JP2003103650A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

空気入りタイヤ及びその製造方法

Info

Publication number
JP2003103650A
JP2003103650A JP2001304080A JP2001304080A JP2003103650A JP 2003103650 A JP2003103650 A JP 2003103650A JP 2001304080 A JP2001304080 A JP 2001304080A JP 2001304080 A JP2001304080 A JP 2001304080A JP 2003103650 A JP2003103650 A JP 2003103650A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carcass
core
surface portion
pneumatic tire
tire
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001304080A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Sano
正浩 佐野
Yasuyo Fujita
康世 藤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2001304080A priority Critical patent/JP2003103650A/ja
Publication of JP2003103650A publication Critical patent/JP2003103650A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29DPRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
    • B29D30/00Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
    • B29D30/06Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
    • B29D30/08Building tyres
    • B29D30/10Building tyres on round cores, i.e. the shape of the core is approximately identical with the shape of the completed tyre
    • B29D30/16Applying the layers; Guiding or stretching the layers during application
    • B29D30/1635Applying the layers; Guiding or stretching the layers during application by feeding a continuous band and moving it back and forth (zig-zag) to form an annular element

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】カーカス層を容易に形成でき、かつタイヤ径方
向の剛性を高めた空気入りタイヤ及びその製造方法を得
る。 【解決手段】カーカス層形成工程において、コア42上
にカーカスコード30(以下、コード30と略す)を含
んだカーカス帯状部材44(以下、部材44と略す)が
コア42の一方の側面部50から他方の側面部50に向
けて側面部50ではコード30のコア径方向に対する傾
斜角度θ2が1度以上60度以内となるように貼付けら
れる。その後、他方の側面部で折り返され再び一方の側
面部50に向けて部材44が貼付けられる。部材44の
貼付けがサイド部50においてコード30が交差した交
錯層が形成されるまで繰り返される。このように1枚の
部材44でサイド部50に交錯層を有するカーカス層を
形成することができるため、カーカス層を容易に形成で
き、タイヤ径方向の剛性を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製品タイヤの運動
性能、とりわけ操縦安定性を高める空気入りタイヤ及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に示すように、従来の空気入りタイ
ヤ100のクラウン部102において、カーカスのカー
カスコード104がタイヤ周方向(図7(A)中矢印L
方向)に対して90度(タイヤ周方向に対して垂直)の
角度で成型されていた。
【0003】また、空気入りタイヤ100のサイド部1
06においては、カーカスのカーカスコード104がタ
イヤ径方向(図7(B)中矢印M方向)に対して0度で
成型されていた。
【0004】このため、上記空気入りタイヤ100のタ
イヤ径方向の剛性が不足する場合があるが、剛性が不足
