JP2003108140A - ヘッド装置及び電子打楽器 - Google Patents

ヘッド装置及び電子打楽器

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JP2003108140A JP2001296311A JP2001296311A JP2003108140A JP 2003108140 A JP2003108140 A JP 2003108140A JP 2001296311 A JP2001296311 A JP 2001296311A JP 2001296311 A JP2001296311 A JP 2001296311A JP 2003108140 A JP2003108140 A JP 2003108140A
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rim shot
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    • G10HELECTROPHONIC MUSICAL INSTRUMENTS; INSTRUMENTS IN WHICH THE TONES ARE GENERATED BY ELECTROMECHANICAL MEANS OR ELECTRONIC GENERATORS, OR IN WHICH THE TONES ARE SYNTHESISED FROM A DATA STORE
    • G10H3/00Instruments in which the tones are generated by electromechanical means
    • G10H3/12Instruments in which the tones are generated by electromechanical means using mechanical resonant generators, e.g. strings or percussive instruments, the tones of which are picked up by electromechanical transducers, the electrical signals being further manipulated or amplified and subsequently converted to sound by a loudspeaker or equivalent instrument
    • G10H3/14Instruments in which the tones are generated by electromechanical means using mechanical resonant generators, e.g. strings or percussive instruments, the tones of which are picked up by electromechanical transducers, the electrical signals being further manipulated or amplified and subsequently converted to sound by a loudspeaker or equivalent instrument using mechanically actuated vibrators with pick-up means
    • G10H3/146Instruments in which the tones are generated by electromechanical means using mechanical resonant generators, e.g. strings or percussive instruments, the tones of which are picked up by electromechanical transducers, the electrical signals being further manipulated or amplified and subsequently converted to sound by a loudspeaker or equivalent instrument using mechanically actuated vibrators with pick-up means using a membrane, e.g. a drum; Pick-up means for vibrating surfaces, e.g. housing of an instrument

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子打楽器において、クローズリムショット
及びオープンリムショットの奏法を検出して打楽器音を
発生する。 【解決手段】 ヘッドfの周囲においてボトムケースe
の開口端周囲にリムcを結合する。リムc上に第1のリ
ムショットスイッチ11(SW1)と第2のリムショッ
トスイッチ12(SW2)を設け、リムクッションaで
覆う。SW1を演奏者から遠い部分、SW2を演奏者に
近い部分とする。センサユニット部10でヘッドfへの
打撃とリム部への打撃の打撃信号を検出するSW1とS
W2のスイッチ動作を検出する。SW1がONでクロー
ズドリムショットと判定し、SW2がON(SW1がO
FF)でオープンリムショットと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子打楽器におけ
るリムショット奏法を検出できるようにしたヘッド装置
及び該ヘッド装置を適用した電子打楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子打楽器(電子ドラム)におい
て、ヘッドへの打撃を検出するヘッド用センサとリム部
への打撃を検出するリム用センサを備え、それぞれのセ
ンサの出力を2ラインの信号として処理するものが特開
平6−175651号公報に開示されている。また、1
