JP2003105174A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置Info
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- JP2003105174A JP2003105174A JP2001303478A JP2001303478A JP2003105174A JP 2003105174 A JP2003105174 A JP 2003105174A JP 2001303478 A JP2001303478 A JP 2001303478A JP 2001303478 A JP2001303478 A JP 2001303478A JP 2003105174 A JP2003105174 A JP 2003105174A
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Abstract
供すること。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、
充填剤(C)およびハイドロタルサイト類(D)を含有
するエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)
が一般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノール
F型エポキシ樹脂を含有し、かつハイドロタルサイト類
(D)が一般式(II)で表されるハイドロタルサイト類
を含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂
組成物。
Description
田耐熱性、さらにはポリイミド密着に優れた、半導体封
止用として好適なエポキシ樹脂組成物を用いてトランス
ファ成形により得られる半導体装置に関するものであ
る。
法として、従来より金属やセラミックスによるハーメッ
チックシールとフェノール樹脂、シリコーン樹脂、エポ
キシ樹脂などによる樹脂封止が提案されており、一般に
このような封止に使用される樹脂を封止材樹脂と呼んで
いる。その中でも、経済性、生産性、物性のバランスの
点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛んに行われ
ている。そして、エポキシ樹脂による封止方法として
は、エポキシ樹脂に硬化剤、充填材(フィラー)などを
添加した組成物を用い、半導体素子を金型にセットして
トランスファー成形法などにより封止する方法が一般的
に行われている。
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
方式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、耐リフロー信頼性、高温信頼性、耐湿信頼性など
の信頼性が今後ますます重要となってくる。特に最近で
はTSOP、TQFP等厚さ1mm以下のパッケージに
おける耐リフロー信頼性の向上が求められている。
される特性としては、信頼性および成形性などがあり、
信頼性としては高温信頼性・半田耐熱性などが、成形性
としてはパッケージ充填性などがあげられる。
れる。例えば表面実装においては、通常半田リフローに
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを載せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるため、封止樹脂の吸湿性が高いと封止樹脂と半
導体チップの間、あるいは封止樹脂とリードフレームの
間の剥がれが生じたり、吸湿した水分が半田リフロー時
に爆発的に膨張してクラックが生じるという現象が起こ
る。また薄型パッケージの場合、銀ペースト層が吸湿し
てリフロー時にシリコンチップまたはリードフレームと
の界面から剥離し、パッケージ底部が押し下げられてパ
ッケージ底部が膨らむ現象(膨れ特性)が起こり問題に
なっている。このためふくれ率は実用上80μm以下で
あることが望ましい。更に、近年では環境保護の点から
鉛を含んでいない鉛フリー半田の使用が進んでいるが、
鉛フリー半田は融点が高く、そのためリフロー温度も上
がることになりこれまで以上の耐リフロー信頼性が求め
られている。
に樹脂封止半導体を放置した場合に、封止樹脂や封止樹
脂とリードフレームとの界面を通って水分が侵入するこ
とにより、封止樹脂中のハロゲンイオン等の不純物イオ
ンが半導体上の金属電極を腐食して導通不良を起こした
りするが、この現象に抗する性能が高温信頼性である。
は、原料に含まれる加水分解性塩素を主とするハロゲン
類の濃度を低下させることが望ましい。しかし、この低
