JP2003107789A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法及び画像形成装置

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JP2003107789A
JP2003107789A JP2001301975A JP2001301975A JP2003107789A JP 2003107789 A JP2003107789 A JP 2003107789A JP 2001301975 A JP2001301975 A JP 2001301975A JP 2001301975 A JP2001301975 A JP 2001301975A JP 2003107789 A JP2003107789 A JP 2003107789A
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Takeshi Takiguchi
剛 瀧口
Marekatsu Mizoe
希克 溝江
Fumihiro Arataira
文弘 荒平
Masanori Ito
雅教 伊藤
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触帯電工程を含む画像形成方法において
も、均一な帯電を促進し、高湿下においてもリーク発生
しない画像形成方法及び該方法を用いた画像形成装置を
提供する。さらにクリーナレス画像形成方法においても
高画質を達成できる画像形成方法及び該方法を用いた画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 接触帯電工程を含む画像形成方法におい
て、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー粒
子と粒子とを有するトナーを用い、該粒子は、亜鉛元素
換算で0.5mol%以上30mol%以下の亜鉛化合
物及び亜鉛元素に対して0.1mol%以上30mol
%以下の亜鉛以外の金属元素を少なくとも有するものと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、磁気記録法、トナージェット法のように画像形
成方法における静電荷潜像を顕像化するためのトナーを
用いた画像形成方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成法としては、静電記録
法、磁気記録法、トナージェット法など多数の方法が知
られている。例えば、電子写真法は、一般には光導電性
物質を利用した感光体などの像担持体の上に、種々の手
段により電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーで
現像を行って可視像のトナー像とし、必要に応じて紙な
どの転写材にトナー像を転写した後、熱・圧力等により
転写材上にトナー画像を定着して画像を得るものであ
る。
【0003】一般には、この際、転写後に像担持体上に
転写材に転写せずに残余したトナーが、種々の方法でク
リーニングされ廃トナーとして廃トナー容器に蓄えられ
るクリーニング工程を経て、上述の工程が繰り返される
画像形成法が用いられてきた。
【0004】これに対し、廃トナーのでないシステムと
して、現像同時クリーニング又はクリーナレスと呼ばれ
る技術も提案されている。しかしながら、従来の現像同
時クリーニング又はクリーナレスに関する技術の開示
は、特開平5−2287号公報にあるように画像上に転
写残余のトナーの影響によるポシメモリ、ネガメモリな
どに焦点を当てたものが主である。電子写真の利用が進
んでいる今日、様々な転写材に対してトナー像を転写す
る必要性がでてきており、この意味で様々な転写材に対
し満足するものではない。
【0005】クリーナレスに関連する技術の開示を行っ
ているものに特開昭59−133573号公報、特開昭
62−203182号公報、特開昭63−133179
号公報、特開昭64−20587号公報、特開平2−3
02772号公報、特開平5−2289号公報、特開平
5−53482号公報、特開平5−61383号公報等
があるが、詳細かつ具体的なシステム全体の構成につい
ては言及されていない。
【0006】現像同時クリーニング又はクリーナレスに
好ましく適用される現像方法として、本質的にクリーニ
ング装置を有さない現像同時クリーニングでは、像担持
体表面をトナー及びトナー担持体により擦る構成が必須
とされてきたため、トナー或いはトナーが像担持体に接
触する接触現像方法が多く検討されてきた。これは、現
像手段において転写残トナーを回収するために、トナー
或いはトナーが像担持体に接触し、擦る構成が有利であ
ると考えられるためである。しかしながら、接触現像方
法を適用した現像同時クリーニング又はクリーナレスプ
ロセスでは、長期間使用によるトナー劣化、トナー担持
体表面劣化、像担持体表面劣化又は磨耗等を引き起こ
し、耐久特性に対して充分な解決がなされていない。そ
のため、非接触現像方法による現像同時クリーニング方
法が望まれていた。
【0007】また、電子写真装置や静電記録装置等に用
いられる画像形成方法において、電子写真感光体・静電
記録誘電体等の像担持体上に潜像を形成する方法につい
ても様々な方法が知られている。
【0008】近年では、像担持体等の被帯電体の帯電装
置として、コロナ帯電器に比べて低オゾン・低電力等の
利点があることから接触帯電装置が多く提案され、また
実用化されている。
【0009】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、放電帯電機構と直接注入帯電機構
の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが支配的で
あるかにより各々の特性が現れる。 放電帯電機構 接触帯電部材と被帯電体との微小間隙に生じる放電現象
により被帯電体表面が帯電する機構である。放電帯電機
構は接触帯電部材と被帯電体に一定の放電しきい値を有
するため、帯電電位より大きな電圧を接触帯電部材に印
加する必要がある。また、コロナ帯電器に比べれば発生
量は格段に少ないけれども放電生成物を生じることが原
理的に避けられないため、オゾンなど活性イオンによる
弊害は避けられない。 直接注入帯電機構 接触帯電部材から被帯電体に直接に電荷が注入されるこ
とで被帯電体表面が帯電する系である。直接帯電、ある
いは注入帯電、あるいは電荷注入帯電とも称される。よ
り詳しくは、中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接
触して、放電現象を介さずに、つまり放電を基本的に用
いないで被帯電体表面に直接電荷注入を行うものであ
る。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値以下
の印加電圧であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位
に帯電することができる。この帯電系はイオンの発生を
伴わないため放電生成物による弊害は生じない。しか
し、直接注入帯電であるため、接触帯電部材の被帯電体
への接触性が帯電性に大きく効いてくる。そこでより高
い頻度で被帯電体に接触する構成をとるため、接触帯電
部材はより密な接触点を持つ、被帯電体との速度差を多
く持つ等の構成が必要となる。
【0010】接触帯電装置は、接触帯電部材として導電
ローラ(帯電ローラ)を用いたローラ帯電方式が帯電の
安定性という点で好ましく、広く用いられている。
【0011】従来のローラ帯電における帯電機構は前記
の放電帯電機構が支配的である。帯電ローラは、導電
あるいは中抵抗のゴム材あるいは発泡体を用いて作成さ
れる。さらにこれらを積層して所望の特性を得たものも
ある。
【0012】帯電ローラは被帯電体との一定の接触状態
を得るために弾性を持たせているが、そのため摩擦抵抗
が大きく、多くの場合、被帯電体に従動あるいは若干の
速度差をもって駆動される。従って、直接注入帯電しよ
うとしても、絶対的帯電能力の低下や接触性の不足やロ
ーラ形状による接触ムラや被帯電体の付着物による帯電
ムラは避けられない。
【0013】図7は電子写真法における接触帯電の帯電
効率例を表わしたグラフである。横軸に接触帯電部材に
印加したバイアス、縦軸にはその時得られた被帯電体
(以下、感光体)の帯電電位を表わすものである。ロー
ラ帯電の場合の帯電特性はAで表わされる。即ち凡そ−
500Vの放電閾値を過ぎてから帯電が始まる。
【0014】従って、−500Vに帯電する場合は−1
000Vの直流電圧を印加するか、あるいは、−500
V直流の帯電電圧に加えて、放電閾値以上の電位差を常
に持つようにピーク間電圧1200Vの交流電圧を印加
して感光体の電位を帯電電位に収束させる方法が一般的
である。
【0015】より具体的に説明すると、厚さ25μmの
OPC感光体に対して帯電ローラを加圧当接させた場合
には、約640V以上の電圧を印加すれば感光体の表面
電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾き1
で線形に感光体表面電位が増加する。この閾値電圧を帯
電開始電圧Vthと定義する。
【0016】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して帯電
を行う方法を「DC帯電方式」と称する。
【0017】しかし、DC帯電においては環境変動等に
よって接触帯電部材の抵抗値が変動するため、また、感
光体が削れることによって膜厚が変化するとVthが変
動するため、感光体の電位を所望の値にすることが難し
かった。
【0018】このため、更なる帯電の均一化を図るため
に特開昭63−149669号公報に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した電圧を接触帯電
部材に印加する「AC帯電方式」が用いられる。これ
は、ACによる電位のならし効果を目的としたものであ
り、被帯電体の電位はAC電圧のピークの中央であるV
dに収束し、環境等の外乱には影響されることはない。
ところが、このような接触帯電装置においても、その本
質的な帯電機構は、接触帯電部材から感光体への放電現
象を用いているため、先に述べたように接触帯電部材に
印加する電圧は感光体表面電位以上の値が必要とされ、
ある程度量のオゾンは発生する。
【0019】また、帯電均一化のためにAC帯電を行っ
た場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界によ
る接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発
生、また、放電による感光体表面の劣化等が顕著にな
り、新たな問題点となっていた。
【0020】また、ファーブラシ帯電は、接触帯電部材
として導電性繊維のブラシ部を有する部材(ファーブラ
シ帯電器)を用い、その導電性繊維ブラシ部を被帯電体
としての感光体に接触させ、所定の帯電バイアスを印加
して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるものであ
る。このファーブラシ帯電もその帯電機構は前記の放
電帯電機構が支配的である。このファーブラシ帯電の直
流電圧印加時の帯電特性は図7のBに示される特性をと
る。従って、ファーブラシ帯電の場合も、高い帯電バイ
アスを印加し、放電現象を用いて帯電を行っている。
【0021】これらに対し、磁気ブラシ帯電は、接触帯
電部材として導電性磁性粒子をマグネットロール等で磁
気拘束してブラシ状に形成した磁気ブラシ部を有する部
材(磁気ブラシ帯電器)を用い、その磁気ブラシ部を被
帯電体としての感光体に接触させ、所定の帯電バイアス
を印加して感光体面を所定の極性・電位に帯電させるも
のである。
【0022】この磁気ブラシ帯電の場合はその帯電機構
は前記の直接注入帯電機構が支配的である。磁気ブラ
シ部を構成させる導電性磁性粒子として粒径5〜50μ
mのものを用い、感光体と十分速度差を設けることで、
均一に直接注入帯電を可能にする。図7の帯電特性グラ
フのCにあるように、印加バイアスとほぼ比例した帯電
電位を得ることが可能になる。しかしながら、機器構成
が複雑であること、磁気ブラシ部を構成している導電性
磁性粒子が脱落して感光体に付着する等の弊害もある。
【0023】ここで、これらの接触帯電方法を現像同時
クリーニング方法、クリーナレス画像形成方法に適用し
た場合を考える。
【0024】現像同時クリーニング方法、クリーナレス
画像形成方法では、クリーニング部材を有さないために
感光体上に残余する転写残トナーが、そのまま接触帯電
部材と接触し、付着或いは混入する。また、放電帯電機
構が支配的である帯電方法の場合には、放電エネルギー
によるトナー劣化に起因する帯電部材への付着性の悪化
も生ずる。一般的に用いられている絶縁性トナーが接触
帯電部材に付着或いは混入すると、帯電性の低下が起こ
る。
【0025】この被帯電体の帯電性の低下は、放電帯電
機構が支配的である帯電方法の場合には、接触帯電部材
表面に付着したトナー層が放電電圧を阻害する抵抗とな
るあたりから急激に起こる。
【0026】これに対し、直接注入帯電機構が支配的で
ある帯電方法の場合には、付着或いは混入した転写残ト
ナーが接触帯電部材表面と被帯電体との接触確率を低下
させることにより被帯電体の帯電性が低下する。
【0027】この被帯電体の一様帯電性の低下は、画像
露光後の静電潜像のコントラスト及び均一性の低下とな
り、画像濃度のムラ幅を拡大させる或いはカブリを増大
させる。
【0028】また、現像同時クリーニング方法、クリー
ナレス画像形成方法では、感光体上の転写残トナーの帯
電極性及び帯電量を制御し、現像工程で安定して転写残
トナーを回収し、回収トナーが現像特性を悪化させない
ようにすることがポイントとなり、転写残トナーの帯電
極性及び帯電量制御を帯電部材によって行うこととな
る。
【0029】これについて具体的に一般的なレーザプリ
ンタを例として説明する。
【0030】マイナス極性電圧を印加する帯電部材、マ
イナス帯電性の感光体及びマイナス帯電性のトナーを用
いる反転現像の場合、その転写工程において、プラス極
性の転写部材によって可視化された像を転写材に転写す
ることになるが、転写材の種類(厚み、抵抗値、誘電率
等の違い)と画像面積等の関係により、転写残トナーの
帯電極性がプラスからマイナスまで変動する。しかし、
マイナス帯電性の感光体を帯電する際のマイナス極性の
帯電部材により、感光体表面と共に転写残トナーまでも
が、転写工程においてプラス極性に振れていたとして
も、一様にマイナス側へ帯電極性を揃えることが出来
る。これゆえ、現像方法として反転現像を用いた場合、
トナーの現像されるべき明部電位部にはマイナスに帯電
された転写残トナーが残り、トナーの現像されるべきで
ない暗部電位には現像電界の関係上トナー担持体の方に
引き寄せられ、暗部電位をもつ感光体上に転写残トナー
は残留することなく回収される。すなわち、帯電部材に
よって感光体の帯電と同時に転写残トナーの帯電極性を
制御することにより、現像同時クリーニング、クリーナ
レス画像形成方法が成立する。
【0031】しかしながら、転写残トナーが接触帯電部
材のトナー帯電極性の制御能力以上に、接触帯電部材に
付着或いは混入すると、一様に転写残トナーの帯電極性
を揃えることができず、トナー担持体によってトナーを
回収することが困難となる。また、トナー担持体に摺擦
等の機械的力によって回収されたとしても、転写残トナ
ーの帯電が均一に揃えられていないと、トナー担持体上
のトナーの帯電性に悪影響を及ぼし、現像特性を低下さ
せる。
【0032】すなわち、現像同時クリーニング、クリー
ナレス画像形成方法に於ては、転写残トナーの帯電部材
通過時の帯電制御特性及び帯電部材への付着・混入特性
が、耐久特性、画像品質特性に密接につながっている。
【0033】帯電ムラを防止し安定した均一帯電を行う
ために、接触帯電部材に被帯電体面との接触面に粉末を
塗布する構成が特公平7−99442号公報に開示され
ている。しかしながら、接触帯電部材(帯電ローラ)が
被帯電体(感光体)に対し従動回転(速度差駆動なし)
であり、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べるとオゾ
ン生成物の発生は格段に少なくなっているものの、帯電
原理は前述のローラ帯電の場合と同様に依然として放電
帯電機構を主としている。特に、より安定した帯電均一
性を得るためにはDC電圧にAC電圧を重畳した電圧を
印加するために、放電によるオゾン生成物の発生はより
多くなってしまう。よって、長期に装置を使用した場合
には、オゾン生成物による画像流れ等の弊害が現れやす
い。更に、クリーナレスの画像形成装置に適用した場合
には、転写残トナーの混入のため塗布した粉末が均一に
帯電部材に付着していることが困難となり、均一帯電を
行う効果が薄れてしまう。
【0034】また、特開平5−150539号公報に
は、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画
像形成を繰り返すうちにブレードクリーニングしきれな
かったトナー粒子やシリカ微粒子が帯電手段の表面に付
着・蓄積することによる帯電阻害を防止するために、ト
ナー中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子より小さい
平均粒径を有する導電性粒子を含有することが開示され
ている。しかし、ここで用いられた接触帯電或いは近接
帯電は、放電帯電機構によるもので直接注入帯電機構で
はなく、放電帯電による前述の問題がある。更に、クリ
ーナレスの画像形成装置へ適用した場合には、クリーニ
ング機構を有する場合と比較して多量の導電性粒子及び
転写残トナーが帯電工程を通過することによる帯電性へ
の影響、これら多量の導電性粒子及び転写残トナーの現
像工程における回収性、回収された導電性粒子及び転写
残トナーによるトナーの現像特性への影響に関して何ら
考慮されていない。更に、接触帯電に直接注入帯電機構
を適用した場合には、導電性粒子が接触帯電部材に必要
量供給されず、転写残トナーの影響による帯電不良を生
じてしまう。
【0035】また、近接帯電では、多量の導電性粒子及
び転写残トナーにより感光体を均一帯電することが困難
であり、転写残トナーのパターンを均す効果が得られな
いため転写残トナーのパターン画像露光を遮光するため
のパターンゴーストを生ずる。更に、画像形成中の電源
の瞬断或いは紙詰まり時にはトナーによる機内汚染が著
しくなる。
【0036】また、現像同時クリーニング画像形成方法
に於て、転写残トナーの帯電部材通過時の帯電制御特性
を向上させることで現像同時クリーニング性能を向上さ
せるものとして、特開平11−15206号公報で、特
定のカーボンブラック及び特定のアゾ系鉄化合物を含有
するトナー粒子と無機微粉体とを有するトナーを用いた
画像形成方法が提案されている。更に、現像同時クリー
ニング画像形成方法に於て、トナーの形状係数を規定し
た転写効率に優れたトナーにより、転写残トナー量を減
少させることで現像同時クリーニング性能を向上させる
ことも提案されている。しかしながら、ここで用いられ
た接触帯電も放電帯電機構によるもので、直接注入帯電
機構ではなく、放電帯電による前述の問題がある。更
に、これらの提案は、接触帯電部材の転写残トナーによ
る帯電性低下を抑制する効果はあっても、帯電性を積極
的に高める効果は期待できない。
【0037】更には、市販の電子写真プリンタの中に
は、転写工程と帯電工程の間に感光体に当接するローラ
部材を用い、現像での転写残トナー回収性を補助或いは
制御する現像同時クリーニング画像形成装置もある。こ
のような画像形成装置は、良好な現像同時クリーニング
性を示し、廃トナー量を大幅に減らすことができるが、
コストが高くなり、小型化の点でも現像同時クリーニン
グの利点を損ねている。
【0038】これらに対し、特開平10−307456
号公報において、トナー粒子及びトナー粒径の1/2以
下の粒径を有する導電性を有する帯電促進粒子を含むト
ナーを、直接注入帯電機構を用いた現像同時クリーニン
グ画像形成方法に適用した画像形成装置が開示されてい
る。この提案によると、放電生成物を生ずることなく、
廃トナー量を大幅に減らすことが可能な、低コストで小
型化に有利な現像同時クリーニング画像形成装置が得ら
れ、帯電不良、画像露光の遮光或いは拡散を生じない良
好な画像が得られる。
【0039】また、特開平10−307421号公報に
おいては、トナー粒径の1/50〜1/2の粒径を有す
る導電性粒子を含むトナーを、直接注入帯電機構を用い
た現像同時クリーニング画像形成方法に適用し導電性粒
子に転写促進効果を持たせた画像形成装置が開示されて
いる。
【0040】特開平10−307455号公報では、微
粒子の粒径を構成画素1画素の大きさ以下とすること、
及びより良好な帯電均一性を得るために微粒子の粒径を
10nm〜50μmとすることが記載されている。特開
平10−307457号公報では人の視覚特性を考慮し
て帯電不良部の画像への影響を視覚的に認識されにくい
状態とするために導電性粒子を約5μm以下、好ましく
は20nm〜5μmとすることが記載されている。
【0041】特開平10−307458号公報によれ
ば、微粒子の粒径はトナー粒径以下とすることで、現像
時にトナーの現像を阻害する、あるいは現像バイアスが
微粒子を介してリークすることを防止し画像の欠陥をな
くすことができること、及び微粒子の粒径を0.1μm
より大きく設定することにより、像担持体に微粒子が埋
め込まれ露光光を遮光する弊害も解決し優れた画像記録
を実現する直接注入帯電機構を用いた現像同時クリーニ
ング画像形成方法が記載されている。
【0042】特開平10−307456号公報によれ
ば、トナーに微粒子を外部添加し、少なくとも可穣性の
接触帯電部材と像担持体との当接部に前記トナー中に含
有の微粒子が、現像工程で像担持体に付着し転写工程の
後も像担持体上に残留し持ち運ばれて介在していること
で、帯電不良、画像露光の遮光を生じない良好な画像が
得られる現像同時クリーニング画像形成装置が開示され
ている。
【0043】確かにこれらの提案によれば、現像同時ク
リーニング画像形成方法が達成され、クリーナレスシス
テムが可能となる。
【0044】但し、上記提案中では、帯電促進粒子とし