つのフィルムスイッチと1つの圧電素子を備え、圧電素
子で検出される打撃に対応する音色を、1つのフィルム
スイッチが押されたときと押されていない時で2音色に
表現するものがある。
【0003】図17はこの従来の電子打楽器の回路構成
の一例を示す図である。打撃検出部100は例えばリム
部とヘッドを有するスネア型のセンサ装置であり、ヘッ
ドに圧電素子110が設けられるとともに、リム部に1
つのリムショットスイッチ120が設けられている。楽
音制御部200は楽音信号を発生するコントローラであ
り、増幅整流積分回路(エンベロープ抽出回路)210
とシュミットトリガー付き(しきい値0.6V)インバ
ータ220を備えている。そして、打撃検出部100と
楽音制御部200はステレオケーブル300によって接
続されている。
【0004】圧電素子110はヘッドへの打撃強度に応
じた振動波形信号を出力し、この圧電素子110の振動
波形信号は、増幅整流積分回路210によって、増幅、
整流した後積分され、エンベロープ信号が図示しないA
/D変換器に入力される。リムショットスイッチ120
は通常はOFF(開成)となっていてインバータ220
に所定電圧が入力され、リム部への打撃によりON(閉
成)となってインバータ220の入力側が接地される。
【0005】そして、ヘッドのみが打撃されたときはリ
ムショットスイッチ120はOFFのままであり、イン
バータ220を経て“0”のスイッチ信号が図示しない
CPUのポートへ入力される。これにより、CPUの制
御の下、ヘッド用の音色で圧電素子110が検出した打
撃強度に基づていた打撃音が発音される。また、リム部
が打撃されたときはリムショットスイッチ120はON
となり、インバータ220を経て“1”のスイッチ信号
がポートへ入力される。これにより、CPUの制御の
下、リム用の音色で圧電素子110が検出した打撃強度
に基づいた打撃音が発音される。この後者は、スネアド
ラムのリムショット奏法の一つである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図18に示
したように、スネアドラム等のリムショット奏法にはオ
ープンリムショット(図18(A) )とクローズリムショ
ット(図18(B) )があり、それぞれ異なる音色が発音
される。オープンリムショットは、通常、リム部の演奏
者に近い手前部分とヘッドを同時に打撃して行う。一
方、クローズリムショットは、スティックを把持した手
でヘッド面を押さえながらリム部の演奏者から遠い部分
を打撃して行うが、ヘッドが小さい場合は、リム部の演
奏者に近い手前部分にスティックの把持部近傍を押し当
てて、リム部の演奏者から遠い部分を打撃して行う場合
もある。
【0007】しかし、従来の電子楽器ではこのようなオ
ープンリムショットとクローズリムショットの違いを異
なる音色として表現することができなかった。また、表
現することができたとしても、別のセンサを追加する必
要があるので出力信号が増えてしまい、配線が煩雑にな
ったり、通常の楽音制御部では、INPUT端子の制限
により接続できないといった問題があった。
【0008】また、これらオープンリムショットとクロ
ーズリムショットとを、圧電素子で検出した打撃強度
(ベロシティ)に応じて制御し、弱いリムショット時は
クローズリムショットの音色、強いリムショット時はオ
ープンリムショットの音色とするものがあったが、実際
の演奏操作とはかけ離れた不自然なものであり、特に弱
いオープンリムショットを表現できない等、表現力の点
で問題があった。
【0009】本発明は、電子打楽器において、実際のド
ラム演奏に対応するリムショット奏法の発音を可能に
し、自然でバリエーション豊かな演奏表現を行えるよう
にすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のヘッ
ド装置は、被打撃体であるヘッドと、該ヘッドの外周に
配設されたリム部と、前記リム部の内部に埋設され該リ
ム部への打撃を検出する複数のスイッチと、を備えたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項1のヘッド装置において、リム部は
例えばリムと該リムを覆うリムクッションであり、複数
のスイッチはリム部に埋設されたリムショットスイッチ
等である。そして、複数のスイッチのスイッチ動作によ
り、ドラムにおける複数のリムショット奏法を検出でき
る。すなわち、複数のスイッチのうちリム部の演奏者か
ら遠い部分に配設されたスイッチで打撃が検出された
ら、クローズリムショットとすることができ、複数のス
イッチのうちリム部の演奏者に近い手前部分に配設され
たスイッチのみで打撃が検出されたらオープンリムショ
ットとすることができる。なお、ヘッドへの打撃に応じ
た打撃信号、リム部への打撃に応じた打撃信号は、例え
ばピエゾ型圧電センサ等の打撃センサで検出することが
できる。また、上記複数のスイッチは例えばフィルムス
イッチとすることができる。
【0012】本発明の請求項2の電子打楽器は、被打撃
体であるヘッドと、該ヘッドの外周に配設されたリム部
と、前記リム部の内部に埋設され該リム部への打撃を検
出する複数のスイッチと、前記複数のスイッチのスイッ
チ動作に応じて打楽器の楽音を制御する楽音制御手段
と、を備えたことを特徴とする。
【0013】請求項2の楽音制御装置によれば、請求項
1と同様にドラムにおける複数のリムショット奏法(ク
ローズリムショットとオープンリムショット)を検出で
きるとともに、各リムショット奏法の打楽器音を発音で
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図4は実施形態におけるヘッド装置
を適用した電子打楽器のブロック構成図であり、後述の
第1〜3実施例に対応している。この電子打楽器は、ヘ
ッド等からなる打撃検出部1と音源モジュール等に備え
られた楽音制御部2とで構成され、打撃検出部1と楽音
制御部2は2芯シールドケーブルであるステレオケーブ
ル3によって接続されている。なお、図4ではステレオ
ケーブル3の共通シールド線は図示を省略してある。
