JP2003109704A - カードコネクタ - Google Patents

カードコネクタ

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JP2003109704A
JP2003109704A JP2001300343A JP2001300343A JP2003109704A JP 2003109704 A JP2003109704 A JP 2003109704A JP 2001300343 A JP2001300343 A JP 2001300343A JP 2001300343 A JP2001300343 A JP 2001300343A JP 2003109704 A JP2003109704 A JP 2003109704A
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card
slider
plate portion
base plate
cover
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JP2001300343A
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Toru Imai
徹 今井
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Hosiden Corp
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Hosiden Corp
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カードコネクタにおいて、イジェクト機構を
構成するのに必要となる部品がスライダだけの1部品で
済むにもかかわらず、カード挿抜時の操作感触を良好に
保つ。配線基板への実装スペースを極端に狭小化する。 【解決手段】 ボディ1と、カバー7と、接片部材4
と、イジェクト用スライダ5とを有する。スライダ5を
ボディ1のベース板部13とカバー7の上板部73との
間で押込み押出し方向スライド自在に取り付ける。上板
部73に、待機位置に位置しているスライダ5をベース
板部13に押し付けて保持する第1下向き膨出部81を
設ける。上板部73に、セット位置に達したカード10
0をベース板部13に押し付けて保持する第2下向き膨
出部82を設ける。半田付け用端子41,33,38が
ボディ1の周囲に突き出さないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カードコネクタ、
特にカード挿入空間に挿入されたカードを排出するため
のイジェクト機能を備えるカードコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機、デジタルカメラ、PDA端
末などの電子機器に使用されるメモリカードなどのカー
ドを使用対象とするカードコネクタでは、電子機器の小
形化によってカードコネクタ自体の小形化・薄形化や配
線基板への実装に要するスペースの狭小化が顕著に要求
されている。その一方で、カードコネクタには、顕著に
小形化・薄形化されたものであっても、セット位置に挿
入されているカードを排出するためのイジェクト機能を
具備させることが要求されている。
【0003】特開2001−35593号公報(先行例
1)にはイジェクト機能を備えたカードコネクタについ
ての記載があり、これによれば、カードをセット位置に
保持するためのボディの外側にイジェクト機構を形成し
ているアームとレバーとが配備されている。また、特開
2001−196111号公報(先行例2)には、カー
ドの厚さ寸法と略同じ寸法になるようにその厚さを薄く
することができるカードコネクタについての記載があ
り、これによれば、カードの電極に接触する接片部材に
連設されている半田付け用端子が、その接片部材を組み
付けているボディの外側に突き出ている。また、アース
接続用の半田付け用端子もボディの外側に突き出てい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先行例
1のものでは、イジェクト機構がアームやレバーなどの
複数の部品を組み合わせることによって形成されている
ため多くの部品を必要とし、そのことが、カードコネク
タの小形化・薄形化を図る上での障害になる。また、こ
のものでは、イジェクト機構がボディの外側に配備され
ているのでそれだけ配線基板への実装に要するスペース
が拡がり、配線基板への実装スペースの狭小化を顕著に
促進することができない。
