JP2024060817A - ボールペンチップ、ボールペンレフィル及びボールペン - Google Patents

ボールペンチップ、ボールペンレフィル及びボールペン Download PDF

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Abstract

【課題】ボールペンチップの意匠性を向上させる。
【解決手段】ボールペンチップ40は、ボール42と、ボール42を保持するチップ本体60とを備えたボールペンチップ40であって、チップ本体60の外周面70には、第1傾斜面71と、第1傾斜面71の後方に配置された第2傾斜面72が設けられ、第1傾斜面71は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延び、第2傾斜面72は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延び、第1傾斜面71の後端71bと第2傾斜面72の前端72aとは互いに接続されており、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θは、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きい。
【選択図】図8

Description

本発明は、ボールペンチップ、ボールペンレフィル及びボールペンに関する。
従来、ボールペンにおいて、ボールと、このボールを保持するチップ本体とを備えたボールペンチップが利用されている。特許文献1には、ホルダー部を備えたボールペンチップであって、ホルダー部の先端部分には、当該ホルダー部の最大外径部分から先端に向ってカシメ部の近傍まで外径が漸減する縮径部が設けられ、縮径部の側面が凹曲面となっているボールペンチップが開示されている。特許文献1のボールペンチップでは、ペン先の筆記ボール及びこれによる描線部分を見易くすることができる、ボールペンチップの意匠性や、剛性及び耐久性を向上することができる、といった利点がある。
特許第6445754号公報
ボールペンチップの先端部分は、筆記を行う際に使用者に視認される部分であることから、強度を十分に確保しながらもさらなる意匠性の向上が求められている。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、ボールペンチップの意匠性を向上させることを目的とする。
本発明によるボールペンチップは、
[1]
ボールと、前記ボールを保持するチップ本体とを備えたボールペンチップであって、
前記チップ本体の外周面には、第1傾斜面と、前記第1傾斜面の後方に配置された第2傾斜面が設けられ、
前記第1傾斜面は、中心軸線を含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向の外側へ向かうように軸方向及び径方向の両方に対して傾斜して直線状に延び、
前記第2傾斜面は、中心軸線を含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向の外側へ向かうように軸方向及び径方向の両方に対して傾斜して直線状に延び、
前記第1傾斜面の後端と前記第2傾斜面の前端とは互いに接続されており、
前記第2傾斜面と前記中心軸線との間の角度θは、前記第1傾斜面と前記中心軸線との間の角度θより大きい、ボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[2]
前記ボールの前端から前記第1傾斜面の後端までの前記軸方向の長さLの、前記第2傾斜面の前記軸方向の長さLに対する比L/Lは、0.7以上6.3以下である、[1]に記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[3]
前記第1傾斜面の前記軸方向の長さLの、前記第2傾斜面の前記軸方向の長さLに対する比L/Lは、0.4以上4.3以下である、[1]又は[2]に記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[4]
前記ボールの前端から前記第1傾斜面の後端までの前記軸方向の長さLは、1.25mm以上2.5mm以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[5]
前記第1傾斜面と前記中心軸線との間の角度θは、4.0度以上10度以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[6]
前記第2傾斜面と前記中心軸線との間の角度θは、18度以上40度以下である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[7]
前記第2傾斜面と前記中心軸線との間の角度θの、前記第1傾斜面と前記中心軸線との間の角度θに対する比θ/θは、2.4以上5.5以下である、[1]~[6]のいずれか1つに記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンチップは、
[8]
前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間の角度は、146度以上170度以下である、[1]~[7]のいずれか1つに記載のボールペンチップ、である。
本実施形態のボールペンレフィルは、
[9]
[1]~[8]のいずれか1つのいずれか一項に記載のボールペンチップと、
インキを収容するインキ収容筒と、を備えたボールペンレフィル、である。