【0015】打撃検出部1は、後述するようにリムショ
ット奏法を検出する第1のリムショットスイッチ11
(SW1)、第2のリムショットスイッチ12(SW
2)、及び圧電素子(打撃センサ)iを備えている。こ
の打撃検出部1は本発明のヘッド装置の実施例であり、
その詳細な構造は後述する。なお、破線で示したコント
ロール手段13は後述の第2実施例及び第3実施例に対
応しており、このコントロール手段13により、ヘッド
にアサインされた音色を調整する。楽音制御部2は、信
号検出部21、増幅整流積分回路(エンベロープ抽出回
路)22、A/D変換器23、CPU24,ROM2
5,RAM26、音源27、波形メモリ28、D/A変
換器29を備えている。
【0016】信号検出部21は、後述のように、ステレ
オケーブル3の第1出力ライン31に接続されたリムシ
ョットスイッチ11,12のON/OFFを検出し、各
ON/OFFに対応するスイッチ信号をCPU24のポ
ートに入力する。増幅整流積分回路22は、ステレオケ
ーブル3の第2出力ライン32に接続された圧電素子i
から入力される振動波形信号のエンベロープ信号(包絡
線)を検出してA/D変換器23に出力する。A/D変
換器23は入力されるエンベロープ信号を時分割にデジ
タル信号に変換し、CPU24のポートに入力する。C
PU24はROM25に格納された制御プログラムに基
づいて動作し、RAM26のワーキングエリアを使用し
て楽音発生の制御を行う。
【0017】具体的には、CPU24は、リムショット
スイッチ11,12によるスイッチ信号、及び圧電素子
iから出力された振動波形信号(A/D変換器23から
入力されるエンベロープ信号)により、打撃検出部1に
おける打撃位置(奏法:通常のヘッドの打撃またはオー
プンリムショットまたはクローズリムショット)と打撃
強度に基づいて、音源27で必要とする楽音パラメータ
を生成して音源27に供給する。この楽音パラメータ
は、奏法に応じた音色(波形データ)を指定する音色パ
ラメータ、音量を指定するベロシティデータ、発音開始
を指示するノートオンデータ等である。また、CPU2
4は打撃検出部1のヘッドにアサインする音色及び音色
調整用のデータを音源27に設定する。
【0018】音源27は、ノートオンデータにより、音
色パラメータで指定された音色の波形データを波形メモ
リ28から順次読み出し、音量制御、効果制御等を行っ
てデジタル楽音波形信号をD/A変換器29に出力す
る。D/A変換器29はデジタル楽音波形信号をアナロ
グ変換してアンプやスピーカからなる図示しないサウン
ドシステムに出力し、打楽器の楽音が発生する。なお、
発生した楽音はエンベロープに応じて自動減衰される。
【0019】(第1実施例)図1及び図2は打撃検出部
1(ヘッド装置)の第1実施例を示し、図1(A) は断面
図、図1(B) は上面図、図2は裏面図である。この第1
実施例の打撃検出部1はスネア型の例であり、ヘッドf
がボトムケースeの開口端(上部)に被せられ、外縁リ
ングdで固定されている。ヘッドfの周囲及び外縁リン
グdの上部にはリムcがネジgによってボトムケースe
と接合されている。リムcの上部には前述の第1のリム
ショットスイッチ11(SW1)及び第2のリムショッ
トスイッチ12(SW2)が配設され、この第1及び第
2のリムショットスイッチ11,12はリムクッション
aによって覆われている。これにより、リムショット時
に、リムクッションaが打撃されて、第1のリムショッ
トスイッチ11あるいは第2のリムショットスイッチ1
2が動作(ON)する。すなわち、リムcとリムクッシ
ョンaによって構成されるリム部の内部に、第1及び第
2のリムショットスイッチ11,12が埋設され、リム
部への打撃を検出する。
【0020】第1及び第2のリムショットスイッチ1
1,12はそれぞれフィルムスイッチであり、図1(B)
に示したように、第1のリムショットスイッチ11(S
W1)はリム部(リムc)の演奏者から遠い部分に略半
円弧状に配設され、第2のリムショットスイッチ12
(SW2)はリム部の演奏者に近い手前部分に略半円弧
状に配設されている。そして、この第1及び第2のリム
ショットスイッチ11,12により、クローズリムショ
ット、オープンリムショットのそれぞれの奏法を確実に
検出することができる。
【0021】センサユニット部10は、センサホルダ
h、前述の圧電素子i、センサクッションj等からな
り、センサホルダhは、リムcの一部切り欠き部及びリ
ムショットスイッチ11,12の片側離間部に配設さ
れ、ネジgによってボトムケースeと接合されている。
すなわち、リムcとセンサホルダhは共にボトムケース
eに接合されており、これによりセンサホルダhはリム
に結合されている。図2に示したように、ボトムケース
eの裏面には当該打撃検出部1を支える部材を接合する
ためのドラムホルダ接合部pや、リムショットスイッチ
11,12及び圧電素子iの信号を出力する信号出力部
(ジャック等)qなどが配設されている。
【0022】なお、ヘッドfは、皮、または、プラスチ
ックシート、または、縦横の繊維が直行する平織りによ
り織られた第1の網と第2の網とを互いの織り目方向が
斜交するように積層したた網状素材(メッシュ)等によ
って形成されたものである。また、センサホルダhは金
属製で、誤ってセンサユニット部10が打撃された時の
衝撃から圧電素子iを保護するものであり、耐久性の高
い電子ドラムとなっている。さらに、ボトムケースe
は、例えば強化プラスチックあるいはアルミのダイキャ
スト法または木材によって形成されたものである。ま
た、リムクッションaはラバー製、リムcは金属製であ
る。さらに、圧電素子iはピエゾ型圧電センサである。
【0023】図3はセンサユニット部10の拡大断面図
であり、3つの実施例を示している。図3(A) のセンサ
ユニット部10において、圧電素子iの下にセンサクッ
ションjが固着されており、このセンサクッションjの
下端はヘッドfに当接されている。また、センサホルダ
hと圧電素子iの間にブチルゴムのような振動吸収材k
が複数点在しており、この振動吸収材kによって圧電素
子iがセンサホルダhに固着されいる。なお、図3(B)