【0005】先行例2のものでは、接片部材の接続端子
やアース接続用の半田付け用端子がボディの外側に突き
出ているので、配線基板への実装スペースをボディの投
影面積内に収めることができるほど狭小化することがで
きない。
【0006】本発明は以上の状況の下でなされたもので
あり、イジェクト機構を構成するのに必要となる部品点
数を可及的少なく抑えられるものでありながら、そのイ
ジェクト機構の使い勝手に優れ、しかも、小形化・薄形
化を顕著に促進しやすいカードコネクタを提供すること
を目的とする。
【0007】また、本発明は、配線基板への実装スペー
スが極端に狭小化されてその実装スペースをボディの投
影面積内に収めることができるようになるカードコネク
タを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るカードコネ
クタは、薄板状のベース板部を備えるボディと、このボ
ディに装着されて上記ベース板部と共働してカード挿入
空間を形成するカバーと、上記ベース板部に具備されて
そのベース板部の板面を摺動して上記カード挿入空間内
のセット位置に挿入されたカードの電極に接触する接点
を備えた接片部材と、カード挿入空間に挿入されてきた
カードにより押込み位置まで押し込まれかつカード挿入
空間からカードを排出するときに押込み位置から待機位
置に向かって押し出されるイジェクト用スライダと、を
有する。
【0009】このカードコネクタにおいて、カードをカ
ード挿入空間内のセット位置に挿入すると、カードの電
極がボディの薄板状のベース板部に具備された接片部材
に接触し両者が電気的に接続される。また、カードをカ
ード挿入空間に挿入すると、そのカードがイジェクト用
スライダを押込み位置まで押し込む。そして、押込み位
置に位置しているスライダを押し出すと、そのスライダ
が待機位置に向かって押し出され、そのときにカードが
スライダに押されてセット位置の前方へ排出される。
【0010】本発明では、上記カバーが、上記ベース板
部の左右の端縁部に結合された左右の側板部と上記ベー
ス板部に間隔を隔てて対向する上板部とを有し、上記ス
ライダが上記ベース板部と上記カバーの上板部との間に
押込み押出し方向スライド自在に配備されていると共
に、上記スライダが待機位置に位置しているときにその
スライダに具備された受面に乗り上がってそのスライダ
を上記ベース板部に押し付けることによりそのスライダ
を待機位置に保持する第1下向き膨出部が、上記カバー
の上板部に備わっている。
【0011】この構成によれば、イジェクト機構が、ベ
ース板部とカバーの上板部との間に押込み押出し方向ス
ライド自在に配備されたスライダという単一の部品のみ
によって形成されている。しかも、そのスライダが、カ
ード挿入空間を形成することに用いられているベース板
部と、同じくカード挿入空間を形成することに用いられ
ているカバーの第1下向き膨出部と、により挟持されて
動かないように待機位置に保持されるようになってい
る。このため、最少限度の部品点数で動作性能に優れた
イジェクト機構が構成されるようになる。
【0012】本発明において、上記第1下向き膨出部
は、上記スライダが押込み位置から待機位置に向かって
押し出される途中の段階でそのスライダの受面に乗り上
がる前端側傾斜部と、上記カード挿入空間に挿入されて
きたカードが上記スライダを押す段階よりも前の段階で
そのカードの前端部に乗り上がる後端側傾斜部と、前端
側傾斜部と後端側傾斜部との間に亘る前後方向に長い凸
条部とを有していると共に、上記スライダの受面が、上
記カード挿入空間に挿入されたカードの上面と同一高さ
に位置していることが望ましい。
【0013】これによれば、カード挿入空間に挿入され
たカードが第1下向き膨出部とベース板部とにより挟持
された状態になるので、そのカードがカード挿入空間か
ら不慮に抜け出すという事態が起こりにくい。また、第
1下向き膨出部の後端側傾斜部が、スライダが押込み位
置から待機位置に向かって押し出される途中の段階でそ
のスライダの受面に乗り上がるようになっているので、
そのスライダがカードに押されて待機位置から押込み位
置に向けて押し込まれるときには、第1下向き膨出部と
ベース板部とによるスライダに対する挟持状態が解除さ
れる。その結果、カードの挿入に必要な押込み力がいた
ずらに大きくならず、そのことが、カードコネクタの使
い勝手を高めることに役立つ。
【0014】本発明では、上記カバーの上板部に、カー
ド挿入空間に挿入されてきたカードが上記スライダを押
込み位置まで押し込んでセット位置に達したときにその
カードに乗り上がることによりそのカードを上記ベース
板部に押し付けてセット位置に保持する第2下向き膨出
