JP2003105068A - エポキシ系樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ系樹脂組成物及び半導体装置

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JP2003105068A
JP2003105068A JP2001303214A JP2001303214A JP2003105068A JP 2003105068 A JP2003105068 A JP 2003105068A JP 2001303214 A JP2001303214 A JP 2001303214A JP 2001303214 A JP2001303214 A JP 2001303214A JP 2003105068 A JP2003105068 A JP 2003105068A
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epoxy resin
resin composition
semiconductor device
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Yoshiyuki Tsuji
喜亨 辻
Akihiro Tabata
昭弘 田畑
Takashi Otsu
貴史 大津
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リフロー時の耐剥離性、膨れ特性などの信頼
性、および成形時の充填性がすぐれたエポキシ樹脂組成
物を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、硬化促進剤(D)を含有するエポキシ樹脂組
成物であって、前記エポキシ樹脂(A)が下記一般式
(I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(a)を含有し、かつ前記硬化促進剤(D)が
下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特
徴とするエポキシ系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐リフロー信頼性
及び成形性に優れ、特に半導体封止用として好適なエポ
キシ系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は耐熱性、耐湿性、電気特
性および接着性などに優れており、さらに配合処方によ
り種々の特性が付加できるため、塗料、接着剤、電気絶
縁材料など工業材料として利用されている。
【0003】例えば、半導体装置などの電子回路部品の
封止方法として、従来より金属やセラミックスによるハ
ーメッチックシールと共にフェノール樹脂、シリコーン
樹脂、エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されてお
り、一般にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹
脂と呼んでいる。その中でも、経済性、生産性、物性の
バランスの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛
んに行われている。そして、エポキシ樹脂による封止方
法は、エポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組
成物を用い、半導体素子を金型にセットしてトランスフ
ァー成形法などにより封止する方法が一般的に行われて
いる。
【0004】最近はプリント基板への半導体装置パッケ
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
方式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、耐リフロー信頼性、高温信頼性、耐湿信頼性など
の信頼性が今後ますます重要となってくる。特に最近で
はTSOP、TQFP等1mm以下のパッケージにおけ
る耐リフロー信頼性の向上が求められている。
【0005】表面実装においては、通常半田リフローに
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを乗せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるため封止樹脂の吸湿性が高いと封止樹脂と半導
体チップの間、あるいは封止樹脂とリードフレームの間
の剥がれが生じたり、吸湿した水分が半田リフロー時に
爆発的に膨張してクラックが生じるという現象が起こ
る。また薄型パッケージの場合、銀ペースト層が吸湿し
てリフロー時にシリコンチップまたはリードフレームと
の界面から剥離し、パッケージ底部が押し下げられてパ
ッケージ底部が膨らむ現象(膨れ特性)が起こり問題に
なっている。更に、近年では環境保護の点から鉛を含ん
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいるが、鉛フリー
半田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がること
になりこれまで以上の耐リフロー信頼性が求められてい
る。
【0006】一般的に耐リフロー信頼性を向上させるに
は封止樹脂組成物中の充填材の割合を上げることが有効
であることが知られていた。封止樹脂組成物中の樹脂成
分を減らすことにより吸湿性が低下するからである。し
かしながら、単純に封止樹脂組成物中の充填材の割合を
大きくするだけだと流動性が悪化し、パッケージ未充填
やステージシフトなどの問題が起こる。
【0007】そのため、耐リフロー信頼性を向上するた
め、エポキシ樹脂としてテトラメチルビスフェノールF
型エポキシ樹脂を、硬化剤としてフェノールアラルキル
樹脂を配合するエポキシ樹脂組成物が提案されている
(特開平8−134183号公報)が、効果はそれなり
に奏するものの未だ十分ではない。
【0008】また硬化促進剤としてテトラフェニルホス
ホニウム・テトラフェニルボレートを配合するエポキシ
樹脂組成物が提案されている(特開昭56−45491
号公報)が、効果はそれなりに奏するものの未だ十分で
はない。
【0009】さらに、さらなる耐リフロー信頼性、特に
1mm以下の厚みのPKGにおいてさらに膨れ特性の優
れる樹脂組成物が求められている。
【0010】一方、最近成形時におけるパッケージ表面
や内部に発生するボイド(成形性)についても要求が一
層厳しくなってきており、この点についても改良を要求
されようになってきている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
