JP3644433B2 - 打撃検出装置及び電子打楽器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子打楽器等において打撃を検出する打撃検出装置、及び該打撃検出装置を適用した電子打楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子打楽器(電子ドラム)において、ヘッド中央部にセンサを配設し、ヘッドへの打撃を検出するものがあった。しかし、このような構成では、スティックでヘッド中央部を打撃した場合、打撃の強さに対応する均一な打撃信号が得られなかった。また、スティックでヘッド中央部を強打すると、センサが破損するおそれがあった。さらに、打撃時、ヘッド中央部はたわみが大きいので、破損を防ぐためには、センサとヘッドの間に大きな緩衝材を介挿させ、ヘッドとの距離を大きく取る必要があった。
【0003】
また、ヘッドの端部にセンサ(振動ピックアップ)を配設して、該センサでヘッドへの打撃を検出するものがあった。また、リムショットの打撃を検出できるものがあった。しかし、このセンサはヘッドに配設したものであり、このセンサによってリムショット時の正確な打撃信号を得ることはできず、リム部に、別途、リムショット専用のセンサを必要としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、一つの打撃センサでヘッドへの打撃時の打撃信号とリムへの打撃時の打撃信号を正確に検出できる打撃検出装置を提供することを課題とする。また、該打撃検出装置を適用した電子打楽器を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の打撃検出装置は、被打撃体であるヘッドと該ヘッドの外周に配設されたリムとを有する装置本体と、前記装置本体に結合して装着されたセンサ保持部と、前記センサ保持部と前記ヘッドとの間で該センサ保持部側に配設された打撃センサと、前記打撃センサと前記ヘッドとの間に介挿され該ヘッドの振動を該打撃センサに伝達する緩衝部材と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
請求項1の打撃検出装置によれば、ヘッドへの打撃時に該ヘッドの振動が緩衝部材を介して打撃センサに伝達され、該打撃センサで打撃信号が得られる。また、センサ保持部が装置本体に結合して装着されているので、装置本体のリムへの打撃時に該リムの振動がセンサ保持部に伝達され、このセンサ保持部側に配設された打撃センサにより、打撃信号を得ることができる。さらに、ヘッドと打撃センサとの間に緩衝部材が介挿されているので、この緩衝部材で不要な振動を供給して正確な打撃信号を得ることができる。また、打撃センサはセンサ保持部側に配設されているので、このセンサ保持部が結合されたリムの振動による打撃信号も正確な打撃信号として得ることができる。なお、打撃センサとしては、例えばピエゾ型圧電センサ等を用いることができる。
【0007】
本発明の請求項2の打撃検出装置は、被打撃体であるヘッドと該ヘッドの外周に配設されたリムとを有する装置本体と、前記リムに結合して前記装置本体に装着されたセンサ保持部と、前記センサ保持部と前記ヘッドとの間で該センサ保持部側に配設された打撃センサと、前記打撃センサと前記ヘッドとの間に介挿され該ヘッドの振動を該打撃センサに伝達する第1の緩衝部材と、前記打撃センサと前記センサ保持部との間に介挿され該センサ保持部の振動を該打撃センサに伝達する第2の緩衝部材と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2の打撃検出装置によれば、ヘッドへの打撃時に該ヘッドの振動が第1の緩衝部材を介して打撃センサに伝達され、該打撃センサで打撃信号が得られる。また、センサ保持部がリムに結合して装着されているので、リムへの打撃時に該リムの振動がセンサ保持部に伝達され、このセンサ保持部の振動が第2の緩衝部材を介して打撃センサに伝達され、この打撃センサにより打撃信号を得ることができる。さらに、ヘッドと打撃センサとの間に第1の緩衝部材が介挿されているので、この第1の緩衝部材で不要な振動を供給して正確な打撃信号を得ることができる。また、センサ保持部と打撃センサとの間に第2の緩衝部材が介挿されているので、この第2の緩衝部材で不要な振動を供給して正確な打撃信号を得ることができる。
【0009】
本発明の請求項3の電子打楽器は、被打撃体であるヘッドと該ヘッドの外周に配設されたリムとを有する装置本体と、前記リムに結合して前記装置本体に装着されたセンサ保持部と、前記センサ保持部と前記ヘッドとの間で該センサ保持部側に配設された打撃センサと、前記打撃センサと前記ヘッドとの間に介挿され該ヘッドの振動を該打撃センサに伝達する第1の緩衝部材と、前記打撃センサと前記センサ保持部との間に介挿され該センサ保持部の振動を該打撃センサに伝達する第2の緩衝部材と、前記リム上または該リムの近傍に配設されたスイッチと、前記打撃センサの出力信号と前記スイッチの動作に応じた音色で打楽器の楽音を制御する楽音制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項3の電子打楽器によれば、請求項2と同様に、打撃センサでヘッドへの打撃時の打撃信号とリムへの打撃時の打撃信号を得ることができるとともに、いずれの場合も正確な打撃信号を得ることができる。さらに、リム上または該リムの近傍に配設されたスイッチでリムショットが打撃されたことを検出して、リムショット奏法に対応する打楽器音を発音することができる。
【0011】