部が備わり、かつ、この第2下向き膨出部が上記上板部
の前端部に左右に長く形成されていることが望ましい。
【0015】これによれば、セット位置に挿入されたカ
ードが、第2下向き膨出部とベース板部とにより挟持さ
れた状態になる。そのため、セット位置に挿入されたカ
ードの電極とボディのベース部に具備された接片部材と
の接触状態が、カードの不慮の後退によって損なわれる
という事態が起こりにくくなり、カードの電極と接片部
材との接続状態が安定する。また、第2下向き膨出部が
カバーの上板部の前端部に左右に長く形成されているた
めにカードに対する挟持作用が十分に発揮され、しか
も、第2下向き膨出部を設けたからといってカバーの前
後方向長さが長くならない。そのため、第2下向き膨出
部が当該カードコネクタの小形化を阻害する要因になら
ない。
【0016】本発明では、上記ベース板部の前端部に、
上記カバーの上板部の前端部が重ね合わされた前壁部が
突設され、この前壁部に、固定接片と、上記セット位置
に達したカードの前端により押し込まれて上記固定接片
の接点との離接状態が切り換えられる接点を備えた左右
方向に細長い帯状片でなる可動接片とが取り付けられて
いる、という構成を採用することが可能である。
【0017】これによれば、ベース板部に具備された前
壁部が、ベース板部とカバーの上板部との対向間隔を精
度よく保つことに役立つだけでなく、その前壁部が固定
接片や可動接片を取り付けることにも役立っているの
で、固定接片や可動接片の取付部を他の箇所に設ける必
要がなくなる。しかも、可動接片が左右方向に細長い帯
状片でなるので、可動接片を設けたからといってボディ
の前後方向長さが長くならない。そのため、可動接片が
当該カードコネクタの小形化を阻害する要因にならな
い。この発明において、固定接片と可動接片とによって
形成されるスイッチは、カードがセット位置に達したか
否かを検出するカード検出センサーとして利用すること
ができる。
【0018】本発明では、上記ベース板部の前端部に、
上記カバーの上板部の前端部が重ね合わされた前壁部が
突設され、この前壁部に、上記セット位置に達したカー
ドの前端を受け止める当り面が備わっていることが望ま
しい。
【0019】この発明によれば、当り面の位置がカード
挿入空間の前端として規定され、しかも、その当り面が
ボディの前壁部に具備されているので、当該カードコネ
クタの前後方向長さが、カード挿入空間の前後長と前壁
部の当り面形成箇所の厚さとを合わせた長さに見合う長
さになり、そのことが、当該カードコネクタの前後長を
可及的短くしてその小形化を図ることに役立つ。
【0020】本発明では、上記カバーの左右の側板部の
内面が、カード挿入空間に挿入されるカードの左右の端
面と摺接するカードガイド面として形成されていること
が望ましい。これによれば、ボディにカードガイド面を
形成する場合に比べて当該カードコネクタの左右幅(横
幅)を短くして当該カードコネクタを小形化することが
容易になる。
【0021】本発明では、上記ベース板部に具備されて
いる上記接片部材に、上記カバーの後端よりも前側に位
置する半田付け用端子が連設されていると共に、上記固
定接片及び上記可動接片に連設された各半田付け用端子
が、上記ベース板部の前壁部に形成された凹入部内に配
備されていることが望ましい。これによれば、接片部材
の半田付け用端子や固定接片や可動接片の半田付け用端
子の位置が、当該カードコネクタの投影面積内に収まっ
て、周囲に出っ張る部材を皆無にすることができる。そ
の結果、配線基板にカードコネクタを実装する際に必要
な実装スペースが当該カードコネクタの投影面積内に収
まって可及的最小化される。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態に係るカ
ードコネクタの平面図、図2は同側面図、図3は図1の
III−III線に沿う部分でのベース板部13及び接
片部材4の拡大断面図、図4は図1のIV−IV線に沿
う部分でのカバー7の拡大断面図、図5はボディ1の平
面図、図6は図5のVI−VI線に沿う部分の拡大断面
図、図7は図5のVII−VII線に沿う部分の拡大断
面図、図8はスライダ5の斜視図、図9はカード100
を裏側から見た一部破断平面図、図10は作用説明図、
図11は待機位置に位置しているスライダなどを示した
拡大部分断面図、図12は作用説明図である。
【0023】このカードコネクタは、図5に示したボデ
ィ1と、そのボディ1に組付けられたカード検出センサ
ー3及び接片部材4と、図8に示したスライダ5と、図
1に示されているカバー7とによって形成されている。
【0024】図5のように、ボディ1は、左右両端に後