塩素化技術にも限界があり、十分な高温信頼性を達成で
きない。このため高温信頼性向上のため樹脂組成物中の
フィラー量を増大させたり、低吸水率や低弾性の樹脂を
用いたりして高温信頼性を向上する処方がとられてきた
(特開平8−134183号公報)。しかしながら、こ
れらの処方では樹脂中に含まれるイオン性不純物を抑制
することはできず、十分な高温信頼性は得られなかっ
た、また、高温高湿の状態に放置された半導体装置では
ポリイミドと樹脂の間が剥離を引き起こすなどの問題が
起こっているが、この問題に対する解決策は見いだされ
ていなかった。
て、本発明が解決しようとする課題は、リフロー信頼性
が良好であり、高温信頼性とポリイミド密着に優れた、
トランスファー成形用タブレット及びそのタブレットで
成形された半導体装置を提供することにある。
解決するために検討した結果、本発明に至った。
する。すなわち、「エポキシ樹脂(A)、硬化剤
(B)、充填剤(C)およびハイドロタルサイト類
(D)を含有するエポキシ樹脂組成物であって、エポキ
シ樹脂(A)が下記一般式(I)で表されるテトラメチ
ルビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有し、かつハイ
ドロタルサイト類(D)が下記一般式(II)で表される
ハイドロタルサイト類を含有することを特徴とする半導
体封止用エポキシ樹脂組成物。
(A)、硬化剤(B)、充填材(C)およびハイドロタ
ルサイト類(D)を含有する。
るハイドロタルサイト類(D)について説明する。
(D)は一般式(II)で示されるハイドロタルサイト類
を含有する。
比は連続的に変化させることが可能である。この物質が
イオン捕捉剤として用いられるのは、このハイドロタル
サイト類が陰イオン交換体であり、ハロゲン等の陰イオ
ンを炭酸と置換するためである。このため樹脂組成物中
のハロゲンイオンなどの金属を腐食させる陰イオンを捕
捉するのに大変有効な物質である。このため低応力であ
るビスフェノールF型エポキシ樹脂とハイドロタルサイ
ト類を配合することで、それぞれ単体で用いるより大き
な高温信頼性が達成できる。しかし一般的にハイドロタ
ルサイト類をはじめとして、陰イオン交換体は塩基性を
示し、ポリイミド等塩基性物質の存在化で分解される特
徴を持つ物質に対しては悪影響を与える。このためポリ
イミド剥離に関してはハロゲンイオンを取り除く良い効
果と、ポリイミドを直接分解する悪い効果が相殺して、
高温高湿下ではポリイミド剥離が大きく改善されない可
能性がある。このためポリイミドとの密着性が重要とな
る半導体装置に関しては本発明における有機被膜を被覆
したハイドロタルサイトを用いることが重要となる。
サイト類」とは、ハイドロタルサイト類の表面を有機被
膜で被覆したものであり、式(II)で表されるハイドロ
タルサイト類を有機被膜で被覆したものが好ましい。被
覆する有機物は特に規定しないが、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等のポリマーやその変性物が望ましい。これ
はハイドロタルサイト類が直接半導体の部材に接触して
反応することを防ぎ、かつ有機被膜が安定に存在するか
らである。有機被膜の膜厚に関しては特に規定しない
が、下限に関しては、ハイドロタルサイト類が直接他物
質にふれることがない程度の厚さが望ましく、上限につ
いては有機被膜が中をイオン類が通過できることが望ま
しいので、0.05μm〜10μmが好ましく、さらに
好ましくは0.1μm〜5μmである。
機被膜の被覆方法は特に限定しないが、被覆樹脂を溶融
しハイドロタルサイト類と混合し、その混合物を冷却後
に粉砕する方法や溶媒中に被覆樹脂を溶かし、ハイドロ
タルサイト類と混合した後に溶媒を揮発させるなどの方
法がある。コスト的には前者の方が有利であり、有機被
膜の膜厚制御を行う必要がある場合は後者が望ましい。
また、本発明におけるハイドロタルサイト類の具体的な
商品名としては協和化学の”DHT−4H”、富田製薬
の”AD500”が例としてあげられ、また、表面に有
機被膜を施したハイドロタルサイト類としては”ZHT
−4A”があげられる。しかし、式(II)に示されるハ
イドロタルサイト類であればこれらの商品でなくとも本
発明の効果が得られる。
合量が少ないとイオン捕捉が十分行われず、逆に過多に
なると樹脂の流動性が低下するので0.01〜1重量%
の範囲で用いることが望ましい。また、ハイドロタルサ
イト類(D)の樹脂組成物への添加方法は特に規定しな
いが、通常は直接添加し混合することが低コストで高温
信頼性を向上できるので望ましい。
ても特に規定しないが、イオン捕捉効率を上げるために
は表面積が大きい方がよく、粒径が大きいと流動性を悪
化させることがあることから、通常において粒径は0.