なお、図19に示したように、スネアドラム等のリムショット奏法にはオープンリムショット(図19(A) )とクローズリムショット(図19(B) )があり、それぞれ異なる音色が発音される。オープンリムショットは、通常、リム部の演奏者に近い手前部分とヘッドを同時に打撃して行う。一方、クローズリムショットは、スティックを把持した手でヘッド面を押さえながらリム部の演奏者から遠い部分を打撃して行うが、ヘッドが小さい場合は、リム部の演奏者に近い手前部分にスティックの把持部近傍を押し当てて、リム部の演奏者から遠い部分を打撃して行う場合もある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図4は実施形態における打撃検出装置を適用した電子打楽器のブロック構成図であり、後述の第1〜4実施例に対応している。この電子打楽器は、ヘッド等からなる打撃検出部1と音源モジュール等に備えられた楽音制御部2とで構成され、打撃検出部1と楽音制御部2は2芯シールドケーブルであるステレオケーブル3によって接続されている。なお、図4ではステレオケーブル3の共通シールド線は図示を省略してある。
【0013】
打撃検出部1は、後述するようにリムショット奏法を検出する第1のリムショットスイッチ11(SW1)、第2のリムショットスイッチ12(SW2)、及び圧電素子(打撃センサ)iを備えている。なお、破線で示したコントロール手段13は後述の第2実施例、第3実施例及び第4実施例に対応しており、このコントロール手段13により、ヘッドにアサインされた音色を調整する。楽音制御部2は、信号検出部21、AMP半波整流積分回路(エンベロープ抽出回路)22、A/D変換器23、CPU24,ROM25,RAM26、音源27、波形メモリ28、D/A変換器29を備えている。
【0014】
信号検出部21は、後述のように、ステレオケーブル3の第1出力ライン31に接続されたリムショットスイッチ11,12のON/OFFを検出し、各ON/OFFに対応するスイッチ信号をCPU24のポートに入力する。増幅整流積分回路22は、ステレオケーブル3の第2出力ライン32に接続された圧電素子iから入力される振動波形信号のエンベロープ信号(包絡線)を検出してA/D変換器23に出力する。A/D変換器23は入力されるエンベロープ信号を時分割にデジタル信号に変換し、CPU24のポートに入力する。CPU24はROM25に格納された制御プログラムに基づいて動作し、RAM26のワーキングエリアを使用して楽音発生の制御を行う。
【0015】
具体的には、CPU24は、リムショットスイッチ11,12によるスイッチ信号、及び圧電素子iから出力された振動波形信号(A/D変換器23から入力されるエンベロープ信号)により、打撃検出部1における打撃位置(奏法:通常のヘッドの打撃またはオープンリムショットまたはクローズリムショット)と打撃強度に基づいて、音源27で必要とする楽音パラメータを生成して音源27に供給する。この楽音パラメータは、奏法に応じた音色(波形データ)を指定する音色パラメータ、音量を指定するベロシティデータ、発音開始を指示するノートオンデータ等である。また、CPU24は打撃検出部1のヘッドにアサインする音色及び音色調整用のデータを音源27に設定する。
【0016】
音源27は、ノートオンデータにより、音色パラメータで指定された音色の波形データを波形メモリ28から順次読み出し、音量制御、効果制御等を行ってデジタル楽音波形信号をD/A変換器29に出力する。D/A変換器29はデジタル楽音波形信号をアナログ変換してアンプやスピーカからなる図示しないサウンドシステムに出力し、打楽器の楽音が発生する。なお、発生した楽音はエンベロープに応じて自動減衰される。
【0017】
(第1実施例)
図1及び図2は打撃検出部1の第1実施例を示し、図1(A) は断面図、図1(B) は上面図、図2は裏面図である。この第1実施例の打撃検出部1はスネア型の例であり、ヘッドfがボトムケースeの開口端(上部)に被せられ、外縁リングdで固定されている。ヘッドfの周囲及び外縁リングdの上部にはリムcがネジgによってボトムケースeと接合されている。リムcの上部には前述の第1のリムショットスイッチ11(SW1)及び第2のリムショットスイッチ12(SW2)が配設され、この第1及び第2のリムショットスイッチ11,12はリムクッションaによって覆われている。これにより、リムショット時に、リムクッションaが打撃されて、第1のリムショットスイッチ11あるいは第2のリムショットスイッチ12が動作(ON)する。
【0018】
第1及び第2のリムショットスイッチ11,12はそれぞれフィルムスイッチであり、図1(B) に示したように、第1のリムショットスイッチ11(SW1)はリム部(リムc)の演奏者から遠い部分に略半円弧状に配設され、第2のリムショットスイッチ12(SW2)はリム部の演奏者に近い手前部分に略半円弧状に配設されている。そして、この第1及び第2のリムショットスイッチ11,12により、クローズリムショット、オープンリムショットのそれぞれの奏法を確実に検出することができる。
【0019】
センサユニット部10は、センサホルダ(センサ保持部)h、前述の圧電素子i、センサクッション(緩衝部材、第1の緩衝部材)j等からなり、センサホルダhは、リムcの一部切り欠き部及びリムショットスイッチ11,12の片側離間部に配設され、ネジgによってボトムケースeと接合されている。すなわち、リムcとセンサホルダhは共にボトムケースeに接合されており、これによりセンサホルダhはリムに結合されている。なお、センサユニット部10は本発明の打撃検出装置の実施例であり、その詳細な構造は後述する。図2に示したように、ボトムケースeの裏面には当該打撃検出部1を支える部材を接合するためのドラムホルダ接合部pや、リムショットスイッチ11,12及び圧電素子iの信号を出力する信号出力部(ジャック等)qなどが配設されている。
【0020】