本実施形態のボールペンは、
[10]
[9]に記載のボールペンレフィルを備えたボールペン、である。
本発明によれば、ボールペンチップの意匠性を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施形態について説明するための図であって、ボールペンチップが組み込まれたボールペンの一例を没入状態で示す縦断面図である。 図2は、図1のボールペンを突出状態で示す縦断面図である。 図3は、図2のボールペンチップを拡大して示す縦断面図である。 図4は、図3のIVが付された箇所を拡大して示す図である。 図5は、ボールペンチップの一部を示す斜視図である。 図6は、ボールペンチップの一部を示す外面図である。 図7は、ボールペンチップの一部を示す縦断面図である。 図8は、図7のVIIIが付された箇所を拡大して示す図である。 図9は、図8のIX-IX線に対応する横断面図である。 図10は、保護部材が設けられたボールペンチップの一例を示す縦断面図である。 図11は、保護部材を設ける方法の一例を示す図である。 図12は、保護部材を設ける方法の一例を示す図である。 図13は、保護部材を設ける方法の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
また、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件ならびにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
本明細書では、ボールペン10の中心軸線Aが延びる方向(長手方向、縦断面図における上下方向)を軸方向da、軸方向daと直交する方向を径方向dr、中心軸線A周りの円周に沿った方向を周方向とする。また、軸方向daに沿って、ペン先側を前方とし、ペン先と反対側を後方とする。また、径方向drに沿って、中心軸線Aに近づく側を内側又は内方、中心軸線Aから遠ざかる側を外側又は外方とする。
図1は、本発明の一実施形態について説明するための図であって、ボールペン10の一例を没入状態で示す縦断面図であり、図2は、ボールペン10を突出状態で示す縦断面図である。ボールペン10は、軸筒20と、軸筒20内に組み込まれたボールペンレフィル30と、ボールペンレフィル30の先端を軸筒20から出没させるための出没機構12と、を備えている。
軸筒20は、前軸22と、前軸22の外面を取り囲んで配置されたグリップ部材24と、前軸22に連結された後軸26と、後軸26の外周面に設けられたクリップ28と、を含んでいる。軸筒20の中心軸線は、ボールペン10の中心軸線Aと一致している。前軸22は、前端に設けられ、ボールペンレフィル30のボールペンチップ40の先端部が出没可能な前端開口部22aを有している。後軸26は、前軸22に対して取り付けられている。とりわけ、図示された例では、後軸26の前端部の内面に形成された雌ネジ部が、前軸22の後端部に外面に形成された雄ネジ部に螺合することにより、後軸26が前軸22に取り付けられている。グリップ部材24は、使用者がボールペン10で筆記を行う際に、指でつかむことが意図されている。前軸22及び後軸26は、例えば樹脂で形成され、グリップ部材24は、例えばゴムやエラストマーで形成される。
出没機構12は、ボールペン10を、前軸22の前端開口部22aからボールペンチップ40の先端部が没入する没入状態と、前端開口部22aからボールペンチップ40の先端部が突出する突出状態と、を交互に切り換えるための機構である。図1では、ボールペン10が没入状態において示されており、図2では、ボールペン10が突出状態において示されている。出没機構12は、操作部14と、弾発部材16と、を含んでいる。図示された例では、操作部14は、軸筒20(後軸26)の後端から後方に突出するノック部材である。なお、これに限られず、操作部14は、例えば、軸筒20(後軸26)に対して前後動可能に配置されたクリップ28であってもよい。弾発部材16は、例えばコイルバネである。弾発部材16は、軸筒20(前軸22)の内面に形成された内段22bと、ボールペンレフィル30の連結部材50の外面に形成された鍔部54の前面と、の間に圧縮状態で配置されている(図3参照)。
図1に示されているように、没入状態では、弾発部材16の弾発力により、ボールペンレフィル30が後方に向かって付勢され、これにより、ボールペンチップ40の先端部は前端開口部22aから没入している。使用者が指で操作部14を前方へ押すと、ボールペンレフィル30が前方に向かって移動し、ボールペンチップ40の先端部が前端開口部22aから前方へ突出する。使用者が操作部14から指を離しても、ボールペンレフィル30は、ボールペンチップ40の先端部が前端開口部22aから前方へ突出した状態を維持する。再度、使用者が指で操作部14を前方へ押すと、ボールペンレフィル30が前方に向かって微小距離だけ移動する。使用者が操作部14から指を離す又は操作部14に対する前方への押圧力を緩めると、弾発部材16の弾発力により、ボールペンレフィル30が後方に向かって付勢され、ボールペンチップ40の先端部が前端開口部22aから没入する。このような出没動作を実現する出没機構12は公知であるので詳細な説明は省略する。一例として、出没機構12として、回転カム機構を有する出没機構を用いることが可能である。
