JP2003105066A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物及び半導体装置Info
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- JP2003105066A JP2003105066A JP2001303587A JP2001303587A JP2003105066A JP 2003105066 A JP2003105066 A JP 2003105066A JP 2001303587 A JP2001303587 A JP 2001303587A JP 2001303587 A JP2001303587 A JP 2001303587A JP 2003105066 A JP2003105066 A JP 2003105066A
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Abstract
ロー信頼性、および成形時の充填性がすぐれたエポキシ
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、シランカップリング剤(D)を含有するエポ
キシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)が一般式
(I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポ
キシ樹脂(a)を含有し、かつ硬化剤(B)が一般式
(II)で表される化合物(b1)及び一般式(III)で
表される化合物(b2)を必須成分として含有すること
を特徴とするエポキシ樹脂組成物。
Description
及び成形性に優れ、特に半導体封止用として好適なエポ
キシ樹脂組成物に関するものである。
法として、従来より金属やセラミックスによるハーメッ
チックシールと共にフェノール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されており、一
般にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹脂と呼
んでいる。その中でも、経済性、生産性、物性のバラン
スの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛んに行
われている。そして、エポキシ樹脂による封止方法は、
エポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組成物を
用い、半導体素子を金型にセットしてトランスファー成
型法などにより封止する方法が一般的に行われている。
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
方式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、耐リフロー信頼性、高温信頼性、耐湿信頼性など
の信頼性が今後ますます重要となってくる。特に最近で
はTSOP、TQFP等厚さ1mm以下のパッケージに
おける耐リフロー信頼性の向上が求められている。
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを載せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるため、封止樹脂の吸湿性が高いと封止樹脂と半
導体チップの間、あるいは封止樹脂とリードフレームの
間の剥がれが生じたり、吸湿した水分が半田リフロー時
に爆発的に膨張してクラックが生じるという現象が起こ
る。また薄型パッケージの場合、銀ペースト層が吸湿し
てリフロー時にシリコンチップまたはリードフレームと
の界面から剥離し、パッケージ底部が押し下げられてパ
ッケージ底部が膨らむ現象(膨れ特性)が起こり問題に
なっている。更に、近年では環境保護の点から鉛を含ん
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいるが、鉛フリー
半田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がること
になりこれまで以上の耐リフロー信頼性が求められてい
る。
は封止樹脂組成物中の充填材の割合を上げることが有効
であることが知られていた。封止樹脂組成物中の樹脂成
分を減らすことにより吸湿性が低下するからである。し
かしながら、単純に封止樹脂組成物中の充填材の割合を
大きくするだけでは流動性が悪化し、パッケージ未充填
やステージシフトなどの問題が起こる。
め、エポキシ樹脂としてテトラメチルビスフェノールF
型エポキシ樹脂を、硬化剤としてフェノールアラルキル
樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物が提案されている
(特開平8−134183号公報)が、効果はそれなり
に奏するものの未だ十分ではない。また、硬化剤として
ビフェニル骨格をもつフェノール硬化剤を使用すること
が提案されている(特開平9−3167号公報)が、こ
ちらも上記膨れ特性は未だ十分ではない。
1mm以下の厚みのパッケージにおける膨れ特性及び耐
剥離性(特にチップ表面との密着性)のともに優れる樹
脂組成物が求められている。
のような事情に鑑みてなされたものであり、より高温の
リフロー温度において耐リフロー信頼性(膨れ特性、耐
剥離性とも)に優れるエポキシ樹脂組成物、及び該エポ
キシ樹脂組成物で封止してなる半導体装置の提供を目的
とする。
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。
なわち、「エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填材
(C)、シランカップリング剤(D)を含有するエポキ
シ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)が下記一般
式(I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エ
ポキシ樹脂(a)を含有し、かつ硬化剤(B)が下記一
般式(II)で表される化合物(b1)及び下記一般式