なお、ヘッドfは、皮、または、プラスチックシート、または、縦横の繊維が直行する平織りにより織られた第1の網と第2の網とを互いの織り目方向が斜交するように積層したた網状素材(メッシュ)等によって形成されたものである。また、センサホルダhは金属製で、誤ってセンサユニット部10が打撃された時の衝撃から圧電素子iを保護するものであり、耐久性の高い電子ドラムとなっている。さらに、ボトムケースeは、例えば強化プラスチックあるいはアルミのダイキャスト法または木材によって形成されたものである。また、リムクッションaはラバー製、リムcは金属製である。さらに、圧電素子iはピエゾ型圧電センサである。
【0021】
図3はセンサユニット部10の拡大断面図であり、本発明の打撃検出装置の3つの実施例を示している。図3(A) のセンサユニット部10において、圧電素子iの下にセンサクッションj(緩衝部材、第1の緩衝部材)が固着されており、このセンサクッションjの下端はヘッドfに当接されている。また、センサホルダhと圧電素子iの間にブチルゴムのような振動吸収材(第2の緩衝部材)kが複数点在しており、この振動吸収材kによって圧電素子iがセンサホルダhに固着されいる。なお、図3(B) に破線で示したように振動吸収材kを3点とすると、3点支持により圧電素子iを特に安定して保持できる。
【0022】
以上の構成により、ヘッドfへの打撃時に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。また、リムショット時に、センサホルダhが振動して、振動吸収材kを経て圧電素子iに振動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。
【0023】
図3(B) のセンサユニット部10において、センサプレートmの下にはセンサクッション(緩衝部材、第1の緩衝部材)jがヘッドfに当接するように固着され、このセンサプレートmの上には圧電素子iが振動吸収材(第2の緩衝部材)kを介して配設されている。また、センサホルダhから突出したセンサホルダ突起部lが複数点在しており、このセンサホルダ突起部lの下端部にセンサプレートmが固着されている。このような構成を備えることで、圧電素子iに対して、より振動が伝わり、正確な振動を検出することができる。
【0024】
以上の構成により、ヘッドfへの打撃時に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。また、リムショット時に、センサホルダhが振動して、センサホルダ突起部l、センサプレートm及び振動吸収材kを経て圧電素子iに振動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。
【0025】
図3(C) のセンサユニット部10において、センサプレートmの下にはセンサクッション(緩衝部材、第1の緩衝部材)jがヘッドfに当接するように固着され、センサプレートmの上には圧電素子iが点在する振動吸収材(第2の緩衝部材)kを介して配設されている。また、センサホルダhから突出したセンサホルダ突起部lが複数点在しており、このセンサホルダ突起部lの下端部に振動吸収材(第2の緩衝部材)kを介してセンサプレートmが固着されている。このような構成を備えることで、圧電素子iに対して、より振動が伝わり、正確な振動を検出することができる。
【0026】
以上の構成により、ヘッドfへの打撃時に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。また、リムショット時に、センサホルダhが振動して、センサホルダ突起部l、振動吸収材k、センサプレートm及び振動吸収材kを経て圧電素子iに振動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。
【0027】
なお、図3(A) 〜(C) において、センサクッションjはゴムあるいはウレタンスポンジのような材料の緩衝部材であり、ヘッドfから伝達される衝撃の不要な振動のみを吸収する。また、振動吸収材kは前記のようにブチルゴム等であり、センサホルダhから伝達される衝撃の不要な振動のみを吸収する。
【0028】
以上のように、圧電素子iとヘッドfとの間にはセンサクッションjが介在しているので、ヘッド打撃時に対してノイズの少ない信号を得ることができる。また、圧電素子iはセンサホルダhを介してリムcに結合されているので、リムショット時の打撃に対応する振動波形信号を正確に得ることができるとともに、振動吸収材k等によりノイズの少ない信号を得ることができる。
【0029】
図5は第1実施例の打撃検出部1及び楽音制御部2の要部の回路構成を示す図である。なお、以下の説明では、簡単のために「第1のリムショットスイッチ11」を「SW1」、「第2のリムショットスイッチ12」を「SW2」と適宜読み替えて説明する。打撃検出部1のリム部に設けられたSW1,SW2は並列に接続され、一方のスイッチ(SW2)にはこれと直列に10Kオームの抵抗R1が接続されいる。SW1,SW2の接続点は、ステレオケーブル3の第1出力ライン31を介して楽音制御部2の信号検出部21における第1及び第2のコンパレータ211,212の各々の一方の入力端子に接続されている。また、コンパレータ211,212の他方の入力端子には3V及び0.6Vのそれぞれの基準電圧が印加され、さらに、第1出力ライン31は10Kオームの抵抗R2を介して5Vの所定電圧に接続されている。
【0030】
打撃検出部1の圧電素子iの一端はステレオケーブル3の第2出力ライン32を介して楽音制御部2の増幅整流積分回路22に接続されている。そして、SW1と抵抗R1の接続点、及び圧電素子iの他端は、ステレオケーブル3の共通シールド線33を介して楽音制御部2側において接地されている。なお、この例ではステレオケーブル3は2芯シールドケーブルであるが、3芯ケーブルであっても同様である。
【0031】