て導電性の高い微粉子を使用しており、かつ感光体表面
が一定範囲内の抵抗特性を持つという前提でクリーナレ
スシステムが成り立っている。しかしながら、一般の感
光体表面の抵抗特性はある程度不均一なものであり、低
抵抗の微小点、所謂ピンホールというものがどうしても
存在する。こういったピンホールを持つ感光体と導電性
微粒子を組み合わせて接触帯電機構を用いると、ピンホ
ールの部分で過剰な電流が流れてしまい、画像欠陥が発
生する。例えば軽度の欠陥としては黒点として現れ、重
度な場合は帯電に必要な電流がピンホールに集中して感
光体が帯電されず、非画像部分であっても帯電部材接触
部分に対応して現像されてしまうといった問題が発生す
る。
【0045】これに対し、転写工程の後にクリーニング
工程を設けた画像形成方法においても、クリーニング工
程をすり抜ける微粒子は必ず存在し、像担持体上に残留
して接触帯電部材と像担持体との当接部まで持ち運ばれ
るため、上記の問題は不可避なものと言える。
【0046】このような問題は部材の抵抗が低下しやす
い高湿下において特に顕著に発生する。従来の技術では
こういった実際面での問題は考慮されていない。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、接触
帯電機構を用いる際、ピンホールでの過剰電流を抑制
し、高湿下でも安定した帯電性能を有し、長時間の使用
においても画像再現性に優れた画像形成方法及び画像形
成装置を提供することにある。
【0048】また本発明の目的は、転写残トナーの回収
性に優れ、良好な現像同時クリーニング画像形成を可能
とする画像形成方法及び画像形成装置を提供することに
ある。
【0049】また、本発明の目的は、安定した帯電性及
び現像同時クリーニング性を組み合わせることによりク
リーナレス画像形成を可能とする画像形成方法及び画像
形成装置を提供することにある。
【0050】本発明の目的は、解像性を高めるためによ
り粒径の小さなトナー粒子を用いる際においても良好な
画像を安定して得られるクリーナレス画像形成方法及び
画像形成装置を提供することにある。
【0051】さらに本発明の目的は、高湿下においても
良好な画像を長期に渡って安定して得られるクリーナレ
ス画像形成方法及び画像形成装置を提供することにあ
る。
【0052】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯電部材に電
圧を印加して像担持体を帯電させる帯電工程と、帯電さ
れた前記像担持体上に静電潜像を形成させる静電潜像形
成工程と、トナー担持体上に担持させたトナーを、前記
像担持体表面に保持された前記静電潜像に転移させてト
ナー像を形成させる現像工程と、前記像担持体上に形成
されたトナー像を転写材に静電転写させる転写工程とを
少なくとも含む画像形成方法において、前記トナーは、
結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有するトナー粒子と
粒子を有し、該粒子は、亜鉛元素換算で0.5mol%
以上30mol%以下の亜鉛化合物及び亜鉛元素に対し
て0.1mol%以上30mol%以下の亜鉛以外の金
属元素を少なくとも有することを特徴とする画像形成方
法及び該画像形成方法を用いた画像形成装置である。
【0053】
【発明の実施の形態】本発明の画像形成方法及び画像形
成装置について説明する。
【0054】本発明の画像形成方法は、帯電工程として
接触帯電工程を用い、トナーとして、結着樹脂及び着色
剤を少なくとも有するトナー粒子と、亜鉛元素換算で
0.5mol%以上30mol%以下の亜鉛化合物及び
亜鉛元素に対して0.1mol%以上30mol%以下
の亜鉛以外の金属元素を少なくとも有する粒子とを有す
るトナーを用いることを特徴とする。
【0055】帯電工程として、像担持体と当接部を形成
して接触する帯電部材に電圧を印加することにより像担
持体を帯電させる接触帯電工程を用いることで、低オゾ
ン・低電力等の多数のメリットが得られる。
【0056】また、上記粒子が混合されたトナーを用い
ることにより、該トナー中の粒子が、現像工程で接触帯
電部材と像担持体との当接部に付着し、転写工程後も像
担持体上に残留し持ち運ばれて介在していることで、帯
電が均一となり良好な画像が得られる。この効果はクリ
ーニング工程の有無によらず見られる。 <1>本発明に用いられるトナー 本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含
有するトナー粒子と、特殊な粒子とを有する。この粒子
は、亜鉛元素換算で0.5〜30mol%含有されてい
る亜鉛化合物により導電性が発現されている。従って電
圧印加時に、電流は30mol%以下に制御された亜鉛
化合物中を伝って流れることになるが、そのためか大電
流が流れにくい。これにより、像担持体表面にピンホー
ルが存在していても過剰な電流が抑制され、同時に画像
欠陥も抑制される。
【0057】一方、0.5mol%以上の亜鉛化合物を
有しているため粒子としては比較的低抵抗であり、通常
の電流値の範囲内で帯電工程に用いられれば帯電の均一
性が非常に向上できることも明らかとなった。
【0058】さらに、粒子が亜鉛元素に対し0.1mo
l%以上30mol%以下の亜鉛以外の金属元素を有す
る場合に、大電流がより流れにくく、特に亜鉛以外の金
属元素が少なくとも、Al、Ga、In、Sn、Geの
中から選ばれる1種以上の元素である場合に、過剰な電
流の抑制効果が一層顕著である。異種元素の価数や原子
半径の適切な選択により伝導帯中の電子数が適度に調整
されるためとも思われるが、正確な理由は定かではな
い。尚、粒子中の亜鉛元素換算で亜鉛化合物の量、亜鉛
元素に対する亜鉛以外の金属元素の量は、ICPやES
CAなどで定性定量することができる。ICP法を用い
る場合には、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(IP
C−AES)により、各元素の含有量をmolに換算し
て、mol%を算出する。
【0059】亜鉛化合物としては、粒子に導電性を付与
するという点で低抵抗の酸化亜鉛が好ましい。また、亜
鉛以外の金属元素は、低抵抗の亜鉛化合物中を流れる電
流量を制御するという点で亜鉛化合物中に含有されてい
ることが好ましい。
【0060】また、粒子として、亜鉛化合物が母体粒子
の表面に担持されたものを使用すれば、少量の亜鉛化合
物で導電性が発現して均一な帯電性が得られ、一方で電
流は粒子表面のみを伝って流れるため、過剰電流の制御
が容易で、ピンホールによる画像欠陥を抑制しやすく、
好ましい使用形態である。
【0061】粒子は、抵抗値が1×109Ωcm以下で
あることが好ましい。粒子の抵抗値が、1×109Ωc
mよりも大きいと、現像同時クリーニングを用いた画像
形成方法に適用する際、粒子を帯電部材と像担持体との
当接部またはその近傍の帯電領域に介在させ、接触帯電
部材の粒子を介しての像担持体への緻密な接触性を維持
させても、良好な帯電性を得るための帯電促進効果が得
られにくい。さらに、粒子の帯電促進効果を十分に引き
出し、良好な帯電性を安定して得るためには、粒子の抵
抗値が、接触帯電部材の表面部或いは像担持体との接触
部の抵抗よりも小さいことが好ましい。
【0062】粒子の抵抗の測定は以下のようにして行
う。円筒形の金属製セルに試料を充填し、試料に接する
ように上下に電極を配し、上部電極には荷重7kgf/
cm2を加える。この状態で電極間に電圧V(100
V)を印加し、その時に流れる電流I(A)から本発明
の抵抗(体積抵抗率RV)を測定する。この時電極面積
をScm2、試料厚みをM(cm)とすると、
【0063】RV(Ωcm)=100V×Scm2/I
(A)/M(cm)である。本発明では、電極と試料の
接触面積2.26cm2で測定する。
【0064】また、亜鉛化合物を表面に担持する母体粒
子としては公知の粒子が使用されるが無機粒子が好まし
い。これは、帯電部材と像担持体との当接部でのストレ
スに対する強度、及び母体粒子表面と亜鉛化合物との密
着性に起因している。無機粒子が金属酸化物もしくは酸
素を含む金属化合物の場合、2価もしくはそれ以上の価
数の金属が好ましい。例えば、酸化チタン、シリカ、ア
ルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化
スズ、硫酸バリウム、チタン酸化合物などが挙げられ
る。
【0065】粒子の平均粒径としては、体積平均粒径が
0.05μm以上のものを用いることが好ましい。粒子
の平均粒径が小さいと、高湿下での現像性の低下を防ぐ
ために、トナー全体に対する粒子の含有量を小さく設定
しなければならない。粒子の平均粒径が0.05μm未
満では、粒子の有効量を確保できず、帯電工程におい
て、接触帯電部材への絶縁性の転写残トナーの付着・混
入による帯電阻害に打ち勝って像担持体の帯電を良好に
行わせるのに十分な量の粒子を帯電部材と像担持体との
当接部またはその近傍の帯電領域に介在させることがで
きず、帯電不良を生じ易くなる。
【0066】また、粒子の体積平均粒径がトナー粒子の
質量平均粒径の1/2よりも大きいと、トナー粒子と混
合した際トナー粒子から遊離しやすく、現像工程におい
て現像容器から像担持体への供給量が不足し、十分な帯
電性が得られにくい。
【0067】質量平均粒径と体積平均粒径は同じ尺度で
比較するものではないが、粒子はトナーより比較的小さ
いので、本発明においては、トナーと粒子の大きさを比
較する一つの指標としてこれらを用いた。また、帯電部
材から脱落した粒子は静電潜像を書き込む露光光を遮光
或いは拡散し、静電潜像の欠陥を生じ画像品位を低下さ
せる。更に、粒子の平均粒径が大きいと、帯電部材から
も遊離しやすいことに加え、単位重量当りの粒子数が減
少するため、帯電部材からの粒子の脱落等による減少、
劣化を考慮して粒子を帯電部材と像担持体との当接部ま
たはその近傍の帯電領域に逐次に粒子が供給し続け介在
させるために、また、接触帯電部材が粒子を介して像担
持体への緻密な接触性を維持し良好な帯電性を安定して
得るためには、粒子のトナー全体に対する含有量を大き
くしなければならない。
【0068】しかし、粒子の含有量を大きくしすぎる
と、特に高湿環境下での摩擦帯電能、現像性を低下さ
せ、画像濃度低下やトナー飛散を生ずる。このような観
点から、粒子の体積平均粒径は、好ましくは5μm以下
が良い。像担持体の磨耗性も考慮すると、5μm以上の
粒子の個数%が3%以下であることが一層好ましい。粒
径5μm以上の粒子が3%以上混在すると、分散性に変
化が生じ均一な分散を達成することが困難になる。
【0069】粒子の粒径の測定は、コールター社製のL
S−230型レーザ回折式粒度分布測定装置にリキッド
モジュールを取り付けて0.04〜2000μmの粒径
を測定範囲とし、得られる体積基準の粒度分布により粒
子の体積平均径、5μm以上の個数%を算出する。測定
は、水10mlに微量の界面活性剤を添加し、これに粒
子10mgを加え、超音波分散機で10分間分散した
後、測定時間90秒間、測定回数1回の条件で測定を行
う。
【0070】これに加え、粒子は、トナー粒子から遊離
した遊離率が5.0〜90.0%である事が好ましい。
粒子の遊離率が5.0%よりも少ないと像担持体への供
給量が不足し、十分な帯電性が得られにくく、90.0
%より多いと、現像同時クリーニングによって回収され
る粒子の量が多くなり、現像装置内での粒子の蓄積によ
るトナーの摩擦帯電性及び現像性の低下を生じ好ましく
ない。トナー粒子から遊離した粒子の遊離率は、パーテ
ィクルアナライザー(PT1000:横河電機(株)製)によ
り測定されるものであり、Japan Hardcopy97論文集の65
-68ページに記載の原理で測定を行う。具体的には、ト
ナー等の粉体を一個づつプラズマへ導入し、粉体の発光
スペクトルから発光物の元素、粒子数、粒子の粒径を知
る事が出来る。
【0071】遊離率とは、トナー用結着樹脂の構成元素
である炭素原子の発光と、粒子中の亜鉛原子の発光の同
時性から次式により定義される値である。
【0072】
【数1】粒子の遊離率(%)=100×(亜鉛原子のみの
発光回数/炭素原子と同時に発光した亜鉛原子の発光回
数+亜鉛原子のみの発光回数) ここで、炭素原子と亜鉛原子の同時発光とは、炭素原子
の発光から2.6msec以内に発光した亜鉛原子の発
光を同時発光とし、それ以降の亜鉛原子の発光は亜鉛原
子のみの発光とする。
【0073】具体的な測定方法は以下の通りである。
0.1%酸素含有のヘリウムガスを用い、23℃で湿度
60%の環境にて測定を行い、トナーサンプルは同環境
下にて1晩放置し、調湿したものを測定に用いる。ま
た、チャンネル1で炭素原子、チャンネル2で亜鉛原子
を測定し(測定波長及びKファクターは推奨値を使
用)、一回のスキャンで炭素原子の発光数が1000〜
1400個となるようにサンプリングを行い、炭素原子
の発光数が総数で10000以上となるまでスキャンを
繰り返し、発光数を積算する。このとき、炭素元素の発
光個数を縦軸に、炭素元素の三乗根電圧を横軸にとった
分布において、該分布が極大を一つ有し、更に、谷が存
在しない分布となるようにサンプリングし、測定を行
う。そして、このデータを元に、全元素のノイズカット
レベルを1.50Vとし、上記計算式を用い、トナー粒
子から遊離した粒子の遊離率を算出する。
【0074】また、粒子は、透明、白色或いは淡色であ
ることが、転写材上に転写される粒子がカブリとして目
立たないため好ましく良い。静電潜像形成工程における
露光光の妨げとならない意味でも粒子は、透明、白色或
いは淡色であることがよく、より好ましくは、粒子の露
光光に対する透過率が30%以上であることが良い。
【0075】本発明においては、粒子の光透過性につい
ては以下の手順で測定する。片面に接着層を有する透明
のフィルムに粒子を一層分固定した状態で透過率を測定
する。光はシートの鉛直方向から照射しフィルム背面に
透過した光を集光し光量を測定する。フィルムのみと粒
子を付着したときの光量から、正味の光量として粒子の
透過率を算出する。実際にはX−Rite社製310T
透過型濃度計を用いて測定する。
【0076】なお、特開平9−111135号公報にお
いて、白色無機粉末の表面をアルミニウムドープ酸化亜
鉛粉末で表面被覆した導電性白色粉末材料に関する技術
が開示されている。但し、該公報での基本概念は、導電
性白色粉末を有機ポリマー中に分散させて得られる成形
可能な導電性ポリマー材料に関するものである。一方、
本発明は、種々の材料と絡み合いながら粒子自身の機能
を活かす特殊な使用形態において、その挙動も制御する
ことにより成立する電子写真システムに関するものであ
るから、使用分野のみならず技術に至る思想も含め、両
者は全く異なる発明である。
【0077】本発明の画像形成方法に用いる、酸化亜鉛
を無機粒子に担持させた粒子の製造方法は以下のとおり
である。例えば、亜鉛の塩類化合物と異種元素の塩類化
合物の混合溶液を無機粒子にコート/含浸した後に加水
分解し次いで焼成する方法、異種元素の塩類化合物を添
加した酸化亜鉛の水性スラリーに無機粒子を混合させ加
水分解させながら熟成させた後に焼成する方法などが挙
げられる。酸化亜鉛のスラリーから製造する場合には、
酸化亜鉛をエッチング(侵食)する材料を併用すること
ができる。これは、スラリー中の酸化亜鉛の結晶を微小
化し分散性を良くすることで異種元素と効率よく接触さ
せることができる。同時に針状や片状などの酸化亜鉛の
結晶形態に係わらず、無機粒子表面に均一な酸化亜鉛の
コート層を堆積させることもできる。
【0078】酸化亜鉛をエッジングする材料(エッチン
グ剤)としては、弱酸性化合物やアルカリ化合物などの
公知な剤が使用できるが、中でも安定なスラリーが得ら
れる炭酸系や硝酸系のアンモニア化合物が好ましい。
【0079】亜鉛の塩類化合物としては溶液の得られる
水溶性の無機塩類または有機塩類が使用される。塩類と
しては、例えば、フッ化亜鉛、塩化亜鉛、塩素酸亜鉛、
硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜鉛、炭酸亜鉛、シアン化
亜鉛、酢酸亜鉛、シュウ酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、硫
酸亜鉛カリウム、硫酸亜鉛アンモニウムなどが挙げられ
る。これら2種以上の亜鉛化合物を混合して用いること
もできる。
【0080】焼成は、トンネルキルン、ロータリーキル
ン、電気炉、マッフル炉、減圧乾燥機等が使用できる。
焼成雰囲気は、必要により大気雰囲気、酸素分圧を調整
した酸化雰囲気、水素ガス等を導入する還元性雰囲気、
不活性ガスを導入する不活性雰囲気などが採用できる。
中でも低い抵抗値を再現良く発現させる還元性雰囲気が
好ましい。焼成の許容温度領域が広いという点でも、母
体粒子として無機粒子が好ましく使用される。
【0081】本発明において、高画質化のためにより微
小な潜像ドットを忠実に現像するためには、トナーの質
量平均粒径は3〜10μmであることが好ましい。質量
平均粒径が3μm未満のトナーにおいては、トナーの転
写効率の低下から像担持体上の転写残トナーが多くな
り、接触帯電工程に用いると帯電部材を汚染しやすくな
るため、粒子による帯電促進効果が低下してしまう。さ
らに、トナー全体の表面積が増えることに加え、粉体と
しての流動性及び攪拌性が低下し、個々のトナー粒子を
均一に摩擦帯電させることが困難となることからカブリ
や転写性が悪化する傾向となり、帯電性以外の要因によ
る画像欠陥の原因となりやすく、本発明で使用するトナ
ーとしては好ましくない。また、トナーの質量平均粒径
が10μmを越える場合には、文字やライン画像に飛び
散りが生じやすく、高解像度が得られにくい。さらに装
置が高解像度になっていくと1ドットの再現が悪化する
傾向にもなる。
【0082】本発明のトナーの質量平均粒径及び数平均
粒径はコールターカウンターTA−II型あるいはコール
ターマルチサイザー(コールター社製)等種々の方法で
測定可能である。具体的には、下記のように測定でき
る。コールターマルチサイザー(コールター社製)を用
い、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス
(日科機製)及びPC9801パーソナルコンピュータ
ー(NEC製)を接続し、電解液は1級塩化ナトリウム
を用いて1%NaCl水溶液を調整する。たとえば、I
SOTON R−II(コールターサイエンティフィック
ジャパン社製)が使用できる。測定手順は以下の通りで
ある。前記電解水溶液を100〜150ml加え、更に
測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液
は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い前記コー
ルターマルチサイザーによりアパーチャーを用いて、2
μm以上のトナー粒子の体積、個数を測定して体積分布
と個数分布とを算出する。それから、体積分布から求め
た体積基準の質量平均粒径(D4)及び個数分布から求
めた個数基準の長さ平均粒径、すなわち数平均粒径(D
1)を求める。
【0083】本発明に係るトナーは上記粒子に加え、以
下に説明する無機微粉末を含有することが好ましい。
【0084】本発明で用いられるトナーは、流動化剤及
び転写助剤として平均一次粒径4〜80nmの無機微粉
末が添加されるのが好ましい。無機微粉末は、トナーの
流動性改良、トナー粒子の摩擦帯電量均一化、及び転写
性の向上のために添加されるが、無機微粉末を疎水化処
理するなどの処理によってトナーの摩擦帯電量の調整、
環境安定性の向上等の機能を付与することも好ましい形
態である。
【0085】無機微粉末の平均一次粒径が80nmより
も大きい場合、または80nm以下の無機微粉末が添加
されていない場合には、転写残トナーが多くなり、安定
して良好な帯電特性を得ることが困難である。また、良
好なトナーの流動性が得られず、トナー粒子への帯電付
与が不均一になり易く、カブリの増大、画像濃度の低
下、トナー飛散等の問題を避けられない。無機微粉末の
平均一次粒径が4nmよりも小さい場合には、無機微粉
末の凝集性が強まり、一次粒子ではなく解砕処理によっ
ても解れ難い強固な凝集性を持つ粒度分布の広い凝集体
として挙動し易く、凝集体の現像、像担持体または現像
剤担持体等を傷つけるなどによる画像欠陥を生じ易くな
る。トナー粒子の摩擦帯電量分布をより均一とするため
には無機微粉末の平均一次粒径は6〜70nmであるこ
とが更に好ましい。
【0086】本発明において、無機微粉末の平均一次粒
径の測定法は、走査型電子顕微鏡により拡大撮影したト
ナーの写真で、更に走査型電子顕微鏡に付属させたXM
A等の元素分析手段によって無機微粉末の含有する元素
でマッピングされたトナーの写真を対照しつつ、トナー
表面に付着または遊離して存在している無機微粉末の一
次粒子を100個以上測定し、個数平均粒径として求め
ることが出来る。
【0087】本発明で用いられる無機微粉末としては、
シリカ、アルミナ、酸化チタン、あるいはそれらの複合
酸化物などが使用できる。
【0088】例えば、シリカ、所謂ケイ酸微粉末として
はケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成されたい
わゆる乾式法又はヒュームドシリカと称される乾式シリ
カ、及び水ガラス等から製造されるいわゆる湿式シリカ
の両者が使用可能であるが、表面及びシリカ微粉末の内
部にあるシラノール基が少なく、またNa2O、SO3 -
等の製造残滓の少ない乾式シリカの方が好ましい。また
乾式シリカにおいては、製造工程において例えば、塩化
アルミニウム、塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物を
ケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによって、シリ
カと他の金属酸化物の複合微粉末を得ることも可能であ
りそれらも包含する。
【0089】平均一次粒径が4〜80nmの無機微粉末
の添加量は、トナーに対して0.1〜3.0質量%であ
ることが好ましく、添加量が0.1質量%未満ではその
効果が十分ではなく、3.0質量%を超えると定着性が
悪くなる。
【0090】ここで無機微粉末は、疎水化処理された物
であることが高温高湿環境下での特性から好ましい。ト
ナーと混合された無機微粉末が吸湿すると、トナーの摩