のような事情に鑑みてなされたものであり、より高温の
リフロー温度において、耐リフロー信頼性、成形時の充
填性に優れるエポキシ系樹脂組成物、及び該エポキシ系
樹脂組成物で封止してなる半導体装置の提供を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
【0013】本発明は、主として次の構成を有する。す
なわち、「エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填材
(C)、硬化促進剤(D)を含有するエポキシ系樹脂組
成物であって、前記エポキシ樹脂(A)が下記一般式
(I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(a)を含有し、かつ前記硬化促進剤(D)が
下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特
徴とするエポキシ系樹脂組成物。
【0014】
【化5】
【0015】
【化6】 」である。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明のエポキシ系樹脂組成物は必須成分
として、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)充填材
(C)および硬化促進剤(D)を含有する。
【0018】本発明のエポキシ系樹脂組成物においては
、エポキシ樹脂(A)が下記一般式(I)で表される
テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂(a)を
必須成分として含有することを特徴とする。
【0019】
【化7】 エポキシ樹脂に一般式(I)で表されるテトラメチルビ
スフェノールF型エポキシ樹脂(a)を含有させること
によりリフロー時の膨れ特性が向上する。また、本エポ
キシ樹脂は、粘度を下げ成形性を向上する効果も得られ
る。一般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂(a)の含有量はエポキシ樹脂
(A)全量に対して10重量%以上が好ましい。また、
より流動性を向上させるため20重量%以上がより好ま
しい。好ましい理由としては、10%以上であると流動
性が低下する事が無いためである。
【0020】用途によっては一般式(I)で表されるエ
ポキシ樹脂(a)以外のエポキシ樹脂を併用しても良
い。その他のエポキシ樹脂としては1分子中に2個以上
のエポキシ基を有する化合物であれば特に限定されず、
モノマー、オリゴマー、ポリマー全般である。例えばア
ルキル置換基を持たないビスフェノールF型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ビフェニル、 4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´
−テトラメチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエ
チルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェ
ニルなどのビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラ
ルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキ
シ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、トリフェノール型エポキシ樹脂、ジシ
クロペンタジエン骨格含有エポキシ樹脂、トリフェニル
メタン型エポキシ樹脂、およびハロゲン化エポキシ樹脂
などが挙げられる。その他のエポキシ樹脂として2種以
上用いても良い。
【0021】2種以上のエポキシ樹脂を併用する場合、
一般式(I)で表されるエポキシ樹脂(a)の他のエポ
キシ樹脂として特に好ましいものとしては例えば4,4
´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,
5,5´−テトラメチルビフェニル、アルキル置換基を
持たないビスフェノールF型エポキシ樹脂等が挙げられ
る。
【0022】エポキシ樹脂(A)の配合量はエポキシ樹
脂組成物全体に対して通常0.5〜12重量%、特に1
〜4重量%が好ましい。
【0023】本発明における硬化剤(B)は、エポキシ
樹脂と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、それらの具体例としては、例えばフェノールノボラ
ック、クレゾールノボラック、ナフトールノボラックな
どのノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ビフ
ェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂、ジシクロペ
ンタジエン骨格含有フェノール樹脂、ナフトールアラル
キル樹脂、ビスフェノールAなどのビスフェノール化合
物、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット
酸などの酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンな
どの芳香族アミンなどがあげられこれらを単独で用いて
も、2種以上の硬化剤を併用しても良い。硬化剤(B)
の溶融粘度はICI(150℃)粘度で0.4Pa・s
以下、さらには0.2Pa・s以下のものが特に好まし
く使用される。
【0024】硬化剤(B)としてはリフロー信頼性の点
から下記一般式(III)で表されるフェノールアラルキ
ル樹脂が好ましく使用され、その中でも下記一般式(I
V)で表されるp-キシレン型フェノールアラルキル樹脂
が特に好ましく用いられる。
【0025】
【化8】
【0026】
【化9】
【0027】2種以上の硬化剤を併用する場合、膨れ特
性改良の観点から、一般式(III)で表される硬化剤さ
らには一般式(IV)で表されるp-キシレン型フェノール
アラルキル樹脂の含有量は硬化剤(B)全量に対して1
0重量%以上が好ましく、20重量%以上であることが
さらに好ましい。
【0028】硬化剤(B)の配合量はエポキシ樹脂組成
物全体に対して通常0.5〜12重量%、特に1〜4重
量%が好ましい。さらにはエポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合比機械的性質、及び耐湿性の点からエポキ
シ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が0.