1μm〜40μmの間が望ましい。
の構成成分について説明する。
れるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂を含
有する。
れるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂を含
有させることによりリフロー時の膨れ特性が向上する。
また、本エポキシ樹脂は連続成形時のパッケージ表面外
観に優れる。さらには、粘度を下げ成形性を向上する効
果も得られる。一般式(I)で表されるテトラメチルビ
スフェノールF型エポキシ樹脂の含有量は、膨れ特性改
良の観点から、エポキシ樹脂(A)全量に対して10重
量%以上が好ましく、エポキシ樹脂(A)全量に対して
50重量%以上であることががさらに好ましい。
ポキシ樹脂以外のエポキシ樹脂を併用しても良い。その
他のエポキシ樹脂としては1分子中に2個以上のエポキ
シ基を有する化合物であれば特に限定されず、モノマ
ー、オリゴマー、ポリマー全般である。例えばアルキル
置換基を持たないビスフェノールF型エポキシ樹脂、ク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、4,4´−ビス(2,3−エポキ
シプロポキシ)ビフェニル、 4,4´−ビス(2,3
−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラ
メチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシ
プロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエチルビフ
ェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェニルな
どのビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル
型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、トリフェノール型エポキシ樹
脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、トリ
フェニルメタン型エポキシ樹脂、およびハロゲン化エポ
キシ樹脂などが挙げられる。その他のエポキシ樹脂とし
て2種以上用いても良い。
一般式(I)で表されるエポキシ樹脂の他のエポキシ樹
脂として特に好ましいものとしては例えば4,4´−ビ
ス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5
´−テトラメチルビフェニル、アルキル置換基を持たな
いビスフェノールF型エポキシ樹脂、一般式(IV)で表
されるビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
脂組成物全体に対して通常0.5〜15重量%、特に1
〜10重量%が好ましい。
樹脂(A)と反応して硬化させるものであれば特に限定
されず、それらの具体例としては、例えばフェノールノ
ボラック、クレゾールノボラックなどのノボラック樹
脂、ビスフェノールAなどのビスフェノール化合物、無
水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸など
の酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳
香族アミンなどがあげられる。なかでも、半導体封止用
としては、耐熱性、耐湿性および保存性に優れる点か
ら、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど
のノボラック樹脂が好ましく用いられる。また、2種以
上の硬化剤を併用しても良い。
樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、それらの具体例としては、例えばフェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラックな
どのノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフ
ェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ジシクロペ
ンタジエン骨格含有フェノール樹脂、ナフトールアラル
キル樹脂、ビスフェノールAなどのビスフェノール化合
物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット
酸などの酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンな
どの芳香族アミンなどがあげられ、これらを単独で用い
ても、2種以上の硬化剤を併用しても良い。硬化剤
(B)の溶融粘度はICI(150℃)粘度で1Pa・
s以下、さらには0.3Pa・s以下のものが特に好ま
しく使用される。
から下記一般式(III)で表されるフェノールアラルキ
ル樹脂が特に好ましく使用され、そのなかでも下記一般
式(IV)で表されるp-キシレン型フェノールアラルキル
樹脂がさらに好ましい。
(III)で表される硬化剤の含有量は硬化剤(B)全量
に対して10重量%以上が好ましく、20重量%以上で
あることがさらに好ましい。
好ましくは膨れ特性改良の観点から一般式(IV)で表さ
れる硬化剤の含有量は硬化剤(B)全量に対して10重
量%以上が好ましく、20重量%以上であることがより
好ましい。
物全体に対して通常0.5〜15重量%、特に1〜10
重量%が好ましい。さらにはエポキシ樹脂(A)と硬化
剤(B)の配合比は、機械的性質、及び耐湿性も点から
エポキシ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比
が0.5〜1.5、特に0.7〜1.3の範囲にあるこ
とが好ましい。 本発明において、硬化剤(B)の配合
量は、全樹脂組成物に対して通常2.5〜5.0重量%
であることが好ましい。さらには、エポキシ樹脂(A)
と硬化剤(B)の配合比としては、機械的性質および耐
湿性の点から(A)に対する(B)の化学当量比が0.