擦帯電量が著しく低下し、トナー飛散が起こり易くな
る。
【0091】疎水化処理の処理剤としては、シリコーン
ワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイ
ル、各種変性シリコーンオイル、シラン化合物、シラン
カッブリング剤、その他有機硅素化合物、有機チタン化
合物のような処理剤を単独でまたは併用して処理しても
良い。
【0092】その中でも、シリコーンオイルにより処理
したものが好ましく、より好ましくは、無機微粉末をシ
ラン化合物で疎水化処理すると同時または処理した後
に、シリコーンオイルにより処理したものが、高湿環境
下でもトナーの摩擦帯電量を高く維持し、トナー飛散を
防止する上でよい。
【0093】無機微粉末の疎水化処理条件としては、以
下のとおりである。例えば第一段反応としてシラン化合
物でシリル化反応を行い、シラノール基を化学結合によ
り消失させた後、第二段反応としてシリコーンオイルに
より表面に疎水性の薄膜を形成する。
【0094】上記シリコーンオイルは、25℃における
粘度が10〜200,000mm2/sのものが、さら
には3,000〜80,000mm2/sのものが好ま
しい。10mm2/s未満では、無機微粉末に安定性が
無く、熱および機械的な応力により、画質が劣化する傾
向がある。200,000mm2/sを超える場合は、
均一な処理が困難になる傾向がある。
【0095】使用されるシリコーンオイルとしては、例
えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコ
ーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイ
ル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリ
コーンオイル等が特に好ましい。
【0096】シリコーンオイルの処理の方法としては、
例えばシラン化合物で処理された無機微粉末とシリコー
ンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて直
接混合してもよいし、無機微粉末にシリコーンオイルを
噴霧する方法を用いてもよい。
【0097】あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを
溶解あるいは分散させた後、無機微粉末を加え混合し溶
剤を除去する方法でもよい。無機微粉末の凝集体の生成
が比較的少ない点で噴霧機を用いる方法がより好まし
い。
【0098】シリコーンオイルの処理量は無機微粉末1
00質量部に対し1〜23質量部、好ましくは5〜20
質量部が良い。シリコーンオイルの量が少なすぎると良
好な疎水性が得られず、多すぎるとカブリ発生等の不具
合が生ずる。
【0099】本発明で用いられる平均一次粒径が4〜8
0nmの無機微粉末は、疎水化処理の有無に関わらず、
BET法で測定した窒素吸着により比表面積が20〜2
50m2/g範囲内のものが好ましい。比表面積はBE
T法に従って、比表面積測定装置オートソーブ1(湯浅
アイオニクス社製)を用いて試料表面に窒素ガスを吸着
させ、BET多点法を用いて比表面積を算出する。
【0100】ここで、本発明においては磁性あるいは非
磁性いずれのトナーを用いることも可能であるが、磁性
トナーを用いる場合は、トナーの平均円形度が0.97
0以上であり、トナーの磁場79.6kA/m(100
0エルステッド)における磁化の強さが10〜50Am
2/kg(emu/g)であることが、転写残トナー量
及びカブリを低減させ、良好な帯電性を維持するために
好ましい。
【0101】本発明の画像形成方法において磁性トナー
を適用する場合、粒子は現像時に像担持体上にトナーと
共に飛翔すべきものであるから、非磁性のものが好まし
い。磁性を持つと、磁性1成分現像方法で使用されるト
ナー担持体から飛翔しにくいためである。本発明におけ
る平均円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な
方法として用いたものであり、本発明では東亜医用電子
製フロー式粒子像分析装置「FPIA−1000」を用
いて測定を行い、3μm以上の円相当径の粒子群につい
て測定された各粒子の円径度(ai)を下式(1)によ
りそれぞれ求め、さらに下式(2)で示すように測定さ
れた全粒子の円形度の総和を、全粒子数(m)で除した
値を平均円形度(a)と定義する。
【0102】
【数2】
【0103】
【数3】 なお、本発明で用いている測定装置である「FPIA−
1000」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度の
算出に当たって、粒子を得られた円形度によって、円形
度0.40〜1.00を61分割したクラスに分け、分
割点の中心値と頻度を用いて平均円形度の算出を行う算
出を行う算出法を用いている。しかしながら、この算出
式で算出される平均円形度の各値との誤差は、非常に少
なく、実質的に無視出来る程度のものであり、本発明に
おいては、算出時間の短縮化や算出演算式の簡略化の如
きデータの取り扱い上の理由で、上述した各粒子の円形
度を直接用いる算出式の概念を利用し、一部変更したこ
のような算出式を用いても良い。
【0104】測定手段としては以下の通りである。界面
活性剤を約0.1mg溶解している水10mlに現像剤
5mgを分散させて分散液を調製し、超音波(20KH
z、50W)を分散液に5分間照射し、分散液濃度を5
000〜2万個/μlとして前記装置により測定を行
い、3μm以上の円相当径の粒子群の平均円形度を求め
る。
【0105】本発明における平均円形度とは、トナーの
凹凸度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合
1.000を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は
小さな値となる。
【0106】なお、本測定において3μm以上の円相当
径の粒子群についてのみ円形度を測定する理由は、3μ
m未満の円相当径の粒子群にはトナー粒子とは独立して
存在する外部添加剤の粒子群も多数含まれるため、その
影響によりトナー粒子群についての円形度が正確に見積
もれないからである。
【0107】また、本発明において磁性トナーの磁化の
強さは、振動型磁力計VSM P−1−10(東英工業
社製)を用いて、25℃の室温にて外部磁場79.6k
A/mで測定する。本発明のトナーは、粉砕法、重合法
により製造することができる。
【0108】まずは、粉砕法を例示する。結着樹脂、着
色剤、場合によって磁性体、離型剤、荷電制御剤等のト
ナーとして必要な成分及びその他の添加剤(上記粒子を
添加しても良い)等をヘンシェルミキサー、ボールミル
等の混合器により十分混合してから加熱ロール、ニーダ
ー、エクストルーダー等の熱混練機を用いて熔融混練し
て、冷却固化、粉砕後、分級し、必要に応じて表面処理
を行ってトナー粒子を得ることが出来る。得られたトナ
ー粒子に、上記粒子、無機微粉末等を混合させてトナー
とする。分級及び表面処理の順序はどちらが先でもよ
い。分級工程においては生産効率上、多分割分級機を用
いることが好ましい。粉砕工程は、機械衝撃式、ジェッ
ト式等の公知の粉砕装置を用いた方法により行うことが
できる。
【0109】次に重合法として懸濁重合法を例示する。
【0110】結着樹脂となる重合性単量体および着色
剤、更に必要に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御
剤、離型剤、可塑剤、磁性体、その他の添加剤などをホ
モジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散
機等の分散機に依って均一に溶解または分散させた単量
体系を、分散安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。
重合開始剤は、重合性単量体中に他の添加剤を添加する
とき同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する直前
に混合しても良い。又、造粒直後、重合反応を開始する
前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始剤を
加える事も出来る。
【0111】重合温度は40℃以上、一般には50〜9
0℃の温度に設定して重合を行う。この温度範囲で重合
を行うと、内部に封じられるべき離型剤が、相分離によ
り析出して内包化がより完全となる。残存する重合性単
量体を消費するために、重合反応終期ならば、反応温度
を90〜150℃にまで上げる事は可能である。反応終
了後、懸濁液を冷却し、濾過、水洗、乾燥等を行い、ト
ナー粒子を得る。得られたトナー粒子に、上記粒子、無
機微粉末等の外添剤を混合させてトナーとする。
【0112】重合性単量体系を構成する重合性単量体と
しては以下のものが挙げられる。
【0113】重合性単量体としては、スチレン・o−メ
チルスチレン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレ
ン・p−メトキシスチレン・p−エチルスチレン等のス
チレン系単量体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル
・アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イソブチル・アク
リル酸n−プロピル・アクリル酸n−オクチル・アクリ
ル酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリ
ル酸ステアリル・アクリル酸2−クロルエチル・アクリ
ル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸
メチル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n−プロピ
ル・メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸イソブチル
・メタクリル酸n−オクチル・メタクリル酸ドデシル・
メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ステア
リル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメ
タクリル酸エステル類その他のアクリロニトリル・メタ
クリロニトリル・アクリルアミド等の単量体が挙げられ
る。
【0114】これらの単量体は単独、または混合して使
用し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチ
レン誘導体を単独で、あるいはほかの単量体と混合して
使用する事がトナーの現像特性及び耐久性の点から好ま
しい。
【0115】重合性単量体系に樹脂を添加して重合して
も良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁液中
では溶解して乳化重合を起こすため使用できないアミノ
基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリシジ
ル基、ニトリル基等親水性官能基含有の単量体成分をト
ナー中に導入したい場合には、これらとスチレンあるい
はエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、ブロ
ック共重合体、あるいはグラフト共重合体等の共重合体
の形にして、あるいはポリエステル、ポリアミド等の重
縮合体、ポリエーテル、ポリイミン等重付加重合体の形
で使用が可能となる。こうした極性官能基を含む高分子
重合体の樹脂をトナー中に共存させると、離型剤を相分
離させ、より内包化が強力となり、耐オフセット性、耐
ブロッキング性、低温定着性の良好なトナーを得ること
ができる。このような極性官能基を含む高分子重合体を
使用する場合、その平均分子量は5,000以上が好ま
しく用いられる。5,000以下、特に4,000以下
では、本重合体が表面付近に集中し易い事から、現像
性、耐ブロッキング性等に悪い影響が起こり易くなり好
ましくない。また、極性重合体としては特にポリエステ
ル樹脂が好ましい。
【0116】また、材料の分散性や定着性、あるいは画
像特性の改良等を目的として上記以外の樹脂を単量体系
中に添加しても良く、用いられる樹脂としては、例え
ば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン
及びその置換体の単重合体;スチレン−プロピレン共重
合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−
ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、ス
チレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリ
ル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチル
アミノエチル共重合体、スチレン−メタアクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−メタアクリル酸エチル共重合
体、スチレン−メタアクリル酸ブチル共重合体、スチレ
ン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチ
レン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニ
ルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケ
トン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチ
レン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチ
ルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹
脂、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペ
ル樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環族炭化水素
樹脂、芳香族系石油樹脂などが単独或いは混合して使用
できる。これら樹脂の添加量としては、重合性単量体1
00質量部に対し1〜20質量部が好ましい。1質量部
未満では添加効果が小さく、一方20質量部以上添加す
ると重合トナーの種々の物性設計が難しくなる傾向があ
る。
【0117】重合開始剤としては、2,2'−アゾビス
−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−ア
ゾビスイソブチロニトリル、1,1'−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビ
ス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、
アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系
重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカー
ボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−ジク
ロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート
等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
【0118】架橋剤を添加しても良く、好ましい添加量
としては、単量体系全体の0.001〜15質量%であ
る。架橋剤としては、主として2個以上の重合可能な二
重結合を有する化合物が用いられ、例えば、ジビニルベ
ンゼン、ジビニルナフタレン等のような芳香族ジビニル
化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオール
ジメタクリレート等のような二重結合を2個有するカル
ボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテ
ル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホン等のジビニ
ル化合物;及び3個以上のビニル基を有する化合物;が
単独もしくは混合物として用いられる。
【0119】分散安定剤としては、界面活性剤や有機・
無機分散剤が使用でき、中でも無機分散剤が分散安定性
の面から好ましい。無機分散剤としては、燐酸カルシウ
ム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等
の燐酸多価金属塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
等の炭酸塩、メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫
酸バリウム等の無機塩、水酸化カルシウム、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイ
ト、アルミナ等の無機酸化物が挙げられる。無機分散剤
は、重合性単量体100質量部に対して、0.2〜20
質量部を単独で使用する事が望ましいが、超微粒子を発
生し難いもののトナーを微粒化するには不十分であるの
で、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を併用して
も良い。界面活性剤としては、例えばドデシルベンゼン
硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタ
デシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレ
イン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン
酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられる。
【0120】<2>本発明の画像形成方法及び画像形成
装置 本発明の画像形成方法は、帯電工程として接触帯電工程
を用い、トナーとして上記トナーを用いることを特徴と
する。さらに、本発明の画像形成方法は、転写後に像担
持体に残存している転写残トナーをトナー担持体で回収
する現像同時クリーニング工程を有することが好まし
い。本発明の画像形成装置は、本発明の画像形成方法を
適用したものである。
【0121】本発明において好ましく用いられる現像同
時クリーニング画像形成方法は、詳しくは、帯電部材に
電圧を印加して像担持体に接触させて帯電させる帯電工
程と、帯電された像担持体上に静電潜像として画像情報
を書き込む静電潜像形成工程と、その静電潜像をトナー
担持体上に担持させたトナーによりトナー像として可視
化する現像工程と、そのトナー像を転写材に転写する転
写工程を有し、前記現像工程がトナー像を転写材に転写
した後に像担持体上に残留したトナーを回収するクリー
ニング工程を兼ねており、像担持体上に繰り返して作像
が行われる画像形成方法(又はクリーナレス画像形成方
法)である。帯電工程は、像担持体と当接部を形成して
接触する帯電部材に電圧を印加することにより像担持体
を帯電させる工程であり、かつ、少なくとも帯電部材と
像担持体との当接部及び/又はその近傍に、トナー中に
含有される前記粒子が現像工程で像担持体に付着し転写
工程の後も像担持体上に残留し持ち運ばれて介在してい
る。現像工程は、上記トナーによって像担持体の静電潜
像を現像する工程である。
【0122】まず、現像同時クリーニング画像形成方法
において、トナー粒子に粒子を外部添加したトナーを用
いる場合の画像形成プロセス中での、トナー及び粒子の
挙動を説明する。
【0123】トナー中に含有させた粒子は、現像工程に
おける像担持体側の静電潜像の現像時にトナーとともに
適当量が像担持体側に移行する。
【0124】像担持体上のトナー像は転写工程において
転写材側に転移する。像担持体上の粒子も一部は転写材
側に付着するが残りは像担持体上に付着保持されて残留
する。トナーと逆極性の転写バイアスを印加して転写を
行う場合は、トナーは転写材側に引かれて積極的に転移
するが、像担持体上の粒子は導電性であることで転写材
側には積極的には転移せず、一部は転写材側に付着する
ものの残りは像担持体上に付着保持されて残留する。
【0125】クリーナを用いない画像形成方法では、転
写後の像担持体面に残存の転写残トナーおよび上記の残
存粒子は、像担持体と接触帯電部材の当接部である帯電
領域に像担持体面の移動でそのまま持ち運ばれて接触帯
電部材に付着・混入する。従って、像担持体と接触帯電
部材との当接部に粒子が介在した状態で像担持体の接触
帯電が行われる。
【0126】この粒子の存在により、接触帯電部材への
転写残トナーの付着・混入による汚染にもかかわらず、
接触帯電部材の像担持体への緻密な接触性と接触抵抗を
維持できるため、接触帯電部材による像担持体の帯電を
良好に行わせることができる。なお、クリーナを有する
画像形成装置においても、粒子はある程度クリーニング
ブレード等のクリーニング部材をすり抜けて帯電当接部
に到達するため、クリーナレスの場合と同様の挙動を示
す。
【0127】また、接触帯電部材に付着・混入した転写
残トナーは、帯電部材から像担持体へ印加される帯電バ
イアスによって、帯電バイアスと同極性に帯電を揃えら
れて接触帯電部材から徐々に像担持体上に吐き出され、
像担持体面の移動とともに現像領域に至り、現像工程に
おいて現像同時クリーニング(回収)される。
【0128】更に、画像形成が繰り返されることで、ト
ナー中に含有させてある粒子が、現像領域で像担持体面
に移行し該像担持面の移動により転写領域を経て帯電部
に持ち運ばれて帯電部に逐次に粒子が供給され続けるた
め、帯電部において粒子が脱落等で減少したり、劣化す
るなどしても、帯電性の低下が生じることが防止されて
良好な帯電性が安定して維持される。
