JP2003106045A - 車両用可動体の駆動装置 - Google Patents

車両用可動体の駆動装置

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JP2003106045A
JP2003106045A JP2001303483A JP2001303483A JP2003106045A JP 2003106045 A JP2003106045 A JP 2003106045A JP 2001303483 A JP2001303483 A JP 2001303483A JP 2001303483 A JP2001303483 A JP 2001303483A JP 2003106045 A JP2003106045 A JP 2003106045A
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movable body
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Hitoshi Tsusaka
仁 津坂
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Takada Kogyo KK
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Takada Kogyo KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J7/00Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs
    • B60J7/08Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of non-sliding type, i.e. movable or removable roofs or panels, e.g. let-down tops or roofs capable of being easily detached or of assuming a collapsed or inoperative position
    • B60J7/12Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of non-sliding type, i.e. movable or removable roofs or panels, e.g. let-down tops or roofs capable of being easily detached or of assuming a collapsed or inoperative position foldable; Tensioning mechanisms therefor, e.g. struts
    • B60J7/14Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of non-sliding type, i.e. movable or removable roofs or panels, e.g. let-down tops or roofs capable of being easily detached or of assuming a collapsed or inoperative position foldable; Tensioning mechanisms therefor, e.g. struts with a plurality of rigid plate-like elements or rigid non plate-like elements, e.g. with non-slidable, but pivotable or foldable movement
    • B60J7/143Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of non-sliding type, i.e. movable or removable roofs or panels, e.g. let-down tops or roofs capable of being easily detached or of assuming a collapsed or inoperative position foldable; Tensioning mechanisms therefor, e.g. struts with a plurality of rigid plate-like elements or rigid non plate-like elements, e.g. with non-slidable, but pivotable or foldable movement for covering the passenger compartment
    • B60J7/145Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs of non-sliding type, i.e. movable or removable roofs or panels, e.g. let-down tops or roofs capable of being easily detached or of assuming a collapsed or inoperative position foldable; Tensioning mechanisms therefor, e.g. struts with a plurality of rigid plate-like elements or rigid non plate-like elements, e.g. with non-slidable, but pivotable or foldable movement for covering the passenger compartment at least two elements being folded in clamp-shell fashion
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60J7/20Vehicle storage compartments for roof parts or for collapsible flexible tops
