、他の作業機を含む対回路基板作業システムにお
いても同様に存在する問題である。本発明は、以上の事
情を背景とし、回路基板に対する作業の不良発生の原因
究明を容易にすることを課題としてなされたものであ
り、本発明によって、下記各態様の対回路基板作業シス
テムおよび電子回路製造方法が得られる。各態様は請求
項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応
じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、
あくまでも本発明の理解を容易にするためであり、本明
細書に記載の技術的特徴およびそれらの組合わせが以下
の各項に記載のものに限定されると解釈されるべきでは
ない。また、一つの項に複数の事項が記載されている場
合、それら複数の事項を常に一緒に採用しなければなら
ないわけではない。一部の事項のみを選択して採用する
ことも可能なのである。
【0005】なお、以下の各項のうち、 (1)項が請求項
1に相当し、 (2)項が請求項2に相当する。また、 (7)
項および (8)項を合わせたものが請求項3に、 (9)項が
請求項4に、(10)項が請求項5に、(11)項が請求項6
に、(12)項が請求項7にそれぞれ相当する。(17)項ない
し(19)項を合わせたものが請求項8に相当し、(20)項が
請求項9に相当し、(21)項が請求項10に相当し、(22)
項が請求項11に相当する。(23)項と(24)項とを合わせ
たものが請求項12に、(25)項が請求項13に、(26)項
が請求項14に、(27)項が請求項15に、(29)項が請求
項16に、(31)項が請求項17にそれぞれ相当する。
【0006】(1)回路基板に対して予め定められた作
業を行うとともに、1つ以上の監視対象部に関する対象
部情報を供給可能な1台以上の作業機と、その1台以上
の作業機により行われた作業の結果を検出する1つ以上
の結果検出装置と、その1つ以上の結果検出装置の検出
結果と前記1台以上の作業機から供給される対象部情報
とに基づいて、前記1つ以上の監視対象部の状態を監視
する監視装置とを含む対回路基板作業システム。作業機
から供給される対象部情報と検査装置によって検出され
た作業結果とを合わせれば、作業機の監視対象部毎の現
況を推定することができる。また、現況推定部により推
定された複数の現況推定結果を統計処理部により統計的
に処理させれば、高い信頼性をもって各監視対象部の状
況を把握することができる。また、現況推定部により順
次取得される現況推定結果に基づいて、変化傾向取得部
に各監視対象部の状況の変化傾向を取得させれば、さら
に確実に各監視対象部の状況を把握することができる。
取得された変化傾向に基づいて、監視対象部の状況が予
め定められたしきい状況を超える時期を推定する限界時
期推定部を設け、あるいはさらに、限界時期推定部によ
り推定された限界時期に到る前に限界時期が近づいたこ
とを作業者に報知する限界時期接近報知装置を設ければ
一層有効である。 (2)前記監視装置が、前記1つ以上の監視対象部の1
つ以上が前記予め定められた作業の不良原因となる前
に、その1つ以上の監視対象部に対する処置が必要にな
ったことを検出する処置必要性検出部を備えた (1)項に
記載の対回路基板作業システム。上記処置必要性検出部
は、例えば、前記限界時期推定部により推定された限界
時期に基づいて監視対象部に対する処置が必要になった
ことを検出するものとしたり、前記現況推定部により推
定された現況と予め設定された処置必要判定条件との比
較により処置が必要になったことを検出するものとした
りすることができる。また、処置が必要になる時期とさ
れる要処置時期は、限界時期と同じ時期としたり、限界
時期の手前の時期とすることができ、一方、処置必要判
定条件は、限界時期の推定に用いられるしきい状況その
ものとしたり、しきい状況の少し手前の状況とすること
ができる。 (3)前記監視装置が、前記処置必要性検出部が前記1
つ以上の監視対象部に対する処置が必要になったことを
検出した場合に、前記作業機の作動を自動で停止させる
作動停止部を備えた (2)項に記載の対回路基板作業シス
テム。監視対象部に対する処置が必要になった場合に、
作業機の作動が自動で停止させられれば、それにより作
業者は監視対象部に対する処置が必要になったことを知
ることができるとともに、直ちに必要な処置を開始する
ことができる。 (4)前記監視装置が、前記処置必要性検出部が前記1
つ以上の監視対象部に対する処置が必要になったことを
検出した場合に、その旨を作業者が認識可能な態様で報
知する報知部を備えた (2)項または (3)項に記載の対回
路基板作業システム。報知部の報知により、作業者は監
視対象部に対する処置が必要になったことを明確に知る
ことができ、的確に処置を施すことができる。監視対象
部と、施すべき処置との少なくとも一方が複数ある場合
には、報知部を、処置が必要になった監視対象部や施す
べき処置の種類を報知するものとすることが望ましい。 (5)前記処置必要性検出部が前記1つ以上の監視対象
部に対する処置が必要になったことを検出した場合に、
その必要な処置を自動で行う自動処置装置を含む(2)項
ないし (4)項のいずれかに記載の対回路基板作業システ
ム。監視対象部に処置を施すことが必要になった場合
に、その処置が自動処置装置により行われれば、作業者
の手を煩わすことがなく、対回路基板作業システムの使
い勝手が一層向上する。 (6)前記結果検出装置が、前記作業の結果を撮像する
撮像装置を備えた (1)項ないし (5)項のいずれかに記載
の対回路基板作業システム。作業の結果を撮像装置によ
り撮像し、取得された画像のデータを画像処理装置によ
り処理すれば、作業結果の種々の情報を取得することが
できる。 (7)前記1つ以上の作業機が、前記回路基板に電子回
路部品を装着する電子回路部品装着機を含む (1)項ない
し (6)項のいずれかに記載の対回路基板作業システム。 (8)前記監視対象部が、前記電子回路部品を保持して
前記回路基板に装着する装着ヘッドと、その装着ヘッド
と前記回路基板を保持する基板保持装置とを相対移動さ
せる相対移動装置と、前記電子回路部品を供給する部品
供給装置との少なくとも1つを含む (7)項に記載の対回
路基板作業システム。装着ヘッドは、例えば、電子回路
部品を負圧により吸着して保持する吸着ノズルと、その
吸着ノズルを着脱可能に保持する保持ヘッドと、その保
持ヘッドを前記吸着ノズルの長手方向にほぼ平行な回転
軸線のまわりに回転させるヘッド回転装置とを含むもの
とすることができ、その場合には、保持ヘッドの回転中
心位置や吸着ノズルを監視対象部とすることができる。
後者の場合には、例えば、吸着ノズルの吸着面の、その
吸着ノズルの軸方向やそれに直角な方向の位置である軸
方向位置や直角方向位置、あるいは吸着面の平面度を監
視対象とすることが望ましい。 (9)前記監視対象部が前記装着ヘッドを複数含み、そ
れら装着ヘッドが各々吸着ノズルにより負圧で電子回路
部品を吸着して保持するものであり、前記電子回路部品
装着機が、前記吸着ノズルによる前記電子回路部品の保
持位置誤差を検出する保持位置誤差検出装置を含み、前
記結果検出装置が、前記回路基板に装着された前記電子
回路部品の装着位置誤差を検出する装着位置誤差検出装
置を含み、前記監視装置が、前記保持位置誤差検出装置
により検出された保持位置誤差と前記装着位置誤差検出
装置により検出された装着位置誤差との両方に基づいて
前記監視対象部の状況を推定する状況推定部を含む (8)
項に記載の対回路基板作業システム。保持位置誤差は、
結果検出装置によっては得られず、電子回路部品装着機
においてのみ得られるものであり、この保持位置誤差
と、結果検出装置により得られる装着位置誤差との両方
に基づけば、監視対象部の状況を高い信頼性を以て推定
することができる。特に、(a)複数の装着ヘッドを共通
の旋回軸線まわりに旋回させるヘッド旋回装置と、(b)
そのヘッド旋回装置による装着ヘッドの旋回軌跡に対す
る接線に平行な方向に移動する複数のフィーダを備えた
部品供給装置と、(c)回路基板を保持する基板保持装置
と前記ヘッド旋回装置とを回路基板の表面に平行な方向
に相対移動させる相対移動装置とを含む形式の電子回路
部品装着機等、装着位置誤差が複数の監視対象部の状況
に起因して発生する電子回路部品装着機における装着位
置誤差発生の原因の推定の信頼性を高めるのに有効であ
る。 (10)前記監視対象部が前記装着ヘッドを複数含み、
それら装着ヘッドが各々吸着ノズルにより負圧で電子回
路部品を吸着して保持するものであり、前記電子回路部
品装着機が、前記監視装置に、前記回路基板に装着され
たかまたは装着されるべくして装着されなかった前記電
子回路部品の各々が前記複数の吸着ノズルのいずれによ
り装着されたかまたは装着されるべきであったかの情報
であるノズル情報を供給するノズル情報供給部を備え、
前記監視装置が、少なくともそのノズル情報に基づいて
前記複数の吸着ノズルの各々を監視する (8)項または
(9)項に記載の対回路基板作業システム。本項の特徴に
よれば、複数の吸着ノズルの個々の状況を監視すること
ができる。 (11)前記監視対象部が前記部品供給装置を含み、そ
の部品供給装置が、前記電子回路部品をそれぞれ1種類
ずつ収容し、予め定められた部品供給部から1個ずつ順
次供給する複数のフィーダを備え、前記電子回路部品装
着機が、前記監視装置に、前記回路基板に装着された前
記電子回路部品の各々が前記複数のフィーダのいずれか
ら供給されたかの情報であるフィーダ情報を供給するフ
ィーダ情報供給部を備え、前記監視装置が、少なくとも
そのフィーダ情報に基づいて前記複数のフィーダの各々
を監視する (8)項ないし(10)項のいずれかに記載の対回
路基板作業システム。本項の特徴によれば、複数のフィ
ーダの個々の状況を監視することができる。 (12)前記監視対象部が前記相対移動装置を含み、そ
の相対移動装置が前記装着ヘッドと前記基板保持装置と
の相対位置決めデータを補正する位置決めデータ補正部
を備え、前記監視装置が、その位置決めデータ補正部に
前記位置決めデータを補正すべき旨の位置決めデータ補
正指令を発する位置決めデータ補正指令部と、その位置
決めデータ補正指令の発令間隔を監視する補正指令発令
間隔監視部とを含む (8)項ないし(11)項のいずれかに記
載の対回路基板作業システム。位置決めデータ補正指令
の発令間隔を監視すれば、オペレータによる電子回路部
品装着機の点検の必要性を検出することができる。 (13)前記結果検出装置が、前記回路基板に装着され
た電子回路部品をその電子回路部品が回路基板に固着さ
れる前に撮像する撮像装置を備えた (7)項ないし(12)項
のいずれかに記載の対回路基板作業システム。撮像装置
によれば、電子回路部品装着機の状況に関連する十分な
情報を取得することが容易であり、その上、電子回路部
品が回路基板に半田付け等により固着される前に撮像装
置によって撮像すれば、上記情報を早期に取得すること
ができる。 (14)前記結果検出装置として、前記電子回路部品装
着機の下流側に配設された検出機を含み、その検出機
が、前記電子回路部品装着機による1枚の回路基板への
前記複数の電子回路部品の装着が完了した後に、その回
路基板の装着予定位置における予め定められた少なくと
も1つの電子回路部品の有無と装着の位置誤差との少な
くとも一方を検出するものである (7)項ないし(13)項の
いずれかに記載の対回路基板作業システム。電子回路部
品装着機による装着作業の結果を検出する結果検出装置
を、電子回路部品装着機から独立した検出機とすれば、
電子回路部品装着機の作動が結果検出のために妨げられ
ることが殆どなくなる。電子回路部品装着機は、対回路
基板作業システムに設けられる複数の作業機のうちで、
分担作業の完遂のために要する時間が特に長いものであ
るので、上記効果は特に有効である。 (15)前記結果検出装置が、前記電子回路部品装着機
に配設され、その電子回路部品装着機による1枚の回路
基板への前記複数の電子回路部品の装着の完了後に、そ
の回路基板の装着予定位置における予め定められた少な
くとも1つの電子回路部品の有無と装着の位置誤差との
少なくとも一方を検出するものを含む (7)項ないし(13)
項のいずれかに記載の対回路基板作業システム。前項に
おけるように、結果検出装置を電子回路部品装着機から
独立した検出機とする場合に比較して、設備コストを低
減し得る利点がある。 (16)前記結果検出装置が、前記電子回路部品装着機
に配設され、その電子回路部品装着機による1枚の回路
基板への前記複数の電子回路部品の装着の途中に、その
回路基板の装着予定位置における予め定められた少なく
とも1つの電子回路部品の有無と装着の位置誤差との少
なくとも一方を検出するものを含む (7)項ないし(13)項
のいずれかに記載の対回路基板作業システム。設備コス
ト低減の効果と、作業結果についての情報の早期取得効
果との両方が得られる。 (17)前記1つ以上の作業機が、前記回路基板に前記
電子回路部品を仮止めするための高粘性流体を塗布する
高粘性流体塗布機を含む (1)項ないし(16)項のいずれか
に記載の対回路基板作業システム。 (18)前記高粘性流体塗布機がスクリーンに形成され
た複数の貫通穴を経て前記高粘性流体を前記回路基板に
印刷するスクリーン印刷機を含む(17)項に記載の対回路
基板作業システム。 (19)前記監視対象部が、前記スクリーンと、そのス
クリーンの表面に平行な方向の位置を調節する位置調節
装置と、前記スクリーン上を移動して前記高粘性流体を
前記複数の貫通穴に充填するスキージ装置との少なくと
も一つを含む(18)項に記載の対回路基板作業システム。
スクリーンについては、例えば、貫通穴の目詰まりやス
クリーン裏面の汚れを監視対象とし、位置調節装置につ
いては、例えば、スクリーンの位置誤差を監視対象と
し、スキージ装置については、例えば、スキージのスク
リーンへの押圧力やスクリーン上の移動速度やスキージ
の損傷を監視対象とすることが望ましい。 (20)前記高粘性流体塗布機が、前記回路基板を位置
決めして保持する基板保持装置と、その基板保持装置に
保持された前記回路基板の予め定められた複数の位置に
前記高粘性流体をスポット状に塗布する塗布ヘッドと、
その塗布ヘッドと前記回路基板保持装置とを相対移動さ
せる相対移動装置とを含み、前記監視対象部が前記基板
保持装置、前記塗布ヘッドおよび前記相対移動装置の少
なくとも一つを含むディスペンサを含む(17)項ないし(1
9)項のいずれかに記載の対回路基板作業システム。基板
保持装置については、例えば、回路基板の位置誤差を監
視対象とすることが望ましく、塗布ヘッドについては、
例えば、高粘性流体の吐出圧,吐出時間,吐出温度等を
監視対象とし、相対移動装置については、例えば、塗布
ヘッドの位置誤差を監視対象とすることが望ましい。 (21)前記監視装置が、前記監視対象部の少なくとも
1つについての前記対象部情報の過去のデータと現在の
データとに基づいて前記監視対象部に対して処置が必要
になる時期を予測する要処置時期予測部を含む (1)項な
いし(20)項のいずれかに記載の対回路基板作業システ
ム。対象部情報の過去のデータと現在のデータとに基づ
けば、要処置時期を的確に予測することができる。 (22)前記監視装置が、前記要処置時期予測部の予測
に基づいて前記作業機に対して前記1つ以上の監視対象
の少なくとも1つに処置指令を発する処置指令部と、そ
の処置指令部により前記少なくとも1つの監視対象の同
じものに対して相前後して処置指令が発せられた間隔で
ある処置指令間隔を監視する処置指令間隔監視部とを含
む(21)項に記載の対回路基板作業システム。処置指令間
隔を監視すれば、作業機の状況変化を容易にかつ高い信
頼性を以て推定することができる。 (23)前記監視装置が、前記1台以上の作業機の少な
くとも1台の、前記1つ以上の監視対象の少なくとも1
つに関連して為されるべき処置指令を発する処置指令部
と、その処置指令部の処置指令の実行により得られた効
果を取得する効果取得部とを含む (1)項ないし(22)項に
記載の対回路基板作業システム。処置指令部の処置指令
の実行により得られた効果を取得すれば、処置指令の妥
当性を評価することができる。 (24)前記監視装置が、前記効果取得部により取得さ
れた効果が設定効果より少ない場合に、前記処置指令が
不適切なものであったと判定する判定部を含む(23)項に
記載の対回路基板作業システム。 (25)前記監視装置が、前記1台以上の作業機の少な
くとも1台の、前記1つ以上の監視対象の少なくとも1
つに関連する制御データの補正を指令する補正指令部
と、その補正指令部の指令に基づく前記制御データの補
正が許容限界に達した場合に、前記作業機のオペレータ
に、その作業機の前記制御データに関連する部分をチェ
ックすべきことを示唆するチェック示唆部とを含む (1)
項ないし(24)項のいずれかに記載の対回路基板作業シス
テム。本項の特徴によれば、通常は自動で制御データの
補正を行い、必要に応じてオペレータのチェックを要請
することができる。 (26)前記監視装置が、前記高粘性流体塗布機の前記
1つ以上の監視対象の少なくとも1つに関連して為され
るべき処置指令を発する処置指令部と、その処置指令部
の処置指令の実行により得られた効果を取得する効果取
得部と、その効果取得部により取得された効果が設定効
果より少ない場合に、前記高粘性流体塗布機のオペレー
タに、前記高粘性流体の特性をチェックすべきことを示
唆する高粘性流体チェック示唆部とを含む(17)項ないし
(20)項のいずれかに記載の対回路基板作業システム。高
粘性流体の特性を自動でチェックすることも可能である
が、設備コストが高くなる上、十分な信頼性が得にく
い。一方、高粘性流体の特性チェックを完全にオペレー
タに任せば、オペレータの負担が大きくなる。本項の対
回路基板作業システムにおいては、オペレータは高粘性
流体チェック示唆部の示唆に従って高粘性流体の特性を
チェックすればよいため、オペレータの負担増と設備コ
スト上昇を回避しつつ、信頼性の高い高粘性流体特性チ
ェックを実現し得る。 (27)前記監視装置が、前記高粘性流体塗布機の前記
1つ以上の監視対象の少なくとも1つに関連する制御デ
ータの補正を指令する補正指令部と、その補正指令部の
指令に基づく前記制御データの補正が許容限界に達した
場合に、前記高粘性流体塗布機のオペレータに、前記高
粘性流体の特性をチェックすべきことを示唆する高粘性
流体チェック示唆部とを含む(17)項ないし(20)項のいず
れかに記載の対回路基板作業システム。(26)項の対回路
基板作業システムにおけると同様の効果が得られる。 (28)当該対回路基板作業システムが前記作業機を複
数台含み、前記監視装置はそれら複数の作業機に共通の
コンピュータを含む (1)項ないし(28)項のいずれかに記
載の対回路基板作業システム。 (29)前記 (7)項ないし(16)項のいずれかに記載の対
回路基板作業システムを使用して前記回路基板に前記電
子回路部品を装着し、電子回路を製造する方法であっ
て、前記結果検出装置としての検出機を前記電子回路部
品装着機の下流側に配設し、その電子回路部品装着機に
よる1枚の回路基板への前記複数の電子回路部品の装着
が完了した後に、その回路基板の装着予定位置における
予め定められた少なくとも1つの電子回路部品の有無と
装着の位置誤差との少なくとも一方を検出し、その検出
結果と前記対象部情報とに基づいて前記電子回路部品装
着機の状態を監視しつつ複数枚の電子回路を製造する電
子回路製造方法。前記(14)項について記載した効果が得
られる。 (30)前記 (7)項ないし(16)項のいずれかに記載の対
回路基板作業システムを使用して前記回路基板に前記電
子回路部品を装着し、電子回路を製造する方法であっ
て、前記結果検出装置を前記電子回路部品装着機に配設
し、その電子回路部品装着機による1枚の回路基板への
前記複数の電子回路部品の装着の完了後に、その回路基
板の装着予定位置における予め定められた少なくとも1
つの電子回路部品の有無と装着の位置誤差との少なくと
も一方を検出し、その検出結果と前記対象部情報とに基
づいて前記電子回路部品装着機の状態を監視しつつ複数
枚の電子回路を製造する電子回路製造方法。前記(15)項
について記載した効果が得られる。 (31)前記 (7)項ないし(16)項のいずれかに記載の対
回路基板作業システムを使用して前記回路基板に前記電
子回路部品を装着し、電子回路を製造する方法であっ
て、前記結果検出装置を前記電子回路部品装着機に配設
し、その電子回路部品装着機による1枚の回路基板への
前記複数の電子回路部品の装着の途中に、その回路基板
の装着予定位置における予め定められた少なくとも一つ
の電子回路部品の有無と装着の位置誤差との少なくとも
一方を検出し、その検出結果と前記対象部情報とに基づ
いて前記電子回路部品装着機の状態を監視しつつ電子回
路を製造する電子回路製造方法。前記(16)項について記
載した効果が得られる。以上(30)項または(31)項は、対
回路基板作業が電子回路部品装着作業である場合につい
てのものであるが、高粘性流体塗布作業である場合につ
いても各項の特徴を同様に採用可能である。また、これ
ら各項の特徴は、 (1)項ないし(29)項の対回路基板作業
システムに適用することも可能である。結果検出装置に
(30)項または(31)項に記載の時期にこれら各項に記載の
検査をさせる制御装置を設けるのである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態である
電子回路製造システムについて詳細に説明する。図1に
示すように、本システム10は上流側(図1において左
側)から順に、(a)回路基板たるプリント基板(図2参
照。電子回路部品装着前のプリント配線板と装着後のプ
リント回路板とをプリント基板と総称する)12にクリ
ーム半田を印刷するマスク印刷機14と、(b)印刷され
たクリーム半田の状態を検査する印刷状態検査機16
と、(c)比較的小型の電子回路部品を装着する第一電子
回路部品装着機18と、(d)第一電子回路部品装着機1
8により装着された電子回路部品の有無や位置等の装着
結果を検査する第一装着検査機20と、(e)比較的大型
の電子回路部品を装着する第二電子回路部品装着機22
と、(f)第二電子回路部品装着機22により装着された
電子回路部品のプリント配線板12に対する位置等の装
着結果を検査する第二装着検査機24とを含む。本シス
テム10の各機械14ないし24の間には、プリント配
線板12を搬送する配線板搬送装置が設けられ、各機械
14ないし24における作業が終了する毎に、下流側の
装置へ搬送されるようにされている。第二装着検査機2
4の下流側には、仮止めされた電子回路部品などを固定
するためのリフロー炉26が設けられている。本システ
ム10は、さらに、上記各装置から作業データまたは検
査結果データを取得して、それらデータに基づいて作業
機たるマスク印刷機14,第一および第二電子回路部品
装着機22の現状を監視,推定し、作業機に不具合が生
じると予測された場合に、その旨を作業者に報知する監
視装置28を備える。以下順に説明する。
【0008】まず、マスク印刷機14について説明す
る。本マスク印刷機14は、特開2001−11652
8号公報に記載されているものとほぼ同じであるので簡
単に説明する。図2において、符号30はベースであ
る。ベース30上には、印刷対象材としてのプリント配
線板12を搬送する搬送装置たる配線板コンベヤ32,
配線板コンベヤ32により搬送されてきたプリント配線
板12を支持して昇降する対象材支持装置の一種である
対象材支持昇降装置たる配線板支持昇降装置34,配線
板支持昇降装置34による配線板支持時にプリント配線
板12を押さえる配線板押さえ装置(図示省略),マス
ク版36を支持するマスク位置決め支持装置(図3参
照)38,プリント配線板12に被印刷剤の一種である
クリーム半田を印刷する印刷装置40,マスク版36の
マスクを清掃するマスク清掃装置42,プリント配線板
12に設けられた基準マークを撮像する配線板用基準マ
ーク撮像装置(図9参照)44、マスクに設けられた基
準マークを撮像するマスク用基準マーク撮像装置46等
が設けられている。
【0009】配線板コンベヤ32は、図2に示すように
一対のレール48,50を有する。これらレール48,
50にはそれぞれ、巻掛部材たる無端のベルト(図示省
略)が長手方向に沿って取り付けられており、プリント
配線板12はこれらベルト上に載置され、ベルトが図示
しないベルト駆動装置によって周回させられることによ
り搬送される。一対のレール48,50の互いの距離
は、プリント配線板12の寸法に合わせて調節可能とさ
れている。プリント配線板12は、図示しないストッパ
装置により、搬送方向においてクリーム半田の印刷が行
われる印刷位置に停止させられる。
【0010】配線板支持昇降装置34は、図3に示すよ
うに、印刷装置40の下方に設けられ、一対のレール4
8,50の間を通って昇降可能に設けられた対象材支持
台たる配線板支持台60を有する。配線板支持台60
は、本実施形態においては、負圧によりプリント配線板
12を吸着し、水平に支持するものであり、昇降装置6
2により、配線板コンベヤ32の下方に位置する下降端
位置と、プリント配線板12を配線板コンベヤ32のベ
ルトから持ち上げてマスク版36のマスクの下面に接触
させる上昇端位置とに昇降させられる。
【0011】マスク版36は、図4に示すように、マス
ク64の周縁部がマスク枠66の下面に固定されて成
る。マスク64は、本実施形態ではステンシルマスクと
されており、ニッケル合金,ステンレススチール等によ
り作られている。このマスク64には、厚さ方向に貫通
する透孔65が複数、形成されている。本実施形態にお
いては、複数の透孔65はいずれも、マスク64の板面
に平行な断面形状が矩形(正方形を含む)をなす。プリ
ント配線板12の一平面状をなす表面上には、クリーム
半田が塗布される複数の印刷スポットがあり、マスク6
4のそれら印刷スポットに対応する位置にそれぞれ透孔
65が形成されている。透孔65は、本実施形態では、
上記断面形状である矩形の一方の辺がX軸方向に平行と
なり、他方がY軸方向に平行となるように形成されてい
る。
【0012】マスク位置決め支持装置38は、図5に示
すように、マスク枠66を支持するマスク支持台68を
備えている。マスク支持台68は板状を成し、前記ベー
ス30上に立設された4本の支柱70上に固定されてい
る。マスク支持台68には、図3に示すように、厚さ方
向に貫通する開口69が形成され、マスク枠66はマス
ク支持台68の開口69の周縁部により支持されてい
る。
【0013】マスク支持台68のマスク枠66の4隅に
対応する位置にはそれぞれ、図5に示すように、ボール
ユニット72が設けられている。ボールユニット72は
本出願人に係る特開2000−177100号公報に記
載されたボールユニットと同様に構成されており、本発
明と直接関係がないので説明を省略する。
【0014】マスク支持台68には、さらに、押圧装置
付位置調節装置80および固定装置82が設けられてい
る。これら押圧装置付位置調節装置80および固定装置
82は、上記特開2000−177100号公報に記載
された押圧装置付位置調節装置および固定装置と同様に
構成されており、本発明と直接関係がないので簡単に説
明する。
【0015】押圧装置付位置調節装置80は、マスク版