【0129】しかしながら、一般に粒子を含有するトナ
ーを、現像同時クリーニング画像形成方法に適用した場
合には、粒子の偏析がより大きな影響を画像特性に与え
てしまう。すなわち、前述のように、トナーに含有させ
た粒子は、現像工程においてトナー粒子とともに適当量
が像担持体側に移行した後、転写工程において像担持体
上の粒子も一部は転写材側に付着するが、残りは像担持
体上に付着保持されて残留する。転写バイアスを印加す
ることで転写を行う場合には、トナー粒子は転写材側に
引かれて積極的に転移するが、像担持体上の粒子は導電
性であることで転写材側には積極的には転移せず、一部
は転写材側に付着するものの残りは像担持体上に付着保
持されて残留する。
【0130】クリーニング工程を有しない画像形成方法
では、クリーナを用いないため転写後の像担持体面に残
存の転写残トナーおよび上記の残存粒子は、接触帯電部
材に付着・混入する。このとき、接触帯電部材に付着・
混入する粒子の転写残トナーに対する量の比率は、粒子
とトナー粒子の転写性の差から、元のトナー中での粒子
の量比率よりも明らかに多くなる。この状態で接触帯電
部材に付着・混入した粒子は、転写残トナーと共に接触
帯電部材から徐々に像担持体上に吐き出されて像担持体
面の移動とともに現像領域に至り、現像工程において現
像同時クリーニング(回収)される。すなわち、現像同
時クリーニングによって、粒子の比率が著しく多いトナ
ーが回収されることにより、粒子の偏析が大幅に加速さ
れ、先述したように高湿環境下においては摩擦帯電性能
が大きく低下し、著しい画像濃度低下等による画像性の
低下を招く傾向がある。
【0131】従来のクリーニング機構を有する画像形成
装置における場合と同様に、トナー粒子に粒子を固着さ
せて微粒子の偏析を低減しようとすると、転写工程にお
いても粒子がトナー粒子とともに挙動するため、トナー
粒子とともに転写材側に転移してしまい、接触帯電部材
に付着・混入して帯電部において粒子が介在することが
できず、また介在したとしても転写残トナー量に対して
粒子の介在量が不十分となり、転写残トナーによる帯電
性阻害に打ち勝って帯電性を維持することができず、更
に、接触帯電部材の像担持体への緻密な接触性と接触抵
抗を維持できず、接触帯電部材による像担持体の帯電性
が低下し、カブリ及び画像汚れを生じてしまう。接触帯
電部材を用いた現像同時クリーニング画像形成方法に粒
子を含有させたトナーを適用するには、上述のような困
難があった。
【0132】これに対し、本発明者らは、異種元素とし
てAl、Ga、In、Sn、Geの中から選ばれる1種
以上の元素を含有する酸化亜鉛が母体粒子表面に担持さ
れた粒子を含有するトナーを用いることにより、オゾン
の発生を低減できる接触帯電部材を用い、廃トナーを生
じないクリーナレス画像形成方法においても良好な帯電
性を維持しつつ、粒子の偏析を大幅に緩和し、画像濃度
低下等の画像性の低下を実用上問題無いレベルまで改良
できることを解明した。これは、粒子が持つ特異な抵抗
特性あるいは摩擦帯電特性により、転写工程においてト
ナーと共に適度な量の粒子が転写材側に転移し、転写残
トナー中における粒子の量の比率が適正となって、クリ
ーナレスで回収されても現像装置内の粒子の偏析が大幅
に抑制されるためと考えられる。
【0133】次に本発明の画像形成方法を、図1を参照
しながら以下に説明する。図1は、本発明の画像形成方
法を適用した画像形成装置の概略図を示す。
【0134】像担持体としての感光ドラム100の周囲
に、帯電部材としての一次帯電ローラ117、現像手段
としての現像装置140、転写部材としての転写帯電ロ
ーラ114、クリーナ116、レジスタローラ124等
が設けられている。そして感光ドラム100は一次帯電
ローラ117によって−700Vに帯電される(印加電
圧は交流電圧−2.0kVpp、直流電圧−700Vd
c)。そして、レーザ発生装置121によりレーザ光1
23を感光ドラム100に照射する事によって露光され
る。感光ドラム100上の静電潜像は現像装置140に
よって一成分トナーで現像され、転写材を介して感光ド
ラム100に当接された転写ローラ114により転写材
上へ転写される。トナー像をのせた転写材は搬送ベルト
125等により定着装置126へ運ばれ転写材上に定着
される。なお、図1に示す画像形成装置に用いるトナー
は、上記のトナーである。
【0135】また、一部感光ドラム100上に残された
トナーはクリーナ116によりクリーニングされる。な
お、クリーナ116は、上記のように、現像工程がトナ
ー像を転写材上に転写した後に像担持体に残留した転写
残トナーを回収するクリーニング工程を兼ねている場合
には、必要ではない。
【0136】また、図2は現像装置の一例の概略図を示
す。現像装置140は感光ドラム100に近接してアル
ミニウム、ステンレス等の非磁性金属で作られた円筒状
のトナー担持体102(以下、「現像スリーブ」とも称
す)が配設され、感光ドラム100と現像スリーブ10
2との間隙は図示されないスリーブ/感光ドラム間隙保
持部材等により約300μmに維持されている。現像ス
リーブ内にはマグネットローラ104が現像スリーブ1
02と同心的に固定、配設されている。但し現像スリー
ブ102は回転可能である。マグネットローラ104に
は複数の磁極が具備されており、S1は現像、N1はト
ナーコート量規制、S2はトナーの取り込み/搬送、N
2はトナーの吹き出し防止に影響している。現像スリー
ブ102に付着して搬送される磁性トナー量を規制する
トナー層厚規制部材として、弾性ブレード103が配設
され、弾性ブレード103の現像スリーブ102に対す
る当接圧により現像領域に搬送されるトナー量が制御さ
れる。
【0137】現像領域では、感光ドラム100と現像ス
リーブ102との間に直流電圧に交流電圧を重畳した現
像バイアスが印加され、現像スリーブ上トナーは静電潜
像に応じて感光ドラム100上に飛翔し可視像となる。
まず、本発明の画像形成方法における帯電工程について
以下説明する。
【0138】帯電工程では、像担持体と当接部を形成し
て接触する帯電部材に電圧を印加することにより像担持
体を帯電させる。
【0139】本発明の画像形成方法では、帯電部材と像
担持体との間に粒子を介在させる当接部が設けられる。
したがって帯電部材は、弾性を有することが好ましく、
帯電部材に電圧を印加することにより像担持体を帯電さ
せるために導電性であることが好ましい。このため、帯
電部材は弾性導電性ローラ部材、磁性粒子を磁気拘束さ
せた磁気ブラシ部を有し該磁気ブラシ部を被帯電体に接
触させた磁気ブラシ接触帯電部材または導電性繊維から
構成されるブラシ部材であることが好ましい。
【0140】また、像担持体上の転写残トナーを一時的
に回収するとともに粒子を担持し直接注入帯電を優位に
実行する上でも、接触帯電部材として、可撓性部材であ
る弾性導電性を有するローラ部材または回動可能な帯電
ブラシロールを用いることが好ましい。
【0141】接触帯電部材が可撓性を有していると、接
触帯電部材と像担持体の当接部及び/又は近傍において
粒子が像担持体に接触する機会を増加させ、高い接触性
を得ることができ、直接注入帯電性を向上させることが
できる。つまり、接触帯電部材が粒子を介して密に像担
持体に接触して、接触帯電部材と像担持体の当接部に存
在する粒子が像担持体表面を隙間なく摺擦することで、
接触帯電部材による像担持体の帯電は、粒子の存在によ
り放電現象を用いない安定かつ安全な直接注入帯電が支
配的となり、従来のローラ帯電等では得られなかった高
い帯電効率が得られ、接触帯電部材に印加した電圧とほ
ぼ同等の電位を像担持体に与えることができる。
【0142】更に、当接部を形成する帯電部材の表面の
移動速度と、像担持体の表面の移動速度に相対的速度差
を設けると、接触帯電部材と像担持体の当接部において
粒子が像担持体に接触する機会を格段に増加させ、より
高い接触性を得ることができるので、直接注入帯電性を
向上させる点で好ましい。
【0143】接触帯電部材と像担持体との当接部に粒子
を介在させることにより、粒子の潤滑効果(摩擦低減効
果)により接触帯電部材と像担持体との間に大幅なトル
クの増大や、接触帯電部材及び像担持体表面の顕著な削
れ等を伴うことなく速度差を設けることが可能となる。
【0144】速度差を設けるための構成としては、接触
帯電部材を回転駆動して像担持体と該接触帯電部材に速
度差を設けることが挙げられる。
【0145】帯電部に持ち運ばれる像担持体上の転写残
トナーを接触帯電部材に一時的に回収し均すために、接
触帯電部材と像担持体は互いに逆方向に移動させること
が好ましい。例えば、接触帯電部材を回転駆動し、さら
に、その回転方向は像担持体表面の移動方向とは逆方向
に回転するように構成することが望ましい。即ち、逆方
向回転で像担持体上の転写残トナーを一旦引離し帯電を
行うことにより優位に直接注入帯電を行うことが可能だ
からである。
【0146】帯電部材を像担持体表面の移動方向と同じ
方向に移動させて速度差をもたせることも可能である
が、直接注入帯電の帯電性は像担持体の周速と帯電部材
の周速の比に依存するため、逆方向と同じ相対速度比を
得るには順方向では帯電部材の回転数が逆方向の時に比
べて大きくなるので、帯電部材を逆方向に移動させる方
が回転数の点で有利である。
【0147】相対速度差を示す指標としては、次式で表
される相対移動速度比がある。
【0148】
【数4】相対移動速度比(%)=|(Vc−Vp)/V
p|×100 (式中、Vcは帯電部材表面の移動速度、Vpは像担持
体表面の移動速度であり、Vcは、当接部において帯電
部材表面が像担持体表面と同じ方向に移動するとき、V
pと同符号の値とする。) 相対移動速度比は、通常には10〜500%である。
【0149】帯電方法としては、帯電ローラ部材、帯電
ブレード部材、帯電ブラシ部材等の帯電部材を用いる接
触帯電手段を利用する方法がある。これらの接触帯電手
段は、高電圧が不要になったり、オゾンの発生が低減す
るといった効果がある。
【0150】接触帯電手段に用いる帯電ローラ部材及び
帯電ブレード部材の材質としては、導電性ゴムが好まし
く、その表面に離型性被膜を設けてもよい。離型性被膜
としては、ナイロン系樹脂、PVdF(ポリフッ化ビニ
リデン)、PVdC(ポリ塩化ビニリデン)、フッ素ア
クリル樹脂などが適用可能である。
【0151】具体的に例えば、帯電ローラ部材は芯金上
に可撓性部材としてのゴムあるいは発泡体等の中抵抗層
を形成することにより作成される。その表面に上記離型
性被膜を設けてもよい。中抵抗層は樹脂(例えばウレタ
ン)、導電性物質(例えばカーボンブラック)、硫化
剤、発泡剤等により処方され、芯金の上にローラ状に形
成させる。その後必要に応じて切削、表面を研磨して形
状を整え、帯電ローラ部材を作成することができる。
【0152】帯電ローラ部材の材質としては、ゴムある
いは発泡体に限定するものでは無く、弾性体であればよ
く、弾性体の材料として、エチレン−プロピレン−ジエ
ンポリエチレン(EPDM)、ウレタン、ブタジエンア
クリロニトリルゴム(NBR)、シリコーンゴムや、イ
ソプレンゴム等に抵抗調整のためにカーボンブラックや
金属酸化物等の導電性物質を分散したゴム材や、またこ
れらを発泡させたものがあげられる。また、導電性物質
を分散せずに、または導電性物質と併用してイオン導電
性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能である。
【0153】帯電ローラ部材の硬度はアスカーC硬度で
50度以下が好ましく、さらには25〜50度が好まし
い。硬度が低すぎると形状が安定しないために像担持体
との接触性が悪くなり、更に、帯電ローラ部材と像担持
体との当接部に粒子を介在させる場合、帯電ローラ部材
表層を削り或いは傷つけやすく安定した帯電性が得られ
にくい。また、硬度が高すぎると像担持体との間に帯電
当接部を確保できないだけでなく、像担持体表面へのミ
クロな接触性が悪くなる。アスカーC硬度の具体的測定
方法としては、高分子計器株式会社製のアスカー硬度計
C型を使用し、荷重500gの条件で測定する。
【0154】帯電ローラ部材は弾性を持たせて像担持体
との十分な接触状態を得ると同時に、移動する像担持体
を充電するのに十分低い抵抗を有する電極として機能す
ることが重要である。一方、像担持体にピンホールなど
の欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する必
要がある。十分な帯電性と耐リークを得るには、体積固
有抵抗値が103〜108Ωcmの抵抗値が好ましく、よ
り好ましくは104〜107Ωcmの抵抗値であることが
良い。
【0155】帯電ローラ部材の体積固有抵抗値は以下の
ように測定する。帯電ローラ部材の芯金に総圧1kgの
加重がかかるよう直径30mmの円筒状アルミドラムに
帯電ローラ部材を圧着した状態で、芯金とアルミドラム
との間に100Vを印加し、計測した抵抗値、計測時の
ニップ幅および弾性体の厚みから計算する。
【0156】帯電ローラ部材表面は粒子を介在させるた
めに微少なセルまたは凹凸を有していることが好まし
い。つまり、帯電ローラ部材は少なくとも表面が球形換
算での平均セル径が5〜300μmである窪みを有して
おり、該窪みを空隙部としたローラ部材表面の空隙率は
15〜90%であることが好ましい。
【0157】平均セル径が5μm以下、空隙率が90%
を越えると、ローラ部材表面に酸化スズ微粒子を保持さ
せる能力が減少し、当接部への酸化スズ微粒子の介在量
が減少することで一次帯電性が悪化する傾向がある。さ
らに感光体との摩擦力が大きくなり、像担持体の削れが
増大するので好ましくない。平均セル径が300μmを
越え、空隙率が15%以下になると、帯電ローラ部材と
感光体との接触均一性が減少し、一次帯電性の帯電均一
性、帯電電位が低下し、ハーフトーン画像などに帯電ム
ラの画像不良を生じるので好ましくない。
【0158】上記平均セル径は例えば電子顕微鏡(FE
−SEM)を用いてローラ部材表面を観察することで測
定でき、上記空隙率は、単位面積当たりの窪み数を測定
することにより測定することができる。
【0159】帯電ローラ部材は像担持体に対して弾性に
抗して所定の押圧力で圧接させて配設し、帯電ローラ部
材と像担持体の当接部である帯電当接部を形成させる。
この帯電当接部幅は特に制限されるものではないが、帯
電ローラ部材と像担持体の安定して密な密着性を得るた
め1mm以上、より好ましくは2mm以上が良い。
【0160】接触帯電部材としての帯電ブラシ部材は、
一般に用いられている繊維に導電材を分散させて抵抗調
整されたものが用いられる。繊維としては、一般に知ら
れている繊維が使用可能であり、例えばナイロン、アク
リル、レーヨン、ポリカーボネート、ポリエステル等が
挙げられる。導電材としては、一般に知られている導電
材が使用可能であり、例えば、ニッケル、鉄、アルミニ
ウム、金、銀等の導電性金属或いは酸化鉄、酸化亜鉛、
酸化スズ、酸化アンチモン、酸化チタン等の導電性金属
の酸化物、更にはカーボンブラック等の導電粉が挙げら
れる。なおこれら導電材は必要に応じ疎水化、抵抗調整
の目的で表面処理が施されていてもよい。使用に際して
は、繊維との分散性や生産性を考慮して選択して用い
る。
【0161】帯電ブラシ部材の材質として具体的には、
ユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−B、R
EC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ
(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロ
ン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)製のクラカ
ーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨ
ン(株)製のローバル等があるが、環境安定性の点でR
EC−B、REC−C、REC−M1、REC−M10
が特に好ましく良い。
【0162】接触帯電部材として導電性の帯電ブラシ部
材を用いる場合には、固定型と回動可能なロール状のも
のがある。ロール状帯電ブラシ部材としては、例えば導
電性繊維をパイル地にしたテープを金属製の芯金にスパ
イラル状に巻き付けてロールブラシとすることができ
る。導電性繊維は、繊維の太さが1〜20デニール(繊
維径10〜500μm程度)、ブラシの繊維の長さは1
〜15mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり1万〜3
0万本(1平方メートル当たり1.5×107〜4.5
×108本程度)のものが好ましく用いられる。
【0163】帯電ブラシ部材は、一次帯電均一性の観点
から、よりブラシ密度の高い物を使用することが好まし
く、1本の繊維を数本〜数百本の微細な繊維から作るこ
とも好ましく良い。例えば、300デニール/50フィ
ラメントのように300デニールの微細な繊維を50本
束ねて1本の繊維として植毛することも可能である。
【0164】しかしながら、本発明においては、直接注
入帯電の帯電ポイントが主には帯電部材と像担持体との
帯電当接部及びその近傍の粒子の介在密度に依存してい
るため、帯電ブラシ部材の選択の範囲は広められてお
り、帯電ブラシ部材を単独で用いる場合よりブラシ密度
は少なくても構わない。
【0165】次に、像担持体と接触帯電部材との当接部
における粒子の介在量について以下説明する。
【0166】像担持体と接触帯電部材との当接部におけ
る粒子の介在量は、少なすぎると、粒子による潤滑効果
が十分に得られず、像担持体と接触帯電部材との摩擦が
大きくて接触帯電部材を像担持体に速度差を持って回転
駆動させることが困難である。つまり、駆動トルクが過
大となるし、無理に回転させると接触帯電部材や像担持
体の表面が削れてしまう。更に粒子による接触機会増加
の効果が得られないこともあり十分な帯電性能が得られ
ない。一方、介在量が多過ぎると、粒子の接触帯電部材
からの脱落が著しく増加し作像上に悪影響が出る。
【0167】粒子の介在量は102個/mm2以上が好ま
しい。102個/mm2より低いと十分な潤滑効果と接触
機会増加の効果が得られず帯電性能の低下が生じ、ま
た、転写残トナーが多い場合に帯電性能の低下が生じや
すい。
【0168】粒子の塗布密度範囲は、粒子をどれぐらい
の密度で像担持体上に塗布すれば均一帯電性の効果が得
られるかでも決定される。帯電時は少なくともこの記録
解像度よりは均一な接触帯電が必要である。しかしなが
ら人間の目の視覚特性に関して、空間周波数が10cy
cles/mm以上では、画像上の識別諧調数が限りな
く1に近づいていく、すなわち濃度ムラを識別できなく
なる。この特性を積極的に利用すると、像担持体上に粒
子を付着させた場合、少なくとも像担持体上で10cy
cles/mm以上の密度で粒子を存在させ、直接注入
帯電を行えば良いことになる。たとえ粒子の存在しない
ところにミクロな帯電不良が発生したとしても、その帯
電不良によって発生する画像上の濃度ムラは、人間の視
覚特性を越えた空間周波数領域に発生するため、画像上
では問題は無いことになる。
【0169】粒子の塗布密度が変化したときに、画像上
に濃度ムラとしての帯電不良が認知されるかどうかにつ
いては、粒子がわずかにでも塗布されれば(例えば10
個/mm2)、帯電ムラ発生抑制に効果が認められる
が、画像上の濃度ムラが人間にとって許容可能かどうか
と言う点においてはまだ不十分である。
【0170】ところがその塗布量を102個/mm2以上
にすると、画像の客観評価において急激に好ましい結果
が得られるように改良される。
【0171】直接注入帯電方式による帯電では、放電帯
電方式とは根本的に異なり、帯電部材が像担持体に確実
に接触する事で帯電が行われている訳であるが、たとえ
粒子を像担持体上に過剰に塗布したとしても、接触でき
ない部分は必ず存在する。ところが人間の視覚特性を積
極的に利用した粒子の塗布を行うことで、実用上この問
題点を解決する。
【0172】しかしながら、直接注入帯電方式を現像同
時クリーニング画像形成における像担持体の一様帯電と
して適用する場合には、転写残トナーの帯電部材への付
着または混入による帯電特性の低下が生ずる。転写残ト
ナーの帯電部材への付着及び混入を抑制し、または転写
残トナーの帯電部材への付着または混入による帯電特性
への悪影響に打ち勝って、良好な直接注入帯電を行うに
は、像担持体と接触帯電部材との当接部における粒子の
介在量が102個/mm2以上であることが好ましい。
【0173】また、粒子の塗布量の上限値は、粒子が像
担持体上に1層均一に塗布されるまであり、それ以上塗
布されても効果が向上するわけではなく逆に、露光光源
を遮ったり、散乱させたりという弊害が生じる。
【0174】塗布密度上限値は粒子の粒径によっても変
わってくるために、一概にはいえないが、粒子が像担持
体上に1層均一に塗布される量が上限といえる。
【0175】粒子の量は5×105個/mm2を超える
と、粒子の像担持体への脱落が著しく増加し、粒子自体
の光透過性を問わず、像担持体への露光量不足が生じ
る。5×105個/mm2以下では脱落する粒子量も低く
抑えられ露光の阻害を改善できる。粒子の介在量を、1
2〜5×105個/mm2として画像形成を行い、像担
持体上に脱落した粒子の存在量を測定したところ、10
2〜105個/mm2であり、作像上の弊害はなかった。
したがって、粒子の好ましい介在量の上限は、5×10
5個/mm2である。
【0176】帯電当接部での粒子の介在量及び静電潜像
形成工程での像担持体上の粒子存在量の測定方法につい
て述べる。粒子の介在量は接触帯電部材と像担持体の接
触面部を直接測ることが望ましいが、当接部を形成する
接触帯電部材の表面と像担持体の表面には速度差を設け
ている場合、接触帯電部材に接触する前に像担持体上に
存在した粒子の多くは逆方向に移動しながら接触する帯
電部材に剥ぎ取られることから、本発明では接触面部に
到達する直前の接触帯電部材表面の粒子量をもって介在
量とする。
【0177】具体的には、帯電バイアスを印加しない状
態で像担持体及び帯電ローラ部材の回転を停止し、像担
持体及び帯電ローラ部材の表面をビデオマイクロスコー
プ(OLYMPUS製OVM1000N)及びデジタル
スチルレコーダ(DELTIS製SR-3100)で撮
影する。帯電ローラ部材については、帯電ローラ部材を
像担持体に当接するのと同じ条件でスライドガラスに当