する場合には、サイド部106に補強部材を挿入し、径
方向の剛性を確保していた。
【0005】ところが、補強部材の挿入場所がずれてし
まい最適な部材配置を確保できない場合には、製品タイ
ヤの運動性能が悪化すると共に、最適な部材配置を確保
できた場合でも、補強部材の挿入により製品タイヤの重
量が増加し、装着車両のバネ下重量が増加するため、か
えって運動性能を損ねる可能性があった。
【0006】そこで、タイヤのクラウン部において、カ
ーカスを構成する繊維(カーカスコード)の方向をタイ
ヤ周方向に対して90度未満となるように傾斜させると
ともに、サイド部においても、繊維の方向をタイヤ径方
向に対して0度より大きな角度で傾斜させる技術が考え
られている。
【0007】上記技術で製造した空気入りタイヤでは、
サイド部においてカーカスの交錯層ができるため、いわ
ゆる「パンタグラフ効果」により、タイヤ径方向の剛性
を高めることができる。
【0008】しかしながら、サイド部においてカーカス
の交錯層を形成するためには、少なくとも2枚以上のカ
ーカスをそのカーカスコードが交差するように重ねた上
で、その重ねた2枚以上のカーカスをタイヤ周方向に巻
回する必要があった。
【0009】かかる製造方法では、カーカスが少なくと
も2枚以上必要となり、製造工程が複雑になるととも
に、労力が大きくなる問題があった。
【0010】また、上記製造方法では、タイヤのクラウ
ン部とサイド部とでカーカスのカーカスコードの傾斜角
度が一律に決定されるため、クラウン部の剛性とサイド
部の剛性の最適化を実現することが不可能となる問題が
あった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記事実を考慮し、1枚のカーカス帯状部材でサイド部に
おいてカーカスコードが交差した交錯層を有するカーカ
ス層を容易に形成でき、かつ、タイヤ径方向の剛性を高
め操縦安定性を向上できる空気入りタイヤ及びその製造
方法を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の空気入
りタイヤの製造方法では、路面と接するクラウン部と前
記クラウン部のタイヤ幅方向外側に位置するサイド部と
を有する空気入りタイヤの製造方法であって、前記空気
入りタイヤの前記クラウン部に対応する外周面部と前記
サイド部に対応する側面部とを有したコア上に、カーカ
スコードを含んだカーカス帯状部材を、前記コアの一方
の側面部から他方の側面部に向けて、前記側面部では前
記カーカスコードがコア径方向に対して傾斜するように
貼付け、前記他方の側面部で折り返し再び一方の側面部
に向けて、前記側面部では前記カーカスコードがコア径
方向に対して傾斜するように貼付け、前記サイド部にお
いて前記カーカスコードが交差した交錯層を有するよう
にコア周方向に沿って前記カーカス帯状部材の前記貼付
けを繰り返してカーカス層を形成するカーカス層形成工
程を有したことを特徴とする。
【0013】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
製造方法の作用効果について説明する。
【0014】本発明の空気入りタイヤの製造方法によれ
ば、カーカス層形成工程において、空気入りタイヤのク
ラウン部に対応した外周面部とサイド部に対応した側面
部を有したコア上に、カーカスコードを含んだカーカス
帯状部材が、コアの一方の側面部から他方の側面部に向
けて、該側面部ではカーカスコードがコア径方向に対し
て傾斜するように貼り付けられる。
【0015】その後、他方の側面部で折り返され再び一
方の側面部に向けて、該側面部ではカーカスコードがコ
ア径方向に対して傾斜するように、カーカス帯状部材が
貼り付けられる。
【0016】上記したカーカス帯状部材の貼付けが、サ
イド部においてカーカスコードが交差した交錯層が形成
されるまで、コア周方向に沿って繰り返される。
【0017】以上のカーカス層形成工程において、カー
カス層が形成される。
【0018】また、カーカス層形成工程後、ビードコア
がタイヤ幅方向外側から嵌め込まれるとともに、カーカ
ス層のタイヤ径方向外側にベルト層が巻回される。
【0019】ベルト層が形成された後、ベルト層のタイ
ヤ径方向外側に、弾性部材が巻回される。
【0020】その後、加硫されて製品タイヤとなる。
【0021】このように本発明の製造方法で製造された
空気入りタイヤでは、トレッド部、ショルダー部、サイ
ドウォール部及びビード部を有しているが、本発明でい
う「クラウン部」とは、車両が直進するときに路面と接
する踏面、すなわちトレッド部を意味し、「サイド部」
とは、車両が直進するときに路面と接しないショルダー
部、サイドウォール部及びビード部を意味する。
【0022】本発明では、上記したようにコア上にカー
カス帯状部材を側面部で折り返しながらコア周方向に巻
回してカーカス層を形成するため、1枚のカーカス帯状
部材で、サイド部に交錯層を有するカーカス層を形成す
ることができる。
【0023】このため、タイヤ径方向の剛性を高めたカ
ーカス層を容易に形成でき、労力を最小限に抑えること
ができる。
【0024】この結果、本発明の製造方法で製造した空
気入りタイヤでは、タイヤ径方向の剛性を高めることが