に破線で示したように振動吸収材kを3点とすると、3
点支持により圧電素子iを特に安定して保持できる。
【0024】以上の構成により、ヘッドfへの打撃時
に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素
子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子
iから出力される。また、リムショット時に、センサホ
ルダhが振動して、振動吸収材kを経て圧電素子iに振
動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子i
から出力される。
【0025】図3(B) のセンサユニット部10におい
て、センサプレートmの下にはセンサクッションjがヘ
ッドfに当接するように固着され、このセンサプレート
mの上には圧電素子iが振動吸収材kを介して配設され
ている。また、センサホルダhから突出したセンサホル
ダ突起部lが複数点在しており、このセンサホルダ突起
部lの下端部にセンサプレートmが固着されている。こ
のような構成を備えることで、圧電素子iに対して、よ
り振動が伝わり、正確な振動を検出することができる。
【0026】以上の構成により、ヘッドfへの打撃時
に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素
子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子
iから出力される。また、リムショット時に、センサホ
ルダhが振動して、センサホルダ突起部l、センサプレ
ートm及び振動吸収材kを経て圧電素子iに振動が伝達
し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力
される。
【0027】図3(C) のセンサユニット部10におい
て、センサプレートmの下にはセンサクッションjがヘ
ッドfに当接するように固着され、センサプレートmの
上には圧電素子iが点在する振動吸収材kを介して配設
されている。また、センサホルダhから突出したセンサ
ホルダ突起部lが複数点在しており、このセンサホルダ
突起部lの下端部に振動吸収材kを介してセンサプレー
トmが固着されている。このような構成を備えること
で、圧電素子iに対して、より振動が伝わり、正確な振
動を検出することができる。
【0028】以上の構成により、ヘッドfへの打撃時
に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素
子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子
iから出力される。また、リムショット時に、センサホ
ルダhが振動して、センサホルダ突起部l、振動吸収材
k、センサプレートm及び振動吸収材kを経て圧電素子
iに振動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電
素子iから出力される。
【0029】なお、図3(A) 〜(C) において、センサク
ッションjはゴムあるいはウレタンスポンジのような材
料の緩衝部材であり、ヘッドfから伝達される衝撃の不
要な振動のみを吸収する。また、振動吸収材kは前記の
ようにブチルゴム等であり、センサホルダhから伝達さ
れる衝撃の不要な振動のみを吸収する。
【0030】以上のように、圧電素子iとヘッドfとの
間にはセンサクッションjが介在しているので、ヘッド
打撃時に対してノイズの少ない信号を得ることができ
る。また、圧電素子iはセンサホルダhを介してリムc
に結合されているので、リムショット時の打撃に対応す
る振動波形信号を正確に得ることができるとともに、振
動吸収材k等によりノイズの少ない信号を得ることがで
きる。
【0031】図5は第1実施例の打撃検出部1及び楽音
制御部2の要部の回路構成を示す図である。なお、以下
の説明では、簡単のために「第1のリムショットスイッ
チ11」を「SW1」、「第2のリムショットスイッチ
12」を「SW2」と適宜読み替えて説明する。打撃検
出部1のリム部に設けられたSW1,SW2は並列に接
続され、一方のスイッチ(SW2)にはこれと直列に1
0Kオームの抵抗R1が接続されいる。SW1,SW2
の接続点は、ステレオケーブル3の第1出力ライン31
を介して楽音制御部2の信号検出部21における第1及
び第2のコンパレータ211,212の各々の一方の入
力端子に接続されている。また、コンパレータ211,
212の他方の入力端子には3V及び0.6Vのそれぞ
れの基準電圧が印加され、さらに、第1出力ライン31
は10Kオームの抵抗R2を介して5Vの所定電圧に接
続されている。
【0032】打撃検出部1の圧電素子iの一端はステレ
オケーブル3の第2出力ライン32を介して楽音制御部
2の増幅整流積分回路22に接続されている。そして、
SW1と抵抗R1の接続点、及び圧電素子iの他端は、
ステレオケーブル3の共通シールド線33を介して楽音
制御部2側において接地されている。なお、この例では
ステレオケーブル3は2芯シールドケーブルであるが、
3芯ケーブルであっても同様である。
【0033】以上の構成により、圧電素子iの振動波形
信号は増幅整流積分回路22により、エンベロープ信号
に変換されて前記A/D変換器23に入力される。ま
た、SW1,SW2が共にOFF(開成)のときは、第
1及び第2のコンパレータ211,212の各々の一方
の入力端子には3Vより大きな所定電圧が印加され、コ
ンパレータ211,212の出力は共に“1”となる。
また、SW1がON(閉成)のときは、SW2のON/
OFFに係わらずコンパレータ211,212の各々の
一方の入力端子は接地され、コンパレータ211,21
2の出力は共に“0”となる。また、SW1がOFFで
SW2がONのときは、コンパレータ211,212の
各々の一方の入力端子には所定電圧(2.5V)が印加
され、コンパレータ211の出力は“0”、コンパレー
タ212の出力は“1”となる。
【0034】以上のSW1,SW2の状態(スイッチ動