接し、スライドガラスの背面からビデオマイクロスコー
プにて接触面を1000倍の対物レンズで10箇所以上
撮影する。得られたデジタル画像から個々の粒子を領域
分離するため、ある閾値を持って2値化処理し、粒子の
存在する領域の数を所望の画像処理ソフトを用いて計測
する。また、像担持体上の存在量についても像担持体上
を同様のビデオマイクロスコープにて撮影し同様の処理
を行い計測する。
【0178】本発明の画像形成方法における帯電工程
は、像担持体(被帯電体)に、接触帯電部材を接触さ
せ、この接触帯電部材に所定の帯電バイアスを印加して
被帯電体面を所定の極性・電位に帯電させる。接触帯電
部材に対する印加帯電バイアスは直流電圧のみでも良好
な帯電性を得ることが可能であるが、直流電圧に交流電
圧を重畳してもよい。
【0179】交流電圧の波形としては、正弦波、矩形
波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周
期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波
であっても良い。このように交流電圧の波形としては周
期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
【0180】本発明においては帯電部材が像担持体に当
接されていることが好ましく、オゾンが発生しないこと
で環境保全上好ましい形態となっている。また、帯電工
程では、帯電部材に直流電圧を印加することにより像担
持体を帯電するか、または、帯電部材に2×{直流印加
に置ける放電開始電圧Vth(V)}未満のピーク間電圧
を有する交流電圧を直流電圧に重畳した電圧を印加する
ことにより、更には帯電部材に直流印加に置ける放電開
始電圧Vth(V)未満のピーク間電圧を有する交流電圧
を直流電圧に重畳した電圧を印加することにより、像担
持体を帯電させることが好ましい。
【0181】一つの形態としてローラ部材を用いたとき
の好ましいプロセス条件としては、ローラ部材の像担持
体に対する当接圧が4.9〜490N/m(5〜500
g/cm)で、直流電圧あるいは直流電圧に交流電圧を
重畳したものが用いられる場合である。直流電圧に交流
電圧を重畳したものを用いる場合は、交流電圧=0.5
〜5kVpp、交流周波数=50〜5kHz、直流電圧
=±0.2〜±5kVとする条件が好ましい。
【0182】次に、像担持体について説明する。像担持
体としては、例えば感光体を使用することができる。本
発明の画像形成方法では、像担持体の最表面層の体積固
有抵抗値が1×109〜1×1014Ωcmであることが
好ましく、これにより、より良好な帯電性を与えること
ができる。電荷の直接注入による帯電方式においては、
被帯電体側の抵抗を下げることでより効率良く電荷の授
受が行えるようになる。このためには、最表面層の体積
固有抵抗値としては1×1014Ωcm以下であることが
好ましい。一方、像担持体として静電潜像を一定時間保
持する必要するためには、最表面層の体積固有抵抗値と
しては1×109Ωcm以上であることが好ましい。
【0183】更に、像担持体が電子写真感光体であり、
該電子写真感光体の最表面層の体積固有抵抗値が1×1
9〜1×1014Ωcmであることにより、プロセスス
ピードの速い装置においても、十分な帯電性を与えるこ
とができる。
【0184】なお、本発明における像担持体の最表面層
の体積固有抵抗値の測定は、表面に金を蒸着させたポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルム上に像担持
体の最表面層と同様の組成からなる層を作成し、これを
体積抵抗測定装置(ヒューレットパッカード社製414
0B pA MATER)を用いて、23℃、65%の
環境で100Vの電圧を印加して測定することにより行
う。
【0185】また、像担持体はアモルファスセレン、C
dS、ZnO2、アモルファスシリコン又は有機系感光
物質の様な光導電性物質を利用した感光ドラムもしくは
感光ベルト等の感光体であることが好ましく、アモルフ
ァスシリコン感光層又は有機感光層を有する感光体が特
に好ましく用いられる。
【0186】有機感光層としては、感光層が電荷発生物
質及び電荷輸送物質を同一層に含有する単一層型でもよ
く、又は電荷輸送層と電荷発生層を有する機能分離型感
光層であっても良い。導電性基体上に電荷発生層、次い
で電荷輸送層の順で積層されている構造の積層型感光層
は好ましい例の一つである。
【0187】像担持体の表面抵抗を1×109〜1×1
14Ωcmに調整することで、更に安定して均一に帯電
を行うことができる。
【0188】像担持体の表面抵抗を上記範囲に調整する
ことによって電荷注入をより効率化或いは促進するため
に、像担持体としての電子写真感光体の最表面層として
電荷注入層を設けることも好ましい。
【0189】電荷注入層を設ける形態としては、例え
ば、(i)セレン、アモルファスシリコン等の無機感光
体もしくは単一層型有機感光体の上に、電荷注入層を設
ける場合、(ii)機能分離型有機感光体の電荷輸送層と
して、電荷輸送物質と樹脂から構成される表面層に電荷
注入層としての機能を兼ねさせる場合(例えば、電荷輸
送層として樹脂中に電荷輸送物質と導電性微粒子を分散
させる、あるいは電荷輸送物質自体もしくはその存在状
態によって、電荷輸送層に電荷注入層としての機能を持
たせる場合)、(iii)さらに機能分離型有機感光体上
に最表面層として電荷注入層を設ける場合、等がある
が、最表面層の体積抵抗が1×109〜1×1014Ωc
mの範囲にあることが好ましい。
【0190】電荷注入層としては、例えば、金属蒸着膜
等の無機の層、あるいは導電性微粒子を結着樹脂中に分
散させた導電性微粒子分散樹脂層等によって構成され、
蒸着膜は蒸着、導電性微粒子分散樹脂層はディッピング
塗工法、スプレー塗工法、ロールコート塗工法及びビー
ム塗工法等の適当な塗工法にて塗工することによって形
成される。
【0191】また、絶縁性の結着樹脂に光透過性の高い
イオン導電性を持つ樹脂を混合もしくは共重合させて構
成するもの、または中抵抗で光導電性のある樹脂単体で
構成されるものでもよい。
【0192】この中でも、像担持体の最表面層が、少な
くとも金属酸化物からなる導電性微粒子が分散された樹
脂層であることが好ましい。それは、電子写真感光体の
表面の抵抗を下げることでより効率良く電荷の授受が行
え、かつ像担持体として静電潜像を保持している間に表
面の抵抗を下げたことで静電潜像電荷が拡散することに
よる潜像のボケもしくは流れを抑制できるからである。
像担持体の最表面層が導電性微粒子分散層である場合、
分散された導電性微粒子による入射光の散乱を防ぐため
に、入射光の波長よりも導電性微粒子の粒径の方が小さ
いことが必要であり、分散される導電性微粒子の粒径と
しては0.5μm以下であることが好ましい。導電性微
粒子の含有量は、最表面層の総質量に対して2〜90質
量%が好ましく、5〜70質量%がより好ましく良い。
2質量%より少ない場合には、所望の体積固有抵抗値を
得にくくなり、また90質量%より多い場合には、膜強
度が低下してしまい電荷注入層が削りとられやすくな
り、感光体の寿命が短くなる傾向があり、また抵抗が低
くなってしまい静電潜像電位が流れることによる画像不
良を生じやすくなるためである。
【0193】最表面層の層厚は0.1〜10μmが好ま
しく、静電潜像の輪郭のシャープさを得る上では5μm
以下であることがより好ましく、電荷注入層の耐久性の
点からは1μm以上であることがより好ましい。
【0194】また、電荷注入層の結着樹脂は、電荷注入
層の下の層に用いられる結着樹脂と同じとすることも可
能であるが、この場合には電荷注入層の塗工時に下の層
(例えば電荷輸送層)の塗工面を乱してしまう可能性が
あるため、形成方法を特に選択する必要がある。また、
本発明においては、像担持体最表面層に離型性を付与さ
せることが好ましく、像担持体表面の水に対する接触角
は85度以上であることが好ましく、接触角は90度以
上であることがより好ましい。
【0195】最表面層に離型性を付与する手段として
は、 最表面層を構成する樹脂自体に表面エネルギーの低い
ものを用いる、 最表面層に撥水、親油性を付与するような添加剤を加
える、 最表面層に高い離型性を有する滑剤微粒子を分散させ
る、などが挙げられる。の例としては、樹脂の構造中
にフッ素含有基、シリコーン含有基等を導入することに
より達成できる。としては、界面活性剤等を添加剤と
すればよい。としては、フッ素系樹脂、シリコーン系
樹脂又はオレフィン系樹脂から選ばれる少なくとも1種
以上の滑剤微粒子が挙げられる。フッ素系樹脂として
は、すなわちポリ4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリ
デン、フッ化カーボン等が挙げられる。
【0196】これらの手段によって感光体表面の水に対
する接触角を85度以上とすることができ、トナーの転
写性及び感光体の耐久性を一層向上させることができ
る。好ましくは90度以上とするのがよい。この中でも
ポリ4フッ化エチレン樹脂粒子を滑剤微粒子として分散
させる手段が好適である。
【0197】これらの滑剤微粒子を表面に含有させるた
めには、最表面層の結着樹脂中に滑剤微粒子を分散させ
るか、あるいは、元々樹脂を主体として構成されている
有機感光体であれば、新たに表面層を設けなくても、最
表面層に滑剤微粒子を分散させれば良い。滑剤微粒子の
添加量は、最表面層総質量に対して、1〜60質量%、
さらには、2〜50質量%が好ましい。1質量%より少
ないとトナーの転写性及び感光体の耐久性改善の効果が
不十分であり、60質量%を越えると膜の強度が低下し
たり、感光体への入射光量が著しく低下したりするた
め、好ましくない。
【0198】図8は、最表面層として電荷注入層を設け
た感光体の層構成の一例を示す。即ち、導電性基体(ア
ルミニウム基体)11上に導電層12、下引き層13、
電荷発生層14、電荷輸送層15の順に重ねて塗工され
た一般的な有機感光体ドラムに電荷注入層16を塗布す
ることにより、帯電性能を向上したものである。
【0199】電荷注入層16は、表層の体積固有抵抗値
が1×109〜1×1014Ωcmの範囲にある。本構成
のように電荷注入層16を設けない場合でも、例えば電
荷輸送層15が上記抵抗値の範囲に或る場合は同等の効
果が得られる。例えば、最表面層の体積固有抵抗値が約
1×1013Ωcmであるアモルファスシリコン感光体等
を用いても同様に良好な帯電性が得られる。本発明に用
いられる感光体の好ましい様態のひとつを以下に説明す
る。
【0200】導電性基体としては、アルミニウム、ステ
ンレス等の金属、アルミニウム合金、酸化インジウム−
酸化錫合金等による被膜層を有するプラスチック、導電
性粒子を含侵させた紙、プラスチック、導電性ポリマー
を有するプラスチック等の円筒状シリンダー及びフィル
ムが用いられる。
【0201】これら導電性基体上には、感光層の接着性
向上、塗工性改良、基体の保護、基体上に欠陥の被覆、
基体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対す
る保護等を目的として下引き層を設けても良い。下引き
層は、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダ
ゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メ
チルセルロース、ニトロセルロース、エチレン−アクリ
ル酸コポリマー、ポリビニルブチラール、フェノール樹
脂、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、
ゼラチン、ポリウレタン、酸化アルミニウム等の材料に
よって形成される。その膜厚は通常0.1〜10μm、
好ましくは0.1〜3μm程度である。
【0202】電荷発生層は、アゾ系顔料、フタロシアニ
ン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノ
ン系顔料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩類、チオ
ピリリウム塩類、トリフェニルメタン系色素、セレン・
非晶質シリコーン等の無機物質などの電荷発生物質を適
当な結着樹脂に分散し塗工するか、あるいは蒸着する等
により形成される。結着樹脂としては、広範囲な結着樹
脂から選択でき、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、フェノール樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂等
が挙げられる。電荷発生層中に含有される結着樹脂の量
は80質量%以下、好ましくは0〜40質量%に選ぶ。
また、電荷発生層の膜厚は5μm以下、特には0.05
〜2μmが好ましい。
【0203】電荷輸送層は、電界の存在下で電荷発生層
から電荷キャリアを受け取り、これを輸送する機能を有
している。電荷輸送層は電荷輸送物質を必要に応じて結
着樹脂と共に溶剤中に溶解し、塗工することによって形
成され、その膜厚は一般的には5〜40μmである。電
荷輸送物質としては、主鎖または側鎖にビフェニレン、
アントラセン、ピレン、フェナントレンなどの構造を有
する多環芳香族化合物、インドール、カルバゾール、オ
キサジアゾール、ピラゾリンなどの含窒素環式化合物、
ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、セレン・セレンー
テルル、非晶質シリコーン、硫化カドニウム等が挙げら
れる。
【0204】また、これら電荷輸送物質を分散させる結
着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリメタクリル酸エステル、ポリスチレン樹脂、
アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等の樹脂、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン等の有機光
導電性ポリマー等が挙げられる。
【0205】最表面層として、保護層を設けてもよい。
保護層の樹脂としては、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、あ
るいはこれらの樹脂の硬化剤等が単独あるいは2種以上
組み合わされて用いられる。
【0206】また、保護層の樹脂中に導電性微粒子を分
散してもよい。導電性微粒子の例としては、金属・金属
酸化物等が挙げられ、好ましくは、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化
ビスマス、酸化スズ被膜酸化チタン、スズ被膜酸化イン
ジウム、アンチモン被膜酸化スズ、酸化ジルコニウム等
の超微粒子がある。これらは単独で用いても2種以上を
混合して用いても良い。一般的に保護層に導電性微粒子
を分散させる場合、導電性微粒子による入射光の散乱を
防ぐために入射光の波長よりも導電性微粒子の粒径の方
が小さいことが必要であり、本発明における保護層に分
散される導電性微粒子の粒径としては0.5μm以下で
あることが好ましい。また、保護層中での含有量は、保
護層総質量に対して2〜90質量%が好ましく、5〜8
0質量%がより好ましい。保護層の膜厚は、0.1〜1
0μmが好ましく、1〜7μmがより好ましい。
【0207】本発明の画像形成方法は、表面が有機化合
物である感光体を用いて接触転写方法を行う場合におい
て特に有効である。即ち、有機化合物が感光体の表面層
を形成している場合には、無機材料を用いた他の感光体
よりもトナー粒子に含まれる結着樹脂との接着性が強
く、転写性がより低下する傾向にあるためである。
【0208】また、本発明の画像形成方法に接触転写方
法を適用する場合、使用される感光体の表面物質として
は、たとえばシリコーン樹脂、塩化ビニリデン、エチレ
ン−塩化ビニル、スチレン−アクリロニトリル、スチレ
ン−メチルメタクリレート、スチレン、ポリエチレンテ
レフタレートおよびポリカーボネート等が挙げられる
が、これらに限定されることはなく他のモノマーあるい
は前述の結着樹脂間での共重合体およびブレンド体等も
使用することができる。
【0209】また、接触転写方法を適用した本発明の画
像形成方法は、直径が50mm以下の小径の感光体を有
する画像形成装置に対し特に有効に用いられる。即ち、
小径感光体の場合には、同一の線圧に対する曲率が大き
く、当接部における圧力の集中が起こりやすいためであ
る。ベルト感光体でも同一の現象があると考えられる
が、本発明は、転写領域での曲率半径が25mm以下の
画像形成装置に対しても有効である。
【0210】次に、静電潜像形成工程について説明す
る。本発明の画像形成方法では、像露光により像担持体
の帯電面に静電潜像として画像情報を書き込む露光工程
を用いるのが好ましい。すなわち、像担持体の帯電面に
静電潜像を形成する静電潜像形成手段は、像露光手段で
あることが好ましい。静電潜像形成のための像露光手段
としては、デジタル的な潜像を形成するレーザ走査露光
手段に限定されるものではなく、通常のアナログ的な画
像露光やLEDなどの他の発光素子や、蛍光燈等の発光
素子と液晶シャッター等の組み合わせによるものなどが
挙げられ、画像情報に対応した静電潜像を形成できるも
のであるなら構わない。
【0211】像担持体は静電記録誘電体等であっても良
く、この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に一様
に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段
で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成す
る。
【0212】次に、現像工程について説明する。本発明
の画像形成方法の現像工程では、本発明におけるトナー
によって、像担持体の静電潜像を現像する。まず、現像
で使用するトナー担持体について説明する。
【0213】本発明に使用されるトナー担持体は、アル
ミニウム、ステンレススチール等の金属又は合金で形成
された導電性円筒(現像ローラ)が好ましく使用され
る。充分な機械的強度及び導電性を有する樹脂組成物で
導電性円筒が形成されていても良く、導電性ゴムローラ
を用いても良い。また、上記のような円筒状に限られ
ず、回転駆動する無端ベルトの形態をしても良い。
【0214】本発明においては、トナー担持体上に5〜
50g/m2のトナー層を形成させることが好ましい。
トナー担持体上のトナー量が5g/m2よりも小さい
と、十分な画像濃度が得られにくく、トナーの帯電が過
剰になることによるトナー層のムラを生じる。トナー担
持体上のトナー量が50g/m2よりも多くなると、ト
ナー飛散を生じ易くなる。
【0215】また、本発明に使用されるトナー担持体の
表面粗さは、JIS中心線平均粗さ(Ra)で0.2〜
3.5μmの範囲にあることが好ましい。Raが0.2
μm未満ではトナー担持体上の帯電量が高くなり、現像
性が不充分となる。Raが3.5μmを超えると、トナ
ー担持体上のトナーコート層にむらが生じ、画像上で濃
度むらとなる。さらに好ましくは、0.5〜3.0μm
の範囲にあることが好ましい。
【0216】本発明において、トナー担持体の表面粗度
Raは、JIS表面粗さ「JISB 0601」に基づ
き、表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、株式
会社小坂研究所社製)を用いて測定される中心線平均粗
さに相当する。具体的には、粗さ曲線からその中心線の
方向に測定長さaとして2.5mmの部分を抜き取り、
この抜き取り部分の中心線をX軸、縦倍率の方向をY
軸、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、次式によっ
て求められる値をミクロメートル(μm)で表したもの
を言う。
【0217】
【数5】 本発明に係わるトナーは高い帯電能力を有するために、
現像に際してはトナーの総帯電量をコントロールするこ
とが望ましく、本発明に係わるトナー担持体の表面は、
導電性微粒子及び/又は滑剤を分散した樹脂層で被覆さ
れていることが好ましい。
【0218】トナー担持体の樹脂層において、樹脂材料
に含まれる導電性微粒子は、120kg/cm2で加圧
した後の抵抗値が0.5Ωcm以下であるものが好まし
い。
【0219】トナー担持体の樹脂層に用いる導電性微粒
子としては、カーボン微粒子、カーボン微粒子と結晶性
グラファイト粒子との混合物、または結晶性グラファイ
ト粒子が好ましい。トナー担持体に用いる導電性微粒子
は、粒径が0.005〜10μmを有するものが好まし
い。
【0220】トナー担持体の樹脂層に用いる樹脂は、例
えば、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリエーテルス
ルホン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンオ
キサイド樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、繊維素系
樹脂、アクリル系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、シリ
コーン樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂あるいは
光硬化性樹脂を使用することができる。
【0221】中でもシリコーン樹脂、フッ素樹脂のよう
な離型性のあるもの、あるいはポリエーテルスルホン、
ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリア
ミド、フェノール樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、
スチレン系樹脂のような機械的性質に優れたものがより
好ましい。特に、フェノール樹脂が好ましい。
【0222】トナー担持体の樹脂層に用いる導電性微粒
子は、樹脂成分10質量部当り、3〜20質量部使用す
るのが好ましい。カーボン微粒子と結晶性グラファイト
粒子を組み合わせて使用する場合は、結晶性グラファイ
ト粒子10質量部当り、カーボン微粒子1〜50質量部