方Rへ突き出した突片部11,12を備えた薄板状のベ
ース板部13と、そのベース板部13の前端部に突設さ
れた前壁部14とを有し、前壁部14がベース板部13
の全幅部分に亘って延びている。ベース板部13には左
右方向に並んで前後方向に長い複数の溝部15が形成さ
れていて、それらの溝部13内に弾性を備える細長い金
属製の導体で形成された接片部材4が保持されている。
それぞれの溝部13は、その前側部分が、図6に示した
ようにベース板部13を厚さ方向に貫通するスリット状
の開口16として形成されている。これらの開口16
は、ベース板部13が薄くても、接片部材4の変位幅を
十分に確保させることに役立つ。
【0025】図1及び図3のように、それぞれの接片部
材4には後方Rに延び出た半田付け用端子41が屈曲部
42を介して連設されていて、その半田付け用端子41
の下面がベース板部13の下面と同一の高さに定められ
ている。したがって、図3に示したように、ベース板部
13を配線基板Pに重ね合わせると、半田付け用端子4
1も配線基板Pに重なり合うので、その状態で半田付け
端子41が配線基板Pのランド部に半田付けされる。
【0026】ボディ1の前壁部14にカード検出センサ
ー3が組み付けられている。カード検出センサー3は、
固定接片31と可動接片35との組み合わせでなる。固
定接片31は、その取付片部32が前壁部14の左右方
向中央部に設けられた取付溝17に固定され、可動接片
35は弾性を備えた細長い金属製の帯状片でなり、その
取付片部36が前壁部14の左右方向一端部に設けられ
た取付溝18に固定されていると共に、可動接片35が
左右方向に延び出て上記固定接片31の後側でその固定
接片31に対峙している。また、可動接片35の先端部
は、斜め後方に延び出たカード検出部37として形成さ
れている。
【0027】また、固定接片31や可動接片35の各取
付片部32,36の下端に具備された半田付け用端子3
3,38が、前壁部14に形成された凹入部23,24
内に配備されている。そして、ベース板部13を配線基
板に重ね合わせると、半田付け用端子33,38が配線
基板に重なり合い、その状態で半田付け端子33,38
が配線基板のランド部に半田付けされるようになってい
る。
【0028】また、ボディ1の左右方向一端側に、ベー
ス板部13と前壁部14とに跨がって前後方向に延びる
溝部19が形成されている。さらに、前壁部14の左右
方向片側の端部には、後方へ突き出した厚肉部21が具
備されていて、その厚肉部21の端面が、後述するカー
ド100の前端に当接してそのカード100のセット位
置を規制する当り面22として形成されている。
【0029】図8に示したスライダ5は、前後に長い摺
動部51と、カード(後述する)の前端が突き合わされ
るカード受面52と、そのカード受面52の上端から前
方Fへ延び出た略T字状の上面53と、その上面53の
片側辺部に具備された前後方向Dに長い凹所54と、カ
ード受面52を有する前向き突出部55の前端によって
形成された押圧操作面56(図11参照)と、カード受
面53から後方Rへ延び出た後向き突出部57とを備え
ている。また、略T字状の上記上面53の幅広部53a
には、上記凹所54の後側に位置する受面58(図8に
は受面58を形成している領域を一点鎖線で区画してあ
る)が区画形成され、その受面58の後側に後下がりの
傾斜面59が付設されている。このスライダ5は図11
のように上記ボディ1の溝部19に前後方向である押込
み押出し方向Dにスライド自在に嵌合される。
【0030】図1又は図2に示したように、カバー7
は、左右両端に後方Rへ突き出した突片部71,72を
備えた上板部73と、この上板部73の左右両側に折曲
げ形成された左右の側板部74,75とを備えた板金製
である。そして、このカバー7は、左右の側板部74,
75がボディ1のベース板部13に係合してその左右の
端縁部に結合され、かつ、上板部73の前端部がボディ
1の前壁部14に重ね合わされる。そして、ベース板部
13と前壁部14とカバー7とによって囲まれた空間が
カード挿入空間に相当する。
【0031】また、カバー7の上板部73には、左右方
向の両端部と前端部とに、その上板部73の一部を下向
きに押し出すことによって形成された第1、第2及び第
3の下向き膨出部81,82,83が備わっている。
【0032】図11のように、第1下向き膨出部81
は、スライダ5が押込み位置(図12で示した位置)か
ら待機位置(図10で示した位置)に向かって後方Rへ
押し出される途中の段階でそのスライダ5の上記受面5
8に乗り上がる前端側傾斜部81aと、カード挿入空間
に挿入されてきたカード100がスライダ5を押す段階