以上の構成により、圧電素子iの振動波形信号は増幅整流積分回路22により、エンベロープ信号に変換されて前記A/D変換器23に入力される。また、SW1,SW2が共にOFF(開成)のときは、第1及び第2のコンパレータ211,212の各々の一方の入力端子には3Vより大きな所定電圧が印加され、コンパレータ211,212の出力は共に“1”となる。また、SW1がON(閉成)のときは、SW2のON/OFFに係わらずコンパレータ211,212の各々の一方の入力端子は接地され、コンパレータ211,212の出力は共に“0”となる。また、SW1がOFFでSW2がONのときは、コンパレータ211,212の各々の一方の入力端子には所定電圧(2.5V)が印加され、コンパレータ211の出力は“0”、コンパレータ212の出力は“1”となる。
【0032】
以上のSW1,SW2の状態(スイッチ動作)とコンパレータ211の出力(Data1)とコンパレータ212の出力(Data2)の関係をまとめると次表1のようになる。このコンパレータ211,212の出力はCPU24のポートに入力され、CPU24によりSW1,SW2の状態が識別される。そして、それぞれの状態に応じて同表のような音色が割り当てられる。
【0033】
【表1】
Figure 0003644433
【0034】
前記のようにSW1はリム部の演奏者から遠い部分に配設され、SW2はリム部の演奏者に近い手前部分に配設されている。したがって、通常のヘッドfへの打撃時には、その打撃強度が圧電素子iで検出されるとともに、SW1,SW2が共にOFFであり、コンパレータ211,212の出力は、Data1=“1”、Data2=“1”となる。すなわち、この場合は、リムショットは検出されなかったことを意味し、ヘッド打撃用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発音する。なお、Data1=“1”でData2=“1”の状態を「状態1」とする。
【0035】
また、オープンリムショット時は、その打撃強度が圧電素子iで検出されるとともに、SW1(奥側)がOFF、SW2(手前側)がONであり、コンパレータ211,212の出力は、Data1=“0”、Data2=“1”となる。この場合は、オープンリムショット用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発音する。なお、Data1=“0”でData2=“1”の状態を「状態2」とする。
【0036】
また、クローズリムショット時は、その打撃強度が圧電素子iで検出されるとともに、SW1(奥側)がONとなり、SW2(手前側)は、把持したスティックをSW2に押し当てて演奏する手法をとるか否かにより、ONまたはOFFとなるが、このときのコンパレータ211,212の出力は、いずれの場合もData1=“0”、Data2=“0”となる。この場合は、クローズリムショット用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発音する。なお、Data1=“0”でData2=“0”の状態を「状態3」とする。
【0037】
なお、実施形態における打撃検出部1では、従来の楽音制御部(コントローラ)に接続した場合でも、SW1/SW2のいずれか一方がONされれば、リムショットの打撃音を発音できるようにするために、このSW1あるいはSW2のONを検出できるように、SW2に付加する抵抗値を決定している。
【0038】
以上の発音動作の処理はCPU24のタイマ割込処理によって行われる。図6は第1実施例のスイッチ動作に応じた状態の変化の一例を表す図、図7はタイマ割込処理のフローチャートであり、図6及び図7に基づいて第1実施例の動作を説明する。なお、このタイマ割込処理ではクローズリムショットとオープンリムショットに対応する発音処理を行うが、通常のヘッド打撃に対応する発音処理は、このタイマ割込処理と平行して行われるメイン処理において圧電素子iの振動波形信号のエンベロープが“0”以外のときに行われる。
【0039】
図6のAB間、CD間、EF間、IJ間ではSW1,SW2が共にOFFで状態1のまま変化がないので、ステップS1,ステップS2(図7)で共にNOとなり、そのまま元のルーチンに復帰し、メイン処理で振動波形信号のエンベロープが“0”でなければヘッド打撃に対応する発音処理が行われる。すなわち、通常のヘッド打撃時は、その打撃強度が圧電素子iで検出されるとともに、SW1,SW2が共にOFF(状態1)であるので、ヘッド打撃用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発音する。
【0040】
SW2がONされると状態1から状態2へ変化し(図6のB点)、ステップS2でYESとなり、ステップS4のオープンリムショット処理により、オープンリムショット用の音色で、圧電素子iで検出される打撃強度に応じた打撃音を発音する。SW2がONされたままの状態(図6のBC間)では、状態2のまま変化がないので、ステップS7,ステップS8で共にNOとなり、このループを繰り返す。そして、SW2がOFFされると、状態2から状態1へ変化し(図6のC点)、ステップS8でYESとなり、元のルーチンに復帰する。
【0041】
SW1がONされると状態1から状態3へ変化し(図6のD点)、ステップS1でYESとなり、ステップS3でクローズリムショット処理により、クローズリムショット用の音色で、圧電素子iで検出される打撃強度に応じた打撃音を発音する。SW1がONされたままの状態(図6のDE間)では、状態3のまま変化がないので、ステップS5,ステップS6で共にNOとなり、このループを繰り返す。そして、SW1がOFFされると、状態3から状態1へ変化し(図6のE点)、ステップS6でYESとなり、元のルーチンに復帰する。
【0042】