ボールペンレフィル30は、軸筒20内に出没可能に収容されている。ボールペンレフィル30は、インキを収容するインキ収容筒35と、インキ収容筒35の前端に取り付けられたボールペンチップ40と、を含んでいる。ボールペンレフィル30の中心軸線は、ボールペン10の中心軸線Aと一致している。また、インキ収容筒35の中心軸線及びボールペンチップ40の中心軸線は、ボールペン10の中心軸線Aと一致している。インキとしては、ボールペンに使用可能なインキが特に制限なく使用され得る。一例として、インキとして熱変色性インキを使用することができる。熱変色性インキは、可逆熱変色性インキであってもよい。可逆熱変色性インキとしては、一例として、加熱により発色状態から消色状態へ変化し、冷却により消色状態から発色状態へ変化する加熱消色型の可逆熱変色性インキが使用され得る。
図3は、ボールペンチップ40を示す図であり、図2においてIIIが付された領域を拡大して示す縦断面図である。図4は、図3のIVが付された箇所を拡大して示す図である。図5は、ボールペンチップ40の一部を示す斜視図であり、ボールペンチップ40のボール42及びチップ本体60を示す。図6は、ボールペンチップ40の一部を示す外面図であり、ボール42及びチップ本体60を径方向drの外側から見て示している。図7は、ボール42及びチップ本体60を示す縦断面図である。図8は、図7のVIIIが付された箇所を拡大して示す図である。
ボールペンチップ40は、ボール42と、チップ本体60と、を含んでいる。図3に示された例では、ボールペンチップ40は、弾発部材48と、連結部材50と、をさらに含んでいる。ボールペンチップ40は、インキ流路45を有している。インキ流路45は、ボールペンチップ40内を軸方向daに沿って貫通している。インキ収容筒35内に収容されたインキは、インキ流路45を通ってボール42へ向けて流れる。図示された例では、インキ流路45は、連結部材50の後述の内孔51、チップ本体60の後述の内孔67及びボール抱持室61を含む。
連結部材50は、インキ収容筒35の前端に取り付けられた、略筒状の形状を有する部材である。とりわけ、連結部材50の後端部がインキ収容筒35の前端内に挿入されることにより、連結部材50がインキ収容筒35に取り付けられている。連結部材50は、インキ収容筒35とチップ本体60とを連結する機能を有する。図3に示された例では、連結部材50は単一の部材で構成されているが、これに限られず、連結部材50は2つ以上の部材を組み合わせて構成してもよい。連結部材50は、内孔51と、鍔部54と、内段55と、を有している。内孔51は、連結部材50を軸方向daに貫通する貫通孔である。内孔51は、インキ流路45の一部を構成する。
鍔部54は、連結部材50の外周面から径方向drの外側へ向かって突出している。図示された例では、鍔部54の後面には、インキ収容筒35の前端が接触している。また、鍔部54の前面には、弾発部材16の後端が接触している。
内段55は、内孔51に設けられた段部である。図示された例では、内孔51は、小径部と、小径部の前方に位置するとともに小径部よりも大きな内径を有する大径部とを含んでおり、内段55は、小径部と大径部との境界部に設けられた段部である。連結部材50の内孔51内には、弾発部材48の後方部分が配置されている。
弾発部材48は、バネ部48aと、バネ部48aから前方に延び、ボール42に後方から接触するロッド部48bと、を有している。バネ部48aは、例えばコイルスプリングで構成される。ロッド部48bの後端はバネ部48aに接続されており、ロッド部48bの前端はボール42に後方から接触している。図示された例では、バネ部48aの後端が連結部材50の内段55に接触している。この状態において、バネ部48aは圧縮状態にあり、弾発部材48はバネ部48aが伸長する方向に付勢力を生じている。ロッド部48bは、バネ部48aの付勢力をボール42に伝達する。これにより、ボール42には、ボール42を前方に付勢する力が常に働く。
チップ本体60は、ボール42を保持する部材である。チップ本体60は、ボール抱持室61と、前端部63と、後端部65と、内孔67と、外周面70と、を有している。図示された例では、チップ本体60は、連結部材50に取り付けられている。とりわけ、チップ本体60の後端部65が連結部材50の前端部内に挿入されることにより、チップ本体60が連結部材50に取り付けられている。
ボール抱持室61は、ボール42を抱持する機能を有するとともに、当該ボール抱持室61内にインキを保持して、ボール42にインキを付着させる機能を有する。ボール抱持室61は、チップ本体60の前端から後方へ向けて形成された穴部で構成される。図示された例では、ボール抱持室61内にボール42を配置した後に、チップ本体60の前端部63を径方向drの内側(中心軸線A側)に向かって変形させることにより、ボール42がボール抱持室61に保持される。前端部63は、チップ本体60の前端部において内方へ向かって突出し、ボール42の前方側の一部に対して環状に接触可能である。前端部63の内面は、切頭円錐面状となっている。ボール42の一部は、ボール抱持室61から前方へ突出している。また、ボール42の他の一部は、ボール抱持室61から後方へ突出してもよい。
内孔67は、チップ本体60を軸方向daに貫通する貫通孔である。内孔67は、インキ流路45の一部を構成する。本実施形態では、弾発部材48の前方部分は、内孔67内に位置する。とりわけ、弾発部材48のロッド部48bは、内孔67内に位置する。
外周面70は、チップ本体60において径方向drの外側を向く面である。外周面70には、当該面の法線方向が径方向drと一致する面だけでなく、当該面の法線方向が径方向drに対して傾斜する面も含む。とりわけ、外周面70には、当該面の法線方向が径方向drに対して前方又は後方に傾斜する面を含む。