5〜1.3が好ましく、特に0.6〜1.0の範囲にあ
ることが好ましい。
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化促進剤を
用いても良い。硬化促進剤は硬化反応を促進するもので
あれば特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾー
ル、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−
メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシル
イミダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルア
ミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメ
チルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェ
ノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデ
セン−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラ
メトキシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラ
キス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセ
チルアセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物お
よびトリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、
トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ
(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェ
ニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物があげら
れる。なかでも信頼性および成形性の点から有機ホスフ
ィン化合物が好ましく、トリフェニルホスフィンが特に
好ましく用いられる。
種以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
が好ましい。
機充填材が好ましく、具体的には溶融シリカ、結晶性シ
リカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、
マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化
チタン、アスベスト、ガラス繊維などがあげられる。な
かでも溶融シリカは線膨張係数を低下させる効果が大き
く、低応力化に有効なために好ましく用いられる。形状
としては、破砕状のものや球状のものが用いられ、流動
性の点から球状のものが特に好ましく使用される。
比重が2.3以下のものを意味する。この非晶性シリカ
は公知の任意の方法で製造方法でき、例えば結晶性シリ
カを溶融する方法および金属ケイ素の酸化による方法、
アルコキシシランの加水分解など、各種原料からの合成
方法が使用できる。
造される球状溶融シリカが特に好ましく使用され、球状
溶融シリカを全充填材(C)中に90重量%以上含有す
ることが特に好ましい。
に限定しないが、好ましくは球形である。特に、充填剤
(C)のうちの45μm以上の粒子は円形度が0.7以
上であることが好ましい。
に限定はないが、耐熱性、耐湿性等の点から好ましくは
全樹脂組成物に対して80〜98重量%、より好ましく
は86〜95重量%である。
ンカップリング剤などのカップリング剤を配合すること
ができる。これらのカップリング剤で充填材を、他の構
成成分とブレンドする以前に処理しておくことがより好
ましい。カップリング剤としてはシランカップリング剤
が好ましく使用され、シランカップリング剤としては、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基などの加水分解
性基および有機基がケイ素原子に直結したもの、および
その部分加水分解縮合物が一般的に用いられる。シラン
カップリング剤中の有機基としては、窒素原子、酸素原
子、ハロゲン原子、硫黄原子などによって置換された炭
化水素基のものが使用される。シランカップリング剤の
具体的な例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシシラン、γ−(2,3−エポキシシクロヘキシ
ル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェニル
アミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェ
ニルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ
−(N−メチルアミノプロピル)メチルジメトキシシラ
ン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メルカトプロピルトリメトキシシラン、
γ−メルカトプロピルメチルジメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリエチルシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。
シ樹脂組成物全量に対して0.1〜2重量%添加するこ
とが流動性及び充填性の点で好ましい。
を向上させる目的でブロム化合物を配合できる。ブロム
化合物は、通常、エポキシ樹脂組成物に難燃剤として添
加されるものであれば、特に限定されない。ブロム化合
物の好ましい具体例としては、ブロム化ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エ
ポキシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂、ブロム化ポリ
カーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、ブロム
化ポリフェニレンオキサイド樹脂、テトラブロモビスフ
ェノールA、デカブロモジフェニルエーテルなどがあげ
られ、なかでも、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂な
どのブロム化エポキシ樹脂が、成形性の点から特に好ま
しい。
モン化合物を配合できる。これは通常半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物に難燃助剤として添加されるもので、特
に限定されず、公知のものが使用できる。アンチモン化
合物の好ましい具体例としては、三酸化アンチモン、四
酸化アンチモン、五酸化アンチモンがあげられる。
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。例
えば、カーボンブラックおよび酸化鉄などの各種着色剤
や各種顔料、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、
変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどの各種