5〜1.5、特に0.8〜1.2の範囲にあることが好
ましい。
【0029】本発明においては、硬化促進剤(D)が下
記一般式(II)で表される化合物を必須成分として含有
することを特徴とする。
【0030】
【化10】
【0031】硬化促進剤に一般式(II)で表されるテト
ラフェニルフォスフォニウム・テトラフェニルボレート
を含有させることにより半導体装置に発生するボイドを
低減させる効果が得られる。
【0032】この硬化促進剤(D)の添加量はエポキシ
樹脂(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の
範囲が望ましい。
【0033】また、用途によっては一般式(II)で表さ
れる硬化促進剤以外の硬化促進剤を併用しても良い。併
用される硬化促進剤は、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の硬化反応を促進するものであれば特に限定され
ず、たとえば2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチ
ルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メ
チルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾールなど
のイミダゾール化合物、トリエチルアミン、ベンジルジ
メチルアミン、α−メチルベンジルメチルアミン、2−
(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−ト
リス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7などの3級
アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコ
ニウムテトラプロポキシド、テトラキス(アセチルアセ
トナト)ジルコニウム、トリ(アセチルアセトナト)ア
ルミニウムなどの有機金属化合物およびトリフェニルホ
スフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィ
ン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチルフェニ
ル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィンな
どの有機ホスフィン化合物があげられる。なかでも信頼
性および成形性の点から有機ホスフィン化合物が好まし
く、トリフェニルホスフィンが特に好ましく併用され
る。
【0034】2種以上の硬化促進剤を併用する場合、一
般式(II)で表される硬化促進剤の含有量は硬化促進剤
(D)全量に対して50重量%以上が好ましく、70重
量%以上であることがさらに好ましい。
【0035】本発明における充填材(C)としては、無
機充填材が好ましく、具体的には非晶性シリカ、結晶性
シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミ
ナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、
酸化チタンや酸化アンチモンなどの金属酸化物、アスベ
スト、ガラス繊維およびガラス球などが挙げられるが、
中でも非晶性シリカは線膨脹係数を低下させる効果が大
きく、低応力化に有効ななため好ましく用いられる。形
状としては、破砕状のものや球状のものが用いられ、流
動性の点から球状のものが好ましく使用される。
【0036】ここでいう非晶性シリカは、一般的には真
比重が2.3以下のものを意味する。この非晶性シリカ
の製造においては石英を溶融して製造される(溶融シリ
カ)のが一般的であるが必ずしも溶融状態を経る必要は
なく、公知の任意の製造方法を用いることができ、例え
ば結晶性シリカを溶融する方法および金属ケイ素の酸化
による方法、アルコキシシランの加水分解など、各種原
料からの合成方法が使用できる。
【0037】非晶性シリカのなかでも石英を溶融して製
造される球状溶融シリカが特に好ましく使用され、球状
溶融シリカを全充填材中に90重量%以上含有すること
が特に好ましい。
【0038】充填材の粒径および粒度分布については、
特に限定はないが、流動性、成形時のバリ低減の点か
ら、平均粒径(メディアン径を意味する。以下同じ。)
が5〜30μmの範囲にあることが特に好ましい。ま
た、平均粒径または粒度分布の異なる充填材を2種以上
組み合わせることもできる。
【0039】本発明において、充填材(C)の割合は特
に限定されないが、全樹脂組成物に対して80重量%〜
98重量%であることが好ましい。充填剤(C)の含有
量が80重量%以下であると封止樹脂の低吸湿化、高弾
性化が不十分であり、厳しい要求レベルにおいては十分
な耐リフロー信頼性が得られない。
【0040】また得られる半導体装置のソフトエラーの
問題を回避するために、エポキシ樹脂組成物中のウラ
ン、トリウムなどα線放出物質の濃度を、極めて少な
く、具体的にはそれぞれ10ppb以下とすることが好
ましい。
【0041】本発明では、シランカップリング剤、チタ
ンカップリング剤などのカップリング剤を配合すること
ができる。これらのカップリング剤で充填材を、他の構
成成分とブレンドする以前に処理しておくことがより好
ましい。カップリング剤としてはシランカップリング剤
が好ましく使用され、シランカップリング剤としては、
アルコキシ基、ハロゲン原子、アミノ基などの加水分解
性基および有機基がケイ素原子に直結したもの、および
その部分加水分解縮合物が一般的に用いられる。シラン
カップリング剤中の有機基としては、窒素原子、酸素原
子、ハロゲン原子、硫黄原子などによって置換された炭
化水素基のものが使用される。シランカップリング剤の
具体的な例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシシラン、γ−(2,3−エポキシシクロヘキシ
ル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェニル
アミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェ
ニルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ
−(N−メチルアミノプロピル)メチルジメトキシシラ
ン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メルカトプロピルトリメトキシシラン、
γ−メルカトプロピルメチルジメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリエチルシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。
【0042】カップリング剤の配合割合としてはエポキ
シ樹脂組成物全量に対して0.1〜2重量%添加するこ
とが流動性及び充填性の点で好ましい。
【0043】本発明のエポキシ樹脂組成物では、前述の
ように充填材の割合が高いため、難燃性が高くなり、従
来使用されていた難燃剤を使用しなくても難燃性を維持
することができる。しかし、必須成分ではないが難燃性
をさらに向上させる目的でブロム化合物を配合できる。
ブロム化合物は、通常、エポキシ樹脂組成物に難燃剤と
して添加されるものであれば、特に限定されない。 ブ
ロム化合物の好ましい具体例としては、ブロム化ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂、ブロ
ム化ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹
脂、ブロム化ポリフェニレンオキサイド樹脂、テトラブ
ロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルエーテル
などがあげられ、なかでも、ブロム化ビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂が、成形性の点か
ら特に好ましい。
【0044】同様に、本発明のエポキシ樹脂組成物で
は、必須成分ではないがアンチモン化合物を配合でき
る。これは通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃
助剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものが使用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例
としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸
化アンチモンがあげられる。
【0045】これら難燃剤、難燃助剤を添加する場合、
エポキシ樹脂組成物から発生する不要物の廃棄の容易
さ、および半導体装置の信頼性の観点からハロゲン原子
およびアンチモン原子それぞれが、エポキシ樹脂組成物
に対して0.2重量%以下が好ましい。
【0046】本発明のエポキシ樹脂組成物は、さらに次
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。カ
ーボンブラックおよび酸化鉄などの各種着色剤や各種顔
料、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニト
リルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどの各種エラスト
マー、シリコーンオイル、ポリエチレンなどの各種熱可
塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系などの界面活性剤、
長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステ
ル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィンワックスなど
の各種離型剤およびハイドロタルサイト類などのイオン
捕捉剤、有機過酸化物などの架橋剤。
【0047】本発明のエポキシ樹脂組成物は上記各成分
を溶融混練によって製造することが好ましい。たとえば
各種原料をミキサーなどの公知の方法で混合した後、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用
いて溶融混練することにより製造される。溶融混練時の
樹脂温度としては、通常70〜150℃の範囲が使用さ
れる。
【0048】本発明のエポキシ樹脂組成物は、加熱混練
で溶融し、冷却さらに粉砕した粉末の形状、粉末を打錠
して得られるタブレットの形状、加熱混練で溶融し型内
で冷却固化したタブレットの形状、加熱混練で溶融し押
し出ししてさらに切断したペレットの形状などの状態で
使用できる。
【0049】そしてこれらの形状から半導体素子の封止
に供され半導体装置の製造が行われる。半導体を基板に
固定した部材に対して、本発明のエポキシ樹脂組成物
を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜20
0℃の温度で、トランスファ成形、インジェクション成
形、注型法などの方法で成形して、エポキシ樹脂組成物
の硬化物によって封止された半導体装置が製造される。
また必要に応じて追加熱処理(例えば、150〜200
℃、2〜16時間)を行うことができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はここに掲げた実施例によって限定される
ものではない。なお、実施例中の%は重量%を示す。
【0051】[実施例1〜12、比較例1〜4]表1に示
した成分を表2〜3に示す組成比(重量比)で、ミキサ
ーによりドライブレンドした後、ロール表面温度90℃
のミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、冷却、
粉砕して半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を得た。
【0052】
【表1】
【0053】
【化11】
【0054】
【化12】
【0055】<耐膨れ特性(耐リフロー信頼性)評価>
得られた樹脂組成物について144pinTQFP(外
形:20mm×20mm×1.0mm、フレーム材料:
42アロイ)用金型を用いて、低圧トランスファー成形
機で金型温度175℃、キュアータイム1分間の条件で
パッケージを成形した。なお評価用のチップとしては表
面に窒化珪素膜を被覆した模擬素子を搭載した、チップ
サイズ8mm×8mm×0.3mmのものを用いた。
【0056】上記成形により得られた144pinTQ
FPのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポ
ストキュアーした後、マイクロメーターにてパッケージ
中央部の厚みI(μm)を計測した。なお、パッケージ
1個につき3回測定しその平均値を算出した。これを8
5℃/60%RHで24時間加湿後、最高温度260℃
のIRリフロー炉で加熱処理した。なお、リフロー炉の
温度プロファイルは、150℃〜200℃の領域を60
秒〜100秒、200℃から260℃の昇温速度を1.