本実施形態では、外周面70は、第1傾斜面71と、第2傾斜面72と、を含んでいる。本実施形態では、外周面70は、第3傾斜面73と、第4傾斜面74と、後方外周面75と、接続面76と、前端外周面77と、をさらに含んでいる。
第1傾斜面71は、中心軸線Aを含む断面(図4、図7、図8参照)において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延びている。換言すると、第1傾斜面71の法線は、径方向drの外側へ向かうにつれて前方へ向かうように、軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して延びている。
第2傾斜面72は、第1傾斜面71の後方に配置されている。第2傾斜面72は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延びている。換言すると、第2傾斜面72の法線は、径方向drの外側へ向かうにつれて前方へ向かうように、軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して延びている。
第1傾斜面71は、前端71a及び後端71bを有しており、第2傾斜面72は、前端72a及び後端72bを有している。第1傾斜面71の後端71bと第2傾斜面72の前端72aとは互いに接続されて接続部78を構成している。これにより、中心軸線Aを含む断面において、第1傾斜面71と第2傾斜面72とは、接続部78で折れ線状に連結されている。
ボールペン10を用いて筆記を行う際には、筆圧に対する反力により、チップ本体60の先端部に対して力が作用する。とりわけ、チップ本体60の先端部には、径方向drに向かう分力が作用する。この場合、チップ本体60の後方に向かうにつれて、径方向drに向かう分力によって生じるモーメントが大きくなる。本実施形態のチップ本体60は、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように傾斜した第1傾斜面71及び第2傾斜面72を有しているので、後方に向かうにつれて中心軸線Aに直交する方向における寸法(直径)が大きくなる。すなわち、本実施形態のチップ本体60では、後方に向かうにつれて中心軸線Aに直交する断面の面積が大きくなる。したがって、チップ本体60の後方部分では、比較的大きな断面積で径方向drに向かう分力によって生じるモーメントを受けることが可能になる。これにより、チップ本体60の強度を効果的に向上させることができる。
第1傾斜面71と軸方向daとの間の角度θ(図8参照)は、4.0度以上10度以下であることが好ましい。軸方向daと中心軸線Aとは平行であるので、第1傾斜面71と軸方向daとの間の角度θは、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度と等しい。したがって、本明細書において、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度もθと表記する。より好ましくは、角度θは、5.5度以上9度以下である。さらに好ましくは、角度θは、7.0度以上8度以下である。
第2傾斜面72と軸方向daとの間の角度θ(図8参照)は、18度以上40度以下であることが好ましい。第2傾斜面72と軸方向daとの間の角度θは、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度と等しい。したがって、本明細書において、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度もθと表記する。より好ましくは、角度θは、20度以上35度以下である。さらに好ましくは、角度θは、25度以上30度以下である。
第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θは、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きくなっている。換言すると、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θは、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θより小さくなっている。これにより、チップ本体60の先端の近傍においてチップ本体60の径が小さくなる。したがって、紙等の筆記面が視認しやすくなる。
また、中心軸線Aを含む断面において、第1傾斜面71及び第2傾斜面72はそれぞれ直線で構成されているため、チップ本体60がスタイリッシュな外観を呈するようになる(図5参照)。とりわけ、本実施形態では、第1傾斜面71と第2傾斜面72との間に、周方向に延びる環状の線(接続部78)が視認される。この環状の線が使用者の目を引くことで、チップ本体60が特徴的な外観を呈するようになる。これにより、従来技術のような、縮径部の側面が凹曲面となっているボールペンチップと比較して、意匠性を効果的に向上させることができる。
第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θの、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θに対する比θ/θは、2.4以上5.5以下であることが好ましい。より好ましくは、比θ/θは、3.0以上5.0以下である。さらに好ましくは、比θ/θは、3.5以上4.5以下である。