(III)で表される化合物(b2)を必須成分として含
有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
(A)、硬化剤(B)、充填材(C)およびシランカッ
プリング剤(D)を含有する。
が下記一般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂(a)を必須成分として含有する
ことを特徴とする。
トラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂(a)を含
有させることによりリフロー時の膨れ特性が向上する。
また、本エポキシ樹脂は連続成形時のパッケージ表面外
観に優れる。さらには、粘度を下げ成形性を向上する効
果も得られる。
フェノールF型エポキシ樹脂エポキシ樹脂(a)の含有
量は添加効果をより高く発揮するためエポキシ樹脂
(A)全量に対して10重量%以上が好ましく、エポキ
シ樹脂(A)全量に対して50重量%以上であることが
さらに好ましい。
ポキシ樹脂(a)以外のエポキシ樹脂を併用しても良
い。その他のエポキシ樹脂としては1分子中に2個以上
のエポキシ基を有する化合物であれば特に限定されず、
モノマー、オリゴマー、ポリマー全般である。例えばア
ルキル置換基を持たないビスフェノールF型エポキシ樹
脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)ビフェニル、 4,4´−ビス
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´
−テトラメチルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−
エポキシプロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラエ
チルビフェニル、4,4´−ビス(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−3,3´,5,5´−テトラブチルビフェ
ニルなどのビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールアラ
ルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、トリフェノール型エポ
キシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有エポキシ樹
脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、およびハロゲ
ン化エポキシ樹脂などが挙げられる。その他のエポキシ
樹脂として2種以上用いても良い。
一般式(I)で表されるエポキシ樹脂(a)の他のエポ
キシ樹脂として特に好ましいものとしては例えば4,4
´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,
5,5´−テトラメチルビフェニル、アルキル置換基を
持たないビスフェノールF型エポキシ樹脂、一般式
(V)で表されるビスフェノールA型エポキシ樹脂等が
挙げられる。
膨れ特性改良の観点から一般式(I)で表されるエポキ
シ樹脂(a)の含有量はエポキシ樹脂(A)全量に対し
て5重量%以上が好ましく、20重量%以上であること
がさらに好ましい。エポキシ樹脂(A)の配合量はエポ
キシ樹脂組成物全体に対して通常0.5〜12重量%、
特に1〜8重量%が好ましい。
般式(II)で表される硬化剤(b1)及び下記一般式
(III)で表される硬化剤(b2)を必須成分として含
有することを特徴とする。
ロー時の耐剥離性、特にチップ表面との密着性を改良す
る効果があるが、単独使用では膨れ特性の改良効果は不
十分であり、流動性が低下して成形性が低下する。一
方、硬化剤(b2)を使用することにより流動性及び膨
れ特性を改良する効果があるが、単独使用ではチップ表
面との密着性の改良効果は不十分である。すなわち、硬
化剤(b1)、硬化剤(b2)をそれぞれ単独使用して
も総合的に優れる樹脂組成物は得られない。また、硬化
剤(b1)と硬化剤(b2)は必須成分であり、他の組
み合わせでは膨れ特性、密着性、成形性すべてにおいて
優れる樹脂組成物を得ることはできない。例えば硬化剤
として硬化剤(b1)とフェノールノボラック樹脂を併
用しても満足すべき膨れ特性は得られず、硬化剤(b
2)とフェノールノボラック樹脂を併用しても満足すべ
き耐剥離性は得られない。本発明においては、硬化剤
(b1)と硬化剤(b2)を併用することにより、はじ
めて膨れ特性、密着性、成形性すべてにおいて優れる樹
脂組成物を得ることができる。
量に対して5〜90重量%が好ましい。5重量%以上で
あればチップ表面の密着性で低下することもなく90重
量%以下であれば膨れ特性が低下することもない。 硬
化剤(b1)の含有量は硬化剤(B)全量に対して10
〜90重量%がさらに好ましい。
(B)全量に対して5〜90重量%が好ましい。5%以
上であれば膨れ特性が低下することがなく、90%以下
であればチップ表面の密着性が低下することもない。硬
化剤(b2)の含有量は硬化剤(B)全量に対して10
〜90重量%がさらに好ましい。
配合比率は、重量比で(b1)/(b2)=10/90
〜90/10が好ましく、さらに好ましくは30/70
〜70/30が良い。
(b2)以外の硬化剤を併用しても良い。
と反応して硬化させるものであれば特に限定されず、そ
れらの具体例としては、例えばフェノールノボラック、
クレゾールノボラック、ナフトールノボラックなどのノ
ボラック樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノー
ル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビスフェノールA
などのビスフェノール化合物、無水マレイン酸、無水フ
タル酸、無水ピロメリット酸などの酸無水物およびメタ
フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジア
ミノジフェニルスルホンなどの芳香族アミンなどがあげ
られる。
℃)粘度で1Pa・s以下、さらには0.3Pa・s以
下のものが特に好ましく使用される。
