JP2003105056A - エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物及び半導体装置Info
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Abstract
どの信頼性、および連続成形性が優れたエポキシ樹脂組
成物を提供する。 【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、式(I)で示される化合物(D)およびアミ
ン系シランカップリング剤(E)を含有するエポキシ樹
脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)が特定の化学構
造式で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポキ
シ樹脂を含有することを特徴とする半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物である。
Description
生産時に金型汚れやゲート詰まり等の不良によるクリー
ニング頻度が少なく、かつ半田リフロー時の金属に対す
る密着性が高く、さらにパッケージ膨れが小さい半導体
封止用エポキシ樹脂組成物、および該封止用組成物で封
止してなる半導体装置に関する。
法として、従来より金属やセラミックスによるハーメッ
チックシールと共にフェノール樹脂、シリコーン樹脂、
エポキシ樹脂などによる樹脂封止が提案されており、一
般にこのような封止に使用される樹脂を封止材樹脂と呼
んでいる。その中でも、経済性、生産性、物性のバラン
スの点からエポキシ樹脂による樹脂封止が最も盛んに行
われている。そして、エポキシ樹脂による封止方法は、
エポキシ樹脂に硬化剤、充填材などを添加した組成物を
用い、半導体素子を金型にセットしてトランスファー成
型法などにより封止する方法が一般的に行われている。
ージの実装において高密度化、自動化が進められてお
り、従来のリードピンを基板の穴に挿入する“挿入実装
方式”に代わり、基板表面に半導体装置パッケージを半
田付けする“表面実装方式”が盛んになってきた。それ
に伴い、半導体装置パッケージも従来のDIP(デュア
ル・インライン・パッケージ)から、高密度実装・表面
実装に適した薄型のFPP(フラット・プラスチック・
パッケージ)に移行しつつある。その中でも最近では、
微細加工技術の進歩により、厚さ2mm以下のTSO
P、TQFP、LQFPが主流となりつつある。そのた
め湿度や温度など外部からの影響をいっそう受けやすく
なり、耐リフロー信頼性、高温信頼性、耐湿信頼性など
の信頼性が今後ますます重要となっている。特に最近で
はTSOP、TQFP等厚さ1mm以下のパッケージに
おける耐リフロー信頼性の向上が求められている。
よる実装が行われる。この方法では、基板の上に半導体
装置パッケージを載せ、これらを200℃以上の高温に
さらし、基板にあらかじめつけられた半田を溶融させて
半導体装置パッケージを基板表面に接着させる。このよ
うな実装方法では半導体装置パッケージ全体が高温にさ
らされるため、封止樹脂の吸湿性が高いと封止樹脂と半
導体チップの間、あるいは封止樹脂とリードフレームの
間の剥がれが生じたり、吸湿した水分が半田リフロー時
に爆発的に膨張してクラックが生じるという現象が起こ
る。また薄型パッケージの場合、銀ペースト層が吸湿し
てリフロー時にシリコンチップまたはリードフレームと
の界面から剥離し、パッケージ底部が押し下げられてパ
ッケージ底部が膨らむ現象(膨れ特性)が起こり問題に
なっている。更に、近年では環境保護の点から鉛を含ん
でいない鉛フリー半田の使用が進んでいるが、鉛フリー
半田は融点が高く、そのためリフロー温度も上がること
になりこれまで以上の耐リフロー信頼性が求められてい
る。
は封止樹脂組成物中の充填材の割合を上げることが有効
であることが知られているが、封止樹脂組成物中の樹脂
成分を減らすことにより吸湿性が低下するからである。
しかしながら、単純に封止樹脂組成物中の充填材の割合
を大きくするだけだと流動性が悪化し、パッケージ未充
填やステージシフトなどの問題が起こる。
め、エポキシ樹脂としてテトラメチルビスフェノールF
型エポキシ樹脂を、硬化剤としてフェノールアラルキル
樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物が提案されている
(特開平8−134183号公報)が、効果はそれなり
に奏するものの未だ十分ではない。さらに、さらなる耐
リフロー信頼性、特に2mm以下の厚みのパッケージに
おいてさらに膨れ特性の優れる樹脂組成物が求められて
いる。
ポキシ樹脂は、硬化性の悪さから連続成形時に金型汚れ
やゲート詰まり等の不良を生じやすく、金型クリーニン
グを頻繁に行う必要があり、生産性の面からこの点につ
いても改良を要求されようになってきている。
事情に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は連続
成形性が良好で、生産時に金型汚れやゲート詰まり等の
不良によるクリーニング頻度が少なく、かつ半田リフロ
ー時の金属に対する密着性が高く、パッケージ膨れが小
さい半導体封止用エポキシ樹脂組成物、および該封止用
組成物で封止してなる半導体装置の提供することを目的
とする。
的を達成するために鋭意検討した結果、本発明に到達し