36のマスク支持台68に対するX軸方向(プリント配
線板12の搬送方向と平行な方向)の位置を調節するX
軸方向用押圧装置付位置調節装置84と、水平面内にお
いてX軸方向と直角なY軸方向の位置を調節するY軸方
向用押圧装置付位置調節装置86とを含む。X軸方向用
押圧装置付位置調節装置84は、X軸方向位置調節装置
88およびX軸方向押圧装置90を含む。X軸方向位置
調節装置88は、サーボモータを駆動源とする電動シリ
ンダにより構成された位置調節用シリンダ92と、位置
決め部材たる頭部96とを含み、マスク枠66が頭部9
6に当接させられて位置決めされる。頭部96が位置調
節用シリンダ92によってX軸方向に移動させられるこ
とにより、マスク枠18のマスク支持台68に対するX
軸方向における位置が自動的に調節される。
【0016】X軸方向押圧装置90は、X軸方向におい
てX軸方向位置調節装置88と対向して設けられ、エア
シリンダにより構成された押圧用シリンダ100と、位
置決め部材たる頭部104とを備えている。エアシリン
ダは、駆動源たる流体圧アクチュエータであって、流体
圧シリンダの一種である。本マスク印刷機14に設けら
れた他のエアシリンダについても、いちいち記載はしな
いが、同じである。頭部104が押圧用シリンダ100
によって移動させられることにより、マスク枠66が頭
部96に押し付けられる。Y軸方向用押圧装置付位置調
節装置86は、X軸方向位置調節装置88およびX軸方
向押圧装置90と同様に構成されたY軸方向位置調節装
置106およびY軸方向押圧装置108を2組ずつ備え
ている。なお、図6においては、Y軸方向押圧装置10
8の図示が省略されている。
【0017】前記固定装置82は、図5に示すように、
4組のクランプユニット112を備えている(図6にお
いては、クランプユニット112は2組、図示されてい
る)。これらクランプユニット112は、マスク支持台
68のマスク枠66の4隅にほぼ対応する位置に設けら
れており、駆動源たる流体圧アクチュエータの一種であ
って、流体圧シリンダであるエアシリンダ114,図示
しないカム装置およびクランプアーム116を含む。ク
ランプアーム116は、エアシリンダ114およびカム
装置により、マスク支持台68に対して直角な方向であ
る垂直方向に移動させられるとともに、アーム軸118
の軸線まわりに回転させられ、マスク枠66上に位置す
るとともにマスク枠66をマスク支持台68に押し付け
て固定するクランプ位置と、マスク枠66から離間させ
られるとともに、マスク枠66上から退避した退避位置
とに移動させられる。これらマスク支持台68,押圧装
置付位置調節装置80および固定装置82等がマスク6
4のプリント配線板12に対する位置調節が可能なマス
ク位置決め支持装置38を構成している。なお、クラン
プアーム116は、垂直方向においてマスク枠66から
上方へ離れた状態では、アーム軸118の軸線まわりに
おいてマスク枠66から外れた状態となるが、図6にお
いては、クランプユニット112によるマスク枠66の
クランプが解除された状態におけるクランプアーム11
6とマスク枠66との垂直方向の位置関係を明らかにす
るために、クランプアーム116がマスク枠66から上
方へ離れるとともに、マスク枠66の上方に位置する状
態が図示されている。
【0018】印刷装置40を説明する。この印刷装置4
0は、特開平9−39214号公報に記載のマスク印刷
装置と同様に構成されており、簡単に図示および説明す
る。マスク支持台68上には、図3に示すように、一対
のガイドレール120が基板搬送方向たる配線板搬送方
向と直角に設けられ、スライド122が移動可能に嵌合
されている。スライド122は、マスク支持台68によ
り回転可能かつ軸方向に移動不能に支持されたボールね
じ124、スライド122に固定されてボールねじ12
4に螺合されたナット126,印刷ヘッド移動用サーボ
モータ(図示省略)を含む駆動装置130により、ガイ
ドレール120に案内されて配線板搬送方向と直角なY
軸方向である印刷方向に移動させられる。スライド12
2,駆動装置130が印刷ヘッド移動装置132を構成
し、一対のガイドレール120が案内装置を構成してい
る。
【0019】スライド122上には、印刷ヘッド134
が昇降可能に、かつ配線板搬送方向に平行な軸線まわり
に回動可能に取り付けられている。印刷ヘッド134
は、スライド122に設けられた印刷ヘッド昇降装置を
構成する印刷ヘッド昇降用エアシリンダ136により昇
降させられる。印刷ヘッド134は、図7に示すよう
に、接触荷重調節用エアシリンダ138,回動板14
0,2個の荷重センサ144および取付部材146を介
して印刷ヘッド昇降用エアシリンダ136に取り付けら
れており、これら荷重センサ144の検出値に基づいて
接触荷重調節用エアシリンダ138が制御され、印刷ヘ
ッド134が予め設定された荷重でマスク64に接触さ
せられる。
【0020】印刷ヘッド134は、被印刷材収容器たる
半田収容器150を含む。半田収容器150の収容器本
体152は、本実施形態においては、複数の部材が互い
に組み付けられて成り、組み付け後は一体の収容器本体
152として機能する。収容器本体152は、一対の板
状部材154,156とそれら板状部材154,156
の長手方向における両端面に固定された閉塞板158と
を有する。収容器本体152は、水平面内において印刷
方向に直角な方向(マスク位置決め支持装置38により
位置決め支持されたマスク64の幅方向に平行な方向)
に長く、そのマスク幅方向に長い被印刷材収容室たる半
田収容室160内にクリーム半田が収容されている。上
記一対の板状部材154,156にはそれぞれ、ゴム製
の吐出口形成部材162が着脱可能に固定されている。
これら吐出口形成部材162はそれぞれ板状を成し、マ
スク幅方向に長く、一対の吐出口形成部材162の下縁
が半田収容室160に連通する印刷剤吐出口たる半田吐
出口164を構成している。
【0021】一対の板状部材154,156の間には、
押出部材たる押出プレート170が上下方向に、すなわ
ち半田吐出口164に接近,離間可能に挟まれている。
押出プレート170は、取付部材146に保持された駆
動源たる液体圧アクチュエータの一種であって、押出部
材駆動装置を構成する押出用エアシリンダ172のピス
トンロッド174に着脱可能に保持されており、ピスト
ンロッド174の伸縮により昇降させられる。押出用エ
アシリンダ172は複動式のエアシリンダであり、図7
に示すように、2個のエア室は電磁方向切換弁176の
切換えにより、一方がエア源178に連通し、他方が大
気に開放された状態と、一方が大気に開放され、他方が
エア源178に連通させられた状態と、2個のエア室が
エア源178と大気とのいずれにも連通させられず、エ
ア室内の圧力が保持される状態とに切り換えられる。上
側にあって押出プレート170を半田吐出口164側へ
移動させる側のエア室に供給されるエアの圧力は押出圧
力センサ180により検出され、押出圧力センサ180
の検出結果に基づいて制御装置182(図10参照)が
電磁方向切換弁176の切換えを制御する。それによ
り、予め設定された押出圧力で押出プレート170が半
田収容室160内のクリーム半田を押し出す高さに押出
側のエア室のエア圧力が制御され、前記マスク64の透
孔65にクリーム半田が所定の押込圧力で押し込まれ
る。これら押出プレート170,押出用エアシリンダ1
72等が被印刷剤押出装置たる半田押出装置184を構
成している。押出プレート170,押出用エアシリンダ
172は、クリーム半田を透孔65に押し込む押込プレ
ートであり、押込用エアシリンダでもあり、半田押込装
置を構成している。
【0022】マスク清掃装置42は、特開平9−392
14号公報に記載のマスク清掃装置と同様に構成されて
おり、本発明と直接関係がないので説明を簡略化して行
う。マスク清掃装置42は、図2および図8に示すよう
に、マスク64の下面、すなわちプリント配線板12が
接触させられる配線板接触面200側に配設された洗浄
ヘッド202を有する洗浄装置204と、マスク64の
上面、すなわちクリーム半田が透孔65に押し込まれる
被印刷剤押込面たる半田押込面206側に配設された拭
取ヘッド208を有する拭取装置210とを含む。
【0023】洗浄装置204は、浅い容器状を成し、マ
スク幅方向に長いパレット212を有する。パレット2
12の長手方向の両端部にはそれぞれ、図3に示すよう
に、2個ずつのガイドブロック214が設けられ、マス
ク支持台68の下面に印刷方向に平行に設けられた一対
のガイドレール216に摺動可能に嵌合されている。洗
浄装置204はマスク支持台68の下側に移動可能に設
けられているのであり、ガイドレール216は案内装置
を構成している。前記マスク支持台68と配線板押さえ
装置との間には、上下方向において、洗浄ヘッド202
の侵入を許容する大きさの隙間が設けられており、洗浄
ヘッド202はこの隙間を移動する。
【0024】洗浄ヘッド202はパレット212上に昇
降可能に設けられており、昇降装置218により昇降さ
せられる。洗浄ヘッド202のヘッド本体222には、
図8に示すように、超音波振動器224,洗浄剤供給部
材226,228,清掃シート側面乾燥装置230のエ
ア噴射部材232が設けられている。洗浄剤供給部材2
26,228は、長手形状を成し、マスク幅方向に平行
に配設されており、それぞれ図示しない洗浄剤供給源か
ら供給される洗浄剤を複数の供給口234,236から
噴出する。また、エア噴射部材232は円筒状を成し、
マスク幅方向と平行に配設されており、エア供給源(図
示省略)に接続され、図示しないスリットからエアを上
方へ、すなわちマスク64に向かって噴射する。
【0025】前記超音波振動器224および洗浄剤供給
部材226,228上には、清掃シート244が配設さ
れている。清掃シート244は、マスク64の幅(正確
には、マスク枠66の内周面の幅)とほぼ等しい幅の帯
状を成し、多孔性で吸湿性を有する紙により形成され、
供給軸246に巻きつけられている。清掃シート244
は、供給軸246から引き出され、洗浄剤供給部材22
6の下側を通った後、超音波振動器224および洗浄剤
供給部材228の上に載せられ、洗浄剤供給部材228
とエア噴射部材232との間を通り、巻取軸248によ
り巻き取られる。清掃シート244の超音波振動器22
4,洗浄剤供給部材226,228上の位置である清掃
位置に位置する部分が配線板接触面200を清掃する清
掃面である。
【0026】清掃シート244は、洗浄ヘッド202が
昇降装置218によって昇降させられることにより、マ
スク64の配線板接触面200に接触,離間させられ
る。昇降装置218は、接触・離間装置を構成している
のである。また、清掃シート244は、ヘッド本体22
2に設けられた図示しない清掃シート送り装置により一
定ピッチずつ送られる。これら供給軸246,巻取軸2
48,超音波振動器224,洗浄剤供給部材226,2
28,エア噴射部材232および清掃シート244送り
装置等が洗浄ヘッド202を構成している。
【0027】拭取装置210を説明する。印刷装置40
のスライド122には、昇降台250が昇降可能に設け
られており、図示しない昇降台昇降装置により昇降させ
られる。昇降台250に供給軸252がマスク幅方向に
平行な軸線まわりに回転可能に設けられ、拭取シート2
54が巻きつけられている。拭取シート254はマスク
64の幅(正確には、マスク枠66の内周面の幅)とほ
ぼ等しい幅を成し、多孔性の吸湿性を有する紙により形
成されており、巻取軸256により巻き取られる。拭取
シート254は、図示しない拭取シート送り装置により
一定ピッチずつ送られる。拭取シート254はまた、拭
取シート押さえ部材258により押さえられ、拭取シー
ト254の一部にマスク64に平行な拭取面が形成され
ている。
【0028】昇降台250にはまた、ゴム製の掻取部材
260,掻取シート側面乾燥装置262のエア噴射部材
264が設けられている。掻取部材260,エア噴射部
材264は長手形状をなし、マスク幅方向に平行に配設
されており、エア噴射部材264は、図示しないエア供
給源から供給されるエアを下向きに噴射する。
【0029】このように昇降台250には、供給軸25
2,巻取軸256,拭取シート送り装置,拭取シート押
さえ部材258,掻取部材260、エア噴射部材264
などが設けられ、これらが拭取ヘッド208を構成して
いる。拭取ヘッド208は、スライド122に設けら
れ、マスク64の上側に配設されているのであり、スラ
イド122の移動により印刷方向と同じ方向に移動させ
られる。また、拭取ヘッド208は昇降台250の昇降
により昇降させられ、拭取シート254がマスク64に
接触,離間させられる。昇降台250,昇降台昇降装置
が拭取ヘッド昇降装置であって、拭取シート254など
の接触・離間装置を構成している。
【0030】前記洗浄ヘッド202等と拭取ヘッド20
8等とは、図3に概略的に示す連結装置270により、
前記スライド122を介して連結されて一体的に移動さ
せられる。連結装置270は、洗浄ヘッド202を、ス
ライド122に連結するとともにマスク支持台68との
係合を解除し、スライド122との連結を解除するとと
もにマスク支持台68に係合させるように構成されてい
る。これら連結,係合,解除は、マスク支持台68のマ
スク64から外れた位置である退避位置において行なわ
れる。
【0031】配線板用基準マーク撮像装置44,マスク
用基準マーク撮像装置46を説明する。これら撮像装置
44,46はそれぞれ、本実施形態においては、面で像
を得るCCDカメラとされており、図示は省略するが、
撮像装置44,46の各々と共に照明装置が設けられて
いる。これらを水平面に平行な任意の位置へ移動させる
ことにより、プリント配線板12またはマスク64に設
けられた基準マークを撮像する。そのため、一対のガイ
ドレール216に、Y軸スライド284が複数のガイド
ブロック286において移動可能に嵌合されている。ガ
イドレール216は、マスク清掃装置42と撮像装置4
4,46とにより共用されている。
【0032】Y軸スライド284にはナット288が設
けられ、そのナット288によりマスク支持台68に回
転可能かつ軸方向に移動不能に設けられたボールねじ2
90に螺合されており、ボールねじ290が駆動源たる
Y軸サーボモータ292(図10参照)によって回転さ
せられることにより、Y軸スライド284がガイドレー
ル216に案内されて移動させられる。
【0033】Y軸スライド284の垂直な側面には、一
対のガイドレール298がX軸方向に平行に設けられる
とともに、X軸スライド300が移動可能に嵌合されて
いる。X軸スライド300は、Y軸スライド284にX
軸方向に平行な軸線まわりに回転可能にかつ軸方向に移
動不能に設けられたボールねじ302に螺合されてお
り、ボールねじ302がX軸サーボモータ304によっ
て回転させられることにより、X軸スライド300がガ
イドレール298に案内されてX軸方向に移動させられ
る。このX軸スライド300に撮像装置44,46が取
り付けられており、Y軸スライド284とX軸スライド
300とそれらを案内,駆動するガイドレール216,
298およびX軸サーボモータ304とY軸サーボモー
タ292とが、撮像装置を水平方向に移動させる移動装
置306を構成している。
【0034】マスク用基準マーク撮像装置46は、X軸
スライド300上に、マスク64に向かって上向きに設
けられ、配線板用基準マーク撮像装置44はプリント配
線板12に向かって下向きに設けられている。プリント
配線板12とマスク64とにはそれぞれ、複数個、本実
施形態においては2個の基準マークが対角線上に設けら
れており、撮像装置44,46は水平面内の任意の位置
へ移動させられ、それぞれプリント配線板12,マスク
64に設けられた基準マークを撮像する。なお、撮像装
置44,46は、一定距離移動する毎にライン状の像を
得るラインセンサを有するものとしてもよい。
【0035】前述のように、Y軸スライド284は、前
記洗浄ヘッド202の移動を案内するためのガイドレー
ル216により移動を案内され、基準マーク撮像装置4
4,46は、洗浄ヘッド202と同様にマスク支持台6
8と配線板押さえ装置との間の隙間を移動するが、それ
ら退避位置は、洗浄ヘッド202の退避位置とは反対側
とされており、洗浄ヘッド202と基準マーク撮像装置
44,46とが互いに撮像と清掃とを妨げることはな
い。
【0036】本マスク印刷機14は、前記制御装置18
2により制御される。制御装置182は、図10に示す
ように、PU(プロセッシングユニット)340,RO
M(リードオンリメモリ)342,RAM(ランダムア
クセスメモリ)344およびそれらを接続するバス34
6を有するコンピュータ348を主体とするものであ
る。バス346には、入出力インタフェース350が接
続され、前記荷重センサ144等の各種センサ,基準マ
ーク撮像装置44等の各種撮像装置が接続されるととも
に、駆動回路358を介して、配線板コンベヤ32等、
各種装置を構成するアクチュエータを制御する他、前記
監視装置28に接続されて各種センサの情報およびそれ
に関連する演算値を伝達する。また、ROM342に
は、各種ルーチンが記憶されている。
【0037】次に作動を説明する。通常の作動は特開2
000−177100号公報に詳細に記載されており、
本発明と直接関係がないので簡単に説明する。プリント
配線板12へのクリーム半田の印刷の開始に先立って、
マスク版36がマスク支持台68に固定される。この
際、マスク64のマスク支持台68に対するそれらの板
面に平行な方向の相対位置が調節され、それによってマ
スク64の配線板支持昇降装置34、ひいてはプリント
配線板12に対する位置が調節される。この調節は、プ
リント配線板12およびマスク64それぞれに設けられ
た基準マークを基準マーク撮像装置44,46により撮
像し、マスク64とプリント配線板12との相対位置ず
れを取得し、その位置ずれを解消すべく、マスク版36
をマスク支持台68に対してマスク64の板面に平行な
方向に移動させることにより行なわれる。
【0038】マスク支持台68とマスク版36との相対
位置合わせは、前記特開2000−177100号公報
に記載のマスク印刷装置におけると同様に行われるた
め、簡単に説明する。位置合わせ時には、プリント配線
板12が配線板支持昇降装置34により支持されるとと
もに、マスク版36から離れた位置に位置させられてい
る。プリント配線板12は位置決めされて配線板支持台
60により吸着され、配線板支持台60は吸着位置にあ
って、プリント配線板12が配線板コンベヤ32から持
ち上げられるとともに、マスク版36から離間させられ
ているのである。そして、作業者によりマスク支持台6
8上にボールユニット72を介して載せられたマスク版
36は、固定装置82による固定は解除されているが、
押圧装置付位置調節装置80のX軸方向押圧装置90お
よびY軸方向押圧装置108により押圧され、X軸方向
位置調節装置88およびY軸方向位置調節装置106に
よって決められた位置に位置させられている。
【0039】この状態で基準マーク撮像装置44,46
が移動させられ、プリント配線板12とマスク版36と
の間へ進入させられて、それぞれ、プリント配線板12
に設けられた基準マークとマスク64に設けられた基準
マークとを撮像する。そして、撮像データに基づいてマ
スク版36のプリント配線板12に対する位置ずれ量が
算出されるとともに、マスク版36をプリント配線板1
2に対して位置ずれなく、マスク支持台68に固定する
ための位置、すなわちX軸方向位置調節装置88および
Y軸方向位置調節装置106によるマスク版36の位置
決め位置が算出される。
【0040】そして、X軸方向位置調節装置88および
Y軸方向位置調節装置106によりマスク版36を配線
板支持昇降装置34に対して、プリント配線板12に対
してずれなく位置決めする位置へ移動させられる。マス
ク版36の位置調節時には、固定装置82によるマスク
版36の固定は解除されていて、マスク版36は軽快に
移動することができる。位置調節後、固定装置82によ
りマスク版36がマスク支持台68に固定される。
【0041】マスク印刷時には、マスク清掃装置42の
洗浄ヘッド202は拭取ヘッド208との連結を解か
れ、マスク支持台68に係止されている。洗浄ヘッド2
02は退避位置にあるのである。また、洗浄ヘッド20
2は下降端位置にあり、拭取ヘッド208は上昇端位置
にあって、清掃シート244,拭取シート254はそれ
ぞれマスク64から離れており、印刷を妨げない。さら
に、配線板用基準マーク撮像装置44およびマスク用基
準マーク撮像装置46は退避位置に退避させられてお
り、印刷を妨げない。
【0042】マスク印刷時には、配線板コンベヤ32に
より搬送されて来たプリント配線板12がストッパ装置
により配線板支持台60上において停止させられる。次
いで、配線板押さえ装置の配線板押さえ部材がプリント
配線板12上方へ移動させられた後、配線板支持台60
が上昇させられ、プリント配線板12が位置決め装置に
より位置決めされるとともに、レール48,50,配線
板コンベヤ32のベルトから持ち上げられる。配線板支
持台60がプリント配線板12を配線板押さえ部材に押
し付けたならば、配線板支持台60に負圧が供給され、
プリント配線板12を吸着する。
【0043】配線板支持台60がプリント配線板12を
吸着した後、配線板支持台60は小距離下降させられて
配線板押さえ部材から離間させられ、配線板押さえ部材
が退避させられた後、プリント配線板12は更に配線板
支持台60により上昇させられてマスク64の配線板接
触面200に接触させられる。次いで、印刷ヘッド13
4が印刷ヘッド昇降用エアシリンダ136により下降さ
せられ、下降端位置への移動後、さらに接触荷重調節用
エアシリンダ138により下降させられて、吐出口形成
部材162がマスク64の半田押込面206に接触させ
られる。
【0044】吐出口形成部材162をマスク64に接触
させるべく印刷ヘッド134を下降させるとき、制御装
置182は接触荷重調節用エアシリンダ138を吐出口
形成部材162のマスク64への接触荷重に基づいて制
御し、吐出口形成部材162を設定荷重でマスク64に
接触させる。接触後、押出プレート170が下降させら
れ、クリーム半田に押出圧力が加えられる。しかし、半
田収容器150の半田吐出口164はマスク64により
閉塞されているため、クリーム半田は吐出されず、適度
に加圧される。この状態で印刷ヘッド134が印刷ヘッ
ド移動装置132によりマスク64に沿って移動させら
れれば、半田収容室160内のクリーム半田は、印刷方
向において下流側に位置する吐出口形成部材162によ
り半田収容室160からの流出を防止され、上流側に位
置する吐出口形成部材162によりマスク上面から掻き
取られ、半田収容室160内に収容された状態を保って
半田収容器150の移動と共にマスク64上を移動す
る。そして、半田吐出口164がマスク64の透孔65
に対向する毎に、それに対応するクリーム半田が透孔6
5内に押し込まれ、余分のクリーム半田は上流側に位置
する吐出口形成部材162により掻き取られて透孔65
いっぱいに充填される。印刷ヘッド134は、収容した
クリーム半田を加圧して透孔65に充填し、印刷対象材
に付着させ、塗布する加圧式印刷ヘッドないし加圧式塗
布ヘッドなのであり、このようにプリント配線板12に
クリーム半田をマスク印刷する工程が印刷工程である。
【0045】押出プレート170は、クリーム半田を押
し出すに従って下降させられるが、押出用エアシリンダ
172の押出側のエア室の圧力は押出圧力センサ180
により検出され、クリーム半田が予め設定された圧力で
押し出されるようにエア圧力が制御されるため、クリー
ム半田が減少しても常に設定された押出圧力でクリーム
半田が押し出され、設定された押込圧力でクリーム半田
が透孔65に押し込まれ、プリント配線板12の表面の
印刷スポットに付着させられる。1枚のプリント配線板
12の印刷終了後、印刷ヘッド134は上昇させられて
吐出口形成部材162がマスク64から離間させられ
る。本実施形態においては、一対の吐出口形成部材16
2のうち、印刷方向上流側に位置するものがクリーム半
田を掻き取りつつ移動するスキージを構成し、その上流
側の吐出口形成部材162のマスク64への接触荷重が
スキージ圧に相当する。
【0046】次に配線板支持台60が下降させられ、プ
リント配線板12が下降させられてマスク64から離間
させられ、配線板コンベヤ32に載置される。配線板コ
ンベヤ32が駆動されることにより、プリント配線板1
2は印刷状態検査機16の検査位置まで送られる。以上
で、マスク印刷機14によるプリント配線板12のマス
ク印刷作業が終了する。
【0047】マスク印刷機14は、プリント配線板12
にクリーム半田をマスク印刷する印刷作業を実行する際
に、制御装置182により、スキージ圧やスキージ速度
に関する情報を含むマスク印刷機情報(一般的には作業
機情報、厳密には各作業機を構成する各装置の情報であ
る装置情報)が監視装置28に逐次伝達されるようにさ
れている。押出用エアシリンダ172の押出側のエア室
の圧力を検出する押出圧力センサ180や、荷重センサ
144により検出された装置情報が監視装置28に送ら
れて蓄積される。装置情報には、マスク支持台68に固
定するための位置、すなわち押圧装置付位置調節装置8
0によるマスク版36の位置決め位置等の制御データも
含まれる。
【0048】次に印刷状態検査機16について説明す
る。この検査機16の構成は、前記マスク印刷機14と
共通する要素が多いので、共通の符号を用いることによ
り簡略化して説明する。印刷状態検査機16は、配線板
搬送方向においてマスク印刷機14の下流側に設けられ
ている。印刷状態検査機16が、マスク印刷機14から
マスク64の板面に平行な方向に隔たった位置に設けら
れているのであり、図示は省略するが、マスク印刷機1
4から配線板搬送装置により搬送されたプリント配線板
12の移動を、印刷状態検査機16による検査が行われ
る検査位置に停止させるストッパ装置が設けられてい
る。ストッパ装置は、プリント配線板12の移動を止め
る作用位置と、移動を許容する非作用位置とに移動する
ストッパ部材を有する。
【0049】印刷状態検査機16は、図11および図1
2に示すように、スリット光源380および2次元撮像
装置382を含み、それらをプリント配線板12の板面
である表面に平行な方向であって、水平面に平行な任意
の位置へ移動させることにより、プリント配線板12に
印刷されたクリーム半田384を検査する。前記マスク
印刷機14におけると同様に、配線板用基準マーク撮像
装置44が移動装置306により水平方向に移動可能に
設けられ、スリット光源380および2次元撮像装置3
82が、その移動装置306により、配線板用基準マー
ク撮像装置44とともに移動可能とされている。移動装
置306のX軸スライド300上には、回転装置たる揺
動エアシリンダ386が設けられている。揺動エアシリ
ンダ386はプリント配線板12の表面と直角な方向で
ある垂直方向に設けられており、揺動軸388は図示し
ないストッパにより回転位置を規定され、垂直な自身の
軸線まわりに90度の範囲で回転させられる。揺動軸3
88はX軸スライド300から下方へ延び出させられ、
その延出端部に保持体390が設けられている。保持体