    • B60J7/205Vehicle storage compartments for roof parts or for collapsible flexible tops where the boot lid opens in rearward direction to receive the roof and in forward direction to receive luggage

Abstract

(57)【要約】 【課題】後部扉などの可動体の建て付け調整の作業性を
向上することができる車両用可動体の駆動装置を提供す
る。 【解決手段】前開き状態から全閉状態に駆動した後部扉
20をロック手段60が拘束した後に、電動機42の両
端子をオープン状態にするようにし、後部扉20が拘束
された状態では、小さな外力により電動機42の回転軸
を回転させることが可能で、電動機42側からの拘束を
受けないようにし、後部扉20の建て付け調整時に駆動
機構40を運転することなく、後部扉20と車体10と
の面差合わせを行うことができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可動体を第1状態
と第2状態とに駆動するようにした車両用可動体の駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用可動体の駆動装置として
は、例えば、可動体としてルーフやトランクリッドを駆
動するものがある。ハードルーフオープンカーにおいて
は、ルーフがフロント部とリヤ部とから成り、クローズ
状態では、フロント部とリヤ部とは伸展して車体のルー
フを形成している。ルーフ用の駆動装置によってクロー
ズ状態からオープン状態にする際に、フロント部とリヤ
部は折り畳まれながら車体後方のトランクルームである
格納部に移動し、折り畳まれた状態で格納部に収容され
る。このとき、ルーフを格納部に受け入れるべく、トラ
ンク用の駆動装置によって、トランクリッドが閉じ状態
から前開き状態になっている。
【0003】これらルーフおよびトランクリッドなどの
可動体の駆動装置には、例えば、駆動装置によってルー
フを閉じ位置の手前まで移動し、手動で閉じ位置に引き
込んでロックするものがある。
【0004】また、トランクリッドの建て付け調整時に
は、駆動装置がウエザーストリップなどの反力に抗して
トランクリッドを閉じ位置に引き込んだ状態で、トラン
クリッドと車体との面差合わせを行うようにしたものが
ある。さらに、駆動装置がストライカーをオーバースト
ロークの位置まで移動させ、ストライカーをロック手段
に確実に噛み合わせた後に、駆動装置の電動機を反転
し、ストライカーを噛み合いセンター位置に戻して、ト
ランクリッドと車体との面差合わせを行うようにしたも
のがある。
【0005】一方、駆動装置の電動機の回転軸を外力に
よって回転させようとすると、電動機内部にローレンス
力(誘導起電力)が発生し、そのローレンス力に抗して
電動機の回転軸を回転させる必要がある。電動機の回転
軸を回転させるための力Fは、電動機内部の機械的な要
因による損失分を除き、係数α、電動機内部の磁束密度
B、電動機内部の巻線長l、電動機の回転角速度ω、電
動機の外部に接続される外部抵抗の値Rとすると、F=
αB(Blω/R)lの式で表される。
【0006】それにより、電動機を回転させるための力
Fは、外部抵抗の値Rに反比例し、電動機に接続される
外部抵抗の値Rを小さくすると、電動機を回転させるた
めの力Fが大きくなり、電動機の回転軸は大きな力で拘
束されるようになるので、ルーフやトランクリッドなど
の可動体を十分な力で所定の状態に保持することが可能
になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の車両
用可動体の駆動装置では、例えば、駆動装置によってル
ーフを閉じ位置の手前まで移動し、手動で閉じ位置に引
き込んでロックするものにおいては、電動機の外部抵抗
の値Rが小さいと、電動機の回転軸を拘束する力が大き
くなり、手動でロックする際に、電動機の回転軸を拘束
する力に抗して電動機の回転軸を回転させることになる
ので、操作性がよくない。一方、操作性を向上すべく、
電動機の外部抵抗の値Rを大きくして、電動機の回転軸
を拘束する力を小さくし、手動で容易にロック可能にす
ると、ロックした後に、電動機の回転軸がわずかな力で
動いてしまい、十分な力でルーフを閉じ状態に保持する
ことができないという問題点があった。
【0008】また、トランクリッドの建て付け調整時に
は、駆動装置がウエザーストリップなどの反力に抗して
トランクリッドを閉じ位置に引き込むものでは、建て付
け調整時に駆動装置へ電力供給をする必要がある。さら
に、駆動装置がストライカーをオーバーストロークの位
置まで移動させた後に、例えば、駆動源である電動機を
反転し、ストライカーを噛み合いセンター位置に戻すよ
うにしたものでは、電動機をわざわざ反転させる必要が
ある。一方、駆動源が油圧の場合には、油圧が十分に低
下するまで、最終的な面差合わせを待つ必要があり、建
て付け調整の作業性がよくないという問題点があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、可動体の建て付け調整時に駆動装
置への電力供給を不要にして、建て付け調整の作業性を
向上することができる可動体の駆動装置を提供するとと
もに、操作性をよくし、可動体を所定状態に十分な力で
保持することができる可動体の駆動装置を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存
する。 [1]可動体(20,30)を第1状態と第2状態とに
駆動するようにした車両用可動体(20,30)の駆動
装置において、電動機(42,52)と、該電動機(4
2,52)の回転力により、前記可動体(20,30)
を前記第1状態と前記第2状態とに駆動する駆動機構
と、前記第1状態あるいは前記第2状態に移動した前記
可動体(20,30)を拘束するためのロック手段と、
前記電動機(42,52)の両端子間に生じる電圧を制
御するための制御手段(100,110)とを設け、前
記制御手段(100,110)は、前記第1状態あるい
は前記第2状態に駆動した前記可動体(20,30)を
前記ロック手段が拘束した後に、前記電動機(42,5
2)の両端子をオープン状態にすることを特徴とする車
両用可動体(20,30)の駆動装置。