第1傾斜面71と第2傾斜面72との間の角度θ(図8参照)は、146度以上170度以下であることが好ましい。より好ましくは、角度θは、150度以上165度以下である。さらに好ましくは、角度θは、155度以上160度以下である。
なお、図8から理解できるように、角度θ及びθはいずれも鋭角である。また、角度θは鈍角である。
ボール42の前端から第1傾斜面71の後端71bまでの軸方向daの長さをLとする。第1傾斜面の軸方向daの長さをLとする。また、第2傾斜面72の軸方向daの長さをLとする。
このとき、長さLは、1.25mm以上2.5mm以下であることが好ましい。より好ましくは、長さLは、1.75以上2.25以下である。さらに好ましくは、長さLは、1.8以上2.0以下である。
長さLは、0.54mm以上1.85mm以下であることが好ましい。より好ましくは、長さLは、0.79mm以上1.69mm以下である。さらに好ましくは、長さLは、1.05mm以上1.55mm以下である。
長さLは、0.36mm以上1.71mm以下であることが好ましい。より好ましくは、長さLは、0.5mm以上1.46mm以下である。さらに好ましくは、長さLは、0.71mm以上1.25mm以下である。
長さLの長さLに対する比L/Lは、0.7以上6.3以下であることが好ましい。より好ましくは、比L/Lは、1.0以上4.5以下である。さらに好ましくは、比L/Lは、2.0以上3.0以下である。
また、長さLの長さLに対する比L/Lは、0.4以上4.3以下であることが好ましい。より好ましくは、比L/Lは、0.65以上3.6以下である。さらに好ましくは、比L/Lは、1.3以上2.3以下である。
本実施形態では、第1傾斜面71及び第2傾斜面72は、ボール42よりも後方に位置している。換言すると、径方向drから見て、第1傾斜面71及び第2傾斜面72とボール42とは重ならない。また、第1傾斜面71及び第2傾斜面72は、ボール抱持室61よりも後方に位置している。換言すると、径方向drから見て、第1傾斜面71及び第2傾斜面72とボール抱持室61とは重ならない。
第3傾斜面73は、第2傾斜面72の後方に配置されている。第3傾斜面73は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延びている。第2傾斜面72の後端72bと第3傾斜面73の前端とは互いに接続されている。第3傾斜面73と中心軸線Aとの間の角度は、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θより小さくなっている。
第4傾斜面74は、第1傾斜面71の前方に配置されている。第4傾斜面74は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延びている。第4傾斜面74の後端と第1傾斜面71の前端71aとは接続面76を介して互いに接続されている。第4傾斜面74と中心軸線Aとの間の角度は、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きくなっている。また、第4傾斜面74と中心軸線Aとの間の角度は、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θより小さくなっている。
接続面76は、第1傾斜面71と第4傾斜面74との間に配置されている。第4傾斜面74は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延びている。接続面76の前端は第4傾斜面74の後端に接続され、接続面76の後端は第1傾斜面71の前端71aに接続されている。接続面76と中心軸線Aとの間の角度は、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きくなっている。また、接続面76と中心軸線Aとの間の角度は、第4傾斜面74と中心軸線Aとの間の角度より大きくなっている。
後方外周面75は、第3傾斜面73の後方に配置されている。後方外周面75は円筒状の面であり、軸方向da及び周方向に沿って延びている。後方外周面75の中心軸線は、ボールペン10の中心軸線Aと一致する。後方外周面75の前端と第3傾斜面73の後端とは、互いに接続されている。
前端外周面77は、前端部63の外周に形成される面である。前端外周面77は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延びている。前端外周面77の後端は第4傾斜面74の前端に接続されている。前端外周面77と中心軸線Aとの間の角度は、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きくなっている。また、前端外周面77と中心軸線Aとの間の角度は、第4傾斜面74と中心軸線Aとの間の角度より大きくなっている。
図9は、図8のIX-IX線に対応する横断面図である。第1傾斜面71と第2傾斜面72との接続部78における中心軸線Aと直交する断面(図9参照)において、接続部78の寸法(外径)をDとし、内孔67の寸法(内径)をDとする。中心軸線Aと直交する断面において接続部78が円形の形状を有する場合、接続部78の寸法Dは、接続部78の直径又は外径ともいえる。また、中心軸線Aと直交する断面において内孔67が円形の形状を有する場合、内孔67の寸法Dは、内孔67の直径又は内径ともいえる。