390は、移動装置306により、水平面内の任意の位
置へ移動させられるとともに、揺動エアシリンダ386
により垂直軸線まわりに90度の範囲で回転させられ
る。本印刷状態検査機16においては、X軸スライド3
00には、前述のマスク用基準マーク撮像装置46は設
けられていない。
【0050】保持体390に、図12に示すように、前
記スリット光源380および2次元撮像装置382が設
けられている。スリット光源380は、本実施形態で
は、半導体レーザ装置392と、その半導体レーザ装置
392から放射される光線の口径を拡大し、かつ、断面
が概して円形の平行光束に変換するビームエクスパンダ
394と、ビームエクスパンダ394により変換された
平行光束を平板状のスリット光に変換するスリット板3
96とを含み、平板状のスリット光を放射する。スリッ
ト板396を交換することにより、スリット幅が異なる
種々のスリット光を放射することができる。スリット光
を放射し得る他の装置(シリンドリカルレンズ,非球面
レンズ等の1個またはそれらの組み合わせで構成したも
のはその一例である)を用いてもよい。
【0051】2次元撮像装置382は、本実施形態で
は、面で像を撮像するCCDカメラにより構成されてい
る。CCDカメラは、固体イメージセンサの一種である
CCD(電荷結合素子)と結像レンズを含むレンズ系と
を備えている。
【0052】保持体390は、スリット光源380およ
び2次元撮像装置382をスリット光源380の光軸
が、プリント配線板12の水平な表面への垂線に対し
て、たとえば、45度角度で傾斜し、2次元撮像装置3
82の光軸が表面と直交する向きに、すなわち表面への
垂線に対して平行となる向きに保持するとともに、それ
らの光軸が互いに交差する相対位置に保持している。2
次元撮像装置382の光軸は表面に対して直角であっ
て、表面への垂線に対してなす角度は0度であり、スリ
ット光源380と2次元撮像装置382とは、それらの
光軸が表面への垂線に対して互いに異なる角度をなす状
態で保持体390により保持されている。
【0053】スリット光源380および2次元撮像装置
382は、保持体390が移動装置306によって移動
させられることにより、水平面内の任意の位置へ移動さ
せられ、保持体390が揺動エアシリンダ386によっ
て垂直軸線まわりに回転させられることにより、90度
の範囲で旋回させられる。スリット光源380および2
次元撮像装置382は共に保持体390に保持されてい
て、保持体390の移動,回転により、一体的に移動,
旋回させられるため、それらの相対位置関係はいずれの
移動位置,旋回位置においても変わらない。また、スリ
ット光源380および2次元撮像装置382は、保持体
390の回転により、それらの光軸を含む面であって、
プリント配線板12の表面に直角な垂直面がX軸方向と
Y軸方向とにそれぞれ平行となる2つの位置に選択的に
位置させられる。
【0054】以上のように構成される印刷状態検査機1
6は、制御装置400により制御される。制御装置40
0は、図10に示す制御装置182と同様に構成され、
図13にブロック図で示す画像処理装置402を備え
る。画像処理装置402の構成および画像処理作業につ
いては、前記特開2001−116528号公報に記載
されているものとほぼ同じであり、本発明と直接関係が
ないので簡単に説明する。
【0055】画像処理装置402は、2次元撮像装置3
82により撮像された画像を取り込む画像取込部406
を備え、主画像処理部410において画像処理が行なわ
れる。画像取込部406は、2次元撮像装置382から
画像データを取り込み、コンピュータ348の画像処理
部である主画像処理部410へ転送する。画像取り込み
部406は光切断処理部408を備えており、主画像処
理部410から供給されるスキャン回数(撮像回数)お
よびスキャンピッチ(撮像毎の移動距離)の情報と、前
記Y軸サーボモータ292およびX軸サーボモータ30
4の駆動回路358から供給される取込タイミングのト
リガ信号とに基づいて、2次元撮像装置382から画像
データを取り込み、画像取込メモリ414に格納する。
画像取込メモリ414はコンピュータ348のRAM3
44の一部として構成される。
【0056】画像取込部406は、この画像取込メモリ
414に格納された画像データのうち、スリット光によ
り照らされた部分の像が結ばれる可能性の高い領域とし
て予め定められた領域を選択的に主画像処理部410に
転送する。このため、全領域について処理を行う場合に
比較して数分の1程度の処理量で済み、処理に要する時
間が短縮される。
【0057】主画像処理部410は、転送された画像デ
ータを画像処理メモリ416に格納する。画像処理メモ
リも、コンピュータ348のRAM344の一部として
構成され、2次元像データメモリ,3次元像データメモ
リおよび検査結果メモリ等を備えており、そのうちの2
次元像データメモリに格納するのである。そして主画像
処理部は、この2次元像データメモリに格納された画像
データに基づいて画像処理を行い、プリント配線板12
の表面に塗布されたクリーム半田384の体積,塗布面
積,平均高さ,ブリッジの有無等の各情報を取得する。
【0058】画像処理装置402には、さらに、基準マ
ークカメラ44が接続されている。基準マークカメラ4
4は、別の画像取込部418を介して主画像処理部41
0に接続されており、上記2次元撮像装置382とは異
なるタイミングでプリント配線板12に設けられた基準
マークを撮像し、その画像データが主画像処理部410
に送られる。
【0059】前述のように、本実施形態において、マス
ク64に設けられた透孔65は、マスク64の板面に平
行な断面形状が矩形をなすので、表面に印刷されたクリ
ーム半田384は表面から盛り上がった凸部であって、
直方体状をなす3次元形状を有し、互いに直行する一方
の辺がX軸方向に平行となり、他方の辺がY軸方向に平
行となる。
【0060】本実施形態においては、印刷された全部の
クリーム半田384について検査が行なわれる。これら
クリーム半田384にスリット光源380によりスリッ
ト光が照射され、2次元撮像装置382によって撮像さ
れる。撮像時には、保持体390が移動装置306によ
って移動させられることにより、スリット光源380お
よび2次元撮像装置382は一定の相対位置関係を保っ
た状態で、撮像対象物である印刷されたクリーム半田3
84に対して、予め定められた移動経路に沿って移動さ
せられる。本実施形態において移動経路は、プリント配
線板12の表面に平行であって、直方体状のクリーム半
田384の長手方向に平行な直線状の経路に設定されて
いる。
【0061】上記のようにスリット光源380および2
次元撮像装置382がクリーム半田384に対して移動
させられるとき、移動を停止することなく、2次元撮像
装置382が、クリーム半田384のスリット光により
照らされた部分を撮像する。撮像は一定時間間隔で複数
回行なわれ、複数の2次元像が得られる。撮像により、
2次元撮像装置382の撮像面には、プリント配線板1
2の表面およびクリーム半田384のスリット光が照射
された部分の各像が形成される。このようにして取得さ
れたクリーム半田の印刷結果に関連する情報と前述の装
置情報とが後述する監視装置28に伝達され、蓄積され
るとともに、それらを解析することによりマスク印刷機
14の現況が推定される。
【0062】次に、前記第一電子回路部品装着機18に
ついて説明する。本電子回路部品装着装置は、主に小型
の電子回路部品を装着し、本出願人による特願2001
−172915号に記載されているものとほぼ同様に構
成されるので、簡単に説明する。
【0063】図14において、符号450は電子回路部
品装着システムの一種である第一電子回路部品装着機1
8のベースである。ベース450上には、部品供給装置
454,部品装着装置456,および基板保持装置たる
プリント配線板保持装置458が設けられ、第一電子回
路部品装着機18を構成している。
【0064】部品供給装置454は、少なくとも1台、
本実施形態においては二台の部品供給テーブル460,
462を含んでいる。これら部品供給テーブル460,
462はそれぞれ、フィーダ支持台464とフィーダ支
持台464上に搭載された複数のフィーダ466とを有
する。フィーダ466は詳細な図示は省略するが、本実
施形態では電子回路部品の一種である電子回路部品46
8(図18参照)を部品保持テープに保持させてテープ
化電子回路部品とした状態で供給するものとされてい
る。
【0065】電子回路部品468は、部品保持テープに
形成された多数の部品収容凹部にそれぞれ1個ずつ収容
され、各部品収容凹部の開口が部品保持テープに貼り付
けられたカバーテープにより覆われている。テープ化電
子回路部品は、テープ送り装置(図示省略)により送ら
れ、電子回路部品468が順次、部品供給部に送られ
る。複数のフィーダ466は、その部品供給部が、一線
上、例えば水平な一直線上に並ぶ状態でフィーダ支持台
464上に着脱可能に取り付けられている。
【0066】第一電子回路部品装着機18全体について
後述するようにXY座標面が設定され、このXY座標面
上において部品供給テーブル,プリント配線板保持装置
458等、各種移動部材の移動データ等が設定される。
上記複数のフィーダ466の各部品供給部は、このXY
座標面のX軸方向(図14においては左右方向)に平行
に並べられている。
【0067】部品供給テーブル460,462の各フィ
ーダ支持台464にはそれぞれ、ナット469が固定さ
れており、送りねじたるボールねじ470がそれぞれ、
支持テーブル駆動用モータ472によって回転させられ
ることにより、部品供給テーブル460,462はそれ
ぞれガイドレール474を含む案内装置により案内され
てX軸方向に移動させられ、複数のフィーダ466の各
部品供給部が部品供給位置に選択的に位置決めされる。
これらボールねじ470および支持テーブル駆動用モー
タ472等が部品供給テーブル移動装置476を構成し
ている。2台の部品供給テーブル460,462はそれ
ぞれ、専用の部品供給テーブル移動装置476によって
独立して移動させられる。なお、ガイドレール474は
2つの部品供給テーブル460,462に共用である。
2つの部品供給テーブル460,462による電子回路
部品468の供給は、例えば、特公平8−21791号
公報に記載されているように既に知られているので、説
明を省略する。なお、図14においては、一方の部品供
給テーブル460については、ナット469が図示され
てフィーダ466の図示が省略され、他方の部品供給テ
ーブル462についてはフィーダ466が図示されてナ
ット469の図示が省略されている。
【0068】プリント配線板保持装置458は、回路基
板の一種であるプリント配線板12を水平に保持し、基
板保持装置移動装置たるXYテーブル484により、前
記XY座標面上の任意の位置へ移動させられる。XYテ
ーブル484は、X軸スライド駆動用モータ488およ
び送りねじとしてのボールねじ490により、ガイドレ
ール492を含む案内装置により案内されてX軸方向に
移動させられるX軸スライド494と、そのX軸スライ
ド494上においてY軸スライド駆動用モータ496お
よび送りねじとしてのボールねじ498によりガイドレ
ール500を含む案内装置により案内されてY軸方向に
移動させられるY軸スライド502とを備えている。
【0069】プリント配線板保持装置458は、Y軸ス
ライド502上に設けられ、プリント配線板12を下方
から水平な姿勢で支持している。プリント配線板12の
表面ないし上面には、電子回路部品468が装着される
複数の被装着位置ないし被装着面が予め設定されてお
り、プリント配線板保持装置458の移動により、被装
着位置が順次、後述する部品装着装置456の装着位置
に対応する位置に位置決めされる。
【0070】プリント配線板12の表面には、複数、本
実施形態においては2個の基準マーク508が設けられ
ている。プリント配線板保持装置458により保持され
たプリント配線板12の基準マーク508は、撮像装置
たる基準マークカメラ510により撮像される。基準マ
ークカメラ510は、部品装着装置456の後述するフ
レーム520に設けられた保持部材(図示省略)により
保持されており、静止して下向きに設けられ、基準マー
ク508を上方から撮像する。
【0071】基準マークカメラ510は固体イメージセ
ンサの一種であるCCD(電荷結合素子)と結像レンズ
を含むレンズ系とを備えるとともに、被写体の2次元像
を一挙に取得する撮像装置の一種である面撮像装置とさ
れている。CCDは、位置平面上に多数の微小な受光素
子が配列されたものであり、各受光素子の受光状態に応
じた電気信号を発生させる。多数の受光素子により撮像
領域ないし撮像面が形成されている。なお、基準マーク
カメラ510に対応して図示を省略する照明装置が設け
られ、撮像時に被写体およびその周辺を照明する。
【0072】部品装着装置456を図15に基づいて説
明する。本実施形態の部品装着装置456は、特開平6
−342998号公報に記載の電子回路部品装着装置お
よびまだ未公開であるが、本出願人による特願2000
−164958号の出願に記載の電子回路部品装着装置
と同様に構成されているので、簡単に説明する。
【0073】図15において、520はフレームであ
り、前記ベース450に設けられている。フレーム52
0には回転軸522が一軸線、本実施形態では垂直軸線
まわりに回転可能に支持されている。回転軸522は、
回転軸駆動装置524により回転させられる。回転軸駆
動装置524は、図示しないローラギヤおよびローラギ
ヤカムを含んで構成され、ローラギヤカムが間欠回転用
モータ(図20参照)526によって一方向に定速で回
転させられるとき、ローラギヤの複数のローラがローラ
ギヤカムのカムリブに順次係合し、回転軸が垂直軸線ま
わりに一定角度ずつ間欠回転させられる。
【0074】上記回転軸522のフレーム520から下
方に延び出させられた下端部には、移動部材の一種であ
る回転体としての間欠回転体たる間欠回転盤530が固
定されている。間欠回転盤530には、回転軸522の
回転軸線を中心とする一円周上に複数組、本実施形態で
は16組の保持ヘッド532が等角度間隔に、かつ間欠
回転盤530の回転軸線に平行な方向に移動可能、すな
わち昇降可能であって、ヘッド回転軸線まわりに回転可
能に保持されている。保持ヘッド532は、部品供給装
置454から電子回路部品468を受け取ってプリント
配線板12に装着する装着ヘッドである。
【0075】回転軸522が回転させられることによ
り、間欠回転盤530は、16組の保持ヘッド532が
取りつけ角度に等しい角度ずつ、間欠回転させられる。
それにより16組の保持ヘッド532は、共通の回転軸
線、すなわち間欠回転盤530の回転軸線であって、垂
直な軸線まわりに回転させられ、図16に概略的に示す
ように、その旋回軌跡上に設定された部品受取位置(あ
るいは部品保持位置,部品吸着位置とも表現できる),
部品姿勢変更位置,部品保持姿勢検出位置,部品姿勢修
正位置,部品装着位置,保持ヘッド姿勢復帰位置,保持
部検出位置,保持部選択位置等、16個の停止位置に順
次停止させられる。本実施形態においては、回転軸52
2および回転軸駆動装置524等が間欠回転装置534
を構成し、間欠回転盤530とともにヘッド移動装置た
るヘッド旋回装置を構成している。ヘッド旋回装置は、
ヘッド間欠旋回装置である。X軸方向は、部品受取位置
において、保持ヘッド532の旋回軌跡に対する接線方
向である。
【0076】保持ヘッド532を支持し、間欠回転盤5
30に昇降可能に保持された支持部材536は、カムフ
ォロワたるローラ538において、フレーム520に固
定の円筒カム539のカム溝に係合させられている。こ
のカム溝は高さが周方向において漸変させられたもので
あり、間欠回転盤530が回転させられ、保持ヘッド5
32が旋回させられるとき、ローラ538がカム溝内を
溝側面に接触しつつ移動することにより、保持ヘッド5
32が昇降させられる。本実施形態においてカム溝は、
保持ヘッド532が部品受取位置において上昇端に位置
し、部品装着位置において下降端位置に位置するととも
に、それら部品受取位置および部品装着位置の前後では
水平に移動するように形成されている。
【0077】支持部材536の外面には、支持部材たる
筒状のスリーブ540が固定されるとともに、横断面形
状が円形の軸部材542が垂直、すなわちノズル旋回軸
線と平行な姿勢で、自身の軸線まわりに回転可能かつ軸
方向に相対移動不能に嵌合されている。軸部材542に
は、回転伝達軸544を介して被係合部材546が相対
回転不能かつ軸方向に相対移動可能に取りつけられてい
る。間欠回転盤530が回転させられ、保持ヘッド53
2が円筒カム539によって昇降させられつつ旋回させ
られるとき、被係合部材546は昇降せず、その保持ヘ
ッド532の旋回軸線に平行な方向の位置は常に一定に
保たれる。
【0078】なお、被係合部材546は、外歯リングギ
ヤ548を含む被係合部材旋回装置により、間欠回転盤
530の回転軸線のまわりに間欠回転盤530とは異な
る回転角速度で旋回させられ、保持ヘッド532より先
に停止位置に到達させられる。被係合部材546と保持
ヘッド532との相対移動に基づく作動は、前記特開平
6−342998号公報に記載されており、本発明とは
直接関係がないため、説明を省略する。
【0079】前記軸部材542の下端部は、図15に示
すように、スリーブ540から下方へ突出させられると
ともに、取付部材550が固定されており、取付部材5
50には回転保持体552が支持軸により、軸部材54
2の軸線と直行し、水平な軸線まわりに回転可能に支持
されている。
【0080】回転保持体552には、複数、図示の例で
は6つのノズル保持部が回転保持体552の回転軸線ま
わりに等角度間隔に設けられ、それぞれ吸着ノズル56
0を保持している。回転保持体552により6個の吸着
ノズル560が等角度間隔で放射状に保持されているの
であり、前記保持部選択位置に設けられた保持部選択装
置(図示省略)によって、回転保持体552が支持軸の
回りに回転させられることにより、複数のノズル保持部
の1つが選択的に作用位置ないし使用位置へ移動させら
れるとともに、位置決めされる。作用位置ないし使用位
置は、ノズル保持部が保持する吸着ノズル560が下向
きとなり、かつ、軸線が軸部材542の軸線と一致する
ことが予定された位置である。ノズル保持部が作用位置
に位置決めされれば、吸着ノズル560も作用位置に位
置決めされて電子回路部品468を保持,解放する。
【0081】本実施形態においては、軸部材542,取
付部材550および回転保持体552が保持ヘッド53
2を構成し、6個の吸着ノズル560を保持している。
保持ヘッド532は、軸部材542の軸線であって、間
欠回転盤530の回転軸線に平行な軸線である垂直軸線
まわりに回転可能であり、作用位置に位置決めされた吸
着ノズル560をほぼその回転軸線に沿って延びる姿勢
で保持する。作用位置に位置決めされた吸着ノズル56
0を保持するノズル保持部,取付部材550および軸部
材542が保持ヘッド532を構成していると考えても
よい。
【0082】16個の保持ヘッド532にはそれぞれ、
保持ヘッド532を特定する名称の一種であるコードが
付され、6つのノズル保持部の各々にも、各ノズル保持
部を特定するコードが付されている。また、ノズル保持
部と、ノズル保持部に保持される吸着ノズル560の種
類とは対応付けて記憶されており、上記2種類のコード
データおよび吸着ノズルデータに基づいて、保持ヘッド
532に保持されて作用位置に位置決めされている吸着
ノズル560の種類が特定される。
【0083】また、保持ヘッド532および保持ヘッド
532により保持された吸着ノズル560が部品装着ユ
ニット562を構成している。部品装着装置456に
は、複数組、図示の例では16組の部品装着ユニット5
62が等角度間隔に設けられているのである。なお、図
15においては、図示を容易にするために、1つの保持
ヘッド532について吸着ノズル560が2個のみ図示
されている。前記部品供給装置454のフィーダ466
の前記開口は、部品受取位置に位置決めされた保持ヘッ
ド532の作用位置に位置決めされた吸着ノズル560
の真下に位置する状態となる位置に設けられており、部
品供給部が、部品受取位置に位置決めされた吸着ノズル
560の真下に位置する位置がフィーダ466の部品供
給位置である。
【0084】複数の吸着ノズル560はそれぞれ、電子
回路部品468を負圧により吸着して保持するものであ
り、図18に1つを代表的に示すように、ノズル本体5
68と吸着管570とを有し、吸着管の先端面である下
端面が吸着面572を構成し、電子回路部品468を吸
着する。吸着ノズル560のノズル本体568におい
て、ノズル保持部に相対回転不能かつ軸方向に相対移動
可能であって、着脱可能に保持されており、電子回路部
品468の吸着および装着時には、回転保持体552と
の間に配設された付勢装置たるスプリング574の圧縮
により、回転保持体552に対する移動が許容され、吸
着ノズル560の電子回路部品468への当接時あるい
は電子回路部品468のプリント配線板12への当接時
の衝撃の緩和等が為される。なお、図示の例では、複数
の吸着ノズル560は種類は異なるが、吸着管570の
長さはいずれも同じにされており、各吸着面572は回
転保持体552の回転軸線を中心とする一円周上に位置
する。
【0085】作用位置に位置決めされた吸着ノズル56
0には、負圧源の一種であるバキュームポンプ(図示省
略)により負圧が供給され、電子回路部品468を吸着
する。吸着ノズル560にはまた、正圧源の一種である
エアポンプ(図示省略)により正圧が供給されて電子回
路部品468を解放するとともに、大気に連通させられ
る。これらの切換えは、スリーブ540に固定の制御弁
たる方向切換弁576により機械的に行なわれる。
【0086】フレーム520およびフレーム520に固
定された前記円筒カム539の部品受取位置と部品装着
位置とを含む部分に対応する部分にはそれぞれ、図15
に示すように、保持ヘッド532を昇降させ、吸着ノズ
ル560を軸方向に移動させて昇降させるノズル移動装
置たるノズル軸方向移動装置であって、保持ヘッド移動
装置たるヘッド昇降装置580,582が設けられてい
る。ヘッド昇降装置580は、部品供給装置454と保
持ヘッド532とを、保持ヘッド532の回転軸線に平
行な方向に互いに接近させ、離間させる接近・離間装置
を構成している。
【0087】部品受取位置に設けられたヘッド昇降装置
580を図15に基づいて簡単に説明する。ヘッド昇降
装置580は、移動部材たる昇降部材584と移動部材
移動装置たる昇降部材移動装置586とを有する。昇降
部材584は、前記円筒カム539に、間欠回転盤53
0の回転軸線に平行に設けられた案内溝588内に、間
欠回転盤530の回転軸線に平行な方向に移動可能に嵌
合されるとともに、その下端部に、円筒カム539に設
けられたカム溝に続く状態となる係合溝590が形成さ
れている。係合溝590は、昇降部材584が上昇端位
置に位置する状態において上記カム溝と連続する状態と
なり、前記ローラ538が乗り移り、保持ヘッド532
が昇降部材584に支持された状態となる。
【0088】昇降部材移動装置586は、前記間欠回転
用モータ526を駆動源とし、その回転が、カムの一種
である回転カム592,カムフォロワたるローラ594
およびレバー596,598を含む運動変換装置により
昇降運動に変換され、連結ロッド600,球面ジョイン
ト602等を含む運動伝達装置により昇降部材584に
伝達される。それにより昇降部材584が昇降させら
れ、保持ヘッド532が昇降させられて吸着ノズル56
0が昇降させられる。吸着ノズル560の昇降と旋回と
は、前記回転軸駆動装置524のカムおよび回転カム5
92の形状により、所定のタイミングで行なわれる。な
お、昇降部材584の昇降ストロークが調節され、保持
ヘッド532の下降端位置が調節されるようにされてい
るが、本発明とは直接関係がないため、説明を省略す
る。
【0089】ヘッド昇降装置582は、昇降部材584
の昇降ストロークが調節されず一定である。部品装着位
置においては、保持ヘッド532の加工端位置および上
昇端位置は一定であるのである。その他の構成は、ヘッ
ド昇降装置580と同じであり、同じ作用を為す部分に
は同一の符号を付して対応関係を示し、説明を省略す
る。
【0090】部品姿勢変更位置,部品姿勢修正位置およ
び保持ヘッド姿勢復帰位置にはそれぞれ、部品姿勢変更
装置,部品姿勢修正装置および保持ヘッド姿勢復帰装置
610(図17参照)が設けられている。部品姿勢変更
装置は、電子回路部品468の回転位置(姿勢ないし方
位)が受取り時と装着時とで異なる場合に、電子回路部
品468を保持した保持ヘッド532を回転軸線まわり
に回転させ、電子回路部品468の回転位置を装着時の
回転位置に変更する。部品姿勢修正装置は、保持ヘッド
532を回転軸線まわりに回転させ、作用位置に位置決
めされた吸着ノズル560を回転させて、吸着ノズル5
60による電子回路部品468の保持位置誤差であっ
て、電子回路部品468の吸着ノズル560に吸着され
る被吸着面に直角な軸線まわりの位置である回転位置の
誤差を修正する。保持ヘッド姿勢復帰装置610は、保
持ヘッド532を回転させ、上記のように姿勢変更およ
び姿勢修正のために回転させられた保持ヘッド532の
回転位置を部品受取り時の回転位置に戻す。
【0091】部品姿勢変更装置,部品姿勢修正装置およ
び保持ヘッド姿勢復帰装置610はいずれもヘッド回転
装置であって、本実施形態では同様に構成されており、
保持ヘッド姿勢復帰装置610を図17に基づいて代表
的に説明する。保持ヘッド姿勢復帰装置610は、前記
フレーム520に軸方向に相対移動可能かつ相対回転可
能に支持された係合部材612,係合部材612をそれ
の軸線方向であって、間欠回転盤530の回転軸線に平
行な方向である上下方向に移動させ、前記被係合部材5
46に係合,離脱させる係脱装置614,係合部材61
2を回転させる回転装置616とを含む。
【0092】係脱装置614は、前記間欠回転用モータ
526を駆動源とし、カム,カムフォロワおよび運動伝
達機構による間欠回転用モータ526の回転の昇降運動
への変換,伝達により、係合部材612を昇降させ、被
係合部材546に係合させ、離脱させる。回転装置61
6は、保持ヘッド姿勢復帰用モータ620(図20参
照)を駆動源とする。このモータ620の回転は、タイ
ミングプーリ622等を含む回転伝達装置によって係合
部材612に伝達され、係合部材612がその軸線まわ
りであって、垂直軸線まわりに回転させられる。係合部
材612は、保持ヘッド532について設けられた被係
合部材546に係合した状態で回転させられ、係合部材
612の回転が被係合部材546,回転伝達軸544に
よって保持ヘッド532に伝達され、保持ヘッド532
がその回転軸線まわりに正逆両方向に任意の角度回転さ
せられる。
【0093】保持ヘッド姿勢復帰装置610には、図1
7に示すように、係合部材612の回転原位置を検出す
る係合部材回転原位置検出装置630が設けられてい
る。この検出装置630は、フレーム520に取り付け
られている。係合部材回転原位置検出装置630は、本
実施形態では、光ファイバ式のセンサにより構成されて