また、リム部の演奏者に近い部分(手前側)にスティックの把持部近傍を押し当てて、リム部の演奏者から遠い部分(奥側)を打撃して行うようなクローズリムショットが行われた場合でも、SW1がON、SW2がONとなる(状態3になる)ので、クローズリムショット用の音色でその打撃強度に応じた打撃音を発音する。
【0043】
SW2がONされた状態(ステップS7,S8のループ)で、さらにSW1がONされたとき、状態2から状態3へ変化し(図6のG点)、ステップS7でYESとなり、ステップS3でクローズリムショット処理が行われる。そして、SW1がOFFされると状態3から状態2へ変化し(図6のH点)、ステップSS5でYESとなりステップS7へ戻る。すなわち、片方のスイッチ(SW2)が押されたままでも、もう1つのスイッチ(SW1)は動作するので、リム部の演奏者に近い部分にスティックの把持部近傍を押し当てて、リム部の演奏者から遠い部分を打撃して行うような場合でも、クローズリムショットの音色のみを発音することができる。
【0044】
以上のように、ステレオケーブル3の第1出力ライン31により、1ラインでも二つのスイッチ(SW1,SW2)の動作に応じた出力を得ることができるので、出力ライン数を抑えて奏法に応じて異なる音色を確実に割り当てることができる。
【0045】
(第2実施例)
図8及び図9は打撃検出部1の第2実施例を示し、図8(A) は上面図、図8(B) は一部破断側面図、図9は一部拡大断面図である。なお、第1実施例の要素に対応する要素には図1〜図3と同符号を付記してある。この第2実施例の打撃検出部1はアコースティックドラムの形状をしたものであり、ヘッドfは円筒状のボトムケース(シェル)eの開口端(上部)に被せられ、外縁リングdをリムcにより、押さえつけ、固定されている。リムcはネジgによってボトムケースeと接合されている。ヘッドfの周囲のリムcには第1のリムショットスイッチ11(SW1)及び第2のリムショットスイッチ12(SW2)が配設されている。これにより、リムショット時に、第1のリムショットスイッチ11あるいは第2のリムショットスイッチ12が動作(ON)する。
【0046】
図9に示したように、打撃検出装置としてのセンサユニット部10は、センサホルダh、圧電素子(ピエゾ型圧電センサ)i、センサクッションj、振動吸収材k、ボリュームコントローラr(図8(A) )等からなり、センサホルダhはリムcに固定されている。センサホルダhと圧電素子iの間にはブチルゴムのような振動吸収材(第2の緩衝部材)kが複数点在しており、この振動吸収材kによって圧電素子iがセンサホルダhに固着されいる。また、圧電素子iの下にはセンサクッションj(第1の緩衝部材)が固着されており、このセンサクッションjの下端はヘッドfに当接されている。
【0047】
以上の構成により、ヘッドfへの打撃時に、ヘッドfの振動がセンサクッションjを経て圧電素子iに伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。また、リムショット時に、センサホルダhが振動して、振動吸収材kを経て圧電素子iに振動が伝達し、打撃力に応じた振動波形信号が圧電素子iから出力される。圧電素子iはセンサホルダhを介してリムcに結合されているので、リムショット時の打撃に対応する振動波形信号を正確に得ることができる。また、図9においても、センサクッションjはゴムあるいはウレタンスポンジのような材料の緩衝部材であり、ヘッドfから伝達される衝撃の不要な振動のみを吸収するので、ヘッド打撃に対してノイズの少ない信号を得ることができる。さらに、振動吸収材kは前記のようにブチルゴム等であり、センサホルダhから伝達される衝撃の不要な振動のみを吸収するので、ノイズの少ない信号を得ることができる。
【0048】
センサホルダhにはボリュームコントローラ(可変抵抗器)rが配設されており、このボリュームコントローラrを回転するとボリューム値(抵抗値)が変化し、このボリューム値は、後述のように楽音制御部により音色コントロール用のボリュームコントロール信号として検出される。第1実施例においてはSW1,SW2の2つのスイッチの動作を1ラインで出力するものであったが、この第2実施例においては、ボリュームコントロール信号をSW1及びSW2のスイッチ信号と同じ第1出力ライン31により検出する。
【0049】
(第3実施例)
図10は打撃検出部1の第3実施例を示し、前記図9に対応する一部拡大断面図である。なお、第3実施例の平面図は第2実施例(図8(A) )と同様である。この第3実施例の打撃検出部1は、第2実施例と同様な構造においてリムcとボトムケースeの開口上端部のヘッドfとの間に緩衝部材(クッション)sを配設したものである。この緩衝部材sはリムc及びボトムケースeの開口上端部の全周にわたって配設されてヘッドfの周囲に接している。したがって、ヘッドfが打撃された時、この緩衝部材sによりヘッドfの振動が吸収され、ヘッドfに加えられた直後の振動のみをトリガー信号として圧電素子iで検出することができる。なお、発泡ゴム、発泡ウレタンなどの発泡弾性体でもよいし、ゴム、ウレタンなどの弾性個体でもよく、さらに、ゲル状物質を使用することも可能である。
【0050】
図11は緩衝部材sを設けない場合と設けた場合の打撃時の波形の例を示す図である。図11(A) に示したように、緩衝部材sがなければヘッドfの振動がボトムケースeの開口上端部で反射して、最初のピークAに続いて僅かに減衰したピークB、C、D…が検出される。このため、トリガ信号検出のためのスレッショルドを図示のレベルにすると、2番目のピークBもトリガ信号として検出してしまい、1回の打撃に対して2度鳴りが起こってしまう。また、連打した場合は後の打撃信号と干渉する可能性がある。これに対して、図11(B) (第3実施例)のように緩衝部材sを配設すると、2番目以降のピークB′、C′、D′…が最初のピークAに比べて大きく減衰するので、2度鳴りも生じず、また、連打した場合に後の打撃信号と干渉することも防止できる。したがって、第3実施例によれば正確な打撃信号のみを検出することができる。