作)とコンパレータ211の出力(Data1)とコン
パレータ212の出力(Data2)の関係をまとめる
と次表1のようになる。このコンパレータ211,21
2の出力はCPU24のポートに入力され、CPU24
によりSW1,SW2の状態が識別される。そして、そ
れぞれの状態に応じて同表のような音色が割り当てられ
る。
【0035】
【表1】
【0036】前記のようにSW1はリム部の演奏者から
遠い部分に配設され、SW2はリム部の演奏者に近い手
前部分に配設されている。したがって、通常のヘッドf
への打撃時には、その打撃強度が圧電素子iで検出され
るとともに、SW1,SW2が共にOFFであり、コン
パレータ211,212の出力は、Data1=
“1”、Data2=“1”となる。すなわち、この場
合は、リムショットは検出されなかったことを意味し、
ヘッド打撃用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発
音する。なお、Data1=“1”でData2=
“1”の状態を「状態1」とする。
【0037】また、オープンリムショット時は、その打
撃強度が圧電素子iで検出されるとともに、SW1(奥
側)がOFF、SW2(手前側)がONであり、コンパ
レータ211,212の出力は、Data1=“0”、
Data2=“1”となる。この場合は、オープンリム
ショット用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発音
する。なお、Data1=“0”でData2=“1”
の状態を「状態2」とする。
【0038】また、クローズリムショット時は、その打
撃強度が圧電素子iで検出されるとともに、SW1(奥
側)がONとなり、SW2(手前側)は、把持したステ
ィックをSW2に押し当てて演奏する手法をとるか否か
により、ONまたはOFFとなるが、この時のコンパレ
ータ211,212の出力は、いずれの場合もData
1=“0”、Data2=“0”となる。この場合は、
クローズリムショット用の音色でその打撃強度に応じた
打撃音を発音する。なお、Data1=“0”でDat
a2=“0”の状態を「状態3」とする。
【0039】なお、実施形態における打撃検出部1で
は、従来の楽音制御部(コントローラ)に接続した場合
でも、SW1/SW2のいずれか一方がONされれば、
リムショットの打撃音を発音できるようにするために、
このSW1あるいはSW2のONを検出できるように、
SW2に付加する抵抗値を決定している。
【0040】以上の発音動作の処理はCPU24のタイ
マ割込処理によって行われる。図6は第1実施例のスイ
ッチ動作に応じた状態の変化の一例を表す図、図7はタ
イマ割込処理のフローチャートであり、図6及び図7に
基づいて第1実施例の動作を説明する。なお、このタイ
マ割込処理ではクローズリムショットとオープンリムシ
ョットに対応する発音処理を行うが、通常のヘッド打撃
に対応する発音処理は、このタイマ割込処理と平行して
行われるメイン処理において圧電素子iの振動波形信号
のエンベロープが“0”以外のときに行われる。
【0041】図6のAB間、CD間、EF間、IJ間で
はSW1,SW2が共にOFFで状態1のまま変化がな
いので、ステップS1,ステップS2(図7)で共にN
Oとなり、そのまま元のルーチンに復帰し、メイン処理
で振動波形信号のエンベロープが“0”でなければヘッ
ド打撃に対応する発音処理が行われる。すなわち、通常
のヘッド打撃時は、その打撃強度が圧電素子iで検出さ
れるとともに、SW1,SW2が共にOFF(状態1)
であるので、ヘッド打撃用の音色でその打撃強度に応じ
た打撃音を発音する。
【0042】SW2がONされると状態1から状態2へ
変化し(図6のB点)、ステップS2でYESとなり、
ステップS4のオープンリムショット処理により、オー
プンリムショット用の音色で、圧電素子iで検出される
打撃強度に応じた打撃音を発音する。SW2がONされ
たままの状態(図6のBC間)では、状態2のまま変化
がないので、ステップS7,ステップS8で共にNOと
なり、このループを繰り返す。そして、SW2がOFF
されると、状態2から状態1へ変化し(図6のC点)、
ステップS8でYESとなり、元のルーチンに復帰す
る。
【0043】SW1がONされると状態1から状態3へ
変化し(図6のD点)、ステップS1でYESとなり、
ステップS3でクローズリムショット処理により、クロ
ーズリムショット用の音色で、圧電素子iで検出される
打撃強度に応じた打撃音を発音する。SW1がONされ
たままの状態(図6のDE間)では、状態3のまま変化
がないので、ステップS5,ステップS6で共にNOと
なり、このループを繰り返す。そして、SW1がOFF
されると、状態3から状態1へ変化し(図6のE点)、
ステップS6でYESとなり、元のルーチンに復帰す
る。
【0044】また、リム部の演奏者に近い部分(手前
側)にスティックの把持部近傍を押し当てて、リム部の
演奏者から遠い部分(奥側)を打撃して行うようなクロ
ーズリムショットが行われた場合でも、SW1がON、
SW2がONとなる(状態3になる)ので、クローズリ
ムショット用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発
音する。
【0045】SW2がONされた状態(ステップS7,
S8のループ)で、さらにSW1がONされたとき、状
態2から状態3へ変化し(図6のG点)、ステップS7
でYESとなり、ステップS3でクローズリムショット
処理が行われる。そして、SW1がOFFされると状態
3から状態2へ変化し(図6のH点)、ステップSS5
でYESとなりステップS7へ戻る。すなわち、片方の
スイッチ(SW2)が押されたままでも、もう1つのス
イッチ(SW1)は動作するので、リム部の演奏者に近
い部分にスティックの把持部近傍を押し当てて、リム部
の演奏者から遠い部分を打撃して行うような場合でも、
クローズリムショットの音色のみを発音することができ
る。
【0046】以上のように、ステレオケーブル3の第1
出力ライン31により、1ラインでも二つのスイッチ