よりも前の段階でそのカード100の前端部に乗り上が
る後端側傾斜部(前端傾斜部81aと対称形状になって
いる)と、前端側傾斜部81aと後端側傾斜部との間に
亘る前後方向に長い凸条部81cとを有していて、前後
方向に長く形成されている。第3下向き膨出部83は、
第1下向き膨出部81と同様の形状の前端側傾斜部と後
端側傾斜部と凸条部とを有していて、第1下向き膨出部
81と平行に、かつ、第1下向き膨出部81よりも短く
形成されている。第2下向き膨出部82は左右方向に長
く、しかも、図4のように断面湾曲形に形成されてい
る。
【0033】図2、図10及び図12に示したように、
カバー7の片側の側板部75には、その一部を打ち抜く
ことによって形成されたロック片76が片持ち状に形成
され、そのロック片76の先端部が内向きに折り曲げら
れた山形部77とされている。
【0034】図9にカード100を示してある。このカ
ード100は、ICカードなどのメモリカードであり、
その前端の片側コーナ部101が湾曲状に形成されてい
ると共に、その裏面側に、図8で説明したスライダ5の
後向き突出部57に嵌まり込む溝部102を有している
と共に、左右方向(幅方向)片側の端部に凹入部103
を有している。また、図示していないけれども、このカ
ード100の裏面には所要数の電極が露出している。さ
らに図11で判るように、このカード100をカード挿
入空間に挿入してベース板部12に重ね合わせた状態で
は、スライダ5の受面58がそのカード100の上面と
同一高さに位置するようになっている。言い換えると、
カード10の厚さが、ボディ1の溝部19に押込み押出
し方向Dにスライド自在に嵌合されたスライダ5の略T
字状の上面53とベース板部13との垂直間隔と同じ寸
法になっている。
【0035】以上説明したカードコネクタにおいて、ス
ライダ5が図10に示した待機位置に位置しているとき
には、図11のようにスライダ5の受面58に乗り上が
っている第1下向き膨出部81が、上板部73の弾性に
よってスライダ5をベース板部13に押し付けている。
そのため、スライダ5が待機位置で動かないように保持
されている。そして、カード100を適正な姿勢で後側
からカード挿入空間に挿入すると、カード100の前端
110や湾曲状の片側コーナ部101がスライダ5のカ
ード受面52に突き当たる前の段階、すなわち、カード
100がスライダ5を押す段階よりも前の段階で、カバ
ー7の上板部73に備わっている第1及び第3の下向き
膨出部81,83の後端側傾斜部がカード100の前端
部に乗り上がる。これにより、上板部73の弾性によっ
て、第1及び第3の下向き膨出部81,83とベース板
部13とにより挟持された状態になり、カード100が
カード挿入空間から不慮に抜け出すという事態が起こり
にくくなる。
【0036】さらにカード100を挿入していくと、カ
ード100の溝部102にスライダ5の後向き突出部5
7が嵌まり込み、カード100の前端110や湾曲状の
片側コーナ部101が図10のようにスライダ5のカー
ド受面52に突き当たり、さらに、カード100の片側
の端面がロック片76の山形部77を弾性に抗して外側
へ押し出す。この状態でも、図11で説明したように第
1及び第3の下向き膨出部81,83とベース板部13
とによりカード100が挟持されたままであるので、カ
ード100がカード挿入空間から不慮に抜け出すという
事態は起こりにくい。
【0037】さらにカード100を挿入していくと、カ
ード100によってスライダ5が図12に示した押込み
位置まで押し込まれ、カード100が同図のセット位置
に挿入される。このようなカード100の押込み途中の
段階では、スライダ5が待機位置から少し押し込まれた
ときに、スライダ5の受面58が第1及び第3の各下向
き膨出部81,83から離れるので、スライダ5には上
板部73の弾圧力が加わらなくなる。その一方で、カー
ド100は第1及び第3の下向き膨出部81,83とベ
ース板部13とにより挟持されたままになっているの
で、上板部73の弾圧力がカード100だけに加わって
いる。このため、カード100を挿入するのに要する力
が適度な大きさになり、カード100の挿入時の操作感
触が良好になる。
【0038】図12のようにカード100がセット位置
に挿入されると、カード100の電極がベース板部13
に具備された接片部材4に接触し両者が電気的に接続さ
れる。また、カード100がセット位置に達したときに
は、第2下向き膨出部82がカード100に乗り上がる
ので、カード100が上板部73の弾性によってベース
板部13に押し付けられる。このため、カード100が
第2下向き膨出部82とベース板部13とにより挟持さ