【0051】
緩衝部材sはリムcのリブc−1の下部に配置されているので演奏を妨げることがない。また、リブc−1の下部に配置されているので、緩衝部材s自体の保持も簡便になり、前記従来技術と比べて、緩衝部材も小さな構造ですむとともに、部品点数を少なくすることができる。なお、前記第1の従来技術のように単にヘッドの中央にクッションを接触させただけの構成、あるいは、前記第2の従来技術のようにクッションを単にヘッド端部に接触させただけの構成では、十分にヘッドの振動を減衰させることはできず、打撃する場所によっては不均一な信号となってしまうが、上記第3実施例によれば緩衝部材sがヘッドfの全周に配置されているので、このような問題はなく、さらにヘッドfのどこを打撃した場合にも効果的である。
【0052】
図12は第2実施例及び第3実施例の打撃検出部1及び楽音制御部2の要部の回路構成を示す図であり、第1実施例の図5と同様な要素には図5と同符号を付記してある。図示のように、前記ボリュームコントローラrには47Kオームの抵抗R3が直列に接続され、このボリュームコントローラrと抵抗R3は、SW1,SW2に対して並列に接続されている。SW1,SW2及びボリュームコントローラrの接続点は、ステレオケーブル3の第1出力ライン31を介して楽音制御部2の信号検出部21におけるA/Dコンバータ213に接続され、このA/Dコンバータ213の出力はCPU24(図4)に入力される。また、第1出力ライン31は47Kオームの抵抗R4を介して5Vの所定電圧に接続されている。その他の構成は図5と同様である。なお、この第2実施例及び第3実施例ではボリュームコントローラrが図4のコントロール手段13である。
【0053】
ここで、A/Dコンバータ213は第1出力ライン31の電圧をデジタルデータに変換するものであるが、SW2がONのときのボリュームコントローラrと抵抗R3と抵抗R1の合成抵抗値は、ボリュームコントローラrと抵抗R3の合成抵抗値より小さいので、SW2がON(SW1はOFF)のときの第1出力ライン31の電圧は、SW1とSW2が共にOFFのときの電圧よりも低い値となる。したがって、CPU24は、A/Dコンバータ213の出力により、SW1とSW2が共にOFFとなる状態1、SW1がOFFでSW2がONとなる状態2、SW1がON(SW2はON/OFF)となる状態3を、それぞれ識別することができる。さらに、SW1とSW2が共にOFFとなる状態1のときは、ボリュームコントローラrの抵抗値に応じたボリュームコントロール信号(電圧値)をA/Dコンバータ213の出力により読み取ることができる。
【0054】
なお、SW1がOFFでSW2がONとなる状態2のときの第1出力ライン31の電圧はボリュームコントローラrの抵抗値に応じて変化するが、抵抗R3の抵抗値が抵抗R1の抵抗値より充分大きいので、この出力ライン31の電圧の変化は僅かであり、状態2の判定レベルに適宜幅を持たせておくことで、ボリュームコントローラrの抵抗値に係わらずSW2の信号(状態2)を充分に識別することができる。
【0055】
このように、ボリュームコントローラrの抵抗値の変化は、第1実施例と同様な状態1のときの電圧変化として得ることができる。すなわち、非打撃状態(SW1とSW2が共にOFF)のとき、ボリュームコントローラrの抵抗値を変化させ、ボリュームコントロール信号(電圧値)を読み取り、このボリュームコントロール信号に応じてヘッドにアサインされた音色をコントロールすることができる。
【0056】
図13は第2実施例及び第3実施例のスイッチ動作及びボリュームコントローラrの動作に応じた状態の変化の一例を表す図、図14は第2実施例及び第3実施例のタイマ割込処理のフローチャートであり、図13及び図14に基づいて第2実施例及び第3実施例の動作を説明する。なお、図14において第1実施例と同じ処理を行うところは図7と同じステップ番号を付記してある。また、この第2実施例及び第3実施例でも、通常のヘッド打撃に対応する発音処理は第1実施例と同様にメイン処理で行われる。
【0057】
図13の例は、ボリュームコントローラrを抵抗値最大の状態から徐々に絞り、その後徐々に抵抗値最大の状態に変化させる間に、第1実施例(図6)と同様なスイッチ操作(奏法切替え)をした場合の例である。図13のAB間、CD間、EF間、IJ間ではSW1,SW2が共にOFFの状態1のままであり、このうちボリュームコントロール信号が最大のとき(図13のAA′間)は、ボリュームコントロール信号に変化がないので、ステップS21でNOとなり、そのまま元のルーチンに復帰する。そして、ボリュームコントロール信号に変化があったとき(図13のA′B間、CD間、EF間、IJ間)は、ステップS21でYES、ステップS1、ステップS2でNOとなり、ステップS22でボリューム処理を行ってA/Dコンバータ213の出力データに応じて音色を調整し、ステップS21に戻る。なお、振動波形信号が検出されたときあるいはSW1,SW2の動作があった場合は第1実施例と同様な処理であり、ヘッド打撃用の音色での発音、オープンリムショット用の音色での発音、クローズリムショット用の音色での発音を行う。
【0058】
このように、ステレオケーブル3の第1出力ライン31により、1ラインでも二つのスイッチ(SW1,SW2)のスイッチ信号とボリュームコントロール信号の出力を得ることができるので、出力ライン数を抑えて、奏法に応じて異なる音色を確実に割り当てることができるとともに、実際のドラムでスネアテンションを調節するときのように、打撃検出部(ヘッド部)の操作にて音色コントロールを行うことが可能となる。
【0059】