おり、前記タイミングプーリ622に設けられた反射部
材632に光を照射し、反射の有無によって保持ヘッド
532の回転原位置を検出するようにされている。係合
部材回転原位置検出装置630は、部品姿勢変更装置お
よび部品姿勢修正装置にも設けられている。
【0094】保持ヘッド姿勢復帰装置610にはまた、
保持ヘッド532の回転原位置を検出する保持ヘッド回
転原位置検出装置640が設けられている。この検出装
置640は、本実施形態においては、光ファイバ式のセ
ンサにより構成されており、保持ヘッド532に相対回
転不能に連結された前記回転伝達軸544の被係合部材
546には、外周面に反射面642が設けられ、照射し
た光の反射の有無によって保持ヘッド532の回転原位
置を検出するようにされている。保持ヘッド回転原位置
検出装置640は、保持ヘッド姿勢復帰装置610につ
いてのみ設けられている。保持ヘッド532は、回転原
位置に位置する状態で部品受取位置へ移動し、電子回路
部品468を部品供給装置454から受け取る。保持ヘ
ッド532の回転原位置が部品受取回転位置であり、保
持ヘッド532は保持ヘッド姿勢復帰位置において回転
原位置に復帰させられ、部品受取時回転位置に復帰させ
られる。保持ヘッド回転原位置検出装置640による回
転原位置の検出により、保持ヘッド532は、部品受取
り時には常に回転原位置であって、部品受取時回転位置
に位置することが保証される。保持ヘッド532が回転
原位置にない場合には、アラームが発せられるなど、適
宜の処理が行なわれる。
【0095】本実施形態において、上記係合部材612
と被係合部材546とは、180度隔たった2つの回転
位置において係合可能に構成されており、係合部材回転
原位置検出装置630は、係合部材612が回転原位置
に位置する保持ヘッド532の被係合部材546に係合
可能な2つの回転位置の一方に位置する状態において反
射部材632を検出するように構成されており、この位
置を係合部材612の回転原位置とする。部品姿勢変更
装置および部品姿勢修正装置にそれぞれ設けられた部品
姿勢変更位置および部品姿勢修正位置に到達した状態に
おいて、その保持ヘッド532について設けられた被係
合部材546に係合可能な回転位置に位置する係合部材
612の反射部材を検出するように設けられている。
【0096】前記部品保持姿勢検出位置には、複数組、
本実施形態では2組の部品カメラ650,652,導光
装置654および照明装置656が設けられ、部品カメ
ラ650,652および導光装置654が撮像装置65
8を構成している。これら部品カメラ650,652等
は、本実施形態においては、特開平5−196441号
公報に記載の部品カメラと同様に構成されており、簡単
に説明する。
【0097】部品カメラ650,652は、前記基準マ
ークカメラ510と同様にCCDとレンズ系とを備えた
CCDカメラにより構成されるとともに、撮像装置の一
種である面撮像装置とされている。部品カメラ650,
652の各撮像画面はそれぞれ、部品カメラ650,6
52の中心軸線を中心とし、中心軸線に直角に設けられ
ている。部品カメラ650,652は、それぞれ倍率が
異なり、一方の部品カメラ650は倍率が小さいが視野
が広いものとされ、他方の部品カメラ652は倍率は大
きいが視野が狭いものとされ、電子回路部品468の大
きさに応じて使い分けられる。
【0098】部品カメラ650,652はそれぞれ、間
欠回転盤530の外側に設けられている。部品カメラ6
50,652は、フレーム520の間欠回転盤530の
半径方向の延長線上であって、間欠回転盤530の回転
軸線と、部品保持姿勢検出位置に停止させられた保持ヘ
ッド532の回転軸線とを通る直線状の位置に各中心軸
線が互いに平行であって、間欠回転盤530の回転軸
線、すなわち垂直軸線に平行に並ぶ状態で下向きに設け
られており、各撮像画面は水平とされている。
【0099】部品保持姿勢検出位置にはまた、部品保持
姿勢検出位置に停止させられた保持ヘッド532の下方
から部品カメラ650,652の下方に至る状態で前記
導光装置654が設けられている。導光装置654は、
吸着ノズル560に保持された電子回路部品468等の
像を形成する像形成光が、反射鏡により反射されて部品
カメラ650,652に入光させられるように構成され
ている。したがって、部品カメラ650,652は、電
子回路部品468等を下方から撮像することとなる。
【0100】前記照明装置656は、本実施形態では、
吸着ノズル560に可視光線と紫外線とを選択的に照射
し、被写体の投影像あるいは正面像が撮像されるように
されている。吸着ノズル560に向かって可視光線が照
射される場合には、吸着ノズル560に保持された電子
回路部品468により反射されて、電子回路部品468
の正面像が形成され、紫外線が照射される場合には、吸
着ノズル560に設けられ、蛍光塗料が塗布された発光
面を有する発光体により紫外線が吸収され、可視光線に
変えられて電子回路部品468に照射され、その投影像
が形成されるのである。これら部品カメラ650,65
2および導光装置654が照明装置656とともに部品
撮像システムを構成している。
【0101】本第一電子回路部品装着機18は、図20
に示す制御装置660によって制御される。制御装置6
60は、図10に示す制御装置182と同様に構成され
る。制御装置660は、PU340,ROM342,R
AM344およびそれらを接続するバス346を有する
コンピュータ348を主体とするものである。バス34
6には、入出力インタフェース350が接続され、係合
部材回転原位置検出装置630,保持ヘッド回転原位置
検出装置640,エンコーダ670等、各種センサが接
続されている。
【0102】入出力インタフェース350にはまた、駆
動回路358を介して支持台駆動用モータ472等の各
種アクチュエータが接続されている。これらモータ等は
それぞれ駆動源を構成し、電動モータの一種である電動
回転モータであって、回転角度の精度よい制御が可能な
サーボモータにより構成されている。サーボモータに代
えてステップモータを用いてもよい。また、支持台駆動
用モータ472等、各モータの回転角度はそれぞれ、回
転角度検出装置としてのエンコーダ670により検出さ
れ、その検出結果に基づいてモータ等が制御される。図
20においては、支持台駆動用モータ472について設
けられたエンコーダ670を代表的に示す。
【0103】入出力インタフェース350にはさらに、
制御回路672を介して前記基準マークカメラ510,
部品カメラ650,652が接続されている。これら駆
動回路358,制御回路672およびコンピュータ34
8が制御装置660を構成している。さらに、RAM3
44には、電子回路部品468をプリント配線板12に
装着するためのプログラム等、種々のプログラムおよび
データ等が記憶されている。
【0104】入出力インタフェース350にはさらに、
監視装置28が接続されており、各種センサにより取得
されたデータや、駆動装置の制御データ等、第一電子回
路部品装着機18の装置状態に関連する情報が出力され
るとともに、監視装置28により推定された装置状態に
基づいて制御データを補正する補正信号が入力されるよ
うにされている。
【0105】以上のように構成された第一電子回路部品
装着機18における電子回路部品468のプリント配線
板12への装着の基本的な動作は、例えば、特公平8−
21791号公報に記載されているようによく知られて
おり、簡単に説明する。
【0106】電子回路部品468のプリント配線板12
への装着時には、部品受取位置に移動させられた保持ヘ
ッド532の使用位置に位置決めされた吸着ノズル56
0がヘッド昇降装置580により昇降させられ、電子回
路部品468を吸着する。部品供給装置454から電子
回路部品468を受け取るのであり、受取り後、必要で
あれば、部品姿勢変更位置において部品姿勢変更装置に
より保持ヘッド532が回転させられ、部品姿勢が変更
される。部品姿勢変更装置においては、係合部材612
が係脱装置614により下降させられて被係合部材54
6に係合させられるとともに、回転装置616により回
転させられる。それにより保持ヘッド532が回転させ
られ、使用位置に位置する吸着ノズル560が回転させ
られて電子回路部品468が回転させられる。変更後、
部品保持姿勢検出位置において部品カメラ350,35
2により電子回路部品468が撮像される。
【0107】そして、取得された電子回路部品468の
像と基準となる像とが比較されて保持位置誤差である水
平方向保持位置ずれΔXEn ,ΔYEn(電子回路部品4
68のヘッド回転軸線に対する水平面内における位置誤
差)および回転方向保持位置ずれΔθEnが算出される。
算出後、部品姿勢修正位置において保持ヘッド532が
部品姿勢修正装置によって回転させられ、電子回路部品
468が回転させられて回転方向保持位置ずれΔθEnが
修正される。部品姿勢修正装置の係合部材612が、保
持ヘッド532について設けられた被係合部材546に
係合させられ、保持ヘッド532を回転させるのであ
る。
【0108】プリント配線板12は、XYテーブル48
4により移動させられて被装着位置が、部品装着装置4
56の部品装着位置に対応する位置へ移動させられる
が、プリント配線板保持装置458のX軸方向およびY
軸方向の各移動距離の修正により水平方向保持位置ずれ
ΔXEn ,ΔYEn が修正され、電子回路部品468はプ
リント配線板12の適正な被装着位置に適正な姿勢で装
着される。この際、プリント配線板12の被装着位置の
水平方向位置ずれΔXP ,ΔYP および回転方向位置ず
れΔθP の修正により生じる電子回路部品468の中心
位置のずれも併せて修正される。プリント配線板12が
プリント配線板保持装置458によって保持される毎
に、そのプリント配線板12への電子回路部品468の
装着作業開始に先立って、プリント配線板12に設けら
れた基準マーク508が基準マークカメラ510によっ
て撮像される。そして、撮像データに基づいてプリント
配線板12の保持位置誤差が検出されるとともに、その
保持位置誤差に基づいて複数の被装着位置の各々につい
て水平方向位置ずれΔXP ,ΔYP が演算される。
【0109】吸着ノズル560は部品装着位置において
ヘッド昇降装置582により昇降させられ、電子回路部
品468をプリント配線板12に装着する。装着後、保
持ヘッド姿勢復帰位置において保持ヘッド532の回転
位置(回転軸線まわりの位置)が電子回路部品468の
回転方向位置ずれΔθP の修正前および姿勢変更前の位
置に戻される。保持ヘッド532は、部品受取時の回転
位置に戻されるのである。以上で、1回の電子回路部品
装着作業が終了する。
【0110】本電子回路部品装着機18においては、前
述のように16組の保持ヘッド532にそれぞれ、保持
ヘッド532を特定するコードが付されるとともに、6
つのノズル保持部の各々にも、各ノズル保持部を特定す
るコードが付されている。さらに、複数のフィーダ46
6の各々にも各フィーダ466を特定するコードが付さ
れるとともに、それらフィーダ466に保持されている
電子回路部品468の種類が対応付けて記憶されてい
る。したがって、第一電子回路部品装着機18において
は、プリント配線板12上に装着された電子回路部品4
68それぞれについて、いずれのフィーダ466から供
給され、供給位置において、いずれの保持ヘッド532
に保持された吸着ノズル560により受取,装着が行な
われたかが互いに関連付けられ、制御装置660により
取得された電子回路部品468の水平方向保持位置ずれ
ΔXEn,ΔYEn および回転方向保持位置ずれΔθEnと
ともに記憶されている。これら情報は、順次、監視装置
28に伝達され、蓄積されて第一電子回路部品装着機1
8の装置状態を推定する際に用いられる。
【0111】次に第一装着検査機20について説明す
る。第一装着検査機20は、第一電子回路部品装着機1
8の下流側に設けられ、第一電子回路部品装着機18に
より電子回路部品468が装着されたプリント配線板1
2が搬入されれば、それの電子回路部品装着結果を検査
する。第一装着検査機20は、プリント配線板12を検
査位置において固定的に保持するストッパ部材(図示省
略)を有し、プリント配線板12の表面に装着された電
子回路部品468を撮像する2次元撮像装置と、その2
次元撮像装置を水平方向に移動可能に保持する移動装置
とが設けられている。
【0112】ここで、第一および第二装着検査機20,
24は、互いに共通の構成であり、しかも構成の大部分
について、以下に説明する第二電子回路部品装着機22
と共通しており、作動も共通する部分が多いので、先に
第二電子回路部品装着機22について図面に基づいて説
明し、共通の符号を用いることにより2つの装着検査機
20,24の説明を簡略して行う。
【0113】第二電子回路部品装着機22について説明
する。上記第一電子回路部品装着機18において保持ヘ
ッド532は、間欠回転盤530によって垂直軸線まわ
りに旋回可能に保持されていたが、第二電子回路部品装
着機22においては、電子回路部品468を吸着・保持
する保持ヘッドは、XY移動装置により、プリント配線
板12の表面に平行な平面内において互いに直交するX
軸とY軸とに平行なX軸方向およびY軸方向に移動させ
られる。本電子回路部品装着機22を図23ないし図2
7に基づいて説明する。第二電子回路部品装着機22は
主に、大型・異形の電子回路部品468をプリント配線
板12に装着する。この種の電子回路部品装着装置は、
例えば、特許第2824378号公報等において既に知
られており、簡単に説明する。
【0114】図23において700は電子回路部品装着
機22のシステム本体としてのベースである。ベース7
00上には、回路基板の一種であるプリント配線板12
をX軸方向(図23においては左右方向)に搬送する配
線板コンベヤ704,プリント配線板12を保持する基
板保持装置たるプリント配線板保持装置706,プリン
ト配線板12に電子回路部品468(図26参照)を装
着する部品装着装置708および部品装着装置708に
電子回路部品468を供給する部品供給装置710,7
12等が設けられている。
【0115】本実施形態においてプリント配線板12
は、配線板コンベヤ704により水平な姿勢で搬送さ
れ、図示を省略する停止装置によって予め定められた作
業位置において停止させられるとともに、ベース700
の作業位置に対応する部分に設けられたプリント配線板
保持装置706により保持される。本実施形態において
プリント配線板12は、その電子回路部品468が装着
される被装着面が水平な姿勢で支持される。
【0116】部品供給装置710,712は、図23お
よび図24に示すように、XY座標面内においてX軸方
向と直交するY軸方向に互いに隔たって、配線板コンベ
ヤ704の両側に位置を固定して静止して設けられてい
る。図示の例においては、部品供給装置710がフィー
ダ型部品供給装置とされ、部品供給装置712がトレイ
型部品供給装置とされている。
【0117】フィーダ型部品供給装置710は、多数の
フィーダ714がフィーダ支持台716上に、各部品供
給部が一線上、例えばX軸方向に平行な方向に並べて配
列された部品供給テーブル718を有する。各フィーダ
714は、前記フィーダ466と同様に、電子回路部品
468を部品保持テープに保持させ、テープ化電子回路
部品とした状態で供給する。
【0118】トレイ型部品供給装置712は、電子回路
部品468を部品トレイ720(図26参照)に収容し
て供給する。部品トレイ720は、上下方向に配設され
た多数の部品トレイ収容箱722内にそれぞれ1枚ずつ
支持されている。これら部品トレイ収容箱722はそれ
ぞれ図示しない支持部材により支持され、コラム724
内に設けられた昇降装置により順次部品供給位置へ上昇
させられるのであるが、部品供給位置の上方には後述す
る保持ヘッド730が電子回路部品468を取り出すた
めのスペースを確保することが必要である。そのため、
電子回路部品468を供給し終わった部品トレイ収容箱
722は、次の部品トレイ収容箱722が部品供給位置
へ上昇させられるのと同時に、上記スペース分上昇させ
られ、上方の退避領域へ退避させられる。このように上
方にスペースが形成された部品トレイ収容箱722内の
部品トレイ720から部品装着装置708の保持ヘッド
730が1個ずつ電子回路部品468を取り出す。この
トレイ型部品供給装置712は、特公平2−57719
号公報に記載の部品供給装置と同じであり、説明は省略
する。
【0119】部品装着装置708は、図26に示す保持
ヘッド730が互いに直交するX軸方向およびY軸方向
の成分を有する方向に直線移動して電子回路部品468
を搬送し、プリント配線板12の表面ないし上面である
被装着面に装着するものとされている。そのため、図2
3に示すように、ベース700の配線板コンベヤ704
のY軸方向における両側にはそれぞれボールねじ732
がX軸方向に平行に設けられるとともに、X軸スライド
734に設けられた2個のナット736(図25に1個
のみ図示されている)の各々に螺合されており、これら
ボールねじ732がそれぞれ、X軸スライド駆動用モー
タ737によって回転させられることにより、X軸スラ
イド734がX軸に平行な方向の任意の位置へ移動させ
られる。
【0120】X軸スライド734は、図23に示すよう
に、フィーダ型部品供給装置710から配線板コンベヤ
704を越えてトレイ型部品供給装置712にわたる長
さを有する。なお、ベース700上には、2つのボール
ねじ732の下側にそれぞれ案内部材たるガイドレール
738(図25参照)が設けられており、X軸スライド
734は被案部材たるガイドブロック740においてガ
イドレール738に摺動可能に嵌合され、移動が案内さ
れる。以上、ナット736,ボールねじ732およびX
軸スライド駆動用モータ737等がX軸スライド移動装
置742を構成している。
【0121】X軸スライド734上には、ボールねじ7
50(図25参照)がY軸方向に平行に設けられるとと
もに、Y軸スライド752がナット754において螺合
されている。このボールねじ750がY軸スライド駆動
用モータ756(図23参照)によりギヤ758,76
0を介して回転させられることにより、Y軸スライド7
52は案内部材たる一対のガイドレール762に案内さ
れてY軸方向に平行な任意の位置に移動させられる。以
上、ナット754,ボールねじ750およびY軸スライ
ド駆動用モータ756等がY軸スライド移動装置764
を構成し、前記X軸スライド734,X軸スライド移動
装置742およびY軸スライド752と共に相対移動装
置としてのXY移動装置766を構成しており、保持ヘ
ッド730は、XY移動装置766により、水平面内の
任意の位置へ移動させられる。
【0122】Y軸スライド752に設けられた支持部7
68には、図25および図26に示すように、保持ヘッ
ド730,保持ヘッド730を昇降させるヘッド軸方向
移動装置たるヘッド昇降装置770,保持ヘッド730
をその軸線まわりに回転させるヘッド回転装置772が
設けられており、これら保持ヘッド730,ヘッド昇降
装置770,ヘッド回転装置772等が部品装着ユニッ
ト774を構成している。本実施形態では、部品装着ユ
ニット774は1組設けられているのであるが、複数組
設けてもよい。例えば、Y軸スライド752に複数の部
品装着ユニット774をY軸方向に平行に1列に並べて
設けることができる。
【0123】本実施形態の部品装着ユニット774は、
特許第3093339号公報に記載の部品装着ユニット
と同様に構成されており、簡単に説明する。支持部76
8には、軸780がZ軸方向に平行な方向に移動可能か
つ軸線まわりに回転可能に設けられ、その下端部に設け
られたホルダ782によって吸着ノズル784が着脱可
能に保持される。本実施形態においては、軸780およ
びホルダ782が保持ヘッド730を構成している。
【0124】ヘッド昇降装置770は、昇降用モータ7
86を駆動源とし、昇降用モータ786の回転がギヤ7
88,790を含む回転伝達装置によりナット792に
伝達され、ナット792が回転させられることにより、
ナット792に螺合された軸780が昇降させられ、保
持ヘッド730が昇降させられる。ヘッド昇降装置77
0が接近・離間装置を構成している。ヘッド回転装置7
72は、回転用モータ794(図27参照)を駆動源と
し、その回転がギヤ796を含む回転伝達装置により軸
780に伝達され、軸780が軸線まわりに回転させら
れて、保持ヘッド730が垂直な回転軸線まわりに回転
させられる。
【0125】吸着ノズル784は電子回路部品468を
負圧により吸着し、プリント配線板12に装着する。そ
のため、吸着ノズル784は、図示を省略する負圧源,
正圧源および大気に接続されており、電磁方向切換弁装
置(図示省略)の切換えにより、吸着管796が負圧
源,正圧源および大気に択一的に連通させられる。吸着
管796は下向きの吸着面798を備え、電子回路部品
468を吸着する。
【0126】Y軸スライド752にはまた、プリント配
線板12に設けられた複数の基準マーク508を撮像す
る撮像装置たる基準マークカメラ800(図23,図2
6参照)が移動不能に設けられている。基準マークカメ
ラ800は、本実施形態においては、CCDカメラによ
り構成されるとともに、面撮像装置とされている。基準
マークカメラ800に対応して照明装置802が配設さ
れており、基準マーク508およびその周辺を照明す
る。
【0127】X軸スライド734には、ちょうどX軸ス
ライド734を移動させる2つのボールねじ732にそ
れぞれ対応する位置であって、フィーダ型部品供給装置
710とプリント配線板12との間およびトレイ型部品
供給装置712とプリント配線板12との間の位置にそ
れぞれ、撮像装置810が移動不能に取り付けられてい
る。これら撮像装置810の構成は同じであり、一方の
撮像装置810を代表的に説明する。
【0128】撮像装置810は、図25に示すように、
電子回路部品468を撮像する部品カメラ812および
導光装置814を備え、導光装置814は、反射装置と
しての反射鏡816,818を有している。反射鏡81
6,818は、図示しないブラケットによりX軸スライ
ド734の下部に固定されており、一方の反射鏡816
は、保持ヘッド730のY軸方向の移動経路の真下にお
いて、吸着ノズル784の中心線を含む垂直面に対して
約45度傾斜させられ、それのX軸スライド734に近
い側の端部が下方に位置する反射面820を有する。
【0129】それに対して他方の反射鏡818は、X軸
スライド734を挟んだ反対側に反射鏡816の反射面
820と垂直面に対して対称に傾斜し、X軸スライド7
34に近い側の端部が下方に位置する反射面822を有
する。X軸スライド734の保持ヘッド730が設けら
れた側とは反対側であって、前記反射鏡818の反射面
822に対向する位置において、吸着ノズル784に保
持された電子回路部品468を撮像する部品カメラ81
2が保持部材826により下向きに保持されて固定され
ている。
【0130】したがって、保持ヘッド730がXY移動
装置766によって移動させられ、Y軸方向においてボ
ールねじ732に対応する位置であって、反射鏡816
上に位置する位置に至れば、像形成光が反射鏡816,
818により反転されて部品カメラ812に入光させら
れる状態となり、部品カメラ812は電子回路部品46
8を撮像することができる。撮像装置810は、Y軸ス
ライド752がX軸スライド734に対して移動する際
における電子回路部品468の移動軌跡上において、そ
の電子回路部品468の像を撮像可能な位置に配設され
ているのである。本実施形態においては、部品カメラ8
12は、前記基準マークカメラ800と同様に、CCD
カメラとされるとともに、面撮像装置とされている。な
お、反射鏡818を省略し、部品カメラ812を水平な
姿勢で反射鏡816に対向する位置に配設することも可
能である。
【0131】反射鏡816の近傍には、紫外線照射装置
としてのストロボ830が設けられ、吸着ノズル784
の発光板832に向かって紫外線を照射するようにされ
ている。発光板832は紫外線を吸収して可視光線を放
射し、部品カメラ812は電子回路部品468の投影像
を下方から撮像する。本実施形態においては、発光板8
32およびストロボ830が照明装置833を構成して
いる。
【0132】また、上記ストロボ830に比較して吸着
ノズル784に近い位置に可視光線を照射する別のスト
ロボ834が設けられており、電子回路部品468の底
面(プリント配線板12に装着される装着面)からの反
射光により、部品カメラ812は電子回路部品468の
正面像を下方から撮像する。上記撮像装置810,照明
装置833が撮像システムを構成している。
【0133】第二電子回路部品装着機22は、制御手段
として、図27に示す制御装置850を備えている。制
御装置850は、前記制御装置182と同様にコンピュ
ータ348を主体として構成されており、同じ作用を為
す構成要素には同一の符号を付して対応関係を示し、詳
細な説明を省略する。なお、本実施形態においても、駆
動源たるX軸スライド駆動用モータ737等は、サーボ
モータにより構成され、その回転角度がエンコーダ85
2により検出されてコンピュータ348に入力される。
図27には、回転用モータ794に設けられたエンコー
ダ852を代表的に示す。また、RAM344には、図
示は省略するが、メインルーチン,電子回路部品装着プ
ログラム等を始めとする種々のプログラムおよびそれら
プログラムの実行等に必要なデータ等が記憶させられて
いる。
【0134】次に作動を説明する。電子回路部品468
をプリント配線板12に装着する装着作業は、前記特許
第2824378号公報およびまだ未公開であるが、本
出願人に係る特願2000−343641の出願等に記
載されているので簡単に説明する。
【0135】第二電子回路部品装着機22により、プリ
ント配線板12に電子回路部品468を装着する場合に
は、部品装着ユニット774は、X軸スライド734お
よびY軸スライド752の移動によりフィーダ型部品供
給装置710またはトレイ型部品供給装置712の部品
供給位置へ移動させられる。保持ヘッド730が、ヘッ
ド昇降装置770により昇降させられ、吸着ノズル78
4が負圧により電子回路部品468を保持する。この
際、保持ヘッド730は予め設定された部品受取時回転
位置に位置させられる。本実施形態において部品受取時
回転位置は、回転用モータ794の回転角度を検出する
エンコーダ852の値によって規定され、保持ヘッド7
30は、常に部品受取時回転位置において電子回路部品
468を吸着するようにされる。以下、フィーダ型部品
供給装置710のフィーダ714から電子回路部品46
8を受け取る場合を例に取って説明する。
【0136】電子回路部品468を保持した保持ヘッド
730は、フィーダ714の電子回路部品468を供給
する部品供給位置であって、フィーダ714から電子回
路部品468を受け取る部品受取位置から、プリント配
線板12に電子回路部品468を装着する装着位置へ移
動させられるのであるが、その際、X軸スライド734
の部品受取位置と部品装着位置との間の位置に固定され
ている反射鏡816上を通過する。部品供給位置および
部品装着位置がフィーダ型部品供給装置710およびプ
