JP2003103980A - ボールペン先端部 - Google Patents
ボールペン先端部Info
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Abstract
な固着状態を維持し、使用開始時には、被覆樹脂を容易
に取り除くことができ、さらに、製造コストの増加を抑
える。 【解決手段】金属製チップ本体2の先端に径方向内方へ
の押圧変形により先端縁部21を設ける。チップ本体2
の先端近傍にボール受け座22を設ける。先端縁部21
とボール受け座22との間にボール23を回転可能に抱
持する。先端縁部21の後方のチップ本体の外面に複数
の凹部24を周状に分散配置する。ボール23、先端縁
部21及び凹部24にペン先乾燥防止用の被覆樹脂3を
固着させる。
Description
に関する。詳細には、ペン先乾燥防止用の被覆樹脂を先
端に固着させたボールペン先端部に関する。
報には、ペン先の乾燥防止のために被覆樹脂を設けたボ
ールペン先端部に関し、被覆樹脂の固着を確実にするた
めに、チップ本体外周面の被覆樹脂の固着部位に変形部
(例えば、環状突出部、環状溝、または急傾斜部と円筒
部の組合せ等)を設けた構造が開示されている。
覆樹脂とチップ本体との固着力を増加させる構造である
ため、被覆樹脂とチップ本体との固着力が過剰に増加
し、使用開始時にユーザーが被覆樹脂を容易に剥がすこ
とができないおそれがある。
ために新たな製造工程が必要となり、製造コストが増加
する。
であって、使用開始前までは、被覆樹脂とペン先との十
分な固着状態が維持されると共に、使用開始時には、被
覆樹脂を容易に取り除くことができ、さらには、製造コ
ストの増加を抑えることができるボールペン先端部を提
供しようとするものである。
ペン先端部1は、「金属製のチップ本体2の先端に径方
向内方への押圧変形により先端縁部21を設け、前記チ
ップ本体2の先端近傍内面にボール受け座22を設け、
前記先端縁部21と前記ボール受け座22との間にボー
ル23を回転可能に抱持したボールペン先端部1であっ
て、前記先端縁部21の後方のチップ本体2の外面に複
数の凹部24を周状に分散配置し、前記ボール23、前
記先端縁部21及び前記凹部24にペン先乾燥防止用の
被覆樹脂3を固着させたこと」を特徴とする。
に固着させるのではなく、周状に分散配置させた複数の
凹部24に固着させることにより、被覆樹脂3の固着力
を過剰に増加させず、適度な固着力を得ることができ、
その結果、使用開始前までは、被覆樹脂3とペン先との
十分な固着状態が維持され、且つ、使用開始時には、被
覆樹脂3を容易に取り除くことが可能となる。尚、前記
被覆樹脂3は、複数の凹部24の少なくとも一つに固着
されていればよい。
請求項1において、先端縁部21後方の傾斜面状の外面
に凹部24を形成してもよいが、「チップ本体2の先端
近傍の外面を直円筒状とし、前記直円筒状の外面26に
凹部24を形成し、前記直円筒状の外面26及び凹部2
4に被覆樹脂3を固着してなること」が好ましい。
直円筒状の外面26と、該直円筒状の外面26に形成さ
れる凹部24とに確実に固着される。特に、被覆樹脂3
の固着部分が直円筒状の外面26であるため、傾斜面よ
りも固着力がより一層増加する。また、使用開始時、被
覆樹脂3をチップ本体2に対して回転させることによ
り、容易に凹部24と被覆樹脂3との係合を外すことが
できる。尚、前記直円筒状の外面26は、チップ本体2
の先端近傍のみに設ける構成であってもよいし、或いは
チップ本体2の全体に設けてもよい。
請求項1または2において、ボール受け座22をチップ
本体2内面に切削加工により設けてもよいが、「チップ
本体2の先端近傍の複数箇所を径方向内方に押圧変形さ
せ、チップ本体2の先端近傍の外面に複数の凹部24を
形成すると共に、チップ本体2の先端近傍の内面に前記
凹部24に対応した複数の凸部よりなるボール受け座2
2を形成すること」が好ましい。
部24を形成すると同時に、チップ本体2内面に凸部よ
りなるボール受け座22を形成することにより、被覆樹
脂3との固着強度を増加させるために新たに変形部等を
設ける必要がなく、製造工程が増加せず、製造コストを
抑えることができる。尚、前記複数の凹部24(凸部)
は、安定したボール受け座22を構成するには、製造
上、3個又は4個が好ましい。
て説明する。
本実施例のボールペン先端部1のチップ本体2は、ステ
ンレス鋼(例えば、SUS304、SUS305、SU
S321等のオーステナイト系ステンレス鋼)よりなる
直円筒状のパイプである。前記チップ本体2の先端部外
面には、円錐面状のテーパ部25が設けられ、前記テー
パ部25の先端を径方向内方へ押圧変形(かしめ加工)
することにより、先端縁部21が形成される。
円筒状の外面26には、内方への押圧変形により、3個
の凹部24が周状に等間隔に形成される。それと同時
に、前記3個の凹部24が、チップ本体2内面におい
て、内方に突出する3個の凸部を構成し、前記3個の凸
部がボール受け座22となる。前記先端縁部21と前記
ボール受け座22との間でボール23(外径0.5m
m)が回転可能に抱持される。また、前記凹部24の内
面は、円錐面状となっている。そのため、被覆樹脂3を
チップ本体2から引き抜いたり回転した際、凹部24と
被覆樹脂3との係合を容易に解除することができる。
尚、前記凹部24は、4個であってもよい。
樹脂と、粘着性樹脂と、ワックスとの混合物よりなる。
前記混合物を加熱溶融し、チップ本体2の先端に付着、
固化させることにより、被覆樹脂3をチップ本体2の先
端に固着させることができる。前記被覆樹脂3は、ボー
ル23、先端縁部21、テーパ部25、凹部24及び凹
部24周囲の直円筒状の外面26を覆うようにチップ本
体2の先端部に固着され、それにより、ペン先からイン
キ中の溶剤分が揮発することを防止する。
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリア
セタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリビニルエーテル等が挙げられる。前記粘着性樹
脂としては、例えば、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フ
ェノール樹脂、エステルガム、ガムロジンが挙げられ
る。前記ワックスとしては、例えば、パラフィンワック
ス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワック
ス、ポリエチレンワックス、天然ワックス、脂肪酸ワッ
クス等が挙げられる。
たボールペン4(ボールペンレフィル)の例を示す。前