(SW1,SW2)の動作に応じた出力を得ることがで
きるので、出力ライン数を抑えて奏法に応じて異なる音
色を確実に割り当てることができる。
【0047】(第2実施例)図8及び図9は打撃検出部
1(ヘッド装置)の第2実施例を示し、図8(A) は上面
図、図8(B) は一部破断側面図、図9は一部拡大断面図
である。なお、第1実施例の要素に対応する要素には図
1〜図3と同符号を付記してある。この第2実施例の打
撃検出部1はアコースティックドラムの形状をしたもの
であり、ヘッドfは円筒状のボトムケース(シェル)e
の開口端(上部)に被せられ、外縁リングdをリムcに
より、押さえつけ、固定されている。リムcはネジgに
よってボトムケースeと接合されている。ヘッドfの周
囲のリムcには第1のリムショットスイッチ11(SW
1)及び第2のリムショットスイッチ12(SW2)が
配設されている。これにより、リムショット時に、第1
のリムショットスイッチ11あるいは第2のリムショッ
トスイッチ12が動作(ON)する。
【0048】図9に示したように、センサユニット部1
0は、センサホルダh、圧電素子(ピエゾ型圧電セン
サ)i、センサクッションj、振動吸収材k、ボリュー
ムコントローラr、信号出力部q等からなり、センサホ
ルダhは基盤h1を介してリムcに固定されている。基
盤h1と圧電素子iの間にはブチルゴムのような振動吸
収材kが複数点在しており、この振動吸収材kによって
圧電素子iがセンサホルダhに固着されいる。また、圧
電素子iの下にはセンサクッションjが固着されてお
り、このセンサクッションjの下端はヘッドfに当接さ
れている。
【0049】以上の構成により、ヘッドfへの打撃時
に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素
子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子
iから出力される。また、リムショット時に、センサホ
ルダhが振動して、基盤h1及び振動吸収材kを経て圧
電素子iに振動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号
が圧電素子iから出力される。圧電素子iはセンサホル
ダhを介してリムcに結合されているので、リムショッ
ト時の打撃に対応する振動波形信号を正確に得ることが
できる。また、図9においても、センサクッションjは
ゴムあるいはウレタンスポンジのような材料の緩衝部材
であり、ヘッドfから伝達される衝撃の不要な振動のみ
を吸収するので、ヘッド打撃に対してノイズの少ない信
号を得ることができる。さらに、振動吸収材kは前記の
ようにブチルゴム等であり、センサホルダhから伝達さ
れる衝撃の不要な振動のみを吸収するので、ノイズの少
ない信号を得ることができる。
【0050】センサホルダhにはボリュームコントロー
ラ(可変抵抗器)rが配設されており、このボリューム
コントローラrを回転するとボリューム値(抵抗値)が
変化し、このボリューム値は、後述のように楽音制御部
により音色コントロール用のボリュームコントロール信
号として検出される。第1実施例においてはSW1,S
W2の2つのスイッチの動作を1ラインで出力するもの
であったが、この第2実施例においては、ボリュームコ
ントロール信号をSW1及びSW2のスイッチ信号と同
じ第1出力ライン31により検出する。
【0051】図10は第2実施例の打撃検出部1及び楽
音制御部2の要部の回路構成を示す図であり、第1実施
例の図5と同様な要素には図5と同符号を付記してあ
る。図示のように、前記ボリュームコントローラrには
47Kオームの抵抗R3が直列に接続され、このボリュ
ームコントローラrと抵抗R3は、SW1,SW2に対
して並列に接続されている。SW1,SW2及びボリュ
ームコントローラrの接続点は、ステレオケーブル3の
第1出力ライン31を介して楽音制御部2の信号検出部
21におけるA/Dコンバータ213に接続され、この
A/Dコンバータ213の出力はCPU24(図4)に
入力される。また、第1出力ライン31は47Kオーム
の抵抗R4を介して5Vの所定電圧に接続されている。
その他の構成は図5と同様である。なお、この第2実施
例ではボリュームコントローラrが図4のコントロール
手段13である。
【0052】ここで、A/Dコンバータ213は第1出
力ライン31の電圧をデジタルデータに変換するもので
あるが、SW2がONのときのボリュームコントローラ
rと抵抗R3と抵抗R1の合成抵抗値は、ボリュームコ
ントローラrと抵抗R3の合成抵抗値より小さいので、
SW2がON(SW1はOFF)のときの第1出力ライ
ン31の電圧は、SW1とSW2が共にOFFのときの
電圧よりも低い値となる。したがって、CPU24は、
A/Dコンバータ213の出力により、SW1とSW2
が共にOFFとなる状態1、SW1がOFFでSW2が
ONとなる状態2、SW1がON(SW2はON/OF
F)となる状態3を、それぞれ識別することができる。
さらに、SW1とSW2が共にOFFとなる状態1のと
きは、ボリュームコントローラrの抵抗値に応じたボリ
ュームコントロール信号(電圧値)をA/Dコンバータ
213の出力により読み取ることができる。
【0053】なお、SW1がOFFでSW2がONとな
る状態2のときの第1出力ライン31の電圧はボリュー
ムコントローラrの抵抗値に応じて変化するが、抵抗R
3の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より充分大きいので、こ
の出力ライン31の電圧の変化は僅かであり、状態2の
判定レベルに適宜幅を持たせておくことで、ボリューム
コントローラrの抵抗値に係わらずSW2の信号(状態
2)を充分に識別することができる。
【0054】このように、ボリュームコントローラrの
抵抗値の変化は、第1実施例と同様な状態1のときの電
圧変化として得ることができる。すなわち、非打撃状態
(SW1とSW2が共にOFF)のとき、ボリュームコ
ントローラrの抵抗値を変化させ、ボリュームコントロ
ール信号(電圧値)を読み取り、このボリュームコント