本実施形態では、接続部78の寸法Dの内孔67の寸法Dに対する比D/Dは、1.1以上2.1以下であることが好ましい。ボールペン10を用いて筆記を行う際に、チップ本体60の先端部に径方向drに向かう分力が作用した場合、接続部78における中心軸線Aと直交する断面に、比較的大きな力が作用し得る。本実施形態では、比D/Dを1.1以上2.1以下とすることにより、内孔67の寸法Dに対して接続部78の寸法Dを十分に大きくすることができる。これにより、接続部78におけるチップ本体60の肉厚を十分に確保することができる。したがって、チップ本体60の強度をさらに効果的に向上させることができる。より好ましくは、比D/Dは、1.2以上1.8以下である。さらに好ましくは、比D/Dは、1.3以上1.6以下である。
チップ本体60における、接続部78を中心として軸方向daに±0.5mmの範囲の領域を、領域Rとする(図8参照)。領域Rは、接続部78から前方に0.5mm離間した部分までの範囲と、接続部78から後方に0.5mm離間した部分までの範囲とを含む。すなわち、領域Rの軸方向daに沿った長さは、1mmである。領域Rにおけるチップ本体60の肉厚の最小値Tminは、0.10mm以上0.26mm以下であることが好ましい。Tminを0.10mm以上とすることにより、接続部78近傍におけるチップ本体60の肉厚を十分に確保することができる。したがって、チップ本体60の強度をさらに効果的に向上させることができる。また、Tminを0.26mm以下とすることにより、チップ本体60が大型化することを抑制することができる。より好ましくは、Tminは、0.12mm以上0.25mm以下である。さらに好ましくは、Tminは、0.14mm以上0.24mm以下である。なお、チップ本体60の肉厚とは、外周面70と内孔67の内壁との間の径方向drに沿った寸法を指す。また、図8に示された例では、チップ本体60における肉厚Tminを有する部分は接続部78よりも前方に位置しているが、これに限られず、チップ本体60における肉厚Tminを有する部分は接続部78よりも後方に位置してもよい。
ボールペンチップ40の先端部を保護するために、ボールペンチップ40の先端部に、樹脂材料等で形成された保護部材80を設けることがある。図10は、先端部に保護部材80が設けられたボールペンチップ40の一例を示す縦断面図である。
図10に示された例では、ボールペンチップ40の先端部に保護部材80が設けられている。保護部材80は、一般に樹脂玉とも呼ばれる。保護部材80は、ボールペンチップ40の先端部を覆うように形成されている。図示された例では、保護部材80は、ボール42、チップ本体60の前端外周面77、第4傾斜面74、接続面76及び第1傾斜面71を覆っている。
保護部材80は、熱可塑性樹脂と、粘着性樹脂と、ワックスとの混合物により形成されてもよい。前記混合物を加熱溶融し、ボールペンチップ40の先端に付着させた後に固化させることにより、保護部材80をボールペンチップ40の先端に固着させることができる。ボールペンチップ40の先端にこのような保護部材80を設けることにより、チップ本体60の前端部63とボール42との間に生じ得る隙間を介してインキ中の溶剤分が揮発することを抑制することができる。
尚、前記熱可塑性樹脂としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリアセタール、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリビニルエーテル等が挙げられる。前記粘着性樹脂としては、例えば、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、エステルガム、ガムロジンが挙げられる。前記ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、カルナバワックス、ポリエチレンワックス、天然ワックス、脂肪酸ワックス等が挙げられる。
保護部材80は、ボールペン10の製造中にボールペンチップ40(チップ本体60)の先端部に取り付けられる。保護部材80は、当該保護部材80自体が有する粘着力により、ボールペンチップ40に付着する。製造されたボールペン10は、ボールペンチップ40の先端部に保護部材80が取り付けられたまま販売されてもよい。この場合、使用者は、ボールペン10の使用を開始する前に保護部材80をボールペンチップ40から取り外す。使用者は、通常、保護部材80に対して指で前方へ力を加えることにより、保護部材80をボールペンチップ40から取り外す。
保護部材80の後端は、チップ本体60の接続部78に位置してもよい。この場合、第1傾斜面71の全体が保護部材80で覆われてもよい。また、第2傾斜面72の全体が保護部材80から露出してもよい。保護部材80の後端が接続部78に位置していると、使用者の指が保護部材80の後端に引っかかりやすくなる。したがって、使用者が保護部材80をボールペンチップ40から容易に取り外すことが可能になる。
チップ本体60の先端部を構成する面が軸方向daと平行に延びている場合、すなわちチップ本体60の先端部が軸方向daに延びる円筒形状を有している場合、使用者が保護部材80に対して指で前方へ力を加えても、チップ本体60と保護部材80との界面と平行な方向へ力を加えることになる。したがって、保護部材80をチップ本体60から引き剥がす力を保護部材80に加えることは困難である。すなわち、チップ本体60の先端部が円筒形状を有している場合には、保護部材80をチップ本体60から取り外すことが困難になるおそれがある。
図10に示された例では、保護部材80の後方部分が第1傾斜面71上に位置している。これにより、使用者が保護部材80に対して指で前方へ力を加えたときに、保護部材80をチップ本体60から引き剥がす力を保護部材80に加えることができる。したがって、保護部材80をチップ本体60から容易に取り外すことができる。