【0011】[2]可動体(20,30)を第1状態と
第2状態とに駆動するようにした車両用可動体(20,
30)の駆動装置において、電動機(42,52)と、
該電動機(42,52)の回転力により、前記可動体
(20,30)を前記第1状態と前記第2状態とに駆動
する駆動機構と、前記第1状態あるいは前記第2状態か
らロック位置に移動した前記可動体(20,30)を拘
束するためのロック手段と、前記電動機(42,52)
の両端子間に生じる電圧を制御するための制御手段(1
00,110)とを設け、前記制御手段(100,11
0)は、前記電動機(42,52)の回転力により前記
駆動機構が前記可動体(20,30)を前記第1状態あ
るいは前記第2状態に駆動した後に、前記電動機(4
2,52)の両端子をオープン状態にし、かつ、前記ロ
ック手段が前記可動体(20,30)を前記ロック位置
に拘束した後に、前記電動機(42,52)の両端子を
同電位にすることを特徴とする車両用可動体(20,3
0)の駆動装置。
【0012】[3]前記制御手段(100,110)
は、前記電動機(42,52)の両端子を同電位にする
場合に、前記電動機(42,52)の両端子を短絡させ
ることを特徴とする[2]に記載の車両用可動体(2
0,30)の駆動装置。
【0013】[4]前記制御手段(100,110)
は、前記電動機(42,52)の両端子を同電位にする
場合に、前記電動機(42,52)の両端子を共に接地
することを特徴とする[2]に記載の車両用可動体(2
0,30)の駆動装置。
【0014】[5]前記制御手段(100,110)
は、一対のリレー(R1,R2,R3,R4)を備えて
おり、前記一対のリレー(R1,R2,R3,R4)の
一方は、第1スイッチを操作すると通電するコイルと、
該コイルが通電した場合に前記電動機(42,52)の
両端子の一方を接地側から電源側に接続する切換接点と
を有し、前記一対のリレー(R1,R2,R3,R4)
の他方は、第2スイッチを操作すると通電するコイル
と、該コイルが通電した場合に前記電動機(42,5
2)の両端子の他方を接地側から電源側に接続する切換
接点とを有し、前記一対のリレー(R1,R2,R3,
R4)の少なくとも一方の切換接点は、b接点(S2)
を介して前記接地側に接続されていることを特徴とする
[1]または[2]に記載の車両用可動体(20,3
0)の駆動装置。
【0015】次に、前記各項に記載された発明の作用に
ついて説明する。電動機(42,52)の回転力によっ
て、駆動機構は可動体(20,30)を第1状態あるい
は第2状態に駆動する。第1状態あるいは第2状態に駆
動した可動体(20,30)がロック手段に拘束される
と、制御手段(100,110)は電動機(42,5
2)の両端子をオープン状態にする。
【0016】電動機(42,52)の両端子がオープン
状態になると、外力により電動機(42,52)の回転
軸を回転させる際に電動機(42,52)内部に発生す
るローレンス力(誘導起電力)は最小になり、小さな外
力により電動機(42,52)の回転軸を回転させるこ
とができる。
【0017】例えば、トランクリッドなどの可動体(2
0,30)を前開き状態から全閉状態に駆動し、全閉状
態に駆動した可動体(20,30)をロック手段が拘束
すると、電動機(42,52)の両端子がオープン状態
になり、可動体(20,30)は電動機(42,52)
側から拘束されなくなり、例えば、ウエザーストリップ
等の反力により、所定位置に戻され、可動体(20,3
0)と車体との面差が合うようになる。
【0018】このように構成された駆動装置では、ロッ
ク手段により第1状態あるいは第2状態に拘束された可
動体(20,30)は電動機(42,52)側から拘束
されることがないので、可動体(20,30)の建て付
け調節の際に、車体と可動体(20,30)との面差合
わせは、電動機(42,52)をわざわざ駆動すること
なく、行うことができ、面差合わせ作業が容易になる。
【0019】また、電動機(42,52)の回転力によ
り駆動機構が可動体(20,30)を第1状態あるいは
第2状態に駆動した後に、電動機(42,52)の両端
子をオープン状態にし、かつ、ロック手段が可動体(2
0,30)をロック位置に拘束した後に、電動機(4
2,52)の両端子を同電位にするものでは、可動体
(20,30)を第1状態あるいは第2状態からロック
位置に移動すると、ロック手段が可動体(20,30)
をロック位置に拘束する。このとき、電動機(42,5
2)の回転軸を回転させるための力が最小であるから、
可動体(20,30)を第1状態あるいは第2状態から
ロック位置に小さな力で移動して、ロック位置に拘束す
ることが容易にでき、操作性が向上する。
【0020】ロック手段が可動体(20,30)をロッ
ク位置に拘束すると、電動機(42,52)の両端子が
同電位になることにより、外力により電動機(42,5
2)の回転軸を回転させる際に電動機(42,52)内
部に生じるローレンス力が最大になり、電動機(42,
52)の回転軸を回転させるために非常に大きな外力を
必要とし、電動機(42,52)が容易に回転しないの
で、駆動機構は駆動せず、可動体(20,30)は、多
少の外力では動かないで、第1状態あるいは第2状態に
十分な力で保持される。また、電動機(42,52)の
両端子が同電位になっているので、電力を消費しないで
済む。
【0021】電動機(42,52)の両端子を同電位に
するには、種々の手段があるが、例えば、電動機(4
2,52)の両端子を短絡させてもよく、電動機(4
2,52)の両端子を共に接地するようにしてもよい。
【0022】電動機(42,52)を回転停止すべく、
第1スイッチおよび第2スイッチを共に操作していない
場合に、電動機(42,52)の両端子が共に接地側に
接続されるように、制御手段(100,110)が一対
のリレー(R1,R2,R3,R4)を制御するもので
は、電動機(42,52)の回転停止状態において、電
源の電力が消費されることがなく、電動機(42,5
2)の回転停止状態が長時間継続した場合においても、
バッテリー上がりへの配慮をする必要がない。
【0023】また、一対のリレー(R1,R2,R3,
R4)の少なくと一方がb接点(S2)を介して接地側
に接続され、可動体(20,30)が第1状態あるいは
第2状態に駆動した後に、b接点(S2)が開くことに
より、電動機(42,52)の両端子をオープン状態に
することができ、それにより、電動機(42,52)の
両端子間の外部抵抗が無限大となり、最小の外力により