でき、操縦安定性を向上できる。
【0025】請求項2に記載の空気入りタイヤの製造方
法では、前記カーカス層形成工程において、前記コアの
前記外周面部では、前記カーカスコードのコア周方向に
対する傾斜角度が90度となるように前記カーカス帯状
部材を貼付けたことを特徴とする。
【0026】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
製造方法の作用効果について説明する。
【0027】カーカス層形成工程において、カーカスコ
ードを含んだカーカス帯状部材が、コアの側面部ではカ
ーカスコードのコア径方向に対する傾斜角度が1度以上
60度以内となるように貼り付けられ、コアの外周面部
ではカーカスコードのコア周方向に対する傾斜角度が9
0度となるようにカーカス帯状部材が貼り付けられる。
【0028】このように、カーカス層形成工程におい
て、コアの外周面部におけるカーカス帯状部材のカーカ
スコードと側面部におけるカーカスコードの傾斜角度に
変化をもたせることができ、空気入りタイヤのクラウン
部の剛性とサイド部の剛性の最適化を図ることができ
る。
【0029】請求項3に記載の空気入りタイヤの製造方
法では、路面と接するクラウン部と前記クラウン部のタ
イヤ幅方向外側に位置するサイド部とを有する空気入り
タイヤの製造方法であって、前記空気入りタイヤの前記
クラウン部に対応する外周面部と前記サイド部に対応す
る側面部とを有したコア上に、カーカスコードを含んだ
カーカス帯状部材を、前記コアの一方の側面部から他方
の側面部に向けて、前記外周面部では前記カーカスコー
ドがコア周方向に対して傾斜し、前記側面部では前記カ
ーカスコードがコア径方向に対して傾斜するように貼付
け、前記他方の側面部で折り返し再び一方の側面部に向
けて、前記外周面部では前記カーカスコードがコア周方
向に対して傾斜し、前記側面部では前記カーカスコード
がコア径方向に対して傾斜するように貼付け、前記サイ
ド部において前記カーカスコードが交差した交錯層を有
するようにコア周方向に沿って前記カーカス帯状部材の
前記貼付けを繰り返してカーカス層を形成するカーカス
層形成工程を有したことを特徴とする。
【0030】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
製造方法の作用効果について説明する。
【0031】本発明においても、請求項2に記載した製
造方法と同様に、カーカス層形成工程において、コアの
外周面部におけるカーカス帯状部材のカーカスコードと
側面部におけるカーカスコードの傾斜角度に変化をもた
せることができ、空気入りタイヤのクラウン部の剛性と
サイド部の剛性の最適化を図ることができる。
【0032】請求項4に記載の空気入りタイヤでは、請
求項1乃至3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤの
製造方法により製造したことを特徴とする。
【0033】次に、請求項4に記載の空気入りタイヤの
作用効果について説明する。
【0034】請求項1乃至3のいずれか1項に記載の空
気入りタイヤの製造方法により製造した空気入りタイヤ
によれば、1本のカーカス帯状部材でカーカス層を形成
できるため、容易にタイヤを製造することができる。
【0035】また、少なくともサイド部にカーカスコー
ドが交差した交錯層を有しているため、タイヤ径方向の
剛性を高めることができ、操縦安定性を高めることがで
きる。
【0036】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、添付図面
を参照して、本発明の第1実施形態に係る空気入りタイ
ヤについて説明する。
【0037】先ず、本発明の空気入りタイヤの全体構成
について説明する。
【0038】図1に示すように、空気入りタイヤ10
(以下、適宜「タイヤ10」と略す。)は、1対のビー
ドコア12を備えている。
【0039】このビードコア12間には、複数のカーカ
スコード30(図2参照)を含んだカーカス層14がト
ロイド状に跨っている。
【0040】カーカス層14のタイヤ径方向外側には、
ベルト層16が配置されている。
【0041】さらに、ベルト層16のタイヤ径方向外側
には、トレッドゴム層18が配置されている。
【0042】なお、カーカス層14のタイヤ径方向内側
には、インナーライナー19が形成されている。
【0043】このように、タイヤ10では、主にビード
コア12で構成されるビード部20と、主にトレッドゴ
ム層18で構成されるトレッド部22と、トレッド部2
2のタイヤ幅方向外側に位置するショルダー部24と、
ショルダー部24とビード部20との間に位置するサイ
ドウォール部26と、がそれぞれ設けられている。
【0044】ここで、図2に示すように、車両が直進す
るときに路面に接するタイヤ10のクラウン部32にお
いて、カーカス層14のカーカスコード30のタイヤ周
方向(図2中矢印X方向)に対する傾斜角度θ1は、9
0度(タイヤ周方向に対して垂直方向)となるように設
定されている。
【0045】なお、本実施形態では、「クラウン部3
2」は、トレッド部22を意味する。
【0046】一方、車両が直進するときに路面に接しな