とりわけ、第1傾斜面71と軸方向daとの間の角度θ(図8参照)は、4.0度以上10度以下であることが好ましい。角度θが4.0度以上であることにより、使用者が保護部材80に対して指で前方へ力を加えたときに、保護部材80をチップ本体60から引き剥がす力を効果的に保護部材80に加えることができる。また、角度θが10度以下であることにより、保護部材80と他の部材(使用者の指等を含む)とが接触したときに、意図せず保護部材80がチップ本体60から引き剥がされることを抑制することができる。より好ましくは、角度θは、5.5度以上9度以下である。さらに好ましくは、角度θは、7.0度以上8度以下である。
保護部材80を設ける際には、後述するように、流動性を有した樹脂材料82内にボールペンチップ40の先端部を浸漬する。図10に示された例では、チップ本体60が、第1傾斜面71の後方に位置するとともに第1傾斜面71の角度θより大きい角度θを有する第2傾斜面72を有する。これにより、樹脂材料82内にボールペンチップ40の先端部を浸漬した際に、保護部材80が接続部78よりも後方に流れて移動することを抑制することができる。
第2傾斜面72と軸方向daとの間の角度θ(図8参照)は、18度以上40度以下であることが好ましい。角度θが18度以上40度以下であると、樹脂材料82内にボールペンチップ40の先端部を浸漬した際に、保護部材80が接続部78よりも後方に流れて移動することを効果的に抑制することができる。より好ましくは、角度θは、20度以上35度以下である。さらに好ましくは、角度θは、25度以上30度以下である。
次に、図11~図13を参照して、ボールペンチップ40の先端部に保護部材80を設ける方法の一例について説明する。
まず、流動性を有する樹脂材料82を用意する。図11に示された例では、樹脂材料82は容器84内に収容されている。図12に示されているように、流動性を有する樹脂材料82にボールペンチップ40の先端部を浸漬する。このとき、チップ本体60の接続部78が樹脂材料82の液面と一致するように、ボールペンチップ40を樹脂材料82に浸漬する。すなわち第1傾斜面71の全体が樹脂材料82中に没するまで、ボールペンチップ40を樹脂材料82に浸漬する。この場合、接続部78は、ボールペンチップ40の浸漬深さを目視で確認するための目印として機能する。次に、図13に示されているように、ボールペンチップ40を樹脂材料82から引き上げる。その後、樹脂材料82を乾燥又は硬化させて、樹脂材料82から保護部材80を作製する。
本実施形態のボールペンチップ40は、ボール42と、ボール42を保持するチップ本体60とを備えたボールペンチップ40であって、チップ本体60の外周面70には、第1傾斜面71と、第1傾斜面71の後方に配置された第2傾斜面72が設けられ、第1傾斜面71は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延び、第2傾斜面72は、中心軸線Aを含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように軸方向da及び径方向drの両方に対して傾斜して直線状に延び、第1傾斜面71の後端71bと第2傾斜面72の前端72aとは互いに接続されており、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θは、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きい。
本実施形態のボールペンチップ40では、ボール42の前端から第1傾斜面71の後端71bまでの軸方向daの長さLの、第2傾斜面72の軸方向daの長さLに対する比L/Lは、0.7以上6.3以下である。
本実施形態のボールペンチップ40は、第1傾斜面71の軸方向daの長さLの、第2傾斜面72の軸方向daの長さLに対する比L/Lは、0.4以上4.3以下である。
本実施形態のボールペンチップ40では、ボール42の前端から第1傾斜面71の後端71bまでの軸方向daの長さLは、1.25mm以上2.5mm以下である。
本実施形態のボールペンチップ40では、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θは、4.0度以上10度以下である。
本実施形態のボールペンチップ40では、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θは、18度以上40度以下である。
本実施形態のボールペンチップ40では、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θの、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θに対する比θ/θは、2.4以上5.5以下である。
本実施形態のボールペンチップ40では、第1傾斜面71と第2傾斜面72との間の角度θは、146度以上170度以下である。
本実施形態のボールペンレフィル30は、上述のボールペンチップ40と、インキを収容するインキ収容筒35と、を備える。
本実施形態のボールペン10は、上述のボールペンレフィル30を備える。