を使用するのが好ましい。導電性微粒子が分散されるト
ナー担持体の樹脂層の体積抵抗は10-6〜106Ωcm
が好ましく、10-1〜106Ωcmが更に好ましい。
【0223】また、本発明の画像形成方法の現像工程に
おいて、トナーを担持して現像領域に搬送するトナー担
持体の移動速度を、像担持体の移動速度に対して速度差
をもたせることにより、トナー担持体側から像担持体側
へトナー粒子および粒子を十分に供給することができる
ため、良好な画像を得ることができる。
【0224】トナーを担持するトナー担持体表面は、像
担持体表面の移動方向と同方向に移動していてもよい
し、逆方向に移動していてもよい。その移動方向が同方
向である場合像担持体の移動速度に対して、比で0.7
倍以上であることが望ましい。0.7倍未満であると、
画像品質が悪い場合がある。移動速度比が高まれば高ま
るほど、現像領域に供給されるトナーの量は多く、静電
潜像に対しトナーの脱着頻度が多くなり、不要な部分は
掻き落とされ必要な部分には付与されるという繰り返し
により、静電潜像に忠実な画像が得られる。速度比は、
以下の式により求めた値である。
【0225】
【数6】 速度比(倍)=トナー担持体速度/像担持体速度
【0226】具体的には、トナー担持体表面の移動速度
が像担持体表面の移動速度に対し、0.7〜3.0倍の
速度であることが好ましい。3.0倍を超えると、耐久
時の現像剤劣化が促進されやすい。
【0227】本発明において非接触現像方法を適用する
ために、トナー担持体と像担持体を一定の間隙を設けて
配置し、該間隙よりもトナー担持体上のトナー層を薄く
形成することが好ましい。現像工程は像担持体に対して
トナー層を非接触として、像担持体の静電潜像をトナー
像として可視化する非接触現像方法を適用することで、
電気抵抗値が低い粒子をトナー中に添加しても、現像バ
イアスが像担持体へ注入することによる現像かぶりが発
生しない。そのため、良好な画像を得ることができる。
【0228】また、本発明の画像形成方法の現像工程に
おいては、カブリの無い高画質を得るためにトナー担持
体上に、トナー担持体−像担持体(例えば感光体)の最
近接距離(S−D間)よりも小さい層厚で、トナーを塗
布し、交番電界を印加して現像を行う現像工程で現像さ
れることが好ましい。トナー担持体上のトナーを規制す
るトナー層厚規制部材によって、トナー担持体上のトナ
ー層厚よりも感光体とトナー担持体の最近接間隙が広く
なるように設定して用いるが、トナー担持体上のトナー
層厚規制部材は、トナーを介してトナー担持体に当接さ
れている弾性部材であることが、トナーを均一帯電させ
る観点から特に好ましい。
【0229】また、トナー担持体は像担持体に対して1
00〜1000μmの間隙を有して対向して設置される
ことが好ましく、120〜500μmの間隙を有して対
向して設置されることが更に好ましい。トナー担持体の
像担持体に対する間隙が100μmよりも小さいと、間
隙の振れに対するトナーの現像特性の変化が大きくなる
ため、安定した画像性を満足する画像形成装置を量産す
ることが困難となる。トナー担持体の像担持体に対する
間隙が1000μmよりも大きいと、現像装置への転写
残トナーの回収性が低下し、回収不良によるカブリを生
じ易くなる。また、像担持体上の静電潜像に対するトナ
ーの追従性が低下するために、解像性の低下、画像濃度
の低下等の画質低下を招きやすい。
【0230】本発明において、トナー担持体に対して交
番電界を印加して現像を行う現像工程で現像されること
が好ましく、印加現像バイアスは直流電圧に交流電圧を
重畳したものでもよい。
【0231】交流電圧の波形としては、正弦波、矩形
波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周
期的にオン/オフすることによって形成されたパルス波
であっても良い。このように交流電圧の波形としては周
期的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
【0232】トナー担持体と像担持体との間に、ピーク
トゥーピークの電界強度が3×10 6〜10×106V/
mであり、周波数100〜5000Hzの交番電界を現
像バイアスとして印加することが好ましい。トナー担持
体と像担持体との間に印加される現像バイアスの電界強
度が3×106V/mよりも小さいと、現像装置への転
写残トナーの回収性が低下し、回収不良によるカブリを
生じ易くなる。また、現像力が小さいために画像濃度の
低い画像となり易い。一方、現像バイアスの電界強度が
10×106V/mよりも大きいと現像力が大き過ぎる
ことによる細線の潰れによる解像性の低下、カブリの増
大による画質低下を生じ易く、現像バイアスの像担持体
へのリークによる画像欠陥を生じ易くなる。また、トナ
ー担持体と像担持体との間に印加される現像バイアスの
交流成分の周波数が100Hzよりも小さいと、静電潜
像に対するトナーの脱着頻度が少なくなり、現像装置へ
の転写残トナーの回収性が低下しやすく、画像品質も低
下し易い。現像バイアスの交流成分の周波数が5000
Hzよりも大きいと、電界の変化に追従できるトナーが
少なくなるために、転写残トナーの回収性が低下し、現
像性が低下しやすい。
【0233】交番電界を現像バイアスとして印加する等
によって、トナー担持体と像担持体間に高電位差がある
場合でも、現像領域による像担持体への電荷注入が生じ
ないため、トナー担持体側のトナー中に添加された粒子
が均等に像担持体側に移行されやすく、均一に粒子を像
担持体に塗布し、帯電部で均一な接触を行い、良好な帯
電性を得ることが出来る。
【0234】次に、本発明の画像形成方法の接触転写工
程について具体的に説明する。本発明において、像担持
体からトナー像の転写を受ける転写材は転写ドラム等の
中間転写体であってもよい。転写材を中間転写体とする
場合、中間転写体から紙などに再度転写することでトナ
ー画像が得られる。
【0235】接触転写工程とは、感光体が転写材を介し
て転写部材と当接しながらトナー像を転写材に静電転写
するものであるが、転写部材の当接圧力としては線圧
2.9N/m(3g/cm)以上であることが好まし
く、より好ましくは19.6N/m(20g/cm)以
上である。当接圧力としての線圧が2.9N/m(3g
/cm)未満であると、転写材の搬送ずれや転写不良の
発生が起こりやすくなるため好ましくない。
【0236】また、接触転写工程を行うための転写手段
としては、転写ローラあるいは転写ベルト等の接触転写
部材を有する装置が使用される。図4に転写ローラの構
成の一例を示す。転写ローラ34は少なくとも芯金34
aと導電性弾性層34bからなり、導電性弾性層はカー
ボン等の導電材を分散させたウレタンやエチレン−プロ
ピレン−ジエンポリエチレン(EPDM)等の、体積抵
抗106〜1010Ωcm程度の弾性体で作られており、
転写バイアス電源35により転写バイアスが印加されて
いる。
【0237】次に、本発明の一態様である現像同時クリ
ーニングプロセス(クリーナレスシステム)の画像形成
方法を、図5を参照して具体的に説明する。
【0238】図5は本発明の画像形成方法を用いた画像
形成装置の一例の概略構成模型図である。この画像形成
装置は、転写式電子写真プロセスを利用した現像同時ク
リーニングプロセス(クリーナレスシステム)のレーザ
プリンタ(記録装置)である。クリーニングブレード等
のクリーニング部材を有するクリーニング手段を除去し
たプロセスカードリッジを有し、現像剤としては磁性一
成分系トナーを使用し、トナー担持体上のトナー層と像
担持体が非接触となるよう配置される非接触現像の例を
示す。
【0239】像担持体としての回転ドラム型OPC感光
体21は、矢印の時計方向に一定速度の周速度(プロセ
ススピード)をもって回転駆動される。接触帯電部材と
しての帯電ローラ22は、感光体21に対して弾性に抗
して所定の押圧力で圧接させて配設してある。nは感光
体21と帯電ローラ22との帯電当接部である。帯電ロ
ーラ22は感光体21との接触面である帯電当接部nに
おいて対向方向(感光体表面の移動方向と逆方向)に回
転駆動される。即ち、接触帯電部材としての帯電ローラ
22の表面は感光体21の表面に対して速度差を持たせ
てある。
【0240】帯電ローラ22の表面には、塗布量が均一
になるように前記粒子が塗布されている。
【0241】帯電ローラ22の芯金22aには、帯電バ
イアス印加電源から直流電圧が帯電バイアスとして印加
される。ここで、感光体21の表面は帯電ローラ22に
対する印加電圧とほぼ等しい電位に直接注入帯電方式に
て一様に帯電処理される。
【0242】露光手段としての露光器23により感光体
21の面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成さ
れる。感光体21の表面の静電潜像は、現像装置24に
よりトナー像として現像される。
【0243】現像装置24は、非接触型の反転現像装置
である。トナー担持体としての現像スリーブ24aは、
感光体21との対向部である現像部a(現像領域)にお
いて感光体21の回転方向と順方向に一定速度の周速で
回転する。トナー層厚規制部材である弾性ブレード24
cによって、トナーが現像スリーブ24a上に薄層にコ
ートされ、電荷が付与される。現像スリーブ24aにコ
ートされたトナーはスリーブ24aの回転により、感光
体21とスリーブ24aの対向部である現像部aに搬送
される。また、スリーブ24aには現像バイアス印加電
源より現像バイアス電圧が印加される。そして、現像ス
リーブ24aと感光体21の間aで1成分ジャンピング
現像が行われる。
【0244】接触転写部材としての転写ローラ25は、
感光体21に一定の線圧で圧接され、転写当接部bを形
成させてある。この転写当接部bに不図示の給紙部から
所定のタイミングで転写材Pが給紙され、かつ転写ロー
ラ25に転写バイアス印加電源から所定の転写バイアス
電圧が印加されることで、感光体21側のトナー像が転
写当接部bに給紙された転写材Pの面に順次に転写され
ていく。
【0245】そして、一定のローラ抵抗値のものを用い
直流電圧を印加して転写を行う。即ち、転写当接部bに
導入された転写材Pはこの転写当接部bを挟持搬送され
て、その表面側に感光体21の表面に形成担持されてい
るトナー像が順次に静電気力と押圧力にて転写されてい
く。
【0246】転写当接部bに給紙されて感光体21側の
トナー像の転写を受けた転写材Pは、感光体1の表面か
ら分離されて、熱定着方式の定着装置26に導入され、
トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、コピ
ー)として装置外へ排出される。
【0247】このプリンタはクリーニング手段を除去さ
れており、転写材Pに対するトナー像転写後の感光体2
1の表面に残留の転写残トナーはクリーナで除去される
ことなく、感光体21の回転にともない帯電部nを経由
して現像部aに至り、現像装置24において現像同時ク
リーニング(回収)される。
【0248】このプリンタは、感光体21、帯電ローラ
22、現像装置24の3つのプロセス機器を一括してプ
リンタ本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジ2
7として構成してある。プロセスカートリッジ化するプ
ロセス機器の組み合わせ等は上記に限られるものではな
く任意である。例えば、現像装置と感光体の組み合わ
せ、現像装置と帯電ローラの組み合わせ、現像装置と感
光体と帯電ローラの組み合わせ等が考えられる。28は
プロセスカートリジの着脱案内・保持部材である。
【0249】ここで、本発明の画像形成方法において磁
性トナーを適用する場合、該粒子は現像時に像担持体上
にトナーと共に飛翔すべきものであるから、非磁性のも
のが好ましい。磁性を持つと、磁性1成分現像方法で使
用される現像剤担持体(磁気ロール)から飛翔しにくい
ためである。
【0250】
【実施例】以下、本発明を製造例及び実施例により具体
的に説明するが、これは本発明をなんら限定するもので
はない。尚、以下の配合における部数は全て質量部であ
る。 <粒子の製造例> (粒子の製造例1)酸化亜鉛100部を水に分散させ、
硫酸アルミニウム10部と炭酸アンモニウム20部のそ
れぞれの水溶液を加え十分に攪拌を行い均一なスラリー
を作製した。このスラリーに球状シリカ(300部)を
加え、60℃で1時間加熱を行った。
【0251】スラリーは、ろ過水洗した後、乾燥させて
から水素雰囲気の還元焼成炉(800℃)で1時間焼成
した。焼成体を解砕してから分級を行い、体積平均粒径
1.0μm、5μm以上が0個数%、体積抵抗3×10
4Ωcmの白色系粉体を得た。これを粒子1とする。
【0252】(粒子の製造例2)酸化亜鉛100部に水
を加え十分に攪拌した後、酸化チタン粒子(400部)
を加え、更にKOHを添加して60℃で30分間加熱し
た。これに塩化アルミニウム5部を溶解したKOH水溶
液を加え、60℃で1時間加熱した。
【0253】加熱後、スラリーをろ過水洗し、十分に乾
燥してから、水素雰囲気の還元焼成炉(600℃)で1
時間焼成した。焼成体は、解砕してから分級を行い体積
平均粒径1.0μm、5μm以上が0個数%体積抵抗8
×104Ωcmの白色系粉体を得た。これを粒子2とす
る。
【0254】(粒子の製造例3)Zn/Al=1/0.
1(モル比)の割合で混合した硫酸亜鉛と硫酸アルミニ
ウムの水溶液を体積平均粒径0.5μmの球状シリカに
含侵させ120℃で乾燥した。これを水酸化ナトリウム
溶液に分散させ60℃で1時間加熱した。
【0255】その後、ろ過水洗し、乾燥させてから水素
雰囲気の還元焼成炉(700℃)で1時間焼成した。焼
成体は、解砕してから分級を行い、体積平均粒径0.6
μm、5μm以上が0個数%、体積抵抗1×105Ωc
mの白色系粉体を得た。これを粒子3とする。
【0256】(粒子の製造例4)粒子の製造例1におい
て、スラリー作成時の撹拌条件、解砕条件及び分級条件
を変えて、体積平均粒径5.2μm、5μm以上が21
個数%、体積抵抗2×103Ωcmの白色系粉体を得
た。これを粒子4とする。
【0257】(粒子の製造例5)粒子の製造例1におい
て、加える球状シリカの添加量を4200部と変更し、
体積平均粒径1.0μm、5μm以上が0個数%、体積
抵抗2×109Ωcmの白色系粉体を得た。これを粒子
5とする。
【0258】(粒子の製造例6)粒子の製造例3におい
て、Zn/Alの混合モル比を1/0.001と変更
し、体積平均粒径0.9μm、5μm以上が0個数%、
体積抵抗9×105Ωcmの白色系粉体を得た。これを
粒子6とする。
【0259】(粒子の比較製造例1)硫酸亜鉛の水溶液
を体積平均粒径0.5μmの球状シリカに含侵させ12
0℃で乾燥した。これを水酸化ナトリウム溶液に分散さ
せ60℃で1時間加熱した。
【0260】その後、ろ過水洗し、乾燥させてから空気
中で1時間焼成(700℃)した。焼成体は、解砕して
から分級を行い、体積平均粒径0.7μm、5μm以上
が0個数%、体積抵抗7×104Ωcmの白色系粉体を
得た。これを粒子7とする。
【0261】(粒子の比較製造例2)酸化亜鉛100部
を水に分散させ、硫酸アルミニウム10部と炭酸アンモ
ニウム20部のそれぞれの水溶液を加え十分に攪拌を行
い均一なスラリーを作製し、60℃で1時間加熱を行っ
た。
【0262】その後、ろ過水洗した後、乾燥させてから
水素雰囲気の還元焼成炉(800℃)で1時間焼成し
た。焼成体を解砕してから分級を行い、体積平均粒径
3.8μm、5μm以上が9個数%、体積抵抗4×10
3Ωcmの白色系粉体を得た。これを粒子8とする。
【0263】(粒子の比較製造例3)粒子の製造例1に
おいて、酸化亜鉛の使用量を100部から5部とし、硫
酸アルミニウムの使用量を10部から0.5部と変更し
て、体積平均粒径1.1μm、5μm以上が0個数%、
体積抵抗5×109Ωcmの白色系粉体を得た。これを
粒子9とする。
【0264】(粒子の比較製造例4)粒子の製造例2に
おいて、加える酸化チタン粒子の量を400部から38
0部とし、使用する塩化アルミニウムのKOH水溶液中
の塩化アルミニウム量を5部から51部と変更して、体
積平均粒径1.9μm、5μm以上が1個数%、体積抵
抗3×109Ωcmの白色系粉体を得た。これを粒子1
0とする。
【0265】(粒子の比較製造例5)粒子の製造例2に
おいて、加える酸化チタン粒子の量を36部とし、体積
平均径4.6μm、5μm以上が17個数%、体積抵抗
6×103Ωcmの白色系粉体を得た。これを粒子11
とする。
【0266】粒子1〜6及び8〜11を、塩酸水溶液中
で処理した後ESCAによる表面分析を行ったところ、
処理時間と共に亜鉛元素及びAl元素の原子数%がほぼ
同程度の割合で減少していくことが確認され、両元素
共、母体粒子の主に表面に存在していることが分かっ
た。得られた粒子の物性を表1に示す。
【表1】
【0267】<トナーの製造例> (トナーの製造例1)下記材料をブレンダーにて混合
し、110℃に加熱した2軸エクストルーダーで溶融混
練し混練物を得た。 ・スチレン/n−ブチルアクリレート共重合体 20部 (モノマー比80/20) ・負荷電性制御剤 4部 (下式(1)に示すモノアゾ染料系のFe化合物)
【0268】
【化1】 ・マグネタイト 80部 ・低分子量ポリエチレン 5部 冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕し、粗粉砕物を
ジェットミルで微粉砕後、得られた微粉砕物を風力分級
して質量平均粒径7.3μmのトナー粒子を得た。この
トナー粒子100部に対して、平均一次粒径12nmの
シリカ微粉末をヘキサメチルジシラザン処理した後シリ
コーンオイルで処理し、処理後のBET値が120m2
/gの疎水性シリカ微粉末1.2部と、粒子1を2.0
部加えた混合物をヘンシェルミキサーで混合しトナー1
を調製した。トナー1の物性を表2に示す。
【表2】
【0269】(トナーの製造例2〜6)トナーの製造例
1において、粒子1に代えて粒子2〜6を用いる以外は
同様の手法によりトナー2〜6を調製した。物性を表2
に示す。
【0270】(トナーの製造例7)トナーの製造例1と
同様の手法により質量平均粒径7.3μmのトナー粒子
を得た。このトナー粒子100部に対して粒子1を2.
0部加えた混合物を、衝撃式表面処理装置ハイブリダイ
ザー(奈良機械(株))にて表面改質した後、トナーの
製造例1で用いた疎水性シリカ微粉末1.2部を添加し
てヘンシェルミキサーで混合し、トナー7を調製した。
物性を表2に示す。
【0271】(トナーの製造例8)トナーの製造例1に
おいて、微粉砕の条件及び風力分級の条件を変えて、質
量平均粒径2.9μmのトナー粒子を得た。このトナー
粒子100部に対して、トナーの製造例1で用いた疎水
性シリカ微粉末2.5部と粒子1を2.0部加えた混合
物をヘンシェルミキサーで混合し、トナー8を調製し
た。物性を表2に示す。
【0272】(トナーの製造例9)トナーの製造例1に
おいて、微粉砕の条件及び風力分級の条件を変えて、質
量平均粒径10.2μmのトナー粒子を得た。このトナ
ー粒子100部に対して、トナーの製造例1で用いた疎
水性シリカ微粉体0.9部と粒子1を2.0部加えた混
合物をヘンシェルミキサーで混合し、トナー9を調製し
た。物性を表2に示す。
【0273】(トナーの製造例10)硫酸第一鉄水溶液
中に苛性ソーダ溶液を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶
液を調製した。空気を吹き込みながら酸化反応を行い、
種晶を生成させるためのスラリー液を調製した。
【0274】次いで、このスラリー液に苛性ソーダ溶液
を加えた後、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、生
成した磁性酸化鉄粒子を洗浄、濾過して一旦取り出し
た。この含水サンプルを乾燥せずに別の水系媒体中に再
分散させた後、十分攪拌しながらシランカップリング剤
(n−C1021Si(OCH33)を添加し、カップリ
ング処理を行った。生成した疎水性酸化鉄粒子を常法に
より洗浄、濾過、乾燥し、表面処理磁性体を得た。
【0275】次に、イオン交換水710部に0.1M−
Na3PO4水溶液450部を投入し60℃に加温した
後、1.0M−CaCl2水溶液67部を徐々に添加し
てCa3(PO42を含む水系媒体を得た。
【0276】下記処方をアトライター(三井三池化工機
(株))を用いて均一に分散混合した。 ・スチレン 80部 ・n−ブチルアクリレート 20部 ・ポリエステル樹脂 5部 ・負荷電性制御剤 1部 (上式(1)に示したモノアゾ染料系のFe化合物) ・上記表面処理磁性体 80部 この単量体組成物を60℃に加温し、そこにトナーの製
造例1で用いた低分子量ポリエチレン5部を添加混合分
散し、これに重合開始剤2,2'−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)3部を溶解した。
【0277】前記Ca3(PO42を含む水系媒体中に
上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2雰囲気下に
おいてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))を用
い、10,000rpmで20分間撹拌し、造粒した。
その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で6時間反応
させた。その後液温を80℃とし更に4時間撹拌を続け
た。反応終了後、80℃で更に2時間蒸留を行い、その
後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてCa3(PO42
溶解し、濾過、水洗、乾燥して質量平均粒径6.8μm
のトナー粒子を得た。
【0278】このトナー粒子100部に対して、トナー
の製造例1で用いた疎水性シリカ微粉末1.2部と粒子
1を2.0部加えた混合物をヘンシェルミキサーで混合
し、トナー10を調製した。物性を表2に示す。
【0279】(トナーの製造例11〜13)トナーの製
造例1と同様の手法により質量平均粒径7.3μmのト
ナー粒子を得た。このトナー粒子100部に対し、ヘキ
サメチルジシラザンで表面を処理し処理後のBET値が
200m2/gの疎水性シリカ微粉末1.2部、iso
−ブチルトリメトキシシランで表面を処理し処理後のB
ET値が100m2/gの疎水性酸化チタン微粉末1.