いタイヤ10のサイド部34において、カーカス層14
のカーカスコード30のタイヤ径方向(図2中矢印Y方
向)に対する傾斜角度θ2は、1度以上60度以内とな
るように設定されている。
【0047】また、図3に示すように、サイド部34の
カーカス層14では、上記カーカスコード30が交差し
た交錯層となっている。
【0048】なお、本実施形態では、「サイド部34」
は、ショルダー部24、サイドウォール部26及びビー
ド部20を意味する。
【0049】次に、カーカス層14を形成する際に用い
る製造装置40について説明する。
【0050】図4に示すように、製造装置40は、コア
42上のインナーライナー19(図4では図示省略)に
対してカーカスコード30を含んだ小幅のカーカス帯状
部材44を貼り付ける貼付機構46を備えている。
【0051】このコア42は、従来周知のものであり、
金属製で、かつ製品タイヤと略同一の形状に形成されて
いる。また、コア42は複数個に分割可能に構成されて
いる。
【0052】さらに、コア42は、空気入りタイヤ10
のクラウン部32の内面が接する外周面部48と、外周
面部48のコア幅方向両外側に位置し、タイヤ10のサ
イド部34の内面が接する側面部50と、を有してい
る。
【0053】なお、コア42には図示しない駆動機構に
より回転駆動される回転軸43が貫通しており、回転軸
43の回転によりコア42が図4中矢印A方向に回転す
るようになっている。
【0054】貼付機構46は、カーカス帯状部材44が
ストックされる図示しない供給部と、供給部から引き出
されたカーカス帯状部材44をコア42上のインナーラ
イナー19に対して貼り付ける貼付部52と、を備えて
いる。
【0055】ここで、カーカス帯状部材44とは、複数
本のカーカスコード30を相互に略並行に束ねてゴムコ
ーティングしたものである。
【0056】貼付部52は、内部をカーカス帯状部材4
4が搬送されるアーム54と、アーム54の先端に設け
られた回転軸56を中心として回転自在に構成された首
振部58とを備え、その先端からコア42上のインナー
ライナー19に対してカーカス帯状部材44を貼り付け
るものである。
【0057】次に、本実施形態の空気入りタイヤ10の
製造方法について説明する。
【0058】先ず、コア42上にインナーライナー19
が貼り付けられる。
【0059】次に、カーカス層形成工程において、供給
部から1本のカーカス帯状部材44を供給して、コア4
2上のインナーライナー19に対して貼り付けられる。
【0060】この際、コア42が図示しない駆動機構に
よってコア周方向(図4中矢印A方向)に回転させられ
るとともに、貼付機構46の首振部58がコア幅方向
(図4中矢印B方向)に回転軸56を中心として回転さ
せられる。
【0061】すなわち、首振部58が回転することによ
りコア42の一方側の側面部50から1本のカーカス帯
状部材44が順次貼り付けられていき、カーカス帯状部
材44がコア42の外周面部48を通って他方側の側面
部50に到達したときに、アーム54を伸縮させて首振
部58を逆方向に回転させ、再度、コア42の一方側の
側面部50に向かってカーカス帯状部材44が貼り付け
られていく。
【0062】また、首振部58のタイヤ幅方向の回転速
度とコア42のタイヤ周方向の回転速度とは、図示しな
い制御部により制御されている。
【0063】ここで、本発明の空気入りタイヤ10の製
造方法では、制御部により首振部58のコア幅方向の回
転速度とコア42のコア周方向の回転速度とを制御し
て、コア42の外周面部48では、カーカス層14のカ
ーカスコード30のコア周方向(図4中矢印S方向)に
対する傾斜角度θ1が90度(コア周方向に対して垂直
方向)となるようにカーカス帯状部材44が貼り付けら
れていく。
【0064】一方、コア42の一方の側面部50では、
カーカス層14のカーカスコード30のコア径方向(図
4中矢印T方向)に対する傾斜角度θ2が1度以上60
度以内となるように、カーカス帯状部材44が貼り付け
られていく。
【0065】なお、コア42の他方の側面部50におい
ても、カーカス層14のカーカスコード30のコア径方
向(図4中矢印T方向)に対する傾斜角度θ2が1度以
上60度以内となるように、カーカス帯状部材44が貼
り付けられていくが、一方の側面部50と他方の側面部
50とでは、コア径方向に対するカーカスコード30の
傾斜方向が逆となっている。
【0066】このように、カーカス帯状部材44がコア
42上のインナーライナー19に対して貼り付けられて
いき、図3に示すように、タイヤ10のサイド部34に
おいてカーカスコード30が交差した交錯層が形成され
るまで、カーカス帯状部材44の貼付けがコア周方向に
沿って続行される。
【0067】以上のようにして、カーカス層形成工程に
おいて、カーカス層14が形成される。
【0068】カーカス層14が形成された後、コア42
のコア幅方向外側からそれぞれリング状のビードコア1
2が圧着される。
【0069】ビードコア12が圧着された後、カーカス
層14のコア幅方向両端部がビードコア12を包み込む
ようにコア幅方向外側からコア径方向外側に向けて折り
曲げられる。
【0070】次に、ベルト層形成工程において、カーカ
ス層14のタイヤ径方向外側にベルトコードを有したベ