電動機(42,52)の回転軸を回転させて、可動体
(20,30)を第1状態あるいは第2状態からロック
位置に移動して、ロック位置に移動した可動体(20,
30)をロック手段により拘束することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。各図は、本発明の一実施の
形態を示している。図2は車両の側面図、図3は車両の
後部の側面図、図4は車両の前部の側面図である。
【0025】図2〜図4に示すように、車体10の後部
には、トランクルーム11および、そのトランクルーム
11を開閉するためのトランクリッドである後部扉20
が設けられている。後部扉20は、開閉装置40によっ
て、後縁24を略中心にして前縁23を跳ね上げた前開
き状態と、後述するリフト機構47によって、前縁23
を略中心にして後縁24を跳ね上げた後ろ開き状態とに
駆動されるものである。開閉装置40の詳細な構成は後
述する。
【0026】また、車体10の天井を形成するルーフ3
0は、フロントルーフ31とリヤルーフ32とに二分割
されている。ルーフ30は、駆動装置50によって、フ
ロントルーフ31とリヤルーフ32とが伸展して天井を
形成するクローズ状態と、折り畳まれて天井を開きトラ
ンクルーム11内に収容されるオープン状態とに駆動さ
れるものである。
【0027】図5は車両用後部扉が前開き状態であり、
ルーフが折り畳み途中の状態である側面図、図6は車両
用後部扉の閉じ状態であり、ルーフが完全に折り畳まれ
た状態である側面図である。
【0028】図2〜図6に示すように、ルーフ30をオ
ープン状態にする際には、フロントルーフ31前部を車
体10側に拘束するためのロック手段80および、フロ
ントルーフ31とリヤルーフ32との連結部のロック手
段90は、拘束解除状態にそれぞれなっており、フロン
トルーフ31とリヤルーフ32とは折り畳み可能になっ
ている。また、後部扉20は、折り畳まれたルーフ30
を受け入れるべく前開き状態になっている。フロントル
ーフ31とリヤルーフ32との連結部は、フロントルー
フ31の後部のベース部材33に、リヤルーフ32の前
部のヒンジ部材34が回転可能にピン結合して成る。
【0029】図10は、車両用ルーフの駆動装置50の
部分拡大斜視図である。図2〜図6および図10に示す
ように、車体10のキャビンの後方には円管状フレーム
12が車幅方向に架設されている。円管状フレーム12
の両端部には、駆動装置50の本体51が支持されてい
る。本体51は、前ベース部材511および後ベース部
材512から成る。
【0030】前ベース部材511には、ヒンジ部材56
により、バランスアーム57の基端部が揺動可能に枢支
され、バランスアーム57の先端部がベース部材33に
回転可能に連結されている。また、後ベース部材512
には、動力となる電動機52および、減速機53が装着
されている。電動機52は制御手段110を介して電源
(車載のバッテリー)に接続されている。駆動装置50
の制御手段110の回路については後述する。
【0031】減速機53の出力ギア54には、その回転
中心を揺動中心とする駆動アーム55が固設されてい
る。駆動アーム55は、その先端部がリヤルーフ32の
後端部に固結されている。それにより、フロントルーフ
31、リヤルーフ32(駆動アーム55を含む)、バラ
ンスアーム57および車体10により、4節回転連鎖が
形成されている。
【0032】図7は後部扉の後開き状態の側面図、図8
は車両用後部扉の開閉装置の斜視図、図9は開閉装置の
部分拡大斜視図である。
【0033】図7〜図9に示すように、後部扉20を車
体10側に支持するための一対の支持アーム41が、ト
ランクルーム11内の両側にそれぞれ配されている。一
対の支持アーム41は、略Z形状に形成されている。
【0034】一対の支持アーム41は後部が下方に大き
く曲げられ、その後端部41bが後方にそれぞれ延ばさ
れ、パイプ部材411により連結されている。パイプ部
材411は左右一対のヒンジ412を介して車体10に
枢着されている。したがって、ヒンジ412を中心にし
て支持アーム41の前端部41aおよび後部扉20の前
縁23が一体となって跳ね上がると、後部扉20が閉じ
状態から前開き状態になる。
【0035】開閉装置40は、後部扉20の前縁23を
跳ね上げるべく、支持アーム41を駆動するものであ
る。開閉装置40の本体40aには、電動機42およ
び、減速機43が装着されている。減速機43の出力ギ
アであるセクタギア44には、出力リンク45が一体的
に結合されている。出力リンク45の先端部には、連結
リンク46を介して支持アーム41に連結されている。
【0036】図1は開閉装置40の制御手段100を示
している。図1に示すように、電動機42は、制御手段
100を介して電源(車載バッテリー)に接続されてい
る。具体的には、電動機42の両端子は、一対のリレー
R1,R2の各切換接点であるc接点を介して、電源側
と接地側とに切り換えられて接続される。一対のリレー
R1,R2の各コイルは、マイコンに接続されている。
【0037】また、マイコンには、開閉操作スイッチお
よび、後部扉20用の後部扉全閉位置検出スイッチおよ
び、後部扉全開位置検出スイッチが接続されている。開
閉操作スイッチは切換スイッチであり、開操作すべく、
そのスイッチ片が中立位置からオープン側の接点に接続
する第1スイッチおよび、閉操作すべく、そのスイッチ
片が中立位置からクローズ側の接点に接続する第2スイ
ッチの二つの機能を有する。
【0038】また、一対のリレーR1,R2の一方のc
接点は、手動操作用切り替えスイッチの常閉接点S1を
介して接地側に接続されている。緊急時に、手動操作用
切り替えスイッチを操作すると、手動操作用切り替えス
イッチの常閉接点S1が開いて、電動機42の両端子の
一方は接地側に接続されず、電動機42の両端子の一方
が開放状態となる。それにより、小さな外力により電動
機42を回転して、後部扉20を開閉操作することがで
きる。
【0039】次に、後部扉20が前開き状態から閉じ状
態に駆動されると、その後に、自動的に電動機42の両
端子をオープン状態にする手段について説明する。電動
機42の両端子をオープン状態にする手段は、リレーの
b接点S2を設け、リレーR2の切換接点をb接点S2
を介して接地側に接続して成るものである。b接点S2
を開動作させるためのリレーのコイルは、マイコンに接
続され、後部扉20が前開き状態から閉じ状態に駆動さ
れると、通電するように構成されている。