リント配線板12のいずれの位置にあっても、保持ヘッ
ド730が部品供給位置から部品装着位置へ移動するた
めには必ず、X軸スライド734上をY軸方向へ移動し
て、フィーダ型部品供給装置710とプリント配線板1
2との間を通る。したがって、保持ヘッド730は、X
軸スライド734の部品供給位置と部品装着位置との間
に位置する部分に固定されている反射鏡816上を必ず
通り、部品カメラ812により電子回路部品468が撮
像される。保持ヘッド730が反射鏡816上に位置
し、部品カメラ812によって撮像される位置を部品保
持姿勢検出位置ないし撮像位置と称する。
【0137】そして、保持ヘッド730が部品保持姿勢
検出位置に到達すれば、電子回路部品468が撮像され
る。撮像装置810およびストロボ830,834はX
軸スライド734上に設けられているため、保持ヘッド
730は、Y軸方向においてはその移動を停止させられ
るが、X軸方向においては移動させられたままの状態で
電子回路部品468が撮像される。撮像された像のデー
タは制御装置850において保持位置誤差のない正規の
像のデータと比較され、水平方向保持位置ずれΔXEn
,ΔYEn および回転方向保持位置ずれΔθEnが算出さ
れる。
【0138】また、プリント配線板12の水平方向位置
ずれΔXP ,ΔYP はプリント配線板12に設けられた
基準マーク508を予め基準マークカメラ800によっ
て撮像することにより算出されており、部品装着位置へ
移動するまでの間に、これら位置ずれΔXEn ,ΔYE
n,ΔXP ,ΔYP およびΔθEn,ΔθPの修正により生
じる電子回路部品468の中心位置のずれに基づいて保
持ヘッド730の移動距離が修正されるとともに、保持
ヘッド730がヘッド回転装置772により回転させら
れて回転方向保持位置ずれΔθEnが修正され、電子回路
部品468はプリント配線板12の正確な被装着位置に
正しい姿勢で装着される。保持ヘッド730は、誤差の
演算等と並行して、プリント配線板12の被装着位置上
へ移動させられるとともに下降させられ、電子回路部品
468を被装着位置に装着する。以上で1サイクルの装
着作業が終了する。
【0139】本電子回路部品装着機22においても、電
子回路部品468の部品保持姿勢検出位置において撮像
された電子回路部品468の画像データが、電子回路部
品供給装置710,712のコード名等とともに監視装
置28に伝達される。さらに、XY移動装置766の制
御データや、水平方向位置ずれΔXEn ,ΔYEn,ΔXP
,ΔYP および回転方向位置ずれΔθEn,ΔθPのデー
タ等が監視装置28に伝達される。
【0140】次に第一および第二装着検査機20,24
について説明する。前述のように第一および第二装着検
査機20,24は互いに共通の構成とされているので、
以下に第一装着検査機20について代表して説明する。
第一装着検査機20は、前述の第二電子回路部品装着機
22に比較して電子回路部品供給装置710,712が
設けられないことと、保持ヘッド730が設けられない
点において異なるが、他の構成についてはほぼ共通して
いる。以下、共通の要素について共通の符号を用いるこ
とにより、説明を省略する。
【0141】ベース700上にXY移動装置766が設
けられ、それのY軸スライド752に、プリント配線板
12に装着された複数の電子回路部品468を撮像する
撮像装置たる検査用カメラ880(図21参照)が移動
不能に設けられている。検査用カメラ880は、本実施
形態においては、CCDカメラにより構成されるととも
に、面撮像装置とされている。検査用カメラ880に対
応して照明装置802が配設されており、電子回路部品
468およびその周辺を照明する。
【0142】第一装着検査機20は、前述の制御装置1
82と同様に構成された制御装置890を備え、コンピ
ュータ348のROM342にメインルーチンをはじめ
検査プログラム等、種々のプログラムが記憶されてい
る。制御装置890は、コンピュータ348の入出力イ
ンタフェース350において監視装置28に接続されて
おり、検査結果に関連する情報を監視装置28へ伝達す
るようにされている。以下、検査作業について概略的に
説明する。
【0143】まず、第一電子回路部品装着機18からプ
リント配線板12が搬送されれば、プリント配線板12
が電子回路部品468を撮像する撮像位置において、ス
トッパ装置により停止させられる。XY移動装置766
により検査用カメラ880が移動させられて、まず、プ
リント配線板12に設けられた基準マーク508を撮像
する。本装着検査機20においては、検査用カメラ88
0が基準マーク撮像装置を兼ねているのである。基準マ
ーク508を撮像することにより、プリント配線板12
の水平方向位置ずれΔXP,ΔYPを取得したならば、そ
れに基づいて、今回撮像すべき電子回路部品468の真
上に位置する撮像位置へ検査用カメラ880が移動させ
られ、プリント配線板12の各部位とともに電子回路部
品468が撮像される。
【0144】電子回路部品468を撮像することにより
得られた画像データの画像処理作業については、詳細な
説明は省略するが、撮像により得られた電子回路部品4
68の像と、予めROM342に記憶された電子回路部
品468の正規の像とが比較されることにより、電子回
路部品468のプリント配線板12に対する水平方向装
着位置ずれΔXn,ΔYnおよび回転方向装着位置ずれΔ
θnを取得することができる。本実施形態においては、
プリント配線板12が搬入される毎にプリント配線板1
2に設けられた基準マーク508を撮像することによ
り、検査用カメラ880とプリント配線板12との相対
位置が精度よく位置決めされるので、撮像領域内におい
て電子回路部品468の像の位置を予測することが可能
となり、それに基づいて装着位置ずれを検出することが
できる。
【0145】本実施形態においては、プリント配線板1
2に装着された全ての電子回路部品468について順に
撮像し、装着水平位置誤差ΔXn,ΔYnおよび装着回転
誤差Δθnを検査する。電子回路部品468の撮像作業
は、例えば、電子回路部品468の装着された順にした
がって行なわれてもよいし、それ以外の順番で撮像する
ようにしてもよい。なお、全ての電子回路部品468に
ついて撮像作業を行うことは不可欠ではなく、特に精度
を要求される電子回路部品468についてのみ検査する
ようにしてもよい。その場合には、比較的精度が低くて
もかまわない電子回路部品468については、一部ずつ
順に検査することが望ましい。
【0146】監視装置28について説明する。監視装置
28は、図28に示すように、前記制御装置182と同
様に、PU340,ROM342,RAM344および
それらを接続するバス346を有するコンピュータ34
8を主体とするものである。バス346には入出力イン
タフェース350が接続され、その入出力インタフェー
ス350にマスク印刷機14,第一電子回路部品装着機
18および第二電子回路部品装着機22と、印刷状態検
査機16,第一装着検査機20および第二装着検査機2
4とが接続されている。厳密には、それぞれの制御装置
182,660,850,400,890が接続されて
いるのであるが、単純化のために各機械が接続されてい
ると表現する。入出力インタフェース350は、さらに
操作盤900に接続されている。操作盤900は、表示
装置としてのモニタ902を備え、作業者により入力さ
れる入力装置としてのキーボード904と、作業者に警
告を発する警告装置としての報知装置906とを備えて
いる。本実施形態においては、監視装置28は、電子回
路製造システム10の近傍に設けられ、そのシステム1
0を担当している作業者により操作、監視可能とされて
いるが、監視装置28と作業機および検査機とを有線あ
るいは無線の通信手段を介して接続することにより、電
子回路製造システム10から離れた場所に集中管理部を
設け、そこで集中的に管理してもよい。後者の場合に
は、報知装置906等、操作盤900の少なくとも一部
が、電子回路製造システム10の近傍に設けられてもよ
いし、集中管理部に設けられてもよい。
【0147】コンピュータ348のRAM344には、
マスク印刷機14,電子回路部品装着機18,22およ
び各検査機16,20,24から伝達された装置情報お
よび検査結果データが時間経過と共に蓄積される。今回
実行された作業に関連して取得されたそれら情報に基づ
いて、作業機としてのマスク印刷機14,第一電子回路
部品装着機18および第二電子回路部品装着機22それ
ぞれの現況が推定される。この場合、各検査機16,2
0,24によって取得された情報のみならず、各作業機
14,18,22からの装置情報にも基づいて現況が推
定されるため、高い信頼性の推定が可能である。コンピ
ュータ348のRAM344には、さらに、推定された
現況が時間経過とともに蓄積され、それら現況と過去に
取得された各作業機14,18,22の状況とが比較さ
れることにより、各作業機の状況の変化傾向も取得され
る。監視装置28は、上記RAM344に蓄積された各
種データと現在のデータとに基づいて各作業機14,1
8,22の現況を推定し、必要があれば関連する制御デ
ータを補正し、または作業者に報知して処置を促す複数
の監視プログラムが記憶されている。
【0148】各作業機14,18,22には少なくとも
1つの監視対象部が設定され、各作業機から、それら監
視対象部の監視のために必要ないし有用な装置情報が監
視装置28に伝達されるとともに、各検査機16,2
0,24からそれら監視対象部に関連する検査結果の情
報が伝達され、監視プログラムはそれら情報に基づいて
各監視対象部の現在の状態と変化傾向とを取得する。監
視対象部については後で説明する。その現況と変化傾向
とに基づいて、監視対象部の状態が予め定められたしき
い状況を超える時期を推定し、その推定した時期を限界
時期として表示装置に表示させる。しきい状況は、各作
業機における各装置の不可避の作動誤差や各検査機にお
ける検出誤差等により必然的に変動する範囲を超え、か
つ、不良基板が発生するよりも早い段階における状況に
設定されており、そのしきい状況に基づいて限界時期が
推定される。限界時期は、監視対象部の現況と、現在の
変化傾向とに基づいて、現在の変化傾向が維持された場
合にしきい状況を超えると予測される時期として取得さ
れる。
【0149】限界時期は、各回の現況が推定される毎に
更新されるので、前回推定された限界時期に対して増加
することも減少することもあり得る。ここで、ある監視
対象部について限界時期に到達すれば、監視装置28に
より、その監視対象部について処置が必要になったと判
定され、必要な処置の種類に応じて制御データが自動的
に補正されるか、または作業者に報知されることにより
監視対象部に対する処置が行われる。作業者により処置
が実行される際には、その監視対象部を備える作業機を
停止させて作業者による処置が行なわれることが待たれ
る。本実施形態においては、モニタ902に情報を表示
することにより作業者に監視対象部の状況等が報知され
るとともに、作業者による処置が必要な場合等に報知装
置906により作業者の注意が喚起される。本実施形態
においては、処置が実行された回数も監視装置28によ
り監視されており、通常は自動で処置が行われる部分に
ついても、同じ監視対象部について処置の頻度が増大す
れば、作業者に報知されて検査,処置が行われるように
される。以下、各作業機について具体的に説明する。
【0150】まず、マスク印刷機14の監視作業につい
て説明する。マスク印刷機14には、接触荷重調節用エ
アシリンダ138,印刷ヘッド移動装置132,押出用
エアシリンダ172,押圧装置付位置調節装置80等が
監視対象部として設定されており、それら監視対象部の
監視対象部情報(これらはマスク印刷機14の装置情報
の一種である)たる印刷ヘッド134の接触荷重,移動
速度,印刷剤の押出圧力およびマスク版36の位置決め
位置等の制御データあるいはそれらの検出結果が、マス
ク印刷機14の制御装置182から監視装置28へ伝達
されるとともに、印刷状態検査機16から印刷剤たるク
リーム半田384の水平方向位置,体積,欠けの有無,
ブリッジの有無等、作業結果たる印刷結果に関連する情
報が伝達される。さらに、マスク印刷機14においては
印刷作業の実行回数が計数されており、それらのデータ
に基づいて、マスク印刷機14の上記各制御データ,検
出結果の適否およびマスク洗浄の要否,印刷ヘッド13
4の状態等が推定される。以下、印刷状態検査機16に
より検出される各検査対象毎に、その検査結果に基づい
て推定される監視対象部の状態について具体的に説明す
る。
【0151】まずクリーム半田384の水平方向位置の
検査結果について説明する。本マスク印刷機14におい
ては、プリント配線板12およびマスク64に設けられ
た基準マークをそれぞれ基準マーク撮像装置44,46
により撮像して、それらプリント配線板12およびマス
ク64の相対位置を位置決めするので、クリーム半田3
84のプリント配線板12に対する位置ずれが生じる可
能性は低い。しかし、例えば、配線板用基準マーク撮像
装置44とマスク用基準マーク撮像装置46とのX軸ス
ライド300に対する取り付け位置のずれ等により、両
撮像装置44,46の相対位置に誤差が生ずれば、プリ
ント配線板12とマスク64との相対位置決めが正しく
行われたはずであるのに、クリーム半田384の水平方
向位置に誤差が生じることとなる。そこで、監視装置2
8には、両撮像装置44,46による基準マークの撮像
結果、あるいは押圧装置付位置調節装置80による位置
調節データと、印刷状態検査機16によるクリーム半田
384のプリント配線板12に対する位置ずれの検出結
果との両方が伝達され、監視装置28は、クリーム半田
384の印刷位置ずれを監視するのみならず、両撮像装
置44,46の相対位置ずれも監視する。
【0152】次に、クリーム半田384の体積、すなわ
ち塗布量の過不足検出作業について説明する。本実施形
態において、プリント配線板12上における全ての印刷
スポットのクリーム半田384の実際の塗布量たる実塗
布量が取得され、各印刷スポットについて予め設定され
た理想的な値である設定塗布量と比較されるとともに、
全ての印刷スポットの塗布量の平均値が取得される。平
均値は、本実施形態においては、各印刷スポットにおけ
る設定塗布量に対する実塗布量の割合の平均値として取
得される。実塗布量それぞれの過不足傾向と、平均値の
過不足傾向とが取得されるとともに、同じ種類のプリン
ト配線板12について、同じマスク64によりマスク印
刷を行う場合には、2回目以降に印刷されたプリント配
線板12について、それの直前または設定回数前に印刷
されたプリント配線板12の印刷結果との比較が行なわ
れ、先の印刷結果に対する変化量に基づいて、クリーム
半田384の実塗布量および平均値が増加傾向にあるか
減少傾向にあるかが検出される。さらに、クリーム半田
384の塗布量について、しきい状況としての上限値と
下限値とが各印刷スポットの塗布量と平均値とのそれぞ
れについて設定されており、それら上限値または下限値
に対する実塗布量および平均値の差と変化傾向とに基づ
いて限界時期が推定される。しきい状況は、前述のよう
に、不良品が生産されるよりも早い段階における状況に
設定されているので、上記限界時期を越えた場合に、関
連する監視対象部の制御データを補正することにより、
不良品の発生を回避することができる。
【0153】本実施形態においては、印刷スポットそれ
ぞれの実塗布量と塗布量の平均値との両方を監視するこ
とにより、クリーム半田384の過不足の原因を推定
し、原因の種類によって異なる対応をすることができ
る。具体的には、例えば、クリーム半田384の塗布量
が全体的に過剰または不足であると判定されれば、印刷
ヘッド134の接触荷重,移動速度および押出圧力の少
なくとも1つが不適当であるか、あるいはクリーム半田
のかたさ等の特性が不適当であると推定され、クリーム
半田384の塗布量が部分的に過剰であるかまたは不足
していると判定されれば、クリーム半田384のかたさ
等特性と押出圧力のバランスが悪いことや、吐出口形成
部材162に異常が生じたことが推定される。さらに具
体的に説明する。
【0154】クリーム半田384の塗布量が1つのプリ
ント配線板12について全体的に過剰傾向にあるなら
ば、印刷ヘッド134の接触荷重が不足しているため
に、吐出口形成部材162によるマスク64からクリー
ム半田384の掻き取りが不足していることと、印刷ヘ
ッド134の移動速度が速すぎるためにクリーム半田3
84を良好に掻き取ることができないこととの少なくと
も一方か、あるいはクリーム半田がかた過ぎることに起
因すると推定される。したがって、クリーム半田384
の量が上限値を超えたならば、まず、制御データが、接
触荷重を増加させるかまたは移動速度を減速させるよう
に補正されることにより、クリーム半田384の量を低
減させて適正値に近づけられる。なお、接触荷重を増加
させれば、印刷ヘッド134の長手方向に平行なX軸方
向の長さたる幅が大きい透孔65については塗布量が顕
著に減少するが、幅の小さい透孔65についてはそれほ
ど効果が期待できない。それに対して、印刷ヘッド13
4の移動速度を減少させれば、透孔65の幅の大きさに
かかわらず余分なクリーム半田384を良好に掻き取る
ことができるので、本実施形態においては、クリーム半
田384の塗布量が全体的に過剰傾向にあるならば、原
則として、印刷ヘッド134の移動速度を低減させ、そ
れでも不十分である場合には、接触荷重を増加させるよ
うに制御データを補正して、クリーム半田384の塗布
量を減少させ、設定塗布量に近づけるようにされる。そ
して、マスク印刷機14から供給されたデータが表す印
刷ヘッド134の移動速度の減少量あるいは接触荷重の
増加量の割りに効果が小さい場合や、印刷ヘッド134
の接触荷重や移動速度が通常の制御範囲を超えるに到っ
た場合には、クリーム半田384がかた過ぎると推定さ
れ、モニタ902および報知装置906により作業者に
クリーム半田384の特性を調べるべき旨の報知が行わ
れるとともに、監視装置28からの停止指令によりマス
ク印刷機14が自動停止させられる。
【0155】それに対して、クリーム半田384の塗布
量が全体的に不足傾向にあるならば、印刷ヘッド134
の接触荷重が過剰であるために、吐出口形成部材162
のマスク64からクリーム半田384を掻き取る量が過
剰であることと、接触荷重に対して印刷ヘッド134の
移動速度が遅いために吐出口形成部材162がマスク6
4の透孔65内に一部食い込んでクリーム半田384を
余分に掻き取ることとの少なくとも一方か、あるいはク
リーム半田がやわらか過ぎることに起因すると考えられ
る。そこで、本実施形態においては、クリーム半田38
4の量が下限値を超える限界時期が推定され、その限界
時期を越えたならば、まず、印刷ヘッド134の移動速
度の増加あるいは接触荷重の減少により、クリーム半田
384を過剰に掻き取ることを回避するように、制御デ
ータが補正され、クリーム半田384の塗布量を増加さ
せて設定塗布量に近づけるようにされる。そして、マス
ク印刷機14から供給されたデータが表す印刷ヘッド1
34の移動速度の増加量あるいは接触荷重の減少量の割
りに効果が小さい場合や、印刷ヘッド134の接触荷重
や移動速度が通常の制御範囲を超えるに到った場合に
は、クリーム半田384がかた過ぎると推定され、モニ
タ902および報知装置906により作業者にクリーム
半田384の特性を調べるべき旨の報知が行われるとと
もに、監視装置28からの停止指令によりマスク印刷機
14が自動停止させられる。
【0156】さらに、本実施形態においては、1つのプ
リント配線板12について全ての印刷スポットにおける
クリーム半田384の塗布量が検出されるので、クリー
ム半田384の塗布量が過不足傾向を示す場合に、その
傾向が一部の印刷スポットについてのものであるか、あ
るいは1つのプリント配線板12について全体的なもの
であるかを検査することができる。ここで、クリーム半
田384の塗布量が一部の印刷スポットについて過剰傾
向にあるならば、吐出口形成部材162が部分的に欠け
ていることに起因すると推定できる。特に過剰である部
分が、印刷ヘッド134の移動方向に沿って連続してい
る場合には、吐出口形成部材162の、その部分に対応
する部位が欠けていることに起因して、部分的にクリー
ム半田384の掻き取り作業が不十分となったと考えら
れる。したがって、このような傾向が検出されれば、マ
スク印刷機14が停止させられる。モニタ902に吐出
口形成部材162の欠けが推定されることが表示される
とともに、報知装置906により作業者に報知されると
ともに、監視装置28からの停止指令によりマスク印刷
機14が自動停止させられる。作業者は、表示等に従っ
てマスク印刷機14の検査を行い、吐出口形成部材16
2の欠けを確認すれば、交換する。
【0157】これに対して、クリーム半田384の塗布
量が部分的に不足傾向にあるならば、クリーム半田38
4の押出圧力の不足に起因すると推定できる。例えば、
時間が経過するとともにクリーム半田384が固くな
り、そのかたさに対して押出圧力が不足するようになれ
ば、まず複数の透孔65のうち幅の狭いものについて塗
布量が不足する。このことを利用して、本実施形態にお
いては、幅の狭い形状の印刷スポットが予め選択されて
おり、監視装置28によりそれら監視スポットについて
クリーム半田384が不足し、それ以外の印刷スポット
についてクリーム半田384が不足していないことが検
出されれば、押出圧力が不足していると判定して、押出
圧力を増大させるように制御データを補正する。そし
て、その制御データの補正にもかかわらず、その補正に
対応する効果が得られない場合には、モニタ902およ
び報知装置906により作業者にクリーム半田384の
特性を調べるべき旨の報知が行われ、監視装置28から
の停止指令によりマスク印刷機14が自動停止させられ
る。
【0158】本監視装置28においては、クリーム半田
384の塗布量の過不足傾向を監視するとともに、しき
い状況を超える頻度や前回対処が施されてから今回補正
することが必要であると判断されるまでの経過時間等も
監視される。しきい状況を超える時間間隔(作業間隔)
が設定時間間隔より小さくなった場合には、モニタ90
2および報知装置906により作業者にその旨が報知さ
れるとともに、監視装置28によりマスク印刷機14が
自動停止させられるのであり、作業者はモニタ902の
表示に従ってマスク印刷機14の点検作業を行う。以
下、図29に示すフローチャートに基づいてさらに詳細
に説明する。ただし、説明の単純化のために、印刷ヘッ
ド134の接触荷重の制御をはじめ、一部の制御につい
ては省略する。
【0159】本プログラムは、組み立てラインの稼働中
は繰り返し実行される。まず、ステップS1(以下、単
にS1と称する。他のステップについても同じ)におい
て、全ての印刷スポットについて印刷状態検査機16に
おいて検出された塗布量が取得され、それら塗布量の平
均値と各印刷スポットの設定値に対する塗布量の割合が
最大のものと最小のものとが取得される。S2におい
て、それら塗布量の平均値と、今回最大および最小値と
して取得された印刷スポットについて前回または設定回
数前の検査時に検出された値に対する今回の変化量が算
出される。S3において、平均値と各印刷スポットにお
ける塗布量とについて予め設定されたしきい状況がそれ
ぞれ呼び出され、S4においてそのしきい状況に到達す
ることが予測される限界時期が算出される。限界時期
は、現時点からしきい状況に到達するまでの時間で表さ
れ、平均値および最大,最小値のそれぞれについて限界
時期が算出されるが、それらのうち最も短い時期が今回
のマスク印刷作業における限界時期として取得され、モ
ニタ902に表示される。
【0160】次に、S5において限界時期を超えている
か否かが判定される。限界時期が0より大きいならば、
まだ限界時期に到達していないので判定がNOとなり、
本プログラムの1回の実行が終了する。それに対して、
限界時期が0以下であるならば、既に限界時期に到達し
ているとしてS5の判定がYESとなり、S6に進ん
で、塗布量の過不足傾向が全体的なものであるか、一部
の印刷スポットに偏ったものであるかが判定される。具
体的には、S4およびS5において選択され0以下であ
るとされた限界時期が、クリーム半田384の塗布量の
平均値に基づいて取得されたものであれば、塗布量の過
不足傾向が全体的なものであるとしてS6の判定がYE
Sとなる。S7に進んで、塗布量が過剰であるか不足し
ているかが判定され、塗布量が過剰であるならば、S7
の判定がYESとなり、S8に進んで印刷ヘッド134
の移動速度が低減させられる。それに対して塗布量が全
体的に不足しているならば、S7の判定がNOとなり、
S9に進んで印刷ヘッド134の移動速度が増大させら
れる。
【0161】いずれの場合であっても、S10に進んで
前回に移動速度の制御データを補正してからの時間間隔
である補正間隔tvが予め設定された設定時間Tv以下
であるか否かが判定される。補正間隔tvが設定時間T
v以下であるならば、S10の判定がYESとなりS1
1に進んでその旨が作業者に報知され、マスク印刷機1
4が自動停止させられる。それに対して、補正間隔tv
が設定時間Tvより大きいならば、判定はNOとなり、
S10aに進んで、前回の補正によって設定効果以上の
効果があったか否かが判定され、設定効果以上の効果が
なければ、S11でその旨が報知されるとともに、マス
ク印刷機14が自動停止させられる。設定効果以上の効
果があった場合には、S10bに進んで、印刷ヘッド1
34の移動速度が制御限界に達したか否かが判定され、
制御限界に達していれば、S11でその旨が報知される
とともに、マスク印刷機14が自動停止させられるが、
達していなければ、本プログラムの1回の実行が終了す
る。
【0162】上記S10aで行われる判定について説明
する。マスク印刷機14においては、印刷状態検査機1
6からの補正指令に応じてスキージの速度等が自動で増
減させられるのであるが、その際の増減量が作業者によ
り設定可能とされている。また、印刷状態検査機16に
おいては、前回限界時期と判断された際の塗布量と、そ
の判断に応じて補正が行われた後、最初に取得された塗
布量とが記憶されるようになっており、S10aにおい
ては、まず、補正前の塗布量から補正後の塗布量への変
化量である前回補正後変化量が取得される。続いて、マ
スク印刷機14から、作業者により設定されている1回
の補正分のスキージ速度等の増減量が取得される。そし
て、その1回の補正分のスキージ速度等の増減量に対し
て通常生じる変化量である補正後予測変化量が算出され
るとともに、その補正後予測変化量に予め定められた1
より小さく0より大きい係数が掛けられて、前記設定効
果量としての下限しきい変化量が算出される。例えば、
補正後予測変化量の50%の値が下限しきい変化量とさ
れるのである。そして、上記前回補正後変化量が下限し
きい変化量に満たなければ、補正により設定効果以上の
効果がなかったと判定される。
【0163】それに対して、限界時期を超えたことが塗
布量の最大値または最小値に基づいて判定された場合に
は、塗布量の過不足傾向が一部の印刷スポットについて
偏ったものであると推定され、S6の判定がNOとな
る。符号Aで行き先を示すように、図30に示されるS
12に進んで、その一部の印刷スポットについて塗布量