記ボールペン4は、先端にボール23が回転可能に抱持
され且つ先端に被覆樹脂3が固着された前記チップ本体
2と、該チップ本体2の後部が前部に圧入固着されたチ
ップ保持筒5と、該チップ保持筒5の後部が先端開口部
に圧入固着されたインキ収容管6と、前記チップ本体2
の内部及びチップ保持筒5の内部に収容配置されたスプ
リング8とからなる。本実施例のボールペン4は、ボー
ルペンレフィルであって、キャップレスボールペン(例
えば、ノック操作や回転操作によりペン先が出没する出
没式ボールペン)の交換可能なレフィルとして使用され
る。
円筒体であり、合成樹脂の押出成形により得られる。前
記インキ収容管6の先端開口部には、チップ本体2を有
するチップ保持筒5の後部が圧入固着され、一方、前記
インキ収容管6の後端開口部には、通気孔を有する尾栓
7が圧入固着される。
1(例えば、剪断減粘性が付与された水性ゲルインキ)
と、該インキ61の後端に配置され且つ該インキ61の
消費に伴って前進するグリス状の追従体62とが充填さ
れる。
形により得られる。前記チップ保持筒5は、チップ本体
2が取り付けられる前部と、インキ収容管6の先端面と
当接する鍔部と、インキ収容管6の先端開口部に圧入さ
れる後部とからなる。前記チップ保持筒5の内面には、
突起51が一体に形成される。
ル部82とからなり、前記ストレート部81がボール2
3後面に当接し、前記コイル部82の後端部(膨出部)
が前記チップ保持筒5内面の突起51に係止される。前
記スプリング8により、ボール23が前方に押圧され、
ボール23と先端縁部21とが密接される。それによ
り、ペン先下向き状態で保管したとしても、ペン先から
のインキ漏出が防止され、また、ペン先上向き状態で保
管したとしても、ペン先からの空気混入が防止される。
また、筆記時には、スプリング8の前方付勢に抗して、
筆記面によりボール23が後方に押圧され、ボール23
と先端縁部21との隙間よりインキが吐出される。
は、被覆樹脂とペン先との十分な固着状態が維持される
と共に、使用開始時には、被覆樹脂を容易に取り除くこ
とができる。
分が直円筒状の外面であるため、固着力がより一層増加
する。また、使用開始時、被覆樹脂をチップ本体に対し
て回転させることにより、被覆樹脂を容易に除去でき
る。
強度を増加させるために新たに変形部等を設ける必要が
なく、製造工程が増加せず、製造コストを抑えることが
できる。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】金属製のチップ本体の先端に径方向内方へ
の押圧変形により先端縁部を設け、前記チップ本体の先
端近傍内面にボール受け座を設け、前記先端縁部と前記
ボール受け座との間にボールを回転可能に抱持したボー
ルペン先端部であって、前記先端縁部の後方のチップ本
体の外面に複数の凹部を周状に分散配置し、前記ボー
ル、前記先端縁部及び前記凹部にペン先乾燥防止用の被
覆樹脂を固着させたことを特徴とするボールペン先端
部。 - 【請求項2】チップ本体の先端近傍の外面を直円筒状と
し、前記直円筒状の外面に凹部を形成し、前記直円筒状
の外面及び凹部に被覆樹脂を固着してなる請求項1記載
のボールペン先端部。 - 【請求項3】チップ本体の先端近傍の複数箇所を径方向
内方に押圧変形させ、チップ本体の先端近傍の外面に複
数の凹部を形成すると共に、チップ本体の先端近傍の内
面に前記凹部に対応した複数の凸部よりなるボール受け
座を形成した請求項1又は2記載のボールペン先端部。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001305507A JP4305601B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | ボールペン先端部 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001305507A JP4305601B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | ボールペン先端部 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003103980A true JP2003103980A (ja) | 2003-04-09 |
JP4305601B2 JP4305601B2 (ja) | 2009-07-29 |
Family
ID=19125285
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001305507A Expired - Lifetime JP4305601B2 (ja) | 2001-10-01 | 2001-10-01 | ボールペン先端部 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4305601B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SG123542A1 (en) * | 2001-10-31 | 2006-07-26 | Pilot Ink Co Ltd | Ballpoint pen |
JP7419055B2 (ja) | 2019-12-23 | 2024-01-22 | 株式会社パイロットコーポレーション | ボールペン |
-
2001
- 2001-10-01 JP JP2001305507A patent/JP4305601B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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SG123542A1 (en) * | 2001-10-31 | 2006-07-26 | Pilot Ink Co Ltd | Ballpoint pen |
US7083352B2 (en) | 2001-10-31 | 2006-08-01 | The Pilot Ink Co, Ltd. | Ballpoint pen |
JP7419055B2 (ja) | 2019-12-23 | 2024-01-22 | 株式会社パイロットコーポレーション | ボールペン |
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JP4305601B2 (ja) | 2009-07-29 |
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