ルト層16が貼り付けられる。
【0071】次に、タイヤ外郭形成工程において、ベル
ト層16のタイヤ径方向外側にゴム状部材が巻回され
て、トレッド部22、ショルダー部24、サイドウォー
ル部26及びビード部20がそれぞれ形成される。
【0072】以上の各工程を経て、生タイヤが製造さ
れ、コア42を取り付けた状態で、生タイヤを加硫工程
において加硫することにより、タイヤ10(製品タイ
ヤ)が製造される。なお、加硫後、コア42は複数個に
分割されて取り外される。
【0073】本発明によれば、1枚のカーカス帯状部材
44で、サイド部34に交錯層を有するカーカス層14
が形成される。
【0074】このため、タイヤ10のタイヤ径方向の剛
性を高めて操縦安定性の向上を可能にしたカーカス層1
4を容易に形成することができ、労力を最小限に抑える
ことができる。
【0075】また、カーカス層形成工程において、制御
部により、コア42の外周面部48における首振部58
の回転速度とコア42の回転速度との速度比と、コア4
2の側面部50における首振部58の回転速度とコア4
2の回転速度との速度比とが変化するように制御するこ
とで、外周面部48におけるカーカス帯状部材44のカ
ーカスコード30と側面部50におけるカーカスコード
30の傾斜角度に変化をもたせることができ、クラウン
部32の剛性とサイド部34の剛性の最適化を図ること
ができる。 (第2実施形態)次に、本発明の第2実施形態に係る空
気入りタイヤについて説明する。
【0076】なお、以下の説明において、第1実施形態
の空気入りタイヤ10と重複する構成には同符号を付
し、適宜その説明を省略する。
【0077】本実施形態の空気入りタイヤ(以下、適宜
「タイヤ」と略す。)では、第1実施形態の空気入りタ
イヤ10と比較して、クラウン部32におけるカーカス
層14のカーカスコード30の傾斜角度θ1と、サイド
部34におけるカーカスコード30の傾斜角度θ2がそ
れぞれ異なっている。
【0078】すなわち、図5に示すように、本実施形態
のタイヤ60では、タイヤ10のクラウン部32におい
て、カーカス層14のカーカスコード30のタイヤ周方
向(図5中矢印X方向)に対する傾斜角度θ1は、30
度以上89度以内となるように設定されている。
【0079】また、図示しないが、クラウン部32のカ
ーカス層14では、カーカスコード30が交差した交錯
層となっている。
【0080】一方、図5に示すように、車両が直進する
ときに路面に接しないタイヤ10のサイド部34におい
て、カーカス層14のカーカスコード30のタイヤ径方
向に対する傾斜角度θ2は、60度より大きく90度よ
り小さくなるように設定されている。
【0081】また、図2に示すように、サイド部34の
カーカス層14では、カーカスコード30が交差した交
錯層となっている。
【0082】その他の構成は、第1実施形態の空気入り
タイヤ10の構成と同様である。
【0083】次に、本実施形態の空気入りタイヤ60の
製造方法について説明する。
【0084】本実施形態の空気入りタイヤ60の製造方
法は、第1実施形態の空気入りタイヤ10の製造方法と
比較して、カーカス層形成工程のみが異なっている。
【0085】すなわち、図6に示すように、カーカス層
形成工程では、制御部により首振部58のタイヤ幅方向
の回転速度とコア42のタイヤ周方向の回転速度とを制
御して、コア42の外周面部48では、カーカス層14
のカーカスコード30のコア周方向に対する傾斜角度θ
1が30度以上89度以内となるように、カーカス帯状
部材44が貼り付けられていく。
【0086】一方、コア42の一方の側面部50では、
カーカス層14のカーカスコード30のコア径方向に対
する傾斜角度θ2が60度より大きく90度より小さく
なるように、カーカス帯状部材44が貼り付けられてい
く。
【0087】なお、コア42の他方の側面部50におい
ても、カーカス層14のカーカスコード30のコア径方
向に対する傾斜角度θ2が60度より大きく90度より
小さくなるように、カーカス帯状部材44が貼り付けら
れていくが、一方の側面部50と他方の側面部50とで
は、カーカスコード30のコア径方向に対する傾斜方向
が逆となる。
【0088】このように、カーカス帯状部材44がコア
42上のインナーライナー19に対して貼り付けられて
いき、タイヤ10のクラウン部32及びサイド部34に
おいてカーカスコード30が交差した交錯層が形成され
るまで、カーカス帯状部材44の貼付けがコア周方向に
沿って続行される。
【0089】本実施形態のタイヤ60においても、第1
実施形態の空気入りタイヤ10の製造方法と同様に、1
枚のカーカス帯状部材44で、クラウン部32及びサイ
ド部34の双方に交錯層を有するカーカス層14が形成
される。このため、カーカス層14を容易に形成するこ
とができ、労力を最小限に抑えることができる。
【0090】特に、本発明では、タイヤ60のクラウン
部32のカーカス層14においても交錯層が形成される
ため、タイヤ60の剛性をさらに向上でき、操縦安定性
をさらに高めることができる。
【0091】また、コア42の外周面部48におけるカ
ーカス帯状部材44のカーカスコード30と側面部50