が過剰であるか否かが判定される。塗布量が過剰である
ならば、S12の判定がYESとなり、S13およびS
14に進んでマスク印刷機14が自動停止させられると
ともに、作業者に報知されスキージが欠けている可能性
が示唆される。これに対して一部の印刷スポットについ
て塗布量が不足しているならば、S12の判定がNOと
なり、S15に進んで最小値が取得された印刷スポット
が幅の細いものであるか否かが問われる。プリント配線
板12に印刷する印刷スポットについて、形状が幅の細
いものがある場合には、予めその印刷スポットが特に注
意すべき監視スポットとして選択されており、今回最小
値が取得された印刷スポットがその監視スポットに該当
するか否かが問われる。監視スポットの少なくとも1つ
について塗布量が不足しているならば、S15の判定が
YESとなり、S16に進んでクリーム半田384の押
出圧力を増すように、制御データが補正される。さらに
S17およびS18に進んで、S10およびS11と同
様に押出圧力の制御データを補正した補正間隔tpが設
定時間Tpより長いか否かが問われ、tp≦Tpの場合
は作業者に報知され、マスク印刷機14が自動停止させ
られる。これに対して、今回クリーム半田384の塗布
量が不足している印刷スポットが監視スポットでないな
らば、S19に進んで作業者に報知され、マスク印刷機
14が自動停止させられる。以上で本プログラムの1回
の実行が終了する。なお、監視スポットは、1つ以上複
数箇所選択されてもよいし、選択されなくてもよい。印
刷スポットのうち幅の細い形状のものがない場合には、
S15ないしS18の実行がスキップされ、S12の判
定がNOとなれば、S19に進んで報知およびマスク印
刷機14の自動停止が実行されるようにしてもよい。
【0164】本プログラムによれば、印刷結果を検出し
て自動的にマスク印刷機14の制御データを補正するこ
とにより、作業者の手を煩わせることなく不良品の発生
を低減させ、使い勝手を一層向上させることができる。
また、継続的に印刷結果およびマスク印刷機14を監視
し、過去のデータを蓄積して利用することにより、推定
される現況の信頼性を向上させることができる。さら
に、マスク印刷機14から供給される制御データの変更
量と、印刷状態検査機16から供給される印刷結果の変
化量とに基づいて、制御データの変更により所期の効果
が得られないことが判明し、あるいはマスク印刷機14
から供給される制御データに基づいて制御量が制御限界
に達したことが判明した場合には、作業者にクリーム半
田384の特性を調べるべきことを示唆することができ
る。
【0165】次にクリーム半田384の欠けおよびブリ
ッジの検査について説明する。クリーム半田384の欠
けはマスク64の透孔65の目詰まりに起因し、クリー
ム半田384のブリッジはマスク64の裏面の汚れに起
因すると考えられる。本実施形態においては、クリーム
半田384の欠けやブリッジを回避するために、予め設
定された作業間隔たる設定洗浄間隔T0が経過する度に
洗浄作業を行うようにされているが、それにもかかわら
ずクリーム半田384の欠けまたはブリッジが検出され
れば、それを解消するためにマスク64の洗浄作業が実
行される。このとき、前回マスク64が洗浄されてから
の作業間隔t(印刷回数、経過時間等)が取得され、そ
の作業間隔tに基づいて次にマスク64を洗浄すべき設
定洗浄間隔T0が補正される。このことにより、本マス
ク印刷機14において効率よく印刷作業を行うと共に、
印刷不良のプリント配線板12が発生することを一層低
減させることができる。なお、前回マスク64が洗浄さ
れてから、クリーム半田384の欠けやブリッジが検出
されるまでの作業間隔tが予め設定された設定間隔Tよ
りも短い場合には、比較的短い間に欠陥が再発したこと
を作業者に報知するとともに、マスク印刷機14が自動
停止させられるようにされている。なお、設定間隔Tは
設定洗浄間隔T0より短い間隔に設定されている。
【0166】以下、図31に示すフローチャートに基づ
いて説明する。本プログラムは、マスク印刷機14にお
いて印刷作業が行なわれている間は繰り返し実行され
る。まず、S20においてフラグFが0であるか否かが
問われる。フラグFが0であれば、S20の判定がYE
SとなりS21において経過時間tの計時が開始され
る。S22においてフラグFが1とされ、以後S21お
よびS22の実行がスキップされる。次にS23におい
て経過時間tが上記設定洗浄間隔T0を超えたか否かが
判定される。経過時間tが設定洗浄間隔T0以上であれ
ば、S23の判定がYESとなりS24に進んでマスク
64を洗浄すべきことが指示され、S25においてフラ
グFが初期値0に戻されて本プログラムの1回の実行が
終了する。これに対して、経過時間tが設定洗浄間隔T
0より短ければ、S23の判定がNOとなりS26およ
びS27において、印刷状態検査機16により検査され
たプリント配線板12についてクリーム半田384の欠
けまたはブリッジが存在するか否かが判定される。クリ
ーム半田384の欠けとブリッジとの両方が検出されな
ければ、S26およびS27の判定がYESとなり本プ
ログラムの1回の実行が終了する。それに対して、クリ
ーム半田384の欠けとブリッジとの少なくとも一方が
検出されれば、S28に進んで、前回洗浄が行なわれて
からの経過時間tが予め設定された設定間隔Tと比較さ
れる。経過時間tが設定間隔Tより長ければS28の判
定がYESとなりS29においてマスク64を洗浄する
ことが指示され、S30において設定洗浄間隔T0が経
過時間tに基づいて補正される。S25に進んでフラグ
Fが0とされ、本プログラムの1回の実行が終了する。
【0167】それに対して、経過時間tが設定間隔T以
下であれば、S28の判定がNOとなり、S31に進ん
で、前回マスク洗浄作業が行なわれてから比較的短い間
に印刷不良が再発したことが作業者に報知され、マスク
印刷機14が自動停止させられる。この場合には、作業
者によりマスク印刷機14の検査が行なわれる。>>>
【0168】本プログラムによれば、クリーム半田38
4の欠けとブリッジとを検出してマスク洗浄が自動的に
実行されるようにすることができる。また、マスク洗浄
の設定洗浄間隔T0を補正することにより、印刷作業の
能率低下を極力回避しつつ印刷不良の発生を良好に回避
することができる。
【0169】なお、印刷された全部のクリーム半田38
4について上記塗布量,欠けおよびブリッジ等の検査を
行うことは不可欠ではなく、一部のクリーム半田384
について検査を行うようにしてもよい。その場合には、
特に目詰まり等、欠陥の生じやすい部分については毎回
検査を行うようにするとともに、それ以外の部分につい
ては抜取りで順次検査することが望ましい。例えば、フ
ラットパッケージ型電子回路部品のリード線が接合され
る箇所であって、極めて小さいピッチで塗布されたクリ
ーム半田384は全て検査されるが、それ以外の印刷ス
ポットに印刷されたクリーム半田384であって、印刷
不良が多少生じても支障がないクリーム半田384につ
いては、抜取りで検査される。抜取り検査については、
任意の印刷スポットに印刷されたクリーム半田384を
選択してもよいし、例えば、スキージの移動方向に直交
する向きに伸びる領域内に印刷されたものを選択するよ
うにしてもよい。後者の場合には、スキージの吐出口形
成部材162の欠けを検出することが容易となる。
【0170】次に、第一電子回路部品装着機18の現況
推定作業について説明する。監視装置28は、上記第一
電子回路部品装着機18から伝達された監視対象部たる
フィーダ466,保持ヘッド532(または間欠回転盤
530),プリント配線板保持装置458に関する情報
および制御データと、第一装着検査機20により取得さ
れた装着結果たる装着位置ずれおよび各装着位置におけ
る電子回路部品468の有無に関連する情報とに基づい
て、第一電子回路部品装着機18における上記監視対象
部の現在の状況を推定する。さらに、状況の変化傾向を
取得することにより、各監視対象部が予め設定されたし
きい状況を超える限界時期を予測し、限界時期に達すれ
ば、制御データの補正など自動的な処置を行うか、また
はモニタ902,報知装置906等により作業者に装置
の不具合を解消すべきことを示唆されるとともに、監視
装置28からの停止指令により第一電子回路部品装着機
18が自動停止させられる。
【0171】例えば、電子回路部品468の保持位置ま
たは装着位置の水平方向位置ずれが大きくなった場合
に、その位置ずれがフィーダ466,保持ヘッド53
2,プリント配線板保持装置458のいずれの位置ずれ
に起因するものかを推定し、推定された原因を解消する
ように自動的に補正するか、または作業者に報知すると
ともに監視装置28からの停止指令により第一電子回路
部品装着機18が自動停止させられ、作業者のメンテナ
ンスが施されることにより、電子回路部品装着機18の
装着精度が良好に維持される。
【0172】まず、水平方向保持位置ずれΔXEn,ΔY
En(以下、単に保持位置ずれΔXEn,ΔYEnと称する)
が大きくなる場合について説明する。保持位置ずれΔX
En,ΔYEnが大きくなる原因としては、フィーダ466
の部品供給位置がずれることと、保持ヘッド532の部
品受け取り位置における位置決め位置がずれることとの
少なくとも一方が考えられる。ここで、保持ヘッド53
2の部品受け取り位置がずれていることに起因して保持
位置ずれΔXEn,ΔYEnが生じたと仮定すると、その場
合には、一般に電子回路部品468の装着位置ずれΔX
n,ΔYnも比較的大きくなると考えられる。保持ヘッド
532の部品受け取り位置の位置ずれは、保持ヘッド5
32を保持する間欠回転盤530の回転停止位置の位置
ずれに起因して生じるのであり、その場合には、他の回
転停止位置についても位置ずれが生じる可能性が高く、
保持ヘッド532の部品装着位置もずれてしまう。した
がって、保持姿勢検出位置において保持位置ずれΔXE
n,ΔYEnが検出され、それに基づいてプリント配線板
保持装置458の装着位置が補正された上で電子回路部
品468が装着されたにもかかわらず装着位置ずれΔX
n,ΔYnが大きいと判定されたならば、保持ヘッド53
2の回転停止位置がずれていると言える。
【0173】それに対して、大きな保持位置ずれΔXE
n,ΔYEnが検出されているにもかかわらず、電子回路
部品468の装着位置ずれΔXn,ΔYnが十分に小さい
ならば、今回検出された保持位置ずれΔXEn,ΔYEn
は、フィーダ466の部品供給位置ずれに起因するもの
と考えられる。保持位置ずれΔXEn,ΔYEnが、間欠回
転盤530の回転停止位置の位置ずれに起因するもので
ないならば、保持姿勢検出位置において検出された保持
位置ずれΔXEn,ΔYEnに合わせて、プリント配線板保
持装置458の装着位置を補正することにより、装着位
置ずれΔXn,ΔYnを小さくすることができるはずであ
る。したがって、保持位置ずれΔXEn,ΔYEnが大き
く、装着位置ずれΔXn,ΔYnが小さいならば、フィー
ダ466の部品供給位置ずれに起因して保持位置ずれΔ
XEn,ΔYEnが生じていると推定することができる。こ
のように、第一電子回路部品装着機18から供給される
保持位置ずれデータと第一装着検査機20から供給され
る装着位置ずれデータとを組み合わせることにより、保
持位置ずれの原因を推定し、その原因に対応した処置を
行うことができる。以下、図32に示すフローチャート
に基づいて具体的に説明する。
【0174】まず、S41において、第一電子回路部品
装着機18の部品保持姿勢検出位置において検出された
電子回路部品468の吸着ノズル560に対する水平方
向保持位置ずれΔXEn,ΔYEnが取得される。この水平
方向保持位置ずれΔXEn,ΔYEnは、複数の電子回路部
品468、例えば、設定枚数のプリント配線板12に装
着される全電子回路部品468についての平均的な値と
されることが望ましい。次にS42において、前回また
は設定回数前に取得された水平方向保持位置ずれΔXEn
-1,ΔYEn-1が呼び出されて、今回の保持位置ずれΔX
En,ΔYEnとの差が保持位置ずれの変化量として取得さ
れる。
【0175】次にS43において、第一装着検査機20
において検出された、電子回路部品468のプリント配
線板12に対する装着位置ずれΔXn,ΔYnが取得され
る。この装着位置ずれΔXn,ΔYnも、複数の電子回路
部品468、例えば、設定枚数のプリント配線板12に
装着される全電子回路部品468についての平均的な値
とされることが望ましい。本監視装置28においては、
第一電子回路部品装着機18により検出された電子回路
部品468の保持姿勢に関連する情報が、その電子回路
部品468を供給したフィーダ466のフィーダコード
と、吸着した吸着ノズル560のノズルコードと、その
吸着ノズル560を保持して水平方向移動させた保持ヘ
ッド532のヘッドコードと共に記憶されており、その
吸着ノズル560により運ばれた電子回路部品468の
プリント配線板12上における装着位置ずれΔXn,Δ
Ynのデータもそれらデータと関連付けて記憶される。
したがって、水平方向保持位置ずれΔXEn,ΔYEnと装
着位置ずれΔXn,ΔYnとは、同じ電子回路部品468
(複数)についてのものが演算可能である。次に、装着
位置ずれの変化量が取得される。前回または設定回数前
に取得された装着位置ずれΔXn-1,ΔYn-1に対する今
回の装着位置ずれΔXn,ΔYnの差が装着位置ずれの変
化量として取得される(S44)。
【0176】続いてS45において、保持位置ずれのし
きい状況が呼び出される。保持位置ずれのしきい状況
は、吸着ノズル560により電子回路部品468を吸着
する際に、吸着ノズル560の吸着面572が電子回路
部品468の被吸着面からはみ出さない大きさの位置ず
れに設定されている。次に、S46において、しきい状
況と今回検出された保持位置ずれとの差が取得され、そ
の差と前述の保持位置ずれの変化量とに基づいて、現時
点からしきい状況に達するまでの時間で表される限界時
期が演算される。限界時期は保持位置ずれが検出される
毎に演算され、操作盤900のモニタ902に表示され
る。次にS47において、限界時期が0以下となったか
否か、すなわち、保持位置ずれがしきい状況を超えたか
否かが判断される。演算された限界時期が0より大きい
場合には、S47の判定がNOとなり本プログラムの1
回の実行が終了する。それに対して限界時期が0以下で
あれば、S47の判定がYESとなり、S48に進んで
装着位置ずれが規定値より大きいか否かが判定される。
なお、規定値は、後述する装着位置ずれのしきい状況と
は無関係に設定することもできるが、しきい状況と同じ
か、それ以下の値とすることが望ましい。
【0177】装着位置ずれが規定値より大きいならば、
S48における判定がYESとなり、S49に進む。前
述のように、保持位置ずれと装着位置ずれとの両方が大
きいならば、保持ヘッド532の回転停止位置がずれて
いると推定されるので、その位置ずれに対応するよう
に、フィーダ466の移動の制御データが補正される。
具体的には、保持ヘッド532の位置ずれの向きおよび
大きさに従って、フィーダ466の停止位置を全体的に
移動させる補正が行われる。
【0178】次にS50において、前回保持ヘッド53
2の位置ずれに起因して制御データが補正されてからの
補正間隔tf1が取得され、その間隔が予め定められた
設定間隔Tf1より短いか否かが問われる。前回S49
が実行されてから、今回S49が実行されるまでの補正
間隔tf1が予め定められた設定間隔Tf1より長い場合
には、S50の判定がNOとなり、本プログラムの1回
の実行が終了する。それに対して、補正間隔tf1が設
定間隔Tf1以下である場合には、S50の判定がYE
Sとなり、S51に進んでフィーダの補正間隔tf1
短くなったことがモニタ902および報知装置906に
より作業者に報知されるとともに、監視装置28からの
停止指令により第一電子回路部品装着機18が自動停止
させられる。作業者は、モニタ902の表示に従って、
フィーダ466、特に部品供給テーブル移動装置476
の検査等を行う。以上で本プログラムの1回の実行が終
了する。
【0179】前記S48の判定時に、装着位置ずれが前
記規定値以下であれば、判定がNOとなり、S52に進
んでフィーダ466の位置ずれを解消するように部品供
給テーブル移動装置476の制御データが補正される。
前述のように、保持位置ずれが大きいが装着位置ずれが
十分に小さいならば、フィーダ466の部品供給位置の
位置ずれに起因して保持位置ずれが生じていると推定さ
れる。このフィーダ466の位置ずれは、部品供給テー
ブル移動装置476を構成する各要素の熱膨張等の変形
による可能性が高く、その場合には、ボールねじ470
の支持台駆動用モータ472に近い部分と遠い部分とで
位置ずれ量が異なる傾向となる。このような位置ずれを
解消するために、前述のS49における補正とは異な
り、位置ずれの大きい部分のみ補正される。位置ずれの
十分に小さい部位には影響が出ないように、部品供給テ
ーブル移動装置476の制御データが補正されるのであ
る。
【0180】さらにS53およびS54に進んで、前回
S52が実行されてから今回S52が実行されるまでの
補正間隔tf2が、予め設定された設定間隔Tf2以下で
あるか否かが判定され、設定間隔Tf2以下であれば報
知装置906により作業者に報知されるとともに、監視
装置28からの停止指令により第一電子回路部品装着機
18が自動停止させられる。以上で本プログラムの1回
の実行が終了する。本プログラムによれば、電子回路部
品468の保持位置ずれがしきい状況を超えた場合に、
それら電子回路部品468の装着位置ずれに関する情報
と組み合わせることにより、保持位置ずれの原因を推定
し、その原因に応じて部品供給テーブル移動装置476
の制御データを補正することにより保持位置ずれを適正
に解消することができる。
【0181】次に、水平方向装着位置ずれΔXn,ΔYn
(以下、単に装着位置ずれと称する)が大きくなる原因
について考える。装着位置ずれΔXn,ΔYnは主に保持
ヘッド532の回転停止位置ずれか、または、プリント
配線板保持装置458の位置ずれに起因すると考えられ
る。そこで、保持ヘッド532の回転停止位置ずれに起
因して装着位置ずれΔXn,ΔYnが生じたと仮定する
と、その装着位置ずれΔXn,ΔYnは1つのプリント配
線板12上においてほぼ均一の傾向を示すはずである。
前述のように、回転停止位置ずれは、全ての保持ヘッド
532についてほぼ同じ傾向となり、具体的には、プリ
ント配線板12上のいずれの位置であっても、保持ヘッ
ド532の部品装着位置近傍における旋回軌跡に対する
接線にほぼ平行な方向(図14においてX軸方向)に一
定量ずつずれるはずである。それに対して、プリント配
線板保持装置458の位置ずれに起因して装着位置ずれ
ΔXn,ΔYnが生じる場合には、1つのプリント配線板
12上において装着位置ずれΔXn,ΔYnの傾向が異な
るはずである。プリント配線板保持装置458を水平方
向に移動させるXYテーブル484のボールねじ49
0,498等が熱膨張等により変形すれば、それらボー
ルねじ490,498の駆動源たる駆動用モータ48
8,496に接続されている基端部から遠ざかるほど送
り量の誤差が大きくなるので、プリント配線板12上の
上記ボールねじ490,498に沿った方向において、
装着位置ずれΔXn,ΔYnが異なる傾向で生じるのであ
る。
【0182】以上の考察に基づき、本実施形態において
は装着位置ずれΔXn,ΔYnが増大すれば、1つのプリ
ント配線板12について異なる位置に装着された電子回
路部品468の装着位置の位置ずれΔXn,ΔYnが算出
され、互いに比較される。過去の装着位置ずれデータが
監視装置28に蓄積されており、任意の選択位置におけ
る複数の電子回路部品468についての平均的な電子回
路部品装着位置の位置ずれ方向と量とが、それぞれ過去
の同種のデータと比較されることにより、それぞれの位
置における変化傾向が取得される。
【0183】電子回路部品468の装着位置ずれの変化
傾向が取得された結果、一つのプリント配線板12に装
着されたすべての電子回路部品468について装着位置
ずれの傾向が均一である場合には、その装着位置ずれが
保持ヘッド532の位置ずれ、すなわち間欠回転盤53
0の回転停止位置ずれに起因すると推定され、装着位置
ずれの傾向が異なる場合には、プリント配線板保持装置
458の位置ずれに起因すると推定される。このよう
に、装着位置ずれの原因を推定するとともに、上記変化
傾向を取得することにより、位置ずれ量がしきい状況を
超えたならば、上記保持位置ずれにおける場合と同様
に、原因に応じてXYテーブル484の制御データが補
正され、装着位置ずれが解消される。以下、図33に示
すフローチャートに基づいて説明する。
【0184】まず、S60ないしS63において装着位
置ずれΔXn,ΔYnが取得され、それにより求められる
変化量と予め設定されたしきい状況とに基づいて限界時
期が取得される。上記装着位置ずれΔXn,ΔYnは、複
数の電子回路部品468、例えば、設定枚数のプリント
配線板12に装着される全電子回路部品468について
の平均的な値とされることが望ましい。次にS64にお
いて限界時期が0以下となったと判定されれば、S65
に進んでプリント配線板12の複数の電子回路部品装着
位置のうち、互いに隔たったもの同士の装着位置ずれΔ
Xn,ΔYnが互いに比較される。本実施形態において
は、1つのプリント配線板12上に装着された全ての電
子回路部品468について装着位置ずれΔXn,ΔYnが
取得されるが、その中で特に対角線に沿った方向に互い
に最も離れた電子回路部品装着位置同士における複数ず
つの電子回路部品468の平均的な装着位置ずれが比較
される。それら互いに最も離れた位置の装着位置ずれの
差が、予め設定された規定値より大きい場合に、そのプ
リント配線板12について電子回路部品468の装着位
置ずれが異なる傾向で生じていると推定することができ
る。なお、装着位置ずれの傾向を見るのに、別の位置の
組み合わせであってもよく、具体的には、X軸方向とY
軸方向とのそれぞれにおいてできる限り離れた電子回路
部品同士の装着位置ずれを比較すればよい。その場合に
は、X軸方向とY軸方向との少なくとも一方について、
装着位置ずれの差が規定値より大きいならば、装着位置
ずれが異なる傾向で生じていると推定する。
【0185】装着位置ずれの差が規定値より大きい場合
には、S65の判定がYESとなり、S66に進んでX
Yテーブル484の制御データが補正される。前述のよ
うに、1つのプリント配線板12上において場所によっ
て装着位置ずれの傾向が異なる場合には、XYテーブル
484の熱膨張等による変形に起因して装着位置ずれが
生じると推定されるので、装着位置ずれの傾向に従っ
て、装着位置ずれの大きい部位では補正され、装着位置
ずれの十分に小さい部位には影響が出ないように、XY
テーブル484の制御データが補正される。さらにS6
7ないしS68に進んで、前回S66が実行されてから
今回S66が実行されるまでの補正間隔t 1が取得さ
れ、その補正間隔t1が予め設定された設定補正間隔T1
より短ければ作業者に報知され、監視装置28からの停
止指令により第一電子回路部品装着機18が自動停止さ
せられる。以上で本プログラムの1回の実行が終了す
る。
【0186】それに対して、前記装着位置ずれの差が規
定値以下である場合には、S65の判定がNOとなり、
S69に進む。装着位置ずれの傾向がほぼ均一であれ
ば、保持ヘッド532の回転停止位置ずれに起因して装
着位置ずれが生じたと推定されるので、XYテーブル4
84の位置決め位置が、保持ヘッド532の停止位置ず
れに合わせて変更されるように制御データが一斉に補正
される。具体的には、XYテーブル484の各装着位置
に、今回の装着位置ずれを解消する値が加算されて新し
い装着位置として設定される。さらにS70ないしS7
1に進んで、前回S69が実行されてから今回S69が
実行されるまでの補正間隔t2が取得され、その補正間
隔t2が予め設定された設定補正間隔T2より短ければ作
業者に報知されるとともに、監視装置28からの停止指
令により第一電子回路部品装着機18が自動停止させら
れる。以上で本プログラムの1回の実行が終了する。
【0187】なお、上記第一電子回路部品装着機18
は、基準マークカメラ510を備え、プリント配線板1
2の表面に設けられた基準マーク508を撮像してプリ
ント配線板12の水平方向位置を確認して、XYテーブ
ル484による保持位置誤差を補正しつつ電子回路部品
468を装着するので、プリント配線板12のXYテー
ブル484による保持位置誤差に起因して電子回路部品
装着位置の位置ずれが生じる可能性は無視できるほど小
さいと言える。
【0188】さらに、本実施形態においては、プリント
配線板12上の部品の有無を検査して、第一電子回路部
品装着機18の異常を推定する。第一装着検査機20の
画像データに基づいて装着されるべき電子回路部品46
8が装着されていない(以下、「装着部品がない」と言
う)ことが検出されれば、そのプリント配線板12を不
良品であるとして図示しない排除装置により排除し、そ
の電子回路部品468を吸着保持した吸着ノズル560
について異常が生じたと推定する。以下、図34に示す
フローチャートに基づいて具体的に説明する。本プログ
ラムは、電子回路製造システム10が稼働している間
は、繰り返し実行される。
【0189】監視対象部としての各吸着ノズル560に
ついて、本実施形態においては検査装置たる第一装着検
査機20により電子回路部品468の有無が検査される
前に、作業機たる第一電子回路部品装着機18の前記保
持姿勢検出位置において各保持ヘッド532に電子回路
部品468が良好に保持されているか否かが検出され、
監視対象部に関連する情報の一部として監視装置28に
伝達される。
【0190】まず、S80において、予め蓄積された監
視対象部の情報のうち、今回検査すべき吸着ノズル56
0についての情報が呼び出され、保持姿勢検出位置にお
いて電子回路部品468が保持されていたか否かが問わ
れる。保持姿勢検出位置において電子回路部品468が
保持されていない(以下、「保持部品がない」という)
ならば、S80の判定がNOとなり、S81に進んで、
その保持ヘッド530に部品受取り位置において電子回
路部品468を供給したフィーダ466について、電子
回路部品468があるか否かが問われる。
【0191】具体的には、今回保持部品がないことが検
出される直前に、同じフィーダ466から電子回路部品
468を受け取った吸着ノズル560について電子回路
部品保持姿勢の検査結果が呼び出される。その吸着ノズ
ル560についても保持されるべき電子回路部品468
がなければ、フィーダ466に電子回路部品468がな
いことに起因して保持部品がないと推定される。この場
合には、S81の判定がNOとなり、S82に進んで報
知装置902により作業者にフィーダ466の交換を行
うべきことが報知されるとともに、監視装置28からの
停止指令により第一電子回路部品装着機18が自動停止
させられ、本プログラムの1回の実行が終了する。各フ
ィーダ466の電子回路部品468の残量は、制御装置
672または監視装置28により監視されており、残量
が0となる前に部品供給テーブル460,462が部品
供給位置へ退避させられてテープ化電子回路部品がスプ