【0040】同じように、駆動装置50の制御手段11
0は、前述する制御手段100の構成と共通する構成を
有しており、以下、制御手段100と異なる構成のみを
説明して、制御手段110の説明に代える。
【0041】すなわち、異なる構成としては、後部扉全
閉位置検出スイッチの代わりに、ルーフ全閉位置検出ス
イッチが設けられ、また、後部扉全開位置検出スイッチ
の代わりに、ルーフ全開位置検出スイッチが設けられて
いる。
【0042】また、他の異なる構成としては、リレーR
4のc接点をリレーのb接点S2を介して接地側に接続
して成る。そして、ルーフ30がクローズ状態になる
と、b接点S2を開動作すべくリレーのコイルが通電
し、手動でクローズ状態からロック位置に移動したルー
フ30をロック手段80により拘束した後に、b接点S
2を閉動作すべく、リレーのコイルの通電を停止するよ
うに構成されている。
【0043】図7〜図9に示すように、各支持アーム4
1の中間部41cから前端部41aは、後部扉20の内
面に沿って前方へ延ばされている。各支持アーム41の
前端部41aは、後部扉20の前縁23の近傍まで延ば
されている。
【0044】支持アーム41の前端部41aと後部扉2
0の前縁23との間の隙間には、後部扉20を持ち上げ
るためのリフト機構47が介在している。リフト機構4
7は、7節のリンク機構であり、第1リンク471、第
2リンク472、第3リンク473および第4リンク4
74を有している。
【0045】第1リンク471および第3リンク473
の各下端部が支持アーム41の前端部41aに枢着さ
れ、第1リンク471の上端部は第2リンク472の下
端部に連結され、第3リンク473の上端部は第4リン
ク474の下端部に連結されている。第3リンク473
および第4リンク474の各上端部は、ヒンジ部材26
を介して後部扉20のインナーパネル22に連結されて
いる。
【0046】第2リンク472にガススプリング48の
シリンダが連結される一方、後部扉20のインナーパネ
ル22にガススプリング48の出力ロッド481が連結
されている。
【0047】支持アーム41の前端部41aには、矩形
状の孔を有するストライカ413が形成されている。車
体10側には、支持アーム41のストライカ413に係
合することにより、リフト機構47を介して後部扉20
の前縁23をストライカ413側に拘束して跳ね上げ不
能にするロック手段60が設けられている。
【0048】一方、一対の支持アーム41の後端部41
bを繋ぐパイプ部材411の中央部にはストライカ41
4が固設され、ストライカ414に係合することによ
り、後部扉20の後縁24をストライカ414側に拘束
して跳ね上げ不能にするロック手段70が設けられてい
る。
【0049】図11はロック手段60の平面図である。
なお、ロック手段70は、ロック手段60の構成とほぼ
同じ構成をしており、以下、ロック手段60を代表して
説明する。
【0050】図11に示すように、ロック手段60のベ
ース部材61には、ラッチ部材62が揺動可能に支持さ
れるとともに、ロッキングプレート63が回動可能に支
持されている。コイルばね64は、ラッチ部材62をス
トライカ413に係合する方向に付勢するとともに、ロ
ッキングプレート63をラッチ部材62に係止する方向
に付勢する。ロッキングプレート63は、ラッチ部材6
2に係止して、ラッチ部材62をストライカ413に係
合した状態に拘束する。また、付勢力に抗してロッキン
グプレート63をラッチ部材62から外す方向に回動す
るためのリリースレバー65が設けられている。
【0051】図7〜図9に示すように、支持アーム41
の前端部41aと後端部41bとの間の中間部41cに
は、折曲部415が形成されている。支持アーム41は
トランクルーム11内にあって、その折曲部415の部
位のみが他の部位より大きく外側へ張り出していて折れ
易く、後面衝突時等の衝撃を積極的に吸収するようにな
っている。
【0052】図8および図9に示すように、ストッパ手
段416は、一対の支持アーム41の前端部41a同士
を連結するロッド部材である。後部扉20側のヒンジ部
材26には、前端縁の一部を後方に切り込んで成る被当
接部255が形成されている。ストッパ手段416に
は、ヒンジ部材26の被当接部255に前方から対向す
る位置を通過する当接部417が形成されている。スト
ッパ手段416は、支持アーム41側でなく、後部扉2
0の前縁23に対応する車体10側に設けてもよい。
【0053】次に、後部扉20およびルーフ30の移動
操作について説明する。図2に示す後部扉20の全閉状
態および、ルーフ30のクローズ状態において、後部扉
20を後開きするには、単にロック手段70をストライ
カ414から外して拘束解除状態にして、後部扉20を
後開き可能にすればよい。後部扉20を後開きしていく
と、ガススプリング48の付勢力によってリフト機構4
7の第1リンク471〜第4リンク474がそれぞれ起
立し、後部扉20が持ち上げられ、やがて、後部扉20
の後縁24が跳ね上がって後開き状態になる。
【0054】後部扉20を後開き状態から全閉状態にす
るには、ガススプリング48の付勢力に抗して、リフト
機構47の第1リンク471〜第4リンク474を倒伏
させて、後部扉20の後縁24を下げて、ロック手段7
0をストライカ414に係合し、後部扉20の後縁24
をストライカ414側に拘束して後開き不能にする。
【0055】ルーフ30をクローズ状態からオープン状
態にするには、先ず、ロック手段60をストライカ41
3から外し、後部扉20を前開き可能にする。次に、図
1に示す開閉操作スイッチを押して、そのスイッチ片を
オープン側の接点に接続する。それにより、リレーR1
のコイルが通電し、リレーR1のc接点が接地側から電
源側に切り換わり、他方のリレーR2のc接点が接地側
にあるので、開閉装置40の電動機42の両端子間に電
源電圧が印加され、電動機42が正転する。開閉操作ス
イッチを押し続けることにより、リレーR1のコイルが
通電し続け、電動機42が正転し続ける。
【0056】開閉装置40の電動機42が正転すると、
電動機42の回転力が減速機43〜セクタギア44〜出
力リンク45〜連結リンク46の順番に支持アーム41
へ伝わり、支持アーム41がヒンジ412を中心にして
揺動する。それにより、支持アーム41の前端部41a
にリフト機構47を介して支持された後部扉20の前縁
23が、跳ね上がって前開きする。そして、後部扉20
が完全に前開き状態になったならば、後部扉全開位置検