た。本発明は、主として次の構成を有する。すなわち、
「エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填材(C)、
式(I)で示される化合物(D)およびアミン系シラン
カップリング剤(E)を含有するエポキシ樹脂組成物で
あって、エポキシ樹脂(A)が下記一般式(II)で表さ
れるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂を含
有することを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。
して、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填材
(C)、式(I)で示される化合物(D)およびアミン
系シランカップリング剤(E)を含有する。
おいては 、エポキシ樹脂(A)が下記一般式(II)で
表されるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂
を必須成分として含有することを特徴とする。
チルビスフェノールF型エポキシ樹脂を含有させること
によりリフロー時のパッケージ膨れ特性が向上する。さ
らには、組成物の粘度を下げ成形性を向上する効果も得
られる。
トラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂以外のエポ
キシ樹脂を併用しても良い。その他のエポキシ樹脂とし
ては1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物で
あれば特に限定されず、モノマー、オリゴマー、ポリマ
ー全般である。例えばアルキル置換基を持たないビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ビフェ
ニル、 4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキ
シ)−3,3´,5,5´−テトラメチルビフェニル、
4,4´−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,
3´,5,5´−テトラエチルビフェニル、4,4´−
ビス(2,3−エポキシプロポキシ)−3,3´,5,
5´−テトラブチルビフェニルなどのビフェニル型エポ
キシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフ
タレン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン
骨格含有エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ
樹脂、鎖状脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、
複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、お
よびハロゲン化エポキシ樹脂などが挙げられる。その他
のエポキシ樹脂として2種以上用いても良い。
合量としては、エポキシ樹脂組成物全体に対して通常2
〜25重量%、特に2〜10重量%が好ましい。さら
に、2種以上のエポキシ樹脂を併用する場合、パッケー
ジ膨れ特性改良の観点から一般式(II)で表されるテト
ラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂の含有量はエ
ポキシ樹脂(A)全量に対して10重量%以上が好まし
い。
樹脂と反応する化合物であれば任意であるが、硬化物と
した場合に吸水率が低い化合物としてフェノール性水酸
基を有する硬化剤が好ましく用いられる。フェノール性
水酸基を有する硬化剤の具体例としては、フェノールノ
ボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ナフトール
ノボラック樹脂などのノボラック樹脂、トリス(ヒドロ
キシフェニル)メタン、1,1,2−トリス(ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロキシ
フェニル)プロパン、テルペンとフェノールの縮合化合
物、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール樹脂、フ
ェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、
ビフェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂、などが
挙げられ、これらを単独で用いても、2種類以上併用し
て用いてもかまわない。なかでもフェノールノボラック
樹脂、ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール樹脂、
フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹
脂、ビフェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂が好
ましく用いられる。
エポキシ樹脂組成物全体に対して通常2〜22重量%で
あり、好ましくは2〜10重量%である。さらに、硬化
剤(B)の全体量のうち、フェノールノボラック樹脂、
ジシクロペンタジエン骨格含有フェノール樹脂、フェノ
ールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフ
ェニル骨格含有フェノールアラルキル樹脂のいずれかを
50重量%以上配合することが、連続成形性ばかりでな
く、密着性、耐半田リフロー性が優れる点からより好ま
しい。さらには、エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の
配合比は、機械的性質および耐湿信頼性の点から(A)
に対する(B)の化学当量比が0.5〜2、特に0.7
〜1.5の範囲にあることが好ましい。
化剤(B)の硬化反応を促進するために硬化促進剤を用
いてもよい。硬化促進剤としてはエポキシ樹脂(A)と
硬化剤(B)との反応を促進するものであれば公知のも
のを任意に使用できる。硬化促進剤の具体例としては2
−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2
−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシル
イミダゾールなどのイミダゾール類およびそれらの塩、
トリエチルアミン、ベンジルジメチルアミン、α−メチ
ルベンジルアミンなどの3級アミン化合物、1,8−ジ
アザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,5−
ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン、7−メチル−
1,5,7−トリアザビシクロ(4,4,0)デセン−
5などのアミジン化合物およびそれらの塩、トリフェニ
ルホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)
ホスフィン、トリス(4−アルキルフェニル)ホスフィ
ン、トリアルキルホスフィンなどリン化合物およびそれ
らの塩などが用いられる。これらの硬化促進剤は2種以
上を併用しても良く、さらには予め使用する硬化剤
(B)またはエポキシ樹脂(A)と溶融混合させた後添
加しても良い。
脂組成物全体に対して通常0.02〜1.0重量%、特
に0.05〜0.5重量%が好ましい。
充填材が好ましく、具体的には非晶性シリカ、結晶性シ
リカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、
マグネシア、窒化珪素、酸化マグネシウムアルミニウ
ム、ジルコニア、ジルコン、クレー、タルク、マイカ、
珪酸カルシウム、酸化チタン、酸化アンチモン、アスベ
スト、ガラス繊維などが挙げられる。形状も球状、破砕
状、繊維状など任意のものが使用でき、なかでも球状の
無機充填材を配合することが好ましい。特に好ましいも
のとして球状のシリカが挙げられる。
から平均粒径5〜30μm(メジアン径)が好ましい。
耐半田リフロー性の点から、エポキシ樹脂組成物全体に
対して80〜95重量%が特に好ましい。
合物(D)を含有する。
としては、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、1,
3,5−トリヒドロキシベンゼン、1,2,4−トリヒ
ドロキシベンゼン、3,4,5−トリヒドロキシベンゾ
イックアシッドなどの水酸基を3つ持つ化合物、1,2
−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼ
ン、1,4−ジヒドロキシベンゼン、2,5−ジヒドロ
キシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズア
ルデヒド、1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジ
スルフォニックアシッド、2,3−ジヒドロキシベンゾ
イックアシッド、2,4−ジヒドロキシベンゾイックア
シッド、2,5−ジヒドロキシベンゾイックアシッド、
2,6−ジヒドロキシベンゾイックアシッド、3,4−
ジヒドロキシベンゾイックアシッド、3,5−ジヒドロ
キシベンゾイックアシッド、2,4−ジヒドロキシベン
ゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
1,2−ジヒドロキシ−4−ニトロベンゼン、2,5−
ジヒドロキシフェニルアセティックアシッド、3,4−
ジヒドロキシフェニルアセティックアシッド、2,6−
ジヒドロキシトルエン、3,5−ジヒドロキシトルエ
ン、2,3−ジヒドロキシトルエン、3,4−ジヒドロ
キシトルエンなどの水酸基を2つ持つ化合物が挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。なかでも1,
2−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベン
ゼン、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,2,3−ト
リヒドロキシベンゼン、1,3,5−トリヒドロキシベ
ンゼン、3,4,5−トリヒドロキシベンゾイックアシ
ッド、1,2,4−トリヒドロキシベンゼンが好ましく
用いられる。なお、これらを単独で用いても、2種類以
上併用してもかまわない。また、あらかじめ、エポキシ
樹脂(A)、硬化剤(B)等の樹脂中に溶融混合させて
用いてもかまわない。
としては、好ましくはエポキシ樹脂組成物に対して0.