におけるカーカスコード30の傾斜角度に変化をもたせ
ることができ、タイヤ60のクラウン部32の剛性とサ
イド部34の剛性の最適化を図ることができる。 (試験例)次に、本発明のタイヤ(本発明品)と従来の
タイヤ(従来品)について、DRY操縦安定性とWET
操縦安定性について試験を行った。
【0092】試験条件として、リムサイズ6JJ−15
のリムにタイヤサイズ195/60R15のタイヤを組
み込み、かかるタイヤを日本型小型セダン車に装着し、
ドライバーによる官能評価(10点満点)により行っ
た。
【0093】ここで、下記表1中の「従来品」とは、図
7に示すように、クラウン部102におけるカーカスコ
ード104がタイヤ周方向に対して90度であり、サイ
ド部106におけるカーカスコード104がタイヤ径方
向に対して0度のタイヤである。
【0094】また、「本発明品」とは、図2に示すよう
に、クラウン部32におけるカーカスコード30がタイ
ヤ周方向に対して90度であり、サイド部34における
カーカスコード30がタイヤ径方向に対して1度以上6
0度以内であり、サイド部34のカーカス層14に交錯
層を有したタイヤである。
【0095】さらに、表1中の数値は高い方が良好であ
ることを意味している。
【0096】試験結果は、以下の表1に示すとおりにな
った。
【0097】
【表1】 上記表1に示すように、本発明のタイヤでは、従来タイ
ヤと比較して、DRY操縦安定性及びWET操縦安定性
の双方とも、向上したことが判明した。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば、1枚のカーカス帯状部
材でサイド部においてカーカスコードが交差した交錯層
を有するカーカス層を容易に形成でき、かつ、タイヤ径
方向の剛性を高め操縦安定性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの
断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを
構成するカーカス層のカーカスコードの傾斜角度を示す
概念図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤの
サイド部におけるカーカス層のカーカスコードの交差状
態を示した概念図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤを
構成するカーカス層の形成工程を示した概念図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを
構成するカーカス層のカーカスコードの傾斜角度を示す
概念図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤを
構成するカーカス層の形成工程を示した概念図である。
【図7】従来の空気入りタイヤのカーカス層を構成する
カーカスコードの向きを示した図である。
【符号の説明】
10、60 空気入りタイヤ 14 カーカス層 30 カーカスコード 32 クラウン部 34 サイド部 42 コア 44 カーカス帯状部材 48 外周面部 50 側面部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面と接するクラウン部と前記クラウン
    部のタイヤ幅方向外側に位置するサイド部とを有する空
    気入りタイヤの製造方法であって、 前記空気入りタイヤの前記クラウン部に対応する外周面
    部と前記サイド部に対応する側面部とを有したコア上
    に、カーカスコードを含んだカーカス帯状部材を、前記
    コアの一方の側面部から他方の側面部に向けて、前記側
    面部では前記カーカスコードがコア径方向に対して傾斜
    するように貼付け、 前記他方の側面部で折り返し再び一方の側面部に向け
    て、前記側面部では前記カーカスコードがコア径方向に
    対して傾斜するように貼付け、 前記サイド部において前記カーカスコードが交差した交
    錯層を有するようにコア周方向に沿って前記カーカス帯
    状部材の前記貼付けを繰り返してカーカス層を形成する
    カーカス層形成工程を有したことを特徴とする空気入り
    タイヤの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記カーカス層形成工程において、 前記コアの前記外周面部では、前記カーカスコードのコ
    ア周方向に対する傾斜角度が90度となるように前記カ
    ーカス帯状部材を貼付けたことを特徴とする請求項1に
    記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 【請求項3】 路面と接するクラウン部と前記クラウン
    部のタイヤ幅方向外側に位置するサイド部とを有する空
    気入りタイヤの製造方法であって、 前記空気入りタイヤの前記クラウン部に対応する外周面
    部と前記サイド部に対応する側面部とを有したコア上
    に、カーカスコードを含んだカーカス帯状部材を、前記
    コアの一方の側面部から他方の側面部に向けて、前記外
    周面部では前記カーカスコードがコア周方向に対して傾