出スイッチの検出信号がマイコンに送られ、リレーのコ
イルが通電しないで、c接点が電源側から接地側に切り
換わり、電動機42の両端子が共に接地され、電動機4
2が回転停止する。
【0057】次に、ロック手段80,90を拘束解除状
態にする。駆動装置50のスイッチ操作は開閉装置40
とほぼ同じである。すなわち、図1に示す開閉操作スイ
ッチを押すことにより、リレーR3のコイルが通電し、
リレーR3のc接点が接地側から電源側に切り換わり、
他方のリレーR4のc接点は接地側であるので、駆動装
置50の電動機52の両端子間に電源電圧が印加され、
電動機52が正転する。同じく、開閉操作スイッチを押
し続けることで、リレーR3のコイルが通電し続け、電
動機52が正転し続ける。
【0058】電動機52が正転すると、電動機52の回
転力が減速機53〜出力ギア54の順に駆動アーム55
に伝わり、駆動アーム55が回動し、リヤルーフ32の
後端部を引き込む。それにより、ヒンジ部材34がベー
ス部材33を引き込み、バランスアーム57が後方へ揺
動する。それにより、図5に示すように、ルーフ30が
フロントルーフ31とリヤルーフ32とに折り畳まれな
がら後方へ移動する。
【0059】さらに、電動機52を正転し続けると、ル
ーフ30が完全に折り畳まれた状態になり、トランクル
ーム11に収容される。そして、ルーフ30が完全に収
容状態になったならば、ルーフ全開位置検出スイッチの
検出信号がマイコンに送られ、リレーR3のコイルが通
電しないで、リレーR3のc接点が電源側から接地側に
切り換えられ、電動機52の両端子が共に接地され、電
動機52が回転停止する。
【0060】次に、電動機52が回転停止すると同時
に、リレーR2のコイルが通電し、リレーR2のc接点
が接地側から電源側に切り換わり、リレーR1のc接点
が接地側にあることから、開閉装置40の電動機42の
両端子間に電源電圧が印加され、電動機42が逆転す
る。それにより、支持アーム41がヒンジ412を中心
にして下方に揺動し、さらに、電動機42が逆転する
と、支持アーム41のストライカ413がロック手段6
0のラッチ部材62に係合し、ロッキングプレート63
がラッチ部材62を係合状態に拘束し、後部扉20が図
6に示すように、全閉状態に拘束される。
【0061】前後して、後部扉全閉位置検出スイッチか
らの検出信号がマイコンに送られ、リレーR2のコイル
が通電しないで、リレーR2のc接点が電源側から接地
側に切り換わり、リレーR1のc接点が接地側にあるこ
とから、電動機42の両端子が共に接地され、電動機4
2が回転停止する。
【0062】図6に示すオープン状態において、ルーフ
30をクローズ状態にするには、前述するオープン操作
とは、逆の順番に行う。すなわち、ロック手段60を拘
束解除状態にし、図1に示す開閉操作スイッチを押し
て、そのスイッチ片をクローズ側の接点に接続する。そ
れにより、リレーR1のコイルが通電し、リレーR1の
c接点が接地側から電源側に切り換わり、開閉装置40
の電動機42が正転し、後部扉20が前開き状態にな
る。
【0063】後部扉20を前開き状態にした後に、後部
扉全開位置検出スイッチの検出信号がマイコンに入力さ
れると、リレーR4のc接点を接地側から電源側に切り
換え、リレーR3のc接点は接地側にあることから、駆
動装置50の電動機52の両端子間に電源電圧が印加さ
れ、電動機52が逆転する。
【0064】それにより、駆動アーム55がリヤルーフ
32の後端部を押し上げるようになり、ヒンジ部材34
がベース部材33を前方へ押し込み、バランスアーム5
7が前方へ揺動し、フロントルーフ31とリヤルーフ3
2とが折り畳み状態から徐々に伸展しつつ、前方へ移動
し、フロントルーフ31とリヤルーフ32とが完全に伸
展して、天井を形成するようになると、前後して、ロッ
ク手段80,90が拘束状態になる。
【0065】ルーフ全閉位置検出スイッチの検出信号お
よび、ロック検出スイッチの検出信号がマイコンに送ら
れ、リレーR4のコイルが通電しないで、リレーR4の
c接点が電源側から接地側に切り換わり、電動機52の
両端子が共に接地され、電動機52が回転停止する。
【0066】次に、電動機52が回転停止すると同時
に、リレーR2のコイルが通電し、リレーR2のc接点
が接地側から電源側に切り換わり、リレーR1のc接点
が接地側にあることから、開閉装置40の電動機42の
両端子間に電源電圧が印加され、電動機42が逆転す
る。それにより、支持アーム41がヒンジ412を中心
にして下方に揺動し、さらに、電動機42が逆転する
と、支持アーム41のストライカ413がロック手段6
0のラッチ部材62に係合し、ロッキングプレート63
がラッチ部材62を係合状態に拘束し、後部扉20が図
6に示すように、全閉状態に拘束される。
【0067】前後して、後部扉全閉位置検出スイッチか
らの検出信号がマイコンに送られ、リレーR2のコイル
が通電しないで、リレーR2のc接点が電源側から接地
側に切り換わり、リレーR1のc接点が接地側にあるこ
とから、電動機42の両端子が共に接地され、電動機4
2が回転停止する。
【0068】次に、後部扉20やルーフ30を手動操作
する場合について説明する。以下、後部扉20を手動操
作する場合を代表して説明し、ルーフ30を手動操作す
る場合の説明に代える。前述したように、電動機42の
回転停止状態において、電動機42の両端子が共に接地
され、電動機42の両端子間が同電位になっている場合
には、電動機42を回転するためには非常に大きな外力
が必要になる。
【0069】バッテリー上がり等の故障時に、手動操作
用切り替えスイッチを操作すると、常閉接点S1が開い
て、電動機42の両端子のいずれか一方が接地されず、
電動機42の両端子間の外部抵抗が無限大となり、電動
機42を回転させるための外力が外部抵抗に反比例する
ので、外部抵抗が無限大の場合は、電動機42を回転さ
せるための外力は非常に小さくて済み、後部扉20を容
易に閉じ状態と前開き状態とに手で動かすことができ
る。
【0070】次に、後部扉20が前開き状態から全閉状
態に駆動される際の電動機42の制御について説明す
る。図12は後部扉20を閉じ操作する際のフロー図で
ある。
【0071】図12に示すように、後部扉20が前開き
状態にあって、開閉操作スイッチのスイッチ片がクロー
ズ側の接点に接続され、後部扉20が閉じ操作されると
(ステップS1201:Y)、電動機42への給電を開
始し、電動機42が所定方向に回転する(ステップS1
202)。後部扉20の閉じ操作が継続すると(ステッ