エラストマー、シリコーンオイル、ポリエチレンなどの
各種熱可塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系などの界面
活性剤、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸
のエステル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィンワッ
クスなどの各種離型剤および有機過酸化物などの架橋
剤、などが挙げられる。
を溶融混練によって製造することが好ましい。たとえば
各種原料をミキサーなどの公知の方法で混合した後、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用
いて溶融混練することにより製造される。溶融混練時の
樹脂温度としては、通常70〜150℃の範囲が使用さ
れる。
で溶融し、冷却さらに粉砕した粉末の形状、粉末を打錠
して得られるタブレットの形状、加熱混練で溶融し型内
で冷却固化したタブレットの形状、加熱混練で溶融し押
し出ししてさらに切断したペレットの形状などの状態で
使用できる。
に供され半導体装置の製造が行われる。半導体を基板に
固定した部材に対して、本発明のエポキシ樹脂組成物
を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜20
0℃の温度で、トランスファ成形、インジェクション成
形、注型法などの方法で成形して、エポキシ樹脂組成物
の硬化物によって封止された半導体装置が製造される。
また必要に応じて追加熱処理(例えば、150〜200
℃、2〜16時間)を行うことができる。
具体的に説明する。
おける有機被膜を被覆したハイドロタルサイトは、協和
化学”DHT−4H”のハイドロタルサイト80重量%
に対して、被覆用樹脂(実施例ではポリエチレン、ポリ
プロピレン)20重量%を250℃で溶融混合した後粉
砕を行った。
量比)で、ミキサーによりドライブレンドした。これら
の混合物を、ロール表面温度90℃のミキシングロール
を用いて5分間加熱混練後、冷却、粉砕して半導体封止
用の12種のエポキシ樹脂組成物(a〜l)を作製し
た。
下のような評価方法を用いている。
られた樹脂組成物について144pinTQFP(外
形:20mm×20mm×1.0mm、フレーム材料:
42アロイ)用金型を用いて、低圧トランスファー成形
機で金型温度175℃、キュアータイム1分間の条件で
パッケージを成形した。なお評価用のチップとしては表
面にポリイミド膜を被覆した模擬素子を搭載した、チッ
プサイズ8mm×8mm×0.3mmのものを用いた。
FPのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポ
ストキュアーした後、マイクロメーターにてパッケージ
中央部の厚みI(μm)を計測した。これを85℃/6
0%RHで24時間加湿後、最高温度260℃のIRリ
フロー炉で10秒間加熱処理した直後、リフロー出5秒
後再びパッケージの中央部の厚みII(μm)を計測し
た。さらに10個それぞれのパッケージについて(厚み
II−厚みI)を算出し、この10個の平均値を「膨れ」
(μm)とした。なお、膨れは小さい方が好ましく、8
0μm以下であることが特に好ましい。
LCC(外形:16mm×16mm×2.4mm、フレ
ーム材料:42アロイ)用金型を用いて、低圧トランス
ファー成形機で金型温度175℃、キュアータイム1分
間の条件でパッケージを成形した。このとき回路断線評
価用としてアルミニウム配線(配線幅8μm、配線間隔
8μm)が1チップにつき4回路分を施されたチップを
用いた。このパッケージを8個成形し、143℃/10
0%RHで加湿後、半導体回路配線の電極間の抵抗が初
期値の2倍になった時点で断線と判断し、断線箇所の割
合が63.5%に達したときの時間をもって故障時間と
した。実用上は1000時間以上が望ましい。
(外形:28mm×28mm×3.4mm、フレーム材
料:42アロイ)用金型を用いて、低圧トランスファー
成形機で金型温度175℃、キュアータイム1分間の条
件でパッケージを成形した。評価用のチップとしては表
面にポリイミド膜を被覆した模擬素子を搭載し、チップ
サイズ10.4mm×10.4mm×0.5mmのもの
を用いた。このパッケージにおいて143℃/100%
RHの加湿を行った際、65時間おきに超音波探傷機に
より内部の剥離の様子を観察した。このときの半導体チ
ップ表面のポリイミド膜と封止樹脂組成物との剥離が発
生した時間を、ポリイミド剥離発生時間とした。
の比較例を表5に示す。
ト類とビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有するエポ
キシ樹脂組成物ではPCT故障時間、膨れ率ともに大き
く改善していることがわかる。さらにハイドロタルサイ
トの表面を有機膜で被覆することにより、PCT故障時
間、膨れ率は良好なまま、ポリイミド剥離発生時間をさ
らに長くすることができる。
ルノボラック型エポキシ樹脂のみ、かつハイドロタルサ
イト類を添加しない場合はPCT故障時間、膨れ率、お
よびポリイミド剥離発生時間はともに実用上十分でな
く、ハイドロタルサイトを配合した場合でも膨れ率、ポ
リイミド剥離発生時間ともに変化せず、PCT故障時間
は改善するものの実用上の要求を満たさない。また、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂を含有していてもハイド
ロタルサイト類を配合しないものは膨れ率は改善してい
るものの、PCT故障時間、ポリイミド剥離が短く、こ
れもPCTを含めた高温信頼性とポリイミド剥離信頼性
は両立できていない。
シとハイドロタルサイト類をともに含有させるという処
方が大変有効であり、エポキシ樹脂組成物の封止材の信
頼性を大幅に向上することができる。さらにハイドロタ
ルサイト類の表面を有機被膜で被覆することにより、ポ
リイミド剥離信頼性をさらに大幅に向上できることがわ
かる。
物は優れた高温信頼性と半田信頼性とポリイミド密着性
をともに有し、これを用いて半導体素子を封止すること
により信頼性に優れた半導体装置を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
剤(C)およびハイドロタルサイト類(D)を含有する
エポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)が下
記一般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノール
F型エポキシ樹脂を含有し、かつハイドロタルサイト類
(D)が下記一般式(II)で表されるハイドロタルサイ
ト類を含有することを特徴とする半導体封止用エポキシ
樹脂組成物。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】一般式(II)で表されるハイドロタルサイ
ト類がその表面を有機被膜で被覆されていることを特徴
とする請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載の半導
体封止用エポキシ樹脂組成物によって封止されて得られ
る半導体装置。
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