01〜0.50重量%であり、より好ましくは0.03
〜0.30重量%である。
(D)を少量、添加剤として用いることで、流動性と硬
化性が向上し連続成形性に優れ、かつ、半導体部材に対
して密着性が高く、鉛フリー半田を用いた耐半田リフロ
ー性も良好な半導体封止用エポキシ樹脂組成物を得るこ
とができる。式(I)で示される化合物(D)の添加量
を0.01重量%以上とすることにより流動性と硬化性
が向上し、連続成形時に不良が起こりにくくなる。また
0.50重量%以下とすることで半田耐熱性が低下する
こともない。
剤(E)を含有する。好ましいアミン系シランカップリ
ング剤としては、下記一般式(III)で表されるアミン
系シランカップリング剤を挙げることが出来る。具体例
としては、γ−(N−フェニルアミノ)プロピルトリメ
トキシシラン、γ−(N−フェニルアミノ)プロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−(N−メチルアミノ)プロ
ピルトリメトキシシラン、γ−(N−メチルアミノプロ
ピル)メチルジメトキシシラン、γ−(N−エチルアミ
ノ)プロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチルア
ミノ)プロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−(N−エチルア
ミノ)プロピルメチルトリメトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−
γ−アミノプロピルトリエチルシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
(N,N−ジメチルアミノ)プロピルトリメトキシシラ
ンなどが挙げられる。
合割合としてはエポキシ樹脂組成物に対して0.1〜3
重量%であり、より好ましくは0.2〜2.0重量%で
ある。
っても異なっていてもよく、R2は炭素数1〜4のアル
キル基、またはアルコキシ基を示し、同一であっても異
なっていてもよい。)
分ではないが難燃性をさらに向上させる目的でブロム化
合物を配合できる。ブロム化合物は、通常、エポキシ樹
脂組成物に難燃剤として添加されるものであれば、特に
限定されない。ブロム化合物の好ましい具体例として
は、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム
化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などのブロム化
エポキシ樹脂、ブロム化ポリカーボネート樹脂、ブロム
化ポリスチレン樹脂、ブロム化ポリフェニレンオキサイ
ド樹脂、テトラブロモビスフェノールA、デカブロモジ
フェニルエーテルなどがあげられ、なかでも、ブロム化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂などのブロム化エポキシ樹脂
が、成形性の点から特に好ましい。
は、必須成分ではないがアンチモン化合物を配合でき
る。これは通常半導体封止用エポキシ樹脂組成物に難燃
助剤として添加されるもので、特に限定されず、公知の
ものが使用できる。アンチモン化合物の好ましい具体例
としては、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸
化アンチモンがあげられる。
に挙げる各種添加剤を任意に含有することができる。カ
ーボンブラックおよび酸化鉄などの各種着色剤や各種顔
料、シリコーンゴム、オレフィン系共重合体、変性ニト
リルゴム、変性ポリブタジエンゴムなどの各種エラスト
マー、シリコーンオイル、ポリエチレンなどの各種熱可
塑性樹脂、フッ素系、シリコーン系などの界面活性剤、
長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエステ
ル、長鎖脂肪酸のアミドおよびパラフィンワックスなど
の各種離型剤およびハイドロタルサイト類などのイオン
捕捉剤、有機過酸化物などの架橋剤。
を溶融混練によって製造することが好ましい。たとえば
各種原料をミキサーなどの公知の方法で混合した後、バ
ンバリーミキサー、ニーダー、ロール、単軸もしくは二
軸の押出機およびコニーダーなどの公知の混練方法を用
いて溶融混練することにより製造される。溶融混練時の
樹脂温度としては、通常70〜150℃の範囲が使用さ
れる。
で溶融し、冷却さらに粉砕した粉末の形状、粉末を打錠
して得られるタブレットの形状、加熱混練で溶融し型内
で冷却固化したタブレットの形状、加熱混練で溶融し押
し出ししてさらに切断したペレットの形状などの状態で
使用できる。
に供され半導体装置の製造が行われる。半導体を基板に
固定した部材に対して、本発明のエポキシ樹脂組成物
を、例えば120〜250℃、好ましくは150〜20
0℃の温度で、トランスファ成形、インジェクション成
形、注型法などの方法で成形して、エポキシ樹脂組成物
の硬化物によって封止された半導体装置が製造される。
また必要に応じて追加熱処理(例えば、150〜200
℃、2〜16時間)を行うことができる。
るが、本発明はここに掲げた実施例によって限定される
ものではない。
した成分を表2〜3に示す組成比(重量比)で、ミキサ
ーによりドライブレンドした後、ロール表面温度90℃
のミキシングロールを用いて5分間加熱混練後、冷却、
粉砕して半導体封止用のエポキシ樹脂組成物を得た。
inTQFP(外形:20mm×20mm×1.0m
m、フレーム材料:42アロイ)用金型を用いて、低圧
トランスファー成形機で金型温度175℃、キュアータ
イム1分間の条件でパッケージを成形した。なお評価用
のチップとしては表面に窒化珪素膜を被覆した模擬素子
を搭載した、チップサイズ8mm×8mm×0.3mm
のものを用いた。
FPのパッケージ10個を180℃、6時間の条件でポ
ストキュアーした後、マイクロメーターにてパッケージ
中央部の厚みI(μm)を計測した。これを85℃/6
0%RHで24時間加湿後、最高温度260℃のIRリ
フロー炉で加熱処理した。なお、リフロー炉の温度プロ
ファイルは、150℃〜200℃の領域を60秒〜10
0秒、200℃から260℃の昇温速度を1.5〜2.