5〜2.5℃/秒、最高温度である255℃〜265℃
の領域で10〜20秒維持し、260℃から200℃の
降温速度を1.5〜2.5℃/秒とした。パッケージが
リフローを出た5秒後再びパッケージの中央部の厚みII
(μm)を計測した。厚みIIも厚みI同様、パッケージ
1個につき3回測定しその平均値を算出した。さらに1
0個それぞれのパッケージについて(厚みII(3回平
均)−厚みI(3回平均))を算出し、この10個の平
均値を「膨れ」(μm)とした。なお、膨れは小さい方
が好ましく、80μm以下であることが特に好ましい。
【0057】<ボイド(成形性)評価>上記成形により
得られた144pinTQFPパッケージ10個を成形
後に目視および断面切断後、20倍の顕微鏡を用いて観
察し、ボイドの有無を調べた。ボイドが発生した不良パ
ッケージを除く、良好に得られたパッケージ数を求め
た。
【0058】<パッケージ充填性(成形性)評価>上記
成形により得られた144pinTQFPパッケージ1
0個を成形後に目視および断面切断後、20倍の顕微鏡
を用いて観察し、未充填の有無を調べた。未充填が発生
した不良パッケージを除く、良好に得られたパッケージ
数を求めた。
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】表2〜3に評価結果を示す。表に見られる
ように、一般式(II)で表されるテトラフェニルフォス
フィン・テトラフェニルボレートを用いていない場合、
成形性が不十分である(比較例1)。また、一般式
(I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポ
キシ樹脂を用いていない場合も成形性や膨れが不十分で
ある(比較例2〜4)。それに対し、本発明のエポキシ
樹脂組成物はリフロー時の膨れ特性、成形性(パッケー
ジ充填性、ボイド)のいずれも優れている。
【0062】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればリ
フロー時の耐剥離性、膨れ特性などの耐リフロー信頼
性、成形時の充填性および硬化性が優れた半導体封止用
エポキシ樹脂組成物及び該エポキシ系樹脂組成物によっ
て封止してなる半導体装置を得ることができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J036 AD08 DA04 FB08 GA04 GA06 JA07 4M109 AA01 BA01 CA21 EA03 EB03 EB04 EB12 EC05 EC20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
    材(C)、硬化促進剤(D)を含有するエポキシ系樹脂
    組成物であって、前記エポキシ樹脂(A)が下記一般式
    (I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポ
    キシ樹脂(a)を含有し、かつ前記硬化促進剤(D)が
    下記一般式(II)で表される化合物を含有することを特
    徴とするエポキシ系樹脂組成物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】硬化剤(B)が下記一般式(III)で表さ
    れる化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載
    のエポキシ系樹脂組成物。 【化3】
  3. 【請求項3】化学式(III)で表される化合物が下記一
    般式(IV)で表される化合物を含有することを特徴とす
    る請求項2に記載のエポキシ樹脂組成物。 【化4】
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ
    系樹脂組成物の硬化物によって封止されたことを特徴と
    する半導体装置。
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