れ、カード100の電極と接片部材4との接触状態が、
カードの不慮の後退によって損なわれるという事態が起
こりにくくなる。特に、この実施形態では、カード10
0がセット位置に達したときに、図12のように、ロッ
ク片76の弾性復帰力を介してその山形部77がカード
100の凹入部103に嵌まり込んでカード100をそ
の位置にロックする。このため、カード100がセット
位置で確実に位置決めされてカード100の電極と接片
部材4との接続状態が安定したものになる。また、第2
下向き膨出部82が左右に長く形成されているために、
その第2下向き膨出部82とベース板部13とによるカ
ード100に対する挟持作用が十分に発揮されること
も、カード100の電極と接片部材4との接続状態を安
定させることに役立っている。
【0039】さらに、カード100がセット位置に押し
込まれると、カード100の前端がカード検出センサー
3の可動接片35に備わっているカード検出部37を押
し込んで、可動接片35を固定接片31に弾接させる。
これによってカード検出センサー3が切り換わってカー
ド100がセット位置に達したことが検出される。
【0040】なお、この実施形態では、カード100が
セット位置に達したときには、そのカード100の前端
が前壁部14の当り面22に突き当たり、同時に、スラ
イダ5も前壁部14に図12のように突き当たる。そし
て、スライダ5の前向き突出部55が前壁部14の前方
へ突き出る。
【0041】次に、カード100をセット位置から排出
するときには、スライダ5の前向き突出部55を、たと
えば棒状ピン(不図示)で後方へ押し出す操作を行う。
このようにすると、スライダ5が、図12に示した押込
み位置から図10に示した待機位置に向けて押し出され
るので、カード受面によってカード100の前端が後方
へ押されてカード100が排出される。このときには、
ロック片76の山形部77がカード100の凹入部10
3から抜け出てカード100の片側端面に乗り上がった
状態になるので、カード100がカード挿入空間の後方
へ飛び出すという事態が防止される。また、カード10
0は第1及び第3の下向き膨出部81,83とベース板
部13とによって挟持されたままになっているので、そ
のことも、カード100の飛び出しを防ぐことに役立
つ。
【0042】この実施形態では、カバー7の左右の側板
部74,75の内面をカードガイド面として形成してあ
るので、カードコネクタの横幅寸法をカード100の横
幅寸法とほぼ同じ寸法にしてその小形化を図ってある。
また、この実施形態では、カード100を適正な姿勢で
カード挿入空間に挿入した場合にのみ、カード100の
前端110や湾曲状の片側コーナ部101がスライダ5
のカード受面52に突き当たり、カード100の溝部1
02にスライダ5の後向き突出部57が嵌まり込むよう
になっていて、カード100が裏向きあるいは前後逆向
きに誤挿入されたような場合には、カード100がスラ
イダ5のカード受面52に突き当たることがなく、しか
も、後向き突出部57の後端に突き当たるので、使用者
はカード100の誤挿入を即座に認識することができ
る。そのため、カード100が誤挿入されたままになっ
て不測の事態を生じるおそれがない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るカー
ドコネクタは、イジェクト機構を構成するのに必要とな
る部品がスライダだけの1部品で済み、そのスライダを
待機位置に動かないように保持するための要素が、カー
ド挿入空間を形成するのに使われているベース板部やカ
バーの上板部に具備された第1下向き膨出部によって賄
われているので、部品点数を可及的少なく抑えられる。
それにもかかわらず、カード挿抜時の操作感触が良好に
保たれる。そのため、使い勝手に優れ、小形化・薄形化
を顕著に促進しやすいカードコネクタを提供することが
可能になる。特に、配線基板への実装スペースが極端に
狭小化されてその実装スペースをボディの投影面積内に
収めることができるようにすることによって、当該カー
ドコネクタの大きさだけの実装スペースを確保すれば済
むので、電子機器の小形化・薄形化を顕著に促進するこ
とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るカードコネクタの平面
図である。
【図2】同側面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う部分でのベース
板部及び接片部材の拡大断面図である。
【図4】図1のIV−IV線に沿う部分でのカバーの拡
大断面図である。