物全体に対して通常0.5〜12重量%、特に1〜8重
量%が好ましい。さらにはエポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)の配合比は、機械的性質、及び耐湿性も点からエ
ポキシ樹脂(A)に対する硬化剤(B)の化学当量比が
0.5〜1.5、特に0.7〜1.3の範囲にあること
が好ましい。
と硬化剤(B)の硬化反応を促進するため硬化触媒を用
いても良い。硬化触媒は硬化反応を促進するものであれ
ば特に限定されず、たとえば2−メチルイミダゾール、
2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェ
ニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミ
ダゾールなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミ
ン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチ
ルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノー
ル、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン
−7などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメト
キシド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス
(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチル
アセトナト)アルミニウムなどの有機金属化合物および
トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスフォニウ
ム・テトラフェニルボレート塩、トリメチルホスフィ
ン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、ト
リ(p−メチルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフ
ェニル)ホスフィンなどの有機ホスフィン化合物があげ
られる。なかでも信頼性および成形性の点から有機ホス
フィン化合物が好ましく、トリフェニルホスフィンが特
に好ましく用いられる。
以上を併用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲
が望ましい。
機充填材が好ましく、具体的には非晶性シリカ、結晶性
シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミ
ナ、マグネシア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、
酸化チタンや酸化アンチモンなどの金属酸化物、アスベ
スト、ガラス繊維およびガラス球などが挙げられるが、
中でも非晶性シリカは線膨脹係数を低下させる効果が大
きく、低応力化に有効ななため好ましく用いられる。形
状としては、破砕状のものや球状のものが用いられ、流
動性の点から球状のものが特に好ましく使用される。
比重が2.3以下のものを意味する。この非晶性シリカ
は公知の任意の方法で製造方法でき、例えば結晶性シリ
カを溶融する方法および金属ケイ素の酸化による方法、
アルコキシシランの加水分解など、各種原料からの合成
方法が使用できる。
造される球状溶融シリカが特に好ましく使用され、球状
溶融シリカを全充填材(C)中に90重量%以上含有す
ることが特に好ましい。
ては、特に限定はないが、流動性、成形時のバリ低減の
点から、平均粒径(メディアン径を意味する。以下同
じ。)が5〜30μmの範囲にあることが好ましい。ま
た、平均粒径または粒度分布の異なる充填材を2種以上
組み合わせることもできる。
成物に対する割合は80〜98重量%が好ましく、89
重量%〜98重量%が特に好ましい。樹脂組成物全体に
おける充填材の割合を高めると難燃性が高くなり、従来
使用されていた難燃剤を使用しなくても難燃性を維持す
ることができる。このことにより、従来から難燃剤とし
て使用してきたハロゲン成分を封止材成分に添加する必
要がなくなり、環境保護の点で好ましい。
(D)は一般に用いられるシランカップリング剤が使用
でき、その具体例としてはγ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
メトキシシシラン、γ−(2,3−エポキシシクロヘキ
シル)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フェニ
ルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−フ
ェニルアミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、γ
−(N−メチルアミノプロピル)メチルジメトキシシラ
ン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−(N−エチルアミノ)プロピルメチルトリメ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−メルカトプロピルメチルジメトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリエチルシラン、γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルトリメト
キシシランなどが挙げられるが、シランカップリング剤
(D)中に、一級、二級および三級のアミノシランから
なる群から選択される少なくとも一つを5重量%以上含
有することが特に好ましい。
アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、γ−アミノプロピルジエトキシシラン等が、二
級アミノシランとしては、例えば、N−フェニル−γ−
アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ
−アミノプロピルジメトキシシラン、N−フェニル−γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−
γ−アミノプロピルジエトキシシラン等が、三級アミノ
としては、例えば、γ−ジブチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−ジブチルアミノプロピルジメトキシ
シラン、γ−ジブチルアミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−ジブチルアミノプロピルジエトキシシラン等が
挙げられるが、これらに限定されるものでははい。又、
上記アミノシランカップリング剤は単独、もしくは混合
して用いても良い。
らかじめ表面処理しても構わないが、単に他の構成成分
とブレンドするだけでも効果を発現できる。
してはエポキシ樹脂組成物全量に対して0.1〜2重量
%添加することが流動性及び充填性の点で好ましい。
ように充填材の割合が高いため、難燃性が高くなり、従
来使用されていた難燃剤を使用しなくても難燃性を維持
することができる。しかし、必須成分ではないが難燃性
をさらに向上させる目的でブロム化合物を配合できる。
ブロム化合物は、通常、エポキシ樹脂組成物に難燃剤と
して添加されるものであれば、特に限定されない。ブロ
ム化合物の好ましい具体例としては、ブロム化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂、ブロム
化ポリカーボネート樹脂、ブロム化ポリスチレン樹脂、
ブロム化ポリフェニレンオキサイド樹脂、テトラブロモ
ビスフェノールA、デカブロモジフェニルエーテルなど
があげられ、なかでも、ブロム化ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ
樹脂などのブロム化エポキシ樹脂が、成形性の点から特
に好ましい。
は、必須成分ではないがアンチモン化合物を配合でき
る。これは通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃
助剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものが使用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例
としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸
化アンチモンがあげられる。
エポキシ樹脂組成物から発生する不要物の廃棄の容易
さ、および半導体装置の信頼性の観点からハロゲン原子
およびアンチモン原子それぞれが、エポキシ樹脂組成物
に対して0.2重量%以下が好ましい。
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。カ
ーボンブラックおよび酸化鉄などの各種着色剤や各種顔
料、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニト
リルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどの各種エラスト
マー、シリコーンオイル、ポリエチレンなどの各種熱可
塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系などの界面活性剤、
長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステ
ル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィンワックスなど
の各種離型剤およびハイドロタルサイト類などのイオン
捕捉剤、有機過酸化物などの架橋剤。
を溶融混練によって製造することが好ましい。たとえば
各種原料をミキサーなどの公知の方法で混合した後、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用
いて溶融混練することにより製造される。溶融混練時の
樹脂温度としては、通常70〜150℃の範囲が使用さ
れる。
で溶融し、冷却さらに粉砕した粉末の形状、粉末を打錠
して得られるタブレットの形状、加熱混練で溶融し型内
で冷却固化したタブレットの形状、加熱混練で溶融し押
し出ししてさらに切断したペレットの形状などの状態で
使用できる。
に供され半導体装置の製造が行われる。半導体を基板に
固定した部材に対して、本発明のエポキシ樹脂組成物
を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜20
0℃の温度で、トランスファ成形、インジェクション成
形、注型法などの方法で成形して、エポキシ樹脂組成物
の硬化物によって封止された半導体装置が製造される。
また必要に応じて追加熱処理(例えば、150〜200
℃、2〜16時間)を行うことができる。
るが、本発明はここに掲げた実施例によって限定される
ものではない。なお、実施例中の%は重量%を示す。
した成分を表2〜3に示す組成比(重量比)で、ミキサ
ーによりドライブレンドした後、ロール表面温度90℃
のミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、冷却、
粉砕して半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を得た。
られた樹脂組成物について144pinTQFP(外
形:20mm×20mm×1.0mm、フレーム材料:
42アロイ)用金型を用いて、低圧トランスファー成形
機で金型温度175℃、キュアータイム1分間の条件で
パッケージを成形した。なお評価用のチップとしては表
面に窒化珪素膜を被覆した模擬素子を搭載した、チップ
サイズ8mm×8mm×0.3mmのものを用いた。
FPのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポ
ストキュアーした後、マイクロメーターにてパッケージ
中央部の厚みI(μm)を計測した。これを40℃/8
0%RHで72時間加湿後、最高温度260℃のIRリ
フロー炉で加熱処理した。なお、リフロー炉の温度プロ
ファイルは、150℃〜200℃の領域を60秒〜10
0秒、200℃から260℃の昇温速度を1.5〜2.