プS1203:Y)、ロック手段60のラッチ部材62
が支持アーム41のストライカ413に係合したかを判
断する(ステップS1204)。
【0072】一方、後部扉20の閉じ操作が継続しない
と(ステップS1203:N)、リレーR2のc接点が
電源側から接地側に切り換わり、リレーR1のc接点が
接地側にあることから、電動機42の両端子が共に接地
され、同電位になる(ステップS1207)。電動機4
2の両端子が同電位になっているので、電動機42を回
転させるには非常に大きな外力を要し、後部扉20の自
重に起因する外力では、電動機42を回転させることは
できない。電動機42が回転しないので、駆動機構は駆
動せず、後部扉20は、その自重によっては下がること
なく、電動機42の回転停止時のままの前開き状態に保
持される。また、電動機42の両端子が共に接地されて
いるので、電力を消費することがない。
【0073】ロック手段60のラッチ部材62が支持ア
ーム41のストライカ413に係合すると(ステップS
1204:Y)、リレーのコイルが通電し、b接点S2
が開動作して、電動機42の両端子がオープン状態にな
る(ステップS1205)。電動機42の両端子がオー
プン状態になると、電動機42内部に生じるローレンス
力が最小になり、小さな外力により、電動機42の回転
軸が回転可能な状態になる。それにより、ウエザースト
リップ等の反力により、ストライカ413がロック手段
60のラッチ部材62との噛み合い中心位置に戻り、後
部扉20と車体10との面差が合うようになる。
【0074】また、このようにして、全閉状態におい
て、後部扉20と車体10との面差が合うことから、後
部扉20の建て付け調整時にも、わざわざ電動機42を
運転して、後部扉20を全閉状態に駆動する必要がな
く、後部扉20の建て付け調整が容易になる。
【0075】次に、トランクリッドルーフ30がオープ
ン状態からクローズ状態に駆動される際の電動機52の
制御について説明する。図13はルーフ30を閉じ操作
する際のフロー図である。図13に示すように、ルーフ
30がオープン状態にあって、開閉操作スイッチのスイ
ッチ片がクローズ側の接点に接続され、ルーフ30が閉
じ操作されると(ステップS1301:Y)、電動機5
2への給電を開始し、電動機52が所定方向に回転する
(ステップS1302)。ルーフ30の閉じ操作が継続
すると(ステップS1303:Y)、ルーフ全閉位置検
出スイッチの検出信号に基づいて、ルーフ30がクロー
ズ状態になったかを判断する(ステップS1304)。
【0076】一方、ルーフ30の閉じ操作が継続しない
と(ステップS1303:N)、リレーR4のc接点が
電源側から接地側に切り換わり、リレーR3のc接点が
接地側にあることから、電動機52の両端子が共に接地
され、同電位になる(ステップS1309)。電動機5
2の両端子が同電位になっているので、電動機52を回
転させるには非常に大きな外力を要し、ルーフ30の自
重に起因する外力では、電動機52を回転させることは
できない。電動機52が回転しないので、駆動機構は駆
動せず、ルーフ30は、その自重によっては下がること
なく、電動機52の回転停止時のままの状態に保持され
る。また、電動機52の両端子が共に接地されているの
で、電力を消費することがない。
【0077】ルーフ30がクローズ状態になると(ステ
ップS1304:Y)、リレーのコイルが通電し、b接
点S2が開動作して、電動機52の両端子がオープン状
態になる(ステップS1305)。電動機52の両端子
がオープン状態になると、電動機52内部に生じるロー
レンス力が最小になり、小さな外力により、電動機52
の回転軸が回転可能な状態になる。それにより、小さな
力で、ルーフ30をロック位置に移動することができ、
操作性が向上する。
【0078】ルーフ30がロック位置に移動し(ステッ
プS1306)、ロック手段90がフロントルーフ31
を拘束すると(ステップS1307:Y)、リレーのコ
イルが通電を停止し、b接点S2が閉動作し、リレーR
4のc接点が電源側から接地側に切り換わり、リレーR
3のc接点が接地側にあることから、電動機52の両端
子が共に接地され、同電位になる(ステップS130
8)。
【0079】それにより、ロック位置に移動したルーフ
30は、ロック手段80,90および電動機52の3個
所により拘束され、保持される。
【0080】なお、前述の実施の形態では、電動機4
2,52を回転停止する場合に、電動機42,52の両
端子を共に接地するようにしたものを示したが、これに
限らず、電動機42,52の両端子を共に、電源のプラ
ス側電極に接続して同電位にするようにしてもよく、ま
た、例えば、電動機42,52の両端子を短絡させても
よい。
【0081】また、後部扉20がトランクリッドである
ものを示したが、トランクリッドに限定するものではな
く、例えば、単にルーフ30を折り畳んだ状態で収容す
る格納部のリッドであってもよい。
【0082】さらに、開閉装置40の駆動力によって支
持アーム41の前端部41aが跳ね上がることにより後
部扉20の前縁23が跳ね上がって前開きする一方、リ
フト機構47が伸展することによって後部扉20の後縁
24が跳ね上がって後開きするものを示したが、逆の態
様のものに開閉装置40を適用してもよい。すなわち、
開閉装置40の駆動力によって後部扉20が後ろ開きす
るようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】本発明に係る車両用可動体の駆動装置に
よれば、第1状態あるいは第2状態に駆動した可動体を
ロック手段が拘束した後に、電動機の両端子をオープン
状態にするようにしたので、可動体が拘束された状態で
は、小さな外力により電動機の回転軸を回転させること
ができ、電動機側からの拘束を受けないので、可動体の
建て付け調整時に駆動装置を運転する必要がなく、例え
ば、可動体と車体との面差合わせを行うことができ、建
て付け調整の作業性を向上することができる。
【0084】また、電動機の回転力により駆動機構が可
動体を第1状態あるいは第2状態に駆動した後に、電動
機の両端子をオープン状態にするようにしたので、手動
により可動体を第1状態あるいは第2状態からロック位
置に移動して、ロック位置に拘束することが容易にな
り、操作性が向上する。さらに、ロック手段が可動体を
ロック位置に拘束すると、電動機の両端子が同電位にな
るようにしたので、電動機の回転軸を回転させるために
非常に大きな外力を必要とし、可動体を第1状態あるい