5℃/秒、最高温度である255℃〜265℃の領域で
10〜20秒維持し、260℃から200℃の降温速度
を1.5〜2.5℃/秒とした。
びマイクロメーターにてパッケージの中央部の厚みII
(μm)を計測した。さらに10個それぞれのパッケー
ジについて(厚みII−厚みI)を算出し、この10個の
平均値を「膨れ」(μm)とした。なお、膨れは小さい
方が好ましく、80μm以下であることが特に好まし
い。
について、208ピンLQFP(外形:28×28×
1.4mm、フレーム材料:銅)用金型(ポット径:φ
18mm)を用いて、低圧トランスファー成形機で、金
型温度175℃、成形時間90秒の条件でパッケージを
成形した。成形により得られた208ピンLQFPのパ
ッケージ10個を175℃で6時間硬化させ、85℃、
60%RH、168時間の条件で加湿処理後、IRリフ
ロー炉を用いて260℃で10秒間加熱処理した。その
後のパッケージを、超音波探傷機を使用してダイパッド
裏面を観察し、ダイパッド裏面の全面積に対し剥離が生
じている面積から剥離率(%)を求めた。
08pLQFPパッケージを成形して連続成形性の評価
を行った。ただし、キュアータイムは40秒とした。金
型クリーニングのためメラミン樹脂で1ショット成形を
行い、続いて金型と樹脂の離型性を回復するため東レ製
離型回復材“TR−4”で2ショット成形をおこなっ
た。その後続いて上述の樹脂組成物で連続成形を行い、
金型汚れやゲート詰まり等の不良が発生するまでの成形
ショット数で連続成形性の評価をおこなった。なお、シ
ョット数は多い方が当然好ましいが、ここでは最大10
0ショットまで行い成形不良を評価して不良が発生しな
ければ合格とし、表中には不良が発生するまでのショッ
ト数を記載した。
られるようにテトラメチルビスフェノールF型エポキシ
樹脂を含有し、式(I)で示される化合物(D)の添加
量が0.01〜0.50重量%の範囲で、かつ、アミン
系シランカップリング剤を用いた半導体封止用エポキシ
樹脂組成物はリフロー時のパッケージ膨れ特性、耐剥離
性、さらには連続成形性のいずれも優れている。
フロー時のパッケージ膨れ特性、耐剥離性、さらには連
続成形性が優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び
該エポキシ樹脂組成物によって封止してなる半導体装置
を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、充填
材(C)、式(I)で示される化合物(D)およびアミ
ン系シランカップリング剤(E)を含有するエポキシ樹
脂組成物であって、エポキシ樹脂(A)が下記一般式
(II)で表されるテトラメチルビスフェノールF型エポ
キシ樹脂を含有することを特徴とする半導体封止用エポ
キシ樹脂組成物。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】アミン系シランカップリング剤(E)が下
記一般式(III)で表されるアミン系シランカップリン
グ剤であることを特徴とする請求項1記載の半導体封止
用エポキシ樹脂組成物。 【化3】 (ただし、R1は水素、または有機機を示し、同一であ
っても異なっていてもよく、R2は炭素数1〜4のアル
キル基、またはアルコキシ基を示し、同一であっても異
なっていてもよい。) - 【請求項3】エポキシ樹脂(A)が一般式(II)で表さ
れるテトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂を1
0重量%以上含有することを特徴とする請求項1または
2のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成
物。 - 【請求項4】一般式(I)で示される化合物(D)の含
有量が全樹脂組成物に対して0.01〜0.5重量%で
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項5】鉛フリー半田対応半導体装置用であること
を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の半導体封
止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の半導体封
止用エポキシ樹脂組成物の硬化物により半導体素子が封
止されてなることを特徴とする半導体装置。
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