5℃/秒、最高温度である255℃〜265℃の領域で
10〜20秒維持し、260℃から200℃の降温速度
を1.5〜2.5℃/秒とした。
びマイクロメーターにてパッケージの中央部の厚みII
(μm)を計測した。さらに10個それぞれのパッケー
ジについて(厚みII−厚みI)を算出し、この10個の
平均値を「膨れ」(μm)とした。なお、膨れは小さい
方が好ましく、90μm以下であることが特に好まし
い。
面密着性)評価>得られた樹脂組成物につい144pi
nTQFP(外形:20mm×20mm×1.0mm、
フレーム材料:42アロイ)用金型を用いて、低圧トラ
ンスファー成形機で金型温度175℃、キュアータイム
1分間の条件でパッケージを成形した。なお評価用のチ
ップとしては表面に窒化珪素膜を被覆した模擬素子を搭
載した、チップサイズ8mm×8mm×0.3mmのも
のを用いた。
FPのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポ
ストキュアーした後、40℃/80%RHで72時間加
湿した。これを温度260℃のIRリフロー炉で10秒
間加熱処理した後、サンプルを超音波探傷機を用いて、
チップ表面からの剥離を観察した。剥離が発生した不良
パッケージを除く、良好に得られたパッケージ数を求め
た。
成形により得られた144pinTQFPパッケージ1
0個を成形後に目視および断面切断後、20倍の顕微鏡
を用いて観察し、ステージ変位・未充填の有無を調べ
た。ステージ変位・未充填が発生した不良パッケージを
除く、良好に得られたパッケージ数を求めた。ステージ
変位についてはパッケージゲート部とベント部の傾きが
100μm以上のものを不良とした。
られるように硬化剤(b2)を使用しない(硬化剤(b
1)単独使用の)場合、膨れ特性、パッケージ充填性が
不十分である(比較例1)。硬化剤(b1)を使用しな
い(硬化剤(b2)単独使用の)場合、耐剥離性が不十
分である(比較例2)。また、エポキシ樹脂(a)を使
用しない場合、膨れ特性が不十分である(比較例3、
4)。それに対し、本発明のエポキシ樹脂組成物はリフ
ロー時の耐剥離性、膨れ特性、パッケージ充填性のいず
れも優れている。
フロー時の耐剥離性、膨れ特性などの耐リフロー信頼性
および成形時の充填性が優れた半導体封止用エポキシ樹
脂組成物及び該エポキシ樹脂組成物によって封止してな
る半導体装置を得ることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、シランカップリング剤(D)を含有するエポ
キシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)が下記一
般式(I)で表されるテトラメチルビスフェノールF型
エポキシ樹脂(a)を含有し、かつ硬化剤(B)が下記
一般式(II)で表される化合物(b1)及び下記一般式
(III)で表される化合物(b2)を必須成分として含
有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 - 【請求項2】エポキシ樹脂(A)が一般式(I)で表さ
れるエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に10重量%以上
含有することを特徴とする請求項1に記載の半導体封止
用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】充填材(C)が球状溶融シリカを90重量
%以上含有することを特徴とする請求項1または2のい
ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項4】シランカップリング剤(D)が、一級、二
級および三級のアミノシランからなる群から選択される
少なくとも一つを含有することを特徴とする請求項1〜
3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のエポキ
シ樹脂組成物の硬化物によって封止されたことを特徴と
する半導体装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005171075A (ja) * | 2003-12-11 | 2005-06-30 | Hitachi Chem Co Ltd | プリント配線板樹脂組成物、およびこれを用いた樹脂ワニス、プリプレグおよび積層板 |
JP2015205983A (ja) * | 2014-04-18 | 2015-11-19 | 味の素株式会社 | 樹脂組成物 |
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JP2001233937A (ja) * | 2000-02-22 | 2001-08-28 | Hitachi Chem Co Ltd | 封止用エポキシ樹脂成形材料及び電子部品装置 |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001303587A patent/JP2003105066A/ja active Pending
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