2部、または表面をiso−ブチルトリメトキシシラン
で処理し処理後のBET値が150m2/gの疎水性ア
ルミナ微粉末1.2部それぞれを加えた混合物をヘンシ
ェルミキサー(三井三池化工機(株))で混合し、トナ
ー11〜13を調製した。物性を表2に示す。
【0280】(トナーの比較製造例1)トナーの製造例
1において、粒子を用いないこと以外は同様の手法によ
り比較トナー1を調製した。物性を表2に示す。
【0281】(トナーの比較製造例2〜6)トナーの製
造例1において、粒子1に代えて粒子7〜11を用いる
以外は同様の手法により比較トナー2〜6を調製した。
物性を表2に示す。
【0282】なお、トナー1〜13及び比較トナー1〜
6の磁場79.6kA/mにおける磁化の強さは、いず
れも26〜30Am2/kgであった。
【0283】<感光体の製造例> (感光体の製造例1)直径30mmのアルミニウムシリ
ンダーを基体とした。これに、図3に示すような構成の
層を順次浸漬塗布により積層して、有機光導電性物質を
用いた負帯電用の感光体1を作成した。
【0284】(1)第1層は導電層であり、酸化錫及び
酸化チタンの粉末をフェノール樹脂に分散したものを主
体とする。膜厚15μm。 (2)第2層は下引き層であり、変性ナイロン及び共重
合ナイロンを主体とする。膜厚0.6μm。 (3)第3層は電荷発生層であり、長波長域に吸収を持
つアゾ顔料をブチラール樹脂に分散したものを主体とす
る。膜厚0.6μm。 (4)第4層は電荷輸送層であり、ホール搬送性トリフ
ェニルアミン化合物をポリカーボネート樹脂(オストワ
ルド粘度法による分子量2万)に8:10の質量比で溶
解したものを主体とし、さらにポリ4フッ化エチレン樹
脂粒子(体積平均粒径0.2μm)を総固形分に対して
10質量%添加し、均一に分散した。膜厚25μm。
【0285】得られた感光体(1)の水に対する接触角
は95度であった。最後に表面を針で突いて極微小面積
の膜を剥ぎ取った。なお、接触角の測定は、純水を用
い、装置は、協和界面科学(株)、接触角計CA−X型
を用いた。
【0286】(感光体の製造例2)直径30mmのアル
ミニウムシリンダーを基体とした。これに、図8に示す
ような構成の層を順次浸漬塗布により積層して、有機光
導電性物質を用いた負帯電用の感光体(2)を作成し
た。 (1)第1層は導電層であり、アルミニウムシリンダー
の欠陥等をならすため、またレーザ露光の反射によるモ
アレの発生を防止するために設けられている厚さ約20
μmの粒子分散樹脂層(酸化錫及び酸化チタンの粉末を
フェノール樹脂に分散したものを主体とする)である。 (2)第2層は下引き層であり、アルミニウム基体から
注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打
ち消すのを防止する役割を果し、メトキシメチル化ナイ
ロンによって106Ωcm程度に抵抗調整された厚さ約
1μmの中抵抗層である。 (3)第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系顔料をブ
チラール樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、
レーザ露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。 (4)第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネート樹
脂にヒドラゾン化合物を分散した厚さ約25μmの層で
あり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電さ
れた負電荷はこの層を移動することはできず、電荷発生
層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することが
できる。 (5)第5層は電荷注入層であり、光硬化性のアクリル
樹脂に導電性酸化スズ超微粒子及び粒径約0.25μm
のポリ4フッ化エチレン樹脂粒子を分散したものであ
る。具体的には、アンチモンをドーピングし低抵抗化し
た粒径約0.03μmの酸化スズ粒子を樹脂に対して1
00部、更にポリ4フッ化エチレン樹脂粒子を20部、
分散剤を1.2部分散したものである。このようにして
調製した塗工液をスプレー塗工法にて厚さ約2.5μm
に塗工した後光照射により硬化させて電荷注入層とし
た。
【0287】得られた感光体(2)の表面の抵抗値は、
5×1012Ωcm、感光体表面の水に対する接触角は、
102度であった。
【0288】(感光体の製造例3)感光体(2)の第5
層に、ポリ4フッ化エチレン樹脂粒子と分散剤を分散し
なかったこと以外は、感光体製造例2と同様にして感光
体(3)を作成した。これにより、感光体表面層の体積
固有抵抗値は、2×1012Ωcm、感光体表面の水に対
する接触角は、78度であった。
【0289】(感光体の製造例4)感光体(2)の第5
層において、アンチモンをドーピングして低抵抗化した
粒径約0.03μmの酸化スズ粒子を光硬化性のアクリ
ル樹脂100部に対して300部分散したものを加えた
こと以外は、感光体の製造例2と同様にして感光体
(4)を作成した。この場合、感光体表面層の体積固有
抵抗値は、2×107Ωcm、感光体表面の水に対する
接触角は、88度であった。
【0290】(感光体の製造例5)感光体(2)の第5
層(電荷注入層)を設けないで、電荷輸送層を最外層と
する4層構成の感光体とすること以外は、感光体の製造
例2と同様にして感光体(5)を作成した。この場合、
感光体表面層の体積固有抵抗値は、1×1015Ωcm、
感光体表面の水に対する接触角は、73度であった。
【0291】いずれの感光体も、最後に表面を針で突い
て極微小面積の表層膜を剥ぎ取った。
【0292】<帯電部材の製造例> (帯電部材の製造例1)直径6mm、長さ264mmの
SUSローラを芯金とし、芯金上にウレタン樹脂、導電
性物質としてのカーボンブラック、硫化剤、発泡剤等を
処方した中抵抗の発泡ウレタン層をローラ状に形成し、
さらに切削研磨し形状及び表面性を整え、可撓性部材と
して直径12mm、長さ234mmの帯電ローラ部材
(1)を作成した。
【0293】得られた帯電ローラ部材(1)は、抵抗値
が105Ωcmであり、硬度がアスカーC硬度で30度
であった。また、この帯電ローラ表面を走査型電子顕微
鏡で観察したところ、平均セル径は約100μmで、空
隙率は60%であった。
【0294】(帯電部材の製造例2)直径6mm、長さ
264mmのSUSローラを芯金とし、芯金上に導電性
ナイロン繊維をパイル地にしたテープを金属製の芯金に
スパイラル状に巻き付けてロール状帯電ブラシ部材
(2)を作成した。帯電ブラシ部材(2)のブラシは、
ナイロン繊維にカーボンブラックを分散させて抵抗調整
されたものであり、繊維の太さが6デニール(300デ
ニール/50フィラメント)、ブラシの繊維の長さは3
mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり10万本で植毛
されたものである。
【0295】
【実施例1】画像形成装置として、LBP−1760を
改造し、上記実施の形態で示した図1と同様のものを用
いた。像担持体としての感光体100には、上記感光体
(1)を用いた。この感光体に、帯電部材として導電性
カーボンを分散しナイロン樹脂で被覆された帯電ローラ
117を当接させ(当接圧60g/cm)、直流電圧−
700Vdcに交流電圧2.0kVppを重畳したバイ
アスを印加して感光体上を一様に帯電させる。帯電に次
いで、レーザ光で画像部分を露光することにより静電潜
像を形成する。この時、暗部電位Vd=−700V、明
部電位VL=−150Vとした。
【0296】トナー担持体として、下記の構成の層厚約
7μm、JIS中心線平均粗さ(Ra)1.0μmの樹
脂層を、表面をブラストした直径16mmのアルミニウ
ム円筒上に形成した現像スリーブを使用し、現像磁極8
5mT(850ガウス)、トナー層厚規制部材として厚
み1.0mm、自由長1.0mmのシリコーンゴム製ブ
レードを29.4N/m(30g/cm)の線圧で当接
させた。感光体100と現像スリーブ102との間隙は
290μmとした。 ・フェノール樹脂 100部 ・結晶性グラファイト粒子(体積平均粒径約7μm) 90部 ・カーボンブラック微粒子 10部 現像バイアスとして、−500Vの直流電圧と周波数2
000Hz、ピーク間電圧1600Vの交流電圧を重畳
したものを用いた。また、現像スリーブの周速は感光体
周速(94mm/sec)に対して順方向に1.1倍の
スピード(103mm/sec)とした。
【0297】また、転写手段としては、図4のような転
写ローラ34を用いた。導電性弾性層34bは、導電性
カーボンを分散したエチレン−プロピレン−ジエンポリ
エチレン(EPDM)製である。転写ローラ34は体積
固有抵抗値1×108Ωcm、表面ゴム硬度24度、直
径20mm、当接圧59N/m(60g/cm)であ
り、図4中矢印A方向の感光体100の周速(94mm
/sec)に対して等速とし、転写バイアスは直流電圧
1.5kVとした。
【0298】定着手段としてはLBP−1760のオイ
ル塗布機能のない、フィルムを介してヒータにより加熱
加圧定着する方式の定着装置を用いた。この時、加圧ロ
ーラはフッ素系樹脂の表面層を有するものを使用し、ロ
ーラの直径は30mmであった。また、定着温度は18
0℃、ニップ幅を7mmに設定した。
【0299】まず、トナーとしてトナー1を使用し、2
5℃、湿度80%の環境下において画出し試験を行っ
た。転写材としては90g/m2の紙を使用した。その
結果、初期において高い転写性を示し、非画像へのカブ
リのない良好な画像が得られた。
【0300】次に、印字面積比率5%の横ラインからな
る画像パターンで耐久性の評価を行った。
【0301】トナー中の粒子の一部がクリーナ116を
すり抜けて帯電ローラ117まで到達するため、耐久と
共に帯電ローラ117への粒子の付着量が増加する。こ
のとき、感光体(1)上の表面を針で突いて極微小面積
の膜を剥ぎ取られた部分でリークによる画像不良が発生
するか否か、及び耐久何枚目で発生するかを評価した。
発生するまでの耐久枚数が多い程、画像形成方法の耐久
性が良好なことを意味する。
【0302】また、リークは発生しなくても帯電性が良
くない場合、ハーフトーン画像上に画像不良(潜像電位
ムラに起因する濃度ムラ)が発生するため、ハーフトー
ン画像の目視による帯電性の評価も行った。
【0303】転写効率は、ベタ黒画像転写後の感光体上
の転写残トナーをマイラーテープによりテーピングして
はぎ取り、紙上に貼ったもののマクベス濃度の値をC、
転写後定着前のトナーの載った紙上にマイラーテープを
貼ったもののマクベス濃度をD、未使用の紙上に貼った
マイラーテープのマクベス濃度をEとした時、近似的に
以下の式で計算した。転写効率は90%以上であれば問
題の無い画像である。
【0304】
【数7】転写効率(%)=(D−C/D−E)×100 また、耐久初期の解像力は、静電潜像電界によって電界
が閉じやすく、再現しにくい600dpiにおける小径
孤立1ドットの再現性によって評価した。 ◎:非常に良好、100個中の欠損が5個以下 ○:良好、100個中の欠損が6〜10個 △:実用可、100個中の欠損が11〜20個 ×:実用不可、100個中の欠損が20個以上 紙上カブリの測定は、東京電色社製のREFLECTMETER MOD
EL TC-6DSを使用して測定した。フィルターは、グリー
ンフィルターを用いた。カブリの数値は、べた白画像で
下記の式より算出した。紙上カブリは、2.0%以下で
あれば良好な画像である。
【0305】
【数8】カブリ(反射率)(%)=標準紙上の反射率
(%)−サンプル非画像部の反射率(%) 画像濃度はマクベス濃度計RD918(マクベス社製)
で測定した。初期濃度は画だし20枚目の濃度とした。
【0306】これらの得られた結果を表3に示す。
【0307】
【表3】
【0308】
【実施例2、3】トナー1の代わりにトナー2、3を使
用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行
った。その結果、表3に示した様に良好な結果が得られ
た。
【0309】
【実施例4〜9】トナー1の代わりにトナー4〜9を使
用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行
った。その結果、表3に示した様に特に問題の無い結果
が得られた。
【0310】
【実施例10】トナー1の代わりにトナー10を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、表3に示した様に非常に良好な結果が得
られた。
【0311】
【実施例11〜13】トナー1の代わりにトナー11〜
13を使用し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し
試験を行った。その結果、表3に示した様にほぼ良好な
結果が得られた。
【0312】
【比較例1】トナー1の代わりに比較トナー1を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、耐久試験約400枚ほどでハーフトーン
画像上に濃度ムラが発生し耐久と共に悪化していったた
め、800枚でプリントアウトを中止した。なお、リー
クした痕跡は見られなかった。結果を表3に示す。
【0313】
【比較例2】トナー1の代わりに比較トナー2を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、耐久試験約700枚ほどで画像上にリー
クした跡が発生したため画出し試験を中断した。帯電性
は特に問題無かった。結果を表3に示す。
【0314】
【比較例3】トナー1の代わりに比較トナー3を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、耐久試験約400枚ほどで画像上にリー
クした跡が発生したため画出し試験を中断した。帯電性
は特に問題無かった。結果を表3に示す。
【0315】
【比較例4】トナー1の代わりに比較トナー4を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、耐久試験約800枚ほどでハーフトーン
画像上に濃度ムラが発生し耐久と共に悪化していったた
め、1200枚でプリントアウトを中止した。なお、リ
ークした痕跡は見られなかった。結果を表3に示す。
【0316】
【比較例5】トナー1の代わりに比較トナー5を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、耐久試験約700枚ほどでハーフトーン
画像上に濃度ムラが発生し耐久と共に悪化していったた
め、1000枚でプリントアウトを中止した。なお、リ
ークした痕跡は見られなかった。結果を表3に示す。
【0317】
【比較例6】トナー1の代わりに比較トナー6を使用
し、実施例1と同様の画像形成方法で画出し試験を行っ
た。その結果、耐久試験約800枚ほどでハーフトーン
画像上に濃度ムラが発生し、さらに1000枚で画像上
にリークした跡が発生したため画出し試験を中断した。
結果を表3に示す。
【0318】
【実施例14】また本発明のトナーは、クリーナレス画
像形成方法あるいは現像同時クリーニング画像形成方法
にも、適用可能である。画像形成装置として、上記実施
の形態で示した図5と同様のものを用いた。
【0319】転写式電子写真プロセスを利用した現像同
時クリーニングプロセス(クリーナレスシステム)のレ
ーザプリンタ(記録装置)である。クリーニングブレー
ド等のクリーニング部材を有するクリーニング手段を除
去したプロセスカードリッジを有し、トナーとしてはト
ナー1を使用し、トナー担持体上のトナー層と像担持体
が非接触となるよう配置される非接触現像法を用いる。
【0320】(1)本例の画像形成装置の全体的な概略
構成 像担持体としての、上記感光体の製造例2で得られた感
光体(2)は、回転ドラム型OPC感光体であり、矢印
のX方向に94mm/secの周速度(プロセススピー
ド)をもって回転駆動される。
【0321】接触帯電部材としては、上記帯電部材の製
造例1で得られた帯電ローラ部材(1)が用いられ、図
5に示すように帯電ローラ22は感光体21に対して弾
性に抗して所定の押圧力で圧接させて配設してある。n
は感光体21と帯電ローラ22の当接部である帯電当接
部である。本例では、帯電ローラ22は感光体21との
接触面である帯電当接部nにおいて対向方向(矢印Y方
向)に100%の周速で回転駆動されている。帯電ロー
ラ22の表面は感光体21の表面に対して、相対移動速
度比200%の相対速度差を有している。また、帯電ロ
ーラ22の表面には、塗布量がおよそ1×104個/m
2で均一になるように前記粒子1を塗布した。
【0322】また帯電ローラ22の芯金22aには、帯
電バイアス印加電源から−650Vの直流電圧を帯電バ
イアスとして印加するようにした。本例では感光体21
の表面は帯電ローラ22に対する印加電圧とほぼ等しい
電位(−630V)に直接注入帯電方式にて一様に帯電
処理される。これについては後述する。
【0323】露光手段であるレーザダイオード・ポリゴ
ンミラー等を含むレーザビームスキャナ(露光器)23
は、目的の画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対
応して強度変調されたレーザ光を出力し、該レーザ光で
上記感光体21の一様帯電面を走査露光する。この走査
露光により回転感光体21の面に目的の画像情報に対応
した静電潜像が形成される。現像手段としての現像装置
24により、感光体21の表面の静電潜像はトナー像と
して現像される。
【0324】本例の現像装置24は、トナーとしてトナ
ー1を用いた、非接触型の反転現像装置である。
【0325】トナー担持体として、下記の構成の層厚約
7μm、JIS中心線平均粗さ(Ra)1.0μmの樹
脂層を、表面をブラストした直径16mmのアルミニウ
ム円筒上に形成した現像スリーブ24aを使用し、現像
磁極90mT(900ガウス)のマグネットロールを内
包し、トナー層厚規制部材として厚み1.0mm、自由
長1.5mmのウレタン製の弾性ブレード24cを2
9.4N/m(30g/cm)の線圧で当接させた。感
光体21と現像スリーブ24aとの間隙は290μmと
した。 ・フェノール樹脂 100部 ・グラファイト(体積平均粒径約7μm) 90部 ・カーボンブラック 10部 また、現像スリーブ24aは、感光体21との対向部で
ある現像部a(現像領域部)にて感光体21の回転方向
と順方向(矢印W方向)に感光体21の周速の120%
の周速で回転させる。
【0326】この現像スリーブ24aに弾性ブレード2
4cでトナーが薄層にコートされる。トナーは弾性ブレ
ード24cで現像スリーブ24aに対する層厚が規制さ
れ、また電荷が付与される。この時、現像スリーブ24
aにコートされたトナー量は、15g/m2であった。
【0327】現像スリーブ24aにコートされたトナー
は、現像スリーブ24aの回転により、感光体21と現
像スリーブ24aの対向部である現像部aに搬送され
る。また、スリーブ24aには現像バイアス印加電源よ
り現像バイアス電圧が印加される。現像バイアス電圧
は、−420Vの直流電圧と、周波数1600Hz、ピ
ーク間電圧1500V(電界強度5×106V/m)の
矩形の交流電圧を重畳したものを用い、現像スリーブ2
4aと感光体21の間、現像部aで1成分ジャンピング
現像を行わせた。
【0328】接触転写手段としての中抵抗の転写ローラ
25は、感光体21に98N/m(100g/cm)の
線圧で圧接させて転写当接部bを形成させてある。この
転写当接部bに不図示の給紙部から所定のタイミングで
転写材Pが給紙され、かつ転写ローラ25に転写バイア
ス印加電源から所定の転写バイアス電圧が印加されるこ
とで、感光体21側のトナー像が転写当接部bに給紙さ
れた転写材Pの面に順次に転写されていく。
【0329】本例では転写ローラ25の体積固有抵抗値
は5×108Ωcmのものを用い、+3000Vの直流
電圧を印加して転写を行った。即ち、転写当接部bに導
入された転写材Pはこの転写当接部bを挟持搬送され
て、その表面側に感光体21の表面に形成担持されてい
るトナー像が順次に静電気力と押圧力にて転写されてい
く。転写当接部bに給紙されて感光体21側のトナー像
の転写を受けた転写材Pは感光体の表面から分離され
て、定着手段である熱定着方式等の定着装置26に導入
され、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、
コピー)として装置外へ排出される。
【0330】本例の画像形成装置はクリーニング手段を
除去しており、転写材Pに対するトナー像転写後の感光
体21の表面に残留の転写残トナーはクリーナで除去さ
れることなく、感光体21の回転にともない帯電当接部
nを経由して現像部aに至り、現像装置24において現
像同時クリーニング(回収)される。
【0331】27は画像形成装置本体に対して着脱自在
の画像形成装置及びプロセスカートリッジである。本例
の画像形成装置は、感光体21、帯電ローラ22、現像
装置26の3つのプロセス機器を一括してプリンタ本体
に対して着脱自在の画像形成装置及びプロセスカートリ
ッジとして構成してある。画像形成装置及びプロセスカ
ートリッジ化するプロセス機器の組み合わせ等は上記に
限られるものではなく任意である。28はプロセスカー
トリッジの着脱案内・保持部材である。 (b)評価 本実施例では、トナーカートリッジ内に120gのトナ
ー1を充填して、印字面積比率2%の横ラインのみから
なる画像パターンにより、トナーカートリッジ内でトナ
ー量が少なくなるまで使用した。転写材としては75g
/m2のA4コピー紙を用い、一枚間欠で1000枚の
プリントを行ったが現像性の低下は見られなかった。
【0332】また、2000枚の間欠プリント後、帯電
ローラ22上で感光体21との帯電当接部nに対応する
部分をテーピングし、観察したところ、微量の転写残ト
ナーが確認されるものの、ほぼ粒子1で覆われており、
介在量はおよそ1×105個/mm2であった。帯電部材
と像担持体との当接部に介在している転写残トナーを走
査型顕微鏡で観察したところ、表面を非常に粒径が細か
い粒子で固着しているように覆われたような転写残トナ
ーは観察されなかった。
【0333】また、感光体21と帯電ローラ22との帯
電当接部nに粒子が存在した状態で、かつ導電性粒子の
抵抗値が3×104Ωcmと十分に低いために、初期よ
り2000枚の間欠プリント後まで帯電不良に起因する
画像欠陥を生じず、良好な直接注入帯電性が得られた。
【0334】さらに、異種元素を含有する酸化亜鉛を母
体粒子表面に担持した特殊な構成の導電性粒子であるた
め、リークによる画像不良も発生しなかった。
【0335】像担持体として感光体の製造例2の最表面
層の体積固有抵抗値が5×1012Ωcmの感光体(2)
を用いたことにより、静電潜像を維持することでシャー
プな輪郭の文字画像が得られ、2000枚の間欠プリン
ト後も十分な帯電性が得られる直接注入帯電を実現がで
きる。2000枚の間欠プリント後の直接注入帯電後感
光体電位は、印加帯電バイアス−650Vに対して−6
10Vであり、初期からの帯電性の低下は20Vと軽微
であり、帯電性の低下による画像品質の低下は認められ
なかった。
【0336】更に、像担持体の表面の水に対する接触角
が102度である感光体製造例2の感光体(2)を用い
たこととあいまって、転写効率は初期及び2000枚の
間欠プリント後も非常に優れていた。転写後の感光体上
に転写残トナー量が少ないことを勘案しても、2000
枚の間欠プリント後の帯電ローラ22上での転写残トナ
ーが微量であったことと非画像部のカブリが少ないこと
より、現像での転写残トナーの回収性が良好であったこ
とが解る。更に、2000枚の間欠プリント後も感光体
上の傷は軽微であり、この傷に対応して画像上に生じる
画像欠陥は実用上許容できるレベルに抑制されていた。
【0337】プリント画像の評価法のうち、画像濃度、
画像カブリ及び転写効率は、実施例1と同様に行い、帯
電性と導電性粒子介在量は以下のとおりに評価した。結
果を表4に示す。 (1)帯電性 初期及びプリントアウト試験終了後、一様帯電後の感光
体表面電位を現像装置位置にセンサーを配置し測定し、
その差分により帯電性を評価した。差分がマイナスに大
きくなるほど帯電性の低下が大きいことを示す。 (2)像担持体と接触帯電部材との帯電当接部における
粒子の介在量 感光体と接触帯電部材との帯電当接部における粒子の介
在量を前述の方法で測定した。102〜5×105個/m
2の介在量が好ましい。
【0338】
【表4】
【0339】
【実施例15〜18】実施例14で用いた、感光体の製
造例2で得られた感光体(2)の代わりに、感光体の製
造例1、3〜5で得られた感光体(1)、(3)〜
(5)のいずれかを用いる以外は、実施例14と同様に
画出しテストを行った。結果を表4に示す。
【0340】感光体(3)を用いた実施例16では、実
施例14と比較するとやや転写性に劣るものの問題の無
い画像が得られた。感光体(4)を用いた実施例17で
は、実施例14と比較するとややトナー像の輪郭のシャ
ープさが劣るが、それ以外はほぼ良好な性能を示した。
【0341】感光体(5)を用いた実施例18では、実
施例14と比較すると初期の帯電効率が悪く、印加帯電
バイアス電源-650Vに対し帯電後の感光体表面電位
は初期から−600Vとやや劣ったが、初期と2000
枚後の帯電性の劣化度合いは同等であった。
【0342】
【実施例19】実施例15で用いた帯電ローラ部材
(1)の代わりに、帯電部材の製造例2で得られた帯電
ブラシ部材(2)を用いる以外は、実施例15と同様に
画出しテストを行った。帯電ブラシ部材(2)を帯電部
材として用いた画像形成装置を図6に示す。結果を表4
に示す。実施例15と比較すると、感光体21と帯電ブ
ラシ部材22との帯電当接部nにおける粒子の介在量が
やや少なく、帯電均一性に劣るものの、特に問題の無い
画像が得られた。
【0343】
【実施例19〜31】実施例15で用いたトナー1の代
わりに、表2に示すトナー2〜13を用いる以外は、実
施例15と同様に画出しテストを行った。結果を表4に
示す。
【0344】
【比較例7、8】実施例15で用いたトナー1の代わり
に比較トナー2、3を用いる以外は実施例15と同様に
行った。結果を表4に示す。
【0345】いずれのトナーにおいても、耐久試験の早
い段階からリークが発生してしまった。
【0346】
【比較例9、10】実施例15で用いたトナー1代わり
に比較トナー4、5を用いる以外は実施例15と同様に
行った。結果を表4に示す。
【0347】いずれのトナーにおいても、耐久試験の早
い段階から帯電不良が発生してしまい、耐久試験を中断
した。
【0348】
【比較例11】実施例15で用いたトナー1の代わりに
比較トナー6を用いる以外は実施例15と同様に行っ
た。結果を表4に示す。
【0349】耐久試験の早い段階からリークが発生して
しまった。
【0350】
【発明の効果】本発明によれば、接触帯電工程を有する
電子写真画像形成方法において、帯電性が均一となりか
つ高湿下でもリーク発生の無い鮮明な画像を長期に渡っ
て得ることが可能となる。
【0351】また、現像同時クリーニング画像形成方法
を組み合わせたクリーナレスシステムを採用した際、高
湿下においても画像欠陥の無い良好な画像を安定して得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するための画像形成装置
の概略構成図を示す。
【図2】 本発明の方法を実施するための一成分現像用
現像装置の概略構成図を示す。
【図3】 本発明の方法を実施するための感光体の概略
構成図を示す。
【図4】 本発明の方法を実施するための接触転写部材
の概略構成図を示す。
【図5】 本発明の一つの実施の形態の画像形成装置の
概略構成図を示す。
【図6】 本発明の一つの実施の形態の画像形成装置の
概略構成図を示す。
【図7】 接触帯電部材の帯電特性グラフを示す。
【図8】 本発明の方法を実施するための感光体の層構
成模式図を示す。
【符号の説明】
11 アルミ基体 12 導電層 13 正電荷注入防止層 14 電荷発生層 15 電荷輸送層 16 電荷注入層 16a 導電粒子(導電フィラー) 21 感光体 22 帯電部材 22a 芯金 23 レーザビームスキャナ(静電潜像形成手段、露光