    斜し、前記側面部では前記カーカスコードがコア径方向
    に対して傾斜するように貼付け、 前記他方の側面部で折り返し再び一方の側面部に向け
    て、前記外周面部では前記カーカスコードがコア周方向
    に対して傾斜し、前記側面部では前記カーカスコードが
    コア径方向に対して傾斜するように貼付け、 前記サイド部において前記カーカスコードが交差した交
    錯層を有するようにコア周方向に沿って前記カーカス帯
    状部材の前記貼付けを繰り返してカーカス層を形成する
    カーカス層形成工程を有したことを特徴とする空気入り
    タイヤの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    空気入りタイヤの製造方法により製造したことを特徴と
    する空気入りタイヤ。
JP2001304080A 2001-09-28 2001-09-28 空気入りタイヤ及びその製造方法 Withdrawn JP2003103650A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001304080A JP2003103650A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 空気入りタイヤ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001304080A JP2003103650A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 空気入りタイヤ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003103650A true JP2003103650A (ja) 2003-04-09

Family

ID=19124060

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001304080A Withdrawn JP2003103650A (ja) 2001-09-28 2001-09-28 空気入りタイヤ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003103650A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1792716A2 (en) 2005-12-01 2007-06-06 The Goodyear Tire & Rubber Company Synchronous drive and method for tire cord application
JP2011161728A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd カーカスプライの成形装置及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法
FR3045453A1 (fr) * 2015-12-21 2017-06-23 Michelin & Cie Procede et dispositif de fabrication d’un element multicouche pour pneumatique
FR3139751A1 (fr) * 2022-09-20 2024-03-22 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Procédé de fabrication sur un noyau d’un bandage pneumatique dont la carcasse comprend des renforts qui sont inclinés dans les flancs et radiaux sous le sommet

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1792716A2 (en) 2005-12-01 2007-06-06 The Goodyear Tire & Rubber Company Synchronous drive and method for tire cord application
EP1792716A3 (en) * 2005-12-01 2009-05-20 The Goodyear Tire & Rubber Company Synchronous drive and method for tire cord application
JP2011161728A (ja) * 2010-02-08 2011-08-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd カーカスプライの成形装置及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法
CN102189692A (zh) * 2010-02-08 2011-09-21 住友橡胶工业株式会社 胎体帘布层形成设备和利用这种胎体帘布层形成设备的气轮胎的制造方法