なお、ボリュームコントローラrは、実施例のように回転する形態に限らず、スライドボリュームであってもよいし、他の形態でもよい。また、実施例のようにボリュームコントローラrをヘッド部に設けると、そのヘッド部の音色調整用であることが容易にわかるので使い勝手がよいが、このボリュームコントローラrはヘッド部と別体に設けるようにしてもよい。
【0060】
さらに、図12に破線で示したように、さらに他のボリュームコントローラを並列に接続してもよい。例えばフットペダルのように別体に設けたボリュームコントローラを並列に接続してもよい。この場合、一方のボリュームコントローラを最大に設定しておけば、他方のボリュームコントローラで同様の制御を行うことができる。例えば、図15に示したように、ヘッド部にリボンコントローラtを取り付け、これをコントローラコネクションsでボリュームコントローラrに接続する。そして、ボリュームコントローラrを最大抵抗値に設定して、リボンコントローラtで音色コントロールを行うようにしてもよい。
【0061】
第1実施例(図1)では、リム部のリムショットスイッチ(SW1)11とリムショットスイッチ(SW2)12をそれぞれ半円に対応するように等分にしたが、これに限らず、SW1,SW2の対応部分の大きさを異ならせてもよい。例えば第2実施例及び第3実施例(図8)では、SW1がリム部の円の4分の3を占め、SW2が4分の1を占めるように配設されており、このように演奏者の手前側にあるSW2の割合を大きくして、奥側にあるSW1の割合を小さくすることで、使用頻度が高いオープンリムショットを容易に演奏することが可能となる。
【0062】
(第4実施例)
第2実施例及び第3実施例では、コントロール手段13としてボリュームコントローラrを用いるようにしているが、第4実施例のようにコントロール手段13としてロータリーエンコーダを用いるようにしてもよい。図16は第4実施例の打撃検出部1及び楽音制御部2の要部の回路構成を示す図であり、第2実施例及び第3実施例の図12と同様な要素には図12と同符号を付記してある。ロータリーエンコーダuは、2つのエンコーダスイッチSWa,SWbを備えている。このエンコーダスイッチSWa,SWbは、周知のように、例えば回転操作子に連動する2つの位相差を持って保持される接点によるスイッチであり、回転操作子の回転に応じて例えば図17のように位相差をもってON/OFFするものである。また、回転方向の違いによって、生じる位相差も異なっている。
【0063】
図16に示したように、一方のエンコーダスイッチSWaには33Kオームの抵抗(抵抗手段)R5が直列に接続され、他方のエンコーダスイッチSWbには100Kオームの抵抗(抵抗手段)R6が直列に接続されている。そして、エンコーダスイッチSWaと抵抗R5、エンコーダスイッチSWbと抵抗R6は、それぞれSW1,SW2に対して並列に接続されている。また、第1出力ライン31は33Kオームの抵抗R7を介して5Vの所定電圧に接続されるとともに、ノイズ防止用の0.1μFのコンデンサCを介して接地されている。
【0064】
図18は第4実施例のロータリーエンコーダuの動作に応じた出力電圧の変化の一例を表す図であり、SW1,SW2が共にOFFの状態1のときにロータリーエンコーダuの回転操作子を操作した場合を示している。この出力電圧は、図17(A) のように左回転しているときは図18(A) のように変化し、図17(B) のように右回転しているときは図18(B) のように変化する。このように、回転方向により異なる出力信号が得られるので、5Vより減少し安定する最初の1段目の値の大小により回転方向が判断できる。そして、CPU24はこの回転方向とパルス信号の数に応じて、音色コントロール信号(制御の度合い)を増減させ、第2実施例及び第3実施例と同様に、ヘッドにアサインされた音色をコントロールする。なお、振動波形信号が検出されたときあるいはSW1,SW2の動作があった場合は第1実施例、第2実施例及び第3実施例と同様な処理を行って、奏法に応じた打楽器音を発音する。
【0065】
以上の第2実施例、第3実施例及び第4実施例では、ボリュームコントローラやロータリーエンコーダでヘッドにアサインされた音色をコントロールするようにしているが、リム部にアサインされたオープンリムショット音色、またはクローズリムショット音色をコントロールするようにしてもよいし、これに限らず、ボリュームコントローラやロータリーエンコーダでドラムキット(ドラムセット中の楽器(音色)の種類)の切り換え等を行うようにしてもよい。その他、ボリュームコントローラやロータリーエンコーダで制御する対象はこれに限られるものではない。
【0066】
以上、各実施例について説明したが、さらに次のような構成にすることもできる。前記電子打楽器の実施例において、センサユニット部(打撃検出装置)は複数個にしてもよく、打撃時に、複数個のセンサユニット部の出力信号を参照して打撃位置を特定して、その打撃位置に応じた音色で発音するようにしてもよい。この場合、打撃位置を特定するための出力信号−打撃位置変換テーブルを備えていて、該テーブルを参照して打撃位置を特定するようにしてもよい。
【0067】
実施例では打撃センサとして圧電素子を用いているが、光センサや磁気センサ等、打撃強度を検出できるものであれば、どのようなものでもよい。また、スイッチはフィルムスイッチに限らず、他の形態のスイッチでもよい。
【0068】
また、スイッチは2個に限らず、SW3、SW4、…と複数個用意して、それぞれの出力信号に付加する抵抗の大きさを異ならせることで、1ラインで出力して各スイッチの動作を識別できるようにしてもよい。
【0069】
前記実施例では、打撃検出部1のSW1,SW2を同一の装置に設けるようにしたが、SW2をフットペダル部等、異なる部分に設けるようにしてもよいし、新たにSW3をフットペダル部に設け、ペダル操作によってバスドラム音色など異なる音色を発音するようにしてもよい。この場合、SW3をSW1,SW2と同一ラインに接続できるような簡単なアダプタ等を用いると配線も容易である。