装置) 24 現像装置 24a 現像スリーブ(トナー担持体) 24b 攪拌部材 24c 弾性ブレード(層厚規制部材) 25 転写ローラ 26 定着装置 26a ヒータ 26b 定着フィルム 26c 加圧ローラ 27 プロセスカートリッジ 28 カートリッジ保持部材 34a 芯金 34b 導電性弾性層 100 感光体(像担持体) 102 現像スリーブ(トナー担持体) 103 弾性ブレード(層厚規制部材) 104 マグネットローラ 114 転写ローラ(転写部材) 116 クリーナ 117 帯電ローラ(接触帯電部材) 121 レーザビームスキャナ(静電潜像形成手段、露
光装置) 124 給紙ローラ 125 搬送部材 126 定着装置 140 現像装置 141 攪拌部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 5/147 504 G03G 5/147 504 15/02 101 15/02 101 102 102 103 103 15/06 101 15/06 101 15/08 501 15/08 501D 501Z 504 504A 506 506A 507 15/16 15/16 15/08 507B 507L (72)発明者 荒平 文弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 伊藤 雅教 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 CA12 CB07 CB13 EA01 EA02 EA05 EA07 EA10 2H068 AA05 AA06 AA08 AA14 AA28 BB03 BB31 BB33 CA37 2H073 BA04 BA13 CA02 CA14 2H077 AA37 AB01 AB14 AC16 AD02 AD06 AD13 AD23 AD36 BA03 BA07 CA19 EA13 EA16 FA01 FA16 GA02 GA03 2H200 FA01 FA02 GA23 GA34 GA46 GA54 GA57 GA59 GB22 GB25 GB37 GB50 HA02 HA03 HA28 HB07 HB12 HB14 HB17 HB23 HB43 HB45 HB46 HB47 HB48 JA02 JB20 MA03 MA04 MA08 MA11 MA12 MA14 MA20 MB04 MC02 MC06 NA02 NA06

Claims (82)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯電部材に電圧を印加して像担持体に接
    触させて帯電させる帯電工程と、 帯電された前記像担持体上に静電潜像を形成させる静電
    潜像形成工程と、 トナー担持体上に担持させたトナーを、前記像担持体表
    面に保持された前記静電潜像に転移させてトナー像を形
    成させる現像工程と、 前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材に静電転
    写させる転写工程とを少なくとも含む画像形成方法にお
    いて、 前記トナーは、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
    るトナー粒子と粒子とを有し、 該粒子は、亜鉛元素換算で0.5mol%以上30mo
    l%以下の亜鉛化合物及び亜鉛元素に対して0.1mo
    l%以上30mol%以下の亜鉛以外の金属元素を少な
    くとも有することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記亜鉛化合物は酸化亜鉛であることを
    特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記亜鉛以外の金属元素は、Al、G
    a、In、Sn、Geの中から選ばれる少なくとも1種
    以上の元素であることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記亜鉛以外の金属元素は、亜鉛化合物
    中に含有されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 前記粒子は、亜鉛化合物が母体粒子の表
    面に担持されたものであることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 【請求項6】 前記母体粒子は無機粒子であることを特
    徴とする請求項5に記載の画像形成方法。
  7. 【請求項7】 前記粒子は、体積平均粒径が0.05μ
    m以上5μm以下であり、5μm以上の粒子の個数%が
    3%以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記粒子は、抵抗が1×109Ωcm以
    下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 前記粒子は、トナー粒子から遊離した遊
    離率が5.0〜90.0%であることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれかに記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 前記トナーは、質量平均粒径が3〜1
    0μmであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記トナーは、少なくともシリカ、酸
    化チタン、アルミナ、又はそれらの複酸化物の中から選
    ばれ、平均一次粒径が4〜80nmである無機微粉末を
    含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 前記無機微粉末は、少なくとも、シリ
    コーンオイルで処理されていることを特徴とする請求項
    11に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 前記トナーの質量平均粒径に対する前
    記粒子の平均粒径の比が0.5以下であることを特徴と
    する請求項1〜12のいずれかに記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 前記現像工程において、転写工程後に
    像担持体上に残存している転写残トナーをトナー担持体
    で回収することを特徴とする請求項1〜13のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 前記現像工程において、前記像担持体
    と前記トナー担持体とを一定の間隔を設けて配置し、前
    記トナー担持体表面に前記間隔よりも薄い厚さでトナー
    層を形成させ、交番電界が印加されている現像領域にお
    いて前記トナーを前記静電潜像に転移させて現像を行う
    ことを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の画
    像形成方法。
  16. 【請求項16】 前記現像工程において、前記間隙が1
    00〜1000μmであることを特徴とする請求項15
    に記載の画像形成方法。
  17. 【請求項17】 前記交番電界が、ピークトゥーピーク
    の電界強度で3×106〜10×106V/m、周波数1
    00〜5000Hzであることを特徴とする請求項15
    に記載の画像形成方法。
  18. 【請求項18】 前記現像工程において、前記現像領域
    における前記トナー担持体面の移動速度が、前記像担持
    体面の移動速度に対し0.7〜3.0倍の速度であるこ
    とを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の画像
    形成方法。
  19. 【請求項19】 前記現像工程において、前記トナー担
    持体の表面粗度Ra(μm)が0.2以上3.5以下で
    あることを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載
    の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 前記トナー担持体に担持されたトナー
    層厚はトナー層厚規制部材により規制されており、該ト
    ナー層厚規制部材がトナーを介して前記トナー担持体に
    当接されていることを特徴とする請求項1〜19のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  21. 【請求項21】 前記トナー層厚規制部材は弾性部材で
    あることを特徴とする請求項20に記載の画像形成方
    法。
  22. 【請求項22】 前記転写工程において、転写材を介し
    て前記像担持体に接触する転写部材により、静電潜像上
    に現像されたトナー像を前記転写材に転写させることを
    特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の画像形成
    方法。
  23. 【請求項23】 前記帯電工程において、少なくとも前
    記帯電部材と前記像担持体との当接部及び/又は近傍
    に、トナー中に含有された粒子が現像工程で像担持体に
    付着し転写工程後も像担持体上に残留し運ばれて、介在
    していることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  24. 【請求項24】 前記帯電工程において、前記帯電部材
    と前記像担持体との当接部に102/mm2以上の前記粒
    子が介在した状態で前記像担持体を帯電させることを特
    徴とする請求項1〜23のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  25. 【請求項25】 前記帯電工程は、当接部における前記
    帯電部材の表面の移動速度と前記像担持体の表面の移動
    速度が、相対的速度差を有しつつ像担持体を帯電させる
    工程であることを特徴とする請求項1〜24のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  26. 【請求項26】 前記帯電工程は、前記帯電部材と前記
    像担持体が互いに逆方向に移動しつつ像担持体を帯電さ
    せる工程であること特徴とする請求項1〜25のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
  27. 【請求項27】 前記帯電部材は、アスカーC硬度が5
    0度以下のローラ部材であることを特徴とする請求項1
    〜26のいずれかに記載の画像形成方法。
  28. 【請求項28】 前記帯電部材は、体積固有抵抗値が1
    3〜108Ωcmのローラ部材であることを特徴とする
    請求項1〜27のいずれかに記載の画像形成方法。
  29. 【請求項29】 前記帯電部材は、少なくとも表面が球
    形換算での平均セル径が5〜300μmである窪みを有
    しており、該窪みを空隙部とした部材表面の空隙率が1
    5〜90%であるローラ部材であることを特徴とする請
    求項1〜28のいずれかに記載の画像形成方法。
  30. 【請求項30】 前記帯電部材は、導電性を有するブラ
    シ部材であることを特徴とする請求項1〜26のいずれ
    かに記載の画像形成方法。
  31. 【請求項31】 前記帯電工程は、前記帯電部材に直流
    電圧、または2×(直流印加に置ける放電開始電圧Vt
    h(V))未満のピーク間電圧を有する交流電圧を直流
    電圧に重畳した電圧を印加することにより像担持体を帯
    電させる工程であることを特徴とする請求項1〜30の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  32. 【請求項32】 前記帯電工程は、前記帯電部材に直流
    電圧、または直流印加に置ける放電開始電圧Vth
    (V)未満のピーク間電圧を有する交流電圧を直流電圧
    に重畳した電圧を印加することにより像担持体を帯電さ
    せる工程であることを特徴とする請求項1〜30のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  33. 【請求項33】 前記像担持体は、最表面層の体積固有
    抵抗値が1×109〜1×1014Ωcmであることを特
    徴とする請求項1〜32のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  34. 【請求項34】 前記像担持体の最表面層は、少なくと
    も金属酸化物からなる導電性微粒子が分散された樹脂層
    であることを特徴とする請求項1〜33のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  35. 【請求項35】 前記像担持体は、表面の水に対する接
    触角が85度以上であることを特徴とする請求項1〜3
    4のいずれかに記載の画像形成方法。
  36. 【請求項36】 前記像担持体は、最表面層が少なくと
    もフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂又はポリオレフィン
    系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の滑剤微粒子が
    分散された層であることを特徴とする請求項1〜35の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  37. 【請求項37】 前記像担持体は光導電性物質を利用し
    た感光体であることを特徴とする請求項1〜36のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  38. 【請求項38】 前記静電潜像形成工程は、像露光によ
    り像担持体の帯電面に静電潜像として画像情報を書き込
    む露光工程であることを特徴とする請求項1〜37のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  39. 【請求項39】 前記現像工程は、前記トナー担持体上
    に5〜50g/m2のトナー層を形成し、トナー層から
    トナーを像担持体上の静電潜像に転写させ現像する工程
    であることを特徴とする請求項1〜38のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  40. 【請求項40】 前記トナーは、平均円形度が0.97
    0以上であり、磁場79.6kA/m(1000エルス
    テッド)における磁化の強さが10〜50Am2/kg
    (emu/g)であることを特徴とする請求項1〜39
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  41. 【請求項41】 前記トナーが有する粒子が非磁性であ
    ることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  42. 【請求項42】 像担持体と、帯電部材に電圧を印加し
    て像担持体に接触させて帯電させる帯電手段と、 帯電された前記像担持体上に静電潜像を形成させる静電
    潜像形成手段と、 トナー担持体上に担持させたトナーを、前記像担持体表
    面に保持された前記静電潜像に転移させてトナー像を形
    成させる現像手段と、 前記像担持体上に形成されたトナー像を転写材に静電転
    写させる転写手段とを少なくとも具備する画像形成装置
    において、 前記トナーは、結着樹脂及び着色剤を少なくとも含有す
    るトナー粒子と粒子とを有し、 該粒子は、亜鉛元素換算で0.5mol%以上30mo
    l%以下の亜鉛化合物及び亜鉛元素に対して0.1mo
    l%以上30mol%以下の亜鉛以外の金属元素を少な
    くとも有することを特徴とする画像形成装置。
  43. 【請求項43】 前記亜鉛化合物は酸化亜鉛であること
    を特徴とする請求項42に記載の画像形成装置。
  44. 【請求項44】 前記亜鉛以外の金属元素は、Al、G
    a、In、Sn、Geの中から選ばれる少なくとも1種
    以上の元素であることを特徴とする請求項42又は43
    に記載の画像形成装置。
  45. 【請求項45】 前記亜鉛以外の金属元素は、亜鉛化合
    物中に含有されていることを特徴とする請求項42〜4
    4のいずれかに記載の画像形成装置。
  46. 【請求項46】 前記粒子は、亜鉛化合物が母体粒子の
    表面に担持されたものであることを特徴とする請求項4
    2〜45のいずれかに記載の画像形成装置。
  47. 【請求項47】 前記母体粒子は無機粒子であることを
    特徴とする請求項46に記載の画像形成装置。
  48. 【請求項48】 前記粒子は、体積平均粒径が0.05
    μm以上5μm以下であり、5μm以上の粒子の個数%
    が3%以下であることを特徴とする請求項42〜47の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  49. 【請求項49】 前記粒子は、抵抗が1×109Ωcm
    以下であることを特徴とする請求項42〜48のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  50. 【請求項50】 前記粒子は、トナー粒子から遊離した
    遊離率が5.0〜90.0%であることを特徴とする請
    求項42〜49のいずれかに記載の画像形成装置。
  51. 【請求項51】 前記トナーは、質量平均粒径が3〜1
    0μmであることを特徴とする請求項42〜50のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  52. 【請求項52】 前記トナーは、少なくともシリカ、酸
    化チタン、アルミナ、又はそれらの複酸化物の中から選
    ばれ、平均一次粒径が4〜80nmである無機微粉末を
    含有することを特徴とする請求項42〜51のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  53. 【請求項53】 前記無機微粉末は、少なくとも、シリ
    コーンオイルで処理されていることを特徴とする請求項
    52に記載の画像形成装置。
  54. 【請求項54】 前記トナーの質量平均粒径に対する前
    記粒子の平均粒径の比が0.5以下であることを特徴と
    する請求項42〜53のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  55. 【請求項55】 前記現像手段は、転写工程後に像担持
    体上に残存している転写残トナーをトナー担持体で回収
    する手段を有していることを特徴とする請求項42〜5
    4のいずれかに記載の画像形成装置。
  56. 【請求項56】 前記現像手段は、前記像担持体と前記
    トナー担持体とを一定の間隔を設けて配置し、前記トナ
    ー担持体表面に前記間隔よりも薄い厚さでトナー層を形
    成させ、交番電界が印加されている現像領域において前
    記トナーを前記静電潜像に転移させて現像を行う手段で
    あることを特徴とする請求項42〜55のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  57. 【請求項57】 前記間隙が100〜1000μmであ
    ることを特徴とする請求項56に記載の画像形成装置。
  58. 【請求項58】 前記交番電界が、ピークトゥーピーク
    の電界強度で3×106〜10×106V/m、周波数1
    00〜5000Hzであることを特徴とする請求項56
    に記載の画像形成装置。
  59. 【請求項59】 前記現像領域における前記トナー担持
    体面の移動速度が、前記像担持体面の移動速度に対し
    0.7〜3.0倍の速度であることを特徴とする請求項
    42〜58のいずれかに記載の画像形成装置。
  60. 【請求項60】 前記トナー担持体の表面粗度Ra(μ
    m)が0.2以上3.5以下であることを特徴とする請
    求項42〜59のいずれかに記載の画像形成装置。
  61. 【請求項61】 前記トナー担持体に担持されたトナー
    層厚はトナー層厚規制部材により規制されており、該ト
    ナー層厚規制部材がトナーを介して前記トナー担持体に
    当接されていることを特徴とする請求項42〜60のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  62. 【請求項62】 前記トナー層厚規制部材は弾性部材で
    あることを特徴とする請求項61に記載の画像形成装
    置。
  63. 【請求項63】 前記転写手段は、転写材を介して前記
    像担持体に接触する転写部材により、静電潜像上に現像
    されたトナー像を前記転写材に転写させる手段であるこ
    とを特徴とする請求項42〜62のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  64. 【請求項64】 少なくとも前記帯電部材と前記像担持
    体との当接部及び/又は近傍に、トナー中に含有された
    粒子が現像手段で像担持体に付着し転写後も像担持体上
    に残留し運ばれて、介在することを特徴とする請求項4
    2〜63のいずれかに記載の画像形成装置。
  65. 【請求項65】 前記帯電手段は、前記帯電部材と前記
    像担持体との当接部に102/mm2以上の前記トナーが
    有する粒子が介在した状態で前記像担持体を帯電させる
    手段であるを特徴とする請求項42〜64のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  66. 【請求項66】 前記帯電手段は、当接部における前記
    帯電部材の表面の移動速度と前記像担持体の表面の移動
    速度が、相対的速度差を有しつつ像担持体を帯電させる
    手段であることを特徴とする請求項42〜65のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  67. 【請求項67】 前記帯電手段は、前記帯電部材と前記
    像担持体が互いに逆方向に移動しつつ像担持体を帯電さ
    せる手段であること特徴とする請求項42〜66のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  68. 【請求項68】 前記帯電部材は、アスカーC硬度が5
    0度以下のローラ部材であることを特徴とする請求項4
    2〜67のいずれかに記載の画像形成装置。
  69. 【請求項69】 前記帯電部材は、体積固有抵抗値が1
    3〜108Ωcmのローラ部材であることを特徴とする
    請求項42〜68のいずれかに記載の画像形成装置。
  70. 【請求項70】 前記帯電部材は、少なくとも表面が球
    形換算での平均セル径が5〜300μmである窪みを有
    しており、該窪みを空隙部とした部材表面の空隙率が1
    5〜90%であるローラ部材であることを特徴とする請
    求項42〜69のいずれかに記載の画像形成装置。
  71. 【請求項71】 前記帯電部材は、導電性を有するブラ
    シ部材であることを特徴とする請求項42〜70のいず
    れかに記載の画像形成装置。
  72. 【請求項72】 前記帯電手段は、前記帯電部材に直流
    電圧、または2×(直流印加に置ける放電開始電圧Vt
    h(V))未満のピーク間電圧を有する交流電圧を直流
    電圧に重畳した電圧を印加することにより像担持体を帯
    電させる手段であることを特徴とする請求項42〜71
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  73. 【請求項73】 前記帯電手段は、前記帯電部材に直流
    電圧、または直流印加に置ける放電開始電圧Vth
    (V)未満のピーク間電圧を有する交流電圧を直流電圧
    に重畳した電圧を印加することにより像担持体を帯電さ
    せる手段であることを特徴とする請求項42〜72のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  74. 【請求項74】 前記像担持体は、最表面層の体積固有
    抵抗値が1×109〜1×1014Ωcmであることを特
    徴とする請求項42〜73のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  75. 【請求項75】 前記像担持体の最表面層は、少なくと
    も金属酸化物からなる導電性微粒子が分散された樹脂層
    であることを特徴とする請求項42〜74のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  76. 【請求項76】 前記像担持体は、表面の水に対する接
    触角が85度以上であることを特徴とする請求項42〜
    75のいずれかに記載の画像形成装置。
  77. 【請求項77】 前記像担持体は、最表面層が少なくと
    もフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂又はポリオレフィン
    系樹脂から選ばれる少なくとも1種以上の滑剤微粒子が
    分散された層であることを特徴とする請求項42〜76
    のいずれかに記載の画像形成装置。
  78. 【請求項78】 前記像担持体は光導電性物質を利用し
    た感光体であることを特徴とする請求項42〜77のい
    ずれかに記載の画像形成装置。
  79. 【請求項79】 前記静電潜像形成手段は、像露光によ
    り像担持体の帯電面に静電潜像として画像情報を書き込
    む露光手段であることを特徴とする請求項42〜78の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  80. 【請求項80】 前記現像手段は、前記トナー担持体上
    に5〜50g/m2のトナー層を形成し、トナー層から
    トナーを像担持体上の静電潜像に転写させ現像する手段
    であることを特徴とする請求項42〜79のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  81. 【請求項81】 前記トナーは、平均円形度が0.97
    0以上であり、磁場79.6kA/m(1000エルス
    テッド)における磁化の強さが10〜50Am2/kg
    (emu/g)であることを特徴とする請求項42〜8
    0のいずれかに記載の画像形成装置。
  82. 【請求項82】 前記トナーが有する粒子が非磁性であ
    ることを特徴とする請求項42〜81のいずれかに記載
    の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006030654A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Ricoh Co Ltd トナー、及びこれを用いる画像形成装置
JP2006301109A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Canon Inc 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
CN1749868B (zh) * 2004-07-29 2010-11-17 株式会社理光 载体、显影剂、成像方法和处理盒
US8679721B2 (en) 2010-05-27 2014-03-25 Kyocera Mita Corporation Electrostatic charge image developing toner, electrostatic charge image developer, and image forming apparatus
JP2018180279A (ja) * 2017-04-13 2018-11-15 コニカミノルタ株式会社 静電荷像現像用トナー

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