ライシング等により補給されるはずである。しかし、計
数が誤っていた等何らかの理由により供給すべき電子回
路部品468がなくなることがあり、その場合に比較的
早い時期に作業者に報知されるとともに、監視装置28
からの停止指令により第一電子回路部品装着機18が自
動停止させられる。
【0192】それに対して、前回、吸着ノズル560に
おいて電子回路部品468が保持されていたならば、S
81の判定がYESとなり、S83に進む。この場合に
は、今回保持部品がないことが検出された吸着ノズル5
60が、吸着力の低下等に起因して、電子回路部品46
8の受け取りに失敗したと推定される。吸着ノズル56
0は、ちりやゴミを吸い込むことにより吸着力が低下す
ることがある。本実施形態においては、監視装置28に
より各吸着ノズル560の使用回数Cnが計測されてお
り、各吸着ノズル560の使用回数Cnが予め設定され
た設定清掃間隔Tc(使用回数で設定される)を超えれ
ば、加圧空気の噴出等により自動的に吸着ノズル560
の清掃が行われるようにされている。したがって、吸着
ノズル560がゴミを吸い込むことにより吸引力が大幅
に低下する可能性は低いが、前述のように吸引力が低下
したと推定されれば、S83において、前回清掃が実行
されてからの吸着ノズル560の使用回数にかかわらず
清掃を行うことが指示される。S84において、その吸
着ノズル560について、前回清掃が行なわれてから今
回清掃が行われるまでの清掃間隔、すなわち使用回数C
nが呼び出され、その使用回数Cnが予め設定された下
限値Cminより大きいか否かが問われる。使用回数Cn
が下限値Cminより小さい場合には、S84の判定がN
Oとなり、S85に進んで吸着ノズル560の目詰まり
の頻度が異常に高いとして作業者に報知されるととも
に、監視装置28からの停止指令により第一電子回路部
品装着機18が自動停止させられる。以上で本プログラ
ムの1回の実行が終了するが、この場合には、その吸着
ノズル560が寿命に達したとして、ノズル466の交
換が行なわれることが望ましい。
【0193】それに対して、使用回数Cnが前記下限値
Cminより長いならば、S84の判定がYESとなり、
S86に進んで、今回の使用回数Cnに基づいて前述の
設定清掃間隔Tcが修正され、装着作業が継続される。
以上で本プログラムの1回の実行が終了する。なお、本
実施形態においては、吸着ノズル560の使用を開始し
てからの使用回数が積算されており、その使用回数が予
め定められた値を超えれば、吸着ノズル560が寿命に
達したとして、吸着ノズル560の交換を行うように作
業者に報知されるとともに、監視装置28からの停止指
令により第一電子回路部品装着機18が自動停止させら
れる。
【0194】次に、保持姿勢検出位置において、電子回
路部品468が検出されたにもかかわらず、装着部品が
ない場合について説明する。その場合には、装着される
べき電子回路部品468は部品保持姿勢検出位置から部
品装着位置までの間に脱落したか、または、一旦プリン
ト配線板12に接触させられたにもかかわらずそのまま
吸着ノズル560により持ち去られたと推定することが
できる。上記S80において、保持部品があることが検
出されれば、S80の判定がYESとなりS87に進ん
で、第一装着検査機20により装着部品の有無が検出さ
れた検出結果が呼び出され、装着部品があるか否かが判
定される。装着部品があるならば、S87の判定がYE
Sとなり本プログラムの1回の実行が終了する。それに
対して、装着部品がないことが検出されれば、S87の
判定がNOとなり、S88に進んで監視装置28におい
て、対応する電子回路部品468の保持姿勢のデータが
呼び出される。
【0195】ここで、電子回路部品468が部品保持姿
勢検出位置から部品装着位置まで移動する間に脱落する
場合について考える。本第一電子回路部品装着機18に
おいては、主に小型の電子回路部品468が装着される
ので、電子回路部品468の吸着される部分の最も小さ
い寸法に対して、吸着ノズル560の吸着面572の内
径が半分以上の大きさを有することが稀ではない。その
ため、吸着ノズル560の吸着すべき電子回路部品46
8に対する水平方向位置がずれれば、吸着ノズル560
が部分的に電子回路部品468からはみ出した状態で電
子回路部品468に当接したり、吸着するのに適さない
形状の部分に当接することにより、比較的弱い吸着力で
電子回路部品468を吸着することがある。このような
場合に、電子回路部品468が部品保持姿勢検出位置に
おいて撮像されたにもかかわらず、部品保持姿勢検出位
置から部品装着位置へ移動する間に脱落したと推定する
ことができる。したがって、S89において、部品保持
姿勢検出位置における画像データの解析結果のデータに
基づいて、吸着ノズル560が電子回路部品468を吸
着すべき吸着位置に対して大きくずれた状態で吸着保持
していたか否かが判定され、判定がYESであれば、吸
着力の不足により電子回路部品468が装着前に脱落し
たと推定される。この場合には、S90に進んで、モニ
タ902および報知装置906により電子回路部品46
8が途中で脱落したことが作業者に報知されるととも
に、監視装置28からの停止指令により第一電子回路部
品装着機18が自動停止させられる。以上で本プログラ
ムの1回の実行が終了する。ただし、本実施形態におい
ては、部品保持姿勢の検査により電子回路部品468の
吸着ノズル560に対する位置ずれが検出され、その位
置ずれが予め設定されたしきい状況を超えれば、前述の
ように、その原因が推定されて、位置ずれを解消するよ
うに制御データが補正されるので、上記のように吸着ミ
スにより電子回路部品468が途中で脱落する可能性は
ごく小さい。
【0196】一方、保持姿勢検出位置における画像デー
タに異常がないにもかかわらず装着部品がない場合に
は、S89の判定がYESとなり、S91においてモニ
タ902および報知装置906により、作業者に電子回
路部品468が持ち去られたことが報知されるととも
に、監視装置28からの停止指令により第一電子回路部
品装着機18が自動停止させられる。電子回路部品46
8を持ち去った吸着ノズル560については、負圧が供
給されて電子回路部品468を吸着する状態から,大気
に連通させられて電子回路部品468を解放する状態へ
の切り換えのタイミングがずれていたり、クリーム半田
等により汚れていたりする異常が生じている可能性があ
り、そのことが作業者に報知されるとともに、監視装置
28からの停止指令により第一電子回路部品装着機18
が自動停止させられる。以上で本プログラムの1回の実
行が終了する。
【0197】なお、図34にフローチャートで示す監視
プログラムは、第二電子回路部品装着機22による装着
部品の有無を監視する監視プログラムとしても使用可能
であり、第二電子回路部品装着機22の保持ヘッド73
0に保持された吸着ノズル784の状態監視のために使
用される。
【0198】以上、作業機たる第一電子回路部品装着機
18における監視対象部としてのフィーダ466,保持
ヘッド532,プリント配線板保持装置458それぞれ
の位置ずれを推定する位置ずれ推定作業について説明し
たが、この説明は、プリント配線板12に設けられた基
準マーク508を撮像する基準マークカメラ510の位
置ずれがないことを前提として行った。基準マークカメ
ラ510の位置ずれがあり得る場合には、例えば、特願
2001−172915号に記載されているように、導
光装置を用いて基準マークカメラ510により吸着ノズ
ル560の吸着面572を撮像し、基準マークカメラ5
10の位置ずれを検出,補正することが望ましい。導光
装置および基準マークカメラ510の位置ずれ検出作業
については説明を省略する。
【0199】さらに、吸着ノズル560の曲がりにより
保持位置ずれが生じて吸着力が低下することが考えられ
る。吸着ノズル560の曲がりは、例えば、まだ公開さ
れていないが特願2001−168155号に記載され
ているものと同様の方法により検出可能である。この検
査についても説明を省略する。
【0200】次に第二電子回路部品装着機22の現況推
定作業について説明する。監視装置28は、第二電子回
路部品装着機22から伝達された監視対象部たる保持ヘ
ッド730およびXY移動装置766に関する情報およ
び制御データと、第二装着検査機24により取得された
装着結果たる装着位置ずれおよび装着部品の有無に関連
する情報とに基づいて、第二電子回路部品装着機22に
おける上記監視対象部の現況を推定する。具体的には、
第二電子回路部品装着機22において、保持ヘッド73
0による電子回路部品468の保持位置ずれが検出され
るとともに、第二装着検査機24により電子回路部品4
68の装着位置ずれとプリント配線板12上の装着部品
の有無が検出され、それら検出結果に基づいて第二電子
回路部品装着機22の現況が推定される。
【0201】まず、保持位置および装着位置の位置ずれ
について説明する。第二電子回路部品装着機22につい
ては、上記保持位置ずれと装着位置ずれとが検査される
ことにより、保持ヘッド730が監視される。前述の第
一電子回路部品装着機18は、フィーダ466と保持ヘ
ッド532とプリント配線板保持装置458とのそれぞ
れが移動して、電子回路部品468をプリント配線板1
2に装着するので、保持位置ずれおよび装着位置ずれの
原因となる要素が多様であるのに対して、第二電子回路
部品装着機22は、保持ヘッド730がXY移動装置7
66により移動させられるが、部品供給装置710,7
12とプリント配線板保持装置706とが移動不能であ
るので、保持位置ずれおよび装着位置ずれは保持ヘッド
730の位置ずれ、すなわちXY移動装置766の熱膨
張等による変形に起因すると考えることができる。さら
に、本実施形態においては、プリント配線板保持装置7
06により位置決め保持されたプリント配線板12は、
表面に設けられた基準マーク508が撮像されることに
より保持位置誤差が除去されるので、プリント配線板1
2の位置決め誤差を考えずに済む。
【0202】以下、図35に示すフローチャートに基づ
いて説明する。S100ないしS105において、今回
検査すべき電子回路部品468の保持位置ずれΔXEn,
ΔYEnと装着位置ずれΔXn,ΔYnとが取得され、それ
ぞれの変化量が求められるとともに、しきい状況が呼び
出される。本フローチャートにおいても、保持位置ずれ
ΔXEn,ΔYEnおよび装着位置ずれΔXn,ΔYnは、複
数の電子回路部品468、例えば、設定枚数のプリント
配線板12に装着される全電子回路部品468について
の平均的な値とされることが望ましい。S105に続い
て、S106において保持位置ずれと装着位置ずれとの
両方について限界時期が算出され、両者のうち値の小さ
い方が今回の限界時期としてモニタ902に表示され
る。S107において、取得された限界時期が0以下で
あるか否かが判定され、限界時期が0より大きければ、
S107の判定がNOとなり、本プログラムの1回の実
行が終了する。
【0203】それに対して、取得された限界時期が0以
下であれば、S107の判定がYESとなり、監視対象
部が限界時期を越えたとして、S108においてXY移
動装置766の制御データが補正される。S109ない
しS110において、前述のS67ないしS68におけ
ると同様に、前回制御データが補正されてから今回補正
されるまでの補正間隔t1の長さが問われ、補正間隔t1
が設定間隔T1より短い場合には、モニタ902および
報知装置906により作業者に報知されるとともに、監
視装置28からの停止指令により第二電子回路部品装着
機22が自動停止させられる。本実施形態においては、
保持位置ずれと装着位置ずれとの両方を監視することに
より、保持ヘッド730の位置決め位置のずれを早期に
確実に検出することができ、第二電子回路部品装着機2
2の信頼性の向上を図ることができる。
【0204】次に、第二装着検査機24により装着部品
がないことが検出されれば、そのプリント配線板12が
不良品であるとして、図示を省略する排除装置により排
除されるとともに、第一電子回路部品装着機18および
第一装着検査機20に対すると同様に、第二電子回路部
品装着機22の状態が推定される。この監視は、図34
にフローチャートで示す監視プログラムにより実行され
るので、説明を省略する。
【0205】以上の説明から明らかなように、本実施形
態においては、電子回路製造システム10が「対回路基
板作業システム」を構成し、マスク印刷機14と第一電
子回路部品装着機18と第二電子回路部品装着機22と
のそれぞれが「作業機」を構成し、印刷状態検査機16
と第一および第二装着検査機20,24のそれぞれが
「検査機」を構成し、監視装置28の各監視プログラム
を実行する部分のうち、S5,S10,S10a,S1
0b,S12,S15,S17,S26〜S28,S4
7,S50,S53,S64,S67,S70,S8
0,S81,S84,S87,S89,S107,S1
09等を実行する部分が「処置必要性検出部」を構成し
ている。そのうち特に、作業者による処置の必要性を検
出する作業必要性検出部は、S10,S10a,S10
b,S12,S15,S17,S28,S50,S5
3,S67,S70,S81,S84,S87,S8
9,S109等を実行する部分により構成されている。
【0206】本電子回路製造システム10によれば、各
作業機における監視対象部の情報と、作業結果を検査す
る検査機により取得される情報とに基づいて、監視対象
部の現況を推定し、容易に不良発生の原因究明を行うこ
とができる。各作業機の下流側に検査機を設けることに
より、それぞれの作業機の現況を迅速に推定することが
可能となり、不良が発生した場合に遅滞なく対応するこ
とができる。さらに、過去の情報を蓄積し、参照しつつ
現況を推定することにより、信頼性の向上を図ることが
できる。
【0207】本実施形態においては、監視対象部につい
て、作業者による処置が必要になった場合は、少なくと
もその監視対象部を備える作業機の作動を自動停止させ
るとともに、モニタ902により処置が必要な監視対象
部を作業者に報知するようにされており、このことによ
り、作業者が直ちに必要な処置を開始することができる
のであるが、作業機を停止させることと、報知装置90
6により報知することとの少なくとも一方により作業者
に処置が必要になったことを知らせるようにしてもよ
い。
【0208】さらに、ある監視対象部について、予め設
定された限界時期を越えて作業者による処置が必要にな
った場合に、近い時期に限界時期に到達し、作業者によ
る処置が必要となることが予測されるものがあれば、そ
の監視対象部についても処置が行われるようにしてもよ
い。このようにすれば、作業機を停止させる頻度が低下
して作業能率の向上を図ることができる。
【0209】限界時期は、常に表示されるようにしても
よいが、予め定められた正の値を下回ったとき等、限界
時期に近づいたときに表示されるようにしてもよい。
【0210】本実施形態においては、作業機たるマスク
印刷機14,第一および第二電子回路部品装着機22
と、検査機たる印刷状態検査機16,第一および第二装
着検査機24とが互いに独立して設けられているが、検
査装置は各作業機に一体的に設けられてもよく、その場
合には電子回路製造システム10全体の省スペース化を
図ることができる。作業結果の検査は、一作業または複
数作業が実行される毎に行なわれるようにしてもよい
し、1枚のプリント配線板12について各作業機におけ
る全ての作業が終了してから一斉に行われるようにして
もよい。具体的には、マスク印刷機14において、X軸
スライド300に取り付けられ、プリント配線板12の
基準マークを撮像する基準マークカメラ44にクリーム
半田384を撮像させ、第一および第二電子回路部品装
着機18,22において、基準マークカメラ510,8
00にプリント配線板12に装着された電子回路部品4
68を撮像させるように構成される。
【0211】さらに、印刷状態検査機16の下流側であ
って、第一電子回路部品装着機18の上流側に、印刷剤
たる接着剤をスポット状に塗布する塗布機と、塗布機に
よる塗布結果を検査する塗布状態検査機を設けてもよ
い。塗布機の一例を図36,37に示す。
【0212】図36において、910は接着剤塗布機9
12のベースである。ベース910上には、高粘性流体
塗布装置たる接着剤塗布装置914,塗布対象材であ
り、回路基板の一種であるプリント配線板12を搬送
し、位置決め支持する基材搬送支持装置たるプリント配
線板搬送支持装置918が設けられている。プリント配
線板搬送支持装置918は、X軸方向(図36において
は左右方向)に配設された配線板コンベア920,配線
板コンベア920の途中に設けられたプリント配線板支
持装置(図示省略)および配線板クランプ装置(図示省
略)を有し、プリント配線板12は配線板コンベア92
0により搬送されるとともに、予め設定された塗布位置
に位置決めされ、プリント配線板支持装置により支持さ
れるとともに、配線板クランプ装置によりクランプされ
た状態で塗布剤の一種である高粘性流体たる接着剤が塗
布される。
【0213】接着剤塗布装置914は、塗布ユニット9
30が互いに直交するX軸方向およびY軸方向の成分を
有する方向に直線移動してプリント配線板12の電子回
路部品468が装着される装着面である表面に接着剤を
塗布するものである。そのため、図36に示すように、
ベース910の配線板コンベア920のY軸方向におけ
る両側にはそれぞれ、送りねじたるボールねじ934が
X軸方向に平行に設けられるとともに、X軸スライド9
36に設けられたナット938(図37参照)の各々に
螺合されており、これらボールねじ934がそれぞれ、
X軸スライド駆動用モータ940によって回転させられ
ることにより、X軸スライド936がX軸方向に移動さ
せられる。なお、ベース910上には、図37に示すよ
うに、2つのボールねじ934の下側にそれぞれ案内部
材たるガイドレール942が設けられており、X軸スラ
イド936は被案内部材たるガイドブロック944にお
いてガイドレール942に摺動可能に嵌合され、移動が
案内される。
【0214】X軸スライド936上には、図36および
図37に示すように、送りねじたるボールねじ950が
Y軸方向に平行であって、軸方向に移動不能かつ回転可
能に設けられるとともに、Y軸スライド952がナット
(図示省略)において螺合されている。ボールねじ95
0がY軸スライド駆動用モータ956(図37参照)に
よって回転させられることにより、Y軸スライド952
は案内部材たる一対のガイドレール958に案内されて
Y軸方向に移動させられる。以上、ナット938,ボー
ルねじ934,X軸スライド936およびX軸スライド
駆動用モータ940、およびナット,ボールねじ95
0,Y軸スライド952およびY軸スライド駆動用モー
タ956等がXYロボット960を構成している。本実
施形態においてプリント配線板12は、プリント配線板
支持装置により水平に支持され、表面は水平面であり、
塗布ユニット930はXYロボット960により、プリ
ント配線板12の表面に平行な一平面である水平面内の
任意の位置へ移動させられる。
【0215】Y軸スライド952には、プリント配線板
12に設けられた基準マーク508を撮像する基準マー
ク撮像装置962が垂直方向下向きに保持されている。
基準マーク撮像装置962は、Y軸スライド952に相
対移動不能に設けられ、塗布ユニット930と一体的に
水平方向に移動可能とされている。
【0216】塗布ユニット930は、Y軸スライド95
2上において昇降させられ、プリント配線板12に接
近,離間させられる。そのため、Y軸スライド952に
は、図示しない一対の案内部材たるガイドレールが上下
方向に設けられるとともに、Z軸スライド970が図示
しないガイドブロックにおいて摺動可能に嵌合されてお
り、Z軸スライド駆動装置972により昇降させられ
る。Z軸スライド駆動装置972は、本実施形態におい
ては、流体圧アクチュエータの一種である流体圧シリン
ダたるエアシリンダ974を駆動源とし、そのZ軸スラ
イド970に連結されたピストンロッド976が伸縮さ
せられることにより、Z軸スライド970が昇降させら
れ、Z軸スライド970上に設けられた塗布ユニット9
30がプリント配線板12の表面に直角な方向に移動さ
せられる。本実施形態においてエアシリンダ974は、
ピストンがストロークエンド近傍へ移動した状態におい
てエア室へのエアの供給量を絞る絞り機構を備えてお
り、Z軸スライド970は減速しつつ、衝撃少なく停止
させられる。Z軸スライド970およびZ軸スライド駆
動装置972は、塗布ユニット930と塗布対象材と
を、表面に直角な方向に相対移動させる相対移動装置た
る塗布ユニット昇降装置978を構成している。また、
塗布ユニット昇降装置978は、塗布ユニット930の
構成要素である塗布ノズルを昇降させる塗布ノズル昇降
装置でもある。本実施形態においては、Z軸スライド9
70は接着剤塗布装置914の装置本体を構成し、XY
ロボット960およびZ軸スライド駆動装置972が、
Z軸スライド970とプリント配線板12とを、プリン
ト配線板12の表面である表面に平行方向と直角な方向
に相対移動させる相対移動装置を構成している。なお、
塗布ユニット昇降装置978は、電動モータの一種であ
るサーボモータを駆動源とする装置とし、塗布ユニット
930を、上下方向の任意の位置へ移動させるようにし
てもよい。
【0217】上記塗布ユニット930は、塗布ノズル,
ノズル回転装置,スクリュポンプ,スクリュ回転装置お
よび塗布剤供給装置の一種である高粘性流体供給装置た
る接着剤供給装置等を備えている。これら塗布ノズル等
の構成については、本出願の出願人の未公開である特願
2000−334342号に記載されているものと同じ
であるので図示および詳細な説明を省略する。
【0218】プリント配線板12への接着剤の塗布作業
についても上記特願2000−334342号に記載さ
れているものと同じであるので簡単に説明する。プリン
ト配線板12への接着剤の塗布時には、プリント配線板
12が配線板コンベア920によって搬入され、塗布位
置において停止させられる。そして、配線板支持装置に
よって下方から支持されるとともに、配線板クランプ装
置によりクランプされた状態で塗布ユニット930がX
Yロボット960により移動させられ、プリント配線板
12の接着剤塗布位置に接着剤を塗布する。本実施形態
においては、プリント配線板12の複数の位置に接着剤
が塗布される。
【0219】本接着剤塗布機912においては、監視対
象部の一つである塗布ユニット930については、接着
剤の吐出圧,吐出時間,吐出温度等が監視対象とされて
おり、別の監視対象部であるXYロボット960につい
ては、塗布ユニット930の位置決めが監視対象とされ
ている。接着剤塗布機912の下流側に図示を省略する
塗布状態検査機が配設される。この塗布状態検査機は、
前記印刷状態検査機16と同様に構成され、作業につい
ても同じであるので図示および説明を省略する。
【0220】本態様においても、接着剤塗布機912か
ら監視装置28に上記各監視対象部の情報が伝達される
とともに、塗布状態検査機から検査結果の情報が伝達さ
れ、それら情報に基づいて監視対象部の現況と変化傾向
とが推定される。実際に塗布された接着剤の塗布位置お
よび塗布量と、吐出圧,吐出時間,吐出温度等の現況と
変化傾向とに基づいて、予め設定されたしきい状況を超
える限界時間が算出され、少なくとも1つの監視対象部
について限界時間を超えれば、制御データが自動的に補
正される。
【0221】以上、本発明の2,3の実施形態を詳細に
説明したが、これらは例示に過ぎず、本発明は、前記
〔発明が解決しようとする課題,課題解決手段および効
果〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識
に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電子回路製造システ
ムを概念的に示すブロック図である。
【図2】上記システムにおけるマスク印刷機を示す正面
図である。
【図3】図37のマスク印刷機の要部を抜き出して示す
正面図である。
【図4】上記マスク印刷機を示す平面図である。
【図5】図4の要部を示す平面図である。
【図6】上記マスク印刷機を示す側面図である。
【図7】上記マスク印刷機の印刷ヘッドを抜き出して示
す側面図(一部断面)である。
【図8】上記マスク印刷機の洗浄装置を抜き出して示す
側面図である。
【図9】上記マスク印刷機の別の要部を抜き出して示す
正面図である。
【図10】上記マスク印刷機の制御装置を示すブロック
図である。
【図11】前記システムにおける印刷状態検査機を示す
正面図である。
【図12】上記印刷状態検査機の要部を抜き出して示す
正面図である。
【図13】上記印刷状態検査機の制御部を示すブロック
図である。
【図14】前記システムにおける第一電子回路部品装着
機を示す平面図である。
【図15】上記第一電子回路部品装着機における装着装
置を示す側面図(一部断面)である。
【図16】上記第一電子回路部品装着機の停止位置を説
明するための図である。
【図17】上記第一電子回路部品装着機の装着ヘッド回
転装置を示す側面図(一部断面)である。
【図18】上記装着ヘッドの吸着ノズルを示す側面断面
図である。
【図19】上記装着ヘッドに保持された電子回路部品を
撮像する部品撮像装置を示す側面図(一部断面)であ
る。
【図20】前記第一電子回路部品装着機の制御装置を示
すブロック図である。
【図21】前記システムにおける第一および第二装着検
査機を示す平面図である。
【図22】上記装着検査機の制御装置を示すブロック図
である。
【図23】前記システムにおける第二電子回路部品装着
機を示す平面図である。
【図24】上記第二電子回路部品装着機を示す側面図で
ある。
【図25】上記第二電子回路部品装着機の要部を抜き出
して示す側面図(一部断面)である。
【図26】上記第二電子回路部品装着機を示す正面図で
ある。
【図27】上記第二電子回路部品装着機の制御装置を示
すブロック図である。
【図28】前記システムにおける監視装置を示すブロッ
ク図である。
【図29】前記マスク印刷機を監視する監視プログラム
の一部を示すフローチャートである。
【図30】上記監視プログラムの別の部分を示すフロー
チャートである。
【図31】前記マスク印刷機の別の監視プログラムを示
すフローチャートである。
【図32】前記第一電子回路部品装着機を監視する監視
プログラムを示すフローチャートである。
【図33】前記第一電子回路部品装着機を監視する別の
監視プログラムを示すフローチャートである。
【図34】前記第一電子回路部品装着機を監視するさら
に別の監視プログラムを示すフローチャートである。
【図35】前記第二電子回路部品装着機を監視する監視
プログラムを示すフローチャートである。
【図36】前記システムとは別の態様である電子回路製
造システムに設けられた接着剤塗布機を示す平面図であ
る。
【図37】上記接着剤塗布機を示す側面図(一部断面)
である。
【符号の説明】
10:電子回路製造システム 12:プリント配線
板 14:マスク印刷機 16:印刷状態検査
機 18:第一電子回路部品装着機 20:第
一装着検査機 22:第二電子回路部品装着機
24:第二装着検査機 28:監視装置 8
4:X軸方向用押圧装置付位置調節装置 86:Y軸方向用押圧装置付位置調節装置 88:
X軸方向位置調節装置 90:X軸方向押圧装置
106:Y軸方向位置調節装置 108:Y軸
方向押圧装置 134:印刷ヘッド 136:
印刷ヘッド昇降用エアシリンダ 138:接触荷重
調節用エアシリンダ 144:荷重センサ 1
70:押出プレート 172:押出用エアシリンダ 180:押出圧力センサ 182:制御装置
204:洗浄装置 382:2次元撮像装置 400:制御装置
402:画像処理装置 454:部品供給装置 456:部品装着装置
458:プリント配線板保持装置 466:フィ
ーダ 468:電子回路部品 484:XYテ
ーブル 508:基準マーク 510:基準マ
ークカメラ 530:間欠回転盤 532:保持ヘッド 5
60:吸着ノズル 562:部品装着ユニット 576:方向切換弁
580,582:ヘッド昇降装置 650,6
52:部品カメラ 654:導光装置 656:照明装置 658:撮像装置 66
0:制御装置 730:保持ヘッド 766:
XY移動装置 770:ヘッド昇降装置 772:回転装置 774:部品装着ユニット
800:基準マークカメラ 810:撮像装置
812:部品カメラ 850:制御装置
880:検査用カメラ 890:制御装置 9
00:操作盤 902:モニタ 904:キーボード 90
6:報知装置 912:接着剤塗布機 96
0:XYロボット 970:Z軸スライド

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板に対して予め定められた作業を
    行うとともに、1つ以上の監視対象部に関する対象部情
    報を供給可能な1台以上の作業機と、 その1台以上の作業機により行われた作業の結果を検出
    する1つ以上の検出装置と、 その1つ以上の検出装置の検出結果と前記1台以上の作
    業機から供給される対象部情報とに基づいて、前記1つ
    以上の監視対象部の状態を監視する監視装置とを含む対
    回路基板作業システム。
  2. 【請求項2】 前記監視装置が、前記1つ以上の監視対
    象部の1つ以上が前記予め定められた作業の不良原因と
    なる前に、その1つ以上の監視対象部に対する処置が必
    要になったことを検出する処置必要性検出部を備えた請
    求項1に記載の対回路基板作業システム。
  3. 【請求項3】 前記1つ以上の作業機が、前記回路基板
    に電気部品を装着する電気部品装着機を含み、 前記監視対象部が、前記電気部品を保持して前記回路基
    板に装着する装着ヘッドと、その装着ヘッドと前記回路
    基板を保持する基板保持装置とを相対移動させる相対移
    動装置と、前記電気部品を供給する部品供給装置との少
    なくとも1つを含む請求項1または2に記載の対回路基
    板作業システム。
  4. 【請求項4】 前記監視対象部が前記装着ヘッドを複数
    含み、それら装着ヘッドが各々吸着ノズルにより負圧で
    電子回路部品を吸着して保持するものであり、前記電子
    回路部品装着機が、前記吸着ノズルによる前記電子回路
    部品の保持位置誤差を検出する保持位置誤差検出装置を
    含み、前記結果検出装置が、前記回路基板に装着された
    前記電子回路部品の装着位置誤差を検出する装着位置誤
    差検出装置を含み、前記監視装置が、前記保持位置誤差
    検出装置により検出された保持位置誤差と前記装着位置
    誤差検出装置により検出された装着位置誤差との両方に
    基づいて前記監視対象部の状況を推定する状況推定部を
    含む請求項3に記載の対回路基板作業システム。
  5. 【請求項5】 前記監視対象部が前記装着ヘッドを複数
    含み、それら装着ヘッドが各々吸着ノズルにより負圧で
    電子回路部品を吸着して保持するものであり、前記電子
    回路部品装着機が、前記監視装置に、前記回路基板に装
    着されたかまたは装着されるべくして装着されなかった
    前記電子回路部品の各々が前記複数の吸着ノズルのいず
    れにより装着されたかまたは装着されるべきであったか
    の情報であるノズル情報を供給するノズル情報供給部を
    備え、前記監視装置が、少なくともそのノズル情報に基
    づいて前記複数の吸着ノズルの各々を監視する請求項3
    または4に記載の対回路基板作業システム。
  6. 【請求項6】 前記監視対象部が前記部品供給装置を含
    み、その部品供給装置が、前記電子回路部品をそれぞれ
    1種類ずつ収容し、予め定められた部品供給部から1個
    ずつ順次供給する複数のフィーダを備え、前記電子回路
    部品装着機が、前記監視装置に、前記回路基板に装着さ
    れた前記電子回路部品の各々が前記複数のフィーダのい
    ずれから供給されたかの情報であるフィーダ情報を供給
    するフィーダ情報供給部を備え、前記監視装置が、少な
    くともそのフィーダ情報に基づいて前記複数のフィーダ
    の各々を監視する請求項3ないし5のいずれかに記載の
    対回路基板作業システム。
  7. 【請求項7】 前記監視対象部が前記相対移動装置を含
    み、その相対移動装置が前記装着ヘッドと前記基板保持
    装置との相対位置決めデータを補正する位置決めデータ
    補正部を備え、前記監視装置が、その位置決めデータ補
    正部に前記位置決めデータを補正すべき旨の位置決めデ
    ータ補正指令を発する位置決めデータ補正指令部と、そ
    の位置決めデータ補正指令の発令間隔を監視する補正指
    令発令間隔監視部とを含む請求項3ないし6のいずれか
    に記載の対回路基板作業システム。
  8. 【請求項8】 前記1つ以上の作業機が、前記回路基板
    に前記電気部品を仮止めするための高粘性流体を塗布す
    る高粘性流体塗布機であって、スクリーンに形成された
    複数の貫通穴を経て前記高粘性流体を前記回路基板に印
    刷するスクリーン印刷機を含み、 前記監視対象部が、前記スクリーンと、そのスクリーン
    の表面に平行な方向の位置を調節する位置調節装置と、
    前記スクリーン上を移動して前記高粘性流体を前記複数
    の貫通穴に充填するスキージ装置との少なくとも一つを
    含む請求項1ないし7のいずれかに記載の対回路基板作
    業システム。
  9. 【請求項9】 前記1つ以上の作業機が、前記回路基板
    に前記電気部品を仮止めするための高粘性流体を塗布す
    る高粘性流体塗布機であって、 前記回路基板を位置決めして保持する基板保持装置と、 その基板保持装置に保持された前記回路基板の予め定め
    られた複数の位置に前記高粘性流体をスポット状に塗布
    する塗布ヘッドと、 その塗布ヘッドと前記回路基板保持装置とを相対移動さ
    せる相対移動装置とを含み、前記監視対象部が前記基板
    保持装置、前記塗布ヘッドおよび前記相対移動装置の少
    なくとも一つを含むディスペンサを含む請求項1ないし
    3のいずれかに記載の対回路基板作業システム。
  10. 【請求項10】 前記監視装置が、前記監視対象部の少
    なくとも1つについての前記対象部情報の過去のデータ
    と現在のデータとに基づいてに前記監視対象部に対して
    処置が必要になる時期を予測する要処置時期予測部を含
    む請求項1ないし9のいずれかに記載の対回路基板作業
    システム。
  11. 【請求項11】 前記監視装置が、 前記要処置時期予測部の予測に基づいて前記作業機に対
    して前記1つ以上の監視対象の少なくとも1つに処置指
    令を発する処置指令部と、 その処置指令部により前記少なくとも1つの監視対象の
    同じものに対して相前後して処置指令が発せられた間隔
    である処置指令間隔を監視する処置指令間隔監視部とを
    含む請求項10に記載の対回路基板作業システム。
  12. 【請求項12】 前記監視装置が、 前記1台以上の作業機の少なくとも1台の、前記1つ以
    上の監視対象の少なくとも1つに関連して為されるべき
    処置指令を発する処置指令部と、 その処置指令部の処置指令の実行により得られた効果を
    取得する効果取得部と、 その効果取得部により取得された効果が設定効果より少
    ない場合に、前記処置指令が不適切なものであったと判
    定する判定部とを含むを含む請求項1ないし11のいず
    れかに記載の対回路基板作業システム。
  13. 【請求項13】 前記監視装置が、前記1台以上の作業
    機の少なくとも1台の、前記1つ以上の監視対象の少な
    くとも1つに関連する制御データの補正を指令する補正
    指令部と、 その補正指令部の指令に基づく前記制御データの補正が
    許容限界に達した場合に、前記作業機のオペレータに、
    その作業機の前記制御データに関連する部分をチェック
    すべきことを示唆するチェック示唆部とを含む請求項1
    ないし12のいずれかに記載の対回路基板作業システ
    ム。
  14. 【請求項14】 前記1つ以上の作業機が、前記回路基
    板に前記電気部品を仮止めするための高粘性流体を塗布
    する高粘性流体塗布機を含み、かつ、前記監視装置が、 前記高粘性流体塗布機の前記1つ以上の監視対象の少な
    くとも1つに関連して為されるべき処置指令を発する処
    置指令部と、 その処置指令部の処置指令の実行により得られた効果を
    取得する効果取得部と、 その効果取得部により取得された効果が設定効果より少
    ない場合に、前記高粘性流体塗布機のオペレータに、前
    記高粘性流体の特性をチェックすべきことを示唆する高
    粘性流体チェック示唆部とを含む請求項1ないし11の
    いずれかに記載の対回路基板作業システム。
  15. 【請求項15】 前記1つ以上の作業機が、前記回路基
    板に前記電気部品を仮止めするための高粘性流体を塗布
    する高粘性流体塗布機を含み、かつ、前記監視装置が、 前記高粘性流体塗布機の前記1つ以上の監視対象の少な
    くとも1つに関連する制御データの補正を指令する補正
    指令部と、 その補正指令部の指令に基づく前記制御データの補正が
    許容限界に達した場合に、前記高粘性流体塗布機のオペ
    レータに、前記高粘性流体の特性をチェックすべきこと
    を示唆する高粘性流体チェック示唆部とを含む請求項1
    ないし11,14のいずれかに記載の対回路基板作業シ
    ステム。
  16. 【請求項16】 回路基板に電気部品を装着するととも
    に、1つ以上の監視対象部に関する対象部情報を供給可
    能な1台以上の電気部品装着機と、 その1台以上の電気部品装着機により行われた前記電器
    部品の装着の結果を検出する1つ以上の検出装置と、 その1つ以上の検出装置の検出結果と前記1台以上の電
    気部品装着機から供給される対象部情報とに基づいて、
    前記1つ以上の監視対象部の状態を監視する監視装置と
    を含む対回路基板作業システムを使用して前記回路基板
    に前記電気部品を複数個装着し、電気回路を製造する方
    法であって、 前記検出装置としての検出機を前記電気部品装着機の下
    流側に配設し、その電気部品装着機による1枚の回路基
    板への前記複数の電気部品の装着が完了した後に、その
    回路基板の装着予定位置における予め定められた少なく
    とも1つの電気部品の有無と装着の位置誤差との少なく
    とも一方を検出し、その検出結果と前記対象部情報とに
    基づいて前記電気部品装着機の状態を監視しつつ電気回
    路を製造する電気回路製造方法。
  17. 【請求項17】 回路基板に電気部品を装着するととも
    に、1つ以上の監視対象部に関する対象部情報を供給可
    能な1台以上の電気部品装着機と、 その1台以上の電気部品装着機により行われた前記電器
    部品の装着の結果を検出する1つ以上の検出装置と、 その1つ以上の検出装置の検出結果と前記1台以上の電
    気部品装着機から供給される対象部情報とに基づいて、
    前記1つ以上の監視対象部の状態を監視する監視装置と
    を含む対回路基板作業システムを使用して前記回路基板
    に前記電気部品を複数個装着し、電気回路を製造する方
    法であって、 前記検出装置を前記電気部品装着機に配設し、その電気
    部品装着機による1枚の回路基板への前記複数の電気部
    品の装着の途中に、その回路基板の装着予定位置におけ
    る予め定められた少なくとも一つの電気部品の有無と装
    着の位置誤差との少なくとも一方を検出し、その検出結
    果と前記対象部情報とに基づいて前記電気部品装着機の
    状態を監視しつつ電気回路を製造する電気回路製造方
    法。
JP2002212972A 2001-07-23 2002-07-22 対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法 Pending JP2003110288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002212972A JP2003110288A (ja) 2001-07-23 2002-07-22 対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001220967 2001-07-23
JP2001-220967 2001-07-23
JP2002212972A JP2003110288A (ja) 2001-07-23 2002-07-22 対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003110288A true JP2003110288A (ja) 2003-04-11

Family

ID=26619074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002212972A Pending JP2003110288A (ja) 2001-07-23 2002-07-22 対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003110288A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005012077A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Fuji Mach Mfg Co Ltd 対基板作業機支援装置
JP2007096153A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Hitachi Plant Technologies Ltd はんだペースト印刷システム
JP2007510228A (ja) * 2003-10-30 2007-04-19 ノードソン コーポレーション ホットメルト接着システムの遠隔監視
JP2012099614A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Fuji Mach Mfg Co Ltd 対回路基板作業機群に対する作業者作業の計画作成方法
KR101210676B1 (ko) 2010-01-29 2012-12-10 가부시끼가이샤 히다찌 하이테크 인스트루먼츠 이상 검출 장치를 구비한 부품 실장 장치
JP2013038339A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Fuji Mach Mfg Co Ltd 電子回路部品装着機のバックラッシ過大検出方法および位置決め不良検出方法
JP2013074086A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Fuji Mach Mfg Co Ltd 対基板作業システム
JP2014533924A (ja) * 2011-11-28 2014-12-15 イートン リミテッドEaton Limited 弁アクチュエータ
KR20150061351A (ko) * 2013-11-27 2015-06-04 삼성테크윈 주식회사 Smt 설비 이상 감시 및 예측 시스템 및 그의 동작 방법
WO2016046967A1 (ja) * 2014-09-26 2016-03-31 富士機械製造株式会社 メンテナンス案内システム及びメンテナンス案内方法
JP2017212460A (ja) * 2017-08-02 2017-11-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 部品実装システム、および、部品実装システムの不具合箇所特定方法
KR20180055674A (ko) * 2016-11-17 2018-05-25 한화에어로스페이스 주식회사 전자 부품 실장 시스템 및 전자 부품 실장 방법
JP2018093081A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 ハンファテクウィン株式会社Hanwha Techwin Co.,Ltd. 電子部品実装システム及び電子部品実装方法
CN108573899A (zh) * 2017-03-13 2018-09-25 韩美半导体 半导体制造装置及其控制方法
CN111941272A (zh) * 2019-05-14 2020-11-17 株式会社迪思科 载荷传感器的电压调整方法
WO2021070541A1 (ja) * 2019-10-08 2021-04-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 はんだペースト印刷システムおよびはんだペースト印刷方法
JP7369905B2 (ja) 2019-07-09 2023-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 実装基板製造システムおよび実装基板製造方法
EP2897449B1 (en) * 2012-09-12 2024-01-24 FUJI Corporation Work system for substrate and workbench-quantity-determining program

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005012077A (ja) * 2003-06-20 2005-01-13 Fuji Mach Mfg Co Ltd 対基板作業機支援装置
JP2007510228A (ja) * 2003-10-30 2007-04-19 ノードソン コーポレーション ホットメルト接着システムの遠隔監視
JP2007096153A (ja) * 2005-09-30 2007-04-12 Hitachi Plant Technologies Ltd はんだペースト印刷システム
JP4618085B2 (ja) * 2005-09-30 2011-01-26 株式会社日立プラントテクノロジー はんだペースト印刷システム
KR101210676B1 (ko) 2010-01-29 2012-12-10 가부시끼가이샤 히다찌 하이테크 인스트루먼츠 이상 검출 장치를 구비한 부품 실장 장치
JP2012099614A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Fuji Mach Mfg Co Ltd 対回路基板作業機群に対する作業者作業の計画作成方法
JP2013038339A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Fuji Mach Mfg Co Ltd 電子回路部品装着機のバックラッシ過大検出方法および位置決め不良検出方法
JP2013074086A (ja) * 2011-09-28 2013-04-22 Fuji Mach Mfg Co Ltd 対基板作業システム
JP2014533924A (ja) * 2011-11-28 2014-12-15 イートン リミテッドEaton Limited 弁アクチュエータ
EP2897449B1 (en) * 2012-09-12 2024-01-24 FUJI Corporation Work system for substrate and workbench-quantity-determining program
KR20150061351A (ko) * 2013-11-27 2015-06-04 삼성테크윈 주식회사 Smt 설비 이상 감시 및 예측 시스템 및 그의 동작 방법
KR101941936B1 (ko) * 2013-11-27 2019-01-24 한화에어로스페이스 주식회사 Smt 설비 이상 감시 및 예측 시스템 및 그의 동작 방법
WO2016046967A1 (ja) * 2014-09-26 2016-03-31 富士機械製造株式会社 メンテナンス案内システム及びメンテナンス案内方法
KR20180055674A (ko) * 2016-11-17 2018-05-25 한화에어로스페이스 주식회사 전자 부품 실장 시스템 및 전자 부품 실장 방법
KR102350923B1 (ko) * 2016-11-17 2022-01-13 한화정밀기계 주식회사 전자 부품 실장 시스템 및 전자 부품 실장 방법
KR20180064267A (ko) * 2016-12-05 2018-06-14 한화에어로스페이스 주식회사 전자 부품 실장 시스템
JP2018093081A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 ハンファテクウィン株式会社Hanwha Techwin Co.,Ltd. 電子部品実装システム及び電子部品実装方法
JP7071050B2 (ja) 2016-12-05 2022-05-18 ハンファ精密機械株式会社 電子部品実装システム及び電子部品実装方法
KR102436660B1 (ko) * 2016-12-05 2022-08-26 한화정밀기계 주식회사 전자 부품 실장 시스템
CN108573899A (zh) * 2017-03-13 2018-09-25 韩美半导体 半导体制造装置及其控制方法
CN108573899B (zh) * 2017-03-13 2022-12-23 韩美半导体 半导体制造装置及其控制方法
JP2017212460A (ja) * 2017-08-02 2017-11-30 パナソニックIpマネジメント株式会社 部品実装システム、および、部品実装システムの不具合箇所特定方法
CN111941272A (zh) * 2019-05-14 2020-11-17 株式会社迪思科 载荷传感器的电压调整方法
CN111941272B (zh) * 2019-05-14 2024-02-02 株式会社迪思科 载荷传感器的电压调整方法
JP7369905B2 (ja) 2019-07-09 2023-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 実装基板製造システムおよび実装基板製造方法
WO2021070541A1 (ja) * 2019-10-08 2021-04-15 パナソニックIpマネジメント株式会社 はんだペースト印刷システムおよびはんだペースト印刷方法
CN114430717A (zh) * 2019-10-08 2022-05-03 松下知识产权经营株式会社 焊料膏印刷系统以及焊料膏印刷方法
CN114430717B (zh) * 2019-10-08 2023-10-24 松下知识产权经营株式会社 焊料膏印刷系统以及焊料膏印刷方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6999835B2 (en) Circuit-substrate working system and electronic-circuit fabricating process
JP2003110288A (ja) 対回路基板作業システムおよび電子回路製造方法
US5695667A (en) Method and apparatus for mounting soldering balls onto electrodes of a substrate or a comparable electronic component
KR101369700B1 (ko) 박막패턴 형성장치, 박막패턴 형성방법, 및 장치의 조정방법
KR101876863B1 (ko) 복합 스텐실 프린터와 디스펜서 및 관련 방법
JP5341768B2 (ja) 改良されたボール実装装置および方法
EP1076480B1 (en) Mask-printing method and mask-printing apparatus
US20070102477A1 (en) Imaging system and method for a stencil printer
JP2002368494A (ja) 電気部品装着システムおよびそれにおける位置誤差検出方法
JP4331301B2 (ja) 電気部品装着機および電気部品装着方法
US20090300908A1 (en) Electronic component mounter and mounting method
JP4532694B2 (ja) 3次元データ取得方法,装置、およびマスク印刷方法、装置
JP6694778B2 (ja) スクリーン印刷装置
JP6545085B2 (ja) 導電性ボールを搭載するシステム
JP2002176300A (ja) リードのコプラナリティ検出装置,電子部品状況検出装置および電子部品装着システム
JP3285244B2 (ja) スクリーン印刷機用印刷結果検査方法および検査装置
JP3977668B2 (ja) 部材載装機器
JP2004111424A (ja) 部品実装装置及び部品実装方法
JP2005140597A (ja) 物品認識方法及び同装置、並びに同装置を備えた表面実装機、同部品試験装置、同ディスペンサ、同実装基板検査装置及び同印刷基板検査装置
JP2007289901A (ja) 塗布方法及び検査機能付き塗布装置
EP1076237A2 (en) Method and apparatus for obtaining three-dimensional data
JP2003110285A (ja) 基板コンベヤの幅変更方法および基板コンベヤの幅合わせ方法
KR100531230B1 (ko) 볼 마운팅 시스템
JP4296029B2 (ja) 電子部品実装装置
JP6616981B2 (ja) ボール検査リペア装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071030

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071227

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080129