ロール信号に応じてヘッドにアサインされた音色をコン
トロールすることができる。
【0055】図11は第2実施例のスイッチ動作及びボ
リュームコントローラrの動作に応じた状態の変化の一
例を表す図、図12は第2実施例のタイマ割込処理のフ
ローチャートであり、図11及び図12に基づいて第2
実施例の動作を説明する。なお、図12において第1実
施例と同じ処理を行うところは図7と同じステップ番号
を付記してある。また、この第2実施例でも、通常のヘ
ッド打撃に対応する発音処理は第1実施例と同様にメイ
ン処理で行われる。
【0056】図11の例は、ボリュームコントローラr
を抵抗値最大の状態から徐々に絞り、その後徐々に抵抗
値最大の状態に変化させる間に、第1実施例(図6)と
同様なスイッチ操作(奏法切替え)をした場合の例であ
る。図11のAB間、CD間、EF間、IJ間ではSW
1,SW2が共にOFFの状態1のままであり、このう
ちボリュームコントロール信号が最大のとき(図11の
AA′間)は、ボリュームコントロール信号に変化がな
いので、ステップS21でNOとなり、そのまま元のル
ーチンに復帰する。そして、ボリュームコントロール信
号に変化があったとき(図11のA′B間、CD間、E
F間、IJ間)は、ステップS21でYES、ステップ
S1、ステップS2でNOとなり、ステップS22でボ
リューム処理を行ってA/Dコンバータ213の出力デ
ータに応じて音色を調整し、ステップS21に戻る。な
お、振動波形信号が検出されたときあるいはSW1,S
W2の動作があった場合は第1実施例と同様な処理であ
り、ヘッド打撃用の音色での発音、オープンリムショッ
ト用の音色での発音、クローズリムショット用の音色で
の発音を行う。
【0057】このように、ステレオケーブル3の第1出
力ライン31により、1ラインでも二つのスイッチ(S
W1,SW2)のスイッチ信号とボリュームコントロー
ル信号の出力を得ることができるので、出力ライン数を
抑えて、奏法に応じて異なる音色を確実に割り当てるこ
とができるとともに、実際のドラムでスネアテンション
を調節するときのように、打撃検出部(ヘッド部)の操
作にて音色コントロールを行うことが可能となる。
【0058】なお、ボリュームコントローラrは、実施
例のように回転する形態に限らず、スライドボリューム
であってもよいし、他の形態でもよい。また、実施例の
ようにボリュームコントローラrをヘッド部に設ける
と、そのヘッド部の音色調整用であることが容易にわか
るので使い勝手がよいが、このボリュームコントローラ
rはヘッド部と別体に設けるようにしてもよい。
【0059】さらに、図10に破線で示したように、さ
らに他のボリュームコントローラを並列に接続してもよ
い。例えばフットペダルのように別体に設けたボリュー
ムコントローラを並列に接続してもよい。この場合、一
方のボリュームコントローラを最大に設定しておけば、
他方のボリュームコントローラで同様の制御を行うこと
ができる。例えば、図13に示したように、ヘッド部に
リボンコントローラtを取り付け、これをコントローラ
コネクションsでボリュームコントローラrに接続す
る。そして、ボリュームコントローラrを最大抵抗値に
設定して、リボンコントローラtで音色コントロールを
行うようにしてもよい。
【0060】第1実施例(図1)では、リム部のリムシ
ョットスイッチ(SW1)11とリムショットスイッチ
(SW2)12をそれぞれ半円に対応するように等分に
したが、これに限らず、SW1,SW2の対応部分の大
きさを異ならせてもよい。例えば第2実施例(図8)で
は、SW1がリム部の円の4分の3を占め、SW2が4
分の1を占めるように配設されており、このように演奏
者の手前側にあるSW2の割合を大きくして、奥側にあ
るSW1の割合を小さくすることで、使用頻度の高いオ
ープンリムショットを容易に演奏することが可能とな
る。
【0061】(第3実施例)第2実施例では、コントロ
ール手段13としてボリュームコントローラrを用いる
ようにしているが、第3実施例のようにコントロール手
段13としてロータリーエンコーダを用いるようにして
もよい。図14は第3実施例の打撃検出部1及び楽音制
御部2の要部の回路構成を示す図であり、第2実施例の
図10と同様な要素には図10と同符号を付記してあ
る。ロータリーエンコーダuは、2つのエンコーダスイ
ッチSWa,SWbを備えている。このエンコーダスイ
ッチSWa,SWbは、周知のように、例えば回転操作
子に連動する2つの位相差を持って保持される接点によ
るスイッチであり、回転操作子の回転に応じて例えば図
15のように位相差をもってON/OFFするものであ
る。また、回転方向の違いによって、生じる位相差も異
なっている。
【0062】図14に示したように、一方のエンコーダ
スイッチSWaには33Kオームの抵抗(抵抗手段)R
5が直列に接続され、他方のエンコーダスイッチSWb
には100Kオームの抵抗(抵抗手段)R6が直列に接
続されている。そして、エンコーダスイッチSWaと抵
抗R5、エンコーダスイッチSWbと抵抗R6は、それ
ぞれSW1,SW2に対して並列に接続されている。ま
た、第1出力ライン31は33Kオームの抵抗R7を介
して5Vの所定電圧に接続されるとともに、ノイズ防止
用の0.1μFのコンデンサCを介して接地されてい
る。
【0063】図16は第3実施例のロータリーエンコー
ダuの動作に応じた出力電圧の変化の一例を表す図であ
り、SW1,SW2が共にOFFの状態1のときにロー
タリーエンコーダuの回転操作子を操作した場合を示し
ている。この出力電圧は、図15(A) のように左回転し
ているときは図16(A) のように変化し、図15(B)の
ように右回転しているときは図16(B) のように変化す
る。このように、回転方向により異なる出力信号が得ら
れるので、5Vより減少し安定する最初の1段目の値の
大小により回転方向が判断できる。そして、CPU24
はこの回転方向とパルス信号の数に応じて、音色コント
ロール信号(制御の度合い)を増減させ、第2実施例と
同様に、ヘッドにアサインされた音色をコントロールす
る。なお、振動波形信号が検出されたときあるいはSW