は第2状態に十分な力で保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の開
閉装置および、車両用ルーフの駆動装置の各制御手段の
回路図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る車両の側面図であ
る。
【図3】本発明の一実施の形態に係る車両の後部の側面
図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る車両の前部の側面
図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の前
開き状態の側面図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の閉
じ状態の側面図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の後
開き状態の側面図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の開
閉装置の斜視図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の開
閉装置の部分拡大斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る車両用ルーフの
駆動装置の部分拡大斜視図である。
【図11】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉の
ロック手段の平面図である。
【図12】本発明の一実施の形態に係る車両用後部扉を
閉じ操作する際のフロー図である。
【図13】本発明の一実施の形態に係る車両用ルーフを
閉じ操作する際のフロー図である。
【符号の説明】
R1,R2,R3,R4…リレー S1…常閉接点 S2…b接点 10…車体 11…トランクルーム 12…円管状フレーム 20…後部扉 22…インナーパネル 23…前縁 24…後縁 25…中間部 26…ヒンジ部材 27…アウターパネル 30…ルーフ 31…フロントルーフ 32…リヤルーフ 33…ベース部材 34…ヒンジ部材 40…開閉装置 40a…本体 41…支持アーム 41a…前端部 41b…後端部 41c…中間部 42…電動機 43…減速機 44…セクタギア 45…出力リンク 46…連結リンク 47…リフト機構 48…ガススプリング 50…駆動装置 51…本体 52…電動機 53…減速機 54…出力ギア 55…駆動アーム 56…ヒンジ部材 57…バランスアーム 60…ロック手段 61…ベース部材 62…ラッチ部材 63…ロッキングプレート 64…コイルばね 65…リリースレバー 70…ロック手段 80…ロック手段 90…ロック手段 100…制御手段 110…制御手段 225…脆弱部 255…被当接部 411…パイプ部材 412…ヒンジ 413…ストライカ 414…ストライカ 415…折曲部 416…ストッパ手段 417…当接部 471…第1リンク 472…第2リンク 473…第3リンク 474…第4リンク 481…出力ロッド 511…前ベース部材 512…後ベース部材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】可動体を第1状態と第2状態とに駆動する
    ようにした車両用可動体の駆動装置において、 電動機と、該電動機の回転力により、前記可動体を前記
    第1状態と前記第2状態とに駆動する駆動機構と、前記
    第1状態あるいは前記第2状態に移動した前記可動体を
    拘束するためのロック手段と、前記電動機の両端子間に
    生じる電圧を制御するための制御手段とを設け、 前記制御手段は、前記第1状態あるいは前記第2状態に
    駆動した前記可動体を前記ロック手段が拘束した後に、
    前記電動機の両端子をオープン状態にすることを特徴と
    する車両用可動体の駆動装置。
  2. 【請求項2】可動体を第1状態と第2状態とに駆動する
    ようにした車両用可動体の駆動装置において、 電動機と、該電動機の回転力により、前記可動体を前記
    第1状態と前記第2状態とに駆動する駆動機構と、前記
    第1状態あるいは前記第2状態からロック位置に移動し
    た前記可動体を拘束するためのロック手段と、前記電動
    機の両端子間に生じる電圧を制御するための制御手段と
    を設け、 前記制御手段は、前記電動機の回転力により前記駆動機
    構が前記可動体を前記第1状態あるいは前記第2状態に
    駆動した後に、前記電動機の両端子をオープン状態に
    し、かつ、前記ロック手段が前記可動体を前記ロック位
    置に拘束した後に、前記電動機の両端子を同電位にする
    ことを特徴とする車両用可動体の駆動装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記電動機の両端子を同
    電位にする場合に、前記電動機の両端子を短絡させるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の車両用可動体の駆動装
    置。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、前記電動機の両端子を同
    電位にする場合に、前記電動機の両端子を共に接地する
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用可動体の駆動
    装置。
  5. 【請求項5】前記制御手段は、一対のリレーを備えてお
    り、 前記一対のリレーの一方は、第1スイッチを操作すると
    通電するコイルと、該コイルが通電した場合に前記電動
    機の両端子の一方を接地側から電源側に接続する切換接
    点とを有し、 前記一対のリレーの他方は、第2スイッチを操作すると
    通電するコイルと、該コイルが通電した場合に前記電動
    機の両端子の他方を接地側から電源側に接続する切換接
    点とを有し、 前記一対のリレーの少なくとも一方の切換接点は、b接
    点を介して前記接地側に接続されていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の車両用可動体の駆動装置。
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