【図5】ボディの平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う部分の拡大断面図で
ある。
【図7】図5のVII−VII線に沿う部分の拡大断面
図である。
【図8】スライダの斜視図である。
【図9】カードを裏側から見た一部破断平面図である。
【図10】作用説明図である。
【図11】待機位置に位置しているスライダにカードが
突き当たった状態を説明するための拡大部分断面図であ
る。
【図12】作用説明図である。
【符号の説明】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状のベース板部を備えるボディと、
    このボディに装着されて上記ベース板部と共働してカー
    ド挿入空間を形成するカバーと、上記ベース板部に具備
    されてそのベース板部の板面を摺動して上記カード挿入
    空間内のセット位置に挿入されたカードの電極に接触す
    る接点を備えた接片部材と、カード挿入空間に挿入され
    てきたカードにより押込み位置まで押し込まれかつカー
    ド挿入空間からカードを排出するときに押込み位置から
    待機位置に向かって押し出されるイジェクト用スライダ
    と、を有するカードコネクタにおいて、 上記カバーが、上記ベース板部の左右の端縁部に結合さ
    れた左右の側板部と上記ベース板部に間隔を隔てて対向
    する上板部とを有し、上記スライダが上記ベース板部と
    上記カバーの上板部との間に押込み押出し方向スライド
    自在に配備されていると共に、上記スライダが待機位置
    に位置しているときにそのスライダに具備された受面に
    乗り上がってそのスライダを上記ベース板部に押し付け
    ることによりそのスライダを待機位置に保持する第1下
    向き膨出部が、上記カバーの上板部に備わっていること
    を特徴とするカードコネクタ。
  2. 【請求項2】 上記第1下向き膨出部は、上記スライダ
    が押込み位置から待機位置に向かって押し出される途中
    の段階でそのスライダの受面に乗り上がる前端側傾斜部
    と、上記カード挿入空間に挿入されてきたカードが上記
    スライダを押す段階よりも前の段階でそのカードの前端
    部に乗り上がる後端側傾斜部と、前端側傾斜部と後端側
    傾斜部との間に亘る前後方向に長い凸条部とを有してい
    ると共に、上記スライダの受面が、上記カード挿入空間
    に挿入されたカードの上面と同一高さに位置している請
    求項1に記載したカードコネクタ。
  3. 【請求項3】 上記カバーの上板部に、カード挿入空間
    に挿入されてきたカードが上記スライダを押込み位置ま
    で押し込んでセット位置に達したときにそのカードに乗
    り上がることによりそのカードを上記ベース板部に押し
    付けてセット位置に保持する第2下向き膨出部が備わ
    り、かつ、この第2下向き膨出部が上記上板部の前端部
    に左右に長く形成されている請求項1又は請求項2に記
    載したカードコネクタ。
  4. 【請求項4】 上記ベース板部の前端部に、上記カバー
    の上板部の前端部が重ね合わされた前壁部が突設され、
    この前壁部に、固定接片と、上記セット位置に達したカ
    ードの前端により押し込まれて上記固定接片の接点との
    離接状態が切り換えられる接点を備えた左右方向に細長
    い帯状片でなる可動接片とが取り付けられている請求項
    1ないし請求項3のいずれかに記載したカードコネク
    タ。
  5. 【請求項5】 上記ベース板部の前端部に、上記カバー
    の上板部の前端部が重ね合わされた前壁部が突設され、
    この前壁部に、上記セット位置に達したカードの前端を
    受け止める当り面が備わっている請求項1ないし請求項
    4のいずれかに記載したカードコネクタ。
  6. 【請求項6】 上記カバーの左右の側板部の内面が、カ
    ード挿入空間に挿入されるカードの左右の端面と摺接す
    るカードガイド面として形成されている請求項1ないし
    請求項5のいずれかに記載したカードコネクタ。
  7. 【請求項7】 上記ベース板部に具備されている上記接
    片部材に、上記カバーの後端よりも前側に位置する半田
    付け用端子が連設されていると共に、上記固定接片及び
    上記可動接片に連設された各半田付け用端子が、上記ベ
    ース板部の前壁部に形成された凹入部内に配備されてい
    る請求項4に記載したカードコネクタ。
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