CN102189692B (zh) * 2010-02-08 2014-12-10 住友橡胶工业株式会社 胎体帘布层形成设备和利用这种胎体帘布层形成设备的气轮胎的制造方法
FR3045453A1 (fr) * 2015-12-21 2017-06-23 Michelin & Cie Procede et dispositif de fabrication d’un element multicouche pour pneumatique
WO2017109375A1 (fr) * 2015-12-21 2017-06-29 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Procédé et dispositif de fabrication d'un élément multicouche pour pneumatique
FR3139751A1 (fr) * 2022-09-20 2024-03-22 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Procédé de fabrication sur un noyau d’un bandage pneumatique dont la carcasse comprend des renforts qui sont inclinés dans les flancs et radiaux sous le sommet
WO2024061720A1 (fr) * 2022-09-20 2024-03-28 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Procédé de fabrication sur un noyau d'un bandage pneumatique dont la carcasse comprend des renforts qui sont inclinés dans les flancs et radiaux sous le sommet

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8973635B2 (en) Pneumatic tire with carcass cord strip wound in specified pattern
US9956823B2 (en) Geodesic tire and method of manufacture
CN107791750B (zh) 摩托车用轮胎
EP2338699B1 (en) Geodesic belted tire
JP2002001833A (ja) 空気入りタイヤのバンドの形成方法
JPH0238102A (ja) 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法
JP2003103650A (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
US11772425B2 (en) Pneumatic tire
JPH0516614A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2002370507A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4548925B2 (ja) 空気入りタイヤ
EP1446280B1 (en) Method for producing reinforcement elements for vehicle tyres, and a tyre obtained thereby
EP3521059B1 (en) Motorcycle tire
JPH0325005A (ja) 二輪車用空気入りタイヤ対
JP2003071946A (ja) 2輪用タイヤ及びその製造方法
JP2001180224A (ja) 空気入りラジアルタイヤ並びにその製造装置及び製造方法
JPH0866975A (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2010274796A (ja) 空気入りタイヤ
JPH05319020A (ja) 空気入りタイヤおよびその製造方法
JP2002120522A (ja) ビードコア組立体およびそれを用いた空気入りタイヤ
JP6550879B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2003320812A (ja) 自動二輪車用タイヤ及びその製造方法
JPH09193611A (ja) ベルト補強層を備えた空気入りラジアル・タイヤおよびその製造方法
JPH058610A (ja) リボン状補強層およびそれを用いた空気入りラジアルタイヤ
JP2001071707A (ja) 空気入りラジアルタイヤ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071226

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20091028