ボールペンを用いて筆記を行う際には、筆圧に対する反力により、チップ本体60の先端部に対して力が作用する。とりわけ、チップ本体60の先端部には、径方向drに向かう分力が作用する。この場合、チップ本体60の後方に向かうにつれて、径方向drに向かう分力によって生じるモーメントが大きくなる。本実施形態のボールペンチップ40、ボールペンレフィル30及びボールペン10は、後方へ向かうにつれて径方向drの外側へ向かうように傾斜した第1傾斜面71及び第2傾斜面72を有しているので、後方に向かうにつれて中心軸線Aに直交する方向における寸法(直径)が大きくなる。すなわち、本実施形態のチップ本体60では、後方に向かうにつれて中心軸線Aに直交する断面の面積が大きくなる。したがって、チップ本体60の後方部分では、比較的大きな断面積で径方向drに向かう分力によって生じるモーメントを受けることが可能になる。これにより、チップ本体60の強度を効果的に向上させることができる。
また、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θは、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θより大きくなっている。換言すると、第1傾斜面71と中心軸線Aとの間の角度θは、第2傾斜面72と中心軸線Aとの間の角度θより小さくなっている。これにより、チップ本体60の先端の近傍においてチップ本体60の径が小さくなる。したがって、紙等の筆記面が視認しやすくなる。
さらに、中心軸線Aを含む断面において、第1傾斜面71及び第2傾斜面72はそれぞれ直線で構成されているため、チップ本体60がスタイリッシュな外観を呈するようになる(図5参照)。とりわけ、本実施形態では、第1傾斜面71と第2傾斜面72との間に、周方向に延びる環状の線が視認される。この環状の線が使用者の目を引くことで、チップ本体60が特徴的な外観を呈するようになる。これにより、従来技術のような、縮径部の側面が凹曲面となっているボールペンチップと比較して、意匠性を効果的に向上させることができる。
10 ボールペン
12 出没機構
14 操作部
16 弾発部材
20 軸筒
22 前軸
22a 前端開口部
22b 内段
24 グリップ部材
26 後軸
28 クリップ
30 ボールペンレフィル
35 インキ収容筒
40 ボールペンチップ
42 ボール
45 インキ流路
48 弾発部材
48a バネ部
48b ロッド部
50 連結部材
51 内孔
54 鍔部
55 内段
60 チップ本体
61 ボール抱持室
63 前端部
65 後端部
67 内孔
70 外周面
71 第1傾斜面
71a 前端
71b 後端
72 第2傾斜面
72a 前端
72b 後端
73 第3傾斜面
74 第4傾斜面
75 後方外周面
76 接続面
77 前端外周面
78 接続部
80 保護部材
82 樹脂材料
84 容器
A 中心軸線

Claims (10)

  1. ボールと、前記ボールを保持するチップ本体とを備えたボールペンチップであって、
    前記チップ本体の外周面には、第1傾斜面と、前記第1傾斜面の後方に配置された第2傾斜面が設けられ、
    前記第1傾斜面は、中心軸線を含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向の外側へ向かうように軸方向及び径方向の両方に対して傾斜して直線状に延び、
    前記第2傾斜面は、中心軸線を含む断面において、後方へ向かうにつれて径方向の外側へ向かうように軸方向及び径方向の両方に対して傾斜して直線状に延び、
    前記第1傾斜面の後端と前記第2傾斜面の前端とは互いに接続されており、
    前記第2傾斜面と前記中心軸線との間の角度θは、前記第1傾斜面と前記中心軸線との間の角度θより大きい、ボールペンチップ。
  2. 前記ボールの前端から前記第1傾斜面の後端までの前記軸方向の長さLの、前記第2傾斜面の前記軸方向の長さLに対する比L/Lは、0.7以上6.3以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  3. 前記第1傾斜面の前記軸方向の長さLの、前記第2傾斜面の前記軸方向の長さLに対する比L/Lは、0.4以上4.3以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  4. 前記ボールの前端から前記第1傾斜面の後端までの前記軸方向の長さLは、1.25mm以上2.5mm以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  5. 前記第1傾斜面と前記中心軸線との間の角度θは、4.0度以上10度以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  6. 前記第2傾斜面と前記中心軸線との間の角度θは、18度以上40度以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  7. 前記第2傾斜面と前記中心軸線との間の角度θの、前記第1傾斜面と前記中心軸線との間の角度θに対する比θ/θは、2.4以上5.5以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  8. 前記第1傾斜面と前記第2傾斜面との間の角度は、146度以上170度以下である、請求項1に記載のボールペンチップ。
  9. 請求項1~8のいずれか一項に記載のボールペンチップと、
    インキを収容するインキ収容筒と、を備えたボールペンレフィル。
  10. 請求項9に記載のボールペンレフィルを備えたボールペン。
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