1,SW2の動作があった場合は第1実施例、第2実施
例と同様な処理を行って、奏法に応じた打楽器音を発音
する。
【0064】以上の第2実施例、第3実施例では、ボリ
ュームコントローラやロータリーエンコーダでヘッドに
アサインされた音色をコントロールするようにしている
が、リム部にアサインされたオープンリムショット音
色、またはクローズリムショット音色をコントロールす
るようにしてもよいし、これに限らず、ボリュームコン
トローラやロータリーエンコーダでドラムキット(ドラ
ムセット中の楽器(音色)の種類)の切り換え等を行う
ようにしてもよい。その他、ボリュームコントローラや
ロータリーエンコーダで制御する対象はこれに限られる
ものではない。
【0065】以上、各実施例について説明したが、さら
に次のような構成にすることもできる。前記電子打楽器
の実施例において、センサユニット部(打撃検出装置)
は複数個にしてもよく、打撃時に、複数個のセンサユニ
ット部の出力信号を参照して打撃位置を特定して、その
打撃位置に応じた音色で発音するようにしてもよい。こ
の場合、打撃位置を特定するための出力信号−打撃位置
変換テーブルを備えていて、該テーブルを参照して打撃
位置を特定するようにしてもよい。
【0066】実施例では打撃センサとして圧電素子を用
いているが、光センサや磁気センサ等、打撃強度を検出
できるものであれば、どのようなものでもよい。また、
スイッチはフィルムスイッチに限らず、他の形態のスイ
ッチでもよい。
【0067】また、スイッチは2個に限らず、SW3、
SW4、…と複数個用意して、それぞれの出力信号に付
加する抵抗の大きさを異ならせることで、1ラインで出
力して各スイッチの動作を識別できるようにしてもよ
い。
【0068】前記実施例では、打撃検出部1のSW1,
SW2を同一の装置に設けるようにしたが、SW2をフ
ットペダル部等、異なる部分に設けるようにしてもよい
し、新たにSW3をフットペダル部に設け、ペダル操作
によってバスドラム音色など異なる音色を発音するよう
にしてもよい。この場合、SW3をSW1,SW2と同
一ラインに接続できるような簡単なアダプタ等を用いる
と配線も容易である。
【0069】第1実施例及び第2実施例では、2つのリ
ムショットスイッチ(SW1),(SW2)がリムcの
演奏者から遠い部分と近い部分に上下(前後)2分して
各々配設したが、これに限らず、リムcの内側と外側に
(同心円状)に各スイッチを配設して、内側のスイッチ
がONとなったときはクローズリムショット、外側のス
イッチがONとなったときはオープンリムショットの音
色で発音するようにしてもよい。
【0070】打撃検出部と楽音制御部は実施形態のよう
に別体にあってケーブルで接続するものに限らず、同一
の装置内で処理するものにも適用できる。
【0071】
【発明の効果】請求項1のヘッド装置によれば、ドラム
における複数のリムショット奏法を検出でき、自然でバ
リエーション豊かな演奏表現を行うことができる。
【0072】請求項2の電子打楽器によれば、請求項1
と同様にドラムにおける複数のリムショット奏法(クロ
ーズリムショットとオープンリムショット)を検出でき
るとともに、各リムショット奏法の打楽器音を発音で
き、自然でバリエーション豊かな演奏表現を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における打撃検出部の断面
図及び上面図である。
【図2】同打撃検出部の裏面図である。
【図3】本発明の第1実施例におけるセンサユニット部
の拡大断面図である。
【図4】本発明の実施形態における打撃検出装置を適用
した電子打楽器のブロック構成図である。
【図5】本発明の第1実施例の打撃検出部及び楽音制御
部の要部の回路構成を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例におけるスイッチ動作に応
じた状態の変化の一例を表す図である。
【図7】本発明の第1実施例におけるタイマ割込処理の
フローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例における打撃検出部の上面
図及び一部破断側面図である。
【図9】同打撃検出部の一部拡大断面図である。
【図10】本発明の第2実施例における打撃検出部及び
楽音制御部の要部の回路構成を示す図である。
【図11】本発明の第2実施例におけるスイッチ動作及
びボリュームコントローラの動作に応じた状態の変化の
一例を表す図である。
【図12】本発明の第2実施例におけるタイマ割込処理
のフローチャートである。
【図13】本発明の第2実施例におけるボリュームコン
トローラを2つにした例を示す図である。
【図14】本発明の第3実施例における打撃検出部及び
楽音制御部の要部の回路構成を示す図である。
【図15】本発明の第3実施例におけるエンコーダスイ
ッチの変化を示す図である。
【図16】本発明の第3実施例における出力電圧の変化
の一例を表す図である。
【図17】従来の電子打楽器の回路構成の一例を示す図
である。
【図18】スネアドラムのリムショット奏法の例を説明
する図である。
【符号の説明】
c…リム、f…ヘッド、i…圧電素子、1…打撃検出
部、2…楽音制御部(楽音制御手段)、11…第1のリ
ムショットスイッチ(スイッチ)、12…第2のリムシ
ョットスイッチ(スイッチ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被打撃体であるヘッドと、 該ヘッドの外周に配設されたリム部と、 前記リム部の内部に埋設され該リム部への打撃を検出す
    る複数のスイッチと、を備えたことを特徴とするヘッド
    装置。
  2. 【請求項2】 被打撃体であるヘッドと、 該ヘッドの外周に配設されたリム部と、 前記リム部の内部に埋設され該リム部への打撃を検出す
    る複数のスイッチと、 前記複数のスイッチのスイッチ動作に応じて打楽器の楽
    音を制御する楽音制御手段と、を備えたことを特徴とす
    る電子打楽器。
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