【0070】
第1実施例、第2実施例及び第3実施例では、2つのリムショットスイッチ(SW1),(SW2)がリムcの演奏者から遠い部分と近い部分に上下(前後)2分して各々配設したが、これに限らず、リムcの内側と外側に(同心円状)に各スイッチを配設して、内側のスイッチがONとなったときはクローズリムショット、外側のスイッチがONとなったときはオープンリムショットの音色で発音するようにしてもよい。
【0071】
打撃検出部と楽音制御部は実施形態のように別体にあってケーブルで接続するものに限らず、同一の装置内で処理するものにも適用できる。
【0072】
【発明の効果】
請求項1の打撃検出装置によれば、一つの打撃センサでヘッドへの打撃時の打撃信号とリムへの打撃時の打撃信号を正確に検出できる。
【0073】
請求項2の打撃検出装置によれば、請求項1と同様に一つの打撃センサでヘッドへの打撃時の打撃信号とリムへの打撃時の打撃信号を正確に検出でき、さらに第1及び第2の緩衝部材によりさらに正確な打撃信号を検出できる。
【0074】
請求項3の電子打楽器によれば、請求項2と同様に、一つの打撃センサでヘッドへの打撃時の打撃信号とリムへの打撃時の打撃信号を正確に検出できるとともに、さらに正確な正確な打撃信号を検出でき、かつ、リムショット奏法に対応する打楽器音を発音することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における打撃検出部の断面図及び上面図である。
【図2】同打撃検出部の裏面図である。
【図3】本発明の第1実施例におけるセンサユニット部の拡大断面図である。
【図4】本発明の実施形態における打撃検出装置を適用した電子打楽器のブロック構成図である。
【図5】本発明の第1実施例の打撃検出部及び楽音制御部の要部の回路構成を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例におけるスイッチ動作に応じた状態の変化の一例を表す図である。
【図7】本発明の第1実施例におけるタイマ割込処理のフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施例における打撃検出部の上面図及び一部破断側面図である。
【図9】同打撃検出部の一部拡大断面図である。
【図10】本発明の第3実施例における打撃検出部の一部拡大断面図である。
【図11】本発明の第3実施例の説明に係わる緩衝部材を設けない場合と設けた場合の打撃時の波形の例を示す図である。
【図12】本発明の第2実施例における打撃検出部及び楽音制御部の要部の回路構成を示す図である。
【図13】本発明の第2実施例におけるスイッチ動作及びボリュームコントローラの動作に応じた状態の変化の一例を表す図である。
【図14】本発明の第2実施例におけるタイマ割込処理のフローチャートである。
【図15】本発明の第2実施例におけるボリュームコントローラを2つにした例を示す図である。
【図16】本発明の第3実施例における打撃検出部及び楽音制御部の要部の回路構成を示す図である。
【図17】本発明の第3実施例におけるエンコーダスイッチの変化を示す図である。
【図18】本発明の第3実施例における出力電圧の変化の一例を表す図である。
【図19】スネアドラムのリムショット奏法の例を説明する図である。
【符号の説明】
c…リム、f…ヘッド、h…センサホルダ(センサ保持部)、i…圧電素子(打撃センサ)、j…センサクッション(緩衝部材、第1の緩衝部材)、k…振動吸収材(第2の緩衝部材)、1…打撃検出部、2…楽音制御部(楽音制御手段)、10…センサユニット部(打撃検出装置)、11…第1のリムショットスイッチ(スイッチ)、12…第2のリムショットスイッチ(スイッチ)

Claims (3)

  1. 被打撃体であるヘッドと該ヘッドの外周に配設されたリムとを有する装置本体と、
    前記装置本体に結合して装着されたセンサ保持部と、
    前記センサ保持部と前記ヘッドとの間で該センサ保持部側に配設された打撃センサと、
    前記打撃センサと前記ヘッドとの間に介挿され該ヘッドの振動を該打撃センサに伝達する緩衝部材と、
    を備えたことを特徴とする打撃検出装置。
  2. 被打撃体であるヘッドと該ヘッドの外周に配設されたリムとを有する装置本体と、
    前記リムに結合して前記装置本体に装着されたセンサ保持部と、
    前記センサ保持部と前記ヘッドとの間で該センサ保持部側に配設された打撃センサと、
    前記打撃センサと前記ヘッドとの間に介挿され該ヘッドの振動を該打撃センサに伝達する第1の緩衝部材と、
    前記打撃センサと前記センサ保持部との間に介挿され該センサ保持部の振動を該打撃センサに伝達する第2の緩衝部材と、
    を備えたことを特徴とする打撃検出装置。
  3. 被打撃体であるヘッドと該ヘッドの外周に配設されたリムとを有する装置本体と、
    前記リムに結合して前記装置本体に装着されたセンサ保持部と、
    前記センサ保持部と前記ヘッドとの間で該センサ保持部側に配設された打撃センサと、
    前記打撃センサと前記ヘッドとの間に介挿され該ヘッドの振動を該打撃センサに伝達する第1の緩衝部材と、
    前記打撃センサと前記センサ保持部との間に介挿され該センサ保持部の振動を該打撃センサに伝達する第2の緩衝部材と、
    前記リム上または該リムの近傍に配設されたスイッチと、
    前記打撃センサの出力信号と前記スイッチの動作に応じた音色で打楽器の楽音を制御する楽音制御手段と、
    を備えたことを特徴とする電子打楽器。
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